JP2017003107A - スライド式切換弁及び冷凍サイクルシステム - Google Patents

スライド式切換弁及び冷凍サイクルシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2017003107A
JP2017003107A JP2016054995A JP2016054995A JP2017003107A JP 2017003107 A JP2017003107 A JP 2017003107A JP 2016054995 A JP2016054995 A JP 2016054995A JP 2016054995 A JP2016054995 A JP 2016054995A JP 2017003107 A JP2017003107 A JP 2017003107A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve body
port
valve
pipe
pipe connecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016054995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6426644B2 (ja
Inventor
宏光 木村
Hiromitsu Kimura
宏光 木村
知之 上野
Tomoyuki Ueno
知之 上野
岡田 聡
Satoshi Okada
岡田  聡
怜 小泉
Rei Koizumi
怜 小泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Saginomiya Seisakusho Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Saginomiya Seisakusho Inc filed Critical Saginomiya Seisakusho Inc
Priority to CN201610417295.1A priority Critical patent/CN106246956B/zh
Publication of JP2017003107A publication Critical patent/JP2017003107A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6426644B2 publication Critical patent/JP6426644B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B41/00Fluid-circulation arrangements
    • F25B41/20Disposition of valves, e.g. of on-off valves or flow control valves
    • F25B41/26Disposition of valves, e.g. of on-off valves or flow control valves of fluid flow reversing valves

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multiple-Way Valves (AREA)

Abstract

【課題】熱ロスを抑制してシステム運転効率の向上を図ることができるスライド式切換弁及び冷凍サイクルシステムを提供する。【解決手段】四方切換弁10は、円筒状の弁本体11と、この弁本体11の内部に設けられた弁体12と、高圧側導管13、低圧側導管14、室内側導管15及び室外側導管16と、を備え、弁本体11には、複数のポート11B,11C,11Dに低圧側導管14、室内側導管15、及び室外側導管16を連通させて連結する管連結部36,37,38が設けられ、管連結部36,37,38のうち隣り合うもの同士が互いに弁本体11の径方向に位置ずれして設けられ、これらの管連結部36,37,38に連結される低圧側導管14、室内側導管15及び室外側導管16のうち隣り合うもの同士の先端位置が段違いに設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、スライド式切換弁及び冷凍サイクルシステムに関する。
従来、ルームエアコン等の空気調和機で利用される冷凍サイクルとして、冷却モード(冷房)運転時に圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、及び室内熱交換器を経由して冷媒を圧縮機に環流させ、加温モード(暖房)運転時に圧縮機、室内熱交換器、膨張弁、及び室外熱交換器を経由して冷媒を圧縮機に環流させるように、冷媒の環流方向を逆転させるものが利用されている。このような冷凍サイクルにおける冷媒の環流経路を逆転させる流路切換弁(所謂、四方弁)として、弁本体の内部にスライド自在に設けられた弁体を備えたスライド式切換弁が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されたような従来のスライド式切換弁について図13、14に基づいて説明する。ここで、図13は、従来のスライド式切換弁を示す断面図であり、(A)は軸方向に沿った断面図であって(B)の矢視E−E線断面図、(B)は軸方向に直交する断面図であって(A)の矢視F−F線断面図である。図14は、従来のスライド式切換弁の一部を拡大して示す断面図である。従来のスライド式切換弁100は、全体筒状の弁本体101と、この弁本体101の内部にスライド自在に設けられた弁体102と、弁本体101の周面に開口して設けられた複数のポート101A,101B,101C,101Dと、これら複数のポート101A,101B,101C,101Dのそれぞれに連通されて弁本体101の径方向に突出する複数の管部材103,104,105,106と、を備えて構成されている。
弁本体101は、その軸方向両端部を塞ぐ栓体111,112と、弁本体101の内部に固定された弁座113と、を有し、全体に密閉されたシリンダーとして構成されている。栓体111,112には、それぞれ図示しないパイロット弁に連通された導管111A,112Aが接続されている。弁座113には、管部材104,105,106の先端が挿入されるとともに、ポート101B,101C,101Dを構成する開口が設けられている。弁座113の内面は、弁体102をスライド案内する摺接面となっている。
ポート101Aは、高圧冷媒を流入させる流入ポート101Aであって、高圧側導管である管部材(D継手)103を介して図示しない圧縮機の吐出口に接続されている。ポート101Bは、冷媒を圧縮機に還流させる流出ポート101Bであって、低圧側導管である管部材(S継手)104を介して圧縮機の吸入口に接続されている。ポート101Cは、管部材(E継手)105を介して室内熱交換器に接続される室内側ポート101Cであり、ポート101Dは、管部材(C継手)106を介して室外熱交換器に接続される室外側ポート101Dである。
弁体102は、弁本体101の内周面に摺接する左右一対のピストン121,122と、一対のピストン121,122を連結して弁本体101の軸方向に沿って延びる連結部材123と、連結部材123に支持される椀状の弁部材124と、を有して構成されている。弁本体101の内部空間は、一対のピストン121,122間に形成される高圧室R1と、一方のピストン体121と栓体111との間に形成される第一作動室R2と、他方のピストン122と栓体112との間に形成される第二作動室R3と、に仕切られている。また、椀状の弁部材124内部は、流出ポート101Bと室内側ポート101Cとを連通させるか、又は、流出ポート101Bと室外側ポート101Dとを連通させる連通空間R4となっている。
管部材103は、弁本体101の周面に形成された突出筒部114に挿入されるとともに、外周面がろう付け固定されている。管部材104,105,106は、図14にも示すように、弁本体101の周面に形成された貫通孔115にそれぞれ挿通されるとともに、先端部が弁座113に挿入され、外周面が貫通孔115の縁に沿った固定部116を介して弁本体101と弁座113とにろう付け固定されている。弁座113には、ポート101B,101C,101Dを構成する3個の開口117と、各開口117に段付き状に連続して管部材104,105,106の先端部を挿入させるための3個の挿入孔部118と、が形成されている。
このようなスライド式切換弁100は、図示しないパイロット弁から第二作動室R3に流入させた高圧冷媒の圧力によって、弁体102を一方側(図13(A)の左側)にスライドさせることで、弁部材124の連通空間R4によって流出ポート101Bと室内側ポート101Cとを連通させるとともに、高圧室R1を介して流入ポート101Aと室外側ポート101Dとを連通させる冷却モードとされる。一方、パイロット弁から第一作動室R2に流入させた高圧冷媒の圧力によって、弁体102を他方側(図13(A)の右側)にスライドさせることで、弁部材124の連通空間R4によって流出ポート101Bと室外側ポート101Dとを連通させるとともに、高圧室R1を介して流入ポート101Aと室内側ポート101Cとを連通させる加温モードとされる。
加温モードにおける冷媒の流れを詳しく説明すると、圧縮機から管部材(D継手)103及び流入ポート101Aを通って高圧室R1に流入した高温高圧の冷媒RF1は、図14に示すように、室内側ポート101Cを通って管部材(E継手)105に流れ、管部材105を介して室内熱交換器に送出される。この冷媒は、室内熱交換器で熱交換した後、膨張弁及び室外熱交換器を経由し、管部材(C継手)106から室外側ポート101Dを通って弁本体101内部に流入する。このように室外側ポート101Dから流入した低温低圧の冷媒RF2は、弁部材124の連通空間R4を介して流出ポート101Bに流れ、流出ポート101B及び管部材(S継手)104を介して圧縮機に還流される。
特開平7−151251号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来のスライド式切換弁では、冷媒の流路において熱ロスが生じることから、システムの運転効率が低下してしまうという問題がある。
具体的には、図14に示すように、高温高圧の冷媒RF1が通過する高圧室R1から管部材105(又は、冷却モードの際の管部材106)までの流路と、低温低圧の冷媒RF2が通過する連通空間R4から管部材104までの流路とが弁部材124や弁座113、あるいは管部材104,105(,106)及び弁座113で仕切られている。ここで、管部材104,105,106には、熱伝導率の高い素材(例えば、銅)が用いられることがある。また、弁部材124には熱伝導率の低い素材(例えば、樹脂)が用いられ、弁座113には、管部材104,105,106と比較して熱伝導率が低い素材(例えば、黄銅)が用いられる。
換言すると、管部材104,105,106の熱伝導率は弁部材124と比較して高く、このような場合、高温高圧の冷媒RF1が通過する側の管部材105(,106)から、挿入孔部118の位置の弁座113を介して、低温低圧の冷媒RF2が通過する側の管部材104に向かって熱が逃げやすくなる。この結果、冷凍サイクルシステムの運転効率が低下してしまう。
本発明の目的は、熱ロスを抑制してシステムの運転効率の向上を図ることができるスライド式切換弁及び冷凍サイクルシステムを提供することである。
本発明のスライド式切換弁は、筒状の弁本体と、該弁本体の内部にスライド自在に設けられた弁体と、前記弁本体の周面に開口して設けられた複数のポートと、該複数のポートのそれぞれに連通されて前記弁本体の径方向に突出する複数の管部材と、を備えたスライド式切換弁であって、前記複数の管部材は、それぞれ前記弁本体よりも熱伝導率の高い素材から形成され、前記弁本体には、前記複数のポートのうち該弁本体の軸方向に沿って互いに隣り合う少なくとも2個のポートと、該2個のポートにそれぞれ連通させて前記管部材を連結する少なくとも2個の管連結部と、が設けられ、前記2個の管連結部のうち一方と他方とが互いに前記弁本体の径方向に位置ずれして設けられ、これらの管連結部に連結される一方及び他方の管部材の先端位置が段違いに設けられていることを特徴とする。
このような本発明によれば、弁本体の軸方向に沿って隣り合うポートにそれぞれ連通させて管部材を連結する管連結部のうち、一方と他方とが互いに弁本体の径方向に位置ずれして設けられ、これらに連結される管部材の先端位置が段違いに設けられているので、弁本体よりも熱伝導率の高い素材から形成された管部材同士を互いに離隔させることができる。従って、一方及び他方の管部材同士の間には、相対的に熱伝導率が低い素材からなる弁本体の一部(管連結部)が位置することとなり、隣り合う管部材間の熱伝達抵抗を高めることができ、高温冷媒側から低温冷媒側への熱の伝播を抑制することができる。
この際、前記管連結部は、前記管部材の先端部を所定の挿入長さだけ挿入させる挿入孔部と、該挿入孔部の外側に位置して前記管部材の周面と固定される固定部と、を有して形成され、前記段違いに設けられた一方及び他方の管部材の先端位置のずれ量が前記挿入長さと略同一に設定されていることが好ましい。
この構成によれば、管連結部の挿入孔部に管部材の先端部が挿入されるとともに、管部材の周面が固定部に固定されることで、管部材が弁本体に固定される。このように固定される管部材において、段違いに設けられた一方及び他方の管部材の先端位置のずれ量が挿入孔部への挿入長さと略同一に設定されていることで、弁本体の軸方向に沿って見た場合に、一方及び他方の管部材の先端部(挿入孔部への挿入部分)同士が互いに重ならないように離隔させることができる。
また、前記弁本体には、前記弁体と摺接する摺接面を内側に有した弁座部が一体に形成され、該弁座部に前記少なくとも2個のポート及び管連結部が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、弁本体と一体に弁座部が形成され、隣り合う2個のポート及び管連結部が弁座部に形成されていることで、弁本体と弁座部とが別体の構造の場合と比較して、弁本体の径方向に位置ずれした管連結部が形成しやすくなり、弁本体の製造コストを低減させることができる。
さらに、前記弁座部は、前記摺接面の反対側に位置しかつ前記弁本体の筒状の外周面よりも凹んだ平面状の平坦面を有して形成され、前記2個の管連結部のうち一方が前記平坦面から突出して形成され、他方が前記平坦面から没入して形成されていることが好ましい。
この構成によれば、弁本体の筒状の外周面よりも凹んだ平面状の平坦面を弁座部が有し、この平坦面から突出して一方の管連結部が形成され、平坦面から没入して他方の管連結部が形成されていることで、平坦面を基準面として一方及び他方の管連結部を成形することができ、ろう付け性を高めて製造効率を向上させることができる。
また、前記2個の管連結部のうち一方が他方よりも前記弁本体の径方向外側に設けられ、該一方の管連結部における前記管部材の先端部よりも径方向内側には、該管部材よりも熱伝導率の低い素材からなる環状部材が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、弁本体の径方向外側に設けられた一方の管連結部における管部材の先端部よりも径方向内側に環状部材が設けられ、この環状部材が管部材よりも熱伝導率の低い素材から形成されていることで、隣り合う管部材間の熱伝達抵抗を高めて熱の伝播を抑制することができる。
本発明の冷凍サイクルシステムは、流体である冷媒を圧縮する圧縮機と、冷却モード時に凝縮器として機能する第一熱交換器と、冷却モード時に蒸発器として機能する第二熱交換器と、前記第一熱交換器と前記第二熱交換器との間にて冷媒を膨張させて減圧する膨張手段と、請求項1〜5のいずれか一項に記載のスライド式切換弁と、を備えたことを特徴とする。
このような本発明の冷凍サイクルシステムによれば、前述したスライド式切換弁と同様に、弁本体よりも熱伝導率の高い素材から形成された管部材同士を互いに離隔させることができ、隣り合う管部材間の熱伝達抵抗を高めて高温冷媒側から低温冷媒側への熱の伝播を抑制することができる。
この際、前記スライド式切換弁の前記弁本体には、前記複数のポートとして、前記弁本体の内部に流体を流入させる流入ポートと、該流入ポートに対して前記弁本体の径方向反対側にて該弁本体の軸方向に沿って互いに隣り合う第一ポート、第二ポート、及び、第三ポートと、が設けられ、前記弁本体の軸方向に沿って前記第一ポートの一方側に前記第二ポートが設けられ、前記第一ポートの他方側に前記第三ポートが設けられ、前記第一ポートに連通させて前記管部材を連結する第一管連結部と、前記第二ポート及び前記第三ポートにそれぞれ連通させて前記管部材を連結する第二管連結部及び第三管連結部と、が互いに前記弁本体の径方向に位置ずれして設けられていることが好ましい。
この構成によれば、互いに隣り合う第一〜第三のポートにそれぞれ連通させて管部材を連結する第一〜第三の管連結部が設けられ、これらの隣り合った3個の管連結部のうち、中央に位置する第一管連結部と、その両側に位置する第二管連結部及び第三管連結部と、が互いに弁本体の径方向に位置ずれして設けられていることで、スライド式切換弁の大型化を抑制しつつ熱の伝播を抑制することができる。すなわち、3個の管連結部を互いにそれぞれ異なる径方向位置に位置ずれさせる場合と比較して、第二管連結部と第三管連結部とを位置ずれさせずに同一の径方向位置に設け、これらと第一管連結部とを位置ずれさせるだけ済み、弁本体の径寸法の拡大を抑制することができる。
本発明のスライド式切換弁及び冷凍サイクルシステムによれば、高温冷媒側から低温冷媒側への熱の伝播による熱ロスを抑制することでシステムの運転効率の向上を図ることができる。
本発明の実施形態に係る冷凍サイクルの概略構成図である。 前記冷凍サイクルに用いられる第1実施形態のスライド式切換弁を示す軸方向の断面図である。 前記スライド式切換弁を示す軸直交方向の断面図である。 前記スライド式切換弁の一部を拡大して示す断面図である。 前記スライド式切換弁に用いられる弁本体を示す斜視図である。 前記スライド式切換弁の製造工程を示す断面図である。 前記スライド式切換弁の変形例を示す断面図である。 前記変形例に係るスライド式切換弁の一部を拡大して示す断面図である。 前記冷凍サイクルに用いられる第2実施形態のスライド式切換弁を示す断面図である。 前記スライド式切換弁に用いられる弁本体を示す斜視図である。 本発明の変形例に係るスライド式切換弁を示す断面図である。 (A),(B)は、本発明の他の変形例に係るスライド式切換弁を示す断面図である。 本発明の従来例に係るスライド式切換弁を示す断面図である。 従来例のスライド式切換弁の一部を拡大して示す断面図である。 従来例のスライド式切換弁の製造工程を示す断面図である。
次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。本実施形態の冷凍サイクル1は、ルームエアコン等の空気調和機に利用されるものであって、冷媒を圧縮する圧縮機2と、冷房運転時に凝縮器として機能する第一熱交換器としての室外熱交換器3と、冷房運転時に蒸発器として機能する第二熱交換器としての室内熱交換器4と、室外熱交換器3と室内熱交換器4との間にて冷媒を膨張させて減圧する膨張手段としての膨張弁5と、スライド式切換弁である四方切換弁10と、四方切換弁10の流路を切換え制御するパイロット電磁弁6と、を備え、これらが冷媒配管によって連結されている。なお、膨張手段としては、膨張弁5に限らず、キャピラリでもよい。
この冷凍サイクル1は、図1に示す加温モード(暖房運転)において、圧縮機2、四方切換弁10、室内熱交換器4、膨張弁5、室外熱交換器3、四方切換弁10及び圧縮機2の順に冷媒が流れる暖房サイクルを構成する。一方、図示しない冷却モード(冷房運転)において、圧縮機2、四方切換弁10、室外熱交換器3、膨張弁5、室内熱交換器4、四方切換弁10及び圧縮機2の順に冷媒が流れる冷房サイクルを構成する。この暖房サイクルと冷房サイクルとの切換えは、パイロット電磁弁6による四方切換弁10の切換え動作によって行われる。
本発明の第1実施形態に係る四方切換弁を図2〜6に基づいて説明する。図2に示すように、第1実施形態の四方切換弁10は、円筒状の弁本体11と、この弁本体11の内部にスライド自在に設けられた弁体12と、圧縮機2の吐出側に接続される高圧側導管(D継手)13と、圧縮機2の吸入側に接続される低圧側導管(S継手)14と、室内熱交換器4に連通する室内側導管(E継手)15と、室外熱交換器3に連通する室外側導管(C継手)16と、を備えて構成されている。弁本体11は、黄銅などの金属素材から鍛造により一体成形され、管部材である高圧側導管13、低圧側導管14、室内側導管15及び室外側導管16は、それぞれ銅などの熱伝導率の高い素材から形成されている。
円筒状の弁本体11は、その軸方向(図2の左右方向)両端部を塞ぐ栓体17,18を有し、全体に密閉されたシリンダーとして構成されている。栓体17,18には、それぞれパイロット電磁弁6に連通された導管17A,18Aが接続されている。この弁本体11は、栓体17,18を除いた筒状の部分が鍛造により成形され、弁本体11には、弁体12と摺接する摺接面31を内側に有した弁座部19が一体に形成されている。弁座部19には、低圧側導管14、室内側導管15、及び室外側導管16と連通されるとともに、後述する第一〜第三のポート11B,11C,11Dを構成する開口33,34,35が設けられている。
弁本体11には、その周面に開口した複数のポート11A,11B,11C,11Dが形成されている。すなわち、高圧側導管13が接続されて弁本体11の内部に冷媒を流入させる流入ポート11Aと、流入ポート11Aに対して弁本体11の径方向反対側にて弁座部19に開口する第一ポート11B、第二ポート11C、及び、第三ポート11Dと、が設けられている。高圧側導管13は、流入ポート11A周辺の弁本体11にろう付け固定されている。なお、以下では、弁本体11の軸方向を単に軸方向と呼び、この軸方向と直交する弁本体11の径方向のうち、高圧側導管13、低圧側導管14、室内側導管15及び室外側導管16が突出する方向(図2の上下方向)を単に径方向と呼ぶことがある。
第一ポート11Bは、低圧側導管14が接続されて弁本体11の内部から冷媒を流出させる流出ポート11Bであり、第二ポート11Cは、室内側導管15が接続された室内側ポート11Cであり、第三ポート11Dは、室外側導管16が接続された室外側ポート11Dである。流出ポート11Bは、弁本体11の軸方向略中央に設けられ、室内側ポート11Cは、軸方向に沿って流出ポート11Bの一方側(図2の左側)に隣り合って設けられ、室外側ポート11Dは、軸方向に沿って流出ポート11Bの他方側(図2の右側)に設けられている。
弁体12は、弁本体11の内周面に摺接する左右一対のピストン21,22と、一対のピストン21,22を連結して弁本体11の軸方向に沿って延びる連結部材23と、連結部材23に支持される弁部材24と、を有して構成されている。弁本体11の内部空間は、一対のピストン21,22間に形成される高圧室R1と、一方のピストン21と栓体17との間に形成される第一作動室R2と、他方のピストン22と栓体18との間に形成される第二作動室R3と、に仕切られている。
弁部材24は、合成樹脂製の一体成形部材であって、弁座部19に向かって凹状に開口した椀部25と、この椀部25の開口縁から外方に延び弁座部19の摺接面31と摺接するフランジ部26と、を有して形成されている。椀部25は、平面視で長円形状を有したドーム状に形成され、連結部材23の保持孔に挿入されている。椀部25の内部には、流出ポート11Bと室内側ポート11Cとを連通させて室外側ポート11Dを連通させないか、又は、流出ポート11Bと室外側ポート11Dとを連通させて室内側ポート11Cを連通させないような連通空間R4が形成されている。
弁座部19は、弁本体11の内部側に位置し弁体12の弁部材24と摺接する摺接面31と、この摺接面31の反対側(弁本体11の外部側)に位置する平坦面32(図5参照)と、を有し、弁本体11の内部側に突出して形成されている。平坦面32は、弁本体11の筒状の外周面よりも凹み、軸方向に平行な平面状に形成されている。流出ポート11B、室内側ポート11C、及び室外側ポート11Dは、それぞれ摺接面31に開口して円筒内周面を有した開口33,34,35によって構成されている。
弁座部19の平坦面32側には、低圧側導管14、室内側導管15、及び室外側導管16をそれぞれ流出ポート11B、室内側ポート11C、及び室外側ポート11Dに連通させるとともに、弁本体11に連結する管連結部36,37,38が設けられている。管連結部(第一管連結部)36は、平坦面32から外方に突出して形成され、管連結部(第二管連結部)37及び管連結部(第三管連結部)38は、平坦面32から没入して形成されている。管連結部36,37,38は、それぞれ低圧側導管14、室内側導管15、及び室外側導管16の先端部を所定の挿入長さLだけ挿入させる挿入孔部36A,37A,38Aと、これらの挿入孔部36A,37A,38Aの外側に位置して低圧側導管14、室内側導管15、及び室外側導管16の周面とろう付け固定される固定部36B,37B,38Bと、を有して形成されている。
管連結部36は、平坦面32から径方向外方に突出する円筒状に形成されるとともに、開口33の内径よりも大きな内径を有して開口33に段付き状に連続して形成されている。この管連結部36の平坦面32からの突出長さは、挿入孔部36Aに対する低圧側導管14の先端部の挿入長さLであり、管連結部36の先端面部36Cから段付き部36Dまでの距離と同一に設定されている。従って、低圧側導管14は、その先端縁14Aが平坦面32と略同一平面内に位置して固定されている。
管連結部37,38は、平坦面32から径方向内方に没入する円筒内周面を有し、開口34,35の内径よりも大きな内径を有して開口34,35に段付き状に連続して形成されている。これらの管連結部37,38の平坦面32からの没入深さは、挿入孔部37A,38Aに対する室内側導管15及び室外側導管16の先端部の挿入長さLであり、平坦面32から段付き部37C,38Cまでの距離と同一に設定されている。従って、室内側導管15及び室外側導管16は、その先端縁15A,16Aが平坦面32から挿入長さLの分だけ弁本体11の内部側に位置して固定されている。
このような管連結部36,37,38に対する低圧側導管14、室内側導管15、及び室外側導管16の固定構造、及び固定方法について図6に基づいて説明する。低圧側導管14、室内側導管15、及び室外側導管16は、ろう付けによって管連結部36,37,38に固定されるものであって、図6(A)に示すように、環状の置きろうBを加熱して溶融させた後に固化させ、図6(B)に示すように、固化させたろうによって固定部36B,37B,38Bを形成し、これらの固定部36B,37B,38Bによって、低圧側導管14、室内側導管15、及び室外側導管16を管連結部36,37,38に固定する。
具体的には、管連結部36の挿入孔部36Aに低圧側導管14の先端部を挿入し、低圧側導管14の外周面と管連結部36の先端面部36Cとに接触させて環状の置きろうBを設置する。また、管連結部37,38の挿入孔部37A,38Aに室内側導管15及び室外側導管16の先端部を挿入し、室内側導管15及び室外側導管16の外周面と管連結部37,38周辺の平坦面32とに接触させて環状の置きろうBを設置する。このように置きろうBを設置した状態で、弁本体11の弁座部19、低圧側導管14、室内側導管15、及び室外側導管16をバーナーや電熱器等で加熱し、置きろうBを溶融させる。その後、過熱を停止して溶融したろうが冷やされて固化するまで待ち、ろうが固化して固定部36B,37B,38Bが形成されたら固定作業が完了する。
このような本実施形態の四方切換弁10と比較し、従来のスライド式切換弁100では、図15に示すように、管部材104,105,106が弁本体101の外周面と弁座部19とにろう付け固定される。その固定手順としては、先ず、図15(A)に示すように、弁本体101の貫通孔115及び弁座113の挿入孔部118に管部材104,105,106の先端部を挿入し、管部材104,105,106の外周面と弁本体101の外周面とに接触させて環状の置きろうBを設置する。このように置きろうBを設置した状態で、弁本体101及び管部材104,105,106を加熱して置きろうBを溶融させ、ろうを冷却して固化させることで固定部116が形成される。
しかし、従来のスライド式切換弁100では、図15(B)に示すように、管部材104,105,106同士の間隔が狭いため、溶融したろうが管部材104,105,106の一方から他方に引っ張られ、固定部116が均等に形成されず、部分的にろう材が不足して固定不良が生じる可能性がある。このような従来のスライド式切換弁100に対して、本実施形態の四方切換弁10では、図6に示すように、互いに隣り合う低圧側導管14と室内側導管15及び室外側導管16とにおいて、管連結部36,37,38が径方向に位置ずれして設けられ、互いの置きろうBが離隔して設置されるので、溶融したろうが接触して引っ張り合うことがなく、各々の固定部36B,37B,38Bが均等に形成されるようになっている。
以上の四方切換弁10では、パイロット電磁弁6及び導管17Aを介して第一作動室R2に圧縮機2から吐出された高圧冷媒が導入されると、図2に示すように、ピストン21が押圧されて弁体12が弁本体11の軸方向(図2の右側)にスライドされる。この状態において、弁部材24の椀部25の連通空間R4によって、流出ポート11Bと室外側ポート11Dとが連通されるとともに、弁本体11の高圧室R1によって流入ポート11Aと室内側ポート11Cとが連通される。これにより、四方切換弁10は加温モード(暖房運転)となり、図1に実線矢印で示すように、圧縮機2から吐出されて流入ポート11Aから高圧室R1に流入した高圧冷媒は、室内側ポート11C及び室内側導管15を介して室内熱交換器4に送出され、室外熱交換器3から室外側導管16及び室外側ポート11Dを介して連通空間R4に流入した低圧冷媒は、流出ポート11B及び低圧側導管14を介して圧縮機2に還流される。
一方、パイロット電磁弁6及び導管18Aを介して第二作動室R3に高圧冷媒が導入されると、ピストン22が押圧されて弁体12が弁本体11の軸方向(図2の左側)にスライドされる。この状態において、弁部材24の椀部25の連通空間R4によって、流出ポート11Bと室内側ポート11Cとが連通されるとともに、弁本体11の高圧室R1によって流入ポート11Aと室外側ポート11Dとが連通される。これにより、四方切換弁10は冷却モード(冷房運転)となり、図1に破線矢印で示すように、圧縮機2から吐出されて流入ポート11Aから高圧室R1に流入した高圧冷媒は、室外側ポート11D及び室外側導管16を介して室外熱交換器3に送出され、室内熱交換器4から室内側導管15及び室内側ポート11Cを介して連通空間R4に流入した低圧冷媒は、流出ポート11B及び低圧側導管14を介して圧縮機2に還流される。
以上のように四方切換弁10によって冷媒の流れが切換えられる際に、互いに隣り合う流出ポート11B及び低圧側導管14と、室内側ポート11C及び室内側導管15(又は、室外側ポート11D及び室外側導管16)とは、互いの内部を通過する冷媒に温度差がある。すなわち、図4に示すように、加温モードにおいては、高圧室R1から室内側ポート11C及び室内側導管15には高温高圧の冷媒RF1が通過し、連通空間R4から流出ポート11B及び低圧側導管14には低温低圧の冷媒RF2が通過する。一方、冷却モードにおいては、高圧室R1から室外側ポート11D及び室外側導管16には高温高圧の冷媒RF1が通過し、連通空間R4から流出ポート11B及び低圧側導管14には低温低圧の冷媒RF2が通過する。
従って、高温高圧の冷媒RF1が通過する室内側ポート11C及び室内側導管15(又は、室外側ポート11D及び室外側導管16)から、流出ポート11B及び低圧側導管14に向かって熱が伝達されることとなる。この際、管連結部36と管連結部37(又は管連結部38)とが互いに径方向に位置ずれして設けられ、これらに連結される低圧側導管14の先端縁14Aと室内側導管15の先端縁15A(又は、室外側導管16の先端縁16A)とが段違いに設けられている。従って、黄銅製の弁本体11(弁座部19)よりも熱伝導率の高い銅から形成された低圧側導管14と室内側導管15(又は、室外側導管16)とを互いに離隔させることができ、隣り合うポート間の熱伝達抵抗が高められている。
以上の本実施形態によれば、隣り合うポート間、すなわち流出ポート11Bと室内側ポート11Cとの間、又は流出ポート11Bと室外側ポート11Dとの間、の熱伝達抵抗が高められているので、高温高圧の冷媒RF1側から低温低圧の冷媒RF2側への熱の伝播を抑制することができ、熱ロスを抑制することでシステムの運転効率の向上を図ることができる。
また、管連結部36の挿入孔部36Aに挿入される低圧側導管14の先端縁14Aと、管連結部37,38の挿入孔部37A,38Aに挿入される室内側導管15及び室外側導管16の先端縁15A,16Aと、が互いの挿入長さLと略同一寸法だけ段違いに設けられている。これにより、隣り合う低圧側導管14と室内側導管15及び室外側導管16とにおいて、管連結部36,37,38への挿入部分が互いに重ならないように離隔され、熱伝達抵抗を高めることができる。
また、管連結部36が平坦面32から突出する円筒状に形成され、低圧側導管14の先端縁14Aが当接する段付き部36Dが平坦面32と略同一平面内に位置して設けられているので、管連結部36の突出寸法を抑えて弁座部19の熱マスの増加を抑制することができる。すなわち、管連結部36の突出寸法を大きくすればするほど、低圧側導管14の先端部と室内側導管15及び室外側導管16の先端部とを互いに離隔させることができるものの、管連結部36の突出寸法を大きくし過ぎると、スライド式切換弁の製造が困難となる。従って、隣り合うポート間の熱伝達抵抗を高めつつ、流出ポート11B周辺の熱マスの増加を抑制するために、段付き部36Dが平坦面32と略同一平面内に位置して設けられていることがより好ましい。
なお、管連結部36の段付き部36Dは、平坦面32と略同一平面内に位置して設けられたものに限らず、図7、8に示すように、管連結部37,38の段付き部37C,38Cと同一の径方向位置に設けられていてもよい。この場合には、段付き部36Dまで延びて挿入孔部36Aが形成され、低圧側導管14の先端部よりも径方向内側(摺接面31側)には、環状部材39が設けられている。環状部材39は、低圧側導管14と略同一の径寸法を有するとともに、室内側導管15及び室外側導管16の挿入長さLと略同一の長さを有して形成されている。また、環状部材39は、低圧側導管14の素材である銅よりも熱伝導率の低い素材として、例えば弁本体11と同じ黄銅あるいは弁本体11よりもさらに熱伝導率の低い素材から形成され、これにより隣り合うポート間の熱伝達抵抗がさらに高められている。
次に、本発明の第2実施形態に係る四方切換弁を図9、10に基づいて説明する。図9は、本実施形態の四方切換弁10Aを示す断面図であり、四方切換弁10Aから弁体12及び栓体17,18を省略した図である。図10は、四方切換弁10Aを示す斜視図であり、四方切換弁10Aから弁体12、栓体17,18及び各導管13,14,15,16を省略した図である。本実施形態の四方切換弁10Aは、第1実施形態の四方切換弁10に対して、弁座部19における管連結部36,37,38の構成が相違し、他の構成は同一又は同様である。以下、第1実施形態との相違点について詳しく説明し、第1実施形態と同一又は同様な構成については同符号を付して説明を省略することがある。
本実施形態の四方切換弁10Aにおいて、管連結部36は、平坦面32から径方向内方に没入する円筒内周面を有し、開口33の内径よりも大きな内径を有して開口33に段付き状に連続して形成されている。この管連結部36の平坦面32からの没入深さは、挿入孔部36Aに対する低圧側導管14の先端部の挿入長さLと同一に設定されている。従って、低圧側導管14は、その先端縁14Aが平坦面32から挿入長さLの分だけ弁本体11の内部側に位置して固定されている。
一方、管連結部37,38は、平坦面32から径方向外方に突出する円筒状に形成されるとともに、開口34,35の内径よりも大きな内径を有して開口34,35に段付き状に連続して形成されている。これらの管連結部37,38の平坦面32からの突出長さは、挿入孔部37A,38Aに対する室内側導管15及び室外側導管16の先端部の挿入長さLと同一に設定されている。従って、室内側導管15及び室外側導管16は、その先端縁15A,16Aが平坦面32と略同一平面内に位置して固定されている。
以上の四方切換弁10Aでは、管連結部36と管連結部37,38とが互いに径方向に位置ずれして設けられ、これらに連結される低圧側導管14の先端縁14Aと室内側導管15及び室外側導管16の先端縁15A,16Aとが段違いに設けられている。従って、黄銅製の弁本体11(弁座部19)よりも熱伝導率の高い銅から形成された低圧側導管14と室内側導管15及び室外側導管16とを互いに離隔させることができ、隣り合うポート間の熱伝達抵抗が高められている。このように隣り合うポート間の熱伝達抵抗が高められているので、高温高圧の冷媒側から低温低圧の冷媒側への熱の伝播を抑制することができ、熱ロスを抑制することでシステムの運転効率の向上を図ることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。例えば、前記実施形態では、ルームエアコン等の空気調和機に利用される冷凍サイクル1を例示したが、本発明の冷凍サイクルは、空気調和機に限らず、加温モードと冷却モードとが切り換えられる機器であればどのようなものにも利用可能である。また、本発明のスライド式切換弁は、冷凍サイクルにおける切換弁に利用されるものに限らず、気体や液体などの様々な流体を流通させる各種の配管システムに利用可能である。
また、前記実施形態では、弁本体11が黄銅などの金属素材から形成され、管部材(高圧側導管13、低圧側導管14、室内側導管15及び室外側導管16)が銅などの熱伝導率の高い素材から形成されたスライド式切換弁を例示したが、スライド式切換弁を構成する各部の素材は特に限定されず、弁本体よりも相対的に熱伝導率の高い素材から管部材が形成されていればよい。例えば、アルミニウム合金、ステンレス、鉄、チタン等の金属材料だけでなく、エンジニアリングプラスチック等の樹脂材料から上記の関係を満たす組み合せであればよい。
また、前記実施形態では、弁本体11が金属素材から鍛造により一体成形され、この弁本体11に弁座部19が一体に形成されていたが、弁本体の製造方法及び構造は前記実施形態に限定されない。すなわち、弁本体は、溶融金属を型から押し出して成形する連続鋳造によって成形されてもよいし、金属塊から切削加工によって削り出して成形されてもよい。さらに、弁本体は、連続鋳造や鍛造によって成形された後に切削加工によって弁座部や管連結部等が形成されてもよい。また、前記実施形態では、弁本体11の弁座部19に管連結部36,37,38が一体に形成されていたが、互いに別体で形成された弁座部に管連結部が接合されて弁本体が構成されてもよい。
また、弁本体は、弁座部が一体に形成されたものに限らず、図11に示すような構成であってもよい。すなわち、図11に示す本発明の変形例に係るスライド式切換弁としての四方切換弁10Bでは、弁本体11と別体の樹脂材料等から形成された弁座部19Aが弁本体11内部に固定されている。この弁座部19Aには、摺接面31Aと、流出ポート11B、室内側ポート11C、及び室外側ポート11Dを構成する開口33A,34A,35Aと、を有して構成されている。また、管連結部36は、弁本体11の外周面から突出して形成され、管連結部37,38は、弁本体11の外周面から弁座部19Aに亘って弁本体11の内部側に没入して形成されている。
以上の四方切換弁10Bでは、管連結部36と管連結部37,38とが互いに径方向に位置ずれして設けられ、これらに連結される低圧側導管14の先端縁14Aと室内側導管15及び室外側導管16の先端縁15A,16Aとが段違いに設けられている。従って、黄銅製の弁本体11及び樹脂製の弁座部19Aよりも熱伝導率の高い銅から形成された低圧側導管14と室内側導管15及び室外側導管16とを互いに離隔させることができ、隣り合うポート間の熱伝達抵抗が高められている。このように隣り合うポート間の熱伝達抵抗が高められているので、高温高圧の冷媒側から低温低圧の冷媒側への熱の伝播を抑制することができ、熱ロスを抑制することでシステムの運転効率の向上を図ることができる。
なお、本発明のスライド式切換弁としては、図11に示したような弁本体11と弁座部19Aとが別体で構成されたものも含まれるが、前記第1、2実施形態で示したように、弁本体11に弁座部19が一体に形成されたものの方が、別体の場合と比較してシステムの運転効率を向上させることができる。すなわち、別体の弁本体11と弁座部19Aとをろう付け固定する場合、または、管部材(継手)をろう付け固定する場合には、一般に弁本体11の材質よりも熱伝導率が高いろう材が用いられる。例えば、弁本体の材質を真鍮、ステンレスとした場合、ろう材の種類は銅ろうや銀ろうが用いられる。このような熱伝導率の高いろう材が弁本体11と弁座部19Aとの間に介在すると、ろう材を介して高温側から低温側へと熱の伝播が起こり熱ロスの原因となる。これに対して、弁本体11に弁座部19が一体に形成された前記実施形態の構造であれば、弁本体11と弁座部19との間にろう材が介在することがないため、熱ロスの原因の一つを排除することができ、別体の形態の場合と比較してシステムの運転効率をより一層向上させることができる。
また、前記実施形態では、弁本体11の径方向一方側に流入ポート11Aが設けられ、その反対側(径方向他方側)に流出ポート11B、室内側ポート11C及び室外側ポート11Dの3個のポートが弁本体の軸方向に並んで設けられていたが、このような構造に限定されるものではない。すなわち、本発明のスライド式切換弁において、弁本体の軸方向に沿って互いに隣り合うポートは、少なくとも2個のポートであればよく、これら少なくとも2個のポートの各々に管連結部を介して管部材が連結され、2個の管連結部のうち一方と他方とが互いに弁本体の径方向に位置ずれして設けられていればよい。
また、前記実施形態の弁本体11では、流出ポート11B、室内側ポート11C及び室外側ポート11Dの3個のポートのうち、流出ポート11Bに対向して流入ポート11Aが設けられていたが、これに限らず、図12に示すような構成であってもよい。すなわち、図12(A)に示す本発明の変形例に係るスライド式切換弁としての四方切換弁10Cでは、室内側ポート11Cの径方向に対向して流入ポート11Aが設けられている。また、図12(B)に示す本発明の変形例に係るスライド式切換弁としての四方切換弁10Dでは、室外側ポート11Dの径方向に対向して流入ポート11Aが設けられている。
図12(A)に示すように、室内側ポート11Cに対向して流入ポート11Aが設けられた場合には、加温モード(暖房運転)において、流入ポート11Aから弁本体11内部に流入させた流体を室内側ポート11Cに向かって直線的に流すことができ、流路抵抗の低減を図ることができる。従って、暖房運転時において、高圧側流体の流量低下や熱ロスを抑制することができ、これによりシステムの運転効率のより一層の向上を図ることができる。なお、流入ポート11Aは、室内側ポート11Cと同軸上に設けられるものに限らず、室内側ポート11Cに対して軸方向の一方側(図12(A)の左側)又は他方側(図12(A)の右側)に若干偏心して設けられていてもよい。流入ポート11Aを室内側ポート11Cに対して軸方向の一方側に偏心させることで、室内側ポート11Cに弁部材24のフランジ部26の一部が重なっていた場合でも、流路の縮小を緩和することができ、流入ポート11Aから室内側ポート11Cへ向かう流体の流量低下を抑制することができる。
図12(B)に示すように、室外側ポート11Dに対向して流入ポート11Aが設けられた場合には、冷却モード(冷房運転)において、流入ポート11Aから弁本体11内部に流入させた流体を室外側ポート11Dに向かって直線的に流すことができ、流路抵抗の低減を図ることができる。従って、冷房運転時において、高圧側流体の流量低下や熱ロスを抑制することができ、これによりシステムの運転効率のより一層の向上を図ることができる。なお、流入ポート11Aは、室外側ポート11Dと同軸上に設けられるものに限らず、室外側ポート11Dに対して軸方向の一方側(図12(B)の左側)又は他方側(図12(B)の右側)に若干偏心して設けられていてもよい。流入ポート11Aを室外側ポート11Dに対して軸方向の他方側に偏心させることで、室外側ポート11Dに弁部材24のフランジ部26の一部が重なっていた場合でも、流路の縮小を緩和することができ、流入ポート11Aから室外側ポート11Dへ向かう流体の流量低下を抑制することができる。
また、前記実施形態では、弁本体11の軸方向に互いに隣り合って設けられた3個の管連結部(管連結部36,37,38)のうち、中間の管連結部36が両側の管連結部37,38よりも径方向に突出して形成されるか(第1実施形態)、又は両側の管連結部37,38が中間の管連結部36よりも径方向に突出して形成されていた(第2実施形態)が、このような構成に限定されない。すなわち、3個の管連結部は、弁本体の軸方向一方側から他方側に向かって階段状に径方向位置が異なるように設けられていてもよい。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
1 冷凍サイクル
2 圧縮機
3 室外熱交換器(第一熱交換器)
4 室内熱交換器(第二熱交換器)
5 膨張弁(膨張手段)
10,10A,10B,10C,10D 四方切換弁(スライド式切換弁)
11 弁本体
11A 流入ポート
11B 流出ポート(第一ポート)
11C 室内側ポート(第二ポート)
11D 室外側ポート(第三ポート)
12 弁体
13 高圧側導管(管部材)
14 低圧側導管(管部材)
15 室内側導管(管部材)
16 室外側導管(管部材)
19,19A 弁座部
31 摺接面
32 平坦面
36 管連結部(第一管連結部)
37 管連結部(第二管連結部)
38 管連結部(第三管連結部)
36A,37A,38A 挿入孔部
36B,37B,38B 固定部
39 環状部材
L 挿入長さ

Claims (7)

  1. 筒状の弁本体と、該弁本体の内部にスライド自在に設けられた弁体と、前記弁本体の周面に開口して設けられた複数のポートと、該複数のポートのそれぞれに連通されて前記弁本体の径方向に突出する複数の管部材と、を備えたスライド式切換弁であって、
    前記複数の管部材は、それぞれ前記弁本体よりも熱伝導率の高い素材から形成され、
    前記弁本体には、前記複数のポートのうち該弁本体の軸方向に沿って互いに隣り合う少なくとも2個のポートと、該2個のポートにそれぞれ連通させて前記管部材を連結する少なくとも2個の管連結部と、が設けられ、
    前記2個の管連結部のうち一方と他方とが互いに前記弁本体の径方向に位置ずれして設けられ、これらの管連結部に連結される一方及び他方の管部材の先端位置が段違いに設けられていることを特徴とするスライド式切換弁。
  2. 前記管連結部は、前記管部材の先端部を所定の挿入長さだけ挿入させる挿入孔部と、該挿入孔部の外側に位置して前記管部材の周面と固定される固定部と、を有して形成され、 前記一方及び他方の管部材の先端位置のずれ量が前記挿入長さと略同一に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のスライド式切換弁。
  3. 前記弁本体には、前記弁体と摺接する摺接面を内側に有した弁座部が一体に形成され、該弁座部に前記少なくとも2個のポート及び管連結部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスライド式切換弁。
  4. 前記弁座部は、前記摺接面の反対側に位置しかつ前記弁本体の筒状の外周面よりも凹んだ平面状の平坦面を有して形成され、
    前記2個の管連結部のうち一方が前記平坦面から突出して形成され、他方が前記平坦面から没入して形成されていることを特徴とする請求項3に記載のスライド式切換弁。
  5. 前記2個の管連結部のうち一方が他方よりも前記弁本体の径方向外側に設けられ、該一方の管連結部における前記管部材の先端部よりも径方向内側には、該管部材よりも熱伝導率の低い素材からなる環状部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のスライド式切換弁。
  6. 流体である冷媒を圧縮する圧縮機と、冷却モード時に凝縮器として機能する第一熱交換器と、冷却モード時に蒸発器として機能する第二熱交換器と、前記第一熱交換器と前記第二熱交換器との間にて冷媒を膨張させて減圧する膨張手段と、請求項1〜5のいずれか一項に記載のスライド式切換弁と、を備えたことを特徴とする冷凍サイクルシステム。
  7. 前記スライド式切換弁の前記弁本体には、前記複数のポートとして、前記弁本体の内部に流体を流入させる流入ポートと、該流入ポートに対して前記弁本体の径方向反対側にて該弁本体の軸方向に沿って互いに隣り合う第一ポート、第二ポート、及び、第三ポートと、が設けられ、
    前記弁本体の軸方向に沿って前記第一ポートの一方側に前記第二ポートが設けられ、前記第一ポートの他方側に前記第三ポートが設けられ、
    前記第一ポートに連通させて前記管部材を連結する第一管連結部と、前記第二ポート及び前記第三ポートにそれぞれ連通させて前記管部材を連結する第二管連結部及び第三管連結部と、が互いに前記弁本体の径方向に位置ずれして設けられていることを特徴とする請求項6に記載の冷凍サイクルシステム。
JP2016054995A 2015-06-15 2016-03-18 スライド式切換弁及び冷凍サイクルシステム Active JP6426644B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN201610417295.1A CN106246956B (zh) 2015-06-15 2016-06-14 滑动式切换阀以及冷冻循环系统

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015120531 2015-06-15
JP2015120531 2015-06-15

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017003107A true JP2017003107A (ja) 2017-01-05
JP6426644B2 JP6426644B2 (ja) 2018-11-21

Family

ID=57751751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016054995A Active JP6426644B2 (ja) 2015-06-15 2016-03-18 スライド式切換弁及び冷凍サイクルシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6426644B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3527914A1 (en) * 2018-02-15 2019-08-21 Fujikoki Corporation Multi-way switching valve
JP2020183775A (ja) * 2019-05-07 2020-11-12 株式会社不二工機 流路切換弁

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6162677A (ja) * 1984-08-23 1986-03-31 ランコ・インコーポレーテツド 冷媒逆循環弁
JPS6366675U (ja) * 1986-10-22 1988-05-06
JPH01314870A (ja) * 1988-06-14 1989-12-20 Hitachi Ltd 可逆冷凍サイクル用四方弁
JP2009109062A (ja) * 2007-10-29 2009-05-21 Hitachi Appliances Inc 四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置
JP2015078767A (ja) * 2013-09-11 2015-04-23 株式会社鷺宮製作所 スライド弁を備える弁装置、空気調和機、及び、弁装置のろう付方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6162677A (ja) * 1984-08-23 1986-03-31 ランコ・インコーポレーテツド 冷媒逆循環弁
JPS6366675U (ja) * 1986-10-22 1988-05-06
JPH01314870A (ja) * 1988-06-14 1989-12-20 Hitachi Ltd 可逆冷凍サイクル用四方弁
JP2009109062A (ja) * 2007-10-29 2009-05-21 Hitachi Appliances Inc 四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置
JP2015078767A (ja) * 2013-09-11 2015-04-23 株式会社鷺宮製作所 スライド弁を備える弁装置、空気調和機、及び、弁装置のろう付方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3527914A1 (en) * 2018-02-15 2019-08-21 Fujikoki Corporation Multi-way switching valve
JP2020183775A (ja) * 2019-05-07 2020-11-12 株式会社不二工機 流路切換弁
JP7023525B2 (ja) 2019-05-07 2022-02-22 株式会社不二工機 流路切換弁

Also Published As

Publication number Publication date
JP6426644B2 (ja) 2018-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6476152B2 (ja) スライド式切換弁及び冷凍サイクルシステム
US20220011050A1 (en) Double tube for heat-exchange
US20150323263A1 (en) Double-pipe heat exchanger and refrigeration cycle system
JP5870760B2 (ja) 四方弁とそれを備えたヒートポンプ装置
JP6261008B2 (ja) スライド式切換弁及び冷凍サイクルシステム
CN106246956B (zh) 滑动式切换阀以及冷冻循环系统
JP6449196B2 (ja) スライド式切換弁および冷凍サイクルシステム
JP2009109062A (ja) 四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置
JP2017075675A (ja) スライド式切換弁及び冷凍サイクルシステム
JP5917615B2 (ja) スライド弁を備える弁装置、空気調和機、及び、弁装置のろう付方法
JP2006003071A (ja) 熱交換器
JP6602711B2 (ja) スライド式切換弁、スライド式切換弁の製造方法および冷凍サイクルシステム
JP2019090541A (ja) スライド式切換弁および冷凍サイクルシステム
JP2017003107A (ja) スライド式切換弁及び冷凍サイクルシステム
JP5275948B2 (ja) 四方切換弁
JP5663330B2 (ja) 四方切換弁
JP2017155887A (ja) スライド式切換弁および冷凍サイクルシステム
JP6254980B2 (ja) スライド式切換弁及び冷凍サイクルシステム
JP6687561B2 (ja) スライド式切換弁および冷凍サイクルシステム
CN102200191A (zh) 一种换向阀
JP5249818B2 (ja) 四方切換弁
CN204328072U (zh) 滑动式切换阀、空调机及滑动式切换阀制造系统
JP7069350B2 (ja) 熱交換器、及び冷凍サイクル装置
JP2012112556A (ja) 熱交換器およびその接続方法
CN104421456A (zh) 具备滑阀的阀装置、空调机以及阀装置的硬钎焊方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171222

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180607

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180814

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181016

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181025

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6426644

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150