JP2016520824A - 血液凝固を分析する装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

システム、装置、及び方法は、出血性合併症の決定のための凝固分析のプロファイルを得るために、様々な凝固影響試薬の存在下での凝固時間又は凝固強度の評価を含む。様々な試薬は、血液凝固分析デバイスにおける使用のために単一カートリッジに含められる。【選択図】図3

Description

一般的に本発明の開示は、取りわけ血液の凝固のような流体の特性変化を検出するための装置及び方法に関する。
血液凝固のポイントオブケア分析を提供するためのいくつかの装置が利用可能である。これらの装置は、血液凝固、血小板機能、及び出血性合併症に関する貴重な情報を提供するように構成されている。そのような装置は、術前又は術中に適切な抗凝固治療レベルを決定して維持するのを助けること、又は術後に抗凝固治療の中断後の血液状態を決定することのような様々な状況に対して有利である。しかし、容易な試験を可能にするか又は追加情報を提供する追加の又は再構成された装置が望ましい。
例えば、心肺バイパス術後に異常出血を示す患者に対しては、血液凝固及び血小板機能の有益な情報を提供する容易で正確な分析が重要である場合がある。そのような患者の殆どは、多くの場合に、診断的切開によって修正される不完全な外科的止血に起因する異常出血を示すが、多くのそのような患者は、後天性血小板機能障害、消費性凝固障害、ヘパリンリバウンド、プロタミン過剰、1次フィブリン溶解等に起因する異常出血を示している。従って、血小板機能及び出血性合併症に関する情報を取得することは、不完全な外科的止血によるものではない異常出血の原因を識別し、再手術率を低減するのに役立たせることができる。
本発明の開示は、取りわけ、血液凝固ステータスの即時かつ有益な評価を提供する装置、システム、及び方法を説明する。方法、システム、及び装置は、実施形態において、例えば、ヘパリンリバウンド、プロタミン過剰、消費性凝固障害、血小板機能障害、1次フィブリン溶解などのような凝固機能の複数の態様の試験を単一装置内で可能にするように構成される。実施形態において、血液凝固分析システムにおける使用のための単一カートリッジは、凝固分析に向けて患者の血液と組み合わせることができる異なる凝固影響試薬を収容する複数のチャンバを含む。従来のシステム及び装置を用いて可能であるものよりも完全な分析範囲を達成するために、各チャンバ内の試薬の存在下での凝固時間又は凝固強度を分析することができ、又は異なる試薬の存在下での凝固時間又は凝固強度を比較することができる。
本明細書に説明するように、凝固時間又は凝固強度の分析との組合せでの使用に適する薬剤の選択は、血液凝固、血小板機能、及び出血性合併症の詳細な理解をもたらすことができる。
実施形態において、方法は、残存ヘパリン又はヘパリンリバウンドを診断するためにヘパリナーゼの存在下及び不在下での活性化凝固時間を比較する段階を含む。更に、本方法は、プロタミン過剰を診断するためにヘパリンの存在下及び不在下での活性化凝固時間を比較する段階を含む。更に、本方法は、血小板機能障害を診断するためにヘパリナーゼの存在下及びADPのような血小板活性剤の存在下又は不在下での凝固強度を比較する段階を含む。更に、本方法は、消費性凝固障害を診断するためにヘパリナーゼの存在下及び血漿の存在下又は不在下での活性化凝固時間を比較する段階を含む。更に、本方法は、フィブリノーゲン欠損、フィブリン重合障害、又はフィブリン溶解亢進を診断するために、ヘパリナーゼの存在下及びフィブリノーゲン又はトラネキサム酸のような抗フィブリン溶解剤の存在下又は不在下での活性化凝固時間及び凝固強度を比較する段階を含む。従って、本明細書に説明する実施形態は、残存ヘパリン又はヘパリンリバウンド、プロタミン過剰、血小板機能障害、消費性凝固障害、及びフィブリノーゲン欠損(血液希釈、失血、及び/又は血液消費に起因する)、フィブリン重合障害(血漿増量剤によって誘起される)、又はフィブリン溶解亢進の分析を可能にする。
実施形態において、システムは、そのような方法を実施するか又はそのような方法を人に実施させるように構成される。例えば、活性化凝固時間及び凝固強度を試験するように構成されたシステムは、凝固時間又は凝固強度を内部で試験することができるいくつかのチャンバを含むことができる。これらのチャンバは、異なる凝固態様を評価するために異なる試薬を含むことができる。例えば、第1のチャンバは、カオリン(又は他の活性剤)を含むことができ、第2のチャンバは、カオリン(又は他の活性剤)とヘパリナーゼとを含むことができ、第3のチャンバは、カオリン(又は他の活性剤)とヘパリンとを含むことができ、第4のチャンバは、カオリン(又は他の活性剤)とADP(又は他の血小板活性剤)とヘパリナーゼとを含むことができ、第5のチャンバは、カオリン(又は他の活性剤)と血漿とヘパリナーゼとを含むことができ、第6のチャンバは、カオリン(又は他の活性剤)とフィブリノーゲン(又は他のフィブリン溶解阻害剤)とヘパリナーゼとを含むことができる。6つのチャンバの各々において凝固時間、凝固強度、又はこれらの両方を決定することができ、血液凝固、血小板機能、及び出血性合併症の詳細な理解を達成するために、これらの結果を比較することができる。例えば、残存ヘパリン又はヘパリンリバウンドを診断するために、第1及び第2のチャンバにおける活性化凝固時間(ACT)を比較することができる。プロタミン過剰を診断するためには、第1及び第3のチャンバにおけるACTを比較することができる。血小板機能障害を診断するために、第2及び4のチャンバにおける凝固強度を比較することができる。消費性凝固障害を診断するために、第2及び第5のチャンバにおけるACTを比較することができる。フィブリン溶解を診断するために、第2及び第6のチャンバにおけるACT、凝固強度、又はこれらの両方を比較することができる。好ましくは、システムは、凝固時間パラメータ又は凝固強度パラメータを記録して、各チャンバから得られた結果の間でそのようなパラメータを比較するのに適する電子機器(例えば、メモリ、プロセッサ、回路等)を含む。システムは、凝固時間、凝固強度、又は様々な容器の間の凝固時間及び凝固強度の比較の結果を出力するためのディスプレイを含むことができる。
実施形態において、血液凝固分析の装置又はシステムにおける使用のためのカートリッジは、複数のチャンバを有する。チャンバは、上述の試薬を事前充填することができ、例えば、第1のチャンバは、カオリン(又は他の活性剤)を含み、第2のチャンバは、カオリン(又は他の活性剤)とヘパリナーゼとを含み、第3のチャンバは、カオリン(又は他の活性剤)とヘパリンとを含み、第4のチャンバは、カオリン(又は他の活性剤)とADP(又は他の血小板活性剤)とヘパリナーゼとを含み、第5のチャンバは、カオリン(又は他の活性剤)と血漿とヘパリナーゼとを含み、第6のチャンバは、カオリン(又は他の活性剤)とフィブリノーゲン(又は他のフィブリン溶解阻害剤)とヘパリナーゼとを含む。チャンバは、その中で凝固分析を実施することができるように、又は凝固分析の目的で別個の試験チャンバ内に試薬を導入することを可能にすることができるように構成することができる。好ましくは、凝固分析は、試薬チャンバ内に実施される。
本明細書に説明する装置、システム、又は方法の1又は2以上の実施形態は、血液の凝固のような液体の特性変化を評価するための従来の装置、システム、又は方法に優る1又は2以上の利点を提供する。例えば、本明細書に説明する装置、システム、又は方法は、心肺バイパス術のような手術の後に出血性合併症を識別することを可能にすることができ、それによって潜在的な出血発生源を識別するための再手術の率を低減することができる。一例として、本明細書に説明する装置、システム、又は方法を用いて術後出血性合併症が識別された場合に、医療従事者は、不完全又は不適切な手順又は閉鎖からもたらされる出血発生源が患者の出血の原因であるか否かを決定するための再手術の前に、出血性合併症を治療するか、又は合併症が消失するか否かを見守るかを選択することができる。この利点及び他の利点は、以下に続く詳細説明から直ちに理解されるであろう。
概略図は、必ずしも正確な縮尺のものではない。図に対して使用する類似の番号は、類似の構成要素及び段階などを指示する。しかし、与えられた図において構成要素を指示するための番号の使用は、同じ番号でラベル付けした別の図の構成要素を限定するように意図したものではないことは理解されるであろう。更に、構成要素を指示するための異なる番号の使用は、異なる番号が振られた構成要素が同じであることができないことを示すように意図したものではない。
血液分析システムの実施形態の選択された構成要素の概略図である。 血液を閉じ込めるチャンバ内で移動可能な物体を示す血液分析システムの実施形態の選択された構成要素の概略図である。 本明細書に提示する教示に従って使用することができるカートリッジ及び機械の実施形態の略斜視図である。 本明細書に提示する教示に従って使用することができるカートリッジの実施形態の略上面図である。
以下に続く詳細説明では、化合物、組成、装置、システム、及び方法のいくつかの特定の実施形態を開示している。他の実施形態が見込まれ、本発明の開示の範囲又は精神からずれることなくこれらの実施形態を生成することができることは理解されるものとする。従って、以下に続く詳細説明を限定的な意味で捉えるべきではない。
本明細書で使用する全ての科学技術用語は、別途明記しない限り、当業技術で共通して使用されている意味を有する。本明細書に提供する定義は、本明細書で多くの場合に使用するある一定の用語の理解を容易にするためのものであり、本発明の開示の範囲を限定するように意図したものではない。
本明細書及び特許請求の範囲に対して使用する単数形の記載は、内容が明確に別途指定していない限り、単数及び複数の参照物を有する実施形態を網羅する。
本明細書及び特許請求の範囲に対して使用する「又は」という表現は、内容が明確に別途指定していない限り、一般的に「及び/又は」を含む意味で採用するものである。「及び/又は」という表現は、列記した要素のうちの1つ又は全て、又は列記した要素のうちのいずれか2つ又はそれよりも多くから構成される組合せを意味する。
本明細書に使用する「有する」、「有している」、「含む」、「含んでいる」、「備える」、又は「備えている」などは、非限定的な意味に使用するものであり、一般的に「含むが、限定されない」を意味する。「基本的に構成される」及び「構成される」などは、「備える」などに包摂されることは理解されるものとする。本明細書に使用する「基本的に構成される」は、組成、製品、又は方法などに関するときに、組成、装置、又は方法などの構成要素が、列挙する構成要素、並びに組成、装置、又は方法などの基本的特徴及び新しい特徴に実質的に影響を及ぼすことのないあらゆる他の構成要素に限定されることを意味する。
「好ましい」及び「好ましくは」という言葉は、ある一定の状況下で特定の利点をもたらすことができる本発明の実施形態を指示する。しかし、同じか又は他の状況下で他の実施形態が好ましい場合もある。更に、1又は2以上の好ましい実施形態の具陳は、他の実施形態が有利ではないことを意味するわけではなく、特許請求の範囲を含む本発明の開示の範囲から他の実施形態を除外するように考えられているものではない。
また、本明細書では、端点による数字範囲の具陳は、その範囲に包摂される全ての数字を含む(例えば、1から5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを含み、又は10又はそれ未満は、10、9.4、7.6、5、4.3、2.9、1.62、0.3などを含む)。値の範囲を特定の値「まで」とする場合に、この値も範囲に含まれる。
本明細書に使用する「凝固強度」を決定するか又は相関付けるという表現は、凝固活性化時間又は凝固の形成の開始後に発生する凝固を示すパラメータを採用する計算又は推定を実施してこのパラメータを決定するか又はそれをこの凝固の強度に相関付けることを意味する。
本明細書で言及するいずれかの方向、例えば、「上部」、「底部」、「左」、「右」、「上側」、「下側」、並びに他の方向及び向きは、本明細書において図を参照するための明瞭化の目的で説明するものであり、実際のデバイス又はシステム、又はこれらのデバイス又はシステムの使用を限定するものではない。本明細書で説明するデバイス又はシステムは、多くの方向及び向きに使用することができる。
本明細書に使用する「予め決められた」閾値は、この値が別の値と比較される時点よりも前に決定された値である。この値は、比較されている値よりも時間的に前に得られたベースラインデータに基づくとすることができ、又は分析前にメモリ内に入れられた値とすることができるなどである。
一般的に本発明の開示は、取りわけ、血液凝固ステータスの即時かつ有益な評価を提供する装置、システム、及び方法に関する。本方法、システム、及び装置は、実施形態において、例えば、ヘパリンリバウンド、プロタミン過剰、消費性凝固障害、血小板機能障害、1次フィブリン溶解などのような凝固機能の複数の態様の試験を単一装置内で可能にするように構成される。実施形態において、血液凝固分析システムにおける使用のための単一カートリッジは、凝固分析に向けて患者の血液と組み合わせることができる異なる凝固影響試薬を収容する複数のチャンバを含む。従来のシステム及び装置を用いて可能であるものよりも完全な分析範囲を達成するために、各チャンバ内の試薬の存在下での凝固時間又は凝固強度を分析することができ、又は異なる試薬の存在下での凝固時間又は凝固強度を比較することができる。
実施形態において、本明細書に説明する方法は、血液凝固を分析するためのあらゆる適切な装置によって採用されるか、又は本明細書に説明するシステムは、そのような装置を含む。例えば、米国特許第6,010,911号明細書、米国特許第5,174,961号明細書、米国特許第4,752,449号明細書、米国特許第5,951,951号明細書、米国特許第5,925,319号明細書、米国特許第5,314,826号明細書、及び米国特許第5,541,892号明細書に記載されているもののようなプランジャ型のシステム又は装置、又は米国特許第5,629,209号明細書及び米国特許第6,613,286号明細書に記載されているもののような電磁石によって移動される強磁性ワッシャを採用するためのシステム又は装置などを本明細書に提示する教示に従って採用することができ、又は本明細書に説明する方法を実施するように修正することができる。上述の特許の各々は、本明細書に提示する開示内容と矛盾しない範囲でそれぞれの全体がこれにより引用によって組み込まれる。態様において、本明細書に提示する説明は、電磁石によって移動される強磁性ワッシャを採用するためのシステム及び装置に適合する。しかし、多くの場合に、本明細書に説明する方法を実施するのに他の適切なシステム及び装置を使用することができることは理解されるものとする。
採用されるシステムのタイプに関わらず、血液凝固分析システムは、分析に向けて内部に血液を導入することができるチャンバを含む。通常、システムは、血液の凝固に影響を及ぼすことができる1又は2以上の試薬と血液を混合するように構成される。例えば、システムは、血液と1又は2以上の試薬とを混合するのに音波、超音波、又は他の波、ワッシャ、プランジャ、ロッド、又は振動などを採用することができる。これらの試薬又は血液の攪拌は、血液の凝固を容易にすることができる。システムは、血液粘性の変化をモニタし、そのような変化を凝固ステータスと相関付けるように構成される。例えば、システムは、血液粘性又は凝固ステータスが変化したか否かを決定するために波をモニタし、プランジャ又はワッシャのような物体の位置又は移動速度をモニタし、又はロッドの相対位相をモニタするなどを行うための1又は2以上の検出器を含むことができる。一般的にシステムは、多くの場合に活性化凝固時間と呼ばれる血液凝固が発生するための時間量を決定するように構成される。システムは、血液と凝固に影響を及ぼす異なる試薬とを閉じ込めるように構成された1つよりも多いチャンバを含むことができ、それによってこれらの様々なチャンバにおける凝固活性化時間又は凝固強度の比較を血液凝固過程に関する情報を導出するために使用することができる。
一例として、図1〜図2を参照すると、血液分析システム100の例の選択された構成要素の概略図が示されている。図示のシステム100は、チャンバ10内に含まれる血液40中で移動可能な強磁性物体50を採用するためのシステムである。実施形態において、チャンバは、試験過程中に静止状態に留まるように構成される。物体50は、電子機器60(図2の左を参照されたい)と作動可能に結合された電磁石20により、重力に対して移動可能である。電子機器60は、電磁石20の作動を制御するように構成される。物体50は、重力に対して移動することができ、物体50が血液40中を沈降する際のチャンバ10における物体50の位置及び移動速度を同じく電子機器60と作動可能に結合されたセンサ30(図2の右を参照されたい)によって検出することができる。複数のチャンバが採用される実施形態において、電子機器60は、好ましくは、各チャンバ10内で強磁性物体50を個々にクロストークなく移動するように構成される。個々のチャンバの内部又はチャンバ間の物体50の移動を検出するために、1又は2以上の検出器又はセンサ30を採用することができる。
電子機器60は、プロセッサ、メモリ、ユーザインタフェース、タイマ又は計数器、又は電源などを含むことができる。電子機器は、1又は2以上のマイクロプロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、又はプログラマブル論理回路などのようなあらゆる適切なプロセッサを含むことができ、本明細書におけるプロセッサによる機能は、ハードウエア、ファームウエア、ソフトウエア、又はこれらのいずれかの組合せとして実施することができる。メモリは、プロセッサをして本明細書に説明するシステム又は装置に帰する機能を提供させる命令を格納することができ、更に本明細書に説明するシステム又は装置に帰するものとする機能を提供するのにプロセッサが使用する情報を格納することができる。メモリは、RAM、ROM、CD−ROM、ハード磁気ディスク又はフロッピー磁気ディスク、又はEEPROMなどのようないずれかの固定的又は取外し可能な磁気的、光学的、又は電気的な媒体を含むことができる。メモリは、メモリ更新を提供するために又はメモリ容量を増加するために使用することができる取外し可能メモリ部分を含むことができる。電源は、本明細書に説明するシステム又は装置の構成要素に作動電力を供給することができる。電源は、バッテリ及び作動電力を生成するための発電回路のようなAC電源又はDC電源とすることができる。
さらに図1〜図2を参照すると、血液が凝固する場合のような血液40の粘性が高まる時には、血液40中を沈降する物体50の移動速度が低下することになる。電子機器60は、センサからのデータに基づいて、物体50が沈降する距離又は物体50が沈降する際の速度を決定するように構成される。電子機器60は、例えば、距離又は速度が初期の距離又は速度に対して予め決められた量又はパーセントだけ減少する時点を決定することによって活性化凝固時間を検出するように構成することができる。上述のように、そのようなタイプの血液凝固分析の装置及びシステムに関する更なる詳細は、例えば、米国特許第5,629,209号明細書及び米国特許第6,613,286号明細書に記載されている。
米国特許出願第13/788,283号明細書に記載されているように、ワッシャのような移動可能強磁性物体50を採用するためのシステム及び装置は、活性化凝固時間に加えて又はこれに代えて凝固強度を評価するように構成することができる。2013年3月7日に出願され、代理人整理番号C1790.USU1を有する「血液凝固を分析するための装置及び方法(Apparatus and Method for Analyzing Blood Clotting)」という名称の米国特許出願第13/788,283号明細書は、本明細書に提示する開示内容と矛盾しない範囲でこれによりその全体が引用によって本明細書に組み込まれる。
実施形態において、血液凝固の様々な態様を査定するために、血液分析システムにおいて、使い捨てとすることができる単一カートリッジを使用することができる。カートリッジは、血液凝固影響試薬を収容することができる複数のチャンバを含む。試薬チャンバは、内部で血液凝固分析が実施されるチャンバとすることができ、又は内部で血液凝固分析が実施されるチャンバと連通しているとすることができ、この場合に、分析に向けて、試薬チャンバからの試薬が、この凝固チャンバに供給される(例えば、引き込まれるか又は流れ込む)。試薬及び凝固分析(例えば、凝固時間又は凝固強度)は、広範囲にわたる出血診断査定を可能にするように選択される。
次いで、図3〜図4を参照すると、カートリッジ及び血液分析器300の実施形態が示されている。当然ながら、図3〜図4に関して本明細書に示し、説明するもの以外のカートリッジ及び分析器は、本明細書に提示する技術に従って使用するか、又は使用するように修正することができる。
図3は、使い捨てカートリッジ200及び関連の血液分析デバイス300の実施形態を示している。カートリッジ200及び血液分析器300は、血液の粘性を検出し、粘性が変化するのに必要とされる持続時間(活性化凝固時間又は凝固強度に関する)を測定し、血液の凝固に関するもの(及び他の情報)を導出して表示するための装置を含む。作動時には、カートリッジ200が粘性を試験される血液で満たされる前又は満たされた後に、カートリッジを血液分析器300内に挿入することができる。図示のカートリッジ200は、複数の流体受容チャンバ114を含む。次いで、分析器デバイス300は、望ましい分析のタイプに従う予め決められた手順に続いて分析試験を実施する。カートリッジ200の使用により、分析器300は、粘性関連の試験、例えば、血液凝固時間試験、用量応答試験、及び滴定試験を含むがこれらに限定されない様々な試験を正確、確実、かつ迅速に実施する。
流体試料を含むカートリッジ200が血液分析デバイス300内に入れられた後に、血液凝固分析チャンバ114内に存在する図4に示す強磁性ワッシャ116のような強磁性材料が、流体試料中で持ち上げられ、沈下することが許される。次いで、分析器デバイス300は、強磁性材料116が流体試料中を沈降するのに必要とされる時間を検出して測定する。流体の粘性が変化すると(増大するか、又は低下するかのいずれか)、流体試料中での強磁性材料116の沈降時間は相応に変化することになる。更に、デバイス300は、実施される分析試験のタイプを区別して、この特定に基づいて試験結果を計算することができる。次いで、これらの試験結果をプログラムされた他の試験情報又は他の試験結果と比較することができる(例えば、コンピュータプログラムによる比較により)。
カートリッジ200の実施形態の上面図を図4により詳細に示している。図示のカートリッジ200は実質的に平面であり、剛性の実質的に一体的な材料、例えば、PETG(ポリエチレンテレフタレート)のようなプラスチック、すなわち、最も好ましくは、試験されている流体試料に関して不活性なもので形成される。カートリッジ200を形成する元になる剛性材料は、部分的又は完全に透明とすることができる。カートリッジ200は、単体又は一体部分として製造することができ(例えば、射出成形技術により)、又は様々な別個の部分から組み立てることができる。実施形態において、粘性変更物質(例えば、血液凝固影響試薬)がカートリッジ200内に入れられた後に、別個の明確に異なる上部(図示せず)がカートリッジ200に取り付けられる。実施形態において、上部は、Melinex(登録商標)のような熱溶着可能なポリエステルフィルム材料である。
図示の実施形態において、カートリッジ200内への流体試料の流入に向けて、カートリッジ200の名目上の前部分に注入ポート108が設けられる。注入ポート108は、流体試料を流体受容/分注リザーバ110内に向ける。流体受容/分注リザーバ110から、流体は、1又は2以上の導管112を通して、各導管のそれぞれの血液凝固分析チャンバ114に進む。カートリッジ200を通じたこの流体移動に対する推進力は、流体注入機構又はポンピング機構、例えば、手動シリンジにより、又は吸引、例えば、真空システムのような他の方法によって与えられる。最も好ましくは、流体が、流体受容/分注リザーバ110から同時又はほぼ同時に各血液凝固分析チャンバ114内に移動するように、各血液凝固分析チャンバ114は、流体受容/分注リザーバ110から等距離にある。各血液凝固分析チャンバ114は、好ましくは、約100マイクロリットルから約250マイクロリットルの体積を有する。図4には6つの流体受容チャンバ114を示すが、あらゆる望ましい向きにあるあらゆる望ましい個数の血液凝固分析チャンバ114をカートリッジ200内に形成することができることは理解されるものとする。本明細書では、他の向き、構成、個数、及びサイズのあらゆるそのような血液凝固分析チャンバ114を有するカートリッジが考えられている。
好ましくは、分析試験結果の精度を確実にするために、複数の血液凝固分析チャンバ114がほぼ同時に満たされる。そのような同時又はほぼ同時の充満は、流体受容/分注リザーバ110に、それが血液凝固分析チャンバ114に流体を供給するための均一なマニホルドとして機能するように実質的に三角形の構成を与えることによって達成することができる。
カートリッジ200内に含まれる空気は、流体試料が流入するときにカートリッジ200から排気することができる。図示の実施形態において、第2の導管118が、血液凝固分析チャンバ114から空気排気/流体閉栓デバイス(図示せず)に至る。流体試料がカートリッジ200に流入し、いずれかの与えられた血液凝固分析チャンバ114内に移動するときに、流体受容/分注リザーバ110内、第1の導管112内、及び血液凝固分析チャンバ114内に含まれる空気は、第2の導管118を通してカートリッジ200の外に排気される。
血液凝固分析チャンバ114内で又はそこへの流入の前に、1又は2以上の試薬は、血液と混合することができる。試薬は、カートリッジの組立てを完了させる(例えば、カートリッジの上部を固定する)前に、カートリッジの適切な試薬チャンバ内に入ることができる。試薬チャンバは、血液凝固分析チャンバ114とすることができ、又は流体受容/分注リザーバ110と血液凝固分析チャンバ114の間の導管112の経路にあるチャンバ(図示せず)とすることができる。試薬は、試薬を含むカートリッジの有効保存寿命を延ばすために、好ましくは、乾燥状態、凍結乾燥状態、又は類似の状態のものである。
実施形態において、カートリッジの1又は2以上の試薬チャンバは、凝固速度改善剤を収容する。実施形態において、試薬チャンバの全てが凝固速度改善剤を収容する。本明細書に使用する凝固速度改善剤は、接触経路(内因性経路としても公知)活性剤、又は組織ファクタ経路(外因性経路としても公知)、又はこれら両方の組合せである。接触経路活性剤の例は、カオリン、セライト、シリカ、エラグ酸、リン脂質などを含む。カオリンのような凝固速度改善剤の存在下では、凝固時間を「活性化凝固時間」又は「ACT」と呼び、一般的にこの時間は、そのような薬剤を用いない場合よりも有意に短い。組織ファクタは、トロンボプラスチン(ファクタIII)とも呼ぶ。組織ファクタのような凝固速度改善剤の存在下では、凝固時間は、「プロトロンビン時間」又は「PT」と呼ぶ。PTは、ACTよりも有意に短い。
実施形態において、1又は2以上の試薬チャンバは、ヘパリン中和剤を収容する。ヘパリン中和剤は、ヘパリンの機能を阻害する薬剤を含み、ボリプレン、ヘパリナーゼ、及びプロタミンのようなヘパリン拮抗薬を含む。一例として、ヘパリナーゼは、開心術のような手術において凝固を防止するために多くの場合に使用される抗凝血剤であるヘパリンを不活性化又は酵素分解する。過剰ヘパリン又はヘパリンリバウンド(この場合に、既に結合しており、従って、利用不能なヘパリンが自由になり、抗凝血剤として機能するのに利用可能である)は、術後出血の一般的な原因である。ヘパリナーゼ(又は別のヘパリン中和剤)を含む試験チャンバの凝固時間が、ヘパリナーゼ(又は他のヘパリン中和剤)を持たない試験チャンバと比較して短縮した場合に、過剰なヘパリンを考えられる術後出血の原因として識別することができる。
従って、一般的に患者には、術前又は術中に患者にヘパリンが投与された手術の後のヘパリンの効果を相殺する薬剤(例えば、ヘパリン拮抗薬)が投与される。1つのそのような薬剤はプロタミンである。本発明の開示の目的で、「プロタミン」は、硫酸プロタミンをも意味する。一方、プロタミン自体は弱い抗凝血剤である。過剰なプロタミンが投与された場合に、ヘパリンの抗凝血剤効果を阻止することを目的とするプロタミンは、術後出血の原因である可能性がある。過剰なプロタミンが出血の原因である可能性があるか否かを見るための試験を行うために、1又は2以上の試薬チャンバは、低濃度のヘパリンを含むことができる。低濃度のヘパリンの存在下で凝固時間が短縮した場合に、過剰なプロタミンを術後出血に寄与するファクタであると決定することができる。過剰なプロタミンは、ヘパリナーゼのようなヘパリン中和剤を有するチャンバと持たないチャンバとの間に殆ど又は全く凝固時間変化がないことによって確認することができる。ヘパリンを有するチャンバの別の目的は、トロンビン活性がヘパリンによって阻害された状態での血小板及び線維素の凝固強度への寄与を査定することである。この査定は、ヘパリンを持たないチャンバ(例えば、ヘパリン中和剤を有するチャンバ)とヘパリンを有するチャンバとの間の凝固強度の比較によって達成することができる。
実施形態において、1又は2以上の試薬チャンバは、血小板活性剤を収容する。血小板活性剤は、血小板機能障害を診断するために使用することができる。血小板活性剤の存在下で凝固時間が短縮した場合又は凝固強度が増大した場合に、血小板は、正常に機能していると決定することができる。しかし、凝固強度又は凝固時間が変化しなかった(又は閾値量よりも小さくしか変化しなかった)場合に、血小板機能障害は、患者の異常出血に寄与するファクタである可能性がある。これに代えて、血小板機能を査定するのに血小板阻害薬剤を使用することができる。血小板阻害薬剤の存在下で凝固時間が延びた場合又は凝固強度が増大した場合に、血小板は、正常に機能していると決定することができる。変化が全くないか又は閾値量よりも小さい変化しかない場合に、血小板機能障害は、出血に寄与するファクタである可能性がある。
使用することができる血小板活性剤の例は、コラーゲン、アデノシン二リン酸(ADP)、エピネフリン、アラキドン酸を含む。
理論によって拘束されるように考えることなく、一部のシナリオでは、凝固時間は、血小板活性剤の存在によってそれ程大きく影響を受けない場合があり、従って、凝固時間パラメータの使用によって血小板機能障害が容易に識別されない可能性があると考えられる。しかし、そのようなシナリオのうちの一部では、凝固強度が血小板活性剤の存在(又はの不在)と共に有意に変化する可能性がある(血小板機能障害が存在しない場合に)。従って、血小板活性剤の存在下で凝固強度の変化が殆ど又は全く見受けられない場合に、血小板機能障害は、出血に寄与するファクタである可能性があると決定することができる。
実施形態において、1又は2以上の試薬チャンバは、フィブリノーゲン又はフィブリン溶解の阻害剤を収容する。本明細書に使用する「フィブリン溶解阻害剤」は、フィブリンの分解又は劣化を阻害する薬剤である。フィブリン溶解阻害剤の例は、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸(AMICAR)、アプロチニン、プラスミノーゲン活性剤阻害剤1、プラスミノーゲン活性剤阻害剤2、α2−抗プラスミン、及びα2−マクログロブリンのようなプラスミン又はプラスミノーゲンの阻害剤(プラスミノーゲンからプラスミンへの変換の阻害剤を含む)を含む。フィブリノーゲン欠損又はフィブリン重合障害によって引き起こされる出血の診断に対しては、フィブリノーゲンが好ましい薬剤である。フィブリン溶解亢進によって引き起こされる出血の診断に対しては、トラネキサム酸のような抗フィブリン溶解薬が好ましい薬剤である。フィブリノーゲンを有する試薬チャンバ内では、弱いフィブリン重合によって出血が引き起こされる場合に、凝固強度は、フィブリノーゲンを持たない試薬チャンバと比較して強いことが予想される。凝固時間は、追加されるフィブリノーゲンが凝固時間閾値設定に依存する結果として短縮するか又は変化しない可能性がある。実施形態において、フィブリノーゲンを含むチャンバは、血小板からの効果の不在(又は低減)時の凝固に対するフィブリン又はフィブリノーゲンの効果を評価するために、更に血小板阻害薬剤を収容する。
フィブリン溶解亢進が出血の原因である場合に、抗フィブリン溶解剤を有する試薬チャンバは、遅延フィブリン溶解時間を有することになり、凝固強度は、フィブリン溶解過程においてより強くなる。凝固時間変化は殆ど又は全く予想されない。
実施形態において、1又は2以上の試薬チャンバは、血漿を収容する。ある患者では、消費性凝固障害が凝固ファクタを消耗させ、それによって手術創の凝固に対して利用不能にする。血漿は、ファクタの消耗に寄与するように使用することができる。従って、凝固強度が増大した場合(例えば、予め決められた量又は百分率だけ)又は凝固時間が短縮した場合(例えば、予め決められた量又は百分率だけ)に、消費性凝固障害は、術後出血に寄与するファクタであると見なすことができる。
上記に列挙した試薬は、本明細書に説明するカートリッジ内に使用するか又は採用することができる試薬の例でしかない。他の薬剤を採用することができることは理解されるであろう。採用することができる試薬の例を下記の表1〜3に提供する。
(表1)
表1:血小板粘着/凝集を試験するための血小板活性剤を用いた血小板機能試験
Figure 2016520824
(表2)
表2:血小板阻害剤
Figure 2016520824
(表3)
表3:試験チャンバにおける使用のための選択された試薬
Figure 2016520824
実施形態において、1又は2以上の試薬から構成される1又は2以上の組合せが、1又は2以上のチャンバ内に含まれる。
表4には、血小板機能及び出血性合併症の完全な分析を可能にするために、異なる薬剤組合せが血液と混合され、血液凝固の様々な態様が決定されて比較される6つの異なるチャネル又はチャンバを有するためのシステムの例としての特定の実施形態を提供している。表4内の試薬を表1、表2、及び表3に列挙している他の試薬と置換すること、これらの他の試薬で補うことなどを行うことができる。例えば、凝固過程を更に早めるために、活性剤であるカオリンを組織ファクタで置換することができ、ヘパリン中和剤をヘパリナーゼの代わりにポリブレンとすることができ、以降同じく続く。
(表4)
表4:様々なチャネル内の薬剤、及び診断に向けて行うことができる比較
Figure 2016520824
表4に示すように、血液凝固に影響を及ぼす1又は2以上の薬剤を有する与えられたチャンバから得られた活性化凝固時間、凝固強度、フィブリン溶解等に関するデータを異なる薬剤が血液と混合される別のチャンバから得られた類似のデータと比較することができる。
本明細書に説明する血液凝固分析は、1つよりも多いカートリッジを用いて実施することができ、又はいかなるカートリッジも用いずに、異なる別個の反応チャンバを用いて実施することができることは理解されるであろう。しかし、単一カートリッジの使用は、使用するのが容易で好ましい血液診断分析を可能にする。
装置又はシステム又は様々な構成要素によるものを含む本発明の開示に説明する方法は、少なくとも部分的にハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、又はこれらのあらゆる組合せに実施することができる。例えば、本方法の様々な態様は、1又は2以上のマイクロプロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、又はあらゆる他の均等な集積論理回路又は離散論理回路、並びにそのような構成要素のあらゆる組合せを含む1又は2以上のプロセッサ内に実施することができる。「プロセッサ」又は「処理回路」という表現は、一般的に、単独又は他の論理回路との組合せでの上述の論理回路、又はあらゆる他の均等な回路のうちのいずれかを指示することができる。
そのようなハードウエア、ソフトウエア、ファームウエアは、本発明の開示に説明する様々な作動及び機能に対応するのに同じ装置の内部又は別個の装置の内部に実施することができる。更に、説明するユニット、モジュール、又は構成要素のうちのいずれかを離散的であるが相互作動可能な論理デバイスとして互いに又は別個に実施することができる。モジュール又はユニットとしての異なる特徴部の説明は、異なる機能態様を強調するように意図したものであり、そのようなモジュール又はユニットを別個のハードウエア構成要素又はソフトウエア構成要素として実現しなければならないことを必ずしも示唆しているわけではない。より正確には、1又は2以上のモジュール又はユニットに関する機能は、別個のハードウエア構成要素又はソフトウエア構成要素によって実施するか又は共通又は別個のハードウエア構成要素又はソフトウエア構成要素内に統合することができる。
ソフトウエアに実施される場合に、本発明の開示に説明するシステム、装置、及び方法による機能は、RAM、ROM、NVRAM、EEPROM、フラッシュメモリ、磁気データストレージ媒体、又は光データストレージ媒体などのようなコンピュータ可読媒体上の命令として具現化することができる。そのようなコンピュータ可読媒体は持続性のものである。これらの命令は、本発明の開示に説明する機能の1又は2以上の態様に対応する1又は2以上のプロセッサによって実行することができる。
本明細書では、方法、装置、及びシステムの実施形態を記述した。本明細書に説明する方法、デバイス、及びシステムの選択された態様の要約を以下に提供する。
第1の態様において、血液凝固分析器における使用のためのカートリッジは、血液凝固分析チャンバとして機能するように構成されたか又は血液凝固分析器と共に使用される場合に血液凝固分析チャンバと連通している複数の試薬チャンバを含む。複数の試薬チャンバは、(i)凝固速度改善剤を収容する第1のチャンバと、(ii)凝固速度改善剤とヘパリン中和剤とを収容する第2のチャンバと、(iii)凝固速度改善剤と血小板活性剤とヘパリン中和剤とを収容する第3のチャンバと、(iv)凝固速度改善剤とフィブリノーゲンと血小板阻害剤とを収容する第4のチャンバとを含む。
第2の態様は、複数の試薬チャンバが、凝固速度改善剤とヘパリンとを収容する第5のチャンバを更に含む場合の第1の態様のカートリッジである。
第3の態様は、複数の試薬チャンバが、凝固速度改善剤と血漿とヘパリン中和剤とを収容する第6のチャンバを更に含む場合の第1又は第2の態様のカートリッジである。
第4の態様は、複数の試薬チャンバが、凝固速度改善剤とフィブリン溶解阻害剤とヘパリン中和剤とを収容する第7のチャンバを更に含む場合の上述の態様のうちのいずれか1つによるカートリッジである。
第5の態様は、フィブリン溶解阻害剤が、プラスミン又はプラスミノーゲンの阻害剤から構成される群から選択される場合の第4の態様によるカートリッジである。
第6の態様は、フィブリン溶解阻害剤が、プラスミノーゲン活性剤阻害剤1、プラスミノーゲン活性剤阻害剤2、α2−抗プラスミン、及びα2−マクログロブリンから構成される群から選択される場合の第5の態様によるカートリッジである。
第7の態様は、複数の試薬チャンバが、凝固速度改善剤と血小板阻害剤とヘパリン中和剤とを収容する第8のチャンバを更に含む場合の上述の態様のうちのいずれか1つによるカートリッジである。
第8の態様は、チャンバの各々内の凝固速度改善剤が、同じであり、かつセライト、カオリン、及び組織ファクタから構成される群から選択される場合の上述の態様のうちのいずれか1つによるカートリッジである。
第9の態様は、凝固速度改善剤がカオリンである場合の第8の態様によるカートリッジである。
第10の態様は、血小板活性剤が、コラーゲン、エピネフリン、アデノシン二リン酸(ADP)、及びアラキドン酸から構成される群から選択される場合の上述の態様のうちのいずれか1つによるカートリッジである。
第11の態様は、血小板活性剤がADPである場合の第10の態様によるカートリッジである。
第12の態様は、血小板阻害剤が糖タンパクIIb/IIIa阻害剤である場合の上述の態様のうちのいずれか1つによるカートリッジである。
第13の態様は、ヘパリン中和剤がヘパリナーゼである場合の上述の態様のうちのいずれか1つによるカートリッジである。
第14の態様は、試薬チャンバが血液凝固分析チャンバとして機能するように構成され、カートリッジが複数の強磁性物体を更に含み、これらの複数の強磁性物体のうちの少なくとも1つが、複数の試薬チャンバのうちの各々内に配置される場合の上述の態様のうちのいずれか1つによるカートリッジである。
第15の態様は、(i)態様1〜態様14のうちのいずれか1つによるカートリッジと、(ii)カートリッジを受け入れて、血液分析チャンバ内で試薬チャンバからの試薬を血液と混合するように構成された血液凝固分析器とを含む血液凝固分析システムである。血液凝固分析器は、(i)血液凝固に関連付けられたパラメータをモニタするように構成された1又は2以上の検出器と、(ii)1又は2以上の検出器と作動可能に結合され、検出器から受け入れるデータに基づいて凝固時間又は凝固強度を決定し、内部で異なる試薬が血液と混合される異なる血液分析チャンバからの凝固時間又は凝固強度を比較するように構成された電子機器とを含む。
第16の態様は、カートリッジが第14の態様によるカートリッジであり、システムが、電子機器と作動可能に結合された1又は2以上の電磁石を更に含む場合の第15の態様によるシステムである。電子機器は、強磁性物体を移動するように1又は2以上の電磁石を作動しするように構成される。
第17の態様は、電子機器が、複数の血液分析チャンバの各々内で強磁性物体を独立に移動するように(好ましくは、殆ど又は全くクロストークを伴わずに)1又は2以上の電磁石を作動しするように構成される場合の第16の態様によるシステムである。
第18の態様は、電子機器が、第1のチャンバからの試薬と混合した血液の活性化凝固時間を第2のチャンバからの試薬と混合した血液の活性化凝固時間と比較するように構成される場合の態様15〜態様17のうちのいずれか1つによるシステムである。
第19の態様は、電子機器が、第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を第3のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度と比較するように構成される場合の態様15〜態様18のうちのいずれか1つによるシステムである。
第20の態様は、電子機器が、第1のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間を第4のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間と比較するように構成される場合の態様15〜態様19のうちのいずれか1つによるシステムである。
第21の態様は、電子機器が、第1のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を第4のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度と比較するように構成される場合の態様15〜態様20のうちのいずれか1つによるシステムである。
第22の態様は、(i)第1のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間を第5のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間と比較し、(ii)第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間を第5のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間と比較し、又は(iii)第1のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間を第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間及び第5のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間と比較するように構成される場合の態様15〜態様21のうちのいずれか1つによるシステムである。
第23の態様は、第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を第5のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度と比較するように構成される場合の態様15〜態様22のうちのいずれか1つによるシステムである。
第24の態様は、第1のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間、凝固強度、又はフィブリン溶解時間を第6のチャンバからの試薬と混合した血液の活性化凝固時間、凝固強度、又はフィブリン溶解時間と比較するように構成される場合の態様15〜態様23のうちのいずれか1つによるシステムである。
第25の態様は、第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間又は凝固強度を第7のチャネルからの試薬と混合した血液の凝固時間又は凝固強度と比較するように構成される場合の態様15〜態様24のうちのいずれか1つによるシステムである。
第26の態様は、(i)第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を第8のチャネルからの試薬と混合した血液の凝固強度と比較し、(ii)第3のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を第8のチャネルからの試薬と混合した血液の凝固強度と比較し、又は(iii)第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を第3のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度及び第8のチャネルからの試薬と混合した血液の凝固強度と比較するように構成される場合の態様15〜態様25のうちのいずれか1つによるシステムである。
第27の態様は、(i)血液凝固分析システムの第1のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤と混合し、第1のチャンバ内の血液の凝固時間を決定する段階と、(ii)血液凝固分析システムの第2のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤及びヘパリン中和剤と混合し、第2のチャンバ内の血液の凝固時間及び凝固強度を決定する段階と、(iii)血液凝固分析システムの第3のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤、血小板活性剤、及びヘパリン中和剤と混合し、第3のチャンバ内の血液の凝固強度を決定する段階と、(iv)血液凝固分析システムの第4のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤、フィブリノーゲン、及び血小板阻害剤と混合し、第4のチャンバ内の血液の凝固時間及び凝固強度を決定する段階と、(v)第1のチャンバ内の血液の凝固時間を第2のチャンバ内の血液の凝固時間と比較する段階と、(vi)第2のチャンバ内の血液の凝固強度を第3のチャネル内の血液の凝固強度と比較する段階と、(vii)第1のチャンバ内の血液の凝固時間を第4のチャンバ内の血液の凝固時間と比較する段階とを含む方法である。
第28の態様は、(i)血液凝固分析システムの第5のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤及びヘパリンと混合し、第5のチャンバ内の血液の凝固時間を決定する段階と、(ii)第2のチャンバ内の血液の凝固時間を第5のチャンバ内の血液の活性化凝固時間と比較する段階とを更に含む第27の態様による方法である。
第29の態様は、(i)血液凝固分析システムの第6のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤、血漿、及びヘパリン中和剤と混合し、第6のチャンバ内の血液の凝固時間を決定する段階と、(ii)第2のチャンバ内の血液の凝固時間を第6のチャンバ内の血液の凝固時間と比較する段階とを更に含む第27の態様又は第28の態様による方法である。
第30の態様は、(i)血液凝固分析システムの第7のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤、フィブリン溶解阻害剤、及びヘパリン中和剤と混合し、第7のチャンバ内の血液の凝固時間又は凝固強度を決定する段階と、(ii)第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間又は凝固強度を第7のチャネルからの試薬と混合した血液の凝固時間又は凝固強度と比較する段階とを更に含む第27の態様〜第29の態様のうちのいずれか1つによる方法である。
第31の態様は、(A)血液凝固分析システムの第8のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤、血小板阻害剤、及びヘパリン中和剤と混合し、第8のチャンバ内の血液の凝固強度を決定する段階と、(B)(i)第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を第8のチャネルからの試薬と混合した血液の凝固強度と比較し、(ii)第3のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を第8のチャネルからの試薬と混合した血液の凝固強度と比較し、又は(iii)第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を第8のチャネルからの試薬と混合した血液の凝固強度と比較する段階とを更に含む第27の態様〜第30の態様のうちのいずれか1つによる方法である。第32の態様は、方法が血液凝固分析システムによって実施される場合の第27の態様〜第31の態様のうちのいずれか1つによる方法である。
上述のように、「血液凝固を分析するための装置及び方法」の実施形態を開示した。当業者は、本明細書に記述した装置、システム、及び方法を本発明の開示のもの以外の実施形態を用いて実施することができることは理解されるであろう。本発明の開示の実施形態は、限定ではなく、例示の目的で提示したものである。当業者は、本明細書に図及び実施形態に関して示し、記述した範例の構成要素を交換可能とすることができることも理解するであろう。
以上の説明及び以下に続く特許請求の範囲における「第1」、「第2」、「第3」などの使用は、必ずしも列挙する個数の物体が存在することを示すように意図したものではない。例えば、「第7」のチャンバは、別のチャンバ(例えば、「第1」又は「第2」のチャンバ)から区別することだけを意図したものであり、必ずしも7つ又はそれよりも多くのチャンバが存在することを意味するわけではない。

Claims (19)

  1. 血液凝固分析器における使用のためのカートリッジであって、
    血液凝固分析チャンバとして機能するように構成されたか又は前記血液凝固分析器と共に使用される時に血液凝固分析チャンバと連通する複数の試薬チャンバを備え、
    前記複数の試薬チャンバは、凝固速度改善剤を収容する第1のチャンバを含み、
    前記複数の試薬チャンバは、凝固速度改善剤とヘパリン中和剤とを収容する第2のチャンバを含み、
    前記複数の試薬チャンバは、凝固速度改善剤と血小板活性剤とヘパリン中和剤とを収容する第3のチャンバを含み、
    前記複数の試薬チャンバは、凝固速度改善剤とフィブリノーゲンと血小板阻害剤とを収容する第4のチャンバを含む、
    ことを特徴とするカートリッジ。
  2. 前記複数の試薬チャンバは、凝固速度改善剤とヘパリンとを収容する第5のチャンバを更に含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカートリッジ。
  3. 前記複数の試薬チャンバは、凝固速度改善剤と血漿とヘパリン中和剤とを収容する第6のチャンバを更に含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカートリッジ。
  4. 前記複数の試薬チャンバは、凝固速度改善剤とフィブリン溶解阻害剤とヘパリン中和剤とを収容する第7のチャンバを更に含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカートリッジ。
  5. 前記複数の試薬チャンバは、凝固速度改善剤と血小板阻害剤とヘパリン中和剤とを収容する第8のチャンバを更に含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカートリッジ。
  6. 前記試薬チャンバは、血液凝固分析チャンバとして機能するように構成され、
    カートリッジが、複数の強磁性物体を更に含み、
    前記複数の強磁性物体のうちの少なくとも1つが、前記複数の試薬チャンバの各々内に配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカートリッジ。
  7. 請求項1に記載のカートリッジと、
    前記カートリッジを受け入れ、かつ試薬チャンバからの試薬を血液分析チャンバ内で血液と混合するように構成され、血液凝固に関連付けられたパラメータをモニタするように構成された1又は2以上の検出器と、前記検出器と作動可能に結合され該1又は2以上の検出器から受け入れたデータに基づいて凝固時間又は凝固強度を決定して異なる試薬が血液と混合される異なる血液分析チャンバからの凝固時間又は凝固強度を比較するように構成された電子機器とを有する血液凝固分析器と、を備えている、
    ことを特徴とする血液凝固分析システム。
  8. 前記カートリッジの前記試薬チャンバは、血液凝固分析チャンバとして機能するように構成され、該カートリッジは、複数の強磁性物体を更に含み、該複数の強磁性物体のうちの少なくとも1つが、該複数の試薬チャンバの各々内に配置され、
    システムが、前記電子機器と作動可能に結合された1又は2以上の電磁石を更に含み、
    前記電子機器は、前記1又は2以上の電磁石を作動して前記強磁性物体を移動させるように構成される、
    ことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  9. 前記電子機器は、前記1又は2以上の電磁石を作動して前記複数の血液分析チャンバの各々内で前記強磁性物体を独立に移動するように構成される、
    ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
  10. 前記電子機器は、前記第1のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間を前記第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間と比較するように構成される、
    ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
  11. 前記電子機器は、前記第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を前記第3のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度と比較するように構成される、
    ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
  12. 前記電子機器は、前記第1のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間を前記第4のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間と比較するように構成される、
    ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
  13. 前記電子機器は、前記第1のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を前記第4のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度と比較するように構成される、
    ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
  14. 血液凝固分析システムの第1のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤と混合し、該第1のチャンバ内の該血液の凝固時間を決定する段階と、
    前記血液凝固分析システムの第2のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤及びヘパリン中和剤と混合し、該第2のチャンバ内の該血液の凝固時間及び凝固強度を決定する段階と、
    前記血液凝固分析システムの第3のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤、血小板活性剤、及びヘパリン中和剤と混合し、該第3のチャンバ内の該血液の凝固強度を決定する段階と、
    前記血液凝固分析システムの第4のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤、フィブリノーゲン、及び血小板阻害剤と混合し、該第4のチャンバ内の該血液の凝固時間及び凝固強度を決定する段階と、
    前記第1のチャンバ内の前記血液の前記凝固時間を前記第2のチャンバ内の前記血液の前記凝固時間と比較する段階と、
    前記第2のチャンバ内の前記血液の前記凝固強度を前記第3のチャネル内の前記血液の前記凝固強度と比較する段階と、
    前記第1のチャンバ内の前記血液の前記凝固時間を前記第4のチャンバ内の前記血液の前記凝固時間と比較する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  15. 前記血液凝固分析システムの第5のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤及びヘパリンと混合し、該第5のチャンバ内の該血液の凝固時間を決定する段階と、
    前記第2のチャンバ内の前記血液の前記凝固時間を前記第5のチャンバ内の前記血液の前記凝固時間と比較する段階と、を更に含む、
    ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 前記血液凝固分析システムの第6のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤、血漿、及びヘパリン中和剤と混合し、該第6のチャンバ内の該血液の凝固時間を決定する段階と、
    前記第2のチャンバ内の前記血液の前記凝固時間を前記第6のチャンバ内の前記血液の前記凝固時間と比較する段階と、を更に含む、
    ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  17. 前記血液凝固分析システムの第7のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤、フィブリン溶解阻害剤、及びヘパリン中和剤と混合し、該第7のチャンバ内の該血液の凝固時間又は凝固強度を決定する段階と、
    前記第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固時間又は凝固強度を前記第7のチャネルからの試薬と混合した血液の凝固時間又は凝固強度と比較する段階と、を更に含む、
    ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  18. 前記血液凝固分析システムの第8のチャンバ内で患者の血液を凝固速度改善剤、血小板阻害剤、及びヘパリン中和剤と混合し、該第8のチャンバ内の該血液の凝固強度を決定する段階と、
    (i)前記第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を前記第8のチャネルからの試薬と混合した血液の凝固強度と比較し、(ii)前記第3のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を該第8のチャネルからの試薬と混合した血液の凝固強度と比較し、又は(iii)該第2のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度を該第3のチャンバからの試薬と混合した血液の凝固強度と該第8のチャネルからの試薬と混合した血液の凝固強度とに比較する段階と、を更に含む、
    ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  19. 前記血液凝固分析システムによって実施される、
    ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
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