JP2017000573A - 磁気共鳴イメージング装置およびその制御方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】セルフキャリブレーション型のk空間の間引き計測による高速撮像計測において、分解能やSNR、折り返し展開精度の向上を図る。【解決手段】MRI装置100は、静磁場発生装置120と、傾斜磁場発生装置130と、高周波パルス送信装置140と、NMR信号を受信してNMR信号の処理を行う高周波信号受信装置160と、シーケンサ150と、制御装置170と、を有し、制御装置170は、k空間の本計測点での計測値と計測した感度データとから、間引かれた計測点の補間処理および折り返し画像の展開処理を行って画像を生成すると共に、本計測点の数および間引かれた計測点における感度データの計測点の数を含む全計測点数Pが、エコートレイン数Nあるいはセグメント数Nの倍数となるように、間引かれた計測点における感度データの計測点の数を定める。【選択図】図1

Description

本発明は、被検体の組織を構成する原子核が発生する核磁気共鳴信号を測定して画像化する磁気共鳴イメージング装置およびその制御方法に関する。
核磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:以下、MRIと記す)装置は、被検体例えば人体の組織を構成する原子核に核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance:以下、NMRと記す)現象を起こさせ、NMR現象により発生するNMR信号を計測し、2次元的に或いは3次元的に画像を生成する装置である。撮影においてNMR信号には,例えば傾斜磁場によって異なる位相エンコードが付与されると共に周波数エンコードが付与され、時系列データとして計測される。計測されたNMR信号は,2次元又は3次元フーリエ変換され、上述の画像が再構成される。
NMR信号を保持し処理するための計測空間(以下、k空間と記す)の計測点に対応して充填する際に、撮像時間を短縮する目的のため、k空間の計測点を間引いて撮像する高速撮像計測手法が知られている。これ手法では、未計測データが補完処理により補われ、一般にこの補間処理に感度データが使用される。
高速撮影計測手法によりNMR信号を計測する撮像シーケンスとして、例えばFast Spin Echo(以下、FSEと記す)計測やEcho Planner Imaging(以下、EPIと記す)計測のようにエコートレインを形成して信号を取得するシーケンスが知られている。また脂肪抑制パルスや選択領域の信号抑制のプリサチュレーションパルスなどのプリパルスを印加しその後にGradient Echo(以下、GEと記す)計測などで複数の本計測データを取得するセグメント計測などのように、1つのTR内において励起パルスやプリパルスを印加し、1個の励起パルスやプリパルスに対して複数の本計測データ(計測されたデータの内、画像生成に使用するデータのみを特定する場合は本計測データと記す、本計測データを含む計測されたデータの場合には計測データと記す)を取得する計測方法が知られている。
特開2012−223469号公報
k空間において、感度データを含む計測点を計測データで充填する際に、FSEやEPI計測またはセグメント計測、などの高速撮像計測手法において、例えば、エコートレイン数あるいはセグメント数が割り切れない値の場合に、k空間の高域部分の計測点の信号を取得しないで例えばゼロ詰めが行われた。このことにより画像の例えば分解能が損なわれることがあった。
本発明の目的は、画像の分解能の低下を抑制できるMRI装置を提供することである。
上記課題を解決する本発明の磁気共鳴イメージング装置は、被検体に静磁場を印加する静磁場発生装置と、前記被検体に傾斜磁場を印加する傾斜磁場発生装置と、前記被検体に高周波磁場を印加する高周波パルス送信装置と、前記被検体が発生するNMR信号を受信して該信号の処理を行う高周波信号受信装置と、前記傾斜磁場発生装置や前記高周波パルス送信装置や前記高周波信号受信装置を制御するシーケンサと、制御装置と、を有し、前記制御装置は、k空間の本計測点での計測値と計測した感度データとから、間引かれた計測点の補間処理および折り返し画像の展開処理を行って画像を生成すると共に、前記制御装置は、前記本計測点の数および前記間引かれた計測点における感度データの計測点の数を含む全計測点数Pが、エコートレイン数Nあるいはセグメント数Nの倍数となるように、前記間引かれた計測点における前記感度データの計測点の数を定め、前記定められた感度データの計測点の数および前記本計測点の数に従ってパルスシーケスが定められ、前記パルスシーケンスに従って前記前記傾斜磁場発生装置や前記高周波パルス送信装置や前記高周波信号受信装置が制御されて、前記NMR信号や前記感度データが計測される、ことを特徴とする。
本発明によれば、画像の分解能の低下を抑制できるMRI装置を得ることができる。
本発明の一実施例であるMRI装置の全体構成を示すブロック図である。 FSEシーケンスの一例を説明する説明図である。 EPIシーケンスの一例を説明する説明図である。 GE系シーケンスの一例を説明する説明図である。 k空間におけるkx−ky空間の計測点の一例を説明する説明図である。 改善された本計測点および感度データ計測点を説明する説明図である。 MRI装置の処理フローチャートの一例を説明する説明図である。 k空間におけるky−kz空間の一例を説明する説明図である。 ky−kz空間の感度データの中心部に関するkx−ky空間の計測点の一例を説明する説明図である。 ky−kz空間の感度データの辺縁部に関するkx−ky空間の計測点の一例を説明する説明図である。 他の実施例の処理フローチャートを説明する説明図である。
1.はじめに
次に添付した図面を用いて発明を実施するための一形態(以下、実施例と記す)ついて説明する。なお実施例を説明するための図面において、略同一の機能を有する構成には同一符号を付し、その繰り返しの説明を省略する場合がある。同一の符号を付した構成はそれぞれ略同様の作用をなし、略同様の効果を奏するが、作用や効果に付いて煩雑さを避けるために繰り返しの説明を省略する場合がある。
以下に説明する実施例は、上述の発明が解決する課題欄に記載の課題に止まらず、該課題と異なる課題を解決することが可能である。その具体的な内容は実施例の説明において行う。また上述の発明の効果の欄に記載の効果に止まらず、該効果と異なる効果を奏することができる。その具体的な内容は実施例の説明において行う。
2.本発明の一実施例であるMRI装置100の構成の説明
本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明が適用されたMRI装置100の構成を示すブロック図であり、MRI装置100はNMR現象を利用して被検体114の例えば断層像を得ることができる。MRI装置100は、静磁場を発生する静磁場発生装置120と、傾斜磁場発生装置130と、高周波パルス送信装置140と、高周波信号受信装置160と、処理装置182として動作する処理機能を有すると共に制御機能を有する制御装置170と、シーケンサ150と、を有する。制御装置170は、中央処理装置(以下、CPUと記す)180や操作装置190、その他後述する光磁気ディスク176や磁気ディスク178、などを備えていて、高周波信号受信装置160によって計測された高周波信号に基づく計測データを処理して画像を生成する処理装置182としての機能や、撮像のための色々な動作を含むMRI装置100の全体的な制御を行う制御機能、操作者の色々な情報の入力支援や撮像パラメータの設定の支援を行う機能、などを有している。
被検体114は寝台112の天板に載置され、計測空間110に配置されている。静磁場発生装置120は、被検体114が配置された計測空間110に被検体114の体軸方向または体軸と直行する方向に均一な静磁場を発生する。静磁場発生装置120の磁場発生方式として、永久磁石方式又は常電導方式あるいは超電導方式、などがあり、本発明はいずれの方式にも適用可能である。
シーケンサ150は、制御装置170からの制御指令に基づいて、傾斜磁場発生装置130や高周波パルス送信装置140、高周波信号受信装置160、の動作を制御する。傾斜磁場発生装置130は、例えばX軸やY軸、Z軸の三軸方向に巻かれた傾斜磁場コイル134と上記三軸方向の各コイルに傾斜磁場を発生するための駆動電流を供給する傾斜磁場電源132を有していて、傾斜磁場電源132は、シーケンサ150の制御指令に従って上述のX軸やY軸、Z軸の三軸方向に巻かれた傾斜磁場コイル134に駆動電流を供給する。これにより傾斜磁場コイル134がX軸やY軸、Z軸の三軸方向の傾斜磁場GsやGp、Gfを発生し、これらの傾斜磁場が被検体114に印加される。
傾斜磁場Gsが被検体114に印加されることにより撮影断面であるスライス面が設定される。さらに前記スライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2方向に位相エンコードさせた傾斜磁場Gpと周波数エンコードされた傾斜磁場Gfが印加されることにより、被検体114のスライス面から生じるNMR信号に位置情報がエンコードされる。
傾斜磁場コイル134による上述の傾斜磁場の発生により、傾斜磁場発生装置130や静磁場発生装置120などに渦電流が発生したり、あるいは被検体114に渦電流が発生したりする場合がある。このような渦電流が発生すると、渦電流により生じる磁場により、撮影のための磁場が乱されるなどの悪影響が生じる。渦電流の空間的かつ時間的な情報に基づいて、例えば傾斜磁場発生装置130に前記渦電流による悪影響を補償する補償電流を印加したり、あるいはさらにシムコイルを設け、該シムコイルに渦電流による悪影響を低減するための補償電流を印加したりするなどして、渦電流に起因する画像の質の低下を抑制するための構成を、MRI装置100に設けるようにしても良い。
高周波パルス送信装置140は、被検体114の生体組織を構成する原子の原子核スピンにNMR現象を起こさせるために、被検体114に高周波磁場パルス(以下、RFパルスと記す)を照射する。高周波パルス送信装置140は高周波発振器142と変調器144と高周波増幅器146と送信側高周波コイル148を備える。高周波発振器142はRFパルスを生成してシーケンサ140からの制御指令に基づくタイミングで変調器144に出力する。変調器144は入力されたRFパルスを振幅変調し、該振幅変調されたRFパルスは、高周波増幅器146により増幅されて、被検体114に近接して配置された高周波照射.コイル148に供給される。高周波照射.コイル148は供給されたRFパルスに基づくRFパルスを被検体114に照射する。このRFパルスの照射により、被検体114の生体組織を構成する原子の原子核スピンにNMR現象が生じ、エコー信号であるNMR信号が放出される。
高周波信号受信装置160は、被検体114の生体組織の原子核の核磁気共鳴現象により放出されるエコー信号であるNMR信号を検出する機能を有し、高周波受信コイル162と、増幅器164と、直交位相検波器166と、A/D変換器168と、を有している。高周波照射.コイル148から被検体114に照射されたRFパルスにより被検体114からNMR信号が放出され、放出されたNMR信号は高周波受信コイル162により検出され、増幅器164で増幅された後、直交位相検波器166によりシーケンサ140からの指令によるタイミングに基づいて直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器168によりディジタル量に変換される。ディジタル量に変換された信号は制御装置170の処理装置182へ送られる。なお高周波受信コイル162は複数の受信コイルを有していてそれぞれの受信コイルでエコー信号であるNMR信号が受信される。
制御装置170が有する処理装置182は、高周波信号受信装置160により検出したNMR信号に基づく計測データを用いて画像を再構成するための演算を行い、再構成した画像を出力装置192に表示するなどの機能を有する。処理装置182は制御装置170とは異なる独立した装置であっても良いが、制御装置170が有する上述のCPU180の処理機能の一つであっても良い。なお図には記載していないが、演算処理能力を向上するために、専用の演算装置をCPU180とは別に有し、CPU180の処理装置182としての処理動作において、上記専用の演算装置を使用するようにしても良い。
制御装置170のCPU180が、MRI装置100を総合的に制御し、さらにまたシーケンサ150を制御し、その上さらに処理装置182を処理する場合であっても、あたかもそれぞれの機能を有する独立の装置が、独立して存在するのと同じと考えることができ、これらの構成をどのようにするかによって本発明の適用の有無が変わるものではない。
制御装置170は、NMR信号がディジタル変換されたデータを計測データとして、該計測データに対してフーリエ変換や補正係数演算を行って画像の再構成を行う処理装置182として動作するCPU180や、経時的な画像解析処理及び計測を行うプログラムやその実行において用いる不変のパラメータなどを記憶する読み出し専用メモリ(以下、ROMと記す)172や、前計測で得た計測パラメータや前記計測データや関心領域を設定するためのパラメータなどを記憶する随時書き込み読み出しメモリ(以下、RAMと記す)174や、再構成された画像データなどを記録するデータ格納手段として動作する光磁気ディスク176や磁気ディスク178や、例えば光磁気ディスク176または磁気ディスク178から読み出された画像データを映像化して例えば断層像として表示する表示装置などを備える入出力装置190を、有する。
入出力装置190は、操作室に設けられた表示装置やプリンタさらには図示を省略したがMRI装置100のガントリに設けられた表示装置などを備える出力装置192と、キーボードやトラックボールまたはマウスなどを含むポインティングデバイスや出力装置192に一体的に設けられたタッチパネルやキーボードなどの入力装置194を、有する。入出力装置190の入力装置194により、検査の条件や必要な情報の入力が行われると共に検査を実行するための操作や処理のための指示などが行われる。出力装置192が有する表示装置には、上記検査の条件や必要な情報の入力するための、あるいは操作や処理のための指示を行うのをアシストするための情報や、実際に入力された情報あるいは操作状態を表す情報が表示される。さらに上述したように処理された結果としてのMRI画像などが表示される。
操作者により入出力装置190から入力された撮像パラメータを含めた検査条件などに基づき、CPU180によりパルスシーケンスが設定されて、保持される。シーケンサ150は設定されたパルスシーケンスに従って、被検体114の生体組織を構成する原子の原子核にMRI現象を起こさせるために、RFパルスを被検体114に繰り返し印加すると共に発生したエコー信号であるNMR信号を検出してディジタル信号に変換するための制御を行う。なおここでパルスシーケンスとは、例えばRFパルスや傾斜磁場パルスを設定された一定の規則に沿って時系列に並べたパルス列のことである。上述したようにシーケンサ150はCPU180の指令に従って、設定されたパルスシーケンスに基づいて、高周波パルス送信装置140や傾斜磁場発生装置130の動作タイミングを制御し、さらにパルスシーケンスに基づいて高周波信号受信装置160を制御する。
2.パルスシーケンスの一例の説明
高速撮像計測手法に関するパルスシーケンスとして、例えばFSEシーケンスやEPIシーケンスのようにエコートレインを形成してNMR信号を取得するシーケンスや、あるいは脂肪抑制パルスや選択領域の信号抑制のプリサチュレーションパルスなどのプリパルスを印加するGE系シーケンス、などがある。なお1回のエコートレインで取得するNMR信号の数をエコートレイン数と呼ぶ。
2.1 FSEシーケンスの説明
FSEシーケンス200の一例について図2を用いて説明する。図2においてFSEシーケンス200では先ず、撮像面内のスピンに高周波磁場を与える励起RFパルス202を印加すると共に、撮像面を選択するためのスライス選択傾斜磁場パルス220を印加する。スライス選択傾斜磁場パルス220を印加すると撮像面の原子核のスピンの位相が拡散するため、該スピンの位相拡散を戻すためにスライスリフェーズ傾斜磁場パルス222を印加する。さらに予めスピンの位相を拡散しておくためにディフェーズ傾斜磁場パルス252を印加する。この後エコー信号であるNMR信号の受信が行われるエコートレイン204を形成して複数のNMR信号を取得する。この実施例ではエコートレイン204において3個のNMR信号を取得する。この実施例は、動作原理を説明するために取得する個数を3個と少なくしているがこれに限るものではない。例えば1回のエコートレイン204で10個から15個程度のNMR信号を取得するようにしても良いし、さらに多く、例えば50個以上の場合であっても本発明を適用できる。上述したように煩雑さを避けて理解し易くするために3個のNMR信号を取得する場合を例として説明する。
エコートレイン204についてその動作を説明する。スライス面内の原子核のスピンを反転するためにリフォーカスRFパルス214やリフォーカスRFパルス216、リフォーカスRFパルス218を印加間隔ITEで照射する。このリフォーカスRFパルス214や216、218に従ってNMR信号の計測が行われる。先ずリフォーカスRFパルス214として原子核のスピンを反転するための180度反転RFパルスが印加され、同時にスライスを選択するためのスライス選択傾斜磁場パルス224が印加される。さらに位相エンコード傾斜磁場パルス234と位相エンコード傾斜磁場パルスであるリードアウト傾斜磁場パルス254を印加して、サンプリングタイミングでNMR信号を取得する。続けて位相エンコード傾斜磁場パルス234のリワインドパルス235が印加される。
印加間隔ITEでリフォーカスRFパルス214に続いてリフォーカスRFパルス216が印加され、同様にスライス選択傾斜磁場パルス226や位相エンコード傾斜磁場パルス236、リードアウト傾斜磁場パルス256を印加することにより2個目のNMR信号が取得される。また同様に位相エンコード傾斜磁場パルス236のリワインドパルス237が印加される。次の印加間隔ITEでリフォーカスRFパルス218が印加され、スライス選択傾斜磁場パルス228や位相エンコード傾斜磁場パルス238、リードアウト傾斜磁場パルス258を印加することにより3個目のNMR信号が取得される。なお位相エンコード傾斜磁場パルス234やリワインドパルス235の面積を徐々に変えながら印加間隔ITEに従ってリフォーカスRFパルスの印加が繰り返され、さらにパルスシーケンスの繰り返し時間TRに従って励起RFパルス202の印加が繰り返される。
上述したようにこの実施例では、1回の励起RFパルス202の印加に対してリードアウト傾斜磁場250として3個のリードアウト傾斜磁場パルス254や256や258を印加して3個のNMR信号を取得する。説明を簡単にするために取得するNMR信号の数を3個としたが、これに限るものではなく、もちろん1回の励起RFパルス202の印加に対してこれより多くのNMR信号を取得してもよい。さらに取得するNMR信号を多くし、例えば1回の励起RFパルス202の印加に対して10個以上のNMR信号を取得しても良い。
2.2EPIシーケンスの説明
図3にEPIシーケンスの一例であるSEタイプの例を示す。もちろんこれ以外のタイプであっても本発明を適用することが可能である。ちなみにEPIシーケンスには、SEタイプの他にGEタイプやDiffusionタイプ、がある。これらに付いても本発明の適用が可能である。図3に記載のEPIシーケンスにおいて、1回の励起RFパルス302による励起の後、傾斜磁場を高速で反転させることにより、多数のNMR信号を取得することができる。スライス選択傾斜磁場パルス320と共に励起RFパルス302を印加してスライス面の原子核のスピンを励起する。このとき生じるスピンの位相拡散を戻すためにスライスリフェーズ傾斜磁場パルス322を印加する。これに続きNMR信号を取得するためのエコートレイン304のシーケンスを実行する。
エコートレイン304では、NMR信号を発生するために、180度RFパルスであるリフォーカスRFパルス314をスライス選択傾斜磁場パルス324と共に印加する。この後位相エンコード傾斜磁場パルス334を連続して与えると共に、連続して反転を繰り返すリードアウト傾斜磁場パルス354からなるリードアウト傾斜磁場350を与え、複数のNMR信号を取得する。
2.3グラディエント(以下、GEと記す)系計測の説明
図4に記載のシーケンスを用いてGE系シーケンスによるNMR信号の計測を説明する。例えば脂肪抑制パルスをプリパルス402として印加し、プリパルス402の効果が持続されている期間にGE系計測を複数回繰り返すセグメント404を実行する。この実施例では、1回のプリパルス402の印加に対して、セグメント404においてGE系計測(GE1)411やGE系計測(GE2)412、GE系計測(GE3)413、GE系計測(GE4)414、の4回のNMR信号の計測が行われる。セグメント404で4個のNMR信号を取得できるのでこの実施例では、セグメント数が4となる。実際にはセグメント数がより大きな値であるが、理解し易くするためにここではセグメント数を少なくしている。
また他の例として邪魔になる画像を消す目的で、プリサチュレーションパルスとして機能するプリパルス402を印加し、プリパルス402の効果の持続期間に、GE系計測(GE1)411やGE系計測(GE2)412、GE系計測(GE3)413、GE系計測(GE4)414、の計測を行い、4個のNMR信号を取得する。このように1回のプリパルス402の印加で、複数個の、この実施例では4個の、NMR信号を取得することができる。
3.計測空間における計測点の間引き計測と感度データの取得についての説明
3.1 k空間における計測点の間引きの説明
上述したように、例えばFSEシーケンスやEPIシーケンスでは、1回の励起RFパルスの印加によりエコートレイン数として示す数のNMR信号を取得することができる。また例えばGE系シーケンスにおいては、1回のプリパルス402の印加においてセグメント数として示す数のNMR信号を取得することができる。これらの数値は予め設定される。
上述のようなシーケンスにおいて、計測点を間引くことにより撮像速度を上げる操作が行われる場合がある。例えば所定のスライス面においてkx−ky空間の計測点の半分を間引いた場合に、計測点が半分となるので、撮像速度が約2倍となる。またkx−ky空間の計測点の3分の2を間引いた場合に、撮像速度が約3倍となる。MRI撮像において、撮像時間を短くしたい場合に、このようにkx−ky空間の計測点を間引くことにより、位相エンコードの数を2分の1あるいは3分の1とすることができ、撮像時間を大幅に短縮することができる。なおここで間引いた計測点ではなく間引かれない実際に計測する計測点における計測を本計測と記し、本計測される計測点を本計測点と記す。
3.2 折り返し画像の展開処理
図1に示す高周波受信コイル162は、一個の受信コイルではなく複数の受信コイルで構成されており、各受信コイルでそれぞれNMR信号が同時に受信される。上述のような方法により計測点の数を2分の1あるいは3分の1に減らした場合に、例えば左右に折り返された画像になる。この折り返された画像から折り返される前の画像を得ることが必要となる。折り返される前の画像を得るために、高周波受信コイル162を構成する各受信コイルの感度が異なることが利用される。各受信コイルの感度が分かれば、計測された画像データを上記各受信コイルの感度データで補正演算処理することにより、折り返される前の画像を得ることができ、この実施例では、kx−ky空間の計測点におけるNMR信号の本計測と同時に感度データの計測を行う。
なお高周波受信コイル162を構成する各受信コイルの感度を予め計測して記憶しておいて、記憶していた感度データを使用して上記折り返される前の画像を生成する処理を行っても良いが、計測状態においてその都度実際の感度データが変化するので、NMR信号の本計測と共に感度データの計測を行うセルフキャリブレーション型が好ましい。以下に示す実施例はいずれもセルフキャリブレーション型である。図5は上述したkx−ky空間500を説明する説明図である。図5に示すkx−ky空間500はky方向において、例えば256点の計測点を有するが、説明を簡単にするため、この実施例では計測点502を20点としており、中央付近の計測点を符号ゼロとして示し、中央から遠ざかる方向に順に9から−10までの符号を付している。また上述したエコートレイン数あるいはセグメント数Nをこの実施例では一例として5としている。また感度データの計測数を一例として5としている。なお同じ計測点においては本計測の結果データと感度データは共用できるので、2度撮像する必要はなく、一度の撮像で良い。
20点の計測点502を全て計測すると撮像時間が長くなるので、この例では、計測点の半分を間引いて約2倍の速度で撮像するものとする。実線で示す計測点の10点が本計測を行う計測点となる。感度データの計測は中央部分で行われることが望ましいので、間引かれた符号1と符号―1の計測点でも計測されることとなるので、本計測の計測点数と感度データの計測点を含めた計測回数Pは12となる。なお本実施例では、計測回数P12は本計測点数10と間引かれた計測点に対する感度データの計測点数2との和となっている。
エコートレイン数Nあるいはセグメント数Nが5であるので、1回のエコートレインあるいはセグメントで5点の計測が可能である。エコートレインあるいはセグメントを2回繰り返すことにより10点の計測が可能となる。すなわちエコートレイン数あるいはセグメント数Nの繰り返し回数Mを2とすることで、10点の計測が可能となる。しかし10点の計測では2点について計測が行えなくなる。
例えば図5において本計測点512や本計測点及び感度データ計測点516として示す、符号6と、符号4と、符号2と、符号0と、符号−2と、符号−4と、符号−6と、符号−8と、の8点は、計測が可能である。さらに感度データ計測点504として示す、符号1と、符号―1の点も計測が可能である。しかし、これらの計測数の合計がエコートレイン数Nあるいはセグメント数Nの倍数となってしまい、未計測点517として示す符号8や符号―10の計測点の計測が行えなくなる。未計測点517として示す符号8や符号―10の計測点はMRI画像の外周部に位置するために医療的な価値はMRI画像の中央部より低くなるが、しかし分解能が低下する問題がある。
図6は図5の問題点を改善した計測状態を示す説明図である。上述のエコートレイン数Nあるいはセグメント数Nの繰り返し回数Mを一つ増やして3とする。このことにより、計測数をNのM倍である15とすることができる。上述した計測回数12のすべてを計測することが可能であり、さらに3点の計測が可能となる。この状態を図6に示す。計測点502の内の間引いた計測点を除く本計測点の全てを計測することができる。さらに新たに計測を行う計測点として符号5や、符号3、符号−3の計測点で感度データの計測を行う。これら計測を追加して行う点を追加した感度データ点518として示す。また符号6と符号−4で示す計測点については、本計測のデータを感度データとして用いる。これらの計測点を本計測データ及び追加した感度データ計測点520として示す。
図6に示すように、感度データ数を3点増やし、全計測点数を15点とすることで、未計測点が無くなる。感度データの計測点を増やすために撮像時間が少し延長するが、未計測点517が無くなることにより分解能の向上が可能となる。また感度データ点が増えることで、Signal−to−Noise−Ratio(以下、SNRと記す)の向上が図られ、折り返し展開精度が向上する。さらにこの実施例では、本計測データ及び追加した感度データ計測点520も増加しており、図5に示す5点の感度データの数を11点に増やすことができ、SNRや折り返し展開精度をより向上させることができる。
また図5や図6で説明した処理を含む画像計測及び画像生成のためのフローチャートを図7に示す。このフローチャートは制御装置170によって実行される。ステップS600で処理フローチャートの実行が開始されると、ステップS610で撮像に必要な色々なパラメータの設定や色々な情報が入力される。この処理において高速撮影の決定や高速撮影における本計測数の設定がステップS612で行われる。またエコートレイン数Nあるいはセグメント数Nの設定もステップS614で行われる。これらの設定はユーザーが入力することにより行われても良いし、入力された色々な情報に基づいて制御装置170が決定しても良い。
図5や図6の実施例で説明した計測点数12に相当する、本計測数および本計測点と重ならない計測点における感度データの計測点数の和である計測点数Pが、ステップS620で演算され、更にまた計測点数Pに最も近い値であって計測点数P以下の条件を満たす、エコートレイン数Nあるいはセグメント数Nの倍数Mが、演算により求められる。例えば計測点数Pが12の場合で、エコートレイン数Nあるいはセグメント数Nが5である場合に、倍数Mは2であるとする。NのM倍である10が12の最も近い値であって、しかも計測点数Pの値である12以下の条件を満たすとして、倍数Mの値である2が演算から求められる。
ステップS630で「P=M*N」の条件が満たされるかが判断され。Pの値と「M*N」の演算値とが等しい場合には、図5に示す未計測点517が存在しないこととなり、ステップS630の条件を満足し、ステップS630からステップS670へ実行が移る。一方ステップS630で条件が満足されない場合に、ステップS640が実行される。ステップS640では、倍数Mを1だけ増加した値が倍数Mとして設定される。設定された倍数Mはシーケンスの繰り返し回数としてパルスシーケンスの決定に利用される。
ステップS660では演算値Qに基づいて感度データの計測点を増加されるための処理が行われる。演算値Qに基づく感度データの追加計測点は図6に示す符号5や符号3や符号−3の3点であり、図6において、追加した感度データ計測点518で示す。さらに本計測データ及び追加した感度データ計測点520で示す、符号6や符号−4の計測点においては、本計測の結果が感度データとしても利用される。このように追加した感度データ計測点518の数を演算値Qに基づいて新たに追加設定し、さらに追加した感度データ計測点518の外側つまり辺縁の側に、本計測データ及び追加した感度データ計測点520の計測点が新たに設定される。これにより感度が向上する。
次にステップS662を実行する。ステップS662では、先に設定された感度データの最大閾値を超えていないかを判断する。ステップS660では感度に関する計測点の追加処理により、追加した感度データ計測点518や本計測データ及び追加した感度データ計測点520が増加することと成り、このように新たに追加することとなる計測点の増加により、感度の値が増加し、先に設定された感度データの最大閾値を超えてしまう可能性がある。最大閾値を超えてしまうことは無駄な計測を行うことと成り、無駄な計測時間を費やすこととなるので、好ましくない。従って新たに増加することとなる感度の値が、先に設定された感度データの最大閾値を超えてしまう場合にはステップS664で、再び倍数Mを、ステップS640による増加処理の前の値に戻す。またステップS666で感度データを増やす処理を行なわないことを表す設定を行う。この設定は例えば感度データの増加を行わないことを示すフラグを設定するなどで可能となる。
ステップS640やステップS660、ステップS662、ステップS664、ステップS666の実行により、NMR信号や感度データの測定位置の設定がなされ、またシーケンスの繰り返し回数を表す倍数Mの設定が、行われると、これらの設定に基づいて、ステップS670でNMR信号や感度データの計測が行われる。さらにステップS680で計測されたNMR信号に対して感度データによる展開処理が行われ、画像が生成される。生成された画像は例えば出力装置192により表示される。ステップS680で一連の処理が終了する。
3.3折り返し画像の展開処理に関する他の実施例
一例として上述したFSE、EPI、GEセグメント計測について上述のkx−ky空間500に加えてスライス方向に関しても考慮した3次元計測について次に説明する。図5から図7を用いて説明した処理では、kx−ky空間500を対象としており、kz方向については触れていない。上記kx−ky空間500を対象とした処理内容を、スライス軸における計測位置に応じて変えることにより、精度と撮像速度とをよりきめ細かく考慮した撮像制御が可能となる。
図8に示すky−kz空間800において、ky方向やkz方向の感度データ点数802が、SNRや折り返し展開精度を考慮して、上限値もしくは下限値を閾値として設定されている。またKz方向の感度データ点数のk空間の中心部804と辺縁部806との範囲を設定する。これはもちろん予め設定しておいても良いし、あるいは本計測前のプリスキャンにおいて自動的に上記範囲が設定されるようにしてもよい。k空間のKz方向の中心部804を対象とする計測では、感度データ点数は増やす方向で処理し、先に図5から図7を用いて説明したように本計測点の未計測点517(図5参照)が無くなるようにする処理が望ましい。他方k空間のKz方向の辺縁付近を対象とする計測では、総計測点数がエコートレイン数またはセグメント数で割り切れるように、計測する感度データの計測点を減らす処理を行って撮像時間を減少することが望ましい。このようにすることで、撮像時間の短縮とSNRの向上や折り返し展開精度を向上といった、一見相反する課題について改善することができる。以下、具体的に説明する。
図8のk空間のKz方向の中心部804におけるkx−ky空間のNMR信号や感度データの計測点の設定の例を図9に示す。この実施例では、図8のky軸方向に符号9から符号−10まで示すように、位相エンコード数が20である。また図8のkz方向に符号−5から符号5まで示すように、スライスエンコード数(Slice#)が11ある。高速撮像のために位相方向およびスライス方向のそれぞれにおいて計測点を半分に間引いた例を示す。図8において実線で示す点が計測される点であり、破線で示す線が間引かれる点である。
またこの実施例では、エコートレイン(ETL)数Nを4とし、位相方向の感度データ数を6、スライス方向の感度データ数を7とする。このスライス方向の感度データ数の7が、k空間のkz方向の中心部804とk空間のkz方向の辺縁部806とに分けられる。このk空間のkz方向の中心部804におけるkx−ky空間のNMR信号や感度データの計測では、先ず、本計測点512が全て計測されるように、計測点数Pよりエコートレイン数Nあるいはセグメント数Nにエコートレインやセグメントの繰り返し実行回数Mを乗じた値の方が大きくなるように、繰り返し実行回数Mを設定する。この方法は図5で説明した方法と基本的な考え方は同じである。このようにすることで生じた計測点の増加に基づいて感度データの計測点を増加させることができる。図9で予定していた感度データ計測点504に加え、追加した感度データ計測点518が更に追加される。追加した感度データ計測点518の計測点は、計測点502の符号5や符号−3や符号−5である。これらの点が追加されることにより、ky軸方向の計測点の合計が16となり、エコートレイン数Nの倍数となる。感度データの計測点518が3点追加されることにより、kz軸の中心付近では取得する感度データが多くなり、SNRの向上や折り返し展開精度の向上に繋がる。さらに計測点502の符号6や符号4、符号−5、符号−6で示す点を、本計測データ及び追加した感度データ計測点520、としており、このことによりさらにSNRの向上や折り返し展開精度の向上を図ることができる。
図8のk空間のKz方向の辺縁部806におけるNMR信号や感度データの計測点の設定の例を図10に示す。上述の図9に記載の方法では、本計測点512が全て計測されるように、計測点数Pである数13よりエコートレイン数N(この実施例では4)あるいはセグメント数N(この実施例では4)にエコートレインやセグメントの繰り返し実行回数M(この実施例では4)を乗じた値(この実施例では16)の方が大きくなるように、繰り返し実行回数である倍数M(この場合は4)を設定する。このようにすることで生じた計測可能な数の増加に基づいて感度データの計測点(図9の計測点518)を増加させる。
しかし辺縁部806におけるNMR信号や感度データの計測では、撮像時間の軽減の方が重要であり、計測点数P(この実施例では13)よりエコートレイン数N(この実施例では4)あるいはセグメント数N(この実施例では4)にエコートレインやセグメントの繰り返し実行回数である倍数Mを乗じた値が小さくなるように、繰り返し実行回数である倍数Mを設定する。この場合倍数Mの数が3となり計測可能な数が12となり、未計測点が1点できてしまう。この実施例では、本計測点512が未計測点517となることが無いように、感度データ計測点504の方の数を一か所減らす処理を行う。
図10により具体的に説明する。この設定条件の場合には、上述のように計測点数Pが13であるのに対し、エコートレインの繰り返し実行回数Mを3階とした場合の計測可能数は12となり、未計測点が一点できてしまう。図10において、位相方向の感度データ数6を確保するためには、計測点502の符号3と、符号2と、符号1と、符号0と、符号−1と、符号−2の点で感度データを計測することが必要である。しかしスライス方向においてk空間の辺縁部806に属する場合には、上記符号2と、符号1と、符号0と、符号−1と、符号−2の点の内、中心より遠い位置の符号3に関して、感度データの計測点から外すようにする。
k空間の辺縁部806に属する計測点に関して、感度データの計測点を一部被計測としてもその影響は少ない。一方本計測点512は全て計測でき、また上述したようにk空間の中心部804においては感度データが十分に確保できるので、医療上重要な部分の画像の精度を確保することができる。さらに計測時間を短縮できる効果がある。
図11は、図8や図9、図10を用いて説明した処理を行うためのフローチャートであり、制御装置170により実行される。図11を用いて処理内容を具体的に説明する。なお図7と同じ符号は、処理内容や奏する効果が同じであり、繰り返しの説明を省略する。ステップS700でフローチャートが実行されると、図7でも説明したが、ステップS610で必要な情報を入力し、あるいは制御装置170が判断し、あるいは既に記憶されている条件を読み出して、必要な条件設定が行われる。図7のステップS612やS614の設定に加えて、ステップS716で位相方向の感度データ数や、スライス方向の感度データ数、中心部804と辺縁部806の領域、感度データに要求される検出数の最小閾値や最大閾値などが、設定される。ステップS620やS630が実行され、計測点数の合計Pがエコートレイン数NあるいはGEセグメント数Nの倍数でない場合に、ステップS630からステップS720に実行が移る。なおもし、計測点数の合計Pがエコートレイン数NあるいはGEセグメント数Nの倍数である場合には、ステップS630から実行がステップS670やステップS680へ遷移し、上記入力条件に基づいてステップS670やS680であるNMR信号や感度データの計測が行われ、さらな画像の生成が行われる。
一方ステップS630からステップS720へ実行が移ると、ステップS720で、計測対象がk空間の中心部804の領域であるのか、その外周である辺縁部806であるのかが、判断される。計測対象がk空間の中心部804の領域である場合には、図7と同様の処理が行われる。すなわちステップS780に記載した。図7に記載のステップS640やステップS660、ステップS662、ステップS664、ステップS666が実行される。この内容は既に図7で説明したとおりであり、図9に記載のように感度データの計測点が増加される処理が行われる。また図7で説明したステップS662やステップS664やステップS666による、処理も同様に行われる。すなわち感度に関する計測点を増加した場合に、新たな感度が上記最大閾値を超えるかどうかをステップS662で判断し、もし新たな感度が上記最大閾値を超える場合には、ステップS664で、シーケンスの繰り返し回数に当たる倍数Mを増やす処理を止め、ステップS666で感度データを増やす処理を行なわないことを表す設定を行う。上述したように、この設定は例えば感度データの増加を行わないことを示すフラグを設定するなどで可能となる。
一方図11のフローチャートの処理の対象となっている領域が、中心部804の領域ではなく、辺縁部806の領域の場合には、そのことがステップS720で判断され、次にステップS750が実行される。この状態は、計測すべき全計測件数Pの方か計測可能計測点数であるMとNとの積の値より大きい状態となっているので、ステップS750の実行により、計測可能計測点数が全計測件数Pに対して不足している数に相当する分だけ、感度データ単独の計測点数を削減する。この削減は図10に示すように、ky軸の中心から遠い計測点に対して行われる。図10の例では、符号3で示す点が感度データの計測点から外される。
ステップS750の処理により、感度データ計測点が減らされるが、この結果感度データが不足してしまうと折り返し画像の展開処理が困難となる。従ってステップS760で、感度データ計測点の削減結果が、感度データの最小閾値の条件を満たすかどうかを判断する。この感度データの最小閾値の条件はステップS610におけるステップS716で設定された条件である。ステップS760で条件を満たす場合には、ステップS670やステップS680が実行され、NMR信号や感度データの計測が行われ、さらに画像の生成が行われる。一方ステップS680の条件が満たされない場合には、辺縁部806の領域であるにもかかわらず、感度データ計測点を削減できない状態であり、ステップS770でエコートレイン等の繰り返し実行回数である倍数Mを1つ多い値とし、図7で説明したステップS640、ステップS660、ステップS662、ステップS664、ステップS666を実行する。この場合は辺縁部806の領域であるにもかかわらず、k空間の中心部804に準ずる取扱いとなる。
このように図8から図11に記載の処理を行うことにより、撮像時間の削減とSNRの向上や折り返し展開精度の向上に関して、よりきめの細かい管理が可能となり、結果的に高い精度あるいは高い分解能を維持することができる。
100:MRI装置、寝台112:寝台、被検体114:被検体、120:静磁場発生装置、122:静磁場発生回路、130:傾斜磁場発生装置、132:傾斜磁場電源、134:傾斜磁場コイル、140:高周波パルス送信装置、142:高周波発振器、144:変調器、150:シーケンサ、160:高周波信号受信装置、162:高周波受信コイル、164:増幅器、168:A/D変換器、170:制御装置、172:ROM、174:RAM、176:光磁気ディスク、178:磁気ディスク、180:CPU、182:処理装置、190:入出力装置、200:FSEシーケンス、202:励起RFパルス、204:エコートレイン、214:リフォーカスRFパルス、216:リフォーカスRFパルス、218:リフォーカスRFパルス、220:スライス選択傾斜磁場パルス、224:スライス選択傾斜磁場パルス、226:スライス選択傾斜磁場パルス、228:スライス選択傾斜磁場パルス、250:リードアウト傾斜磁場、302:励起RFパルス、304:エコートレイン、314:リフォーカスRFパルス、パルス320:スライス選択傾斜磁場、350:リードアウト傾斜磁場、334:位相エンコード傾斜磁場パルス、402:プリパルス、404:セグメント、502:計測点、802:感度データ点数、804:k空間の中心部、806:k空間の辺縁部。

Claims (10)

  1. 被検体に静磁場を印加する静磁場発生装置と、
    前記被検体に傾斜磁場を印加する傾斜磁場発生装置と、
    前記被検体に高周波磁場を印加する高周波パルス送信装置と、
    前記被検体が発生するNMR信号を受信して該信号の処理を行う高周波信号受信装置と、
    前記傾斜磁場発生装置や前記高周波パルス送信装置や前記高周波信号受信装置を制御するシーケンサと、
    制御装置と、を有し、
    前記制御装置は、k空間の本計測点での計測値と計測した感度データとから、間引かれた計測点の補間処理および折り返し画像の展開処理を行って画像を生成すると共に、
    前記制御装置は、前記本計測点の数および前記間引かれた計測点における感度データの計測点の数を含む全計測点数Pが、エコートレイン数Nあるいはセグメント数Nの倍数となるように、前記間引かれた計測点における前記感度データの計測点の数を定め、
    前記定められた感度データの計測点の数および前記本計測点の数に従ってパルスシーケスが定められ、前記パルスシーケンスに従って前記前記傾斜磁場発生装置や前記高周波パルス送信装置や前記高周波信号受信装置が制御されて、前記NMR信号や前記感度データが計測される、ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記エコートレインあるいは前記セグメントの繰り返し実行回数をMとしたとき、エコートレインあるいはセグメントをM回繰り返したことによる計測可能点数が前記全計測点数Pより大きくしかも前記全計測点数Pに最も近くなるように、前記繰り返し実行回数Mが定められ、前記全計測点数Pと前記計測可能点数との差に基づいて、前記間引かれた計測点における感度データの計測点数が追加され、前記繰り返し実行回数Mに従って前記エコートレインあるいは前記セグメントに基づく前記NMR信号や前記感度データの計測が繰り返される、ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記間引かれた計測点における感度データの計測点の追加がk空間の中央部からk空間の辺縁の方に向かって行われる、ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記k空間の中央部からk空間の辺縁の方に向かって追加された前記間引かれた計測点における感度データの追加計測点の更に辺縁側の本計測点において感度データが取得され、
    前記取得された感度データに基づいて折り返し画像の展開処理が行われる、ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項1乃至請求項5の内の一に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    位相エンコードの方向に前記計測点が配置されていると共に、前記計測点に対して前記位相エンコードの方向に等間隔に前記間引きの計測点が配置され、前記感度データが前記位相エンコードの方向において、k空間の中央部から前記k空間の両側の辺縁の方に向かって前記感度データを取得する感度データの計測点が設けられ、最も辺縁に位置する前記感度データの計測点がNMRの計測が行われる本計測点である、ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  6. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    k空間のスライス軸方向に沿った感度データ取得範囲において少なくとも中心部と辺縁部が設定され、
    前記中心部における本計測点と感度データの計測点との設定において、エコートレインあるいはセグメントをM回繰り返した時の計測可能点数が前記全計測点数Pより大きくしかも前記全計測点数Pに最も近くなるように、前記繰り返し実行回数Mが定められ、前記全計測点数Pと前記計測可能点数との差に基づいて、前記間引かれた計測点における追加される感度データの計測点数が定められる、ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  7. 請求項6に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記辺縁部における本計測点と感度データの計測点との設定において、エコートレインあるいはセグメントをM回繰り返した時の計測可能点数が前記全計測点数Pより小さくしかも前記全計測点数Pに最も近くなるように、前記繰り返し実行回数Mが定められ、前記全計測点数Pと前記計測可能点数との差に基づいて、前記間引かれた計測点における感度データの計測点数が減らされる、ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  8. 請求項7に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記全計測点数Pと前記計測可能点数との差に基づく前記間引かれた計測点における感度データの計測点の削減は、前記k空間の辺縁側から順に行われる、ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  9. 請求項1乃至請求項8の内の一に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記シーケンサは、FSEシーケンスあるいはEPIシーケンスあるいはGE系シーケンスに従って、前記傾斜磁場発生装置や前記高周波パルス送信装置や前記高周波信号受信装置を制御する、ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  10. 被検体に静磁場を印加する静磁場発生装置と、前記被検体に傾斜磁場を印加する傾斜磁場発生装置と、前記被検体に高周波磁場を印加する高周波パルス送信装置と、前記被検体が発生するNMR信号を受信して該信号の処理を行う高周波信号受信装置と、前記傾斜磁場発生装置や前記高周波パルス送信装置や前記高周波信号受信装置を制御するシーケンサと、制御装置と、を有する磁気共鳴イメージング装置の制御方法であって、
    前記制御方法は、本計測点の数および間引かれた計測点における感度データの計測点の数を含む全計測点数Pが、エコートレイン数Nあるいはセグメント数Nの倍数となるように、前記間引かれた計測点における前記感度データの計測点の数を定めるステップと、
    k空間の前記本計測点での計測値と前記計測した感度データとから、前記間引かれた計測点の補間処理および折り返し画像の展開処理を行って画像を生成するステップと、
    前記定められた感度データの計測点の数および前記本計測点の数に従ってパルスシーケスが定められ、前記パルスシーケンスに従って前記前記傾斜磁場発生装置や前記高周波パルス送信装置や前記高周波信号受信装置が制御されて、前記NMR信号や前記感度データが計測されるステップと、を有することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置の制御方法。
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