JP2017007126A - サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法 - Google Patents

サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サポートを最適に追加および配置する。【解決手段】サポートの配置決定装置100は、所定の基準の位置および向きとなるように、対象造形物モデルを移動および回転させる基準部56と、基準部56によって所定の基準の位置および向きとなるように配置した対象造形物モデルを基準として、造形する対象造形物の向きの候補となる傾斜角度を複数生成する候補生成部58と、候補生成部58によって生成された傾斜角度に基づいて傾斜させたそれぞれの対象造形物モデルにおいて、対象造形物に追加および配置するサポートの数を算出するサポート算出部60と、候補生成部58によって生成された複数の傾斜角度のうち、対象造形物の荷重を支持することが可能であって、サポートの数が最小となるような傾斜角度を、所定の基準の向きから傾斜させる角度にする傾斜角度決定部62と、を備えた。【選択図】図7

Description

本発明は、サポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法に関する。
従来から、所定の断面形状の樹脂材料を順次積層し、樹脂材料を硬化させることによって所望の3次元造形物(以下、対象造形物という。)を造形する3次元造形装置が知られている。この種の3次元造形装置では、まず、CAD装置などを用いて対象造形物の断面形状のデータを用意する。次に、この断面形状のデータを用いて、光硬化性樹脂を硬化させて、断面形状に対応した形状の樹脂層を造形する。そして、断面形状に対応した樹脂層を順次積層することによって、対象造形物を造形する。
3次元造形装置は、例えば特許文献1に示すように、開口が形成された台と、台の上に載置され、光硬化性樹脂を収容する槽と、槽の上方に配置された昇降自在なホルダと、台の下方に配置され、光を照射する光学装置とを備えている。光学装置から照射された光は、台の開口を通じて槽内の光硬化性樹脂に照射される。槽内に収容された光硬化性樹脂のうち、光が照射された部分は硬化する。光の照射位置を制御することによって、硬化する樹脂の位置を適宜変更することができ、所望の断面形状を有する樹脂層を形成することができる。そして、ホルダを順次上昇させることによって、樹脂層が下方に向かって連続的に形成される。このようにして、所望の対象造形物が造形される。
ところで、ホルダを順次上昇させる際に、既に造形された樹脂層は、当該樹脂層よりも下方に造形される全樹脂層の荷重を支持することになる。そのため、例えば、断面積の小さな樹脂層があった場合、当該樹脂層よりも下方の全樹脂層の荷重を支えきれない場合がある。その結果、対象造形物を造形する途中に、対象造形物の一部が破損してしまうことがある。そのような破損を防止するため、図13に示すように、CAD装置などの専用の装置によって演算することで、対象造形物200の一部とホルダ113との間に、造形時に対象造形物200の一部の荷重を支持するための複数のサポート造形物130を追加し、対象造形物200とサポート造形物130とが一体となった全体造形物を造形することが行われる。以下、サポート造形物を単に「サポート」と称する。
特開2003−39564号公報
ところで、サポート130は、例えば、対象造形物200のうちホルダ113と対向する面に追加および配置される。しかし、ホルダ113に対する対象造形物200の向きによっては、対象造形物200のホルダ113に対する投影面、すなわち、対象造形物200に対向するホルダ113の面に対して対象造形物200を投影した際に得られる対象造形物200の外周形状を示す投影面の面積が小さくなってしまう。その結果、対象造形物200に対するサポート130の数が少なくなり、造形中、サポート130が対象造形物200の荷重を十分に支持することができない場合がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、造形対象である対象造形物にサポートを追加および配置して、対象造形物およびサポートを造形する3次元造形装置において、サポートを最適に追加および配置することが可能なサポートの配置決定装置、3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法を提供することである。
本発明に係るサポートの配置決定装置は、造形対象である対象造形物にサポートを追加および配置して、前記対象造形物および前記サポートを造形する3次元造形装置において、前記サポートの数および配置位置を決定する配置決定装置である。前記配置決定装置は、記憶部と、基準部と、候補生成部と、サポート算出部と、傾斜角度決定部とを備えている。前記記憶部は、前記対象造形物の3次元モデルのデータを記憶する。前記基準部は、所定の基準の位置および向きとなるように、前記記憶部に記憶された前記3次元モデルを移動および回転させる。前記候補生成部は、前記基準部によって前記所定の基準の位置および向きとなるように配置した前記3次元モデルを基準として、造形する前記対象造形物の向きの候補となる傾斜角度を複数生成する。前記サポート算出部は、前記候補生成部によって生成された前記傾斜角度に基づいて傾斜させたそれぞれの前記3次元モデルにおいて、前記対象造形物に追加および配置する前記サポートの数を算出する。前記傾斜角度決定部は、前記候補生成部によって生成された複数の前記傾斜角度のうち、前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記サポート算出部によって算出された前記サポートの数が最小となるような前記傾斜角度を、前記所定の基準の向きから傾斜させる角度にする。
上記配置決定装置によれば、サポートが対象造形物の荷重を支持することが可能であって、かつ、サポートの数が最小となるような傾斜角度を、所定の基準の向きから対象造形物を傾斜させる角度としている。よって、このように決定した向きで対象造形物を造形する際、サポートが対象造形物の荷重を支持することができる。また、サポートの数を少なくすることができるため、サポートを造形する際に必要な材料を少なくすることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記傾斜角度決定部は、遺伝的アルゴリズムを適用して、前記候補生成部によって生成された複数の前記傾斜角度のうち、前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記サポート算出部によって算出された前記サポートの数が最小となるような前記傾斜角度を、前記所定の基準の向きから傾斜させる角度にする。
例えば、対象造形物の全ての傾斜角度を求めて対象造形物の最適な向きを求める場合、演算処理が膨大となり、演算負荷が大きくなる。しかし、上記態様によれば、造形しようとする対象造形物の向きを、遺伝的アルゴリズムを適用することで決定している。よって、遺伝的アルゴリズムを適用することで、対象造形物の全ての傾斜角度を求めて対象造形物の最適な向きを求める場合と比較して、演算処理が膨大となることを防止することができる。その結果、演算負荷を小さくすることができる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記遺伝的アルゴリズムで用いられる評価関数Jは、前記サポートが前記対象造形物の荷重を支持することが可能な荷重をLs、前記対象造形物の荷重をGt、前記対象造形物と前記3次元造形装置との間の密着力をAs、安全率をSとすると、
J=Ls−S×max(Gt、As)
で表される。前記傾斜角度決定部は、前記候補生成部によって生成された複数の前記傾斜角度についてそれぞれの前記評価関数から求められる値を算出し、前記評価関数の値が0よりも大きい前記傾斜角度の中で、前記サポート算出部によって算出された前記サポートの数が最小となるような前記傾斜角度を、前記所定の基準の向きから傾斜させる角度にする。
上記態様によれば、上述したような評価関数Jを用いることで、造形する対象造形物の荷重Gtおよび密着力Asの何れか大きい方の荷重に耐えられるようにサポートを追加および配置することができる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記対象造形物は、前記サポートを追加および配置しない禁止面を有している。前記候補生成部は、前記禁止面に前記サポートを追加および配置するような前記傾斜角度を候補としない。
造形する対象造形物には、サポートを追加および配置したくない面がある場合がある。上記態様によれば、サポートを追加および配置したくない面を禁止面とする。そして、候補生成部は、禁止面にサポートを追加および配置しないような向きとなる傾斜角度を候補とすることができる。よって、禁止面にサポートが追加および配置されない傾斜角度を、所定の基準の向きから傾斜する角度にすることができる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記記憶部に記憶された前記3次元モデルに対して、前処理である平滑化処理を行う前処理部を備えている。前記基準部は、前記所定の基準の位置および向きとなるように、前記前処理部によって前記平滑化処理が行われた前記3次元モデルを移動および回転させる。
上記態様によれば、前処理部によって3次元モデルを平滑化することで、3次元モデルのデータ量を小さくすることができる。そのため、基準部、候補生成部、サポート算出部、および、傾斜角度決定部は、前処理部によってデータ量が小さくなった3次元モデルを用いることができる。したがって、演算負荷を好適に小さくすることができる。
本発明に係る3次元造形システムは、前記3次元造形装置と、上述した何れかに記載されたサポートの配置決定装置と、を備えている。
上記態様によれば、上述した何れかに記載されたサポートの配置決定装置を備えた3次元造形システムを提供することができる。
本発明に係るサポートの配置決定方法は、造形対象である対象造形物にサポートを追加および配置して、前記対象造形物および前記サポートを造形する3次元造形装置において、前記サポートの数および配置位置を決定する配置決定方法である。前記配置決定方法は、記憶工程と、基準工程と、候補生成工程と、サポート算出工程と、傾斜角度決定工程とを包含する。前記記憶工程では、前記対象造形物の3次元モデルのデータを記憶する。前記基準工程では、所定の基準の位置および向きとなるように、前記記憶工程で記憶した前記3次元モデルを移動および回転させる。前記候補生成工程では、前記基準工程において前記所定の基準の位置および向きとなるように配置した前記3次元モデルを基準として、造形する前記対象造形物の向きの候補となる傾斜角度を複数生成する。前記サポート算出工程では、前記候補生成工程で生成した前記傾斜角度に基づいて傾斜させたそれぞれの前記3次元モデルにおいて、前記対象造形物に追加および配置する前記サポートの数を算出する。前記傾斜角度決定工程では、前記候補生成工程で生成した複数の前記傾斜角度のうち、前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記サポート算出工程で算出した前記サポートの数が最小となるような前記傾斜角度を、前記所定の基準の向きから傾斜させる角度にする。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記傾斜角度決定工程では、遺伝的アルゴリズムを適用し、前記候補生成工程で生成した複数の前記傾斜角度のうち、前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記サポート算出工程で算出した前記サポートの数が最小となるような前記傾斜角度を、前記所定の基準の向きから傾斜させる角度にする。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記遺伝的アルゴリズムで用いられる評価関数Jは、前記サポートが前記対象造形物の荷重を支持することが可能な荷重をLs、前記対象造形物の荷重をGt、前記対象造形物と前記3次元造形装置との間の密着力をAs、安全率をSとすると、
J=Ls−S×max(Gt、As)
で表される。前記傾斜角度決定工程では、前記候補生成工程で生成した複数の前記傾斜角度についてそれぞれの前記評価関数から求められる値を算出し、前記評価関数の値が0よりも大きい前記傾斜角度の中で、前記サポート算出工程で算出した前記サポートの数が最小となるような前記傾斜角度を、前記所定の基準の向きから傾斜させる角度にする。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記対象造形物は、前記サポートを追加および配置しない禁止面を有している。前記候補生成工程では、前記禁止面に前記サポートを追加および配置するような前記傾斜角度を候補としない。
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記記憶工程で記憶した前記3次元モデルに対して、前処理である平滑化処理を行う前処理工程を包含する。前記基準工程では、前記所定の基準の位置および向きとなるように、前記前処理工程で前記平滑化処理を行った前記3次元モデルを移動および回転させる。
本発明によれば、サポートを最適に追加および配置することができる。
本発明の実施形態に係る3次元造形システムの断面図である。 3次元造形システムの平面図である。 ホルダに全体造形物を造形する状態を示した模式図である。 図3のIV−IV断面における断面図である。 全体造形物と造形可能領域との関係を示した図であり、図5(a)は全体造形物が造形可能領域からはみ出している状態を示した図であり、図5(b)は全体造形物が造形可能領域内に収まっている状態を示した図である。 対象造形物の一例を示す斜視図である。 3次元造形システムのブロック図である。 遺伝的アルゴリズムを適用して、サポートの数と配置位置を決定する方法を示すフローチャートである。 初期集団の個体を表す図である。 ソート後の個体を表す図である。 2点交叉により新たな個体が生成される一例を表す図である。 突然変異により新たな個体が生成される一例を表す図である。 従来技術において、ホルダに全体造形物を造形する状態を示した模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るサポートの配置決定装置(以下、配置決定装置という。)を備えた3次元造形システム、および、サポートの配置決定方法について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
<3次元造形システムの構成>
図1は、本実施形態に係る3次元造形システム10の断面図である。図2は、3次元造形システム10の平面図である。なお、図面中の符号F、Rr、L、Rは、それぞれ前、後、左、右を示している。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、3次元造形システム10の設置態様を何ら限定するものではない。
3次元造形システム10は、サポートを用いて対象造形物を造形することができるシステムである。以下では、対象造形物およびサポートの全体を全体造形物と称することとする。3次元造形システム10では、全体造形物の複数の断面形状のデータを用いる。ここで、「断面形状」とは、全体造形物を複数の層に分割したときの各層の断面の形状のことである。3次元造形システム10では、液体の光硬化性樹脂を硬化させ、断面形状に対応した形状の樹脂層を造形する。そして、その樹脂層を順次積層することによって、全体造形物を造形する。なお、「光硬化性樹脂」とは、所定の波長を含む光が照射されると、硬化する樹脂である。
図1に示すように、3次元造形システム10は、3次元造形装置10Aと、3次元造形装置10Aにおいて全体造形物を造形する前に、対象造形物の向きを決定し、かつ、サポートの位置、形状、数などの形態を決定する配置決定装置100(図3参照)とを備えている。
<3次元造形装置の構成>
3次元造形装置10Aは、台11と、槽12と、ホルダ13と、光学装置14と、制御装置16とを備えている。
台11は、ケース25に支持されている。台11には、光を通過させる開口21が形成されている。槽12は、液体の光硬化性樹脂23を収容する。槽12は、台11上に取り付け可能に載置されている。図2に示すように、槽12は、台11に載置された状態において、台11の開口21を覆う。槽12は、光を透過させることのできる材料、例えば、透明な材料によって形成されているとよい。
図1に示すように、ホルダ13は、槽12の上方、かつ、台11の開口21の上方に配置されている。ホルダ13は昇降自在に構成されている。ホルダ13は、下降したときに槽12内の光硬化性樹脂23に浸漬し、上昇するときに、光が照射されて硬化した光硬化性樹脂23を吊り上げる。ここでは、台11には、上下方向に延びた支柱41が設けられている。支柱41の前方には、スライダ42が取り付けられている。スライダ42は、支柱41に沿って昇降自在であり、モータ43によって上方または下方に移動する。ここでは、ホルダ13は、スライダ42に取り付けられている。ホルダ13は、モータ43によって上方または下方に移動する。
光学装置14は、台11の下方に配置されている。光学装置14は、槽12内に収容された液体の光硬化性樹脂23に所定の波長からなる光を照射する装置である。光学装置14は、台11の下方に設けられたケース25に収容されている。光学装置14は、プロジェクタ31と、ミラー32とを備えている。プロジェクタ31は、光を発する光源である。ミラー32は、プロジェクタ31から発せられた光を槽12に向かって反射させる部材である。ミラー32は、台11に形成された開口21の下方、かつ、プロジェクタ31の後方に配置されている。プロジェクタ31から発せられた光は、ミラー32によって反射され、台11の開口21を通じて槽12内の光硬化性樹脂23に照射される。ただし、光学装置14の配置および構成は特に限定される訳ではない。
制御装置16は、ホルダ13が取り付けられたスライダ42を昇降自在に制御するモータ43、および、光学装置14のプロジェクタ31に接続されている。制御装置16は、モータ43を駆動することによって、スライダ42およびホルダ13を上方または下方に移動させる。また、制御装置16は、プロジェクタ31から発せられる光のエネルギー、光度、光量、光の波長帯域、光の形状、光を照射させる位置および光を発するタイミングなどを制御する。なお、制御装置16の構成は特に限定されない。例えば、制御装置16は、コンピュータであり、中央演算処理装置(以下、CPUという。)と、CPUが実行するプログラムなどを格納したROMと、RAMなどを備えていてもよい。
以上が3次元造形装置10Aの構成である。前述したように、3次元造形装置10Aは、サポートを用いて対象造形物を造形するものである。次に、サポートについて説明する。
<サポートについて>
3次元造形装置10Aが対象造形物を造形する際、樹脂層が造形される毎にホルダ13が順次上昇し、当該樹脂層の下方に新たな樹脂層が形成される。ところが、例えば、断面積の大きな樹脂層が形成された後に、比較的小さな樹脂層、例えばホルダ13との接触面積が、大きな樹脂層の半分以下となるような大きさの小さな樹脂層があった場合、当該樹脂層がそれよりも下方に位置する大きな樹脂層を含む全樹脂層の荷重を支えきれない場合がある。その結果、造形の途中で対象造形物が破損するおそれがある。そのため、造形途中の対象造形物の荷重を十分に支持することができるように、対象造形物に対してサポートが追加および配置される。このことにより、対象造形物が造形途中に破損することを防止することができる。
3次元造形装置10Aがホルダ13に対象造形物を直接造形したとすると、造形後に対象造形物はホルダ13から引き剥がされる。その際、対象造形物のうちホルダ13と接触している部分をホルダ13から引き剥がす際、対象造形物が破損してしまう場合がある。そこで、図3に示すように、ホルダ13と対象造形物Aとの間にサポート30を追加および配置する。そして、造形完了後に全体造形物(対象造形物Aにサポート30が追加および配置された造形物)をホルダ13から引き剥がした後、サポート30を対象造形物Aから取り除く処理を行うことがある。このことにより、対象造形物Aが破損することを防止することができる。
なお、サポート30の形状は特に限定されない。図4は、図3のIV−IV断面における断面図である。本実施形態では、図4に示すように、サポート30として、同一の太さの複数本の円柱を用いることとする。ここでは、図3に示すように、サポート30の上端部はホルダ13に設けられ、下端部は対象造形物Aに設けられることとする。隣り合うサポート30の間隔は特に限定されないが、本実施形態では一定とする。図4に示すように、複数のサポート30は、左右方向および前後方向に揃った位置に追加および配置されている。ただし、上記のサポート30の形状および配置位置は一例に過ぎない。サポート30の形状は、例えば、断面形状が三角形または四角形の形状であってもよい。複数のサポート30の形状は、それぞれ同じ形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。隣り合うサポート30の間隔は、一定でなくてもよい。複数のサポート30は、例えば、千鳥状に追加および配置されていてもよい。
次に、サポート30が対象造形物Aの荷重を支持するための条件について説明する。まず、サポート30が対象造形物Aの荷重を支持するためには、サポート30の支持可能な荷重が対象造形物Aの荷重よりも大きくなければならない。また、3次元造形装置10Aでは、槽12の表面と樹脂層との間に密着力が生じているので、樹脂層を槽12から引き剥がすために、その密着力よりも大きな力で対象造形物Aを吊り上げる必要がある。その際、サポート30には上記密着力と同じ大きさの力が加わる。したがって、サポート30が破損しないためには、サポート30の支持可能な荷重が上記密着力よりも大きくなければならない。以上より、サポート30の支持可能な荷重(以下、支持荷重という。)をLs[gf]、対象造形物Aの荷重をGt[gf]、対象造形物Aの樹脂層と槽12との間の密着力をAs[gf]とすると、Lsは、GtおよびAsのうちの何れか大きい方よりも大きくなければならない。すなわち、Ls>max(Gt,As)でなければならない。
支持荷重Lsは、1つのサポート30における対象造形物Aと接触する面積をSp、引張強度をKp、サポート30の数をIとすると、以下の式(1)で表すことができる。
Ls=Sp×Kp×I・・・(1)
対象造形物Aの荷重Gtは、対象造形物Aの体積をVa、対象造形物Aの密度をDaとすると、以下の式(2)で表すことができる。
Gt=Va×Da・・・(2)
密着力Asは、1〜n層目まで積層した際の対象造形物Aの体積をVn、n層目の対象造形物Aの断面積をSn、対象造形物Aの応力(引張応力)をKとすると、以下の式(3)で表すことができる。
As=Vn×Da+Sn×K・・・(3)
なお、本実施形態では、樹脂製の槽12(図1参照)の表面には、複数の微小な穴が形成されている。その微小な穴に光硬化性樹脂23が入り込んだ状態で、光が照射されると、光硬化性樹脂23の一部が微小な穴に入り込んだ状態で硬化する。そして、硬化した光硬化性樹脂23を槽12から引き上げる際、穴に入り込んだ状態で硬化した光硬化性樹脂23が穴から引き抜かれようとするため、その分、密着力Asが大きくなる。そのため、このような場合、密着力Asが若干大きくなるが、ここでは、密着力Asは、槽12の微小な穴から引き抜かれる際にかかる荷重を考慮していない。しかし、密着力Asは、槽12の穴から引き抜かれる際にかかる荷重を考慮してもよい。
ところで、論理的にはLs>max(Gt,As)であればサポート30が破損することはない。しかし、実際には、種々の不確定要因によって、Ls>max(Gt,As)であっても、サポート30が破損する場合がある。そこで、1よりも大きな実数からなる安全率Sを導入し、サポート30が対象造形物Aの荷重を十分に支持するための条件を以下の式(4)のように設定してもよい。
Ls>S×max(Gt,As)・・・(4)
例えば、安全率S=3とした場合、実際にかかると予想される支持荷重Lsの1/3の荷重しかサポート30が支持することができないと仮定することができる。上記式(4)を満たすことにより、サポート30は対象造形物Aの荷重を十分に支持することができる。
<対象造形物の向きについて>
前述の通り、3次元造形装置10Aはホルダ13を順次上昇させることにより、対象造形物Aを造形する。対象造形物Aは、上部から下部に向かって順に造形される。3次元造形装置10Aは、対象造形物Aの3次元モデル(以下、対象造形物モデルという。)のデータを受け、そのデータを用いて、対象造形物モデルと実質的に同一形状の対象造形物Aを造形する。
対象造形物モデルには、予め向きが定められている(以下、初期の向きという。)。この初期の向きは、通常、対象造形物モデルのデータ作成手順に従って定められる。例えば、対象造形物モデルが円錐形状の装飾品の場合、円錐の頂点が上、底面が下に位置するように初期の向きが定められる。ところが、以下に説明するように、対象造形物Aを初期の向きのまま造形することは必ずしも適切ではない。
まず、対象造形物Aの向きによっては、対象造形物Aのうちホルダ13に対向する面の面積が小さくなり、十分な数のサポート30を追加および配置することができない場合がある。
対象造形物Aとサポート30とが一体となった全体造形物は、槽12内の光硬化性樹脂23が硬化することによって造形される。そのため、全体造形物を造形することが可能な領域は、槽12の上方の領域に限られる。また、図1に示すように、光学装置14からの光は、開口21を通じて槽12内の光硬化性樹脂23に照射される。そのため、全体造形物を造形することが可能な領域は、開口21の上方の領域に限られる。更に、全体造形物はホルダ13に吊り下げられることによって造形される。そのため、全体造形物を造形することが可能な領域は、ホルダ13の下方の領域に限られる。したがって、3次元造形装置10Aにおける造形可能領域は、平面視においてホルダ13の外縁よりも内側、台11の開口21の周縁よりも内側、かつ、槽12の内縁よりも内側となるような領域である。また、上記造形可能領域は、上下位置に関しては、ホルダ13が最も上方に移動したときのホルダ13の下面と槽12の底板の上面との間の領域である。
全体造形物が上記造形可能領域内に収まっていない場合、全体造形物の一部を造形することができない。しかし、例えば、図5(a)に示すような対象造形物モデルの位置および向きのまま全体造形物20を造形しようとすると、造形可能領域Bからはみ出してしまうような全体造形物20であっても、図5(b)に示すような対象造形物モデルの位置および向きに変更することによって、全体造形物20を造形可能領域Bに収めることができる場合がある。そのため、全体造形物20が造形可能領域B内に収まるように、対象造形物モデルの位置および向きを決定することが必要である。
前述したように、ホルダ13と対象造形物Aとの間にサポート30を追加および配置しておけば、造形完了後、全体造形物20をホルダ13から引き剥がす際に、対象造形物Aの一部が破損してしまうことを防止することができる。そこで、本実施形態では、ホルダ13に対して対象造形物Aを直接造形することを避け、ホルダ13と対象造形物Aとの間にサポート30を追加および配置する。そのためには、対象造形物Aとホルダ13との間に、サポート30を追加および配置するためのスペースが必要となる。そこで本実施形態では、造形可能領域Bのうち上端から下方に所定長さ(例えば5mm)のスペースをサポート30用のスペースとし、造形可能領域Bからサポート30用のスペースを除いた領域を、対象造形物Aを造形するための造形領域B´(図1および図2参照)として設定する。そのため、対象造形物Aが造形領域B´内に収まるように対象造形物Aの位置および向きを決定する必要がある。
図6に示すように、対象造形物Aとして、文字または模様などの装飾が施された面(装飾面)aを有するものがある。このような対象造形物Aを造形する場合には、装飾面aにサポート30を追加および配置しないことが好ましい。サポート30を対象造形物Aから引き剥がす際に、対象造形物Aの装飾面aに傷が付くおそれがあるからである。このような対象造形物Aを造形する場合には、装飾面aにサポート30が追加および配置されないことが好ましい。そこで、対象造形物Aにおいて、サポート30を追加および配置すべきでない面(以下、禁止面という。)を有している場合、禁止面にサポート30が追加および配置されないように対象造形物Aの位置および向きを決定することが好ましい。
以上のように、3次元造形装置10Aで対象造形物Aを造形するに当たっては、サポート30が対象造形物Aの荷重を十分に支持することができるということだけでなく、他に考慮すべき制約事項が存在する。そこで、本実施形態に係る3次元造形システム10は、所定の制約事項を満たしつつ、対象造形物Aの荷重がサポート30によって十分に支持されるように、3次元造形装置10Aで全体造形物20を造形する前に、配置決定装置100において対象造形物Aの位置および向きを決定することとしている。
ところで、対象造形物Aに追加および配置されるサポート30の数が少なすぎると、対象造形物Aの荷重を十分に支持することができない。一方、サポート30は、全体造形物20の造形が完了した後、対象造形物Aから取り除かれる部材である。そのため、サポート30の数が多すぎると、対象造形物Aから取り除く際に多くの手間と時間を要する。また、無駄な光硬化性樹脂23が多くなる。以上の観点から、サポート30の数は、対象造形物Aの荷重を十分に支持することができる最小の数であることが好ましい。配置決定装置100は、前述の制約事項を満たし、かつ、サポート30の数が対象造形物Aの荷重を十分に支持することができる範囲で最小の数となるように、対象造形物Aの位置および向きを決定する。
<配置決定装置の構成>
図7は、3次元造形システム10のブロック図である。次に、図7を参照しながら、配置決定装置100について説明する。配置決定装置100は、全体造形物20を造形する際、造形する対象造形物Aの位置および向きを決定し、かつ、サポート30の位置、形状、数などの形態を決定する装置である。配置決定装置100は、3次元造形装置10Aと別体であってもよく、3次元造形装置10Aに内蔵されていてもよい。例えば、配置決定装置100は、コンピュータであり、CPUと、CPUが実行するプログラムなどを格納したROMと、RAMなどを備えていてもよい。配置決定装置100は、3次元造形システム10のための専用のコンピュータであってもよく、汎用のコンピュータであってもよい。ここでは、配置決定装置100は、記憶部52と、前処理部54と、基準部56と、候補生成部58と、サポート算出部60と、傾斜角度決定部62とを備えている。なお、上述した各部は、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアによって構成されていてもよい。
記憶部52は、対象造形物モデルのデータを記憶する。このデータは、例えば、XYZ直交座標系の複数の点の集合で特定されるデータであり、3次元データである。この対象造形物モデルのデータは、例えば、ユーザの操作によって、記録媒体または他のコンピュータ(図示せず)から記憶部52に読み込まれる。本実施形態では、対象造形物Aの位置および向きは、3軸の直交座標によって特定される。ただし、他の座標系を用いて対象造形物Aの位置および向きを特定することも可能である。
対象造形物モデルのデータは、対象造形物モデルの3次元形状を忠実に再現した詳細なデータであることが多い。対象造形物モデルのデータをそのまま用いると、配置決定装置100における決定処理に多大な時間を要することがある。そこで、対象造形物モデルのデータに前処理を行い、データ量を小さくすることが好ましい。ここでは、前処理部54は、記憶部52に記憶された対象造形物モデルのデータに対し平滑化処理を行う。対象造形物モデルは、例えば、複数の3角形が組み合わされたモデルである。この場合、平滑化処理として、対象造形物モデルを構成する3角形の数を減少させ、データ量を小さくする処理を行えばよい。平滑化処理の方法は特に限定されず、例えば、従来公知の平滑化処理の方法を適用することができる。例えば、平滑化処理の方法として、ガウス関数を使用してもよい。
基準部56は、前処理部54によって平滑化処理が施され、かつ、記憶部52に記憶された対象造形物モデルが所定の基準の位置および向きとなるように、移動および回転させる。本実施形態では、対象造形物Aの位置および向きは、3軸の直交座標によって特定される。ただし、他の座標系を用いて対象造形物Aの位置および向きを特定することも可能である。本実施形態では、対象造形物Aの基準となる位置は対象造形物Aの中心に設定されている。ただし、基準となる位置は、対象造形物Aの中心に限定されない。ここでは、基準となる位置である対象造形物Aの中心が、平面視においてホルダ13の中心の位置となるように設定する。例えば、対象造形物Aの基準位置Pは、X座標x、Y座標y、およびZ座標zによって表すことができる。また、基準部56は、対象造形物Aの禁止面にサポート30が追加および配置されないように、対象造形物Aの基準となる向きを設定する。なお、基準の向きの設定方法は、後述する。
候補生成部58は、基準部56によって基準の位置および向きとなるように配置した対象造形物モデルを基準として、造形する対象造形物Aの向きの候補となる傾斜角度を複数生成する。ここで、対象造形物Aの向きは、基準の向きからのX軸回りの回転角度θx、Y軸回りの回転角度θy、およびZ軸回りの回転角度θzによって表すことができる。「傾斜角度」とは、上記3つの回転角度をあわせた角度のことをいう。
サポート算出部60は、候補生成部58によって生成された傾斜角度に基づいて傾斜されたそれぞれの対象造形物モデルにおいて、対象造形物Aに追加および配置するサポート30の数を算出する。ここでは、サポート算出部60は、傾斜角度に従って向きを変更した対象造形物モデルに対して、サポート30を所定のルールに従って追加および配置し、対象造形物モデルに追加および配置したサポート30の数を算出する。なお、上記所定のルールとは、従来公知のルールであればよい。ここでは、例えば、前後方向および左右方向に等間隔となるように複数のサポート30を対象造形物Aに付与する。
傾斜角度決定部62は、候補生成部58によって生成された複数の傾斜角度の候補のうち、対象造形物の荷重を支持することが可能であって、サポート算出部60によって算出されたサポート30の数が最小となるような傾斜角度の候補を、対象造形物Aを基準の向きから傾斜させる角度にする。本実施形態では、造形する対象造形物Aの向きは、遺伝的アルゴリズムを用いて決定される。なお、遺伝的アルゴリズムの具体的な使用方法は後述する。
<サポートの配置決定方法>
次に、図8に示されたフローチャートを用いてサポート30の数および配置位置の決定方法について説明する。本決定方法では、上述したように、遺伝的アルゴリズムを利用する。ここでは、遺伝的アルゴリズムを利用して対象造形物Aの最適な位置および向きを決定し、決定した最適な位置および向きの対象造形物Aに対してサポート30を追加および配置する。
まず、ステップS101では、造形する対象造形物Aに対応する対象造形物モデルに対して前処理を行う。ここでは、前処理部54は、対象造形物モデルに対して平滑化処理を行う。以下のステップでは、平滑化処理を行った対象造形物モデルを利用して、造形しようとする対象造形物Aの位置および向きを決定し、位置および向きを変更した対象造形物Aにサポート30を追加および配置する。
次に、ステップS102では、対象造形物モデルの基準となる位置および向きを設定する。ここでは、基準部56は、対象造形物Aの中心が、平面視においてホルダ13の中心の位置となるように基準の位置を設定する。次に、基準部56は、対象造形物Aの禁止面を設定する。前述のように、禁止面とは、サポート30を追加および配置すべきでない面(例えば、図6の面a)であり、例えば、文字または模様などの装飾が施された装飾面のことである。ここでは、禁止面にサポート30が追加および配置されないように、対象造形物Aを回転させ、対象造形物の最適な位置および向きを決定する。本実施形態では、禁止面が対象造形物Aの上面になるような対象造形物Aの向きを基準の向きとする。しかし、対象造形物Aの基準の向きは特に限定されない。ここでは、サポート30は、対象造形物Aの下面に追加および配置されるものとする。
次に、ステップS103において、候補生成部58は、初期集団の生成を行う。ステップS103では、初めに、予め定められた数(以下、個体数nとする。)の個体を生成する。各個体は、傾斜角度であるX軸回りの回転角度θx、Y軸回りの回転角度θyおよびZ軸回りの回転角度θzを遺伝子とし、X軸回りの回転角度θx、Y軸回りの回転角度θy、Z軸回りの回転角度θzを順に並べたものである。
ここで、傾斜角度の値の範囲は、禁止面にサポート30が追加および配置されないような範囲である。傾斜角度の値の範囲は、対象造形物Aの禁止面がどの位置に設定されているかによって決められている。ここでは、基準の位置および向きに対象造形物Aが配置されている状態において、禁止面が対象造形物Aの下面に位置しないように傾斜角度の範囲が規定される。ここでは、X軸回りの回転角度θx、Y軸回りの回転角度θy、Z軸回りの回転角度θzの値の範囲は、それぞれ−90°≦θx≦90°、−90°≦θy≦90°、0°≦θz≦360°である。ここでは、各個体の遺伝子は、上記の範囲の中で乱数によって決定される。
また、各個体によって設定された対象造形物Aは、造形領域B´(図1参照)内に収まっている必要がある。よって、各個体によって設定された対象造形物Aにおいて、その対象造形物Aの一部が造形領域B´内に収まっていない場合、対象造形物Aを基準の位置から移動し、対象造形物Aが造形領域B´内に収まるようにする。このとき、記憶部52は、移動後の対象造形物Aの位置を記憶する。仮に、対象造形物Aをどのように移動させてもその対象造形物Aが造形領域B´内に収まらない場合には、その個体を初期集団から除外する。このようにして、例えば、図9に示すようなn個の個体G0、G0、G0、・・・、G0が得られる。個体G0、G0、G0、・・・、G0によって設定された対象造形物Aは、禁止面にサポート30が追加および配置されないような向きであり、造形領域B´内に収まっているものである。なお、図9〜図12において、括弧内の数値は、左からX軸回りの回転角度θx、Y軸回りの回転角度θy、Z軸回りの回転角度θzを示している。
次に、ステップS104では、傾斜角度決定部62は、適応度の評価を行う。ここでは、まず、各個体の各遺伝子、すなわち、各傾斜角度の候補に従って、対象造形物Aに対応した対象造形物モデルを回転させて、向きを変更する。そして、サポート算出部60は、向きを変更した対象造形物モデルに対して、サポート30を所定のルールに従って付与し、対象造形物モデルに付与したサポート30の数を算出する。ここでは、前述のように、前後方向および左右方向に等間隔となるように複数のサポート30を対象造形物Aに追加および配置する。その後、各個体のサポート30の数を用いて、各個体の評価関数Jを算出する。このとき、評価関数Jは、前述の式(1)〜(4)を用いて、以下の式(5)によって表すことができる。
J=Ls−S×max(Gt,As)
=Sp×Kp×I−S×max(Va×Da,Vn×Da+Sn×K)・・・(5)
なお、前述のように、Lsはサポート30の支持可能な荷重(支持荷重)、Gtは対象造形物Aの荷重、Asは対象造形物Aの樹脂層と槽12との間の密着力を表している。すなわち、評価関数Jは、Lsから、GtおよびAsのうちの何れか大きい方を引いた値である。なお、Spは1つのサポート30における対象造形物Aと接触する面積、Kpは引張強度、Iはサポート30の数、Sは安全率を表している。また、Vaは対象造形物Aの体積、Daは対象造形物Aの密度、Vnは1〜n層目まで積層した際の対象造形物Aの体積、Snはn層目の対象造形物Aの断面積、Kは対象造形物Aの応力(引張応力)を表している。
そして、傾斜角度決定部62は、算出したn個の個体G0、G0、G0、・・・、G0の評価関数Jの値を比べる。ここでは、評価関数Jの値が0よりも大きい個体の中で、サポート30の数が少ない程、優秀な個体と見なし、高い評価を与える。そして、高い評価が与えられた個体が上位となるようにn個の個体を並び替える。本実施形態では、評価関数Jは、サポート30の数そのものとなるように遺伝的アルゴリズムが設定されている。よって、並び替えた後のn個の個体を順に、G1、G1、G1、・・・、G1とすると、このときの各個体の評価関数J、J、J、・・・、Jは、図10のようになる。
次に、ステップS105では、傾斜角度決定部62は、選択を行う。選択は集団の中から優秀な個体をn個選ぶステップである。換言すると、選択は、適応度の評価において評価の高かったn個の個体を選ぶものである。なお、1回目の選択では、集団に含まれる個体数はnであるので、全ての個体が選ばれる。
次に、ステップS106では、傾斜角度決定部62は、交叉を行う。交叉の手法は特に限定されず、公知の各種の手法を用いることができる。公知の交叉の手法を組み合わせて適用してもよい。ここでは、2点交叉を用いる。2点交叉では、ステップS104の適応度の評価において最も評価の高かった個体(以下、最優秀個体という。)G1と、他の個体G1、G1、・・・、G1のうちの1つとをペアとする。次に、各ペアについて、最優秀個体G1のX軸回りの回転角度の遺伝子およびZ軸回りの回転角度の遺伝子と、他の個体のY軸回りの回転角度の遺伝子とを組み合わせた新たな個体、ならびに、最優秀個体G1のY軸回りの回転角度の遺伝子と、他の個体のX軸回りの回転角度の遺伝子およびZ軸回りの回転角度の遺伝子とを組み合わせた新たな個体を生成する。例えば、図11に示すように、個体G1と個体G1とのペアから、新たな個体G112および個体G121が生成される。
次に、ステップS107では、傾斜角度決定部62は、突然変異を行う。突然変異では、所定のルールに従って、新しい遺伝子の組み合わせを有する新たな個体を生成する。なお、突然変異の手法は何ら限定されず、公知の各種手法を用いることができる。ここでは、評価関数Jの値が0以下の個体を対象として、所定の割合で突然変異を発生させる。例えば、評価関数Jの値が0以下の個体について、X軸回りの回転角度、Y軸回りの回転角度、Z軸回りの回転角度の遺伝子をランダムで入れ替える。例えば、図12に示すように、個体GSの評価関数Jの値が0以下とする。この場合、個体GSに対して、X軸回りの回転角度の遺伝子をZ軸回りの回転角度の遺伝子に、Y軸回りの回転角度の遺伝子をX軸回りの回転角度の遺伝子に、および、Z軸回りの回転角度の遺伝子をY軸回りの回転角度の遺伝子にする。そして、突然変異の結果として、新たな個体GSn’が生成される。
次に、ステップS108において、傾斜角度決定部62は、適応度の評価を行う。この適応度の評価では、ステップS105で選択されたn個の個体と、ステップS106およびステップS107で生成された新たな個体とについて、それぞれ評価関数Jの値を算出する。そして、評価関数Jの値が0より大きい個体の中で、サポート30の数が少ない順にソートを行う。すなわち、評価関数Jの値が0より大きい個体の中でサポート30の数が少ない程、優秀な個体として上位に位置づける。そして、最も上位の個体が最優秀個体となる。以下、ソート後の最優秀個体を個体G3とする。
次に、ステップS109では、傾斜角度決定部62は、遺伝的アルゴリズムの終了判定を行う。ここでは、ステップS108の最優秀個体G3のX軸回りの回転角度およびY軸回りの回転角度を所定の角度の分だけ変更した個体を新たに生成する。この所定の角度は、特に限定されないが、例えば、+2°および−2°である。例えば、最優秀個体G3のX軸回りの回転角度およびY軸回りの回転角度をそれぞれ−2°ずらし、その個体を個体G31’とする。次に、個体G31’のサポート30の数を算出した後に、評価関数Jの値を算出する。そして、個体G31’の評価関数Jの値が0より大きい場合、ステップS108の最優秀個体G3のサポート30の数と、個体G31’のサポート30の数とを比較する。そして、個体G31’のサポート30の数の方が少ない場合、判定結果をNOとし、ステップS105に戻り、再びステップS105以降の処理を繰り返す。なお、ステップS105では、傾斜角度決定部62は、前回のステップS105で選択されたn個の個体と、ステップS106およびステップS107で生成された新たな個体と、ステップS108で生成された個体G31’との中から、n個の個体を選択する。
一方、個体G31’の評価関数Jの値が0未満の場合、または、個体G31’の評価関数Jの値が0より大きく、かつ、個体G31’のサポート30の数が最優秀個体G3のサポート30の数より多い場合、傾斜角度決定部62は、最優秀個体G3を解とする。ここでは、最優秀個体G3で特定される傾斜角度に従って変更された対象造形物Aの向きが最適な対象造形物Aの向きと見なされる。
本実施形態では、配置決定装置100によって、決定した対象造形物Aの位置および向き、サポート30の数および配置位置に沿って、ホルダ13の下部に、全体造形物20を造形する。すなわち、ホルダ13の下部にサポート30を追加および配置し、サポート30の下に対象造形物Aを造形する。
以上のように、本実施形態では、サポート30が対象造形物Aの荷重を支持することが可能であって、かつ、サポート30の数が最小となるような傾斜角度を、所定の基準の向きから対象造形物を傾斜させる角度としている。よって、このように決定した向きで対象造形物Aを造形する際、対象造形物Aに追加および配置されたサポート30が対象造形物Aの荷重を支持することができる。また、サポート30の数を少なくすることができるため、サポート30を造形する際に必要な樹脂材料を少なくすることができる。
本実施形態では、造形しようとする対象造形物Aの3次元モデルの向きを、遺伝的アルゴリズムを適用することで決定している。よって、遺伝的アルゴリズムを適用することで、対象造形物Aの全ての傾斜角度を求めて対象造形物Aの最適な向きを求める場合と比較して、演算処理が膨大となることを防止することができる。その結果、演算負荷を小さくすることができる。
本実施形態では、遺伝的アルゴリズムで用いられる評価関数Jは、サポート30が対象造形物Aの荷重を支持することが可能な荷重をLs、対象造形物Aの荷重をGt、対象造形物Aと槽12との間の密着力をAs、安全率をSとすると、J=Ls−S×max(Gt、As)で表される。傾斜角度決定部62は、候補生成部58によって生成された複数の傾斜角度についてそれぞれの評価関数Jから求められる値を算出し、評価関数Jの値が0よりも大きい傾斜角度の中で、サポート算出部60によって算出されたサポート30の数が最小となるような傾斜角度を、基準の向きから傾斜させる角度にする。このことによって、上記評価関数Jを用いることで、造形する対象造形物Aの荷重Gtおよび密着力Asの何れか大きい方の荷重に耐えられるようにサポート30を適切に追加および配置することができる。
本実施形態では、図6に示すように、造形する対象造形物Aには、サポート30を追加および配置したくない禁止面aがある。候補生成部58は、禁止面aにサポート30を追加および配置するような傾斜角度を候補としない。そのため、候補生成部58は、禁止面aにサポート30を追加および配置しないような向きとなるような傾斜角度を候補とすることができる。よって、禁止面aにサポート30が追加および配置されない傾斜角度を、所定の基準の向きから傾斜する角度にすることができる。
本実施形態では、配置決定装置100は、図7に示すように、記憶部52に記憶された対象造形物モデルに対して、前処理である平滑化処理を行う前処理部54を備えている。基準部56は、基準の位置および向きとなるように、前処理部54によって平滑化処理が行われた対象造形物モデルを移動および回転させる。このことによって、前処理部54によって対象造形物モデルを平滑化することで、対象造形物モデルのデータ量を小さくすることができる。そのため、基準部56、候補生成部58、サポート算出部60、および、傾斜角度決定部62は、前処理部54によってデータ量が小さくなった3次元モデルを用いることができる。したがって、演算負荷を好適に小さくすることができる。
以上、本実施形態に係る配置決定装置100を備えた3次元造形システム10、および、サポート30の配置決定方法について説明した。しかし、本発明に係る配置決定装置を備えた3次元造形システム、および、サポートの配位置方法は、本実施形態に係る配置決定装置100を備えた3次元造形システム10、および、サポート30の配置決定方法に限定されない。
<他の実施形態>
上記実施形態では、図8に示すように、ステップS101において、配置決定装置100がサポート30の数および配置位置を決定する際、前処理部54は、事前に記憶部52に記憶された対象造形物モデルの平滑化処理を行っていた。しかし、ステップS101の前処理は省略することが可能である。この場合、基準部56は、所定の基準の位置および向きとなるように、記憶部52に記憶された対象造形物モデルを移動および回転させてもよい。
なお、上述したように、配置決定装置100の記憶部52、前処理部54、基準部56、候補生成部58、サポート算出部60、および傾斜角度決定部62は、ソフトウェアにより構成されていてもよい。すなわち、上記各部は、コンピュータプログラムがコンピュータに読み込まれることにより、当該コンピュータによって実現されるようになっていてもよい。本発明には、コンピュータを上記各部として機能させるためのコンピュータプログラムが含まれる。また、本発明には、当該コンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体が含まれる。
10 3次元造形システム
10A 3次元造形装置
13 ホルダ
14 光学装置
30 サポート(サポート造形物)
52 記憶部
54 前処理部
56 基準部
58 候補生成部
60 サポート算出部
62 傾斜角度決定部
100 配置決定装置(サポートの配置決定装置)
A 対象造形物

Claims (11)

  1. 造形対象である対象造形物にサポートを追加および配置して、前記対象造形物および前記サポートを造形する3次元造形装置において、前記サポートの数および配置位置を決定する配置決定装置であって、
    前記対象造形物の3次元モデルのデータを記憶する記憶部と、
    所定の基準の位置および向きとなるように、前記記憶部に記憶された前記3次元モデルを移動および回転させる基準部と、
    前記基準部によって前記所定の基準の位置および向きとなるように配置した前記3次元モデルを基準として、造形する前記対象造形物の向きの候補となる傾斜角度を複数生成する候補生成部と、
    前記候補生成部によって生成された前記傾斜角度に基づいて傾斜させたそれぞれの前記3次元モデルにおいて、前記対象造形物に追加および配置する前記サポートの数を算出するサポート算出部と、
    前記候補生成部によって生成された複数の前記傾斜角度のうち、前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記サポート算出部によって算出された前記サポートの数が最小となるような前記傾斜角度を、前記所定の基準の向きから傾斜させる角度にする傾斜角度決定部と、
    を備えた、サポートの配置決定装置。
  2. 前記傾斜角度決定部は、遺伝的アルゴリズムを適用して、前記候補生成部によって生成された複数の前記傾斜角度のうち、前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記サポート算出部によって算出された前記サポートの数が最小となるような前記傾斜角度を、前記所定の基準の向きから傾斜させる角度にする、請求項1に記載されたサポートの配置決定装置。
  3. 前記遺伝的アルゴリズムで用いられる評価関数Jは、前記サポートが前記対象造形物の荷重を支持することが可能な荷重をLs、前記対象造形物の荷重をGt、前記対象造形物と前記3次元造形装置との間の密着力をAs、安全率をSとすると、
    J=Ls−S×max(Gt、As)
    で表され、
    前記傾斜角度決定部は、前記候補生成部によって生成された複数の前記傾斜角度についてそれぞれの前記評価関数から求められる値を算出し、前記評価関数の値が0よりも大きい前記傾斜角度の中で、前記サポート算出部によって算出された前記サポートの数が最小となるような前記傾斜角度を、前記所定の基準の向きから傾斜させる角度にする、請求項2に記載されたサポートの配置決定装置。
  4. 前記対象造形物は、前記サポートを追加および配置しない禁止面を有し、
    前記候補生成部は、前記禁止面に前記サポートを追加および配置するような前記傾斜角度を候補としない、請求項1から3までの何れか一つに記載されたサポートの配置決定装置。
  5. 前記記憶部に記憶された前記3次元モデルに対して、前処理である平滑化処理を行う前処理部を備え、
    前記基準部は、前記所定の基準の位置および向きとなるように、前記前処理部によって前記平滑化処理が行われた前記3次元モデルを移動および回転させる、請求項1から4までの何れか一つに記載されたサポートの配置決定装置。
  6. 前記3次元造形装置と、
    請求項1から5までの何れか一つに記載されたサポートの配置決定装置と、
    を備えた、3次元造形システム。
  7. 造形対象である対象造形物にサポートを追加および配置して、前記対象造形物および前記サポートを造形する3次元造形装置において、前記サポートの数および配置位置を決定する配置決定方法であって、
    前記対象造形物の3次元モデルのデータを記憶する記憶工程と、
    所定の基準の位置および向きとなるように、前記記憶工程で記憶した前記3次元モデルを移動および回転させる基準工程と、
    前記基準工程において前記所定の基準の位置および向きとなるように配置した前記3次元モデルを基準として、造形する前記対象造形物の向きの候補となる傾斜角度を複数生成する候補生成工程と、
    前記候補生成工程で生成した前記傾斜角度に基づいて傾斜させたそれぞれの前記3次元モデルにおいて、前記対象造形物に追加および配置する前記サポートの数を算出するサポート算出工程と、
    前記候補生成工程で生成した複数の前記傾斜角度のうち、前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記サポート算出工程で算出した前記サポートの数が最小となるような前記傾斜角度を、前記所定の基準の向きから傾斜させる角度にする傾斜角度決定工程と、
    を包含する、サポートの配置決定方法。
  8. 前記傾斜角度決定工程では、遺伝的アルゴリズムを適用し、前記候補生成工程で生成した複数の前記傾斜角度のうち、前記対象造形物の荷重を支持することが可能であって、前記サポート算出工程で算出した前記サポートの数が最小となるような前記傾斜角度を、前記所定の基準の向きから傾斜させる角度にする、請求項7に記載されたサポートの配置決定方法。
  9. 前記遺伝的アルゴリズムで用いられる評価関数Jは、前記サポートが前記対象造形物の荷重を支持することが可能な荷重をLs、前記対象造形物の荷重をGt、前記対象造形物と前記3次元造形装置との間の密着力をAs、安全率をSとすると、
    J=Ls−S×max(Gt、As)
    で表され、
    前記傾斜角度決定工程では、前記候補生成工程で生成した複数の前記傾斜角度についてそれぞれの前記評価関数から求められる値を算出し、前記評価関数の値が0よりも大きい前記傾斜角度の中で、前記サポート算出工程で算出した前記サポートの数が最小となるような前記傾斜角度を、前記所定の基準の向きから傾斜させる角度にする、請求項8に記載されたサポートの配置決定方法。
  10. 前記対象造形物は、前記サポートを追加および配置しない禁止面を有し、
    前記候補生成工程では、前記禁止面に前記サポートを追加および配置するような前記傾斜角度を候補としない、請求項7から9までの何れか一つに記載されたサポートの配置決定方法。
  11. 前記記憶工程で記憶した前記3次元モデルに対して、前処理である平滑化処理を行う前処理工程を包含し、
    前記基準工程では、前記所定の基準の位置および向きとなるように、前記前処理工程で前記平滑化処理を行った前記3次元モデルを移動および回転させる、請求項7から10までの何れか一つに記載されたサポートの配置決定方法。
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