JP2016523512A - 苦味を修飾する化合物を特定するアッセイ - Google Patents

苦味を修飾する化合物を特定するアッセイ Download PDF

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Abstract

本発明は、本明細書に開示される、本出願者らによるTAS2R受容体TAS2R1、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44、TAS2R46およびTAS2R60に対するアゴニストの発見に基づくものである。上記受容体にアゴニストを割り当てることによって、苦味を修飾する化合物を特定するアッセイが可能になる。例えば、本発明は、これらのアゴニストによる苦味を抑制する化合物を特定する方法を提供する。本発明はほかにも、これらのアゴニストによる苦味を選択的に抑制する化合物を特定する方法を提供する。本発明はさらに、これらのアゴニストによる苦味を模倣する化合物を特定する方法を提供する。本発明はこのほか、これらのアゴニストによる苦味を増強する化合物を特定する方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は苦味修飾物質を特定するアッセイに関する。
(関連出願の相互参照)
本願は、2013年4月24日に出願された米国特許仮出願第61/815,592号の優先権を主張するものである。優先出願の開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
(配列表)
本願に付随する配列表は紙コピーの代わりにテキスト形式で提供され、参照により本明細書に組み込まれる。配列表を含むテキストファイルの名称は002298−0036−WO1−Sequence−Listing.txtである。このテキストファイルは大きさが111,410バイトであり、2014年4月23日に作成されたものである。
味覚、例えばヒトの味覚は少なくとも5種類の従来の味、すなわち甘味、酸味、塩味、苦味およびうま味(美味しい味)を感知することができる。植物、食物、食物成分および栄養素を含めた多くの栄養物には苦味物質が含まれ、かつ/または苦味がある。さらに、健康状態を維持または改善するのに重要な多くの医薬物質には苦味物質が含まれ、かつ/または苦味がある。コーヒー、ビールおよびダークチョコレートを含めた特定の食品および消費者製品には望ましい苦味があるが、多くの状況では、消費者はこのような苦味を嫌う。例えば、多くの消費者が特定の苦味物質および/または苦味の知覚を嫌って、望ましくない苦味物質または苦味のある食物または医薬品を避け、望ましくない苦味物質のレベルが軽減されている食物および医薬品や、苦味が少ないか苦みが全くない食物および医薬品を好む。このような望ましくない苦味物質を含み、かつ/望ましくない苦味がある製品に対する嫌忌は、口腔および/または消化管に存在する苦味受容体の活性化が仲介する苦味物質および/または苦味の知覚が原因であると考えられる。多くの場合、消費者が苦味物質および/または苦味を嫌うことから、苦味物質を含み、かつ/または苦味のある栄養素または保存剤を所望のレベルで使用できないため、食物の栄養価および安全性の向上が妨げられたり、阻止されたりする。ほかにも、一部の医薬品の苦味物質または苦味に対する嫌悪または嫌忌が、その医薬品を使用するために処方されたレジメンの順守に悪影響を及ぼす。
例えば、食品の生産に使用されるいくつかの添加剤、保存剤、乳化剤および食料品には苦味物質が含まれ、かつ/または苦味がある。このような添加剤、保存剤、乳化剤および食料品は食品の味に影響を及ぼし得る一方で、食品の保存期限、栄養価または食感の向上に重要なものでもある。例えば、高血圧および心血管疾患が増加する傾向にあるのは、西洋型食餌のナトリウム摂取量が多いことに一部原因があるとされてきた。したがって、塩化ナトリウムを塩味のある別の化合物で代用するのが望ましい。最もよく用いられている塩化ナトリウムの代用品は塩化カリウムであるが、一部の者には塩味のほかに苦味があると感じられる。塩化カリウムの苦味によって、苦味に感受性の高い者に望ましくない苦味を引き起こさずに食品中の塩化ナトリウムに代えて塩化カリウムを使用できる範囲が限られてくる。
また別のよく用いられる食品添加物の乳酸ナトリウムには、幅広い抗菌作用に加え、腐敗および病原菌の増殖を抑制する効果があり、食品(例えば、肉製品および家禽製品)の保存期限を延ばし、安全性を増大させるのによく用いられる。しかし、乳酸ナトリウムはそのナトリウム含有量のため、保存剤として望ましくない場合がある。乳酸ナトリウムの代わりに、これと同程度の抗菌性がある乳酸カリウムが用いられてきた。しかし、乳酸カリウムを用いても苦味が生じるため、望ましくない苦味を引き起こさずに食品中の乳酸ナトリウムに代えて乳酸カリウムを使用できる範囲が限られてくる。
さらに、肥満および糖尿病の発生率が上昇しているのは、食事の多くが糖摂取量の多いものであることに一部原因があるとされてきた。したがって、糖を甘味のある別の化合物で代用するのが望ましい。食品中の糖分を減らすのに使用し得る人工糖および天然糖による代用品を用いると苦味が生じることが多く、この場合も同じく、好ましくない苦味を引き起こさずに食品中の糖に代えてこれらの糖を使用できる範囲が限られてくる。例えば、よく用いられている糖の代用品にアセスルファムKがあり、これにも甘味のほかに苦味がある。
理論に制限されるものではないが、苦味、甘味および旨味の味物質および化合物が通常、Gタンパク質共役受容体を介して味応答を誘発するのに対して、塩味および酸味の味物質および化合物は通常、イオンチャネルを介して味応答を誘発するとする仮説が提唱されている。苦味受容体は、苦味物質に応答して細胞内カルシウム濃度の変化を誘導するGタンパク質共役受容体のTAS2R(T2Rとも呼ばれる)ファミリーに属する。TAS2R受容体は味覚特異的Gタンパク質、ガストデューシンを介して作用する。TAS2Rファミリーには少なくとも25の異なるメンバーが存在し、苦味の知覚が複数の異なる味物質受容体の相互作用を含む複雑なものであることが示唆される。TAS2Rメンバーの一部、例えばTAS2R60は、リガンドが同定されていないオーファン受容体である。口腔および/または消化管の苦味受容体の活性化および/またはシグナル伝達を修飾することができる化合物には、消費者が苦味物質または苦味のレベルが高くなったことを知覚することによってこのような製品を嫌うことなく、食品および医薬品に苦味物質または苦味のある物質を所望のレベルで使用することを可能にする効果があると考えられる。いくつかの場合には、苦味受容体および苦味の遮断物質または修飾物質により、口腔および/または消化管に存在する苦味受容体および/または味覚伝達シグナル伝達機構を介した苦味物質および/または苦味の知覚を軽減し得る。
調理および製薬では従来、甘味剤および塩を含めた他の味物質を用いて苦味をマスクしていた。しかし、この方法は、場合によっては食品の他の味/風味/印象(例えば、苦味がない、または望ましい苦味がある)を変化させたり、マスクしたり、阻害したりすることがあるため、望ましくない、または不十分なものである。さらに、この方法でこのような食品または医薬品中に存在する苦味を完全にマスクすることができたことはほとんどない。このような理由から、マスキング剤の代わりに、またはこれに加えて苦味を軽減する化合物が好ましい。
したがって、苦味物質または苦味の知覚を除去する、修飾する、または軽減させるか、口腔および/または消化管の苦味受容体のこれに対応する活性化を低下させるために苦味物質を含むか苦味のある食品、消費者製品および医薬品に添加し得る化合物を特定するアッセイを提供するのが望ましい。同様に、他の苦味受容体を活性化しない化合物(すなわち、オフターゲット作用のある化合物)を特定するのが望ましい。
本発明は、本明細書に開示される、本出願者らによるTAS2R受容体TAS2R1、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44、TAS2R46およびTAS2R60に対するアゴニストの発見に基づくものである。上記受容体にアゴニストを割り当てることによって、アゴニストに応答する苦味などの味を修飾する化合物を特定するアッセイが可能になる。例えば、本発明は、これらのアゴニストによる苦味を抑制する化合物を特定する方法を提供する。本発明はほかにも、これらのアゴニストによる苦味を選択的に抑制する化合物を特定する方法を提供する。本発明はさらに、これらのアゴニストによる苦味を模倣する化合物を特定する方法を提供する。本発明はこのほか、これらのアゴニストによる苦味を増強する化合物を特定する方法を提供する。
苦味を抑制する化合物を特定する方法
本発明の1つの態様は、カリウム塩による苦味を抑制する化合物を特定する方法を提供する。いくつかの実施形態では、この方法は、第一の細胞および第二の細胞を準備し、第一の細胞および第二の細胞がそれぞれ1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現し、第一の細胞と第二の細胞が同じ1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現すること;第一の細胞と、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を活性化する味物質とを接触させること;第二の細胞と、被験化合物および味物質とを接触させること;第一細胞および第二の細胞の苦味受容体活性化をアッセイすること;ならびに第一の細胞の苦味受容体活性化と、第二の細胞の苦味受容体活性化とを比較することを含み、第二の細胞の苦味受容体活性が第一の細胞の苦味受容体活性よりも低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味の抑制物質である。カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60から選択され得る。
いくつかの実施形態では、この方法は、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞を準備すること;細胞と、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を活性化する味物質とを接触させること;苦味受容体活性化の第一のアッセイを実施すること;細胞を洗浄すること;細胞と、被験化合物および味物質とを接触させること;苦味受容体活性化の第二のアッセイを実施すること;ならびに第一のアッセイの苦味受容体活性化と、第二のアッセイの苦味受容体活性化とを比較することを含み、第二のアッセイの苦味受容体活性が第一のアッセイの苦味受容体活性よりも低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味の抑制物質である。
本発明の別の態様は、カリウムイオンによる苦味を抑制する化合物を特定する方法を提供する。いくつかの実施形態では、この方法は、第一の細胞および第二の細胞を準備し、第一の細胞および第二の細胞がそれぞれ1つまたは複数のカリウムイオン応答性苦味受容体を発現し、第一の細胞と第二の細胞が同じ1つまたは複数のカリウムイオン応答性苦味受容体を発現すること;第一の細胞と、1つまたは複数のカリウムイオン応答性苦味受容体を活性化する味物質とを接触させること;第二の細胞と、被験化合物および味物質とを接触させること;第一の細胞および第二の細胞の苦味受容体活性化をアッセイすること;ならびに第一の細胞の苦味受容体活性化と、第二の細胞の苦味受容体活性化とを比較することを含み、第二の細胞の苦味受容体活性が第一の細胞の苦味受容体活性よりも低い場合、被験化合物はカリウムイオンによる苦味の抑制物質である。カリウムイオン応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14およびTAS2R44から選択され得る。
いくつかの実施形態では、味物質はカリウム含有味物質または普遍的苦味化合物である。カリウム含有味物質は、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択され得る。任意選択で、普遍的苦味化合物は安息香酸デナトニウムまたはサッカリンデナトニウムである。
いくつかの実施形態では、味物質は、KCl、乳酸カリウムまたはアセスルファムKのいずれでもない。このような実施形態では、カリウム含有味物質は、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択され得る。
苦味を選択的に抑制する化合物を特定する方法
本発明の1つの態様は、カリウム塩による苦味を選択的に抑制する化合物を特定する方法を提供する。いくつかの実施形態では、この方法は、第一の細胞系パネルおよび第二の細胞系パネルであって、各パネルが1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞系を含み、各受容体が少なくとも1つの細胞系に発現し、各パネルが同じ細胞系を含む、パネルを準備すること;第一のパネルの各細胞系と、カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも2つを活性化する味物質とを接触させること;第二のパネルの各細胞系と、被験化合物および味物質とを接触させること;第一のパネルおよび第二のパネルの各細胞系の苦味受容体活性化をアッセイすること;ならびに第一のパネルの各細胞系の苦味受容体活性化と、第二のパネルの対応する細胞系の苦味受容体活性化とを比較することを含み、カリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞系のうち少なくとも2つの細胞系について、第二のパネルの方が第一のパネルよりも苦味受容体活性が低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味の選択的抑制物質である。いくつかの実施形態では、カリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞系のうち少なくとも3つの細胞系について、第二のパネルの方が苦味受容体活性が低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制する。いくつかの実施形態では、カリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞系のうち少なくとも4つの細胞系について、第二のパネルの方が苦味受容体活性が低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制する。いくつかの実施形態では、カリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞系のうち少なくとも5つの細胞系について、第二のパネルの方が苦味受容体活性が低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制する。いくつかの実施形態では、カリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞系のうち少なくとも6つの細胞系について、第二のパネルの方が苦味受容体活性が低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制する。いくつかの実施形態では、カリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞系のうち少なくとも7つの細胞系について、第二のパネルの方が苦味受容体活性が低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制する。いくつかの実施形態では、カリウム塩応答性苦味受容体を発現する各細胞系について、第二のパネルの方が苦味受容体活性が低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制する。いくつかの実施形態では、第一のパネルおよび第二のパネルの各細胞系は、TAS2R1、TAS2R3、TAS2R4、TAS2R5、TAS2R7、TAS2R8、TAS2R9、TAS2R10、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R40、TAS2R41、TAS2R43、TAS2R44、TAS2R45、TAS2R46、TAS2R47、TAS2R48、TAS2R49、TAS2R50、TAS2R55およびTAS2R60からなる群より選択される苦味受容体を発現し、各受容体は各パネルの少なくとも1つの細胞系に発現する。いくつかの実施形態では、第一のパネルの各細胞系を苦味受容体活性化のアッセイの後に洗浄しての第二の細胞系パネルとする。カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60から選択され得る。
いくつかの実施形態では、味物質はカリウム含有味物質または普遍的苦味化合物である。カリウム含有味物質は、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択され得る。任意選択で、普遍的苦味化合物は安息香酸デナトニウムまたはサッカリンデナトニウムである。
いくつかの実施形態では、味物質は、KCl、乳酸カリウムまたはアセスルファムKのいずれでもない。このような実施形態では、カリウム含有味物質は、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択され得る。
苦味を模倣する化合物を特定する方法
本発明の1つの態様は、カリウム塩による苦味を模倣する化合物を特定する方法を提供する。いくつかの実施形態では、この方法は、第一の細胞系パネルおよび第二の細胞系パネルであって、各パネルが1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞系を含み、各受容体が少なくとも1つの細胞系に発現し、各パネルが同じ細胞系を含む、パネルを準備すること;第一のパネルの各細胞系と、ネガティブ対照とを接触させること;第二のパネルの各細胞系と、被験化合物とを接触させること;第一のパネルおよび第二のパネルの細胞系の苦味受容体活性化をアッセイすること;ならびに第一のパネルの各細胞系の苦味受容体活性化と、第二のパネルの対応する細胞系の苦味受容体活性化とを比較することを含み、被験化合物が第二のパネルと第一のパネルとで同じカリウム塩応答性苦味受容体の活性を誘導する場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を模倣する。いくつかの実施形態では、第一のパネルおよび第二のパネルの各細胞系は、TAS2R1、TAS2R3、TAS2R4、TAS2R5、TAS2R7、TAS2R8、TAS2R9、TAS2R10、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R40、TAS2R41、TAS2R43、TAS2R44、TAS2R45、TAS2R46、TAS2R47、TAS2R48、TAS2R49、TAS2R50、TAS2R55およびTAS2R60からなる群より選択される苦味受容体を発現し、各受容体は各パネルの少なくとも1つの細胞系に発現する。いくつかの実施形態では、第一のパネルの各細胞系を苦味受容体活性化のアッセイの後に洗浄して第二の細胞系パネルとする。いくつかの実施形態では、ネガティブ対照は、被験化合物を添加する前のアッセイ緩衝液である。カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60から選択され得る。
苦味を増強する化合物を特定する方法
本発明の1つの態様は、カリウム塩による苦味を増強する化合物を特定する方法を提供する。いくつかの実施形態では、この方法は、それぞれ1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第一の細胞および第二の細胞を準備すること;第一の細胞と、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を活性化する味物質とを接触させること;第二の細胞と、被験化合物および味物質とを接触させること;第一の細胞および第二の細胞の苦味受容体活性化をアッセイすること;ならびに第一の細胞の苦味受容体活性化と、第二の細胞の苦味受容体活性化とを比較し、第二の細胞の苦味受容体活性の方が第一の細胞の苦味受容体活性よりも高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味の増強物質であることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞を準備すること;細胞と、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を活性化する味物質とを接触させること;苦味受容体活性化の第一のアッセイを実施すること;細胞を洗浄すること;細胞と、被験化合物および味物質とを接触させること;苦味受容体活性化の第二のアッセイを実施すること;ならびに第一のアッセイの苦味受容体活性化と、第二のアッセイの苦味受容体活性化とを比較することを含み、第二のアッセイの苦味受容体活性の方が第一のアッセイの苦味受容体活性よりも高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味の増強物質である。カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60から選択され得る。
いくつかの実施形態では、味物質はカリウム含有味物質または普遍的苦味化合物である。カリウム含有味物質は、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択され得る。任意選択で、普遍的苦味化合物は安息香酸デナトニウムまたはサッカリンデナトニウムである。
いくつかの実施形態では、味物質は、KCl、乳酸カリウムまたはアセスルファムKのいずれでもない。このような実施形態では、カリウム含有味物質は、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択され得る。
上記のいずれかの方法では、カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも1つが任意選択で、TAS2R38およびTAS2R39からなる群より選択される。
上記のいずれかの方法では、苦味受容体がGタンパク質と複合体を形成し得る。いくつかの実施形態では、Gタンパク質は、Gタンパク質、αトランスデューシンまたはαガストデューシンである。任意選択で、Gタンパク質はGα15タンパク質である。
上記のいずれかの方法では、細胞内カルシウム濃度を測定することによって苦味受容体活性を決定し得る。いくつかの実施形態では、Fluo−4またはCalcium−3色素などのカルシウム感受性蛍光色素を用いて細胞内カルシウム濃度を決定する。
上記のいずれかの方法では、方法の細胞はin vitro細胞系に存在する。任意選択で、細胞はin vitro細胞系パネルに存在する。
上記のいずれかの方法では、カリウム塩は、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムまたは硫酸カリウムであり得る。
カリウム塩がKClである場合、カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R38およびTAS2R39からなる群より選択され得る。いくつかの実施形態では、2つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択され、ここではTAS2R38およびTAS2R39の少なくとも一方が使用される。
カリウム塩がアセスルファムKである場合、カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R38およびTAS2R39からなる群より選択され得る。いくつかの実施形態では、2つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R1、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択され、ここではTAS2R38およびTAS2R39の少なくとも一方が使用される。
カリウム塩が乳酸カリウムである場合、カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44、TAS2R46およびTAS2R60からなる群より選択され得る。
カリウム塩が安息香酸カリウムである場合、カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択され得る。
カリウム塩がソルビン酸カリウムである場合、カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択され得る。
カリウム塩が硝酸カリウムである場合、カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60、任意選択でTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択され得る。
カリウム塩がリン酸カリウム(二塩基性)である場合、カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60、任意選択でTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択され得る。
カリウム塩がグルコン酸カリウムである場合、カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択され得る。
カリウム塩が酢酸カリウムである場合、カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択され得る。
カリウム塩が硫酸カリウムである場合、カリウム塩応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択され得る。
本明細書のいずれかの方法および実施形態では、TAS2R38はPAV TAS2R38であり得る。
本発明の特定の実施形態を以下の番号を付した項に記載する:
1.カリウム塩による苦味を修飾する化合物を特定する方法であって、
a)第一の細胞および第二の細胞を準備し、
各細胞が1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現し、かつ
各細胞が同じ1つまたは複数の苦味受容体を発現することと;
b)前記第一の細胞と、味物質とを接触させ、
味物質が1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を活性化することと;
c)前記第二の細胞と、被験化合物および味物質とを接触させることと;
d)前記第一の細胞および第二の細胞の苦味受容体活性化をアッセイすることと;
e)前記第一の細胞の苦味受容体活性化と、前記第二の細胞の苦味受容体活性化とを比較することと
を含み、
カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択され、
前記第二の細胞の苦味受容体活性が前記第一の細胞の苦味受容体活性と異なる場合、被験化合物がカリウム塩による苦味の修飾物質である、
方法。
2.第一の細胞を苦味受容体活性のアッセイの後に洗浄して第二の細胞とする、項1に記載の方法。
3.カリウム塩による苦味を選択的に修飾する化合物を特定する方法であって、
a)第一の細胞系パネルおよび第二の細胞系パネルを準備し、
各細胞系が1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現し、
各受容体が少なくとも1つの細胞系に発現し、かつ
第一のパネルと第二のパネルが同じ細胞系を含むことと;
b)第一のパネルの各細胞系と、味物質とを接触させ、
味物質がカリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも2つの受容体を活性化することと;
c)第二のパネルの各細胞系と、被験化合物および味物質とを接触させることと;
d)各細胞系の苦味受容体活性化をアッセイすることと
を含み、
カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択され、
カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも2つの受容体の苦味受容体活性が、第二のパネルと第一のパネルとを比較して異なる場合、被験化合物がカリウム塩による苦味の選択的修飾物質である、
方法。
4.カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも3つの受容体の苦味受容体活性が、第二のパネルと第一のパネルとを比較して異なる、項3に記載の方法。
5.カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも4つの受容体の苦味受容体活性が、第二のパネルと第一のパネルとを比較して異なる、項3に記載の方法。
6.カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも5つの受容体の苦味受容体活性が、第二のパネルと第一のパネルとを比較して異なる、項3に記載の方法。
7.カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも6つの受容体の苦味受容体活性が、第二のパネルと第一のパネルとを比較して異なる、項3に記載の方法。
8.カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも7つの受容体の苦味受容体活性が、第二のパネルと第一のパネルとを比較して異なる、項3に記載の方法。
9.カリウム塩応答性苦味受容体それぞれの受容体の苦味受容体活性が、第二のパネルと第一のパネルとを比較して異なる、項3に記載の方法。
10.各パネルが、TAS2R1、TAS2R3、TAS2R4、TAS2R5、TAS2R7、TAS2R8、TAS2R9、TAS2R10、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R40、TAS2R41、TAS2R43、TAS2R44、TAS2R45、TAS2R46、TAS2R47、TAS2R48、TAS2R49、TAS2R50、TAS2R55およびTAS2R60苦味受容体からなる群より選択される苦味受容体を発現する細胞系を含み、
各受容体が少なくとも1つの細胞系に発現し、
第一のパネルと第二のパネルが同じ細胞系を含む、
項3〜9のいずれか1項に記載の方法。
11.第一のパネルの細胞系を苦味受容体活性のアッセイの後に洗浄して第二の細胞系パネルとする、項3〜10のいずれか1項に記載の方法。
12.カリウム塩による苦味を修飾する化合物を特定する方法であって、
a)細胞を準備し、
細胞が1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現することと;
b)前記細胞と、味物質とを接触させ、
味物質が1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を活性化することと;
c)前記細胞の苦味受容体活性化をアッセイすることと;
d)前記細胞を洗浄することと;
e)前記細胞と、被験化合物および味物質とを接触させることと;
f)前記細胞の苦味受容体活性化をアッセイすることと;
g)段階(c)の前記細胞の苦味受容体活性化と、段階(f)の前記細胞の苦味受容体活性化とを比較することと
を含み、
カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択され、
段階(f)の苦味受容体活性が段階(c)の苦味受容体活性と異なる場合、被験化合物がカリウム塩による苦味の修飾物質である、
方法。
13.被験化合物と味物質の存在下での苦味受容体活性が、被験化合物無しでの味物質の存在下での苦味受容体活性よりも低い場合、被験化合物がカリウム塩またはカリウムによる苦味の抑制物質である、項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
14.被験化合物と味物質の存在下での苦味受容体活性が、被験化合物無しでの味物質の存在下での苦味受容体活性よりも高い場合、被験化合物がカリウム塩またはカリウムによる苦味の増強物質である、項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
15.カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも1つの受容体が、TAS2R38およびTAS2R39からなる群より選択される、項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
16.味物質が、カリウム含有味物質または普遍的苦味化合物である、項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
17.カリウム含有味物質が、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択される、項16に記載の方法。
18.味物質が、KCl、乳酸カリウムまたはアセスルファムKのいずれでもない、項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
19.カリウム含有味物質が、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択される、項18に記載の方法。
20.苦味受容体が、Gタンパク質と複合体を形成している、項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
21.前記Gタンパク質が、Gタンパク質、αトランスデューシンまたはαガストデューシンである、項20に記載の方法。
22.Gタンパク質がGα15タンパク質である、項21に記載の方法。
23.苦味受容体活性が、細胞内カルシウム濃度を測定することによって決定される、項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
24.カルシウム感受性蛍光色素を用いて細胞内カルシウムの濃度を決定する、項23に記載の方法。
25.カルシウム感受性蛍光色素がFluo−4またはCalcium−3色素である、項24に記載の方法。
26.前記第一の細胞および第二の細胞が、in vitro細胞系に存在する、項1〜2および項11〜25のいずれか1項に記載の方法。
27.前記第一の細胞および第二の細胞が、in vitro細胞系パネルに存在する、項1〜2および項11〜25のいずれか1項に記載の方法。
28.普遍的苦味化合物が、安息香酸デナトニウムまたはサッカリンデナトニウムである、項16〜27のいずれか1項に記載の方法。
29.カリウム塩がKClであり、カリウム塩応答性苦味受容体がTAS2R38およびTAS2R39からなる群より選択される、項1〜17および項20〜28のいずれか1項に記載の方法。
30.TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択される第二のカリウム塩応答性苦味受容体をさらに含む、項29に記載の方法。
31.カリウム塩がアセスルファムKであり、カリウム塩応答性苦味受容体がTAS2R38およびTAS2R39からなる群より選択される、項1〜17および項20〜28のいずれか1項に記載の方法。
32.TAS2R1、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16およびTAS2R44からなる群より選択される第二のカリウム塩応答性苦味受容体をさらに含む、項31に記載の方法。
33.カリウム塩が乳酸カリウムであり、カリウム塩応答性苦味受容体がTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44、TAS2R46およびTAS2R60からなる群より選択される、項1〜17および項20〜28のいずれか1項に記載の方法。
34.カリウム塩が安息香酸カリウムである、項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
35.カリウム塩がソルビン酸カリウムである、項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
36.カリウム塩が硝酸カリウムである、項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
37.カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択される、項36に記載の方法。
38.カリウム塩がリン酸カリウム(二塩基性)である、項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
39.カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択される項38に記載の方法。
40.カリウム塩がグルコン酸カリウムであり、カリウム塩応答性苦味受容体がTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択される、項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
41.カリウム塩が酢酸カリウムであり、カリウム塩応答性苦味受容体がTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択される、項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
42.カリウム塩が硫酸カリウムである、項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
43.カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択される、項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
44.カリウム塩応答性苦味受容体をさらに含み、第二のカリウム塩応答性苦味受容体がTAS2R60である、項43に記載の方法。
45.カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38およびTAS2R44からなる群より選択される、項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
46.TAS2R39およびTAS2R60からなる群より選択される第二のカリウム塩応答性苦味受容をさらに含む、項45に記載の方法。
47.カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14およびTAS2R44からなる群より選択される、項1〜41のいずれか1項に記載の方法。
48.TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R60からなる群より選択される第二のカリウム塩応答性苦味受容体をさらに含む、項47に記載の方法。
49.TAS2R38がPAV TAS2R38である、項1〜48のいずれか1項に記載の方法。
様々なカリウム塩に対するTAS2R受容体の応答性をまとめた図である。 TAS2R38およびTAS2R39がKCl(20mM)に強い機能的応答を示したことを示す図であり、この2つの受容体がKClの検出に適合していることが示唆される。TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44およびTAS2R60はKClに強い機能的応答を示すことが既に示されていた。参照により本明細書に組み込まれる未公開の国際出願PCT/US12/61400号を参照されたい。 KCl応答性受容体を発現する細胞系のKCl(丸)または溶媒(四角)の添加に応答したKClシグナル伝達の用量反応曲線を示す図である。Y軸は、最も応答性が高い細胞系に対して相対的な機能的応答のレベル(蛍光強度(RFU))を表す。X軸はlogKCl濃度(M)を表す。 TAS2R38およびTAS2R39がアセスルファムK(20mM)に強い機能的応答を示したことを示す図であり、この2つの受容体がアセスルファムKの検出に適合していることが示唆される。TAS2R1、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16およびTAS2R44はアセスルファムKに強い機能的応答を示すことが既に示されていた。参照により本明細書に組み込まれる未公開の国際出願PCT/US12/61400号を参照されたい。 アセスルファムK応答性受容体を発現する細胞系のアセスルファムK(丸)または溶媒(四角)の添加に応答したアセスルファムKシグナル伝達の用量反応曲線を示す図である。Y軸は、最も応答性が高い細胞系に対して相対的な機能的応答のレベル(蛍光強度(RFU))を表す。X軸はlogアセスルファムK濃度(M)を表す。 8つの受容体が安息香酸カリウム(20mM)に強い機能的応答を示したことを示す図であり、この8つの受容体が安息香酸カリウムの検出に適合していることが示唆される。 安息香酸カリウム応答性受容体を発現する細胞系の安息香酸カリウム(丸)または溶媒(四角)の添加に応答した安息香酸カリウムシグナル伝達の用量反応曲線を示す図である。Y軸は、最も応答性が高い細胞系に対して相対的な機能的応答のレベル(蛍光強度(RFU))を表す。X軸はlog安息香酸カリウム濃度(M)を表す。 6つの受容体が酢酸カリウム(20mM)に強い機能的応答を示したことを示す図であり、この6つの受容体が酢酸カリウムの検出に適合していることが示唆される。 酢酸カリウム応答性受容体を発現する細胞系の酢酸カリウム(丸)または溶媒(四角)の添加に応答した酢酸カリウムシグナル伝達の用量反応曲線を示す図である。Y軸は、最も応答性が高い細胞系に対して相対的な機能的応答のレベル(蛍光強度(RFU))を表す。X軸はlog酢酸カリウム濃度(M)を表す。 8つの受容体がソルビン酸カリウム(20mM)に強い機能的応答を示したことを示す図であり、この8つの受容体がソルビン酸カリウムの検出に適合していることが示唆される。 8つの受容体が硝酸カリウム(20mM)に強い機能的応答を示したことを示す図であり、この8つの受容体が硝酸カリウムの検出に適合していることが示唆される。TAS2R60の結果は予備試験のものである。 7つの受容体がグルコン酸カリウム(20mM)に強い機能的応答を示したことを示す図であり、この7つの受容体がグルコン酸カリウムの検出に適合していることが示唆される。 8つの受容体がリン酸カリウム(二塩基性)(20mM)に強い機能的応答を示したことを示す図であり、この8つの受容体がリン酸カリウム(二塩基性)の検出に適合していることが示唆される。TAS2R60の結果は予備試験のものである。 8つの受容体が硫酸カリウム(20mM)に強い機能的応答を示したことを示す図であり、この8つの受容体が硫酸カリウム(二塩基性)の検出に適合していることが示唆される。
(発明の詳細な説明)
本明細書に記載される本発明が十全に理解されるよう以下に詳細な説明を記載する。
本明細書で使用される技術用語および科学用語はすべて、別途定義されない限り、本発明が属する技術分野の当業者に一般に理解されている意味と同じ意味を有する。以下に適切な方法および材料を記載するが、本発明を実施または検証するに当たっては、本明細書に記載されるものに類似するかこれと同等の方法および材料を用いることができる。材料、方法および実施例は単に例示的なものであって、限定することを意図するものではない。本明細書で言及される刊行物、特許をはじめとする文書はいずれも、あらゆる目的においてその全体が参照により組み込まれる。
本明細書全体を通じて、「含む」(「comprise」または「comprises」もしくは「comprising」などの変化形)という単語は、記載される整数または整数のグループを包含するとともに、他のいずれの整数または整数のグループも排除しないことを意味することが理解される。文脈により別途必要とされない限り、単数形の用語は複数形を包含し、複数形の用語は単数形を包含するものとする。「〜以上」と「少なくとも〜」という用語は、本明細書では互換的に使用される。例えば、「2つ以上」と「少なくとも2つ」は互換的に使用され得る。同様に、「〜よりも低い」または「〜よりも高い」という用語は、本明細書では互換的に使用される。例えば、「AはBよりも低い」と「BはAよりも高い」は互換的に使用され得る。
「アゴニスト」、「増強物質」または「活性化物質」という用語は、苦味受容体活性を増大させることにより、苦味受容体の細胞内シグナル伝達経路の一部をなす細胞内分子の量もしくは分布または酵素の活性を変化させる化合物または物質を指す。細胞内分子の例としては、特に限定されないが、遊離カルシウム、環状アデノシン一リン酸(cAMP)、イノシトール一リン酸、イノシトール二リン酸、イノシトール三リン酸が挙げられる。酵素の例としては、特に限定されないが、アデニル酸シクラーゼ、ホスホリパーゼC、Gタンパク質共役受容体キナーゼが挙げられる。
「アンタゴニスト」、「阻害物質」または「遮断物質」という用語は、苦味受容体活性を低下させることにより、苦味受容体の細胞内シグナル伝達経路の一部をなす細胞内分子の量もしくは分布または酵素の活性を変化させる化合物または物質を指す。細胞内分子の例としては、特に限定されないが、遊離カルシウム、環状アデノシン一リン酸(cAMP)、イノシトール一リン酸、イノシトール二リン酸、イノシトール三リン酸が挙げられる。酵素の例としては、特に限定されないが、アデニル酸シクラーゼ、ホスホリパーゼC、Gタンパク質共役受容体キナーゼが挙げられる。本明細書で使用される阻害物質、アンタゴニストまたは遮断物質は、苦味受容体の全小集団または特定の小集団に作用し得る。阻害物質、アンタゴニストまたは遮断物質は、TAS2R受容体の活性を少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%低下させ得る。
「人工甘味剤」および「糖代替物」という用語は、甘味を付与するが糖よりも熱量エネルギーの少ない食品添加物を指す。いくつかの場合には、「人工甘味剤」または「糖代替物」の熱量エネルギーは無視できる程度のものである。
本明細書で使用される「苦い」または「苦味」という用語は、苦味物質を感知した後に生じる知覚または味覚を指す。以下のような属性が苦味一因となり得る:渋い、苦くて渋い、金属のような味がする、苦くて金属のような味がする、特に限定されないが冷凍焼けの味およびボール紙のような味を含めた異味、後味および望ましくない味がする、ならびに/あるいはこれらの任意の組合せ。当該技術分野では、「異味」という用語は多くの場合、「苦味」と同義であることが留意される。理論に制限されるわけではないが、この苦味の多様性は、苦味受容体が多数存在し、これらの受容体が異なる苦味物質を感知することを反映すると考えられる。本明細書で使用される苦味にはこのほか、苦味物質による苦味受容体の活性化が含まれる。本明細書で使用される苦味にはほかにも、苦味物質による苦味受容体の活性化とこれに続く下流シグナル伝達が含まれる。本明細書で使用される苦味にはこのほか、苦味物質による刺激後のシグナル伝達経路の活性化が含まれる。本明細書で使用される苦味にはさらに、苦味受容体による苦味物質の感知後にシグナル伝達によって生じる知覚が含まれる。本明細書で使用される苦味にはさらに、苦味受容体と苦味物質との接触後にシグナル伝達によって生じる知覚が含まれる。苦味は脳で知覚され得る。
「苦味受容体」という用語は、苦味物質が結合することができる受容体、通常は細胞表面受容体を指す。苦味受容体は口腔および/または口腔外組織、例えば、胃、腸および大腸を含めた消化管全体に存在する味細胞様のホルモン産生細胞に存在し得る。苦味受容体はこのほか、特に限定されないが、細胞ベースのアッセイまたは結合アッセイを含めたアッセイなどではin vitroで存在し得る。
「苦味物質」、「苦味リガンド」または「苦味化合物」という用語は、苦味受容体を活性化するか、これによって感知することができ、かつ/または対象に苦味の知覚をもたらす化合物を指す。「苦味物質」はこのほか、組み合わさって苦味受容体を活性化するか、これによって感知することができ、かつ/または対象に苦味の知覚をもたらす多様な化合物を指す。「苦味物質」はさらに、対象が摂取したときに酵素による修飾を受けて、苦味受容体を活性化するか、これによって感知することができ、かつ/または対象に苦味の知覚をもたらす化合物を指す。苦味の知覚には個人差がみられる得るため、「苦味物質」を、他の者が知覚する種類の苦味とは異なる種類の苦味をもたらす化合物とする可能性がある。苦味物質という用語はほかにも、苦味をもたらす化合物を指す。
「細胞系」または「クローン細胞系」という用語は、単一の起源細胞から生じた子孫のみからなる細胞集団を指す。本明細書で使用される細胞系は、細胞培養によりin vitroで維持され、一定分量を凍結させてクローン細胞のバンクを確立することができる。
「消費者製品」という用語は、対象が個人的に使用および/または消費するための健康および美容製品を指す。消費者製品は、特に限定されないが、液体、固体、半固体、錠剤、カプセル、トローチ、細片、粉末、ゲル、ガム、パスタ、スラリー、シロップ、エアロゾルおよびスプレーを含めた任意の形態で存在し得る。消費者製品の非限定的な例としては、栄養補助食品、栄養補給剤、リップスティック、リップバーム、石鹸、シャンプー、ガム、接着剤(例えば、歯科用接着剤)、練り歯磨き、経口鎮痛剤、口臭清涼剤、口腔洗浄剤、歯の漂白剤およびその他の歯磨き剤が挙げられる。
「接触(させること)」という用語は、アンタゴニスト、アゴニスト、修飾物質、味物質または被験化合物と、ポリペプチド(例えば、TAS2R受容体)またはポリペプチドを発現する宿主細胞との間の任意の相互作用を指し、この相互作用では、任意の少なくとも2つの成分が液相中、例えば溶液中または懸濁液中で互いに独立し得るか、例えば、実質的に平面状の表面の形態または粒子、真珠などの形態の固相と結合し得る。ポリペプチドは、TAS2R1、TAS2R3、TAS2R4、TAS2R5、TAS2R7、TAS2R8、TAS2R9、TAS2R10、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R40、TAS2R41、TAS2R43、TAS2R44、TAS2R45、TAS2R46、TAS2R47、TAS2R48、TAS2R49、TAS2R50、TAS2R55またはTAS2R60であり得る。同様に、宿主細胞は、TAS2R1、TAS2R3、TAS2R4、TAS2R5、TAS2R7、TAS2R8、TAS2R9、TAS2R10、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R40、TAS2R41、TAS2R43、TAS2R44、TAS2R45、TAS2R46、TAS2R47、TAS2R48、TAS2R49、TAS2R50、TAS2R55、TAS2R60またはその組合せを発現し得る。
「食事」という用語は、対象によって消費される食品および/または飲料品をまとめて指す。対象の「食事」にはほかにも、対象が摂取する任意の消費者製品または医薬組成物が含まれる。
「食用組成物」という用語は、通常は口腔を介した消費に適した組成物を指す(吸入などの非経口手段を介して消費される場合もある)。食用組成物は、特に限定されないが、液体、固体、半固体、錠剤、トローチ、粉末、ゲル、ガム、パスタ、スラリー、シロップ、エアロゾルおよびスプレーを含めた任意の形態で存在し得る。本明細書で使用される食用組成物には、食品、医薬組成物および消費者製品が含まれる。食用組成物という用語はほかにも、例えば、健康補助食品および栄養補給剤を指す。本明細書で使用される食用組成物にはこのほか、歯科用の治療剤、充填剤、充填材料、鋳型および研磨剤などの歯科専門家用製品を含めた、口腔内に入れても嚥下しない組成物が含まれる。「食べられる」という用語は同様の組成物を指し、一般に「食用」という用語の同義語として使用される。
「有効量」という用語は、所望の特性または結果をもたらすのに十分な量を指す。例えば、本発明のアッセイに用いる化合物の有効量とは、苦味物質を原因とする苦味の知覚を軽減することができる量のことである。通常、本発明のアッセイに用いる化合物の有効量とは、苦味物質による苦味受容体の活性化を阻害することができる量のことである。あるいは、本発明のアッセイに用いる化合物の有効量とは、別の苦味物質の非存在下で苦味受容体を活性化することができる量のことである。
「風味修飾物質」という用語は、食品などの食用組成物に添加したとき、食用組成物中に存在する風味(例えば、甘味、塩味、うま味、酸味または苦味)を修飾する(例えば、風味の知覚をマスクする、除去する、低下させる、軽減する、または増強する)化合物または化合物の混合物を指す。
「機能的苦味受容体」という語句は、操作しなくても苦味受容体を通常に発現する細胞の苦味受容体と実質的に同じ方法で既知の活性化物質または既知の阻害物質に応答する苦味受容体を指す。例えば、生理学的活性および薬理学的応答によって、苦味受容体の挙動を決定することができる。生理学的活性としては、特に限定されないが、苦味の感覚が挙げられる。薬理学的応答としては、特に限定されないが、苦味受容体が修飾物質と接触したときにみられる、苦味受容体の細胞内シグナル伝達経路の一部をなす細胞内分子の量もしくは分布または酵素の活性の変化が挙げられる。例えば、薬理学的応答としては、苦味受容体が活性化されたときの細胞内遊離カルシウムの増加または苦味受容体が遮断されたときの細胞内遊離カルシウムの減少を挙げ得る。
「修飾物質」という用語は、苦味受容体の構造、コンホメーション、生化学的特性、生物物理学的特性または機能性を正または負に変化させる化合物または物質を指す。修飾物質は、部分アゴニストまたはアンタゴニスト、選択的アゴニストまたはアンタゴニストおよび逆アゴニストを含めた苦味受容体アゴニスト(増強物質または活性化物質)またはアンタゴニスト(阻害物質または遮断物質)であり得、またアロステリック修飾物質であり得る。ある物質または化合物の修飾活性が、様々な条件または濃度、様々な形態、例えば天然型と変異型の苦味受容体および苦味受容体の様々な天然の対立遺伝子変異体(例えば、多型性によるもの)に応じて変化する場合、その物質または化合物は修飾物質である。本明細書で使用される修飾物質は、苦味受容体の活性、別の調節化合物に対する苦味受容体の応答または苦味受容体の選択性に影響を及ぼし得る。修飾物質はほかにも、別の修飾物質が苦味受容体の機能に影響を及ぼす能力を変化させ得る。修飾物質は、全小集団または特定の小集団に作用し得る。修飾物質としては、特に限定されないが、増強物質、活性化物質、阻害物質、アゴニスト、アンタゴニストおよび遮断物質が挙げられる。
本明細書で使用される「天然」タンパク質(例えば、苦味受容体)は、異種アミノ酸配列が付加も挿入もされていないタンパク質を指す。例えば、本明細書で使用される「天然苦味受容体」には、ポリペプチドレベルで発現するタグ配列を持たない苦味受容体が含まれる。本出願者らは、苦味受容体を天然苦味受容体と言うことによって、アミノ酸の置換、変異または欠失を含む苦味受容体変異体も、天然の受容体タンパク質または既知の受容体タンパク質のフラグメントまたはスプライス型である変異体も除外する意図はない。
「オフターゲット効果」という用語は、標的外の味覚受容体に対する目的外の修飾、活性化または阻害を指す。例えば、苦味修飾物質が苦味受容体の特定の小集団の活性を修飾することを目的とするものであると同時に、他の苦味受容体または甘味受容体およびうま味受容体などの他の味覚受容体の活性を修飾する場合、その苦味修飾物質はオフターゲット効果を示す。同様に、味覚修飾物質が苦味物質による苦味を修飾することを目的とする場合、それが別の味物質による味覚を修飾するか、それ自体が味覚をもたらせば、その味覚修飾物質はオフターゲット効果を示す。苦味修飾物質のオフターゲット効果によって、塩味、甘味、酸味、うま味および/またはその他の苦味の活性化または抑制が生じ得る。
「百万分率」および「ppm」という用語は、食品業界で低い溶液濃度を指すのに使用される。例えば、溶質が溶媒1000ml中1グラム存在すれば、濃度は1000ppmであり、溶質が溶媒1000ml中1000分の1グラム(0.001g)存在すれば、濃度は1ppmである。したがって、1リットル当たり1ミリグラムの濃度(すなわち、1mg/L)が1ppmに相当する。
アミノ酸および/または核酸配列に関連する「〜パーセント同一である」または「パーセント同一性」という語句は、少なくとも2つの異なる配列間の類似性を指す。このパーセント同一性は標準的なアライメントアルゴリズム、例えば、Altshulらによって記載されているBasic Local Alignment Tool(BLAST)((1990)J.Mol.Biol.,215:403 410);Needlemanらのアルゴリズム((1970)J.Mol.Biol.,48:444 453);またはMeyersらのアルゴリズム((1988)Comput.Appl.Biosci.,4:11 17)によって決定することができる。パラメータの組は、ギャップペナルティが12、ギャップ伸長ペナルティが4、フレームシフトギャップペナルティが5のBlosum 62スコア行列であり得る。このほか、ALIGNプログラム(version 2.0)に組み込まれているE.MeyersおよびW.Millerのアルゴリズム((1989)CABIOS,4:11−17)にPAM120重み付け残基表、12のギャップ長ペナルティおよび4のギャップペナルティを用いて、2つのアミノ酸またはヌクレオチド配列間のパーセント同一性を決定することができる。パーセント同一性は通常、ほぼ同じ長さの配列を比較することによって計算され得る。保存的アミノ酸置換を含めた様々な置換、欠失をはじめとする修飾に割り当てられた類似性の尺度を用いたタンパク質解析ソフトウェアがほぼ同じ配列にマッチする。例えば、GCG Wisconsin Package(Accelrys,Inc.)には、デフォルトパラメータとともに用いて異なる生物種の相同ポリペプチドなどの近縁ポリペプチドの間または野生型タンパク質とその変異体との間の配列同一性を決定することが可能な「Gap」および「Bestfit」などのプログラムが含まれている。例えば、GCG Version 6.1を参照されたい。ほかにも、FASTAにデフォルトパラメータまたは推奨パラメータを用いてポリペプチド配列を比較することができる。GCG Version 6.1.FASTA(例えば、FASTA2およびFASTA3)のプログラムでは、問い合わせ配列と検索配列との間で最も重複する領域のアライメントおよびパーセント同一性が得られる(Pearson,Methods Enzymol.183:63−98(1990);Pearson,Methods Mol.Biol.132:185−219(2000))。同一性を比較するポリペプチド配列の長さは一般に、少なくとも約16アミノ酸残基、通常少なくとも約20残基、より通常には少なくとも約24残基、典型的には少なくとも約28残基、好ましくは約35残基超となる。同一性を比較するDNA配列の長さは一般に、少なくとも約48核酸残基、通常少なくとも約60核酸残基、より通常には少なくとも約72核酸残基、典型的には少なくとも約84核酸残基、好ましくは約105核酸残基超となる。
「苦味の知覚」、「塩味の知覚」、「風味の知覚」およびこれらと同類の用語は、対象が特定の味または風味に気付くことを指す。
「選択的苦味修飾物質」という用語は、他のいかなる味物質も修飾せず、それ自体も味覚をもたらさずに特定の苦味物質による苦味を修飾する化合物を指す。例えば、KClによる苦味を選択的に抑制する化合物は、他の苦味物質を含めた別の味物質による味覚を増大または減少させずにKClによる苦味を減少させる。いくつかの実施形態では、選択的苦味修飾物質は、特定の苦味受容体または特定の苦味受容体の小集団に対するアゴニストまたはアンタゴニストである。例えば、KClによる苦味を選択的に抑制する化合物は、他の苦味受容体を含めた他のいかなる味覚受容体も活性化または抑制せずに、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60のうちの1つまたは複数の苦味受容体活性に拮抗する。
「安定な」または「安定に発現する」という用語は、「安定な発現」および「一過性発現」という用語が当業者によって理解される通り、本発明の細胞および細胞系と、一過性発現を示す細胞とを区別することを意図するものである。
「ストリンジェントな条件」または「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」という用語は、1つまたは複数の核酸プローブと核酸試料とをハイブリダイズさせ、試料中の標的核酸と特異的に結合していないプローブを洗い流すための温度および塩の条件を表す。ストリンジェントな条件は当業者に公知であり、Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,N.Y.(1989),6.3.1−6.3.6にみることができる。この参考文献には水性および非水性の方法が記載されており、そのいずれも用いることができる。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の例には、約45℃で6×SSC、次いで0.2×SSCで少なくとも1回の洗浄、60℃で0.1%SDSでのハイブリダイゼーションがある。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件のまた別の例には、約45℃で6×SSC、次いで0.2×SSCで少なくとも1回の洗浄、65℃で0.1%SDSでのハイブリダイゼーションがある。ストリンジェントな条件には、0.5Mリン酸ナトリウム、65℃で7%SDS、次いで0.2×SSCで少なくとも1回の洗浄、65℃で1%SDSでのハイブリダイゼーションが含まれる。
「対象」という用語は哺乳動物を指す。好ましい実施形態では、対象はヒトである。いくつかの実施形態では、対象は家庭用動物または実験動物であり、特に限定されないが、家庭で飼育するペット、例えばイヌ、ネコ、ブタ、ウサギ、ラット、マウス、スナネズミ、ハムスター、モルモットおよびフェレットなどがこれに含まれる。いくつかの実施形態では、対象は家畜である。家畜の非限定的な例としては、アルパカ、バイソン、ラクダ、ウシ、シカ、ブタ、ウマ、ラマ、ラバ、ロバ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、トナカイおよびヤクが挙げられる。
「甘い風味」という用語は、例えば糖によって引き起こされる味覚を指す。甘い風味を引き起こす組成物の非限定的な例としては、ブドウ糖、ショ糖、果糖、サッカリン、シクラマート、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アリテームおよびネオテームが挙げられる。組成物の甘い風味の量または甘味度は、例えば味覚試験によって決定することができる。
「普遍的苦味化合物」という用語は、25種類すべての苦味受容体を活性化する化合物を指す。普遍的苦味化合物の非限定的な例としては、安息香酸デナトニウムおよびサッカリンデナトニウムが挙げられる。
本発明は、苦味を修飾する化合物を特定するアッセイを提供する。例えば、本発明は、カリウム塩、例えば特に限定されないが、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムなどによる苦味を抑制する化合物を特定する方法を提供する。本発明はほかにも、カリウム塩、例えば特に限定されないが、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムなどによる苦味を選択的に抑制する化合物を特定する方法を提供する。本発明はさらに、カリウム塩、例えば特に限定されないが、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムなどによる苦味を模倣する化合物を特定する方法を提供する。本発明はこのほか、カリウム塩、例えば特に限定されないが、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムなどによる苦味を増強する化合物を特定する方法を提供する。
苦味受容体を発現する細胞および細胞系
本発明は、1つまたは複数の苦味受容体を発現するか、これを発現するよう操作された細胞および細胞系を用いるin vitroアッセイに関する。いくつかの実施形態では、本発明の細胞または細胞系は、1つまたは複数の機能的苦味受容体を発現する。
本発明の一実施形態によれば、細胞および細胞系に苦味受容体をコードする核酸をトランスフェクトする。他の実施形態では、細胞および細胞系は内因性に苦味受容体を発現する。いくつかの実施形態では、細胞および細胞系に苦味受容体の対立遺伝子変異体(すなわち、多型)または変異苦味受容体をコードする核酸をトランスフェクトする。本発明の細胞系は導入した苦味受容体を安定に発現し得る。別の実施形態では、細胞および細胞系は、遺伝子活性化による発現が活性化された苦味受容体を有する。いくつかの実施形態では、苦味受容体は天然苦味受容体である。
特定の実施形態では、細胞および細胞系は操作された遺伝子活性化、すなわち、内在遺伝子発現の活性化によって内因性苦味受容体を発現し、この活性化は適切な処理をしなければ細胞に自然に生じることはない。例えば、適切な処理をしなければ細胞系に内因性苦味受容体が発現しない場合、操作された遺伝子活性化が内因性苦味受容体の発現を駆動し得る。あるいは、例えば、適切な処理をしなければ細胞系の内在遺伝子の発現レベルが望ましくない程度に低い、例えば、細胞系で苦味受容体の機能アッセイを実施するのに十分ではない場合、操作された遺伝子活性化によって内因性苦味受容体の発現レベルが増大し得る。あるいは、例えば、細胞系から内因性苦味受容体を単離するために、操作された遺伝子活性化を用いて内因性苦味受容体を過剰発現させ得る。操作された遺伝子活性化は、当業者に公知の多数の手段によって達成することができる。例えば、遺伝子転写の1つまたは複数の転写因子またはトランスアクチベーターを、例えば、その転写因子またはトランスアクチベーターを発現する核酸を構成的プロモーターまたは誘導プロモーターの制御下で細胞内に導入することによって、過剰発現させるか、発現を誘導することができる。内在遺伝子が誘導プロモーターの制御下にあることがわかっている場合、細胞をその遺伝子の既知のインデューサーに曝露することによって発現を誘導することができる。さらに、内在遺伝子自体をコードする核酸を細胞内に導入し、ゲノム内のコピー数の増加によってその遺伝子の発現レベルを増大させることができる。さらに、当該技術分野で周知の技術、例えばRNAiを用いて、細胞が発現する内在遺伝子の発現に対する特定の既知の阻害因子を細胞内でノックダウンまたは場合によってはノックアウトすることによって、内在遺伝子の発現を増大させることができる。
いくつかの実施形態では、細胞および細胞系は1つまたは複数の苦味受容体を安定に発現する。いくつかの実施形態では、発現される苦味受容体はアゴニストによって活性化されると、細胞内遊離カルシウムを増加させる。いくつかの実施形態では、増強物質、アゴニストまたは活性化物質は、小分子、化学的部分、ポリペプチド、抗体または食物抽出物であり得る。他の実施形態では、発現される苦味受容体はアンタゴニストによって阻害されると、細胞内遊離カルシウムを減少させる。いくつかの実施形態では、阻害物質、アンタゴニストまたは遮断物質は、小分子、化学的部分、ポリペプチド、抗体もしくは食物抽出物またはその一部であり得る。増強物質、アゴニスト、活性化物質、阻害物質、アンタゴニストまたは遮断物質は、苦味受容体の全小集団または特定の小集団に作用し得る。
本発明によれば、細胞または細胞系によって発現される苦味受容体は、ラット、マウス、ウサギ、ヤギ、イヌ、ウシ、ブタまたは霊長類を含めた任意の哺乳動物に由来するものであり得る。好ましい実施形態では、苦味受容体はヒト苦味受容体である。
いくつかの実施形態では、本発明の細胞または細胞系は、ヒトTAS2R1をコードするヌクレオチド配列(配列番号2);ヒトTAS2R3をコードするヌクレオチド配列(配列番号3);ヒトTAS2R4をコードするヌクレオチド配列(配列番号4);ヒトTAS2R5をコードするヌクレオチド配列(配列番号5);ヒトTAS2R7をコードするヌクレオチド配列(配列番号6);ヒトTAS2R8をコードするヌクレオチド配列(配列番号7);ヒトTAS2R9をコードするヌクレオチド配列(配列番号8);ヒトTAS2R10をコードするヌクレオチド配列(配列番号9);ヒトTAS2R13をコードするヌクレオチド配列(配列番号10);ヒトTAS2R14をコードするヌクレオチド配列(配列番号11);ヒトTAS2R16をコードするヌクレオチド配列(配列番号12);ヒトTAS2R38をコードするヌクレオチド配列(配列番号13);ヒトTAS2R39をコードするヌクレオチド配列(配列番号14);ヒトTAS2R40をコードするヌクレオチド配列(配列番号15);ヒトTAS2R41をコードするヌクレオチド配列(配列番号16);ヒトTAS2R43をコードするヌクレオチド配列(配列番号17);ヒトTAS2R44をコードするヌクレオチド配列(配列番号18);ヒトTAS2R45をコードするヌクレオチド配列(配列番号19);ヒトTAS2R46をコードするヌクレオチド配列(配列番号20);ヒトTAS2R47をコードするヌクレオチド配列(配列番号21);ヒトTAS2R48をコードするヌクレオチド配列(配列番号22);ヒトTAS2R49をコードするヌクレオチド配列(配列番号23);ヒトTAS2R50をコードするヌクレオチド配列(配列番号24);ヒトTAS2R55をコードするヌクレオチド配列(配列番号25);ヒトTAS2R60をコードするヌクレオチド配列(配列番号26);またはその任意の組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号2〜26のいずれか1つと80%、85%、90%、95%、98%または99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号2〜26のいずれか1つと95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号2〜26のいずれか1つと80%、85%、90%、95%、98%または99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含み、ヌクレオチド配列は、TAS2R活性を有するポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号2〜26のいずれか1つと95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含み、ヌクレオチド配列は、TAS2R活性を有するポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号2〜26のいずれか1つとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号2〜26のいずれか1つの成熟型を含むヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号2〜26のいずれか1つの変異体であるヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号2〜26のいずれか1つのフラグメントであるヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号2〜26のいずれか1つのヌクレオチド配列タンパク質分解切断産物からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号2〜26のいずれか1つのオルソログであるヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。このようなオルソログは当該技術分野で周知である。いくつかの実施形態では、ヌクレオチド配列は、配列番号2〜26のいずれか1つと比較して5つ以下、4つ以下、3つ以下、2つ以下または1つ以下の保存的置換を有する。
いくつかの実施形態では、本発明の細胞または細胞系は、ヒトTAS2R1(配列番号28);ヒトTAS2R3(配列番号29);ヒトTAS2R4(配列番号30);ヒトTAS2R5(配列番号31);ヒトTAS2R7(配列番号32);ヒトTAS2R8(配列番号33);ヒトTAS2R9(配列番号34);ヒトTAS2R10(配列番号35);ヒトTAS2R13(配列番号36);ヒトTAS2R14(配列番号37);ヒトTAS2R16(配列番号38);ヒトTAS2R38(配列番号39);ヒトTAS2R39(配列番号40);ヒトTAS2R40(配列番号41);ヒトTAS2R41(配列番号42);ヒトTAS2R43(配列番号43);ヒトTAS2R44(配列番号44);ヒトTAS2R45(配列番号45);ヒトTAS2R46(配列番号46);ヒトTAS2R47(配列番号47);ヒトTAS2R48(配列番号48);ヒトTAS2R49(配列番号49);ヒトTAS2R50(配列番号50);ヒトTAS2R55(配列番号:51);ヒトTAS2R60(配列番号52);その任意の組合せをコードするポリヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つをコードするヌクレオチド配列と80%、85%、90%、95%、98%または99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つをコードするヌクレオチド配列と95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つをコードするヌクレオチド配列と80%、85%、90%、95%、98%または99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含み、ヌクレオチド配列は、TAS2R活性を有するポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つをコードするヌクレオチド配列と95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含み、ヌクレオチド配列は、TAS2R活性を有するポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つをコードするヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つの成熟型をコードするヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つをコードするヌクレオチド配列の変異体であるヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つをコードするヌクレオチド配列のフラグメントであるヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つをコードするヌクレオチド配列のヌクレオチド配列タンパク質分解切断産物からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つをコードするヌクレオチド配列のオルソログであるヌクレオチド配列からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む。このようなオルソログは当該技術分野で周知である。いくつかの実施形態では、ヌクレオチド配列は、配列番号28〜52のいずれか1つと比較して5つ以下、4つ以下、3つ以下、2つ以下または1つ以下の保存的アミノ酸置換を有するTAS2R受容体をコードする。
いくつかの実施形態では、本発明の細胞または細胞系は、ヒトTAS2R1(配列番号28);ヒトTAS2R3(配列番号29);ヒトTAS2R4(配列番号30);ヒトTAS2R5(配列番号31);ヒトTAS2R7(配列番号32);ヒトTAS2R8(配列番号33);ヒトTAS2R9(配列番号34);ヒトTAS2R10(配列番号35);ヒトTAS2R13(配列番号36);ヒトTAS2R14(配列番号37);ヒトTAS2R16(配列番号38);ヒトTAS2R38(配列番号39);ヒトTAS2R39(配列番号40);ヒトTAS2R40(配列番号41);ヒトTAS2R41(配列番号42);ヒトTAS2R43(配列番号43);ヒトTAS2R44(配列番号44);ヒトTAS2R45(配列番号45);ヒトTAS2R46(配列番号46);ヒトTAS2R47(配列番号47);ヒトTAS2R48(配列番号48);ヒトTAS2R49(配列番号49);ヒトTAS2R50(配列番号50);ヒトTAS2R55(配列番号51);ヒトTAS2R60(配列番号52);またはその任意の組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つと80%、85%、90%、95%、98%または99%の配列同一性を有するアミノ酸からなる群より選択されるTAS2R受容体を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つと95%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなる群より選択されるTAS2R受容体を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つと80%、85%、90%、95%、98%または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなる群より選択されるTAS2R受容体を含み、TAS2R受容体はTAS2R受容体活性を有する。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つと95%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなる群より選択されるTAS2R受容体を含み、TAS2R受容体はTAS2R受容体活性を有する。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つの成熟型からなる群より選択されるTAS2R受容体を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つの変異体からなる群より選択されるTAS2R受容体を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つのフラグメントからなる群より選択されるTAS2R受容体を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つのタンパク質分解切断産物からなる群より選択されるTAS2R受容体を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号28〜52のいずれか1つのオルソログからなる群より選択されるTAS2R受容体を含む。このようなオルソログは当該技術分野で周知である。いくつかの実施形態では、TAS2R受容体は、配列番号28〜52のいずれか1つと比較して5つ以下、4つ以下、3つ以下、2つ以下または1つ以下の保存的アミノ酸置換を有する。
苦味受容体をコードする核酸は、DNA、合成DNA、ゲノムDNA、cDNA、RNA、二本鎖DNAまたは一本鎖DNAであり得る。いくつかの実施形態では、核酸は、野生型苦味受容体をコードする核酸配列と比較したとき1つまたは複数の変異を含み、この変異はアミノ酸置換を生じても生じなくてもよい。いくつかの他の実施形態では、核酸は、所与の集団に最も高頻度にみられる特定の苦味受容体をコードする核酸配列と比較したとき、1つまたは複数の天然の対立遺伝子変異体を含む。天然の対立遺伝子変異体としては、天然の同じ苦味受容体の様々なアミノ酸配列、例えば、対立遺伝子変異または多型によって所与の集団にみられるアミノ酸配列が挙げられる。いくつかの実施形態では、苦味受容体をコードする核酸はフラグメントである。いくつかの実施形態では、フラグメントは、TAS2R活性を有するポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、フラグメントは、配列番号2〜26の少なくとも30ヌクレオチド、少なくとも40ヌクレオチド、少なくとも50ヌクレオチド、少なくとも60ヌクレオチド、少なくとも80ヌクレオチド、少なくとも100ヌクレオチド、少なくとも125ヌクレオチド、少なくとも150ヌクレオチド、少なくとも175ヌクレオチド、少なくとも200ヌクレオチド、少なくとも250ヌクレオチド、少なくとも300ヌクレオチド、少なくとも400ヌクレオチド、少なくとも500ヌクレオチド、少なくとも600ヌクレオチド、少なくとも700ヌクレオチド、少なくとも800ヌクレオチド、少なくとも850ヌクレオチドまたは少なくとも900ヌクレオチドを含む。
多型はヒトゲノムによくみられる現象である。苦味受容体遺伝子内またはその付近に生じる多型は、例えば、その遺伝子の発現レベルをアップレギュレートもしくはダウンレギュレートすることによって、あるいはその遺伝子のアミノ酸配列を変化させることによって、その発現に影響を及ぼしたり、その機能を変化させたりする。付表1にヒトTAS2R遺伝子に関連する一塩基多型(「SNP」)、各参照配列におけるSNPの位置およびSNPの説明を含め、固有の多型の参照番号が示されている。参照番号は、米国立生物工学情報センター(「NCBI」;Bethesda、MD)の一塩基多型データベース(「dbSNP」)で検索することができる。
コード配列の多様性を生じるヒト苦味受容体遺伝子の対立遺伝子変異が研究され、報告されている。例えば、Uedaら,“Identification of coding single−nucleotide polymorphisms in human taste receptor genes involving bitter tasting”,Biochem Biophys Res Commun 285:147−151,2001;Woodingら,“Natural selection and molecular evolution in PTC,a bitter−taste receptor gene,” Am.J.Hum,Genet.74:637−646,2004;およびKimら,“Worldwide haplotype diversity and coding sequence variation at human bitter taste receptor loci”,Human Mutation 26:199−204,2005を参照されたい。付表2は、様々なヒト苦味受容体のコード配列における天然の変異のリストである。ヒト苦味受容体、そのコード配列の配列番号およびタンパク質配列が最初の3列に記載されている。配列番号によって識別される各コード配列内のヌクレオチド変化およびその位置がそれぞれ「ヌクレオチド変化」および「ヌクレオチド変化の位置」の下の列に示されている。配列番号によって識別される各苦味受容体内のアミノ酸変化が「説明」の下の列に1文字の略号を用いて示されている。それぞれに対応する配列番号に対する位置が「アミノ酸変化の位置」の下の列に示されている。さらに、「説明」の列にはほかにも、NCBIのdbSNPで検索可能な上記変異の識別子が記載されている。「特徴識別子」は、欧州バイオインフォマティクス研究所(Cambridge、United Kingdom)が提供するUniProt Protein Knowledgebaseによって一部の変異に割り当てられた固有の安定な特徴である。これらはUniProt内で検索することができる。「NA」は、未だUniProtによって特徴識別子が割り当てられていないことを表す。
ヒトの味覚にばらつきがあるのはよく知られた現象である。理論に束縛されることを望むものではないが、苦味のばらつきは苦味受容体の多型によるものであると考えられる。例えば、フェニルチオカルバミド(PTC)の受容体hTAS2R38の多型は、プロピルチオウラシル(PROP)を感知する能力と関係があるとされている(Kimら,“Positional cloning of the human quantitative trait locus underlying taste sensitivity to phenylthiocarbamide”,Science 299:1221−1225,2003;Woodingら,2004)。TAS2R38遺伝子によくみられる多型にはA49P、V262AおよびI296Vの3種類があり、これらが組み合わさって2種類のよくみられるハプロタイプと、数種類の極めてまれな他のハプロタイプを形成する。2種類のよくみられるハプロタイプはAVI(多くの場合「味盲」と呼ばれる)とPAV(多くの場合「有味者」と呼ばれる)である。この2種類のハプロタイプが様々に組み合わさってホモ接合体のPAV/PAVおよびAVI/AVIと、ヘテロ接合体のPAV/AVIが生じる。これらの遺伝子型がPTC味覚能のばらつきの最大85%を占め得る。すなわち、TAS2R38ヘテロ接合体よりも2コピーのPAV多型を持つ者の方がPTCに強い苦味を報告し、2コピーのAVI/AVI多型性を持つ者は多くの場合、PTCが基本的に無味であると報告する。このような多型はGタンパク質結合ドメインを変化させることによって味覚に影響を及ぼすとする仮説が立てられている。いくつかの実施形態では、本発明の細胞または細胞系は、ヒトPAV TAS2R38(配列番号54)をコードするポリヌクレオチド配列(配列番号55)を含み得る。いくつかの実施形態では、本発明の細胞または細胞系は、ヒトPAV TAS2R38(配列番号54)を含み得る。
さらに、人口のある小集団は天然植物性化合物のアロインおよびアリストロキア酸の苦味に対する感度が極めて高く、MAS2R43遺伝子の特定の多型を受け継いでいる。この対立遺伝子を持たない者は、低濃度のこれらの化合物の味を感じない。MAS2R43感度対立遺伝子があるとほかにも、サッカリンの苦味に対する感度が高くなる。さらに、MAS2R43感度対立遺伝子に近縁の特定のMAS2R44対立遺伝子があっても、サッカリンの苦味に対する感度が高くなる。人口のいくつかの集団は特定のMAS2R遺伝子を持たず、これが味覚の個人差の一因となっている。苦味遺伝子の多型はこのほか、疾患、例えば糖尿病(TAS2R9)およびアルコール依存症(TAS2R16)のリスク増大と関係があるとされている。天然の異種苦味受容体、その対立遺伝子変異体もしくは多型または天然に存在しない1つもしくは複数の変異(例えば、ランダム変異もしくは部位特異的変異)を有するその変異型を安定に発現する細胞および細胞系を用いるアッセイはいずれも、本発明の範囲内にある。
苦味受容体、その変異型またはその天然の対立遺伝子変異体を含む細胞および細胞系を用いて、特定の苦味受容体変異型または天然の対立遺伝子変異体に特異的な修飾物質を含めた苦味受容体機能の修飾物質を特定することができる。したがって、細胞および細胞系を用いて、苦味受容体の個々の天然型もしくは変異体型または天然の対立遺伝子変異体の特性、活性および役割に関する情報を入手し、特定の天然型もしくは変異型または天然の対立遺伝子変異体あるいは特定の天然型もしくは変異型または天然の対立遺伝子変異体の小集団に対して活性のある苦味受容体修飾物質を特定することができる。このような修飾物質は、病的な状態または組織の様々に改変された苦味受容体型を標的とする治療剤として有用である。in vivoの苦味受容体の多型は、例えば、望ましくない活性または病的状態の一因となり得るため、本発明の細胞および細胞系はほかにも、変異型または天然の対立遺伝子変異体の応答を変化させることが望まれ得る治療に使用する修飾物質をスクリーニングするのに用いることができる。細胞および細胞系はこのほか、苦味受容体の天然型もしくは変異型または天然の対立遺伝子変異体のごく一部に対してのみ活性のある修飾物質を特定するのに有用である。
細胞または細胞系の作製に使用する宿主細胞は、その天然の状態で、1つまたは複数の内因性の苦味受容体を発現しても、苦味受容体を全く発現しなくてもよい。細胞または細胞系が「内因性苦味受容体」とも呼ばれるそれ自体の苦味受容体を1つまたは複数発現する場合、異種苦味受容体はその細胞または細胞系の内因性苦味受容体(1つまたは複数)のうちの1つと同じ受容体であり得る。例えば、細胞または細胞系に内因性の苦味受容体をコードする核酸をその細胞または細胞系に導入して、細胞または細胞系に核酸を導入しない場合よりも高いレベルで苦味受容体が発現するように細胞または細胞系の苦味受容体をコードする遺伝子のコピー数を増加させ得る。宿主細胞は、初代細胞、胚細胞または胚性幹細胞を含めた幹細胞であり得る。宿主細胞はこのほか、不死化細胞であり得る。初代宿主細胞または不死化宿主細胞は、真核生物の中胚葉層、外胚葉層または内胚葉層に由来するものであり得る。宿主細胞は、内皮細胞、上皮細胞、間葉系細胞、神経細胞、腎細胞、肝細胞、造血細胞または免疫細胞であり得る。例えば、宿主細胞は、腸腺窩細胞または絨毛細胞、クララ細胞、結腸細胞、腸細胞、杯細胞、腸クロム親和性細胞、腸内分泌細胞であり得る。宿主細胞は、真核細胞、原核細胞、哺乳動物細胞、ヒト細胞、霊長類細胞、ウシ細胞、ブタ細胞、ネコ細胞、げっ歯類細胞、有袋類、マウス細胞をはじめとする細胞であり得る。宿主細胞はこのほか、非哺乳動物、例えば酵母、昆虫、真菌、植物、下等真核生物および核生物などであり得る。このような宿主細胞により、苦味受容体修飾物質を試験するためのバックグラウンドが多様になり、標的と相互作用し得る細胞によって生じる発現産物が存在しない可能性が高くなり得る。好ましい実施形態では、宿主細胞は哺乳動物細胞である。本発明の細胞または細胞系の作製に使用し得る宿主細胞の例としては、特に限定されないが:ヒト胚腎臓293T細胞、樹立された神経細胞系、褐色細胞腫、神経芽腫線維芽細胞、横紋筋肉腫、後根神経節細胞、NS0細胞、CV−1(ATCC CCL70)、COS−1(ATCC CRL1650)、COS−7(ATCC CRL1651)、CHO−K1(ATCC CCL61)、3T3(ATCC CCL92)、NIH/3T3(ATCC CRL1658)、HeLa(ATCC CCL2)、C127I(ATCC CRL1616)、BS−C−1(ATCC CCL26)、MRC−5(ATCC CCL171)、L細胞、HEK−293(ATCC CRL1573)およびPC12(ATCC CRL−1721)、HEK293T(ATCC CRL−11268)、RBL(ATCC CRL−1378)、SH−SY5Y(ATCC CRL−2266)、MDCK(ATCC CCL−34)、SJ−RH30(ATCC CRL−2061)、HepG2(ATCC HB−8065)、ND7/23(ECACC92090903)、CHO(ECACC85050302)、Vero(ATCC CCL81)、Caco−2(ATCC HTB37)、K562(ATCC CCL243)、Jurkat(ATCC TIB−152)、Per.C6(Crucell、Leiden、The Netherlands)、Huvec(ATCCヒト初代PCS 100−010、マウスCRL2514、CRL2515、CRL2516)、HuH−7D12(ECACC01042712)、293(ATCC CRL10852)、A549(ATCC CCL185)、IMR−90(ATCC CCL186)、MCF−7(ATCC HTB−22)、U−2 OS(ATCC HTB−96)、T84(ATCC CCL248)もしくは任意の樹立された細胞系(極性細胞または非極性細胞)またはAmerican Type Culture Collection(ATCC、10801 University Blvd.Manassas、Va.20110−2209 USA)もしくはEuropean Collection of Cell Cultures(ECACC、Salisbury Wiltshire SP4 0JG England)などの保管機関から入手可能な任意の細胞系が挙げられる。
当業者に理解されるように、宿主細胞に使用するのに適した任意のベクターを用いて、宿主細胞にTAS2R受容体をコードする核酸を導入し得る。様々なTAS2R受容体を含むベクターは、同じタイプのものであっても、異なるタイプものであってもよい。TAS2R受容体をコードする核酸を宿主細胞に導入するのに使用し得るベクターの例としては、特に限定されないが、プラスミド、レトロウイルスおよびレンチウイルスを含めたウイルス、コスミド、人工染色体が挙げられ、例えば、Pcmv−Script、pcDNA3.1 Hygro、pcDNA3.1neo、pcDNA3.1puro、pSV2neo、pIRESpuro、pSV2zeo、pFN11A(BIND)Flexi(登録商標)、pGL4.31、pFC14A(HaloTag(登録商標)7)CMV Flexi(登録商標)、pFC14K(HaloTag(登録商標)7)CMV Flexi(登録商標)、pFN24A(HaloTag(登録商標)7)CMVd3 Flexi(登録商標)、pFN24K(HaloTag(登録商標)7)CMVd3 Flexi(登録商標)、HaloTag(商標)pHT2、pACT、pAdVAntage(商標)、pALTER(登録商標)−MAX、pBIND、pCAT(登録商標)3−Basic、pCAT(登録商標)3−Control、pCAT(登録商標)3−Enhancer、pCAT(登録商標)3−Promoter、pCI、pCMVTNT(商標)、pG51uc、pSI、pTARGET(商標)、pTNT(商標)、pF12A RM Flexi(登録商標)、pF12K RM Flexi(登録商標)、pReg neo、pYES2/GS、pAdCMV/V5−DEST Gateway(登録商標)Vector、pAd PL−DEST(商標)Gateway(登録商標)、Vector、Gateway(登録商標)、pDEST(商標)、27Vector、Gateway(登録商標)、pEF−DEST51Vector、Gateway(登録商標)、pcDNA(商標)−DEST47ベクター、pCMV/Bsd Vector、pEF6/His A、Bおよびc、pcDNA(商標)6.2−DEST、pLenti6/TR、pLP−AcGFPl−C、pLPS−AcGFPl−N、pLP−IRESneo、pLP−TRE2、pLP−RevTRE、pLP−LNCX、pLP−CMV−HA、pLP−CMV−Myc、pLP−RetroQ、pLP−CMVneoが含まれ得る。いくつかの実施形態では、ベクターは、恒常的プロモーターまたは条件的プロモーターなどの発現制御配列を含む。当業者にはしかるべき配列を選択することが可能であろう。例えば、適切なプロモーターとしては、特に限定されないが、CMV、TK、SV40およびEF−1αが挙げられる。いくつかの実施形態では、プロモーターは、誘導性プロモーター、温度制御プロモーター、組織特異的プロモーター、抑制性プロモーター、熱ショックプロモーター、発生プロモーター、細胞系列特異的プロモーター、真核プロモーター、原核プロモーターもしくは一過性プロモーターまたは上記プロモーターのいずれか1つもしくは複数の未改変もしくは変異誘導配列、無作為化した配列、シャッフルした配列の組合せもしくは組換えである。他の実施形態では、遺伝子活性化によってTAS2R受容体を発現させ、ここでは、相同組換えによって宿主細胞のゲノムに外来プロモーターを挿入して、その宿主細胞には通常発現しないTAS2R受容体遺伝子の発現を駆動する。いくつかの実施形態では、TAS2R受容体をコードする遺伝子はエピソーム性である。TAS2R受容体をコードする核酸を恒常的に発現させるのが好ましい。
TAS2受容体をコードする配列またはTAS2Rシグナル伝達経路の構成要素の配列と、任意選択で選択マーカーをコードする核酸とを含む核酸を、選択した宿主細胞に周知の方法により導入し得る。周知の方法としては、特に限定されないが、トランスフェクション、ウイルス送達、タンパク質もしくはペプチド仲介による挿入、共沈殿法、脂質系送達試薬(リポフェクション)、サイトフェクション、リポポリアミン送達、デンドリマー送達試薬、エレクトロポレーションまたは機械的送達が挙げられる。トランスフェクション試薬の例には、GENEPORTER、GENEPORTER2、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE 2000、FUGENE 6、FUGENE HD、TFX−10、TFX−20、TFX−50、OLIGOFECTAMINE、TRANSFAST,TRANSFECTAM、GENESHUTTLE、TROJENE、GENESILENCER、X−TREMEGENE、PERFECTIN、CYTOFECTIN、SIPORT、UNIFECTOR、SIFECTOR、TRANSIT−LT1、TRANSIT−LT2、TRANSIT−EXPRESS、IFECT、RNAI SHUTTLE、METAFECTENE、LYOVEC、LIPOTAXI、GENEERASER、GENEJUICE、CYTOPURE、JETSI、JETPEI、MEGAFECTIN、POLYFECT、TRANSMESSANGER、RNAiFECT、SUPERFECT、EFFECTENE、TF−PEI−KIT、CLONFECTINおよびMETAFECTINEが挙げられる。
別の態様では、細胞および細胞系はGタンパク質を発現する。Gタンパク質にはヘテロ三量体Gタンパク質と単量体Gタンパク質の2つのファミリーがある。ヘテロ三量体Gタンパク質はGタンパク質共役受容体(「GPCR」)によって活性化され、Gα、GβおよびGγの3つのサブユニットを含む。本明細書で使用されるGタンパク質という用語は、上記サブユニットのうちのいずれか1つ、例えばGαまたはその任意の組合せのほか、3種類すべてのサブユニットを有するヘテロ三量体Gタンパク質を包含する。不活性な状態では、Gα、GβおよびGγが三量体を形成する。βサブユニットとγサブユニットは互いに密接に結合し、ベータ−ガンマ複合体を呼ばれる。リガンドがGPCRに結合するとGαがGβγから分離する。Gβγ複合体はそのGDP−GTP交換後にGαサブユニットから解離する。Gβγ複合体は他のセカンドメッセンジャーまたはゲートイオンチャネルを活性化し得る。Gアルファの4つのファミリーには、アデニル酸シクラーゼを活性化することによってcAMP合成を増大させるG(刺激性);アデニル酸シクラーゼを阻害するG(抑制性);様々な細胞運動過程(すなわち、細胞骨格、細胞間結合)を調節するG12/13ファミリー;ならびにカルシウムシグナル伝達およびホスホリパーゼCを刺激するGが含まれる。単量体Gタンパク質はヘテロ三量体Gタンパク質のαサブユニットと相同である。本発明の細胞または細胞系には、特に限定されないが、トランスデューシン(例えば、GNAT1、GNAT2およびグアニンヌクレオチド結合タンパク質G(t))、ガストデューシン(例えば、GNAT3グアニンヌクレオチド結合タンパク質およびαトランスデューシン3)、ヒトGNA15(グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)α15(Gqクラス;GNA16と同義)およびマウスGα15とそのキメラタンパク質、例えばGα15−GNA15(Ga15−Ga16としても知られる)を含めた任意のGタンパク質を発現させ得る。好ましい実施形態では、Gタンパク質はマウスGα15(配列番号53)である。別の好ましい実施形態では、Gタンパク質はヒトGNA15(配列番号1)または配列番号27を含む核酸によってコードされるヒトGタンパク質である。このほかGタンパク質は、任意の哺乳動物Gタンパク質、例えば特に限定されないが、付表3に記載される任意の哺乳動物Gタンパク質などであってもよい。細胞に安定に発現するGタンパク質は、その細胞に内因性のものであり得る。あるいは、Gタンパク質の安定な発現は、Gタンパク質をコードする核酸を細胞内に安定にトランスフェクトした結果であり得る。異種Gタンパク質を安定に発現する細胞が当該技術分野で公知であり、例えばHEK293/Gα15細胞がある(Chandrashekarら,“T2Rs function as bitter taste receptors”,Cell 100:703−711,2000;Bufeら,“The human TAS2R16 receptor mediates bitter taste in response to β−glucopyranosides”,Nat Genet 32:397−401)。他の実施形態では、Gタンパク質をコードする核酸と苦味受容体をコードする核酸を、そのいずれかを先にトランスフェクトする形で連続して宿主細胞にトランスフェクトすることができる。他の実施形態では、Gタンパク質をコードする核酸と苦味受容体をコードする核酸を同じベクターまたは異なるベクターで宿主細胞に共トランスフェクトすることができる。したがって、Gタンパク質と苦味受容体の両方を安定に発現する細胞の選択を連続的にも、同時にも同様に実施することができる。上で説明した通り、Gタンパク質を安定に発現させるのに使用し得る細胞または細胞系は、苦味受容体を安定に発現させるのに使用し得る細胞または細胞系と同じである。
本発明のいくつかの実施形態では、本発明の細胞または細胞系は、他のタンパク質と苦味受容体(1つまたは複数)を共発現する。好ましい実施形態では、他のタンパク質は、甘味(TAS1R2/TAS1R3)受容体またはうま味(TAS1R1/TAS1R3)受容体などの少なくとも1つの他の味覚受容体である。いくつかの実施形態では、本発明の細胞系パネルは、苦味受容体を発現する細胞系と、甘味(TAS1R2/TAS1R3)受容体またはうま味(TAS1R1/TAS1R3)受容体などの他の味覚受容体を発現する細胞系とを含む。苦味受容体と共発現させるタンパク質は、任意の機序によって、例えば特に限定されないが、宿主細胞で内因性に、またはベクターから異種性に発現させ得る。このほか、本発明の他の実施形態では、2つ以上のタイプの苦味受容体を細胞または細胞系に安定に発現させ得る。
このほか本発明によれば、天然型の苦味受容体またはその天然の対立遺伝子変異体を発現する細胞および細胞系ならびに変異型の苦味受容体を発現する細胞および細胞系を細胞内遊離カルシウムレベルについて特徴付けることができる。いくつかの実施形態では、本発明の細胞および細胞系は、「生理学的に妥当な」活性のある苦味受容体を発現する。本明細書で使用される生理学的妥当性は、細胞または細胞系が苦味受容体を発現し、その苦味受容体が同じタイプの天然苦味受容体が活性化されたときと同じように細胞内遊離カルシウムの増加を引き起こし、同じタイプの天然苦味受容体が同じ化合物によって修飾されて応答するのと同じように修飾物質に応答するという特性を指す。いくつかの変異型の苦味受容体および苦味受容体のいくつかの天然の対立遺伝子変異体を含めた本発明の苦味受容体発現細胞および細胞系は、細胞内遊離カルシウムを測定するアッセイなどの適切なアッセイで天然苦味受容体を通常発現する細胞と同等の機能を示すのが好ましい。このようなアッセイは当業者に公知である(Nahorski,“Pharmacology of intracellular signaling pathways,” Brit.J.Pharm.147:S38−S45,2000)。このような比較を用いて細胞または細胞系の生理学的妥当性を判定する。ほかにも、一団の訓練を受けた味覚試験者による「口に含んで吐き出す」味覚試験(sip and spit taste test)を用いて本発明の細胞および細胞系の苦味受容体の生理学的妥当性をさらに検証し得る。天然型もしくは変異型の苦味受容体またはその天然の対立遺伝子変異体のスクリーニングにより特定された修飾物質を使用する口に含んで吐き出す味覚試験(sip and spit taste test)の結果を用いて、これらの様々な型の生理学的妥当性を検証することができる。
いくつかの実施形態では、細胞および細胞系は、苦味受容体に対する生理学的範囲のEC50値またはIC50値で修飾物質に応答し細胞内遊離カルシウムを増加させる。本明細書で使用されるEC50は、細胞または細胞系に最大の半分の活性化応答を誘導するのに必要な化合物または物質の濃度を指す。本明細書で使用されるIC50は、細胞または細胞系に最大の半分の抑制応答を誘導するのに必要な化合物または物質の濃度を指す。EC50値およびIC50値は、当該技術分野で周知の技術、例えば、化合物または物質の濃度と苦味受容体発現細胞系の応答とを相関させる用量反応曲線を用いて決定し得る。
苦味受容体発現細胞および細胞系の作製には、例えば、米国特許第6,692,965号および国際公開第2005/079462号に記載されている技術を用いることができる。上記文書はともに、あらゆる目的においてその全体が参照により本明細書に組み込まれる。この技術では、数百万の細胞をリアルタイムで評価して任意の所望の数のクローン(数百〜数千のクローン)を選択することができる。フローサイトメトリーによる細胞選別(例えば、FACS機器を用いるもの)または磁気細胞分離(例えば、MACS機器を用いるもの)などの細胞選別技術を用いれば、1ウェル当たり1個の細胞を高い統計的信頼度で自動的に培養容器(96ウェル培養プレートなど)に入れることができる。技術の加速化および自動化により多重遺伝子細胞系の分離が容易になる。苦味受容体発現細胞および細胞系の作製にこのほか、例えば、国際公開第2009/102569号および同第2010/088633号ならびに未公開の国際出願PCT/US12/61400号に記載されている技術を用いることができる。上記文書はそれぞれ、あらゆる目的においてその全体が参照により本明細書に組み込まれる。この技術では、生理学的特性の適合した細胞および細胞系を作製する方法が自動化される。このような方法を用いて、有力な苦味受容体修飾物質のハイスループットなスクリーニングに適した細胞系パネルを作製し得る。
技術を用いれば、分子ビーコンまたは蛍光発生プローブとも呼ばれるシグナル伝達プローブを用いて各苦味受容体のRNA配列を検出し得る。いくつかの実施形態では、分子ビーコンは上記のように標的タグ配列を認識する。別の実施形態では、分子ビーコンは、苦味受容体コード配列自体の中にある配列を認識する。シグナル伝達プローブがタグ配列または苦味受容体コード配列のRNA配列に相補的な部分を含むよう設計することによって、RNAタグ配列または苦味受容体コード配列それぞれにシグナル伝達プローブを方向付け得る。Gタンパク質を用いる場合、これらと同じ技術を用いてGタンパク質のRNA配列を検出し得る。
苦味を修飾する化合物を特定する方法
一態様では、本発明は、苦味を修飾する化合物を特定する方法を提供する。いくつかの実施形態では、この方法は、細胞ベースのin vitroアッセイ、例えば、苦味受容体修飾物質をスクリーニングするアッセイ(例えば、機能アッセイまたは結合アッセイ);物質の苦味を評価するアッセイ;結晶構造解析および結合試験のためのタンパク質を作製するアッセイ;ならびに化合物の選択性と用量、受容体/化合物結合の速度と安定性および受容体発現が細胞生理(例えば、電気生理、タンパク質輸送、タンパク質フォールディングおよびタンパク質調節)に及ぼす影響を検討するアッセイである。
いくつかの実施形態では、細胞ベースのin vitroアッセイは上述の苦味受容体発現細胞および細胞系を用いるものである。様々な組合せの苦味受容体を発現する細胞および細胞系を別個にまたは一緒に用いて、特定の苦味受容体または苦味受容体の変異型もしくは天然の対立遺伝子変異体に特異的なものを含めた苦味受容体修飾物質を特定し、個々の型の活性に関する情報を得ることができる。
修飾物質には、苦味受容体またはその変異型もしくは天然の対立遺伝子変異体の活性を変化させる任意の物質または化合物が含まれる。修飾物質は、部分アゴニストまたはアンタゴニスト、選択的アゴニストまたはアンタゴニストおよび逆アゴニストを含めた苦味受容体アゴニスト(増強物質または活性化物質)またはアンタゴニスト(阻害物質または遮断物質)であり得、またアロステリック修飾物質であり得る。ある物質または化合物の修飾活性が様々な条件もしくは濃度下で、または苦味受容体の様々な型(例えば、変異型および天然の対立遺伝子変異体)に対して変化する場合でも、その物質または化合物は修飾物質である。他の態様では、修飾物質が別の修飾物質の能力を変化させて苦味受容体の機能に影響を及ぼし得る。例えば、アンタゴニストによって阻害されない型の苦味受容体に対する修飾物質により、その型の苦味受容体がアンタゴニストによる阻害を受けるようになり得る。
細胞および細胞系を用いて、様々な修飾物質に対する応答に基づき苦味受容体のin vivoの型の特性と、既知の型の苦味受容体の特性とを関連させることによって、様々な苦味受容体の病態における様々な型の苦味受容体の役割を特定し得る。これにより、このような苦味受容体による病態をはじめとする生理学的状態の高度に標的化した治療に疾患特異的または組織特異的苦味受容体修飾物質を選択することが可能になる。例えば、多くの天然の苦味化合物には毒性があるため、苦味受容体が毒性のある食物化合物を摂取しないよう警告するセンサーとしての役割を果たし得る。胃腸粘膜に発現する苦味受容体は、内腔の栄養素および有害物質の機能的検出に関与し、消化管にそれを吸収するか、防御的応答を開始する準備をさせる可能性が考えられる。上記受容体はこのほか、消化管と脳を結ぶ神経経路の活性化を介した摂餌量の制御に関与している可能性が考えられる。したがって、多数の状況において栄養摂取量を調節する、例えば、肥満患者の食欲を制御し、かつ/またはその消化管での栄養摂取量を減少させる、あるいは栄養不良患者の空腹感を制御し、かつ/または食物からの栄養素および/またはエネルギーの摂取量を増大させるのに本発明の細胞系および方法を用いて特定された苦味受容体修飾物質を用い得る。苦味受容体修飾物質はこのほか、苦味化合物を特定し、さらに苦味受容体の結合特性に影響を及ぼす個別の化学的もしくは構造的モチーフまたは重要な残基の特徴を明らかにし、リガンドとの結合に広範囲に、適度にまたは選択的に反応できる苦味受容体を特定し、苦味受容体をその結合プロファイルに基づいてグループおよびサブグループを定め、オーファン苦味受容体を脱オーファン化し、このようなデータを苦味受容体の分子モデリングまたは薬物設計に使用し、様々な苦味受容体が活性を示す組織を明らかにすることに有用であり得る。
苦味受容体修飾物質を特定するため、苦味受容体を発現する細胞または細胞系を苦味受容体が機能的であると予想される条件下で被験化合物に曝露した後、適切な対照、例えば、被験化合物に曝露しない細胞と比較した苦味受容体活性の統計的に有意な変化(例えばp<0.05)を検出し得る。このほか、既知のアゴニストまたはアンタゴニストならびに/あるいは異なる苦味受容体またはその変異型もしくは天然の対立遺伝子変異体を発現する細胞を用いる陽性対照ならびに/あるいは陰性対照を使用し得る。いくつかの実施形態では、検出および/または測定する苦味受容体活性は細胞内遊離カルシウムレベルである。当業者であれば、様々なアッセイパラメータ、例えばシグナルとノイズの比を最適化し得ることを理解するであろう。
さらなる態様では、本発明はオーファン苦味受容体のリガンドを特定する方法を提供する、すなわち、本発明は苦味受容体を脱オーファン化する方法を提供する。既知の修飾物質を用いなくても苦味受容体を発現する細胞または細胞系に化合物または抽出物のライブラリーを用いてスクリーニングし、その受容体の発現プロファイルを作成し得る。任意選択で、ほぼ同じプロファイルを有する受容体(存在する場合)をまとめて既知の苦味化合物でスクリーニングし、受容体(1つまたは複数)と結合するリガンド(1つまたは複数)を特定する。リガンドが特定されたら、その結果を味覚試験でさらに検証し得る。任意選択で、細胞および細胞系が天然の(すなわち、タグを付けていない)苦味受容体を安定に発現すれば、この方法を用いて特定されるリガンドを正確で妥当なものとする。
いくつかの実施形態では、細胞系のコレクションを含めた1つまたは複数の細胞または細胞系を被験化合物に曝露する。いくつかの実施形態では、細胞系のコレクションを含めた1つまたは複数の細胞または細胞系を複数の被験化合物、例えば被験化合物のライブラリーに曝露する。本発明の細胞系を用いて被験化合物のライブラリーをスクリーニングし、1つまたは複数の修飾物質を特定することができる。被験化合物は、小分子を含めた化学的部分、植物の抽出物または断片、ポリペプチド、ペプチド、ペプチド模倣物、抗体またはその抗原結合部分であり得る。抗体の場合、抗体は非ヒト抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体または完全ヒト抗体であり得る。抗体は、完全な重鎖と軽鎖を含むインタクト抗体または任意の抗体の抗体フラグメント(例えばFab、Fab’、F(ab’)、Fd、Fv、dAb)、一本鎖抗体(scFv)、単一ドメイン抗体、重鎖もしくは軽鎖可変領域の全体もしくは抗原結合部分を含めた抗原結合部分であり得る。
いくつかの実施形態では、細胞系のコレクションを含めた1つまたは複数の細胞または細胞系を苦味物質の存在下で1つの被験化合物または複数の被験化合物に曝露する。いくつかの実施形態では、苦味物質は苦味受容体のある小集団を活性化する「特異的苦味物質」である。いくつかの実施形態では、苦味物質は各苦味受容体を活性化する「普遍的苦味化合物」である。普遍的苦味化合物の非限定的な例としては、安息香酸デナトニウムまたはサッカリンデナトニウムが挙げられる。苦味物質による苦味受容体活性の誘導を減少させる被験化合物は、その苦味物質の阻害物質である。苦味物質による苦味受容体活性の誘導を増大させる被験化合物は、苦味物質の増強物質である。
一部の苦味修飾物質および被験化合物はオフターゲット効果を示し得る。苦味修飾物質または被験化合物が選択的苦味修飾物質であり、オフターゲット効果を示さないのが好ましい。
細胞または細胞系のコレクションを用いて本発明のin vitroアッセイを実施し得る。好ましい実施形態では、細胞または細胞系のコレクションは、25種類の苦味受容体および/またはその変異体をそれぞれ発現する細胞または細胞系を含む。このようなパネルを用いて、化合物のオンターゲット活性とオフターゲット活性または純粋な苦味とこれに関連する味(すなわち、渋味または金属のような味)における受容体の役割を明らかにし得る。
いくつかの実施形態では、例えば、96ウェルウェル、384ウェル、1536ウェルまたはそれ以上のプレートフォーマットを用いる細胞ベースの機能的ハイスループットスクリーニング(HTS)で多数の化合物のコレクションを苦味受容体修飾活性について試験する。いくつかの実施形態では、本発明の細胞系のコレクションを含めた2つ以上の細胞または細胞系を用いて、1つの被験化合物または被験化合物のライブラリーを含めた複数の被験化合物をスクリーニングし得る。それぞれが異なる天然の苦味受容体分子または変異苦味受容体分子を発現する複数の細胞または細胞系を用いれば、複数の苦味受容体またはその変異型もしくは天然の対立遺伝子変異体に効果的な修飾物質あるいは特定の苦味受容体またはその変異型もしくは天然の対立遺伝子変異体に特異的であり、他の苦味受容体または他の型の苦味受容体を修飾しない修飾物質を特定することができる。ヒト苦味受容体を発現する細胞または細胞系の場合、細胞を被験化合物に曝露して、望ましくない苦味受容体活性を特徴とする疾患もしくは病態または望ましい苦味受容体活性の低下もしくは欠如を特徴とする疾患もしくは病態の治療に使用する、苦味受容体活性を修飾する(増大させるか、低下させる)化合物を特定することができる。
いくつかの実施形態では、本発明の細胞または細胞系を被験化合物に曝露する前に、例えば、哺乳動物をはじめとする動物酵素、植物酵素、細菌酵素、細胞を溶解して得られた酵素、タンパク質修飾酵素、脂質修飾酵素および口腔、消化管、胃または唾液中の酵素を含めた酵素で前処理することによって修飾し得る。このような酵素としては、例えば、キナーゼ、プロテアーゼ、ホスファターゼ、グリコシダーゼ、酸化還元酵素、転移酵素、加水分解酵素、リアーゼ、イソメラーゼ、リガーゼなどを挙げ得る。あるいは、細胞および細胞系を最初に被験化合物に曝露した後、処理を実施し、その処理によって苦味受容体の修飾を変化させる化合物を特定し得る。
GPCR活性化を確認および測定するアッセイは当該技術分野で周知である。例えば、「G−protein coupled receptors(Signal Transduction Series)」,CRC Press 1999;第1版;HagaおよびBerstein編を参照されたい。本発明の方法にGPCR活性化を検出する任意の適切なアッセイを用いて、有力な苦味受容体修飾物質による苦味受容体の活性化に対する効果を評価し得る。このようなアッセイの例としては、イオン感受性または膜電位蛍光指示薬が挙げられる。上記色素は静止状態では膜透過性であるため、細胞に曝露すると濃度勾配によって細胞内に侵入する。細胞内に入ると、細胞内酵素が色素を膜不透過性型に変換して捕捉する。このほか膜不透過性型の色素は通常、例えば遊離細胞内カルシウに対する感度が高く、特定の強度または波長の光で刺激すると、カルシウムとの結合によって色素が蛍光性になる。したがって、カルシウムと結合する膜透過性色素を用いて、GPCR活性化に応答した細胞内カルシウム放出を測定し得る。このような色素としては、Indo−1、Fura−2、Fluo−3、Fluo−4、Rhod−2、Rhod−5N、Calcein、Calcein blue、cytoCalcein Violet、Quin−2、Quest Fluo−8H(商標)、Quest Fluo−8L(商標)、Quest Fluo 8(商標)、Quest Rhod−4(商標)、セレンテラジンおよびCalcium−3が挙げられる。特定の実施形態では、Fluo−4またはCalcium−3の蛍光を用いてGPCR活性化を測定する。いくつかの実施形態では、アッセイ緩衝液(すなわち、負荷溶液)はプロベネシドを含まない。このような色素がカルシウム結合に応答して発する蛍光を、例えば蛍光顕微鏡、フローサイトメトリー、蛍光分光法および蛍光マイクロプレートリーダーを用いて測定することによって、細胞内カルシウムレベルを測定することができる。ほとんどの蛍光指示薬が、カルシウムに応答する光誘起電子移動系を組み込んだBAPTAキレート剤に由来するものである。例えば、Molecular Devices社のFLIPR(登録商標)およびFlexStation(商標)機器、Hamamatsu社のFDSSおよびBMG Technologies社のNOVOstar(商標)では、細胞内カルシウムレベルの変化を連続的にモニターすることによって、受容体活性の動態を時間依存性蛍光シグナルの形で読み取ることができる。したがって、上記機器によってGPCR研究におけるカルシウムのハイスループットな測定が可能になる。
ほかにも、アデニル酸シクラーゼ活性、IP3/Ca2+シグナル伝達、ホスホリパーゼC/細胞内Ca2+シグナル伝達、GTPアーゼ活性、GTP結合、マイクロフィジオメーター/バイオセンサーアッセイ(例えば、Hafner,2000,Biosens.Bioelectron.15:149−158を参照されたい)、アラキノイド酸レベル(例えば、Gijonら,2000,J.Biol.Chem.,275:20146−20156を参照されたい)、cAMP/cGMPレベル(ラジオイムノアッセイによるものまたは結合タンパク質を用いるもの;例えば、HortonおよびBaxendale,1995,Methods Mol.Biol.41:91−105を参照されたい)、ジアシルグリセロール(DAG)レベル、イノシトール三リン酸(IP3)レベル、タンパク質キナーゼC活性および/またはMAPキナーゼ活性を測定することによってGPCR活性を評価し得る。
味物質と苦味受容体の割当て
別の態様によれば、本発明は苦味物質と苦味受容体の割当てを提供する。のちの実施例に示されるように、カリウム塩、例えば特に限定されないが、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムなどは、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60などの苦味受容体を活性化する。したがって、「カリウム塩応答性苦味受容体」という語句は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体から選択されるグループの1つまたは複数の受容体を指す。いくつかの実施形態では、カリウム塩応答性受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択される。このような実施形態では、カリウム塩応答性受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44のうちの少なくとも1つに加えて、TAS2R60をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、カリウム塩応答性受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38およびTAS2R44からなる群より選択される。このような実施形態では、カリウム塩応答性受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38およびTAS2R44のうちの少なくとも1つに加えて、TAS2R39およびTAS2R60のうちの少なくとも1つをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、カリウム塩応答性受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択される。このような実施形態では、カリウム塩応答性受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R39およびTAS2R44のうちの少なくとも1つに加えて、TAS2R38およびTAS2R60のうちの少なくとも1つをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、カリウム塩応答性受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14およびTAS2R44からなる群より選択される。このような実施形態では、カリウム塩応答性受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14およびTAS2R44のうちの少なくとも1つに加えて、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R60のうちの少なくとも1つをさらに含み得る。好ましいカリウム塩応答性受容体としては、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14およびTAS2R44が挙げられる。実施例ではほかにも、カリウム塩が陰イオンとは無関係に、少なくともTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14およびTAS2R44を活性化することが示されている。したがって、「カリウムイオン応答性苦味受容体」という語句は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14およびTAS2R44から選択されるグループの1つまたは複数の受容体を指す。TAS2R38はPAV TAS2R38であるのが好ましい。
各カリウム塩は、それ自体の苦味受容体割当てのプロファイルを有し得る。例えば、KCl応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体からなる群より選択され得る。いくつかの実施形態では、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体のうちの1つまたは複数の受容体をTAS2R38およびTAS2R39の一方または両方、例えばTAS2R39などと組み合わせて用いる。
さらに、アセスルファムK応答性苦味受容体は、TAS2R1、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44苦味受容体からなる群より選択され得る。いくつかの実施形態では、TAS2R1、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16およびTAS2R44苦味受容体のうちの1つまたは複数の受容体をTAS2R38およびTAS2R39の一方または両方、例えばTAS2R39などと組み合わせて用いる。
乳酸カリウム応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44、TAS2R46およびTAS2R60苦味受容体からなる群より選択され得る。
安息香酸カリウム応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体からなる群より選択され得る。
ソルビン酸カリウム応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体からなる群より選択され得る。
硝酸カリウム応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体からなる群より選択され得る。任意選択で、硝酸カリウム応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44苦味受容体からなる群より選択され得る。
さらに、リン酸カリウム(二塩基性)応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体からなる群より選択され得る。任意選択で、リン酸カリウム(二塩基性)応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44苦味受容体からなる群より選択され得る。
グルコン酸カリウム応答性苦味受容体は、TASR4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TASR39およびTAS2R44苦味受容体からなる群より選択され得る。
酢酸カリウム応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体からなる群より選択され得る。
硫酸カリウム応答性苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体からなる群より選択され得る。
いくつかの実施形態では、TAS2R38はPAV TAS2R38である。
カリウム塩による苦味を修飾する化合物を特定する方法
別の態様によれば、本発明は、カリウム塩による苦味を修飾する化合物を特定する方法を提供する。いくつかの実施形態では、この方法は、カリウム塩によって苦味受容体の活性化を修飾、阻害または増強する化合物を特定するものである。いくつかの実施形態では、この方法は、カリウム塩とこれに続く下流シグナル伝達によって苦味受容体の活性化を修飾、阻害または増強する化合物を特定するものである。いくつかの実施形態では、この方法は、カリウム塩による刺激後のシグナル伝達経路の活性化を修飾、阻害または増強する化合物を特定するものである。いくつかの実施形態では、この方法は、カリウム塩による苦味の知覚を修飾、阻害または増強する化合物を特定するものである。カリウム塩は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60などの苦味受容体を活性化する。したがって、カリウム塩による1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体の活性化を修飾する化合物をカリウム塩による苦味の修飾物質とするべきである。いくつかの実施形態では、化合物は、カリウム塩による1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体の活性化を阻害する。このような実施形態では、化合物はカリウム塩による苦味の阻害物質である。いくつかの実施形態では、化合物は、カリウム塩による1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体の活性化を増強する。このような実施形態では、化合物はカリウム塩による苦味の増強物質である。いくつかの実施形態では、化合物は、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を活性化する。このような実施形態では、化合物はカリウム塩による苦味を模倣する。いくつかの実施形態では、カリウム塩は、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択される。
いくつかの実施形態では、上に開示される苦味を修飾する化合物を特定する方法のいずれかを、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を活性化する味物質を用いて実施する。いくつかの実施形態では、味物質はカリウム含有味物質および普遍的苦味化合物から選択される。いくつかの実施形態では、カリウム含有味物質は、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択される。いくつかの実施形態では、普遍的苦味化合物は安息香酸デナトニウムまたはサッカリンデナトニウムである。いくつかの実施形態では、味物質は、KCl、乳酸カリウムまたはアセスルファムKのいずれでもない。このような実施形態では、カリウム含有味物質は、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択され得る。いくつかの実施形態では、味物質の濃度は、0.1mM、0.5mM、1mM、5mM、10mM、15mM、20mM、25mM、30mM、35mM、40mM、45mMまたは50mMである。いくつかの実施形態では、味物質の濃度は、約0.1mM、約0.5mM、約1mM、約5mM、約10mM、約15mM、約20mM、約25mM、約30mM、約35mM、約40mM、約45mMまたは約50mMである。いくつかの実施形態では、味物質の濃度は、少なくとも0.1mM、少なくとも0.5mM、少なくとも1mM、少なくとも5mM、少なくとも10mM、少なくとも15mM、少なくとも20mM、少なくとも25mM、少なくとも30mM、少なくとも35mM、少なくとも40mM、少なくとも45mMまたは少なくとも50mMである。いくつかの実施形態では、味物質の濃度は、少なくとも約0.1mM、少なくとも約0.5mM、少なくとも約1mM、少なくとも約5mM、少なくとも約10mM、少なくとも約15mM、少なくとも約20mM、少なくとも約25mM、少なくとも約30mM、少なくとも約35mM、少なくとも約40mM、少なくとも約45mMまたは少なくとも約50mMである。
いくつかの実施形態では、被験化合物は、2つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体のカリウム塩誘導性活性化を修飾、阻害または増強する。いくつかの実施形態では、被験化合物は、3つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体のカリウム塩誘導性活性化を修飾、阻害または増強する。いくつかの実施形態では、被験化合物は、4つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体のカリウム塩誘導性活性化を修飾、阻害または増強する。いくつかの実施形態では、被験化合物は、5つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体のカリウム塩誘導性活性化を修飾、阻害または増強する。いくつかの実施形態では、被験化合物は、6つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体のカリウム塩誘導性活性化を修飾、阻害または増強する。いくつかの実施形態では、被験化合物は、7つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体のカリウム塩誘導性活性化を修飾、阻害または増強する。いくつかの実施形態では、被験化合物は、各カリウム塩応答性苦味受容体のカリウム塩誘導性活性化を修飾、阻害または増強する。
この節に記載されるカリウム塩による苦味を修飾する化合物の特定方法のいずれかでは、その方法に使用する苦味受容体は上記のようなGタンパク質と複合体を形成し得る。上記の任意のGタンパク質を使用し得る。いくつかの実施形態では、Gタンパク質は、Gタンパク質、αトランスデューシンまたはαガストデューシンである。いくつかの実施形態では、Gタンパク質はGα15タンパク質である。
この節に記載されるカリウム塩による苦味を修飾する化合物の特定方法のいずれかでは、上記の任意のアッセイを用いて苦味受容体活性を測定し得る。いくつかの実施形態では、細胞内カルシウム濃度を測定することによって苦味受容体活性を決定する。いくつかの実施形態では、カルシウム感受性蛍光色素を用いて細胞内カルシウム濃度を測定する。いくつかの実施形態では、カルシウム感受性蛍光色素は、Indo−1、Fura−2、Fluo−3、Fluo−4、Rhod−2、Rhod−5N、Calcein、Calcein blue、cytoCalcein Violet、Quin−2、Quest Fluo−8H(商標)、Quest Fluo−8L(商標)、Quest Fluo 8(商標)、Quest Rhod−4(商標)、セレンテラジンおよびCalcium−3から選択される。特定の実施形態では、カルシウム感受性蛍光色素はFluo−4またはCalcium−3である。
いくつかの実施形態では、この方法は、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を準備すること;1つまたは複数の苦味受容体と、1つまたは複数の苦味受容体を活性化する味物質とを接触させること;1つまたは複数の苦味受容体の活性を測定すること;1つまたは複数の苦味受容体を洗浄すること;1つまたは複数の苦味受容体と、味物質および被験化合物とを接触させること;ならびに1つまたは複数の苦味受容体の活性を測定することを含む。味物質に起因する1つまたは複数の苦味受容体の活性が、味物質および被験化合物に起因する1つまたは複数の苦味受容体の活性と異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を修飾するものである。味物質に起因する1つまたは複数の苦味受容体の活性が、味物質および被験化合物に起因する1つまたは複数の苦味受容体の活性よりも高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を抑制するものである。味物質に起因する1つまたは複数の苦味受容体の活性が、味物質および被験化合物に起因する1つまたは複数の苦味受容体の活性よりも低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を増強するものである。当業者であれば、このような実施形態では試験する順序は重要ではないことを認識するであろう。受容体と被験化合物とを接触させるのは洗浄前でも洗浄後でもよい。味物質と被験化合物は逐次的に加えても、同時に加えてもよい、すなわち、1つまたは複数の苦味受容体と被験化合物とを接触させるのは、1つまたは複数の苦味受容体と味物質とを接触させる前でも、接触と同時でも、接触させた後でもよい。
いくつかの実施形態では、この方法は、第一の1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体および第二の1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を準備すること;第一の1つまたは複数の苦味受容体と、1つまたは複数の苦味受容体を活性化する味物質とを接触させること;第一の1つまたは複数の苦味受容体の活性を測定すること;第二の1つまたは複数の苦味受容体と、味物質および被験化合物とを接触させること;ならびに第二の1つまたは複数の苦味受容体の活性を測定することを含む。第一の1つまたは複数の苦味受容体の活性が、第二の1つまたは複数の苦味受容体の活性と異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を修飾するものである。第一の1つまたは複数の苦味受容体の活性が、第二の1つまたは複数の苦味受容体の活性よりも高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を抑制するものである。第一の1つまたは複数の苦味受容体の活性が、第二の1つまたは複数の苦味受容体の活性よりも低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を増強するものである。いくつかの実施形態では、第一のもう一つの苦味受容体を活性測定後に洗浄して第二の1つまたは複数の苦味受容体とする。味物質と被験化合物は逐次的に加えても、同時に加えてもよい、すなわち、第二の1つまたは複数の苦味受容体と被験化合物とを接触させるのは、第二の1つまたは複数の苦味受容体と味物質とを接触させる前でも、接触と同時でも、接触させた後でもよい。
いくつかの実施形態では、この方法は、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞を準備すること;細胞と、1つまたは複数の苦味受容体を活性化する味物質とを接触させること;1つまたは複数の苦味受容体の活性を測定すること;細胞を洗浄すること;細胞と、味物質および被験化合物とを接触させること;ならびに1つまたは複数の苦味受容体の活性を測定することを含む。味物質に起因する1つまたは複数の苦味受容体の活性が、味物質および被験化合物に起因する1つまたは複数の苦味受容体の活性と異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を修飾するものである。味物質に起因する1つまたは複数の苦味受容体の活性が、味物質および被験化合物に起因する1つまたは複数の苦味受容体の活性よりも高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を抑制するものである。味物質に起因する1つまたは複数の苦味受容体の活性が、味物質および被験化合物に起因する1つまたは複数の苦味受容体の活性よりも低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を増強するものである。いくつかの実施形態では、細胞はin vitro細胞系に存在する。いくつかの実施形態では、細胞はin vitro細胞系パネルに存在する。当業者であれば、このような実施形態では試験する順序は重要ではないことを認識するであろう。細胞と被験化合物とを接触させるのは洗浄前でも洗浄後でもよい。味物質と被験化合物は逐次的に加えても、同時に加えてもよい、すなわち、細胞と被験化合物とを接触させるのは、細胞と味物質とを接触させる前でも、接触と同時でも、接触させた後でもよい。
いくつかの実施形態では、この方法は、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第一の細胞および1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第二の細胞を準備すること;第一の細胞と、1つまたは複数の苦味受容体を活性化する味物質とを接触させること;第一の細胞の苦味受容体活性を測定すること;第二の細胞と、味物質および被験化合物とを接触させること;ならびに第二の細胞の苦味受容体活性を測定することを含む。第一の細胞の苦味受容体活性が第二の細胞の苦味受容体活性と異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を修飾するものである。第一の細胞の苦味受容体活性が第二の細胞の苦味受容体活性よりも高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を抑制するものである。第一の細胞の苦味受容体活性が第二の細胞の苦味受容体活性よりも低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を増強するものである。いくつかの実施形態では、第一の細胞および第二の細胞はin vitro細胞系に存在する。いくつかの実施形態では、第一の細胞および第二の細胞は1つまたは複数のin vitro細胞系パネルに存在する。いくつかの実施形態では、第一の細胞を苦味受容体活性の測定後に洗浄して第二の細胞とする。味物質と被験化合物は逐次的に加えても、同時に加えてもよい、すなわち、第二の細胞と被験化合物とを接触させるのは、第二の細胞と味物質とを接触させる前でも、接触と同時でも、接触させた後でもよい。
いくつかの実施形態では、この方法は、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第三の細胞および1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第四の細胞を準備することをさらに含み;第三の細胞と第四の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が同じであり;かつ第三の細胞および第四の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が第一の細胞および第二の細胞の苦味受容体と異なる。いくつかの実施形態では、この方法は、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第五の細胞および1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第六の細胞を準備することをさらに含み;第五の細胞と第六の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が同じであり;かつ第五の細胞および第六の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が、第一、第二、第三および第四の細胞の苦味受容体と異なる。いくつかの実施形態では、この方法は、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第七の細胞および1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第八の細胞を準備することをさらに含み;第七の細胞と第八の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が同じであり;かつ第七の細胞および第八の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が、第一、第二、第三、第四、第五および第六の細胞の苦味受容体と異なる。いくつかの実施形態では、この方法は、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第九の細胞および1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第十の細胞を準備することをさらに含み;第九の細胞と第十の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が同じであり;かつ第九の細胞および第十の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が、第一、第二、第三、第四、第五、第六、第七および第八の細胞と異なる。いくつかの実施形態では、この方法は、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第十一の細胞および1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第十二の細胞を準備することをさらに含み;第十一の細胞と第十二の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が同じであり;かつ第十一の細胞および第十二の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が、第一、第二、第三、第四、第五、第六、第七、第八、第九および第十の細胞の苦味受容体と異なる。いくつかの実施形態では、この方法は、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第十三の細胞および1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第十四の細胞を準備することをさらに含み;第十三の細胞と第十四の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が同じであり;かつ第十三の細胞および第十四の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が、第一、第二、第三、第四、第五、第六、第七、第八、第九、第十、第十一および第十二の細胞の苦味受容体と異なる。いくつかの実施形態では、この方法は、1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第十五の細胞および1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する第十六の細胞を準備することをさらに含み;第十五の細胞と第十六の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が同じであり;かつ第十五の細胞および第十六の細胞の1つまたは複数の苦味受容体が、第一、第二、第三、第四、第五、第六、第七、第八、第九、第十、第十一、第十二、第十三および第十四の細胞の苦味受容体と異なる。このような実施形態では、この方法は、第三、第五、第七、第九、第十一、第十三および/または第十五の細胞と、1つまたは複数の苦味受容体を活性化する味物質とを接触させること;第三、第五、第七、第九、第十一、第十三および/または第十五の細胞の苦味受容体活性を測定すること;第四、第六、第八、第十、第十二、第十四および/または第十六の細胞と、味物質および被験化合物とを接触させること;ならびに第四、第六、第八、第十、第十二、第十四および/または第十六の細胞の苦味受容体活性を測定することを含む。第三、第五、第七、第九、第十一、第十三および/または第十五の細胞の苦味受容体活性が、それぞれ第四、第六、第八、第十、第十二、第十四および/または第十六の細胞の苦味受容体活性と異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を修飾するものである。第四、第六、第八、第十、第十二、第十四および/または第十六の細胞の苦味受容体活性が、それぞれ第三、第五、第七、第九、第十一、第十三および/または第十五の細胞の苦味受容体活性よりも低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を抑制するものである。第四、第六、第八、第十、第十二、第十四および/または第十六の細胞の苦味受容体活性が、それぞれ第三、第五、第七、第九、第十一、第十三および/または第十五の細胞の苦味受容体活性よりも高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を増強するものである。いくつかの実施形態では、第三、第四、第五、第六、第七、第八、第九、第十、第十一、第十二、第十三、第十四、第十五および/または第十六の細胞はin vitro細胞系に存在する。いくつかの実施形態では、第三、第四、第五、第六、第七、第八、第九、第十、第十一、第十二、第十三、第十四、第十五および/または第十六の細胞は、1つまたは複数のin vitro細胞系パネルに存在する。いくつかの実施形態では、第三、第五、第七、第九、第十一、第十三および/または第十五の細胞を苦味受容体活性の測定後に洗浄して、それぞれ第四、第六、第八、第十、第十二、第十四および/または第十六の細胞とする。味物質と被験化合物は逐次的に加えても、同時に加えてもよい、すなわち、第四、第六、第八、第十、第十二、第十四および/または第十六の細胞と被験化合物とを接触させるのは、第四、第六、第八、第十、第十二、第十四および/または第十六の細胞と味物質とを接触させる前でも、接触と同時でも、接触させた後でもよい。
いくつかの実施形態では、この方法は、細胞系パネルを準備し、各細胞系が、TAS2R1、TAS2R3、TAS2R4、TAS2R5、TAS2R7、TAS2R8、TAS2R9、TAS2R10、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R40、TAS2R41、TAS2R43、TAS2R44、TAS2R45、TAS2R46、TAS2R47、TAS2R48、TAS2R49、TAS2R50、TAS2R55およびTAS2R60からなる群より選択される苦味受容体を発現し、各受容体が少なくとも1つの細胞系に発現すること;各細胞系と、2つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体を活性化する味物質とを接触させること;各細胞系の苦味受容体活性を測定すること;各細胞系を洗浄すること;各細胞系と、味物質および被験化合物とを接触させること;ならびに各細胞系の苦味受容体活性を測定することを含む。味物質と接触させたときの2つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が、味物質および被験化合物と接触させたときと比較して異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、3つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる。いくつかの実施形態では、4つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる。いくつかの実施形態では、5つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる。いくつかの実施形態では、6つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる。いくつかの実施形態では、7つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる。いくつかの実施形態では、各カリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる。味物質と接触させたときの2つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が、味物質および被験化合物と接触させたときよりも高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、3つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い。いくつかの実施形態では、4つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い。いくつかの実施形態では、5つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い。いくつかの実施形態では、6つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い。いくつかの実施形態では、7つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い。いくつかの実施形態では、各カリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い。味物質と接触させたときの2つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が、味物質および被験化合物と接触させたときよりも低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、3つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発細胞系で苦味受容体活性が低い。いくつかの実施形態では、4つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発細胞系で苦味受容体活性が低い。いくつかの実施形態では、5つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発細胞系で苦味受容体活性が低い。いくつかの実施形態では、6つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発細胞系で苦味受容体活性が低い。いくつかの実施形態では、7つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発細胞系で苦味受容体活性が低い。いくつかの実施形態では、各カリウム塩応答性苦味受容体発細胞系で苦味受容体活性が低い。いくつかの実施形態では、パネルはマッチしたin vitro細胞系パネルである。当業者であれば、このような実施形態では試験する順序は重要ではないことを認識するであろう。細胞系と被験化合物とを接触させるのは洗浄前でも洗浄後でもよい。味物質と被験化合物は逐次的に加えても、同時に加えてもよい、すなわち、各細胞系と被験化合物とを接触させるのは、各細胞系と味物質とを接触させる前でも、接触と同時でも、接触させた後でもよい。
いくつかの実施形態では、この方法は、それぞれが1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞系を含む細胞系パネルを準備し、各受容体が少なくとも1つの細胞系に発現すること;各細胞系と、少なくとも2つのカリウム塩応答性苦味受容体を活性化する味物質とを接触させること;各細胞系の苦味受容体活性を測定すること;各細胞系を洗浄すること;各細胞系と、味物質および被験化合物とを接触させること;ならびに各細胞系の苦味受容体活性を測定することを含む。いくつかの実施形態では、パネルの各細胞系は、TAS2R1、TAS2R3、TAS2R4、TAS2R5、TAS2R7、TAS2R8、TAS2R9、TAS2R10、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R40、TAS2R41、TAS2R43、TAS2R44、TAS2R45、TAS2R46、TAS2R47、TAS2R48、TAS2R49、TAS2R50、TAS2R55およびTAS2R60からなる群より選択される苦味受容体を発現し、各受容体が少なくとも1つの細胞系に発現する。味物質と接触させたときの少なくとも2つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が、味物質および被験化合物と接触させたときと比較して異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも3つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも4つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも6つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも7つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、各カリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。味物質と接触させたときの少なくとも2つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が、味物質および被験化合物と接触させたときよりも高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では、少なくとも3つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも4つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも6つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも7つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、各カリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。味物質と接触させたときの少なくとも2つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が、味物質および被験化合物と接触させたときよりも低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも3つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも4つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも6つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも7つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、各カリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、パネルはマッチしたin vitro細胞系パネルである。当業者であれば、このような実施形態では試験する順序は重要ではないことを認識するであろう。細胞系と被験化合物とを接触させるのは洗浄前でも洗浄後でもよい。味物質と被験化合物は逐次的に加えても、同時に加えてもよい、すなわち、各細胞系と被験化合物とを接触させるのは、各細胞系と味物質とを接触させる前でも、接触と同時でも、接触させた後でもよい。
いくつかの実施形態では、この方法は第一の細胞系パネルおよび第二の細胞系パネルを準備し、各細胞系が、TAS2R1、TAS2R3、TAS2R4、TAS2R5、TAS2R7、TAS2R8、TAS2R9、TAS2R10、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R40、TAS2R41、TAS2R43、TAS2R44、TAS2R45、TAS2R46、TAS2R47、TAS2R48、TAS2R49、TAS2R50、TAS2R55およびTAS2R60苦味受容体からなる群より選択される苦味受容体を発現し、各受容体が少なくとも1つの細胞系に発現し、かつ第一のパネルと第二のパネルが同じ細胞系を含むこと;第一のパネルの各細胞系と、2つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系を活性化する味物質とを接触させること;第一のパネルの各細胞系の苦味受容体活性を測定すること;第二のパネルの各細胞系と、味物質および被験化合物とを接触させること;ならびに第二のパネルの各細胞系の苦味受容体活性を測定することを含む。第一のパネルの2つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、3つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる。いくつかの実施形態では、4つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる。いくつかの実施形態では、5つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる。いくつかの実施形態では、6つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる。いくつかの実施形態では、7つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる。いくつかの実施形態では、各カリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる。第一のパネルの2つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、3つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い。いくつかの実施形態では、4つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い。いくつかの実施形態では、5つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い。いくつかの実施形態では、6つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い。いくつかの実施形態では、7つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い。いくつかの実施形態では、各カリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が高い。第一のパネルの2つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、3つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が低い。いくつかの実施形態では、4つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が低い。いくつかの実施形態では、5つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が低い。いくつかの実施形態では、6つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が低い。いくつかの実施形態では、7つ以上のカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が低い。いくつかの実施形態では、各カリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が低い。いくつかの実施形態では、第一のパネルおよび第二のパネルはマッチしたin vitro細胞系パネルである。いくつかの実施形態では、第一の細胞系パネルの苦味受容体活性を測定した後にこれを洗浄して第二の細胞系パネルとする。換言すれば、第一の細胞系パネルと第二の細胞系パネルは、第一の測定段階と第二の接触段階との間に洗浄段階を挟んだ同じ細胞系パネルである。当業者であれば、このような実施形態では試験する順序は重要ではないことを認識するであろう。細胞系と被験化合物とを接触させるのは洗浄前でも洗浄後でもよい。味物質と被験化合物は逐次的に加えても、同時に加えてもよい、すなわち、第二のパネルの各細胞系と被験化合物とを接触させるのは、第二のパネルの各細胞系と味物質とを接触させる前でも、接触と同時でも、接触させた後でもよい。
いくつかの実施形態では、この方法は、第一の細胞系パネルおよび第二の細胞系パネルを準備し、各パネルがカリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞系を含み、各受容体が少なくとも1つの細胞系に発現し、かつ第一のパネルと第二のパネルが同じ細胞系を含むこと;第一のパネルの各細胞系と、少なくとも2つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系を活性化する味物質とを接触させること;第一のパネルの各細胞系の苦味受容体活性を測定すること;第二のパネルの各細胞系と、味物質および被験化合物とを接触させること;ならびに第二のパネルの各細胞系の苦味受容体活性を測定することを含む。いくつかの実施形態では、第一のパネルおよび第二のパネルの各細胞系は、TAS2R1、TAS2R3、TAS2R4、TAS2R5、TAS2R7、TAS2R8、TAS2R9、TAS2R10、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R40、TAS2R41、TAS2R43、TAS2R44、TAS2R45、TAS2R46、TAS2R47、TAS2R48、TAS2R49、TAS2R50、TAS2R55およびTAS2R60からなる群より選択される苦味受容体を発現し、各受容体は各パネルの少なくとも1つの細胞系に発現する。第一のパネルの少なくとも2つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも3つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも4つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも6つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも7つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。いくつかの実施形態では、各カリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系で苦味受容体活性が異なる場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に修飾するものである。第一のパネルの少なくとも2つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルの少なくとも3つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルの少なくとも4つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルの少なくとも5つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルの少なくとも6つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルの少なくとも7つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルの各カリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して高い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に抑制するものである。第一のパネルの少なくとも2つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルの少なくとも3つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルの少なくとも4つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルの少なくとも5つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルの少なくとも6つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルの少なくとも7つのカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルの各カリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性が第二のパネルと比較して低い場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を選択的に増強するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルおよび第二のパネルはマッチしたin vitro細胞系パネルである。いくつかの実施形態では、第一の細胞系パネルの苦味受容体活性を測定した後にこれを洗浄して第二の細胞系パネルとする。換言すれば、第一の細胞系パネルと第二の細胞系パネルは、第一の測定段階と第二の接触段階との間に洗浄段階を挟んだ同じ細胞系パネルである。当業者であれば、このような実施形態では試験する順序は重要ではないことを認識するであろう。細胞系と被験化合物とを接触させるのは洗浄前でも洗浄後でもよい。味物質と被験化合物は逐次的に加えても、同時に加えてもよい、すなわち、第二のパネルの各細胞系と被験化合物とを接触させるのは、第二のパネルの各細胞系と味物質とを接触させる前でも、接触と同時でも、接触させた後でもよい。
いくつかの実施形態では、カリウム塩による苦味の修飾物質を特定する上記いずれかの方法に用いる味物質はカリウム含有味物質または普遍的苦味化合物である。いくつかの実施形態では、カリウム含有味物質は、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択される。いくつかの実施形態では、普遍的苦味化合物は安息香酸デナトニウムまたはサッカリンデナトニウムである。いくつかの実施形態では、味物質は、KCl、乳酸カリウムまたはアセスルファムKのいずれでもない。このような実施形態では、カリウム含有味物質は、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択され得る。いくつかの実施形態では、味物質の濃度は、0.1mM、0.5mM、1mM、5mM、10mM、15mM、20mM、25mM、30mM、35mM、40mM、45mMまたは50mMである。いくつかの実施形態では、味物質の濃度は、約0.1mM、約0.5mM、約1mM、約5mM、約10mM、約15mM、約20mM、約25mM、約30mM、約35mM、約40mM、約45mMまたは約50mMである。いくつかの実施形態では、味物質の濃度は、少なくとも0.1mM、少なくとも0.5mM、少なくとも1mM、少なくとも5mM、少なくとも10mM、少なくとも15mM、少なくとも20mM、少なくとも25mM、少なくとも30mM、少なくとも35mM、少なくとも40mM、少なくとも45mMまたは少なくとも50mMである。いくつかの実施形態では、味物質の濃度は、少なくとも約0.1mM、少なくとも約0.5mM、少なくとも約1mM、少なくとも約5mM、少なくとも約10mM、少なくとも約15mM、少なくとも約20mM、少なくとも約25mM、少なくとも約30mM、少なくとも約35mM、少なくとも約40mM、少なくとも約45mMまたは少なくとも約50mMである。
別の態様では、本発明は、カリウム塩による苦味を模倣する化合物を特定する方法を提供する。いくつかの実施形態では、この方法は、第一の細胞系パネルおよび第二の細胞系パネルを準備し、各細胞系が、TAS2R1、TAS2R3、TAS2R4、TAS2R5、TAS2R7、TAS2R8、TAS2R9、TAS2R10、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R40、TAS2R41、TAS2R43、TAS2R44、TAS2R45、TAS2R46、TAS2R47、TAS2R48、TAS2R49、TAS2R50、TAS2R55およびTAS2R60苦味受容体からなる群より選択される苦味受容体を発現し、各受容体が少なくとも1つの細胞系に発現し、かつ第一のパネルと第二のパネルが同じ細胞系を含むこと;第一のパネルの各細胞系とネガティブ対照とを接触させること;第一のパネルの各細胞系の苦味受容体活性を測定すること;第二のパネルの各細胞系と被験化合物とを接触させること;第二のパネルの各細胞系の苦味受容体活性を測定することを含む。被験化合物がカリウム塩応答性苦味受容体発現細胞系の苦味受容体活性を誘導する場合、被験化合物はカリウム塩による苦味を模倣するものである。いくつかの実施形態では、第一のパネルおよび第二のパネルはマッチしたin vitro細胞系パネルである。いくつかの実施形態では、第一の細胞系パネルの苦味受容体活性を測定した後にこれを洗浄して第二の細胞系パネルとする。換言すれば、第一の細胞系パネルと第二の細胞系パネルは、第一の測定段階と第二の接触段階との間に洗浄段階を挟んだ同じ細胞系パネルである。当業者であれば、このような実施形態では試験する順序は重要ではないことを認識するであろう。細胞系と被験化合物とを接触させるのは洗浄前でも洗浄後でもよい。いくつかの実施形態では、ネガティブ対照は被験化合物を加える前のアッセイ緩衝液である。
いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を2つ以上の異なるカリウム塩応答性苦味受容体と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を、それぞれが異なるカリウム塩応答性苦味受容体を発現する2つ以上の細胞と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を3つ以上の異なるカリウム塩応答性苦味受容体と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を、それぞれが異なるカリウム塩応答性苦味受容体を発現する3つ以上の細胞と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を4つ以上の異なるカリウム塩応答性苦味受容体と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を、それぞれが異なるカリウム塩応答性苦味受容体を発現する4つ以上の細胞と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を5つ以上の異なるカリウム塩応答性苦味受容体と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を、それぞれが異なるカリウム塩応答性苦味受容体を発現する5つ以上の細胞と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を6つ以上の異なるカリウム塩応答性苦味受容体と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を、それぞれが異なるカリウム塩応答性苦味受容体を発現する6つ以上の細胞と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を7つ以上の異なるカリウム塩応答性苦味受容体と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を、それぞれが異なるカリウム塩応答性苦味受容体を発現する7つ以上の細胞と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を各カリウム塩応答性苦味受容体と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、味物質および味物質と被験化合物を、各カリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞と接触させることを含み、各細胞は異なる苦味受容体を発現する。
カリウム塩による苦味を修飾、抑制、増強または模倣する化合物を特定する方法が、TAS2R44またはTAS2R44を発現する細胞と、味物質または被験化合物とを接触させることを含む、いくつかの実施形態では、この方法はほかにも、少なくとも1つの追加の苦味受容体または少なくとも1つの追加の苦味受容体を発現する細胞と、味物質または被験化合物とを接触させることを含み、少なくとも1つの追加の苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R60から選択される。
カリウム塩による苦味を修飾、抑制、増強または模倣する化合物を特定する方法が、TAS2R38またはTAS2R38を発現する細胞と、味物質または被験化合物とを接触させることを含む、いくつかの実施形態では、この方法はほかにも、少なくとも1つの追加の苦味受容体または少なくとも1つの追加の苦味受容体を発現する細胞と、味物質または被験化合物とを接触させることを含み、少なくとも1つの追加の苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60から選択される。
カリウム塩による苦味を修飾、抑制、増強または模倣する化合物を特定する方法が、TAS2R39またはTAS2R39を発現する細胞と、味物質または被験化合物とを接触させることを含む、いくつかの実施形態では、この方法はほかにも、少なくとも1つの追加の苦味受容体または少なくとも1つの追加の苦味受容体を発現する細胞と、味物質または被験化合物とを接触させることを含み、少なくとも1つの追加の苦味受容体は、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R44およびTAS2R60から選択される。
上記いずれかの方法では、カリウム塩は、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択され得る。さらに、カリウム塩応答性苦味受容体は、KCl応答性苦味受容体、乳酸カリウム応答性苦味受容体、アセスルファムK応答性苦味受容体、安息香酸カリウム応答性苦味受容体、ソルビン酸カリウム応答性苦味受容体、硝酸カリウム応答性苦味受容体、リン酸カリウム(二塩基性)応答性苦味受容体、グルコン酸カリウム応答性苦味受容体、酢酸カリウム応答性苦味受容体および硫酸カリウム応答性苦味受容体からなる群より選択され得る。
上記いずれかの方法では、カリウム塩応答性苦味受容体はカリウムイオン応答性苦味受容体であり得る。
上記いずれかの方法のいくつかの実施形態では、カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも1つが、TAS2R38およびTAS2R39からなる群より選択される。
上記いずれかの方法のいくつかの実施形態では、カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも1つが、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14およびTAS2R44からなる群より選択される。
いくつかの実施形態では、KCl応答性苦味受容体はTAS2R38またはTAS2R39である。このような実施形態では、KCl応答性苦味受容体は、TAS2R38またはTAS2R39に加えてTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44およびTAS2R60を含み得る。いくつかの実施形態では、アセスルファムK応答性苦味受容体はTAS2R38またはTAS2R39である。このような実施形態では、アセスルファムK応答性苦味受容体は、TAS2R38またはTAS2R39に加えてTAS2R1、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16およびTAS2R44を含み得る。
いくつかの実施形態では、この方法は、カリウム塩による苦味を修飾、抑制、増強または模倣する被験化合物と、食料品、任意の食料品前駆材料または食料品の生産に用いる任意の添加物とを混合することをさらに含む。いくつかの実施形態では、食料品はヒトが消費するためのものである。いくつかの実施形態では、食料品は動物、例えばペットまたは家畜などが消費するためのものである。いくつかの実施形態では、この方法は、カリウム塩による苦味を修飾、抑制、増強または模倣する被験化合物と、活性薬剤とを薬学的に許容される形態で混合することをさらに含む。
苦味を修飾する化合物を特定するための細胞系パネル
別の態様によれば、本発明は、苦味を修飾する化合物を特定するための細胞系パネルを提供する。
いくつかの実施形態では、細胞系パネルは、カリウム塩による苦味を修飾する化合物を特定するためのものである。いくつかの実施形態では、パネルは、カリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞系を含む。いくつかの実施形態では、各カリウム塩応答性苦味受容体はパネルの少なくとも1つの細胞系に発現する。いくつかの実施形態では、パネルは、カリウム塩応答性苦味受容体を発現する細胞系から実質的になる。いくつかの実施形態では、細胞系パネルはネガティブ対照の細胞系をさらに含む。いくつかの実施形態では、ネガティブ対照は、カリウム塩による苦味を修飾する化合物を特定する方法のネガティブ対照である。
細胞系パネルは、特に限定されないが、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムを含めたカリウム塩による苦味を特定するためのものであり得る。したがって、カリウム塩応答性苦味受容体は、KCl応答性苦味受容体、乳酸カリウム応答性苦味受容体、アセスルファムK応答性苦味受容体、安息香酸カリウム応答性苦味受容体、ソルビン酸カリウム応答性苦味受容体、硝酸カリウム応答性苦味受容体、リン酸カリウム(二塩基性)応答性苦味受容体、グルコン酸カリウム応答性苦味受容体、酢酸カリウム応答性苦味受容体および硫酸カリウム応答性苦味受容体からなる群より選択され得る。
実施例
本発明がさらに十全に理解されるよう以下の実施例を記載する。これらの実施例は単に説明を目的とするものであり、決して本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
これらの分析を目的として、国際公開第2010/088633号(例えば、実施例26を参照されたい)に記載されている25の苦味受容体のパネルの小集団である8つの特異的苦味受容体を発現する細胞系パネルを用いた。したがって、パネルの各細胞系はヒト苦味受容体およびマウスGα15シグナル伝達タンパク質を発現するものであった。
以下の各実施例では次のような機能アッセイを用いた:
第1日:黒壁/透明底の96ウェルプレート(例えば、Corning、3904)に安定な細胞系を播種した。1ウェル当たり約40Kの細胞を加え、細胞増殖培地(10%ウシ胎仔血清(Sigma、5178)、2mMグルタミン(Sigma、G7513)を添加したDMEM(Sigma、D5796))中、37℃、5%COで一晩インキュベートした。
第2日:増殖培地を廃棄し、130mM NaCl、2mM CaCl、5mM KCl、1.2mM MgCl、10mM HEPESおよび10mMグルコースを含有する緩衝液(pH7.0)に1×Ca−3色素(Molecular Devices、R8090)、1%DMSOを含有する負荷溶液中、細胞を37℃、5%COで60分間インキュベートした。負荷溶液にプロベネシドは含めなかった。
機能アッセイ:色素を負荷した後、細胞プレートを蛍光プレートリーダー(例えば、FDSS6000(Hamamatsu、Japan))に入れ、3×濃縮リガンド/アゴニストストック50μlを加えることにより受容体刺激を測定した。アゴニスト添加前の10秒間およびアゴニストによる刺激後の100〜250秒間、連続して蛍光をモニターした。
受容体活性化を以下のように定義する:
%活性化=[((最大シグナル蛍光強度−最小シグナル蛍光強度)−(最大対照蛍光強度−最小対照蛍光強度))/最大緩衝液蛍光強度−最小緩衝液蛍光強度)]×100
機能的応答=[(最大シグナル蛍光強度−最小シグナル蛍光強度)−(最大対照蛍光強度−最小対照蛍光強度)]
シグナル蛍光強度:リガンドの添加によってみられた蛍光強度の変化を指す
対照蛍光強度:緩衝液(ネガティブ対照)の添加によってみられた蛍光強度の変化を指す
リガンドおよび対照のカルシウムシグナルを刺激前の細胞の基底蛍光強度に正規化した。
濃度分析を実施し、以下の式を用いた非線形回帰によってEC50値を計算した:Y=下限値+(上限値−下限値)/(1+10^((LogEC50−X)×Hill勾配))、X=投与量または濃度のlog、Y=応答(Xの増加とともに増加する)、上限値=最大シグナル値、下限値=最小シグナル値。EC50(最大有効濃度の半分)は、アゴニストから得ることが可能な有効な応答の最大値の50%を生じるそのアゴニストのモル濃度を指す。
実施例1.カリウム塩によって通常活性化されるTAS2R苦味受容体
TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体はKCl刺激に特異的に応答することが既に示されていた。今回、さらに2つの苦味受容体、TAS2R39およびTAS2R38(PAV)がKClに特異的に応答することが確認されたことにより(図2および3)、KClによって特異的に活性化されるTAS2R苦味受容体が合計8つとなった。KClに加えて、食品および飲料品への適用に関連するカリウム塩がほかにも多数存在する。他のカリウム塩の活性化プロファイルを明らかにするため、特定されている8つのKCl受容体のパネルを濃度20mMの乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、酢酸カリウム、硝酸カリウム、グルコン酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)および硫酸カリウムに別個に、および同時に曝露した。図1に示されるように、10種類のカリウム塩(KClを含む)はいずれも、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14およびTAS2R44を活性化し、これは推定カリウム苦味受容体の「フィンガープリント」である。さらに、TAS2R38(PAV)、TAS2R39およびTAS2R60は、試験したカリウム塩のすべてではないが、その多くに特異的に応答した。
実施例2.KClに応答するほかの苦味受容体の特定
TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体はKCl刺激に特異的に応答することが既に示されていた。今回、さらに2つの苦味受容体、TAS2R39およびTAS2R38(PAV)がKClに特異的に応答することが確認された(図2および3)。TAS2R39およびTAS2R38(PAV)を発現する細胞系を20mMのKClに別個に、および同時に曝露した。上記蛍光レポーター系を用いた細胞内カルシウムの変化によって苦味受容体活性化を測定した。図2に示されるように、2つの細胞系はともにKCl刺激に強く、かつ特異的に応答した。TAS2R39およびTAS2R38(PAV)によるKCl誘導性シグナル伝達の特徴をさらに明らかにするため、KClの濃度を漸増させてこれらの受容体を刺激することによって各受容体のKClによる活性化を測定し、上記のようにEC50値を計算することによって、機能プロファイルを作成した。図3に示されるように、各細胞系のEC50値は約5〜15mMであった。
実施例3.アセスルファムKに応答する苦味受容体の特定
TAS2R1、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16およびTAS2R44苦味受容体はアセスルファムK刺激に特異的に応答することが既に示されていた。今回、さらに2つの苦味受容体、TAS2R39およびTAS2R38(PAV)がアセスルファムKに特異的に応答することが確認された(図4および5)。TAS2R39およびTAS2R38(PAV)を発現する細胞系を20mMのアセスルファムKに別個に、および同時に曝露した。上記蛍光レポーター系を用いた細胞内カルシウムの変化によって苦味受容体活性化を測定した。図4に示されるように、2つの細胞系はともにアセスルファムK刺激に強く、かつ特異的に応答した。TAS2R39およびTAS2R38(PAV)によるアセスルファムK誘導性シグナル伝達の特徴をさらに明らかにするため、アセスルファムKの濃度を漸増させてこれらの受容体を刺激することによって各受容体のアセスルファムKによる活性化を測定し、上記のようにEC50値を計算することによって、機能プロファイルを作成した。図5に示されるように、各細胞系のEC50値は約5〜10mMであった。
実施例4.安息香酸カリウムに応答する苦味受容体の特定
安息香酸カリウムに感受性であり、安息香酸カリウムによる苦味を仲介している可能性のある受容体の集団を特定するため、特定されている8つのKCl苦味受容体発現細胞系のパネルを20mMの安息香酸カリウムに別個に、および同時に曝露した。上記蛍光レポーター系を用いた細胞内カルシウムの変化によって苦味受容体活性化を測定した。安息香酸カリウムはTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38(PAV)、TASR39、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体の活性を誘導した(図6および7)。TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38(PAV)、TASR39、TAS2R44およびTAS2R60による安息香酸カリウム誘導性シグナル伝達の特徴をさらに明らかにするため、安息香酸カリウムの濃度を漸増させてこれらの受容体を刺激することによって各受容体の安息香酸カリウムによる活性化を測定し、上記のようにEC50値を計算することによって、機能プロファイルを作成した。図7に示されるように、各細胞系のEC50値は約5〜10mMであった。
実施例5.酢酸カリウムに応答する苦味受容体の特定
酢酸カリウムに感受性であり、酢酸カリウムによる苦味を仲介している可能性のある受容体の集団を特定するため、特定されている8つのKCl苦味受容体発現細胞系のパネルを20mMの酢酸カリウムに別個に、および同時に曝露した。上記蛍光レポーター系を用いた細胞内カルシウムの変化によって苦味受容体活性化を測定した。酢酸カリウムはTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体の活性を誘導した(図8および9)。試験条件下では、酢酸カリウムはTAS2R38(PAV)苦味受容体の活性もTAS2R39苦味受容体の活性も誘導しなかった(図1)。TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44およびTAS2R60による酢酸カリウム誘導性シグナル伝達の特徴をさらに明らかにするため、酢酸カリウムの濃度を漸増させてこれらの受容体を刺激することによって各受容体の酢酸カリウムによる活性化を測定し、上記のようにEC50値を計算することによって、機能プロファイルを作成した。図9に示されるように、各細胞系のEC50値は約5〜10mMであった。
実施例6.ソルビン酸カリウムに応答する苦味受容体の特定
ソルビン酸カリウムに感受性であり、ソルビン酸カリウムによる苦味を仲介している可能性のある受容体の集団を特定するため、特定されている8つのKCl苦味受容体発現細胞系のパネルを20mMのソルビン酸カリウムに別個に、および同時に曝露した。上記蛍光レポーター系を用いた細胞内カルシウムの変化によって苦味受容体活性化を測定した。図10に示されるように、ソルビン酸カリウムはTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38(PAV)、TASR39、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体の活性を誘導した。
実施例7.硝酸カリウムに応答する苦味受容体の特定
硝酸カリウムに感受性であり、硝酸カリウムによる苦味を仲介している可能性のある受容体の集団を特定するため、特定されている8つのKCl苦味受容体発現細胞系のパネルを20mMの硝酸カリウムに別個に、および同時に曝露した。上記蛍光レポーター系を用いた細胞内カルシウムの変化によって苦味受容体活性化を測定した。図11に示されるように、硝酸カリウムはTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38(PAV)、TASR39、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体の活性を誘導した。TAS2R60のデータは予備試験のものである。
実施例8.グルコン酸カリウムに応答する苦味受容体の特定
グルコン酸カリウムに感受性であり、グルコン酸カリウムによる苦味を仲介している可能性のある受容体の集団を特定するため、特定されている8つのKCl苦味受容体発現細胞系のパネルを20mMのグルコン酸カリウムに別個に、および同時に曝露した。上記蛍光レポーター系を用いた細胞内カルシウムの変化によって苦味受容体活性化を測定した。図12に示されるように、グルコン酸カリウムはTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38(PAV)、TAS2R39およびTAS2R44苦味受容体の活性を誘導した。試験条件下では、グルコン酸カリウムはTAS2R60苦味受容体の活性は誘導しなかった。
実施例9.リン酸カリウム(二塩基性)に応答する苦味受容体の特定
リン酸カリウム(二塩基性)に感受性であり、リン酸カリウム(二塩基性)による苦味を仲介している可能性のある受容体の集団を特定するため、特定されている8つのKCl苦味受容体発現細胞系のパネルを20mMのリン酸カリウム(二塩基性)に別個に、および同時に曝露した。上記蛍光レポーター系を用いた細胞内カルシウムの変化によって苦味受容体活性化を測定した。図13に示されるように、リン酸カリウム(二塩基性)はTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38(PAV)、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体の活性を誘導した。TAS2R60のデータは予備試験のものである。
実施例10.硫酸カリウムに応答する苦味受容体の特定
硫酸カリウムに感受性であり、硫酸カリウムによる苦味を仲介している可能性のある受容体の集団を特定するため、特定されている8つのKCl苦味受容体発現細胞系のパネルを20mMの硫酸カリウムに別個に、および同時に曝露した。上記蛍光レポーター系を用いた細胞内カルシウムの変化によって苦味受容体活性化を測定した。図14に示されるように、硫酸カリウムはTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38(PAV)、TASR39、TAS2R44およびTAS2R60苦味受容体の活性を誘導した。
配列表
ヒトGNA15
MARSLTWRCCPWCLTEDEKAAARVDQEINRILLEQKKQDRGELKLLLLGPGESGKSTFIKQMRIIHGAGYSEEERKGFRPLVYQNIFVSMRAMIEAMERLQIPFSRPESKHHASLVMSQDPYKVTTFEKRYAAAMQWLWRDAGIRACYERRREFHLLDSAVYYLSHLERITEEGYVPTAQDVLRSRMPTTGINEYCFSVQKTNLRIVDVGGQKSERKKWIHCFENVIALIYLASLSEYDQCLEENNQENRMKESLALFGTILELPWFKSTSVILFLNKTDILEEKIPTSHLATYFPSFQGPKQDAEAAKRFILDMYTRMYTGCVDGPEGSKKGARSRRLFSHYTCATDTQNIRKVFKDVRDSVLARYLDEINLL(配列番号1)
TAS2R1 CDS
ATGCTAGAGTCTCACCTCATTATCTATTTTCTTCTTGCAGTGATACAATTTCTTCTTGGGATTTTCACAAATGGCATCATTGTGGTGGTGAATGGCATTGACTTGATCAAGCACAGAAAAATGGCTCCGCTGGATCTCCTTCTTTCTTGTCTGGCAGTTTCTAGAATTTTTCTGCAGTTGTTCATCTTCTACGTTAATGTGATTGTTATCTTCTTCATAGAATTCATCATGTGTTCTGCGAATTGTGCAATTCTCTTATTTATAAATGAATTGGAACTTTGGCTTGCCACATGGCTCGGCGTTTTCTATTGTGCCAAGGTTGCCAGCGTCCGTCACCCACTCTTCATCTGGTTGAAGATGAGGATATCCAAGCTGGTCCCATGGATGATCCTGGGGTCTCTGCTATATGTATCTATGATTTGTGTTTTCCATAGCAAATATGCAGGGTTTATGGTCCCATACTTCCTAAGGAAATTTTTCTCCCAAAATGCCACAATTCAAAAAGAAGATACACTGGCTATACAGATTTTCTCTTTTGTTGCTGAGTTCTCAGTGCCATTGCTTATCTTCCTTTTTGCTGTTTTGCTCTTGATTTTCTCTCTGGGGAGGCACACCCGGCAAATGAGAAACACAGTGGCCGGCAGCAGGGTTCCTGGCAGGGGTGCACCCATCAGCGCGTTGCTGTCTATCCTGTCCTTCCTGATCCTCTACTTCTCCCACTGCATGATAAAAGTTTTTCTCTCTTCTCTAAAGTTTCACATCAGAAGGTTCATCTTTCTGTTCTTCATCCTTGTGATTGGTGTATACCCTTCTGGACACTCTCTCATCTTAATTTTAGGAAATCCTAAATTGAAACAAAATGCAAAAAAGTTCCTCCTCCACAGTAAGTGCTGTCAGTGA(配列番号2)
TAS2R3 CDS
ATGATGGGACTCACCGAGGGGGTGTTCCTGATTCTGTCTGGCACTCAGTTCACACTGGGAATTCTGGTCAATTGTTTCATTGAGTTGGTCAATGGTAGCAGCTGGTTCAAGACCAAGAGAATGTCTTTGTCTGACTTCATCATCACCACCCTGGCACTCTTGAGGATCATTCTGCTGTGTATTATCTTGACTGATAGTTTTTTAATAGAATTCTCTCCCAACACACATGATTCAGGGATAATAATGCAAATTATTGATGTTTCCTGGACATTTACAAACCATCTGAGCATTTGGCTTGCCACCTGTCTTGGTGTCCTCTACTGCCTGAAAATCGCCAGTTTCTCTCACCCCACATTCCTCTGGCTCAAGTGGAGAGTTTCTAGGGTGATGGTATGGATGCTGTTGGGTGCACTGCTCTTATCCTGTGGTAGTACCGCATCTCTGATCAATGAGTTTAAGCTCTATTCTGTCTTTAGGGGAATTGAGGCCACCAGGAATGTGACTGAACACTTCAGAAAGAAGAGGAGTGAGTATTATCTGATCCATGTTCTTGGGACTCTGTGGTACCTGCCTCCCTTAATTGTGTCCCTGGCCTCCTACTCTTTGCTCATCTTCTCCCTGGGGAGGCACACACGGCAGATGCTGCAAAATGGGACAAGCTCCAGAGATCCAACCACTGAGGCCCACAAGAGGGCCATCAGAATCATCCTTTCCTTCTTCTTTCTCTTCTTACTTTACTTTCTTGCTTTCTTAATTGCATCATTTGGTAATTTCCTACCAAAAACCAAGATGGCTAAGATGATTGGTGAAGTAATGACAATGTTTTATCCTGCTGGCCACTCATTTATTCTCATTCTGGGGAACAGTAAGCTGAAGCAGACATTTGTAGTGATGCTCCGGTGTGAGTCTGGTCATCTGAAGCCTGGATCCAAGGGACCCATTTTCTCTTAG(配列番号3)
TAS2R4 CDS
ATGCTTCGGTTATTCTATTTCTCTGCTATTATTGCCTCAGTTATTTTAAATTTTGTAGGAATCATTATGAATCTGTTTATTACAGTGGTCAATTGCAAAACTTGGGTCAAAAGCCATAGAATCTCCTCTTCTGATAGGATTCTGTTCAGCCTGGGCATCACCAGGTTTCTTATGCTGGGACTATTTCTGGTGAACACCATCTACTTCGTCTCTTCAAATACGGAAAGGTCAGTCTACCTGTCTGCTTTTTTTGTGTTGTGTTTCATGTTTTTGGACTCGAGCAGTGTCTGGTTTGTGACCTTGCTCAATATCTTGTACTGTGTGAAGATTACTAACTTCCAACACTCAGTGTTTCTCCTGCTGAAGCGGAATATCTCCCCAAAGATCCCCAGGCTGCTGCTGGCCTGTGTGCTGATTTCTGCTTTCACCACTTGCCTGTACATCACGCTTAGCCAGGCATCACCTTTTCCTGAACTTGTGACTACGAGAAATAACACATCATTTAATATCAGTGAGGGCATCTTGTCTTTAGTGGTTTCTTTGGTCTTGAGCTCATCTCTCCAGTTCATCATTAATGTGACTTCTGCTTCCTTGCTAATACACTCCTTGAGGAGACATATACAGAAGATGCAGAAAAATGCCACTGGTTTCTGGAATCCCCAGACGGAAGCTCATGTAGGTGCTATGAAGCTGATGGTCTATTTCCTCATCCTCTACATTCCATATTCAGTTGCTACCCTGGTCCAGTATCTCCCCTTTTATGCAGGGATGGATATGGGGACCAAATCCATTTGTCTGATTTTTGCCACCCTTTACTCTCCAGGACATTCTGTTCTCATTATTATCACACATCCTAAACTGAAAACAACAGCAAAGAAGATTCTTTGTTTCAAAAAATAG(配列番号4)
TAS2R5 CDS
ATGCTGAGCGCTGGCCTAGGACTGCTGATGCTGGTGGCAGTGGTTGAATTTCTCATCGGTTTAATTGGAAATGGAAGCCTGGTGGTCTGGAGTTTTAGAGAATGGATCAGAAAATTCAACTGGTCCTCATATAACCTCATTATCCTGGGCCTGGCTGGCTGCCGATTTCTCCTGCAGTGGCTGATCATTTTGGACTTAAGCTTGTTTCCACTTTTCCAGAGCAGCCGTTGGCTTCGCTATCTTAGTATCTTCTGGGTCCTGGTAAGCCAGGCCAGCTTATGGTTTGCCACCTTCCTCAGTGTCTTCTATTGCAAGAAGATCACGACCTTCGATCGCCCGGCCTACTTGTGGCTGAAGCAGAGGGCCTATAACCTGAGTCTCTGGTGCCTTCTGGGCTACTTTATAATCAATTTGTTACTTACAGTCCAAATTGGCTTAACATTCTATCATCCTCCCCAAGGAAACAGCAGCATTCGGTATCCCTTTGAAAGCTGGCAGTACCTGTATGCATTTCAGCTCAATTCAGGAAGTTATTTGCCTTTAGTGGTGTTTCTTGTTTCCTCTGGGATGCTGATTGTCTCTTTGTATACACACCACAAGAAGATGAAGGTCCATTCAGCTGGTAGGAGGGATGTCCGGGCCAAGGCTCACATCACTGCGCTGAAGTCCTTGGGCTGCTTCCTCTTACTTCACCTGGTTTATATCATGGCCAGCCCCTTCTCCATCACCTCCAAGACTTATCCTCCTGATCTCACCAGTGTCTTCATCTGGGAGACACTCATGGCAGCCTATCCTTCTCTTCATTCTCTCATATTGATCATGGGGATTCCTAGGGTGAAGCAGACTTGTCAGAAGATCCTGTGGAAGACAGTGTGTGCTCGGAGATGCTGGGGCCCATGA(配列番号5)
TAS2R7 CDS
ATGGCAGATAAAGTGCAGACTACTTTATTGTTCTTAGCAGTTGGAGAGTTTTCAGTGGGGATCTTAGGGAATGCATTCATTGGATTGGTAAACTGCATGGATTGGGTCAAGAAGAGGAAAATTGCCTCCATTGATTTAATCCTCACAAGTCTGGCCATATCCAGAATTTGTCTATTGTGCGTAATACTATTAGATTGTTTTATATTGGTGCTATATCCAGATGTCTATGCCACTGGTAAAGAAATGAGAATCATTGACTTCTTCTGGACACTAACCAATCATTTAAGTATCTGGTTTGCAACCTGCCTCAGCATTTACTATTTCTTCAAGATAGGTAATTTCTTTCACCCACTTTTCCTCTGGATGAAGTGGAGAATTGACAGGGTGATTTCCTGGATTCTACTGGGGTGCGTGGTTCTCTCTGTGTTTATTAGCCTTCCAGCCACTGAGAATTTGAACGCTGATTTCAGGTTTTGTGTGAAGGCAAAGAGGAAAACAAACTTAACTTGGAGTTGCAGAGTAAATAAAACTCAACATGCTTCTACCAAGTTATTTCTCAACCTGGCAACGCTGCTCCCCTTTTGTGTGTGCCTAATGTCCTTTTTCCTCTTGATCCTCTCCCTGCGGAGACATATCAGGCGAATGCAGCTCAGTGCCACAGGGTGCAGAGACCCCAGCACAGAAGCCCATGTGAGAGCCCTGAAAGCTGTCATTTCCTTCCTTCTCCTCTTTATTGCCTACTATTTGTCCTTTCTCATTGCCACCTCCAGCTACTTTATGCCAGAGACGGAATTAGCTGTGATTTTTGGTGAGTCCATAGCTCTAATCTACCCCTCAAGTCATTCATTTATCCTAATACTGGGGAACAATAAATTAAGACATGCATCTCTAAAGGTGATTTGGAAAGTAATGTCTATTCTAAAAGGAAGAAAATTCCAACAACATAAACAAATCTGA(配列番号6)
TAS2R8 CDS
ATGTTCAGTCCTGCAGATAACATCTTTATAATCCTAATAACTGGAGAATTCATACTAGGAATATTGGGGAATGGATACATTGCACTAGTCAACTGGATTGACTGGATTAAGAAGAAAAAGATTTCCACAGTTGACTACATCCTTACCAATTTAGTTATCGCCAGAATTTGTTTGATCAGTGTAATGGTTGTAAATGGCATTGTAATAGTACTGAACCCAGATGTTTATACAAAAAATAAACAACAGATAGTCATTTTTACCTTCTGGACATTTGCCAACTACTTAAATATGTGGATTACCACCTGCCTTAATGTCTTCTATTTTCTGAAGATAGCCAGTTCCTCTCATCCACTTTTTCTCTGGCTGAAGTGGAAAATTGATATGGTGGTGCACTGGATCCTGCTGGGATGCTTTGCCATTTCCTTGTTGGTCAGCCTTATAGCAGCAATAGTACTGAGTTGTGATTATAGGTTTCATGCAATTGCCAAACATAAAAGAAACATTACTGAAATGTTCCATGTGAGTAAAATACCATACTTTGAACCCTTGACTCTCTTTAACCTGTTTGCAATTGTCCCATTTATTGTGTCACTGATATCATTTTTCCTTTTAGTAAGATCTTTATGGAGACATACCAAGCAAATAAAACTCTATGCTACCGGCAGTAGAGACCCCAGCACAGAAGTTCATGTGAGAGCCATTAAAACTATGACTTCATTTATCTTCTTTTTTTTCCTATACTATATTTCTTCTATTTTGATGACCTTTAGCTATCTTATGACAAAATACAAGTTAGCTGTGGAGTTTGGAGAGATTGCAGCAATTCTCTACCCCTTGGGTCACTCACTTATTTTAATTGTTTTAAATAATAAACTGAGGCAGACATTTGTCAGAATGCTGACATGTAGAAAAATTGCCTGCATGATATGA(配列番号7)
TAS2R9 CDS
ATGCCAAGTGCAATAGAGGCAATATATATTATTTTAATTGCTGGTGAATTGACCATAGGGATTTGGGGAAATGGATTCATTGTACTAGTTAACTGCATTGACTGGCTCAAAAGAAGAGATATTTCCTTGATTGACATCATCCTGATCAGCTTGGCCATCTCCAGAATCTGTCTGCTGTGTGTAATATCATTAGATGGCTTCTTTATGCTGCTCTTTCCAGGTACATATGGCAATAGCGTGCTAGTAAGCATTGTGAATGTTGTCTGGACATTTGCCAATAATTCAAGTCTCTGGTTTACTTCTTGCCTCAGTATCTTCTATTTACTCAAGATAGCCAATATATCGCACCCATTTTTCTTCTGGCTGAAGCTAAAGATCAACAAGGTCATGCTTGCGATTCTTCTGGGGTCCTTTCTTATCTCTTTAATTATTAGTGTTCCAAAGAATGATGATATGTGGTATCACCTTTTCAAAGTCAGTCATGAAGAAAACATTACTTGGAAATTCAAAGTGAGTAAAATTCCAGGTACTTTCAAACAGTTAACCCTGAACCTGGGGGTGATGGTTCCCTTTATCCTTTGCCTGATCTCATTTTTCTTGTTACTTTTCTCCCTAGTTAGACACACCAAGCAGATTCGACTGCATGCTACAGGGTTCAGAGACCCCAGTACAGAGGCCCACATGAGGGCCATAAAGGCAGTGATCATCTTTCTGCTCCTCCTCATCGTGTACTACCCAGTCTTTCTTGTTATGACCTCTAGCGCTCTGATTCCTCAGGGAAAATTAGTGTTGATGATTGGTGACATAGTAACTGTCATTTTCCCATCAAGCCATTCATTCATTCTAATTATGGGAAATAGCAAGTTGAGGGAAGCTTTTCTGAAGATGTTAAGATTTGTGAAGTGTTTCCTTAGAAGAAGAAAGCCTTTTGTTCCATAG(配列番号8)
TAS2R10 CDS
ATGCTACGTGTAGTGGAAGGCATCTTCATTTTTGTTGTAGTTAGTGAGTCAGTGTTTGGGGTTTTGGGGAATGGATTTATTGGACTTGTAAACTGCATTGACTGTGCCAAGAATAAGTTATCTACGATTGGCTTTATTCTCACCGGCTTAGCTATTTCAAGAATTTTTCTGATATGGATAATAATTACAGATGGATTTATACAGATATTCTCTCCAAATATATATGCCTCCGGTAACCTAATTGAATATATTAGTTACTTTTGGGTAATTGGTAATCAATCAAGTATGTGGTTTGCCACCAGCCTCAGCATCTTCTATTTCCTGAAGATAGCAAATTTTTCCAACTACATATTTCTCTGGTTGAAGAGCAGAACAAATATGGTTCTTCCCTTCATGATAGTATTCTTACTTATTTCATCGTTACTTAATTTTGCATACATTGCGAAGATTCTTAATGATTATAAAATGAAGAATGACACAGTCTGGGATCTCAACATGTATAAAAGTGAATACTTTATTAAACAGATTTTGCTAAATCTGGGAGTCATTTTCTTCTTTACACTATCCCTAATTACATGTATTTTTTTAATCATTTCCCTTTGGAGACACAACAGGCAGATGCAATCAAATGTGACAGGATTGAGAGACTCCAACACAGAAGCTCATGTGAAGGCAATGAAAGTTTTGATATCTTTCATCATCCTCTTTATCTTGTATTTTATAGGCATGGCCATAGAAATATCATGTTTTACTGTGCGAGAAAACAAACTGCTGCTTATGTTTGGAATGACAACCACAGCCATCTATCCCTGGGGTCACTCATTTATCTTAATTCTAGGAAACAGCAAGCTAAAGCAAGCCTCTTTGAGGGTACTGCAGCAATTGAAGTGCTGTGAGAAAAGGAAAAATCTCAGAGTCACATAG(配列番号9)
TAS2R13 CDS
ATGGAAAGTGCCCTGCCGAGTATCTTCACTCTTGTAATAATTGCAGAATTCATAATTGGGAATTTGAGCAATGGATTTATAGTACTGATCAACTGCATTGACTGGGTCAGTAAAAGAGAGCTGTCCTCAGTCGATAAACTCCTCATTATCTTGGCAATCTCCAGAATTGGGCTGATCTGGGAAATATTAGTAAGTTGGTTTTTAGCTCTGCATTATCTAGCCATATTTGTGTCTGGAACAGGATTAAGAATTATGATTTTTAGCTGGATAGTTTCTAATCACTTCAATCTCTGGCTTGCTACAATCTTCAGCATCTTTTATTTGCTCAAAATAGCGAGTTTCTCTAGCCCTGCTTTTCTCTATTTGAAGTGGAGAGTAAACAAAGTGATTCTGATGATACTGCTAGGAACCTTGGTCTTCTTATTTTTAAATCTGATACAAATAAACATGCATATAAAAGACTGGCTGGACCGATATGAAAGAAACACAACTTGGAATTTCAGTATGAGTGACTTTGAAACATTTTCAGTGTCGGTCAAATTCACTATGACTATGTTCAGTCTAACACCATTTACTGTGGCCTTCATCTCTTTTCTCCTGTTAATTTTCTCCCTGCAGAAACATCTCCAGAAAATGCAACTCAATTACAAAGGACACAGAGACCCCAGGACCAAGGTCCATACAAATGCCTTGAAAATTGTGATCTCATTCCTTTTATTCTATGCTAGTTTCTTTCTATGTGTTCTCATATCATGGATTTCTGAGCTGTATCAGAACACAGTGATCTACATGCTTTGTGAGACGATTGGAGTCTTCTCTCCTTCAAGCCACTCCTTTCTTCTGATTCTAGGAAACGCTAAGTTAAGACAGGCCTTTCTTTTGGTGGCAGCTAAGGTATGGGCTAAACGATGA(配列番号10)
TAS2R14 CDS
ATGGGTGGTGTCATAAAGAGCATATTTACATTCGTTTTAATTGTGGAATTTATAATTGGAAATTTAGGAAATAGTTTCATAGCACTGGTGAACTGTATTGACTGGGTCAAGGGAAGAAAGATCTCTTCGGTTGATCGGATCCTCACTGCTTTGGCAATCTCTCGAATTAGCCTGGTTTGGTTAATATTCGGAAGCTGGTGTGTGTCTGTGTTTTTCCCAGCTTTATTTGCCACTGAAAAAATGTTCAGAATGCTTACTAATATCTGGACAGTGATCAATCATTTTAGTGTCTGGTTAGCTACAGGCCTCGGTACTTTTTATTTTCTCAAGATAGCCAATTTTTCTAACTCTATTTTTCTCTACCTAAAGTGGAGGGTTAAAAAGGTGGTTTTGGTGCTGCTTCTTGTGACTTCGGTCTTCTTGTTTTTAAATATTGCACTGATAAACATCCATATAAATGCCAGTATCAATGGATACAGAAGAAACAAGACTTGCAGTTCTGATTCAAGTAACTTTACACGATTTTCCAGTCTTATTGTATTAACCAGCACTGTGTTCATTTTCATACCCTTTACTTTGTCCCTGGCAATGTTTCTTCTCCTCATCTTCTCCATGTGGAAACATCGCAAGAAGATGCAGCACACTGTCAAAATATCCGGAGACGCCAGCACCAAAGCCCACAGAGGAGTTAAAAGTGTGATCACTTTCTTCCTACTCTATGCCATTTTCTCTCTGTCTTTTTTCATATCAGTTTGGACCTCTGAAAGGTTGGAGGAAAATCTAATTATTCTTTCCCAGGTGATGGGAATGGCTTATCCTTCATGTCACTCATGTGTTCTGATTCTTGGAAACAAGAAGCTGAGACAGGCCTCTCTGTCAGTGCTACTGTGGCTGAGGTACATGTTCAAAGATGGGGAGCCCTCAGGTCACAAAGAATTTAGAGAATCATCTTGA(配列番号11)
TAS2R16 CDS
ATGATACCCATCCAACTCACTGTCTTCTTCATGATCATCTATGTGCTTGAGTCCTTGACAATTATTGTGCAGAGCAGCCTAATTGTTGCAGTGCTGGGCAGAGAATGGCTGCAAGTCAGAAGGCTGATGCCTGTGGACATGATTCTCATCAGCCTGGGCATCTCTCGCTTCTGTCTACAGTGGGCATCAATGCTGAACAATTTTTGCTCCTATTTTAATTTGAATTATGTACTTTGCAACTTAACAATCACCTGGGAATTTTTTAATATCCTTACATTCTGGTTAAACAGCTTGCTTACCGTGTTCTACTGCATCAAGGTCTCTTCTTTCACCCATCACATCTTTCTCTGGCTGAGGTGGAGAATTTTGAGGTTGTTTCCCTGGATATTACTGGGTTCTCTGATGATTACTTGTGTAACAATCATCCCTTCAGCTATTGGGAATTACATTCAAATTCAGTTACTCACCATGGAGCATCTACCAAGAAACAGCACTGTAACTGACAAACTTGAAAATTTTCATCAGTATCAGTTCCAGGCTCATACAGTTGCATTGGTTATTCCTTTCATCCTGTTCCTGGCCTCCACCATCTTTCTCATGGCATCACTGACCAAGCAGATACAACATCATAGCACTGGTCACTGCAATCCAAGCATGAAAGCGCGCTTCACTGCCCTGAGGTCCCTTGCCGTCTTATTTATTGTGTTTACCTCTTACTTTCTAACCATACTCATCACCATTATAGGTACTCTATTTGATAAGAGATGTTGGTTATGGGTCTGGGAAGCTTTTGTCTATGCTTTCATCTTAATGCATTCCACTTCACTGATGCTGAGCAGCCCTACGTTGAAAAGGATTCTAAAGGGAAAGTGCTAG(配列番号12)
TAS2R38 CDS
ATGTTGACTCTAACTCGCATCCGCACTGTGTCCTATGAAGTCAGGAGTACATTTCTGTTCATTTCAGTCCTGGAGTTTGCAGTGGGGTTTCTGACCAATGCCTTCGTTTTCTTGGTGAATTTTTGGGATGTAGTGAAGAGGCAGGCACTGAGCAACAGTGATTGTGTGCTGCTGTGTCTCAGCATCAGCCGGCTTTTCCTGCATGGACTGCTGTTCCTGAGTGCTATCCAGCTTACCCACTTCCAGAAGTTGAGTGAACCACTGAACCACAGCTACCAAGCCATCATCATGCTATGGATGATTGCAAACCAAGCCAACCTCTGGCTTGCTGCCTGCCTCAGCCTGCTTTACTGCTCCAAGCTCATCCGTTTCTCTCACACCTTCCTGATCTGCTTGGCAAGCTGGGTCTCCAGGAAGATCTCCCAGATGCTCCTGGGTATTATTCTTTGCTCCTGCATCTGCACTGTCCTCTGTGTTTGGTGCTTTTTTAGCAGACCTCACTTCACAGTCACAACTGTGCTATTCATGAATAACAATACAAGGCTCAACTGGCAGATTAAAGATCTCAATTTATTTTATTCCTTTCTCTTCTGCTATCTGTGGTCTGTGCCTCCTTTCCTATTGTTTCTGGTTTCTTCTGGGATGCTGACTGTCTCCCTGGGAAGGCACATGAGGACAATGAAGGTCTATACCAGAAACTCTCGTGACCCCAGCCTGGAGGCCCACATTAAAGCCCTCAAGTCTCTTGTCTCCTTTTTCTGCTTCTTTGTGATATCATCCTGTGCTGCCTTCATCTCTGTGCCCCTACTGATTCTGTGGCGCGACAAAATAGGGGTGATGGTTTGTGTTGGGATAATGGCAGCTTGTCCCTCTGGGCATGCAGCCATCCTGATCTCAGGCAATGCCAAGTTGAGGAGAGCTGTGATGACCATTCTGCTCTGGGCTCAGAGCAGCCTGAAGGTAAGAGCCGACCACAAGGCAGATTCCCGGACACTGTGCTGA(配列番号13)
TAS2R39 CDS
ATGCTAGGGAGATGTTTTCCTCCAGACACCAAAGAGAAGCAACAGCTCAGAATGACTAAACTCTGCGATCCTGCAGAAAGTGAATTGTCGCCATTTCTCATCACCTTAATTTTAGCAGTTTTACTTGCTGAATACCTCATTGGTATCATTGCAAATGGTTTCATCATGGCTATACATGCAGCTGAATGGGTTCAAAATAAGGCAGTTTCCACAAGTGGCAGGATCCTGGTTTTCCTGAGTGTATCCAGAATAGCTCTCCAAAGCCTCATGATGTTAGAAATTACCATCAGCTCAACCTCCCTAAGTTTTTATTCTGAAGACGCTGTATATTATGCATTCAAAATAAGTTTTATATTCTTAAATTTTTGTAGCCTGTGGTTTGCTGCCTGGCTCAGTTTCTTCTACTTTGTGAAGATTGCCAATTTCTCCTACCCCCTTTTCCTCAAACTGAGGTGGAGAATTACTGGATTGATACCCTGGCTTCTGTGGCTGTCCGTGTTTATTTCCTTCAGTCACAGCATGTTCTGCATCAACATCTGCACTGTGTATTGTAACAATTCTTTCCCTATCCACTCCTCCAACTCCACTAAGAAAACATACTTGTCTGAGATCAATGTGGTCGGTCTGGCTTTTTTCTTTAACCTGGGGATTGTGACTCCTCTGATCATGTTCATCCTGACAGCCACCCTGCTGATCCTCTCTCTCAAGAGACACACCCTACACATGGGAAGCAATGCCACAGGGTCCAACGACCCCAGCATGGAGGCTCACATGGGGGCCATCAAAGCTATCAGCTACTTTCTCATTCTCTACATTTTCAATGCAGTTGCTCTGTTTATCTACCTGTCCAACATGTTTGACATCAACAGTCTGTGGAATAATTTGTGCCAGATCATCATGGCTGCCTACCCTGCCAGCCACTCAATTCTACTGATTCAAGATAACCCTGGGCTGAGAAGAGCCTGGAGCGGCTTCAGCTTCGACTTCATCTTTACCCAAAAGAGTGGACTCTGA(配列番号14)
TAS2R40 CDS
ATGGCAACGGTGAACACAGATGCCACAGATAAAGACATATCCAAGTTCAAGGTCACCTTCACTTTGGTGGTCTCCGGAATAGAGTGCATCACTGGCATCCTTGGGAGTGGCTTCATCACGGCCATCTATGGGGCTGAGTGGGCCAGGGGCAAAACACTCCCCACTGGTGACCGCATTATGTTGATGCTGAGCTTTTCCAGGCTCTTGCTACAGATTTGGATGATGCTGGAGAACATTTTCAGTCTGCTATTCCGAATTGTTTATAACCAAAACTCAGTGTATATCCTCTTCAAAGTCATCACTGTCTTTCTGAACCATTCCAATCTCTGGTTTGCTGCCTGGCTCAAAGTCTTCTATTGTCTTAGAATTGCAAACTTCAATCATCCTTTGTTCTTCCTGATGAAGAGGAAAATCATAGTGCTGATGCCTTGGCTTCTCAGGCTGTCAGTGTTGGTTTCCTTAAGCTTCAGCTTTCCTCTCTCGAGAGATGTCTTCAATGTGTATGTGAATAGCTCCATTCCTATCCCCTCCTCCAACTCCACGGAGAAGAAGTACTTCTCTGAGACCAATATGGTCAACCTGGTATTTTTCTATAACATGGGGATCTTCGTTCCTCTGATCATGTTCATCCTGGCAGCCACCCTGCTGATCCTCTCTCTCAAGAGACACACCCTACACATGGGAAGCAATGCCACAGGGTCCAGGGACCCCAGCATGAAGGCTCACATAGGGGCCATCAAAGCCACCAGCTACTTTCTCATCCTCTACATTTTCAATGCAATTGCTCTATTTCTTTCCACGTCCAACATCTTTGACACTTACAGTTCCTGGAATATTTTGTGCAAGATCATCATGGCTGCCTACCCTGCCGGCCACTCAGTACAACTGATCTTGGGCAACCCTGGGCTGAGAAGAGCCTGGAAGCGGTTTCAGCACCAAGTTCCTCTTTACCTAAAAGGGCAGACTCTGTGA(配列番号15)
tAS2R41 CDS
ATGCAAGCAGCACTGACGGCCTTCTTCGTGTTGCTCTTTAGCCTGCTGAGTCTTCTGGGGATTGCAGCGAATGGCTTCATTGTGCTGGTGCTGGGCAGGGAGTGGCTGCGATATGGCAGGTTGCTGCCCTTGGATATGATCCTCATTAGCTTGGGTGCCTCCCGCTTCTGCCTGCAGTTGGTTGGGACGGTGCACAACTTCTACTACTCTGCCCAGAAGGTCGAGTACTCTGGGGGTCTCGGCCGACAGTTCTTCCATCTACACTGGCACTTCCTGAACTCAGCCACCTTCTGGTTTTGCAGCTGGCTCAGTGTCCTGTTCTGTGTGAAGATTGCTAACATCACACACTCCACCTTCCTGTGGCTGAAGTGGAGGTTCCCAGGGTGGGTGCCCTGGCTCCTGTTGGGCTCTGTCCTGATCTCCTTCATCATAACCCTGCTGTTTTTTTGGGTGAACTACCCTGTATATCAAGAATTTTTAATTAGAAAATTTTCTGGGAACATGACCTACAAGTGGAATACAAGGATAGAAACATACTATTTCCCATCCCTGAAACTGGTCATCTGGTCAATTCCTTTTTCTGTTTTTCTGGTCTCAATTATGCTGCTGATTAATTCTCTGAGGAGGCATACTCAGAGAATGCAGCACAACGGGCACAGCCTGCAGGACCCCAGCACCCAGGCTCACACCAGAGCTCTGAAGTCCCTCATCTCCTTCCTCATTCTTTATGCTCTGTCCTTTCTGTCCCTGATCATTGATGCCGCAAAATTTATCTCCATGCAGAACGACTTTTACTGGCCATGGCAAATTGCAGTCTACCTGTGCATATCTGTCCATCCCTTCATCCTCATCTTCAGCAACCTCAAGCTTCGAAGCGTGTTCTCACAGCTCCTGTTGTTGGCAAGGGGCTTCTGGGTGGCCTGA(配列番号16)
TAS2R43 CDS
ATGATAACTTTTCTGCCCATCATTTTTTCCAGTCTGGTAGTGGTTACATTTGTTATTGGAAATTTTGCTAATGGCTTCATAGCACTGGTAAATTCCATTGAGTGGTTCAAGAGACAAAAGATCTCCTTTGCTGACCAAATTCTCACTGCTCTGGCGGTCTCCAGAGTTGGTTTGCTCTGGGTATTATTATTAAACTGGTATTCAACTGTGTTGAATCCAGCTTTTAATAGTGTAGAAGTAAGAACTACTGCTTATAATATCTGGGCAGTGATCAACCATTTCAGCAACTGGCTTGCTACTACCCTCAGCATATTTTATTTGCTCAAGATTGCCAATTTCTCCAACTTTATTTTTCTTCACTTAAAGAGGAGAGTTAAGAGTGTCATTCTGGTGATGTTGTTGGGGCCTTTGCTATTTTTGGCTTGTCATCTTTTTGTGATAAACATGAATGAGATTGTGCGGACAAAAGAATTTGAAGGAAACATGACTTGGAAGATCAAATTGAAGAGTGCAATGTACTTTTCAAATATGACTGTAACCATGGTAGCAAACTTAGTACCCTTCACTCTGACCCTACTATCTTTTATGCTGTTAATCTGTTCTTTGTGTAAACATCTCAAGAAGATGCAGCTCCATGGTAAAGGATCTCAAGATCCCAGCACCAAGGTCCACATAAAAGCTTTGCAAACTGTGATCTCCTTCCTCTTGTTATGTGCCATTTACTTTCTGTCCATAATGATATCAGTTTGGAGTTTTGGAAGTCTGGAAAACAAACCTGTCTTCATGTTCTGCAAAGCTATTAGATTCAGCTATCCTTCAATCCACCCATTCATCCTGATTTGGGGAAACAAGAAGCTAAAGCAGACTTTTCTTTCAGTTTTTTGGCAAATGAGGTACTGGGTGAAAGGAGAGAAGACTTCATCTCCATGA(配列番号17)
tAS2R44 CDS
ATGACAACTTTTATACCCATCATTTTTTCCAGTGTGGTAGTGGTTCTATTTGTTATTGGAAATTTTGCTAATGGCTTCATAGCATTGGTAAATTCCATTGAGCGGGTCAAGAGACAAAAGATCTCTTTTGCTGACCAGATTCTCACTGCTCTGGCGGTCTCCAGAGTTGGTTTGCTCTGGGTATTATTATTAAATTGGTATTCAACTGTGTTTAATCCAGCTTTTTATAGTGTAGAAGTAAGAACTACTGCTTATAATGTCTGGGCAGTAACCGGCCATTTCAGCAACTGGCTTGCTACTAGCCTCAGCATATTTTATTTGCTCAAGATTGCCAATTTCTCCAACCTTATTTTTCTTCACTTAAAGAGGAGAGTTAAGAGTGTCATTCTGGTGATGCTGTTGGGGCCTTTACTATTTTTGGCTTGTCAACTTTTTGTGATAAACATGAAAGAGATTGTACGGACAAAAGAATATGAAGGAAACTTGACTTGGAAGATCAAATTGAGGAGTGCAGTGTACCTTTCAGATGCGACTGTAACCACGCTAGGAAACTTAGTGCCCTTCACTCTGACCCTGCTATGTTTTTTGCTGTTAATCTGTTCTCTGTGTAAACATCTCAAGAAGATGCAGCTCCATGGTAAAGGATCTCAAGATCCCAGCACCAAGGTCCACATAAAAGCTTTGCAAACTGTGATCTTTTTCCTCTTGTTATGTGCCGTTTACTTTCTGTCCATAATGATATCAGTTTGGAGTTTTGGGAGTCTGGAAAACAAACCTGTCTTCATGTTCTGCAAAGCTATTAGATTCAGCTATCCTTCAATCCACCCATTCATCCTGATTTGGGGAAACAAGAAGCTAAAGCAGACTTTTCTTTCAGTTTTGCGGCAAGTGAGGTACTGGGTGAAAGGAGAGAAGCCTTCATCTCCATGA(配列番号18)
tAS2R45 CDS
ATGATAACTTTTCTGCCCATCATATTTTCCATTCTAGTAGTGGTTACATTTGTTATTGGAAATTTTGCTAATGGCTTCATAGCGTTGGTAAATTCCACCGAGTGGGTGAAGAGACAAAAGATCTCCTTTGCTGACCAAATTGTCACTGCTCTGGCGGTCTCCAGAGTTGGTTTGCTCTGGGTGTTATTATTAAATTGGTATTCAACTGTGTTGAATCCAGCTTTTTGTAGTGTAGAATTAAGAACTACTGCTTATAATATCTGGGCAGTAACCGGCCATTTCAGCAACTGGCCTGCTACTAGCCTCAGCATATTTTATTTGCTCAAGATTGCCAATTTCTCCAACCTTATTTTTCTTCGCTTAAAGAGGAGAGTTAAGAGTGTCATTCTGGTGATGCTGTTGGGGCCTTTGCTATTTTTGGCTTGTCATCTTTTTGTGGTAAACATGAATCAGATTGTATGGACAAAAGAATATGAAGGAAACATGACTTGGAAGATCAAATTGAGGCGTGCAATGTACCTTTCAGATACGACTGTAACCATGCTAGCAAACTTAGTACCCTTTACTGTAACCCTGATATCTTTTCTGCTGTTAGTCTGTTCTCTGTGTAAACATCTCAAGAAGATGCACCTCCATGGCAAAGGATCTCAAGATCCCAGTACCAAGGTCCACATAAAAGTTTTGCAAACTGTGATCTCCTTCCTCTTGTTATGTGCCATTTACTTTGTGTCTGTAATAATATCAGTTTGGAGTTTTAAGAATCTGGAAAACAAACCTGTCTTCATGTTCTGCCAAGCTATTGGATTCAGCTGTTCTTCAGCCCACCCGTTCATCCTGATTTGGGGAAACAAGAAGCTAAAGCAGACTTATCTTTCAGTTTTGTGGCAAATGAGGTACTGA(配列番号19)
TAS2R46 CDS
ATGATAACTTTTCTGCCCATCATTTTTTCCATTCTAATAGTGGTTACATTTGTGATTGGAAATTTTGCTAATGGCTTCATAGCATTGGTAAATTCCATTGAGTGGTTTAAGAGACAAAAGATCTCTTTTGCTGACCAAATTCTCACTGCTCTGGCAGTCTCCAGAGTTGGTTTACTCTGGGTATTAGTATTAAATTGGTATGCAACTGAGTTGAATCCAGCTTTTAACAGTATAGAAGTAAGAATTACTGCTTACAATGTCTGGGCAGTAATCAACCATTTCAGCAACTGGCTTGCTACTAGCCTCAGCATATTTTATTTGCTCAAGATTGCCAATTTCTCCAACCTTATTTTTCTTCACTTAAAGAGGAGAGTTAAGAGTGTTGTTCTGGTGATACTATTGGGGCCTTTGCTATTTTTGGTTTGTCATCTTTTTGTGATAAACATGAATCAGATTATATGGACAAAAGAATATGAAGGAAACATGACTTGGAAGATCAAACTGAGGAGTGCAATGTACCTTTCAAATACAACGGTAACCATCCTAGCAAACTTAGTTCCCTTCACTCTGACCCTGATATCTTTTCTGCTGTTAATCTGTTCTCTGTGTAAACATCTCAAAAAGATGCAGCTCCATGGCAAAGGATCTCAAGATCCCAGCATGAAGGTCCACATAAAAGCTTTGCAAACTGTGACCTCCTTCCTCTTGTTATGTGCCATTTACTTTCTGTCCATAATCATGTCAGTTTGGAGTTTTGAGAGTCTGGAAAACAAACCTGTCTTCATGTTCTGCGAAGCTATTGCATTCAGCTATCCTTCAACCCACCCATTCATCCTGATTTGGGGAAACAAGAAGCTAAAGCAGACTTTTCTTTCAGTTTTGTGGCAAATGAGGTACTGA(配列番号20)
TAS2R47 CDS
ATGATAACTTTTCTGCCCATCATTTTTTCCATTCTAATAGTGGTTATATTTGTTATTGGAAATTTTGCTAATGGCTTCATAGCATTGGTAAATTCCATTGAGTGGGTCAAGAGACAAAAGATCTCCTTTGTTGACCAAATTCTCACTGCTCTGGCGGTCTCCAGAGTTGGTTTGCTCTGGGTGTTATTACTACATTGGTATGCAACTCAGTTGAATCCAGCTTTTTATAGTGTAGAAGTAAGAATTACTGCTTATAATGTCTGGGCAGTAACCAACCATTTCAGCAGCTGGCTTGCTACTAGCCTCAGCATGTTTTATTTGCTCAGGATTGCCAATTTCTCCAACCTTATTTTTCTTCGCATAAAGAGGAGAGTTAAGAGTGTTGTTCTGGTGATACTGTTGGGGCCTTTGCTATTTTTGGTTTGTCATCTTTTTGTGATAAACATGGATGAGACTGTATGGACAAAAGAATATGAAGGAAACGTGACTTGGAAGATCAAATTGAGGAGTGCAATGTACCATTCAAATATGACTCTAACCATGCTAGCAAACTTTGTACCCCTCACTCTGACCCTGATATCTTTTCTGCTGTTAATCTGTTCTCTGTGTAAACATCTCAAGAAGATGCAGCTCCATGGCAAAGGATCTCAAGATCCCAGCACCAAGGTCCACATAAAAGCTTTGCAAACTGTGACCTCCTTTCTTCTGTTATGTGCCATTTACTTTCTGTCCATGATCATATCAGTTTGTAATTTTGGGAGGCTGGAAAAGCAACCTGTCTTCATGTTCTGCCAAGCTATTATATTCAGCTATCCTTCAACCCACCCATTCATCCTGATTTTGGGAAACAAGAAGCTAAAGCAGATTTTTCTTTCAGTTTTGCGGCATGTGAGGTACTGGGTGAAAGACAGAAGCCTTCGTCTCCATAGATTCACAAGAGGGGCATTGTGTGTCTTCTGA(配列番号21)
TAS2R48 CDS
ATGATGTGTTTTCTGCTCATCATTTCATCAATTCTGGTAGTGTTTGCATTTGTTCTTGGAAATGTTGCCAATGGCTTCATAGCCCTAGTAAATGTCATTGACTGGGTTAACACACGAAAGATCTCCTCAGCTGAGCAAATTCTCACTGCTCTGGTGGTCTCCAGAATTGGTTTACTCTGGGTCATGTTATTCCTTTGGTATGCAACTGTGTTTAATTCTGCTTTATATGGTTTAGAAGTAAGAATTGTTGCTTCTAATGCCTGGGCTGTAACGAACCATTTCAGCATGTGGCTTGCTGCTAGCCTCAGCATATTTTGTTTGCTCAAGATTGCCAATTTCTCCAACCTTATTTCTCTCCACCTAAAGAAGAGAATTAAGAGTGTTGTTCTGGTGATACTGTTGGGGCCCTTGGTATTTCTGATTTGTAATCTTGCTGTGATAACCATGGATGAGAGAGTGTGGACAAAAGAATATGAAGGAAATGTGACTTGGAAGATCAAATTGAGGAATGCAATACACCTTTCAAGCTTGACTGTAACTACTCTAGCAAACCTCATACCCTTTACTCTGAGCCTAATATGTTTTCTGCTGTTAATCTGTTCTCTTTGTAAACATCTCAAGAAGATGCGGCTCCATAGCAAAGGATCTCAAGATCCCAGCACCAAGGTCCATATAAAAGCTTTGCAAACTGTGACCTCCTTCCTCATGTTATTTGCCATTTACTTTCTGTGTATAATCACATCAACTTGGAATCTTAGGACACAGCAGAGCAAACTTGTACTCCTGCTTTGCCAAACTGTTGCAATCATGTATCCTTCATTCCACTCATTCATCCTGATTATGGGAAGTAGGAAGCTAAAACAGACCTTTCTTTCAGTTTTGTGGCAGATGACACGCTGA(配列番号22)
TAS2R49 CDS
ATGATGAGTTTTCTACACATTGTTTTTTCCATTCTAGTAGTGGTTGCATTTATTCTTGGAAATTTTGCCAATGGCTTTATAGCACTGATAAATTTCATTGCCTGGGTCAAGAGACAAAAGATCTCCTCAGCTGATCAAATTATTGCTGCTCTGGCAGTCTCCAGAGTTGGTTTGCTCTGGGTAATATTATTACATTGGTATTCAACTGTGTTGAATCCAACTTCATCTAATTTAAAAGTAATAATTTTTATTTCTAATGCCTGGGCAGTAACCAATCATTTCAGCATCTGGCTTGCTACTAGCCTCAGCATATTTTATTTGCTCAAGATCGTCAATTTCTCCAGACTTATTTTTCATCACTTAAAAAGGAAGGCTAAGAGTGTAGTTCTGGTGATAGTGTTGGGGTCTTTGTTCTTTTTGGTTTGTCACCTTGTGATGAAACACACGTATATAAATGTGTGGACAGAAGAATGTGAAGGAAACGTAACTTGGAAGATCAAACTGAGGAATGCAATGCACCTTTCCAACTTGACTGTAGCCATGCTAGCAAACTTGATACCATTCACTCTGACCCTGATATCTTTTCTGCTGTTAATCTACTCTCTGTGTAAACATCTGAAGAAGATGCAGCTCCATGGCAAAGGATCTCAAGATCCCAGCACCAAGATCCACATAAAAGCTCTGCAAACTGTGACCTCCTTCCTCATATTACTTGCCATTTACTTTCTGTGTCTAATCATATCGTTTTGGAATTTTAAGATGCGACCAAAAGAAATTGTCTTAATGCTTTGCCAAGCTTTTGGAATCATATATCCATCATTCCACTCATTCATTCTGATTTGGGGGAACAAGACGCTAAAGCAGACCTTTCTTTCAGTTTTGTGGCAGGTGACTTGCTGGGCAAAAGGACAGAACCAGTCAACTCCATAG(配列番号23)
TAS2R50 CDS
ATGATAACTTTTCTATACATTTTTTTTTCAATTCTAATAATGGTTTTATTTGTTCTCGGAAACTTTGCCAATGGCTTCATAGCACTGGTAAATTTCATTGACTGGGTGAAGAGAAAAAAGATCTCCTCAGCTGACCAAATTCTCACTGCTCTGGCGGTCTCCAGAATTGGTTTGCTCTGGGCATTATTATTAAATTGGTATTTAACTGTGTTGAATCCAGCTTTTTATAGTGTAGAATTAAGAATTACTTCTTATAATGCCTGGGTTGTAACCAACCATTTCAGCATGTGGCTTGCTGCTAACCTCAGCATATTTTATTTGCTCAAGATTGCCAATTTCTCCAACCTTCTTTTTCTTCATTTAAAGAGGAGAGTTAGGAGTGTCATTCTGGTGATACTGTTGGGGACTTTGATATTTTTGGTTTGTCATCTTCTTGTGGCAAACATGGATGAGAGTATGTGGGCAGAAGAATATGAAGGAAACATGACTGGGAAGATGAAATTGAGGAATACAGTACATCTTTCATATTTGACTGTAACTACCCTATGGAGCTTCATACCCTTTACTCTGTCCCTGATATCTTTTCTGATGCTAATCTGTTCTCTGTGTAAACATCTCAAGAAGATGCAGCTCCATGGAGAAGGATCGCAAGATCTCAGCACCAAGGTCCACATAAAAGCTTTGCAAACTCTGATCTCCTTCCTCTTGTTATGTGCCATTTTCTTTCTATTCCTAATCGTTTCGGTTTGGAGTCCTAGGAGGCTGCGGAATGACCCGGTTGTCATGGTTAGCAAGGCTGTTGGAAACATATATCTTGCATTCGACTCATTCATCCTAATTTGGAGAACCAAGAAGCTAAAACACACCTTTCTTTTGATTTTGTGTCAGATTAGGTGCTGA(配列番号24)
TAS2R55 CDS
ATGGCCACCGAATTGGACAAAATCTTTCTGATTCTGGCAATAGCAGAATTCATCATCAGCATGCTGGGGAATGTGTTCATTGGACTGGTAAACTGCTCTGAAGGGATCAAGAACCAAAAGGTCTTCTCAGCTGACTTCATCCTCACCTGCTTGGCTATCTCCACAATTGGACAACTGTTGGTGATACTGTTTGATTCATTTCTAGTGGGACTTGCTTCACATTTATATACCACATATAGACTAGGAAAAACTGTTATTATGCTTTGGCACATGACTAATCACTTGACAACCTGGCTTGCCACCTGCCTAAGCATTTTCTATTTCTTTAAGATAGCCCACTTCCCCCACTCCCTTTTCCTCTGGCTGAGGTGGAGGATGAACGGAATGATTGTTATGCTTCTTATATTGTCTTTGTTCTTACTGATTTTTGACAGTTTAGTGCTAGAAATATTTATTGATATCTCACTCAATATAATAGATAAAAGTAATCTGACTTTATATTTAGATGAAAGTAAAACTCTCTTTGATAAACTCTCTATTTTAAAAACTCTTCTCAGCTTGACCAGTTTTATCCCCTTTTCTCTGTCCCTGACCTCCTTGCTTTTTTTATTTCTGTCCTTGGTGAGACATACTAGAAATTTGAAGCTCAGTTCCTTGGGCTCTAGAGACTCCAGCACAGAGGCCCATAGGAGGGCCATGAAAATGGTGATGTCTTTCCTTTTCCTCTTCATAGTTCATTTTTTTTCCTTACAAGTGGCCAATTGGATATTTTTTATGTTGTGGAACAACAAGTACATAAAGTTTGTCATGTTAGCCTTAAATGCCTTTCCCTCGTGCCACTCATTTATTCTCATTCTGGGAAACAGCAAGCTGCGACAGACAGCTGTGAGGCTACTGTGGCATCTTAGGAACTATACAAAAACACCAAATGCTTTACCTTTGTGA(配列番号25)
TAS2R60 CDS
ATGAATGGAGACCACATGGTTCTAGGATCTTCGGTGACTGACAAGAAGGCCATCATCTTGGTTACCATTTTACTCCTTTTACGCCTGGTAGCAATAGCAGGCAATGGCTTCATCACTGCTGCTCTGGGCGTGGAGTGGGTGCTACGGAGAATGTTGTTGCCTTGTGATAAGTTATTGGTTAGCCTAGGGGCCTCTCGCTTCTGTCTGCAGTCAGTGGTAATGGGTAAGACCATTTATGTTTTCTTGCATCCGATGGCCTTCCCATACAACCCTGTACTGCAGTTTCTAGCTTTCCAGTGGGACTTCCTGAATGCTGCCACCTTATGGTCCTCTACCTGGCTCAGTGTCTTCTATTGTGTGAAAATTGCTACCTTCACCCACCCTGTCTTCTTCTGGCTAAAGCACAAGTTGTCTGGGTGGCTACCATGGATGCTCTTCAGCTCTGTAGGGCTCTCCAGCTTCACCACCATTCTATTTTTCATAGGCAACCACAGAATGTATCAGAACTATTTAAGGAACCATCTACAACCTTGGAATGTCACTGGCGATAGCATACGGAGCTACTGTGAGAAATTCTATCTCTTCCCTCTAAAAATGATTACTTGGACAATGCCCACTGCTGTCTTTTTCATTTGCATGATTTTGCTCATCACATCTCTGGGAAGACACAGGAAGAAGGCTCTCCTTACAACCTCAGGATTCCGAGAGCCCAGTGTGCAGGCACACATAAAGGCTCTGCTGGCTCTCCTCTCTTTTGCCATGCTCTTCATCTCATATTTCCTGTCACTGGTGTTCAGTGCTGCAGGTATTTTTCCACCTCTGGACTTTAAATTCTGGGTGTGGGAGTCAGTGATTTATCTGTGTGCAGCAGTTCACCCCATCATTCTGCTCTTCAGCAACTGCAGGCTGAGAGCTGTGCTGAAGAGTCGTCGTTCCTCAAGGTGTGGGACACCTTGA(配列番号26)
ヒトGNA15 CDS
ATGGCCCGGTCCCTGACTTGGGGCTGCTGTCCCTGGTGCCTGACAGAGGAGGAGAAGACTGCCGCCAGAATCGACCAGGAGATCAACAGGATTTTGTTGGAACAGAAAAAACAAGAGCGCGAGGAATTGAAACTCCTGCTGTTGGGGCCTGGTGAGAGCGGGAAGAGTACGTTCATCAAGCAGATGCGCATCATTCACGGTGTGGGCTACTCGGAGGAGGACCGCAGAGCCTTCCGGCTGCTCATCTACCAGAACATCTTCGTCTCCATGCAGGCCATGATAGATGCGATGGACCGGCTGCAGATCCCCTTCAGCAGGCCTGACAGCAAGCAGCACGCCAGCCTAGTGATGACCCAGGACCCCTATAAAGTGAGCACATTCGAGAAGCCATATGCAGTGGCCATGCAGTACCTGTGGCGGGACGCGGGCATCCGTGCATGCTACGAGCGAAGGCGTGAATTCCACCTTCTGGACTCCGCGGTGTATTACCTGTCACACCTGGAGCGCATATCAGAGGACAGCTACATCCCCACTGCGCAAGACGTGCTGCGCAGTCGCATGCCCACCACAGGCATCAATGAGTACTGCTTCTCCGTGAAGAAAACCAAACTGCGCATCGTGGATGTTGGTGGCCAGAGGTCAGAGCGTAGGAAATGGATTCACTGTTTCGAGAACGTGATTGCCCTCATCTACCTGGCCTCCCTGAGCGAGTATGACCAGTGCCTAGAGGAGAACGATCAGGAGAACCGCATGGAGGAGAGTCTCGCTCTGTTCAGCACGATCCTAGAGCTGCCCTGGTTCAAGAGCACCTCGGTCATCCTCTTCCTCAACAAGACGGACATCCTGGAAGATAAGATTCACACCTCCCACCTGGCCACATACTTCCCCAGCTTCCAGGGACCCCGGCGAGACGCAGAGGCCGCCAAGAGCTTCATCTTGGACATGTATGCGCGCGTGTACGCGAGCTGCGCAGAGCCCCAGGACGGTGGCAGGAAAGGCTCCCGCGCGCGCCGCTTCTTCGCACACTTCACCTGTGCCACGGACACGCAAAGCGTCCGCAGCGTGTTCAAGGACGTGCGGGACTCGGTGCTGGCCCGGTACCTGGACGAGATCAACCTGCTGTGA(配列番号27)
TAS2R1
MLESHLIIYFLLAVIQFLLGIFTNGIIVWNGIDLIKHRKMAPLDLLLSCLAVSRIFLQLFIFYVVIVIFFIEFIMCSANCAILLFINELELWLATWLGVFYCAKVASVRHPLFIWLKMRISKLVPWMILGSLLYVSMICVFHSKYAGFMVPYFLRKFFSQNATIQKEDTLAIQIFSFVAEFSVPLLIFLFAVLLLIFSLGRHTRQMRNTVAGSRVPGRGAPISALLSILSFLILYFSHCMIKVFLSSLKFHIRRFIFLFFILVIGIYPSGHSLILILGNPKLKQNAKKFLLHSKCCQ(配列番号28)
TAS2R3
MMGLTEGVFLILSGTQFTLGILVNCFIELVNGSSWFKTKRMSLSDFIITTLALLRIILLCIILTDSFLIEFSPNTHDSGIIMQIIDVSWTFTNHLSIWLATCLGVLYCLKIASFSHPTFLWLKWRVSRVMVWMLLGALLLSCGSTASLINEFKLYSVFRGIEATRVTEHFRKKRSEYYLIHVLGTLWYLPPLIVSLASYSLLIFSLGRHTRQMLQNGTSSRDPTTEAHKRAIRIILSFFFLFLLYFLAFLIASFGNFLPKTKMAKMIGEVMTMFYPAGHSFILILGNSKLKQTFWMLRCESGHLKPGSKGPIFS(配列番号29)
TAS2R4
MLRLFYFSAIIASVILNFVGIIMNLFITVVNCKTWVKSHRISSSDRILFSLGITRFLMLGLFLVNTIYFVSSNTERSVYLSAFFVLCFMFLDSSSVWFVTLLNILYCVKITNFQHSVFLLLKRNISPKIPRLLLACVLISAFTTCLYITLSQASPFPELVTTRNTSFNISEGILSLWSLVLSSSLQFIINVTSASLLIHSLRRHIQKMQKNATGFWNPQTEAHVGAMKLMVYFLILYIPYSVATLVQYLPFYAGMDMGTKSICLIFATLYSPGHSVLIIITHPKLKTTAKKILCFKK(配列番号30)
TAS2R5
MLSAGLGLLMLVAWEFLIGLIGNGSLWWSFREWIRKFNWSSYNLIILGLAGCRFLLQWLIILDLSLFPLFQSSRWLRYLSIFWVLVSQASLWFATFLSVFYCKKITTFDRPAYLWLKQRAYNLSLWCLLGYFIINLLLTVQIGLTFYHPPQGNSSIRYPFESWQYLYAFQLNSGSYLPLWFLVSSGMLIVSLYTHHKKMKVHSAGRRDVRAKAHITALKSLGCFLLLHLVYIMASPFSITSKTYPPDLTSVFIWETLMAAYPSLHSLILIMGIPRVKQTCQKILWKTVCARRCWGP(配列番号31)
TAS2R7
MADKVQTTLLFLAVGEFSVGILGNAFIGLVNCMDWVKKRKIASIDLILTSLAISRICLLCVILLDCFILVLYPDVYATGKEMRIIDFFWTLTNHLSIWFATCLSIYYFFKIGNFFHPLFLWMKWRIDRVISWILLGCWLSVFISLPATENLNADFRFCVKAKRKTNLTWSCRVNKTQHASTKLFLNLATLLPFCVCLMSFFLLILSLRRHIRRMQLSATGCRDPSTEAHVRALKAVISFLLLFIAYYLSFLIATSSYFMPETELAVIFGESIALIYPSSHSFILILGNKLRHASLKVIWKVMSILKGRKFQQHKQI(配列番号32)
TAS2R8
MFSPADNIFIILITGEFILGILGNGYIALVNWIDWIKKKKISTVDYILTNLVIARICLISVMWNGIVIVLNPDVYTKNKQQIVIFTFWTFAYLNMWITTCLVFYFLKIASSSHPLFLWLKWKIDMWHWILLGCFAISLLVSLIAAIVLSCDYRFHAIAKHKRNITEMFHVSKIPYFEPLTLFNLFAIVPFIVSLISFFLLVRSLWRHTKQIKLYATGSRDPSTEVHVRAIKTMTSFIFFFFLYYISSILMTFSYLMTKYKLAVEFGEIAAILYPLGHSLILIVLNKLRQTFVRMLTCRKIACMI(配列番号33)
TAS2R9
MPSAIEAIYIILIAGELTIGIWGNGFIVLVNCIDWLKRRDISLIDIILISLAISRICLLCVISLDGFFMLLFPGTYGNSVLVSIVWWTFANSSLWFTSCLSIFYLLKIANISHPFFFWLKLKINKVMLAILLGSFLISLIISVPKNDDMWYHLFKVSHEENITWKFKVSKIPGTFKQLTLNLGVMVPFILCLISFFLLLFSLVRHTKQIRLHATGFRDPSTEAHMRAIKAVIIFLLLLIVYYPVFLVMTSSALIPQGKLVLMIGDIVTVIFPSSHSFILIMGNSKLREAFLKMLRFVKCFLRRRKPFVP(配列番号34)
TAS2R10
MLRWEGIFIFVWSESVFGVLGNGFIGLVNCIDCAKNKLSTIGFILTGLAISRIFLIWIIITDGFIQIFSPNIYASGNLIEYISYFWVIGNQSSMWFATSLSIFYFLKIANFSYIFLWLKSRTNMVLPFMIVFLLISSLLNFAYIAKILNDYKMKNDTVWDLNMYKSEYFIKQILLNLGVIFFFTLSLITCIFLIISLWRHNRQMQSVTGLRDSNTEAHVKAMKVLISFIILFILYFIGMAIEISCFTVRENKLLLMFGMTTTAIYPWGHSFILILGNSKLKQASLRVLQQLKCCEKRKNLRVT(配列番号35)
TAS2R13
MESALPSIFTLVIIAEFIIGNLSNGFIVLINCIDWVSKRELSSVDKLLIILAISRIGLIWEILVSWFLALHYLAIFVSGTGLRIMIFSWIVSNHFNLWLATIFSIFYLLKIASFSSPAFLYLKWRVNKVILMILLGTLVFLFLNLIQINMHIKDWLDRYERNTTWNFSMSDFETFSVSVKFTMTMFSLTPFTVAFISFLLLIFSLQKHLQKMQLNYKGHRDPRTKVHTNALKIVISFLLFYASFFLCVLISWISELYQNTVIYMLCETIGVFSPSSHSFLLILGNAKLRQAFLLVAAKVWAKR(配列番号36)
TAS2R14
MGGVIKSIFTFVLIVEFIIGNLGNSFIALVNCIDWVKGRKISSVDRILTALAISRISLVWLIFGSWCVSVFFPALFATEKMFRMLTNIWTVINHFSVWLATGLGTFYFLKIANFSNSIFLYLKWRVKKWLVLLLVTSVFLFLNIALINIHINASINGYRRNKTCSSDSSNFTRFSSLIVLTSTVFIFIPFTLSLAMFLLLIFSMWKHRKKMQHTVKISGDASTKAHRGVKSVITFFLLYAIFSLSFFISVWTSERLEENLIILSQVMGMAYPSCHSCVLILGNKKLRQASLSVLLWLRYMFKDGEPSGHKEFRESS(配列番号37)
TAS2R16
MIPIQLTVFFMIIYVLESLTIIVQSSLIVAVLGREWLQVRRLMPVDMILISLGISRFCLQWASMLNFCSYFNLNYVLCNLTITWEFFNILTFWLNSLLTVFYCIKVSSFTHHIFLWLRWRILRLFPWILLGSLMITCVTIIPSAIGNYIQIQLLTMEHLPRNSTVTDKLENFHQYQFQAHTVALVIPFILFLASTIFLMASLTKQIQHHSTGHCNPSMKARFTALRSLAVLFIVFTSYFLTILITIIGTLFDKRCWLWVWEAFVYAFILMHSTSLMLSSPTLKRILKGKC(配列番号38)
TAS2R38
MLTLTRIRTVSYEVRSTFLFISVLEFAVGFLTNAFVFLVNFWDWKRQALSNSDCVLLCLSISRLFLHGLLFLSAIQLTHFQKLSEPLNHSYQAIIMLWMIANQANLWLAACLSLLYCSKLIRFSHTFLICLASWVSRKISQMLLGIILCSCICTVLCVWCFFSRPHFTVTTVLFMNNTRLNWQIKDLNLFYSFLFCYLWSVPPFLLFLVSSGMLTVSLGRHMRTMKVYTRNSRDPSLEAHIKALKSLVSFFCFFVISSCAAFISVPLLILWRDKIGVMVCVGIMAACPSGHAAILISGNAKLRRAVMTILLWAQSSLKVRADHKADSRTLC(配列番号39)
TAS2R39
MLGRCFPPDTKEKQQLRMTKLCDPAESELSPFLITLILAVLLAEYLIGIIANGFIMAIHAAEWVQNKAVSTSGRILVFLSVSRIALQSLMMLEITISSTSLSFYSEDAVYYAFKISFIFLNFCSLWFAAWLSFFYFVKIANFSYPLFLKLRWRITGLIPWLLWLSVFISFSHSMFCINICTVYCNSFPIHSSNSTKKTYLSEINWGLAFFFNLGIVTPLIMFILTATLLILSLKRHTLHMGSNATGSNDPSMEAHMGAIKAISYFLILYIFNAVALFIYLSNMFDINSLWNLCQIIMAAYPASHSILLIQDNPGLRRAWKRLQLRLHLYPKEWTL(配列番号40)
TAS2R40
MATVNTDATDKDISKFKVTFTLWSGIECITGILGSGFITAIYGAEWARGKTLPTGDRIMLMLSFSRLLLQIWMMLENIFSLLFRIVYNQNSVYILFKVITVFLNHSNLWFAAWLKVFYCLRIANFNHPLFFLMKRKIIVLMPWLLRLSVLVSLSFSFPLSRDVFVYVNSSIPIPSSNSTEKKYFSETNMVNLVFFYNMGIFVPLIMFILAATLLILSLKRHTLHMGSNATGSRDPSMKAHIGAIKATSYFLILYIFNAIALFLSTSNIFDTYSSWNILCKIIMAAYPAGHSVQLILGNPGLRRAWKRFQHQVPLYLKGQTL(配列番号41)
TAS2R41
MQAALTAFFVLLFSLLSLLGIAANGFIVLVLGREWLRYGRLLPLDMILISLGASRFCLQLVGTVHNFYYSAQKVEYSGGLGRQFFHLHWHFLNSATFWFCSWLSVLFCVKIANITHSTFLWLKWRFLGPWLLLGSVLISFIITLLFFWVYPVYQEFLIRKFSGNMTYKWNTRIETYYFPSLKLVIWSIPFSVFLVSIMLLINSLRRHTQRMQHNGHSLQDPSTQAHTRALKSLISFLILYALSFLSLIIDAAKFISMQNDFYWPWQIAVYLCISVHPFILIFSNLKLRSVFSQLLLLARGFWVA(配列番号42)
TAS2R43
MITFLPIIFSSLVWTFVIGNFANGFIALVNSIESFKRQKISFADQILTALAVSRVGLLWVLLLNWYSTVLNPAFNSVEVRTTAYNIWAVINHFSNWLATTLSIFYLLKIANFSNFIFLHLKRRVKSVILVMLLGPLLFLACHLFVINMNEIVRTKEFEGNMTWKIKLKSAMYFSNMTVTMVANLVPFTLTLLSFMLLICSLCKHLKKMQLRGKGSQDPSTKVHIKALQTVISFLLLCAIYFLSIMISVWSFGSLENKPVFMFCKAIRFSYPSIHPFILIWGNKKLKQTFLSVFWQMRYWVKGEKTSSP(配列番号43)
TAS2R44
MTTFIPIIFSSWWLFVIGNFANGFIALVNSIERVKRQKISFADQILTALAVSRVGLLWVLLLNWYSTVFNPAFYSVEVRTTAYVWAVTGHFSNWLATSLSIFYLLKIANFSNLIFLHLKRRVKSVILVMLLGPLLFLACQLFVINMKEIVRTKEYEGNMTWKIKLRSAVYLSDATVTTLGNLVPFTLTLLCFLLLICSLCKHLKKMQLHGKGSQDPSTKVHIKALQTVIFFLLLCAVYFLSIMISVWSFGSLENKPVFMFCKAIRFSYPSIHPFILIWGNKKLKQTFLSVLRQVRYW(配列番号44)
TAS2R45
MITFLPIIFSILVWTFVIGNFANGFIALVNSTEWVKRQKISFADQIVTALAVSRVGLLWVLLLNWYSTVLNPAFCSVELRTTAYNIWAVTGHFSNWPATSLSIFYLLKIANFSNLIFLRLKRRVKSVILVVLLGPLLFLACHLFWNMNQIVWTKEYEGNMTWKIKLRRAMYLSDTTVTMLANLVPFTVTLISFLLLVCSLCKHLKKMQLHGKGSQDPSTKVHIKVLQTVISFFLLRAIYFVSVIISVWSFKNLENKPVFMFCQAIGFSCSSAHPFILIWGNKKLKQTYLSVLWQMRY(配列番号45)
TAS2R46
MITFLPIIFSILIWTFVIGNFANGFIALVNSIEWFKRQKISFADQILTALAVSRVGLLWVLVLNWYATELNPAFNSIEVRITAYNVWAVINHFSNWLATSLSIFYLLKIANFSNLIFLHLKRRVKSWLVILLGPLLFLVCHLFVINMNQIIWTKEYEGNMTWKIKLRSAMYLSNTTVTILANLVPFTLTLISFLLLICSLCKHLKKMQLHGKGSQDPSMKVHIKALQTVTSFLLLCAIYFLSIIMSVWSFESLENKPVFMFCEAIAFSYPSTHPFILIWGNKKLKQTFLSVLWHVRYWVKGEKPSSS(配列番号46)
TAS2R47
MITFLPIIFSILIVVIFVIGNFANGFIALVNSIEWVKRQKISFVDQILTALAVSRVGLLWVLLLHWYATQLNPAFYSVEVRITAYNVWAVTNHFSSWLATSLSMFYLLRIANFSNLIFLRIKRRVKSWLVILLGPLLFLVCHLFVINMDETVWTKEYEGVTWKIKLRSAMYHSNMTLTMLANFVPLTLTLISFLLLICSLCKHLKKMQLHGKGSQDPSTKVHIKALQTVTSFLLLCAIYFLSMIISVCNLGRLEKQPVFMFCQAIIFSYPSTHPFILILGNKKLKQIFLSVLRHVRYWVKDRSLRLHRFTRAALCKG(配列番号47)
TAS2R48
MMCFLLIISSILWFAFVLGVANGFIALVVIDWVNTRKISSAEQILTALWSRIGLLWVMLFLWYATVFNSALYGLEVRIVASNAWAVTNHFSMWLAASLSIFCLLKIANFSNLISLHLKKRIKSVVLVILLGPLVFLICNLAVITMDERVWTKEYEGVTWKIKLRNAIHLSSLTVTTLANLIPFTLSLICFLLLICSLCKHLKKMRLHSKGSQDPSTKVHIKALQTVTSFLMLFAIYFLCIITSTWNLRTQQSKLVLLLCQTVAIMYPSFHSFILIMGSRKLKQTFLSVLWQMTR(配列番号48)
TAS2R49
MMSFLHIVFSILVWAFILGNFANGFIALINFIAWVKRQKISSADQIIAALAVSRVGLLWVILLHWYSTVLNPTSSNLKVIIFISNAWAVTNHFSIWLATSLSIFYLLKIVNFSRLIFHHLKRKAKSWLVIVLGSLFFLVCHLVMKHTYINVWTEECEGNVTWKIKLRNAMHLSNLTVAMLANLIPFTLTLISFLLLIYSLCKHLKKMQLHGKGSQDPSTKIHIKALQTVTSFLILLAIYFLCLIISFWNFKMRPKEIVLMLCQAFGIIYPSFHSFILIWGNKTLKQTFLSVLWQVTCWAKGQNQSTP(配列番号49)
TAS2R50
MITFLYIFFSILIMVLFVLGNFANGFIALVNFIDWVKRKKISSADQILTALAVSRIGLLWALLLNWYLTVLNPAFYSVELRITSYNAWWTNHFSMWLAANLSIFYLLKIANFSNLLFLHLKRRVRSVILVILLGTLIFLVCHLLVANMDESMWAEEYEGNMTGKMKLRNTVHLSYLTVTTLWSFIPFTLSLISFLMLICSLYKHLKKMQLHGEGSQDLSTKVHIKALQTLISFLLLCAIFFLFLIVSVWSPRRLRNDPWMVSKAVGNIYLAFDSFILIWRTKKLKHTFLLILCQIRC(配列番号50)
TAS2R55
MATELDKIFLILAIAEFIISMLGNVFIGLVNCSEGIKNQKVFSADFILTCLAISTIGQLLVILFDSFLVGLASHLYTTYRLGKTVIMLWHMTNHLTTWLATCLSIFYFFKIAHFPHSLFLWLRWRMNGMIVMLLILSLFLLIFDSLVLEIFIDISLNIIDKSNLTLYLDESKTLYDKLSILKTLLSLTSFIPFSLFLTSLLFLFLSLVRHTRNLKLSSLGSRDSSTEAHRRAMKMVMSFLFLFIVHFFSLQVANGIFFMLWNKYIKFVMLALNAFPSCHSFILILGNSKLRQTAVRLLWHLRYTKTPNALPL(配列番号51)
TAS2R60
MNGDHMVLGSSVTDKKAIILVTILLLLRLVAIAGNGFITAALGVEWVLRRMLLPCDKLLVSLGASRFCLQSVVMGKTIYVFLHPMAFPYNPVLQFLAFQWDFLNAATLWSSTWLSVFYCVKIATFTHPVFFWLKHKLSGWLPWMLFSSVGLSSFTTILFFIGNHRMYQNYLRNHLQPWNVTGDSIRSYCEKFYLFPLKMITWTMPTAVFFICMILLITSLGRHRKKALLTTSGFREPSVQAHIKALLALLSFAMLFISYFLSLVFSAAGIFPPLDFKFWVWES¥TYLCAAVHPIILLFSNCRLRAVLKSRRSSRCGTP(配列番号52)
マウスGna15(Gα15)
MARSTWGCCWCTKTAARDNRKKRKGGSGKSTKMRHGVGYSDRRARYNVSMAMDAMDRSRDSKHASVMTDYKVSTKYAVAMYWRDAGRACYRRRHDSAVYYSHRSDSYTADVRSRMTTGNYCSVKKTKRVDVGGRSRRKWHCNVAYASSYDCNDNRMSASTWKSTSVNKTDDKHTSHATYSGRRDAAAKSDMYARVYASCADGGRKGSRARRAHTCATDTSVRSVKDVRDSVARYDN(配列番号53)
TAS2R38(PAVハプロタイプ)
MLTLTRIRTVSYEVRSTFLFISVLEFAVGFLTNAFVFLVNFWDWKRQPLSNSDCVLLCLSISRLFLHGLLFLSAIQLTHFQKLSEPLNHSYQAIIMLWMIANQANLWLAACLSLLYCSKLIRFSHTFLICLASWVSRKISQMLLGIILCSCICTVLCVWCFFSRPHFTVTTVLFMNNNTRLNWQIKDLNLFYSFLFCYLWSVPPFLLFLVSSGMLTVSLGRHMRTMKVYTRNSRDPSLEAHIKALKSLVSFFCFFVISSCAAFISVPLLILWRDKIGVMVCVGIMAACPSGHAAVLISGNAKLRRAVMTILLWAQSSLKVRADHKADSRTLC(配列番号54)
TAS2R38(PAVハプロタイプ)CDS
ATGTTGACTCTAACTCGCATCCGCACTGTGTCCTATGAAGTCAGGAGTACATTTCTGTTCATTTCAGTCCTGGAGTTTGCAGTGGGGTTTCTGACCAATGCCTTCGTTTTCTTGGTGAATTTTTGGGATGTAGTGAAGAGGCAGCCACTGAGCAACAGTGATTGTGTGCTGCTGTGTCTCAGCATCAGCCGGCTTTTCCTGCATGGACTGCTGTTCCTGAGTGCTATCCAGCTTACCCACTTCCAGAAGTTGAGTGAACCACTGAACCACAGCTACCAAGCCATCATCATGCTATGGATGATTGCAAACCAAGCCAACCTCTGGCTTGCTGCCTGCCTCAGCCTGCTTTACTGCTCCAAGCTCATCCGTTTCTCTCACACCTTCCTGATCTGCTTGGCAAGCTGGGTCTCCAGGAAGATCTCCCAGATGCTCCTGGGTATTATTCTTTGCTCCTGCATCTGCACTGTCCTCTGTGTTTGGTGCTTTTTTAGCAGACCTCACTTCACAGTCACAACTGTGCTATTCATGAATAACAATACAAGGCTCAACTGGCAGATTAAAGATCTCAATTTATTTTATTCCTTTCTCTTCTGCTATCTGTGGTCTGTGCCTCCTTTCCTATTGTTTCTGGTTTCTTCTGGGATGCTGACTGTCTCCCTGGGAAGGCACATGAGGACAATGAAGGTCTATACCAGAAACTCTCGTGACCCCAGCCTGGAGGCCCACATTAAAGCCCTCAAGTCTCTTGTCTCCTTTTTCTGCTTCTTTGTGATATCATCCTGTGCTGCCTTCATCTCTGTGCCCCTACTGATTCTGTGGCGCGACAAAATAGGGGTGATGGTTTGTGTTGGGATAATGGCAGCTTGTCCCTCTGGGCATGCAGCCGTCCTGATCTCAGGCAATGCCAAGTTGAGGAGAGCTGTGATGACCATTCTGCTCTGGGCTCAGAGCAGCCTGAAGGTAAGAGCCGACCACAAGGCAGATTCCCGGACACTGTGCTGA(配列番号55)
Figure 2016523512
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Claims (49)

  1. カリウム塩による苦味を修飾する化合物を特定する方法であって、
    a)第一の細胞および第二の細胞を準備し、
    各細胞が1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現し、
    各細胞が同じ1つまたは複数の苦味受容体を発現することと;
    b)前記第一の細胞と、味物質とを接触させ、
    前記味物質が1つまたは複数の前記カリウム塩応答性苦味受容体を活性化することと;
    c)前記第二の細胞と、被験化合物および前記味物質とを接触させることと;
    d)前記第一の細胞および前記第二の細胞の苦味受容体活性化をアッセイすることと;
    e)前記第一の細胞の苦味受容体活性化と、前記第二の細胞の苦味受容体活性化とを比較することと
    を含み、
    前記カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択され、
    前記第二の細胞の苦味受容体活性が前記第一の細胞の苦味受容体活性と異なる場合、前記被験化合物がカリウム塩による苦味の修飾物質である、
    方法。
  2. 前記第一の細胞を、前記苦味受容体活性のアッセイの後に洗浄して前記第二の細胞とする、請求項1に記載の方法。
  3. カリウム塩による苦味を選択的に修飾する化合物を特定する方法であって、
    a)第一の細胞系パネルおよび第二の細胞系パネルを準備し、
    各細胞系が1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現し、
    各受容体が少なくとも1つの細胞系に発現し、かつ
    前記第一のパネルと前記第二のパネルが同じ細胞系を含むことと;
    b)前記第一のパネルの各細胞系と、味物質とを接触させ、
    前記味物質が前記カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも2つの受容体を活性化することと;
    c)前記第二のパネルの各細胞系と、被験化合物および前記味物質とを接触させることと;
    d)各細胞系の苦味受容体活性化をアッセイすることと
    を含み、
    前記カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択され、
    前記カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも2つの受容体の苦味受容体活性が、前記第二のパネルと前記第一のパネルとを比較して異なる場合、前記被験化合物がカリウム塩による苦味の選択的修飾物質である、
    方法。
  4. 前記カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも3つの受容体の苦味受容体活性が、前記第二のパネルと前記第一のパネルとを比較して異なる、請求項3に記載の方法。
  5. 前記カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも4つの受容体の苦味受容体活性が、前記第二のパネルと前記第一のパネルとを比較して異なる、請求項3に記載の方法。
  6. 前記カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも5つの受容体の苦味受容体活性が、前記第二のパネルと前記第一のパネルとを比較して異なる、請求項3に記載の方法。
  7. 前記カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも6つの受容体の苦味受容体活性が、前記第二のパネルと前記第一のパネルとを比較して異なる、請求項3に記載の方法。
  8. 前記カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも7つの受容体の苦味受容体活性が、前記第二のパネルと前記第一のパネルとを比較して異なる、請求項3に記載の方法。
  9. 前記カリウム塩応答性苦味受容体それぞれの受容体の苦味受容体活性が、前記第二のパネルと前記第一のパネルとを比較して異なる、請求項3に記載の方法。
  10. 各パネルが、TAS2R1、TAS2R3、TAS2R4、TAS2R5、TAS2R7、TAS2R8、TAS2R9、TAS2R10、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R40、TAS2R41、TAS2R43、TAS2R44、TAS2R45、TAS2R46、TAS2R47、TAS2R48、TAS2R49、TAS2R50、TAS2R55およびTAS2R60苦味受容体からなる群より選択される苦味受容体を発現する細胞系を含み、
    各受容体が少なくとも1つの細胞系に発現し、
    前記第一のパネルと前記第二のパネルが同じ細胞系を含む、
    請求項3〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記第一のパネルの細胞系を、前記苦味受容体活性のアッセイの後に洗浄して前記第二の細胞系パネルとする、請求項3〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. カリウム塩による苦味を修飾する化合物を特定する方法であって、
    a)細胞を準備し、
    前記細胞が1つまたは複数のカリウム塩応答性苦味受容体を発現することと;
    b)前記細胞と、味物質とを接触させ、
    前記味物質が1つまたは複数の前記カリウム塩応答性苦味受容体を活性化することと;
    c)前記細胞の苦味受容体活性化をアッセイすることと;
    d)前記細胞を洗浄することと;
    e)前記細胞と、被験化合物および前記味物質とを接触させることと;
    f)前記細胞の苦味受容体活性化をアッセイすることと;
    g)段階(c)の前記細胞の苦味受容体活性化と、段階(f)の前記細胞の苦味受容体活性化とを比較することと
    を含み、
    前記カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択され、
    段階(f)の苦味受容体活性が段階(c)の苦味受容体活性と異なる場合、前記被験化合物がカリウム塩による苦味の修飾物質である、
    方法。
  13. 前記被験化合物と前記味物質の存在下での苦味受容体活性が、前記被験化合物無しでの前記味物質の存在下での苦味受容体活性よりも低い場合、前記被験化合物がカリウム塩またはカリウムによる苦味の抑制物質である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記被験化合物と前記味物質の存在下での苦味受容体活性が、前記被験化合物無しでの前記味物質の存在下での苦味受容体活性よりも高い場合、前記被験化合物がカリウム塩またはカリウムによる苦味の増強物質である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記カリウム塩応答性苦味受容体のうち少なくとも1つの受容体が、TAS2R38およびTAS2R39からなる群より選択される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記味物質が、カリウム含有味物質または普遍的苦味化合物である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記カリウム含有味物質が、KCl、乳酸カリウム、アセスルファムK、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記味物質が、KCl、乳酸カリウムまたはアセスルファムKのいずれでもない、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記カリウム含有味物質が、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム(二塩基性)、グルコン酸カリウム、酢酸カリウムおよび硫酸カリウムからなる群より選択される、請求項18に記載の方法。
  20. 前記苦味受容体が、Gタンパク質と複合体を形成している、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記Gタンパク質が、Gタンパク質、αトランスデューシンまたはαガストデューシンである、請求項20に記載の方法。
  22. 前記Gタンパク質がGα15タンパク質である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記苦味受容体活性が、細胞内カルシウム濃度を測定することによって決定される、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. カルシウム感受性蛍光色素を用いて細胞内カルシウムの濃度を決定する、請求項23に記載の方法。
  25. 前記カルシウム感受性蛍光色素が、Fluo−4またはCalcium−3色素である、請求項24に記載の方法。
  26. 前記第一の細胞および前記第二の細胞が、in vitro細胞系に存在する、請求項1〜2および請求項11〜25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 前記第一の細胞および前記第二の細胞が、in vitro細胞系パネルに存在する、請求項1〜2および請求項11〜25のいずれか1項に記載の方法。
  28. 前記普遍的苦味化合物が、安息香酸デナトニウムまたはサッカリンデナトニウムである、請求項16〜27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記カリウム塩がKClであり、前記カリウム塩応答性苦味受容体がTAS2R38およびTAS2R39からなる群より選択される、請求項1〜17および請求項20〜28のいずれか1項に記載の方法。
  30. TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択される第二のカリウム塩応答性苦味受容体をさらに含む、請求項29に記載の方法。
  31. 前記カリウム塩がアセスルファムKであり、前記カリウム塩応答性苦味受容体がTAS2R38およびTAS2R39からなる群より選択される、請求項1〜17および請求項20〜28のいずれか1項に記載の方法。
  32. TAS2R1、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R16およびTAS2R44からなる群より選択される第二のカリウム塩応答性苦味受容体をさらに含む、請求項31に記載の方法。
  33. 前記カリウム塩が乳酸カリウムであり、前記カリウム塩応答性苦味受容体がTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44、TAS2R46およびTAS2R60からなる群より選択される、請求項1〜17および請求項20〜28のいずれか1項に記載の方法。
  34. 前記カリウム塩が安息香酸カリウムである、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  35. 前記カリウム塩がソルビン酸カリウムである、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  36. 前記カリウム塩が硝酸カリウムである、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  37. 前記カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択される、請求項36に記載の方法。
  38. 前記カリウム塩がリン酸カリウム(二塩基性)である、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  39. 前記カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択される請求項38に記載の方法。
  40. 前記カリウム塩がグルコン酸カリウムであり、前記カリウム塩応答性苦味受容体がTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択される、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  41. 前記カリウム塩が酢酸カリウムであり、前記カリウム塩応答性苦味受容体がTAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R44およびTAS2R60からなる群より選択される、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  42. 前記カリウム塩が硫酸カリウムである、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  43. 前記カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R44からなる群より選択される、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  44. 第二のカリウム塩応答性苦味受容体をさらに含み、前記第二のカリウム塩応答性苦味受容体がTAS2R60である、請求項43に記載の方法。
  45. 前記カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14、TAS2R38およびTAS2R44からなる群より選択される、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  46. TAS2R39およびTAS2R60からなる群より選択される第二のカリウム塩応答性苦味受容体をさらに含む、請求項45に記載の方法。
  47. 前記カリウム塩応答性苦味受容体が、TAS2R4、TAS2R9、TAS2R13、TAS2R14およびTAS2R44からなる群より選択される、請求項1〜41のいずれか1項に記載の方法。
  48. TAS2R38、TAS2R39およびTAS2R60からなる群より選択される第二のカリウム塩応答性苦味受容体をさらに含む、請求項47に記載の方法。
  49. 前記TAS2R38がPAV TAS2R38である、請求項1〜48のいずれか1項に記載の方法。

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