JP2016524044A - 高融点金属体のスリップおよび圧力鋳造 - Google Patents

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Abstract

様々な実施形態では、エンジニアード粒子サイズ分布を有する粉末は、凝集剤または解膠剤等の添加剤を必要とすることなく、均質な部品を製造するようにスリップ鋳造または圧力鋳造される。成形部品を製造するための方法は、0.15ミクロン〜0.5ミクロンのd10、0.6ミクロン〜1ミクロンのd50、および2.4ミクロン〜3ミクロンのd90の粒度分布を有する粉末を、本質的に水から成る液体中に懸濁させ、それによってスリップを形成することと、成形部品の所望の形状にほぼ等しい形状を有する型内にスリップを導入することと、その後、粉末を含むグリーン体を製造するように、少なくとも液体の一部がスリップから流れ出ることを可能にすることと、成形部品を製造するようにグリーン体を焼結させることとを含む。

Description

(関連出願)
本出願は、2013年6月4日に出願された米国仮特許出願第61/830,892号の利益、およびそれに対して優先権を主張する。上記文献の全開示内容は、参照することによって本明細書において援用される。
(技術分野)
様々な実施形態では、本発明は、加圧有りまたは加圧無しのスリップ(slip)鋳造に関し、特に、金属体のそのようなスリップ鋳造または圧力鋳造に関する。
(背景)
粉末冶金法は、様々な種類の最終金属部品の製作に利用されている。例えば、可撓性バッグは、金属粉末で充填され、最終圧縮形状および部品寸法に近似する型内に配置され得る。バッグおよび型は、密閉され、冷間静水圧プレスが、金属粉末の圧縮された「グリーン体」を形成するのに利用される。グリーン体は、その後、その密度を増大させ、続いて最終的な所望の寸法に機械加工されるように焼結され得る。このような粉末冶金法は、特定の用途のために有用である一方、最後部分がより複雑な形状を有する場合、それらの有用性は制限される。形状がより複雑になるほど、より多くの余分な粉末が、プレス時の割れを防止するために、袋と型内に配置される必要がある。したがって、焼結部品の重量の、最終的な機械加工成形部品の新しい重量に対する割合は、4:1を超える場合があり、その結果、高い加工コスト、材料費、および人件費を招き得る。さらに、このような粉末冶金法を用いて製作された部品は、それらの理論密度の94%を超える最終的な焼結密度をほとんど達成しない。このような部分はまた、不利なことに、例えば、40ミクロンを上回る大きな粒子サイズを有し得る。
複雑形状の製造に利用される別の粉末冶金法は、スリップ鋳造であり、ここでは、「スリップ」、すなわち、微細な金属粉末の水中懸濁液と、(コロイド力に対する粉末安定化のための)分散剤と、(スリップ粘度の制御および鋳造促進のための)1つ以上の溶媒と、鋳造形状を強化するためのバインダーとが型内に配置され、液体が引き抜かれ、その結果得られるグリーン体が緻密化と強度のために焼結される。残念ながら、スリップ鋳造は、典型的には、粉末の沈降や凝集を防止し、所望のスリップ粘度を維持する解膠剤または懸濁助剤の使用を必要とする。このような解膠剤は、例えば、アルコール類、他の有機液体、またはアルギン酸塩(例えば、アンモニウムおよびアルギン酸のナトリウム塩)を含む。このような添加剤の使用は、スリップ鋳造プロセスのためのコスト、複雑さ、環境への影響および材料取扱いの要件を増大させる。
上記の観点から、外来添加剤を使用せず、高い部品密度および小さな最終粒子サイズを可能にする、複雑な金属部品を製作するための簡略化された粉末冶金ベースの技法が必要とされる。
(要約)
本発明の様々な実施形態によれば、金属部品(または「製造体」)は、鋳造時における有機または無機の添加懸濁助剤の使用の必要性を回避するように、特定の粉末サイズ分布を有する金属粉末のスリップ鋳造または圧力鋳造を用いて製造される。金属粉末は、本質的に、水、例えば、脱イオン(DI)水を含む、またはそれから成る液体中に懸濁され、鋳造用型に注入される。前述したように、本液体は、凝集または解膠添加剤を全く含まない。加えて、好適な実施形態は、本質的に、1つ以上の金属のみから成る粉末を利用し、結合剤または可塑剤等の固体または粉末剤を含まない。型は、多孔質(例えば、石膏を含むか、または本質的に石膏から成ってもよい)であり、粉末が懸濁される液体は、毛管作用を介して型に引き込まれる。その結果生じるグリーン体は、その密度を増加させるように焼結され、(所望の場合および/または必要に応じて)最終部品を形成するように最終機械加工が行われる。金属粉末は、例えば、1つ以上の高融点金属を含むまたは本質的にそれから成り得る。例えば、金属粉末は、タングステン(W)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ジルコニウム(Zr)、モリブデン(Mo)、および/またはチタン(Ti)を含み得る、またはそれから本質的に成り得る。
概して、スリップは、例えば、スリップが型に注入されるとき、ダイラタントまたはチキソトロープ流を示さず、むしろ、スリップの粘度は、好ましくは、スリップに負荷されるせん断速度の関数(すなわち、せん断速度の変化)として概ね一定である。さらに、本発明の好適な実施形態では、スリップおよび/または型は、スリップ内の金属粉末の混合または沈降を促進するような攪拌(例えば、かき回し、振とう、回転、および/または振動)はされず、むしろ、スリップ内の粉末粒子のエンジニアード粒子サイズ分布が、鋳造前および鋳造中におけるスリップ内の粉末沈降に対する抵抗を提供する(すなわち、好適な実施形態では、スリップは、例えば、コロイド的に不安定あるいは準安定ではなく、コロイド的に安定である)一方、攪拌の不在下で、スリップ自体の低抵抗注入性を促進する。同様に、本発明の好適な実施形態では、電圧または電流は、鋳造プロセス中の型またはスリップに対し、沈降動作に影響を及ぼすようには印加されない。加えて、グリーン体および成形部品(焼結の前後)は、概して、機能的または機械的に傾斜されず、すなわち、部品は、組成、微細構造、機械的特性、気孔率、残留応力、結晶粒径、粒子サイズ等のあるとしてもごくわずかな勾配を示すのみである。代わりに、本発明の実施形態によって作られる製造体および部品の機械的および機能的特性(例えば、未焼結または焼結部品の結晶粒径ならびに/またはスリップおよび/もしくはグリーン体の粉末粒子サイズ)は、様々な(あるいは全ての)方向で実質的に均質である。さらに、本発明の実施形態は、酸性または塩基性のpH調節剤を実質的に含まないスリップを特徴とするが、このような薬剤は、好適な実施形態で使用される金属粉末粒子に悪影響(例えば、腐食および/または化学反応)を及ぼし、概して、本明細書に記載のスリップのエンジニアリングコロイド安定性には必要とされない。
本明細書中で使用されるように、用語「製造体」、「部品」、および「物品」は、(粉末の単なる粒子とは対照的に)スラブのような簡単な形状だけでなく、るつぼならびに凸部および/または凹部の付いた他の体積体等より複雑な形状を有するバルク三次元の物体を指す。複雑形状の場合、(プロセス関連の収縮を全く考慮しない)最終形状は、典型的には、(バルク圧縮に対するものとしての)鋳造および焼結で形成され、その後に機械加工され得る。
ある側面では、本発明の実施形態は、成形部品を製造する方法を特徴とする。粉末は、水を含む、または本質的に水から成る液体中に懸濁され、それによってスリップを形成する。粉末は、0.15ミクロン〜0.5ミクロンのd10、0.6ミクロン〜1ミクロンのd50、および2.4ミクロン〜3ミクロンのd90の粒度分布を有し、ここで粒度分布YのdXは、X%の粒子がサイズYを下回ることを意味する。スリップは、所望の成形部品形状とほぼ等しい形状を有する型内に導入される。粉末の粒度分布は、(i)凝集および/または沈降による粉末の液体からの分離を実質的に防止する、ならびに(ii)液体中での粉末粒子の実質的に均一な分布を維持する。その後、少なくとも一部の液体は、スリップから流れ出るようにされ、粉末を含むまたは粉末から本質的に成るグリーン体を作り出し、グリーン体は、成形部品を製造するために焼結される。
本発明の実施形態は、以下のうちの1つ以上を、任意の種々の異なる組み合わせで含み得る。粉末の粒度分布は、約0.3ミクロンのd10、約0.8ミクロンのd50、約2.7ミクロンのD90としてもよい。焼結後、成形部品は、理論密度の約95%〜約99%、または理論密度の97%〜99%の密度を有し得る。焼結後、成形部品は、約10ミクロン〜約20ミクロンの粒径(例えば、平均粒径)を有し得る。粉末は、例えば、1つ以上の高融点金属等、1つ以上の金属を含み得るまたは本質的にそれから成り得る。粉末は、タングステン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、モリブデン、および/またはチタンを含み得るまたは本質的にそれから成り得る。グリーン体は、水素中で焼結され得る。グリーン体は、約3000°F〜約5000°Fの温度で焼結され得る。
粉末は、約0.42ミクロンのd10、約1.8ミクロンのd50、および約3.8ミクロンのd90の粒度分布を有する初期粉末を提供することと、初期粉末の一部を解凝することと、解凝された初期粉末の一部を初期粉末の第2の部分とブレンドすることとによって製造され得る。初期粉末の一部は、ボールミルによって解凝され得る。グリーン体の密度は、理論密度の約30%〜約40%であってもよい。液体は、本質的に脱イオン水から成り得る。型は多孔質でもよい。スリップからの実質的に全ての液体は、グリーン体を成形するように型内に流し込まれ得る。スリップおよび型はいずれも、スリップが型に導入された後およびグリーン体が作られる前に、攪拌(例えば、振とう、かき混ぜ、振動、および/または回転等)されないでよい。超大気圧(静水圧であってもよい)は、スリップを型に導入する間および/または後に、型および/またはスリップに適用され得る。粉末は、グリーン体内に実質的に均質(すなわち、グリーン体の内部に、粒子または結晶粒サイズの顕著な勾配またはバンドが形成されない等)に分布され得る。型は、実質的にスリップのみを含み得る。成形部品は、所望のサイズおよび/または形状に機械加工され得る。
別の側面では、本発明の実施形態は、成形部品を製造する方法を特徴とする。粉末は、凝集または解膠添加剤なしで水中に懸濁され、それによって、スリップが形成される。スリップは、成形部品の所望の形状にほぼ相補的な(すなわち、スリップをその内部に導入するための所望形状にほぼ等しい空間を囲む)形状を有する型内に、その間に、水から粉末を実質的に分離(および/または粉末が水中で沈殿もしくは沈降)することなく導入される。その後、少なくとも液体の一部は、スリップから流れ出るようにされ、粉末を含むまたは本質的に粉末から成るグリーン体を製造し、グリーン体は、成形部品を製造するように焼結される。
本発明の実施形態は、以下のうちの1つ以上を、任意の種々の異なる組み合わせで含み得る。粉末は、(i)凝集または沈殿の少なくとも1つによる水からの粉末の分離を実質的に防止し、かつ(ii)粉末粒子の実質的に均質な分布を液体中に維持する、粒度分布を有し得る。粒度分布は、0.15ミクロン〜0.5ミクロンのd10、0.6ミクロン〜1ミクロンのd50、および2.4ミクロン〜3ミクロンのd90であり得、ここで粒度分布YのdXは、X%の粒子がサイズYを下回ることを意味する。粉末は、(例えば、タングステン等の高融点金属等)1つ以上の金属を含み得る、または本質的にそれから成り得る。超大気圧は、スリップを型に導入する間および/または後に、型および/またはスリップに適用され得る。型は、実質的にスリップのみを含み得る。
これらおよび他の目的は、本明細書に開示される本発明の利点および特徴とともに、以下の説明、添付図面、および請求項への参照を通して、より明らかになるであろう。さらに、本明細書に記載される様々な実施形態の特徴は、相互に排他的ではなく、種々の組み合わせおよび順列で存在し得ることが理解されるべきである。本明細書で使用されるように、用語「約」および「実質的に」は、±10%を意味し、いくつかの実施形態では±5%を意味する。用語「から本質的に成る」は、本明細書において別様に定義されない限り、機能に寄与する他の物質を除くことを意味する。それにもかかわらず、そのような他の物質は、集合的にまたは個別に、微量で存在し得る。本明細書で使用されるように、「本質的に少なくとも1つの金属からなる」は、金属または2種もしくはそれを上回る金属の混合物を意味するが、金属と非金属元素または酸素もしくは窒素等の化学種との間の化合物(例えば、金属窒化物または金属酸化物等)を意味せず、このような非金属元素または化学種は、例えば、不純物として、集合的または個別に微量で存在し得る。
添付の図面では、同類の参照記号は、概して、異なる図を通して同じ部分を参照する。また、図面は必ずしも一定の縮尺で描かれたものではなく、代わりに、概して、本発明の原理を説明することに強調が置かれる。以下の記述では、本発明の様々な実施形態は、以下の図面を参照して記述される。
図1は、本発明の様々な実施形態による、型に導入されたスリップの模式的断面である。 図2は、本発明の様々な実施形態による、型内でのグリーン体の模式的断面である。 図3は、本発明の様々な実施形態による、鋳造後の物品の模式的断面である。 図4は、本発明の様々な実施形態による、鋳造物品のミクロ組織を描示する顕微鏡写真である。 図5A−5Cは、本発明の様々な実施形態による、圧力鋳造を介する物品製作の模式的断面である。 図5A−5Cは、本発明の様々な実施形態による、圧力鋳造を介する物品製作の模式的断面である。 図5A−5Cは、本発明の様々な実施形態による、圧力鋳造を介する物品製作の模式的断面である。
(詳細な説明)
追加された懸濁助剤を必要とせずにスリップおよび圧力鋳造を可能にするため、本発明の実施形態によって利用される金属粉末は、粉末沈降速度とスリップの粘度との間の有利な比率を維持する粒度分布(PSD)を有する。様々な実施形態では、金属粉末は、0.15ミクロン〜0.5ミクロンのd10、例えば、0.3ミクロン、0.6ミクロン〜1ミクロンのPSDd50、例えば、0.8ミクロン、および2.4ミクロン〜3ミクロンのPSDd90、例えば、2.7ミクロンのPSDを有する。(当業者には公知のように、XのPSDd10値は、粉末粒子の10%がXを下回るサイズを有することを示す。)所望のPSDを有する粉末は、例えば、市販粉末の解凝およびブレンドを介して調製され得る。様々な実施形態では、スリップは、0.7〜1.3Pa−s、好ましくは、0.9〜1.1Pa−sの粘度を有する。これとは対照的に、従来のPSDを有する粉末の懸濁助剤なしでの使用は、典型的には、高沈降速度および(例えば0.5Pa−sを下回る)低粘度を招き、スリップ鋳造には不向きである。
例えば、ある実施形態では、小さなフィッシャーサブシーブサイザ(FSSS)粒径を有するタングステン粉末が識別される。(当業者に知られているように、FSSS粒子サイズは、完全に球形の粉末粒子を仮定し、通気性によって決定される平均粒径を表す。)ある実施形態では、原料粉末のFSSS粒子径は、0.5ミクロン〜1ミクロン、例えば、0.7ミクロンである。例えば、初期粉末は、H.C. Starck GmbH(Goslar, Germany)から市販される、0.7ミクロンのFSSS粒子径を有するHC70Sタングステン粉末でもよい。このような粉末は、0.42ミクロンのd10、1.8ミクロンのd50、および3.8ミクロンのd90のPSDを有し得る。初期粉末の全部または一部は、例えば、粉末の凝集を減少させるような炭化タングステン粉砕ボールを用いたボールミルまたは粉末の凝集を低減もしくは実質的に排除するのに十分な時間の超音波処理(すなわち、超音波エネルギーの適用)によって解凝され得る。
ある実施形態では、粉末ブレンドは、その後に、所望の粒度分布を有する粉末を形成するように初期粉末の未粉砕部分をすでに解凝された部分とブレンドすることによって製造され得る。例示的な粉末ブレンドは、例えば、未粉砕粉末を重量で60%〜80%(例えば、70%)および解凝済粉末を重量で20%〜40%(例えば、30%)含み得る。HC70Sタングステン粉末を初期粉末として利用するある実施形態では、結果として得られる粉末ブレンドは、0.3ミクロンのd10、0.8ミクロンのd50、および2.7ミクロンのd90のPSDを有してもよい。
エンジニアード粒度分布を有する粉末が作られた後、粉末は、水、例えば、DI水、を含む、または本質的にそれから成る液体中に懸濁される。結果として得られるスリップは、好ましくは、体積で30%〜40%(例えば、約35%)の固体粒子を含む。図1に示すように、スリップ100は、例えば、石膏、樹脂、1つ以上のポリマー材料(例えば、ポリスチレン)を含む、またはそれから本質的に成る型および/または予備焼結された部品の所望の形状および寸法(すなわち、焼結後、実質的に所望の最終形状および寸法の部品を提供する形状および寸法)を有する焼き石膏型等の多孔質の型110に注入される。本発明の様々な実施形態では、以下でより詳細に記載されるように、スリップ100を型110に充填する際に外部圧力がかけられる。例えば、スリップ100は、大気圧を超える圧力で型110内に圧送され得る。鋳造スリップ100の密度は、重量法によって求められる、例えば、30%〜40%、例えば、約34%であってもよい。粉末を懸濁する液体は、その後、図2に示すように、型110内に吸収され、その結果、グリーン体200が型110によって成形される。図3に示すように、グリーン体200は、型110から除去され、その後、高密度化のために焼結され、焼結部品300を形成する。高圧空気および/または真空は、型110からグリーン体200の除去を容易にするためにライン530、540を(共にまたは順に)介して適用され得る。例示的実施形態では、グリーン体200は、水素雰囲気中で焼結される。焼結は、約3000°F〜約5000°F、例えば、約4000°Fの温度で、約2時間〜約7時間、例えば、約5時間かけて行われ得る。
焼結後、部分300は、約30ミクロンを下回る、例えば、約10ミクロン〜約20ミクロンの粒径を有し得る。部分300の密度は、理論密度の約95%〜約99%、例えば、約97%であり得る。部品は、鋳造形態のままおよび焼結形態のままで利用され得または、例えば、るつぼ、熱シールド、シームレスチューブ、またはその他の中空もしくは円錐形状等の所望の形状に機械加工され得る。図4は、本発明の実施形態による、W粉末から作られた部品300のミクロ組織の光学顕微鏡写真である。図4に示すように、部分300の粒径は、約10ミクロン〜約20ミクロンの範囲にある。図4に、部品300の粒子は、フェリシアン化カリウム(K3Fe(CN)6)、水酸化カリウム(KOH)、および水の混合物であることが当業者に知られているMurakamiの腐食液によるエッチングを介して発現される。
本発明の実施形態は、金属部品を形成するように、エンジニアードPSDを有する粉末の圧力鋳造を利用する。図5Aは、本発明の実施形態で利用し得る圧力鋳造装置500を描示する。示されるように、装置500は、型110の変形または破損を防止しつつ、スリップに付与される圧力に抵抗し得、機械的に強く剛性の高い1つ以上の材料を含み得るまたは本質的にそれから成り得る圧力ジャケット510内に、部分的または実質的に収容された型110を特徴とする。示されるように、圧力ジャケット510(および型110)は、型110からの鋳造部品の除去を容易にするために分割され得る複数の異なる部分(図5Cを参照)から構成され得る。図5A−5Cの圧力ジャケット510は、圧力ジャケット部品510−1、510−2から構成されるものとして描示される。スリップ100は、スリップ100が加圧下で圧送され得るスリップ供給ライン520を介して型110内に導入される。装置500はまた、鋳造中にスリップ100を加圧する、例えば、高圧空気(またはその他のガス、例えば、不活性ガス)を導入するための圧力ライン530、540をも含み得る。例えば、第1の超大気圧の(すなわち、大気圧よりも高い圧力を有する)空気は、型110とスリップ100に圧力を加えるように圧力ライン530内に導入され得、第1の超大気圧を下回る第2の圧力の空気または真空のいずれかが、圧力ライン540を介して適用され得る。適用された圧力は、実質的に静水圧であってもよく、それは、有利には、(例えば、鋳造中のスリップ100からの水の流出増加により)鋳造プロセスに必要な時間を減少させ得、および/または結果として得られるグリーン体の密度を増加(および/または他の機械的特性を向上)させる。約10バールを上回る、約20バール上回る、さらには約40バールを上回る圧力が、本発明の様々な実施形態による鋳造中に加えられ得る。
図5Bは、スリップ100がスリップ供給ライン520を介して型110内に導入された後の装置500を描示する。スリップ100の導入後、圧力は、図5Aを参照して上述したように、型110内のスリップ100に加えられ、その結果、型110によってグリーン体200が成形される。図5Cに示されるように、圧力ジャケット510および/または金型110は、金型110からのグリーン体200の除去を容易にするように複数の部分に分割され得る。圧力鋳造の後、グリーン体200は、高密度化、焼結部品300の製造のために焼結され得る。例示的実施形態では、グリーン体200は、水素雰囲気中で焼結される。焼結は、約3000°F〜約5000°F、例えば、約4000°Fの温度で、約2時間〜約7時間、例えば、約5時間かけて行われ得る。
本明細書で使用される用語および表現は、限定のためではなく、説明のための用語および表現として使用され、このような用語および表現の使用には、示され記述された特徴またはその一部の任意の等価物を排除する意図はない。加えて、本発明の特定の実施形態を説明したが、本明細書に開示された概念を組み込んだ異なる実施形態が本発明の精神および範囲から逸脱することなく使用され得ることは、当業者には明らかであろう。したがって、記載された実施形態は、全ての点で、単なる例示であり、限定ではないものとして考慮されるべきである。

Claims (24)

  1. 成形部品を製造するための方法であって、前記方法は、
    0.15ミクロン〜0.5ミクロンのd10、0.6ミクロン〜1ミクロンのd50、および2.4ミクロン〜3ミクロンのd90の粒度分布を有する粉末を、本質的に水から成る液体中に懸濁させ、それによってスリップを形成することであって、YのdXという粒度分布は、X%の粒子がサイズYを下回ることを意味する、ことと、
    前記成形部品の所望の形状にほぼ等しい形状を有する型内に前記スリップを導入することであって、前記粉末の前記粒度分布は、(i)凝集または沈殿の少なくとも1つによる前記液体からの前記粉末の分離を実質的に防止し、(ii)粉末粒子の実質的に均質な分布を前記液体中に維持する、ことと、
    その後、前記粉末を含むグリーン体を製造するように、少なくとも前記液体の一部が前記スリップから流れ出ることを可能にすることと、
    前記成形部品を製造するように前記グリーン体を焼結させることと
    を含む、方法。
  2. 前記粉末の前記粒度分布は、約0.3ミクロンのd10、約0.8ミクロンのd50、および約2.7ミクロンのd90である、請求項1に記載の方法。
  3. 焼結後、前記成形部品は、理論密度の約95%〜約99%の密度を有する、請求項1に記載の方法。
  4. 焼結後、前記成形部品は、約10ミクロン〜約20ミクロンの粒径を有する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記粉末は、1つ以上の金属を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記粉末は、1つ以上の高融点金属を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記粉末は、タングステン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、モリブデン、またはチタンのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記粉末は、タングステンを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記グリーン体は、水素中で焼結される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記グリーン体は、約3000°F〜約5000°Fの温度で焼結される、請求項1に記載の方法。
  11. 約0.42ミクロンのd10、約1.8ミクロンのd50、および約3.8ミクロンのd90の粒度分布を有する初期粉末を提供することと、
    前記初期粉末の一部を解凝することと、
    前記初期粉末の前記解凝された一部と前記初期粉末の第2の部分とをブレンドすることと
    を含むプロセスによって前記粉末を製造することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記初期粉末の前記一部は、ボールミルによって解凝される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記グリーン体の密度は、理論密度の約30%〜約40%である、請求項1に記載の方法。
  14. 前記液体は、本質的に脱イオン水から成る、請求項1に記載の方法。
  15. (i)前記型は、多孔質であり、(ii)前記スリップからの実質的に全ての液体は、前記グリーン体を形成するように前記型に流れ込む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記スリップおよび前記型はいずれも、前記スリップが前記型に導入された後で撹拌されない、請求項1に記載の方法。
  17. 前記スリップを前記型に導入する間または後に、前記型または前記スリップの少なくとも1つに超大気圧を加えることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記粉末は、前記グリーン体内で実質的に均質に分布される、請求項1に記載の方法。
  19. 前記成形部品を所望のサイズおよび/または形状に機械加工することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  20. 成形部品を製造する方法であって、前記方法は、
    凝集または解膠添加剤なしで粉末を水中に懸濁させ、それによってスリップを形成することと、
    その間に、前記水から前記粉末を実質的に分離させずに、前記成形部品の所望の形状とほぼ相補的な形状を有する型内に前記スリップを導入することと、
    その後、前記粉末を含むグリーン体を作るように前記液体の少なくとも一部が前記スリップから流れ出ることを可能にすることと、
    前記成形部品を製造するように前記グリーン体を焼結することと
    を含む、方法。
  21. 前記粉末は、(i)凝集または沈殿の少なくとも1つによる前記水からの前記粉末の分離を実質的に防止し、かつ(ii)粉末粒子の実質的に均質な分布を前記液体中に維持する、粒度分布を有する、請求項20に記載の方法。
  22. 前記粒度分布は、0.15ミクロン〜0.5ミクロンのd10、0.6ミクロン〜1ミクロンのd50、および2.4ミクロン〜3ミクロンのd90であり、YのdXという粒度分布は、X%の粒子がサイズYを下回ることを意味する、請求項21に記載の方法。
  23. 前記粉末は、1つ以上の金属を含む、請求項20に記載の方法。
  24. 前記スリップを前記型に導入する間または後に、前記型または前記スリップの少なくとも1つに超大気圧を加えることをさらに含む、請求項20に記載の方法。
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