JP2016526995A - 薬物送達デバイス - Google Patents

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Abstract

本発明は、薬剤のいくつかの使用者可変用量を選択および投薬するための薬物送達デバイスに関する。このデバイスは、用量選択中に第1の方向に回転し用量投薬中に反対の第2の方向に回転する投薬要素(40、130)と、選択用量を示すためのディスプレイ(60)とを含む。ディスプレイ(60)は、選択用量を示す記号を有すると共に投薬要素(40、130)の回転によりベルト(61、62)をスプールに巻くように投薬要素(40、130)に連結される、少なくとも1つのベルト(61、62)を含む。

Description

本発明は一般に、薬物送達デバイスを対象とする。より詳細には、本発明は、薬物送達デバイスの選択用量を示すために通常使用されるディスプレイに言及する。
ペン型薬物送達デバイスには、正式な医療訓練を受けていない人によって定期的な注射が行われる適用例がある。こうした適用例は、糖尿病の患者の間でますます一般的になっており、自己療法により、このような患者は自分の糖尿病の効果的な管理を行うことが可能になる。実際に、このような薬物送達デバイスは、使用者が薬剤のいくつかの使用者可変用量を個別に選択し投薬することを可能にする。本発明は、単に所定の用量を投薬できるようにするだけで設定用量を増加または減少させる可能性のない、いわゆる固定用量デバイスは対象としない。
基本的に2つのタイプの薬物送達デバイス、すなわち:再設定可能デバイス(すなわち、再使用可能なもの)および非再設定可能デバイス(すなわち、使い捨てのもの)がある。たとえば、使い捨てペン送達デバイスは独立型デバイスとして供給される。このような独立型デバイスには、着脱可能な充填済みカートリッジがない。というより、その充填済みカートリッジは、デバイス自体を壊さなければこれらのデバイスから取り出し、取り替えることができない。それゆえに、このような使い捨てデバイスは、再設定可能用量設定機構を有する必要がない。本発明は、両方のタイプのデバイス、すなわち使い捨てデバイスならびに再使用可能デバイスに適用することができる。
薬物送達デバイスタイプの別の区分は駆動機構に関連する。たとえば使用者が注射ボタンに力を加えることによって手で駆動されるデバイス、ばねなどによって駆動されるデバイス、およびこれら2つの概念を合わせたデバイス、すなわち使用者が注射力を及ぼすことがやはり必要とされるばね補助式デバイスがある。ばね型デバイスは、あらかじめ負荷がかけられているばねと、用量選択時に使用者によって負荷がかけられるばねとを含む。蓄積エネルギーデバイスには、ばねであらかじめ加えられた負荷と、たとえば用量設定中に使用者によって提供された付加エネルギーとの組合せを用いるものがある。本発明は、これらすべてのタイプのデバイスに、すなわち駆動ばねがあるデバイスにもないデバイスにも適用することができる。
こうしたタイプのペン送達デバイスは(拡大された万年筆に似ていることが多いのでこのように名づけられた)、一般に3つの主な要素、すなわち:多くの場合ハウジングまたはホルダの中に収容されるカートリッジを含むカートリッジ部と;カートリッジ部の一端に連結されたニードルアセンブリと;カートリッジ部の他端に連結された投薬部とから構成される。カートリッジ(アンプルと呼ばれることが多い)は通常、薬剤(たとえば、インスリン)が充填されている貯蔵器と、カートリッジ貯蔵器の一端にある可動ゴム型の栓またはストッパと、多くはくびれている他端にある穿孔可能なゴム封止を有する上部とを含む。圧着環状金属バンドが通常、ゴム封止を適所に保持するために使用される。カートリッジハウジングは通常、プラスチックで作られるが、カートリッジ貯蔵器は従来ガラスで作られてきた。
ニードルアセンブリは通常、交換可能な両頭針アセンブリである。注射の前に、交換可能な両頭針アセンブリがカートリッジアセンブリの一端に取り付けられ、用量が設定されてから、設定用量が投与される。このような着脱可能なニードルアセンブリは、カートリッジアセンブリの穿孔可能な封止端に装着または押し付けられる(すなわち、カチッと留められる)。
投薬部または用量設定機構は通常、ペンデバイスの、用量を設定(選択)するために使用される部分である。注射時、用量設定機構の中に含まれるスピンドルまたはピストンロッドが、カートリッジの栓またはストッパを押す。この力により、カートリッジの中に収容される薬剤が、取り付けられたニードルアセンブリを通して注射される。注射の後、ほとんどの薬物送達デバイスおよび/またはニードルアセンブリの製造業者および納入業者によって一般に推奨されるように、ニードルアセンブリは取り外され廃棄される。
薬剤のいくつかの使用者可変用量を選択および投薬するための薬物送達デバイスの投薬セクションは、選択された用量を使用者に示すためのディスプレイを含むことが多い。これは、使用者が健康状態に応じて毎回異なる用量を選択する場合に特に重要である。機械式ディスプレイ、たとえば、数字が外面に印刷されているドラムがあり、実際に選択された用量に対応する数字がデバイスの窓または開口部を通して見える。このような機械式ディスプレイは簡単で確実であるが、通常では比較的大きい構築空間を必要とし、そのためデバイスが大きくなる。加えて、数字のサイズが目の不自由な使用者にとっては小さすぎる場合がある。別に、電子ディスプレイ、たとえば液晶ディスプレイが知られており、これには、過大な構築空間を必要とせずに数字サイズが比較的大きくなるという利点がある。しかし、電子ディスプレイの欠点として、エネルギー源が必要なこと、またこのような電子部材が、特に使い捨て薬物送達デバイスではあまりに高価なことがある。
本発明による、薬剤のいくつかの使用者可変用量を選択および投薬するための使い捨て薬物送達デバイスは通常、用量選択中に第1の方向に回転し用量投薬中に反対の第2の方向に回転する投薬要素と、選択用量を示すためのディスプレイとを含む。
このような使い捨て薬物送達デバイスは特許文献1により知られており、そのディスプレイは、数字が外面に印刷された数字スリーブを含む。デバイスは、ハウジングと、薬剤を収容するカートリッジを保持するためのカートリッジホルダと、カートリッジホルダに対して変位可能なピストンロッドと、ピストンロッドに連結されたドライバと、ドライバに連結され数字スリーブに固定された用量設定つまみと、注射ボタンとを含む。数字スリーブは、用量選択中に螺旋経路に沿って第1の方向に回転し、用量投薬中にハウジングの中へ反対の第2の方向に逆回転するように、ハウジングとねじ係合している。
特許文献2には、用量選択中および用量投薬中に用量設定グリップによって回転だけをするように駆動される少なくとも1つの可撓性円板を含む、用量ディスプレイが開示されている。
特許文献3には、薬物送達デバイスの用量ディスプレイに使用される、用量設定ダイヤル上の第1の数字リングおよび対向リング上の別の数字リングが開示されている。
特許文献4では、帯状の用量ダイヤルスケールが使用者操作可能制御部材に連結される。さらに特許文献5では、スケールバンドに連結される回転ボタンが、用量を設定するために設けられる。しかし、特許文献4および特許文献5には、用量投薬中に反対の第2の方向に回転する用量設定要素が開示されていない。
WO2004/078241A1 WO01/87386A1 EP1642607A1 WO2012/164097A1 US2005/0177114A1
本発明の目的は、目の不自由な使用者にも選択用量を具合よく示すためのディスプレイを有する、改善された薬物送達デバイスを提供することである。好ましくは、このディスプレイはデバイスの容易な取扱いを可能にし、また使い捨てデバイス用としてもコストに関して妥当性がある。別の目的は、たとえば薬物送達デバイスに使用するための、簡単でありながら信頼性の高いディスプレイを提供することである。
本発明の第1の実施形態によれば、この目的は、用量選択中に第1の方向に回転し用量投薬中に反対の第2の方向に回転する投薬要素と、選択用量を示すためのディスプレイとを含む薬物送達デバイスによって解決され、ディスプレイは、選択用量を示す記号を有すると共に投薬要素の回転によりベルトを動かすように、または移すように投薬要素に連結される、少なくとも1つのベルトを含む。
ベルトという用語は、1つの方向(長さ)の伸張が他の2つの方向(厚さおよび幅)よりもずっと大きい任意の薄い非剛性部材、すなわち、たとえばフィルムまたはテープ状の部材を定義する。本発明によるベルトは、たとえば、用量値を示す数字を備える。
投薬要素の回転運動は、ベルトを駆動するために用いられる。通常、ベルトの動きはスプールに巻く運動である。スプールに巻く運動は、本発明によれば、ベルトを第1のスプールから第2のスプールに巻き付ける運動である。したがって、スプールに巻く運動は、スプールの間に置かれたベルトの位置の並進運動変位を含む。投薬要素は、別法として非回転で動き、たとえばねじ山、ラックとピニオン歯車、またはカムなどによってベルトを駆動する。
用量選択中に第1の方向に投薬要素が回転することは、用量設定中に、反対方向の回転を要する、用量を低減ならびに増大できることを排除しない。
投薬要素は、用量設定中すなわち選択用量の増大または低減中と、用量投薬中の両方で回転運動を行う、薬物送達デバイスの適切な任意の構成要素部材である。これにより、設定用量を投薬した後にディスプレイが、用量が完全に投薬されたこと、および/または次の用量選択の用意ができていることを示すように、ベルトが用量設定中だけでなく用量投薬中にもスプールに巻かれることになる。ディスプレイ投薬要素が、用量設定中および用量投薬中に純粋な回転運動、すなわち軸方向運動と回転運動の組合せではない回転運動を行う場合好ましいが、用量設定中および/または用量投薬中に螺旋経路を移動する投薬要素によってベルトを駆動することも可能である。投薬要素という語は、前記要素を、用量を選択するための唯一または主な機能を有する構成要素に限定するものではない。さらに、用量設定中および用量投薬中に回転する任意の構成要素部材が、たとえその主な機能がたとえばピストンロッドを駆動すること、ばねを緊張させること、運動を1つの構成要素部材から別のものへ伝達することなどであっても、投薬要素になり得る。
ディスプレイにベルトを使用することには、比較的大きいサイズの数字を小さい構築空間内に収容できるという利点がある。これは、ベルトがスプールまたは偏向プーリーの上または周りに巻き付けられるので、実現可能である。さらに、ベルトは、ねじ付き数字スリーブと比較して相対的に薄い。
本発明の好ましい実施形態は薬物送達デバイスを含み、その(または少なくとも1つの)ベルトは投薬要素に直接連結される。この実施形態の一例には、投薬要素の歯車によって駆動されるカムベルトがある。代替形態として、ベルトは、フィルムテープと類似の投薬要素によって、すなわちベルトの一連の開口部、および対応する投薬要素上の突起を用いて、駆動される。好ましくは、投薬要素はスプロケットを含み、ベルトがそのスプロケットと係合している。
追加または代替の実施形態によれば、その(または少なくとも1つの)ベルトは、投薬要素に間接的に連結される。これにより、投薬要素の回転速度と比較して異なる速度でベルトを動かす、またはスプールに巻くことが可能になる。簡単でありながら信頼性の高い好ましい例では、投薬要素は、スプロケットに連結されている少なくとも1つの駆動歯車を含み、ベルトはそのスプロケットと係合する。言い換えると、変速装置アセンブリが投薬要素とベルトの間の回転力伝達機構に介在する。
場合によっては、薬物送達デバイスのディスプレイが投薬要素の小さな回転を示さないことは有用である。こうしたことは、ベルトが、投薬要素が回転するときの用量増分ごとの数字、記号などを備えていない場合に、起きる可能性がある。言い換えると、ディスプレイは、単一用量単位ごとではなく10用量単位ごとに表示をするだけである。このような場合、ディスプレイは中間位置、たとえば2つの数字の間、にないことが望ましい。したがってベルトは、投薬要素の連続的な回転がベルトの断続的な運動に変換されるように、投薬要素に連結される。投薬要素に間接的に連結されるベルトの一例にはゼネバドライバがある。投薬要素に直接連結されるベルトの一例には、フィルムテープと類似の伝達装置があり、投薬要素上の突起間の間隔がベルトの開口部間の間隔より大きい。
好ましい実施形態によれば、ディスプレイは、投薬要素に間接的に連結されるベルトと、投薬要素に直接連結される別のベルトとを含む。通常、これらのベルトのうちの1つが単一の数字を表示するのに使用されるのに対し、別のベルトは2桁の10の位の数、またはもっと大きい桁の数を表示するのに使用される。たとえばこの場合、1つのベルトは、投薬要素の連続的な回転がベルトの連続的な運動に変換されるように投薬要素に連結され、別のベルトは、投薬要素の連続的な回転が別のベルトの断続的な運動に変換されるように投薬要素に連結される。したがって、1つのベルトは単位量を表示するのに使用され、別のベルトは、10の位の数を表示するのに使用される。デバイスの最大選択可能用量がたとえば120IUのインスリン配合物である場合、1つのベルトはゼロから9の数字を含み、別のベルトはゼロから12の数字を含む。
数字を表示するのにドラムまたはスリーブを使用する従来技術の薬物送達デバイスでは、ドラムまたはスリーブが曲がっていることにより、数字の視認性に関する欠点が生じる。本発明のベルト型ディスプレイでは、この影響は、ベルトの見える部分を平面で案内することによって軽減すること、または完全に除去することができる。好ましくは、少なくとも1つのベルトを案内するための平坦な、またはアーチ形の面を形成するストライカプレートが設けられる。
ベルトは閉ループを形成する。代替形態として、ベルトは、スプールなどにそれぞれが取り付けられている2つの端部を有する。
本発明によるディスプレイは、様々なタイプの薬物送達デバイスに使用することができる。好ましくは、デバイスはさらに、ハウジングと、薬剤を収容するカートリッジを保持するためのカートリッジホルダと、カートリッジホルダに対して変位可能なピストンロッドと、ピストンロッドに連結されたドライバと、少なくとも1つのクラッチとを含む。しかし、これらの構成要素のどれも、このようなディスプレイを使用する薬物送達デバイスに不可欠なものではない。むしろ、このディスプレイは、カートリッジホルダがないデバイスに、もしくはピストンロッドが不要のデバイス、たとえば、ばねがカートリッジ栓に作用するデバイスに使用することができ、または、たとえば投薬要素がピストンロッドに作用する、もしくはカートリッジ栓に直接作用する場合に、ドライバがないデバイスに使用することができる。クラッチは、好ましくは、用量選択中にドライバと投薬要素をデカップリングし、用量投薬中にドライバと投薬要素を連結する。
使用者が加えなければならない投薬する力を低減するために、薬物送達デバイスはさらに、用量投薬中に投薬要素を駆動するばねなどの弾性要素を含む。使い捨てデバイスでは、このばねは、あらかじめ負荷がかけられたばねであり、すなわち、デバイスの寿命の間負荷が加えられる、工場であらかじめ負荷がかけられたばねである。代替形態として、たとえば再使用可能デバイスでは、ばねは、用量設定中に負荷がかけられ、用量投薬中にその蓄積エネルギーを解放する。使い捨てデバイスでも再使用可能デバイスでも、工場設定のあらかじめかけられるばねの負荷と、使用者が生成したばねの負荷との組合せを使用することができる。薬物送達デバイスに適している典型的なばねのタイプには、ねじりばね、引張ばねなどが含まれる。
薬物送達デバイスは、薬剤を収容するカートリッジを含む。本明細書で使用する用語「薬剤」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで、一実施形態において、薬学的に活性な化合物は、最大1500Daまでの分子量を有し、および/または、ペプチド、タンパク質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、抗体もしくはそのフラグメント、ホルモンもしくはオリゴヌクレオチド、または上述の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、または糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、がん、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症および/または関節リウマチの処置および/または予防に有用であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病または糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置および/または予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリンもしくはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)もしくはその類似体もしくは誘導体、またはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4もしくはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4の類似体もしくは誘導体を含む。
インスリン類似体は、たとえば、Gly(A21),Arg(B31),Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3),Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28),Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;B28位におけるプロリンがAsp、Lys、Leu、Val、またはAlaで置き換えられており、B29位において、LysがProで置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、およびDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体は、たとえば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、およびB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
エキセンジン−4は、たとえば、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドであるエキセンジン−4(1−39)を意味する。
エキセンジン−4誘導体は、たとえば、以下のリストの化合物:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);または
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
(ここで、基−Lys6−NH2が、エキセンジン−4誘導体のC−末端に結合していてもよい);
または、以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010)、
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desAsp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desMet(O)14,Asp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;
または前述のいずれか1つのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容される塩もしくは溶媒和化合物
から選択される。
ホルモンは、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどの、Rote Liste、2008年版、50章に列挙されている脳下垂体ホルモンまたは視床下部ホルモンまたは調節性活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニストである。
多糖類としては、たとえば、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、もしくは超低分子量ヘパリン、またはそれらの誘導体、または上述の多糖類の硫酸化形態、たとえば、ポリ硫酸化形態、および/または、薬学的に許容されるそれらの塩がある。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容される塩の例としては、エノキサパリンナトリウムがある。
抗体は、基本構造を共有する免疫グロブリンとしても知られている球状血漿タンパク質(約150kDa)である。これらは、アミノ酸残基に付加された糖鎖を有するので、糖タンパク質である。各抗体の基本的な機能単位は免疫グロブリン(Ig)単量体(1つのIg単位のみを含む)であり、分泌型抗体はまた、IgAなどの2つのIg単位を有する二量体、硬骨魚のIgMのような4つのIg単位を有する四量体、または哺乳動物のIgMのように5つのIg単位を有する五量体でもあり得る。
Ig単量体は、4つのポリペプチド鎖、すなわち、システイン残基間のジスルフィド結合によって結合された2つの同一の重鎖および2本の同一の軽鎖から構成される「Y」字型の分子である。それぞれの重鎖は約440アミノ酸長であり、それぞれの軽鎖は約220アミノ酸長である。重鎖および軽鎖はそれぞれ、これらの折り畳み構造を安定化させる鎖内ジスルフィド結合を含む。それぞれの鎖は、Igドメインと呼ばれる構造ドメインから構成される。これらのドメインは約70〜110個のアミノ酸を含み、そのサイズおよび機能に基づいて異なるカテゴリー(たとえば、可変すなわちV、および定常すなわちC)に分類される。これらは、2つのβシートが、保存されたシステインと他の荷電アミノ酸との間の相互作用によって一緒に保持される「サンドイッチ」形状を作り出す特徴的な免疫グロブリン折り畳み構造を有する。
α、δ、ε、γおよびμで表される5種類の哺乳類Ig重鎖が存在する。存在する重鎖の種類により抗体のアイソタイプが定義され、これらの鎖はそれぞれ、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgM抗体中に見出される。
異なる重鎖はサイズおよび組成が異なり、αおよびγは約450個のアミノ酸を含み、δは約500個のアミノ酸を含み、μおよびεは約550個のアミノ酸を有する。各重鎖は、2つの領域、すなわち定常領域(CH)と可変領域(VH)を有する。1つの種において、定常領域は、同じアイソタイプのすべての抗体で本質的に同一であるが、異なるアイソタイプの抗体では異なる。重鎖γ、α、およびδは、3つのタンデム型のIgドメインと、可撓性を加えるためのヒンジ領域とから構成される定常領域を有し、重鎖μおよびεは、4つの免疫グロブリン・ドメインから構成される定常領域を有する。重鎖の可変領域は、異なるB細胞によって産生された抗体では異なるが、単一B細胞またはB細胞クローンによって産生された抗体すべてについては同じである。各重鎖の可変領域は、約110アミノ酸長であり、単一のIgドメインから構成される。
哺乳類では、λおよびκで表される2種類の免疫グロブリン軽鎖がある。軽鎖は2つの連続するドメイン、すなわち1つの定常ドメイン(CL)および1つの可変ドメイン(VL)を有する。軽鎖のおおよその長さは、211〜217個のアミノ酸である。各抗体は、常に同一である2本の軽鎖を有し、哺乳類の各抗体につき、軽鎖κまたはλの1つのタイプのみが存在する。
すべての抗体の一般的な構造は非常に類似しているが、所与の抗体の固有の特性は、上記で詳述したように、可変(V)領域によって決定される。より具体的には、各軽鎖(VL)について3つおよび重鎖(HV)に3つの可変ループが、抗原との結合、すなわちその抗原特異性に関与する。これらのループは、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる。VHドメインおよびVLドメインの両方からのCDRが抗原結合部位に寄与するので、最終的な抗原特異性を決定するのは重鎖と軽鎖の組合せであり、どちらか単独ではない。
「抗体フラグメント」は、上記で定義した少なくとも1つの抗原結合フラグメントを含み、そのフラグメントが由来する完全抗体と本質的に同じ機能および特異性を示す。パパインによる限定的なタンパク質消化は、Igプロトタイプを3つのフラグメントに切断する。1つの完全なL鎖および約半分のH鎖をそれぞれが含む2つの同一のアミノ末端フラグメントが、抗原結合フラグメント(Fab)である。サイズが同等であるが、鎖間ジスルフィド結合を有する両方の重鎖の半分の位置でカルボキシル末端を含む第3のフラグメントは、結晶可能なフラグメント(Fc)である。Fcは、炭水化物、相補結合部位、およびFcR結合部位を含む。限定的なペプシン消化により、Fab片とH−H鎖間ジスルフィド結合を含むヒンジ領域の両方を含む単一のF(ab’)2フラグメントが得られる。F(ab’)2は、抗原結合に対して二価である。F(ab’)2のジスルフィド結合は、Fab’を得るために切断することができる。さらに、重鎖および軽鎖の可変領域は、縮合して単鎖可変フラグメント(scFv)を形成することもできる。
薬学的に許容される塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。酸付加塩としては、たとえば、HClまたはHBr塩がある。塩基性塩は、たとえば、アルカリまたはアルカリ土類、たとえば、Na+、またはK+、またはCa2+から選択されるカチオン、または、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)(式中、R1〜R4は互いに独立に:水素、場合により置換されたC1〜C6アルキル基、場合により置換されたC2〜C6アルケニル基、場合により置換されたC6〜C10アリール基、または場合により置換されたC6〜C10ヘテロアリール基を意味する)を有する塩である。薬学的に許容される塩のさらなる例は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」17版、Alfonso R.Gennaro(編)、Mark Publishing Company、Easton、Pa.、U.S.A.、1985およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
薬学的に許容される溶媒和物は、たとえば、水和物である。
本発明の目的はさらに、たとえば薬物送達デバイスの選択用量を示すためのディスプレイによって解決される。このディスプレイは、好ましくは、ベルトと、少なくとも1つの別のベルトとを含み、これらのベルトはそれぞれ、選択用量を示す記号を有する。これらのベルトは、1つのベルトの連続的な運動が少なくとも1つの別のベルトの断続的な運動に変換されるように、動力伝達装置または歯車装置を介して互いに連結される。これにより、構築空間が小さい多数のユニットにディスプレイを供給することが可能になる。たとえば、1つのベルトが1の位の数、すなわち0から9の数字を表示するのに使用され、別のベルトが2桁の数の第2の数字、すなわち10の位の数を表示するのに使用される。
次に、本発明の例示的な実施形態について添付の図面を参照して説明する。
本発明による薬物送達デバイスの断面図である。 図1の薬物送達デバイスの切取図である。 図1の拡大詳細図である。 図1の薬物送達デバイスの細部の断面図である。 図1の薬物送達デバイスのさらなる細部の切取図である。 図1の薬物送達デバイスのさらなる細部の切取図である。 図1の薬物送達デバイスのさらなる細部の切取図である。 図1の薬物送達デバイスの細部の切取図である。 図7aの細部の断面図である。 図1の薬物送達デバイスのディスプレイの切取図である。 図8のディスプレイの断面図である。 図8のディスプレイの断面図である。 図1の薬物送達デバイスのさらなる細部の切取図である。 図11の細部の断面図である。 図1の薬物送達デバイスの近位端の、それぞれ異なる位置での斜視図である。 図1の薬物送達デバイスの近位端の、それぞれ異なる位置での斜視図である。 図1の薬物送達デバイスの細部の切取図である。 図1の薬物送達デバイスの細部の斜視図である。 図1の薬物送達デバイスの、用量設定中の細部の切取図である。 図1の薬物送達デバイスの、用量設定中の細部の切取図である。 図1の薬物送達デバイスの、用量設定中の細部の切取図である。 図1の薬物送達デバイスの、用量投薬中の細部の切取図である。 図1の薬物送達デバイスの、用量投薬中の細部の切取図である。 図1の薬物送達デバイスの、用量投薬中の細部の切取図である。
図1は、注射ペンの形の薬物送達デバイス1を示す。このデバイスは、遠位端(図1で上端)および近位端(図1で下端)を有する。薬物送達デバイス1の構成要素部材は、より詳細に図2および図3に示されている。薬物送達デバイス1は、外側ハウジング10、内側本体すなわちシャーシ20、ピストンロッド30、ドライバ40、ナット50、ディスプレイ60、ボタン70、カートリッジ80、ねじりばね90、駆動ナット100、最終用量ナット110、最終用量スリーブ120、移送スリーブ130、用量セレクタ140、およびリターンばね150を含む。ニードルハブおよびニードルカバーがある針配置(図示せず)が、上記で説明したように交換できる追加の構成要素として提供される。
外側ハウジング10は、カートリッジ80を受けるためのカートリッジホルダ11を形成する遠位部分と、投薬機構を受けるための近位部分とを有する概して管状の要素である。好ましい実施形態では、外側ハウジング10は、カートリッジホルダ11の領域、および投薬機構を覆っている外側ハウジング部とカートリッジホルダが結合する中間領域では円形断面を有するのに対して、ハウジング10の近位領域では(場合によっては丸みのある)三角形の断面を有する。したがって、デバイス1を保持し取り扱うのは楽である。窓12が外側ハウジング10に設けられて、ディスプレイ60の細部を見ることが可能になっている。窓12は、たとえば実質的に透明な構成要素、もしくはハウジング10に貼り付けられるラベルの実質的に透明な領域であり、または省略される(空いているのぞき窓を残して)。カートリッジホルダ11は、外側ハウジング10付きの単一構成要素部材であるか、または組立て中に外側ハウジング10に取り付けられる別個の構成要素部材である。より詳細に以下で説明するように、外側ハウジング10の一部分は、ドライバ40と共にクラッチを形成する半径方向内向きの歯13を備える。
シャーシ20は、外側ハウジング10内で軸方向および回転方向に固定される概して管状の要素である。フランジがばね90の自由端に取り付けられる。さらに、遠位方向に延びるスプライン連結フィンガ21が設けられる。
ピストンロッド30は、駆動ナット100と係合する雄ねじ31を有する細長い要素である。さらに、ピストンロッドは、外側ハウジング10内でピストンロッド30を回転可能に連結するが外側ハウジング10に対するピストンロッド30の軸方向変位は可能にする、スプライン32または同様の位置合わせ手段を含む。
ドライバ40は、少なくとも部分的にピストンロッド30を囲む概して管状の遠位部分を有する。ドライバの近位部分は直径が小さい。この近位部分は、図に示された実施形態では中実の棒であるが、円(管状)、十字架(十文字形)、Y字形などの断面を有することもできる。フランジ41がドライバ40の遠位端に設けられる。より詳細に以下で説明するように、フランジは、ドライバを駆動ナット100に連結またはデカップリングするクラッチを形成する遠位向きの歯42を含む。さらに、ドライバを最終用量スリーブ120に連結またはデカップリングするクラッチの一部である歯43が、フランジ41の近位面に設けられる。ドライバ40は、相対回転しないようにするために移送スリーブ130にスプライン連結される。
加えて、クラッチがフランジ41の半径方向外面と外側ハウジング10の間に設けられる。図4に示されるように、このクラッチは、ドライバ40上のラチェットフィンガ44、および外側ハウジング10の内面の歯13を用いたラチェットとして形成される。クラッチは、用量設定(用量増大)中の第1の方向の段階的な回転を可能にしているが、ねじりばね90のトルクに耐えるように設計される。クラッチは、使用者がクラッチに打ち勝つことができるように、すなわち設定用量を減らすことができるように、フィンガ44が第1の方向と反対の回転において歯13を乗り越えるよう設計される。
ナット50が移送スリーブ130とシャーシ20の間に設けられる。ナット50の外部リブが、シャーシ20の内部スプラインと係合する。ナット50の雌ねじが、移送スリーブ130の雄ねじと係合する。代替形態として、スプラインおよびリブをナット50と移送スリーブ130の間の境界面に設けることも、ねじ山をナット50とシャーシ20の間の境界面に設けることもできる。別の代替形態として、ナット50は、たとえば半割ナットとして設計することもできる。さらに、図5a、図5bおよび図11の実施形態では、回転ハードストップ51、52が、移送スリーブ130上の対応する止め具との相互作用のために、ナット50上に設けられる。
ディスプレイ60は、図8〜図10に示された実施形態では、第1のベルト61および第2のベルト62を含み、それぞれがその上に一連の数字または同様の記号を有し、またそれぞれが一連の開口部63および64をそれぞれ有し、これら数字または同様の記号は、開口部の間に等しい間隔の均等な分布で配置される。しかし、開口部63の間と開口部64の間の寸法および/または間隔は異なる。第1のベルト61は、移送スリーブ130上に設けられた駆動歯車134と、2つの回転可能に連結歯車を有する移送歯車セット65と、移送歯車とスプロケットのセット66とによって駆動される。移送歯車セット65の第1の歯車は駆動歯車134と噛み合い、移送歯車セット65の第2の歯車は、移送歯車に回転可能に連結され突起67および第1のベルトの開口部63と係合するスプロケットをさらに含む、移送歯車とスプロケットのセット66の移送歯車と噛み合う。したがって、移送スリーブ130の回転により第1のベルト61がスプールに巻かれる。第2のベルト62は、図示の実施形態では第2のベルト62の開口部64と係合する2つの突起136を有する、移送スリーブ130のスプロケット135によって駆動される。したがって、第2のベルト62は、移送スリーブ130に直接連結される。突起136の間の間隔が開口部64の間の間隔よりもずっと大きいので、移送スリーブ130の連続的な回転は、第2のベルト62の断続的な動きに変換される。
両方のベルト61、62が、外側ハウジング10内に固定されているストライカプレート68によって案内される。ストライカプレート68は、ストライカプレート68によって案内されるベルトの部分が外側ハウジング10の円筒形部分の曲率よりも小さい曲率になるように、平坦またはアーチ形の面を有する。ストライカプレート68により、外側ハウジング10は、図9および図10に示される(丸みのある)三角形の形状を有する。図示の実施形態では、第1のベルト61は、概して三角形の閉ループ上のストライカプレート68、および移送歯車およびスプロケットのセット66のスプロケットによって案内される。第2のベルトはさらに、図8および図10に示された、折れた閉ループを形成する適切な手段によって案内することもできる。ストライカプレート68は、1つまたはそれ以上のベルトを緊張させるように作用する1つまたはそれ以上の可撓性機能を含む。同様に他の構成要素が、場合によってストライカプレート68と一緒に、ベルトを緊張させるように作用する。
ボタン70は、デバイスの近位端を形成し、用量セレクタ140に対する相対回転、および限定された軸方向運動が可能なように用量セレクタ140内に保持される。中心に置かれたステム71が、その遠位端面でドライバ40の近位部の近位端面に当接する。したがって、ボタン70の軸方向運動がドライバ40まで直接移送されるが、いくつかの実施形態では、有用性および製造公差に対する堅牢性を改善するための、ある程度の軸方向相対運動を可能にする。
カートリッジ80は、通常はガラスで作ることができる、充填済みのくびれたカートリッジ貯蔵器81を含む。ゴム型栓82またはストッパは、カートリッジ貯蔵器81の近位端にあり、穿孔可能なゴム封止(図示せず)は、他(遠位)端にある。圧着環状金属バンド83が、ゴム封止を適所に保持するために使用される。カートリッジ80は、栓82に当接するピストンロッド30によってカートリッジホルダ11の中に入れられる。
薬物送達デバイス1は1.5mLカートリッジまたは3.0mLカートリッジを受け入れるものであるが、その設計は、他の薬剤容器のサイズまたは形式を受け入れるようにも適用される。図示のデバイスの実施形態は、カートリッジ80を使用者または医療専門家が交換できないという点で使い捨てになるように設計されている。再使用可能なデバイスの変形物では、カートリッジホルダを着脱可能にすること、およびピストンロッド30の再設定ができるようにすることを要する。
ねじりばね90は2つの自由端を有し、その遠位端がドライバ40のフランジ41に取り付けられ、その近位端が固定シャーシ20のフランジに取り付けられる。したがって、シャーシ20に対するドライバ40の回転によってねじりばね90が緊張し、その蓄積エネルギーが、ドライバ40がシャーシ20に対して回転できるようにすることによって解放される。ねじりばね90は、小用量を投薬するにも十分なトルクをもたらすように、あらかじめ負荷がかけられた状態で組み込まれる。代替実施形態では、このばねは、その蓄積エネルギーが満カートリッジの全内容物を投薬するのに十分であるように、あらかじめ負荷がかけられる。
駆動ナット100は、ピストンロッド30のねじ山31と係合する雌ねじを有するスリーブ状または円板形の構成要素である。駆動ナット100は、駆動ナット100が自由に回転できるように外側ハウジング10内に保持される。図示の実施形態では、駆動ナット100は、ドライバ40と駆動ナット100の間に置かれるリターンばね150に対する接触面を形成するフランジ101を含む。さらに、歯102がドライバ40の歯42との係合のために設けられる。
最終ナット110は、ドライバ40とシャーシフィンガ21の間に提供され置かれる。シャーシフィンガ21と最終用量ナット110の間のスプライン連結係合が、最終用量ナット110の軸方向運動を可能にするが、シャーシ20に対する相対回転は阻止する。最終用量ナットは雄ねじ111を備える。
最終用量スリーブ120は、最終用量ナット110およびナット50と協働して、カートリッジ80内に残っている液体の量を超える用量を設定しないようにするための最終用量機構を形成する。最終用量スリーブ120は、最終用量ナット110の雄ねじ111と係合する雌ねじ121を有する、中空の構成要素である。最終用量スリーブ120の遠位端面は、最終用量スリーブ120をドライバ40に回転可能に連結するためにフランジ41の近位面に設けられた歯43と相互作用する歯122を備える。
移送スリーブ130は、ドライバ40に回転方向に拘束されるように、しかしドライバに対する相対軸方向運動は可能にするようにドライバ40にスプライン連結される管状要素である。上述のように、移送スリーブ130は、ねじ山131および回転止め具132、133を備えた遠位部分を有する。さらに、移送スリーブ130は、第1のベルト61を駆動するための歯車134と、第2のベルト62を駆動するためのスプロケット135とを備える。移送スリーブ130の段付き部分は、移送スリーブ130に対するドライバ40の軸方向運動が近位方向に限定されるように、ドライバ40の直径の変化に対応する。
用量セレクタ140は、外側ハウジング10の近位部の外形に対応する三角形の外形を有する。用量セレクタ140は、ボタン70のステム71を案内しドライバ40の近位端を受ける内側スリーブ141を含む。図14および図15に示されるように、ドライバ40の近位端は、用量セレクタの内側案内輪郭と係合するスプライン45を有する。
リターンばね150は、駆動ナット100のフランジ101とドライバ40のフランジ41との間に置かれる圧縮ばねである。したがって、リターンばね150はドライバ40を近位方向に付勢する。ボタン70が使用者によって押された場合、ドライバ40は、リターンばね150の付勢に抗して遠位方向に動く。
以下では、使い捨て薬物送達デバイス1の機能およびその構成要素について、より詳細に説明する。
このデバイスを使用するには、使用者は用量を選択しなければならない。図1〜図3および図16a〜図16cに示された開始(静止)状態では、ねじりばね90は、使用者が最小用量を選択した場合にデバイスがその最小用量を送達できるように、あらかじめ加えられた十分な負荷を有する。静止時に用量インジケータベルト61、62は、用量が選択されていないことを示す0または同等のマーキングを表示する。
1つまたはそれ以上のプライミングショットおよび/または安全ショットが注射の前に必要とされる。プライミングとは、初めて使用するデバイスを準備する行為である。既存のペン注射器では、これは、1つまたはそれ以上の小用量を設定し、空中に放出することを意味し、それにより、デバイスの「遊び」(あらゆる隙間)および公差が除去され、また各構成要素が適切な圧縮または緊張の状態に置かれるようになる。安全ショットでは、使用者が注射の前ごとに1つまたはそれ以上の小用量を設定し空中に放出して、針が詰まっていないことを確実にする。
使用者は、用量セレクタ140を回転させることによって用量を設定する。用量セレクタ140を回転させるとドライバ40が回転し、あらかじめ加える負荷がねじりばね90に加わる。移送スリーブ130は、ドライバ40にスプライン連結され、使用者が用量セレクタ140をダイヤル設定するときにディスプレイ60の用量数機構を割り出しする。
図4は、ドライバ40上の1つまたはそれ以上のラチェット機能44を示し、これは、外側ハウジング10の内面のスプライン13と係合して、用量セレクタ140がねじりばねトルクによりその初期位置まで回転して戻らないようにする。ラチェット機能13、44は、使用者が注射ボタン70を完全に押し下げたときに係合解除する。
最小用量(たとえば0IUのインスリン配合物)および最大用量(たとえば120IUのインスリン配合物)の制限が、移送スリーブ130上の機能132、133に干渉し、したがってさらなる相対回転を阻止する、ナット50上のハードストップ機能によって設けられる。図5aおよび図5bは、ナット50を中間位置で、すなわち約60IUのインスリン配合物がダイヤル設定された状態で示す。
最終用量保護機構が、使用者がカートリッジ80内の使用可能量を超える用量を設定することを阻止する。用量設定中、ドライバ40は、歯43および122を介して最終用量スリーブ120と係合する。最終用量ナット110は、用量セレクタ140を上または下にダイヤル設定することで最終用量ナット110がデバイスに沿って左または右に動くように、最終用量スリーブ120とねじ連結され、またシャーシ20のフィンガ21とスプライン連結される(図6に示す)。
カートリッジ80に残っている薬物配合物の量が最大正常設定可能用量(たとえば120IUのインスリン配合物)未満に減少したときには、最終用量ナット110は、ナット50に干渉できる位置まで動いている。使用者がその残り分より多い用量をダイヤル設定しようとすると、ナット50は、最終用量ナット110上の可撓性機能112を、それが移送スリーブ130上の段状のスプライン機能137と係合して回転ハードストップを形成するように曲げる。図7aおよび図7bは、この最終用量機構の係合の直前のデバイスを示す。
示された用量数は、用量セレクタ140が回転するにつれて増大または減少する。これは、対応する数字ベルト61を割り出しするスプロケット66への変速装置65と係合する、移送スリーブ130内の平歯車機能134によって達成される。第2の数字ベルト62は、移送スリーブ130上の第2の機能(突起136)を追加の変速装置に連結することによって、または第2のベルト62に直接連結することによって、割り出しされる。図8〜図10に示された実施形態では、第1の数字ベルト61は、数字「0」から「9」を各2つ備え、第2の数字ベルト62は、その上に数字「0」から「12」を有する。第2のベルト62上の「0」の代わりに、空白を設けることもできる。言い換えると、用量セレクタ140が完全に1回転するごとに、第1のベルト61(1の位単位カウンタベルト)は完全な1回転を行って、数字「0」から「9」を2回表示する。同時に、第2のベルト62(10単位カウンタベルト)は2つの位置の間で、たとえば空白から「1」まで、および「1」から「2」までなど、断続的に動く。ゼロ単位ダイヤル設定から開始して、用量セレクタ140が完全に1回転すると、第2のベルト62で「2」、第1のベルト61で「0」を示す表示が得られ、その結果、ベルト61および62が合わさって「20」を表示するようになる。
注射ボタン70が押し下げられると、図16a〜図16c(ボタン70解放)を図17a〜図17c(ボタン70押し下げ)と比較して理解される以下の動作が行われる。
ドライバ40は、注射ボタン70によって前方に動き、最終用量スリーブ120から係合解除する。したがって、最終用量保護ナット110は、注射中ずっと固定されたままである。さらに、ドライバ40は、リターンばね150を圧縮し始め、クラッチ歯42、102を介して親ねじ駆動ナット100と係合する。この時点で、ドライバ40は依然としてエネルギー蓄積ラチェット13、41と係合していて、ねじりばね90の巻き戻しを防止する。ドライバ40は、今や注射用量またはダイヤル設定用量に影響を及ぼすことなく自由に回転できる用量セレクタ140から係合解除する。最後の1mmくらいにわたって、ドライバ40は駆動ナット100と完全に係合し、エネルギー蓄積ラチェット13、41から離脱する。ねじりばね90は、巻き戻り始めてドライバ40を回転させ、次にドライバが駆動ナット100を回転させる。駆動ナット100が、デバイス外側ハウジング10にスプライン連結されているピストンロッド30(親ねじ)を回転させると、ピストンロッドは前方に動いて薬剤を投薬する。
用量中断および用量分割が可能である。注射ボタン70にかかる軸方向の力が除去された場合、ボタン70はリターンばね150の作用を受けて、その初期の軸方向位置まで用量セレクタ140に対して戻る。これにより、ドライバ40上のラチェット44が外側ハウジング10のスプライン13と係合することが可能になり、それによって、ねじりばね90の駆動トルクによるそれ以上の注射が防止される。さらには、これによりドライバ40が用量セレクタ140および最終用量スリーブ120と係合され、それによって使用者が、用量セレクタ140を回転させることによって、残りの設定用量を上向きまたは下向きに調整することが可能になる。この時点で、用量セレクタ140は、以下で説明するように、外側ハウジング10と再び位置が合う。用量は、用量セレクタ140を回転させることによって変えることができ、ボタン70を押し下げると注射操作が再開する。
注射中、ねじりばね90は巻き戻ってドライバ40が回転する。これにより、用量数機構は、「0」に向かって数を逆に数えるように割り出しされる。同時に、ナット50は、その「0」位置に向かって後退する。ナット50がこの位置に達すると、使用者には注射の終わりを知らせる「クリック音」が聞こえ、かつ/または知覚される。注射の終わりは、プランジャが動くことを停止した瞬間であるのに対し、投薬の終了は、保持時間を含むこともあるが、薬物の全量が送達されたときである。これは、図11および図12に示されるわずかな戻り止め干渉による、互いに通り過ぎるナット40と移送スリーブ130両方の上の機能によって実現される。
この例示的な実施形態は、非軸対称外側ハウジング10および用量セレクタ140を有し、これは、用量設定中に用量セレクタ140が外側ハウジング10に対して位置が合わなくなることを意味する。図13aおよび図13bはそれぞれ、位置が合っている用量セレクタ140、および位置が合っていない用量セレクタ140を示す。これには技法的問題は何もないが、使用者は、それぞれの注射の終わりには用量セレクタ140が外側ハウジング10と再び位置が合うことを好む可能性がある。したがってデバイスは、使用者がボタン70を解放したときに用量セレクタ140をデバイス外側ハウジング10と再位置合わせする機構を含む。図14および図15に示されるように、使用者がボタンを解放すると、ドライバ40はその「0」位置まで軸方向に戻る。ドライバ40が用量セレクタ140と接触するようになると、ドライバ40上の雄位置合わせ機能(スプライン45)は、用量セレクタ140内にある対応する雌螺旋機能142と係合し始める。これにより、用量セレクタ140は、ドライバ40と完全に係合するまで回転する。次に用量セレクタ140は、外側ハウジング10と完全に位置合わせされる。
最もよく知られているペン注射器は、設定用量を使用者に表示すると共に用量が投薬されるにつれゼロまで数を逆に数える、用量インジケータを有する。ほとんどのペン注射器はまた、用量を設定するための少なくとも1つの構成要素が回転することを特徴とする。用量は通常、用量を設定する回転運動をカートリッジ内の栓の並進運動に変換することによって送達される。したがって、ほとんどのペン注射器が、本体に対して螺旋上で動く、上に用量標示が付いた数字スリーブを特徴とする。
本体に対して螺旋上で数字スリーブを動かすことの問題には次のものがある:数字スリーブが軸方向に動き、これによりデバイスが長くなる可能性がある。最小軸方向運動が、最小文字サイズと、サポートされなければならない最大数の用量とに関する要件により制限される。さらに、用量数が大きいデバイスでは、数字スリーブの大きい軸方向変位が必要であり、また、たとえば数字スリーブの胴の用量インジケータ窓の外に数字が見えないようにすることが困難である。加えて、文字の幾何形状が駆動機構の幾何形状に束縛される。これにより、文字サイズが制限されること、または用量設定および注射のために大きい変位が必要になることがある。
数字ベルトの構想の利点は、数字ベルト61、62が回転するだけで、軸方向には動かないことである。したがって、上記の問題の多くが回避される。数字ベルト用量インジケータの別の有利な点は、ベルト要素の可撓性の性質により、用量インジケータ機構をより広いフォームファクタの範囲で配置することが可能になることである。多くの場合に、これによりデバイスの包装内部の空間をより効率的に使用することが可能になる。それに加えて用量数が、円筒よりもずっと平らな面に提示される。これにより、ある角度で見たときに、知覚される数字を大きくすること、および歪みを小さくすることが可能になる。デバイスでさらに拡大する必要がある場合、より平らなディスプレイでは、レンズ設計の自由度を大きくすること、および光学歪みを場合によっては小さくすることが可能である。
最大用量のサイズ、および個々の単位の漸増する表示に応じて、スプールベースの機構を考えることができる。この変形形態では、ベルトループまたはテープループ機構は、スプール対スプールシステムで置き換えられる。これにより、用量は通常通りに上下にダイヤル設定することが可能であるが、投薬量範囲は、ルーピングテープまたはルーピングベルトとは対照的に、スプールの長さによって制限される。
ベルトは、数字を用いて表示をする必要はない:インジケータは、それだけには限らないが、以下のうちの1つまたはそれ以上を、おそらく組み合わせて含むこともできる:文字、アイコン、記号または像、色、点字または他の触知できる面。
現在ほとんどの注射ペンは、軸対称のフォームファクタに従う。これは主として注射機構によって要求され、また螺旋数字スリーブによっても要求される。数字ベルト機構には、用量数を読み取るのにより明瞭で簡単な、操作性とグリップの使いやすさの改善と、ペンが転がりテーブルまたは棚などの高い面から落ちる確率の低減とをもたらす非軸対称デバイスを開発するための、より大きい自由がある。
認識されているデバイス差別化の問題もまたある:多くのペン注射器は互いに区別ができず、これは使用者にとって、所与の使用事例で使用すべき適正なデバイスを識別する(たとえば、長時間作用インスリンと短時間作用インスリンの選択をする)際の問題になり得る。加えて、製造者がそのペン注射器の有利な点を買い手に説明することが、買い手がそのペン注射器を競争相手のペン注射器と区別できない場合には困難になるという商業上の問題もある。
数字ベルト用量インジケータは、非軸対称デバイス形態から利益が得られる、またはより明瞭な用量表示が望ましい、あらゆるデバイスに使用することができる。最も適切な用途は、以下のリストでいくつかその例を示す投与機構にある:ペン注射器または自動注射器などの薬物送達デバイス;殺菌クリーム、鎮痛剤クリーム、洗浄剤などのディスペンサのような医療デバイス;接着剤、潤滑剤、塗料、洗剤などを施すためのデバイス(これらは、設計作業場などの専門家の用途、または「日曜大工」製品もしくは「日用消費財」などの消費者の用途で使用される);トマトソース、つぶしたニンニク、チーズ、バター、ジュース、スムージー、スープ、コーヒー、茶、ジャム、ピーナッツバターなどの軟らかい食品用のフードディスペンサ。

Claims (17)

  1. 薬剤のいくつかの使用者可変用量を選択および投薬するための薬物送達デバイスであって、
    用量選択中に第1の方向に回転する投薬要素(40、130)と、
    選択用量を示すためのディスプレイ(60)とを含み、
    ここで、該ディスプレイ(60)は、選択用量を示す記号、色または触感を有すると共に投薬要素(40、130)の回転によりベルト(61、62)をスプールに巻くように投薬要素(40、130)に連結される、少なくとも1つのベルト(61、62)を含む該薬物送達デバイスにおいて、投薬要素(40、130)が用量投薬中に反対の第2の方向に回転することを特徴とする、前記薬物送達デバイス。
  2. ベルト(62)は投薬要素(40、130)に直接連結される、請求項1に記載の薬物送達デバイス。
  3. 投薬要素(130)はスプロケット(135)を含み、ベルト(62)はスプロケット(135)と係合する、請求項2に記載の薬物送達デバイス。
  4. ベルト(62)は、投薬要素(40、130)の連続的な回転がベルト(62)の断続的な運動に変換されるように投薬要素(40、130)に連結される、請求項2または3に記載の薬物送達デバイス。
  5. ベルト(61)は投薬要素(40、130)に間接的に連結される、請求項1に記載の薬物送達デバイス。
  6. 投薬要素(40、130)は、スプロケット(66)に連結されている少なくとも1つの駆動歯車(134)を含み、ベルト(61)はスプロケット(66)と係合する、請求項5に記載の薬物送達デバイス。
  7. ディスプレイ(60)は、投薬要素(40、130)に直接連結されているベルト(62)と、投薬要素(40、130)に間接的に連結されている別のベルト(61)とを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  8. ベルト(62)は、投薬要素(40、130)の連続的な回転がベルト(62)の断続的な運動に変換されるように投薬要素(40、130)に連結され、別のベルト(61)は、投薬要素(40、130)の連続的な回転が別のベルト(61)の連続的な運動に変換されるように投薬要素(40、130)に連結される、請求項7に記載の薬物送達デバイス。
  9. 平坦な、またはアーチ形の面を形成するストライカプレート(68)をさらに含み、少なくとも1つのベルト(61、62)はストライカプレート(68)によって案内される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  10. 少なくとも1つのベルト(61、62)は閉ループを形成する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  11. 少なくとも1つのベルトは、スプールにそれぞれ取り付けられた2つの端部を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  12. ハウジング(10、20)と、薬剤を収容するカートリッジ(80)を保持するためのカートリッジホルダ(11)と、カートリッジホルダ(11)に対して変位可能なピストンロッド(30)と、ピストンロッド(30)に連結されたドライバ(100)と、少なくとも1つのクラッチ(42、102)とをさらに含み、該クラッチは、用量選択中にドライバ(100)と投薬要素(40、130)をデカップリングし、用量投薬中にドライバと投薬要素を連結する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  13. 用量投薬中に投薬要素(40、130)を駆動するばね(90)をさらに含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  14. 薬剤を収容するカートリッジ(80)をさらに含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  15. 選択用量を示すための記号をそれぞれが有するベルト(61)および少なくとも1つの別のベルト(62)を含む、薬物送達デバイスの選択用量を示すためのディスプレイ(60)を含み、ここで、ベルト(61、62)は互いに、ベルト(61)の連続的な運動が少なくとも1つの別のベルト(62)の断続的な運動に変換されるように、伝達装置または歯車装置(130、65、66)を介して連結される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  16. ベルトにかかる張力を生み出すように、または維持するように作用する1つまたはそれ以上の機能をさらに含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  17. 1つまたはそれ以上のベルトの駆動力は、1つまたはそれ以上の別のベルトまたはそのスプロケットから直接または間接的に得られる、請求項1〜16のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
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