JP2016537168A5 - - Google Patents

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チムニーグラフトステント
本発明は、特にヒトまたは動物の体内へのチムニー移植を行うためのステントに関する。
本発明は、脈管疾患の治療、特に動脈瘤の治療に用途を有する。さらに詳細には、本発明によるステントは、血管内で少なくとも1つのさらなるステントに対して平行に配置されるように意図されたステントである。
動脈瘤は、血管、特に動脈の壁部の局所的拡張であり、結果として可変サイズのポケットを形成する。動脈瘤破裂は、場合によっては致命的な血管障害となる。したがって、血管が破裂する前に動脈瘤を治療することが極めて重要となる。
動脈瘤は、開腹手術によって、およびより一般的になりつつあるものとして血管内手術により治療され得る。この技術は、低侵襲性であるため多くの場合好ましい。これは、例えば大動脈の損傷エリア内部にステントを配置して、血流から動脈瘤を除去することからなる。このステントは、大動脈を開くことなく取り付けられ、他の周囲血管を経由して挿入される。
動脈瘤は、二次血管への分枝が位置する動脈のエリアに位置し得る。この場合、二次血管内の血流を維持しつつ、血流から動脈瘤を同時に除去することが必要となる。
チムニー移植技術は、治療すべき動脈中に主要ステントを配置することと、主要ステントに対して平行に側枝ステントを挿入して動脈と血流の維持が求められる二次血管との間の連結をもたらすこととからなる。側枝ステントは、平行におよび主要ステントの外部に配置される。この技術により、動脈瘤セグメントを除去しつつ、主要ステントを経由した動脈中の血流および二次血流の透過性を確保することが可能となる。
このチムニー移植の主な利点は、位置決めの単純さ、ならびに他の技術、特に特注製造および極めて正確な位置決めを必要とする有窓移植と比較した場合の設備の入手のしやすさである。
しかし、主な欠点は、機械的不一致による2つのステント間における漏れの危険性であり、これは、動脈瘤嚢中のエンドリークという結果をもたらしやすい。
US-A1-20130203134は、平行なステント同士の間のエンドリークを制限するために、一方では主要ステントに対しておよび他方では動脈に対して適合化されるように変形されるのに適した非円形断面を有する二次血管のための側枝ステントを開示する。この技術は、側枝ステントの変形の制御が比較的困難であり比較的不安定であるため、満足のゆくものではない。二次血管内における血流が不十分となる。
US-A1-20130203134
したがって、動脈瘤を治療すると共に、二次血管との連結を強化することの両方に適したステントが必要である。
これを目的として、本発明は、端部部分の一方に、優先的には近位端部に、少なくとも1つのゴデットを備えるステントに関する。このゴデットは、ステントの前記端部、優先的には近位端部に向かって配向されて、側枝ステントとかみ合うのに適したくぼみをステントの外周部に形成する。
近位部分にゴデットが存在することにより、2つのステント間のかみ合いを最適化すると共に、側枝ステントのための空間を主要ステント中に形成することが可能となる。側枝ステントは、主要ステントを変形させない、または若干のみ変形させることにより、主要ステントは、実質的に円形の断面を保持し、さらに一方で側枝ステントは、変形または若干の変形を伴わずに二次血管との連結の延長化に適応化される。
好ましくは、ステントは、側枝ステントの挿入のために正確な調節、特に角度調節を必要とすることなくステントの位置決めを容易化するために、ステントの外周部に複数のゴデットを備える。
さらなる目的および利点が、好ましい実施形態の以下の説明の中で明らかになろう。
本発明は、管状シースと開口を画成する管状フレーム構造部とを備えるチムニー移植に適したステントであって、ステントが、シースの一方の端部に、側枝ステントとかみ合うように意図されたくぼみを開口に形成するために前記端部に向かって形成された少なくとも1つのゴデットを備えることを特徴とする、ステントに関する点に留意されたい。
本発明の好ましい、しかし非限定的な代替形態によれば、ステントは、以下のようなものである。
ゴデットは、シースにより形成される。
ゴデットにて、フレーム構造部は、ゴデットが自由に変形できるように構成される。
シースは、フレーム構造部を少なくとも部分的に覆う。
シースおよびフレーム構造部は、重畳される。
シースは、フレーム構造部よりも短い。
フレーム構造部は、シースの近位端部に、「Z字」形状に配置されたおよび近位端部に向かう近位頂部を備える外周部金属ワイヤを備え、少なくとも1つのゴデットは、2つの連続近位頂部間に形成される。
ゴデットは、プリーツの形態で折畳み配置にデフォルトで保持される。
プリーツは、取外し可能装着手段により保持される。
装着手段は、シースの外面上に配置される。
形成されたプリーツは、ステントの長手方向軸に沿って配向された主要構成要素を備える。
プリーツは、フレーム構造部の外周部上にゴデットを位置合わせする。
ステントは、シースの外周部上に複数のゴデットを備える。
ゴデットは、「Z字」形状で構成されたフレーム構造部の外周部金属ワイヤの近位頂部間に形成される。
さらなる態様によれば、本発明は、ヒトまたは動物の血管内で平行に組み立てられるように意図された主要ステントと側枝ステントとを備えるチムニー移植に適したステントシステムであって、主要ステントが、一方の端部に、主要ステントの外面の一部分上に側枝ステントを受けるくぼみを形成するように前記端部に向かって形成された少なくとも1つのゴデットを備えることを特徴とする、ステントシステムに関する。
本発明のさらなる分離可能な態様によれば、ゴデットは、側枝ステントの直径と、優先的には直径の半分と等しい最大深さを有する。
有利には、チムニー移植に適したステントは、管状シースに関連付けられた管状フレーム構造部を備え、ステントは、圧縮位置および展開位置を取るように構成され、シースおよびフレーム構造部は、展開位置においてはシース上の少なくとも2つの接触点およびフレーム構造部上の少なくとも2つの支承点の高さにてそれぞれシースの一方の端部と接触状態になり、前記シースの2つの接触点間のシースの長さは、側枝ステントを受けるのに適したくぼみをステントに形成するようにフレーム構造部の2つの支承点間の距離よりも大きいことを特徴とする。
さらなる態様によれば、本発明は、上述のようなステントと優先的には少なくとも1つの側枝ステントとを取り付けるための方法に関する。この方法は、以下の連続ステップ、すなわち
治療すべき大動脈に圧縮形態で主要ステントを挿入するステップと、
主要ステントを展開するステップと、
主要ステントに続く二次血管に側枝ステントを挿入するステップと、
二次血管内に部分的に、および主要ステントのゴデットの高さにて動脈内の主要ステントと部分的に平行に側枝ステントを位置決めするステップと、
側枝ステントを展開するステップと
を含む。
有利には、側枝ステントは、主要ステントの外面に隣接される。
有利には、側枝ステントを展開させるステップにより、プリーツが展開される。
有利には、プリーツを固定するための手段は、側枝ステントの展開により無効化される。
限定的なものとなることなく本発明を示すより良好に理解するために、例として図面が示される。
折畳み配置にある複数のゴデットを備えるステントの近位部分の長手方向断面 図である。 展開位置にある複数のゴデットを備えるステントの近位部分の長手方向断面図 である。 折畳み配置において示されるゴデットを位置決めするための実施形態を示す、 ステントの断面図である。 折畳み配置において示されるゴデットを位置決めするための実施形態を示す、 ステントの断面図である。 折畳み配置において示されるゴデットを位置決めするための実施形態を示す、 ステントの断面図である。 ゴデットが展開位置にある、ステントの断面図である。 本発明によるゴデットの実施形態を示す図である。 本発明によるゴデットの実施形態を示す図である。 本発明によるゴデットの実施形態を示す図である。 腎動脈中に配置された本発明によるステントを伴ったチムニーグラフトの位置決めの原理図、ならびに2つの平行なステントのかみ合いの断面図である。 2つの取外し可能装着手段により固定されたプリーツの形態の、折畳み配置のゴデットを備える、本発明によるプロテーゼの斜視図である。 非折畳み配置のゴデットを備える、本発明によるプロテーゼの斜視図である。 側枝ステントが平行に取り付けられた状態にある、動脈内の定位置における先行技術によるステントの斜視図である。 側枝ステントが平行に取り付けられた状態にある、動脈内の定位置における先行技術によるステントの斜視図である。
本発明は、体内プロテーゼとしても知られるステントに関する。
「近位」および「遠位」という用語は、心臓に対して解釈されるものであり、近位は心臓により近く、遠位はより遠い。
「ステント」という用語は、ヒトまたは動物の身体の一部への挿入用または植込み用のデバイスを指す。本発明によるステントは、ヒトまたは動物の身体の脈管系に挿入または植込みされるように意図される。ステントは、血管壁を維持するように意図され、可能な限り血管壁の開口直径の完全性を確保する。ステントは、有利には生体適合性であり、永続性または生物吸収性であることが可能である。
ステント1は、近位端部8と、遠位端部9(共に開口部を画定する)と、図示する動脈の場合には近位端部8から遠位端部9まで、一方の端部から他方の端部に血液を通過させ得るようにステント1に沿って延在する開口19とを備える。
ステント1は、プロテーゼ組織としても知られるシース2を備える。シース2は、材料層である。このシース2は、ステント1の開口19を通して血流を回復させるために漏出防止材料から作製される。シース2は、管形状を有する。例として、シース2は、Gore-tex(登録商標)またはDacron(登録商標)から作製される。
ステント1は、好ましくはシース2の形状を保持するためにフレーム構造部3を備える。フレーム構造部3は、シース2に対して内部および/または外部に位置してもよく、あるいは一部においては内部におよび別の部分においては外部に位置してもよい。第1のオプションによれば、フレーム構造部3は、シース2と全体的に関連付けられ、または第2のオプションによれば、フレーム構造部3は、シース2と関連付けられない部分を有し、すなわちフレーム構造部3は、シース2と部分的に関連付けられ、特にシースよりも長い。例えば、フレーム構造部3の近位部分は、シース2を有さず、すなわちシースの一部と接触状態になく、それにより血管内でのステント1の固定を容易にする。この場合に、シース2は、フレーム構造部3よりも短い。このフレーム構造部3により、ステント1に形状を与え、ステント1が配置される血管に十分な液密性を確保することが可能となる。フレーム構造部3により、血管の壁部に対接してステント1を適用することが可能となる。
好ましくは、フレーム構造部3は、管形状を有する。本発明では、「管状の」という用語は、問題となる構造部が、2つの開口端部を有する中央チャネル開口部を画成することを意味する。形状的には、管形状は、任意の細長形状であってもよく、特に円形断面を任意に有する円筒状である。管形状は、取り付けられる血管の長さ方向に沿って配向された、管形状の長手方向に沿った湾曲部を任意に備えてもよい。
フレーム構造部3は、穿孔され、フレーム構造部3は、好ましくは二次血管分枝ゾーンに干渉しない。有利には、フレーム構造部3はメッシュを形成する。従来的に使用されるメッシュパターンは、例えばZ形状ステントである。本説明の以降においては、「ステント」という用語が使用される。有利には、フレーム構造部3は、ジグザグまたはZ字形状を形成する少なくとも1つの円形ステントを備える。ジグザグ形状ステントは、一連の湾曲状セグメントまたは屈曲部により相互連結された一連の直線状セグメントまたは横方向セグメント7を備える。湾曲状セグメントは、鋭角部または頂部6を備えてもよい。Z字形状では、直線状セグメント7は、相互に角度を置いてすなわち非平行に配置され、頂部6により連結される。フレーム構造部3は、従来的には金属であり、例えばNitinol(登録商標)またはコバルトクロムなどの材料から作製される。また、フレーム構造部3は、例えば乳酸系ポリマーなどの生体適合性および生物分解性の材料から作製されてもよい。
ステント1、ならびにしたがってフレーム構造部3およびシース2は、血管の構造に適合するように可撓性である。
ステント1は、取り付けられる場合には圧縮され、血管および血流を固定する役割を果たすために後に拡張されるように構成される。ステント1は、バルーン拡張可能であってもよく、すなわちバルーンが、ステント1の開口19内で膨張されてフレーム構造部3を展開し、したがってバルーンが除去および/または自己拡張するとフレーム構造部3は定位置に留まる。すなわち、ステント1は、圧縮応力が例えばステントが初めに収容される挿入管の除去によってなど除去されると、設計により単独で展開される。
本発明によるステント1は、それ自体において主要血管内に取り付けられて、または市場で知られている他のタイプのステントと関連付けられて使用され得る。
本発明によるステント1は、動脈瘤および二次血管への分枝を有する血管内に位置決めされるように意図される。典型的には、ステント1は、腎動脈または腹大動脈弓に取り付けられるように意図される。
本発明によるステント1は、好ましくは治療すべき症状を有する主要血管内に取り付けられるように意図される。少なくとも1つのさらなるステント10が、二次血管内に取り付けられる。このステント10は、体内プロテーゼとしても知られる。本説明に関して、このステント10は側枝ステント10と呼ばれる。側枝ステント10は、以降で説明されるゴデット4を別とすれば、シース2およびフレーム構造部3を有する上述のようなステント1と同様の構造を有する。
特徴的な点として、本発明によるステント1は、好ましくは近位部分にステント1の前記端部に向かう、好ましくは近位端部8に向かうゴデット4を備え、それによりプロテーゼ1の外周部にくぼみを形成するゴデット4は、側枝ステント10とかみ合うように意図される。
ゴデット4は、フレア状波形で延在する。有利には、ゴデット4は、シース2の層中に形成される。シース2は、その近位部において、近位端部8に向かってフレア状をなす波形部をステント1の開口19に向かって備える。
ゴデット4は、シース2の外周部の余剰長さにより形成される。一実施形態によれば、余剰長さは、シース2の所定の高さ16に沿って有効である。余剰長さは、全高16に沿って固定され、したがってスリーブを形成してもよい。優先的には、余剰長さは、シース2の近位端部に向かってこの高さ16に沿って増大し、任意には線形的に増大する。局所的フレアがそこに形成される。ゴデット4のフレア状プロファイルは、多様であってもよい。この増大は、連続的もしくは段階的なものであってもよく、または実際に高さ16の少なくとも一部に沿って存在しなくてもよい。
高さ16は、側枝ステント10について求められる垂直度に応じて、および保存すべき二次血管の個数に応じて必要とされる高さの範囲に基づいて選択される。
有利には、ゴデット4は変形に関して自由である。フレーム構造部3は、ゴデット4に適合するように構成される。例えば、フレーム構造部3は、ステントの開口19においてゴデット4の形状に倣う。優先的には、フレーム構造部3は、ゴデット4に干渉しない。したがって、ゴデット4は、フレーム構造部3が存在しないステントのエリアに位置し得る。
有利には、ステント1は、ゴデット4のベースにて側枝ステント10の内壁部に適用されて、動脈瘤嚢から/への漏れの危険性を制限する。優先的には、ステント1は、図14に示すように、ゴデット4の両側で血管の内壁部に主に対接するように適用される。1つのオプションによれば、フレーム構造部3は、ゴデット4の外周部状のステント1と側枝ステント10の内壁との間のこの接触に寄与する。
好ましい1つのオプションによれば、ステント1は、シース2の近位端部にジグザグ形状ステントを備える。有利には、ゴデット4は、2つの連続する近位頂部6aの間に形成される。
この場合に、ゴデット4は、遠位頂部6bから2つの連続する横材7の間に、最大で2つの近位頂部6aまで延在する。したがって、これは、フレーム構造部3に沿って「V字」形状輪郭を有することが可能となる。
有利な一実施形態によれば、ステント1は、有利にはシース2の外周部に分散された複数のゴデット4を備える。様々な構成が、図3から図6に示される。優先的には、ゴデット4は、シース2の近位端部にてZ字形状ステントの各近位頂部6aの間に形成される。複数のゴデット4の存在により、複数のステントを平行に取り付け、したがって複数の二次血管12内の血流を維持することが可能となる。
したがって、シース2の外周部に沿ってまたは複数の有角セクタに沿ってゴデット4が存在することは、この構成により二次血管12の分枝の開口部に対面させてステント1を配向する必要を伴わずに、ステント1および少なくとも1つの側枝ステント10を容易に位置決めすることが可能となるため、特に有利となる。これにより、外科医は、外科手技中に時間を大幅に節減することが可能となる。
好ましくは、ゴデット4は、例えば取外し可能装着手段14などにより折畳み配置にデフォルトで保持される。「装着手段」という用語は、装着要素を表す。ゴデット4は、折畳み配置および側枝ステント10とかみ合うように意図された展開位置を連続的に取るのに適する。有利には、折畳み配置では、ゴデット4はプリーツ15を形成する。「プリーツ15」という用語は、シース2がそれ自体に対して折り畳まれて二倍の厚さを形成することを表す。プリーツ15は、有利には取外し可能装着手段14により保持される。折畳み配置において、ゴデット4は、シース2の外周部に位置する。ゴデット4は、ステント1の直径内に位置合わせされる。これは、フレーム構造部3のプロファイルに倣う。ゴデット4は、ステント1の開口19にくぼみを形成しない。血流を妨げることは不可能となる。ゴデット4の折畳み配置は、ゴデット4が側枝ステント10とかみ合わない場合に固定される。また、有利には、プリーツ15は、ステントの取付け中に固定される。側枝ステント10が取り付けられると、プリーツ15は開かれ、ゴデット4は側枝ステント10を受けるように展開位置になる。側枝ステント10は、ステント1の外面およびより具体的にはゴデット4にてシース2の外面に対して適用される。
装着手段14は、例えば側枝ステント10を取り付ける場合にバルーンを膨張させることにより、ゴデット4の解放を可能にするように取外し可能である。
取外し可能装着手段14は、特に戻されることとなるステープル、隣接分枝とのアンカー、破断が容易な糸の結び目、ポリマー接着剤、例えば自動的に締まるまたは緩む締め紐から選択される。例として、8/0糸または10/0糸が十分なものとなる。優先的には、取外し可能装着手段14は、シース2の外面上に配置される。このようにすることで、ゴデット4が展開されると、装着手段14は、シース2の外面上に保持され、血流中に運ばれやすくならない。
ゴデット4のこの折畳み配置は、ステント1が複数のゴデット4を備える場合には特に有利となる。そのため、未使用のゴデット4は、折畳み配置に保持され、プロテーゼ1の開口19に干渉しない。
好ましい例として、ステント1は、24〜38mmの展開時直径を有するが、側枝ステント10は、5〜9mmの直径を有する。展開位置におけるゴデット4は、前記ステント1の直径の5〜20%に相当する。
ゴデット4は、側枝ステント10とかみ合うように構成される。図1および図2を参照として、ゴデット4およびプリーツ15の示唆的な例が以降で説明される。
ゴデット4は、間にゴデット4が形成される2つの連続近位頂部6aの間のシース2の長さに対応する長さ21を有する。ゴデット4の高さ16は、ゴデット4の再遠位点と最近位点との間のステント1の長手方向軸23と平行な距離に対応する。
一実施形態によれば、展開されたゴデット4の高さ16は、ジグザグ状ステントの高さとゴデット4の深さ22との和に相当する。ゴデット4の深さ22は、優先的にはシース2のエッジにおけるゴデット4の曲線長さ21と、間にゴデット4が形成される2つの連続近位頂部6aの間の距離20との差に相当する。深さ22は、横方向に沿って長手方向軸23まで延在する。例えば、深さ22は、ゴデット4とかみ合うこととなる側枝ステント10の直径と少なくとも等しくなるように選択される。ゴデットの深さ22は、ステント1の開口19に形成されたくぼみに相当する。ゴデット4の高さ16は、二次血管12を伴う分枝からの側枝ステント10の平行な位置決めを可能にするのに適する。有利には、ゴデット4は、二次血管12を伴う分枝からシース2の端部、優先的には近位端部まで延在する。
例として、
ジグザグ形状ステントの高さ17=距離CD=16mm
近位頂部間の距離20=距離AB=距離A'B'=15mm
ゴデット4の深さ22=距離C'D'=3mm
ゴデット4の長さ21=距離A'C'+C'B'=18mm
ゴデット4の高さ16=距離CD+D'C'=19mm
本発明によるゴデット4を実装するためには、図7〜図9に示すようにゴデット4を概略化することが特に可能である。ゴデットは、ゴデット4が形成されるZ字形状ステントの三角形に対応する図7の三角形ABCと、図8の三角形A'B'C'とにより概略化される。これらの2つの三角形の底辺ABおよびA'B'は、図9ではゴデット4を形成するように隣接される。
近位頂部間の距離20は、距離AB+A'B'=15mmに対応する。DCとD'C'との間の2つの三角形高さ。ゴデット4の深さ22に対応するD'C'は、側枝ステント10の直径の半分に実質的に対応する3mmに等しくなるように選択される。
直角三角形A'D'C'に基づき、以下のような計算が可能である。
A'C'2=A'D'2+D'C'2
A'C'2=7.52+3'2
A'C'=√7.5+√3
A'C'=8.87
距離A'C'は、9mmへと四捨五入され得る。すなわち、18mmの距離A'C'+C'B'は、ゴデット4の長さ21に対応する。
有利にはデフォルトの位置である折畳み配置において、ゴデット4は、プリーツ15の形態である。プリーツ15の高さ18は、自体に対して折り畳まれてプリーツを形成したシース2の部分の長さに対応する。有利には、プリーツの高さ18は、ゴデット4の深さ22に等しい。実際に、ゴデット4の深さ22は、2つの近位頂部6a間の距離21に対するシース2の余剰長さである。この余剰長さは、シース2がステント1の外周部に沿って位置決めされ、開口19にくぼみを形成しないように、折り畳まれる必要がある。ゴデット4が折畳み配置にある場合には、2つの連続近位頂部6a間のシース2の長さ21は、前記2つの頂部6a間の距離20に等しい。シース2は、2つの頂部間の距離を制限しない。
全ての図に示される1つのオプションによれば、シース2の近位端部は、フレーム構造部3の近位端部と合致し、したがってステント1の近位端部を形成する。
さらなるオプションによれば、フレーム構造部3は、シース2の近位端部を越えて延在する。シース2の近位端部は、フレーム構造部3の接触点に配置される。説明のために、これらの接触点は、フレーム構造部3の近位頂部6aに対応する。
ステント1は、その位置決めに使用される圧縮位置と、血管内の定位置に位置して血管の内壁を圧迫するかまたは使用前に展開される位置である展開位置とを取るように構成される。
本発明の1つの分離可能な態様によれば、チムニーグラフトステントは、管状チューブに関連付けられた管状フレーム3を備え、ステントは、少なくとも1つの圧縮位置および1つの展開位置を取るように構成される。シース2およびフレーム構造部3は、フレーム構造部3上の2つの接触点および2つの支承点にてシース2の端部と、優先的には近位端部と接触状態にある。展開位置においては、前記シース2の2つの接触点の間の距離21は、フレーム構造部3の2つの支承点の間の距離20よりも大きい。長さにおけるこの差は、側枝ステント10とかみ合うように意図されたシース2にくぼみを生じさせる。優先的には、長さにおけるこの差は、ステント1の高さの一部上に維持される。1つのオプションによれば、長さにおけるこの差は、ステント1の近位端部8に向かってステント1の高さに沿って増大する。ゴデット4が、ステント1の近位端部8に向かって形成される。
本発明によれば、ステント1は、ステント1を圧縮することにより既知の様式で治療されるべき動脈に挿入される。ステント1が、治療すべき動脈11のエリアに配置されると、ステント1は、バルーンを使用してかまたは圧縮応力の除去時に自動的に展開される。血流は、開口19により回復される。ステント1の位置決めは、治療すべきエリアすなわち動脈瘤が範囲に含まれるように、およびステント1が十分な漏出防止性を維持するように両側にて十分に延在するようにのみ確認される。本発明によるステント1では、二次血管12の開口部に対面するようなステント1の径方向位置決めを確認することは必要ではない。側枝ステント10が、ステント1にて開口する二次血管12に挿入される。側枝ステント10は、圧縮形態で既知の方式で挿入される。側枝ステント10は、二次血管12内に部分的におよび動脈11内のステント1と部分的に平行に位置決めされる。優先的には、側枝ステント10はステント1の外部に配置される。側枝ステント10の長手方向位置決めは、前記ステント10が少なくともステント1の近位端部8にてまたは前記端部8の後方にて動脈11へと開口するような位置決めである。有利には、側枝ステント10は、プリーツ15の形態の折畳み配置であり得るゴデット4にてステント1と平行に位置決めされる。側枝ステント10は、バルーンによりおよび/または圧縮応力の除去時に自動的に展開される。血流は、側枝ステント10により回復される。側枝ステント10の展開は、存在する場合には装着手段14の破断を伴ってゴデット4の展開を生じさせる。装着手段14は、側枝ステント10の拡張によりプリーツ15から切り離されるように構成される。
糸の場合には、この糸は、側枝ステントの拡張力により破断されるのに十分な脆弱性を有する。例として、8/0糸または10/0糸は、十分な破断性を示している。ステープルまたはアンカーの場合には、ねじり強度は、側枝ステント10の拡張力未満となるように選択される。
ポリマー接着剤については、破断強度は、やはり側枝ステント10の拡張強度未満となるように選択される。
デフォルトでまたは装着手段14により定位置に保持される、および側枝ステント10の挿入のためには使用されない他のプリーツ15は、折畳み配置に留まる。主要ステント1の拡張は、装着手段14を無効にしない。
プリーツ15は、ステント1の外周部を縮小させるのを補助しない。プリーツ15は、ステント1の拡張を、より具体的にはフレーム構造部3の拡張を阻止しない。
特に近位部分において、ステント1と動脈11の壁部との間の接触は最大となり、ゴデット4によりステント1は変形されない。ステント1は、実質的に円形の形状を維持する。ステント1は、ゴデット4にて側枝ステント10を囲むことにより、動脈11の壁部との接触を最適化する。図14は、図13に示す先行技術による従来のステントに比べて有利であるこの構成を示し、図13では、ステント1が側枝ステントにより変形されて、ステント1と動脈11の壁部との間の十分な接触を妨げることにより、2つのステント1、10間にエンドリークを生じさせるのが分かる。
1 ステント
2 シース
3 フレーム構造部
4 ゴデット
5 金属ワイヤ
6a 近位頂部
6b 遠位頂部
7 横材/直線セグメント
8 近位端部
9 遠位端部
10 側枝ステント
11 動脈
12 二次血管
13 血流
14 装着手段
15 プリーツ
16 ゴデットの高さ
17 Zの高さ
18 プリーツの高さ
19 開口
20 近位頂部間の距離
21 ゴデットの長さ
22 ゴデットの深さ
23 ステントの長手方向軸

Claims (12)

  1. 管状シース(2)と内腔(19)を画成する管状フレーム構造部(3)とを備えるチムニー移植に適したステント(1)であって、
    前記ステント(1)は、前記管状シース(2)の一方の端部に、前記内腔(19)にくぼみを形成するように前記端部に向かって形成された少なくとも1つのゴデット(4)を備え、前記くぼみは、側枝ステント(10)とかみ合うように意図され、前記ゴデット(4)は、プリーツ(15)の形態で折畳み状態にデフォルトで保持され、前記プリーツ(15)は、取外し可能な装着手段(14)により保持されていることを特徴とする、ステント(1)。
  2. 前記ゴデット(4)は、前記管状シース(2)により形成されることを特徴とする、請求項1に記載のステント(1)。
  3. 前記ゴデット(4)にて、前記管状フレーム構造部(3)は、前記ゴデット(4)が自由に変形できるように構成されることを特徴とする、請求項2に記載のステント(1)。
  4. 前記管状シース(2)は、前記管状フレーム構造部(3)を少なくとも部分的に覆うことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のステント(1)。
  5. 前記管状フレーム構造部(3)は、前記管状シース(2)の近位端部に、「Z字」形状に配置されるとともに前記近位端部に向かう近位頂部(6a)を備える外周部金属ワイヤを備え、少なくとも1つの前記ゴデット(4)は、2つの連続する近位頂部(6a)の間に形成されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のステント(1)。
  6. 前記装着手段(14)は、前記管状シース(2)の外面上に配置されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のステント(1)。
  7. 形成された前記プリーツ(15)は、前記ステント(1)の長手方向軸(23)に沿って配向された主要構成要素を備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のステント(1)。
  8. 前記プリーツ(15)は、前記管状フレーム構造部(3)の外周部上に前記ゴデット(4)を整列させることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のステント(1)。
  9. 前記管状シース(2)上に複数のゴデット(4)を備えることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のステント(1)。
  10. 前記ゴデット(4)が、「Z字」形状で前記管状フレーム構造部(3)の近位頂部(6a)の間に形成されていることを特徴とする、請求項5に従属する請求項9に記載のステント(1)。
  11. ヒトまたは動物の血管内で平行に組み立てられるように意図された主要ステント(1)と側枝ステント(10)とを備えるチムニー移植に適したステントシステムであって、
    前記主要ステント(1)は、一方の端部に、前記主要ステント(1)の外面の一部分上に前記側枝ステント(10)を受けるくぼみを形成するように前記端部に向かって形成された少なくとも1つのゴデット(4)を備え、
    前記ゴデット(4)が、取外し可能装着手段(14)により保持されることを特徴とする、ステントシステム。
  12. 前記ゴデット(4)は、前記側枝ステントの直径と等しいか、または前記直径の半分と等しい最大深さ(22)を有することを特徴とする、請求項11に記載のシステム。
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