JP2016526565A - n−ブテンをブタジエンへと酸化脱水素化する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、2回以上の製造工程(i)および少なくとも1回の再生工程(ii)を含む、n−ブテンをブタジエンへと酸化脱水素化する方法に関する。この方法では、(i)製造工程において、n−ブテン含有出発ガス混合物を酸素含有ガスと混合し、この混合ガスを固定層反応器中で220〜490℃の温度で、少なくともモリブデンおよびさらなる金属を含有する、触媒固定層中に配置された多重金属酸化物触媒と接触させ、固定層反応器の出口で、少なくとも、ブタジエン、酸素および水蒸気を含有する生成ガス混合物が得られ;および(ii)再生工程において、酸素含有再生ガス混合物を200〜450℃の温度で触媒固定層に導通させ、触媒上で析出された炭素を焼き払うことにより、多重金属酸化物触媒を再生させ;その際に、2回の製造工程(i)の間に、1回の再生工程(ii)が実施され、前記固定層反応器の出口での生成ガス混合物中の酸素含量が少なくとも5体積%であり、製造工程(i)の時間が1000時間未満である。
Description
本発明は、n−ブテン(n−ブテン類)をブタジエンへと酸化脱水素化する方法に関する。
ブタジエンは、重要な基本的化学薬品であり、かつ例えば、合成ゴム(ブタジエンホモポリマー、スチレンブタジエンゴムまたはニトリルゴム)の製造に使用されるか、または熱可塑性ターポリマー(アクリルニトリルーブタジエンースチレンコポリマー)の製造に使用される。さらに、ブタジエンは、スルホラン、クロロプレンおよび1,4−ヘキサーメチレンジアミン(1,4−ジクロロブテンおよびアジピン酸ジニトリルを介して)に変換される。さらに、ブタジエンの二量体化により、ビニルシクロヘキセンを製造することができ、このビニルシクロヘキセンは、脱水素化されてスチレンとなることができる。
ブタジエンは、飽和炭化水素の熱分解(水蒸気分解)により製造されることができ、この場合には、通常、原料としてのナフサから出発される。ナフサからの水蒸気分解の場合、メタン、エタン、エテン、アセチレン、プロパン、プロペン、プロピン、アレン、ブタン、ブテン、ブタジエン、ブチン、メチルアレン、C5炭化水素および高級炭化水素からなる炭化水素混合物が生じる。
ブタジエンは、n−ブテン類(1一ブテンおよび/または2一ブテン)を酸化脱水素化することにより得ることもできる。n−ブテン類をブタジエンへと酸化脱水素化するための出発ガス混合物として、全ての任意のn−ブテン類含有混合物が使用されうる。例えば、主成分としてn−ブテン類(1−ブテンおよび/または2−ブテン)を含有しかつナフサ・クラッカーのC4留分からブタジエンおよびイソブテンを分離することにより得られた留分が使用されうる。さらに、1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテンまたはこれらの混合物を含みかつエチレンを二量体化することにより得られたガス混合物が出発ガスとして使用されてもよい。さらに、出発ガスとして、流動接触分解(Fluid Catalytic Cracking、FCC)により得られたn−ブテン類含有ガス混合物が使用されてよい。
ブタジエンへのn−ブテン類の酸化脱水素化において出発ガスとして使用されるn−ブテン類含有ガス混合物は、n−ブタン含有ガス混合物を非酸化脱水素化することにより製造されてもよい。
国際公開番号WO2009/124945には、
(a)担体、
(b)(i)一般式
Mo12BiaCrbX1 cFedX2 eX3 fOy
〔式中、
X1は、Coおよび/またはNiであり、
X2は、Siおよび/またはAlであり、
X3は、Li、Na、K、Csおよび/またはRbであり、
0.2≦a≦1、
0≦b≦2、
2≦c≦10、
0.5≦d≦10、
0≦e≦10、
0≦f≦0.5および
yは、電荷中性の前提下に、酸素とは異なる元素の原子価および存在量(頻度)により定められる数である〕の触媒活性の、モリブデンおよび少なくとも1つのさらなる金属を含有する多重金属酸化物
および(ii)少なくとも1つの細孔形成剤を含有する外殻
を含む触媒前駆体から得ることができる、1−ブテンおよび/または2−ブテンをブタジエンへと酸化脱水素化するための外殻触媒が開示されている。
(a)担体、
(b)(i)一般式
Mo12BiaCrbX1 cFedX2 eX3 fOy
〔式中、
X1は、Coおよび/またはNiであり、
X2は、Siおよび/またはAlであり、
X3は、Li、Na、K、Csおよび/またはRbであり、
0.2≦a≦1、
0≦b≦2、
2≦c≦10、
0.5≦d≦10、
0≦e≦10、
0≦f≦0.5および
yは、電荷中性の前提下に、酸素とは異なる元素の原子価および存在量(頻度)により定められる数である〕の触媒活性の、モリブデンおよび少なくとも1つのさらなる金属を含有する多重金属酸化物
および(ii)少なくとも1つの細孔形成剤を含有する外殻
を含む触媒前駆体から得ることができる、1−ブテンおよび/または2−ブテンをブタジエンへと酸化脱水素化するための外殻触媒が開示されている。
国際公開番号WO2010/137595には、一般式
MoaBibCocNidFeeXfYgZhSiiOj
である、少なくともモリブデン、ビスマスおよびコバルトを含む、アルケンをジエンへと酸化脱水素化するための多重金属酸化物触媒が開示されている。
MoaBibCocNidFeeXfYgZhSiiOj
である、少なくともモリブデン、ビスマスおよびコバルトを含む、アルケンをジエンへと酸化脱水素化するための多重金属酸化物触媒が開示されている。
前記式中、Xは、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、亜鉛(Zn)、セリウム(Ce)およびサマリウム(Sm)からなる群からの少なくとも1つの元素である。Yは、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)およびタリウム(Tl)からなる群からの少なくとも1つの元素である。Zは、ホウ素(B)、リン(P)、ヒ素(As)およびタングステン(W)からなる群からの少なくとも1つの元素である。a〜jは、それぞれの元素の原子割合を表わし、その際に、aは、12であり、bは、0.5〜7であり、cは、0〜10であり、dは、0〜10であり、(ただし、c+dは、1〜10であるものとする)、eは、0.05〜3であり、fは、0〜2であり、gは、0.04〜2であり、hは、0〜3であり、およびiは、5〜48である。実施例において、組成Mo12Bi5Co2.5Ni2.5Fe0.4Na0.35B0.2K0.08Si24の触媒は、5mmの直径および4mmの高さを有するペレットの形でn−ブテン類をブタジエンへと酸化脱水素化することに使用されている。
n−ブテン類をブタジエンへと酸化脱水素化する場合、コークス前駆体、例えばスチレン、アントラキノンおよびフルオレノンが形成されてよく、これらは、最終的に多重金属酸化物触媒のコークス化および不活性化をまねきうる。炭素含有堆積物の形成により、触媒層上での圧力損失が上昇しうる。再生のために、多重金属酸化物触媒上に析出された炭素を規則的な間隔で酸素含有ガスで焼き払うことは、可能であり、前記触媒の活性が回復される。
特開昭60−058928号公報には、少なくともモリブデン、ビスマス、鉄、コバルトおよびアンチモンを含有する、n−ブテン類をブタジエンへと酸化脱水素化するための多重金属酸化物触媒を、酸素含有ガス混合物を用いて300〜700℃、特に350〜650℃の温度および0.1〜5体積%の酸素濃度で再生することが記載されている。酸素含有ガス混合物として、適当な不活性ガス、例えば窒素、水蒸気または二酸化炭素で希釈されている空気が供給される。
国際公開番号WO2005/047226には、少なくともモリブデンおよびバナジウムを含有する、アクロレインをアクリル酸へと部分酸化するための多重金属酸化物触媒を、酸素含有ガス混合物を200〜450℃の温度で導通させることにより再生することが記載されている。酸素含有ガス混合物として、有利に、酸素3〜10体積%を有するリーン空気が使用される。ガス混合物は、酸素および窒素とともに、水蒸気を含有することができる。
特開2012−077074号公報には、過度のコークス化による触媒の破砕が記載されている。強いコークス化は、入口ガス混合物中の酸素および炭化水素(殊にブテン類)の濃度を適当に選択することにより制御されるべきである。
触媒の再生を実施すべき時点を定めることは問題である。例えば、オキシ脱水素化は、触媒の活性の低下が一定の所定の値を達成するまでか、そうでなければ反応器上の圧力損失が一定の所定の値を達成するまでの間、実施されうる。しかし、この時点で、触媒のコークス化は、既に強く進行している。しかし、触媒表面上および触媒内での進行したコークス形成は、触媒の機械的安定性を低下させ、このことは、活性物質の剥げ落ちおよび触媒の損傷をまねきうる。剥げ落ちた活性物質は、制御されずに管式反応器または管束反応器の反応管内または反応管外で捕集しうる。さらに、プラントのより安全な運転は、任意には、もはや不可能である。
本発明の課題は、固定層反応器の運転中に触媒の損傷を最小にする、固定層反応器中でn−ブテンをブタジエンへと酸化脱水素化する方法を提供することである。
前記課題は、2回以上の製造工程(i)および少なくとも1回の再生工程(ii)を含む、n−ブテン(n−ブテン類)をブタジエンへと酸化脱水素化する方法であって
(i)1回の製造工程において、n−ブテン含有出発ガス混合物を酸素含有ガスと混合し、この混合ガスを固定層反応器中で220〜490℃の温度で、少なくともモリブデンおよびさらなる金属を含有する、触媒固定層中に配置された多重金属酸化物触媒と接触させて、固定層反応器の出口で、少なくとも、ブタジエン、酸素および水蒸気を含有する生成ガス混合物が得られる工程、
および
(ii)1回の再生工程において、酸素含有再生ガス混合物を200〜450℃の温度で触媒固定層に導通させて、触媒上で析出された炭素を焼き払うことにより、多重金属酸化物触媒を再生させる工程、
を含み、2回の製造工程(i)の間に、1回の再生工程(ii)が実施されるものとする、前記方法において、
前記固定層反応器の出口での生成ガス混合物中の酸素含量が少なくとも5体積%であり、および1回の製造工程(i)の時間が最大で1000時間であることを特徴とする、前記の酸化脱水素化する方法によって解決される。
(i)1回の製造工程において、n−ブテン含有出発ガス混合物を酸素含有ガスと混合し、この混合ガスを固定層反応器中で220〜490℃の温度で、少なくともモリブデンおよびさらなる金属を含有する、触媒固定層中に配置された多重金属酸化物触媒と接触させて、固定層反応器の出口で、少なくとも、ブタジエン、酸素および水蒸気を含有する生成ガス混合物が得られる工程、
および
(ii)1回の再生工程において、酸素含有再生ガス混合物を200〜450℃の温度で触媒固定層に導通させて、触媒上で析出された炭素を焼き払うことにより、多重金属酸化物触媒を再生させる工程、
を含み、2回の製造工程(i)の間に、1回の再生工程(ii)が実施されるものとする、前記方法において、
前記固定層反応器の出口での生成ガス混合物中の酸素含量が少なくとも5体積%であり、および1回の製造工程(i)の時間が最大で1000時間であることを特徴とする、前記の酸化脱水素化する方法によって解決される。
意外なことに、少なくとも5体積%のオキシ脱水素化反応器の出口での生成ガス混合物中の酸素含量にもかかわらず、長期間、触媒のコークス化が生じることが見い出された。前記の触媒のコークス化は、差当り、活性の低下の点で、または選択性の損失の点では現れない。一般に、再生工程(ii)を実施する時点で、製造工程(i)の先行した200時間におけるn−ブテンの転化率は、2%以下だけ低下している。すなわち、再生工程(ii)は、一般に、既に、製造工程(i)の最後の200時間におけるn−ブテンの転化率が最大で2%低下している場合に実施される。
前記生成ガス混合物中の少なくとも5体積%の酸素含量により、急速なコークス化は、回避させることができる。製造工程(i)を1000時間に制限することにより、長期間のコークス化による触媒の損傷は、避けられる。
一般に、製造工程(i)は、最大で1000時間、有利に最大で670時間、特に有利に最大で340時間の時間を有する。一般に、製造工程(i)は、20時間、有利に少なくとも90時間、特に有利に少なくとも160時間の少なくとも1つの長さを有する。触媒は、製造・再生工程からなる5000回以上のサイクルになるまで一貫して使用される。
オキシ脱水素化に適した触媒は、一般に、Mo−Bi−O−含有多重金属酸化物系をベースとし、この多重金属酸化物系は、たいてい、さらに鉄を含有する。一般に、触媒系は、さらになお周期律表の第1〜15族からのさらなる成分、例えばカリウム、セシウム、マグネシウム、ジルコニウム、クロム、ニッケル、コバルト、カドミウム、スズ、鉛、ゲルマニウム、ランタン、マンガン、タングステン、リン、セリウム、アルミニウムまたはケイ素を含有する。また、鉄含有フェライトが触媒として提案された。
好ましい実施態様において、多重金属酸化物は、コバルトおよび/またはニッケルを含有する。さらなる好ましい実施態様において、多重金属酸化物は、クロムを含有する。さらなる好ましい実施態様において、多重金属酸化物は、マンガンを含有する。
一般に、触媒活性モリブデンおよび少なくとも1つのさらなる金属を含有する多重金属酸化物は、一般式(I):
Mo12BiaFebCocNidCreX1 fX2 gOx (I)
〔式中、可変部は、次の意味を有する:
X1は、W、Sn、Mn、La、Ce、Ge、Ti、Zr、Hf、Nb、P、Si、Sb、Al、Cdおよび/またはMgであり;
X2は、Li、Na、K、Csおよび/またはRbであり;
aは、0.1〜7、特に0.3〜1.5であり;
bは、0〜5、特に2〜4であり;
cは、0〜10、特に3〜10であり;
dは、0〜10であり;
eは、0〜5、特に0.1〜2であり;
fは、0〜24、特に0.1〜2であり;
gは、0〜2、特に0.01〜1であり;および
xは、(I)中の酸素とは異なる元素の原子価および存在量(頻度)によって定められる数である〕を有する。
Mo12BiaFebCocNidCreX1 fX2 gOx (I)
〔式中、可変部は、次の意味を有する:
X1は、W、Sn、Mn、La、Ce、Ge、Ti、Zr、Hf、Nb、P、Si、Sb、Al、Cdおよび/またはMgであり;
X2は、Li、Na、K、Csおよび/またはRbであり;
aは、0.1〜7、特に0.3〜1.5であり;
bは、0〜5、特に2〜4であり;
cは、0〜10、特に3〜10であり;
dは、0〜10であり;
eは、0〜5、特に0.1〜2であり;
fは、0〜24、特に0.1〜2であり;
gは、0〜2、特に0.01〜1であり;および
xは、(I)中の酸素とは異なる元素の原子価および存在量(頻度)によって定められる数である〕を有する。
前記触媒は、非担持触媒または外殻触媒(被覆された触媒またはコアシェル触媒ともいう)であることができる。触媒が外殻触媒である場合には、前記触媒は、担体(a)と触媒活性の、モリブデンおよび少なくとも1つのさらなる金属を含有する多重金属酸化物を含有する外殻(b)とを有する。
前記外殻触媒に適した担体材料は、例えば多孔質または有利に非多孔質の酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化ジルコニウム、炭化ケイ素またはケイ酸塩、例えばケイ酸マグネシウムもしくはケイ酸アルミニウムである(例えば、CeramTec社のC 220型のステアタイト)。担体の材料は、化学的に不活性である。
担体材料は、多孔質であっても非多孔質であってもよい。とりわけ、担体材料は、非多孔質である(担体の容積に対する細孔の全容積とりわけ1体積%以下)。
その直径が1〜8mm、有利に2〜6mm、特に有利に2〜3mmまたは4〜5mmである、ステアタイト(CeramTec社のC 220型のステアタイト)からなる、本質的に非多孔質の、表面が粗い、球状の担体の使用が特に適している。それだけでなくまた、その長さが2〜10mmであり、およびその長さが4〜10mmである、担体としての担持材料からなる円筒体の使用も適している。さらに、担体としてのリングの場合、肉厚は、通常、1〜4mmである。有利に使用すべきリング状担体は、2〜6mmの長さ、4〜8mmの外径および1〜2mmの肉厚を有する。とりわけ、幾何学的寸法7mm×3mm×4mm(外径×長さ×内径)のリングも適している。モリブデンおよび少なくとも1つのさらなる金属を含有する多重金属酸化物材料からなる外殻(b)の層厚は、たいてい5〜1000μmである。好ましくは、10〜800μmであり、特に有利には、50〜600μmであり、殊に有利には、80〜500μmである。
Mo−Bi−Fe−O−含有多重金属酸化物の例は、Mo−Bi−Fe−Cr−O−含有多重金属酸化物またはMo−Bi−Fe−Zr−O−含有多重金属酸化物である。好ましい系は、例えば米国特許第4547615号明細書(Mo12BiFe0.1Ni8ZrCr3K0.2OxおよびMo12BiFe0.1Ni8AlCr3K0.2Ox)、米国特許第4424141号明細書(Mo12BiFe3Co4.5Ni2.5P0.5K0.1Ox + SiO2)、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2530959号明細書(Mo12BiFe3Co4.5Ni2.5Cr0.5K0.1Ox、Mo13.75BiFe3Co4.5Ni2.5Ge0.5K0.8Ox、Mo12BiFe3Co4.5Ni2.5Mn0.5K0.1OxおよびMo12BiFe3Co4.5Ni2.5La0.5K0.1Ox)、米国特許第3911039号明細書(Mo12BiFe3Co4.5Ni2.5Sn0.5K0.1Ox)ドイツ連邦共和国特許出願公開第2530959号明細書およびドイツ連邦共和国特許出願公開第2447825号明細書(Mo12BiFe3Co4.5Ni2.5W0.5K0.1Ox)中に記載されている。
さらに、適当な多重金属酸化物およびその製造は、米国特許第4423281号明細書(Mo12BiNi8Pb0.5Cr3K0.2OxおよびMo12BibNi7Al3Cr0.5K0.5Ox)、米国特許第4336409号明細書(Mo12BiNi6Cd2Cr3P0.5Ox)、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2600128号明細書(Mo12BiNi0.5Cr3P0.5Mg7.5K0.1Ox + SiO2)およびドイツ連邦共和国特許出願公開第2440329号明細書(Mo12BiCo4.5Ni2.5Cr3P0.5K0.1Ox)中に記載されている。
特に好ましい触媒活性の、モリブデンおよび少なくとも1つのさらなる金属を含有する多重金属酸化物は、一般式(Ia):
Mo12BiaFebCocNidCreX1 fX2 gOy (Ia)
〔式中、
X1は、Si、Mnおよび/またはAlであり、
X2は、Li、Na、K、Csおよび/またはRbであり、
0.2≦a≦1、
0.5≦b≦10、
0≦c≦10、
0≦d≦10、
2≦c+d≦10、
0≦e≦2、
0≦f≦10、
0≦g≦0.5、
yは、電荷中性の前提下に、(Ia)中の酸素とは異なる元素の原子価および存在量(頻度)によって定められる数である〕を有する。
Mo12BiaFebCocNidCreX1 fX2 gOy (Ia)
〔式中、
X1は、Si、Mnおよび/またはAlであり、
X2は、Li、Na、K、Csおよび/またはRbであり、
0.2≦a≦1、
0.5≦b≦10、
0≦c≦10、
0≦d≦10、
2≦c+d≦10、
0≦e≦2、
0≦f≦10、
0≦g≦0.5、
yは、電荷中性の前提下に、(Ia)中の酸素とは異なる元素の原子価および存在量(頻度)によって定められる数である〕を有する。
その触媒活性の酸化物材料が2つの金属CoおよびNiの中のCoだけを有する触媒は、好ましい(d=0)。好ましくは、X1は、Siおよび/またはMnであり、およびX2は、とりわけK、Naおよび/またはCsであり、特に有利にX2は、Kである。
式(Ia)中の化学量論的係数aは、とりわけ0.4≦a≦1、特に有利に0.4≦a≦0.95である。可変部bの値は、とりわけ1≦b≦5の範囲内、特に有利に2≦b≦4の範囲内にある。化学量論的係数c+dの総和は、有利に4≦c+d≦8の範囲内、特に有利に6≦c+d≦8の範囲内にある。化学量論的係数eは、有利に0.1≦e≦2の範囲内、特に有利に0.2≦e≦1の範囲内にある。化学量論的係数gは、有利に0以上である。好ましくは、0.01≦g≦0.5であり、特に有利には、0.05≦g≦0.2が当てはまる。
酸素の化学量論的係数の値、y、は、電荷中性の前提下でカチオンの原子価および存在量(頻度)からもたらされる。触媒活性酸化物材料を有する本発明による外殻触媒が有利であり、この外殻触媒のCo/Niのモル比は、少なくとも2:1、有利に少なくとも3:1、特に有利に少なくとも4:1である。最も有利には、Coだけが存在する。
前記外殻触媒は、担体上に結合剤を用いて、モリブデンおよび少なくとも1つのさらなる金属を含有する多重金属酸化物を施与し、被覆された担体を乾燥し、およびか焼することにより、製造される。
本発明により使用すべき微粒状の、モリブデンおよび少なくとも1つのさらなる金属を含有する多重金属酸化物は、原則的に、触媒活性酸化物材料の元素状成分の出発化合物によって緊密な乾燥混合物を製造し、および緊密な乾燥混合物を150〜650℃の温度で熱処理することによって得ることができる。
多重金属酸化物触媒の製造
適当な微粒状多重金属酸化物材料を製造するために、そのつど化学量論的割合で所望の多重金属酸化物材料の酸素とは異なる元素状成分の公知の出発化合物から出発し、この出発化合物からできるだけ緊密な、とりわけ微粒状の乾燥混合物を製造し、この乾燥混合物をさらに熱処理に供する。この場合、源は、既に酸化物であってよいか、または少なくとも酸素の存在下に加熱によって酸化物に変換可能である当該化合物であってよい。したがって、前記酸化物とともに、出発化合物として、とりわけハロゲン化物、硝酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、炭酸塩または水酸化物がこれに該当する。
また、モリブデンの適当な出発化合物は、当該モリブデンのオキソ化合物(モリブデン酸塩)または当該モリブデンに由来する酸である。
適当な微粒状多重金属酸化物材料を製造するために、そのつど化学量論的割合で所望の多重金属酸化物材料の酸素とは異なる元素状成分の公知の出発化合物から出発し、この出発化合物からできるだけ緊密な、とりわけ微粒状の乾燥混合物を製造し、この乾燥混合物をさらに熱処理に供する。この場合、源は、既に酸化物であってよいか、または少なくとも酸素の存在下に加熱によって酸化物に変換可能である当該化合物であってよい。したがって、前記酸化物とともに、出発化合物として、とりわけハロゲン化物、硝酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、炭酸塩または水酸化物がこれに該当する。
また、モリブデンの適当な出発化合物は、当該モリブデンのオキソ化合物(モリブデン酸塩)または当該モリブデンに由来する酸である。
Bi、Cr、FeおよびCoの適当な出発化合物は、殊にこれらの硝酸塩である。
出発化合物の緊密な混合は、原則的に、乾燥した形で行なうことができるか、または水溶液または水性懸濁液の形で行なうことができる。
水性懸濁液は、例えば、少なくともモリブデンを含有する溶液とその他の金属を含有する水溶液とを合わせることによって製造されうる。アルカリ金属またはアルカリ土類金属は、双方の溶液中に存在することができる。溶液を合わせることによって、沈殿が実施され、この沈殿は、懸濁液を形成させる。前記沈殿の温度は、室温よりも高く、有利に30℃〜95℃、特に有利に35℃〜80℃であることができる前記懸濁液は、その後にある程度の時間にわたって、高められた温度で熟成されうる。熟成時間は、一般に0〜24時間、有利に0〜12時間、特に有利に0〜8時間である。熟成の温度は、一般に20℃〜99℃、有利に30℃〜90℃、特に有利に35℃〜80℃である。懸濁液の沈殿および熟成の間に、この懸濁液は、一般に攪拌によって混合される。混合された溶液または懸濁液のpH値は、一般に、pH1〜pH12、有利にpH2〜pH11、特に有利にpH3〜pH10である。
水を除去することによって、添加された金属成分の緊密な混合物である固体が製造される。乾燥工程は、一般に、蒸発濃縮、噴霧乾燥または凍結乾燥等によって実施されうる。有利に、乾燥は、噴霧乾燥によって行なわれる。このために、前記懸濁液は、高められた温度で、その温度が一般に120℃〜300℃である噴霧ノズルを用いて噴霧され、および乾燥された生成物は、60℃を上回る温度で捕集される。120℃で噴霧粉末の乾燥によって測定された残留湿分は、一般に20質量%未満、有利に15質量%未満、特に有利に12質量%未満である。
非担持触媒の製造のために、噴霧粉末は、さらなる工程において、成形体に変換される。成形助剤(潤滑剤)として、例えば水、三フッ化ホウ素またはグラファイトがこれに該当する。触媒前駆体成形体に成形すべき材料に対して、たいてい、成形助剤が10質量%以下、多くの場合に6質量%以下、しばしば4質量%以下添加される。通常、前記された添加量は、0.5質量%を上回る。好ましい潤滑助剤は、グラファイトである。
前記触媒前駆体成形体は、たいてい、350℃を上回る温度で熱処理される。しかし、通常、熱処理の範囲内で、温度は、650℃を上回らない。本発明によれば、好ましくは、熱処理の範囲内で、600℃の温度、有利に550℃の温度、特に有利に500℃の温度を上回らない。さらに、本発明による方法の場合には、触媒前駆体成形体の熱処理の範囲内で、とりわけ380℃の温度、有利に400℃の温度、特に有利に420℃の温度、殊に有利に440℃の温度を上回らない。この場合、熱処理は、当該熱処理の時間的経過において、幾つかの区間に区分けされうる。例えば、最初に、熱処理は、150〜350℃、特に220〜280℃の温度で実施されてよく、およびそれに引き続いて熱処理は、400〜600℃、特に430〜550℃の温度で実施されてよい。通常、触媒前駆体成形体の熱処理は、数時間(たいてい、5時間を上回る)を要する。しばしば、熱処理の全時間は、10時間を上回っている。たいてい、触媒前駆体成形体の熱処理の範囲内で、処理時間は、45時間または35時間を上回らない。しばしば、全処理時間は、30時間を下回る。とりわけ、触媒前駆体成形体の熱処理の場合には、500℃を上回らず、および400℃以上の温度窓中の処理時間は、5〜30時間に及ぶ。
前記触媒前駆体成形体の熱処理(か焼)は、不活性ガス下で行なうこともできるし、酸化雰囲気、例えば空気の下で行なうこともできるし、還元雰囲気下で(例えば、不活性ガス、NH3、COまたはH2またはメタンからなる混合物中で)行なうこともできる。もちろん、熱処理は、真空中で実施されてもよい。原則的に、触媒前駆体成形体の熱処理は、多種多様のタイプの炉内、例えば加熱型空気循環室、棚段乾燥炉、回転管炉、ベルト式か焼炉またはシャフト炉内で実施されてよい。好ましくは、ドイツ連邦共和国特許出願公開第10046957号明細書および国際公開番号WO 02/24620中で推奨されているようなベルト式か焼装置内で触媒前駆体成形体は、熱処理される。350℃未満の触媒前駆体成形体の熱処理は、たいてい、意図される触媒の元素状成分の、触媒前駆体成形体中に含有されている源の熱分解に続く。しばしば、本発明による方法の場合、前記分解段階は、350℃未満の温度への加熱の範囲内で行なわれる。
前記か焼後に得られた触媒活性金属酸化物材料は、外殻触媒の製造のために、引き続き微粉砕によって微粒状粉末に変換されることができ、この微粒状粉末は、さらに液状結合剤を用いて、担体の外側表面上に施与される。この場合、担体の表面上に施与された触媒活性酸化物材料の微細度は、所望の外殻厚さに適合される。
外殻触媒の製造に適した担体材料は、多孔質または有利に非多孔質の酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化ジルコニウム、炭化ケイ素またはケイ酸塩、例えば珪酸マグネシウムもしくはケイ酸アルミニウム(CeramTec社のC 220型のステアタイト)である。前記担体材料は、化学的に不活性である。
前記担体材料は、多孔質であっても非多孔質であってもよい。とりわけ、担体材料は、非多孔質である(担体の容積に対する、細孔の全容積は、とりわけ1体積%以下である)。
担体としての好ましい中空円筒体は、2〜10mmの長さおよび4〜10mmの外径を有する。さらに、肉厚は、とりわけ1〜4mmである。特に好ましいリング状担体は、2〜6mmの長さ、4〜8mmの外径および1〜2mmの肉厚を有する。1つの例は、担体としての、幾何学的寸法7mm×3mm×4mm(外径×長さ×内径)のリングである。
モリブデンおよび少なくとも1つのさらなる金属を含有する多重金属酸化物材料の層厚Dは、たいてい5〜1000μmである。好ましくは、10〜800μm、特に好ましくは50〜600μm、殊に好ましくは80〜500μmである。
担体の表面上への、モリブデンおよび少なくとも1つのさらなる金属を含有する多重金属酸化物材料の施与は、例えば米国特許第2006/0205978号明細書ならびに欧州特許出願公開第0714700号明細書中の記載と同様に、技術水準に記載された方法に相応して行なうことができる。
一般に、微粒状金属酸化物材料は、担体の表面上に液状結合剤を用いて施与されるかまたは第1の層の表面上に液状結合剤を用いて施与される。液状結合剤として、例えば水、有機溶剤または水中もしくは有機溶剤中の有機物質(例えば、有機溶剤)の溶液がこれに該当する。
特に好ましくは、液状結合剤として、水20〜95質量%と有機化合物5〜80質量%とからなる溶液が使用される。とりわけ、前記液状結合剤の有機割合は、10〜50質量%、特に有利に10〜30質量%である。
一般に、標準圧力(1atm)でのその沸点または昇華温度が100℃以上、特に150℃以上である当該有機結合剤または結合剤割合が好ましい。殊に好ましくは、標準圧力での当該結合剤または結合剤割合の沸点または昇華点は、同時に、モリブデンを含有する微粒状多重金属酸化物の製造の範囲内で使用される最高のか焼温度を下回る。通常、この最高のか焼温度は、600℃以下、しばしば500℃以下である。
例示的に、有機結合剤として、一価または多価の有機アルコール、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールもしくはグリセリン、一価または多価の有機カルボン酸、例えばプロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸もしくはマレイン酸、アミノアルコール、例えばエタノールアミンもしくはジエタノールアミンならびに一価または多価の有機アミド、例えばホルムアミドが挙げられる。水中、有機液体中または水と有機液体との混合物中で可溶性の有機結合剤促進剤は、例えば単糖類およびオリゴ糖類、例えばグルコース、フルクトース、サッカロースおよび/またはラクトースが適している。
特に好ましい液状結合剤は、水20〜95質量%とグリセリン5〜80質量%とからなる溶液である。とりわけ、これらの水溶液中のグリセリン割合は、5〜50質量%であり、特に好ましくは、8〜35質量%である。
モリブデンを含有する微粒状多重金属酸化物の施与は、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第1642921号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2106796号明細書およびドイツ連邦共和国特許出願公開第2626887号明細書中の記載と同様に、モリブデンを含有する多重金属酸化物からなる微粒状団塊を液状結合剤中に分散させ、その際に生じる懸濁液を、可動の、任意に熱い担体上に噴霧することで行なうことができる。噴霧の完結後、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2909670号明細書中の記載と同様に、熱風の導通によって、生じる外殻触媒の湿分含量を減少させることができる。
担体上に被覆される微粒状多重金属酸化物には、さらに細孔形成剤、例えばマロン酸、メラミン、ノニルフェノールエトキシラート、ステアリン酸、グルコース、澱粉、フマル酸およびコハク酸が添加されてよく、触媒の適当な細孔構造が形成され、および物質輸送特性が向上される。前記触媒は、とりわけ、細孔形成剤を含有しない。
しかし、有利に、担体は、最初に液状結合剤で湿潤され、次に多重金属酸化物からなる微粒状団塊は、湿潤された担体が微粒状団塊中で圧延されることによって、結合剤で湿潤された担体の表面上に施与される。所望の層厚を達成させるために、前記方法は、特に数回繰り返され、次に乾燥した微粒状団塊と接触させることによって被覆される。
工業的規模での本方法の実施には、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2909671号明細書中に開示された方法の使用が推奨されるが、しかし、とりわけ、ドイツ連邦共和国特許出願公開第714700号明細書中に推奨された結合剤の使用が推奨される。すなわち、被覆すべき担体は、とりわけ傾斜した(傾斜角は、たいてい30〜90°である)、回転する回転容器(例えば、回転ディスクまたは塗装用タンク)中に装填される。
付着助剤の除去を生じさせるのに必要とされる温度は、触媒の最高のか焼温度未満、一般に200℃〜600℃である。好ましくは、触媒は、240℃〜500℃、特に有利に260℃〜400℃の温度に加熱される。付着助剤を除去するための時間は、数時間であることができる。前記触媒は、一般に0.5〜24時間、挙げられた温度に加熱され、付着助剤は、除去される。前記時間は、好ましくは、1.5〜8時間、特に好ましくは、2〜6時間である。前記触媒の周りにガスを流すことは、付着助剤の除去を促進させうる。ガスは、有利に空気または窒素であり、空気が特に好ましい。前記付着助剤の除去は、例えばガス貫流式炉内または適当な乾燥装置、例えばベルト式乾燥機内で行なうことができる。
酸化脱水素化(オキシ脱水素化、ODH)
幾つかの製造サイクル(i)において、ブタジエンへのn−ブテンの酸化脱水素化は、n−ブテン含有出発ガス混合物を、酸素含有ガスおよび任意にさらなる不活性ガスまたは水蒸気と混合し、および固定層反応器中で220〜490℃の温度で触媒固定層中に配置された触媒と接触させることにより、実施される。
幾つかの製造サイクル(i)において、ブタジエンへのn−ブテンの酸化脱水素化は、n−ブテン含有出発ガス混合物を、酸素含有ガスおよび任意にさらなる不活性ガスまたは水蒸気と混合し、および固定層反応器中で220〜490℃の温度で触媒固定層中に配置された触媒と接触させることにより、実施される。
オキシ脱水素化の反応温度は、一般に、反応管の周りに存在する熱交換剤によって制御される。当該液状熱交換剤として、例えば塩、例えば硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウムおよび/または硝酸ナトリウムの溶融液ならびに金属、例えばナトリウム、水銀およびさまざまな金属の合金の溶融液がこれに該当する。それらだけでなくまたイオン性液体または熱媒油が使用可能である。前記熱交換剤の温度は、220〜490℃、有利に300〜450℃、特に有利に350〜420℃である。
進行する反応の発熱性に基づいて、反応器内部の一定の区間内の温度は、反応中、熱交換剤の一定の区間内の温度よりも高く、およびいわゆるホットスポット(Hotspot)が形成される。前記ホットスポットの位置および高さは、反応条件によって確定されるが、しかし、触媒層の希釈割合または混合ガスの通過量によって調整されてもよい。
オキシ脱水素化は、技術水準から公知の全ての固定層反応器、例えば棚段乾燥炉、固定層管式反応器もしくは管束式反応器または板状熱交換型反応器中で実施されうる。管束式反応器が好ましい。
さらに、反応器中に設置されている触媒層は、唯一の層からなることができるか、または2つ以上の層からなることができる。前記層は、純粋な触媒からなることができるか、または出発ガスと反応しないかまたは反応の生成ガスからの成分と反応しない材料で希釈されていてよい。さらに、前記触媒層は、非担持触媒または担持された外殻触媒からなることができる。
出発ガスとしては、純粋なn−ブテン(1−ブテンおよび/またはシス/トランス−2−ブテン)を使用してよいが、ブテン類を含有するガス混合物を使用してもよい。当該ガス混合物は、例えばn−ブタンを非酸化脱水素化することによって得ることができる。また、主成分としてn−ブテン(1−ブテンおよび/または2−ブテン)を含有し、およびナフサ分解のC4留分から、ブタジエンおよびイソブテンの分離によって得られた留分が使用されてよい。さらに、純粋な1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテンまたはこれらの混合物を含み、およびエチレンの二量体化によって得られたガス混合物が出発ガスとして使用されてもよい。さらに、出発ガスとして、流動接触分解(Fluid Catalytic Cracking,FCC)によって得られた、n−ブテン含有ガス混合物が使用されてよい。
本発明による方法の実施態様において、n−ブテン含有出発ガス混合物は、n−ブタンを非酸化脱水素化することによって得られる。非酸化接触脱水素化を、形成されたn−ブテンの酸化脱水素化と結合させることによって、使用されたn−ブタンに対して、ブタジエンの高い収率を得ることができる。n−ブタンの非酸化接触脱水素化の場合、ブタジエンとともに、1−ブテン、2−ブテンおよび未反応のn−ブタンとともに、副成分を含有するガス混合物が得られる。通常の副成分は、水素、水蒸気、窒素、COおよびCO2、メタン、エタン、エテン、プロパンおよびプロペンである。第1の脱水素化帯域を離れるガス混合物の組成は、脱水素化の運転形式に依存して著しく変化しうる。すなわち、酸素およびさらなる水素を供給して脱水素化を実施した場合には、生成ガス混合物は、水蒸気および炭素酸化物の比較的高い含量を有する。酸素の供給なしの運転形式の場合には、非酸化脱水素化の生成ガス混合物は、比較的高い含量の水素を有する。
n−ブタンの非酸化脱水素化の生成ガス流は、典型的には、ブタジエン0.1〜15体積%、1−ブテン1〜15体積%、2−ブテン1〜25体積%(シス/トランス−2−ブテン)、n−ブタン20〜70体積%、水蒸気1〜70体積%、低沸点炭化水素0〜10体積%(メタン、エタン、エテン、プロパンおよびプロペン)、水素0.1〜40体積%、窒素0〜70体積%および炭素酸化物0〜5体積%を含有する。非酸化脱水素化の生成ガス流は、さらなる後処理なしに酸化脱水素化に供給されうる。
本発明のさらなる実施態様において、いわゆる“ラフィネート−II”が使用される。このラフィネート−IIは、次の成分を含有することができる:1−ブテン25〜70体積%、2−ブテン20〜60体積%(シス/トランス−2−ブテン)、イソブテン0〜6体積%、イソブタン0.1〜15体積%、n−ブタン3〜30体積%およびブタジエン0.01〜5体積%。
さらに、オキシ脱水素化の出発ガス中には、本発明の効果を妨げない範囲内で任意の汚染物質が存在していてよい。n−ブテン(1−ブテンおよびシス/トランス−2−ブテン)からのブタジエンの製造の場合、汚染物質として、飽和および不飽和の、分枝鎖状および非分枝鎖状の炭化水素、例えばメタン、エタン、エテン、アセチレン、プロパン、プロペン、プロピン、n−ブタン、イソブタン、イソブテン、n−ペンタンならびにジエン、例えば1,2−ブタジエンを挙げることができる。汚染物質の量は、一般に、70%以下、特に30%以下、さらに有利に10%以下、特に有利に1%以下である。出発ガス中の4個以上の炭素原子を有する直鎖状モノオレフィン(n−ブテンおよびより高級の類似体)の濃度は、特に制限されるものではなく;前記濃度は、一般に、35.00〜99.99体積%、特に71.00〜99.0体積%、さらになお有利に75.00〜95.0体積%である。
ブテン類を完全に変換する際の酸化脱水素化を実施するために、少なくとも0.5の酸素:n−ブテンのモル比率を有するガス混合物が必要とされる。好ましくは、0.55〜10の酸素:n−ブテン比率で作業される。前記値を調節するために、出発物質ガスは、酸素または酸素含有ガス、例えば空気、および任意にさらなる不活性ガスまたは水蒸気と混合されてよい。さらに、得られた酸素含有ガス混合物は、オキシ脱水素化に供給される。
分子状酸素を含有するガスは、一般に、分子量酸素を10体積%を上回り、特に15体積%を上回り、さらになお有利に20体積%を上回り含むガスであり、および具体的には、これは、特に空気である。分子状酸素の含量の上限は、一般に、50体積%以下、特に30体積%以下、さらになお有利に25体積%以下である。さらに、分子状酸素を含有するガス中には、任意の不活性ガスが、本発明の効果を妨げない範囲内で存在していてよい。考えられうる不活性ガスとして、窒素、アルゴン、ネオン、ヘリウム、CO、CO2および水を挙げることができる。不活性ガスの量は、窒素について、一般に、90体積%以下、特に85体積%以下、さらになお有利に80体積%以下である。窒素とは異なる成分の場合には、前記量は、一般に10体積%以下、特に1体積%以下である。この量が大きすぎる場合には、反応に必要な酸素を供給することは、常により困難になる。
さらに、出発ガスと分子状酸素を含有するガスとの混合ガスと一緒に、不活性ガス、例えば窒素およびさらに水(水蒸気として)が含有されていてよい。窒素は、酸素濃度の調節のため、および爆発能を有するガス混合物の形成の回避のために、存在しており、このことは、水蒸気についても同様のことが言える。さらに、水蒸気は、触媒のコークス化の制御のため、および反応熱の導出のために存在している。とりわけ、水(水蒸気として)および窒素は、混合ガス中に混合され、および反応器中に導入される。水蒸気を反応器中に導入する場合、とりわけ、前記出発ガスの導入量に対して、0.2〜5.0(体積部)、特に0.5〜4、さらになお有利に0.8〜2.5の割合が導入される。反応器中に窒素ガスを導入する場合、とりわけ、前記出発ガスの導入量に対して、0.1〜8.0(体積部)、特に0.5〜5.0、さらになお有利に0.8〜3.0の割合が導入される。
混合ガス中の炭化水素含有出発ガスの割合は、一般に、4.0体積%以上、特に6.0体積%以上、さらになお有利に8.0体積%以上である。他方、上限は、20体積%以下、特に16.0体積%以下、さらになお有利に13.0体積%以下である。爆発性ガス混合物の形成を確実に回避させるために、混合ガスを得る前に、最初に窒素ガスは、出発ガス中に導入されるかまたは分子状酸素含有ガス中に導入され、この出発ガスとこの分子状酸素含有ガスとは、混合され、こうして混合ガスが得られ、およびこの混合ガスは、さらに有利に導入される。
とりわけ、固定層反応器中に供給された混合ガスは、次の組成:2−ブテン2.5〜7.5体積%、1−ブテン2.5〜6体積%、その際に、n−ブテン(1−ブテンおよび2−ブテン)の全体量は、5.5〜9体積%であるものとし、n−ブタン0〜8体積%、イソブタン0〜3体積%、水蒸気1〜15体積%、低沸点炭化水素0〜0.5体積%(メタン、エタン、エテン、プロパンおよびプロペン)、酸素9.5〜13体積%、窒素60〜80体積%、炭素酸化物0〜2体積%を有する。
本発明によれば、固定層反応器中に供給された混合ガスの酸素含量は、固定層反応器を離れる生成ガス混合物の酸素含量がなお少なくとも5体積%、有利になお少なくとも6体積%であるように選択される。
前記製造工程の、酸化脱水素化を離れる生成ガス流は、ブタジエンとともに、一般になお未反応のn−ブタンおよびイソブタン、2−ブテンおよび水蒸気を含有する。前記生成ガス流は、副成分として、一般に一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、窒素、メタン、エタン、エテン、プロパンおよびプロペン、任意に水素ならびに酸素含有炭化水素、いわゆるオキシジェネート(Oxygenate)を含有する。一般に、前記生成ガス流は、なお僅かな割合の1−ブテンおよびイソブテンを含有する。
例えば、酸化脱水素化を離れる生成ガス流は、ブタジエン4〜8体積%、n−ブタン0〜8体積%、イソブタン0〜3体積%、2−ブテン0.2〜5体積%、1−ブテン0〜0.5体積%、水蒸気7〜23体積%、低沸点炭化水素0〜0.5体積%(メタン、エタン、エテン、プロパンおよびプロペン)、水素0〜10体積%、酸素5〜8体積%、窒素55〜75体積%、炭素酸化物0〜2体積%およびオキシジェネート(Oxygenate)0〜1体積%を有することができる。オキシジェネート(Oxygenate)は、例えばホルムアルデヒド、フラン、酢酸、無水マレイン酸、ギ酸、メタクロレイン、メタクリル酸、クロトンアルデヒド、クロトン酸、プロピオン酸、アクリル酸、メチルビニルケトン、スチレン、ベンズアルデヒド、安息香酸、無水フタル酸、フルオレノン、アントラキノンおよびブチルアルデヒドであってよい。
本発明によれば、固定層反応器の出口での生成ガス混合物の酸素含量は、ガス成分に対して、少なくとも5体積%、有利に少なくとも6体積%である。一般に、生成ガス混合物中の酸素含量は、最大で8体積%、有利に最大で7体積%である。
安定した運転の間、本発明における反応器中での滞留時間は、特に制限されていないが、しかし、下限は、一般に、0.3秒以上、特に0.7秒以上、さらになお有利に1.0秒以上である。上限は、5.0秒以下、特に3.5秒以下、さらになお有利に2.5秒以下である。反応器内部での触媒量に対する混合ガスの貫流の割合は、500〜8000h-1、特に800〜4000h-1、さらになお有利に1200〜3500h-1である。ブテン類に対する触媒の負荷量(gブテン類/g触媒×時間で表わされる)は、一般に、安定した運転において、0.1〜5.0h-1、特に0.2〜3.0h-1、さらになお有利に0.25〜1.0h-1である。触媒の容積および質量は、担体と活性物質とからなる完全な触媒に対するものである。
多重金属酸化物触媒の再生
本発明によれば、再生工程(ii)は、そのつど2回の製造工程(i)の間に実施される。再生工程(ii)は、本発明によれば、先行する製造工程の時間後に、最大で1000時間、有利に最大で670時間、特に有利に最大で330時間実施される。再生工程(ii)は、酸素含有再生ガス混合物を200〜450℃の温度で触媒固定層に導通させることにより実施され、それによって多重金属酸化物触媒上に析出された炭素は、焼き払われる。
本発明によれば、再生工程(ii)は、そのつど2回の製造工程(i)の間に実施される。再生工程(ii)は、本発明によれば、先行する製造工程の時間後に、最大で1000時間、有利に最大で670時間、特に有利に最大で330時間実施される。再生工程(ii)は、酸素含有再生ガス混合物を200〜450℃の温度で触媒固定層に導通させることにより実施され、それによって多重金属酸化物触媒上に析出された炭素は、焼き払われる。
前記再生工程(i)において使用された酸素含有再生ガス混合物は、一般に、酸素含有ガスおよびさらなる不活性ガス、水蒸気および/または炭化水素を含有する。好ましくは、酸素含有再生ガスは、再生の開始時に0.1〜21%、特に0.2〜10%、さらになお有利に0.25〜5%の分子状酸素の体積割合を含む。
再生ガス混合物中に存在する、好ましい酸素含有ガスは、空気である。酸素含有再生ガス混合物を形成させるために、酸素含有ガスに、任意にさらになお不活性ガス、水蒸気および/または炭化水素が混合されてよい。考えられうる不活性ガスとして、窒素、アルゴン、ネオン、ヘリウム、COおよびCO2を挙げることができる。不活性ガスの量は、窒素については、一般に、99体積%以下、特に98体積%以下、さらになお有利に96体積%以下である。窒素とは異なる成分の場合には、前記量は、一般に50体積%以下、特に40体積%以下である。不活性ガスの割合は、再生の経過中に低下されうる。酸素含有ガスの量は、再生ガス混合物中の分子状酸素の体積割合が再生の開始時に0.1〜21%、特に0.2〜10%、さらになお有利に0.25〜5%であるように選択される。分子状酸素の割合は、再生の経過中に高めることができる。
さらに、酸素含有再生ガス混合物中には、水蒸気が含有されていてもよい。窒素は、酸素濃度を調節するために存在しており、このことは、水蒸気についても同様のことが言える。水蒸気は、さらに反応熱の導出のために存在していてよく、および炭素含有堆積物の除去のために温和な酸化剤として存在していてよい。とりわけ、水(水蒸気として)および窒素は、再生ガス混合物中に混合され、および反応器中に導入される。再生の開始時に水蒸気を反応器中に導入する場合、とりわけ、0〜50%、特に0〜22%、さらになお有利に0.1〜10%の体積割合が導入される。水蒸気の割合は、再生の経過中に高められうる。窒素の量は、再生ガス混合物中の分子状窒素の体積割合が再生の開始時に20〜99%、特に50〜98%、さらになお有利に70〜96%であるように選択される。窒素の割合は、再生の経過中に低下されうる。
さらに、再生ガス混合物は、炭化水素を含有することができる。前記炭化水素は、さらに不活性ガスに混合されてよいか、または不活性ガスの代わりに混合されてよい。酸素含有再生ガス混合物中の炭化水素の体積割合は、一般に50%未満、特に10%未満、さらになお有利に5%未満である。前記炭化水素は、飽和および不飽和の、分枝鎖状および非分枝鎖状の炭化水素、例えばメタン、エタン、エテン、アセチレン、プロパン、プロペン、プロピン、n−ブタン、イソブタン、n−ブテン、イソブテン、n−ペンタンならびにジエン、例えば1,3−ブタジエンおよび1,2−ブタジエンを含むことができる。前記炭化水素は、殊に、酸素の存在下に触媒の存在での再生条件下で反応性を有しない炭化水素を含む。
安定した運転の間、前記反応器中での再生ガス混合物の滞留時間は、再生中に特に制限されていないが、しかし、下限は、一般に、0.3秒以上、特に0.7秒以上、さらになお有利に1.0秒以上である。極めて長い滞留時間が可能でありうる。上限は、10000秒までであることができる。前記上限は、一般に4000秒以下、特に400秒以下、さらになお有利に40秒以下である。反応器内部での触媒容積に対する混合ガスの貫流の割合は、0.5〜8000h-1、特に10〜4000h-1である。
再生の反応温度は、一般に、反応管の周りに存在する熱交換剤によって制御される。当該液状熱交換剤として、例えば塩、例えば硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウムおよび/または硝酸ナトリウムの溶融液ならびに金属、例えばナトリウム、水銀およびさまざまな金属の合金の溶融液がこれに該当する。それらだけでなくまたイオン性液体または熱媒油が使用可能である。前記熱交換剤の温度は、220〜490℃、有利に300〜450℃、特に有利に350〜420℃である。反応工程(i)および再生工程(ii)について前記されかつ下記された全ての温度は、熱交換媒体の反応器の入口での熱交換媒体の温度に対するものである。
とりわけ、再生サイクル(ii)における温度は、製造サイクル(i)における温度と同じ温度範囲内にある。好ましくは、製造サイクル(i)における温度は、350℃を上回り、特に有利に360℃を上回り、殊に365℃を上回り、および最大で420℃である。挙げられた温度は、熱交換媒体の反応器の入口での熱交換媒体の温度に対するものである。
生成ガス流の後処理
前記製造工程の、酸化脱水素化を離れる生成ガス流は、ブタジエンとともに、一般になお未反応のn−ブタンおよびイソブタン、2−ブテンおよび水蒸気を含有する。前記生成ガス流は、副成分として、一般に一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、窒素、メタン、エタン、エテン、プロパンおよびプロペン、任意に水素ならびに酸素含有炭化水素、いわゆるオキシジェネート(Oxygenate)を含有する。一般に、前記生成ガス流は、なお僅かな割合の1−ブテンおよびイソブテンを含有する。
前記製造工程の、酸化脱水素化を離れる生成ガス流は、ブタジエンとともに、一般になお未反応のn−ブタンおよびイソブタン、2−ブテンおよび水蒸気を含有する。前記生成ガス流は、副成分として、一般に一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、窒素、メタン、エタン、エテン、プロパンおよびプロペン、任意に水素ならびに酸素含有炭化水素、いわゆるオキシジェネート(Oxygenate)を含有する。一般に、前記生成ガス流は、なお僅かな割合の1−ブテンおよびイソブテンを含有する。
例えば、前記酸化脱水素化を離れる生成ガス流は、ブタジエン4〜8体積%、n−ブタン0〜8体積%、イソブタン0〜3体積%、2−ブテン0.2〜5体積%、1−ブテン0〜0.5体積%、水蒸気7〜23体積%、低沸点炭化水素0〜0.5体積%(メタン、エタン、エテン、プロパンおよびプロペン)、水素0〜10体積%、酸素5〜8体積%、窒素55〜75体積%、炭素酸化物0〜2体積%およびオキシジェネート(Oxygenate)0〜1体積%を有することができる。オキシジェネート(Oxygenate)は、例えばホルムアルデヒド、フラン、酢酸、無水マレイン酸、ギ酸、メタクロレイン、メタクリル酸、クロトンアルデヒド、クロトン酸、プロピオン酸、アクリル酸、メチルビニルケトン、スチレン、ベンズアルデヒド、安息香酸、無水フタル酸、フルオレノン、アントラキノンおよびブチルアルデヒドであってよい。
反応器出口での生成ガス流は、触媒層の端部での温度に近い温度によって特性決定されている。さらに、生成ガス流は、さらに、150〜400℃、有利に160〜300℃、特に有利に170〜250℃の温度へもたらされる。生成ガス流が貫流する導管を、所望の範囲内の温度に保持するために絶縁することができるが、しかし、熱交換器の使用が好ましい。この熱交換器システムは、このシステムで生成ガス流の温度を所望のレベルに保持することができる限り、任意である。熱交換器の例として、スパイラル式熱交換器、プレート式熱交換器、二重管式熱交換器、マルチ管式熱交換器、ボイラー型スパイラル式熱交換器、ボイラー型ジャケット式熱交換器、液−液接触型熱交換器、空気熱交換器、直接接触熱交換器ならびにフィンチューブ式熱交換器が挙げられる。生成ガスの温度を所望の温度に調節する間に、生成ガス中に含まれている高沸点副生成物の一部が沈殿しうるので、それゆえ熱交換器システムは、とりわけ2つ以上の熱交換器を有するべきであった。その際に、2つ以上の設けられた熱交換器が平行に配置されているので、前記熱交換器中への取得された生成ガスの分かれた冷却が可能になる場合には、熱交換器中に堆積された高沸点副生成物の量は、減少し、こうして熱交換器の運転時間は、延長されうる。上記方法とは別に、2つ以上の設けられた熱交換器が平行に配置されていてよい。前記生成ガスは、1つ以上の熱交換器に供給されるが、しかし、全ての熱交換器に供給されるわけではなく、前記熱交換器は、ある程度の運転時間後に他の熱交換器と交代される。この方法の場合、冷却は、継続させることができ、反応熱の一部は、回収され、それと平行して、熱交換器の1つに堆積された高沸点副生成物は、除去されうる。上記有機溶剤として、当該有機溶剤が高沸点副生成物を溶解する状態にある限り、溶剤が制限されずに使用されることができ、およびそのための例として、芳香族炭化水素溶剤、例えばトルエン、キシレン等、ならびにアルカリ性水性溶剤、例えば水酸化ナトリウムの水溶液が使用されてよい。
前記生成ガス流がごく微少量を上回る酸素を含有する場合には、当該生成ガス流から残留酸素を除去するための方法工程が実施されてよい。残留酸素は、当該残留酸素が下流の方法工程において、ブタジエンペルオキシド形成を引き起こす可能性があり、および重合反応のための開始剤として作用しうる限り、妨害作用を及ぼしうる。不安定な1,3−ブタジエンは、酸素の存在下で危険なブタジエンペルオキシドを形成しうる。前記ペルオキシドは、粘稠な液体である。前記ペルオキシドの密度は、ブタジエンの密度よりも高い。さらに、前記ペルオキシドは、液状1,3−ブタジエン中で僅かにのみ可溶性であるので、当該ペルオキシドは、貯蔵容器の底面上に沈殿する。前記ペルオキシドは、その比較的僅かな化学的反応性にもかかわらず、85〜110℃の温度で自然分解しうる極めて不安定な化合物である。特別な危険性は、火薬の爆破力で爆発する、前記ペルオキシドの高い衝撃感度にある。ポリマー形成の危険性は、殊にブタジエンの蒸留分離の際に生まれており、およびそこでは、塔内でポリマーの堆積(いわゆる、“Popcorn:ポップコーン”の形成)をまねきうる。とりわけ、酸素除去は、酸化脱水素化の直後に実施される。このために、一般に触媒反応による燃焼工程が実施され、この燃焼工程で、酸素は、この工程で添加された水素と、触媒の存在下に反応される。これによって、微少量になるまで酸素含量が減少される。
さらに、O2除去工程の生成ガスは、ODH反応器の後方の範囲についての記載と同一の温度レベルにもたらされる。圧縮されたガスは、例えば管束式反応器、スパイラル式熱交換器またはプレート式熱交換器として形成されていてよい熱交換器を用いて冷却される。この場合、導出された熱は、有利に本方法における熱の統合に利用される。
引続き、前記生成ガス流から冷却により、大部分の高沸点副成分および水が分離されうる。この場合、この分離は、とりわけ急冷部内で行なわれる。この急冷部は、1つ以上の段からなることができる。とりわけ、生成ガスを直接冷媒と接触させ、およびそれによって冷却する方法が使用される。冷媒は、特に制限されるものではないが、しかし、とりわけ、水またはアルカリ性水溶液が使用される。さらに、冷媒として、有利に有機溶剤、好ましくは芳香族炭化水素、特に有利にトルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンまたはこれらの混合物が使用される。その中にn−ブタン、1−ブテン、2−ブテン、ブタジエン、任意に酸素、水素、水蒸気、微少量でメタン、エタン、エテン、プロパンおよびプロペン、イソブタン、炭素酸化物および不活性ガスが残留しているガス流が得られる。さらに、前記生成ガス流中には、急冷部内で定量的に分離されなかった、微少量の高沸点成分が残留していてよい。
引続き、急冷部からの生成ガス流は、少なくとも1回の第1の圧縮工程で圧縮され、および次に冷却され、その際に、水および任意に有機冷媒を含有する、少なくとも1つの凝縮物流は、凝縮され、およびn−ブタン、1−ブテン、2−ブテン、ブタジエン、任意に水素、水蒸気、微少量でメタン、エタン、エテン、プロパンおよびプロペン、イソブタン、炭素酸化物および不活性ガス、任意に酸素および水素を含有するガス流は、残留する。圧縮は、一段階または多段階で行なうことができる。全体的に、1.0〜4.0バール(絶対圧)の範囲内の圧力から3.5〜20バール(絶対圧)の範囲内の圧力に圧縮される。全ての圧縮段階の後に、冷却段階が続き、この冷却段階において、ガス流は、15〜60℃の範囲内の温度へ冷却される。したがって、凝縮物流は、多段階の圧縮で幾つかの流れを含むこともできる。凝縮物流は、一般に少なくとも80質量%、特に少なくとも90質量%が水からなり、およびそれとともに、微少量で低沸点物、C4炭化水素、オキシジェネート(Oxygenate)および炭素酸化物を含有する。
適当な圧縮機は、例えばターボ圧縮機、ロータリー圧縮機およびレシプロ圧縮機である。前記圧縮機は、例えば電気モータ、エキスパンダ、またはガスタービンもしくは蒸気タービンで駆動されてよい。圧縮機段階1回当たりの典型的な圧縮比率(出口圧力:入口圧力)は、構造様式に応じて1.5〜3.0である。圧縮されたガスは、例えば管束式熱交換器、スパイラル式熱交換器またはプレート式熱交換器として形成されていてよい熱交換器で冷却される。この場合、冷却剤として、熱交換器内で冷却水または熱媒油が使用される。そのうえ、好ましくは、空気冷却は、ブロアを用いて使用される。
ブタジエン、ブテン、ブタン、不活性ガスおよび任意に炭素酸化物、酸素、水素ならびに低沸点炭化水素(メタン、エタン、エテン、プロパン、プロペン)および微少量のオキシジェネート(Oxygenate)を含有するガス流は、出発流として、さらなる後処理に供給される。
前記生成ガス流からの低沸点副成分の分離は、通常の分離法、例えば蒸留法、精留法、メンブレン法、吸収法または吸着法によって行なうことができる。
任意に生成ガス流中に含有されている水素を分離するために、生成ガス混合物は、任意に冷却を行なった後に、例えば熱交換器中で、分子状水素に対してのみ透過性である、たいてい管として形成されたメンブレン上に導かれうる。こうして分離された分子状酸素は、必要な場合には、少なくとも一部が水素化において使用されうるか、そうでなければその他の利用に供給されることができ、例えば燃料電池における電気エネルギーの発生のために使用されうる。
前記生成ガス流中に含有されている二酸化炭素は、CO2ガス洗浄によって分離されうる。二酸化炭素ガス洗浄には、別々の燃焼段階が前接続されていてよく、この燃焼段階において、一酸化炭素は、選択的に酸化されて二酸化炭素となる。
本方法の好ましい実施態様において、凝縮不可能かまたは低沸点のガス成分、例えば水素、酸素、炭素酸化物、低沸点炭化水素(メタン、エタン、エテン、プロパン、プロペン)および不活性ガス、例えば任意に窒素は、吸収/脱着サイクルにおいて、高沸点吸収剤を用いて分離され、その際に、本質的にC4炭化水素からなるC4生成ガス流が得られる。一般に、C4生成ガス流は、少なくとも80体積%、有利に少なくとも90体積%、特に有利に少なくとも95体積%がC4炭化水素、本質的にn−ブタン、2−ブテンおよびブタジエンからなる。
そのために、吸収段階において、生成ガス流は、早期の水分離後に、不活性の吸収剤と接触され、およびC4炭化水素は、不活性の吸収材中に吸収され、その際に、C4炭化水素で負荷された吸収剤および残りのガス成分を含有する排ガスが得られる。脱着段階において、C4炭化水素は、吸収剤から元通りに放出される。
前記吸収段階は、全ての任意の、当業者に公知の適当な吸収塔内で実施されうる。吸収は、生成ガス流を吸収剤に1回通過させることにより行なうことができる。しかし、前記吸収は、前記塔内で行なってもよいし、回転式吸収器中で行なってもよい。この場合には、並流、向流または交差流で作業されてよい。好ましくは、吸収は、向流で実施される。適当な吸収塔は、例えば泡鐘トレイ、遠心トレイおよび/または多孔板トレイを有する棚段塔、構造化された規則充填物、例えば100〜1000m2/m3の比表面積を有する薄板規則充填物、例えばMellapak(登録商標)250 Yを有する塔、および充填塔である。それだけでなくまた、洗浄塔および噴霧塔、グラファイトブロック吸収塔、表面吸収塔、例えば厚膜式吸収塔および薄膜式吸収塔ならびに回転式塔、プレートスクラバー、クロススプレースクラバーおよびロータリースクラバーが当てはまる。
1つの実施態様において、吸収塔には、下方の範囲内で、ブタジエン、ブテン、ブテンおよび/または窒素および任意に酸素、水素および/または二酸化炭素を含有する物質流が供給される。前記吸収塔の上方範囲内で、溶剤および任意に水を含有する物質流は、導入される。
前記吸収工程において使用される不活性吸収剤は、一般に高沸点の非極性溶剤であり、この高沸点の非極性溶剤中で、分離すべきC4炭化水素混合物は、残りの分離すべきガス成分よりも明らかに高い溶解度を有する。適当な吸収剤は、比較的非極性の有機溶剤、例えば脂肪族C8〜C18アルカン、または芳香族炭化水素、例えばパラフィン蒸留からの中質油留分、かさ高い基を有するトルエンまたはエーテル、またはこれらの溶剤の混合物であり、その際に、前記吸収剤には、極性溶剤、例えば1,2−ジメチルフタレートが添加されていてよい。さらに、適当な吸収剤は、安息香酸およびフタル酸と直鎖状C1〜C8アルカノールとのエステル、ならびにいわゆる熱媒油、例えばビフェニルエーテルおよびジフェニルエーテル、これらのクロロ誘導体ならびにトリアリールアルケンである。適当な吸収剤は、ビフェニルエーテルとジフェニルエーテルとの混合物、有利に共沸組成物中のビフェニルエーテルとジフェニルエーテルとの混合物、例えば市場で入手可能なDiphyl(登録商標)である。しばしば、前記溶剤混合物は、ジメチルフタレートを0.1〜25質量%の量で含有する。さらに、吸収剤として、有利に有機溶剤、有利に芳香族炭化水素、特に有利にトルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンまたはこれらの混合物が使用される。
適当な吸収剤は、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカンおよびオクタデカン、または主要成分として挙げられた直鎖状アルカンを含有する、精油流から取得された留分である。
好ましい実施態様において、吸収のための溶剤として、アルカン混合物、例えばテトラデカン(工業用C14〜C17カット)が使用される。
吸収塔の塔頂部から、本質的に不活性ガス、炭素酸化物、任意にブタン、ブテン類、例えば2−ブテンおよびブタジエン、任意に酸素、水素および低沸点炭化水素(例えば、メタン、エタン、エテン、プロパン、プロペン)および水蒸気を含有する排ガス流が取り出される。この物質流は、一部がODH反応器またはO2除去反応器に供給されうる。それによって、例えばODH反応器の入口流は、所望のC4炭化水素含量に調節されうる。
C4炭化水素で負荷された溶剤流は、脱着塔内に導かれる。本発明によれば、当業者に公知の全ての塔取付け物が前記目的のために適している。1つの変法において、脱着工程は、負荷された溶剤の放圧および/または加熱により実施される。好ましい変法は、ストリッピングスチームの添加および/または脱着塔の塔底部での新鮮な蒸気の供給である。C4炭化水素によって含量が減少された溶剤は、凝縮された蒸気(水)と一緒に混合物として位相分離に供給されることができ、その結果、水は、溶剤と分離される。当業者に公知の全ての装置がこのために適している。そのうえ、溶剤と分離された水をストリッピングスチームの発生に利用することができる。
好ましくは、溶剤70〜100質量%および水0〜30質量%、特に有利に溶剤80〜100質量%および水0〜20質量%、殊に溶剤85〜95質量%および水5〜15質量%が使用される。脱着段階で再生された吸収剤は、吸収段階に返送される。
前記分離は、一般にまだ完全ではなく、その結果、C4生成ガス流中には、分離の種類に応じて、なお微少量のさらなるガス成分、殊に高沸点炭化水素が存在しうるか、そうでなければごく僅かな量のさらなるガス成分、殊に高沸点炭化水素が存在しうる。前記分離によっても引き起こされた容積流の減少は、次の方法工程の負荷を軽減させる。
本質的にn−ブタン、ブテン類、例えば2−ブテンおよびブタジエンからなるC4生成ガス流は、一般にブタジエン20〜80体積%、n−ブタン20〜80体積%、1−ブテン0〜10体積%および2−ブテン0〜50体積%を含有し、その際に全体量は、100体積%である。さらに、微少量のイソブタンが含有されていてよい。
前記C4生成ガス流は、引き続き抽出蒸留により、本質的にn−ブタンおよび2−ブテンからなる流れと、ブタジエンからなる流れとに分離されうる。本質的にn−ブタンおよび2−ブテンからなる流れは、全部または一部がODHのC4供給材料に返送されうる。前記返送流のブテン異性体は本質的に2−ブテンからなり、およびこの2−ブテンは一般に1−ブテンよりも遅速に酸化脱水素化されてブタジエンとなるので、この返送流は、ODH反応器中への返送前に触媒反応による異性体化プロセスを通過することができる。この触媒反応によるプロセスにおいて、異性体分布は、熱力学的平衡で存在する異性体分布に相応して調節されうる。
前記抽出蒸留は、例えば“Erdoel und Kohle − Erdgas − Petrochemie”、第34(8)巻、第343〜346頁または“Ullmanns Enzyklopaedie der Technischen Chemie”、第9巻、第4版 1975、第1〜18頁中の記載と同様に実施されうる。このために、前記C4生成ガス流は、抽出帯域中で、抽出剤、特にN−メチルピロリドン(NMP)/水混合物と接触される。前記抽出帯域は、一般にトレイ、充填体または規則充填物を取付け物として含む洗浄塔の形で形成されている。前記抽出帯域は、一般に、十分に良好な分離効果を達成させるために、30〜70段の理論的分離段を有する。とりわけ、洗浄塔は、塔頂部内に逆洗浄帯域を有する。この逆洗浄帯域は、液状炭化水素還流により、気相中に含有されている抽出剤を回収するために利用され、そのために、塔頂留分は、先に凝縮される。前記抽出帯域の取入れ口における抽出剤対C4生成ガス流との質量比は、一般に10:1〜20:1である。前記抽出蒸留は、とりわけ、100〜250℃の範囲内の塔底温度、殊に110〜210℃の範囲内の温度で、10〜100℃の範囲内、殊に20〜70℃の範囲内の塔頂温度で、および1〜15バールの範囲内、殊に3〜8バールの範囲内の圧力で運転される。前記抽出蒸留塔は、とりわけ5〜70段の理論的分離段を有する。
適当な抽出剤は、ブチロラクトン、ニトリル、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリル、ケトン、例えばアセトン、フルフラール、N−アルキル置換された低級脂肪族酸アミド、例えばジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、N−ホルミルモルホリン、N−アルキル置換された環式酸アミド(ラクタム)、例えばN−アルキルピロリドン、殊にN−メチルピロリドン(NMP)である。一般に、アルキル置換された低級脂肪族酸アミドまたはN−アルキル置換された環式酸アミドが使用される。特に好ましいのは、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、フルフラールおよび殊にNMPである。
しかし、前記抽出剤の互いの混合物、例えばNMPとアセトニトリルとの混合物、前記抽出剤と共溶剤および/またはt−ブチルエーテルとの混合物、例えばメチル−t−ブチルエーテル、エチル−t−ブチルエーテル、プロピル−t−ブチルエーテル、n−ブチル−t−ブチルエーテルまたはイソブチル−t−ブチルエーテルが使用されてもよい。NMP、有利に、とりわけ水0〜20質量%、特に有利に水7〜10質量%、殊に水8.3質量%を有する、水溶液中のNMPが特に適している。
抽出蒸留塔の塔頂生成物流は、本質的にブタンおよびブテンおよび微少量でブタジエンを含有し、およびガス状または液状で取り出される。一般に、本質的にn−ブタンおよび2−ブテンからなる流れは、n−ブタン50〜100体積%、2−ブテン0〜50体積%およびさらなる成分、例えばイソブタン、イソブテン、プロパン、プロペンおよびC5 +炭化水素0〜3体積%を含有する。
抽出蒸留塔の塔底部から、抽出剤、水、ブタジエンおよび微少割合でブテン類およびブタンを含有する物質流が取得され、この物質流は、蒸留塔に供給される。前記抽出蒸留塔において、塔頂部を介してブタジエンが取得されるか、または側方流としてブタジエンが取得される。前記蒸留塔の塔底部で、抽出剤および水を含有する物質流は、沈殿し、その際に、抽出剤および水を含有する物質流の組成は、前記の抽出剤および水が抽出に添加される組成に相当する。前記の抽出剤および水を含有する物質流は、有利に抽出蒸留に返送される。
抽出溶液は、脱着帯域内に移送され、その際に、抽出溶液から、ブタジエンが脱着される。前記脱着帯域は、例えば洗浄塔の形で形成されていてよく、この洗浄塔は、2〜30段、有利に5〜20段の理論的段を有し、および任意に例えば4段の理論的段を有する逆洗浄帯域を有する。この逆洗浄帯域は、液状炭化水素還流により、気相中に含有されている抽出剤を回収するために利用され、そのために、塔頂部留分は、先に凝縮される。取付け物として、規則充填物、トレイまたは充填体が設けられている。蒸留は、とりわけ、100〜300℃の範囲内、殊に150〜200℃の範囲内の塔底温度および0〜70℃の範囲内、殊に10〜50℃の範囲内の塔頂温度で実施される。この場合、蒸留塔内の圧力は、特に1〜10バールの範囲内にある。一般に、脱着塔内では、抽出帯域に対して減圧および/または高められた温度が占めている。
塔頂部で取得された価値のある生成物流は、一般に、ブタジエン90〜100体積%、2−ブテン0〜10体積%ならびにn−ブタンおよびイソブタン0〜10体積%を含有する。ブタジエンのさらなる後処理のために、さらなる蒸留は、技術水準により実施されうる。
本発明を次の実施例により詳説する。
その際に、mol(ブテン類ein)は、反応器入口での成分ブテン類の物質量であり、mol(ブタジエンein)は、反応器入口での成分ブタジエンの物質量であり、mol(ブテン類aus)は、反応器出口での成分ブテン類の物質量であり、mol(ブタジエンaus)は、反応器出口での成分ブタジエンの物質量であり、およびブテン類は、1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテンおよびイソブテンからの総和である。
例
触媒の製造
実施例1
2つの溶液AおよびBを製造した。
触媒の製造
実施例1
2つの溶液AおよびBを製造した。
溶液A:
10 lの特殊鋼製塔頂部に水3200gを予め装入した。馬蹄形攪拌機を用いて攪拌しながら、KOH溶液5.2g(KOH32質量%)を、予め装入した水に添加した。この溶液を60℃へ加熱した。次に、ヘプタモリブデン酸アンモニウム溶液1066g((NH4)6Mo7O24・4H2O、Mo54質量%)を少量ずつ10分間にわたり添加した。得られた懸濁液をなお10分間さらに攪拌した。
10 lの特殊鋼製塔頂部に水3200gを予め装入した。馬蹄形攪拌機を用いて攪拌しながら、KOH溶液5.2g(KOH32質量%)を、予め装入した水に添加した。この溶液を60℃へ加熱した。次に、ヘプタモリブデン酸アンモニウム溶液1066g((NH4)6Mo7O24・4H2O、Mo54質量%)を少量ずつ10分間にわたり添加した。得られた懸濁液をなお10分間さらに攪拌した。
溶液B:
5 lの特殊鋼製塔頂部に硝酸コバルト(II)溶液1771g(Co12.3質量%)を予め装入し、および攪拌しながら(馬蹄形攪拌機)60℃へ加熱した。次に、硝酸鉄(III)溶液645g(Fe13.7質量%)を10分間にわたり少量ずつ、温度を維持しながら添加した。生じた溶液を10分間さらに攪拌した。次に、硝酸ビスマス溶液619g(Bi10.7質量%)を、温度を維持しながら添加した。さらに、10分間さらに攪拌した後、硝酸クロム(III)109gを少量ずつ確実に添加し、および生じた暗赤色の溶液を10分間さらに攪拌した。
5 lの特殊鋼製塔頂部に硝酸コバルト(II)溶液1771g(Co12.3質量%)を予め装入し、および攪拌しながら(馬蹄形攪拌機)60℃へ加熱した。次に、硝酸鉄(III)溶液645g(Fe13.7質量%)を10分間にわたり少量ずつ、温度を維持しながら添加した。生じた溶液を10分間さらに攪拌した。次に、硝酸ビスマス溶液619g(Bi10.7質量%)を、温度を維持しながら添加した。さらに、10分間さらに攪拌した後、硝酸クロム(III)109gを少量ずつ確実に添加し、および生じた暗赤色の溶液を10分間さらに攪拌した。
60℃を維持しながら、15分以内に、溶液Bを、ぜん動ポンプを用いて溶液Aにポンプ輸送した。添加の間とその後に、強力ミキサー(Ultra−Turrax)を用いて攪拌した。添加が完結した後、なお5分間さらに攪拌した。その後に、SiO2懸濁液93.8g(Ludox;SiO2約49%、Grace社)を添加し、さらに5分間攪拌した。
得られた懸濁液をNIRO社の噴霧塔(噴霧塔頂部−No.FOA1、回転数25000rpm)内で1.5時間にわたり噴霧乾燥した。この場合、予め装入した物質の温度を60℃に維持した。前記噴霧塔のガス入口温度は、300℃であり、ガス出口温度は、110℃であった。得られた粉末は、40μmの粒径(d50)を有していた。
得られた粉末をグラファイト1質量%と混合し、2回9バールのプレス圧で圧縮し、および目開き0.8mmを有する篩によって微粉砕した。前記微粉砕片を再びグラファイト2質量%と混合し、混合物をKilian S100 タブレット機で5×3×2mm(外径×長さ×内径)のリングにプレス成形した。
得られた触媒前駆体をバッチ形式(500g)でHeraeus社、DEの空気循環炉(型K、750/2 S、内部容積55 l)内でか焼した。そのために、次のプログラムを使用した:
− 72分間、130℃への加熱、72時間保持、
− 36分間、190℃への加熱、72時間保持、
− 36分間、220℃への加熱、72時間保持、
− 36分間、265℃への加熱、72時間保持、
− 93分間、380℃への加熱、187時間保持、
− 93分間、430℃への加熱、187時間保持、
− 93分間、490℃への加熱、467時間保持。
− 72分間、130℃への加熱、72時間保持、
− 36分間、190℃への加熱、72時間保持、
− 36分間、220℃への加熱、72時間保持、
− 36分間、265℃への加熱、72時間保持、
− 93分間、380℃への加熱、187時間保持、
− 93分間、430℃への加熱、187時間保持、
− 93分間、490℃への加熱、467時間保持。
か焼後に、計算された化学量論的量Mo12Co7Fe3Bi0.6K0.08Cr0.5Si1.6Oxの触媒が得られた。
か焼されたリングを微粉砕して粉末にした。
実施例2:
実施例1からの粉末で、担体(寸法5×3×2mm(外径×高さ×内径)を有するステアタイトリング)を被覆した。そのために、担体1054gをドラム型コーティング装置(内部容積2 l、水平に対するドラム中心軸の傾斜角度=30°)中に予め装入した。ドラムを回転状態に変えた(25rpm)。圧縮空気で駆動される噴霧器ノズルにより、約30分間にわたり液状結合剤約60ml(グリセリン:水1:3の混合物)を担体上に噴霧した(噴霧空気量500 Nl/h)。この場合、ノズルは、噴霧円錐がドラム内で運搬される担体を転動区間の上側半分内で湿潤させるように設置されていた。実施例1からの微粉砕された触媒の微粉状前駆体団塊191gを粉体スクリューによりドラム内に搬入し、その際に、粉末添加の箇所は、転動区間内ではあるが、噴霧円錐の下方にあった。この場合、噴霧添加は、粉末の均一な分布が表面上に生じるように計量供給した。被覆の終結後に、前駆体団塊および担体から生じた外殻触媒を乾燥キャビネット中で300℃で4時間、乾燥させた。
実施例1からの粉末で、担体(寸法5×3×2mm(外径×高さ×内径)を有するステアタイトリング)を被覆した。そのために、担体1054gをドラム型コーティング装置(内部容積2 l、水平に対するドラム中心軸の傾斜角度=30°)中に予め装入した。ドラムを回転状態に変えた(25rpm)。圧縮空気で駆動される噴霧器ノズルにより、約30分間にわたり液状結合剤約60ml(グリセリン:水1:3の混合物)を担体上に噴霧した(噴霧空気量500 Nl/h)。この場合、ノズルは、噴霧円錐がドラム内で運搬される担体を転動区間の上側半分内で湿潤させるように設置されていた。実施例1からの微粉砕された触媒の微粉状前駆体団塊191gを粉体スクリューによりドラム内に搬入し、その際に、粉末添加の箇所は、転動区間内ではあるが、噴霧円錐の下方にあった。この場合、噴霧添加は、粉末の均一な分布が表面上に生じるように計量供給した。被覆の終結後に、前駆体団塊および担体から生じた外殻触媒を乾燥キャビネット中で300℃で4時間、乾燥させた。
実施例3:
実施例1からの粉末で、担体(寸法7×3×4mm(外径×高さ×内径)を有するステアタイトリング)を被覆した。そのために、3回担体900gずつをドラム型コーティング装置(内部容積2 l、水平に対するドラム中心軸の傾斜角度=30°)中に予め装入した。ドラムを回転状態に変えた(36rpm)。圧縮空気で駆動される噴霧器ノズルにより、約45分間にわたり液状結合剤約70ml(グリセリン:水1:3の混合物)を担体上に噴霧した(噴霧空気量200 Nl/h)。この場合、ノズルは、噴霧円錐がドラム内で運搬される担体を転動区間の上側半分内で湿潤させるように設置されていた。実施例1からの微粉砕された触媒の微粉状前駆体団塊230gずつを粉体スクリューによりドラム内に搬入し、その際に、粉末添加の箇所は、転動区間内ではあるが、噴霧円錐の下方にあった。この場合、噴霧添加は、粉末の均一な分布が表面上に生じるように計量供給した。被覆の終結後に、前駆体団塊および担体から生じた外殻触媒を乾燥キャビネット中で300℃で4時間、乾燥させた。
実施例1からの粉末で、担体(寸法7×3×4mm(外径×高さ×内径)を有するステアタイトリング)を被覆した。そのために、3回担体900gずつをドラム型コーティング装置(内部容積2 l、水平に対するドラム中心軸の傾斜角度=30°)中に予め装入した。ドラムを回転状態に変えた(36rpm)。圧縮空気で駆動される噴霧器ノズルにより、約45分間にわたり液状結合剤約70ml(グリセリン:水1:3の混合物)を担体上に噴霧した(噴霧空気量200 Nl/h)。この場合、ノズルは、噴霧円錐がドラム内で運搬される担体を転動区間の上側半分内で湿潤させるように設置されていた。実施例1からの微粉砕された触媒の微粉状前駆体団塊230gずつを粉体スクリューによりドラム内に搬入し、その際に、粉末添加の箇所は、転動区間内ではあるが、噴霧円錐の下方にあった。この場合、噴霧添加は、粉末の均一な分布が表面上に生じるように計量供給した。被覆の終結後に、前駆体団塊および担体から生じた外殻触媒を乾燥キャビネット中で300℃で4時間、乾燥させた。
脱水素化試験
スクリーニング反応器中で、脱水素化試験を実施した。前記スクリーニング反応器は、120cmの長さおよび14.9mmの内径および3.17mmの外径を有するサーモスリーブを有する塩浴反応器であった。前記サーモスリーブ内には、7つの測定箇所を有する多重熱電素子が存在していた。最も下方の4つの測定箇所は、10cmの間隔を有し、および最も上方の4つの測定箇所は、5cmの間隔を有していた。ブタンならびにラフィネート−IIまたは1−ブテンを約10バールで液状でコリオリ式流量計によって計量供給し、静的混合装置中で混合し、引き続き加熱された蒸発器区間内で放圧し、および蒸発させた。さらに、このガスを窒素と混合し、およびステアタイトばら材料を有する予熱器中に導いた。水を液状で計量供給し、および蒸発器コイル内の空気流中で蒸発させた。空気/水蒸気混合物を予熱器の下方範囲内でN2/ラフィネート−II/ブタン混合物と合わせた。完全に混合された反応体ガスを次に反応器に供給し、その際に、オンラインGC測定のための分析流を取り出すことができた。反応器を離れた生成ガスから、同様に、オンライン−GC測定につき分析することができるかまたはCOおよびCO2の体積割合に対してIR分析装置を用いて分析することができる分析流を取出す。圧力調整弁は、分析導管の分岐管の後方に接続されており、この分岐管は、反応器の圧力レベルを設定する。
スクリーニング反応器中で、脱水素化試験を実施した。前記スクリーニング反応器は、120cmの長さおよび14.9mmの内径および3.17mmの外径を有するサーモスリーブを有する塩浴反応器であった。前記サーモスリーブ内には、7つの測定箇所を有する多重熱電素子が存在していた。最も下方の4つの測定箇所は、10cmの間隔を有し、および最も上方の4つの測定箇所は、5cmの間隔を有していた。ブタンならびにラフィネート−IIまたは1−ブテンを約10バールで液状でコリオリ式流量計によって計量供給し、静的混合装置中で混合し、引き続き加熱された蒸発器区間内で放圧し、および蒸発させた。さらに、このガスを窒素と混合し、およびステアタイトばら材料を有する予熱器中に導いた。水を液状で計量供給し、および蒸発器コイル内の空気流中で蒸発させた。空気/水蒸気混合物を予熱器の下方範囲内でN2/ラフィネート−II/ブタン混合物と合わせた。完全に混合された反応体ガスを次に反応器に供給し、その際に、オンラインGC測定のための分析流を取り出すことができた。反応器を離れた生成ガスから、同様に、オンライン−GC測定につき分析することができるかまたはCOおよびCO2の体積割合に対してIR分析装置を用いて分析することができる分析流を取出す。圧力調整弁は、分析導管の分岐管の後方に接続されており、この分岐管は、反応器の圧力レベルを設定する。
実施例4
直径3.5〜4.5mmの直径を有するステアタイト球16gからなる、6cmの長さの後方ばら材料を、スクリーニング反応器の下端部で触媒シート上に装填した。その後に、実施例2からの触媒44gを、同じ幾何学的形状のステアタイトリング88gと十分に混合し、および反応器中に装填した(ばら材料容積146ml、ばら材料高さ88cm)。前記触媒ばら材料には、3.5〜4.5mmの直径を有するステアタイト球16gからなる7cmの長さの予めのばら材料が後に続く。
直径3.5〜4.5mmの直径を有するステアタイト球16gからなる、6cmの長さの後方ばら材料を、スクリーニング反応器の下端部で触媒シート上に装填した。その後に、実施例2からの触媒44gを、同じ幾何学的形状のステアタイトリング88gと十分に混合し、および反応器中に装填した(ばら材料容積146ml、ばら材料高さ88cm)。前記触媒ばら材料には、3.5〜4.5mmの直径を有するステアタイト球16gからなる7cmの長さの予めのばら材料が後に続く。
前記反応器を、ブテン類8体積%、ブタン2体積%、酸素7.3〜12.2体積%、水12体積%および主な残留成分の窒素の組成を有する反応ガス200Nl/hを用いて380℃の塩浴温度で運転した。生成ガスをGCにより分析した。析出された炭素の転化率データおよび選択率データ、試験時間ならびに量は、第1表中に記載されている。
その後に、酸素2.5体積%、窒素95体積%および水蒸気2.5体積%の混合物を20時間触媒上に導き、その際に400℃へ加熱した。生じた炭素酸化物をIR測定器を用いて記録した。焼き払われた炭素の量は、第1表中に記載されている。
図1は、反応器出口でのさまざまな酸素濃度に対する反応時間の関数としての焼き払われた炭素の量を示す:2.4体積%(黒い三角)、3.4体積%(黒い菱形)、4.9体積%(黒い四角)、6.3体積%(×印)。炭素堆積物の量は、2.4〜4.9体積%の酸素濃度に対して、時間とともに指数関数的に増加する。6.3体積%の酸素濃度については、コークスの量は、測定精度よりも低い。
実施例5
ミニプラントの反応器中で、脱水素化試験を実施した。このミニプラント反応器は、500cmの長さおよび29.7mmの内径および6mmの外径を有するサーモスリーブを有する塩浴反応器であった。触媒シート上には、幾何学的寸法7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイトリング60gからなる10cmの長さの後方ばら材料が位置していた。前記の後方ばら材料上には、寸法7mm×3mm×4mm(外径×長さ×内径)の中空円筒体の形の実施例3からの希釈されていない外殻触媒2756g(活性材料含量20.2質量%;ばら材料高さ384cm、反応器内のばら材料容積2552ml)が後に続いた。前記触媒ばら材料には、幾何学的寸法7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイトリング494gからなる85cmの長さの予めのばら材料が後に続く。
ミニプラントの反応器中で、脱水素化試験を実施した。このミニプラント反応器は、500cmの長さおよび29.7mmの内径および6mmの外径を有するサーモスリーブを有する塩浴反応器であった。触媒シート上には、幾何学的寸法7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイトリング60gからなる10cmの長さの後方ばら材料が位置していた。前記の後方ばら材料上には、寸法7mm×3mm×4mm(外径×長さ×内径)の中空円筒体の形の実施例3からの希釈されていない外殻触媒2756g(活性材料含量20.2質量%;ばら材料高さ384cm、反応器内のばら材料容積2552ml)が後に続いた。前記触媒ばら材料には、幾何学的寸法7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイトリング494gからなる85cmの長さの予めのばら材料が後に続く。
反応管をその全長に沿って、当該反応管の周りを流れる塩浴で温度調節した。反応出発ガス混合物として、1−ブテン、シス−2−ブテンおよびトランス−2−ブテン全部で8体積%とブタン2体積%(n−ブタンおよびイソブタン)と酸素12体積%と水12体積%と窒素66体積%との混合物を使用した。反応管の負荷量は、最初の21日目に全ガス量4500Nl/hであり、およびその後に全ガス量5500Nl/hであった。塩の温度は、開始後に21日目を含めて21日目まで372℃であり、その後の日数で377℃であった。
図2は、%のブテン転化率(黒い菱形)、%のブタン選択率(黒い四角)、kg/日でのブタジエン生産性(黒い三角)、および反応器出口での生成ガス中の体積%での酸素濃度(×印)を一日当たりの反応時間の関数として示す。46日後に、試験を中断し、および触媒上の析出されたコークス量を測定した。炭素102gを焼き払い、このことは、製造されたブタジエンに対して、120質量ppmの量に相当した。その後に、触媒を反応器から取り外した。触媒上で剥げ落ちた多数の箇所が観察された。リングの統計学的に重要な試験体を取り出し、および残留する活性物質をアンモニア性超音波浴中で洗浄した。得られた、被覆されていないリングを乾燥させ、および再び計量した。実施例3からの触媒の活性物質含量がなお20.2質量%である一方で、反応器から取り出された試験体の活性物質含量は、15.8質量%であった。
Claims (9)
- 2回以上の製造工程(i)および少なくとも1回の再生工程(ii)を含む、n−ブテンをブタジエンへと酸化脱水素化する方法であって、
(i)1回の製造工程において、n−ブテン含有出発ガス混合物を酸素含有ガスと混合し、この混合ガスを固定層反応器中で220〜490℃の温度で、少なくともモリブデンおよびさらなる金属を含有する、触媒固定層中に配置された多重金属酸化物触媒と接触させて、固定層反応器の出口で、少なくとも、ブタジエン、酸素および水蒸気を含有する生成ガス混合物が得られる工程、
および
(ii)1回の再生工程において、酸素含有再生ガス混合物を200〜450℃の温度で触媒固定層に導通させて、触媒上で析出された炭素を焼き払うことにより、多重金属酸化物触媒を再生させる工程、
を含み、2回の製造工程(i)の間に、1回の再生工程(ii)が実施されるものとする、前記方法において、
前記固定層反応器の出口での生成ガス混合物中の酸素含量が少なくとも5体積%であり、および1回の製造工程(i)の時間が1000時間未満であることを特徴とする、前記の酸化脱水素化する方法。 - 前記の1回の製造工程(i)の時間は、670時間未満であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 前記固定層反応器の出口での生成ガス混合物中の酸素含量は、少なくとも6体積%であることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
- 前記酸素含有再生ガス混合物は、酸素を0.5〜22体積%含有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記酸素含有再生ガス混合物は、水蒸気を0〜30体積%含有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記製造工程(i)における温度は、330〜420℃であることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記再生工程(ii)における温度は、製造工程(i)における温度を0〜10℃上回るかまたは下回ることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
- モリブデンおよび少なくとも1つのさらなる金属を含有する多重金属酸化物は、一般式(I):
Mo12BiaFebCocNidCreX1 fX2 gOx (I)
〔式中、可変部は、次の意味を有する:
X1は、W、Sn、Mn、La、Ce、Ge、Ti、Zr、Hf、Nb、P、Si、Sb、Al、Cdおよび/またはMgであり;
X2は、Li、Na、K、Csおよび/またはRbであり;
aは、0.1〜7、特に0.3〜1.5であり;
bは、0〜5、特に2〜4であり;
cは、0〜10、特に3〜10であり;
dは、0〜10であり;
eは、0〜5、特に0〜2であり;
fは、0〜24、特に0〜2であり;
gは、0〜2、特に0.01〜1であり;および
xは、(I)中の酸素とは異なる元素の原子価および存在量によって定められる数である〕を有することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。 - 前記再生工程(ii)は、先行した製造工程(i)の最後の200時間におけるn−ブテンの転化率が2%以下だけ低下したときに実施されることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
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