JP2016527890A - 塩組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

塩組成物の製造方法であって、(a)塩化ナトリウム及び(b)周囲温度で固体状態である有機材料を含有する粒子から成る塩製品である第2微粒子画分の存在下で、少なくとも500μmの平均粒子体積サイズを有する塩化ナトリウム結晶から成る第1微粒子画分を細分することを含む。第2微粒子画分の粒子は塩製品の粒子中で共に付着する個々の塩化ナトリウム結晶子から成る構造を有し、塩製品の粒子の少なくとも95体積%は約100μmより小さいサイズを有し、また、塩製品の粒子は結晶子の外殻に形成された中空粒子を含む。

Description

本発明は、一般的に塩(すなわち、塩化ナトリウム)に関し、より具体的には、一般により多量の塩に係わる味の水準を保ちながら、「低塩」食に用いられるのに好適な塩組成物を製造する方法に関する。該組成物は「通常の塩」よりかなり小さな粒子サイズを有するが、それにもかかわらず自由流動性を保持する。
文脈上、他の要求がなければ、本願で用いられる用語「塩」は塩化ナトリウム(化学式:NaCl)であり、本願ではこれら二つの用語が相互交換的に用いられる。
塩が十分な量でない食べ物はしばしばまずいと感じられることから、塩は食べ物の調味/味付けに広く用いられている。塩は家庭、食堂などで作られる食べ物の調理に用いられ、また、パン、多様な肉製品、調理済み食品、セイボリースナック食品などのような加工食品を製造する食品産業でも用いられている。塩は、もちろん一般的には、食べ物の味を向上させるために、食べる直前に食べ物に振り掛ける味付けのためにも用いられている。
塩はまさに数百年間広く用いられてきたが、今では過量の塩(及び特に塩によって提供されるナトリウムイオン)は健康に悪い影響を及ぼし、また、高血圧誘発物質(高血圧は心臓疾患や腦卒中の危険を増加させる)になり得るものと認識されている。このような背景により、食事から塩の摂取量を減らす傾向にある。これに関して、最新の米国の食事ガイドラインの勧告によると、大人の1日当たりのナトリウム摂取量は一般的に2300mg以下とされており、この量は食事において他のナトリウム摂取がないと仮定すると、1日当たり約6gの塩に相当する。1日当たり2300mgの勧告水準は、あるグループ、例えば51歳以上のグループに属する個人に対しては1日当たり1500mgに減らされる。
塩の摂取を減らすための一つの戦略は、食事における塩を他の金属塩化物、一般には塩化カリウムに代替えることであるが、このような化合物はしばしば望ましくない苦みや金属味を有するものと考えられている。よって、例えばUS2008/0085360A1には、以下で略述するステップを含む工程によって代替物を製造することが開示されている。
第1ステップで、金属塩化物(塩化ナトリウムを除く)、好ましくは塩化カリウム及び「変性剤」を含む水性混合物が生成される。「変性剤」は金属塩化物の溶解度を増加させて酸性pHを提供する化合物である。さらに、「変性剤」は、好ましくは少なくとも最終組成物で金属塩化物の味を隠すことに寄与する。好ましい「変性剤」は食品グレード酸味料であり、例えばクエン酸である。US2008/0085360の好ましい実施形態によると、前記水性混合物は約15重量%〜約30重量%の金属塩化物(好ましくは塩化カリウム)、約0.1重量%〜約3重量%の食品グレード酸味料、及び約60%〜約80%の水を含む。
第2ステップで、第1ステップから得られた水性混合物に「キャリア」が加えられる。このキャリアは、前記変性剤と共に塩化物塩に係わる望ましくない苦みや金属味を隠すものである。キャリアは好ましくは水性混合物の10重量%〜25重量%の量で用いられ、例えばマルトデキストリンであってもよい。
第3ステップで、第2ステップから得られた水性製剤が、例えば噴霧乾燥によって粉末又は粒状製品に変換される。
最後のステップで、粉末又は粒状製品は塩化ナトリウムと混合されて(例えば、粉末/粒状製品1重量部に対して塩化ナトリウム2重量部の割合で)、その後、結果的に得られた混合物は所望の粒子サイズ、例えば米国標準篩サイズ(すなわち、約149ミクロンよりも大きい)である約100メッシュより大きい粒子サイズに粉砕されるか挽砕されるようになる。前記工程の好ましい実施形態においては、製品が固まるのを防ぐために、流動補助剤として二酸化ケイ素が最終製品に含まれる(例えば、0.1重量%〜約2重量%の量で)。
結果的に得られた製品(二酸化ケイ素が含まれることにより、自由流動性を有するようになる)はこのようにして塩化ナトリウム及び他の金属塩化物(例えば、塩化カリウム)の両方を含むようになり、低塩食のために用いることができる。
ナトリウム摂取を減らすための一つの代案的な戦略は、塩化ナトリウムが唯一の金属塩化物でありかつ従来の塩よりも高い「塩味」度を有する塩組成物を製造することである。これは、原理的には、従来の塩を小さな粒子サイズに粉砕して、高い表面積の塩組成物となるようすることで達成することができる。高い表面積によって「塩味」が向上され、このようにして微細に粉砕された塩を従来の塩(より大きい粒子サイズを有し、これによって低い表面積を有するようになる)よりも少ない量で用いて同様の「調味水準」を得ることができる。しかし、微細に粉砕された塩は吸湿性が非常に高く、そのため、高価な或いは複雑な保管システムを使用して保護しなければすぐに再び固まってしまう。そのため、塩を微細な粒子サイズに単に粉砕することは実用的な選択肢ではない。
粒子サイズが小さい塩組成物の製造における、相当な進歩がWO2009/133409A1(Eminate Ltd.)に開示されているが、この特許文献では、個別の粒子が塩(すなわち、塩化ナトリウム)及び周囲温度で固体状態である少ない重量比(例えば、最大20重量%)の有機材料を含む塩製品を教示している。該有機材料は、例えばポリマー材料、例えばマルトデキストリン又はアラビアガムのような炭水化物であってもよい。前記塩製品の粒子は、粒子中で共に付着する個々の塩化ナトリウム結晶子から成る構造を有する。塩製品内には、塩化ナトリウム結晶子の外殻で形成される中空粒子がある。前記塩製品はかなりの割合の(例えば、数で50%より多い)中空粒子を含んでいてもよい。前記粒子は狭い粒子サイズ分布を有し、粒子の少なくとも95%は100μmより小さい、より好ましくは50μmより小さいサイズを有していてもよい。WO2009/133409A1の実施例には、粒子が6μm〜30μmの範囲の平均粒子サイズを有し、かつ狭い粒子サイズ分布を有する塩製品を製造することが開示されている。
WO2009/133409に開示されている塩製品の小さな粒子サイズにもかかわらず、製品は自由流動性を保持する。これに関して、WO2009/133409の実施例1には、周辺条件下で18ヶ月間保管する際に、凝集体又はクランプを形成しない製品を製造することが開示されている。これは粉砕で得られる同様の粒子サイズの塩(この塩はその吸湿性のためすぐに凝集してクランプを形成するようになる)とは完全に対照的である。
WO2009/133409A1の塩製品は、その小さな粒子サイズ及びある割合の中空粒子の存在に係わる多くの重要な利点を有している。特に、粒子サイズが小さいため表面積が大きくなり、それによって向上された「塩味」の味覚が得られるようになる。第2に、製品の味は、その製品の表面と消費者の味蕾とが接触することによって発生し、ある割合の(潜在的にかなりの割合の)中空粒子が存在するという事実は、粒子の内部に「過剰の」塩を入れなくとも味の効果が(小さいサイズの粒子から)得られることを意味する。言い換えれば、中空粒子の数と関係なく概ね同様の味の効果があり、よって中空粒子の割合が高いほど、同様の味の効果のために消費される塩の量がより少なくなる。
WO2009/133409に開示されている塩製品は、溶解された塩化ナトリウム及び溶解された有機材料を含む水性組成物を噴霧乾燥させて製造でき、前記有機材料は、例えば炭水化物、タンパク質、又は合成有機ポリマーであってもよく、有機材料の好ましい例はマルトデキストリン及びアラビアガムである。
WO2009/133409の教示による製品は、Tate&LyleによってSoda−Lo(登録商標)という商品名で市販されている。この種類の一製品がSoda−Lo(登録商標)Extra Fineであり、これは約20ミクロンの平均粒子サイズを有し、食べ物の調味のために食べ物のマトリックス内に含まれるのに特に適している。
上記の種類の他の製品は、約200μmの平均粒子サイズを有するSoda−Lo(登録商標)Fineである。Soda−Lo(登録商標)Fineは、例えば塩振りクラッカー、ベーグル、又は棒状パンで塩の形状を提供するために局所的に加えて用いられる。Soda−Lo(登録商標)Fineは中性的な味の食用基材(例えば、クラッカー)に局所的に加えられる「塩味がする調味料」を製造するために、味付け用の微粒子調味料との混合物として用いられてもよい。Soda−Lo(登録商標)Fineはまた、他の食べ物を調味することにも用いられる。Soda−Lo(登録商標)Fineは肉製品、魚製品及びパン製品を調味するのに制限なく使用できる。一つの特定の用途において、Soda−Lo(登録商標)Fineは食品のプレカーサーに含まれてもよく、該プレカーサーが料理されて食品が作られる。
現在、Soda−Lo(登録商標)Fineは伝統的な2−ステップ粉砕工程で製造されるが、その粉砕工程で、約500μmより大きい平均粒子サイズを有する塩結晶が粉砕されて150μm〜250μmの範囲の平均粒子サイズを有する粉末となり、結果的に得られた前記粉末(75重量%)がSoda−Lo(登録商標)Extra Fine粒子(25重量%)と混合される。しかし、塩結晶が粉砕される際に吸湿性粉末が生成され(100μmより小さいサイズを有する塩粒子の存在により)、結果的に(そして特別かつ精巧な方法がなければ)塩が固まる傾向にあるため、前記工程と関連する問題がある。この固まりはSoda−Lo(登録商標)Extra Fineと混合する前、粉砕中に及び/又は塩粉末の保管及び運搬中に起き得る。固まりは粉砕効率を低下させるだけでなく、塩粉末とSoda−Lo(登録商標)Extra Fineの混合中に困難をもたらすが、これは、固まりを完全に粉砕するために追加的なエネルギーと複雑な装備がさらに求められ得るからである。
本発明の目的は上記の短所を無くし或いは緩和することである。
(a)塩化ナトリウム及び(b)周囲温度で固体状態である有機材料を含有し、また、塩製品の粒子中で共に付着する個々の塩化ナトリウム結晶子から成る構造を有する粒子から成る塩製品の存在下で(すなわち、塩製品と混合して)少なくとも約500μmの平均粒子体積サイズを有する塩化ナトリウム結晶を細分して(例えば、粉砕又は他の方法で挽砕する)自由流動性塩組成物が製造され、前記塩製品の粒子の少なくとも95体積%は、約100μmより小さいサイズを有し、また、前記塩製品の粒子は前記結晶子の外殻に形成された中空粒子を含む。
塩化ナトリウム結晶は約150μm〜約250μmの範囲にある、例えば約200μmの平均粒子体積サイズを有するように細分されることができる。
驚くべきことに、前記塩製品の存在下で比較的大きい塩結晶を細分すると、細分過程で塩結晶の固まりが形成されるのを防ぎ、塩製品がない状態で塩結晶が粉砕又は他の方法で細分される場合に比べて効率が改善され、また、塩結晶を特定の粒子サイズに減少させるのに要する時間をかなりに減らすことが分かった。塩製品(WO2009/133409A1(Eminate)に記載されている種類であってもよい)は、追加的な固まり抑制剤(例えば、二酸化ケイ素)を必要とせず細分過程中に固まり抑制剤として作用し、また、粉砕された塩の凝集を防ぐための特別な措置を取る必要がなく、Soda−Lo(登録商標)Fineとして前述した種類の塩組成物を通常用いられる方法よりも迅速に製造できるようにする。
本発明によって製造される前記塩組成物中に塩製品が存在することで、固まり抑制効果が提供されるだけでなく、前記組成物は、Soda−Lo(登録商標)Extra Fineに関して前述したような理由で「高い味の効果」を提供することができる。従って、本発明によって製造される塩組成物は「低塩食」に対して特別な有用性を有する。Soda−Lo(登録商標)Fineとの類似性があることはあるが、前記塩製品の存在下で塩結晶を粉砕することにより、本発明による塩組成物は、塩結晶の粉砕とそれに続く塩製品との混合を個別に行って製造する場合よりも容易に製造することができる。
他の言及がない場合、本発明の方法によって製造される塩組成物及び該塩組成物を製造する材料に対してここで言及する粒子サイズ及び粒子サイズ分布は、LS13 320レーザ回折式サイズ分析機(例えば、Beckman Coulter)を用いて決定される。
本発明の他の目的及び利点は以下の説明から明確に分かるであろう。
図1は、例1及び2で使用される(i)Soda−Lo(登録商標)Extra Fine及び(ii)海塩の粒子サイズ分布を示す。 図2は、Soda−Lo(登録商標)Extra FineのSEM顕微鏡写真(x350)を示す。 図3は、Soda−Lo(登録商標)Extra Fineの存在下で海塩を粉砕し、例1の手順によって得られた組成物の粒子サイズ分布を示す。 図4は、例1によって製造された組成物の篩分けされた部分のSEM顕微鏡写真(x350)を示す。 図5は、以下の例2の手順で製造された粉砕された塩の粒子サイズ分布を示す。 図6は、粉砕された塩とSoda−Lo(登録商標)Extra Fineを混合して例2によって得られた組成物の粒子サイズ分布を示す。 図7は、例3〜5で使用される(i)Soda−Lo(登録商標)Extra Fine及び(ii)海塩の粒子サイズ分布を示す。 図8は、Soda−Lo(登録商標)Extra Fineの存在下で海塩を粉砕して例3の手順によって得られた組成物の粒子サイズ分布を示す。 図9は、例4の手順で製造された粉砕された塩の粒子サイズ分布(体積%で測定)を示す。 図10は、例3及び4によって得られた組成物の粒子サイズ分布を示す。 図11は、例5の手順によって得られた組成物の粒子サイズ分布を示す。 図12は、例5によって製造された二つの選択された製品の粒子サイズ分布を例3の製品と比較して示したものである。
本発明の方法は、(a)塩化ナトリウム及び(b)周囲温度で固体状態である有機材料を含有し、また、塩製品の粒子中で共に付着する個々の塩化ナトリウム結晶子から成る構造を有する粒子から成る塩製品である第2微粒子画分の存在下で少なくとも500μmの平均粒子体積サイズを有する塩化ナトリウム結晶から成る第1微粒子画分を細分して自由流動性塩組成物を製造し、前記塩製品の粒子の少なくとも95体積%は、100μmより小さいサイズを有し、また、塩製品の粒子は前記結晶子の外殻に形成された中空粒子を含む。
製造された塩組成物で、塩化ナトリウム結晶は最大約400μmのサイズを有していてもよく、塩組成物は平均粒子サイズが約150μm〜約250μmの範囲にある粒子体積サイズ分布を有する。より好ましい組成物として、塩化ナトリウム結晶は最大約300μmのサイズを有する。代案的に或いはさらに、平均粒子サイズは約180μm〜約220μmの範囲にあってもよく、最も好ましくは約200μmであってもよい。
第1微粒子画分(すなわち、少なくとも500μmの平均粒子体積サイズを有する塩結晶から成る画分)は、好ましくは第1及び2微粒子画分の合計重量の主要重量比を占める。第1微粒子画分は、二つの画分の合計重量の約65重量%〜約85重量%を占めることができる(第2微粒子画分は、約15重量%〜約5重量%を占める)。より好ましくは、第1微粒子画分は、二つの画分の合計重量の約70重量%〜約80重量%を占める(そして第2微粒子画分は、約20重量%〜約30重量%を占める)。さらに好ましくは、第1微粒子画分は、二つの画分の合計重量の約75重量%を占め、第2微粒子画分は、該合計重量の約25重量%を占める。
本発明の方法で「2微粒子画分」として用いられる塩製品は、(i)塩化ナトリウム、及び(ii)周囲温度で、最も好ましくは15℃〜35℃、より好ましくは15℃〜25℃で固体状態である(これら範囲以外の温度でも固体状態となり得るが)有機材料を含有する粒子から成る。塩製品の粒子は少ない重量比(例えば、最大約20重量%)の有機材料を含み、また、粒子中で共に付着する個々の塩化ナトリウム結晶子から成る構造を有する。さらに、該塩製品は塩の個々の結晶子で形成された外殻から成る少なくともある割合の中空粒子を含み、その個々の結晶子は共に付着されて前記外殻を形成するようになり、前記外殻それ自体が粒子の中空内部空洞(cavity)を取り囲んでいる。前記外殻は中空内部空洞が該外殻で完全に囲まれている点で「完全」であり得る。代案的に、前記外殻は十分に完全でなくてもよい。中空粒子及び個々の結晶子の構造は走査電子顕微鏡によって適切な倍率(例えば、x5000)で容易に視覚化されることができる。
中空粒子は、好ましくは塩製品中の粒子の少なくとも30%、より好ましくは少なくとも40%を占め、そしてさらに好ましくは塩製品のかなりの割合、すなわち50%超を占める。中空粒子の割合は、第2微粒子画分の好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも80%、よりさらに好ましくは少なくとも90%である。100%が理想的であるが、実際に塩製品画分は50〜90%の中空粒子を含むことができる。中空粒子の割合は、(例えば、走査電子顕微鏡を用いて)適切な倍率下で第2微粒子画分を調査して任意の固形粒子の数と比較し、中空粒子の数を数えて数値的基準で評価することができる。当業者であれば最も適切な倍率を容易に選択することができるが、一般的にx500〜x2000の倍率がこのような目的に適合する。
前記塩製品の粒子(中空粒子又は他の粒子)の一成分を形成する有機材料は、好ましくは部分的に、そして理想的には実質的に水に溶解されることができ、例えば天然又は合成ポリマーであってもよい。前記有機材料は、例えば炭水化物、例えばオリゴ糖又は多糖類であってもよい。代案的に、前記有機材料はタンパク質であってもよい。このような種類のポリマーの混合物も用いられる。ポリマーが炭水化物である、該炭水化物は、例えばマルトデキストリン(例えば、Fibresol)、アラビアガム、テンプン(例えば、可溶性トウモロコシテンプン、ジャガイモテンプン、又はダイズテンプン)、ヒドロキシプロピルセルロース、Merigel(テンプン)、Miramist SE(変成テンプン)、Promitor L70(可溶性グルコ繊維)、Locust Beangum(Genu gum)、Maltosweet 120(マルトデキストリン)、ジェランガム、Low Acyl(Kelcogel F)、プルラン、キサンタンガム(Keltrol T)及びペクチン(Genu pectin)の一つ以上であってもよい。
塩製品は、該塩製品の粒子の少なくとも約95体積%が100μmよりも小さいサイズ、より好ましくは50μmよりも小さいサイズを有するようになる粒子サイズを有する。第2微粒子画分の粒子は、例えば5μm〜30μmの範囲、例えば15μm〜25μmの範囲の平均粒子サイズを有することができ、かつ狭い粒子サイズ分布を有することができる。
第2微粒子画分として用いられる塩製品は、
(i)溶媒(好ましくは、有機材料が水溶性の場合には水)に溶解される塩と有機材料を含む混合物を提供するステップ;及び
(ii)前記混合物を霧化させて霧化された液滴を生成し、該霧化された液滴から溶媒(好ましくは水)を蒸発させて、(i)塩及び(ii)有機材料を含有し、また、粒子中で共に付着する個々の塩化ナトリウム結晶子から成る構造を有する粒子を生成するステップで製造でき、前記中空製品の粒子は結晶子の外殻で形成された中空粒子を含む。
前記ステップ(ii)は噴霧乾燥によって行われてもよい。
第2微粒子画分は、WO2009/133409A1(Eminate Ltd)に開示されている種類の塩製品であってもよいが、該特許文献には塩製品を製造する方法も開示されている。WO2009/133409A1の全体開示内容は本願に参照で組み込まれている。
本発明の好ましい実施形態において、前記塩製品は、WO2009/133409の教示によって製造され、約20μmの平均粒子サイズを有するSoda−Lo(登録商標)Extra Fineの商品名で市販されている製品によって提供される。
本発明による塩組成物を製造することに用いられる第1微粒子画分は、少なくとも500μmの平均粒子サイズを有する塩結晶から成る。これら塩結晶は食べ物(栄養)用として好適な通常的に利用可能な任意の塩であってもよい。塩は、例えば海塩(すなわち、海水を蒸発させて得られる塩)、又は精製された岩塩であってもよい。しかし、500μmより大きい平均粒子サイズを有する栄養的に許容可能な非常に多様な塩の中のいずれも本発明による塩組成物を製造するために用いることができる。
本発明の方法では、塩製品から成る第2微粒子画分の存在下で第1微粒子画分(少なくとも500μmの平均粒子体積サイズを有する塩化ナトリウム結晶から成る)が細分され、前記塩製品の場合、粒子の少なくとも95体積%は100μmより小さいサイズを有する。細分過程によって第1微粒子画分の塩化ナトリウム結晶のサイズが減少されるが、用いられる細分過程によっては、塩製品の粒子の断片化(又は相当な断片化)が起こる場合も起こらない場合もある。本発明の好ましい実施形態においては、塩製品の粒子の相当な断片化はない(また、特にそれらの中空粒子の相当な断片化もない)。
特に好ましくは、前記細分は粉砕作業であり、最も好ましくはローラ粉砕機を用いて行われる。これについては、塩製品の粒子の断片化(又はある相当な断片化)を誘発させないながらも第1粒子画分を所望の程度に細分するように、ローラ粉砕機は好適なローラ及びこれらローラ間の適切な隙間間隔により容易にセットアップされ得る。
代案的に、しかしあまり好ましいものではないが、細分は細分作用を起こすために挽砕部材で第1及び2微粒子画分をタンブリングすることによって行われる。挽砕部材は、球状、円筒状、又は他の幾何学形状であってもよい。本発明の実施形態はボール粉砕で行われてもよい。
粉砕作業が行われる方式に関わらず、第1及び2微粒子画分は、細分作業に供給される前に理想的には十分に互いに混合されるが、これは細分作業が挽砕部材で第1及び2微粒子画分をタンブリングすることによって行われる(ボール粉砕のように)場合には特に必要ではない。このような作業では二つの画分が互いに混合されるためである。
第1微粒子画分が細分されて、平均が約150μm〜約250μm、より好ましくは約180μm〜約200μmの範囲にあり、理想的には約200μmの粒子サイズ分布を有するように、細分作業は十分な時間行われる。第1微粒子画分の粒子サイズを所望の程度に減少させるまでにかかる時間は、粉砕装置の種類、第1及び第2微粒子画分の総量、粒子サイズの減少の程度のような要因によって左右される。しかし、当業者であれば、所望のサイズ減少がいつなされたかを十分に決定することができるであろう。これは例えば、粉砕作業でサンプルを間隔を置いて採取し、これらサンプルの粒子サイズ分布を測定することで決定することができ、粉砕が所望の程度に進行したかをその粒子サイズ分布から容易に決定することができる。
所望する場合、第3(「非塩」)微粒子画分が第1及び2微粒子画分と混合されてもよく、三つの画分の混合物は細分作業が行われ、この作業で少なくとも第1微粒子画分が細分される。第3微粒子画分は、一つより多い成分を含むことができる。第3微粒子画分の成分は、理想的には「非粘着性」材料でり、例えば乾燥固形香辛料であってもよい。このような香辛料の例はパプリカ、シナモン、ウコン、カレー、クミン、コショウ、ニンニク及びこれらの調合物を含み、これに限定されない。
前述したように(そして以下の例で示したように)、第2微粒子画分の塩製品の存在下で第1微粒子画分の塩結晶を細分することに関し、二つの大きな特徴を有する。第一の特徴は、塩結晶の粒子サイズを所望の程度にで減少させるために必要な時間は結晶が「単独で」(すなわち、塩製品の添加なし)粉砕される場合においてより短いということである。第二の特徴は、塩組成物が「1ステップ」の作業で製造されるということである(塩の粉砕及びその次の塩製品との混合が互いに個別に行われる場合に対して仮定すると(結果的に、粉砕された塩の固まりを防ぐことが必要になる))。
本発明による塩組成物は、例えば塩組成物を食品に加え、該食品を局所的に調味するために用いることができる。所望する場合、塩組成物は「塩味調味料」との混合物として用いてもよく、前記混合物は味が比較的薄い食用基材(例えば、クラッカー)に局所的に加えられる。塩組成物はまた、他の食べ物の調味用としても用いることができる。非制限的に、塩組成物は、肉製品、魚製品及びパン製品の調味に用いることができる。特定の用途の場合、微細な塩組成物は食品のプレカーサーに含まれてもよく、その後、該プレカーサーが料理されて食品が作られる。前記塩組成物の他の用途は食肉の軟化、肉の保存及び調味、そして缶詰め化及び野菜を漬けることを含む。
本発明の方法と比較対象方法を全て用いて多様な塩組成物を製造することを示す、以下の非制限的な例を用いて本発明を説明する。以下の例では、全ての粒子サイズ分布を体積%で示しており、LS13 320レーザ回折式サイズ分析機(例えば、Beckman Coulter)を用いて測定した。
例1(本発明)
この例は、Soda−Lo(登録商標)Extra Fineの存在下で海塩を粉砕して塩組成物を製造するための本発明の方法において、ローラ粉砕機を使用することを示す。
この例で用いられる開始材料は以下のとおりである。
(i)Soda−Lo(登録商標)Extra Fine(Tate&Lyleより入手可能)、及び
(ii)マルセル(Marcel)海塩。
比較のために、図1にはこれら二つの開始材料の粒子体積サイズ分布が示されている。図1に示すように、Soda−Lo(登録商標)Extra Fineは約20μmの平均粒子サイズを有し、また、狭い粒子サイズ分布を有しており、実質的に全ての粒子が60μmより小さいサイズを有している。また、図2のSEM(x350)から明確に分かるように、Soda−Lo(登録商標)Extra Fineは中空粒子から成る。これと対照的に、海塩の粒子サイズはかなり大きく(大部分の粒子サイズは1mm〜2mmの範囲内にある)、実質的に全ての粒子が200μmより大きいサイズを有している。
75重量%の海塩と25重量%のSoda−Lo(登録商標)Extra Fineから成る混合物が実験室規模のローラ粉砕機であるLPP Gran−U−Lizer(シカゴ所在のModern Process Equipmentより入手可能)を通過する3つのパス(pass)を用いて粉砕された(前記その粉砕機は交換可能なローラ及びこれらローラ間の間隔を変化させる装備を有している)。各パスに対して使用するローラ及びこのローラの対応する間隔は下記のように設定される。
パス No. ローラ 間隔
st 8as 0.014インチ(0.350mm)
nd 20st 0.023インチ(0.575mm)
rd 36st 0.004インチ(0.100mm)
前記の識別されたローラは装置とともに供給され、ローラの表面構造の粗さは呼称(例えば、「8as」)で区別される。ローラの呼称の数が小さいほどローラはより粗くなる。
前述のように、海塩とSoda−Lo(登録商標)Extra Fineの混合物に、8asローラ(上記に示すような間隔を有する)を用いてローラ粉砕機を通過する第1パスを行い、次に20st及び36stローラ(それぞれの間隔を有する)を用いて機械を通過する連続的なパスを行った。
ローラ粉砕機を通過する各パスにおける処理時間は数秒間であった。
結果的に得られた塩組成物の粒子サイズ分布を図3に示す。この図は完全性のためにSoda−Lo(登録商標)Extra Fineとオリジナル海塩に対する粒子サイズ分布も含んでいる。図3から分かるように、この例によって製造された塩組成物は、2つのモードを有する粒子サイズ分布を有し、実質的に全ての粒子が約400μm未満のサイズを有する。2つのモードを有する分布において平均は200μmであり、この平均を中心として比較的狭い粒子サイズ分布を示す。前記組成物の粒子サイズ分布は粉砕された海塩結晶のいかなる固まりも示していない。
この例で製造した塩組成物は、#400メッシュ(38μm)の篩を用いて篩分けされた。その後、該篩を通過した材料のSEMが得られ、そのSEMを図4に示す(x350倍率)。図4と図2の比較から分かるように、Soda−Lo(登録商標)Extra Fineの中空粒子構造はGran−U−Lizerにおける粉砕過程の間、実質的に保持された。
例2(比較例)
この例は、ローラ粉砕機で海塩を粉砕した後、粉砕された海塩をSoda−Lo(登録商標)Extra Fineと混合して得られる塩組成物の製造を示す。
海塩(図1に示したのと同様の粒子サイズ分布を有する)は、例2で説明したLPP Gran−U−Lizerを用いて粉砕された。より具体的には、海塩はGran−U−Lizerを通過する3つのパスを用いて粉砕され、1st、2nd及び3rdパスのそれぞれは上記に示したのと同様のそれぞれのローラセットを用いた。ローラ粉砕機を通過する各パスにおける処理時間は数秒間であった。
結果的に得られた海塩の粒子サイズ分布を図5に示す。この図は比較のために例1で生成された塩組成物の粒子サイズ分布とオリジナル海塩の粒子サイズ分布も含んでいる。
図5から分かるように、本例によって製造された粉砕された海塩は約1000μmに達する粒子サイズを有していた。これは例1による同様の粉砕条件下で製造された組成物から得られる最大約400μmの粒子サイズに比較して凝集体の形成を示している。
この例によって製造された27gの粉砕された海塩及び9gのSoda−Lo(登録商標)Extra FineをV−混合器内に入れ、前記混合器を密閉した後に45rpmで30分間回転させた。
結果的に得られた混合製品の粒子サイズ分布を図6に示す。この図は比較のために(i)Soda−Lo(登録商標)Extra Fineに対する粒子サイズ分布、(ii)オリジナル海塩に対する粒子サイズ分布、(iii)例1によって製造された塩組成物に対する粒子サイズ分布、及び(iv)粉砕された海塩に対する粒子サイズ分布も含んでいる。
図6から分かるように、本例によって製造された混合製品の粒子サイズ分布と例1によって製造された塩組成物の粒子サイズ分布とは非常に類似しており、両方共に約300μmまでの最大粒子サイズを示している(オリジナル海塩に対する粒子サイズ分布に示されている凝集体の形成とは対照的である)。さらに、本例の混合製品の粒子サイズ分布は20μmのすぐ下にピークを有し、一方、例1で製造した組成物の粒子サイズ分布において対応するピークは20μmのすぐ上にあったが、これは例1の手順(すなわち、本発明による)によって例2の手順よりも少なくかつ小さい粒子が作られたことを示すものである。
例3(本発明)
この例は、Soda−Lo(登録商標)Extra Fineと海塩の粉砕及び混合を同時に行い、本発明によって塩組成物を製造することを示し、Soda−Lo(登録商標)Extra Fineと海塩に対する粒子サイズ分布を図7に示す。
75重量%の海塩と25重量%のSoda−Lo(登録商標)Extra Fineを共に緩慢に混合して、その二つの成分の粗い(すなわち、ばらつきのある)混合物が作られるように、これら二つの成分から成る混合物を製造した。
その後、結果的に得られた700gの混合物が(約)2リットルのセラミックボール粉砕機ジャー(jar)内に加えられ、該ジャー内には2.2kgのブランダム(burundum)円筒状挽砕媒体(20.3mm(13/16インチ))を予め導入した。
その後、前記粉砕機ジャーを密閉してローラ上に配置し、80rpmで回転させた。粉砕機ジャーの回転により混合物の混合及び粉砕が同時に行われ、回転は海塩が200μmの平均粒子体積サイズに減少されるのに十分な時間の間に継続された。
所望の粒子サイズを得るためには60分の回転時間が必要であることが分かった。
粉砕機ジャーの内容物が排出され、挽砕媒体を篩で分離した。
結果的に得られた組成物は自由流動性を有し、固まらなかった。
前記組成物の粒子サイズ分布を測定し、その結果を図8に示す。この図は比較のためにオリジナルSoda−Lo(登録商標)Extra Fine 及び海塩開始材料に対する粒子サイズ分布も含んでいる。図3から分かるように、粉砕された海塩は比較的狭い粒子サイズ分布を有し、平均サイズは200μmであり、また実質的に全ての粒子が約400μm未満のサイズを有している。
例4(比較例)
この例は、予め粉砕された塩とSoda−Lo(登録商標)Extra Fineを混合して得られる塩組成物の製造を示す。
700gの海塩(図7に示したのと同様の粒子サイズ分布を有する)が、例3で用いたものと同様の粉砕機ジャーに加えられた(また、該粉砕機ジャーの中には同様の挽砕媒体を予め導入した)。密閉後、粉砕機ジャーをローラ上に配置し、結果的に得られた粉砕された海塩が200μmの平均粒子サイズを有するように、十分な時間80rpmで回転させた。
多少驚くべきことに、200ミクロンの平均粒子体積サイズを有する粉砕された海塩を得るために135分の時間を要したことが分かったが、これは海塩を同様の平均粒子サイズに減少させるために、例3では60分の時間を要したのとは対照的である。
ジャーの内容物を空けて篩分けして挽砕媒体を除去した後、粉砕された海塩の粒子サイズ分布を測定しその結果が図9を示す。この図は便宜上オリジナル海塩の粒子サイズ分布も含んでいる。図9から分かるように、粉砕された海塩は200μmの平均粒子サイズを有していたが、粒子分布は比較的広く、約1100μm(粉砕された塩の最大粒子サイズ)にまで達しており、これは凝集体の形成を示す(同様の粉砕過程を用いて例3で製造された組成物には凝集体の形成が見られない)。
75重量%の粉砕された海塩と25重量%のSoda−Lo(登録商標)Extra Fineを粗く混合して、これら二つの成分から成る混合物を製造した。その後、その混合物中の一部である75g部分をV−混合器内に入れた。密閉後、V−混合器はローラ上に置いて35rpmで60分間回転させ、粉砕された海塩とSoda−Lo(登録商標)Extra Fineが密接に結合した混合物が生成された。
結果的に得られた組成物の粒子サイズ分布を測定し、図10に示す。この図は便宜上、(a)Soda−Lo(登録商標)Extra Fineの粒子サイズ分布、(b)例3で製造された組成物の粒子サイズ分布、及び(c)この例の最初の部分によって製造された粉砕された塩の粒子サイズ分布も含んでいる。
図10から分かるように、本例によって製造された(すなわち、粉砕された塩とSoda−Lo(登録商標)Extra Fineを混合して得られた)組成物は、最大粒子サイズが例3の組成物の最大粒子サイズと粉砕された海塩の最大粒子サイズの間にあり、また、凝集体の形成が示した(粉砕された海塩の場合ほど著しいではないが)。
例5
この例は例4と類似するが、粉砕された塩に対して可変的な量のSoda−Lo(登録商標)Extra Fineを用いて、結果的に得られた組成物の粒子サイズ分布に対する、これらの可変的な量のSoda−Lo(登録商標)Extra Fineの影響に対する研究を提供する。
例4の手順を繰り返して粉砕された海塩とSoda−Lo(登録商標)Extra Fineの一連の混合物を得たが、これらの混合物にはSoda−Lo(登録商標)Extra Fineが5%間隔で15重量%〜35重量%で含まれている。
結果的に得られた組成物の粒子サイズ分布を測定し、図11に示す。この図は比較のためにSoda−Lo(登録商標)Extra Fine及び粉砕された海塩の粒子サイズ分布も含んでいる。
図11から分かるように、15%、20%及び25%のSoda−Lo(登録商標)Extra Fineを含む組成物は固まる傾向を示す。これらの固まりはより多量のSoda−Loの使用によって崩解し、30%及び35%のSoda−Lo(登録商標)Extra Fineを含む組成物では実質的に固まることがなかった。よって、25%と30%Soda−Lo(登録商標)Extra Fineの間に遷移領域があるが、これは前者の場合には粒子サイズ分布が固まりの存在を示し、一方後者の場合(30%Soda−Lo(登録商標)Extra Fine)には固まりがないためである。明確にするために、図12は25%及び30%製品の粒子サイズ分布を示し、また、比較のために例1の製品の粒子サイズ分布も示している。
以上の例から次のような結論を容易に導き出すことができる。
(上記の例1及び3で例示されたような)本発明の方法は、粉砕過程中に塩結晶の凝集体が形成されなくすることで(又は少なくとも破壊することで)、粉砕効率がさらに高くなるという大きな利点を提供する。
例4及び5は、予め粉砕された海塩とSoda−Lo(登録商標)Extra Fineを混合して製造される固まらない塩組成物が得られることを示すが、これは例3(すなわち、本発明による手順)で必要とされるよりも多量のSoda−Lo(登録商標)Extra Fineを使用してこそ可能である。例3及び4の結果は円筒状挽砕媒体を用いて粉砕して得られたが、これらの結果は明確に推定することができる(また、例1で用いられるローラ粉砕過程に適用することができる)。
本発明は小さいサイズの塩化ナトリウム結晶が固まるのを防ぐための特別な措置を取る必要なく、小さいサイズの塩化ナトリウム結晶を含む塩組成物を迅速に製造することができる。組成物の製造にかかる合計時間は、塩を粉砕してから粉砕された塩とSoda−Lo(登録商標)を混合する場合よりも短い。

Claims (29)

  1. 塩組成物の製造方法であって、
    (a)塩化ナトリウム及び(b)周囲温度で固体状態である有機材料を含有し、また、塩製品の粒子中で共に付着する個々の塩化ナトリウム結晶子から成る構造を有する粒子から成る塩製品である第2微粒子画分の存在下で少なくとも500μmの平均粒子体積サイズを有する塩化ナトリウム結晶から成る第1微粒子画分を細分することを含み、
    前記塩製品の粒子の少なくとも95体積%は、約100μmより小さいサイズを有し、また、前記塩製品の粒子は、前記結晶子の外殻に形成された中空粒子を含む塩組成物の製造方法。
  2. 前記細分は、塩化ナトリウム結晶が最大約400μmのサイズを有する塩組成物が製造されるように行われ、該塩組成物は、平均粒子サイズが約150μm〜約250μmの範囲にある粒子体積サイズ分布を有する、請求項1に記載の塩組成物の製造方法。
  3. 前記塩化ナトリウム結晶は、最大約300μmのサイズを有する、請求項2に記載の塩組成物の製造方法。
  4. 細分及び混合は、前記平均が約180μm〜約220μmの範囲にある塩組成物が製造されるように行われる、請求項2、又は請求項3に記載の塩組成物の製造方法。
  5. 前記平均は約200μmである、請求項4に記載の塩組成物の製造方法。
  6. 前記第1微粒子画分は、第1及び第2微粒子画分の合計重量の主要重量割合を占める、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の塩組成物の製造方法。
  7. 前記第1微粒子画分は、第1及び第2微粒子画分の合計重量の約65重量%〜約85重量%を占め、前記第2微粒子画分は、該合計重量の約15重量%〜約35重量%を占める、請求項6に記載の塩組成物の製造方法。
  8. 前記第1微粒子画分は、第1及び第2微粒子画分の合計重量の約70重量%〜約80重量%を占め、前記第2微粒子画分は、該合計重量の約20重量%〜約30重量%を占める、請求項7に記載の塩組成物の製造方法。
  9. 前記第1微粒子画分は、第1及び第2微粒子画分の合計重量の約75重量%を占め、前記第2微粒子画分は、該合計重量の約25重量%を占める、請求項8に記載の塩組成物の製造方法。
  10. 前記塩製品の前記粒子の少なくとも95体積%は、約50μmより小さいサイズを有する、請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の塩組成物の製造方法。
  11. 前記塩製品は、約5μm〜約30μmの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項10に記載の塩組成物の製造方法。
  12. 前記塩製品は、約15μm〜約25μmの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項11に記載の塩組成物の製造方法。
  13. 前記塩製品の前記粒子の少なくとも50%が中空である、請求項1ないし請求項12のいずれか一項に記載の塩組成物の製造方法。
  14. 前記有機材料は、炭水化物、タンパク質及び合成有機ポリマーから成る群から選ばれるポリマー材料である、請求項1ないし請求項13のいずれか一項に記載の塩組成物の製造方法。
  15. 前記細分は、粉砕により行われる、請求項1ないし請求項14のいずれか一項に記載の塩組成物の製造方法。
  16. 前記粉砕は、ローラ粉砕機を使用して行われる、請求項15に記載の塩組成物の製造方法。
  17. 前記塩製品の前記中空粒子の実質的な断片化がない、請求項1ないし請求項16のいずれか一項に記載の塩組成物の製造方法。
  18. 前記第1及び第2微粒子画分は前記細分前に十分に混合される、請求項1ないし請求項17のいずれか一項に記載の塩組成物の製造方法。
  19. 請求項1ないし請求項18のいずれか一項に記載の方法で得られた塩組成物。
  20. 前記細分中に「非塩」の第3微粒子画分も存在する、請求項1ないし請求項18のいずれか一項に記載の塩組成物の製造方法。
  21. 前記第3微粒子画分は、少なくとも一つの香辛料を含む、請求項19に記載の塩組成物の製造方法。
  22. 塩以外の味付の微粒子調味料をさらに含む、請求項19に記載の塩組成物。
  23. 請求項19又は請求項22に記載の塩組成物で調味された食品。
  24. 請求項19又は請求項22に記載の塩組成物を食品に加えるか含ませることを含む食品の調味方法。
  25. 請求項19又は請求項22に記載の塩組成物を含む食品のプレカーサーを製造して、食品を生産するために該プレカーサーを料理することを含む食品製造方法。
  26. 食品を局所的に調味する方法であって、請求項19又は請求項22に記載の塩組成物を食品に加えることを含む方法。
  27. 塩で肉を軟化、保存、又は調味する方法であって、前記塩が請求項19又は請求項22に記載の塩組成物によって提供される方法。
  28. 塩を使用して缶詰めにする方法であって、前記塩が請求項19又は請求項22に記載の塩組成物によって提供される方法。
  29. 塩を使用して野菜を漬ける方法であって、前記塩が請求項19又は請求項22に記載の塩組成物によって提供される方法。
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