JP2017000090A - 悪性神経膠腫分子標的ペプチド - Google Patents

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Abstract

【課題】悪性神経膠腫標的ペプチド、該ペプチドをコードする核酸、及び該ペプチドを含む悪性神経膠腫送達用キャリア分子、更に、前記ペプチドを含有する複合体、該複合体を含む医薬組成物、及び前記ペプチドを含む画像診断薬の提供。【解決手段】NTGSPYE、又はRGATPMSで表されるアミノ酸配列からなるペプチド、又は前記アミノ酸配列において、1又は2個のアミノ酸が欠失、置換、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、且つ脳移行活性及び悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用を有するペプチド、若しくは、前記ペプチドのC末端側及び/又はN末端側に、1又は2個の任意のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなり、且つ脳移行活性及び悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用を有するペプチド。【選択図】なし

Description

本発明は、悪性神経膠腫標的ペプチド、該ペプチドをコードする核酸、及び該ペプチドを含む悪性神経膠腫送達用キャリア分子に関する。さらに、本発明は、上記ペプチドを含有する複合体、該複合体を含む医薬組成物、及び上記ペプチドを含む画像診断薬に関する。
神経膠腫(グリオーマ(glioma))は、グリア細胞に由来すると考えられる脳腫瘍で、脳実質の神経外胚葉組織から発生した腫瘍の総称である。全脳腫瘍の約3分の1を占めている。神経膠腫には、星細胞腫、多形性膠芽腫、髄芽腫、脳室上衣腫、乏突起膠腫、脈絡叢乳頭腫などが含まれる。
悪性神経膠腫の特徴は、腫瘍細胞の一部が血液脳関門を保ったまま増殖していることである。このため、腫瘍に特異的な分子標的プローブを作製しても、血管経由で抗腫瘍物質を腫瘍に到達させることができない。
悪性神経膠腫に対する分子標的薬としてbevacizumabがあるが、これはvascular endothelial growth factor (VEGF)に対する抗体で、悪性神経膠腫の血管新生を抑制するのが目的であり、癌細胞そのものを標的としたものではない。上記以外にも悪性神経膠腫に対する免疫治療としての抗体が存在する(非特許文献1参照)。しかしながら、一般的に抗体は、血液脳関門の制限のために脳内に移行しにくいと考えられている。
非特許文献2では、ファージディスプレイ法を用いて血液脳関門を透過する2種類のペプチドプローブ(GLA、GYR)をスクリーニングしたことが報告されている。しかしながら、GLA、GYRはどちらもヒト脳血管内皮を標的としたペプチドであり、悪性神経膠腫を標的としたものではない。
非特許文献3では、ファージディスプレイ法を用いてmultidrug resistance protein 3 (MRP3)に対するscFv抗体を単離したことが報告されている。MRP3は悪性神経膠腫に高頻度に発現されているため、これらの抗体は悪性神経膠腫を標的としたものであるが、血液脳関門を透過するかどうかは明らかではない。
非特許文献4では、ファージディスプレイ法を用いて同定されたepidermal growth factor receptor (EGFR)に結合するペプチドGE11が、膠芽腫を含むEGFRを過剰発現する腫瘍細胞においてトランスフェクションの増加を示したことが報告されている。しかしながら、これはin vitroの実験で確認されたものであり、血液脳関門を透過するかどうかは明らかではない。
非特許文献5では、ファージディスプレイ法を用いてスクリーニングされた悪性神経膠腫の細胞株であるU87MG細胞に特異的に結合するペプチドについて報告されている。しかしながら、これはin vitroでパニングされたものであり、血液脳関門を透過するかどうかは明らかではない。
非特許文献6では、ファージディスプレイ法を用いてスクリーニングされた悪性神経膠腫の細胞株であるA172に特異的に結合するペプチドについて報告されている。しかしながら、これはin vitroで実施された研究であり、血液脳関門を透過するかどうかは明らかではない。
Thomas AA, Brennan CW, DeAngelis LM, Omuro AM. Emerging therapies for glioblastoma. JAMA Neurol. 2014 Nov 1;71(11):1437-1444. van Rooy I, Cakir-Tascioglu S, Couraud PO, Romero IA, Weksler B, Storm G, Hennink WE, Schiffelers RM, Mastrobattista E. Identification of peptide ligands for targeting to the blood-brain barrier. Pharm Res. 2010 Apr;27(4):673-682. Kuan CT, Srivastava N, McLendon RE, Marasco WA, Zalutsky MR, Bigner DD. Recombinant single-chain variable fragment antibodies against extracellular epitopes of human multidrug resistance protein MRP3 for targeting malignant gliomas. Int J Cancer. 2010 Aug 1;127(3):598-611. Schaer A, Pahnke A, Schaffert D, van Weerden WM, de Ridder CM, Rodldl W, Vetter A, Spitzweg C, Kraaij R, Wagner E, Ogris M. Disconnecting the yin and yang relation of epidermal growth factor receptor (EGFR)-mediated delivery: a fully synthetic, EGFR-targeted gene transfer system avoiding receptor activation. Hum Gene Ther. 2011 Dec;22(12):1463-1473. Wu C, Lo SL, Boulaire J, Hong ML, Beh HM, Leung DS, Wang S. A peptide-based carrier for intracellular delivery of proteins into malignant glial cells in vitro. J Control Release. 2008 Sep 10;130(2):140-145. Wang D, Li W, Zhang H, Mao Q, Xia H. A targeting peptide improves adenovirus-mediated transduction of a glioblastoma cell line. Oncol Rep. 2014 May;31(5):2093-2098.
本発明は、血液脳関門を透過する作用、及び悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用を併せ持つペプチド、該ペプチドをコードする核酸、及び該ペプチドを含む悪性神経膠腫送達用キャリア分子を提供することを目的とする。さらに、本発明は、上記ペプチドを含有する複合体、該複合体を含む医薬組成物、及び上記ペプチドを含む画像診断薬を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ファージディスプレイライブラリを使用したバイオパニングを繰り返して、2種類のペプチド、BT-33(NTGSPYE:配列番号1)及びBT-80(RGATPMS:配列番号2)が血液脳関門を通過し且つ悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれるという2つの特徴を有するという知見を得た。
本発明は、これら知見に基づき、更に検討を重ねて完成されたものであり、次のペプチド、核酸、キャリア分子、複合体等を提供するものである。
項1.以下の(A)、(B)又は(C)に記載のペプチド:
(A) 配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列からなるペプチド
(B) 配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列において、1又は2個のアミノ酸が欠失、置換、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、且つ脳移行活性及び悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用を有するペプチド
(C) (A)又は(B)に示されるペプチドのC末端側及び/又はN末端側に、1又は2個の任意のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなり、且つ脳移行活性及び悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用を有するペプチド。
項2.前記(C)に示されるペプチドにおいてN末端及びC末端にそれぞれシステイン残基を有し、且つこれらのシステイン残基間でジスルフィド結合を形成している、項1に記載のペプチド。
項3.項1に記載のペプチドをコードする核酸。
項4.項1又は2に記載のペプチドを含む悪性神経膠腫送達用キャリア分子。
項5.項1又は2に記載のペプチド、及びそれに結合した抗癌作用を有する化合物を含有する複合体。
項6.項5に記載の複合体を含む医薬組成物。
項7.脳腫瘍の予防及び/又は治療用である、項6に記載の医薬組成物。
項8。項1又は2に記載のペプチドを含む脳腫瘍の画像診断薬。
本発明のペプチドは、血液脳関門を透過し且つ悪性神経膠腫細胞に特異的に取り込まれるという優れた特性を有している。また、ヒト悪性神経膠腫細胞は遺伝子レベルで多様性を示すが、本発明のペプチドは悪性神経膠腫細胞であればその遺伝的サブタイプに関わりなく取り込まれ得る。
さらに、本発明のペプチドのうち一方は、治療が難しいと言われている癌幹細胞に取り込まれる性質があり、当該性質は治療に応用する上でのメリットになると予想される。
悪性神経膠腫モデルマウスにおけるファージBT-33の腫瘍特異的取り込みを示す写真である。ヒト悪性神経膠芽腫細胞をマウス脳(線条体)に摂取後2ヶ月にて尾静脈からファージBT-33を注入し、蛍光抗体免疫染色によってファージを検出した(anti-bacteriophage (NEB, E-8033S), GFAP (DAKO, Z0344), Nestin (Abcam, ab92391), Olig2 (IBL, 18953)による染色)。GFAP陽性の悪性神経膠腫細胞に特異的に取り込まれている。右図は左図の主要部の拡大である(スケール=1 mm(左図)、400μm(右図))。 悪性神経膠腫モデルマウスにおけるファージBT-80の腫瘍特異的取り込みを示す図である。ヒト悪性神経膠芽腫細胞をマウス脳(線条体)に摂取後2ヶ月にて尾静脈からファージBT-80を注入し、蛍光抗体免疫染色によってファージを検出した(anti-bacteriophage (NEB, E-8033S), GFAP (DAKO, Z0344), Nestin (Abcam, ab92391), Olig2 (IBL, 18953)による染色)。Nestin陽性の悪性神経膠腫細胞に特異的に取り込まれている。右図は左図の主要部の拡大である(スケール=1 mm(左図)、400μm(右図))。 悪性神経膠腫モデルマウスにおけるファージBT-33のGFAP陽性腫瘍細胞への特異的取り込みを示す写真である。図1の腫瘍細胞を強拡大したものである(anti-bacteriophage (NEB, E-8033S), anti-GFAP (DAKO, Z0344), anti-Nestin (Abcam, ab92391), anti- Olig2 (IBL, 18953), anti-CD11b (BD, 557586), anti-PECAM1 (SantaCruz, SC-1506R)による染色)。ファージBT-33はGFAP陽性の悪性神経膠腫細胞に特異的に取り込まれている。左列:中列と右列の重ね合わせ画像、中列:ファージの染色、右列:GFAP, Nestin, Olig2, CD11b又はPECAM1の染色(スケール=20μm)。 悪性神経膠腫モデルマウスにおけるファージBT-80のGFAP陽性腫瘍細胞への特異的取り込みを示す写真である。図2の腫瘍細胞を強拡大したものである(anti-bacteriophage (NEB, E-8033S), anti-GFAP (DAKO, Z0344), anti-Nestin (Abcam, ab92391), anti-Olig2 (IBL, 18953), anti-CD11b (BD, 557586), anti-PECAM1 (SantaCruz, SC-1506R)による染色)。ファージBT-80はNestin陽性の悪性神経膠腫細胞に特異的に取り込まれている。左列:中列と右列の重ね合わせ画像、中列:ファージの染色、右列:GFAP, Nestin, Olig2, CD11b又はPECAM1の染色(スケール=20μm)。 悪性神経膠腫モデルマウスにおけるパニング前の非選択ファージライブラリ(Phage D7(phD7))は腫瘍特異的に取り込まれないことを示す写真である。ヒト悪性神経膠芽腫細胞をマウス脳(線条体)に摂取後2ヶ月にて尾静脈から非選択ファージライブラリ(Phage D7(phD7))を注入し、蛍光抗体免疫染色によってファージを検出した(anti-bacteriophage (NEB, E-8033S), GFAP (DAKO, Z0344), Nestin (Abcam, ab92391), Olig2 (IBL, 18953)による染色)。GFAP, Nestin又はOlig2陽性の悪性神経膠腫細胞に特異的な取り込みは認められない。スケール=1 mm。 ファージBT33, BT80, Phage D7の悪性神経膠腫細胞特異的な取り込みを示すグラフである。異なる3人の悪性腫瘍神経膠腫患者由来の癌幹細胞を103〜107 phage/mlのBT33, BT80, Phage D7と共に37℃で共培養した後、ファージの結合を蛍光抗体免疫染色で検出し定量化を行った。BT33, BT80は、Phage D7に比べ全ての種類の悪性神経膠腫細胞に特異的な結合が認められる。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本明細書において「含む(comprise)(含有する)」とは、「本質的にからなる(essentially consist of)」という意味と、「からなる(consist of)」という意味をも包含する。
ペプチド、核酸
本発明のペプチドは、以下の(A)、(B)又は(C)であることを特徴とする。
(A) 配列番号1(NTGSPYE)又は配列番号2(RGATPMS)で表されるアミノ酸配列からなるペプチド
(B) 配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列において、1又は2個のアミノ酸が欠失、置換、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、且つ脳移行活性及び悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用を有するペプチド
(C) (A)又は(B)に示されるペプチドのC末端側及び/又はN末端側に、1又は2個の任意のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなり、且つ脳移行活性及び悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用を有するペプチド。
本発明において「脳移行活性」とは、ペプチド等の分子が体内へ静脈投与等により投与された場合に、当該分子が脳組織内へ移行する活性を意味する。
本発明において「悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用」とは、ペプチドが、正常細胞や悪性神経膠腫細胞以外の癌細胞と比べて悪性神経膠腫細胞に対してより多く細胞内に取り込まれる作用を意味する。
本発明のペプチドは、脳移行活性(即ち、血液脳関門透過性)及び悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用を有している。
本発明のペプチドが、脳移行活性を示す対象となり得る動物は、血液脳関門を有する動物であれば特に限定されないが、好ましくは哺乳動物であり、哺乳動物としては例えば、マウス、ラット、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヤギ、サル、ヒト等が挙げられる。
本発明のペプチドには、その塩も含まれる。ここで「塩」とは、ペプチドの薬理学的に許容される任意の塩であり、例えば、ペプチドのナトリウム塩、カルシウム塩、カリウム塩、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、リン酸塩、有機酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、シュウ酸塩、乳酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、ピクリン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩等)等が挙げられる。
また、本発明のペプチドには、その誘導体も含まれる。ここで「誘導体」とは、本発明のペプチドの官能基を公知の方法により修飾、付加、置換、変異、削除等により改変されたものをいう。例えば、本発明のペプチドのN末端、C末端、又はアミノ酸の側鎖が保護基などによって修飾されているものが挙げられる。誘導体としては、例えば、アセチル化、パルミトイル化、アミド化、ダンシル化、ミリスチル化、アクリル化、ビオチン化、リン酸化、アニリド化、ベンジルオキシカルボニル化、サクシニル化、ホルミル化、ニトロ化、スルフォン化、モノメチル化、アルデヒド化、グリコシル化、ジメチル化、トリメチル化、グアニジル化、環状化、マレイル化、トリフルオロアセチル化、トリニトロフェニル化、カルバミル化、ポリエチレングリコール化、アセトアセチル化、グリコシル化、標識化(例えば、PET用放射性核種、蛍光色素など)されたもの等が挙げられる。
本発明のペプチドを構成するアミノ酸は、L体又はD体のいずれであってもよい。また、本発明のペプチドを構成するアミノ酸は、天然のアミノ酸に限定されず、非天然のアミノ酸であってもよい。
上記(B)のペプチドにおいて、欠失、置換、挿入及び/又は付加されるアミノ酸の個数は、1又は2個、好ましくは1個である。アミノ酸を置換する場合、性質の似たアミノ酸に置換すれば、元のペプチドの活性が維持されやすいと考えられる。
上記(C)のペプチドにおいて、C末端側及び/又はN末端側に付加される任意のアミノ酸の個数は、1又は2個、好ましくは1個である。
任意のアミノ酸は特に限定されないが、例えば、システインを挙げることができる。システイン残基を付加させることにより、システインのSH基を利用して、本発明のペプチドに化合物を結合させることができる。システインを付加させる場合、直接システインを付加するのではなく、他のアミノ酸を間に介在させた状態でシステインを付加させてもよい。
本発明の上記(C)のペプチドの1つの態様として、N末端及びC末端にそれぞれシステイン残基を有し、且つこれらのシステイン残基間でジスルフィド結合を形成している環状化ペプチドを挙げることができる。
特定のアミノ酸配列において、1若しくは2個以上のアミノ酸を欠失、置換、挿入及び/又は付加させる技術は公知である。
本発明のペプチドは、固相合成法、液相合成等の公知の合成手法を利用することや、該ペプチドをコードする核酸を導入した形質転換体を培養することにより製造することができる。形質転換体を作製するための宿主としては、例えば、酵母、大腸菌、昆虫細胞、哺乳動物細胞、植物細胞などが挙げられる。
生産したペプチドの精製は、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ハイドロキシアパタイトカラムクロマトグラフィー、硫酸アンモニウム塩析法等により行うことができる。
本発明の核酸は、上記(A)、(B)又は(C)のペプチドをコードすることを特徴とする。
本発明において「核酸」及び「ポリヌクレオチド」は同義であって、これらはDNA及びRNAの両方を含み2本鎖であっても1本鎖であってもよい。
本発明の核酸は、化学合成、生化学的切断/再結合などの常法で作製することができる。当該核酸は、上記ペプチドの作製等に使用することができる(例えば、当該核酸が導入された形質転換体を培養することなど)。
悪性神経膠腫送達用キャリア分子
本発明の悪性神経膠腫送達用キャリア分子は、上記(A)、(B)又は(C)のペプチドを含むことを特徴とする。
本発明において「悪性神経膠腫送達用キャリア分子」とは、悪性神経膠腫へ送達するためのキャリア分子を意味する。
本発明のペプチドは、血液脳関門を透過し且つ悪性神経膠腫細胞に特異的に取り込まれるため、本発明のペプチドは、他の物質や分子を脳内の悪性神経膠腫に送達するためのキャリア分子として利用することが可能である。例えば、本発明のキャリア分子を他の分子や物質と結合させることにより、他の物質や分子を脳内の悪性神経膠腫に移行させることが可能である。
また、本発明のペプチドにミセル、リポソーム又はマイクロカプセルを結合させることによっても悪性神経膠腫送達用キャリア分子として利用することができる。この場合、ミセル、リポソーム又はマイクロカプセル内に目的の分子や物質を封入することによって、これらを脳内の悪性神経膠腫に移行させることが可能である。
複合体
本発明の複合体は、上記(A)、(B)又は(C)のペプチド、及びそれに結合した抗癌作用を有する化合物を含有することを特徴とする。
本発明のペプチドは脳移行活性及び悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用を有することから、本発明のペプチドに結合させる抗癌作用を有する化合物は脳移行活性及び悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用が付与される。本発明のペプチドに結合させることにより、抗癌作用を有する化合物を効率的に脳内の悪性神経膠腫に移行させることができ、脳腫瘍に対する治療及び/又は予防効果が発揮されることが予想される。
抗癌作用を有する化合物としては、脳腫瘍、好ましくは悪性神経膠腫の予防及び/又は治療に有効な化合物であれば特に制限なく使用できるが、例えば、ドキソルビシン(doxorubicin)、SN-38などを挙げることができる。
抗癌作用を有する化合物の大きさは特に制限されないが、通常は、物理的に血液脳関門を通過し得る程度の大きさを上限とする。
本発明のペプチドと抗癌作用を有する化合物は、適宜、公知の方法を利用して結合させることができる。そのような結合方法としては、例えば、本発明のペプチドがシステイン残基を有する場合には、本発明のペプチドのシステイン残基と抗癌作用を有する化合物を-SS-結合を介して結合させることや、適当な架橋剤を介して結合させることなどが挙げられる。また、本発明のペプチドとそれに結合した抗癌作用を有する化合物をそれぞれコードするDNAを連結したDNAをベクターに導入して、大腸菌などの宿主細胞内で発現させるなどの常法により、複合体を得ることもできる。
架橋剤としては、本発明のペプチドと抗癌作用を有する化合物を結合できる少なくとも2価の架橋剤であれば特に限定されないが、例えば、N-(6-マレイミドカプロイルオキシ)コハク酸イミドエステル(EMCS)などが挙げられる。
医薬組成物
本発明の医薬組成物は、上記の複合体を含むことを特徴とする。
医薬組成物として調製する場合、上記の複合体をそのまま使用するか、又は医薬品において許容される無毒性の担体、希釈剤若しくは賦形剤とともに、タブレット(素錠、糖衣錠、発泡錠、フィルムコート錠、チュアブル錠、トローチ剤などを含む)、カプセル剤、丸剤、粉末剤(散剤)、顆粒剤、細粒剤、液剤、懸濁液、乳濁液、ペースト、シロップ、注射剤(使用時に、蒸留水又はアミノ酸輸液や電解質輸液等の輸液に配合して液剤として調製する場合を含む)などの形態に調製して、医薬用の製剤にすることができる。
本発明の医薬組成物における上記の複合体の含量は、医薬組成物全量中0.001〜100重量%、好ましくは0.01〜99重量%、より好ましくは0.1〜99重量%の範囲から適宜選択することができる。
本発明の医薬組成物の投与方法は特に限定されず、例えば、動脈内投与、静脈内投与、口腔内投与、直腸投与、経腸投与、経皮投与、経口投与などにより行うことができる。
本発明の医薬組成物は、ヒトを含む哺乳動物に対して投与される。
本発明の医薬組成物の投与量は、患者の体重、年齢、性別、症状などの種々の条件に応じて適宜決定することができる。
本発明の医薬組成物は、脳腫瘍の予防及び/又は治療に有用である。
本発明における「脳腫瘍」とは、頭蓋内に発生する腫瘍を意味し、好ましくは悪性神経膠腫である。
本発明のペプチドは脳移行活性及び悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用を有することから、本発明のペプチドに結合させた抗癌作用を有する化合物を効率的に脳内の悪性神経膠腫に移行させて、脳腫瘍の予防及び/又は治療効果を発揮することが期待される。
画像診断薬
本発明の脳腫瘍の画像診断薬は、上記ペプチドを含むことを特徴とし、造影剤を更に含むことが望ましい。ここで、造影剤としては、画像診断の際に脳腫瘍を可視化することが可能な化合物であれば特に制限無く使用することができる。
本発明のペプチドをPET用放射性核種、蛍光色素などで標識化した上で、又はPET用放射性核種、蛍光色素などで標識化された分子と結合させた上で、体内に投与することで、当該ペプチドは効率的に脳内の悪性神経膠腫に移行でき、脳腫瘍の画像診断が可能となると考えられる。
本発明のペプチドは経静脈投与でヒト悪性神経膠腫細胞に特異的に取り込まれることが後述する実施例で証明されているので、本発明のペプチドは血液脳関門を透過し且つ悪性神経膠腫細胞内に特異的に取り込まれるという2つの特徴を有する。
ヒト悪性神経膠腫細胞は遺伝子レベルで多様性を示すが、本発明のペプチドは悪性神経膠腫細胞であればその遺伝的サブタイプに関わりなく取り込まれるという特性を有している。
配列番号1で表されるペプチドはGFAP陽性悪性神経膠腫細胞に、配列番号2で表されるペプチドはNestin陽性悪性神経膠腫細胞に取り込まれる傾向があり、それぞれ異なる特徴を有している。特に、配列番号2で表されるペプチドは治療が難しいと言われている癌幹細胞に取り込まれる性質があり、優れた治療効果が得られることが期待される。
以下、本発明を更に詳しく説明するため実施例を挙げる。しかし、本発明はこれら実施例等になんら限定されるものではない。
試験例
滋賀県立成人病センターの倫理委員会の審査・承認を受け手術で摘出した悪性神経膠腫から腫瘍幹細胞株を樹立し、それをSICDマウスの脳に移植し、経時的MRIで増殖−浸潤することを観察した。移植から約2ヶ月後にファージディスプレイライブラリを使用してバイオパニングを実施した。
ファージディスプレイライブラリとして、New England Biolabs社製Ph.D.-C7C Phage Display Peptide Libraryを用いた。これは、繊維状のM13ファージのマイナーコートタンパク質pIIIに融合した7merペプチドが、ファージの親和性を決定している先端部にランダムに発現しているファージディスプレイライブラリである。システイン残基のペアの間に置かれた7merペプチドは、システイン間のジスルフィド結合によってループ形として標的に提示される。システイン残基に挟まれたランダム化7merペプチド配列の外側の先端部にはAla-Cysが、後端部にはpIIIとの間の短いリンカー配列Gly-Gly-Gly-Serが結合している。すなわち、Ala-Cys-(NNK)7-Cys-Gly-Gly-Gly-Serとなっている。Nはランダムに発現するG、T、A、Cのいずれかの塩基、KはG、Tのいずれかの塩基、(NNK)7は7merペプチドを示す。この7merペプチドは、約1.3×109通りの配列が発現することが期待される。
ヒト膠芽腫をSCIDマウスの脳に移植したxenograftモデルにファージディスプレイライブラリを1×1011 pfu/200μLで尾静脈内投与し、5分間静置した。なお、マウスにはあらかじめネンブタール(大日本住友製薬)を腹腔内投与(体重の1/100量)し、麻酔した。その後、胸郭を開き、ペリスタポンプを用いて左心室より氷冷PBSを30〜40 mL灌流し、脱血処理した。抜脳して腫瘍部分を500μLのPBS中に取り出し、ホモジナイズした。
この腫瘍懸濁液中には腫瘍に結合したファージが含まれているので、これを10μL取って、LB培地中で増殖した200μLの大腸菌ER2738宿主株に感染させた。45℃の液体状LB-top agar(1)の5 mLと混合し、IPTG (和光純薬工業)及びXgal (和光純薬工業)を含むLBアガー(Difco LB Agar, Lennox)培地(LB/IPTG/Xgalアガー培地)(2)で作製した9 cm径のプレートに播種した。37℃で14〜16時間培養後、プラークを形成したファージを回収するため、10 mLのSM buffer(3)を加え、4℃で16〜24時間静置した後、全量を回収した。
ファージを増殖させるため、10 mMのMgCl2を含む250 mLのLB培地(Difco LB Broth, Lennox)(4)中に回収したSM buffer 3〜5 mL、ER2738宿主株1〜3 mLを加え、37℃、3〜4時間、180〜200 rpmで振盪培養した。培養後、1 mLのクロロフォルムを加え、5分間放置し、12,000 gで4℃、20分間、遠心した。遠心後、全体量の80%程度の上清を6本の50 mL遠心管に分注した。ファージを沈澱させるため、20%PEG/NaCl(5)を各々1/6分量となるように加え、4℃で16時間保存した。12,000 gで4℃、15分間遠心した後、得られたファージペレットを500μLのPBSに回収し、懸濁させた。この懸濁液から増殖したファージのタイターを測定し、1×1011 pfu/200μLとなるようにPBSで希釈した。
ここまでが、1回目のin vivoバイオパニングで、この操作を4回繰り返した後、得られたファージの7merペプチドのアミノ酸配列を決定した。
4回目のパニングで重複する配列が5種類出てきた。このうち有望な株(BT-33(NTGSPYE:配列番号1)及びBT-80(RGATPMS:配列番号2))のファージを増殖後、同様に脳腫瘍モデルマウスに静脈投与した。4%パラホルムアルデヒドで還流固定した後、脳を摘出し、厚さ30μmの冠状凍結切片を作製し、M13ファージ抗体による蛍光免疫染色法を用いてファージの局在を検出した。結果を図1〜図4に示す。
結果、マウス脳内の腫瘍に特異的かつ均一にファージBT-33及びBT-80が検出された(図1、2)。PECAM1、CD11b、Olig2、Nestin、及びGFAPの蛍光染色では、BT-33は主にGFAP陽性細胞に取り込まれており、BT-80はNestin陽性細胞に取り込まれていた(図3、4)。
また、パニングによる選択前の非選択ファージライブラリ(Phage D7(phD7))では、腫瘍周辺の一部にのみファージが検出された(図5)。
また、BT-33、BT-80はin vitroにて異なる3人の悪性神経膠腫細胞に特異的に結合したことから、悪性神経膠腫細胞の遺伝的サブタイプに関わりなく取り込まれると考えられる(図6)。
(1)LB-top agar
LB培地 35 g
アガロース 7 g
total volume 蒸留水 1 L
(2)LB/IPTG/Xgalアガー培地
LBアガー 35 g
IPTG/Xgalストック 1 mL
total volume 蒸留水 1 L
IPTG/Xgalストック
IPTG (isopropyl-β-D-thiogalactoside) 1.25 g
Xgal (5-Bromo-4-chloro-3-indolyl-β-D-galactoside) 1 g
N,N-ジメチルホルムアミド 25 mL
(3)SM buffer
NaCl 5.8 g
MgSO47H2O 2 g
1M Tris-HCl(pH7.5) 50 mL
ゼラチン 100 mg
total volume 蒸留水 1 L
(4)LB培地
LB培地 35 g
total volume 蒸留水 1 L
(5)20%PEG/NaCl
ポリエチレングリコール-8000 200 g
NaCl 146.1 g
total volume 蒸留水 1 L
<考察>
生体バイオパニング法により、BT-33及びBT-80は腫瘍血管ではなく腫瘍細胞に特異的に結合するペプチドであることが確認できた。また、BT-33及びBT-80は経静脈投与でヒト悪性神経膠腫細胞に特異的に取り込まれたことから、これらのペプチドは血管を透過できる上に悪性神経膠腫の細胞内に特異的に取り込まれる特徴を有することが分かる。
BT-33は、GFAP陽性、BT-80はNestin陽性悪性神経膠腫細胞に取り込まれる傾向があった。Nestinは、治療が難しいと言われている腫瘍幹細胞で発現することが知られているので、これは治療に応用する上でのメリットになり得る。
これらのペプチドに遺伝子導入物質や抗がん剤を組み込むことにより悪性神経膠腫の新しい治療法となることが期待できる。

Claims (8)

  1. 以下の(A)、(B)又は(C)に記載のペプチド:
    (A) 配列番号1又は配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチド
    (B) 配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列において、1又は2個のアミノ酸が欠失、置換、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、且つ脳移行活性及び悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用を有するペプチド
    (C) (A)又は(B)に示されるペプチドのC末端側及び/又はN末端側に、1又は2個の任意のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなり、且つ脳移行活性及び悪性神経膠腫細胞に選択的に取り込まれる作用を有するペプチド。
  2. 前記(C)に示されるペプチドにおいてN末端及びC末端にそれぞれシステイン残基を有し、且つこれらのシステイン残基間でジスルフィド結合を形成している、請求項1に記載のペプチド。
  3. 請求項1に記載のペプチドをコードする核酸。
  4. 請求項1又は2に記載のペプチドを含む悪性神経膠腫送達用キャリア分子。
  5. 請求項1又は2に記載のペプチド、及びそれに結合した抗癌作用を有する化合物を含有する複合体。
  6. 請求項5に記載の複合体を含む医薬組成物。
  7. 脳腫瘍の予防及び/又は治療用である、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 請求項1又は2に記載のペプチドを含む脳腫瘍の画像診断薬。
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