JP2017006046A - ソフトキャンディ及びその製法 - Google Patents

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幸子 石田
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Abstract

【課題】ホバートミキサー等のエアレート専用装置を使用せずに、ニーダーの様な混練機のみで簡便にまた効率よく生産できる、噛み応えと空気感のふたつの食感を同時に備えた新食感のソフトキャンディ及びその製法の提供。
【解決手段】ゼラチンと、キシリトール及びマルチトール、又は、キシリトール及び還元パラチノースである糖アルコールと、を含有するソフトキャンディであって、圧縮抵抗力が450g以上かつ比重が1.2g/cc以下である噛み応えと空気感を備えたソフトキャンディ。(1)糖アルコールをニーダーに投入し、加温する工程と、(2)予め水で膨潤したゼラチンを加え攪拌混合する工程と、(3)成形する工程と、からなる噛み応えとふんわりとした空気感を備えたソフトキャンディーの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ホバートミキサー等のエアレート専用装置を使用することなく、ニーダーのような混練機のみで簡便にまた効率よく生産することのできる、噛み応えと空気感のふたつの食感を同時に備えた新食感のソフトキャンディ及びその製法に関する。
一般に、噛み応えのあるソフトキャンディには、グミキャンディが筆頭に挙げられる。グミキャンディは砂糖や水飴等の糖質を煮詰め、ゼラチンやフレーバー等を添加後、スターチモールド等に充填し乾燥させながら固めて製造される。
例えば、ゼラチンと砂糖と共に、果汁、野菜汁及び乳製品のうち熱による変成化合物を含まないいずれか1種または2種以上を含有するグミキャンディが知られている(例えば、特許文献1)。
しかしながら該グミキャンディは、素材本来の風味を有し良好な風味を持ち、グミキャンディ特有の噛み応え、すなわちグミキャンディに歯があたった瞬間には抵抗力を感じるが、歯が入るとすっと噛み切れるような、さくい食感を有し、粘弾性のある噛み応えではなかった。
また、製造装置の選択によっては空気感の乏しい食感であった。すなわち、製品にエアを含ませる製法として、ホバートミキサーを用いた縦型回転や、ガムニーダーを用いた横型回転の混合攪拌をオープンスペースで行うことが開示されている。確かにエアを抱え込み易い回転羽根を持ち、高速回転が可能なホバートミキサーであれば、エアを含ませることは容易であった。しかしながら、混練専用に設計されているニーダーにおいては、回転羽根の形状や低速回転スピードのために製品にエアを含ませることは殆ど不可能であった。従ってエアレーション専用装置を用いることでしか、該グミキャンディに十分な空気感を付与することはできなかった。
他に、ゼラチンや糖アルコール等の糖質を用い、適度に空気を巻き込ませた、食感が改良されたグミキャンディが知られている(例えば、特許文献2)。該グミキャンディは、糖質を煮詰めたところに、ゼラチン等の副材料を添加し、エアレーションを行って細かな空気を抱き込ませ、比重を1.23〜0.9に調製したものである。
しかし、エアレーションには、ミキサー、縦型攪拌機、ホイッパー、ホモゲナイザー、混合分散機等のエアレーション専用装置が必要なため、製造への制限を与えるものであった。また、エアレーション専用装置を採用することでしか、該グミキャンディに空気感を付与することはできなかった。
また、グミキャンディ以外に噛み応えのあるソフトキャンディとしては、ゼラチン0.5〜5重量%、ショ糖を除く二糖類20〜50重量%を含む持続したチューイング性を有するソフトキャンディが知られている(例えば、特許文献3)。
しかし、該ソフトキャンディは、ゼラチンとマルチトールのような二糖類の含有量を特定範囲にすることで、テクスチャーアナライザー測定によるSpringiness値が0.6〜0.8のチューイング性が良好な弾力性ある食感とすることはできても、空気感を付与することはできなかった。
また、まず最初に真空クッカーで糖類等の成分を煮詰め、得られた煮詰め生地飴を加圧ミキサーに移してゼラチン、香料等と混合し、更に必要に応じてニーダーを用いて混和する工程は、作業性が悪く、各工程毎にロス原料が発生するなど、複雑で非効率な製造方法であった。
一方、空気感を有するソフトキャンディとしては、オーバーラン剤のゼラチンや、特定寸法の結晶形態をもつマルチトールまたはキシリトールを含む有粒菓子製品が知られている(例えば、特許文献4)。そしてマルチトールまたはキシリトールは、有粒菓子製品全体重量中44〜72%含有されている(概算値)と、口中で極めてクリーム状の食感が付与することができた。
しかしこれは、空気圧泡立て機や引張り機等のエアレート専用装置を用いたためで、同成分においてニーダーのような混合機で製造しても、同様のクリーム状の食感、すなわち空気を含んだ食感は得られなかった。
以上のように、従来、空気圧泡立て機やホバートミキサー等のエアレート専用装置を用いずに、噛み応えと空気感のふたつの食感を同時に備えたソフトキャンディは存在しなかった。
特開2004−329009号公報 特開2008−206512号公報 特開2009−39096号公報 特開平8−33451号公報
本発明は、以上のような事情に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、ホバートミキサー等のエアレート専用装置を使用することなく、ニーダーのような混練機のみで簡便にまた効率よく生産することのできる、噛み応えと空気感のふたつの食感を同時に備えた新食感のソフトキャンディ及びその製法を提供するにある。
本発明は、ゼラチン及び糖アルコールを含有するソフトキャンディであって、圧縮抵抗力が450g以上かつ比重が1.2g/cc以下であることを特徴とするソフトキャンディにより、上記目的を達成する。
好ましくは、糖アルコールが、キシリトール及びマルチトール、又は、キシリトール及び還元パラチノースである。
また、本発明は、下記工程を順次備えてなることを特徴とする、ゼラチン及び糖アルコールを含有し、圧縮抵抗力が450g以上かつ比重が1.2g/cc以下であるソフトキャンディの製法により上記目的を達成する。
(1)糖アルコールをニーダーに投入し、加温する工程。
(2)予め水で膨潤したゼラチンを加え攪拌混合する工程。
(3)成形する工程。
好ましくは、(1)の加温温度が、100℃未満である。
すなわち本発明者らは、噛み応えと空気感のふたつを同時に備えた新食感キャンディを、簡便で効率的な製法で、特に空気感を出すためのホバートミキサー等のエアレート専用装置は用いずに、上記ふたつの食感を付与する検討を行った。なお該新食感キャンディとは、歯入れ時に抵抗力のある弾性と、もちもちとした粘り気のある粘性の両方の性質すなわち粘弾性を併せ持ち、通常なら相反するように感じる粘弾性のある噛み応えと、ふんわりとした軽い空気感の、ふたつの食感を備えたソフトキャンディをいう。
本発明者らの検討の結果、驚くべきことに、ゼラチンと糖アルコールを含有させた場合、好ましくは糖アルコールに、キシリトール及びマルチトール、又は、キシリトール及び還元パラチノースを用いた場合、圧縮抵抗力を450g以上、比重を1.2g/cc以下に調整することが可能となった。
すなわち、ホバートミキサー等のエアレート専用装置を用いなくとも、従来は両立が困難であった噛み応えと空気感のふたつの食感を同時に得られることを見出したのである。
また製造において、従来は、糖質に加水し、加熱して溶解した後、100℃以上に煮詰めて目的の水分含量に調整した糖液にゼラチン等を加え、ニーダーのような原料混練機によって混合しても、ふんわりとした軽い食感を認識できる程度まで含気されたソフトキャンディ生地を得ることは不可能であった。
ところが驚くことに、糖アルコールを煮詰めずに製造すると、ソフトキャンディ中の糖アルコールが主として結晶状態を保ち、空気感の元となる、ゼラチン蛋白で皮膜された気泡が破壊されることなくソフトキャンディ生地中に容易に留まることを見出した。
したがって、エアレート専用装置でなく、ニーダーのような混練機でもふんわりとして軽さを感じる空気感をソフトキャンディに付与できることが可能となり、本発明に到達した。
本発明のソフトキャンディを咀嚼すると、噛み応えと空気感のふたつの食感を同時に感じることができる。
本発明のソフトキャンディは、製造する際キャンディ生地には粘弾性があり含気されているので、成形時のカッティング工程において、カット面が平坦にならず曲面となり、わざわざモールド成形のような立体成形のための工程を経ることなく、ソフトキャンディ個体を立体成形品とすることができる。
また得られた立体成形品は長時間放置しても、変形することがなく、保形性を有する。
本発明のソフトキャンディは歯への付着が防止され、ソフトキャンディ同士の結着もない。
本発明のソフトキャンディは、ホバートミキサー等のエアレート専用装置を使用することなく、原料混合からソフトキャンディ生地に空気感を付与するまでの一連の製造工程を、ニーダーのような混練機のみで製造が可能なため、簡便にまた効率よく生産できる。
本発明のソフトキャンディのレオメーターによる応力曲線の測定結果の一例
本発明を詳しく説明する。
本発明のソフトキャンディは、ゼラチン及び糖アルコールを含有する。ゼラチンは、粘弾性のある噛み応えを付与する点、空気保持力が向上し空気感を付与する点、そして立体成形性や保形性の点で必要である。
使用するゼラチンの由来は特に問わず、牛、豚、鳥、魚等から得られるものであれば、いずれを用いても良い。
また、ゼラチン含有量は固形分換算で、ソフトキャンディ全体重量中1〜5重量%であることが好ましく、1重量%より少ないと軟らかすぎて、噛み応え、空気感、結着性、保形性が低下する傾向があり、5重量%を超えると逆にソフトキャンディが硬すぎて、歯入れの時の抵抗力が強すぎて良好な噛み応えが得られず、製造ではロープ成形やカッティング工程に支障をきたし製造効率が低下する傾向がある。
本発明に用いられる糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、還元パラチノース、エリスリトール、ソルビトール、ラクチトール、還元水飴等が挙げられ、ゼラチンと糖アルコールを併用することが、ソフトキャンディに噛み応えと空気感の両方を付与する点、立体成形性の点で重要である。
しかし、糖アルコールの選択によっては、ソフトキャンディを硬くする傾向があり、噛み応え及び空気感を感じにくくさせることがある。
そこで、糖アルコールの中でも、キシリトール及びマルチトール、又は、キシリトール及び還元パラチノースを併用して含有することが、噛み応え及び空気感をバランスよく感じる点、立体成形性及びニーダーのみの製造を可能にする点で好ましい。
キシリトールは、その高い溶解性から他の成分(ゼラチン等)のキャンディ生地中の混合分散を良好とし空気保持力が向上する点、製造中圧縮状態で含気されたキャンディ生地が押し出されることで立体成形性の高いキャンディとすることができる点で好適である。
また、マルチトール又は還元パラチノースは、ソフトキャンディの粘弾性を継続させ噛み応えを付与する点、ソフトキャンディ同士の結着性が防止される点で好適である。
糖アルコールの含有量は、ソフトキャンディ全体重量中27〜82重量%であることが、噛み応えと空気感のふたつの食感を同時に付与する点、立体成形性、保形性、結着性の点で好ましい。
27重量%より少ないと、噛み応えが弱くなる傾向があり、噛み応えと空気感のふたつの食感のバランスが悪くなる。また、82重量%を超えると、ソフトキャンディの粘弾性、柔軟性を失う傾向がある。
また、糖アルコールにキシリトールと、マルチトール又は還元パラチノースを併用した場合の配合比率は、固形分換算でキシリトール:マルチトール又は還元パラチノース=1:(0.5〜2)であることが、噛み応えと空気感をバランスよく感じる点で好ましい。キシリトール1に対しマルチトール又は還元パラチノースが0.5よりも少ないと軟らかくなり粘弾性が低下し、2を超えると硬くなり粘弾性が強くなり、いずれも本発明の目的とする噛み応えとなる粘弾性の良好な状態から外れる傾向となる。
本発明のソフトキャンディは圧縮抵抗力が450g以上であることが、粘弾性を有し噛み応えを付与する点で重要である。なお、圧縮抵抗力とは、レオメーターによる応力測定から算出される噛み応えを示す指標で、ソフトキャンディに対しプランジャーをセットし、上から垂直方向に連続して2回圧縮することで得られる応力曲線より、後述の式を用いて算出する。数値が大きいほど圧縮抵抗力が強く、弾性に富む硬い食感となる。該応力曲
線の一例を図1に示す。
<応力測定>
装置:レオメーターCR−500DX((株)サン科学製)
プランジャー:円柱型、5mmΦ
圧縮速度:60mm/min
圧縮距離:6mm
ソフトキャンディ:横25mm×縦15mm×厚み18mm
測定温度:25±3℃
なお、測定は、ソフトキャンディとプランジャーの接する位置(原点)から1回目の圧縮を開始し、圧縮距離6mmに到達した時点で圧縮を止め、原点まで戻った時点で2回目の圧縮を開始し、再度圧縮距離が6mmに到達した時点で圧縮を止め、再度原点に戻った時点で終了した。
(式1)
圧縮抵抗力(g)=h1×(A2/A1)
h1:圧縮1回目の応力曲線のピーク高さ
A1:圧縮1回目の、圧縮開始からプランジャー停止までの応力曲線の面積
A2:圧縮2回目の、圧縮開始からプランジャー停止までの応力曲線の面積
また、本発明のソフトキャンディの比重は1.2g/cc以下(すなわち比重が1cc当たり1.2g以下で数値が小さいほど「軽い」の意である)であることが、空気感を付与する、立体成形性のあるキャンディとする点で重要である。ここで、比重は次のようにして測定する。
<比重測定>
(1)メスシリンダーに一定量の水を入れる。
(2)正確に重量を測定したソフトキャンディを上記メスシリンダーに投入する。
(3)増量した体積を測定する。
(4)測定した重量と体積から比重を算出する。
なお、比重は(重量)/(体積)によって算出され、数値が小さいほど含気量が多く、ふんわりとして軽さを感じる空気感を有する。
また、本発明のソフトキャンディには、本願の目的を損なわない範囲であれば、適宜選択した副原料を用いてもよい。
例えば、用いる以外の糖アルコール、糖アルコール以外の糖質(ブドウ糖等の単糖類、ショ糖、麦芽糖等の二糖類、オリゴ糖、デキストリン、澱粉等の多糖類、高甘味度甘味料等)、油脂、酸味料(酒石酸、クエン酸等)、安定剤、乳化剤、着香料、乾燥果実、種実類、各種風味原料(茶類、コーヒー、ココア、ハーブ類等)、ビタミン類、ミネラル類、食物繊維、美肌成分(コラーゲン、ヒアルロン酸等)等が挙げられる。これらは、単独でも複数組合せて用いてもよい。また、副原料としてショ糖を用いた場合、保存中のソフトキャンディの硬化を抑制する、風味を良好にする点で好適である。
次に本発明のソフトキャンディは、例えば、次のように製造する。
まずソフトキャンディ生地を調製する。糖アルコール等のゼラチンを除く成分をニーダーに投入し、加温する。
次に予め水で膨潤したゼラチンを加え攪拌混合する。ゼラチンが全体に均一に分散する程度まで攪拌すれば、目的の圧縮抵抗力と比重を備えたソフトキャンディ生地が得られる。なお、一般的なソフトキャンディの製造では、各成分を混合した後に100℃以上昇温
する煮詰め工程が、目的の水分含有量に調整する点で必要となる。
しかし、本発明のソフトキャンディの製造では煮詰めないように加温すること、好ましくは100℃未満で加温することが、更に好ましくは50〜80℃で加温とすることが、ニーダーのみでの製造において十分な空気感を付与する点、立体成形性がある点、歯への付着を防止する点で重要である。
その後、好ましくはソフトキャンディ生地を一晩程度エージングすることが、ソフトキャンディ生地内の糖結晶が安定化しソフトキャンディの品質を安定化する点で好適である。
次いで、得られたソフトキャンディ生地を成形する。
成形方法は、特に限定するものではないが、例えば、エクストルーダーを用いてソフトキャンディ生地をロープ状に押出した後、カッティングする。エクストルーダーを通過する際、該ソフトキャンディ生地は、圧縮状態で、粘弾性を備えかつ含気されているので、カッティングすると直ぐに、カット面が曲面となり、全体的に立体成形されたソフトキャンディを得ることができる。また得られた立体成形ソフトキャンディは長時間放置しても、変形することがなく、保形性を有する。
他に、ソフトキャンディ生地を、球断機による球断成形、或いは、エクストルーダーを用いてソフトキャンディ生地を押出した後、シート状に圧延し、カッティングするシート成形等が挙げられる。これらの方法は必要に応じて適宜選択すればよい。
このようにすることで、噛み応えと空気感のふたつの食感を同時に備えた本発明の新食感ソフトキャンディが得られる。
なお、本発明のソフトキャンディは、煮詰めないように加温することで、好ましくは100℃未満の加温によって製造されるので、ソフトキャンディ中の糖質は主に結晶状態で存在する。
このソフトキャンディを製品化する際には、適宜包装体で包装すればよい。好ましくは、包装体の材質が、アルミ、アルミ蒸着、ガラス蒸着等の防湿性で密封可能な材質であることが、包装後ソフトキャンディが吸湿や乾燥することなく、食感及び風味を維持できる点で好適である。
以下、実施例を用いて説明する。
<実施例1〜14、比較例1〜2>
ゼラチンを除く糖アルコール等の表1及び表2に示す成分をニーダーに投入し、55℃になるまで加温した。次に予め水で膨潤したゼラチンを加え攪拌混合し、ソフトキャンディ生地を得た。その後、ロープ状に押出したソフトキャンディ生地(25mm×15mm)を18mmの長さにカッティングしてソフトキャンディを調製した。
<比較例3>
55℃になるまで加温する代わりに、100℃以上に煮詰める以外は、実施例1と同様に行って、ソフトキャンディを調製した。
<比較例4>
実施例1と同様の配合成分において、ゼラチンを除く糖アルコール等の成分を100℃以上に煮詰めた。次にホバートミキサーに移し、予め水で膨潤したゼラチンを加えてから
攪拌しようとしたが、硬くてエアレーションできず、ソフトキャンディ生地を調製することができなかった。
以上のようにして調製したソフトキャンディについて、応力測定及び比重測定を行い、圧縮抵抗力及び比重の物性値を上述の通り算出した。
更に、専門パネラー10名で、食感及び歯への付着性に関する官能評価を行った。
また、物性評価として、押出し成形後の立体成形性を観察し、ソフトキャンディ10個をアルミ包材に充填し、37℃7日間を経過した後に開封し、目視でソフトキャンディ同士の結着性及び製造直後の形状に対する保形性を確認した。以上の結果を合わせて表1及び表2に示す。
Figure 2017006046
Figure 2017006046
評価の結果、実施例1〜4及び6〜9は、咀嚼すると噛み応えと空気感のふたつの食感を同時に感じ、また他の評価も総合的に良好であった。
実施例5、10〜14は、噛み応えと空気感の感じる程度はやや弱めではあったが、ふたつの食感を同時に感じ、他の評価は概ね良好であった。中でも、実施例1〜4,8は、特に歯入れ時に抵抗力のある弾性と、もちもちとした粘り気のある粘性の両方を併せ持つ粘弾性のある噛み応えと、ふんわりとして軽さのある空気感の、ふたつの食感を同時にかつバランス良く感じ、従来にはない新食感のソフトキャンディであった。
実施例6は、全体的に概ね良好の結果であったが、咀嚼するときの最初の歯入れ時に多少抵抗力を感じ、また成形時のカッティング工程中カット刃の上下運動にスムーズさがやや欠けていた。
また、実施例10はやや硬めの食感であったが、弾性が弱いため圧縮抵抗力が比較的低値を示したと推察された。
一方比較例1、2は、咀嚼時の歯への付着はないが、粘弾性が低いため噛み応えがなく、また空気感も感じることのない食感であった。また、ロープ成形ではカット面が平坦のまま残り、保存後には、ソフトキャンディ同士の結着があり、変形していた。
次に比較例3もまた、弾性はあるものの硬さがないため噛み応えがなく、さらに空気感も全くなく、歯への付着も生じ、物性評価も全般にわたり不良であった。
また、比較例3及び比較例4は、表2に示した水分量の添加のみで煮詰めたため、攪拌時の粘度が非常に高くなり、ニーダーでの攪拌(比較例3)は可能であったが、ホバートミキサー(比較例4)では攪拌できなかった。
噛み応えと空気感、具体的には、歯入れ時に抵抗力のある弾性と、もちもちとした粘り気のある粘性の両方を併せ持つ粘弾性のある噛み応えと、ふんわりとして軽さを感じる空気感の、通常なら相反するように感じるふたつの食感を備えた新食感ソフトキャンディが、ホバートミキサー等のエアレート専用装置を使用することなく、原料混合からソフトキャンディ生地に空気感を付与するまでの一連の製造工程を、ニーダーのような混練機のみで簡便にまた効率よく生産できる。
3 応力曲線

Claims (4)

  1. ゼラチン及び糖アルコールを含有するソフトキャンディであって、圧縮抵抗力が450g以上かつ比重が1.2g/cc以下であることを特徴とするソフトキャンディ。
  2. 糖アルコールが、キシリトール及びマルチトール、又は、キシリトール及び還元パラチノースである請求項1記載のソフトキャンディ。
  3. 下記工程を順次備えてなることを特徴とする、ゼラチン及び糖アルコールを含有し、圧縮抵抗力が450g以上かつ比重が1.2g/cc以下であるソフトキャンディの製法。
    (1)糖アルコールをニーダーに投入し、加温する工程。
    (2)予め水で膨潤したゼラチンを加え攪拌混合する工程。
    (3)成形する工程。
  4. (1)の加温温度が、100℃未満である請求項3記載のソフトキャンディの製法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022010884A (ja) * 2020-06-29 2022-01-17 森永製菓株式会社 具材入りソフトキャンディ
WO2024043310A1 (ja) * 2022-08-24 2024-02-29 森永製菓株式会社 ソフトキャンディ及びソフトキャンディの製造方法

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