JP2017003034A - 管接続補助具及び管接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なる規格の樹脂管を電気融着管継手に接続する管接続補助具及びその管接続補助具を用いた管接続構造を提供する。【解決手段】融着嵌合部21を備えた電気融着管継手2に内嵌可能で且つ第一樹脂管4を内嵌可能な筒状胴部10を備え、筒状胴部10は、筒状胴部10の内周側に形成される第一樹脂層と筒状胴部の外周側に形成される第二樹脂層とを備え、第一樹脂層は第一樹脂管4と融着可能な第一樹脂により形成されるとともに、第二樹脂層は融着嵌合部21と融着可能な第二樹脂により形成され、筒状胴部10が融着嵌合部21に内嵌され、第一樹脂管4が筒状胴部10に内嵌されて、第一樹脂管4の管軸方向において少なくとも融着嵌合部21と第一樹脂層と第二樹脂層と第一樹脂管4とが重複した接続状態で、第一樹脂管4を電気融着管継手2に融着接続する管接続補助具。【選択図】図3

Description

本発明は、融着嵌合部を備えた電気融着管継手に内嵌可能で、且つ、樹脂管を内嵌可能な筒状胴部を備えた管接続補助具及びその管接続補助具を用いた管接続構造に関する。
従来、樹脂管同士を融着接続する管接続具として、結合部を電気加熱して溶融して融着する電気融着管継手(エレクトロフュージョン管継手、EF管継手とも呼ばれる)が知られている。この電気融着管継手は、略同じ外径の樹脂管を挿入する一対の融着嵌合部を有する継手本体と、継手本体内に埋設されたコイル状巻線の電熱線とから成っており、樹脂管と電気融着管継手との融着接続は、電気融着管継手の融着嵌合部に樹脂管を挿入した後、電熱線に通電させ、樹脂管と電気融着管継手との融着嵌合部を加熱溶融させることで融着して接続するものである(例えば、特許文献1参照)。
また、径違いの複数の管を接続する管接続補助具として、一端の内周面が接着接続又はねじ込み接続である管接続部とされ、他端の外周面が融着端部とされ、当該融着端部が継手本体に設けられた管受け口内に差し込まれた状態で融着される、異径管用の管接続補助具が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平01-164889号公報 特開2004−347014号公報
ここで、例えば、従来から、ガス供給用の地中埋設管としてJIS規格の樹脂管が利用されているが、近年コストダウンや調達性の観点等からISO規格の樹脂管が導入される傾向がある。このような場合、ガス供給用の地中埋設管としてのJIS規格の樹脂管とISO規格の樹脂管とでは、樹脂管を形成する樹脂が異なり、さらに同じ呼び径でもJIS規格の樹脂管の外径はISO規格の樹脂管の外径より小さくなっている。そのため、既設のJIS規格の樹脂管にISO規格の樹脂管を接続するような、異種で異径の樹脂管同士の接続作業を行うこととなる。
通常、同種同径の樹脂管同士を電気融着接続する時は、例えば特許文献1に開示されるような電気融着管継手を用いることで、樹脂管同士を接続することができる。
一方で、異種異径の樹脂管同士を接続する時には、特許文献2に開示されるような管接続補助具を介して接続することが想定される。しかし、樹脂管同士を形成する樹脂の種類が異なると、各樹脂管と電気融着管継手との融着状態にばらつきが生じ、特定の樹脂管が不十分な融着状態で接続されるおそれがある。即ち、異種異径の樹脂管同士を、電気融着により電気融着管継手を介して簡便に接続することは困難であった。
そのため、異種異径の樹脂管同士を、汎用の電気融着管継手を介して簡便に電気融着接続するために、適合する径も適合する樹脂も異なる設計(すなわち異なる規格)の電気融着管継手と樹脂管とを簡便に接続する技術が望まれている。
本発明は、上記実情に鑑み、異なる規格の樹脂管を電気融着管継手に接続する管接続補助具及びその管接続補助具を用いた管接続構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る管接続補助具の特徴構成は、融着嵌合部を備えた電気融着管継手に内嵌可能で、且つ、樹脂管を内嵌可能な筒状胴部を備え、前記筒状胴部は、前記筒状胴部の内周側に形成される第一樹脂層と前記筒状胴部の外周側に形成される第二樹脂層とを備え、前記第一樹脂層は前記樹脂管と融着可能な第一樹脂により形成されるとともに、前記第二樹脂層は前記融着嵌合部と融着可能な第二樹脂により形成され、前記筒状胴部が前記融着嵌合部に内嵌され、前記樹脂管が前記筒状胴部に内嵌されて、前記樹脂管の管軸方向において少なくとも前記融着嵌合部と前記第一樹脂層と前記第二樹脂層と前記樹脂管とが重複した接続状態で、前記樹脂管を前記電気融着管継手に融着接続するよう構成される点にある。
この構成によれば、管接続補助具の筒状胴部が電気融着管継手の融着嵌合部に内嵌され、樹脂管が筒状胴部に内嵌されることで、筒状胴部が融着嵌合部と樹脂管との間に形成される隙間を埋めた状態で、樹脂管を電気融着管継手に接続することができる。即ち、電気融着管継手と樹脂管との規格が異なり、電気融着管継手の融着嵌合部の内径と樹脂管の外径との間に、両者の電気融着を阻害する程度の隙間が形成されている場合であっても、当該隙間を筒状胴部により埋めることができ、融着嵌合部と樹脂管との電気融着を良好に行うことができる。
特に、筒状胴部は、筒状胴部の内周側に形成され且つ樹脂管と融着可能な第一樹脂層と、筒状胴部の外周側に形成され且つ融着嵌合部と融着可能な第二樹脂層とを備えている。これにより、筒状胴部が融着嵌合部に内嵌され、樹脂管が前記筒状胴部に内嵌されると、樹脂管の管軸方向において少なくとも融着嵌合部と第一樹脂層と第二樹脂層と樹脂管とが重複した接続状態となる。この接続状態で、融着嵌合部に通電して加熱すると、融着嵌合部の発熱が筒状胴部を介して樹脂管に伝熱する際、樹脂管と第一樹脂層と第二樹脂層とを同時に加熱して溶融することができる。そして、第一樹脂層は樹脂管と融着可能な樹脂であるから樹脂管と筒状胴部を良好に融着接続でき、第二樹脂層は融着嵌合部と融着可能な樹脂であるから筒状胴部と融着嵌合部を良好に融着接続できる。即ち、電気融着管継手と樹脂管との規格が異なり、電気融着管継手の融着嵌合部を形成する樹脂と樹脂管を形成する樹脂とが異なる種類の樹脂により形成されている場合であっても、融着嵌合部と樹脂管との電気融着を良好に行うことができる。
このようにして、電気融着管継手と、当該電気融着管継手とは異なる規格の樹脂管とを、管接続補助具を介して簡便に接続することができる。
なお、管接続補助具はあらかじめ工場で適切に製造しておくことができる。そのため、現場では、電気融着管継手、管接続補助具及び樹脂管を所定位置に組み付けた後、単に電気融着管継手の融着嵌合部に通電する作業を行うだけでよく、複雑な接続作業を行う手間を省くことできる。その結果、異なる規格の樹脂管を電気融着管継手に接続する際の信頼性を高めることができる。
本発明に係る管接続補助具の更なる特徴構成は、前記第一樹脂は前記樹脂管を形成する樹脂と同一の樹脂である点にある。
この構成によれば、筒状胴部と樹脂管との融着接続が容易であり、また、接続状態を強固にすることができる。同一の樹脂であれば相溶性が良いため融着接続する時に接続界面ができにくいからである。
本発明に係る管接続補助具の更なる特徴構成は、前記第二樹脂は前記融着嵌合部の内面を形成する樹脂と同一の樹脂である点にある。
この構成によれば、筒状胴部と融着嵌合部との融着接続が容易であり、また、接続状態を強固にすることができる。同一の樹脂であれば相溶性が良いため融着接続する時に接続界面ができにくいからである。
本発明に係る管接続補助具の更なる特徴構成は、前記第一樹脂と前記第二樹脂とはそれぞれ同種の樹脂で密度が異なる樹脂である点にある。
この構成によれば、この管接続補助具が溶融したときに、この接続補助具の第一樹脂と第二樹脂との間に界面を形成しにくくなるから、この管接続補助具を介した接続がより強固になる。
本発明に係る管接続補助具の更なる特徴構成は、前記筒状胴部は、前記筒状胴部の内周側に突出し、前記樹脂管が内嵌される嵌り深さを決める規制部材を備える点にある。
この構成によれば、樹脂管を管接続補助具の筒状胴部に内嵌するとき、樹脂管が筒状胴部の内周側に形成された規制部材に衝突するため、樹脂管が管接続補助具に内嵌される嵌り深さ(最大挿入位置)を決めることができる。そのため、作業性良く簡便に、樹脂管と第一樹脂層と第二樹脂層と融着嵌合部とが重複した接続状態とすることができる。
本発明に係る管接続補助具の更なる特徴構成は、前記筒状胴部は、前記筒状胴部の外周側に突出するフランジ状の突起部を備える点にある。
この構成によれば、突起部を把持したり抓むなどしたりして、筒状胴部に触れることなくこの管接続補助具をハンドリングすることができる。そのため、融着嵌合部と融着接続する第一樹脂層や第二樹脂層を、ハンドリングによって汚染するおそれを回避できる。そして、汚染に基づく融着不良を防ぐことができる。つまり、この管接続補助具を介した接続がより強固になる。
上記目的を達成するための本発明に係る管接続構造の特徴構成は、第二樹脂管を内嵌して融着可能な融着嵌合部を複数有する電気融着管継手と、前記複数の融着嵌合部のうちの1つの融着嵌合部に内嵌可能な筒状胴部を有する管接続補助具とを備え、
前記筒状胴部は、前記第二樹脂管の外径よりも小さな外径の第一樹脂管を内嵌可能であり、且つ、前記筒状胴部の内周側に形成される第一樹脂層と前記筒状胴部の外周側に形成される第二樹脂層とを備え、
前記第一樹脂層は前記第一樹脂管と融着可能な第一樹脂により形成されるとともに、前記第二樹脂層は前記1つの融着嵌合部と融着可能な第二樹脂により形成され、
前記第二樹脂管が前記複数の融着嵌合部のうち前記筒状胴部が内嵌されていない他の融着嵌合部に内嵌され、前記第二樹脂管の管軸方向において少なくとも前記他の融着嵌合部と前記第二樹脂管とが重複した接続状態で、前記第二樹脂管が前記電気融着継手に融着接続されてなり、
前記筒状胴部が前記1つの融着嵌合部に内嵌され、前記第一樹脂管が前記筒状胴部に内嵌されて、前記第一樹脂管の管軸方向において少なくとも前記1つの融着嵌合部と前記第一樹脂層と前記第二樹脂層と前記第一樹脂管とが重複した接続状態で、前記第一樹脂管が前記電気融着管継手に融着接続されてなる点にある。
この構成によれば、管接続補助具の筒状胴部が電気融着管継手の融着嵌合部のうちの1つの融着嵌合部に内嵌され、第一樹脂管が筒状胴部に内嵌されることで、筒状胴部が融着嵌合部と第一樹脂管との間に形成される隙間(すなわち第一樹脂管と第二樹脂管との径の違いによる隙間)を埋めた状態で、第一樹脂管を電気融着管継手に接続することができる。即ち、第二樹脂管および電気融着管継手と第一樹脂管との規格が異なり、電気融着管継手の融着嵌合部の内径と第一樹脂管の外径との間に、両者の電気融着を阻害する程度の隙間が形成されている場合であっても、当該隙間を筒状胴部により埋めることができ、融着嵌合部と第一樹脂管との電気融着を良好に行うことができる。そして、第二樹脂管と第一樹脂管とを接続することができる。
特に、筒状胴部は、筒状胴部の内周側に形成され且つ第一樹脂管と融着可能な第一樹脂層と、筒状胴部の外周側に形成され且つ融着嵌合部と融着可能な第二樹脂層とを備えている。これにより、筒状胴部が融着嵌合部に内嵌され、第一樹脂管が前記筒状胴部に内嵌されると、第一樹脂管の管軸方向において少なくとも融着嵌合部と第一樹脂層と第二樹脂層と樹脂管とが重複した接続状態となる。この接続状態で、融着嵌合部に通電して加熱すると、融着嵌合部の発熱が筒状胴部を介して第一樹脂管に伝熱する際、第一樹脂管と第一樹脂層と第二樹脂層とを同時に加熱して溶融することができる。そして、第一樹脂層は第一樹脂管と融着可能な樹脂であるから第一樹脂管と筒状胴部を良好に融着接続でき、第二樹脂層は融着嵌合部と融着可能な樹脂であるから筒状胴部と融着嵌合部を良好に融着接続できる。即ち、電気融着管継手と第一樹脂管との規格が異なり、電気融着管継手の融着嵌合部を形成する樹脂と第一樹脂管を形成する樹脂とが異なる種類の樹脂により形成されている場合であっても、融着嵌合部と第一樹脂管との電気融着を良好に行うことができる。
また、第二樹脂管が複数の融着嵌合部のうち筒状胴部が内嵌されていない他の融着嵌合部に内嵌されると、第二樹脂管の管軸方向において少なくとも他の融着嵌合部と第二樹脂管とが重複した接続状態となる。この接続状態で、融着嵌合部に通電して加熱すると、融着嵌合部の発熱が第二樹脂管に伝熱して第二樹脂管を加熱して溶融することができる。そして、第二樹脂管は融着嵌合部と融着可能な樹脂であるから第二樹脂管と融着嵌合部を良好に融着接続できる。即ち、第二樹脂管と第一樹脂管とを融着接続することができる。
管接続補助具の構造を示す部分断面図 管接続補助具の構造を示す断面の拡大図 管接続構造を示す断面図
本実施形態に係る管接続補助具1及びこれを用いた管接続構造を、以下、図1〜3に基づいて説明する。図1には、異径の樹脂管同士を、同径用の電気融着管継手2によって簡便に接続できるようにする、電気融着管継手用の管接続補助具1の部分断面図が示されている。図2には、管接続補助具1の構造を示す断面の拡大図を示している。図3には、管接続補助具1を用いて異径で異なる樹脂でなる管(異なる規格の樹脂管)同士を接続したときの接続状態(管接続構造)を示す断面図を示している。
まず、管接続補助具1およびこれらと共に用いられる各部材の構造および機能について説明する。
この管接続補助具1は、図1〜3に示すように、融着嵌合部21を備えた電気融着管継手2に内嵌可能で、且つ、第一樹脂管4(樹脂管)を内嵌可能な筒状胴部10を備えている。
筒状胴部10は、筒状胴部10の内周側に形成される第一樹脂層13と筒状胴部10の外周側に形成される第二樹脂層14とを備え、第一樹脂層13は第一樹脂管4と融着可能な第一樹脂により形成されるとともに、第二樹脂層14は融着嵌合部21と融着可能な第二樹脂により形成される。
従って、管接続補助具1は、筒状胴部10が融着嵌合部21に内嵌され、第一樹脂管4が筒状胴部10に内嵌されて、第一樹脂管4の管軸方向において少なくとも融着嵌合部21と第一樹脂層13と第二樹脂層14と第一樹脂管4とが重複した接続状態で、第一樹脂管4を電気融着管継手2に融着接続するよう構成されている。
本実施形態に係る管接続補助具1と組み合わせて用いることのできる電気融着管継手2としては、公知な電気融着管継手(EF継手、エレクトロフュージョン管継手、とも呼ばれる)を用いることができる。
電気融着管継手2は、図3に示すように、少なくとも二つ以上の融着嵌合部21を備えている。本例の電気融着管継手2は、それぞれ別々の方向に開放した円筒構造をなしており、その両端部がそれぞれ融着嵌合部21となっている。
電気融着管継手2の具体例を説明する。
この電気融着管継手2は、第二樹脂管5の外径と材質(つまり規格)に適合したものである。本例では、第二樹脂管5は第二樹脂で形成されている。
電気融着管継手2は、両端部が互いに相反する方向に開放した円筒構造をなしており、その両端部がそれぞれ第二樹脂管5と同一の樹脂である第二樹脂で形成された融着嵌合部21(211、212)となっている。融着嵌合部211と融着嵌合部212との中心軸それぞれ、一直線上にある。そして融着嵌合部21は、第二樹脂管5の外径よりも若干小さな内径に形成されている。第二樹脂管5の嵌り深さ(最大挿入位置)を決める位置決め部材17を備えている。
電気融着管継手2の内周面には、第二樹脂で形成された融着層22が設けられている。
融着層22は、電気融着管継手2を形成する部材(たとえば耐熱性樹脂で形成されたケーシング)の内面側に融着層22として独立して設けてもよいし、第二樹脂で一体成形された電気融着管継手2の内周面部を融着層22として機能させるものでもよい。これらの構造は、一般に知られたものを利用できる。
融着層22には、通電によって発熱する発熱体である電熱線31(例えば、ニクロム線)が融着層22の表層付近(電気融着管継手2の内周面付近)に同一深さで螺旋状に巻回状態で埋め込まれている。電熱線31の両端部は、それぞれ電気融着管継手2の外面から突出した一対の端子ピン32に接続されている。それら端子ピンには図示しない電源(コントローラ)を接続可能となっており、両端より通電することができる。
つまりこの電気融着管継手2は、融着嵌合部21に第二樹脂管5を挿入した状態で電熱線31に通電すると、電熱線31近傍の融着層22が電熱線31の熱で溶融すると共に、融着嵌合部21に挿入された第二樹脂管5の外周部分(融着端部51)が溶融し、融着層22と融着端部51とが融着するものである。この融着の完了は、例えば通電して所定の時間経過によって融着完了を判断することができる。もしくは、融着嵌合部21が備えるインジケータ(図示せず)の隆起によって知ることができる。
電熱線31について補足する。
本例では電気融着管継手2の両端部近傍には電熱線31を設けず、図3に示すように、電熱線31を、電気融着管継手2の両端部の開口部よりやや奥まった位置に設けている。
このようにすると、電気融着管継手2に通電して過熱した時に、融着層22の両端部は加熱されないので、電気融着管継手2の端部の温度を低く維持することができる。そのため、第二樹脂管5を融着して接続する時に、融着する時の条件が多少適正条件からはずれて融着層22や融着端部51が過剰に溶融してしまっても、電気融着管継手2の端部で冷却固化するので、融着嵌合部21と第二樹脂管5との隙間から過剰に溶融した第二樹脂が流出して樹脂材料の減少に基づく融着不良を防ぐことができる。
上記のように、この電気融着管継手2は第二樹脂管5を融着して接続するために用いられるものであるが、以下さらに、この第二樹脂管5に適合した電気融着管継手2と、第二樹脂管5よりも小径の第一樹脂管4とを、管接続補助具1を介して接続する例を説明していく。
まず、第一樹脂管4について説明を加える。
第一樹脂管4は、第一樹脂で形成されている。第一樹脂管4のいわゆる呼び径と第二樹脂管5のいわゆる呼び径とは同じであるが、第一樹脂管4の外径は第二樹脂管5よりも小さい関係にある。このようなケースの具体的な例としてはたとえば、第二樹脂管5がISO規格の高密度ポリエチレン製(第二樹脂)の管であり、第一樹脂管4が、JIS規格の中密度ポリエチレン製(第一樹脂)の管であるときに、同種の樹脂で密度が異なる樹脂の組み合わせになり、このような関係になる。
電気融着管継手2は第二樹脂管5同士を接続するための規格のものであるから、第一樹脂管4と電気融着管継手2とは、第一樹脂管4の外径は融着嵌合部21の内径に対して接続不可能な程度に小さいために、適切に融着して接続できない関係にある。
管接続補助具1の詳細を以下に説明していく。
まず、管接続補助具1を介して電気融着管継手2と第一樹脂管4とを接続する接続状態について説明する。
筒状胴部10は図3に示すように、第一樹脂管4に外嵌して用いる。言い換えると、第一樹脂管4を内周側に内嵌して用いる。さらに筒状胴部10は、図3に示すように、電気融着管継手2に内嵌して用いる。言い換えると、電気融着管継手2を筒状胴部10に外嵌して用いる。
つまりこの管接続補助具1は、第一樹脂管4と第一樹脂層13と第二樹脂層14と融着嵌合部21とが第一樹脂管4の管軸方向において重複した接続状態で、管接続補助具1と第一樹脂管4とを接続する。
次に、管接続補助具1を介して電気融着管継手2と第一樹脂管4とを融着接続するための構造等について説明する。
筒状胴部10の内周側には、周方向の全周に亘って且つ軸方向の略全長に亘って、所定の厚みの第一樹脂層(第一樹脂の層)13が設けられている。そして筒状胴部10の外周側には、周方向の全周に亘って且つ軸方向の略全長に亘って、所定の厚みの第二樹脂層(第二樹脂の層)14が設けられている。本例では、筒状胴部10は第一樹脂層13と第二樹脂層14との二層構造に形成されている。なお、筒状胴部10の内周面11は、第一樹脂層13の内周面により形成され、筒状胴部10の外周面12は、第二樹脂層14の外周面により形成されている。
そして、管接続補助具1を介して電気融着管継手2と第一樹脂管4とを接続した状態で電熱線31に通電すると、電熱線31近傍の融着層22が電熱線31の熱で溶融する。引き続いて、融着層22の熱が、融着層22に近接する第二樹脂層14に伝熱し、第二樹脂層14が溶融する。引き続いて、第二樹脂層14の熱が、第二樹脂層14に隣接する第一樹脂層13に伝熱し、第一樹脂層13が溶融する。引き続き、第一樹脂層13の熱が、第一樹脂層13に近接する第一樹脂管4の融着端部41が溶融する。電気融着管継手2と管接続補助具1と第一樹脂管4とが冷却すると、管接続補助具1を介して電気融着管継手2と第一樹脂管4とが融着接続される。
筒状胴部10についてさらに説明を加える。
筒状胴部10は、筒状胴部10の内周側に突出し、第一樹脂管4が筒状胴部10に内嵌される嵌り深さを決める規制部材15を備える。
また筒状胴部10は、筒状胴部の外周側に突出する突起するフランジ状の突起部16を備える。
規制部材15について説明する。
規制部材15は、第一樹脂管4が筒状胴部10に内嵌された状態で管接続補助具1を融着嵌合部21に内嵌したときに、融着嵌合部21の管軸方向における内側に配置される位置に設けられる。
規制部材15は、例えば図1に示すように筒状胴部10の一端の端部(筒状胴部10が融着嵌合部21に内嵌される際における挿入先端側の端部)に、筒状胴部10の内周側において全周に亘って突出したリブ状に形成される。この規制部材15の高さ(筒状胴部10の内周面11から突出する高さ)は、おおよそ第一樹脂管4の管の肉厚程度である。例えば、第一樹脂管4の管の肉厚に対して50%〜120%の高さとする。
突起部16について説明する。
突起部16は、第一樹脂管4が筒状胴部10に内嵌された状態で管接続補助具1を電気融着管継手2の融着嵌合部21に内嵌したときに、融着嵌合部21の管軸方向における外側に配置される位置に設けられる。
突起部16は、例えば図1に示すように管接続補助具1の一端の端部に、外周側において全周に亘って突出したフランジ状に形成される。この突起部16の高さ(筒状胴部10の内周面から突出する高さ)は、例えば、その外径がおおよそ電気融着管継手2の外径と同程度とする。また、例えば、この突起部16の高さは、第二樹脂管5の管の肉厚に対して100%〜240%の高さとしてもよい。
本例のように規制部材15を別に有する場合には、突起部16は規制部材15を有する端部の他端側端部に設ける。
規制部材15と突起部16との形成について補足する。
本例では、規制部材15と突起部16とは第一樹脂層13と一体に形成されており、それぞれ第一樹脂で形成されている。このようにすると、管接続補助具1を製造する時、第一樹脂層13と規制部材15と突起部16とを一体に成形することができる。そのため、規制部材15や突起部16を、筒状胴部10に接合や接続する必要が無くなり、管接続補助具1の耐久性が向上する、その結果、管接続補助具1を介して電気融着管継手2と第一樹脂管4とが強固に融着接続される。
第一樹脂及び第二樹脂について説明を加える。
第一樹脂および第二樹脂としては、いわゆる熱可塑性樹脂を用いることができる。
この熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のオレフィン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられ、中でも、オレフィン系樹脂を主体とする熱可塑性樹脂が好適に用いられる。
本例では、第一樹脂と第二樹脂とはそれぞれ異なる樹脂で構成されている。たとえば第一樹脂をポリエチレン、第二樹脂を塩化ビニルとするようなそれぞれ異なる系統の、異なる樹脂の組み合わせとすることができる。また、第一樹脂を中密度ポリエチレン、第二樹脂をポリプロピレンとするような、同じ系統(本例ではオレフィン系樹脂)の樹脂であるが、異なる樹脂とすることもできる。また、第一樹脂を中密度ポリエチレン、第二樹脂を高密度ポリエチレンとするような、同種(本例ではポリエチレン樹脂)でも異なる密度の、異なる樹脂とすることもできる。
また、第一樹脂と第二樹脂とはそれぞれ、単一の樹脂ではなく、複数の樹脂の混合物でも構わない。また、いわゆる共重合体のような樹脂でも構わない。このような共重合体は単一の樹脂とは系統の異なる樹脂として取り扱う。
また、例えばシリカなどの無機材料(いわゆるフィラー)を混合乃至は分散などして含有するハイブリッド樹脂でも構わない。また、補強のために金属細線や強化繊維などの補強材が織り込まれたものでも構わない。このようなフィラーや補強材などを含む樹脂は、これらを含まない樹脂と同種の樹脂であるが異なる樹脂として取り扱う。
また、第一樹脂と第二樹脂とはそれぞれ、視覚性を補助するために着色してもかまわない。たとえば、第一樹脂と第二樹脂とをそれぞれ別の色に着色すれば、その外観によってどのような樹脂で形成される第一樹脂管4とどのような樹脂で形成される電気融着管継手2との接続を補助するために用いる管接続補助具1であるかを識別することができるようになる。このような着色したのみの樹脂は同一の樹脂として取り扱う。
第一樹脂と第二樹脂とが特定の温度で軟化したときの粘度は、第二樹脂の粘度が第一樹脂の粘度よりもやや高いことが望ましい。
第一樹脂管4と電気融着管継手2とをこの管接続補助具1を介して融着接続する時、第二樹脂層14は融着嵌合部21に近い位置にあるため第一樹脂層13よりも加熱されやすい。つまり、融着接続する時の温度が高くなるため、溶融したときの時の粘度が下がりやすい。
そのため、第二樹脂層14のみが軟化したり、第一樹脂層13を軟化させる場合に第二樹脂層14が過剰に軟化したりして融着接続が適切に行えない場合がある。
それ故、第一樹脂と第二樹脂とが特定の温度で軟化したときの粘度は、第二樹脂の粘度が第一樹脂の粘度よりやや高くなる組み合わせとすると、第一樹脂管4と電気融着管継手2とをこの管接続補助具1を介して確実に、融着して接続することができる。
さらに、第一樹脂と第二樹脂とを系統の異なる樹脂の組み合わせとするとき、それぞれの樹脂の表面張力がより近い組み合わせとすることが好ましい。このような組み合わせとすることで、筒状胴部10の第一樹脂層13と第二樹脂層14との界面の接合が強固に保たれるので、管接続補助具1の耐久性が向上する。その結果、管接続補助具1を介して電気融着管継手2と第一樹脂管4とが強固に融着接続される。
以下、本実施形態に係る管接続補助具1を介して第一樹脂管4と電気融着管継手2とを接続する接続方法の具体例を説明する。本例ではさらに、第一樹脂管4と第二樹脂管5とを電気融着管継手2および管接続補助具1を介して接続する接続方法及び接続構造の具体例も説明する。
まず、管接続補助具1、第一樹脂管4、電気融着管継手2、第二樹脂管5の寸法および材質について説明する。
第二樹脂管5はグローバルスタンダードのISO規格に基づいて製造されたガス管である。第二樹脂管5は高密度ポリエチレン(樹脂のグレードはPE100)で形成されている。第二樹脂管5の呼び径は第一樹脂管4の呼び径と同じ呼び径50のものを用いる。実際の外径はODφ63.0mmである。肉厚Tは5.7mmである。
電気融着管継手2は、第二樹脂管5同士を接続する規格に適合するものである。具体的には、電気融着管継手2の融着嵌合部21の内径は、第二樹脂管5の外径と近似するIDφ63.2mmである。融着層22は高密度ポリエチレン(樹脂のグレードはPE100)で形成されている。
第一樹脂管4は、我が国独自のJIS規格に基づいて製造されたガス管である。第一樹脂管4は、中密度ポリエチレン(樹脂のグレードはPE80)で形成されている。第一樹脂管4の呼び径は呼び径50である。実際の外径はODφ60mmである。肉厚tは5.5mmである。
つまり、第一樹脂管4の外径は、融着嵌合部21に嵌め合せることができない程度に小径である。
上記のような電気融着管継手2と第一樹脂管4とを、管接続補助具1を介して接続するために、管接続補助具1は、以下のように構成されたものを用いる。すなわち管接続補助具1は、図1および図2に示される形状であって、筒状胴部10と規制部材15と突起部16とを備え、さらに筒状胴部10は第一樹脂層13と第二樹脂層14とを備えて構成されている。
筒状胴部10の詳細を説明する。
筒状胴部10の内径は、第一樹脂管4の外径に近似するIDφ61.0mmである。
筒状胴部10の外径は第二樹脂管5と同じODφ63.0mmである。
第一樹脂層13の第一樹脂は第一樹脂管4と同一の中密度ポリエチレンで形成される。
第二樹脂層14の第二樹脂は融着層22と同一の高密度ポリエチレンで形成される。
管接続補助具1の筒状胴部の肉厚、つまり、第一樹脂層13と第二樹脂層14との厚みの合計は2.0mmである。本例では、第一樹脂層13と第二樹脂層14とはそれぞれ1.0mmとしている。
筒状胴部10の端部には、筒状胴部10の内周面側に、リブ状に形成された規制部材15が設けられている。規制部材15の高さhは5.0mmである。また、規制部材15は第一樹脂で形成されている。
そして規制部材15とは別の端部に突起部16が設けられている。突起部16は、筒状胴部10の外周面側に突出するフランジ状に形成されている。突起部16の高さHは10.5mmである。また、突起部16は第一樹脂で形成されている。
そして、第一樹脂層13と規制部材15と突起部16とは一体に形成されている。
ここで、第一樹脂と第二樹脂との密度および特定の温度で軟化したときの粘度について補足する。
樹脂は一般に、同種の樹脂であれば、その密度が高いほど、特定の温度で軟化したときの粘度は高くなる。本例では、特定の温度で軟化したときの粘度は、第二樹脂(高密度ポリエチレン)のほうが第一樹脂(中密度ポリエチレン)よりもやや高い。
次に、管接続補助具1と第一樹脂管4と電気融着管継手2と第二樹脂管5とを接続して融着するまでの接続作業について一例を説明する。
以下の接続の作業1〜3は、その作業ごとにその手順を説明いているが、最終的に図3の状態とすることのできる手順であって、それぞれの接続作業が技術的に矛盾の無い手順であればその順序を問わない。前処理は、作業1〜3を行う前に行う。固定処理および融着処理は最後に行う。
なお、その他一般的な電気融着管継手の接続手順として常識的に行われる操作は詳細説明を割愛する。
〔前処理〕
まず、融着端部41、融着端部51のそれぞれを清掃する。それぞれの表面の汚れによって適切な融着が阻害されることを防ぐためである。
本例では清掃として、融着端部41の外表面、融着端部51の外表面のそれぞれを研磨して清掃する。
なお、汚れとは、例えばほこりや水や油などの物理的付着物による汚れや、表面の樹脂が、大気中の酸化性物質(たとえばオゾンや窒素酸化物)や太陽光の紫外線によって酸化された酸化被膜である。
〔作業1〕
第一樹脂管4に筒状胴部10を被せるように外嵌して第一樹脂管4と管接続補助具1とを接続する。このとき、第一樹脂管4の端部が規制部材15とぶつかることで、第一樹脂管4の端部が規制部材15で規制されて止まる。つまり、第一樹脂管4は筒状胴部の一端から規制部材15まで挿入されて、所定の嵌り深さで止まる。
このように、第一樹脂管4の融着端部41を管接続補助具1の内部に配置する。
〔作業2〕
融着嵌合部211に筒状胴部10を挿入して内嵌し、管接続補助具1と電気融着管継手2とを接続する。この時、規制部材15を有する側の筒状胴部10の端部が電気融着管継手2の融着嵌合部211に挿入された状態になる。筒状胴部10は位置決め部材17に衝突する位置まで挿入されて、所定の嵌り深さで止まる。つまり、融着端部41が融着嵌合部211の内部に位置し、さらに電熱線31からの熱を筒状胴部10を介して融着端部41に伝熱可能となるように、管接続補助具1と電気融着管継手2とを接続する。
〔作業3〕
第二樹脂管5を電気融着管継手2の融着嵌合部212に挿入して内嵌する。第二樹脂管5は位置決め部材17に衝突する位置まで挿入されて、所定の嵌り深さで止まる。つまり、融着端部51を融着嵌合部212の内部であって、電熱線31からの熱を伝熱可能な位置に配置する。
〔固定処理〕
管接続補助具1と第一樹脂管4と電気融着管継手2と第二樹脂管5とが動かないように固定する。この固定は、一般的な方法でよい。
〔融着処理〕
管接続補助具1と第一樹脂管4と電気融着管継手2と第二樹脂管5とが動かないように固定した状態で、端子ピン32に電源を接続して電熱線31に通電し、融着嵌合部21(211、212)を加熱する。
このとき、電熱線31の発熱で加熱された融着嵌合部211の熱が、融着層22から第一樹脂層13へ、第一樹脂層13から第二樹脂層14へ、そして第二樹脂層14から融着端部41へと順次伝熱する。そして融着層22と第一樹脂層13とが融着する。また、第二樹脂層14と融着端部41とが融着する。そして、第一樹脂管4は、管接続補助具1(筒状胴部10)を介して電気融着管継手2と融着して接続できる。
同時に、電熱線31の発熱で加熱された融着嵌合部212の熱が、融着層22から融着端部51へと伝熱する。そして、第二樹脂管5は、電気融着管継手2と融着して接続できる。
上記の第一樹脂管4と電気融着管継手2を、管接続補助具1を介して接続した状態について補足する。
融着端部41(第一樹脂管4)の外周に、筒状胴部10(管接続補助具1)が配置されている。そして、筒状胴部10の外周に、融着嵌合部21(電気融着管継手2)が配置されている。
管接続補助具1は、突起部16およびその近傍のみを電気融着管継手2の外部に残し、残りの筒状胴部10のおよそ全体を電気融着管継手2と第一樹脂管4との間に介挿された状態にある。
このようにして、異径の管で異なる樹脂で形成された管である第一樹脂管4と第二樹脂管5とを、同径用の電気融着管継手2によって、管接続補助具1を介して簡便に接続できる。
上記接続作業について補足する。
管接続補助具1をハンドリングする際には、突起部16を把持する等して管接続補助具1を取り扱うと、あらかじめ清掃した管接続補助具1の第一樹脂層13の内表面や第二樹脂層14の外表面を再汚染しなくて済む。つまり、突起部16を、管接続補助具1をハンドリングする際の把持部として機能させることができる。
管接続補助具1の第一樹脂層13の内表面や第二樹脂層14の外表面に直接触れると、ほこりや水や油などの汚染物質が付着するおそれがあり、またこれら汚染物質が付着すると第一樹脂層13と第一樹脂管4との融着や、第二樹脂層14と電気融着管継手2との融着が適切に行えなくおそれがある。しかし、突起部16を介して管接続補助具1をハンドリングすることで、管接続補助具1の第一樹脂層13の内表面や第二樹脂層14の外表面を汚染することなく、管接続補助具1をハンドリングできるようになる。
このようにして、異径の管で異なる樹脂で形成された管である第一樹脂管4と第二樹脂管5とを、同径用の電気融着管継手2によって、管接続補助具1を介して簡便に接続できる。
〔別実施形態〕
(1)上述の実施形態では、管接続補助具1に規制部材15と、突起部16が設けられている例を示したが、規制部材15と、突起部16は必ず必要なものでは無い。なお、突起部16を設けず、規制部材15のみ設ける場合は、規制部材15を有する側の端部を電気融着管継手2の融着嵌合部211に挿入して管接続補助具1と電気融着管継手2とを接続する。
(2)上述の実施形態では、管接続補助具1の規制部材15をリブ状に形成したが、規制部材15は物理的な突起であって、第一樹脂管4を筒状胴部10へ内嵌するとき、第一樹脂管4の嵌り深さを規制できる物理的な構造であれば何でもよい。たとえば、周方向に1点乃至は2点以上のピン状の突起で構成されていてもよい。フランジ状ではなく内周側に突起した歯車状に構成してもよい。
(3)上述の実施形態では、管接続補助具1の突起部16をフランジ状に形成し、突起部16を、管接続補助具1をハンドリングする際の把持部として機能させる例を示したが、突起部16はたとえば一点乃至は2点以上の突起で構成されていてもよい。フランジ状ではなく外周側に突起した歯車状に構成してもよい。また、把持しやすいように取っ手状としてもいいし、ハンドルとなるよう長めの棒で構成してもよい。このように突起部16は、期待するハンドリング性にあわせて、任意に変形できる。
(4)上述の実施形態では、管接続補助具1の突起部16をフランジ状に形成し、突起部16を、管接続補助具1をハンドリングする際の把持部として機能させる例を示したが、突起部16は、管接続補助具1を融着嵌合部21に挿入して内嵌するときに、突起部16が、電気融着管継手2と衝突して、管接続補助具1を融着嵌合部21に挿入できる嵌り深さを規制できるようにしてもよい。この場合、突起部16はフランジ状でもいいし、たとえば一点乃至は2点以上の突起で構成されていてもよい。フランジ状ではなく外周側に突起した歯車状に構成してもよい。
(5)上述の実施形態では、管接続補助具1の第一樹脂と第二樹脂とは同種のポリエチレン系の樹脂である例を示したが、例えばポリプロピレンとポリエチレンの組み合わせのように同じ系統で異なる樹脂の組み合わせであってもよい。この場合、樹脂が融着できる温度が近くなる組み合わせを選択することが好ましい。
樹脂が融着できる温度とはたとえば、いわゆる軟化点や融点、ガラス転位点などの熱分析で特定できる熱特性を意味する。
もちろん樹脂が融着できる温度の目安としては、その他の同義、同種の物性を基準とすることもできる。たとえば、ある温度下における樹脂の流出特性を評価するメルトフローレートなどを用いることもできる。
(6)上述の実施形態では、管接続補助具1の第一樹脂と第二樹脂とが同種(ポリエチレン)の樹脂の組み合わせである例を示したが、第一樹脂と第二樹脂とが異なる樹脂の組み合わせである時は、第一樹脂と第二樹脂との表面張力が近い組み合わせを選択することが好ましい。言い換えると、第一樹脂と第二樹脂との相溶性が高くなる組み合わせを選択することが好ましい。表面張力が大きく異なる組み合わせを選択すると、管接続補助具1を接続に用いた後に、第一樹脂と第二樹脂との界面が破断しやすくなる。つまり、第一樹脂と第二樹脂との表面張力が近い組み合わせを選択すると、管接続補助具1の耐久性が向上し、管接続補助具1を介して電気融着管継手2と第一樹脂管4とが融着接続された状態を長期にわたって維持できる。
なお、表面張力と実質的に同義の物性としては、濡れ性や接触角などがある。また、表面張力をパラメータに含む、SP値(溶解パラメータ、溶解度因子、とも言う)を用いてもよい。SP値を用いる場合には、樹脂の分子構造から推算した値を用いれば十分に足りる。具体的には、最も簡易的に用いられるFedors法で推算したSP値を用いることができる。
(7)上述の実施形態では、筒状胴部10は第一樹脂層13と第二樹脂層14との二層構造に形成されている例を示したが、第一樹脂層13と第二樹脂層14の間に、第三樹脂の層として設けられた中間層を設けてもよい。たとえば第一樹脂と第二樹脂との表面張力が大きく異なる組み合わせを選択しなければならない時に、第一樹脂の表面張力と第二樹脂の表面張力との中間の表面張力を有する第三樹脂を中間層として介在させることで、管接続補助具1の耐久性が向上し、管接続補助具1を介して電気融着管継手2と第一樹脂管4とが融着接続された状態を長期にわたって維持できる。
(8)上述の実施形態では、筒状胴部10は第一樹脂層13と第二樹脂層14との二層構造に形成されている例を示したが、第一樹脂層13と第二樹脂層14の間に明確な境界が無く、第一樹脂から第二樹脂に徐々に遷移していく傾斜材料のような構成とすることもできる。この場合、管接続補助具1の第一樹脂層13と第二樹脂層14との間に境界線乃至は界面が存在しないので、管接続補助具1の耐久性が向上し、管接続補助具1を介して電気融着管継手2と第一樹脂管4とが融着接続された状態を長期にわたって維持できる。
(9)上述の実施形態では、筒状胴部10は第一樹脂層13と第二樹脂層14との二層構造に形成されている例を示したが、第一樹脂層13と第二樹脂層14との間は融着や接着以外に、物理的構造で係合させて層構造を形成することもできる。たとえば、第一樹脂層13と第二樹脂層14との互いの界面をそれぞれ対応するよう凹凸させて、その凹凸により互いに隙間なく噛合する構成として筒状胴部10を形成してもよい。また、第一樹脂層を雄ネジ構造とし、第二樹脂層を雌ネジ構造とし、第一樹脂層13と第二樹脂層14とを螺合して二層構造を形成し、筒状胴部10を形成してもよい。
このようにすると、第一樹脂層13と第二樹脂層14との間が物理的に係合して接続されるので、管接続補助具1の耐久性が向上し、管接続補助具1を介して電気融着管継手2と第一樹脂管4とが融着接続された状態を長期にわたって維持できる。また、第一樹脂層13と第二樹脂層14との間で、管軸方向への摩擦抵抗が大きくなるので、管接続補助具1を介した電気融着管継手2と第一樹脂管4との融着接続の、管軸方向への引っ張り応力に対する強度が高くなる。この層構造は、特に第一樹脂と第二樹脂との相溶性が比較的低い組み合わせである時に、管接続補助具1を介した電気融着管継手2と第一樹脂管4との融着接続の強度を高く維持できるので好ましい。
(10)上述の実施形態では、第一樹脂管4が第一樹脂で形成されている例を示したが、第一樹脂管4は、その外周表面のみが第一樹脂で形成されていてもよい。言い換えると、本例では、第一樹脂管4の外表面を形成する樹脂を、その樹脂管の材料とみなして取り扱うことができる。たとえば、第一樹脂管4として、その外周表面が中密度ポリエチレンで、その内部が架橋ポリエチレンであるものを用いてもよい。
(11)上述の実施形態では、管接続補助具1と組み合わせて用いることのできる電気融着管継手2として二つの融着嵌合部21を備えている略円筒状で直胴の電気融着管継手2の例を示したが、管接続補助具1と組み合わせて用いる電気融着管継手2の融着嵌合部21は三つでも四つでもよく、もちろんそれ以上であってもよい。また、電気融着管継手2は直胴以外の形状、例えばエルボでもよい。
(12)上述の実施形態では、規制部材15と突起部16とは第一樹脂層13と一体に形成されており、それぞれ第一樹脂で形成されている例を示したが、規制部材15と突起部16とが第二樹脂層14と一体に形成されており、それぞれ第二樹脂で形成してもよい。このようにしても、管接続補助具1を製造する時、第二樹脂層14と規制部材15と突起部16とを一体に成形することができる。そのため、規制部材15や突起部16を、筒状胴部10に接合や接続する必要が無くなり、管接続補助具1の耐久性が向上する、その結果、管接続補助具1を介して電気融着管継手2と第一樹脂管4とが強固に融着接続される。
(13)上述の実施形態では、管接続補助具1を介して第一樹脂管4と電気融着管継手2とを接続し、さらに、第一樹脂管4と第二樹脂管5とを電気融着管継手2および管接続補助具1を介して接続する例を示したが、管接続補助具1と電気融着管継手2とを一式の管接続具として第一樹脂管4と第二樹脂管5との接続に用いてもよい。
具体的には、第二樹脂管5を内嵌して融着可能な複数の融着嵌合部21を備えた電気融着管継手2と、融着嵌合部21に内嵌可能な筒状胴部10を備えた管接続補助具1とで構成された管接続具であって、筒状胴部10は、第一樹脂管4を内嵌可能であり、且つ、筒状胴部10の内周側に形成される第一樹脂層13と筒状胴部10の外周側に形成される第二樹脂層14とを備え、第一樹脂層13と融着嵌合部21の内面を形成する樹脂は第二樹脂管5と融着可能な第一樹脂により形成されるとともに、第二樹脂層14は融着嵌合部21と融着可能な第二樹脂により形成され、筒状胴部10が融着嵌合部21に内嵌され、第一樹脂管4が筒状胴部10に内嵌されて、第一樹脂管4の管軸方向において少なくとも融着嵌合部21と第一樹脂層13と第二樹脂層14と第一樹脂管4とが重複した接続状態で、第一樹脂管4と第二樹脂管5とを融着接続する管接続具とするよう構成することができる。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
このような管接続具を用いれば、異種異径の樹脂管同士を、この管接続具を介して簡便に電気融着接続することができる。
本発明は、異径の管同士を接続するための管接続補助具として好適に利用可能である。
1 :管接続補助具
2 :電気融着管継手
4 :第一樹脂管(樹脂管)
5 :第二樹脂管
10 :筒状胴部
11 :内周表面
12 :外周表面
13 :第一樹脂層
14 :第二樹脂層
15 :規制部材
16 :突起部
21 :融着嵌合部

Claims (7)

  1. 融着嵌合部を備えた電気融着管継手に内嵌可能で、且つ、樹脂管を内嵌可能な筒状胴部を備え、
    前記筒状胴部は、前記筒状胴部の内周側に形成される第一樹脂層と前記筒状胴部の外周側に形成される第二樹脂層とを備え、前記第一樹脂層は前記樹脂管と融着可能な第一樹脂により形成されるとともに、前記第二樹脂層は前記融着嵌合部と融着可能な第二樹脂により形成され、
    前記筒状胴部が前記融着嵌合部に内嵌され、前記樹脂管が前記筒状胴部に内嵌されて、前記樹脂管の管軸方向において少なくとも前記融着嵌合部と前記第一樹脂層と前記第二樹脂層と前記樹脂管とが重複した接続状態で、前記樹脂管を前記電気融着管継手に融着接続する管接続補助具。
  2. 前記第一樹脂は前記樹脂管を形成する樹脂と同一の樹脂である請求項1に記載の管接続補助具。
  3. 前記第二樹脂は前記融着嵌合部の内面を形成する樹脂と同一の樹脂である請求項1又は2に記載の管接続補助具。
  4. 前記第一樹脂と前記第二樹脂とはそれぞれ同種の樹脂で密度が異なる樹脂である請求項1〜3のいずれか一項に記載の管接続補助具。
  5. 前記筒状胴部は、前記筒状胴部の内周側に突出し、前記樹脂管が内嵌される嵌り深さを決める規制部材を備える請求項1〜4のいずれか一項に記載の管接続補助具。
  6. 前記筒状胴部は、前記筒状胴部の外周側に突出するフランジ状の突起部を備える請求項1〜5のいずれか一項に記載の管接続補助具。
  7. 第二樹脂管を内嵌して融着可能な融着嵌合部を複数有する電気融着管継手と、前記複数の融着嵌合部のうちの1つの融着嵌合部に内嵌可能な筒状胴部を有する管接続補助具とを備え、
    前記筒状胴部は、前記第二樹脂管の外径よりも小さな外径の第一樹脂管を内嵌可能であり、且つ、前記筒状胴部の内周側に形成される第一樹脂層と前記筒状胴部の外周側に形成される第二樹脂層とを備え、
    前記第一樹脂層は前記第一樹脂管と融着可能な第一樹脂により形成されるとともに、前記第二樹脂層は前記1つの融着嵌合部と融着可能な第二樹脂により形成され、
    前記第二樹脂管が前記複数の融着嵌合部のうち前記筒状胴部が内嵌されていない他の融着嵌合部に内嵌され、前記第二樹脂管の管軸方向において少なくとも前記他の融着嵌合部と前記第二樹脂管とが重複した接続状態で、前記第二樹脂管が前記電気融着継手に融着接続されてなり、
    前記筒状胴部が前記1つの融着嵌合部に内嵌され、前記第一樹脂管が前記筒状胴部に内嵌されて、前記第一樹脂管の管軸方向において少なくとも前記1つの融着嵌合部と前記第一樹脂層と前記第二樹脂層と前記第一樹脂管とが重複した接続状態で、前記第一樹脂管が前記電気融着管継手に融着接続されてなる管接続構造。
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