JP2016528050A - クランプ工具 - Google Patents

Abstract

その意図は、その一端にクランプ具（４）のための保持部（３）を有し、クランプ具（４）が支柱（２）の長手方向に直角な方向に延びる軸周りに回動可能とされ、クランプ期間中に寸法上の精度を低下させる移動力を回避し、同時にクランプ具（４）の作用方向を異なる方向にセットすることが可能となるように、クランプ工具（１）を改良することある。この目的のために、保持部（３）は、支柱（２）上に設けられたブッシュ（５）を含み、該ブッシュ（５）内にはクランプ具（４）のためのレセプタクル（６）が回動可能に支持され、ブッシュ（５）は、その内部（１２）に少なくとも一つの溝（１３）を、また、クランプ具（４）のための孔（７）を有し、ここにおいて溝（１３）内には、溝から僅かに突出したオーリングが位置し、レセプタクル（６）の回転可能性を抑制するものである。

Description

本発明は、一端にクランプ具のための装着部を有する支柱を含み、該クランプ具は該支柱の長手方向に直交する軸回りに回動可能であるように構成されたクランプ工具に関する。

そのようなクランプ具は、DE 100 11 490 A1により公知であり、このものにおいては、クランプ具のための別体の部材が、該別体の部材の孔に係合する２つの軸スタブネジによる、ストラットを貫く一つの軸回りに回動可能である。このようにして、所望のクランプを妨げる、損傷を与える力を避けられるはずである。しかしながら、クランプ具が働く方向とは異なる方向にはこの作用は不可能である。

DE 10 2009 022 013 A1は、もう一つのクランプ工具を開示しており、このものにおいては、クランプ具が働く方向を変えられる。この目的のために、ストラットを貫通して係合しているクランプ具のための装着マウントが、多くの方向にネジによって固定することが可能である。しかしながら、クランプ具の方向を変更するには、ネジを緩め、マウントの所望の方向を調節して、再びネジを締めなければならない。

このようなクランプ具は、例えば、対象物をクランプして溶接する、または加工をおこなうための溶接テーブルに関連して使用されるものである。溶接テーブルには、これに加えて多数の別の利用可能性があり、例えば装置などの測定が挙げられる。このような溶接テーブルは、たとえばEP 0 541 904 A1、DE 91 09 540 U1から公知である。これらの刊行物の内容は参照されることとし、これら内容は明示的に本願の内容として含むものとする。

溶接テーブルは、表面、および任意選択的にテーブル面の側面パネルにも、複数の多くは円形の、均等に格子状の構成に形作られた、開口を有している。これに加えて、溶接テーブルは、対象物のクランプを可能とする、広範囲のアクセサリを有する。これらは殆ど、円形開口をも、または長穴開口をも有する、角度保持装置に関するものである。これら保持装置は、相互に、または、溶接台に、ネジの切られたボルトとそれと組合わせられるナットを含むクランプボルトのようなクランプを使用して結合可能である。それに加えて、クランプボルトは、テーブルの開口に一方の側から挿入され、その開口内において保持されるもの、またはテーブル板の下側において保持されるものといった利用も可能である。すでに開示した文献以外にも、かかるクランプボルトはDE 199 17 209 A1、DE 202 19 317 U1により公知であり、これらの内容は参照され、本願の内容として含むものとする。

これに加えて、ネジ式クランプは、溶接テーブルにおけるクランプとして使用され、また、対象物をクランプするためにも使用される。そのようなネジ式クランプは、すでに開示した文献以外にも、US 4 867 427、DE 100 11 490 A1、DE 200 23 552 U1、DE 202 04 107 U1、DE 202 12 731 U1、DE 202 19 317 U1、DE 10 2009 022 013 A1に、また、クイックリリースクランプの形式でDE 90 15 218 U1において見出すことができる。これら刊行物の内容も、参照され、本願の主題事項として含むものとする。

追加的アクセサリとして、円形および／または長円形に形成された開口およびプリズム型の、多くの止めが知られている。

本発明は、クランピングの間において寸法精度を損なうものである変位応力を回避し同時に、簡単なやり方でクランプ具が作用する方向を調整することが可能であるクランプ工具を提供するという課題に基づくものである。

この目的は、独立請求項に記載された技術事項によって達成される。本発明の好適な構成が、従属請求項に記載される。

本発明によるクランプ工具においては、マウントは、ストラット上に備えられていてクランプ具のために設けられた回動可能のレセプタクルを有し、内部に少なくとも一つの溝と、クランプ具のための凹みとを有するブッシングと、該溝内に置かれ、僅かに溝からはみ出してレセプタクルの回転運動可能性を制限するオーリングとを含んでいる。クランプ工具は、ストラットの部分を溶接台の開口に挿入することができ、そしてクランプ具によって、例えば溶接される対象物に力を印加することができる。その結果、ストラットはクランプしている間、開口内において傾けられる。

このことにより、オーリングによるレセプタクルの回転運動可能性に対する制限効果を上回るいかなる潜在的移動力をも補償することになり、クランプしている間の寸法的正確さは阻害されない。それと同時に、ブッシングにおけるクランプ具のための凹みによる限界の範囲内で、オーリングによるレセプタクルの回転運動可能性に対する制限効果に抗してクランプ具とレセプタクルとを動かすことにより、クランプ具の動作方向を調節することが可能である。

例えば、クランプ具の中央位置からプラス３０度およびマイナス３０度の調節範囲、すなわち全体として６０度、が考えられる。 オーリングによるレセプタクルの回転運動可能性に対する制限効果の結果、クランプ具が動作する方向である、調節された方向が維持されることが保証され、例えば重力によって変化してしまうことはない。クランプ具は単純な構造であって、実際には頻繁に発生する粗い扱いや汚染に対しても、影響されることがない。

有利には、それぞれがオーリングを備えた２つの溝を、ブッシングの内部に設けると、結果として、レセプタクルの回転運動可能性に対する所望の制限効果の均等な作用が得られる。
ブッシング内でのクランプ具のためのレセプタクルの回転運動可能性は、レセプタクルが円筒の形に作られているときにとりわけ単純に実現できる。

その一端にガイドを設けた垂直ストラットを、ストラットとして追加的に備えさせると、クランプ工具の利用のさらなる改良が実現される。ガイドは、少なくとも一つの溝をその内部に、またと溝の中にオーリングを有することができ、オーリングは僅かに溝からはみ出してストラットの回転運動可能性および／または長手方向の移動可能性を制限する。本発明のこのような構成においては、垂直ストラットを溶接テーブルの開口に挿入し、ストラットを垂直ストラットのガイドに挿入することができ、溶接テーブルの方向へのクランピングを可能にしている。

ストラットのテーブル面からの高さは垂直ストラットを開口に挿入する深さを異ならせることによって調節することができ、クランプ具の垂直ストラットからの距離はストラットを垂直ストラットのガイドに挿入する深さを異ならせることによって調節可能である。それと同時に、クランプ具が作用する方向の調節可能性は維持されている。
本クランプ工具の基礎的構成は、ストラットおよび／または垂直ストラットが円形の管から形成されている場合に明白となる。

ストラットおよび／または垂直ストラットに調節可能に設けられる調節リングを使用することによって、ストラットおよび／または垂直ストラットがどれだけの深さで溶接テーブルに挿入されるかを調節することができる。調節リングは内側に一つの溝を、そして溝の中にオーリングを僅かに溝からはみ出して有するようにでき、オーリングはストラット上をおよび／または垂直ストラット上を調節リングが長手方向に異動する可能性を制限する。殆ど完全な挿入、それ故にクランプ具が溶接テーブルからの距離をより短くして、ストラットおよび／または垂直ストラットの上向きに飛び出した邪魔な部分が無いようにすることが可能である。

ネジ山付きスピンドルがクランプ具として有利に使用可能である。この場合は、レセプタクルが横方向内側ネジを有し、その中にネジ山付きスピンドルの外ネジが螺合する。ネジ山付きスピンドルは、典型的にはハンドルと取り換え可能な角柱面を有し、角柱面を取り外し、ネジ山付きスピンドルをレセプタクルからねじって外すことによって単純なやり方でクランプ工具を分解することが可能である。レセプタクルは次にブッシングから取り外すことができる。

代替的に、クイック解除型のクランプ具を、クランプ具として使用可能である。
本発明は図面を参照してより詳細に記述される。それは次のように示される。

図１は、クランプ工具の見取り図である。 図２〜４は、クランプ具の複数の作動方向における、クランプ工具の側面図である。 図２〜４は、クランプ具の複数の作動方向における、クランプ工具の側面図である。 図２〜４は、クランプ具の複数の作動方向における、クランプ工具の側面図である。 図５、６は、クランプ工具のストラットの各種図である。 図５、６は、クランプ工具のストラットの各種図である。

図７は、図６の線VII-VIIに沿った断面の拡大図である。 図８は、図６の線VIII−VIIIに沿った断面の拡大図である。 図９〜１１は、クランプ工具のレセプタクルの各方向からの図である。 図９〜１１は、クランプ工具のレセプタクルの各方向からの図である。 図９〜１１は、クランプ工具のレセプタクルの各方向からの図である。 図１２は、クランプ工具の調節リングの拡大縮尺図である。

図１３は、図１２の線XIII-XIIIに沿った断面の図である。 図１４〜１６は、垂直ストラット付のクランプ工具の、クランプ具の各作用方向における側面図である。 図１４〜１６は、垂直ストラット付のクランプ工具の、クランプ具の各作用方向における側面図である。 図１４〜１６は、垂直ストラット付のクランプ工具の、クランプ具の各作用方向における側面図である。 図１７、１８は、クランプ工具の垂直ストラットの各方向からの図である。 図１７、１８は、クランプ工具の垂直ストラットの各方向からの図である。 図１９は、図１８の線XIX−XIXに沿った断面の拡大図である。

図１〜４が本クランプ工具の幾つかの図を示している。
クランプ工具１は、例えば溶接テーブルの開口に挿入可能なストラット２を含み、それは円形管から形成されている。他の断面形状の管、扁平な棒またはそれに類するものもまた使用可能である。

以下に詳述されるように、ストラット２の一端には、クランプ具４がストラット２の長手方向に対して直角な軸周りに回動可能であるようにされた、クランプ具４のためのマウント３が設けられている。マウント３は、ストラット２に設けられ内部にレセプタクル６が回動可能に装着されているブッシング５を含んでいる。さらに、ブッシング５はクランプ具４のための凹み７を有している。ブッシング５およびレセプタクル６に関する更なる詳細は、図５〜８および９〜１１を参照して説明される。

ストラット２には、長手方向移動の調節のための調節リング８が設けられている。調節リング８を使用して、ストラット２を開口内に挿入する深さを変更することができる。この調節リング８は、クランプ工具１の機能にとって絶対的に必要というものではない。調節リング８の詳細は、図１２および１３を参照して説明される。

クランプ具４としてのネジ山付スピンドル９が、マウント３内において、ストラット２の長手方向に垂直な軸回りに回動可能である。この目的で、回動可能に装着されたレセプタクル６は、ネジ山付スピンドル９の外向きネジが螺合する、内向き横ネジ山を有している。ネジ山付スピンドル９に代えて、クイック解除型のクランプ具または他のクランプ機構を使用することもできる。ネジ山付スピンドル９は、ハンドル１０および取り替え可能プリズム１１を有している。

図２〜４を参照すれば、クランプ具４が作用する方向を、ブッシング５において凹み７の寸法の範囲内で、ブッシング５内のレセプタクル６とともにクランプ具４を回動することによって調節することができることが判る。

プリズム１１を取り除き、ネジ山付スピンドル９を緩めてレセプタクル６から外すことによって、簡便にクランプ工具１を分解することができる。レセプタクル６は、次いで、ブッシング５から取り外すことができる。ストラット２の、およびとりわけブッシング５の構造は、図６〜８を参照して詳細に説明される。

マウント３が、ストラット２の一端に設けられており、マウント３には凹み７を有するブッシング５が含まれる。ブッシング５は内部２に２本の溝１３を有しており、それぞれの中には僅かに溝１３から突出したオーリング１４がある。オーリング１４は、ブッシング５内のレセプタクル６の回転運動可能性を抑制するが、完全に防止するものではない。オーリング１４を有する溝１３が１本であるものも可能であり、オーリング１４を有する更なる溝１３を設けても良いことは理解できるであろう。

図９〜１１を参照して、レセプタクル６の構造がより詳細に説明される。
レセプタクル６は、ブッシング５内において回転運動可能性を簡単に得るために、円筒形に形成されている。レセプタクル６は、その長軸方向に交差する方向に延びた、ネジ山付スピンドル９の外ネジが螺合することのできるネジ山１５を有している。

図１２および１３を参照して、調節リング８が詳細に説明される。
調節リング８は、内側１６に溝１７があり、溝１７内には、溝から僅かに突出してオーリング１８がある。オーリング１８は、調節リング８のストラット上を長手方向に移動する易動度を抑制するが、完全に防止するものではない。

図１４〜１６に示されたクランプ工具１は、ストラット２が、垂直ストラット１９の端部に設けられたガイド２０に挿入されている。ガイド２０の更なる詳細は、図１７〜１９を参照して説明される。

垂直ストラット１９は、例えば溶接テーブルの開口に挿入可能であり、円形管から形成される。他の断面形の管、扁平棒、またはこれに類するものもまた使用可能である。図１４〜１６の実施例は、従ってテーブル方向へのクランピングが可能であることを示す。テーブル面からのストラット２の高さは、垂直ストラット１９の開口内への挿入深さの違いによって調節することができ、クランプ具４の垂直ストラット１９からの距離は、ストラット２を垂直ストラット１９のガイド２０に挿入する深さを変えることによって変更できる。同時に、クランプ具４の作用方向の調節可能性を保ち続けることができる。

垂直ストラット１９は、長手方向に移動可能な調節リング８を有する。調節リング8を用いて、垂直ストラット１９を開口に挿入する深さを変更することができる。この調節リング８は、クランプ工具１の機能にとって、絶対に必要性なものではない。調節リング８の更なる詳細が図１２および１３を参照して説明される。

図１７〜１９を参照して、垂直ストラット１９及びとりわけガイド２０に関して説明される。

垂直ストラット１９の一端にはガイド２０が設けられる。ガイド２０は、その内部２１に溝２２があり、溝内には、溝２２から僅かに突出してオーリング２３がある。オーリング２３は、ストラット２の、ガイド２０内での回転運動可能性および／または長手方向移動可能性を抑制するが、完全に防止するものではない。

クランプ工具１の使用は、記述された溶接テーブルに限定されるものではなく、開口にクランプ工具１がそのストラット２および／またはその垂直ストラット１９を挿入可能であるかぎり、使用可能である。

参照番号表
１ クランプ工具
２ ストラット
３ マウント
４ クランプ具
５ ブッシング
６ レセプタクル
７ 凹み
８ 調節リング
９ ネジ山付スピンドル
１０ ハンドル
１１ プリズム
１２ ５の内側
１３ 溝
１４ オーリング
１５ ６の内部ネジ山
１６ ８の内側
１７ 溝
１８ オーリング
１９ 垂直ストラット
２０ ガイド
２１ ２０の内側
２２ 溝
２３ オーリング

Claims (9)

1. 一端にクランプ具（４）のためのマウント（３）を有するストラット（２）を含み、クランプ具（４）がストラット（２）の長手方向に直角な軸周りに回動可能である、クランプ工具（１）であって、
   マウント（３）は、ストラット（２）に備えられた、クランプ具（４）のためのレセプタクル（６）が回動可能に装着されたブッシング（５）を含み、該ブッシング（５）は内部（１２）に少なくとも一つの溝（１３）と、クランプ具（４）のための凹み（７）とを有し、該少なくとも一つの溝（１３）内に置かれ、僅かに溝からはみ出してレセプタクル（６）の回転運動可能性を制限するオーリング（１４）とを含んでいる、前記クランプ工具（１）。
2. ブッシング（５）が、それぞれ１つのオーリング（１４）を有している２つの溝（１３）を有するものである、請求項１に記載のクランプ工具（１）。
3. レセプタクル（６）が円筒形に形成されている、請求項１または２に記載のクランプ工具（１）。
4. ストラット（２）が、垂直ストラット（１９）の一端に設けられたガイド（２０）に挿入可能である、請求項１〜３のいずれか一項に記載のクランプ工具（１）。
5. ガイド（２）が、少なくとも一つの溝（２２）を、その内部（２１）に有し、溝（２２）内には溝（２２）から僅かに突出した１つのオーリング（２３）がストラット（２）の回転運動可能性および／または長手方向移動可能性を制限するものである、請求項４に記載のクランプ工具（１）。
6. ストラット（２）および／または垂直ストラット（１９）が、円形管により形成されている、請求項１〜５のいずれか一項に記載のクランプ工具（１）。
7. 調節リング（８）がストラット（２）および／または垂直ストラット（１９）に設けられ、該調節リング（８）は、その内側（１６）に溝（１７）と、該溝（１７）内に位置して、調節リング（８）のストラット（２）および／または垂直ストラット（１９）に沿った長手方向移動可能性を抑制するために溝から僅かに突出したオーリングとを有する、請求項１〜６のいずれか一項に記載のクランプ工具（１）。
8. クランプ具（４）が、ネジ山付スピンドル（９）であり、レセプタクル（６）が該スピンドル（９）の外ネジ山と螺合する内ネジ山を横方向に有する、請求項１〜７のいずれか一項に記載のクランプ工具（１）。
9. クランプ具（４）がクイック解除型クランプ具である、請求項１〜７のいずれか一項に記載のクランプ工具（１）。