JP2016525054A - 日射調整グレイジング - Google Patents

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Abstract

本発明は、低放射率特性と、場合により抗日射特性も示す熱処理可能な日射調整グレイジング、およびそのようなグレイジングの製造方法に関する。それらは、赤外線を反射するn層の機能層およびn+1層の誘電層であって、n≧1であり、各機能層は誘電層によって包囲されている、赤外線を反射するn層の機能層およびn+1層の誘電層を含んでなる薄層の積層がコーティングされた透明な基板を含んでなる。機能層の上の少なくとも1層の誘電層は、好ましくはPECVDによって析出された酸化ケイ素から本質的になる層を含んでなり、かつ積層は、いずれかの機能層であって、その直接上の誘電層に酸化ケイ素層を有するいずれかの機能層の上にあり、かつそれと直接接触する酸化亜鉛をベースとするバリア層を含んでなる。【選択図】なし

Description

本発明は、低放射率特性と、場合により抗日射特性も示す、建築物または自動車用途のためのグレイジングに組み込むことができる日射調整グレイジングに関する。
そのようなグレイジングは、一般に、赤外線を反射する材料をベースとするn層の機能層およびn+1層の誘電層であって、n≧1であり、各機能層は誘電層によって包囲されている、n層の機能層およびn+1層の誘電層を含んでなる薄層の積層がコーティングされた透明な基板、例えば、ガラスシートを含んでなる。機能層は、一般に数ナノメートルの厚さの銀の層であり、一方、誘電層は透明であって、慣習的に金属酸化物および/または窒化物から製造される。これらの異なる層は、一般に、磁電管スパッタリング型の真空コーティング技術によってコーティングされる。
低放射率グレイジングは、例えば、建築物の内部から放出される赤外線を反射して、それによって熱損失を抑制する特性を有する。しばしば、それは、可能な限り高い光透過(luminous transmission)(LT)を有することが同時に必要とされる。これらの2つの要求、すなわち、低い放射率および高い透過は、一般に構造に関して対立する解決案を導く。したがって、困難な妥協を行うことが必要である。日射保護特性を有するグレイジングは、例えば、大きいガラス表面を有する密閉空間の日光による過剰な過熱のリスクを低減し、それによって、夏季の空調の必要条件を低減する。その場合、グレイジングは、可能な限り低い全太陽放射エネルギーを透過しなければならず、すなわち、可能な限り低い日射透過率(SFまたはg)を有さなければならない。しかしながら、建築物の内部の十分な照度を確実にするために、一定レベルの光透過が保証されることは非常に望ましい。これらのいくぶん対立する必要条件は、比率LT/SFによって定義される高い選択性(S)を有するグレイジングを得ようとする要求に反映される。さらに低い放射率特性を有することによって、そのようなグレイジングは大きいガラス表面の断熱を改善し、冬季のエネルギー損失および暖房費用を低減する。
そのようなグレイジングは、一般に、二重もしくは三重グレイジングまたは積層グレイジングなどの複数のグレイジングユニットで組み立てられ、コーティングされたガラスシートが、コーティングされたか、またはコーティングされていない1枚以上の他のガラスシートと関連している。コーティング積層は、複数のグレイジングの場合、2枚のガラスのシート間の空間と接触して、または積層グレイジングの場合、接合層と接触して配置される。
いくつかの場合、機械的拘束に対するその耐性を改善するために、ガラスシートの熱処理によってグレイジングを機械的に強化することが必要である。特定の用途に関しては、高温でガラスシートを曲げることが必要となる可能性もある。グレイジングを製造する全体のプロセスにおいて、すでに熱処理されたガラスシートをコーティングするのではなく、すでにコーティングされたガラスシートを熱処理することが有利となり得る。これらの作業は、比較的高い温度で実行され、そのような条件下、赤外線を反射する機能層、例えば、銀をベースとする層は劣化し、それらの光学的特性およびそれらの赤外線に対する特性を損失する傾向がある。これらの熱処理は、熱処理の種類およびガラスシートの厚さ次第で、空気中でガラスシートを少なくとも560℃、例えば、560℃〜700℃、特に約640℃〜670℃の温度まで、約3、4、6、8、10、12または15分間加熱するステップを含んでなる。この処理は、加熱ステップの後、衝撃時に、いわゆる強化ガラスシートが安全に小片に分解するよう、ガラスの表面と中心部との間で応力差を導入するために、急速冷却ステップを含んでなってもよい。冷却ステップがあまり強くない場合、次いで、ガラスを単に熱強化し、いずれにせよ、より良好な機械的耐性を提供する。
コーティングされたガラスシートが熱処理を必要とする場合、コーティング積層が、製造時の光学的および/またはエネルギー的特性を失うことなく、テンパリングまたは屈曲の種類の熱処理に耐えることができることを確実にするために注意が必要である。そのような積層は、「熱処理可能」または「テンパリング可能」と呼ばれることもある。有害な構造的変更が生じることなく、高温に抵抗する誘電体物質:例えば、亜鉛スズ混合酸化物、窒化ケイ素および窒化アルミニウムが選択されなければならない。さらに、例えば、遊離酸素を捕捉することによって、またはそのような酸素が銀に向かって移動することを妨害することにより、処理の間にそれ自体が酸化するバリア層が存在することを確実にすることによって、銀をベースとする機能層が熱処理の間、酸化しないようにすべきである。
コーティング積層は、同時に、化学的および機械的耐性、ならびに美観(特に反射および透過における色、市場は一般に可能な限り中性の色を要請する)などの他の条件を満たさなければならない。難点は、全てのこれらの条件を、任意選択的に熱処理を受ける能力とともに、高い光透過、低放射率、低日射透過率の「基本的」条件に組み合わせることである。1つの追加的な難点は、そのようなグレイジングを製造するために使用される製造プロセスに起因する。コーティング条件、特に析出速度は、想定される材料の性質に依存する。経済的に許容可能な工業的製造のために、速度は十分でなければならない。それは、製造時間全体にわたって、ガラスシートの全表面上で、かつコーティングの欠陥が生じることなく、プロセス安定性を保証する複数の因子次第である。
これらの様々な必要条件を満たすために数多くの解決案が提案されたが、全てのこれらの要求を実際に最良に満たすグレイジングを提供する解決案は現在のところ存在しない。
欧州特許第803481号明細書は、GL/D1/Ag/Ti/D2およびGL/D1/Ag/Ti/D2/Ag/Ti/D3(GLはガラスを意味し、Dは誘電体を意味する)型の熱処理可能な低放射率の単一銀および二重銀のコーティング積層を開示しており、ここでは、誘電体に使用される材料は、亜鉛スズ混合酸化物、酸化亜鉛および酸化チタンを含んでなる。あるいは、欧州特許第1140721号明細書は、GL/D1/Ag/AZO/D2(AZOは、アルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛を意味する)型の熱処理可能な低放射率のコーティング積層を記載しており、ここでも、誘電体に使用される材料は、亜鉛スズ混合酸化物、酸化亜鉛および酸化チタンを含んでなる。
しかしながら、本発明者らは、欧州特許第803481号明細書による積層では、機械的耐久性に関するいくつかの欠陥が生じること、および欧州特許第1140721号明細書による積層は、熱処理後に曇りおよび許容できない斑点を示す(以下の比較例1を参照のこと)ことに気付いた。
本発明の目的に向けて、そのような従来の先行技術のコーティング積層を改善する過程において、本発明者らは、欧州特許第1140721号明細書の積層の同欠点にすでに気付き、ガラス基板から、アルミニウム(酸)窒化物/スズ酸化物または亜鉛スズ混合酸化物/酸化亜鉛の順番で少なくとも3層を含んでなる第1の誘電体と、少なくとも2層:主要な亜鉛スズ混合酸化物層および10nm未満の厚さの最外部の保護薄層を含んでなる第2の誘電体によって、これを解決しようと試みた国際公開第2007/080428号パンフレットを発見した。しかしながら、本発明者らは、国際公開第2007/080428号パンフレットによるコーティング積層も、無視できない欠点を示し、すなわち、いずれかの熱処理の前のそれらの耐化学性が十分ではない(以下の比較例2および3を参照のこと)ことに気付いた。しかしながら、本発明によるコーティングは、その後の熱処理を行わなくても有用でなければならず、または熱処理を受ける前に貯蔵されなければならないため、熱処理前の老化に対する耐性が十分でなければならない。
さらに、そのような従来の先行技術のコーティング積層への、機械的耐久性を改善することが既知の薄い保護トップコートの単純な追加は、本発明が目的とする性能のレベルを達成するために十分ではないことが証明された。
欧州特許第506507号明細書および国際公開第2012/127162号パンフレットは、両方とも、それぞれ、約25nmおよび40〜120nmのSiO層で終端する単一銀赤外線反射フィルムを開示している。欧州特許第506507号明細書の積層は熱処理可能であると記載されているが、国際公開第2012/127162号パンフレットにそのような特徴は記載されていない。両文献は、銀層上にあり、かつ銀層と接触する金属質の、磁電管スパッタリングによって析出されるSiO層であるバリア層を記載する。
他方、例えば、国際公開第2012/160145号パンフレットから、スパッタリングによるSiOと比較して、SiO析出の効率を増加させるために、プラズマ強化化学蒸着(「PECVD」)によってSiOコーティングを析出することが知られている。しかしながら、本発明者らは、そのような種類のコーティング積層において、スパッタリングSiOをPECVD−SiOによって単に置き換えることが多くの難点を生じることを発見した。特に本発明者らは、低い曇り値および摩耗に対する良好な耐性を同時に達成することができなかった(以下の比較例4〜9を参照のこと)。
したがって、本発明の目的は、光学的およびエネルギー的特性に関して効率的であり、可能な熱処理の後、これらの特性を維持し、化学的および機械的に耐性があり、美観的に良好(中性色および低い曇り)であり、かつ製造が実際的および効率的である日射調整特性を有する新型のコーティング積層を開発することである。
本発明において、以下の慣例が使用される。
− 光透過(LT)は、グレイジングによって透過される発光物D65/2°の入射光束のパーセントである。
− 光反射(LR)は、グレイジングによって反射される発光物D65/2°の入射光束のパーセントである。これは、コーティング側面(LRc)または基板側面(LRg)上で測定することができる。
− エネルギー透過(ET)は、規格EN410にしたがって算出される、グレイジングによって透過される入射エネルギー放射のパーセントである。
−エネルギー反射(ER)は、規格EN410によって算出される、グレイジングによって反射される入射エネルギー放射のパーセントである。これは、コーティング側面(ERc)または基板側面(ERg)上で測定することができる。
− 日射透過率(SFまたはg)は、グレイジングによって部分的に直接透過され、かつグレイジングによって部分的に吸収され、次いで、グレイジングに関するエネルギー供給源の反対方向に放射される入射エネルギー放射のパーセントである。これは、本明細書において、規格EN410によって算出される。
− U値および放射率(εまたはE)は、規格EN673およびISO 10292によって算出される。
− CIELAB 1976値(L)は、色を定義するために使用される。これは、発光物D65/10°によって測定される。

Figure 2016525054
は、熱処理の間の色合いの変化、すなわち、熱処理前後間の色の差異を表す。
− オームパースクエア(Ω/□)で表されるシート抵抗(RまたはRs)は、薄フィルムの電気抵抗を測定する。
− 値が「a〜bに含まれる」と記載される場合、それらはaまたはbと等しくてもよい。
− 複数のグレイジングにおけるコーティング積層の配置は、グレイジング面の標準連続番号に従って与えられ、面1は、建築物または車両の外側であり、および面4(二重グレイジング)または面6(三重グレイジング)は内側である。
その態様の1つによると、本発明は、請求項1によって定義されるグレイジングを提供する。従属請求項は、本発明の好ましい、および/または他の態様を定義する。
本発明は、赤外線を反射するn層の機能層およびn+1層の誘電層であって、n≧1であり、各機能層は誘電層によって包囲されている、赤外線を反射するn層の機能層およびn+1層の誘電層を含んでなる薄層の積層がコーティングされた透明な基板を有するグレイジングを提供する。これは、機能層の上の少なくとも1層の誘電層が酸化ケイ素から本質的になる層を含んでなるという事実、および積層が、いずれかの機能層であって、その直接上の誘電層に酸化ケイ素層を有するいずれかの機能層の上にあり、かつそれと直接接触する酸化亜鉛をベースとするバリア層を含んでなるという事実を特徴とする。
明瞭にするために、本明細書において、下、上、下位、上位、第1または最後などの用語を使用する場合、常に、下方のガラスから出発して、ガラスからさらに離れて上方に進む連続層に関する。そのような配列は、直接接触が明示される場合を除いて、定義された層の間に追加的な中間層を含んでなってもよい。
本発明によるそのようなグレイジングは、酸化ケイ素層および酸化亜鉛をベースとするバリアの特定の組み合わせのため、以下の利点を提供することが証明された(薄層の積層は、厚さ4mmの通常の透明ソーダ石灰フロートガラス上で析出され、15mmの間隔で、厚さ4mmの別の通常の透明ソーダ石灰フロートガラスとの二重グレイジングに組み込まれ、90%アルゴンで充填され、コーティング積層は位置2にある)。
・ 低い放射率とともに高い光透過が熱損失を制限する(単一機能層構成積層:LT≧73%、ε≦0.074、またはε≦0.044、好ましくは、ε≦0.024;二重機能層構成積層:LT>68%、ε≦0.038、好ましくは、ε≦0.025)。
・ 日射透過率調節:低いSFであるが低すぎないSFによって、太陽放射のエネルギー部分が通過し、冬季に自由エネルギーを利用することができる(例えば、単一機能層構成積層:55%〜65%のSF)。またはより低いSFは、日光による過剰な過熱のリスクを低減することができる(例えば、二重機能層構成積層:SF<41%)。
・ U≦1.3W/(mK)、またはU≦1.2W/(mK)、好ましくは、U≦1.1W/(mK)、またはU≦1.0W/(mK)のU値を達成することが可能な断熱能力。
・ 透過または反射における、単一または複数のグレイジングにおける中性色。以下の単一グレイジングにおける好ましい値を有する。
透過:−6≦a≦+5 −6≦b≦+6
反射コーティング側面:−6≦a≦+6 −25≦b≦10
反射基板側面:−5≦a≦+3 −20≦b≦+4
・ 熱処理されること、コーティング積層が高温を受け得ること、またはいずれの熱処理も行わずに使用されることの可能性。
・ 欠陥のない美的態様。熱処理をしない場合、または熱処理後に曇りが非常に限定的または存在せず、かつ熱処理後に許容できない斑点がない。
・ 場合によっては、熱処理後の実質的に不変の光学的およびエネルギー的特性の保存によって、熱処理された、または熱処理されていない製品を互いの付近で使用することが可能となる(「自己適合性」)。単一および/または複数のグレイジングで、透過および反射における色の変化がないか、ほとんどなく(ΔE≦8、好ましくは≦5、より好ましくは≦2)、および/または光およびエネルギー透過および反射値における変化がないか、ほとんどない(Δ=|(熱処理前の値)−(熱処理後の値)|≦5、好ましくは≦3、より好ましくは≦2)。
・ 熱処理を行わない使用のため、またはいずれかの熱処理前の時間間隔のための十分な化学的耐性。特に、ISO 6270−1:1998によるクリーブランド試験(50℃まで加熱される脱イオン水のタンクから生じる蒸気への曝露)の結果において、1日後、好ましくは3日後に肉眼で見られる変色がない。
・ 十分な機械的耐性。特に、例えば、湿潤ブラシ試験(以下に説明される)によって試験される摩耗耐性は、3未満のスコアを生じる。
本発明者らは、実際に、摩擦(こすり洗い)に対する高い耐性と低い曇りとの間の妥協案を達成するために、酸化ケイ素層と酸化亜鉛をベースとするバリアとのこの組み合わせを有することが不可欠であることを見出した。
したがって、本発明は、赤外線を反射するn層の機能層およびn+1層の誘電層であって、n≧1であり、各機能層は誘電層によって包囲されている、赤外線を反射するn層の機能層およびn+1層の誘電層を有するコーティング積層に関する。低放射率コーティングは、一般に、赤外線を反射する単一機能層を含み、それに対して、低放射率および抗日射特性を有するコーティングは、一般に、赤外線を反射する2層または3層の機能層を含む。好ましくは、赤外線を反射する機能層は、銀をベースとする層であり、銀、あるいは多くても5重量%、好ましくは約1重量%の割合で、例えば、パラジウムまたは金でドーピングされた銀からなる。銀をベースとする層における低量のドーパントの組み込みは、コーティング積層の耐化学性を改善し得る。有利には、機能層は、少なくとも6nmまたは少なくとも8nm、好ましくは少なくとも10nmの厚さを有し、その厚さは、好ましくは多くとも22nmまたは多くとも20nm、好ましくは多くとも18nmまたは多くとも16nmである。そのような範囲の厚さは、必要とされる光透過を保持しながら、要求される低放射率および/または抗日射特性を達成することを可能にする。赤外線を反射する2層の機能層を有するコーティング積層の場合、第2の機能層、すなわち、基板から最も遠く離れている機能層の厚さは、第1の機能層の厚さよりわずかに大きいことが好ましい。一例として、第1の機能層は、8〜18nmの厚さを有し、および第2の機能層は10〜20nmの厚さを有する。
本発明によると、機能層より上の少なくとも1つの誘電層は、酸化ケイ素から本質的になる層を含んでなる。これは、例えば、単一機能層構成積層において、酸化ケイ素層は、第2の上位の誘電層に存在し、および二重機能層構成積層において、酸化ケイ素層は、第2もしくは第3の誘電層、または第2および第3の誘電層のそれぞれに存在することを意味する。本質的に酸化ケイ素からなる層は、それらが層およびコーティング積層の特性に影響を及ぼさない限り、他の材料、例えば、アルミニウムを含んでもよい。一般に、そのような追加的な材料は、多くとも10原子%、好ましくは多くとも5原子%の量で層に存在する。酸化ケイ素は、SiOからSiOへ移行する範囲で、完全に、または部分的に酸化されていてもよい。
有利には、酸化ケイ素から本質的になる層は、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)によって得られる。PECVDに、高い析出速度を提供し、高速析出を可能にする、酸化ケイ素を析出する効率的な方法である。しかしながら、PECVDは、水素または炭素をベースとする汚染物質などの層中の汚染物質の存在を誘導し得、これは、場合により少なくとも部分的に酸化し得る。好ましくは、これらは可能な限り低いべきである。酸化ケイ素から本質的になる層が、632nmの波長において1E−4未満の減衰係数、少なくとも1.466の屈折率、および多くとも3原子%の炭素含有量を有することが有利であり得る。これは、酸化ケイ素層に高い熱耐久性を提供し得、そのような層を組み込んだコーティング積層が、さらなる熱処理に最良に耐えることを確実にする。
好ましくは、酸化ケイ素から本質的になる層は、10nmを超える厚さを有する。この最小の厚さは、酸化ケイ素層が、コーティング積層への酸素の拡散に対するバリアとして作用し、コーティングの熱的、機械的および化学的安定性を促進することを確実にし得る。好ましくは、酸化ケイ素から本質的になる層は、非常に多くの曇りを回避するために、多くとも125nmの厚さを有する。
本発明による積層は、いずれかの機能層であって、その直接上の誘電層に酸化ケイ素層を有するいずれかの機能層の上にあり、かつそれと直接接触する酸化亜鉛をベースとするバリア層を含んでなる。この酸化亜鉛をベースとするバリア層は、酸化物の金属質の部分の少なくとも50原子%、好ましくは少なくとも60原子%、より好ましくは少なくとも70原子%、なおより好ましくは少なくとも80原子%の量でZnを含んでなる。好ましくは、バリア層は酸化亜鉛からなり、任意選択的にアルミニウムでドーピングされる。より好ましくは、バリア層は、純粋なZnOの層(iZnOと示される)、または多くとも10重量%、好ましくは約2重量%の割合で、アルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛の層(AZOと示される)である。そのようなバリアが、高い機械的耐性および低曇りを提供するために不可欠であることが発見された。
好ましい実施形態において、積層は、好ましくは酸化亜鉛からなり、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた、各機能層の上にあって、かつそれと直接接触する酸化亜鉛をベースとするバリア層を含んでなる。これは、良好な視覚による美観を提供しながら、熱処理に対する耐性、機械的および化学的耐性に関するコーティングの全体的な安定性のさらなる改善を促進し得る。
酸化亜鉛をベースとするバリア層は、多くとも35nmまたは多くとも30nm、好ましくは多くとも25nmまたは多くとも20nm、より好ましくは1〜20nm、2〜18nm、または3〜18nmの厚さを有し得る。
本発明の好ましい実施形態において、基板から出発して第1の誘電層(すなわち最も低い誘電層)は、基板と直接接触する酸化物の層を含んでなる。有利には、基板と直接接触する上記酸化物の層は、Zn、Sn、TiおよびZrから選択される少なくとも1つの材料の酸化物の層である。好ましくは、これは、亜鉛スズの割合が、約50−50重量%に近い、例えば、それぞれ、52−48重量%(ZnSnO)の亜鉛スズ混合酸化物の層である。亜鉛スズ混合酸化物は、それが良好な析出速度、良好な耐久性を示すため、かつコーティング積層の熱処理後、曇りを発生させる傾向をあまり有さないため、有利であり得る。
基板と直接接触する酸化物の層は、好ましくは、少なくとも5nm、8nmまたは10nm、より好ましくは少なくとも15nm、なおより好ましくは少なくとも20nmの厚さを有する。そのような最小の厚さの値は、特に、熱処理されていない製品の耐化学性を確実にし得るが、熱処理に対する製品の耐性も確実にし得る。
有利には、機能層の下の各誘電層(すなわち、単一機能層構成積層における第1の誘電層、二重機能層構成積層の第1および第2の誘電層など)は、上記機能層と直接接触する酸化亜鉛をベースとする層を含んでなる。そのような層は、「シード層」と呼ばれることもあり、その上の銀の成長を促進する。酸化亜鉛をベースとする上記層は、酸化亜鉛からなるか、または任意選択的に、一般に多くとも10重量%、好ましくは約2重量%の割合で他の金属、例えば、アルミニウムでドーピングされていてもよい。これは、好ましくは、多くとも15nm、好ましくは1.5〜10nm、より好ましくは2〜8nmの厚さを有する。
誘電層は、本明細書に本質的として記載される直接接触が守られる限り、上記のもの以外の1つ以上の層:例えば、金属酸化物、窒化物または酸窒化物、好ましくは、ZnO、TiO、SnO、Si、ZrO、亜鉛スズ混合酸化物、またはチタンジルコニウム混合酸化物からなる誘電体物質の1つ以上の層を追加的に含んでなってもよい。亜鉛スズ混合酸化物の場合、約50−50重量%の亜鉛スズの割合、または約90−10重量%の亜鉛スズの割合を示すことができる。高屈折率材料の存在は、グレイジングの光透過の増加をさらに促進し得る。これは、例えば、Ti、NbおよびZrから選択される1つの元素を含んでなる酸化物、好ましくは、例えば、約65/35の重量比Ti/Zrのチタンジルコニウム混合酸化物であることができる。
単一、二重、または三重機能層構成積層の誘電層は、nmで表される以下の光学的厚さを示してもよい。
Figure 2016525054
いくつかの実施形態において、最後の最上誘電層は、積層の最後の層である保護トップコートを含んでなる。これは、好ましくは、TiおよびZrから選択される少なくとも1つの元素を含んでなる酸化物または準化学量論的酸化物からなり、好ましくは、例えば、約65/35の重量比Ti/Zrのチタンジルコニウム混合酸化物からなる。そのような層は、グレイジングの化学的および/または機械的耐久性を改善し得る。この保護トップコートは、有利には少なくとも2nm、好ましくは少なくとも3nmの厚さを有し、好ましくは、その厚さは、多くとも20nm、多くとも15nmまたは多くとも12nm、より好ましくは多くとも10nmまたは多くとも9nmである。
本発明のいくつかの実施形態において、薄層の積層は、基板から出発して、
(i)27〜45nmの厚さを有する、亜鉛スズ混合酸化物の層と、
(ii)1〜8nmの厚さを有し、層(iii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛の層と、
(iii)7〜16nmの厚さを有する、銀をベースとする機能層と、
(iv)1〜32nm、好ましくは1〜18nm、より好ましくは1〜5nmの厚さを有し、層(iii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛のバリア層と、
(v)15〜35nmの厚さを有する、亜鉛スズ混合酸化物の層または酸化亜鉛をベースとする層と、
(vi)20〜50nm、好ましくは20〜30nmの厚さを有する、有利にはPECVDによって析出された酸化ケイ素の層と、
(vii)任意選択的に、2〜10nmの厚さを有する、チタンジルコニウム混合酸化物の層と
を少なくとも含んでなるか、またはそれらからなる。
本発明の他の実施形態において、薄層の積層は、基板から出発して、
(i)25〜35nmの厚さを有する、酸化チタンの層と、
(ii)1〜8nmの厚さを有し、層(iii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛の層と、
(iii)10〜16nmの厚さを有する、銀をベースとする機能層と、
(iv)1〜18nm、好ましくは1〜5nmの厚さを有し、層(iii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛のバリア層と、
(v)5〜35nmの厚さを有する、酸化チタンをベースとする層と、
(vi)任意選択的に、亜鉛スズ混合酸化物の層と、
(vii)任意選択的に、窒化ケイ素の層と、
(層(vi)は、層(vii)がない場合、多くとも35nmの厚さを有するか、または
層(vii)は、層(vi)がない場合、多くとも35nmの厚さを有するか、または
層(vi)および(vii)は、一緒に多くとも35nmの厚さを有する)
(viii)層(vi)と、存在する場合、層(vii)との20〜45nmの全厚さに対して、多くとも45nmの厚さを有する、有利にはPECVDによって析出された酸化ケイ素の層と、
(ix)任意選択的に、2〜10nmの厚さを有する、チタンジルコニウム混合酸化物の層と
を少なくとも含んでなるか、またはそれらからなる。
本発明のさらなる実施形態において、薄層の積層は、基板から出発して、
(i)27〜45nmの厚さを有する、亜鉛スズ混合酸化物の層と、
(ii)1〜8nmの厚さを有し、層(iii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛の層と、
(iii)7〜16nmの厚さを有する、銀をベースとする機能層と、
(iv)1〜35nm、好ましくは1〜18nmの厚さを有し、層(iii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛のバリア層と、
(v)20〜100nm、好ましくは20〜80nmの厚さを有する、有利にはPECVDによって析出された酸化ケイ素の層と、
(vi)任意選択的に、2〜10nmの厚さを有する、チタンジルコニウム混合酸化物の層と
を少なくとも含んでなるか、またはそれらからなる。
本発明のなおさらなる実施形態において、薄層の積層は、基板から出発して、
(i)27〜45nmの厚さを有する、亜鉛スズ混合酸化物の層と、
(ii)1〜8nmの厚さを有し、層(iii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛の層と、
(iii)7〜16nmの厚さを有する、銀をベースとする機能層と、
(iv)1〜18nm、好ましくは1〜8nmの厚さを有し、層(iii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛のバリア層と、
(v)任意選択的に、5〜20nmの厚さを有する、亜鉛スズ混合酸化物の層または酸化亜鉛をベースとする層と、
(vi)20〜125nm、好ましくは20〜100nmの厚さを有する、有利にはPECVDによって析出された酸化ケイ素の層と、
(vii)1〜8nmの厚さを有し、層(viii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛の層と、
(viii)7〜16nmの厚さを有する、銀をベースとする機能層と、
(ix)1〜18nm、好ましくは1〜8nmの厚さを有し、層(viii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛のバリア層と、
(x)適切に一緒にされる場合、10〜70nmの厚さを有する、亜鉛スズ混合酸化物の層または/および酸化亜鉛をベースとする層と、
(xi)任意選択的に、2〜10nmの厚さを有する、チタンジルコニウム混合酸化物の層と
を少なくとも含んでなるか、またはそれらからなる。
有利には、厚いSiO層が使用される場合の再結晶による曇りを最小にするか、または回避するために、そのような層は、亜鉛スズ混合酸化物の層または酸化亜鉛をベースとする層などの別の誘電体物質によって分離された2つの層に分離されてもよい。上記実施形態において、これは、例えば、以下の配列をもたらすことができる:(iv)−(v)−(vi)−(v)−(vi)−(vii)。
本発明のさらに他の実施形態において、薄層の積層は、基板から出発して、
(i)27〜45nmの厚さを有する、亜鉛スズ混合酸化物の層と、
(ii)1〜8nmの厚さを有し、層(iii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛の層と、
(iii)7〜16nmの厚さを有する、銀をベースとする機能層と、
(iv)1〜18nm、好ましくは1〜8nmの厚さを有し、層(iii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛のバリア層と、
(v)適切に一緒にされる場合、10〜70nmの厚さを有する、亜鉛スズ混合酸化物の層または/および酸化亜鉛をベースとする層と、
(vi)1〜8nmの厚さを有し、層(vii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛の層と、
(vii)7〜16nmの厚さを有する、銀をベースとする機能層と、
(viii)1〜18nm、好ましくは1〜8nmの厚さを有し、層(vii)と接触する、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛のバリア層と、
(ix)任意選択的に、5〜20nmの厚さを有する、亜鉛スズ混合酸化物の層または酸化亜鉛をベースとする層と、
(x)10〜125nm、好ましくは20〜100nmの厚さを有する、有利にはPECVDによって析出された酸化ケイ素の層と、
(xi)任意選択的に、2〜10nmの厚さを有する、チタンジルコニウム混合酸化物の層と
を少なくとも含んでなるか、またはそれらからなる。
本発明によるグレイジングパネルは、好ましくは、複数のグレイジングで、例えば、二重または三重グレイジングとして使用される。それらは、以下の特性を有利に示し得る。
Figure 2016525054
Figure 2016525054
本発明のいくつかの実施形態によると、コーティング積層は「自己適合性」である。これは、コーティングされた基材が、テンパリングまたは屈曲型の熱処理を受ける時、光学的および/またはエネルギー的特性の変化がないか、あるいはわずかしかないことを意味する。これは、同一の用途のため、例えば、建築物正面内で、熱処理されていない製品および熱処理された製品を互いに隣に配置することができるという利点を有する。以前は、逆に、非性質ガラスのための一方、テンパリングまたは屈曲されるガラスのための他方の2種類のコーティング積層を並行して開発および製造することが必要であったが、これは特に、研究および開発努力に関して、およびロジスティックスに関しての両方で複雑である。
別の態様によると、本発明は、請求項16によって定義されるように、薄層の積層による透明基板のコーティング法を提供する。従属請求項は、本発明の好ましい、および/または他の態様を定義する。
本発明は、これに関して、赤外線を反射するn層の機能層およびn+1層の誘電層であって、n≧1であり、各機能層は誘電層によって包囲されている、赤外線を反射するn層の機能層およびn+1層の誘電層を含んでなる薄層の積層により透明基板をコーティングする方法を提供する。そのような方法は、機能層より上の少なくとも1つの誘電層の一部として、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)によって、酸化ケイ素から本質的になる層を析出するステップと、いずれかの機能層であって、その直接上の誘電層に酸化ケイ素層を有するいずれかの機能層の上にあり、かつそれと直接接触する酸化亜鉛をベースとするバリア層を析出するステップとを含んでなる。
プラズマ強化化学蒸着(PECVD)は、基板上でガス状態(蒸気)から固体状態に薄膜を析出するために一般に使用されるプロセスである。化学反応がこのプロセスに関与し、これは、反応するガスのプラズマの作成の後に生じる。PECVDは、いずれのプラズマ:非熱プラズマ(平衡外)または熱プラズマ(平衡)も使用して実行することができる。非熱プラズマが一般に好まれる。電子、イオンまたはラジカルなどのプラズマの活性実体は、化学的前駆体の解離または活性化をもたらすことができる。プラズマを平衡外に保持するに、減圧で作動することがしばしば必要である。既知のPECVD技術の多くは、したがって、低圧プラズマを使用する。好ましくは、本発明による酸化ケイ素から本質的になる層の析出は、低圧PECVDによって製造される。
プラズマは、商業的に入手可能な既知のデバイスを利用する供給源を通して発生させることができる。プラズマ供給源として、PBS(プラズマビーム供給源)供給源、PDP(ペニング放電プラズマ)供給源、マイクロ波供給源およびICP(誘導結合プラズマ)供給源が記載されてもよい。PBS供給源では、中空カソードプラズマ供給源(例えば、国際公開第2010/017185号パンフレットを参照のこと)および線形デュアルビームプラズマ供給源(デュアルビームPBSTM)であって、特にGPi由来のもの(General Plasma Inc.)が記載されてもよい。磁電管スパッタリングと比較すると、PECVDは、より低い温度を有するプラズマに接近し、これは、より多くの異なる材料の析出を可能にする。
好ましくは、酸化ケイ素から本質的になる層の析出は、マイクロ波供給源、中空カソード供給源またはデュアルビームプラズマ供給源を使用するPECVDによって製造される。酸化ケイ素から本質的になる層以外の積層の薄層の析出は、好ましくは、磁電管スパッタリングによって製造される。有利には、両プロセス、PECVDおよび磁電管スパッタリングは、同一生産ラインで統合することができ、PECVD供給源は、マグネトロンコーティング装置のコ−ティング領域に配置される。
本発明によるPECVDプロセスに使用することができるケイ素の前駆体は、シラン、ジシラン、シロキサン(中でも、TMDSO(テトラメチルジシロキサン)およびHMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)が好ましい)、シラザン、シリルアミン(中でも、TSA(トリシリルアミン)が好ましい)、シリコンアルコキシド(中でも、TEOS(テトラエチルオルトシリケート))が好ましい)、およびシラノールである。シラン、TMDSO、HMDSOおよびTSAが好ましい。
本発明の実施形態は、一例としてのみ、比較例1〜15とともに、実施例1〜10を参照して、さらに説明される。実施例および比較例の全ての厚さの値は、nmで与えられる。他に明示されない限り、酸化ケイ素層はPECVDによって析出された。幅1メートルの構成の国際公開第2010/017185号パンフレットに記載の種類の中空カソード供給源によるいくつかは、以下の条件下であった:20kWのAC、中心供給から約95sccmのTSA前駆体フロー、300nm/m/分の記録された動的析出速度。マイクロ波供給源による他のものは、以下の条件下であった:3kW、120sccmのHMDSO前駆体、1000sccmのO、60nm/m/分の動的析出速度。
以下の表中、以下の略語を使用する。
ZnSnO 亜鉛スズ混合酸化物
ZSO 約52−48重量%の亜鉛スズの割合の亜鉛スズ混合酸化物
ZnO:Al 酸素雰囲気で金属標的から析出された、アルミニウムがドーピングされた酸化亜鉛
AZO 中性雰囲気でセラミック標的から析出された、アルミニウムがドーピングされた酸化亜鉛
AlSiN アルミニウムシリコン混合窒化物
ZnSnO:Al アルミニウムがドーピングされた亜鉛スズ混合酸化物
TiO チタンの準化学量論的酸化物
AlN 窒化アルミニウム
SiN 窒化ケイ素
比較例1
本発明によらない以下の薄層の積層は、ガラス基板上で磁電管スパッタリングによって析出された。
Figure 2016525054
これは、欧州特許第1140721号明細書の教示によるコーティング積層に相当する。これは、それぞれ、3.34Ω/□および3.80Ω/□の熱処理の前後のシート抵抗を示す。肉眼による検査では、熱処理された製品は、許容できない曇りおよび斑点を示す。
実施例9と比較して、これは、熱処理後の曇りおよび斑点を最小にするか、または回避するために、第2の誘電層に酸化ケイ素層を有する利点を実証する。
比較例2および3
本発明によらない以下の薄層の積層は、ガラス基板上で磁電管スパッタリングによって析出された。
Figure 2016525054
いずれの熱処理の前にも、それらの耐化学性を測定するために、クリーブランド試験を実行する。結果は不良であり、1日後ですでに、変色は肉眼で見ることができ、3日後にはそれはさらに明確である。
比較により、本発明による実施例は、クリーブランド試験の1日後、または3日後、肉眼で見えるいずれの変色も示さない。これは、熱処理されていない製品のより良好な耐化学性に関して、好ましくは、特に、基板と直接接触する酸化物の層を有することの利点を実証する。
比較例4〜9
金属質チタンバリアを含む表Iによる単一銀および二重銀コーティング積層は、厚さ3mmのガラス基板上に析出された。酸化ケイ素層は、中空カソードPECVDによって析出され、積層の他の層は、磁電管スパッタリングによって析出された。これらは、本発明によるコーティング積層ではない。
熱処理された試料のブラシ試験(ABブラシ)、曇り(AB曇り)、放射率(AB E)およびシート抵抗(AB Rs[Ω/□])の得点を表に示す(熱処理は、730℃で、単一銀積層には3分15秒間、二重銀積層には4分間実行した)。全ての比較例は、これらの特性に関して、少なくとも1つの許容できない値(表の下線を引かれた値)を示す。比較例4および比較例5または比較例6および比較例7を比較することによって、例えば、Tiバリアの厚さのわずかな増加が、ブラシ得点を改善するが、曇りを増加させることがわかる。
これは、PECVD酸化ケイ素層を組み込み、かつ金属質バリアを有するコーティング積層に関して、低い曇り値および良好な摩耗に対する耐性を同時に達成することが不可能であることを示す。
そのうえ、熱処理前後の比較例6〜9によるコーティングの反射における色を比較することによって、本発明者らは、そのような積層が、10より高いΔEで、自己適合性からかけ離れていることに気付いた。
実施例1〜5、ならびに比較例10および11
表IIによる単一銀コーティング積層は、厚さ3mmのガラス基板上に析出された。本発明による実施例1〜5の酸化ケイ素層は、中空カソードPECVDによって析出され、本発明によらない比較例10および11の酸化ケイ素層は、磁電管スパッタリングによって析出された。積層の他の層は、磁電管スパッタリングによって析出された。
熱処理された試料のブラシ試験(ABブラシ)、曇り(AB曇り)、放射率(AB E)およびシート抵抗(AB Rs[Ω/□])の得点を、コーティング側面上の反射におけるΔE値とともに表に示す(熱処理は、730℃で3分15秒間実行した)。
本発明による全ての実施例は、熱処理後の摩耗に対する耐性、曇り、放射率およびシート抵抗に関して、良好な結果を示す。それらはさらに、自己適合性に関して、5.0未満、好ましくは3.0未満、より好ましくは2.0未満のΔEによる良好な結果を示す。逆に、磁電管スパッタリングによって析出された酸化ケイ素を組み込んでいる試料は、これらの特性に関して、少なくとも1つの許容できない値(表の下線を引かれた値)を示す。
加えて、実施例1において以下の特性を測定した。
Figure 2016525054
実施例6〜8、ならびに比較例12および13
表IIIによる二重銀コーティング積層は、厚さ3mmのガラス基板上に析出された。本発明による実施例6〜8の酸化ケイ素層は、中空カソードPECVDによって析出され、本発明によらない比較例12および13の酸化ケイ素層は、磁電管スパッタリングによって析出された。積層の他の層は、磁電管スパッタリングによって析出された。
熱処理された試料のブラシ試験(ABブラシ)、曇り(AB曇り)、放射率(AB E)およびシート抵抗(AB Rs[Ω/□])の得点を表に示す(熱処理は、730℃で4分間実行した)。
本発明による全ての実施例は、熱処理後の摩耗に対する耐性、曇り、放射率およびシート抵抗に関して、良好な結果を示す。逆に、磁電管スパッタリングによって析出された酸化ケイ素を組み込んでいる試料は、これらの特性に関して、少なくとも1つの許容できない値(表の下線を引かれた値)を示す。
加えて、実施例6において以下の特性を測定した。
Figure 2016525054
Figure 2016525054
Figure 2016525054
Figure 2016525054
実施例9
本発明による以下の薄層の積層は、厚さ4mmのガラス基板上に析出された。
Figure 2016525054
マイクロ波PECVDによって析出した酸化ケイ素層以外、全てのコーティングは、磁電管スパッタリングによって析出した。
実施例9において、700℃で4分間の熱処理の前後に、以下の特性を測定した。そのうえ、肉眼による検査では、熱処理された製品は、許容できない曇りおよび斑点を示さなかった。
Figure 2016525054
比較例14
実施例9と同様であるが、SiOが存在せず、したがって、本発明によらない積層は、磁電管スパッタリングによって、厚さ4mmのガラス基板上に析出された。
Figure 2016525054
様々な試験(以下に記載される)に関する性能を実施例9および比較例14の間で比較したところ、コーティング硬度に及ぼすPECVD SiOトップコートの有益な効果が示された。
Figure 2016525054
実施例10
本発明による以下の薄層の積層は、厚さ4mmのガラス基板上に析出された。
Figure 2016525054
マイクロ波PECVDによって析出した酸化ケイ素層以外、全てのコーティングは、磁電管スパッタリングによって析出した。
比較例15
実施例10と同様であるが、SiOが存在せず、したがって、本発明によらない積層は、磁電管スパッタリングによって、厚さ4mmのガラス基板上に析出された。
Figure 2016525054
AWRT試験(以下に記載される)に関する性能を実施例10および比較例15の間で比較したところ、コーティング硬度に及ぼすPECVD SiOトップコートの有益な効果が再び示された。
Figure 2016525054
最終的に、実施例10および比較例15の試料を、5分間、様々なpHの溶液に浸漬し、次いで乾燥させた。浸漬および乾燥の前後に色を測定し、色変化ΔEを算出したところ、コーティング化学耐性及ぼすPECVD SiOトップコートの有益な効果が示された。
Figure 2016525054
ブラシ試験
「ブラシ試験」または「湿潤ブラシ試験」は、こすり洗いすることによって生じる浸食に対するコーティングの耐性を評価するために使用される。この試験の完全な詳細は、ASTM規格D2486−00に開示される。コーティングされたガラスの試料に、試験方法Aを実行した。試料を、1000サイクルの間、毛ブラシを用いて、(脱ミネラル水で)湿潤こすり洗いした。次いで、それらの劣化を肉眼で観察し、比較した。得点は、1〜5で割り当てられ、1は劣化がないことを意味し、5は非常に劣化したこと(全コーティング剥離)を意味する。
洗浄試験
「洗浄試験」は、洗浄によって生じる浸食に対するコーティングの耐性を評価するために使用される。40×50cmの正方形の試料を、脱ミネラル水で作動される工業用ガラス洗濯機に導入する。試料が回転ブラシと接触している間、前方移動は60秒間停止される。試験1では、ブラシは同時にスイッチを切られるが、試験2では、それらが回転し続ける。両方の場合において、水は作動し続ける。
劣化を肉眼で観察し、比較する。得点は、1〜6で割り当てられ、1は劣化がないことを意味し、6は非常に劣化したこと(全コーティング剥離)を意味する。
テイバー試験
「テイバー試験」は、摩擦によって生じる浸食に対するコーティングの耐性を評価するために使用される別の試験である。10×10cmの正方形の試料は、65〜75rpmの速度で回転する板金上で維持される。2本の平行の加重されたアームのそれぞれは、水平軸のまわりを自由に回転する1つの特定の小さいアブレーシブホイールを有する。ホイールは、フェルトストライプ(DIN 68861により、ホイールに取り付けられて、Erichsenによって供給される)によって被覆される。それぞれのホイールは、500gの質量である、それぞれのアームに適用された重量下で試験される試料の上に位置する。試料は、湿潤(脱ミネラル水で)こすり洗い、または乾燥されてもよい。アブレーシブホイールと回転支持板の組み合わせは、試料上でアブレーシブクラウンを作成し、これは、コーティング硬度に多少一致する。全500回の回転後に試験を受けた各試料に1〜6の得点が与えられ、1は高度に耐性のコーティングを示す最良の得点であり、6は最低の得点である。
AWRT
「自動ウェブ摩擦試験」(AWRT)は、再び、浸食に対するコーティングの耐性を評価するために使用される試験である。綿布で被覆されたピストン(参照:ADSOLによって供給されるCODE 40700004)をコーティングと接触させ、表面上で振動させる。ピストンは、直径17mmの指に作用する33Nの力を有するように重量を有する。コーティングされた表面上の綿の摩耗は、一定数のサイクル後、コーティングに損害を与える(剥離する)。試料上で離れた距離において、試験を250および500サイクル実行する。変色および/またはひっかき傷が試料上で見られるかを決定するため、人工の空の下で試料を観察する。AWRT得点は1〜10の規模で与えられ、10は高度に耐性のコーティングを示す最良の得点である。

Claims (19)

  1. 赤外線を反射するn層の機能層およびn+1層の誘電層であって、n≧1であり、各機能層は誘電層によって包囲されている、赤外線を反射するn層の機能層およびn+1層の誘電層を含んでなる薄層の積層がコーティングされた透明な基板を含んでなるグレイジングにおいて、機能層の上の少なくとも1層の誘電層が酸化ケイ素から本質的になる層を含んでなること、および前記積層が、いずれかの機能層であって、その直接上の前記誘電層に酸化ケイ素層を有するいずれかの機能層の上にあり、かつそれと直接接触する酸化亜鉛をベースとするバリア層を含んでなることを特徴とする、グレイジング。
  2. 酸化ケイ素から本質的になる前記層が、10nmを超える厚さを有することを特徴とする、請求項1に記載のグレイジング。
  3. 前記積層が、それぞれの機能層の上にあり、かつそれと直接接触する酸化亜鉛をベースとするバリア層を含んでなることを特徴とする、請求項1または2に記載のグレイジング。
  4. 前記バリア層が、任意選択的にアルミニウムでドーピングされた酸化亜鉛からなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のグレイジング。
  5. 前記バリア層が、多くとも35nm、好ましくは1〜25nmの厚さを有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のグレイジング。
  6. 前記第1の誘電層が、前記基板から出発して、前記基板と直接接触する酸化物の層を含んでなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のグレイジング。
  7. 前記基板と直接接触する前記酸化物の層が、亜鉛スズ混合酸化物の層または酸化チタンの層であることを特徴とする、請求項6に記載のグレイジング。
  8. 前記基板と直接接触する前記酸化物の層が、少なくとも10nmの厚さを有することを特徴とする、請求項6または7に記載のグレイジング。
  9. 前記赤外線を反射する機能層が、銀をベースとする層であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のグレイジング。
  10. 機能層の下のそれぞれの誘電層が、前記機能層と直接接触する酸化亜鉛をベースとする層を含んでなることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のグレイジング。
  11. 前記酸化亜鉛をベースとする層が、多くとも15nm、好ましくは1〜10nmの厚さを有することを特徴とする、請求項10に記載のグレイジング。
  12. 機能層より上の少なくとも1つの誘電層が、酸化亜鉛をベースとするバリア層と、酸化ケイ素から本質的になる層との間に、前記バリア層および前記酸化ケイ素から本質的になる層とは異なる金属酸化物の少なくとも1つの層を含んでなることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載のグレイジング。
  13. 最後の誘電層が、酸化亜鉛をベースとするバリア層と、酸化ケイ素から本質的になる層との間に、亜鉛スズ混合酸化物または酸化チタンの少なくとも1つの層を含んでなることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載のグレイジング。
  14. 前記酸化ケイ素から本質的になる層が、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)によって得られることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載のグレイジング。
  15. 前記酸化ケイ素から本質的になる層が、632nmの波長において1E−4未満の減衰係数、少なくとも1.466の屈折率、および多くとも3原子%の炭素含有量を有することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載のグレイジング。
  16. 赤外線を反射するn層の機能層およびn+1層の誘電層であって、n≧1であり、各機能層は誘電層によって包囲されている、赤外線を反射するn層の機能層およびn+1層の誘電層を含んでなる薄層の積層により透明基板をコーティングする方法において、機能層より上の少なくとも1つの誘電層の一部として、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)によって、酸化ケイ素から本質的になる層を析出するステップと、いずれかの機能層であって、その直接上の前記誘電層に酸化ケイ素層を有するいずれかの機能層の上にあり、かつそれと直接接触する酸化亜鉛をベースとするバリア層を析出するステップとを含んでなることを特徴とする方法。
  17. 前記酸化ケイ素から本質的になる層の析出が、低圧PECVDによって実行されることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  18. 前記酸化ケイ素から本質的になる層の析出が、マイクロ波供給源、中空カソード供給源またはデュアルビームプラズマ供給源を使用するPECVDによって実行されることを特徴とする、請求項16または17に記載の方法。
  19. 前記酸化ケイ素から本質的になる層以外の前記積層の前記薄層の析出が、磁電管スパッタリングによって実行されることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一項に記載の方法。
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