JP2016530993A - 抽出可能物低含有の大容量の複合デプスフィルター媒体 - Google Patents

抽出可能物低含有の大容量の複合デプスフィルター媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2016530993A
JP2016530993A JP2016533514A JP2016533514A JP2016530993A JP 2016530993 A JP2016530993 A JP 2016530993A JP 2016533514 A JP2016533514 A JP 2016533514A JP 2016533514 A JP2016533514 A JP 2016533514A JP 2016530993 A JP2016530993 A JP 2016530993A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
depth filter
layer
filter media
fibers
composite depth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016533514A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6430507B2 (ja
Inventor
ウー,メイベル
ヤボルスキー,デイビッド
アマラ,ジョン
シン,ヌリペン
チュヨン,クオック−シュン
Original Assignee
イー・エム・デイー・ミリポア・コーポレイシヨン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by イー・エム・デイー・ミリポア・コーポレイシヨン filed Critical イー・エム・デイー・ミリポア・コーポレイシヨン
Publication of JP2016530993A publication Critical patent/JP2016530993A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6430507B2 publication Critical patent/JP6430507B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D39/00Filtering material for liquid or gaseous fluids
    • B01D39/14Other self-supporting filtering material ; Other filtering material
    • B01D39/16Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres
    • B01D39/1607Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres the material being fibrous
    • B01D39/1623Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres the material being fibrous of synthetic origin
    • B01D39/163Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres the material being fibrous of synthetic origin sintered or bonded
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D39/00Filtering material for liquid or gaseous fluids
    • B01D39/14Other self-supporting filtering material ; Other filtering material
    • B01D39/16Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres
    • B01D39/1607Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres the material being fibrous
    • B01D39/1623Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres the material being fibrous of synthetic origin
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D29/00Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor
    • B01D29/62Regenerating the filter material in the filter
    • B01D29/66Regenerating the filter material in the filter by flushing, e.g. counter-current air-bumps
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2239/00Aspects relating to filtering material for liquid or gaseous fluids
    • B01D2239/04Additives and treatments of the filtering material
    • B01D2239/0407Additives and treatments of the filtering material comprising particulate additives, e.g. adsorbents
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2239/00Aspects relating to filtering material for liquid or gaseous fluids
    • B01D2239/06Filter cloth, e.g. knitted, woven non-woven; self-supported material
    • B01D2239/065More than one layer present in the filtering material
    • B01D2239/0654Support layers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2239/00Aspects relating to filtering material for liquid or gaseous fluids
    • B01D2239/08Special characteristics of binders
    • B01D2239/086Binders between particles or fibres

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

ポリアクリロニトリル(PAN)繊維、濾過助剤、および湿潤強化樹脂を含有する第2の層と一体となった不織布の第1の層を有する複合デプスフィルター媒体を含む、生体液清澄化用デプス濾過装置。デプスフィルター媒体は、二次清澄化中の可溶性不純物、例えば、生物学的/細胞培養物供給流からのDNAおよび宿主細胞タンパク質について増加した結合能力、ならびに収集された細胞培養液、例えば、モノクローナル抗体の製造のために使用されるものの低レベルの不純物クリアランスを示す。デプスフィルター媒体は、有意により低いフラッシングの必要性をさらに示し、放出されたより低いレベルの有機、無機およびバイオバーデン抽出可能物、高い粒子捕捉能力ならびに良好な化学物質および/または放射線耐性をもたらす。

Description

本発明は、一般に、使用前におけるフラッシングの必要性の低減、ならびに生物学的産物含有供給流中に含有される宿主細胞タンパク質および他の可溶性不純物についての結合能力の増加を伴う、大容量のデプスフィルター媒体(depth filter media)に関する。より特定すると、本発明は、前記供給流から可溶性不純物を抽出する十分な表面積および吸着特性を有する無機濾過助剤を組み込み、有意により低いフラッシングの必要性も示し、フラッシング後にデプスフィルター媒体から放出されるより低レベルの有機抽出可能物をもたらす多孔質デプスフィルター媒体を利用する、細胞培養物/生物学的供給流の清澄化において使用される大容量のデプス濾過装置に関する。
デプス濾過は、細胞培養物の清澄化において一般に使用される。この名前が意味するように、デプスフィルターは、濾過を行うのにその深さまたは厚さを利用する。フィルターは典型的には、一般に上部の近くではより大きな細孔および底部においてより小さな細孔を有する勾配密度を伴って構成された材料である。デプスフィルターは、アブソリュートフィルターとは異なり、多孔質媒体に亘って粒子を保持し、孔径より大きい粒子および孔径より小さい粒子の両方の保持を可能とする。粒子の保持は、サイズ排除、ならびに疎水性、イオン性および他の相互作用による吸着の両方が関与していると考えられる。デプスフィルターの汚損機序は、細孔の閉塞、ケーク形成および/または細孔の狭窄を含み得る。
多くの場合において、デプスフィルターは、より粗大な粒子の大部分が第1の濾過段階の間に除去され、より微細な粒子が第2の段階で濾過され除去されるように、順次に実行することができる。このように、例えば、細胞および細胞デブリからの広い分布の粒径が存在する細胞培養物において、デプスフィルターは、懸濁した微粒子の大部分を保持することが意図される。
伝統的なデプス媒体は、(1)セルロース、(2)珪藻土(DE)または他の濾過助剤、および(3)湿潤強化樹脂からなる。しかし、これらの材料は、水性プロセス流中に抽出され得る極微量のベータグルカン、金属およびバイオバーデンを含有し得る。
バイオテクノロジー産業において、これらの汚染物質は望ましくなく、精製スキームを潜在的に妨害し、生成物分子とマイナスの相互作用を有し、または産業によって確立された典型的な受入れ基準を超える場合がある。例えば、後にベータグルカンとして同定された、セルロース繊維フィルターから抽出された材料は、カブトガニ血球抽出成分(LAL)試験において内毒素について偽陽性をもたらしたことが示された(Pearson,F.C.ら、1984年、Applied and Environmental Biology、48巻:1189−1196頁)。場合によって、最終生成物中の高レベルのアルミニウムイオンは、ヒト神経系に対して神経毒性効果を有する場合がある。
デプスフィルターは、使用前に、有機および無機汚染物質のレベルを許容される値に低減させるために、通常、水溶液、例えば、水による広範な事前フラッシングを必要とする。
バイオバーデンを低減させるために、デプスフィルターを、腐食性の殺菌剤(sanitant)、例えば0.5NのNaOHで30分間事前処置してもよい。
デプスフィルターのバイオバーデンを低減させるための別の方法は、デプスフィルターを放射線処置、例えば、ガンマ線照射に供することである。
デプスフィルターのバイオバーデンを低減させるためのさらに別の方法は、高圧蒸気滅菌または定置蒸気滅菌によるものであり、その場合、デプスフィルター構成要素を含有する全フィルター装置を高圧下で蒸気に晒す。これらの方法は、バイオバーデンを低減し得る一方で、抽出可能物に対してマイナスの影響を有することが多い。
さらに、天然材料である珪藻土(DE)は金属抽出可能物の主要な源であるが、DEは天然材料であるため、その組成はどこでDEが採掘されたかによって大きくばらつく傾向がある。酸によるDEの事前処置は金属抽出可能物を低減させることができる一方で、余分な加工ステップも追加される。他のシリカをベースとする濾過助剤、例えば、パーライトまたは砂もまた、この点において制限されている。
活性炭素濾過助剤は通常、天然材料、例えば、木材またはココナツ殻から供給され、この場合もこの組成はかなり変動する傾向がある。
セルロース/DEデプスフィルターからの抽出可能物はまた、構築物自体の材料に、例えば、濾過の間の繊維または粒子の脱落に由来し得る。湿潤強化樹脂は一般に、繊維およびDEを一緒に「接着」または付着する助けをする一方、デプスフィルターから容易に放出される微粒子のある部分が存在することも不可避である。実際に、セルロース/DE媒体のシートは、フィルターシートを前後にあおる単純な動作から微粒子の雲を生じ得る。
濾過は、微粒子が蓄積する利用可能な容量、すなわち、粒子捕捉能力(dirt holding capacity)によって制限される。伝統的なデプスフィルターは、フィルターの容量の多くが繊維および濾過助剤によって占められているため、低い粒子捕捉能力を有する傾向がある。デプスフィルター媒体はまた急速に塞がれ、ケーク層の蓄積をもたらし得る。
さらに、現在利用可能なデプスフィルター媒体は、細胞培養物/生物学的供給流の加工において可溶性不純物、例えば、DNAおよび宿主細胞タンパク質の除去のために特に適切ではない。このような汚染物質は、プロテインA親和性捕獲および結合/溶出イオン交換クロマトグラフィーステップを含めたそれに続く下流の精製ステップを妨害し得る。これらの不純物は、産物結合能力を有意に低減させ、クロマトグラフィー媒体の稼働寿命を限定し得る。より高い不純物の負荷はまた、さらなるフロースルーポリッシングステップ、許容されるレベル内に不純物の負荷をさらに低減させるための高価な膜吸着装置、またはアニオン交換樹脂を充填したカラムの導入を必要とし得る。
Pearson,F.C.ら、1984年、Applied and Environmental Biology、48巻:1189−1196頁
(発明の要旨)
デプスフィルター媒体と関連する上記の必要性および問題に応じて、本発明は、フィルター中の抽出可能物の量を低減させたデプスフィルター媒体を提供し、それによって使用前のフラッシングに必要な水の量を低減させて、広範な事前フラッシングの必要性、ならびに有機、無機およびバイオバーデン抽出可能物の放出を回避し、収集された細胞培養液のためのフロースルー吸着プロセスの間の細胞培養物/生物学的供給流内の宿主細胞タンパク質および他の可溶性不純物について結合能力の増加を示す。
本発明の別の目的は、有機、無機およびバイオバーデン抽出可能物の量を低減させることにより使用前のフラッシングに必要な水の量を低減させた複合デプスフィルター媒体であって、(1)繊維、(2)濾過助剤、および(3)湿潤強化樹脂を含む第2の層と一体となった不織布の第1の層を含む複合デプスフィルター媒体を提供することである。
本発明のさらなる目的は、(1)ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ポリアクリロニトリル、炭素およびガラスを含めた不織布、(2)約10mLから800mLのカナダ標準形濾水度を有するポリアクリロニトリルまたはポリアクリロニトリルコポリマー繊維を含めたフィブリル化された繊維、(3)シリカ、アルミナ、ガラス、金属酸化物または混合金属酸化物、イオン交換樹脂および炭素を含めた濾過助剤、ならびに(4)尿素−もしくはメラミン−ホルムアルデヒドをベースとするポリマー、ポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン(PAE)ポリマーおよびグリオキサール化ポリアクリルアミド(GPAM)樹脂を含む水溶性合成ポリマーを含めた湿潤強化樹脂を含むデプスフィルター媒体を提供することである。
本発明の別の目的は、微粒子の脱落を低減したデプスフィルター媒体を提供することである。
本発明のさらなる目的は、通常のデプスフィルター媒体より低いフラッシング容量を伴う改善された化学物質または放射線耐性を有するデプスフィルター媒体を提供することである。
本発明のさらなる目的は、粗大/中位および微細な微粒子の高い粒子捕捉能力ならびに優れた保持を有する全体的に合成のフィルター媒体を提供することである。
本発明の別の目的は、生物学的産物供給流内の可溶性プロセス不純物について増加した結合能力を有するデプスフィルター媒体を提供することである。これらの可溶性プロセス不純物は、宿主細胞タンパク質(HCP)およびDNAを含み得る。このようなデプスフィルター媒体は、収集された細胞培養液(HCCF)供給流からの低レベルの宿主細胞タンパク質およびDNA不純物クリアランスを可能とする。
本発明の別の目的は、不溶性不純物、細胞のデブリ、およびコロイド状物質の二次清澄化と並んで発生する可溶性不純物のためのフロースルー吸着プロセスを使用することによって、この低レベルの不純物クリアランスを達成するデプスフィルター媒体を提供することである。
本発明の別の目的は、イオン性および疎水性吸着機序の組合せによって、供給流内の可溶性プロセス不純物の確定した集団、例えば、HCPおよびDNAを結合する十分な表面積ならびに表面電荷特徴の無機濾過助剤を組み込んでいるデプスフィルター媒体を提供することである。
本発明のさらなる特徴および利点を、下記の詳細な説明および特許請求の範囲に記載する。本発明の多くの改変および変更は、当業者であれば明らかであるように、その精神および範囲から逸脱することなしに行うことができる。上記の一般の記載および下記の詳細な説明、特許請求の範囲、ならびに添付の図面は、単に例示的および説明的なものであり、本教示の様々な実施形態の説明を提供することを意図することが理解されるものとする。本明細書に記載されている特定の実施形態は、ほんの一例として提供し、決して限定的であることを意味しない。
本発明によるデプスフィルター媒体の一例の模式的な実施形態を示す。 100L/mの水で600LMHにてフラッシングしたフィルターについての全有機炭素(TOC)フラッシュアウト曲線を示す。TOC分析のために、画分は指定された間隔で集めた。 清澄化した非発現CHO細胞培養物を100LMHにて100L/mまで負荷したフィルターについての圧力プロファイルを示す。 清澄化した非発現CHO細胞培養物(173NTU)を100LMHにて100L/mまで負荷したフィルターについての混濁度漏出曲線を示す。画分は指定された間隔で集めた。 清澄化した非発現CHO細胞培養物(91μg/mL)を100LMHにて100L/mまで負荷したフィルターについてのDNA漏出曲線を示す。画分は指定された間隔で集めた。 本発明のある特定の実施形態による実施例25において記載したカップリングした一次および二次清澄化装置についての圧力プロファイルである(一次:二次清澄化デプスフィルターについて2:1の面積比)。 カップリングしたMillistak+一次および二次デプスフィルターベンチマーク(D0HC/X0HC、黒色のライン)、ならびに本発明のある特定の実施形態によるカップリングしたプロトタイプ一次および二次デプスフィルター(装置ID7−1/装置ID7−2、灰色のライン)についての、HCP不純物漏出のプロットである。 本発明のある特定の実施形態による実施例25において記載したカップリングしていない二次清澄化装置についての圧力プロファイルである。 カップリングしていない二次デプスフィルター(ID7−3、HCP:黒色のライン、DNA:黒色のサークル)、および本発明のある特定の実施形態によるカップリングしていない二次デプスフィルター(ID7−2、HCP:灰色のライン、DNA:灰色のサークル)についての、HCPおよびDNA不純物漏出のプロットである。
この明細書および添付の特許請求の範囲の目的のために、他に示さない限り、成分の分量、百分率または材料の割合、反応条件を表す全ての数字、および本明細書および特許請求の範囲において使用する他の数値は、明示的に示されているかどうかに関わらず、全ての場合において「約」という用語によって修飾されることが理解されるものとする。「約」という用語は一般に、列挙した値と等しい(すなわち、同じ機能または結果を有する)と考えられる数字の範囲を指す。多くの場合、「約」という用語は、最も近い有効数字に端数処理される数を含み得る。
したがって、そうではないことが示されない限り、下記の明細書および添付の特許請求の範囲において記載した数のパラメーターは、本発明によって得ることを求められる所望特性によって決まる変化し得る近似値である。最低限でも、特許請求の範囲への均等の原則の適用を限定する試みとしてではなく、それぞれの数のパラメーターは、報告された有効桁の数に照らして、および通常の端数処理技術を適用することによって少なくとも解釈すべきである。さらに、本明細書において開示する全ての範囲は、その中に包摂される全ての部分範囲を包含すると理解されるものとする。
本発明をさらに詳細に記載する前に、いくつかの用語を定義する。これらの用語の使用は、本発明の範囲を限定しないが、発明の記載を容易にする役割を果たすのみである。
上記であろうと、下記であろうと、本明細書において引用した全ての公開資料、特許および特許出願は、それぞれの個々の公開資料、特許または特許出願が特におよび個々に参照により組み込まれていることが示されているのと同じ程度に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
本明細書において使用する場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈によって明らかにそれ以外のことの指示がない限り、複数の参照対象を含む。
「バブルポイント孔径」または「BP」という用語は、フィルター媒体における最も大きな細孔の孔径である。
本明細書において使用する場合、「細胞培養物」という語句は、細胞、細胞デブリおよびコロイド粒子、対象とする生体分子、HCP、およびDNAを含む。
「捕獲ステップ」という用語は一般に、本明細書において使用する場合、標的分子をクロマトグラフィー樹脂と結合させるために使用される方法を指し、これによって標的分子の沈殿物および樹脂を含有する固相がもたらされる。典型的には、標的分子はそれに続いて、固相から標的分子を除去する溶出ステップを使用して回収され、それによって、1種以上の不純物から標的分子の分離をもたらす。様々な実施形態において、捕獲ステップは、クロマトグラフィー媒体、例えば、樹脂、膜またはモノリスを使用して行うことができる。
「チャイニーズハムスター卵巣細胞タンパク質」および「CHOP」という用語は、本明細書において互換的に使用されるように、チャイニーズハムスター卵巣(「CHO」)細胞培養物に由来する宿主細胞タンパク質(「HCP」)の混合物を指す。HCPまたはCHOPは一般に、細胞培養培地または溶解産物(例えば、対象とするタンパク質またはポリペプチド(例えば、CHO細胞において発現されている抗体または免疫接着物)を含有する収集された細胞培養液)中で不純物として提示される。一般に、対象とするタンパク質を含む混合物中に存在するCHOPの量は、対象とするタンパク質についての純度の程度の尺度を提供する。典型的には、タンパク質混合物中のCHOPの量は、混合物中の対象とするタンパク質の量に対して百万分率で表される。
「清澄化ステップ」または単純に「清澄化」という用語は一般に、本明細書において使用する場合、生体分子の精製において最初に使用される1つ以上のステップを指す。清澄化ステップは一般に、下記の単独または様々なこれらの組合せ、例えば、遠心分離およびデプス濾過、接線流濾過、精密濾過、沈殿、凝結および沈降のいずれかを含めた1つ以上のステップを使用した細胞および/または細胞のデブリの除去を含む。いくつかの実施形態において、本発明は、様々な精製スキームにおいて一般に使用される通常の清澄化ステップを超える改善を実現する。清澄化ステップは一般に、1種以上の望ましくない物質の除去が関与し、典型的には所望の標的分子の捕獲が関与するステップの前に行う。清澄化の別の態様は、後で精製プロセスにおける無菌フィルターの汚損をもたらし得る試料中の可溶性および不溶性構成要素の除去であり、これによって全体的な精製プロセスをより経済的なものとする。清澄化ステップは、下流の二次清澄化の上流の一次清澄化ステップを含むことが多い。現代の生産バッチ式バイオリアクター(<25,000L)からの大きな収集容量からの細胞培養収集および高固体供給原料の清澄化、ならびに高い細胞密度は、任意のそれに続くクロマトグラフィー操作などの前に一次、および二次清澄化ステップを必要とすることが多い。
「粗大濾過」または「粗大/中位濾過」という用語は一般に、本明細書において使用する場合、生体分子の精製における大部分が全細胞およびいくつかの細胞のデブリの除去を指す。
「微細濾過」という用語は一般に、本明細書において使用する場合、生体分子の精製における主として細胞のデブリ、コロイド粒子および可溶性不純物、例えば、HCP、DNA、内毒素、ウイルスおよび脂質の除去を指す。
「カラム容量」または「CV」という用語は、本明細書において使用する場合、フィルター媒体の容量と等しい液体の容量を指す。フィルター媒体の容量は、フィルターの表面積および厚さの積によって計算し得る。
フィルターのスループット値は一般に、「リットル/平方メートル」または「L/m」に換算して表されるが、同等の比較のためには、試料間の厚さの大きな差異が考慮されるように「カラム容量」または「CV」が使用される。
「汚染物質」、「不純物」、および「デブリ」という用語は、本明細書において互換的に使用され、生体高分子、例えば、DNA、RNA、1種以上の宿主細胞タンパク質(HCPまたはCHOP)、内毒素、ウイルス、脂質、および本発明によるデプスフィルターを使用して外来性または好ましくない分子の1つ以上から分離された対象とするタンパク質またはポリペプチド(例えば、抗体)を含有する試料中に存在し得る1種以上の添加剤を含めた任意の外来性または好ましくない材料を指す。
宿主細胞が、別の哺乳動物細胞タイプ、E.コリ(E.coli)、酵母細胞、昆虫、または植物である場合、HCPとは、宿主細胞の溶解産物中に見出される標的タンパク質以外のタンパク質を指すことが理解される。
「平均流孔径」または「MFP」という用語は、本明細書において使用する場合、湿ったフィルター媒体を通る流れが乾燥したフィルター媒体を通る流れの50%である時の圧力低下における細孔直径である。
「モノクローナル抗体」または「mAb」という用語は、本明細書において使用する場合、実質的に均質な抗体の集団から得た抗体を指し、すなわち、集団を構成する個々の抗体は少量で存在し得る可能性のある天然の変異を除いて同一である。
本明細書において使用する場合、「有機抽出可能物」という用語は、フラッシング中に使用される水または他の水溶液の存在下で、移動する可能性があるか、またはフィルター媒体もしくは膜、例えば多孔質デプスフィルター媒体の作製に使用された材料から抽出される可能性がある汚染物質を指す。これらの汚染物質としてはさらに、フラッシング中にフィルターから発散される可能性がある構築物自体の材料も挙げられる。
本明細書において使用する場合、「少ないまたはより少ない有機抽出可能物の媒体」という語句は、過剰な時間および温度の条件下で、水と共に抽出またはフラッシングしたときに材料から水を含めた溶媒中に移動する可能性のある抽出可能物の除去をもたらす媒体を指す。
「総有機抽出可能物」および「TOC」という用語は、水溶液、例えば、水中に存在する有機分子の測定を指し、炭素含量として測定される。TOCを測定するために使用される分析技術は典型的には、二酸化炭素への溶液中の全ての有機分子の酸化が関与し、結果として生じたCO濃度を測定し、この応答を公知の炭素濃度に関連付ける。
「百万分率」または「ppm」という用語は、本明細書において互換的に使用される。
孔径定格は通常、公称値として示される。場合によって、製造元が、平均流孔(MFP)径またはバブルポイント(BP)孔径を提供する。MFPおよびBPの両方は、毛管流ポロメーターを使用して測定することができる。
「標的分子」、「標的生体分子」、「所望の標的分子」および「所望の標的生体分子」という用語は、本明細書において互換的に使用され、一般に、対象とするポリペプチドまたは産物を含有する試料中に存在し得る1種以上の望ましくない物質、例えば、1種以上の不純物から精製または分離されることが望ましい、対象とするポリペプチドまたは産物を指す。
本明細書において使用する場合、「スループット」という用語は、フィルターを通して濾過される容量を意味する。
本明細書において使用する場合、「粒子捕捉能力」という用語は、直接の収集からの、または従前に清澄化した、所与の細胞培養液のフィルタースループットと同等である。より高いスループットは、より高い粒子捕捉能力を表す。
本発明のデプスフィルターは、構成要素である(A)繊維、(B)濾過助剤、(C)湿潤強化樹脂および(D)不織布を含む。様々な配列でのこれらの構成要素の組合せは、生物学的産物含有供給流中に含有される宿主細胞タンパク質および他の可溶性不純物のための、少ない抽出可能物、高い粒子捕捉能力、良好な化学物質および/または放射線耐性、ならびに増加した結合能力を有するデプスフィルターを生じさせる。
フィルター材料
構成要素A。デプスフィルターにおいて使用するための繊維材料は、広範に開示されてきた。非セルロースをベースとする材料は、ミクロガラス繊維および種々の合成ポリマー、例えば、ポリプロピレンおよびポリエステルを含む。特に有用なのは、より大きな表面積および分岐構造を生じるように加工された繊維であるフィブリル化された繊維である。適切なフィブリル化された繊維としては、単独でまたは組み合わせて、ポリアクリロニトリルまたはポリアクリロニトリルとのコポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび株式会社クラレ製のベクトラン、芳香族ポリエステルをベースとする繊維を含む。
好ましい実施形態において、ポリアクリロニトリル(PAN)コポリマー(Sterling Fibers Inc.、Pace、FL、USA)から作製した繊維を使用する。
繊維のフィブリル化の程度は、繊維の希薄な懸濁液についてのカナダ標準形濾水度(CSF)または排出速度に影響する。例えば、より高度にフィブリル化された繊維は、より低いCSFを有する傾向がある。好ましいCSFは、10mLから800mLの範囲である。いくつかの実施形態において、600mLから750mLの範囲を使用する。他の実施形態において、200mLから600mLの範囲が好ましい。また他の実施形態において、50mLから300mLの範囲が好ましい。また他の実施形態において、異なるCSFを有するフィブリル化された繊維を合わせて、10mLから800mLの範囲の平均CSFを生成することができる。
構成要素B。濾過助剤は、種々の形状、サイズ、および材料で提供される粒子でよい。例えば、濾過助剤粒子は、球状、繊維状、板状または不規則状でよい。さらに、粒子は、粉砕、研削、ブレンドまたは当技術分野において公知の他の方法で加工され、不規則形状のより小さな粒子を生じさせ得る。粒子の形状と同様に、濾過助剤のサイズは、単一の値である必要はない。フィルターにおいて粒径分布を有することが望ましい。
加工、例えば、ふるい分けまたは分類を行って、粒子をより狭い粒径分布の画分にサイズ分けすることができる。一般に、濾過助剤粒子のサイズは、約0.01μmから約5mm、好ましくはいくつかの実施形態において約10μmから約500μm、他の実施形態において約40μmから約200μm、また他の実施形態において約0.1μmから約50μm、また他の実施形態において約0.01μmから約50μmの範囲であり得る。
濾過助剤は、互いにつながった多孔性もしくは独立気泡の多孔性を有する多孔質、または非多孔質であり得る。特に、独立気泡の多孔性材料の場合、粒子がより小さな粒子を生じさせるために粉砕、ブレンドなどによって加工される場合、閉じた細孔は開放されて多孔性を示し、粒子は本質的に非多孔質となり得る。
使用することができる合成濾過助剤の例には、シリカ、アルミナ、ガラス、他の金属酸化物または混合金属酸化物、イオン交換樹脂および炭素が含まれる。これらの材料はまた、当業者に公知の方法によって表面修飾して、電荷、疎水性または他の機能性を与えることができる。
十分な表面積および表面電荷特徴を有する無機濾過助剤は、イオン性および疎水性吸着機序の組合せによって、供給流内の可溶性プロセス不純物の確定した集団、例えば、HCPおよびDNAに結合する。
適切なシリカ濾過助剤の例には、これらに限定されないが、沈降シリカ、シリカゲルおよびヒュームドシリカが含まれる。ある特定の実施形態において、好ましいシリカ濾過助剤は好ましくは、沈降シリカ、例えば、Sipernat(登録商標)(Evonik Industries AG、Hanau−Wolfgang、Germany)またはシリカゲル、例えば、Kieselgel 60(Merck KGaA、Darmstadt、Germany)から選択される。
アルミナは、多くの形態:多孔質、非多孔質、酸性pH、中性pH、塩基性(アルカリ性)pHなどで生じる。ある特定の実施形態において、好ましいアルミナ濾過助剤の実施形態は、多孔性であり、塩基性pHを有し、例えば、Merck KGaA、Darmstadt Germanyの酸化アルミニウム150ベーシックである。
ガラス濾過助剤の例には、制御細孔ガラス、Eガラスおよび発泡ガラスが含まれる。好ましいガラス濾過助剤の実施形態は、発泡ガラス、より好ましくは、リサイクルガラスから作製された発泡ガラス、例えば、Poraver(登録商標)(Poraver North America Inc.、Ontario、Canada)である。
適切なイオン交換樹脂は、多孔性および剛性であり、好ましくは水の存在下または非存在下で有意に膨張または収縮しない。好ましいイオン交換樹脂の実施形態は、好ましくは正に帯電している。
炭素の例には、活性炭素の球、またはレーヨンもしくは他の合成源に由来する繊維が含まれる。
濾過助剤は、上記の粒径範囲を生じさせる限り、単独でまたは組み合わせて使用することができる。繊維および濾過助剤の総重量に対する重量による含量は、0%から約90%、いくつかの実施形態において、約40%から約80%の範囲でよい。
構成要素C。湿潤強化樹脂は、当技術分野において公知である。これらは、湿っているとき材料に強度を与えるために使用されるアニオン基および/またはカチオン基を有する水溶性合成ポリマーである。適切な湿潤強化樹脂は、尿素−もしくはメラミン−ホルムアルデヒドをベースとするポリマー、ポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン(PAE)ポリマーおよびグリオキサール化ポリアクリルアミド(GPAM)樹脂である。市販の樹脂は、Ashland、Inc.(旧Hercules Inc.)、The Dow Chemical Company、BASF CorporationおよびGeorgia−Pacific Chemicals LLCから容易に入手可能である。繊維および濾過助剤の総重量に基づいた湿潤強化樹脂の重量による含量は、約0.5%から5%の間、好ましくは1%から3%の間の範囲である。
構成要素D。不織布は、異なる材料、繊維直径、基本重量、厚さおよび孔径定格で広範に利用可能である。これらは、様々な技術、例えば、メルトブローン、空気積層、スパンボンド、スパンレース、熱的接着、エレクトロスピニングおよび湿式積層によって生成することができる。不織布は、ポリマー、無機物、金属または天然繊維から作製することができる。適切な材料には、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ポリアクリロニトリル、炭素およびガラスが含まれる。所望の特性によって、繊維直径は、約1nmから約1mmの範囲でよい。好ましい実施形態において、繊維直径は、約10nmから約30μmの範囲である。基本重量は、所与の面積当たりの材料の重量と定義される。一般に、基本重量は、5から350g/mの範囲である。
好ましい実施形態において、基本重量は、20から300g/mの範囲である。不織布の厚さは、50μmから約1cmで変化することができる。好ましい実施形態において、不織布の厚さは、約0.1から0.3cmである。
別の実施形態において、不織布の厚さは、約100μmから約500μmである。
また他の実施形態において、数層の不織布は、一緒に積み重ねられて、200μmから1,000μmの範囲の厚さを達成し得る。
フィルター構成要素(A)から(D)は、様々な配列で合わさり、勾配密度の細孔構造を有するデプスフィルターが作製される。
好ましい実施形態において、フィルター媒体は、各層の孔径定格が徐々に低減するように配置され(すなわち、孔径定格は、フィルター媒体の上部(すなわち、媒体の上流側)から底部(すなわち、媒体の下流側)へとより小さくなる)、ここで供給流の方向は典型的には同様に、フィルター媒体の上部から底部である。
下記の実施例は、本発明をさらに例示する目的のために提供するが、限定するものであると決して解釈されない。さらに、どのように作製し、およびどのように本発明の方法を実施するかについての完全な開示および記載を当業者に提供するために下記の実施例を提供し、発明者が自らの発明としてみなすものの範囲を限定することを意図しない。使用する数(例えば、量、温度など)に関して正確性を保証するために努力がなされてきたが、いくらかの実験誤差および偏差は説明されるべきである。他に示さない限り、温度は摂氏温度(℃)であり、化学反応は示したように大気圧または膜貫通圧力で行い、「周囲温度」という用語は、概ね25℃を指し、「周囲圧力」は、大気圧を指す。
他に本明細書において特に提供しない限り、下のセクション(I)から(IV)において提供する下記の方法、材料、プロセス、および条件が、本発明の様々な実施形態の実施において使用され、本発明の例示であることを意図する。
I.層の配列
下記の実施例において、および図1において模式的に示すように、これらの実施形態において、各フィルターは、3つまでの構成要素層を含有し、層0は、不織布または不織布の積み重ねられた複数のシートであり、所望の厚さが得られ、層1および2は、同じであってもよいが、場合によって、同様または異なる組成物の同様または異なる材料でできていてもよい。
II.ハンドシート形成
一般に、繊維、水、および使用する場合、湿潤強化樹脂は、容易に利用可能なブレンダー(Blendtec Corporation、Orem、UT、USA)において加工する。次いで、濾過助剤を中にブレンドする。スラリーを、重力による排出によってメッシュサポート上に濾過する。残留水を真空濾過によって除去し、105℃にて1時間から2時間乾燥させる。
III.プロセススケールのフィルター媒体の形成
加工スケールで繊維および濾過助剤をデプスフィルター媒体に形成する多数の方法は、当技術分野において公知である。空気積層、メルトプレス、機械的圧縮および湿式積層。層1および2のためのデプスフィルター媒体を作製するための好ましいプロセスは、湿式積層プロセスである。全ての構成要素を水に分散させ、よく混合されたスラリーを形成させる。スラリーを移動ベルト上に置き、ここで水を排出させ、または真空をかけ、過剰な水を除去する。形成されたその後のパッドは、乾燥のための調節可能な温度ゾーンを有する一連のオーブンを通してベルトに沿って移動する。好ましくは、温度ゾーンは、80℃から約250℃の範囲である。場合によって、媒体はまた、加熱中に一連のローラーによって圧縮を受け、厚さについて調節され得る。好ましくは、媒体の厚さは、0.1cmから0.5cmの間である。
IV.フィルターアセンブリー
フィルターを、ステップAによってアセンブルし、層0が層1に先行し、層1が層2に先行するように一緒に積み重ねる。層0が使用されない場合、層1は層2に先行する。層1および層2はまた個々に使用され得る。
層は好ましくは、各層が先行層と接触しており、負荷液がフィルターを均一に通過するための十分および最小のヘッドスペースが存在するように、再使用可能または使い捨てのフィルターセル内に収容されている。
下記の実施例は当業者に、本発明の組成物をどのように作製し、およびどのように本発明の方法を実施するかについての完全な開示および記載を提供するために提供し、発明者が自らの発明としてみなすものの範囲を限定することを意図しない。
使用する数(例えば、量、温度など)に関して正確性を保証するために努力がなされてきたが、いくらかの実験誤差および偏差は説明されるべきである。他に示さない限り、温度は摂氏温度であり、化学反応は示したように大気圧または膜貫通圧力で行い、「周囲温度」という用語は、概ね25℃を指し、「周囲圧力」は、大気圧を指す。本発明は、本発明の例示であることを意図する下記の実施例によってさらに明らかにされる。
実施例において使用される分析方法の記載。
(i)水流量試験
試料(23cm)の水流量を10psiで測定する。
(ii)抽出可能物によるフラッシング試験
試料(23cm)を、600LMHにて100L/mまで水でフラッシングする。TOC分析のために、画分を所定の間隔で集める。
(iii)腐食性の無菌化
試料(23cm)を、0.5NのNaOHで100から300LMHにて30分間フラッシングする。場合によって試料を引き続き水でフラッシングし、TOC分析のために画分を所定の間隔で集める。次いで、フィルターを、100mMのリン酸緩衝液pH7で平衡化する。
(iv)スループットおよび保持
試料(23cm)に、フィルター全体で圧力低下が20psidに達するまで、細胞培養物供給流または親和性捕獲プールで100LMHにて負荷する。濾液画分を指定された間隔、典型的には5分で集め、混濁度について測定する。場合によって、画分も、HCP、DNA、および/またはmAb濃度についてアッセイする。
[実施例1]
それぞれが本発明の一実施形態による2層の配列を有する微細濾過のためのデプスフィルター組成物は、以下を含む。
フィルター1A。ポリアクリロニトリル(PAN)/シリカ
層1:5.06gのPAN(Sterling Fibers CFF(登録商標)111−3フィブリル化パルプ、CSF=250mL)、0.38gのポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂(Wet strenght resin C(登録商標))、304mLの水、および3.22gのシリカ(Sipernat(登録商標)120、Evonik Corporation、Parsippany、NJ、USA)
層2:層1と同じ
ブレンドサイクル:スーププリセットで30秒、次いで、10パルス
フィルター1B。ポリアクリロニトリル(PAN)/ガラス
層1:8.16gのPAN繊維(Sterling Fibers CFF114−3、CSF=60mL)、2.72gのPAN繊維(EFTec(商標)ナノフィブリル化繊維A−010−4、CSF=10mL Engineered Fibers Technology、Shelton、CT)、0.48gのポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂(Wet strenght resin C(登録商標))、330mLの水、3.03gのガラス(Poraver(登録商標)0.040−0.125mm、平均粒径12μmまで粉砕)
層2:2.72gのPAN繊維(Sterling Fibers CFF114−3)、8.16gのPAN繊維(EFTec A−010−4)、0.48gのポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂(Wet strenght resin C(登録商標))、330mLの水、3.03gのガラス(Poraver、0.040−0.125mm、平均粒径12μmまで粉砕)
ブレンドサイクル:スーププリセットで25秒、次いで、25パルス
フィルター1C。ポリアクリロニトリル(PAN)/イオン交換(IEX)ビーズ
層1:6.33gのPAN繊維(Sterling Fibers CFF114−3)、330mLの水、4.03gのIEXビーズ(Reillex HPQ(商標)ポリマー、6.5μmの平均粒径まで粉砕、Vertellus Specialties,Inc.、Indianapolis、IN、USA)
層2:3.16gのPAN繊維(Sterling Fibers CFF114−3)、3.16gのPAN繊維(EFTec A−010−4)、330mLの水、4.03gのIEXビーズ(Reillex HPQ、6.5μmの平均粒径まで粉砕)
ブレンドサイクル:スーププリセットで25秒、次いで、25パルス
フィルター1D。ポリアクリロニトリル(PAN)/珪藻土(DE)
層1:4.21gのPAN(Sterling Fibers CFF111−3)、1.40gのPAN繊維(Sterling Fibers CFF114−3)、0.27gのポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂(Wet strenght resin C(登録商標))、330mLの水、および3.58gの珪藻土(MN−4/セライト(登録商標)507、1:1比、Imerys Filtration Minerals Inc.、San Jose、CA、USA)
層2:1.40gのPAN(Sterling Fibers CFF111−3)、4.21gのPAN繊維(Sterling Fibers CFF114−3)、0.30gのポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂(Wet strenght resin C(登録商標))、330mLの水、および3.22gの珪藻土(MN−4/セライト(登録商標)507、1:3比)
ブレンドサイクル:スピード3プリセットで15秒、次いで、スピード1プリセットで10秒
フィルター1E。ポリアクリロニトリル(PAN)/アルミナ
層1:6.53gのPAN(Sterling Fibers CFF114−3)、2.18gのPAN繊維(EFTec A−010−4)、0.38gのポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂(Wet strenght resin C(登録商標))、330mLの水、および4.83gのアルミナ(Merck KGaA、12μmの平均粒径まで粉砕)
層2:2.18gのPAN(Sterling Fibers CFF114−3)、6.53gのPAN繊維(EFTec A−010−4)、0.38gのポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂(Wet strenght resin C(登録商標))、330mLの水、および4.83gのアルミナ(Merck KGaA、12μmの平均粒径まで粉砕)
ブレンドサイクル:スピード3プリセットで15秒、次いで、スピード1プリセットで10秒
比較の目的のために、通常のセルロース/珪藻土デプスフィルター、Millistak X0HCも、提示する。
デプスフィルターの特性決定
Figure 2016530993
[実施例2]
本発明の一実施形態による粗大濾過のためのデプスフィルター媒体は、PAN(Sterling Fibers CFF106−3、CSF=600mL)および2.5%ポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂(Wet strenght resin C(登録商標))を使用して通常の湿式積層媒体生産ライン上で調製した。PAN25と表される試料(23cmのカットアウト)は、711g/mの基本重量、0.40cmの厚さおよび2038L/分/mの水流量を有した。DSF
[実施例3]
本発明の一実施形態による2層の配列を有する粗大/中位濾過のためのデプスフィルター組成物は、以下を含む。
フィルター3A。ポリアクリロニトリル(PAN)/ガラス
層1:実施例2において調製したようなPAN25
層2:5.06gのPAN繊維(Sterling Fibers CFF106−3)、0.75gのポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂(Wet strenght resin C(登録商標))、300mLの水、3.22gのガラス(Poraver、1−2mm、平均粒径26μmまで粉砕)
ブレンドサイクル:スーププリセットで30秒、次いで、10パルス
比較の目的のために、通常のセルロース/珪藻土デプスフィルター、Millistak+(登録商標)D0HCも提示する。
デプスフィルターの特性決定
Figure 2016530993
[実施例4]
本発明の一実施形態による3層の配列を有する粗大/中位濾過のためのデプスフィルター組成物は、以下を含む。
フィルター4A。不織布/PAN/ガラス
層0:215g/mの基本重量、0.20cmの厚さを有する混合合成繊維不織布(Hollingsworth&Vose、East Walpole、MA、USA)
層1:実施例2において調製したようなPAN25。
層2:実施例3Aにおけるのと同じ組成物
デプスフィルターの特性決定
Figure 2016530993
[実施例5]
それぞれが本発明の一実施形態による3層の配列を有する微細濾過のためのデプスフィルター組成物は、以下を含む。
フィルター5A。不織布/PAN/IEXビーズ
層0:20g/mの基本重量、0.1mmの厚さ、6.5mmの平均流細孔直径を有するポリプロピレン超極細繊維シート(Hollingsworth&Vose East Walpole、MA、USA)。2つのシートを一緒に積み重ねて、0.2mmの総厚さとする
層1:実施例1Cにおけるのと同じ組成物
層2:実施例1Cにおけるのと同じ組成物
フィルター5B。不織布/PAN/ガラス
層0:20g/mの基本重量、0.1mmの厚さ、6.5mmの平均流細孔直径を有するポリプロピレン超極細繊維シート(Hollingsworth&Vose)。2つのシートを一緒に積み重ねて、0.2mmの総厚さとする
層1:実施例1Bにおけるのと同じ組成物
層2:実施例1Bにおけるのと同じ組成物
デプスフィルターの特性決定
Figure 2016530993
[実施例6]
実施例1におけるフィルター1Aを、非発現CHO供給原料による抽出可能物フラッシングおよびスループットおよび保持試験に供した。通常の(すなわち、比較上の)デプスフィルター媒体Millistak+(登録商標)X0HCも、比較のために試験した。
Figure 2016530993
フィルター6Aは、通常のX0HCより少ないTOC抽出可能物およびより高いスループットを示し、一方、同様の混濁度保持値を保持する。
[実施例7]
製造ライン上での実現可能性を示すために、実施例1におけるフィルター1Aからの組成物を、通常の湿式積層媒体生産設備上で加工した。生成されたシートは、1130g/mの基本重量、0.43cmの厚さ、および53L/分/mの水流量を有した。抽出可能物のフラッシングは、本明細書において提供したように行った。
試料を、一次清澄化した非発現CHO供給原料による本明細書において提供するようなスループットおよび保持試験にさらに供した。
Figure 2016530993
フィルター7Aは、通常のX0HCより少ないTOC抽出可能物およびより高いスループットを示し、一方、同様の混濁度保持値を保持する。
[実施例8]
実施例7におけるフィルター7Aを、ガンマ線照射(25−40kGy)に供した。抽出可能物のフラッシングを、照射および非照射試料の両方について行った。抽出可能物は、ガンマへの曝露の後増加したが、通常の(すなわち、比較上の)デプス媒体Millistak+(登録商標)X0HCと比較したとき、これは相対的により少ない。
Figure 2016530993
[実施例9]
実施例1におけるフィルター1Bを、抽出可能物のフラッシングに供した。通常のデプスフィルター、Millistak+(登録商標)X0HCも、比較のために試験した。
Figure 2016530993
フィルター1Bは、通常のX0HCより少ないTOC抽出可能物を示し、約1.1ppmの同様のTOC値を達成するのにX0HCについての100L/mと比較して、50L/mのみの水によるフラッシングがフィルター1Bのために必要とされた。
[実施例10]
実施例1におけるフィルター1Bを、腐食性の無菌化に供し、非発現CHO供給原料濃縮物によるスループットおよび保持について試験した。
Figure 2016530993
フィルター1Bは、使用前の腐食性の無菌化処置ステップを伴う、および伴わない、同様のスループットおよび保持値を示す。
[実施例11]
実施例1におけるフィルター1Cの層1を、ガンマ線照射(25−40kGy)に供した。抽出可能物フラッシングを、照射および非照射試料の両方について行った。抽出可能物は、ガンマへの曝露の後、僅かに増加した。
Figure 2016530993
[実施例12]
実施例1におけるフィルター1Cも、スループットおよび保持のためのプロテインA捕獲ステップで精製したモノクローナル抗体供給原料で試験した。負荷量は、100L/mであった。プールした濾液における宿主細胞タンパク質およびDNA除去ならびに生成物回収も決定した。通常のデプスフィルター、Millistak+(登録商標)X0HCも、比較のために試験した。
Figure 2016530993
フィルター1Cは、通常のX0HCより良好なHCP除去およびより高い生成物回収を示し、一方、同様の混濁度保持およびDNA保持値を保持する。
[実施例13]
フィルターPAN/DEおよびPAN/アルミナ
実施例1におけるフィルター1Dおよび1Eを両方とも、腐食性の無菌化、それに続くスループットおよび保持試験に供した。通常のデプスフィルター、Millistak+(登録商標)X0HCも、比較のために試験した。
Figure 2016530993
[実施例14]
実施例3におけるフィルター3Aを、抽出可能物フラッシングに供した。通常のデプスフィルター、Millistak+D0HCも、比較のために試験した。
Figure 2016530993
フィルター3Aは、通常のD0HCより少ないTOC抽出可能物を示す。
[実施例15]
実施例4におけるフィルター4Aの層0を、ガンマ線照射(25−40kGy)に供した。抽出可能物のフラッシングを、照射および非照射試料の両方について行った。ガンマへの曝露の後、抽出可能物における明らかな変化は存在しなかった。
Figure 2016530993
[実施例16]
実施例4におけるフィルター4Aを、mAb供給原料によるスループットおよび保持試験に供した。
Figure 2016530993
フィルター4Aは、通常のD0HCと比較して、より高いスループットおよび混濁度保持を示す。
[実施例17]
実施例1におけるフィルター1Cを、抽出可能物のフラッシングに供した。
実施例5におけるフィルター5A、および実施例1におけるフィルター1Cをそれぞれ、Millistak+(登録商標)D0HCで従前に一次清澄化したmAb供給原料によるスループットおよび保持試験に供した。濾液も、DNA保持のために特性決定した。比較する目的のために、通常のセルロース/珪藻土媒体、Millistak+(登録商標)X0HCも試験した。結果を、図2から5において要約し、示す。
Figure 2016530993
図2から5において示した試験結果は下記を示す。
1.フィルター1C(PAN/IEXビーズ)は、通常のフィルターX0HCより総計的により少ないTOCを有するだけでなく、抽出可能物のプロファイルはより低く開始し、より低く終わる。
2.フィルター1C(PAN/IEXビーズ)および5A(不織布/PAN/IEXビーズ)は、X0HCより低い圧力プロファイルを有する。実際に、X0HCフィルターは20psiに達し、一方、本発明のフィルターは、10psiをはるかに下回っている。これは、本発明のフィルターを通して加工することができる有意により高いスループットの供給原料をもたらす。
3.フィルター1C(PAN/IEXビーズ)および5A(不織布/PAN/IEXビーズ)は、X0HCより低い混濁度プロファイルを有する。本発明のフィルターは、より高い混濁度保持を有すると言うことができる。約40L/mでのX0HCにおける一部の小さな漏出と比較して、有意な混濁度漏出は、フィルター1Cおよび5Aにおいて100L/mまで起こらなかった。フィルターの連続負荷は、良好な保持を依然として実現し得る。
4.フィルター1C(PAN/IEXビーズ)および5A(不織布/PAN/IEXビーズ)は、X0HCより低いDNAプロファイルを有する。本発明のフィルターは、より高いDNA保持を有すると言うことができる。約50L/mでのX0HCにおける一部の小さな漏出と比較して、有意なDNA漏出はフィルター1Cおよび5Aにおいて100L/mまで起こらなかった。フィルターの連続負荷は、良好な保持を依然として実現し得る。
[実施例18]
セルロースと比較してPANの利点をさらに例示するために、水スラリー中の1%繊維を使用して全繊維パッドが形成された。パッドを、105℃にて2時間乾燥させた。それに続いて、撹拌しながら、各パッドを水に数時間浸した。セルロースはばらばらの繊維に再分散し、一方、PANはばらばらの繊維が観察されずにパッドのままであった。
下記の実施例19から27において、構成要素B−濾過助剤下で、シリカゲル粒径範囲は、約60A(6nm)の孔径を有するMerck KGaA(Darmstadt、Germany)によって製造された市販のシリカゲル60の画分である。これらの実施例において本発明のある特定の実施形態において使用したシリカ粒子を、ふるい分け操作によって単離し、「微細シリカ粒子」と標識される第1のふるい分け画分は、≦約5ミクロン(未満、またはこれと等しい)の粒径を有する小/微細シリカ粒子をもたらし、「粗大シリカ粒子」と標識される第2のふるい分け画分は、≦約40μm(未満、またはこれと等しい)の粒径を有する大/粗大シリカ粒子をもたらした。
表1。下記の実施例において使用したデプスフィルター媒体配合物の表
Figure 2016530993
Figure 2016530993
[実施例19]
静的結合能力測定のために使用される一般手順。
6グラムのデプスフィルター媒体を300mLの水に懸濁し、ブレンドし、希薄な繊維スラリーを形成させた。すすぎのためにさらに200mLの水を使用して、懸濁液を500mLのNalgene(登録商標)ボトルに移した。10mLの分割量の繊維懸濁液を、事前秤量した15mLの遠心分離管に移した。遠心分離管をベンチトップ遠心機において5分間スピンし、繊維固体をペレット化した。上清をピペットによって除去し、25mMのTris pH7.3中の10mLの1g/LのBSAまたは1g/Lのミオグロビン溶液を添加した。代わりに、宿主細胞タンパク質の静的結合能力測定のために、遠心分離し、0.2μmのMillipore Express(登録商標)膜(EMD Millipore、Billerica、MA)を通して無菌濾過した10mLの分割量の収集された細胞培養液を使用した。次いで、繊維懸濁液を、室温にて18時間撹拌した。次いで、遠心分離管をベンチトップ遠心機において5分間スピンし、繊維固体をペレット化した。タンパク質の静的結合能力測定のために、上清溶液の試料を、280nm(BSAについて)または409nm(ミオグロビンについて)での紫外可視測定のために採取し、供給試料からのタンパク質濃度の変化を決定した。
代わりに、宿主細胞タンパク質の静的結合能力測定のために、1mLの分割量の上清溶液を、HCP ELISAアッセイのために採取した。次いで、残りの上清溶液を遠心分離管から除去し、湿気のある材料をオーブンにおいて60℃にて18時間から36時間乾燥させた。乾燥デプスフィルター媒体の最終重量を決定し、この値を使用して、吸着されたタンパク質(またはHCP)の量をデプスフィルター媒体の重量で割ることによってデプスフィルター媒体の静的結合能力を計算した。得られた値は、mg(タンパク質)/g(デプスフィルター媒体)に換算した静的結合能力である。
[実施例20]
選択したデプスフィルター媒体配合物の静的結合能力測定。
BSAおよびミオグロビンの静的結合能力測定を、実施例19において記載した方法によって様々なデプスフィルター媒体配合物について行った。
これらの試料についての静的結合能力を、表2において提供する。
表2におけるデータは、PAN繊維のタイプ、シリカ添加、または樹脂のタイプに関わらず、BSA静的結合能力が、全てのデプスフィルター媒体配合物について同程度であることを示す。対照的に、粗大シリカ粒子(約40μm未満、またはこれと等しい粒径を有する。)濾過助剤は、ミオグロビンの静的結合能力に対して強い効果を予想外に有した。粗大シリカ粒子濾過助剤を欠いている4種のデプスフィルター媒体配合物は、ミオグロビンのSBCを示さず(組成物1−4、1−6、1−8、1−10)、一方、他の6種の配合物は、概ね30mg/gの高いミオグロビンのSBCを示す(組成物1−1から1−3、1−5、1−7、および1−9)。
7.3の適用pHにて、ミオグロビンは大部分が帯電しておらず(等電点=6.8−7.2)、BSAは負に帯電している(等電点約5)。このような条件下で、デプスフィルター媒体配合物についての中程度のBSA静的結合能力は、正に帯電したバインダー樹脂構成要素と負に帯電したBSAとの間の静電相互作用を介して起こり得る。これらの同じ条件下で、強い疎水的相互作用が、粗大シリカ粒子と帯電していないミオグロビンタンパク質との間で起こり得る。理論に束縛されるものではないが、増加したミオグロビンの静的結合能力は、これらのデプスフィルター媒体配合物の実施形態において使用される粗大シリカ粒子濾過助剤についての相対的に大きな表面積によるものと主張される。
表2。選択したデプスフィルター媒体配合物についてのBSAおよびミオグロビンのSBC。
Figure 2016530993
[実施例21]
選択したデプスフィルター媒体配合物の静的結合能力測定。
BSA、ミオグロビン、およびHCPの静的結合能力測定を、上記の実施例19において記載した方法によって様々なデプスフィルター媒体配合物について行った。これらの試料についての静的結合能力を、表3において提供する。
表3におけるデータは、BSAの静的結合能力は、全てのデプスフィルター媒体配合物について同程度であることを示す。さらに、表3において見られるように、シリカ濾過助剤のタイプは、ミオグロビンおよびHCPの静的結合能力に対して強い効果を有する。Sipernat120濾過助剤を使用して調製した2種のデプスフィルター媒体配合物は、それぞれ、ミオグロビンおよびHCPについて概ね18mg/gおよび3mg/gのより低いミオグロビンおよびHCPの静的結合能力値を示した。
粗大シリカ粒子を使用して調製した2種の配合物は、それぞれ、49mg/gおよび6mg/gの増加したミオグロビンおよびHCPの静的結合能力値をもたらした本発明の実施形態。特定のタイプの使用したシリカ濾過助剤が、この特定の用途内で実質的に異なる吸着特性または結合能力を実現することは最初予想されなかったため、これらの結果は驚異的であった。これらの結果は、デプスフィルター媒体配合物において用いられるシリカ濾過助剤のタイプが、標的用途におけるタンパク質および不純物結合能力および吸着性媒体性能の特徴に関してフィルター媒体の性能に強い影響を与えることを示唆する。
表3。選択したデプスフィルター媒体配合物についてのBSA、ミオグロビンおよびHCPのSBC。
Figure 2016530993
[実施例22]
選択したデプスフィルター媒体配合物の静的結合能力測定。
BSA、ミオグロビン、およびHCPの静的結合能力測定を、上記の実施例19において記載した方法によって様々なデプスフィルター媒体配合物について行った。これらの試料についての静的結合能力を、表4において提供する。
表4におけるデータは、BSA、ミオグロビン、およびHCPの静的結合能力値が、総シリカ濾過助剤添加または2つのシリカ粒径(粗大シリカ粒子および微細シリカ粒子)のブレンド比における大きな変化によって有意に影響されないことを示す。デプスフィルター媒体配合物3−1から3−4中の湿潤強化バインダー樹脂の排除は、これらの4種の配合物についてのBSAの静的結合能力における僅かに小さな低減をもたらした。
表4。選択したデプスフィルター媒体配合物についてのBSA、ミオグロビンおよびHCPのSBC。
Figure 2016530993
[実施例23]
選択したデプスフィルター媒体配合物の静的結合能力測定。
BSA、ミオグロビン、およびHCPの静的結合能力測定を、上記の実施例19において記載した方法によって様々なデプスフィルター媒体配合物について行った。これらの試料についての静的結合能力を、表5において提供する。
表5におけるデータは、評価した比較上のデプスフィルター媒体配合物の全てについての低いミオグロビンの静的結合能力値を示す。これらの比較上のデプスフィルター媒体配合物は、セルロースパルプ、珪藻土(DE)濾過助剤、および同じWet strenght resin C(登録商標)湿潤強化バインダー樹脂を使用して構築される。これらの実施例は、デプスフィルター媒体配合物において典型的には用いられるDE濾過助剤と対照的に、粗大シリカ粒子濾過助剤の予想外の吸着特性のさらなる証拠を提供する。
実施例4−5から4−9におけるWet strenght resin C(登録商標)湿潤強化バインダー樹脂の組込みは、BSAの静的結合能力の有意な増加をもたらしたことがまた発見された。この結果は、7.3の適用pHにて負に帯電したBSAとカチオン性湿潤強化バインダー樹脂との間の吸着性静電相互作用と一致している。HCPの静的結合能力は、HCP ELISAアッセイによって評価した4種のデプスフィルター媒体配合物について低かった。
表5。選択したデプスフィルター媒体配合物についてのBSA、ミオグロビンおよびHCPのSBC。
Figure 2016530993
[実施例24]
選択したデプスフィルター媒体配合物の静的結合能力測定。
BSA、ミオグロビン、およびHCPの静的結合能力測定を、上記の実施例19において記載した方法によって様々なデプスフィルター媒体配合物について行った。これらの試料についての静的結合能力を、表6において提供する。
表6におけるデータは、デプスフィルター媒体配合物6−2から6−4の比較例についての低いBSA、ミオグロビン、およびHCPの静的結合能力値を示す。これらのデプスフィルター媒体配合物は、PANのみ、セルロースのみ、またはセルロースおよびDE濾過助剤の混合物を使用して調製した。対照的に、6−1デプスフィルター媒体配合物中への大きなシリカ粒子濾過助剤の組込みは、中程度のBSAのSBCならびに高いミオグロビンおよびHCPの静的結合能力値をもたらす。これらの実施例は、DE濾過助剤、およびこのようなデプスフィルター媒体配合物において典型的には用いられる構築物の他の材料と対照的に、EMDシリカ濾過助剤の特別な吸着特性のさらなる証拠を提供する。
表6。選択したデプスフィルター媒体配合物についてのBSA、ミオグロビンおよびHCPのSBC。
Figure 2016530993
[実施例25]
清澄化適用試験のためのデプスフィルター組成物。
デプス濾過装置は、表7において示すように、選択したデプスフィルター媒体組成物および不織布媒体を使用して構築した。これらのデプス濾過装置は、mAb産生および非産生HCCF供給流の一次および二次清澄化に向けられた適用試験において利用された。
表7。清澄化適用試験のためのデプスフィルター組成物。
Figure 2016530993
[実施例26]
改善された濾過性能およびHCP不純物クリアランス(mAb05供給)。
図6は、1.41×10vc/mLの生存細胞密度を有するモノクローナル抗体(mAb05)を含有するHCCFを使用した、デプスフィルター清澄化適用試験についての圧力およびHCP不純物クリアランスプロファイルを提供する。
23cmのデプスフィルター装置を、実施例25に記載した不織布およびデプスフィルター媒体グレードを使用して構築した。これらの装置の濾過および不純物クリアランス性能を、市販のMillistak+(登録商標)D0HCおよびX0PS装置(EMD Millipore、Billerica、MA)と比較した。これらの試験において、一次および二次清澄化デプスフィルターを、2:1の面積比で配列した。
2:1の面積比は、本明細書において単一の二次フィルターにカップリングした2つの平行一次フィルターと定義される。この実施例において、2つの7−1デプスフィルターおよび2つのD0HC装置は、一次清澄化フィルターの役割を果たした。7−2デプスフィルターおよびX0HC装置は、二次清澄化フィルターの役割を果たした。2つの7−1デプスフィルターを、7−2デプスフィルター装置にカップリングし、2つのD0HC装置を、X0HC装置にカップリングした。
清澄化していないHCCFを、150LMH(一次フィルターに対して)および300LMH(二次フィルターに対して)の流量にて装置を通してポンピングし、圧力を圧力トランスデューサーおよびデータロギング設備のシステムによって連続的にモニターした。濾液を分画し、HCP ELISAおよびPicoGreen(登録商標)DNAアッセイに供した。図6において提示する圧力プロファイルデータは、このHCCF供給流のためのカップリングしたD0HC/X0HC装置と比較したときの、カップリングした7−1/7−2デプスフィルター装置についての発見した利点を示す。
末端圧力は、112L/mのスループットにてD0HC装置について到達し、一方、同様の圧力は、162L/mのスループットまで7−1装置について到達しない。同様に、7−2デプスフィルター装置は、非常に高い供給スループットにてX0HC装置より中程度により低い圧力を示す。
図6においてまた提示したHCP不純物クリアランスデータは、評価したカップリングしたD0HC/X0HC装置およびID7−1/ID7−2デプスフィルターフォーマットの両方についてのHCP/DNA不純物漏出を示す。このデータは、カップリングしたD0HC/X0HCフォーマットと比較した、カップリングしたID7−1/ID7−2装置についての発見した利点を示す。D0HC/X0HC装置は、約100L/mのスループットにて完全なHCP漏出を示し、一方、ID7−1/ID7−2装置についての有意なHCP不純物クリアランスは、約200L/mまでまだ観察されるからである。
[実施例27]
HCPおよびDNA不純物クリアランス(mAb05供給)。
図7は、8.38×10vc/mLの生存細胞密度を有するモノクローナル抗体(mAb05)を含有するHCCFを使用した、デプスフィルター二次清澄化適用試験についての圧力、HCP、およびDNA不純物クリアランスプロファイルを提供する。
23cmのデプスフィルター装置を、実施例25に記載した不織布およびデプスフィルター媒体グレードを使用して構築した。これらの試験において、十分な分量のHCCFを、上記のプロトタイプ一次清澄化デプスフィルター装置7−1によって清澄化した。濾液をプールし、それに続いて300LMHの流量(各二次フィルターに対して)にてプロトタイプ二次清澄化デプスフィルター装置7−2および7−3によって加工し、圧力を、圧力トランスデューサーおよびデータロギング設備のシステムによって連続的にモニターした。
濾液を分画し、HCP ELISAおよびPicoGreen(登録商標)DNAアッセイに供した。図7において提示する圧力プロファイルデータは、このHCCF供給流のためのカップリングしていない7−2および7−3プロトタイプデプスフィルター装置についての同程度の性能を示す。図7において提示するHCPおよびDNA不純物クリアランスデータはまた、120L/mと同じ高さのスループットで評価した7−2および7−3プロトタイプ装置のそれぞれについて、HCPおよびDNA不純物の両方の有意なクリアランスを示す。このデータは、標的とした清澄化適用内でのHCPおよびDNA不純物クリアランスについての7−2および7−3二次清澄化装置についての許容される性能を示す。
上で記載した開示は、独立した有用性を有する複数の別個の発明を包含し得る。これらの発明のそれぞれはその好ましい形態で開示されてきたが、本明細書において開示および例示されたようなその特定の実施形態は、多数のバリエーションが可能であるため、限定する意味で考慮されない。本発明の主題は、本明細書において開示した様々な要素、フィーチャ、機能、および/または特性の全ての新規および進歩性のある組合せおよび下位組合せを含む。下記の特許請求の範囲は、新規および進歩性とみなされるある特定の組合せおよび下位組合せを特に指摘する。フィーチャ、機能、要素、および/または特性の他の組合せおよび下位組合せにおいて具現された発明は、これまたは関連する出願からの優先権を主張する出願において特許請求され得る。このような特許請求の範囲はまた、異なる発明または同じ発明を対象とするものであろうとなかろうと、および本来の特許請求の範囲に対してより広い、より狭い、等しい、または異なるものであろうとなかろうと、本明細書において教示する本発明の主題内に含まれるとみなされる。

Claims (35)

  1. 有機、無機およびバイオバーデン抽出可能物の量を低減させることにより使用前のフラッシングに必要な水の量を低減させた複合デプスフィルター媒体であって、
    不織布層または超極細繊維含有層;ならびに
    (1)繊維、(2)濾過助剤、および(3)湿潤強化樹脂を含む少なくとも1つの層
    を含む、複合デプスフィルター媒体。
  2. 高い粒子捕捉能力を有する複合デプスフィルター媒体であって、
    不織布層または超極細繊維含有層;ならびに
    (1)繊維、(2)濾過助剤、および(3)湿潤強化樹脂を含む少なくとも1つの層
    を含み、
    前記層は、勾配密度の細孔構造を形成するように配置される、複合デプスフィルター媒体。
  3. 繊維が、フィブリル化された繊維である、請求項1または2に記載の複合デプスフィルター媒体。
  4. フィブリル化された繊維が、ポリアクリロニトリルまたはポリアクリロニトリルコポリマーを含む、請求項3に記載の複合デプスフィルター媒体。
  5. フィブリル化された繊維が、合わせて約10mLから800mLの平均カナダ標準形濾水度を有する、請求項3に記載の複合デプスフィルター媒体。
  6. 濾過助剤が、シリカ、アルミナ、ガラス、金属酸化物もしくは混合金属酸化物、イオン交換樹脂、炭素またはこれらの組合せを含む、請求項1または2に記載の複合デプスフィルター媒体。
  7. 濾過助剤が、多孔質シリカ、多孔質アルミナ、合成発泡ガラス、リサイクルガラスから作製した合成発泡ガラス、多孔質イオン交換ビーズ、カチオン性に帯電した多孔質イオン交換ビーズ、活性炭素、またはこれらの組合せを含む、請求項1または2に記載の複合デプスフィルター媒体。
  8. 濾過助剤が、約0.01から60ミクロンの平均粒径を有する、請求項1または2に記載の複合デプスフィルター媒体。
  9. 濾過助剤が、繊維および濾過助剤の総重量に基づいて0から90重量%を構成する、請求項1または2に記載の複合デプスフィルター媒体。
  10. 湿潤強化樹脂が、尿素−もしくはメラミン−ホルムアルデヒドをベースとするポリマー、ポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン(PAE)ポリマーまたはグリオキサール化ポリアクリルアミド(GPAM)樹脂である水溶性合成ポリマーを含む、請求項1または2に記載の複合デプスフィルター媒体。
  11. 繊維および濾過助剤の総重量に基づいた湿潤強化樹脂の重量による含量が、約0%から約5%である、請求項10に記載の複合デプスフィルター媒体。
  12. 不織布または超極細繊維が、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ポリアクリロニトリル、炭素またはガラスを含む、請求項1または2に記載の複合デプスフィルター媒体。
  13. 不織布または超極細繊維層が、一緒に積み重ねられて1つの層を形成する不織布の複数の層を含む、請求項1または2に記載の複合デプスフィルター媒体。
  14. 不織布または超極細繊維が、約0.1から20ミクロンの平均孔径を有する、請求項13に記載の複合デプスフィルター媒体。
  15. 生体液清澄化用デプスフィルターの使用前の水によるフラッシング容量を低減させる方法であって、
    a.次の媒体構成要素:合成不織布または超極細繊維、フィブリル化されたポリマー繊維、合成濾過助剤および湿潤強化樹脂の1つ以上を有する複合デプスフィルター媒体を提供すること、
    b.濾液中に測定された総有機抽出可能物のレベルが約0から3ppmになるように、前記デプスフィルター媒体を水で約10リットル/m/時間から約600リットル/m/時間の流量にてフラッシングすること
    を含む、方法。
  16. より少ないバイオバーデンを有するデプスフィルターの使用前の水によるフラッシング容量を低減させる方法であって、
    a.次の媒体構成要素:合成不織布または超極細繊維、フィブリル化されたポリマー繊維、合成濾過助剤および湿潤強化樹脂の1つ以上を有する複合デプスフィルター媒体を提供すること、
    b.前記デプスフィルター媒体を、
    i.前記デプスフィルター媒体を約10から45kGyの線量で放射線照射すること;または
    ii.前記デプスフィルター媒体を0.5NのNaOHで100から300LMHにて30分間フラッシングすること
    によって、処置すること、ならびに
    c.濾液中に測定された総有機抽出可能物のレベルが約0から3ppmになるように、前記処置したデプスフィルター媒体を水で約10リットル/m/時間から約600リットル/m/時間の範囲の流量にてフラッシングすること
    を含む、方法。
  17. フィブリル化された繊維が、ポリアクリロニトリルまたはポリアクリロニトリルコポリマーを含む、請求項15または16に記載の方法。
  18. フィブリル化された繊維が、合わせて約10mLから800mLの平均カナダ標準形濾水度を有する、請求項15または16に記載の方法。
  19. 濾過助剤が、シリカ、アルミナ、ガラス、金属酸化物または混合金属酸化物、イオン交換樹脂および炭素を含む、請求項15または16に記載の方法。
  20. 濾過助剤が、多孔質シリカ、多孔質アルミナ、合成発泡ガラス、リサイクルガラスから作製した合成発泡ガラス、多孔質イオン交換ビーズ、カチオン性に帯電した多孔質イオン交換ビーズ、活性炭素、またはこれらの組合せを含む、請求項15または16に記載の方法。
  21. 濾過助剤が、約0.01から60ミクロンの平均粒径を有する、請求項15または16に記載の方法。
  22. 濾過助剤が、繊維および濾過助剤の総重量に基づいて0から90重量%を構成する、請求項15または16に記載の方法。
  23. 湿潤強化樹脂が、尿素−もしくはメラミン−ホルムアルデヒドをベースとするポリマー、ポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン(PAE)ポリマーまたはグリオキサール化ポリアクリルアミド(GPAM)樹脂である水溶性合成ポリマーを含む、請求項15または16に記載の方法。
  24. 繊維および濾過助剤の総重量に基づいた湿潤強化樹脂の重量による含量が、約0%から約5%である、請求項23に記載の方法。
  25. 不織布または超極細繊維が、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ポリアクリロニトリル、炭素またはガラスを含む、請求項15または16に記載の方法。
  26. 不織布または超極細繊維層が、一緒に積み重ねられて1つの層を形成する不織布の複数の層を含む、請求項15または16に記載の方法。
  27. 不織布または超極細繊維が、約0.1から20ミクロンの平均孔径を有する、請求項15または16に記載の方法。
  28. 二次清澄化中の生物学的/細胞培養物供給流からのDNAおよび宿主細胞タンパク質のような可溶性不純物についての増加した結合能力、ならびに収集された細胞培養液の低レベルの不純物クリアランスを有する、複合デプスフィルター媒体であって、
    不織布層または超極細繊維含有層;ならびに
    (1)繊維含有材料、(2)微細シリカ粒子、粗大シリカ粒子またはこれらの組合せを含む無機シリカ粒子含有濾過助剤、および(3)湿潤強化樹脂を含む少なくとも1つの層
    を含む、複合デプスフィルター媒体。
  29. 微細シリカ粒子が、≦約5ミクロンの粒径を有し、粗大シリカ粒子が、≦約40μmの粒径を有する、請求項28に記載の複合デプスフィルター媒体。
  30. 繊維含有材料中の繊維が、フィブリル化された繊維である、請求項28に記載の複合デプスフィルター媒体。
  31. 無機シリカ粒子含有濾過助剤が、微細シリカ粒子のみを含有する、請求項29に記載の複合デプスフィルター媒体。
  32. 無機シリカ粒子含有濾過助剤が、粗大シリカ粒子のみを含有する、請求項29に記載の複合デプスフィルター媒体。
  33. フィブリル化された繊維が、ポリアクリロニトリルまたはポリアクリロニトリルコポリマーを含む、請求項30に記載の複合デプスフィルター媒体。
  34. 湿潤強化樹脂が、尿素−もしくはメラミン−ホルムアルデヒドをベースとするポリマー、ポリアミノポリアミド−エピクロロヒドリン(PAE)ポリマーまたはグリオキサール化ポリアクリルアミド(GPAM)樹脂である水溶性合成ポリマーを含む、請求項28に記載の複合デプスフィルター媒体。
  35. 不織布層または超極細繊維含有層;ならびに
    請求項28、29、30、33、または34の一項に記載の第1の層および第2の層
    を含むデプスフィルター装置であって、第1の層は、不織布層と一体となっており、且つ第2の層は、第1の層と一体となっている、デプスフィルター装置。
JP2016533514A 2013-08-30 2014-09-02 抽出可能物低含有の大容量の複合デプスフィルター媒体 Active JP6430507B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201361871985P 2013-08-30 2013-08-30
US61/871,985 2013-08-30
PCT/US2014/053729 WO2015031899A1 (en) 2013-08-30 2014-09-02 High capacity composite depth filter media with low extractables

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016530993A true JP2016530993A (ja) 2016-10-06
JP6430507B2 JP6430507B2 (ja) 2018-11-28

Family

ID=51542479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016533514A Active JP6430507B2 (ja) 2013-08-30 2014-09-02 抽出可能物低含有の大容量の複合デプスフィルター媒体

Country Status (9)

Country Link
US (4) US11660555B2 (ja)
EP (2) EP3038731B1 (ja)
JP (1) JP6430507B2 (ja)
KR (1) KR20160013173A (ja)
CN (2) CN105492101B (ja)
DK (1) DK3038731T3 (ja)
ES (1) ES2856302T3 (ja)
SG (2) SG10202006161UA (ja)
WO (1) WO2015031899A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220148223A (ko) 2020-02-28 2022-11-04 가부시키가이샤 가네카 핵산의 저감 방법 및 흡착 필터

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG10202006161UA (en) 2013-08-30 2020-07-29 Emd Millipore Corp High capacity composite depth filter media with low extractables
CN108017713A (zh) * 2016-11-04 2018-05-11 郑州伊美诺生物技术有限公司 一步膜过滤法分离牛乳抗体的装置及方法
CN106565844B (zh) * 2016-11-08 2019-07-09 深圳万乐药业有限公司 深层过滤单克隆抗体细胞培养液的方法
TW202348297A (zh) 2018-05-02 2023-12-16 美商里珍納龍藥品有限公司 用於評估生化過濾器的適合性的方法
GB2587228B (en) * 2019-09-20 2021-10-27 Protein Ark Ltd Biological sample purification apparatus, use of the same, and systems comprising the same
BR112022013888A2 (pt) * 2020-01-15 2022-09-13 Hoffmann La Roche Métodos para reduzir a quantidade de impurezas não agregadas relacionadas ao produto (napris), produzir uma solução tamponada de anticorpos monoclonais (mabs) e produzir um mab, uso de um filtro de profundidade sintético e solução tamponada de anticorpos monoclonais
CN111607917B (zh) * 2020-05-20 2023-08-15 浙江信胜科技股份有限公司 料带防跑偏送片结构及烫片机
US20210370218A1 (en) * 2020-05-29 2021-12-02 Hollingsworth & Vose Company Filter media comprising adsorptive particles
CN114470969A (zh) * 2020-11-12 2022-05-13 四川远大蜀阳药业有限责任公司 一种深层过滤介质及其用途
JP2024506991A (ja) 2021-02-24 2024-02-15 エフ. ホフマン-ラ ロシュ アーゲー デプスフィルタの再生および複数回使用
CN114534362B (zh) * 2022-01-29 2024-02-23 杭州科百特过滤器材有限公司 一种带电荷的深层过滤纸板及其制备方法
CN114452717A (zh) * 2022-01-29 2022-05-10 杭州科百特过滤器材有限公司 一种深层过滤介质及其制备方法

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0780262A (ja) * 1993-09-14 1995-03-28 Toray Ind Inc 逆浸透膜および逆浸透膜分離素子の処理方法
JPH10513113A (ja) * 1995-02-01 1998-12-15 ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー 密度勾配フィルター
JP2004508180A (ja) * 2000-09-07 2004-03-18 ポール・コーポレーション フィルター層におけるポリイソシアネート樹脂の使用
JP2004129941A (ja) * 2002-10-11 2004-04-30 Asahi Kasei Corp 白血球選択除去フィルター
JP2006000848A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Millipore Corp 使い捨て一体型フィルタユニット
JP2009526635A (ja) * 2006-02-13 2009-07-23 ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド ファインファイバーと反応性、吸着性または吸収性微粒子とを含むウェブ
JP2011530405A (ja) * 2008-08-14 2011-12-22 ザルトリウス ステディム ビオテック ゲーエムベーハー 無機層状複水酸化物を有するデプスフィルター層
JP2012531531A (ja) * 2009-06-23 2012-12-10 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 官能化不織布物品
JP2013528712A (ja) * 2010-04-22 2013-07-11 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 化学的に活性な微粒子を含有する不織布繊維ウェブ及びそれを作製及び使用する方法
JP2015520026A (ja) * 2012-06-06 2015-07-16 イー・エム・デイー・ミリポア・コーポレイシヨン 溶媒抽出法で処理される低有機抽出物デプスフィルター媒体

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4511473A (en) * 1982-02-09 1985-04-16 Amf Incorporated Fibrous media containing millimicron-sized particulates
US4578150A (en) * 1982-07-23 1986-03-25 Amf Inc. Fibrous media containing millimicron-sized particulates
US5192604A (en) * 1986-10-14 1993-03-09 American Cyanamid Company Fibrillated fibers and articles made therefrom
SE503101C2 (sv) 1994-05-18 1996-03-25 Eka Nobel Ab Sätt att bestämma våtstyrkan hos papper och medel för processkontroll genom användning av sättet
JPH09173429A (ja) 1995-12-22 1997-07-08 Moruza Kk 微粒子活性炭を含有したシート
US5882517A (en) * 1996-09-10 1999-03-16 Cuno Incorporated Porous structures
US6337026B1 (en) * 1999-03-08 2002-01-08 Whatman Hemasure, Inc. Leukocyte reduction filtration media
US20040116026A1 (en) * 2002-12-05 2004-06-17 Filter Materials, Inc. Charged synthetic nonwoven filtration media and method for producing same
US7125434B2 (en) * 2002-12-19 2006-10-24 Millipore Corporation Deep gradient-density filter device
US20050279694A1 (en) * 2004-06-17 2005-12-22 Gregory Straeffer Disposable integral filter unit
US7673757B2 (en) 2006-02-17 2010-03-09 Millipore Corporation Adsorbent filter media for removal of biological contaminants in process liquids
JP5221676B2 (ja) * 2007-12-31 2013-06-26 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 流体濾過物品とその作製方法及び使用方法
US20090178970A1 (en) * 2008-01-16 2009-07-16 Ahlstrom Corporation Coalescence media for separation of water-hydrocarbon emulsions
CN101766929A (zh) * 2010-02-26 2010-07-07 重庆再升净化设备有限公司 纳米纤维空气过滤纸
US20120006751A1 (en) * 2010-05-07 2012-01-12 Millipore Corporation Enhanced Clarification Media
FR2974285B1 (fr) 2011-04-19 2013-05-10 Geopack Ind Sas Douche
SG10202006161UA (en) 2013-08-30 2020-07-29 Emd Millipore Corp High capacity composite depth filter media with low extractables

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0780262A (ja) * 1993-09-14 1995-03-28 Toray Ind Inc 逆浸透膜および逆浸透膜分離素子の処理方法
JPH10513113A (ja) * 1995-02-01 1998-12-15 ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー 密度勾配フィルター
JP2004508180A (ja) * 2000-09-07 2004-03-18 ポール・コーポレーション フィルター層におけるポリイソシアネート樹脂の使用
JP2004129941A (ja) * 2002-10-11 2004-04-30 Asahi Kasei Corp 白血球選択除去フィルター
JP2006000848A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Millipore Corp 使い捨て一体型フィルタユニット
JP2009526635A (ja) * 2006-02-13 2009-07-23 ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド ファインファイバーと反応性、吸着性または吸収性微粒子とを含むウェブ
JP2011530405A (ja) * 2008-08-14 2011-12-22 ザルトリウス ステディム ビオテック ゲーエムベーハー 無機層状複水酸化物を有するデプスフィルター層
JP2012531531A (ja) * 2009-06-23 2012-12-10 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 官能化不織布物品
JP2013528712A (ja) * 2010-04-22 2013-07-11 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 化学的に活性な微粒子を含有する不織布繊維ウェブ及びそれを作製及び使用する方法
JP2015520026A (ja) * 2012-06-06 2015-07-16 イー・エム・デイー・ミリポア・コーポレイシヨン 溶媒抽出法で処理される低有機抽出物デプスフィルター媒体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220148223A (ko) 2020-02-28 2022-11-04 가부시키가이샤 가네카 핵산의 저감 방법 및 흡착 필터

Also Published As

Publication number Publication date
SG10202006161UA (en) 2020-07-29
DK3038731T3 (da) 2021-03-01
US11439933B2 (en) 2022-09-13
EP3038731A1 (en) 2016-07-06
US20220387917A1 (en) 2022-12-08
US11660555B2 (en) 2023-05-30
WO2015031899A1 (en) 2015-03-05
JP6430507B2 (ja) 2018-11-28
EP3038731B1 (en) 2020-11-25
CN105492101A (zh) 2016-04-13
CN110075614A (zh) 2019-08-02
SG11201509390TA (en) 2015-12-30
KR20160013173A (ko) 2016-02-03
US11772020B2 (en) 2023-10-03
US20160114272A1 (en) 2016-04-28
US20200129901A1 (en) 2020-04-30
US20230158429A1 (en) 2023-05-25
CN105492101B (zh) 2019-05-28
ES2856302T3 (es) 2021-09-27
EP3815766A1 (en) 2021-05-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6430507B2 (ja) 抽出可能物低含有の大容量の複合デプスフィルター媒体
JP5117067B2 (ja) プロセス液体中の生物学的汚染物質の除去のための吸着性フィルタ材
JP5106686B2 (ja) 無機層状複水酸化物を有するデプスフィルター層
JP2015535929A (ja) クロマトグラフィー担体及びデバイス
JP2023145443A (ja) デプスフィルタ用のヘッドスペースおよびその使用方法
US20230120229A1 (en) Depth filters and related methods
KR20240037315A (ko) 심층 필터 매체
Nechita et al. STUDY ON FIBROUS COMPOSITES BEHAVIOUR IN HYDRODYNAMIC PROCESS OF WINE FILTRATION

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170131

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170427

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180109

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181016

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6430507

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250