JP2017003042A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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Description
この油圧式の押圧装置を備えた従来のトロイダル型無段変速機では、ピストン部と入力側ディスクとの当接面でのフレッチング摩耗が問題となっており、フレッチング摩耗が大きくなると、当該当接面で焼き付きが発生する場合もある。
トロイダル型無段変速機では、図8に示すように、入力側ディスク2から出力側ディスク3に動力伝達をするために、1つのキャビティーに対して複数個(通常2個または3個)のパワーローラ11を用いる。また、ディスク2,3とパワーローラ11との接触面においてトラクションドライブするためには、入力側ディスク2の背面から押圧力を発生させる必要がある。このとき、位相によりパワーローラ11の有無があるため、つまり、入力側ディスク2にはパワーローラ11が当接している部分と当接していない部分があるため、入力側ディスク2は軸に対して非対称に変形する。つまり、入力側ディスク2は、パワーローラ11から受ける力に基づいて、入力側ディスク2の外径寄り部分がその軸側に近付く方向に倒れるように繰り返し弾性変形する。
このように、入力側ディスク2と押圧力発生のため入力側ディスク2を押圧するピストン部の突き当て部(当接部)とは、位相により接触状態が異なり、入力側ディスク2の外径寄り部分が繰り返し弾性変形するため、押圧力が大きく入力側ディスク2の変形が大きい場合や高回転で運転する場合などにおいて突き当て部(当接部)にフレッチング摩耗が発生する。
また、フレッチングにより磨耗粉が当接面に生成され、当接面に留まり続けることでさらなる磨耗進行が懸念されている。
特許文献1に記載のトロイダル型無段変速機では、油圧式の押圧装置のピストン部と入力側ディスクとの突き当て部(当接部)に転がり軸受けを配置し、転がり化することでフレッチング摩耗を抑制している。
また、特許文献2に記載のトロイダル型無段変速機では、油圧式の押圧装置のピストン部と、入力側ディスクの突き当て部(当接部)に磨耗防止のシムを配置することでフレッチング摩耗を抑制している。
また、特許文献2に記載のトロイダル型無段変速機では、シム追加による部品点数の増加およびコスト増が問題となる。
一方、トロイダル型無段変速機が動力伝達していないときに、隙間形成手段により、前記一方のディスクとピストン部との両当接面の間に隙間を形成するとともに、油供給手段により、この隙間に連通する前記一方のディスクとピストン部との間の空間に油を供給する。これにより、動力伝達時に発生した摩耗粉が排出される。
本実施形態のトロイダル型無段変速機の特徴は、押圧装置の構成にあり、その他の構成および作用は上述した従来の構成および作用と略同様であるため、以下においては、本実施の形態の特徴部分について説明する。
図1および図2は、本発明の第1の実施の形態に係るトロイダル型無段変速機の押圧装置80を示すもので、図1はトロイダル型無段変速機が動力伝達しているときの押圧装置80の断面図、図2はトロイダル型無段変速機が動力伝達していないときの押圧装置80の断面図である。
図1および図2に示すように、入力軸1の入力側に位置する入力側ディスク2の背面2d側には、入力側ディスク2を軸方向へ押圧する油圧式の押圧装置80が設けられている。
この押圧装置80は、入力軸1の基端部(図1において左端部)1eに結合される第1のシリンダ部81と、入力側ディスク2に設けられた第2のシリンダ部82と、環状の第1のピストン部(油圧ピストン)83と、環状の第2のピストン部(油圧ピストン)84とを備えている。
また、第2のシリンダ部82の内周面と、第2のピストン部84と、入力側ディスク2の背面2dと、入力軸1の外周面の一部とによって囲まれた空間は、第2の油圧室(油室)90を構成している。この第2の油圧室90は、複数のシール部材91,92によって流体密に保たれている。
そして、油路98の上流側には、図示しない切替弁が設けられており、動力伝達断続装置の断絶動作により、動力発生装置からトロイダル型無段変速機に動力伝達されず、このためトロイダル型無段変速機が動力伝達していないときに、油路98に摩耗粉排出用の油(潤滑油)を供給する。また、動力伝達断続装置の接続動作により、動力発生装置からトロイダル型無段変速機に動力伝達され、このためトロイダル型無段変速機が動力伝達しているときには、油路98に摩耗粉排出用の油(潤滑油)を供給しないようになっている。
第1の油圧室85に圧油が送り込まれると、第1ピストン部83が図1中右側(入力側ディスク2側)に押圧され、これによって、入力側ディスク2の背面に一体に形成された第2のシリンダ部82を介して当該入力側ディスク2が右側に押圧される。つまり、第1ピストン部83の当接面83aが、第2のシリンダ部82の当接面82aに当接して、当該当接面82aを図1において右側に押圧することによって、入力側ディスク2が右側に押圧される。
このように両油圧室85,90で発生した力は、何れも、入力側ディスク2を図示しない出力側ディスク側(右側)に向け押圧するとともに、入力軸1を基端側(図1の左側)に引っ張り、他方の図示しない入力側ディスクを図示しない出力側ディスクに押圧する方向の力として加わる。
このとき、空間93に摩耗粉排出用の油(潤滑油)は供給されない。
このとき、第1の油圧室85と第2の油圧室90とに圧油は供給されない。
また、空間93に供給される圧油により、第1ピストン部83の当接面83aと入力側ディスク2のシリンダ部82の当接面82aとの間に隙間を形成するようにしたので、隙間形成手段を別途設ける必要がないため、構成を簡略化できる。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係るトロイダル型無段変速機の押圧装置80Aを示す断面図である。
本実施の形態では、隙間形成手段として、油圧シリンダ等のアクチュエータ100が入力側ディスク2の外径部に形成された鍔部102を押圧可能に設けられている。このアクチュエータ100は、第1ピストン部83の当接面83aから入力側ディスク2のシリンダ部82の当接面82aを離間させる方向に入力側ディスク2を移動できるようになっている。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
このとき、第1の油圧室85と第2の油圧室90とに圧油は供給されない。
また、アクチュエータ100により当接面83aと当接面82aとの間に隙間を形成するので、第1の実施の形態よりも、空間93に供給する圧油の油圧を小さくすることができる。
図4は、本発明の第3の実施の形態に係るトロイダル型無段変速機の押圧装置80Bを示す断面図である。
本実施の形態では、隙間形成手段として、第1のピストン部83と第2のピストン部84との間に両部材を互いに離間させるように付勢する皿ばね等の付勢部材110が設けられている。一方、第1のピストン部83と第1のシリンダ部81との間には、予圧を付与するための皿バネ94が介挿されていない。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
このとき、第1の油圧室85と第2の油圧室90とに圧油は供給されない。
また、付勢部材110により当接面83aと当接面82aとの間に隙間を形成するので、第1の実施の形態よりも、空間93に供給する圧油の油圧を小さくすることができる。
図5は、本発明の第4の実施の形態に係るトロイダル型無段変速機の押圧装置80Cを示す断面図である。
本実施の形態では、隙間形成手段として電磁力を用いるもので、第1のピストン部83および第2のピストン部84の対向面にそれぞれ磁性材料からなる磁性部材(固定磁極および可動磁極;隙間形成手段)120,120を設けるとともに、押圧装置80Cの外周部近傍にコイル(隙間形成手段)122を設けたものである。コイル122の通電によりコイル122が励磁し、これにより磁性部材120どうしが互いに離れる方向に移動し、その結果第1のピストン部83と第2のピストン部84とを離間させるものである。一方、第1のピストン部83と第1のシリンダ部81との間には、予圧を付与するための皿バネ94が介挿されていない。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
このとき、第1の油圧室85と第2の油圧室90とに圧油は供給されない。
3 出力側ディスク
11 パワーローラ
80,80A,80B,80C 押圧装置
81 シリンダ部
83 ピストン部
82a,83a 当接面
85 油圧室
93 空間
98,99 油路(隙間形成手段)
100 アクチュエータ(隙間形成手段)
110 付勢部材(隙間形成手段)
120 磁性部材(隙間形成手段)
122 コイル(隙間形成手段)
Claims (1)
- それぞれの内側面どうしを互いに対向させた状態で互いに同心的にかつ回転自在に設けられた入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これら両ディスク間に挟持されたパワーローラと、前記入力側ディスクと前記出力側ディスクとのうちの一方のディスクの背面側に油圧室を有し、前記両ディスクおよび前記パワーローラに押し付け力を付与する油圧式の押圧装置とを備え、前記押圧装置は、前記油圧室を構成するシリンダ部と、このシリンダ部に設けられて前記一方のディスクに当接するピストン部とを備えるトロイダル型無段変速機において、
前記一方のディスクと前記ピストン部との両当接面の間に隙間を形成する隙間形成手段と、この隙間に連通する前記一方のディスクと前記ピストン部との間の空間に油を供給する油供給手段とを備えていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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