JP2016531594A - 大規模商業適用のための効率的でコスト効果の高い海藻収穫用装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、海藻収穫用システムを提供し、システムは、フレーム構造体(202)と、フレーム構造体に搭載された第1装置(204,206)と、海藻を含むチューブネットを受け入れて、チューブネットの外へ突出する海藻の尖端先端部をそこから選択的に分離するようになっている第1装置と、フレーム構造体に搭載されており、部分的に収穫された海藻を含むチューブネットを受け入れて、海藻の残りの部分をそこから収穫する、第2装置(212,214)と、を有している。

Description

本発明は、海藻の収穫用システムを策定することに関する。さらに具体的には、本発明は、栽培された海藻材料をチューブネットから利用して安価な方法で生産するためのみならず、播種用の良質材料を同時に収穫して分離するための装置に関する。
市販の海藻親水コロイドは、3つの重要な多糖類、すなわちカラゲナン、寒天およびアルギン酸塩を構成している。食品加工業は、テクスチャリングまたは増粘剤として海藻親水コロイドを利用する主な市場であり続けている。海藻親水コロイド市場は、しかし、人工栽培を通じて満たされる原材料の入手性に大きく依存している。近年、世界的な海藻市場では、需要が供給を上回るにつれて、次第に上昇する原材料のコストが見られた。集中した取り組みが海藻親水コロイドのより新しい実用化の発明になされてきたが、少しの試みのみが、大規模商業農業の播種及び収穫用の技術を扱ってきた。
紅藻の商業農業は、南アジア諸国に集中している。カッパフィカス(Kappaphycus)単独の大規模栽培は、この10年間で、ブルネイ−インドネシア−マレーシア−フィリピン(東南アジア諸国の東協会)成長地域において、乾燥重量で1年当たり450,000トンを生産すると推定されている。1970年代始めにフィリピンで試みられてきたカッパフィカスの最初の成功した栽培以降、いくつかの農業技術が時間をかけて発達してきた。底から離して固定され、竹の筏を浮かべ、ケージ、延縄をつり、単傾斜で固定される等の農業技術がうまく実施されてきた。日々の成長速度(原材料の生産を決定する)は、栽培方法により大きく変化した。一般的には、紅藻、より正確にはK.アルベレッチー(K.alvarezii)における近年実施されている商業栽培は、タイ−タイ技術(tie-tie technique)と呼ばれる方法を用いた、発育フラッグメントの延縄への縛り付けに依存している。
タイ−タイ法は、扱い難く重労働である。更に、外洋で栽培される場合には、高波作用に起因したフラッグメントの漂流に関連する維持管理の高い海岸が、バイオマスの産出量をかなり減少させる。チューブネット法として知られている別の方法が、K.アルベレッチー、食用オゴノリ(Gracilaria edulis)、及びオゴノリサリコニア(Gracilaria salicornia)の栽培に、今や採用されている。
親水コロイドの品質及び量は、葉状体の成長度によって影響されることが化学的に証明されてきた。古い葉状体(基部)は、フィココロイド(phycocolloids)に加えて豊富な量の樹液(植物生長刺激剤)を生み出す一方で、若い尖端先端部は、高率の分裂組織による繁殖用の優れた種子を提供する。更に、加齢種子材料の連続利用は、より古い組織の発生及び萎れのために、連続農業における成長を低下させる。それにもかかわらず、近年、大規模商業実施に、扱い難くない方法によって費用対効果の高い播種と収穫とを達成可能である、利用可能である実行可能な実行はない。成熟した葉状体からの尖端先端部の選択的分離も可能となっていない。
収穫したバイオマスの選択的分離を可能とする栽培された海藻を収穫するためのシステムを提供することが、長い間求められてきた。分離された尖端部は、更なる播種に使用でき、チューブネットの植物の残りは、更なる成長又は更なる商業活動を可能とするかもしれない。
本発明の主な目的は、費用対効果の高い方法で商業的に栽培された海藻の収穫を支援できる装置を作ることである。
他の目的は、豊富な組織を安価な方法で生産するのみならず、播種用の品質材料を同時に分離できる、装置を策定することである。
上記目的を念頭において、本発明は海藻収穫用システムを提供するものであって、前記装置は、フレーム構造体と、フレーム構造体に搭載された第1装置であって、海藻を含むチューブネットを受け入れて、チューブネットの外へ突出する海藻の尖端先端部をそこから選択的に分離するようになっている、第1装置と、フレーム構造体に搭載されており、部分的に収穫された海藻を含むチューブネットを受け入れて、海藻の残りの部分をそこから収穫するための、第2装置と、を有している。
本発明の利点及び特徴を更に明確にするために、本発明のより具体的な説明が、添付図面に示される、その具体的な実施形態を参照して示される。これらの図面は本発明の典型的な実施形態のみを示し、したがって、その範囲を限定するものと考えるべきではないことが理解されます。本発明は、添付図面と共に、更に具体的且つ詳細に示され説明される。
本発明の一実施形態に係るシステムのブロック図を示す。 本発明の一実施形態にしたがって構成されたシステム例の斜視図を示す。 本発明の一実施形態に係る第1装置の拡大図を示す。
類似の特徴が類似の部分を図面の至る所で代表する添付の図面を参照して、以下の詳細な説明が読まれるとき、本発明のこれら及び他の特徴、態様、及び利点が、より理解されるようになる。
更に、当業者は、図面の要素は、簡略化のために示されており、システムに含めることができる全ての要素を表していないことを理解するであろう。更に、装置の構成に関して、装置の1つ以上の構成要素が、従来のシンボルで図面に表されてもよく、ここの説明の利点を有する当業者にとって容易に明らかである詳細付の図面を不明瞭にすることがないように、図面は、本発明の実施形態を理解するのに適切である具体的な詳細のみを示してもよい。
本発明の原理の理解を促進する目的のために、図面に示された実施形態を参照して、特定の言語が説明に使用される。それにもかかわらず、それによって意図される、示されたシステムにおける変更及び更なる変形例等、及び本発明の属する技術における当業者が通常に生じ得ると期待されているそこに示された本発明の原理の更なる適用等、本発明の限定はないことが理解されるであろう。
上述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、本発明の例示及び説明であり、その限定を意図するものではないことは、当業者によって理解されるであろう。
この明細書の至る所における「態様」、「他の態様」又は類似の言葉への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造又は特質が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれていることを意味する。このため、本明細書の至る所における、「実施形態において」、「他の実施形態において」、及び類似の言葉の字句の出現は、必ずしも必要ではないが、同じ実施形態を全て参照できる。
含む(comprises、comprising)という用語、又はその他の変形は、排他的でない包含をカバーすることを意図しており、それによって、「comprises…a」の後に続く、1つ以上の装置、又はサブシステム、又は要素、又は構造、又は構成要素が、更なる限定なしに、他の装置、又は他のサブシステム、又は他の要素、又は他の構造、又は他の構成要素、又は追加装置、又は追加サブシステム、又は追加要素、又は追加構造、又は追加構成要素の存在を排除しない。
別段の定義がない限り、ここに使用される技術的及び化学的用語は、本発明が属する技術における当業者の一人に共通的に理解される同じ意味を有する。ここに提供されるシステム及び実施例は、例示に過ぎず限定することを意図するものではない。
本発明の実施形態が、添付の図面を参照して以下に詳細に説明される。
伝統的な方法での海藻の収穫は、成長点の(分裂する)尖端先端部から豊富な(SAP及び親水コロイド)古い葉状体の産物の分離を可能としない。尖端先端部は、着生の蔓延がなく、活力を蓄えており、したがって、優れた播種材料として機能する。播種用のそのような材料の選択的使用は、日々の成長率を一定に維持するのに役立つ。本装置は、選択的収穫をなすように策定された。様々なサイズのチューブネットが海藻を栽培するのに使用されており、そこでは、メッシュから出現する新しい成長端部は、45日の成長サイクル後の収穫に従う。
図1を参照して、海藻収穫用システム(110)が提供されており、前記システムは、
フレーム構造体(102)と、
フレーム構造体(102)に搭載された第1装置(104)であって、海藻を含むチューブネット(不図示)を受け入れて、チューブネットの外へ突出する海藻の尖端先端部をそこから選択的に分離するようになっている、第1装置(104)と、
フレーム構造体(102)に搭載されており、部分的に収穫された海藻を含むチューブネットを受け入れて、海藻の残りの部分をそこから収穫するための、第2装置と、
を有している。
本発明の一実施形態において、システム(100)は、第1装置(104)から海藻の収穫された尖端先端部を受け入れる第1受け入れ手段(108)を、更に有している。
本発明の他の実施形態において、システム(100)は、第2装置(106)から海藻の残りの部分を受け入れる第2受け入れ手段(110)を、更に有している。
本発明の更なる実施形態において、第2装置は、破砕装置を有している。
本発明の他の実施形態において、破砕要素は、第2円筒部材に近接して支持された第1円筒部材を有し、それによって、円筒の外表面が互いに対向して、その間に凹所を画定する。
本発明のまた他の実施形態において、第1円筒部材は動作付与手段を備えている。
本発明の更なる他の実施形態において、第1又は第2円筒部材の少なくとも1つは、凹所調整機構を備えている。
図2を参照して、システム例(200)、すなわち海藻を収穫するものの、より詳細な構成図が示されており、システム(200)が見られ、システム(200)は、
フレーム構造体(202)と、
フレーム構造体(202)に第1の高さで搭載されたパネル(204)であって、開口(206)と、所定の幾何学的図形(210)を画定するように開口(206)に亘って取り付けられた複数のストリング部材(208)と、を画定し、前記複数のストリング部材(208)は、チューブネットの外へ突出する海藻の尖端先端部に接触して、海藻の残りの部分から尖端先端部を分離するようになっている、パネル(204)と、
フレーム構造体(202)に第2の高さで搭載された第1円筒部材(212)と、
フレーム構造体(202)に第3の高さで連結された第2円筒部材(214)であって、それによって、第1及び第2の円筒の外表面が互いに対向して、その間に凹所(216)を画定する、第2円筒部材(214)と、
第1円筒部材(212)に連結された動作付与手段(218)と、
フレーム構造体(202)と第2円筒部材(214)とに連結されており、第1及び第2円筒部材の間の凹所(216)を調整する、凹所調整機構(220)と、を有し、
第1及び第2円筒部材(212,214)は部分的に収穫された海藻を含むチューブネットを受け入れて、海藻の残りの部分をそこから収穫する。
図3に示すように、第1装置の詳細図が示されており、第1装置は、開口(304)と、所定の幾何学的形状(308)を画定するように開口(304)に亘って取り付けられた複数のストリング部材(306)と、を画定するパネル(302)を有しており、前記複数のストリング部材は、チューブネットの外へ突出する海藻の尖端先端部に接触して、尖端先端部を海藻の残りの部分から分離するようになっている。
本発明の更なる他の実施形態において、複数のストリング部材(306)は、中央の中空部(312)を有する多角形形状(310)を画定するように取り付けられている。
本発明の更なる他の実施形態において、8つのストリング部材が、中央の中空部分を有する八角形形状を画定するように取り付けられている。
ストリング部材の使用は、直径における僅かな変化を有する場合でさえ、チューブの容易な通過を可能にする。好ましくは、ストリング部材は、自動的に腐食を除き、耐久性を加える、高張力プラスチックストリングから形成され得る。ストリング部材は、平均36.72%の、紅藻オゴノリサリコニア(red alga Gracilaria salicornia)における尖端先端部の収穫を産出し、平均55.36%の、食用オゴノリにおける尖端先端部の収穫を産出する。機械の他の部分において、2つの木製の回転シリンダが、調整可能であるが、ちょうど1cmの凹所で配置されている。隆起と溝とが、破砕プロセスの間に十分な摩擦を引き起こすように回転シリンダの円周全体に付けられている。ハンドルが、ローラへ運動量を与えるように一方側に固定されている。部分的に(尖端尖端部が)収穫されたチューブネットは、この回転シリンダを通過して、再播種用の空のチューブの後方に残る、藻類の完全な収穫を成し遂げる。第2ステップは、処理時に2.92%の損失で残りの60.36%のバイオマスが効率的に収穫される一方で、食用オゴノリの処理時に4.84%の損失で39.80%のバイオマスであった。
本発明の利点の幾つかは次のとおりである。
1.栽培された海藻を利用する際に、安価な方法で、豊富な古い葉状体の産出のみならず、播種用の品質材料(尖端尖端部)の同時分離を可能とする、持続可能且つ独立した方法を発展させる。
2.海藻の栽培者にとって入手可能であるように、装置の費用対効果を確実にする。
特定の言語が開示を説明するのに使用される一方で、同じ理由で生じる如何なる限定も意図されていない。当該技術分野における当業者にとって明らかであるように、ここに示された発明の概念を実施するのに、様々な作用変形が本システムになされ得る。
図面及び上述の説明は実施形態の例を与える。当業者は、説明された要素の1つ以上が単一の機能要素によく結合できることを理解するであろう。代替的に、特定の要素は、複数の機能要素に分割できる。一実施形態の要素を他の実施形態に加えることができる。実施形態の範囲は、これら特定の実施例によって限定されるものでは決してない。構造、寸法、及び材料の使用における相違のように、本明細書に明確に与えられているか否かに拘わらず、多数の変形が可能である。実施形態の範囲は、以下の請求項によって与えられるものと少なくとも同じぐらい広い。

Claims (10)

  1. 海藻収穫用システム(100)であって、
    フレーム構造体(102)と、
    開口を確定しており、前記フレーム構造体(102)に搭載された、パネル(104)であって、前記海藻を含むチューブネットを受け入れて、前記チューブネットの外へ突出する前記海藻の尖端先端部をそこから選択的に分離するようになっている、パネル(104)と、
    前記フレーム構造体(102)に搭載されており、部分的に収穫された海藻を含む前記チューブネットを受け入れて、前記海藻の残り部分をそこから収穫する、破砕装置(106)と、を有している海藻収穫用システム(100)。
  2. 前記パネル(104)から前記尖端先端部を受け入れる第1受け入れ手段(108)を、更に有している、
    請求項1に記載の海藻収穫用システム(100)。
  3. 前記破砕装置(106)から前記海藻の残りの部分を受け入れる第2受け入れ手段(110)を、更に有している、
    請求項1に記載の海藻収穫用システム(100)。
  4. 前記パネル(104)は、所定の幾何学的形状を画定するように前記開口に亘って取り付けられた複数のストリング部材を有し、
    前記複数のストリング部材は、前記チューブネットの外へ突出する前記海藻の前記尖端先端部に接触して、前記海藻の残りの部分から前記尖端先端部を分離するようになっている、
    請求項1に記載の海藻収穫用システム(100)。
  5. 前記複数のストリング部材は、中央の中空部を有する多角形形状を画定するように取り付けられている、
    請求項4に記載の海藻収穫用システム(100)。
  6. 8つのストリング部材が、中央に中空部を有する八角形形状を画定するように取り付けられている、
    請求項4に記載の海藻収穫用システム(100)。
  7. 前記破砕装置(106)は、第2円筒部材に近接して支持された第1円筒部材を有しており、それによって、前記円筒の外表面が互いに対向して、その間に凹所を画定する、
    請求項5に記載の海藻収穫用システム(100)。
  8. 前記第1円筒部材は、動作付与手段を備えている、
    請求項6に記載の海藻収穫用システム(100)。
  9. 前記第1又は前記第2円筒部材の少なくとも1つは、凹所調整機構を備えている、
    請求項6に記載の海藻収穫用システム(100)。
  10. 海藻収穫用システム(200)であって、
    フレーム構造体(202)と、
    前記フレーム構造体(202)に第1の高さで搭載されたパネル(204)であって、開口(206)と、所定の幾何学的形状を画定するように前記開口(206)に亘って取り付けられた複数のストリング部材(208)と、を画定し、前記複数のストリング部材(208)が、チューブネットの外へ突出する前記海藻の尖端先端部に接触して、前記海藻の残りの部分から前記尖端先端部を分離するようになっている、パネル(204)と、
    前記フレーム構造体(202)に第2の高さで搭載された第1円筒部材(212)と、
    前記フレーム構造体(202)に第3の高さで結合された第2円筒部材(214)であって、それによって、前記第1(212)及び前記第2の円筒(214)の外表面が互いに対向して、その間に凹所(216)を画定する、第2円筒部材(214)と、
    前記第1円筒部材(212)に結合された動作付与手段(218)と、
    前記フレーム構造体(202)と前記第2円筒部材(214)とに結合されており、前記第1(212)及び前記第2円筒(214)部材の間の凹所(216)を調整する、凹所調整機構(220)と、を有し、
    前記第1(212)及び前記第2円筒部材(214)は、部分的に収穫された海藻を含む前記チューブネットを受け入れて、前記海藻の残りの部分をそこから収穫する、海藻収穫用システム(200)。
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