JP2017007818A - エレベータ - Google Patents

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恭平 西澤
Kyohei Nishizawa
恭平 西澤
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Abstract

【課題】 昇降路の配置位置に依存せず、また、乗りかご内の混雑状況に影響されずに、乗りかごの乗客が感じる閉塞感や圧迫感を緩和させることが可能なエレベータを提供する。【解決手段】 実施形態によればエレベータは、エレベータ制御盤と、エレベータの乗りかごの天井面に設置された表示装置と、コンテンツ入力装置と、表示制御装置とを備える。エレベータ制御盤は、建物に設置されたエレベータの運転状況を含む運転情報を取得する。コンテンツ入力装置は、所定のコンテンツ情報を入力する。表示制御装置は、エレベータの稼働中に、入力されたコンテンツ情報に、取得されたエレベータの運転情報を重畳させて表示装置に表示させる。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、エレベータに関する。
従来、エレベータの乗りかごに乗車している利用者が感じる閉塞感や圧迫感を緩和させるため、展望用エレベータを設置することがある。展望用エレベータは、昇降路を建物の外壁に面するように配置し、乗りかごおよび昇降路の外壁側の面に透明ガラスを用いることで構成される。このような展望エレベータでは、エレベータの利用者が乗りかご内から建物外部の風景を展望することができるため、乗りかご内で利用者が感じる閉塞感や圧迫感が緩和される。
しかし、建物によっては昇降路の配置場所の関係で展望用エレベータを適用できない場合もある。そこで、乗りかごの天井に投影機を設置して床面や側面、かご扉内面に広告等のコンテンツ情報を表示する情報表示システムを搭載し、表示したコンテンツ情報に乗客の意識が向くようにすることで、利用者が感じる閉塞感や圧迫感を緩和させるエレベータがある。
特開2008−156066号公報
しかし、上述したような情報表示システムを搭載したエレベータでは、コンテンツ情報を乗りかごの床面や側面、かご扉内面等に表示させるため、混雑時には、コンテンツ情報の投影先が他の乗客と重なり影になったり、乗客同士が視界の妨げになったりして、コンテンツ情報を好適に視認することができない場合があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、昇降路の配置位置に依存せず、また、乗りかご内の混雑状況に影響されずに、乗りかごの乗客が感じる閉塞感や圧迫感を緩和させることが可能なエレベータの提供を目的とする。
上記目的を達成するための実施形態によればエレベータは、エレベータ制御盤と、エレベータの乗りかごの天井面に設置された表示装置と、コンテンツ入力装置と、表示制御装置とを備える。エレベータ制御盤は、建物に設置されたエレベータの運転状況を含む運転情報を取得する。コンテンツ入力装置は、所定のコンテンツ情報を入力する。表示制御装置は、エレベータの稼働中に、入力されたコンテンツ情報に、取得されたエレベータの運転情報を重畳させて表示装置に表示させる。
第1実施形態および第2実施形態によるエレベータの構成を示すブロック図。 第1実施形態によるエレベータの乗りかごを側面から見た縦断面図。 第1実施形態によるエレベータの動作を示すシーケンス図。 第1実施形態によるエレベータの乗りかごに設置されたスクリーンの表示例。 第1実施形態によるエレベータの乗りかごに設置されたスクリーンの表示例。 第2実施形態によるエレベータの乗りかごに、例(1)により照明装置が取り付けられた状態を正面から見た縦断面図。 第2実施形態によるエレベータの乗りかごに、例(2)により照明装置が取り付けられた状態を正面から見た縦断面図。 第2実施形態によるエレベータの乗りかごに、例(3)により照明装置が取り付けられた状態を正面から見た縦断面図。 第2実施形態によるエレベータの動作を示すフローチャート。 他の実施形態によるエレベータの乗りかごを側面から見た縦断面図。
《第1実施形態》
〈第1実施形態によるエレベータの構成〉
本発明の一実施形態によるエレベータの構成について、図1および2を参照して説明する。本実施形態によるエレベータ1は建物内に設置され、乗りかご2と、エレベータ制御盤3と、映像表示システム4とを備える。乗りかご2は、昇降路側の側板にかご操作盤21およびかご扉23を有する。
エレベータ制御盤3は、運転情報取得部31と、呼び登録部32と、動作制御部33と、情報送信部34とを有する。運転情報取得部31は、乗りかご2を含むエレベータ1内の各機器から、エレベータ1の運行状況に関する運転情報を所定時間間隔で取得する。運転情報には、乗りかご2の戸開閉状況や、昇降状況、いずれかの乗場への着床状況等が含まれている。呼び登録部32は、各階のエレベータホールに設置されたホール操作盤(図示せず)で利用者によりホール呼び操作が行われると、これに基づいてホール呼びを登録する。また、乗りかご2内に設置されたかご操作盤21で利用者によりかご呼び操作が行われると、これに基づいてかご呼びを登録する。動作制御部33は、運転情報取得部31で取得された運転情報や、登録されたホール呼びおよびかご呼びに基づいて次の目的階を決定し、決定した目的階に乗りかご2を着床させるためにエレベータ1内の各機器の動作を制御する。情報送信部34は、運転情報取得部31で取得された運転情報や、呼び登録部32に登録された呼び情報等を、映像表示システム4に送信する。
映像表示システム4は、乗りかご2の天井22に設置されたスクリーン41(表示装置)と、乗りかご2内の側板の利用者の目線より高い位置に設置されたプロジェクタ42(投影装置)と、映像入力装置43(コンテンツ入力装置)と、表示制御装置44とを有する。スクリーン41は、乗りかご2の天井22の一部として構成されてもよい。
プロジェクタ42は、短焦点型のプロジェクタであり、乗りかご2に乗車している利用者の視界になるべく入らないようにするために、乗りかご2内のかご扉23上部の幕板24に内蔵された状態で設置され、スクリーン41にコンテンツを投影する。このプロジェクタ42は、スクリーン41に対してなるべく広い面積でコンテンツを投影することができる位置に設置される。映像入力装置43は、外部のネットワーク等に接続されたユーザインタフェースであり、表示対象とするコンテンツ情報としての映像情報を、ユーザの操作により外部から取り込んで入力する。表示制御装置44は、エレベータ制御盤3から送信された情報と、映像入力装置43により入力された映像情報とから表示情報を生成し、スクリーン41に表示させるためにプロジェクタ42に送信する。例えば、エレベータ1が呼びに応答して動作している間は、取得した映像情報を表示情報としてプロジェクタ42に送信する。また、乗りかご2の戸開閉前になると、表示中の映像情報に、乗りかご2の戸開閉を報知するためのテキスト情報を重畳させた表示情報を生成して送信する。また、乗りかご2が昇降し目的階に近づくと、表示中の映像情報に、目的階の階床を示すテキスト情報を重畳させた表示情報を生成して送信する。
〈第1実施形態によるエレベータの動作〉
次に、本実施形態によるエレベータ1において、運行状況に応じてエレベータ制御盤3および映像表示システム4で実行される動作について、図3のシーケンス図を参照して説明する。
まず、エレベータ1の乗りかご2が待機状態であるときには、その旨がエレベータ制御盤3の運転情報取得部31で取得されて情報送信部34から映像表示システム4に送信される(S1)。映像表示システム4では、乗りかご2が待機状態であることを示す情報が取得されている間は、表示制御装置44による、プロジェクタ42からスクリーン41への表示処理が停止される(S2)。
次に、いずれかの階床で利用者によりホール呼び操作が行われ、呼び登録部32にホール呼びが登録されると(S3の「YES」)、これを通知するためのホール呼び登録通知情報が、情報送信部34から映像表示システム4に送信される(S4)。映像表示システム4でホール呼び登録通知情報が受信されると、表示制御装置44による表示制御が開始され、映像入力装置43から入力された映像情報がプロジェクタ42からスクリーン41へ表示される(S5)。
また、登録されたホール呼びに応答して動作制御部33によりエレベータ1内の機器の動作が制御され、乗りかご2が目的階に向けて昇降される(S6)。乗りかご2が目的階に着床し戸開すると(S7)、かご呼びが登録されたか否かが監視される(S8)。
戸開した乗りかご2に利用者が乗り込んでかご操作盤21で行先階登録ボタン(図示せず)を操作し、かご呼びが登録されると(S8の「YES」)、これを通知するためのかご呼び登録通知情報が、情報送信部34から映像表示システム4に送信される(S9)。映像表示システム4でかご呼び登録通知情報が受信されると、表示制御装置44により、表示中の映像情報に、戸閉することを報知するためのテキスト情報「ドアが閉まります」を重畳させた表示情報が生成される。生成された表示情報は、プロジェクタ42からスクリーン41へ表示される(S10)。
次に、エレベータ制御盤3において、登録されたかご呼びに応答して動作制御部33により乗りかご2が戸閉され、目的階に向けて昇降が開始される。そして、乗りかご2の昇降が開始されたことを通知するための昇降開始情報が、情報送信部34から映像表示システム4に送信される(S11)。映像表示システム4で昇降開始情報が受信されると、表示制御装置44により、表示情報から、戸閉することを報知するためのテキスト情報が削除される(S12)。
次に、乗りかご2が目的階に近づいたことが運転情報取得部31で検知されると(S13の「YES」)、これを通知するための目的階接近情報が、情報送信部34から映像表示システム4に送信される(S14)。乗りかご2が目的階に近づいたか否かは、運転情報取得部31で取得されるエレベータ1内の運転情報と、動作制御部33で決定された目的階の情報とに基づいて、乗りかご2と目的階との間の距離が所定値以下になったか否か、または乗りかご2の移動速度が減速状態になったかにより判定される。
映像表示システム4で目的階接近情報が受信されると、表示制御装置44により、表示中の映像情報に目的階の階床を示すテキスト情報を重畳させた表示情報が生成され、プロジェクタ42からスクリーン41へ表示される(S15)。図4は、スクリーン41に情報が表示された状態を示す一例であり、映像情報に、目的階の階床を示すテキスト情報「3階」が表示されている。
次に、乗りかご2が目的階に着床すると、これを通知するための着床通知情報が、情報送信部34から映像表示システム4に送信される(S16)。映像表示システム4で着床通知情報が受信されると、表示制御装置44により、表示中の映像情報に、戸開することを報知するためのテキスト情報「ドアが開きます」および戸開方向を示す矢印情報を重畳させた表示情報が生成され、プロジェクタ42からスクリーン41へ表示される(S17)。図5は、スクリーン41に情報が表示された状態を示す一例であり、映像情報に、目的階の階床を示すテキスト情報「3階」に加え、テキスト情報「ドアが開きます」および戸開方向を示す矢印情報が表示されている。
次に、乗りかご2が目的階で戸開すると、これを通知するための戸開通知情報が、情報送信部34から映像表示システム4に送信される(S18)。映像表示システム4で戸開通知情報が受信されると、表示制御装置44により、表示情報から、階床を示すテキスト情報および戸開することを報知するためのテキスト情報が削除される(S19)。
そして、エレベータ制御盤3にさらにホール呼びまたはかご呼びが登録されているとき(S20の「YES」)にはステップS9〜S19の処理が繰り返され、ホール呼びもかご呼びも登録されていないとき(S20の「NO」)には、乗りかご2が待機状態となりステップS1に戻る。
以上の第1実施形態によれば、乗りかごの天井面にコンテンツ情報を表示させることで、利用者が乗りかご内のどの位置に乗車していても、また混雑していても、目線よりも高い位置で他の乗客の影にならずに、コンテンツ情報を視聴することができる。ここで、コンテンツ情報として風景映像情報を表示させると、利用者が感じる閉塞感や圧迫感を緩和させて乗りかご内を広く感じさせることができ、また、利用者の気を引くコンテンツ情報を表示させると、利用者同士の気まずさを緩和させることができる。また、当該コンテンツ情報に、目的階や戸開閉予定の情報を重畳させて表示させることにより、利用者が目的地への接近状態を認識することができ、降り忘れの発生を防止して利便性を向上させることができる。
上述した第1実施形態において、表示制御装置44の制御によりスクリーン41に映像情報を表示させるときに、乗りかご2内が、利用者の歩行の安全が確保される程度の明るさになるときには、乗りかご2内に照明装置を設置しなくてもよい。この場合、表示制御装置44は、乗りかご2に利用者が乗車しているときに乗りかご2の昇降が開始して移動速度が加速すると、映像情報の表示の照度を下げ、目的階が近づいて減速すると、表示の照度を上げることで、昇降時には映像情報を視認しやすくしつつ、利用者の乗降時には利用者の安全を確保することができる。
《第2実施形態》
本発明の第2実施形態としてのエレベータ1では、第1実施形態で説明した各装置の機能に加え、エレベータ制御盤3の動作制御部33において、乗りかご2内の照明装置のON/OFFや照度を制御する機能を有している。
本実施形態によるエレベータ1において、乗りかご2内の照明装置の取り付け位置の例(1)〜(3)について、図6〜8を参照して説明する。
[照明装置の取り付け位置の例(1)]
乗りかご2内の照明装置の取り付け位置の例(1)では、図6に示すように、乗りかご2の左右側板25それぞれにおける利用者の目線の高さより下の位置(例えば、腰の高さ程度の位置)または、側板25に設置された手摺に、照明装置26−1A、26−1Bを設置する。
この位置に設置すると、利用者がスクリーン41の表示情報を見る際に、照明装置26−1A、26−1Bの光源が直接視界に入ることがなく、視認の妨げとなることを避けることができる。また、照明装置26−1A、26−1Bを、水平よりも下に向けて照射するように設置することで、床面対しては十分な照度を与えて利用者の歩行の安全を確保することができるとともに、天井22に対しては照度を与えすぎずにスクリーン41の表示情報を鮮明に表示させることができる。また、照明装置26−1A、26−1Bが天井22以外に設置されるため、スクリーン41の大きさが制限されることがない。
[照明装置の取り付け位置の例(2)]
乗りかご2内の照明装置の取り付け位置の例(2)では、図7に示すように、スクリーン41が、天井22の中心部付近に設置された、縦方向に所定長を有する取り付け部材27に取り付けられることで、天井22とスクリーン41との間に数センチメートル〜十数センチメールの間隙を設ける。またスクリーン41は、その左右端と側板25との間にも間隙が生じるような大きさで構成されたものとする。そして、スクリーン41の左右端より内側(中心部側)に対応し、天井22の取り付け部材27を避けた位置に、照明装置26−2A、26−2Bを設置する。
このように照明装置26−2A、26−2Bを設置することにより、照射された光が側板25で反射されてスクリーン41と側板25との間隙を通り、乗りかご2内に間接的な照明が提供される。これにより、乗りかご2内の床面に対しては十分な照度を与えて利用者の歩行の安全を確保することができるとともに、利用者が天井22を見上げた際に照明装置26−2A、26−2Bの光源が視界に入ることがなく、スクリーン41に対して照明装置26−2A、26−2Bからの直接光が当たることもないため、スクリーン41の表示情報を鮮明に表示させることができる。
[照明装置の取り付け位置の例(3)]
乗りかご2内の照明装置の取り付け位置の例(3)では、図8に示すように、天井22の左右端に近い位置に照明装置26−3A、26−3Bを設置する。また、天井22と側板25とに対向し、側板25との間に間隙を設けつつ照明装置26−3A、26−3Bそれぞれを覆うように、L字型の囲い部材28A、28Bを設置する。そして、スクリーン41は、囲い部材28Aと28Bとの間に収まる大きさのものを、天井22に設置する。
このように照明装置26−3A、26−3B、および囲い部材28A、28Bを設置することにより、照射された光が側板25で反射されて、囲い部材28A、28Bと側板25との間隙を通り、乗りかご2内に間接的な照明が提供される。これにより、スクリーン41の大きさは多少制限されるが、乗りかご2内の床面に対しては十分な照度を与えて利用者の歩行の安全を確保することができるとともに、利用者が天井22を見上げた際に照明装置26−3A、26−3Bの光源が視界に入ることがなく、スクリーン41に対して照明装置26−3A、26−3Bからの光が直接当たることもないため、スクリーン41の表示情報を鮮明に表示させることができる。
〈第2実施形態によるエレベータの動作〉
上述した例(1)〜(3)いずれかのように照明装置26(照明装置26−1A、26−1B、26−2A、26−2B、26−3A、および26−3Bを総称して照明装置26と称する。)が設置されたエレベータ1において、運転情報に応じてエレベータ制御盤3で実行される照明装置26のON/OFFや照度の制御の動作について、図9のシーケンス図を参照して説明する。本実施形態において、エレベータ1の映像表示システム4では、以下に説明する照明装置の制御と並行して、第1実施形態で説明した処理と同様に、運行状況に応じたスクリーン41への表示制御が実行されている。
まず、エレベータ1の乗りかご2が待機状態であるときには、照明装置26が消灯または通常時よりも減光されている(S21)。そして、いずれかの階床で利用者によりホール呼び操作が行われ、呼び登録部32にホール呼びが登録されると(S22の「YES」)、動作制御部33により照明装置26が点灯または増光され、通常時の照度(例えば、乗りかご2の床面が利用者の歩行のために十分な明るさになるような照度)にて点灯される(S23)。
次に、登録されたホール呼びに応答して動作制御部33によりエレベータ1内の機器の動作が制御され、乗りかご2が目的階に向けて昇降される(S24)。乗りかご2が目的階に着床し戸開すると(S25)、かご呼びが登録されたか否かが監視される(S26)。
戸開した乗りかご2に利用者が乗り込んでかご操作盤21で行先階登録ボタンを操作し、かご呼びが登録されると(S26の「YES」)、これに応答して動作制御部33により乗りかご2が戸閉され、目的階に向けて昇降が開始される(S27)。乗りかご2の昇降が開始され乗りかご2の移動速度が加速すると、これに合わせて乗りかご2内が減光され、利用者がスクリーン41の映像情報を視認しやすくなるように照明装置26の照度が制御される(S28)。
次に、乗りかご2が目的階に近づき、乗りかご2の移動速度が減速すると(S29の「YES」)、これに合わせて乗りかご2内が通常時の照度まで増光されるように、照明装置26の照度が制御される(S30)。乗りかご2が目的階に着床し戸開すると(S31)、戸開している間は、通常時の照度による照明装置26の点灯が維持される(S32)。
そして、エレベータ制御盤3にさらにホール呼びまたはかご呼びが登録されているとき(S33の「YES」)にはステップS27〜S32の処理が繰り返され、ホール呼びもかご呼びも登録されていないとき(S33の「NO」)には、乗りかご2が待機状態となりステップS21に戻る。
以上の第2実施形態によれば、天井面にコンテンツ情報を表示させるように構成したエレベータにおいて、利用者がコンテンツ情報を見る際に、乗りかご内の照明光が視認の妨げとならないような位置に照明装置を設置することで、利用者の安全を確保するとともに、利用者によるコンテンツ情報の視認をしやすくすることができる。また、利用者の移動が少ない乗りかごの昇降中にのみ、照明装置の照度を下げることにより、利用者の利便性を低下させずに、さらにコンテンツ情報の視認をしやすくすることができる。
上述した第2実施形態において、図10に示すように、スクリーン41を液晶等の薄型モニタ45で構成して天井22に設置し、映像表示システム4の表示制御装置44が当該薄型モニタ45への表示を制御するようにしてもよい。
また、上述した第1実施形態および第2実施形態においては、乗りかごの目的階が近づいたときに目的階の階床を示すテキスト情報がスクリーンの映像情報に重畳される場合について説明したが、乗りかごが昇降して各階を通過する時に、該当する階床を示すテキスト情報をスクリーンに表示中の映像情報に重畳させるようにしてもよい。このように各階床を示すテキスト情報を表示させることにより、利用者が運行状況を詳細に認識することができ、利便性が向上する。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…エレベータ、2…乗りかご、3…エレベータ制御盤、4…映像表示システム、21…かご操作盤、22…天井、23…かご扉、24…幕板、25…側板、26,26−1A,26−1B,26−2A,26−2B,26−3A,26−3B…照明装置、27…取り付け部材、28A,28B…囲い部材、31…運転情報取得部、32…呼び登録部、33…動作制御部、34…情報送信部、41…スクリーン(表示装置)、42…プロジェクタ(投影装置)、43…映像入力装置(コンテンツ入力装置)、44…表示制御装置、45…薄型モニタ
上記目的を達成するための実施形態によればエレベータは、エレベータ制御盤と、エレベータの乗りかごの天井面に設置された表示装置と、コンテンツ入力装置と、表示制御装置と、投射装置とを備える。エレベータ制御盤は、建物に設置されたエレベータの運転状況を含む運転情報を取得する。コンテンツ入力装置は、所定のコンテンツ情報を入力する。表示制御装置は、エレベータの稼働中に、入力されたコンテンツ情報に、取得されたエレベータの運転情報を重畳させた表示情報を生成する。投射装置は、乗りかごの側板の、利用者の目線よりも高い位置に設置され、表示制御装置で生成された表示情報を表示装置に投影して表示させる。

Claims (10)

  1. 建物に設置されたエレベータの運転情報を取得するとともに、利用者の操作による前記エレベータの呼びを登録することにより、前記エレベータの乗りかごの次の目的階を決定し、決定した目的階に前記乗りかごを着床させるように前記エレベータ内の機器を制御するエレベータ制御盤と、
    前記エレベータの乗りかごの天井面に設置された表示装置と、
    所定のコンテンツ情報を入力するコンテンツ入力装置と、
    前記エレベータの稼働中に、前記コンテンツ入力装置から入力されたコンテンツ情報に、前記エレベータ制御盤で取得された前記エレベータの運転情報および前記目的階を示す階床情報を重畳させて前記表示装置に表示させる表示制御装置と
    を備えることを特徴とするエレベータ。
  2. 前記表示制御装置は、前記エレベータが、登録された呼びに応答して動作している間は前記表示装置に前記コンテンツ情報を表示させ、前記乗りかごの戸開閉前になると、前記乗りかごの戸開閉を報知するための情報を表示中のコンテンツ情報に重畳させて表示させ、前記乗りかごが前記目的階に近づくと、前記目的階を示す階床情報を表示中のコンテンツ情報に重畳させて表示させ、前記乗りかごが各階を通過する時に、該当する階床を示す情報を表示中のコンテンツ情報に重畳して表示させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
  3. 前記乗りかごの側板の、利用者の目線よりも高い位置に設置され、前記表示制御装置の制御により、表示対象の情報を前記表示装置に投影して表示させる投影装置をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータ。
  4. 前記投影装置は短焦点型で構成され、前記乗りかごの扉上部の幕板に内蔵されて設置される
    ことを特徴とする請求項3に記載のエレベータ。
  5. 前記表示制御装置は、前記表示装置に前記コンテンツ情報を表示させたときに、前記乗りかご内が所定以上の照度になるように前記コンテンツ情報を表示させる
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のエレベータ。
  6. 前記表示制御装置は、前記乗りかごに利用者が乗車しているときに、前記乗りかごの昇降が開始して移動速度が加速すると照度を下げ、前記目的階が近づいて減速すると照度を上げて、前記コンテンツ情報を表示させる
    ことを特徴とする請求項5に記載のエレベータ。
  7. 前記乗りかごの左右の側板それぞれの、利用者の目線の高さより下の位置または前記側板に設置された手摺に、水平よりも下に向けて照射するように設置された照明装置をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のエレベータ。
  8. 前記表示装置は、その左右端と前記乗りかごの側壁との間に間隙が生じるような大きさで構成され、前記乗りかごの天井の中心部付近に設置された、縦方向に所定長を有する取り付け部材に取り付けられることで前記乗りかごの天井との間に間隙が設けられて設置され、
    前記表示装置の左右端より内側に対応し、前記乗りかごの天井の、前記取り付け部材を避けた位置に設置された照明装置をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のエレベータ。
  9. 前記乗りかごの天井の、左右端に近い位置に設置された照明装置と、
    前記乗りかごの天井と側板とに対向し、前記側板との間に間隙を設けつつ前記照明装置それぞれを覆うように設置されたL字型の囲い部材とをさらに備え、
    前記表示装置は、左右の前記囲い部材の間に収まる大きさで構成される
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のエレベータ。
  10. 前記照明装置は、前記乗りかごに利用者が乗車しているときに、前記乗りかごの昇降が開始して移動速度が加速すると減光し、前記目的階が近づいて減速すると増光する
    ことを特徴とする請求項7〜9いずれか1項に記載のエレベータ。
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