JP2016531136A - 化粧品 - Google Patents

Abstract

本発明は、アルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートからなる群から選択される液状アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含んでなる油濃厚物に関する。油濃厚物は、化粧用洗浄組成物の製造に適している。

Description

本発明は、油含有化粧用組成物の分野に関し、この種の化粧用組成物の製造に適した油濃厚物に関し、化粧用組成物およびその製造方法に関する。

化粧用組成物は、毛髪および皮膚を洗浄および／または手入れするために使用されている。毛髪または皮膚の洗浄と同時に、毛髪および／または皮膚の柔軟性および滑らかさを可能な限り保持するためには、洗うことに起因する脂質および水分の喪失を可能な限り低く保持することが理想的である。従って、シャワージェル、バスフォームまたはヘアシャンプーのような化粧用組成物は、可能な限り、手入れの要求も満たすことが必要とされている。

ＷＯ ２００８／１５５０７５には、非アルコキシル化界面活性剤に加えて、アルキルポリグリコシド、グリセロールモノエステル、油性物質および水からなるマイクロエマルションを含んでなる化粧用組成物が記載されている。この化粧用組成物は、コンディショニング作用を有するヘアシャンプーとして適している。それは、シリコーン油の析出が改善され、柔軟性および湿潤性を特徴とする油が比較的多い量でヘアシャンプーに配合されるからである。

ＷＯ ２０１１／１１６８８１には、アルキル（オリゴ）グリコシド、共界面活性剤、非水溶性有機油成分、ワックスおよび水からなるマイクロエマルションを含んでなる化粧用洗浄組成物が記載されている。アルコキシル化化合物を除いて、このマイクロエマルションは、多数の油性物質、例えば、Ｃ_６〜Ｃ_１０脂肪酸トリグリセリド、植物油または炭化水素、並びにワックスを含んでなり得る。このワックス様マイクロエマルションは、皮膚上に脂質成分が極めて高度に付着することを可能にし、それにより、界面活性剤の肯定的な洗浄活性の低下を伴わずに、洗浄用物質の悪影響（例えば皮膚の乾燥）を排除する。

ＤＥ １０ ２００７ ０６３ １３４からは、層流領域において油相と乳化剤濃厚物とを接触させる、水中油型エマルションの製造方法が知られている。この方法では、乳化剤および油相の性質に関して高い柔軟性は認められず、層流領域に縛られる。
同特許文献には、脂肪アルコールエーテルスルフェートおよび／または脂肪アルコールエーテルホスフェートからなる群から好ましくは選択される油溶性液状界面活性剤および油を本質的に含んでなる液状シャワーオイルが開示されている。このタイプのシャワーオイルは、ボリュームのあるフォームをもたらさない。

しかしながら、シャワージェルおよびヘアシャンプーのような洗浄化粧用組成物に対する消費者の要求は、皮膚を保護するが発泡抑制効果を有するワックスおよび油成分を含むにも拘わらず、魅力的な安定した微細フォームを生じることである。実際、多くの消費者は、多量のフォームを効果的な洗浄と見なし、フォームが少量であると、シャワージェルまたはヘアシャンプーを不必要に多量に使用する。

ＷＯ ２００８／１５５０７５ ＷＯ ２０１１／１１６８８１ ＤＥ １０ ２００７ ０６３ １３４

本発明が解決しようとする課題は、皮膚および毛髪に洗浄効果に加えて非常に良好なケア特性をもたらし、発泡を抑制する油成分を含むにも拘わらずボリュームあるフォームを生じる油含有化粧用組成物を提供することである。更に、本発明の油含有化粧用組成物は、単純な方法で、可能な限り低温運転で、製造できることが意図されている。

意外なことに、液状アニオン性界面活性剤としてのアルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレート、非イオン性界面活性剤、および特定の極性を有する選択された油成分を含んでなる油濃厚物を使用すると、このタイプの油含有化粧用組成物が得られることが見出された。

この油濃厚物は、意外なことに、水とほぼ自発的に自己乳化し、微細Ｏ／Ｗエマルションを生じる。このタイプの油濃厚物を使用すると、多量の油を含む化粧用組成物を簡単にかつ安定して製造することができる。

得られた本発明の化粧用組成物は、透明であり、高い洗浄性能および良好な脂質付着をもたらし、良好な官能的触覚品質および優れた発泡挙動、即ち、良好かつ長持ちするフォームをもたらす。油含有化粧用組成物の製造方法は、非常に単純かつ容易であり、低温運転で行うことができ、微細かつ安定なエマルションとして化粧用組成物が製造される。

本発明の対象は、
（ａ）室温で液状であり、アルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートからなる群から選択される少なくとも１つのアニオン性界面活性剤、
（ｂ）少なくとも１つの非イオン性界面活性剤、
（ｃ）（ｃ１）５〜３０ｍＮ／ｍの極性を有する極性油、および場合により
（ｃ２）３５ｍＮ／ｍより大きい極性を有する非極性油
を、０．１〜１の範囲の（ｃ１）：（ｃ１＋ｃ２）の混合比で含む油成分、並びに
（ｄ）場合により増粘剤
を含んでなる、化粧用組成物のための油濃厚物である。

本発明において油濃厚物とは、多量の、好ましくは油濃厚物に基づいて３０〜６０重量％の量の油を含んでなる混合物である。

本発明では、油濃厚物は、界面活性剤（ａ）として、室温で液状である、即ち約１０〜３０℃の範囲で液体として存在する、アニオン性アルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートを含んでなる。本発明では、アニオン性界面活性剤の希釈物、例えば、水溶液、水性ゲルまたは油性懸濁物であることは意図されていない。それどころか、アニオン性化合物（ａ）は、可能な限り、実質上１００重量％の活性物質含量を有し、好ましくは９０〜１００重量％、より好ましくは９５〜１００重量％の活性物質含量を有する。

本発明では、アニオン性界面活性剤（ａ）は、塩としてアニオン性形態で既に存在している界面活性剤だけではなく、水溶液中で使用すると初めてアニオン性形態に転化（解離）する界面活性剤でもある。換言すると、アニオン性界面活性剤は、少なくとも１つの解離基を有するか、または場合によりｐＨ調整剤の添加を伴って水溶液中でそのような基に転化される。従って、本発明では、用語「アニオン性界面活性剤」は、常に、アルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートの塩を包含する。

アルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートおよびその塩は、式（Ｉ）：

［式中、Ｒ_１、Ｒ_２およびＲ_３は、互いに独立して、水素または式（ＩＩ）：

（式中、Ｒ_４は、６〜２２個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキルおよび／またはアルケニル基であり、
Ｒ_５は水素またはメチル基であり、
ｎは１〜２０の数であり、
ただし、基Ｒ_１、Ｒ_２またはＲ_３の少なくとも１つは水素以外である）
で示される基である］
で示される、アルコキシル化アルコールとクエン酸とのモノ−、ジ−および／またはトリエステルであってよい。

アルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートの塩として、対応するカルボキシル基が解離状態で存在する。

本発明では、式（Ｉ）［式中、Ｒ_１、Ｒ_２またはＲ_３は式（ＩＩ）で示される基であり、Ｒ_４は６〜２２個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキルおよび／またはアルケニル基であり、Ｒ_５は水素であり、ｎは１〜２０、好ましくは５〜１０の数である］で示されるアルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートが好ましい。

式（ＩＩ）で示されるエステルのアルコキシル化アルコール部分の典型的な例は、カプロイルアルコール、カプリリルアルコール、２−エチルヘキシルアルコール、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、アラキルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコールおよびブラシジルアルコールとの平均１〜２０ｍｏｌ、好ましくは５〜１０ｍｏｌエチレンオキシドの付加物、並びにそれらの工業用混合物である。

式（Ｉ）［式中、Ｒ_１、Ｒ_２またはＲ_３は式（ＩＩ）で示される基であり、Ｒ_４は１２〜１４個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、Ｒ_５は水素であり、ｎは５〜１０の数である］で示されるアルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートであることが特に好ましい。

式（Ｉ）［式中、Ｒ_１、Ｒ_２またはＲ_３は式（ＩＩ）で示される基である］で示されるアルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートの工業用混合物であって、アルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートに基づいて少なくとも５０重量％、好ましくは少なくとも７０重量％、特に７５〜８０重量％の量で、基Ｒ_１、Ｒ_２またはＲ_３の１つだけが水素以外である工業用混合物がとりわけ好ましい。

工業用Ｃ_１２〜Ｃ_１８、特にＣ_１２〜Ｃ_１４脂肪アルコール部分との５〜１０ｍｏｌ、好ましくは約７ｍｏｌのエチレンオキシドの付加物に基づくアルキルポリアルキレングリコールエーテルシトレートが著しく適している。ラウリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、ラウレス−７ シトレートが特に好ましく、例えばPlantapon（登録商標） LC7（BASF & Personal Care & Nutrition GmbH）の商品名で市販されている。

所望により、本発明の油濃厚物は、アルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートだけでなく、自体が室温で液状であるかまたは有利には油濃厚物中に溶解する更なるアニオン性界面活性剤も含んでよい。更なるアニオン性界面活性剤の例は、いずれもその塩として存在する、エーテルカルボン酸、アシル基中に８〜２４個の炭素原子を有するアシルサルコシド、アシル基中に８〜２４個の炭素原子を有するアシルタウリド、アシル基中に８〜２４個の炭素原子を有するアシルセチオネート、アルキル基中に８〜２４個の炭素原子を有するスルホコハク酸モノアルキルおよびジアルキルエステル、アルキル基中に８〜２４個の炭素原子を有し、１〜６個のオキシエチル基を有するスルホコハク酸モノアルキルポリオキシエチルエステル、８〜２４個の炭素原子を有する直鎖アルカンスルホネート、８〜２４個の炭素原子を有する直鎖α−オレフィンスルホネート、８〜３０個の炭素原子を有する脂肪酸のα−スルホ脂肪酸メチルエステル、アルキルスルフェート、アルキルポリグリコールエーテルスルフェート、酒石酸およびクエン酸のエステル、アルキルおよび／またはアルケニルエーテルホスフェート、硫酸化脂肪酸アルキレングリコールエステル、モノグリセリドスルフェートおよびモノグリセリドエーテルスルフェート、並びにタンパク質脂肪酸縮合物とも称されるＣ_８〜Ｃ_３０脂肪アルコールとタンパク質水解物および／またはアミノ酸およびその誘導体との縮合生成物、例えば、Lamepon（登録商標）、Gluadin（登録商標）、Hostapon（登録商標） KCGまたはAmisoft（登録商標）である。

アニオン性界面活性剤（ａ）は、油濃厚物に基づいて、２０〜４０重量％、好ましくは２５〜３５重量％、特に２７〜３２重量％の量で存在してよい。

本発明の油濃厚物中に、アニオン性界面活性剤（ａ）として、好ましくは式（Ｉ）で示される、アルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートがもっぱら存在することが好ましい。

本発明の油濃厚物の更なる成分は非イオン性界面活性剤（ｂ）である。非イオン性界面活性剤（ｂ）の例は下記化合物である：
８〜２２個の炭素原子を有する直鎖脂肪アルコール、１２〜２２個の炭素原子を有する脂肪酸、アルキル基中に８〜１５個の炭素原子を有するアルキルフェノールおよびアルキル基中に８〜２２個の炭素原子を有するアルキルアミンとの２〜３０ｍｏｌエチレンオキシドおよび／または０〜５ｍｏｌプロピレンオキシドの付加物；
アルキル（アルケニル）基中に８〜２２個の炭素原子を有するアルキル−および／またはアルケニルオリゴグリコシドおよびそのエトキシル化類似体；
ヒマシ油および／または水素化ヒマシ油との１〜１５ｍｏｌエチレンオキシドの付加物；
ヒマシ油および／または水素化ヒマシ油の１５〜６０ｍｏｌエチレンオキシドの付加物；
１２〜２２個の炭素原子を有する不飽和直鎖または飽和分岐脂肪酸および／または３〜１８個の炭素原子を有するヒドロキシカルボン酸とのグリセロールおよび／またはソルビタンの部分エステル、並びにその１〜３０ｍｏｌエチレンオキシドの付加物；
１２〜２２個の炭素原子を有する飽和および／または不飽和、直鎖または分岐脂肪酸および／または３〜１８個の炭素原子を有するヒドロキシカルボン酸とのポリグリセロール（平均自己縮合度２〜８）、ポリエチレングリコール（分子量４００〜５０００）、トリメチロールプロパン、糖アルコール（例えばソルビトール）、アルキルグリコシド（例えばメチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコシド）およびポリグリコシド（例えばセルロース）の部分エステル、並びにその１〜３０ｍｏｌエチレンオキシドの付加物。

非イオン性界面活性剤の更なる例は下記化合物である：
ペンタエリスリトール、脂肪酸、クエン酸および脂肪アルコールの混合エステル、および／または６〜２２個の炭素原子を有する脂肪酸、メチルグルコースおよびポリオール、好ましくはグリセロールまたはポリグリセロールの混合エステル；モノ−、ジ−およびトリアルキルホスフェート並びにモノ−、ジ−および／またはトリ−ＰＥＧ−アルキルホスフェートおよびその塩；ラノリンアルコール；ポリシロキサン−ポリアルキルポリエーテルコポリマーおよび対応する誘導体；ブロックコポリマー、例えば、ポリエチレングリコール ３０ ジポリヒドロキシステアレート；ポリマー乳化剤、ポリアルキレングリコールおよび／またはグリセロールカーボネート。

好ましい非イオン性界面活性剤（ｂ）は、脂肪アルコール、脂肪酸、アルキルフェノールまたはヒマシ油とのエチレンオキシドおよび／またはプロピレンオキシドの付加物、グリセロール部分エステル、ソルビタン部分エステル、アルキル−および／またはアルケニルオリゴグリコシドおよび／またはポリグリセロールエステルである。

脂肪アルコール、脂肪酸、アルキルフェノールまたはヒマシ油とのエチレンオキシド および／またはプロピレンオキシドの付加物は、市販されている既知の製品を構成している。そのような製品は、平均アルコキシル化度が付加反応に用いられるエチレンオキシドおよび／またはプロピレンオキシドおよび基質の物質量比に相当する同族体の混合物である。

グリセロール部分エステルの典型的な例は、ヒドロキシステアリン酸モノグリセリド、ヒドロキシステアリン酸ジグリセリド、イソステアリン酸モノグリセリド、イソステアリン酸ジグリセリド、オレイン酸モノグリセリド、オレイン酸ジグリセリド、リシノール酸モノグリセリド、リシノール酸ジグリセリド、リノール酸モノグリセリド、リノール酸ジグリセリド、リノレン酸モノグリセリド、リノレン酸ジグリセリド、エルカ酸モノグリセリド、エルカ酸ジグリセリド、酒石酸モノグリセリド、酒石酸ジグリセリド、クエン酸モノグリセリド、クエン酸ジグリセリド、リンゴ酸モノグリセリド、リンゴ酸ジグリセリド、および製造方法に由来して少量のトリグリセリドをなお含み得る軽度のその工業用混合物である。上記部分グリセリドとの１〜３０ｍｏｌ、好ましくは５〜１０ｍｏｌエチレンオキシドの付加物も同様に適している。

考えられるソルビタン部分エステルは、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンセスキイソ-ステアレート、ソルビタンジイソステアレート、ソルビタントリイソステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンジオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンモノエルケート、ソルビタンセスキエルケート、ソルビタンジエルケート、ソルビタントリエルケート、ソルビタンモノリシノレート、ソルビタンセスキリシノレート、ソルビタンジリシノレート、ソルビタントリリシノレート、ソルビタンモノヒドロキシステアレート、ソルビタンセスキヒドロキシステアレート、ソルビタンジヒドロキシステアレート、ソルビタントリヒドロキシステアレート、ソルビタンモノタートレート、ソルビタンセスキタートレート、ソルビタンジタートレート、ソルビタントリタートレート、ソルビタンモノシトレート、ソルビタンセスキシトレート、ソルビタンジシトレート、ソルビタントリシトレート、ソルビタンモノマレエート、ソルビタンセスキマレエート、ソルビタンジマレエート、ソルビタントリマレエートおよびそれらの工業用混合物を包含する。上記ソルビタンエステルとの１〜３０ｍｏｌ、好ましくは５〜１０ｍｏｌエチレンオキシドの付加物も同様に適している。

適当な非イオン性界面活性剤は、特に皮膚に優しい、アルキル−および／またはアルケニルオリゴグリコシドである。そのような化合物およびその製造方法は当業者に知られており、具体的には、グルコースまたはオリゴ糖類と８〜２２個、好ましくは１２〜２２個、より好ましくは１２〜１８個の炭素原子を有する第一級アルコールとの反応により製造される。グリコシド基については、１つの環状糖基が脂肪アルコールにグリコシド結合しているモノグリコシドだけでなく、好ましくは約８までのオリゴマー化度を有するオリゴグリコシドも適している。このオリゴマー化度は、このタイプの工業用製品にとって一般的な同族体分布に基づく統計的平均値である。Plantacare（登録商標）の商品名で市販されている製品は、オリゴグルコシド基にグリコシド結合したＣ_８〜Ｃ_１６アルキル基を含んでなり、その平均オリゴマー化度は１〜２である。非イオン性界面活性剤として、グルカミン由来アシルグルカミドも適している。

本発明の油濃厚物中の非イオン性界面活性剤（ｂ）として、ポリグリセロールのエステルが特に好ましい。そのようなポリグリセロールエステルの酸成分は、場合によりヒドロキシル基のような官能基を有してよい直鎖、分岐、飽和および／または不飽和カルボン酸に由来してよい。特に好ましくは、酸成分は、イソステアリン酸および／またはポリ−１２−ヒドロキシステアリン酸を含んでなる。

１つの態様では、水に容易に自己乳化できる油濃厚物製造用非イオン性界面活性剤（ｂ）として、Lameform（登録商標） TGIの商品名でBASF Personal Care and Nutrition GmbHにより市販されているポリグリセリル−３ ジイソステアレートが特に適していることが分かった。

１つの特に好ましい別の態様では、ポリグリセロールとのポリ−１２−ヒドロキシステアリン酸のエステル、特に下記同族体分布を有するポリグリセロールとのポリ−１２−ヒドロキシステアリン酸のエステルが有利であることが分かった（好ましい量は括弧内に記載している）：
グリセロール：５〜３５（１５〜３０）重量％
ジグリセロール：１５〜４０（２０〜３２）重量％
トリグリセロール：１０〜３５（１５〜２５）重量％
テトラグリセロール：５〜２０（８〜１５）重量％
ペンタグリセロール：２〜１０（３〜８）重量％
オリゴグリセロール：１００重量％まで。

例えばDehymuls（登録商標） PGPHの商品名でBASF Personal Care and Nutrition GmbHによって市販されている、ポリ（１２−ヒドロキシステアリン酸）ポリグリセロールエステルも特に適している。

本発明の油濃厚物では、非イオン性界面活性剤（ｂ）は、１０〜３０重量％、好ましくは１５〜２５重量％の量で存在する。

本発明の油濃厚物は、油成分を更に含んでなる。油成分は、単独の油成分としてまたは非極性油（ｃ２）との混合物として、極性油（ｃ１）を必ず含んでなる。

換言すれば、本発明の油濃厚物は、５〜３０ｍＮ／ｍの極性を有する極性油（ｃ１）、および場合により３５ｍＮ／ｍより大きい極性を有する非極性油（ｃ２）を含んでなる油成分（ｃ）を含んでなり、（ｃ１）：（ｃ１＋ｃ２）の混合比は０．１〜１の範囲である。

混合比は、（ｃ１＋ｃ２）の質量に対する（ｃ１）の質量の比を意味する。非極性油が存在しない（ｃ２＝０）場合は、（ｃ１）：（ｃ１＋ｃ２）の混合比は１であり、即ち、極性油（ｃ１）のみが存在する。

本明細書において用語「油」とは、好ましくは２３℃で液体または粘稠体である、化粧品用に適した天然または合成の、水不溶性有機油を意味する。本明細書において「水不溶性」とは、２０℃で油の水溶性が２重量％以下であることを意味する。

本発明では、油成分（ｃ）は、５〜３０ｍＮ／ｍ、好ましくは１５〜２８ｍＮ／ｍの極性を有する少なくとも１つの極性油（ｃ１）を含んでなる。

油成分（ｃ）が３５ｍＮ／ｍより大きい、好ましくは３５〜６０ｍＮ／ｍの極性を有する非極性油（ｃ２）を含んでなることが有利であることが分かった。

１つの好ましい態様では、油成分（ｃ）は、０．３〜０．７、好ましくは０．４〜０．６、特に約０．４５〜０．５５の範囲であるの混合比（ｃ１）：（ｃ１＋ｃ２）を有する。

油の極性は、水に対する油の極性指標（界面張力）として定義される。極性は、ASTM法D971-99a（2004）と類似して界面張力（単位：ｍＮ／ｍ）を測定するリング張力計（例えばKruess K 10）を用いて測定することができる。

本発明では、３５ｍＮ／ｍより大きい極性を有する油は非極性油と称され、５〜３０ｍＮ／ｍの極性を有する油は極性油と称される。

適当な極性油（ｃ１）は、例えば、６〜１８個、好ましくは８〜１０個の炭素原子を有する脂肪アルコールに基づくゲルベアルコール（例えばEutanol（登録商標） G）、直鎖Ｃ_６〜Ｃ_２２脂肪酸と直鎖または分岐Ｃ_６〜Ｃ_２２脂肪アルコールとのエステルおよび／または分岐Ｃ_６〜Ｃ_１３カルボン酸と直鎖または分岐Ｃ_６〜Ｃ_２２脂肪アルコールとのエステルであり、例えば、ミリスチルミリステート、ミリスチルパルミテート、ミリスチルステアレート、ミリスチルイソステアレート、ミリスチルオレエート、ミリスチルベヘネート、ミリスチルエルケート、セチルミリステート、セチルパルミテート、セチルステアレート、セチルイソステアレート、セチルオレエート、セチルベヘネート、セチルエルケート、ステアリルミリステート、ステアリルパルミテート、ステアリルステアレート、ステアリルイソステアレート、ステアリルオレエート、ステアリルベヘネート、ステアリルエルケート、イソステアリルミリステート、イソステアリルパルミテート、イソステアリルステアレート、イソステアリルイソステアレート、イソステアリルオレエート、イソステアリルベヘネート、オレイルミリステート、オレイルパルミテート、オレイルステアレート、オレイルイソステアレート、オレイルオレエート、オレイルベヘネート、オレイルエルケート（Cetiol J600（登録商標））、ベヘニルミリステート、ベヘニルパルミテート、ベヘニルステアレート、ベヘニルイソステアレート、ベヘニルオレエート、ベヘニルベヘネート、ベヘニルエルケート、エルシルミリステート、エルシルパルミテート、エルシルステアレート、エルシルイソステアレート、エルシルオレエート、エルシルベヘネート、およびエルシルエルケートが考えられる。同様に適当なものは、直鎖Ｃ_６〜Ｃ_２２脂肪酸と分岐アルコール（特に２−エチルヘキサノール）とのエステル、Ｃ_３〜Ｃ_３８アルキルヒドロキシカルボン酸と直鎖または分岐Ｃ_６〜Ｃ_２２脂肪アルコールとのエステル、特にジエチルヘキシルマレート、直鎖および／または分岐脂肪酸と多価アルコール（例えば、プロピレングリコール、ダイマージオールまたはトリマートリオール）および／またはゲルベアルコールとのエステル、Ｃ_６〜Ｃ_１０脂肪酸に基づくトリグリセリド、Ｃ_６〜Ｃ_１８脂肪酸に基づく液状モノ−／ジ−トリグリセリド混合物、Ｃ_６〜Ｃ_２２脂肪アルコールおよび／またはゲルベアルコールと芳香族カルボン酸（特に安息香酸）とのエステル、Ｃ_２〜Ｃ_１２ジカルボン酸とＣ_１〜Ｃ_２２直鎖または分岐アルコールまたは２〜１０個の炭素原子および２〜６個のヒドロキシル基を有するポリオールとのエステル、植物油、分岐第一級アルコール、置換シクロヘキサン、直鎖および分岐Ｃ_６〜Ｃ_２２脂肪アルコールカーボネート、例えばジカプリリルカーボネート（Cetiol（登録商標） CC）、６〜１８個、好ましくは８〜１０個の炭素原子を有する脂肪アルコールに基づくゲルベカーボネート、安息香酸と直鎖および／または分岐Ｃ_６〜Ｃ_２２アルコールとのエステル（例えば Finsolv（登録商標） TN）、１つのアルキル基あたり６〜２２個の炭素原子を有する直鎖または分岐、対称または非対称のジアルキルエーテル、例えば、ジカプリリルエーテル（Cetiol（登録商標） OE）、例えば、ポリオールによるエポキシ化脂肪酸エステルの開環生成物（Hydagen（登録商標） HSP、Sovermol（登録商標） 750、Sovermol（登録商標） 1102）である。

本発明の１つの態様では、使用される極性油（ｃ１）は、グリセロールのモノ−、ジ−およびトリ−脂肪酸エステルを含んでなり、これらは、好ましくは６〜２４個、より好ましくは８〜１８個の炭化水素原子を有してよく、飽和および／または不飽和であってよく、天然（植物性または動物性）原料から化学的合成によって得られる。その中でも好ましいものは、植物性原料に由来する化合物、より具体的には８および／または１０個の炭素原子を有する脂肪酸のグリセロールエステル、好ましくはBASF Personal Care & Nutrition GmbHからMyritol（登録商標） 312（ＩＮＣＩ名：カプリル／カプリン酸トリグリセリド）の商品名で得られるタイプのジ−および／またはトリグリセリドエステルである。

本発明の別の態様では、使用される極性油（ｃ１）は、化粧品産業で広く知られている植物油、例えば、落花生油、ヒマシ油、ココナツ油、コーン油、オリーブ油、パーム核油、ヒマワリ油、大豆油、菜種油、アーモンド油、ブドウ種子油、紅花油、小麦麦芽油、月見草油、マカダミアナッツ油、アルガン油、アボカド油などである。

本発明では、オリーブ油、大豆油、ヒマワリ油、アーモンド油、アルガン油および／またはアボカド油からなる群から選択される極性油（ｃ１）を含む油濃厚物が特に適している。

使用できる非極性油（ｃ２）は、化粧品産業で広く知られている油、好ましくは炭化水素系油、例えば、好ましくは８〜３２個、特に１５〜２０個の炭素原子を有する脂肪族および／または芳香族油を包含する。その例は、スクアラン、スクアレン、流動パラフィン、イソヘキサデカン、イソエイコデカン、ポリオレフィン、例えば、ポリデセン、水素化ポリイソブテン、ジアルキルシクロヘキサンおよび鉱油である。流動パラフィン、例えば２５〜８０ｍＰａ・ｓの粘度を有する低粘性パラフィン（paraffinum perliquidum）および／または１１０〜２３０ｍＰａ・ｓの粘度を有する油性液体としての高粘性パラフィン（paraffinum subliquidum）が好ましい。例えばBASF SEからLuvitol（登録商標） Liteの商品名で市販されている水素化ポリイソブテンも好ましい。本発明では、非極性油（ｃ２）として、流動パラフィンおよび／または水素化ポリイソブテンが重要である。

本発明において、油成分（ｃ）として非常に成功裏に使用されるものは、
（ｃ１）植物油、および
（ｃ２）非極性炭化水素系油
の混合物、特に、
（ｃ１）植物油、および
（ｃ２）流動パラフィン
の混合物である。

本発明の１つの好ましい態様では、油成分（ｃ）として、（ｃ１）としての８〜１０個の炭素原子を有する脂肪酸とグリセロールとのモノ−、ジ−および／またはトリ−脂肪酸エステルと、（ｃ２）としての流動パラフィンとの混合物を使用する。

第二の好ましい態様では、油成分（ｃ）として、（ｃ１）としてのヒマワリ油と（ｃ２）としての水素化ポリイソブテンとの混合物を使用する。

下記表に、通常使用される典型的な油の極性を示す。

別の適当な油は、ＤＥ １０ ２００４ ００３ ４３６ Ａ１に記載されており、同様に本明細書に組み込まれる。

本発明では、大豆油も特に好ましい。これは１３．５ｍＮ／ｍの極性指標を有し、極性であると言える。

本発明では、油成分（ｃ）は、油濃厚物に基づいて好ましくは３０〜６０重量％、より好ましくは４０〜５５重量％の量で存在する。

本発明では、油成分（ｃ）がワックスを含んでなることも好ましい。この場合、ワックスの割合は、油成分に基づいて好ましくは２０重量％未満、特に１５重量％未満である。

本発明において「ワックス」とは、室温（２１℃）で固まっているが、一般にある程度の変形能を有する動物または植物起源の天然物質である。ワックスは水には溶解しないが、油には溶解し、撥水性フィルムを形成することができる。

本発明におけるワックスの典型的な例は、天然ワックス、例えば、ショレアステノプテラバター（cegesoft SH）、シアバター、カンデリラワックス、カルナウバワックス、木蝋、エスパルトグラスワックス、コルクワックス、グアルマワックス、米胚芽油ワックス、サトウキビワックス、オウリカリワックス、モンタンワックス、蜜蝋、セラック蝋、鯨蝋、ラノリン（ウールワックス）、尾羽脂、セレシン、オゾケライト（地蝋）、ペトロラタム、パラフィンワックス、マイクロワックス；化学修飾ワックス（硬質ワックス）、例えば、モンタンエステルワックス、サソールワックス、水素化ホホバワックス、および合成ワックス、例えば、ポリアルキレンワックスおよびポリエチレングリコールワックスである。好ましくは天然ワックスであり、特に好ましくはシアバター（シア脂、シアバター脂またはガラムバターとも称される）であり、これは、植物であるアフリカシアバターノキButyrospermum parkiiから得られ、商業的な量で市販されている天然固体脂物質である。その融点範囲は３５〜４２℃である。シアバターは、通常、８９〜９８重量％のトリグリセリド、グリセロール部分エステルおよび遊離脂肪酸と、２〜１１重量％の不けん化性成分とを含んでなり、不けん化性成分の主要なものは、炭化水素（カリテン）、トリテルペンアルコールおよびステロールである。

本発明の油濃厚物は、更なる任意成分ｄ）として増粘剤を更に含んでよい。これは、増粘剤が配合される化粧用組成物の粘度にとって有利な結果をもたらす。

適当な増粘剤ｄ）は、キサンタンガム、グアールガム、寒天、アルギネートおよびチロース、カルボキシメチルセルロース並びにヒドロキシエチルおよびヒドロキシプロピルセルロース、比較的高分子量の脂肪酸ポリエチレングリコールモノエステルおよびジエステル、ポリアクリレートおよび疎水性変性ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリマー、ポリビニルアルコール、およびポリビニルピロリドンである。ベントナイトも特に効果的であることが分かっており、これは、シクロペンタシロキサン、ジステアルジモニウムヘクトライトおよびプロピレンカーボネートの混合物である。更に考えられるものは、界面活性剤、例えば、エトキシル化脂肪酸グリセリド、ポリオール（例えばペンタエリスリトールまたはトリメチロールプロパン）と脂肪酸とのエトキシル化および／またはプロポキシル化エステル、狭い同族体分布を有する脂肪アルコールエトキシレート、またはアルキルオリゴグルコシド、および電解質、例えば塩化ナトリウムおよび塩化アンモニウムである。

油濃厚物は、好ましくは、ｄ）として、トリメチロールプロパンのエトキシル化および／またはプロポキシル化ポリオールエステルとエトキシル化脂肪アルコールとの混合物、より具体的には、BASF Personal Care & Nutrition GmbHからArlypon（登録商標） TTの商品名で市販されているエトキシル化およびプロポキシル化トリメチロールオレエートとエトキシル化ラウリルアルコールとの混合物を含んでなる。

特に適当な油濃厚物は、
（ａ）２０〜４０重量％、好ましくは２５〜３５重量％の量のアルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレート、
（ｂ）１０〜３０重量％、好ましくは１５〜２５重量％の量の少なくとも１つの非イオン性界面活性剤、
（ｃ）３０〜６０重量％、好ましくは４０〜５５重量％の量の油成分、および場合により
（ｄ）０〜１５重量％の量の増粘剤
を含んでなる。

本発明の１つの特に適当な油濃厚物は、
２５〜３５重量％のアルキルポリグリコールエーテルシトレート、好ましくはラウレス−７ シトレート、
１５〜２５重量％のポリグリセロールのエステル、特にポリ−１２−ヒドロキシステアリン酸、および
４０〜５５重量％の、０．４５〜０．５５の混合比（ｃ１）：（ｃ１＋ｃ２）の、（ｃ１）としての８〜１０個の炭素原子を有する脂肪酸とのグリセロールのモノ−、ジ−および／またはトリ−脂肪酸エステルと、（ｃ２）としての流動パラフィンとの混合物を含む油成分（ｃ）
からなる。

本発明の別の特に適当な油濃厚物は、
２５〜３５重量％のアルキルポリグリコールエーテルシトレート、好ましくはラウレス−７ シトレート、
１５〜２５重量％のポリグリセロールのエステル、特にポリ−１２−ヒドロキシステアリン酸、
３５〜５０重量％の、０．４５〜０．５５の混合比（ｃ１）：（ｃ１＋ｃ２）の、（ｃ１）としてのヒマワリ油と、（ｃ２）としての水素化ポリイソブテンとの混合物を含む油成分（ｃ）、および
５〜１５重量％の増粘剤、好ましくはエトキシル化およびプロポキシル化トリメチルオレエートとエトキシル化ラウリルアルコールとの混合物
からなる。

実験室規模では、本発明の油濃厚物は、室温または好ましくは６０℃未満のやや高い温度で、単純に手動で撹拌することにより製造することができる。好ましくは、油成分（ｃ）をまず導入し、液状アニオン性界面活性剤であるアルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレート（ａ）、非イオン性界面活性剤（ｂ）および場合により増粘剤（ｄ）を添加して撹拌する。界面活性剤および／または増粘剤の水性組成物の形態で添加されるのではない更なる水は、最後の工程で添加してよいが、本発明では望ましくない。それよりむしろ、油濃厚物が実質上水を含有しない、好ましくは０〜５重量％、より好ましくは３重量％未満、特に０重量％〜２重量％の水を含有することが望ましい。

本発明の油濃厚物は澄明であり、低い粘度を有する。本発明の油濃厚物は、数週間にわたる非常に高い貯蔵安定性を有する。

本発明の油濃厚物は、水と問題なく混合することができ、好ましくは、室温で水の初期導入物に添加され、更なる機械的エネルギー動力（例えば撹拌）を用いなくても非常に微細なＯ／Ｗエマルションを自発的に生じる。

従って、本発明の油濃厚物は、水含有化粧用組成物に問題なく添加され、油の割合が高い化粧用組成物をもたらすことができる。本発明の油濃厚物の経路を介して、低温運転の一部として、換言すれば高温にしなくても、困難な高剪断撹拌を伴わずに油を化粧用組成物に配合することができる。更に、このように製造された油含有化粧用組成物は透明であり、非常に微細であり、１μｍ未満の粒度を有し、貯蔵安定である。更なる優れた利点は、油含有化粧用組成物が良好な発泡特性も示すことである。

本発明では、本発明の油濃厚物は、好ましくは化粧用洗浄組成物において、より具体的には、ヘアシャンプー、ヘアローション、バスフォーム、シャワー製品、シャワージェル、シャワークリーム、並びにヘアおよびシャワー両用シャンプーにおいて使用される。

本発明の別の対象は、低温運転で、換言すれば好ましくは２０〜２５℃の範囲の室温で、本発明の油濃厚物を、Ｂ）アニオン性界面活性剤、Ｃ）非イオン性界面活性剤、Ｄ）化粧品用添加剤およびＥ）水と一緒に撹拌することを含む、油含有化粧用組成物の製造方法である。

本発明では、本発明の油濃厚物は、成分Ｂ）、Ｃ）、Ｄ）および／またはＥ）の初期導入物に導入してよい。成分の全てまたは成分の一部のみのいずれかを、初期に導入してもよいし、成分を初期に全てまたはもっぱら段階的に導入してもよい。１つの可能性としては、本発明の油濃厚物は、水Ｅ）の初期導入物に導入し、得られた予備混合物に更なる化粧用組成物成分Ｂ）、Ｃ）およびＤ）を添加してよい。水Ｅ）の総量のもっぱら一部を初期導入物として導入し、残量の水は、他成分を添加した後に添加することが有利であることが分かった。

化粧用組成物への本発明の油濃厚物の添加は、好ましくは、撹拌または完全撹拌によって補われる。

化粧用組成物は、
Ａ）本発明の油濃厚物だけでなく、更なる成分である
Ｂ）アニオン性界面活性剤、
Ｃ）Ｂ）とは異なる更なる共界面活性剤、
Ｄ）化粧品用添加剤および
Ｅ）水
を含んでなる。

意外なことに、予め調製した状態の油濃厚物を含んでなる化粧用組成物は、特に外観および貯蔵安定性に関して、向上した特性を示す。従って、本発明の化粧用組成物を長期に保存した後であっても、化粧用組成物に直接導入すると（換言すると濃厚物として予め調製しないと）分離が見られるタイプの油の分離は見られない。

化粧用組成物は、好ましくは
Ａ）０．５〜２０重量％の本発明の油濃厚物、
Ｂ）５．０〜２０重量％のアニオン性界面活性剤、
Ｃ）１〜１５重量％のＢ）とは異なる更なる共界面活性剤、
Ｄ）０．１〜１０重量％の化粧品用添加剤、および
Ｅ）１００重量％までの水
を含んでなる。

化粧用組成物中に存在するアニオン性界面活性剤Ｂ）は、石鹸、アルキルベンゼンスルホネート、アルカンスルホネート、オレフィンスルホネート、アルキルエーテルスルホネート、グリセロールエーテルスルホネート、α−メチルエステルスルホネート、スルホ脂肪酸、アルキルスルフェート、脂肪アルコールエーテルスルフェート、グリセロールエーテルスルフェート、脂肪酸エーテルスルフェート、ヒドロキシル混合エーテルスルフェート、モノグリセリド（エーテル）スルフェート、脂肪酸アミド（エーテル）スルフェート、モノ−およびジアルキルスルホスクシネート、モノ−およびジアルキルスルホスクシナメート、スルホトリグリセリド、アミド石鹸、エーテルカルボン酸およびその塩、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、Ｎ−アシルアミノ酸、例えばアシルラクチレート、アシルタートレート、アシルグルタメート、およびアシルアスパルテート、例えばアルキルオリゴグルコシドスルフェート、タンパク質脂肪酸縮合物（特に、小麦由来植物生成物）、およびアルキル（エーテル）ホスフェートからなる群から選択されるアニオン性界面活性剤であってよい。本発明において特に好ましいものは、脂肪アルコールエーテルスルフェート、例えばナトリウムラウリルエーテルスルフェート、または同程度の発泡挙動を示す他の化合物である。アルキルエーテルスルフェート（脂肪アルコールエーテルスルフェート）は既知のアニオン性界面活性剤であり、脂肪アルコールまたはオキソ法アルコールポリグリコールエーテルのＳＯ_３またはクロロスルホン酸（ＣＳＡ）硫酸化、および続く中和によって工業的に製造される。本発明では、式（ＩＩ）：

［式中、Ｒ^２は６〜２２個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキルおよび／またはアルケニル基であり、ｎは１〜１０の数を意味し、Ｘはアルカリ金属および／またはアルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウムまたはグルカンモニウムである］
で示されるエーテルスルフェートが考えられる。典型的な例は、カプロイルアルコール、カプリリルアルコール、２−エチルヘキシルアルコール、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、アラキルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコールおよびブラシジルアルコールとの平均１〜１０ｍｏｌ、特に２〜５ｍｏｌエチレンオキシドの付加物のスルフェート、並びにそのナトリウムおよび／またはマグネシウム塩の形態の工業用混合物である。これらのエーテルスルフェートは、通常または狭い同族体分布を有してよい。

ナトリウムおよび／またはマグネシウム塩の形態の工業用Ｃ_{１２／１４}および／またはＣ_{１２／１８}ココナツ脂肪アルコール部分との平均２〜３ｍｏｌエチレンオキシド付加物に基づくエーテルスルフェートを使用することが特に好ましい。好ましいアニオン性界面活性剤Ｂ）は、脂肪アルコールエーテルスルフェート、モノグリセリド（エーテル）スルフェート、モノ−およびジアルキルスルホスクシネート、エーテルカルボン酸および／またはその塩、アシルグルタメートおよびアルキルオリゴグルコシドスルフェートからなる群から選択される。

特に好ましい化粧用組成物は、
Ａ）５．０〜１５重量％の本発明の油濃厚物、
Ｂ）５．０〜２０重量％の、脂肪アルコールエーテルスルフェート、モノグリセリドエーテルスルフェート、モノ−およびジアルキルスルホスクシネート、エーテルカルボン酸および／またはその塩、アシルグルタメートおよびアルキルオリゴグルコシドスルフェートからなる群から選択されるアニオン性界面活性剤、
Ｃ）１〜１０重量％のＢ）とは異なる更なる共界面活性剤、
Ｄ）０．５〜５重量％の化粧品用添加剤、および
Ｅ）１００重量％までの水
を含んでなる。

Ｂ）とは異なる適当な共界面活性剤Ｃ）は、基本的に、非イオン性、両性および／またはカチオン性界面活性剤である。

非イオン性界面活性剤の典型的な例は、成ｂ）として油濃厚物に関して既に記載した。その記載をここでも参照されたい。適当な非イオン性界面活性剤は、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸アミドポリグリコールエーテル、脂肪アミンポリグリコールエーテル、アルコキシル化トリグリセリド、混合エーテルおよび／または混合ホルマール、場合により部分酸化されていてよいアルキル（アルケニル）オリゴグリコシドおよび／またはグルクロン酸誘導体、脂肪酸Ｎ−アルキルグルカミド、タンパク質水解物（特に小麦由来植物生成物）、ポリオール脂肪酸エステル、糖エステル、ソルビタンエステル、ポリソルベート、アルキル−および／またはアルケニルオリゴグリコシド、並びにアミンオキシドである。非イオン性界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を有する場合は、通常の同族体分布、または好ましくは狭い同族体分布を有してよい。

本発明において、更なる共界面活性剤Ｃ）として好ましいものは、両性または双性イオン性界面活性剤である。

従って、好ましい化粧用組成物は、
Ａ）５．０〜１５重量％の本発明の油濃厚物、
Ｂ）５．０〜２０重量％の、脂肪アルコールエーテルスルフェート、モノグリセリドエーテルスルフェート、モノ−およびジアルキルスルホスクシネート、エーテルカルボン酸および／またはその塩、アシルグルタメートおよびアルキルオリゴグルコシドスルフェートからなる群から選択されるアニオン性界面活性剤、
Ｃ）１〜１０重量％の両性および／またはカチオン性界面活性剤、
Ｄ）０．５〜５．０重量％の化粧品用添加剤、および
Ｅ）１００重量％までの水
を含んでなる。

カチオン性界面活性剤の典型的な例は、第四級アンモニウム化合物、例えばジメチルジステアリルアンモニウムクロリド、およびエステルクオート、特に四級化脂肪酸トリアルカノールアミンエステル塩である。

両性または双性イオン性界面活性剤の典型的な例は、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミノプロピオネート、アミノグリシネート、イミダゾリニウムベタインおよびスルホベタインであり、コカミドプロピルベタインが特に好ましい。前記界面活性剤はもっぱら知られている化合物である。特に適当な穏やかな界面活性剤（特に皮膚適合性である界面活性剤）の典型的な例は、脂肪酸グルカミド、アルキルアミドベタイン、例えばコカミドプロピルベタイン、アンフォアセテート、例えばナトリウムココアンフォアセテート、および／またはタンパク質脂肪酸縮合物、好ましくは小麦タンパク質に基づくタンパク質脂肪酸縮合物である。Ｃ）としてコカミドプロピルベタインが存在することが特に好ましい。

化粧品用添加剤Ｄ）は、ヒドロトロープ、例えばグリセロール、防腐剤、クエン酸、フェノキシエタノール、ＵＶ光保護フィルター、酸化防止剤、活性生物起源成分、香料、染料、殺生物剤、消泡剤およびｐＨ調整剤からなる群から選択してよい。

化粧用組成物を製造するために、液状界面活性剤ａ）としてのアルキルポリアルキレングリコールエーテルシトレートに基づく油濃厚物を使用する場合は、ｐＨ調整剤が好ましい。この場合、化粧用組成物のために確保されるｐＨは、好ましくは４〜８の範囲である。

更なる一般的な化粧品用添加剤Ｄ）の例は、乳化剤、真珠光沢ワックス、安定剤、塩、増粘剤、コンシステンシー剤、セルフタニング剤、顔料、酸化防止剤、フケ防止剤、フィルム形成剤、膨潤剤、防虫剤、活性消臭剤および発刊抑制成分、並びに活性生物起源成分である。これらの活性生物起源成分は、特に、トコフェロール、トコフェロールアセテート、トコフェロールパルミテート、デオキシリボ核酸、コエンザイムＱ１０、アスコルビン酸、レチノール誘導体およびレチニル誘導体、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、ＡＨＡ酸、アミノ酸、セラミド、精油、ヒアルロン酸、クレアチン、タンパク質水解物、植物抽出物、ペプチドおよびビタミン複合体である。

洗浄ジェルとして、またはペーストおよび軟膏として使用するためには、化粧品用添加剤Ｄ）として、コンシステンシー剤および増粘剤が存在することが好ましい。考えられるコンシステンシー剤は、主として、１２〜２２個、好ましくは１６〜１８個の炭素原子を有する脂肪アルコールまたはヒドロキシ脂肪アルコール、および部分グリセリド、脂肪酸、またはヒドロキシ脂肪酸を包含する。好ましいものは、これらの物質と、同じ鎖長の脂肪酸Ｎ−メチルグルカミドおよび／またはアルキルオリゴグルコシド、および／またはポリグリセロールポリ−１２−ヒドロキシステアレートとの組み合わせである。適当な増粘剤の例は、アエロジルグレード（親水性シリカ）、多糖類、特に、キサンタンガム、グアールガム、寒天、アルギネートおよびチロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチル−およびヒドロキシプロピルセルロース、更に比較的高分子量の脂肪酸ポリエチレングリコールモノエステルおよびジエステル、ポリアクリレートおよび疎水性変性ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリマー、ポリビニルアルコール、およびポリビニルピロリドンである。また、特に効果的なものは、シクロペンタシロキサン、ジステアルジモニウムヘクトライトおよびプロピレンカーボネートの混合物を含んでなるベントナイトであることが分かった。更に考えられるものは、界面活性剤、例えば、エトキシル化脂肪酸グリセリド、脂肪酸とポリオール（例えばペンタエリスリトールまたはトリメチロールプロパン）とのエステル、例えば、狭い同族体分布を有する脂肪アルコールエトキシレート、またはアルキルオリゴグルコシド、および電解質、例えば塩化ナトリウムおよび塩化アンモニウムである。

本発明において添加剤Ｄ）として防腐剤を使用する場合は、防腐剤は、好ましくは、安息香酸およびその塩、クエン酸およびその塩、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン、好ましくはエチル、メチルおよびプロピルパラベンからなる群から選択される。更なる適当な防腐剤の例は、ホルムアルデヒド溶液、ペンタンジオールまたはソルビン酸、およびSurfacine（登録商標）の名称で知られている銀錯体、並びにCosmetics RegulationのパートＡおよびＢの付録６に挙げられている別の物質類を包含する。

また、化粧品用添加剤Ｄ）として有利なものは、皮膚に心地よい滑らかな感触および柔軟性をもたらすカチオン性化合物である。特に適当なものは、第四級アンモニウム化合物またはカチオン性ポリマーを包含する。本発明において、第四級アンモニウム化合物は、特に、四級化脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩を意味する。しかしながら、アルキルアンモニウムハライドも適当である。適当なカチオン性ポリマーの例は、カチオン性セルロース誘導体、例えば、四級化ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性デンプン、ジアリルアンモニウム塩およびアクリルアミドのコポリマー、四級化ビニルピロリドン／ビニルイミダゾールポリマー、例えばLuviquat（BASF）、例えばポリグリコールおよびアミンの縮合生成物、四級化コラーゲンポリペプチド、例えばラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン（Lamequat）、例えば四級化小麦ポリペプチド、ポリエチレンイミン、カチオン性シリコーンポリマー、例えばアミドメチコン、アジピン酸およびジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレン-トリアミンのコポリマー（Cartaretins）、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロリドのコポリマー（Merquat 550）、例えばFR-A 2252840に記載されているようなポリアミノポリアミド、およびその架橋水溶性ポリマー、カチオン性キチン誘導体、例えば場合により微晶質分布であってよい四級化キトサン、ジハロアルキル（例えばジブロモブタン）とビスジアルキルアミン（例えばビスジメチルアミノ−１，３−プロパン）との縮合生成物、カチオン性グアーガム、並びに四級化アンモニウム塩ポリマー、例えば、Miranol社製のMirapol（登録商標） A-15、Mirapol（登録商標） AD-1、Mirapol（登録商標） AZ-1である。

他の好ましいカチオン性ポリマーは、アクリル酸またはメタクリル酸のエステル誘導体またはアミド誘導体のホモポリマーまたはコポリマー（例えばＩＮＣＩ：ポリクオタニウム−７、即ちPQ-7）、メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウムクロリドのホモポリマー（ＩＮＣＩ：ポリクオタニウム−３７、即ちPQ-37）、ヒドロキシエチルセルロースおよびジアリルジメチルアンモニウムクロリドの第四級コポリマー（ＩＮＣＩ：ポリクオタニウム−４、即ちPQ-4）、トリメチルアンモニウム置換エポキシドで変性されたヒドロキシエチルセルロースのポリマー四級化アンモニウム塩（ＩＮＣＩ：ポリクオタニウム−１０、即ちPQ-10）、四級化された解重合グアーガム誘導体（ＩＮＣＩ：グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド）、またはヒドロキシエチルセルロースおよびジアリルでメチル-アンモニウムクロリドの四級化グアー誘導体および第四級コポリマーからなる群から選択される。１つの好ましい態様では、カチオン性ポリマーは、ポリクオタニウム−７、ポリクオタニウム−１０およびカチオン性グアー誘導体からなる群から選択される。更に、ＥＰ １ ７６７ ５５４ Ａ１に記載されているカチオン性ポリマーも有利に使用することができ、これらのポリマーは、Polyquart Proの商品名で当該出願人によって市販されている。本発明の化粧用組成物は、好ましくは、０．０５〜２重量％のこれらのカチオン性ポリマーを含んでなる。

本発明の１つの特に適当な態様では、化粧用組成物は、
Ａ）５．０〜１５重量％の本発明の油濃厚物、
Ｂ）５．０〜１５重量％の脂肪アルコールエーテルスルフェート、
Ｃ）２〜１０重量％のコカミドプロピルベタイン、
Ｄ）０．５〜５重量％の、防腐剤および増粘剤からなる群から選択される化粧品用添加剤、好ましくは増粘剤としてのトリメチロールプロパンのエトキシル化および／またはプロポキシル化ポリオールエステルとエトキシル化脂肪アルコールとの混合物、および
Ｅ）１００重量％までの水
を含んでなる。

本発明の化粧用組成物に成分Ａ）として油濃厚物を配合することにより、許容できる量の発泡をもたらすにも拘わらず優れた皮膚感覚をもたらす油性物質を比較的多量に、透明性または若干の懸濁性を伴って、成功裏に配合することができる。その結果、本発明の化粧用組成物は、他の油含有化粧用組成物とは有利に異なる。従って、本発明の化粧用組成物の有利な特性のためには、油濃厚物の使用は必須である。

実施例Ａ：油濃厚物
全成分（即ち、成分ａ）、ｂ）、ｃ１）および場合によりｃ２））を、適度な機械的動力を用いて室温（２３℃）で均質化した。得られた油濃厚物を目視評価し、その水中溶解性を試験した。

本発明の例（Inv）の全てにおいて、非イオン性界面活性剤（ｂ）および場合により（ｃ２）と混合した極性油（ｃ１）と混合したタイプａ）の液状アニオン性界面活性剤は、いずれも、水に容易に分散して微細かつ安定なエマルションを生じる澄明な液状油濃厚物を生成した。

これらに対する比較例（Comp）では、アニオン性液状界面活性剤（ａ）を含有しない油濃厚物（比較例Ａ１７）、非イオン性界面活性剤（ｂ）を含有しない油濃厚物（即ち、比較例Ａ１８）および他のラクテート型の液状アニオン性界面活性剤を含有する油濃厚物（比較例Ａ１９を参照）は、数日後に沈澱を示した。

「澄明」、「懸濁」および「液状」は、目視により評価した。「可溶性」の評価については、水中３重量％濃度の水溶液を調製し、可溶性を目視評価した。

実施例Ｂ：シャワー製品
水１、安息香酸ナトリウム、Texapon N 70（登録商標）およびDehyton PK45（登録商標）を室温で均質化し、次いで、室温（２３℃）でこの混合物に、油濃厚物、Arlypon TT（登録商標）増粘剤および水２を撹拌しながら添加し、続いて、この組成物のｐＨを調整した。本発明のシャワー製品２０〜３６は、良好な貯蔵安定性を示し、これは、油濃厚物から油ｃ１および場合によりｃ２が沈澱しなかったことを意味する。油濃厚物を介して予め調製せず、油を直接添加した比較例３７では、貯蔵安定性が低く、室温であっても油が既に分離した。

粘度はＲＴ（２３℃）でブルックフィールドにより測定した。

Claims (15)

1. （ａ）室温で液状であり、アルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートからなる群から選択される少なくとも１つのアニオン性界面活性剤、
   （ｂ）少なくとも１つの非イオン性界面活性剤、
   （ｃ）（ｃ１）５〜３０ｍＮ／ｍの極性を有する極性油、および場合により
   （ｃ２）３５ｍＮ／ｍより大きい極性を有する非極性油
   を、０．１〜１の範囲の（ｃ１）：（ｃ１＋ｃ２）の混合比で含む油成分、並びに
   （ｄ）場合により増粘剤
   を含んでなる、化粧用組成物のための油濃厚物。
2. アニオン性界面活性剤（ａ）として、式（Ｉ）：
   

   

   ［式中、Ｒ_１、Ｒ_２およびＲ_３は、互いに独立して、水素または式（ＩＩ）：
   

   

   （式中、Ｒ_４は、６〜２２個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキルおよび／またはアルケニル基であり、
   Ｒ_５は水素またはメチル基であり、
   ｎは１〜２０の数であり、
   ただし、基Ｒ_１、Ｒ_２またはＲ_３の少なくとも１つは水素以外である）
   で示される基である］
   で示されるアルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートおよび／またはその塩を含んでなる、請求項１に記載の油濃厚物。
3. アニオン性界面活性剤（ａ）として、式（Ｉ）［式中、Ｒ_１、Ｒ_２またはＲ_３は式（ＩＩ）で示される基であり、Ｒ_４は１２〜１４個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、Ｒ_５は水素であり、ｎは５〜１０の数である］で示されるアルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレートを含んでなる、請求項１または２に記載の油濃厚物。
4. 非イオン性界面活性剤（ｂ）として、ポリグリセロールのエステル、好ましくはポリグリセロールとポリ−１２−ヒドロキシステアリン酸および／またはイソステアリン酸とのエステルを含んでなる請求項１〜３のいずれかに記載の油濃厚物。
5. １５〜２８ｍＮ／ｍの極性を有する極性油（ｃ１）を含んでなる、請求項１〜４のいずれかに記載の油濃厚物。
6. オリーブ油、大豆油、ヒマワリ油、アーモンド油、アルガン油および／またはアボカド油からなる群から選択される極性油（ｃ１）を含んでなる、請求項１〜５のいずれかに記載の油濃厚物。
7. ３５〜６０ｍＮ／ｍの極性を有する非極性油（ｃ２）を含んでなる、請求項１〜６のいずれかに記載の油濃厚物。
8. 更なる非極性油（ｃ２）として、流動パラフィンおよび／または水素化ポリイソブテンを含んでなる、請求項１〜７のいずれかに記載の油濃厚物。
9. 極性油：非極性油（ｃ１）：（ｃ１＋ｃ２）の混合比は０．３〜０．７、好ましくは０．４〜０．６、特に０．４５〜０．５５の範囲である、請求項１〜８のいずれかに記載の油濃厚物。
10. 増粘剤（ｄ）として、トリメチロールプロパンのエトキシル化および／またはプロポキシル化ポリオールエステルとエトキシル化脂肪アルコールとの混合物を含んでなる、請求項１〜９のいずれかに記載の油濃厚物。
11. （ａ）２０〜４０重量％、好ましくは２５〜３５重量％の量のアルキル（アルケニル）ポリグリコールエーテルシトレート、
    （ｂ）１０〜３０重量％、好ましくは１５〜２５重量％の量の少なくとも１つの非イオン性界面活性剤、
    （ｃ）３０〜６０重量％、好ましくは４０〜５５重量％の量の油成分、および場合により、
    （ｄ）０〜１５重量％の量の増粘剤
    を含んでなる、請求項１〜１０のいずれかに記載の油濃厚物。
12. Ａ）請求項１に記載の油濃厚物、
    Ｂ）アニオン性界面活性剤、
    Ｃ）（Ｂ）とは異なる更なる共界面活性剤、
    Ｄ）化粧品用添加剤、および
    Ｅ）水
    を含んでなる化粧用組成物。
13. Ａ）０．５〜２０重量％の請求項１に記載の油濃厚物、
    Ｂ）５．０〜２０重量％のアニオン性界面活性剤、
    Ｃ）１〜１５重量％の（Ｂ）とは異なる更なる共界面活性剤、
    Ｄ）０．１〜１０重量％の化粧品用添加剤、および
    Ｅ）１００重量％までの水
    を含んでなる、請求項１２に記載の化粧用組成物。
14. Ａ）５．０〜１５重量％の請求項１に記載の油濃厚物、
    Ｂ）５．０〜２０重量％の、脂肪アルコールエーテルスルフェート、モノグリセリドエーテルスルフェート、モノ−およびジアルキルスルホスクシネート、エーテルカルボン酸および／またはその塩、アシルグルタメート並びにアルキルオリゴグルコシドスルフェートからなる群から選択されるアニオン性界面活性剤、
    Ｃ）１〜１０重量％の両性および／またはカチオン性界面活性剤、
    Ｄ）０．５〜５．０重量％の化粧品用添加剤、および
    Ｅ）１００重量％までの水
    を含んでなる、請求項１２または１３に記載の化粧用組成物。
15. 低温運転で、請求項１に記載の油濃厚物を、
    Ｂ）アニオン性界面活性剤、
    Ｃ）非イオン性界面活性剤、
    Ｄ）化粧品用添加剤および
    Ｅ）水
    と一緒に撹拌することを含む、油含有化粧用組成物の製造方法。