JP2017001890A - 有機水素化化合物の脱水素化装置及び脱水素化方法 - Google Patents

有機水素化化合物の脱水素化装置及び脱水素化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】省エネルギーでありながら、効率よく有機水素化合物を脱水素化し、水素を取り出し得る有機水素化化合物の脱水素化装置及び脱水素化方法を提供すること。【解決手段】液体の有機水素化化合物を脱水素化するための触媒(脱水素化触媒)を担持させた担持膜を、ヒータを内蔵したパイプの外表面に設置し、パイプ上部から重力によって液体の有機水素化化合物を担持膜へと供給する。その結果、ポンプのような動力を使用することなく、有機水素化化合物を液膜状態で脱水素化触媒と接触させる。本発明では、生成された水素及び脱水素化化合物の熱エネルギーを回収するために、エネルギー効率も高い。水素は、水素分離膜を設けた水素取出口から高純度で取り出される。【選択図】図1

Description

本発明は、有機水素化化合物を脱水素処理し、水素及び脱水素化化合物を生成させるための脱水素化装置、並びにそのような脱水素化装置を用いた有機水素化化合物の及び脱水素化方法に関する。
現在では、火力発電及び原子力発電が電気エネルギーの主要な供給方法であるが、二酸化炭素の排出又は放射性廃棄物の発生というような地球環境への影響が懸念されている。一方、自動車の燃料としては、ガソリン、軽油又はLPGのような炭化水素系の燃料が使用されているが、二酸化炭素又は窒素酸化物の排出という、地球環境への影響はやはり懸念される。
このため最近では、発電用の燃料及び自動車の燃料として水素が注目されてきている。水素は、水の電気分解により生成できるため、ほぼ無尽蔵に存在すると共に、燃焼後に二酸化炭素を発生させないクリーンなエネルギー源でもある。ここで、水素は、常温では気体であるため、その貯蔵方法及び供給方法が問題となる。
同じ炭素数を有する環状炭化水素として、ベンゼンとシクロヘキサンが知られている。ベンゼンが炭素同士の結合が部分的に二重結合となっている不飽和炭化水素であるのに対し、シクロヘキサンは、炭素同士の結合に二重結合を持たない飽和炭化水素である。このため、ベンゼンに水素を付加させるとシクロヘキサンが得られ、シクロヘキサンの水素原子の一部を脱水素するとベンゼンが得られる。このように、これらの炭化水素の水素付加反応及び脱水素反応を利用することにより、水素の貯蔵及び供給が可能となる。
シクロヘキサンのような有機水素化化合物(有機ハイドライド)は、常温では液体であり、ガソリンと同様な取り扱いを行うことが可能であるため、既存の設備を用いて安価、かつ、効率的に輸送し得るメリットを有する。そのため、有機水素化化合物を利用する水素の貯蔵技術及び供給技術は、家庭用の自家発電システムの他、自動車への利用も期待されている。
特許文献1は、飽和炭化水素と不飽和炭化水素との間における脱水素反応及び水素付加反応を利用した水素の供給及び貯蔵を低コストにて実施するための水素供給・貯蔵装置を開示している。特許文献1に開示されている装置は、
原料として、脱水素反応により水素を外部に供給可能な水素供給体又は水素付加反応により外部からの水素を貯蔵可能な水素貯蔵体を入れた原料タンクと、
上記原料タンクからの原料の脱水素反応又は水素付加反応を起こさせる反応塔と、
上記反応塔から、上記脱水素反応又は水素付加反応により生成された生成物を回収する回収タンクとを備え、
上記反応塔は、
上記原料タンクからの原料の一部を燃焼させる燃焼装置と、
上記脱水素反応又は上記水素付加反応の触媒が充填され、上記原料タンクからの原料を導入する触媒充填体とを備え、
上記触媒充填体は、
上記原料タンクと上記回収タンクとに接続されると共に、上記触媒を充填する反応チューブと、
その反応チューブの周囲にフィンを有することを特徴としている。
特開2005−213069号公報
有機水素化化合物から水素と脱水素化化合物(有機脱水素化化合物)とを生成するための脱水素化反応は吸熱反応であり、高い熱エネルギーの供給が必要である。有機水素化化合物の脱水素反応には、脱水素触媒が約280〜400℃である必要があるが、低温の原料が脱水素触媒へと供給されると、脱水素触媒の温度が低下することがある。そのため、原料となる液体の有機水素化化合物を脱水素触媒へと供給しても、脱水素触媒の温度が低下しにくい工夫が求められる。
本発明は、省エネルギーでありながら、効率よく有機水素化合物を脱水素化し、水素を取り出し得る有機水素化化合物の脱水素化装置及び脱水素化方法の提供を目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を続けた。その結果、液体の有機水素化化合物を脱水素化するための触媒(脱水素化触媒)を担持させた担持膜を、ヒータを内蔵したパイプの外表面に設置し、パイプ上部から重力によって液体の有機水素化化合物を担持膜へと供給する構成を見出した。
具体的に、本発明は、
液体の有機水素化化合物の脱水素化装置であって、
前記脱水素化装置は、
複数の孔を有する下面と、側面とを有し、液体の有機水素化化合物を貯留するための第1の容器と、
前記液体の有機水素化化合物の脱水素化によって得られた液体の脱水素化化合物を貯留するための第2の容器と、
前記第1の容器の下面と、前記第2の容器との間に配置される複数のパイプと、
前記パイプの外表面に接し、前記液体の有機水素化化合物の脱水素化触媒を担持する担持膜と、
前記パイプの内部に配置されるヒータと、
前記第1の容器、前記複数のパイプ、及び前記担持膜を内部に収容し、かつ下端部が前記第2の容器の側面上端部に接する第3の容器と、
を備え、
前記パイプは、少なくとも上部が前記第1の容器の下面に固定されており、
前記第1の容器の下面には、前記パイプが接続している部分の外周に、複数の孔が開口しており、
前記担持膜の上端面は、前記複数の孔の下部に位置しており、
前記第3容器の側面上部又は上面は、水素分離膜を有する水素取出口を有し、
前記第3容器は、前記担持膜と前記水素取出口との間に位置し、前記第1の容器の側面と前記第3の容器の内表面とで規定される流路を有する、脱水素化装置に関する。
本発明はさらに、
脱水素化装置を用いて、液体の有機水素化化合物を脱水素化する方法であって、
ここで、前記脱水素化装置は、
複数の孔を有する下面と、側面とを有し、液体の有機水素化化合物を貯留する第1の容器と、
前記液体の有機水素化化合物の脱水素化によって得られた液体の脱水素化化合物を貯留する第2の容器と、
前記第1の容器の下面と、前記第2の容器との間に配置される複数のパイプと、
前記パイプの外表面に接し、脱水素化触媒を担持する担持膜と、
前記パイプの内部に配置されるヒータと、
前記第1の容器、前記複数のパイプ、及び前記担持膜を内部に収容し、かつ下端部が前記第2の容器の側面上端部に接する第3の容器と、
を備え、
前記パイプは、少なくとも上部が前記第1の容器の下面に固定されており、
前記第1の容器の下面には、前記パイプが接続している部分の外周に、複数の孔が開口しており、
前記担持膜の上端面は、前記複数の孔の下部に位置しており、
前記第3容器の側面上部又は上面は、水素分離膜を有する水素取出口を有し、
前記第3容器は、前記担持膜と前記水素取出口との間に位置し、前記第1の容器の側面と前記第3の容器の内表面とで規定される流路を有する、脱水素化装置であり、
以下の工程(a)〜(e)を有する方法、
(a)脱水素化装置を準備する工程と、
(b)前記ヒータによって前記担持膜を加熱する工程と、
(c)前記担持膜に保持された脱水素化触媒が、前記第一の容器の下面の複数の孔から、前記担持膜へと流れる液体の有機水素化化合物を脱水素化して、水素と気体の脱水素化化合物とが生成される工程と、
(d)水素と気体の脱水素化化合物とが、前記流路を通過する時に、前記第1の容器の側面を介して、前記第1の容器に貯留されている液体の有機水素化化合物と熱交換することにより、前記気体の脱水素化化合物の少なくとも一部が液体の脱水素化化合物に凝縮する工程と、
(e)前記流路を通過した水素を、前記水素取出口から採取する工程。
脱水素化触媒を担持させた担持膜を、ヒータを内蔵したパイプの外表面に設置し、パイプ上部から重力によって液体の有機水素化化合物を担持膜へと供給する構成により、水素供給源である液体の有機水素化化合物の脱水素触媒への供給に動力を必要が不要である。しかも、有機水素化化合物が液膜状態で効率よく脱水素化反応を起こすことが可能であり、脱水素化触媒を加熱するためのエネルギーも少なくて済み、脱水素化触媒の温度変化も少ない。
液体の有機水素化化合物の脱水素化反応によって生成された液体の脱水素化化合物は、複数のパイプから第2の容器へと落下して貯留される。一方、気体の水素と、気体の脱水素化化合物(生成された脱水素化化合物の一部が気化して生じた気体)は、第3の容器内部で、第1の容器内に貯留されている液体の有機水素化化合物との間で熱交換する。この熱交換により、第1の容器内の液体の有機水素化化合物を予熱することが可能になると共に、気体の脱水素化化合物が凝縮し、第2の容器へと下降して貯留される。その結果、水素取出口の入口付近においては、水素濃度が高くなり、水素分離膜における水素の透過速度も向上し得る。
前記第1の容器は、
前記複数の孔を介して前記担持膜に供給される液体の有機水素化化合物の量を調整するための複数の弁と、
前記弁を開閉させる複数のアクチュエータ又はモータとをさらに有し、
前記第3の容器は、
容器内部の水素の流量を検知する水素センサと、
前記水素センサが検知する水素の流量に基づいて、前記弁の開閉をアクチュエータ又はモータによって制御する制御部と、
をさらに備えることが好ましい。
前記制御部は、
前記水素センサが検知する水素の流量が閾値以下の場合には、前記複数の弁の開度を大きくするか、又は前記弁が開いている前記孔の数を多くするように、前記アクチュエータ又はモータの動作を制御し、
前記水素センサが検知する水素の流量が閾値を超える場合には、前記複数の弁の開度を小さくするか、又は前記弁が開いている前記孔の数を少なくするように、前記アクチュエータ又はモータの動作を制御するようにしてもよい。
同様に、本発明の方法は、
前記第1の容器が、前記複数の孔を介して前記担持膜に供給される液体の有機水素化化合物の量を調整するための前記複数の弁と、
前記複数の弁を開閉させる複数のアクチュエータ又はモータとを備え、
前記脱水素化装置が、
前記流路内の水素の流量を検知する水素センサと、
前記水素センサが検知する水素の流量に基づいて、前記弁の開閉をアクチュエータ又はモータによって制御する制御部と、
をさらに備え、
(g)前記水素センサが検知する水素の流量に基づいて、前記弁の開閉を制御する工程
をさらに有することが好ましい。
前記工程(g)において、
前記水素センサが検知する水素の流量が閾値以下の場合には、前記複数の弁の開度を大きくするか、又は前記弁が開いている前記孔の数を多くするように、前記制御部が前記アクチュエータ又はモータの動作を制御し、
前記水素センサが検知する水素の流量が閾値を超える場合には、前記複数の弁の開度を小さくするか、又は前記弁が開いている前記複数の孔の数を少なくするように、前記制御部が前記アクチュエータ又はモータの動作を制御するようにしてもよい。
本発明の脱水素化装置は、
前記流路内の水素の流量を検知する水素センサと、
前記水素センサが検知する水素の流量に基づいて、前記ヒータの出力を制御する制御部とをさらに備えることも好ましい。
前記制御部は、
前記水素センサが検知する水素の流量が閾値以下の場合には、前記ヒータの出力を大きくし、
前記水素センサが検知する水素の流量が閾値を超える場合には、前記ヒータの出力を小さくするように、前記ヒータの出力を制御するようにしてもよい。
同様に、本発明の方法は、
前記脱水素化装置が、
前記流路内の水素の流量を検知する水素センサをさらに備え、
(h)前記水素センサが検知する水素の流量に基づいて、前記ヒータの出力を制御する工程をさらに有することが好ましい。
前記工程(h)において、
前記水素センサが検知する水素の流量が閾値以下の場合には、前記ヒータの出力を大きくし、
前記水素センサが検知する水素の流量が閾値を超える場合には、前記ヒータの出力を小さくするように、前記制御部が前記ヒータの出力を制御するようにしてもよい。
本発明によれば、省エネルギーでありながら、効率よく液体の有機水素化化合物を脱水素化し、水素を取り出すことが可能である。
実施形態1の脱水素化装置100を模式的に表した断面図を示す。 上面203の上方から見た脱水素化装置100の外観図を示す。 上面203の上方から見た脱水素化装置100の外観図を示す。 下方から見た下面202を示す。 孔210付近の拡大図を示す。 孔210付近の拡大図を示す。 パイプ501の形状の例を示す。 パイプ501の形状の例を示す。 パイプ501の形状の例を示す。 第1の容器200の下面202とパイプ501との接続方法の例を示す。 第1の容器200の下面202とパイプ501との接続方法の例を示す。 第1の容器200の下面202とパイプ501との接続方法の例を示す。 第1の容器200の下面202とパイプ501との接続方法の例を示す。 本発明の有機水素化化合物の脱水素化方法の工程フローを示す。 実施形態1の変形例1である脱水素化装置101を模式的に表した断面図を示す。 上面203の上方から見た脱水素化装置101の外観図を示す。 実施形態1の変形例2である脱水素化装置102を模式的に表した断面図を示す。 アクチュエータ又はモータによる円盤状の弁604の開閉の制御を示す。 アクチュエータ又はモータによる円盤状の弁604の開閉の制御を示す。 円盤状の弁604の回転による孔210の開閉を表す概念図を示す。 突起608を有する円盤状の弁604による孔210の開閉及び開度の調整を説明する概念図を示す。 実施形態2の脱水素化装置103を模式的に表した断面図を示す。 実施形態3の脱水素化装置104を模式的に表した断面図を示す。 実施形態3の脱水素化装置104を模式的に表した断面図を示す。 実施形態3の変形例である脱水素化装置105を模式的に表した断面図を示す。 脱水素化装置105における上面405の別例を表した断面図を示す。
本発明の実施の形態について、適宜図面を参照しながら説明する。本発明は、以下の記載に限定されない。
(有機水素化化合物及び脱水素化化合物)
本明細書において、有機水素化化合物(有機ハイドライド)とは、適切な触媒反応を介して水素を可逆的に放出する有機化合物、特に、シクロヘキサン又はデカリンのような飽和縮合環炭化水素を意味する。不飽和炭化水素であるベンゼン、トルエン、ビフェニル、ナフタレン、1−メチルナフタレン、及び2−エチルナフタレン及び2―プロパノールを水素化すると、それぞれ、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ビシクロヘキシル、デカリン、1−メチルデカリン、及び2−エチルデカリン及びアセトンが得られる。シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ビシクロヘキシル、デカリン、1−メチルデカリン、及び2−エチルデカリン及び2−プロパノールは、本発明で脱水素化の対象となる有機水素化化合物の具体例であり、常温で液体である。一方、これら有機水素化化合物を脱水素化すると、水素と飽和炭化水素(脱水素化化合物)が得られる。
有機水素化化合物とその脱水素化化合物との可逆的な反応(脱水素化反応/水素化反応)は、水素と有機化合物との共有結合が解離/結合することにより、水素分子が放出/貯蔵されたと見なしうる。有機水素化化合物は、化学的に安定な液体であり、貯蔵及び輸送に適している。本明細書においては、水素を添加することによって、C−C単結合に変換されるC=C二重結合(C=Nを含む)を有する有機化合物の他、水素が添加されることによってC=C二重結合又はC−C単結合に変換されるC≡C三重結合を有する有機化合物も脱水素化化合物に含まれる。
有機水素化化合物のうち、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ビシクロヘキシル、デカリン、1−メチルデカリン及び2−エチルデカリンの重量水素含有率及び容積水素含有率は、ともに高い。有機水素化化合物は、米国自動車工業会が目標とする水素貯蔵性能値を十分にクリアしている現在唯一の水素貯蔵材料である。
(脱水素化触媒)
本発明で使用される脱水素か触媒の具体例は、白金、ルテニウム、ロジウム、コバルト、ニッケル及び銅からなる群より選択される少なくとも1種である。ただし、液体の有機水素化化合物を脱水素化し、水素及び脱水素化化合物とする反応を触媒し得る脱水素化触媒機能を有する触媒であれば、これらに限定されない。
<実施形態1>
本発明の実施形態が、以下、図面を参照しながら説明される。本発明は、以下の記載に限定されない。
図1は、実施形態1の脱水素化装置100を模式的に表した断面図を示す。図1に示される脱水素化装置100は、第1の容器200と、第2の容器400と、複数のパイプ501と、パイプ501外表面に取り付けられた担持膜502と、パイプ501に内蔵されるヒータ503と、第3の容器300と、流路301とを備える。
(第1の容器)
第1の容器200は、液体の有機水素化化合物を貯留する。第1の容器200は、側面201と、複数の孔210を有する下面202と、上面203とを有する。第1の容器200に貯留される液体の有機水素化化合物は、複数の孔210を通じて、第1の容器200から出て、複数のパイプ501外表面の担持膜502へと供給される。
図2A及び図2Bは、上面203の上方から見た脱水素化装置100の外観図を示す。図2A及び図2Bに示される第1の容器200の上面203は、入口211を有する。液体の有機水素化化合物は、入口211から第1の容器200の内部に供給される。水素取出口307は、図2Aでは4カ所、図2Bでは2カ所に存在しているが、水素取出口の数は任意である。
図3は、下方から見た下面202を示す。下面202は、複数の孔210が開口している。図4A及び図4Bは、孔210付近の拡大図を示す。図4Aにおいては、下面202の一部504の周囲にスリット状の孔210が4カ所開口している。図4Bにおいては、下面202の一部504の周囲に円形の孔210が9カ所開口している。孔210の形状及び個数は、任意に設定し得る。後述するパイプ501は、下面202の一部504下面202の一部504に接続される。従って、複数の孔201は、パイプ501が接続している部分(符号504部)の外周に開口している。
液体の有機水素化化合物は、重力によって孔210から下方に移動する。孔210の下部には、後述する担持膜502の上部が接しているため、第1の容器200内に貯留されている液体の有機水素化化合物は、動力を使用せずに、孔201を経て担持膜502へと順次供給され得る。
第1の容器200の材料の例は、ステンレス鋼(Stainless steel)、アルミニウム又はアルミニウム合金のような金属であるが、これらに限定されない。第1の容器200の側面201は、第1の容器200内部の液体の有機水素化化合物と、第1の容器200の外部の気体との熱交換効率を向上させるために、熱伝導性の高いアルミニウム又はアルミニウム合金で構成されることが好ましい。第1容器200の側面201は、フィンのような熱交換構造を有することも好ましい。
(パイプ)
パイプ501は、第1の容器200の下面202と、後述する第2の容器400との間に複数配置される。パイプ501は中空であり、内部にヒータ503が収容されている。パイプ501の材質は、液体の有機水素化化合物及び脱水素化合物と反応せず、内部へ液体を浸透させず、ヒータ503の熱に耐え得る材質であれば特に限定されない。パイプ501の材質の好適な具体例は、熱伝導性の高いアルミニウム又はアルミニウム合金のような金属である。パイプ501内のヒータ503によって、パイプ501の外表面に接している担持膜502を効率よく加熱することが可能となる。
パイプ501は、円柱であってもよく、角柱であってもよい。図5A〜図5Cは、パイプ501の形状の例を示す。パイプ501の外表面は、図5Aに示されるように平滑であるが、図5Bに示されるように突起507が設けられていてもよい。パイプ501は、上下が同じ外径であってもよく、図5Cに示されるように、上下で外径が異なっていてもよい。図5B又は図5Cに示される形状は、担持膜502の固定強度を高める点で好ましい。
(担持膜)
各パイプ501には、その外表面に接するように担持膜502が配置されている。担持膜502の材質は、液体の有機水素化化合物が内部を通過できる材質であれば、特に限定されない。担持膜502の材質の具体例は、カーボンナノシート、活性カーボンクロス又はガラスクロスである。担持膜502は、多数の微小な孔を有することにより、生成された水素が拡散しやすくなり、脱水素化効率を向上させることができる。
担持膜502は、液体の有機水素化化合物を脱水素化化合物に脱水素化する反応を触媒する脱水素化触媒を担持する。脱水素化触媒の具体例は、白金、ルテニウム、ロジウム、コバルト、ニッケル、及び銅からなる群から選択される少なくとも1つの金属触媒である。
[第1の容器下面とパイプとの接続]
図6A〜図6Dは、第1の容器200の下面202とパイプ501との接続方法の例を示す。図6Aは、パイプ501の上端部と下面202(図4に示される符号504部)とを溶接のような固定手段によって固定した状態を示す。図6Bは、パイプ501の上端に金属バネ602を設け、第1の容器200の下面202にある溝601(504aと504bの間)にはめ込んで固定した状態を示す。図6Cは、パイプ501の上端に二つの突起(603a及び603b)を設け、第1の容器200の下面202の2カ所の溝(504aと504bの間、及び504bと504cの間)にはめて固定した状態を示す。図6Dは、第1の容器200の下面202に一部504とパイプ501の上端とを互いにかみ合うような形状に加工して固定した状態を示す。
第1の容器200の下面202とパイプ501との固定方法は、図6A〜図6Dに示された状態に限定されない。劣化が激しく、頻繁に交換が必要な脱水素触媒の交換を容易にするため、第1の容器200の下面202とパイプ501とは、着脱可能な状態で固定することが好ましい。
パイプ501は、図4に示される符号504部分に固定される。符号504部分の周囲には、複数の孔201が開口しているが、図6A〜図6Dに示されるように、孔201の下方には担持膜502が位置する。重力によって第1の容器200から下方へと移動する液体の有機水素化化合物は、孔210を経て担持膜502へと供給される。
[液体の有機水素化化合物の脱水素化]
担持膜502は、パイプ501内部のヒータ503によって約280〜400℃に加熱される。担持膜502へと供給された液体の有機水素化化合物は、重力によって下方へと移動するが、液膜効果によって液体の有機水素化化合物と脱水素化触媒との接触面積が大きいため、脱水素化の効率が高い。
担持膜502の内部及び表面を下方に向かって移動する間に、液体の有機水素化化合物は、水素と脱水素化化合物へと変化する。生成された水素は気体であるため、後述する流路301から第3の容器300内の上部へと移動する。一方、脱水素化化合物は、大部分は、液体として担持膜502から第2の容器400へと落下する。
パイプ501及び担持膜502の長さ、担持膜502に担持させる脱水素化触媒の種類及び量、担持膜502に供給する液体の有機水素化化合物の流量、ヒータ503の出力は、担持膜502において液体の有機水素化化合物の脱水素化反応が完了するように、適宜調整され得る。
例えば、パイプ501において、上部の温度を高くし、下部の温度を温度が低く設定することにより、液体の脱水素化化合物と気体の水素との分離効果を向上させることも可能となる。
(第2の容器)
第2の容器400は、担持膜502から落下する液体の脱水素化化合物を貯留する。第2の容器400は、側面402と下面403を有しており、下面403には液体の脱水素化化合物を取り出すための出口404が存在する。第2の容器400は、第1の容器200の下面202と同様に、複数の孔を有する上面401を有していてもよい。この場合、複数のパイプ501と第2の容器400の上面401とは、図6に示されているように、パイプ501と上面401とが固定されていることが好ましい。
第2の容器400内の脱水素化化合物が再び気化することを防止するためには、上面401の複数の孔は、図6に示されている第1の容器200の下面と同様に、担持膜502によって覆われるようにすることが好ましい。第2の容器400は、液体の脱水素化合物を貯留できればよいので、上面401は必須ではない。
第2の容器400の材質の例は、ステンレス鋼、アルミニウム又はアルミニウム合金のような金属であるが、これらに限定されない。第2の容器400の側面402及び下面403は、第2の容器400内部に貯留される液体の脱水素化化合物が当初高温であるため、第2の容器400の外部へと熱を逃がしやすくするため、熱伝導性の高いアルミニウム又はアルミニウム合金で構成されることが好ましい。第2容器400の側面402は、フィンのような熱交換構造を有することも好ましい。
(第3の容器300)
第3の容器300は、第1の容器200、複数のパイプ501、及び担持膜502を内部に収容し、かつ、下端部303が第2の容器400の上部(図1においては、側面402の上端部)に接するように配置される。図1において、上面304、側面305及び下面306から第3の容器は構成されており、これらの構成と第2の容器400の上面によって囲まれた部分は、外部と遮断されている。
第3の容器300は、第1の容器200の側面201の外面と、第3の容器300の内表面(図1においては、上面304と側面305と下面306と第2の容器400)によって規定される流路301を有している。流路301は、担持膜502と水素取出口307a及び307bの間に位置する。図1においては、水素取出口307a及び307bは、第3の容器300の側面305の上部に存在しているが、第3の容器300の上面に設けられてもよい。水素取出口307の数は、1個であってもよく、3個以上であってもよい。
担持膜502から生成された水素は、流路301を経て、第3の容器300内の上部に位置する水素取出口307a及び307bへと移動する。水素取出口307a及び307b内には、水素分離膜302a及び302bがそれぞれ存在する。水素分離膜302a及び302bは、水素を通過させ、他の気体を通過させない。その結果、高純度の水素を水素取出口307a及び307bから装置外部に取り出すことが可能である。
水素分離膜の具体例は、(i) Pd、Pd−Ag、Pd−Cu、V−Ni及びNb−TiNiを含む水素透過合金膜;(ii) シリカ、ゼオライト及び炭素を含む多孔質無機膜;及び(iii) ポリイミドを含む高分子膜:である。
上述したように、担持膜502は、パイプ501内部のヒータ503によって約280〜400℃に加熱されるため、第3の容器300内部で生成される水素及び気化した脱水素化化合物は、比較的高温である。そのため、水素取出口307a及び307bから水素を取り出すまでの間に、流路301に存在する気体(水素及び気化した脱水素化化合物)と第1の容器200(特に、側面201)との間で熱交換し、第1の容器200内に貯留されている液体の有機水素化化合物を予熱することが好ましい。液体の有機水素化化合物の余熱によって、ヒータ503の出力を抑制し、より低コストで水素を生成させることが可能になるためである。さらに、流路301に存在する気化した脱水素化化合物が第2の容器200の側面201及び下面202において冷却されて凝縮する結果、流路301内の水素濃度を増加させることも可能になる。
第3の容器300の材質としては、ステンレス鋼、アルミニウム又はアルミニウム合金のような金属を使用し得るが、水素を通過させず、280〜400℃の耐熱性を有する材質であれば、特に限定されない。ただし、内部の気体の熱エネルギーを第3の容器外部に逃がさないように、熱伝導率の低い材質を選択することが好ましい。金属のように熱伝導率の高い材質を第3の容器300の材質として使用する場合には、第3の容器300の外側を熱伝導率の低い材質で覆うことが好ましい。
図1に示される脱水素化装置100においては、第2の容器400の外径が第3の容器300の外径よりも小さく、第3の容器300の下面と第2の容器400の側面との間に、第3の容器300の下面306が存在している。しかし、第2の容器400と第3の容器300の外径を同じとし、第3の容器300の側面305と第2の容器400の側面402を直接接続してもよい。
<脱水素化装置100の動作>
図1に示される脱水素化装置100の動作について、以下に説明する。図7は、本発明の有機水素化化合物の脱水素化方法の工程フローを示す。
(工程a)
脱水素化装置100を準備する(ステップS1)。
(工程b)
ヒータ503のスイッチをオンにして、複数のパイプ501及びその外表面にある担持膜を所定温度に加熱する(ステップS2)。ヒータ503のスイッチがオンされて、所定時間後に、第1の容器200の入口211から液体の有機水素化化合物が導入される。例えば、担持膜502が温度センサを有する場合には、温度センサの情報に基づいて、担持膜502が所定温度に到達したことを確認した後、第1の容器200の入口211から液体の有機水素化化合物が導入される。
(工程c)
液体の有機水素化化合物は、第1の容器200の下面202に設けられた複数の孔201から流出し、担持膜502へと移動する。担持膜502の内部又は表面を移動している時に、脱水素化触媒と液体の有機水素化化合物が反応し、水素と脱水素化化合物が生成される(ステップS3)。生成された脱水素化化合物の一部は、担持膜502の熱によって気化する。液体の脱水素化化合物は、担持膜502から第2の容器400へと落下し、そこで貯留される。
容器400内に貯留された液体の脱水素化化合物は、適宜第2の容器400の下面403に設けられた出口404から取り出される。このとき、取り出される液体の脱水素化化合物を、第1の容器200の上面203に設けられた入口211から供給される液体の有機水素化化合物と熱交換させることも、省エネルギーの観点から好ましい。
(工程d)
水素及び気体の脱水素化化合物の一部は、担持膜502から脱離して流路301へと移動する。水素及び気体の脱水素化化合物は、担持膜502の温度が280℃〜400℃であることから、室温よりも温度が高い。第1の容器200の側面201及び下面201が熱伝導率の高い材質であり、第3の容器300が熱伝導率の低い材質であることにより、流路301内の水素及び気体の脱水素化化合物は、第1の容器200の側面201及び下面201を介して、第1の容器200内に貯留されている液体の有機水素化化合物と熱交換する。その結果、水素の温度が低下すると共に、気体の脱水素化化合物が第1の容器200の側面201及び下面202において凝縮する(ステップS4)。水素は、熱交換によって温度が低下しても凝縮しないため、流路301内における気体中の水素濃度は上昇する。
ステップS4によって、第1の容器200内に貯留されている液体の有機水素化化合物を予熱することができるため、エネルギー効率の向上も図り得る。
(工程e)
熱交換によって温度が低下し、濃度が上昇した水素は、第3の容器300の上部に設けられた水素取出口307a及び307b(水素取出配管)から装置外部へと取り出される。水素取出口307a及び307bには、水素分離膜302a及び302bがそれぞれ設けられており、水素のみが分離され、外部へと取り出される。図1においては、水素取出口307a及び307bと第3の容器300の側面305との接続部分に水素分離膜302a及び302bが存在しているが、水素分離膜302a及び302bは、水素取出口307a及び307bの配管内であれば、他の場所に設けられてもよい。
<実施形態1の変形例1>
図8は、実施形態1の変形例1である脱水素化装置101を模式的に表した断面図を示す。図8に示される脱水素化装置101においては、第1の容器200の上面203の外側に位置する第3の容器300の上面の両端部に、水素取出口307a及び308bが存在する。水素取出口307a及び307bの入口には、水素分離膜302a及び302bがそれぞれ存在する。水素取出口302a及び302bが第3の容器300の上面に存在すること以外、図1に示される脱水素化装置100と同じである。
図9は、上面203の上方から見た脱水素化装置101の外観図を示す。水素取出口307は、第1の容器200の上面と、第3の容器300の側面305との間に位置する部分(第3の容器300の上面)に4カ所存在しているが、水素取出口307の数は、任意である。
<実施形態1の変形例2>
図10は、実施形態1の変形例2である脱水素化装置102を模式的に表した断面図を示す。図10に示される本実施形態の脱水素化装置102は、水素取出口307bの内部に水素流量を測定する水素センサ603と、第1の容器200の下面202に開口する複数の孔210の開閉及び開度を調節する弁604と、弁604を動かすアクチュエータ又はモータと、アクチュエータ又はモータの動作を制御する制御部605とを有する。それ以外は、図1に示される脱水素化装置100と同じである。
水素センサ603は、水素分離膜302の下流に設置されればよく、設置する数は任意であり、複数の水素取出口307のそれぞれに、水素センサ603を設置してもよい。水素センサ603は、水素取出口307から外部へと取り出される水素流量(単位時間当たりの体積)を測定する。水素センサ603は、制御部605に接続されている。
制御部605は、予め定められた基準を参照して、担持膜502によって生成される水素の量を制御するため、アクチュエータ又はモータに信号を送る。予め定められた基準は、生成される水素の量と、孔210から流出する液体の有機水素化化合物のとの関係に基づいて決定される。水素センサ603が複数個設置されている場合、制御部605は、測定値の平均値に基づいてアクチュエータ又はモータの動作を制御してもよい。
図11A及び図11Bは、アクチュエータ又はモータによる円盤状の弁604の開閉の制御を示す。図11Aは、第1の容器200の下面202とパイプ501との接続部分の上面図を示す。図11Bは、第1の容器200の下面202とパイプ501との接続部分の断面図を示す。複数の孔210の上部には、円盤状の弁604が設置されている。円盤状の弁604には、孔210と同数の開口部606が存在する。アクチュエータ又はモータ(図示せず)は、中心607を回転中心として円盤状の弁604を回転される。
円盤状の弁604は、中心607を回転中心として回転されることにより、図12左図に示されるような孔210が開いた状態と、図12右図に示されるような孔210が閉じた状態に、可逆的に変化し得る。
水素センサ603の測定値が基準値を超えれば、制御部605は、アクチュエータ又はモータに対して、弁604を閉じるか、弁604の開度を小さくする信号を送り、液体の有機水素化化合物の担持膜502への供給量を減少させる。水素センサ603の測定値が基準値未満となれば、制御部605は、アクチュエータ又はモータに対して、弁604を開くか、弁604の開度を大きくする信号を送り、液体の有機水素化化合物の担持膜502への供給量を増加させる。このようにアクチュエータ又はモータによって弁604の開閉及び開度を制御することにより、脱水素化装置101は、水素の生成量を調整することが可能である。
孔210の開閉及び開度は、円盤状の弁604の上下運動によっても調整され得る。図13は、突起608を有する円盤状の弁604による孔210の開閉及び開度の調整を説明する概念図を示す。円盤状の弁604は、下部に孔210と同数の突起608を有しており、アクチュエータ又はモータ(図示せず)によって、軸609に沿って上下に移動し得る。突起608は、円盤状の弁604が最も下方に位置する場合に、孔210を塞いでいる(図13左図)。一方、円盤状の弁604が軸609に沿って上方へ移動すると、突起608が孔210から離れ、孔210が開く(図13右図)。図13の左図及び右図に示される状態は、可逆的に変化し得る。
<実施形態1の変形例3>
実施形態1の変形例3である脱水素化装置102は、制御部605が孔210の開閉及び開度を調整することにより、担持膜502へと供給される液体の有機水素化化合物の供給量を増減させて、水素の生成量を制御することが可能である。しかし、制御部605が水素センサ603の測定値に基づいて、ヒータ503の出力を制御し、担持膜502の温度(すなわち、脱水素化触媒の温度)を調整することによっても、水素の生成量を制御することが可能である。
水素の生成量を減少させるか、増加させるかの基準となる水素センサ603の測定値(基準値)は、変形例2及び3で共通する。具体的な基準値は、脱水素化装置の容量、担持膜の能力、又は外部で必要とされる水素流量のような種々の要因を考慮し、決定することが可能である。
水素センサ603の測定値が基準値を超えれば、制御部605は、ヒータ503に対して、出力を小さくする信号を送り、担持膜502の温度を低下させることにより、脱水素化触媒の活性を低下させる。水素センサ603の測定値が基準値未満となれば、制御部605は、ヒータ503に対して、出力を大きくする信号を送り、担持膜502の温度を上昇させることにより、脱水素化触媒の活性を増大させる。このようにヒータ503の出力制御による温度調整によっても、脱水素化装置の水素の生成量を制御することが可能である。
<実施形態2>
図14は、実施形態2の脱水素化装置103を模式的に表した断面図を示す。図14に示される本実施形態の脱水素化装置103は、第3の容器300の側面305の外側に冷却装置506を有する。それ以外は、図1に示される脱水素化装置100と同じである。
実施形態2の脱水素化装置103においては、第3の容器300の側面305の材質は、ステンレス鋼、アルミニウム又はアルミニウム合金のような熱伝導率の高い材質である。側面305に冷却装置506を設置し、側面305を冷却することにより、流路301内の脱水素化化合物を効率よく冷却し、凝縮させることが可能である。生成された水素と脱水素化化合物とを分離して水素取出口307a及び307bから外部に取り出せることにより、反応空間内の水素濃度が下がり、担持膜502内の脱水素反応を促進させ得る。
冷却装置506は、気体の脱水素化化合物を凝縮させ得る能力を有する装置であればよく、ペルチェ式、空冷式又は液冷式のいずれの種類であってもよい。第2の容器400内に貯留された脱水素化化合物が再び気化することを防止するために、第2の容器400の側面402又は下面403にも冷却装置を設けてもよい。冷却装置506は、例えば、冷媒の配管を第3の容器300の側面305の内部に流通させてもよい。
冷却装置506は、流路301内の脱水素化化合物が凝縮して水素と分離されればよいので、側面305を脱水素化化合物の沸点未満の温度に冷却できれば足りる。ただし、冷却装置506は、担持膜502の温度を下げないように温度調整される必要がある。冷却装置506は、図14に示されるように第3の容器300の側面305の外面全体を覆ってもよいし、側面305の一部、例えば、側面305の上部及び下部だけを覆ってもよい。
<実施形態3>
図15は、実施形態3の脱水素化装置104を模式的に表した断面図を示す。図15に示される本実施形態の脱水素化装置104は、第3の容器300の側面305が接続部材701の上下で分離可能となっている。脱水素化装置104は、第3の容器300の下面306が水平である。それ以外は、図1に示される脱水素化装置100と同じである。
担持膜502に担持されている脱水素化触媒は、定期的に交換される必要がある。図15A及び図15Bに示される脱水素化装置104は、第3の容器300の側面305が上下に分離可能となっており、通常は、接続部材701によって側面305が固定されている(図15A)。接続部材701を取り外すことにより、接続部材701よりも下方の構成を取り外すことができる(図15B)。その結果、複数のパイプ501から古い担持膜502を取り外し、新しい担持膜502に交換する作業が容易となる。
複数のパイプ501を第1の容器200の下面202から取り外す必要があれば、接続部材701の位置(すなわち、側面305が上下で分離する位置)を、図15Aに示される位置よりも上方に設けることが好ましい。複数のパイプ501と担持膜502との脱着が容易であれば、接続部材701の位置は、特に限定されない。
接続部材701は、上下に分離されている側面305を固定し、脱水素化装置104内部の気体を装置外へ漏出させない構造であれば、その種類は限定されない。接続部材701は、気密性を高めるために、ガスケット、パッキン又はo−リングのようなシール部材を備えていることが好ましい。
<実施形態3の変形例>
図16は、実施形態3の変形例である脱水素化装置105を模式的に表した断面図を示す。図16に示される本実施形態の脱水素化装置105は、(i) 第3の容器300と第2の容器400の外径が等しく;(ii) 複数のパイプ501の長さは、中心部が最も短く、外側に向かって長さが増加し;(iii) 第2の容器の上面411と複数のパイプ501との接続部の位置は、中心部が最も高く、外周部が最も低い;(iv) 第2の容器の側面402に接続部材701が設けられており、側面402が接続部材701の上下で分離可能である。それ以外は、図15に示される脱水素化装置104と同じである。
第2の容器400の上面405は、中心部が最も高い位置となっている。上面405の端部(第3の容器300の側壁305との接続部)は、図16に示されるように、外周部のパイプ501との接続部よりも高い位置であってもよい。第2の容器400の上面405は、図17に示されるように、その端部が外周部のパイプ501との接続部よりも低い位置であってもよい。
本変形例では、第2の容器400の上面405は、第2の容器400の側壁402の内側の上部にある突起(固定部材)702によって、複数の孔が担持膜502の下端によって覆われる位置に固定されている。上面405は、図16及び17中、水平方向に圧縮変形し得るような弾力を有することが好ましい。
脱水素化装置105は、接続部材701を取り外すことにより、接続部材701よりも下方の構成を取り外すことができる。その後、第2の容器400の上面405を、両端が突起702よりも内側になるように水平方向に圧縮変形させ、複数のパイプ501から取り外す。複数のパイプ501から古い担持膜502を取り外し、新しい担持膜502に交換する。その後、逆の手順によって、第2の容器の上面401を固定する。図16及び図17に示されるように、上面405は、脱着容易のため、把持部材703を有することが好ましい。
本変形例の脱水素化装置105は、第2の容器400の上面405と複数のパイプ501とを固定し、上面405に設けられた複数の孔を、担持膜502の下端で覆うことができる構造でありながら、上面405の脱着及び担持膜502の交換が容易である。
本発明の脱水素化装置及び脱水素化方法は、燃料電池のような技術分野において、安定な水素供給装置又は水素供給方法として有用である。
100:実施形態1の脱水素化装置
101:実施形態1の変形例1の脱水素化装置
102:実施形態1の変形例2の脱水素化装置
103:実施形態2の脱水素化装置
104:実施形態3の脱水素化装置
105:実施形態3の変形例である脱水素化装置
200:第1の容器
201:第1の容器の側面
202:第1の容器の下面
203:第1の容器の上面
210:孔
211:入口
300:第3の容器
301:流路
302a,302b:水素分離膜
303:第3の容器の下端部
304:第3の容器の上面
303:第3の容器の側面
306:第3の容器の下面
307a,307b:水素取出口
400:第2の容器
401:第2の容器の上面
402:第2の容器の側面
403:第2の容器の下面
404:出口
405:第2の容器の上面(実施形態3)
501:パイプ
502:担持膜
503:ヒータ
504:下面202の一部
506:冷却装置
507:突起
601:溝
602:バネ
603:水素センサ
604:弁
605:制御部
606:円盤状の弁の開口部
607:中心
608:円盤状の弁の突起
609:円盤状の弁の軸
701:接続部材
702:突起(固定部材)
703:把持部材

Claims (10)

  1. 液体の有機水素化化合物の脱水素化装置であって、
    前記脱水素化装置は、
    複数の孔を有する下面と、側面とを有し、液体の有機水素化化合物を貯留するための第1の容器と、
    前記液体の有機水素化化合物の脱水素化によって得られた液体の脱水素化化合物を貯留するための第2の容器と、
    前記第1の容器の下面と、前記第2の容器との間に配置される複数のパイプと、
    前記パイプの外表面に接し、脱水素化触媒を担持する担持膜と、
    前記パイプの内部に配置されるヒータと、
    前記第1の容器、前記複数のパイプ、及び前記担持膜を内部に収容し、かつ前記第2の容器の側面上端部に接する下面を有する第3の容器と、
    を備え、
    前記パイプは、少なくとも上部が前記第1の容器の下面に固定されており、
    前記第1の容器の下面には、前記パイプが接続している部分の外周に、複数の孔が開口しており、
    前記担持膜の上端面は、前記複数の孔の下部に位置しており、
    前記第3容器の側面上部又は上面は、水素分離膜を有する水素取出口を有し、
    前記第3容器は、前記担持膜と前記水素取出口との間に位置し、前記第1の容器の側面と前記第3の容器の内表面とで規定される流路を有する、脱水素化装置。
  2. 前記第1の容器は、
    前記複数の孔を介して前記担持膜に供給される液体の有機水素化化合物の量を調整するための複数の弁と、
    前記弁を開閉させる複数のアクチュエータ又はモータとをさらに有し、
    前記第3の容器は、
    容器内部の水素の流量を検知する水素センサと、
    前記水素センサが検知する水素の流量に基づいて、前記弁の開閉をアクチュエータ又はモータによって制御する制御部と、
    をさらに備える請求項1に記載の脱水素化装置。
  3. 前記制御部は、
    前記水素センサが検知する水素の流量が閾値以下の場合には、前記複数の弁の開度を大きくするか、又は前記弁が開いている前記孔の数を多くするように、前記アクチュエータ又はモータの動作を制御し、
    前記水素センサが検知する水素の流量が閾値を超える場合には、前記複数の弁の開度を小さくするか、又は前記弁が開いている前記孔の数を少なくするように、前記アクチュエータ又はモータの動作を制御する、
    請求項2に記載の脱水素化装置。
  4. 前記流路内の水素の流量を検知する水素センサと、
    前記水素センサが検知する水素の流量に基づいて、前記ヒータの出力を制御する制御部と、
    をさらに備える請求項1に記載の脱水素化装置。
  5. 前記制御部は、
    前記水素センサが検知する水素の流量が閾値以下の場合には、前記ヒータの出力を大きくし、
    前記水素センサが検知する水素の流量が閾値を超える場合には、前記ヒータの出力を小さくするように、前記ヒータの出力を制御する、
    請求項4に記載の脱水素化装置。
  6. 脱水素化装置を用いて、液体の有機水素化化合物を脱水素化する方法であって、
    ここで、前記脱水素化装置は、
    複数の孔を有する下面と、側面とを有し、液体の有機水素化化合物を貯留する第1の容器と、
    前記液体の有機水素化化合物の脱水素化によって得られた液体の脱水素化化合物を貯留する第2の容器と、
    前記第1の容器の下面と、前記第2の容器との間に配置される複数のパイプと、
    前記パイプの外表面に接し、前記液体の有機水素化化合物の脱水素化触媒を担持する担持膜と、
    前記パイプの内部に配置されるヒータと、
    前記第1の容器、前記複数のパイプ、及び前記担持膜を内部に収容し、かつ下端部が前記第2の容器の側面上端部に接する第3の容器と、
    を備え、
    前記パイプは、少なくとも上部が前記第1の容器の下面に固定されており、
    前記第1の容器の下面には、前記パイプが接続している部分の外周に、複数の孔が開口しており、
    前記担持膜の上端面は、前記複数の孔の下部に位置しており、
    前記第3容器の側面上部又は上面は、水素分離膜を有する水素取出口を有し、
    前記第3容器は、前記担持膜と前記水素取出口との間に位置し、前記第1の容器の側面と前記第3の容器の内表面とで規定される流路を有する、脱水素化装置であり、
    以下の工程(a)〜(e)を有する方法、
    (a)脱水素化装置を準備する工程と、
    (b)前記ヒータによって前記担持膜を加熱する工程と、
    (c)前記担持膜に保持された脱水素化触媒が、前記第一の容器の下面の複数の孔から、前記担持膜へと流れる液体の有機水素化化合物を脱水素化して、水素と気体の脱水素化化合物とが生成される工程と、
    (d)水素と気体の脱水素化化合物とが、前記流路を通過する時に、前記第1の容器の側面を介して、前記第1の容器に貯留されている液体の有機水素化化合物と熱交換することにより、前記気体の脱水素化化合物の少なくとも一部が液体の脱水素化化合物に凝縮する工程と、
    (e)前記流路を通過した水素を、前記水素取出口から採取する工程。
  7. 前記第1の容器が、前記複数の孔を介して前記担持膜に供給される液体の有機水素化化合物の量を調整するための前記複数の弁と、
    前記複数の弁を開閉させる複数のアクチュエータ又はモータとを備え、
    前記脱水素化装置が、
    前記流路内の水素の流量を検知する水素センサと、
    前記水素センサが検知する水素の流量に基づいて、前記弁の開閉をアクチュエータ又はモータによって制御する制御部と、
    をさらに備え、
    (g)前記水素センサが検知する水素の流量に基づいて、前記弁の開閉を制御する工程、
    をさらに有する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記工程(g)において、
    前記水素センサが検知する水素の流量が閾値以下の場合には、前記複数の弁の開度を大きくするか、又は前記弁が開いている前記孔の数を多くするように、前記制御部が前記アクチュエータ又はモータの動作を制御し、
    前記水素センサが検知する水素の流量が閾値を超える場合には、前記複数の弁の開度を小さくするか、又は前記弁が開いている前記複数の孔の数を少なくするように、前記制御部が前記アクチュエータ又はモータの動作を制御する、
    請求項7に記載の方法。
  9. 前記脱水素化装置が、
    前記流路内の水素の流量を検知する水素センサをさらに備え、
    (h)前記水素センサが検知する水素の流量に基づいて、前記ヒータの出力を制御する工程をさらに有する、
    請求項7に記載の方法。
  10. 前記工程(h)において、
    前記水素センサが検知する水素の流量が閾値以下の場合には、前記ヒータの出力を大きくし、
    前記水素センサが検知する水素の流量が閾値を超える場合には、前記ヒータの出力を小さくするように、前記制御部が前記ヒータの出力を制御する、
    請求項9に記載の方法。
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