JP2016516595A - ホーニング仕上げ方法及びホーニング仕上げツール - Google Patents

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Abstract

少なくとも1回のホーニング仕上げ作業により工作物のボアの内面を機械加工するホーニング仕上げ方法であって、ホーニング仕上げ作業の際、拡張型ホーニング仕上げツールをボア内で上下に動かしてボアの軸方向における往復運動を生じさせると同時に拡張型ホーニング仕上げツールを回転させて往復運動上に重ね合わされた回転運動を生じさせる。この方法では、壜形ボアを作り、ボアは、ボア入口に続き、第1の直径を備えた第1のボア区分、第1の直径よりも大きい第2の直径を備えていてボア入口から離れて位置する第2のボア区分、及び第1の直径から第2の直径まで連続的に移行していて第1のボア区分と第2のボア区分との間に位置する移行区分を有する。この場合、少なくとも1回のホーニング仕上げ作業中、ツール本体の周囲に沿ってぐるりと分布して配置されると共に円周方向に幅が広く且つ軸方向に幅が狭いホーニング仕上げセグメントとして形成されている複数個の半径方向に調節可能な切削材料本体を含む少なくとも1つの環状切削ユニット(220)を有する環状ツール(200)を用い、軸方向に測定したホーニング仕上げセグメントの軸方向長さは、円周方向に測定した幅よりも小さく、切削材料本体を備えた切削領域の軸方向長さは、ホーニング仕上げツールの有効外径よりも小さい。この方法は、往復ピストン機械のためのシリンダブロック又はシリンダライナの製造の際にシリンダ走行面をホーニング仕上げするのに適している。【選択図】図2A

Description

本発明は、請求項1の前提部に記載されている少なくとも1回のホーニング仕上げ作業により工作物のボアの内面を機械加工するホーニング仕上げ方法及び請求項6の前提部に記載されたホーニング仕上げ方法を実施するために使用できるホーニング仕上げツールに関する。好ましい利用分野は、往復ピストンエンジンのためのシリンダブロック又はシリンダライナの製造の際におけるシリンダフェースのホーニング仕上げである。
内燃エンジン又は他の往復ピストンエンジンのシリンダブロック(シリンダクランクケース)又はシリンダライナのシリンダフェースは、作動中、過酷な摩擦学的応力を受ける。したがって、シリンダブロック又はシリンダライナの製造中、シリンダフェースは、潤滑剤の膜による十分な潤滑が次にあらゆる作動条件下で保証され、互いに対して動く部品相互間の摩擦抵抗ができるだけ小さく保たれるように機械加工されなければならない。
かかる摩擦学的応力が加わる内面の品質を決定する仕上げ機械加工は、一般に、適当なホーニング仕上げ方法で行われ、かかるホーニング仕上げ方法は、典型的には、複数回の連続したホーニング仕上げ作業を含む。ホーニング仕上げは、幾何学的に不定の切れ刃を用いた切削プロセスである。ホーニング仕上げ作業中、拡張可能なホーニング仕上げツールを往復周期数でのボアの軸方向における往復運動を生じさせるために、機械加工されるべきボア内で上下又は前後に動かすと同時に往復運動と組み合わされる回転運動を所与の回転周期数で生じさせるために回転させる。ホーニング仕上げツールに取り付けられた切削材料本体を送り込みシステムによって機械加工されるべき内面に押し付け、この送り込みシステムは、ツール軸線に対して半径方向に作用する送り込み力を有する。ホーニング仕上げ中、ホーニング仕上げによる機械加工に特有であり、そして「ホーニング仕上げ溝」とも呼ばれている互いに交差した仕上げマークを有する十字研削パターンが内面上に作られる。
エンジンの経済的及び環境的な調和並びにピストン/ピストンリングの摩擦学的系の最適化に関する要件の増大につれて、低レベルの摩擦、低レベルの摩耗及び低油消費量を達成するためにはシリンダフェースは、特に重要である。ピストン群の摩擦部分は、最大35%になる場合があり、従って、この領域における摩擦減少が望ましい。
エンジンの機械的損失を減少させる種々の方式が追求されている。これら方式としては、とりわけ、熱的に溶射されたシリンダフェースの使用、被覆ピストンリングの使用、特に最適化されたホーニング仕上げ面の開発等が挙げられる。
摩擦及び摩耗を減少させる上でますます重要になっている技術は、組立て中及び/又は作動中におけるエンジンブロック(シリンダクランクケース)のシリンダゆがみ又は変形の回避又は減少である。従来型ホーニング仕上げ機械作業後、シリンダボアは、典型的には、理想的な円筒形からできるだけ逸脱が少ない、例えば、最大で数マイクロメートルしか逸脱していないボア形状を有するようになっている。しかしながら、エンジンの組立て又は作動中、相当大きな形状の誤差が起こる可能性があり、かかる誤差は、最大1ミリメートルの数百分の1に達し、エンジンの性能を損ねる場合がある。ゆがみ又は変形の原因は、様々である。かかる原因としては、静的又は事実上静的熱的及び/又は機械的荷重又は動的荷重が挙げられる。シリンダブロックの構成及び設計も又、変形傾向に影響を及ぼす。ピストンリングパッケージの封止機能は、典型的には、制御するのが難しい場合のあるかかる変形によって悪化し、その結果、ブローバイ、油消費量及び更に摩擦が増大する場合がある。
組立て中における又は或る特定の作動状態におけるゆがみに起因した問題を軽減するため、例えば、独国特許第2810322(C2)号明細書では、次の変形がシリンダヘッドによってシミュレートされるような仕方でホーニング仕上げ機械加工のためにエンジンブロックを変形させる張力調整装置を用いることが提案された。次に組立て後に存在する状態に対応した補強状態では、ホーニング仕上げ機械加工は、円筒形のボア形状を作るために行われ、かかる円筒形ボア形状は又、次に、組立て後に再び定められるようになっている。
仕上げ機械加工中、シリンダゆがみ(誤差のネガの形状の作製)を逆にすることによって、エンジンの組立て後又は作動状態において理想的な形状の作製を保証し又はほぼ保証するようになった別の技術は、シェープホーニング(shape honing)と呼ばれる技術である。この場合、円筒形という形状から規定された仕方で逸脱したボア形状、例えばクローバー形の形状がホーニング仕上げによって非補強状態の工作物上に作製される。かかるボア形状は、一般的にいって非対称である。というのは、シリンダブロックの変形が一般的にはこれ又、対称ではないからである。作動状態では、考えられる限り理想的な円筒形は、ピストンリングパッケージがボアの周囲全体にわたって良好なシールを提供することができるように作製されるようになっている。シェープホーニングの種々の形態が例えば、欧州特許第1790435(B1)号明細書及びこの欧州特許明細書中に引用されている先行技術に記載されている。
独国特許第2810322(C2)号明細書 欧州特許第1790435(B1)号明細書
本発明が解決しようとする課題は、摩擦損失、油消費量及びブローバイに関して向上した特性を有する往復ピストンエンジンを製造することができるようにする問題の形式のホーニング仕上げ方法及びこのホーニング仕上げ方法を実施するために使用できるホーニング仕上げツールを提供することにある。
この課題を解決するため、本発明は、請求項1の特徴を備えたホーニング仕上げ方法を提供する。さらに、ホーニング仕上げ方法の範囲内で使用できる請求項6の特徴を備えたホーニング仕上げツールが提供される。
有利な実施形態は、従属形式の請求項に記載されている。特許請求の範囲の請求項の全ての記載は、本明細書の内容を参照することによって理解される。
ホーニング仕上げ方法では、壜形ボア、即ち壜形状を有するボアを作る。「壜形ボア」は、ボア入口に直ぐ続いて、第1の直径を備えた第1のボア区分、第1の直径よりも大きい第2の直径を備えていてボア入口から離れて位置する第2のボア区分、及び第1の直径から第2の直径まで連続的に移行していて第1のボア区分と第2のボア区分との間に位置する移行区分を有する。第1のボア区分と第2のボア区分は、一般に、円筒形の基本形状を有し、互いに対して同軸状に位置している。移行区分は、部分的に円錐形に形作られるのが良く、かかる移行区分は、外側のボア区分に向いたその端部のところが、隣接のボア区分に合体するのが良く、それぞれ、適当な半径を備えている。
壜形マクロ形状の適当な構成が与えられると、摩擦の減少、ブローバイの減少及び油消費量の減少に関して顕著な利点を得ることができる。さらに、ピストンリングパッケージの耐摩耗性の向上及び作動中における騒音発生に対するプラスの影響を得ることができる。内燃エンジン内における燃焼の相当な部分は、ボア入口の付近の比較的幅の狭い又は細い第1のボア区分、即ち、「壜の首(ボトルネック)」で起こる。この区分内における油の考えられる多量の提供により、エミッション及び油消費量に関する問題が生じる場合がある。この細い第1のボア区分内において、ピストンリングの環状パッケージは、縁応力が比較的高いので、その従来機能(特に、燃焼ガスに対する封止及び戻り運動の際の油膜のかき落とし)を容易に実施することができる。燃焼の圧力波によって、ピストンは、第1のボア区分内で加速され、そして次第に直径が増大する移行区分に達する。移行区分内において、直径が増大することによってピストンリング張力が減少する。しかしながら、相当高いピストン速度がここに既に存在すると共にシリンダ空間内の内圧が減少するので、ブローバイ、油消費量値及びエンジン放出騒音(ノイズエミッション)に悪影響を及ぼすことはない。移行区分と隣接の第1及び第2のボア区分との間の適当な半径により、ピストンリングの穏やかな出入りを移行区分のところで達成することができ、従って、リング摩耗又はエンジン焼き付きを回避することができる。下方運動の際、環状パッケージは、移行区分を通過した後、第2のボア区分に入る際にその最も低い張力に達し、従って、摩擦損失は、ピストンがその最大速度に達する時点で自動的に減少する。
使用に関して表面構造最適条件を備えた壜形ボアが得られるようにするホーニング仕上げ方法との関連において、この目的に特に適していて、ホーニング仕上げツールの構成に鑑みて本明細書では「環状ツール」とも呼ばれるホーニング仕上げツールが用いられる。本願との関連における「環状ツール」は、3つ又は4つ以上の半径方向に送り込み可能な切削材料本体を有する少なくとも1つの環状切削群を有し、これら切削材料本体は、ホーニング仕上げツールのツール本体の周囲に沿ってぐるりと分布して配置されると共にホーニング仕上げセグメントとして構成されており、ホーニング仕上げセグメントは、ホーニング仕上げツールの円周方向において比較的幅が広く且つホーニング仕上げツールの軸方向において比較的幅が狭い。ホーニング仕上げツールの軸方向に測定したホーニング仕上げセグメントの軸方向長さは、この場合、円周方向に測定した幅よりも小さく、切削材料本体を備えた切削領域の軸方向長さは、ホーニング仕上げツールの有効外径よりも小さい。
少なくとも3つのホーニング仕上げセグメントが設けられている場合、機械加工力を半径方向送り込みのゆえに利用できるホーニング仕上げツールの有効外径領域全体にわたって容易に且つ周囲全体にわたって比較的一様に分布させることができる。例えば、同一又は互いに異なる周囲幅の正確に3つ、正確に4つ、正確に5つ又は正確に6つのホーニング仕上げセグメントを切削群に設けることができる。切削群内の7つ以上のホーニング仕上げセグメントが可能であるが、これらホーニング仕上げセグメントは、構成をより複雑にするので、一般的には必要ではない。幾つかの場合、オプションとして、ホーニング仕上げツールがホーニング仕上げセグメントを2つしか備えない場合であっても間に合う場合がある。
半径方向に送り込むことができるということによって(送り込み中における半径方向のホーニング仕上げセグメントの変位によって)達成できる作用効果は、切削材料本体とボア内面との間の係合条件が直径の設定とは無関係に事実上一定のままであるということにある。非一様な摩耗は、半径方向送り込み中、切削材料本体の傾動を回避することによって回避できる。
上述の手段は、個々に及び組み合わせ状態で、達成できる表面品質に対して、特に、互いに異なるボア区分全体にわたる表面品質の一様性に関してプラスの作用効果をもたらすことができる。
ホーニング仕上げセグメントの軸方向長さは、例えば、ホーニング仕上げツールの有効外径の30%未満であるのが良く、特にこの外径の10%〜20%であるのが良い。乗用車又はトラック用のエンジンブロック内に典型的なシリンダボアを機械加工するための環状ツールの場合、軸方向長さは、例えば、5mmから20mmまでの範囲内にあるのが良い。機械加工されるべきボアのボア長さに基づき、軸方向長さは、代表的には、このボア長さの10%未満である。上限をかなり超えた場合、これら輪郭の軸方向続き又はこれら輪郭の作製の可能性は、一般的に損なわれる。加うるに、僅かな軸方向長さは、機械加工に十分な表面圧力を生じさせる目的上、有利である。他方、軸方向における最小長さは、ボア端部を機械加工するためのホーニング仕上げオーバーランを可能にするため且つホーニング仕上げツールが傾動する傾向を制限する目的上、有利である。
この種の環状ツールは、ホーニング仕上げされたボアに僅かな形状誤差を得るため、軸方向に比較的長いが円周方向に比較的幅の狭いホーニング砥石を有するホーニング仕上げツールが用いられるべきである。環状ツールは、壜形ボア形状又は一般に軸方向に相当なばらつきのあるボア直径を有するボア形状の機械加工に特に容易に適合する。環状切削群内において、切削材料(適当な結晶粒度、密度及び硬度の結合切削結晶粒)は、軸方向に比較的幅の狭いリング内に集中して設けられ、この場合、代表的には、環状切削群の周長の半分超が切削手段で占められ、従って、材料の除去に効果的に寄与する。
ホーニング仕上げツールの有効外径と比較して、1つ又は2つ以上の環状切削群が位置している切削領域は、軸方向に短く又は幅が狭く、その結果、軸方向に延びる輪郭の作製及び/又は続きが可能である。
従来型ホーニング砥石と比較して、環状切削群は、切削材料本体と環状切削群によって覆われた軸方向区分内のボア内面との間には、従来型ホーニング仕上げツールの比較的幅の狭い軸方向区分の場合よりも実質的に広い接触面が存在しているという点で区別される。幾つかの実施形態では、環状切削群により、ホーニング仕上げツールの周長の60%超、場合によっては70%超又は80%超が切削手段によって占められる。
切削群は、好ましくは、切削群がもっぱらツール本体のスピンドルから見て遠くの半部内に位置するようにツール本体のスピンドルから見て遠くの端部の付近に配置される。複数個の環状切削群が設けられる場合、この条件は、あらゆる切削群に当てはまる。スピンドルから見て遠くの端部の付近の構成により、とりわけ、極めて小さなホーニング仕上げオーバーランで機械加工作業が可能である。
ホーニング仕上げによる機械加工中、ボア内におけるホーニング仕上げツールのストローク位置を指令変数として用いることができ、その目的は、高い局所分解能により、環状切削群のストローク位置の関数として押し付け圧力又は送り込み力をあらかじめ決定することにある。その結果、送り込み可能な環状切削群により、望ましくない接触圧力又は力のピークなしに既にあらかじめ作られて軸方向に変化している輪郭を辿る軸方向に可変の輪郭等を備えたボアを作ることが可能である。環状ツールが用いられる場合、作業を実質的に同一のオーバーラップ状態でボアの全ての軸方向領域内で実施するのが良く、その結果、必要が生じた場合、極めて一様な粗さの画像又は表面構造を作ることができる。環状ツールが用いられる場合、作業は、オプションとして、これ又切削本体の非一様な摩耗に関する問題が起こることなく、ボアの軸方向端部のところの極めて少ないホーニング仕上げオーバーランで実施することができる。
この作業は、好ましくは、電気機械的切削群送り込みシステムにより実施される。それにより、油圧拡張とは対照的に、送り込み移動量を厳密にあらかじめ決定すること(移動量制御)が可能であり、その結果、軸方向輪郭を特定の仕方で作ることができると共に/或いは所定の軸方向輪郭を厳密に辿ることができる。
直径測定システムの1つ又は2つ以上のセンサは、ホーニング仕上げツール上に配置されるのが良く、従って、プロセス内直径測定が可能である。例えば、空気圧直径測定システムの測定ノズルは、それぞれ、隣り合うホーニング仕上げセグメント相互間でツール本体に取り付けられるのが良い。これは、達成できるボア輪郭の精度を向上させることができるということを意味している。
環状ツールの使用によって、切削材料本体の一様な摩耗並びにボアの極めて良好な形状値及び一様な表面粗さが環状切削群の表面寿命全体にわたって保証される。
環状ツールの種々の構成が可能であり、ユーザは、実施されるべき機械加工タスクに応じて、これらの形態の中から選択することができる。
幾つかの実施形態では、環状ツールは、単一の環状切削群を有し、かかる切削群のホーニング仕上げセグメントを単一の共通の送り込みシステムにより半径方向に送り込むことができ又は引き戻すことができる。環状切削群は、代表的には、ホーニング仕上げツールの周囲全体にわたって一様に又は非一様に分布して設けられた3つ又は4つ以上、一般的には6つ以下のホーニング仕上げセグメントを有する。単一の環状切削群は、好ましくは、ツール本体のスピンドルから見て遠くの自由端部の付近に、例えば、スピンドルから見て遠くの端部側と面一をなして配置される。この種の構成は、ホーニング仕上げオーバーランを減少させた状態でシリンダボアを機械加工するのに特に好適である。機械加工におけるこの種の制約は、例えば、止まり穴形ボアの場合又はモノブロックエンジン又はV形エンジン用のエンジンブロックのシリンダボアの場合に起こる。
また、環状切削群が互いに別個独立に送り込み可能な2つの群をなすホーニング仕上げセグメントを有することが可能であり、この場合、これら群に属するホーニング仕上げセグメントは、円周方向に交互に配置される。このことは、単一の環状切削群の利点(例えば、ホーニング仕上げオーバーランを短くした状態のボアの機械加工に関して)と互いに別個独立であるホーニング仕上げセグメントの2つの群の二重送り込みの利点を組み合わせることが可能である。この種のツールにより、2つの連続して行われるホーニング仕上げ作業をツールの中間の変更なしで互いに異なる切削材料で実施することができる。ホーニング仕上げセグメントの1つの群に属するホーニング仕上げセグメントは、通常、同一の切削層を有し、これら群は、互いに異なる切削層、例えば互いに異なる結晶粒度のダイヤモンド層を有する。
また、環状ツールが第1の環状切削群及び第1の環状切削群に対して軸方向にオフセットした仕方で配置されると共に第1の環状切削群とは別個独立に送り込み可能な少なくとも1つの第2の環状切削群を有することが可能である。このことは、2つの連続して行われるホーニング仕上げ作業がこれまたツールの中間の変更なしで互いに異なる切削材料で可能であることを意味している。互いに異なる切削材料が互いに対して軸方向にオフセットすると共に各々がホーニング切削ツールの周囲の大部分に及ぶことができる少なくとも2つの環状切削群に配分されるので、この場合、両方のホーニング仕上げ作業において特に高い除去能力又は比較的短いホーニング仕上げ時間が可能である。この種の環状ツールを十分なホーニング仕上げオーバーランを可能にする全てのボアについて用いることができる。2つ又は3つ以上の環状切削群により、脈動窓若しくは横方向ボアの橋渡し又は任意形式のボア中断も又、特に簡単な仕方で可能である。かかる環状ツールは、好ましくは、厳密にいって2つの環状切削群を有し、その結果、単一の構成にもかかわらず融通性のある使用が可能である。
好ましい実施形態では、一体形の多軸可動継手、例えば球面継手又はカルダン継手がツール本体上に設けられる。それにより、機械の位置の誤差及び/又はボアのコアオフセットは、ボア位置を変えることなく補償できる。継手が設けられていない例示の実施形態も又実現可能である。この種の環状ツールは、ホーニング仕上げスピンドルに剛性的に結合でき又はホーニング仕上げスピンドルに剛性的に結合された駆動ロッドに剛性的に結合できる。
ボアの壜形状を任意適当なチップ除去機械加工法、例えば精密旋削(高精度スピンドル)によって、即ち、幾何学的に決定された切れ刃を用いる機械加工法により若しくはホーニング仕上げによって作ることができる。これを行った後に1回又は2回以上のホーニング仕上げ作業を行うのが良く、その目的は、適当な表面構造を備えた最終的に望まれるボア幾何学的形状を得ることにある。
円筒形のボア形状を備えたボアが好ましくは、当初、精密旋削又はホーニング仕上げにより作られ、次に、壜ホーニング仕上げ作業では、壜形ボア形状を軸方向に変化するホーニング仕上げ除去が行われるホーニングによって作られる。精密旋削と比較して、ホーニング仕上げによって周辺マークなしで特に一様な表面品質を備えた状態で表面を作製することができる。切削材料本体の自生作用効果は又、表面品質の一様性に寄与する。ホーニング仕上げの場合、連続プロセスモニタが可能である。
変形例としての方法では、壜ホーニング仕上げ作業の際、少なくとも1つの環状切削群を有する拡張型ホーニング仕上げツール、即ち環状ツールが用いられる。切削群のホーニング仕上げセグメントをこの場合、ストローク位置に応じて壜形状に従い、下向きのストロークにおいて移動及び/又は力制御方式で半径方向外方に送り込み、上方ストロークの際、かかるホーニング仕上げセグメントをストローク位置に応じて壜形状に従って半径方向に引っ込める。この機械加工変形例により、比較的に滑らかな輪郭形状を特に機械加工が困難な移行区分のはじめから作る。
また、変形例として、壜ホーニング仕上げ作業の際、ホーニング砥石を備えた拡張型ホーニング仕上げツールが用いられ、その長さは、ボアの長さの50%を超える。ホーニング砥石の長さは、例えば、ボアの長さの50%〜80%であるのが良い。壜ホーニング仕上げ作業の際、第1の段階では、次にホーニング仕上げツールを第1のストローク位置において上側逆転箇所と下側逆転箇所との間で上下又は前後に動かしてボアを当初、その長さ全体にわたり円筒形の形状にする。次に、第2の段階において、上側逆転箇所を下側逆転箇所の方向に小刻みに、即ち、複数回のストロークによって変化させ、従って、ストローク長さを次第に減少させる。その結果、ストローク位置を第2のボア区分の付近に位置する第2のストローク位置の方向にシフトさせる。次に、第3の段階において、ホーニング仕上げツールを第2のストローク位置で前後に動かす。この変形例としての方法では、移行区分の基本的な形状は、実質的に、ストローク位置の漸次シフト及びストローク高さの減少の第2段階の際に作られ、この場合、第2のボア区分の直径の増大も又、同時に且つ第3の段階で作られる。
壜ホーニング仕上げ作業が比較的長いホーニング砥石を有するホーニング仕上げツールによって実施される場合、のこ歯輪郭形状とほぼ同じ輪郭形状を備えた比較的粗い表面構造を移行区分に作ることができる。したがって又、移行区分に所望の一様な表面構造を得るためには、移行区分又は領域のボア輪郭形状を滑らかにする平滑化ホーニング仕上げ作業が好ましくは壜ホーニング仕上げ作業後に実施され、この場合、環状ツール、即ち少なくとも1つの環状切削群を備えた拡張型ホーニング仕上げツールが平滑化ホーニング仕上げ作業で用いられる。環状ツールにより、移行区分の溝又はばり(まくれ)をなくすことができ、しかも移行区分のアールを丸く(丸形化)することができる。
平滑化ホーニング仕上げ作業の際、環状切削群の切削材料本体が一定の送り込み力でボアの内面に押し付けられると、有利であることが判明した。これは、幾つかの変形例としての方法では、環状ツール用の油圧送り込みシステムを備えたホーニング盤(ホーニングマシーンと呼ばれることもある)が用いられることによって達成される。環状ツールのホーニング仕上げセグメントによる壜形ボアの輪郭の続きは、この場合、油圧拡張の設計により得られる融通性に基づいて既に作れる。
本発明は又、ホーニング仕上げ方法を実施するのに特に適しているが、本発明によってではない他のホーニング仕上げ方法にも用いることができるホーニング仕上げツールに関する。
本発明は又、ホーニング仕上げされた内面を備える少なくとも1つのボアを有する工作物に関し、この場合、ボアは、壜形ボアであり、この壜形ボアは、ボア入口に続き、第1の直径を備えた第1のボア区分、第1の直径よりも大きい第2の直径を備えていてボア入口から離れて位置する第2のボア区分、及び第1の直径から第2の直径まで連続的に移行していて第1のボア区分と第2のボア区分との間に位置する移行区分を有する。工作物は、本発明のホーニング仕上げツールを用いて機械加工される。
特に、工作物は、往復ピストン機械用のシリンダブロック又はシリンダライナであるのが良い。往復ピストン機械は、例えば、内燃エンジン(燃焼エンジン)又は圧縮機であるのが良い。
エンジンブロックの壜形シリンダボアの概略縦断面図である。 単一の環状切削群の単一の拡張が行われる環状ツールの実施形態の縦断面図(2A)及び切削群の横断面図(2B)である。 単一の環状切削群の二重拡張が行われる環状ツールの実施形態の縦断面図(3A)及び切削群の横断面図(3B)である。 互いに上下に配置された2つの環状切削群を備えた二重拡張が行われる環状ツールの実施形態の縦断面図(4A)及び切削群のうちの1つの横断面図(4B)である。 比較的長いホーニング砥石を有するホーニング仕上げツールによって機械加工されたボアの概略縦断面図である。 壜ホーニング仕上げ作業の際におけるホーニング仕上げ時間tの関数としての長いホーニング砥石を有するホーニング仕上げツールのストローク位置を概略的に示す図である。 環状ツールの使用後における壜形シリンダの丸形輪郭の測定図である。 第2の例示の実施形態においてホーニング仕上げ時間tの関数としてのストローク位置HP(実線)及び拡張位置AP(破線)の依存性を示す略図である。
以下は、端機械加工状態では壜のマクロ形状を有するようになった1つ又は2つ以上のボアを有する材料除去機械加工中、本発明の実施形態との関連で使用できるホーニング仕上げ方法及びホーニング仕上げツールの例示の実施形態の説明である。
図1は、内燃エンジン用のエンジンブロック(シリンダクランクケース)の形態をした工作物100の1つのかかる壜形ボア110の概略縦断面図である。このボアは、そのボア軸線112に関して回転対称であり、このボアは、取り付け状態ではシリンダヘッドに向いたボア入口114から反対側のボア出口116までボア長さLにわたって延びている。ボアを異なる機能の3つの相互に隣接した区分に分割することができ、これら区分は、互いに摺動的に、即ち、段部又は縁部の形成なしに互いに合体している。
入口側端部のところの第1のボア区分120は、第1の直径D1及び第1の長さL1を有している。反対側の出口側端部のところに位置する第2のボア区分130は、第2の長さL2にわたって延び、この第2のボア区分の内径(第2の直径)D2は、第1の直径D1よりも大きい。部分的に円錐形の移行区分140は、第1のボア区分120と第2のボア区分130の間に配置され、この移行区分140では、第1の直径から第2の直径までの連続した移行が生じている。第1の変形R1が移行区分の中央の実質的に円錐形の部分と第1のボア区分との間に形成され、第2の半径R2が移行区分と第2のボア区分との間に形成されている。半径R1,R2は、実質的に同一であるのが良いが、第1の直径が第2の直径よりも小さく又は大きくても良い。
典型的なボア幾何学的形状の場合、第1の長さL1は、例えば、ボア長さLの15%〜40%であるのが良い。第2の長さL2は、代表的には第1の長さよりも大きく、多くの場合、ボア長さLの40%〜60%である。移行区分は、通常、隣接のボア区分に対して比較的短い。代表的な第3の長さL3は、ボア長さLの5%から20%までの範囲内にあるのが良い。これらの幾何学的比率からの逸脱も又可能である。
第1の直径D1と第2の直径D2の直径の差が、ホーニング仕上げ機械加工にとって特有の公差とかなり範囲外にあり、シリンダ形状の場合、最大10μm(直径を基準とする)のオーダの範囲内にある。70mm〜150mmのオーダの内径の絶対値の場合、直径の差は、例えば、20μm〜90μmにあるのが良い。
半径R1,R2、外側ボア区分及び移行区分の長さ並びにボア軸線と移行区分の接線とのなす接線角度Tは、低いブローバイ、低い油消費量及びピストンリングの低い摩耗がエンジンの典型的な作動状態で生じるよう最適化されるのが良い。
ボアが壜の形になっている結果として、ボアは、入口の付近の領域では比較的幅が狭く(細く)、従って、ボア内で動いているピストンのピストンリングは、高い縁部応力下でボア内面118に押し付けられる。その結果、燃焼が主として起こると共に高い圧力が生じる場所では確実な封止が達成され、油膜が下向きストロークの際にかき取られる。燃焼により加速されるピストンは、ボア入口の方向に動き、ピストンリングは、最初に、内径が次第に大きくなる移行区分を通って走り(部分的に)次に、第2のボア区分を通って走る。ピストンリングは、移行区分内で次第に弛む場合があり、封止は、圧力差がピストンリングのところで低下するので十分な程度まで残存する。第2のボア区分の始まりのところで、リングパッケージは、その最も低い応力状態に達し、従って、縁部応力の減少の故に正確に言えば最大ピストン速度の付近で摩擦損失が減少する。次に、上向きストローク中、縁部応力は、ピストンリングが移行区分の出口側アールに達して第1のボア区分の方向に移行区分を通って走るやいなや再び増大する。
マクロ形状(壜形状)に関すると共に摩擦学的に応力の加わるボア内面に関してかかるボアを高品質で経済的に作ることができる精密加工プロセスは、本発明の実施形態では、少なくとも1回のホーニング仕上げ作業を含み、かかるホーニング仕上げ作業では、本願では「環状ツール」とも呼ばれる特定の構成のホーニング仕上げツールが用いられる。環状ツールは、ツール本体に環状的に取り付けられると共に切削材料本体を含む少なくとも1つの切削群を有し、切削材料本体は、ツール本体の周囲に沿ってぐるりと分布して配置され、これら切削材料本体を関連の送り込みシステムによって半径方向に送り込むことができ又は引っ込めることができる。切削材料本体は、ホーニング仕上げセグメントとして設計され、これらホーニング仕上げセグメントの幅は、軸方向に見てその長さよりも円周方向の方が著しく大きい。工作物から材料を除去する役割を担う切削材料本体は、軸方向に比較的幅の狭い領域(切削群のリング)に集中して配置され、ホーニング仕上げツールの周囲の比較的大部分を占める。その結果、直径の異なるボア区分が軸方向に互いに隣接して位置するボア形状を比較的高い材料除去能力で作ることができる。
図2の部分図である図2Aは、単一の環状切削群220を備え、1回の拡張が行われる環状ツール200の実施形態の縦断面図である。図2Bは、切削群の横断面図である。環状ツール200は、ツール軸線212を定めたツール本体210を有し、ツール軸線212は、それと同時に、ホーニング仕上げ機械加工中にリングツールの回転軸線で回る。環状ツールをホーニング盤又はスピンドル軸線回りに回転可能であると共にスピンドル軸線に平行に前後に振動する仕方で動くことができる作業スピンドルを有する別の加工機械の駆動ロッドに結合する結合構造体(具体的には示されていない)が環状ツールのスピンドル側端部のところ(図2Aの頂部のところ)に配置されている。
環状切削群220が複数個(この実施例の場合には3つ)の切削材料本体220‐1,220‐2,220‐3を有し、これら切削材料本体がツール本体の周囲にわたって一様に分布して配置され、これら切削材料本体を切削材料本体送り込みシステムによりツール軸線212に対して半径方向外方に送り込むことができ、その目的は、切削材料本体の研磨的に作用する外方側部を規定された接触圧力又は押圧力で、機械加工されるべきボアの内面に押し付けることにより、このような環状切削群220がツール本体のスピンドルから見て遠くの端部のところ(図2Aの底部のところ)に配置されている。弧状に湾曲した3つの切削材料本体の各々は、円周方向に極めて幅が広いが軸方向に幅が狭くしかも115°〜120°の円周方向角度領域にわたるホーニング仕上げセグメントとして設計されている。ホーニング仕上げセグメントは、ツール本体から結合解除されてツール軸線212に関してツール本体に対して半径方向に変位可能である。ホーニング仕上げセグメントにより形成されるリングは、ツール本体と面一をなすスピンドルから見て遠くの側部のところで終端し、その結果、リングが、環状ツールのスピンドルから見て遠くの端部のところでツール本体のスピンドルから見て遠くに位置する半部内に完全に嵌まり込んでいる。
ホーニング仕上げセグメントの軸方向長さLHSは、ボア長さLの15%未満、特に10%未満である。ホーニング仕上げセグメントの高さは、約4mm〜35mmであり、特に約10mm(軸方向)であり、これは、この実施例の場合、切削部分の有効外径の5%〜30%、特に10%〜20%に相当している。軸方向長さLHSは、この場合、それと同時に、ホーニング仕上げツールの切削領域全体の軸方向長さに相当している。
各切削材料本体は、関連の鋼製の支持ストリップ224‐1,224‐2の外側の側部へのはんだ付けによって取り付けられている。変形例として、切削材料本体は又、接着又はねじによって取り付けられても良く、その結果、容易な交換が可能である。各支持ストリップの内側の側部は、軸方向に変位可能な送り込みコーン232の円錐形外面と相互作用し、かかる相互作用は、送り込みコーンが機械側の送り込み装置によって復元ばね234,226,228の斜めの表面を有し、この斜めの表面は、234,226,228の力とは逆に向いた環状ツールのスピンドルから見て遠くの端部の方向に押されたときに、支持ストリップがこれらによって支持された切削材料本体と共に半径方向内方に送り込まれるようなものである。逆の送り込み運動の場合、支持ストリップは、周辺戻しばね226,228によりホーニング仕上げセグメントと共に半径方向内方に戻される。その結果、切削材料本体の半径方向位置は、送り込みコーン232の軸方向位置により遊びのない状態で制御される。
このツールに関する技術的概念は、ホーニング仕上げオーバーランが減少した状態で、例えば、ホーニング仕上げ減少ランが最大でも5mmの状態でシリンダボアを機械加工するのに特に適している。この種の幾何学的形状は、代表的には、止まり穴型ボアの場合、又はモノブロックエンジン若しくはV形エンジンで生じる。
図3は、例示の実施形態としての環状ツール300を示しており、この環状ツールは、同様に、ツール本体310のスピンドルから見て遠くの端部側の端のところに配置された単一の環状切削群320を有している。図3Aは、環状ツールの縦断面図であり、図3Bは、切削群の横断面図である。しかしながら、図2の例示の実施形態とは対照的に、二重拡張が行われるホーニング仕上げツールが提供されている。環状切削群320は、互いに別個独立に送り込み可能なホーニング仕上げセグメントの2つの群を有し、これら群に属するホーニング仕上げセグメントは、各々、円周方向において互いに対して交互に位置した状態で配置されている。ホーニング仕上げセグメントの第1の群は、互いに対してそれぞれ120°だけ円周方向にオフセットした状態で配置された3つの第1のホーニング仕上げセグメント320‐1を有している。ホーニング仕上げセグメントの第2の群に属する3つの第2のホーニング仕上げセグメント320‐2は、それぞれ、これら第1のホーニング仕上げセグメントの間に配置されている。第1の群は、比較的粗い切削層を備えた切削材料本体を有し、第2の群は、これら粗い切削層に対して比較的細かい切削層を備えた切削材料本体を有する。軸方向案内ストリップ326がそれぞれすぐ隣り合うホーニング仕上げセグメント相互間に配置されている。球面継手350がツール本体310と結合構造体340との間に設けられ、この結合構造体は、ホーニング仕上げツールを作業スピンドル等に結合するために設けられ、従って、ホーニング仕上げツールは、ホーニングスピンドルに対して複数本の軸線において制限された程度まで動くことができる。
第1のホーニング仕上げセグメントは、第1の送り込みシステムにより半径方向に送り込み可能である。第1の送り込みシステムは、第1の送り込みロッド332‐Iを含み、この第1の送り込みロッドは、ツール本体の中央上を延び、スピンドルから見て遠くの端部のところには、円錐形断面を有し、この円錐形断面は、ホーニング仕上げセグメントの第1の群の支持ストリップの斜めの表面と相互作用する。第2の送り込みシステムがホーニング仕上げセグメントの第2の群を送り込むのに役立ち、この第2の送り込みシステムは、管状送り込み要素332‐Aを有し、この管状送り込み要素332‐Aは、送り込みロッド332‐Iを包囲し、そのスピンドルから見て遠くの端部のところには、円錐形外面を有し、この円錐形外面は、第2のホーニング仕上げセグメントの支持ストリップの斜めの表面と相互作用する。
ホーニング仕上げセグメントの第1の群に属する3つのホーニング仕上げセグメントを第1の送り込みシステムによって拡張することができ、その目的は、或る特定のホーニング仕上げ作業、例えば平滑化ホーニング仕上げ作業又は構造体ホーニング仕上げ作業を実施することにある。この代わりに、異なる形式の切削層を有するホーニング仕上げセグメントの他の群を送り込む場合、異なるホーニング仕上げ作業、例えばばり取りホーニング仕上げ作業又はプラトーホーニング仕上げ作業を実施することができる。二重拡張方式の環状ツールにより、2つの互いに異なるホーニング仕上げ作業を連続して実施することができ、この場合、他方において、ツールの変更が行われず又は機械加工のための別のホーニングスピンドルは用いられない。
図4の部分図である図4Aは、二重拡張方式の一実施形態としての環状ツール400の縦断面図であり、この環状ツール400は、図3の例示の実施形態とは対照的に、2つの環状切削群420‐1,420‐2を有し、これら環状切削群は、ツール本体410のスピンドルから見て遠くの部分内で互いに対して軸方向にオフセットした仕方で取り付けられている。環状切削群の各々(図4Bでは断面)は、3つの共通の送り込み可能なホーニング仕上げセグメントを有し、これらホーニング仕上げセグメントは各々、周囲の約110°〜115°に及んでいる。これとは対照的に、ホーニング仕上げセグメントの軸方向長さは、僅かであり、代表的には、ボア長さの10%未満であり且つ/或いは切削材料本体の付近におけるホーニング仕上げツールの有効外径の10%〜20%である。空気圧直径測定システムの測定ノズル440が、それぞれ、隣り合うホーニング仕上げセグメント相互間でツール本体に取り付けられている。切削群は、互いに対して軸方向に近接して配置され、その結果、2つの環状切削群が配置されているホーニング仕上げツールの切削領域は、ホーニング仕上げツールの有効外径よりも軸方向において実質的に短い。
幾つかの実施形態では、切削材料本体は、ツール本体に対して弾性的に撓むことができる仕方で設けられている。その結果、軸方向運動の際に輪郭を辿る可能性をオプションとして向上させることができる。例えば、ばね要素(例えば、板ばね、圧縮コイルばね等)をキャリヤ要素と切削材料本体との間に連結するのが良い。また、例えば適当な箇所のところに構造的に提供されるスロット等の形態でキャリヤ材料の断面を弱めることによってキャリヤ要素がそれ自体弾性的に撓むことができるよう設計することが可能である。
本願において説明している形式の1つ又は2つ以上の環状ツールを用いることによりボア内面の所望の表面構造を備えた壜形ボアを作ることができる種々の形態が存在する。図5及び図6と関連して第1の例示の実施形態について説明する。
この変形例としての方法の場合、最初に、例えば精密穴あけによってあらかじめ機械加工されたボアから始まって軸方向に比較的に長く且つ幅の狭い(細い)ホーニング砥石を有する従来型ホーニング仕上げツールを用いて円筒形の形状のホーニング仕上げされたボアを作る。軸方向砥石長さIは、この場合、ボア長さL全体の約1/2〜2/3であった。第1のホーニング仕上げ作業(予備ホーニング仕上げ)では、タイプD107のダイヤモンド砥石を用いてこの作業を実施し、次に細かい結晶粒度(結晶粒度D54)を用いて中間のホーニング仕上げ作業を実施した)。その結果、理想的な形状から僅かに逸脱すると共に比較的滑らかな表面(Rz<8μm)の実質的に円筒形のボア形状を作った。この場合、入口側及び出口側のホーニングオーバーランSは、従来方法の場合とほぼ同様に砥石長さの約1/3であった。ホーニングオーバーランをV形エンジン又はモノブロックエンジンの機械加工中に減少させることができる。
壜ホーニング仕上げ作業として次の第3のホーニング仕上げ作業を設計した。壜ホーニング仕上げ作業により、幾何学的に不定の切れ刃を用いて材料の軸方向に変化する除去を行うことによって壜形ボア形状を作る。第3のホーニング仕上げ作業(壜ホーニング仕上げ作業)では、砥石長さIが2/3Lの比較的長いホーニング砥石を持ち且つ図6を参照して説明する専用のストローク制御によりこの作業を同様に実施した。図6は、壜ホーニング仕上げ作業中におけるホーニング時間tの関数としてのホーニング仕上げツールのストローク位置HPを概略的に示している。ホーニング仕上げツールの挿入後、シリンダフェースの機械加工は、当初、第1のストローク位置において円筒形ボアの機械加工の場合と正確に同一のストローク長さで第1の時刻t1から時刻t2まで進む。この場合、「ストローク位置」という用語は、往復運動の上側逆転箇所UOと下側逆転箇所UUとの間の領域を意味している。したがって、逆転箇所の各シフトも又、ストローク位置を変化させる。
規定された第2の時刻t2から、ホーニング盤は、自動的に、ストローク位置の小刻みな変化に切り替わり、そして、各ストローク後、上側逆転箇所UOを下側逆転箇所UUの方向に小刻みにさせる。第2の時刻t2の一時的な位置を例えば、ストロークの或る特定の回数、所定のホーニング時間、材料の所定の除去分又は別のトリガとなるパラメータによって定めることができる。同様に、2つの連続して行われるストローク相互間における上側逆転箇所の変化の増分INの程度を必要に応じて調節することができる。ストロークシフト段階が第3の時刻t3で終わった後、到達した新たな第3のストローク位置でボアをホーニング仕上げし、ついには、第2のボア区分が所望の直径に達し、壜形状(図1を比較参照されたい)が作られる。
ストロークシフトの小刻みな変化及びストロークシフトの一時的な順序がどのようにあらかじめ定められるかに応じて、種々の半径及び接戦角度が移行区分に作られる。したがって、これらパラメータをストロークシフトのパラメータによりあらかじめ定めることができる。壜ホーニング仕上げ作業は、ホーニング砥石により都合良く実施され、これらホーニング砥石の切削材料結晶粒は、予備ホーニング仕上げ又は中間ホーニング仕上げのための切削材料結晶粒よりも細かい。例えば、ダイヤモンド結晶粒がD35の範囲内にある状態でこの作業を実施するのが良く、その目的は、既に比較的細かい表面構造を有する壜形状を得ることにある。
比較的長いホーニングストリップ及び小刻みなストロークシフトにより壜形状を作っている間、のこ歯輪郭形状とほぼ同じ小さな段部を有する比較的粗い表面構造体を移行領域に作るのが良い。この種の構造体は、一般的には望ましくない。したがって、移行区分及び隣接のアールを含むボアの内面全体上に一様に所望の表面構造体を得るため、本明細書において説明している方法では、壜ホーニング仕上げ作業後、アールを丸形化すること及び表面を滑らかにすることを環状ツールにより実施する。この場合、この作業を例えば、D10〜D15の範囲内の、特にD12の更に細かい切削手段を用いて実施するのが良い。適当な環状ツールの選択(例えば、単一の拡張、共通のリングの状態に配列された2つの切削群を備えた二重拡張、又は2つの軸方向にオフセットした環状切削群の状態に配置された2つの切削群を有する二重拡張)は、とりわけ、シリンダブロックの設計で決まる。ツールの選択は、例えば、考えられるホーニングオーバーランの程度及び/又は横方向ボアの位置及びサイズに合わせるのが良い。例えば、シリンダクランクケースが大きな横方向ボアを有する場合、一般的には、単一拡張方式の環状ツールを用いてこの作業を実施することが好都合である(例えば図2を比較参照されたい)。例示のプロセスでは、壜ホーニング仕上げ作業という機械加工中に移行区分に生じた溝又はばりを滑らかにするために環状切削群を備えたかかる環状ツールが用いられている。環状ツールにより、移行領域のアールも又、丸形化され、表面値をこれらが隣り合う第1のボア区分と第3のボア区分の表面値と実質的に同一であるように変化させる。
この目的のため、図7は、図示のプロセスにおける単一拡張方式の環状ツールの使用後の壜形シリンダの丸形輪郭形状の測定図である。この図のx軸(ボア軸線に平行である)上の尺度は、図示の測定単位当たり5mmであり、y軸(ボアの半径方向)上の尺度は、10μmの測定単位である。
環状ツールの使用は、軸方向におけるボア輪郭の滑らかな縁のない輪郭形状について利点を提供するだけではない。また、図示の形式の環状ツールの場合、環状切削群の切削材料本体がホーニング仕上げツールの周囲の大部分(例えば、70%〜80%)を占めているので、機械加工されたボア内面の極めて一様なオーバーラップ状態がホーニング仕上げ中、あらゆる軸方向位置において作られる。「オーバーラップ」という用語は、本明細書では、ボア長さ全体及び周囲にわたるホーニング仕上げ溝の分布の一様性を定量的に意味している。軸方向に比較的長いホーニング砥石を有する従来型ホーニング仕上げツールが用いられる場合、幾つかの周囲環境下においては、ボアに非一様な粗さ又は波きず又は表面うねりが生じる場合がある。ブロックの設計に応じて、この問題は、例えばエンジンブロックが短いホーニング仕上げツール出口で機械加工されなければならない場合、深刻な状態で生じる場合がある。長さがほんの数ミリメートルのホーニング仕上げツール出口の場合、長いホーニング砥石の非一様な摩耗が生じる場合があり、従って、ボアは、上側逆転箇所よりも下側逆転箇所の方で得られる直径が小さい場合がある。かかる問題を従来型ホーニング仕上げツール(長いホーニング砥石を備えている)が用いられる場合に適当なホーニング仕上げパラメータの選択によって実質的に回避する必要があるが、対応のホーニング仕上げプロセスの構成は、比較的時間がかかり且つ費用がかかる。長い砥石による非一様な機械加工が回避されるようホーニング仕上げプロセス形態が最適化されるまで複数回の試験を実施しなければならない場合が多い。環状ツールが用いられる場合、多くの従来生じていた問題を回避することができる。環状ツールの利点としては、とりわけ、以下が挙げられる。
1.環状切削群の付近のホーニング仕上げツールの周囲の大部分が切削材料本体で占められるので、ボアの内面を環状ツールによる方が砥石ツールによる場合よりも極めて迅速に構造化することができる。その結果、オプションとしてサイクル時間を短縮することができる。
2.例えば形状を是正するためにストローク長さを調節すれば、環状ツールが用いられる場合に粗さの分布のやっかいな非一様性が生じることがない。というのは、ストローク長さを変化させる場合であってもオーバーラップ状態が保持されるからである。
3.環状切削群が実質的に一様に摩耗し、従って、環状ツールが用いられる場合、特に下側逆転箇所の付近における望ましくないコニシティを回避することができる。
4.新規なホーニング仕上げプロセス用のホーニング盤の設置は、従来型砥石ホーニング仕上げツールが用いられる場合よりも環状ツールが用いられる場合の方が極めて簡単且つ迅速に進むことができる。オーバーラップ状態は、ツール構成の故に要件の範囲内で十分に一様である。
単一拡張方式の環状ツールではなく、構造化のために単一の切削群リングを有すると共に二重拡張方式の(例えば、図3を比較参照されたい)の環状ツールを用いる場合、一様なオーバーラップ状態を保証するためには、一般的には、単一拡張方式の環状ツールの使用と比較して、ストローク回数を増大させることが必要になろう。しかしながら、環状ツールの利点が維持されると共にボア内面の一様な構造化のためのストロークの所要の回数は、依然として、長いホーニング砥石を備えた従来型ホーニング仕上げツールの使用の際のストロークの多様の数よりも常に少ない。
環状ツールが用いられる場合、油圧拡張によって送り込み力を好都合に及ぼす頃ができ、従って、表面を一定の力で実質的に機械加工することができる。軸方向に変化する輪郭の続きを油圧拡張の融通性の故に設計によってのみ生じさせることができる。
環状ツールによってボア内面を滑らかにすると共にアールを丸形化した後、次に、1回又は2回以上のそれ以上のホーニング仕上げ作業を実施して壜形ボアに最終的に所望の表面構造を生じさせることができる。
一例として今説明したプロセスを最初に実施し、次に、本明細書において「環状ツールによる螺旋構造体ホーニング」と呼ばれる第5のホーニング仕上げ作業を実施する。このホーニング仕上げ作業では、ホーニング仕上げツールの軸方向速度及び回転速度を互いに協調させて例えば140°オーダの比較的大きなホーニング角度を生じさせる。当然のことながら、他の別の方法では、別のホーニング角度及び/又は粗さプロフィールも又生じさせても良い。実施例の場合、螺旋構造体ホーニングは、材料の事実上大部分ではない除去が得られるよう構成されているが、適当な深さ及び分布状態の溝が表面に作られるだけであり、この表面は、低い切断結晶粒密度を有する比較的粗い結晶粒の切削材料本体によって丸形化作業後では極めて滑らかである。例えば、1.25体積%〜15体積%の切削材結晶粒密度及び/又は35〜200μmの結晶粒度を有する切削材料本体を用いることができる(例えば、独国特許出願公開第102005018277(A1)号明細書を比較参照されたい)。
次に、第6の最終のホーニング仕上げ作業では、先に構造化された表面も又ばり取りする(ばり取りホーニング)。この目的のため、好ましくは、同様に、細かい切削材を含む環状ツール、例えば、これ又第4のホーニング仕上げ作業(アールの丸み付け及び平滑ホーニング)のために用いられた同じ環状ツールを用いる。この場合の作業を互いに異なる拡張形式で実施するのが良い。拡張形式は、油圧式/油圧式、油圧式/機械式、又は機械式/機械式で構成されるのが良い。機械式拡張の場合、例えば、サーボ機械式拡張(油圧のような拡張)による力制御方式で又はピストン及び力制御方式で動きを実施するのが良い。
別の形態の方法では、壜ホーニング仕上げ作業では、即ち、先の依然として円筒形のボア形状から壜形ボア形状を作る場合、拡張可能な環状ツールが用いられる。この目的のため、ホーニング仕上げセグメントの半径方向送り込みのための拡張システムの制御は、ストローク位置のための制御装置に結合され、環状ツールが漸変直径の移行区分を生じさせることができ、しかも円筒形の第1及び第2のボア区分(図8を比較参照されたい)内で適当な一定の圧力で作動するようになっている。壜ホーニング仕上げ作業は、予備ホーニング仕上げ直後の第2のホーニング仕上げ作業として提供されるのが良く、この点に関し、この壜ホーニング作業は、第1の例示の実施形態の第2〜第4のホーニング仕上げ作業に取って代わることができる。この場合、拡張のストローク依存制御が切削群のホーニング仕上げセグメントをストローク位置に応じて壜に従って下向きストロークの際に移動及び力制御方式で半径方向外方に送り込んだりストローク位置に応じて壜形状に従って上方ストローク中に移行区分の付近で再び半径方向に引っ込めたりするように起こる。かくして、滑らかな輪郭形状を最初から移行区分で達成することができる。
これは、第1〜第3のボア区分に対応した或る特定のストローク範囲が制御プログラムに入力され、従って、切削群が移動量及び力制御拡張によって下向きストローク中、第1のボア区分の端から拡張するということによって、ホーニング盤のところで達成できる。次に、上向きストローク中、切削群の拡張によりこれが第3のボア区分の端から引っ込み、その結果、所望のプログラムされた壜形状のシリンダが得られるようになる。この目的のため、図8は、一例として、環状ツールを用いた壜ホーニングの際におけるホーニング仕上げ時間tの関数としての軸方向ストローク位置HP(実線)及び半径方向拡張位置AP(破線)の依存性を示す略図である。
本明細書において説明した形式の環状ツールを壜形ボアを作り又は機械加工するために用いることができるだけでなく、異なる幾何学的形状を有するボアの機械加工中、改造を行わなくても顕著な利点を提供することができる。例えば、非円形のボア断面がボアに作られた状態の自由形状を作るために図3の例示の実施形態と同一又はほぼ同一の仕方で二重拡張方式を採用すると共に単一の切削群リングを備えた環状ツールを用いることが可能である。これは、慣例的に「シェープホーニング(shape honing)」と呼ばれている。例えば、断面がクローバー形又は楕円系のボア区分を環状ツールにより作ることができる。この目的のためには、ホーニング盤は、第1の送り込みシステムと第2の送り込みシステムを同時に制御できなければならず、各場合においてボアに対する切削群のストローク位置及び角度位置に応じて、自由形状が生じることができるように異なる力/位置で拡張を制御しなければならない。
また、切頭円錐形ボア区分(円錐形区分)を有するボア形状を作ると共に/或いは機械加工するために環状ツールを用いることが可能であり、この切頭円錐形ボア区分は、別のボア区分の連結なしで比較的急に又は移行丸みにより隣接の円筒形ボア区分に合体する。その結果、例えば、漏斗形のボアを作ることができ、この漏斗形は、第1の直径の入力側の円筒形の第1のボア区分を有し、この第1の直径は、隣接の第2のボア区分内で最大直径までボアベースに向かって円錐形の形をなして増大する。円筒形の第1のボア区分と円錐形の第2のボア区分の最大直径の直径差は、例えば、約20μm〜約90μmであるのが良い。円筒形の第1のボア区分の軸方向長さは、例えば、ボア長さ全体の20%〜80%であるのが良い。
さらに、環状ツールにより、ボア内に樽形のボア区分、即ち、もしそうでなければ実質的に円筒形のボア内に膨らみ部を作ることが可能である。膨らみ部は、ほぼ中央に又はボア端部のうちの一方の付近に位置することができる。
また、環状ツールが用いられる場合、上死点の付近及び/又は下死点の付近に最も高いピストン速度の中央領域の場合とは異なる表面構造体を有する幅の狭いストリップが設けられるような仕方でシリンダフェースを機械加工することが比較的費用効果が良い。この形態は、本明細書では「ストリップホーニング(strip honing)」と呼ばれる。この目的に適した従来方法及びこれに対応して構成されたホーニング仕上げツールが例えば独国特許第19542892(C2)号明細書に記載されている。長いホーニング砥石によってホーニング仕上げツールの軸方向長さ全体を機械加工するホーニング機械加工に加えて、本明細書では、短ストロークのホーニング機械加工が短いホーニング砥石により実施され、このホーニング機械加工は、上死点及び/又は下死点の付近だけに及ぶ。
二重拡張方式であって2つの軸方向にオフセットした切削群を有する環状ツールが用いられる場合(例えば、図4を比較参照されたい)、対応の表面機械加工が同様に可能である。例えば、第1の環状切削群により、ボア長さ全体の長ストローク機械加工を実施するのが良く、その後、例えば、第2の切削群により短ストローク機械加工を上死点の付近で実施して上死点の付近に特定の構造体を生じさせる。
また、作業スピンドルのストローク周期数と回転周期数の比の対応の可変制御が行われる場合、かかるストリップホーニングを互いに異なる軸方向ボア区分内で互いに異なるホーニング角度により実施することができるという作用効果を達成することが簡単な仕方で可能である(これについては、例えば、独国特許出願公開第102007032370(A1)号明細書の図4を比較参照されたい)。

Claims (15)

  1. 少なくとも1回のホーニング仕上げ作業により工作物のボアの内面を機械加工するホーニング仕上げ方法、特に往復ピストンエンジン用のシリンダブロック又はシリンダライナの製造の際にシリンダフェースをホーニング仕上げする方法であって、ホーニング仕上げ作業の際、拡張型ホーニング仕上げツールを前記ボア内で上下に動かして前記ボアの軸方向における往復運動を生じさせると同時に前記拡張型ホーニング仕上げツールを回転させて前記往復運動と組み合わされる回転運動を生じさせ、円筒形の形状から逸脱したボア形状を作る、方法において、
    壜形ボアを作り、前記ボアは、ボア入口に続き、第1の直径を備えた第1のボア区分、前記第1の直径よりも大きい第2の直径を備えていて前記ボア入口から離れて位置する第2のボア区分、及び前記第1の直径から前記第2の直径まで連続的に移行していて前記第1のボア区分と前記第2のボア区分との間に位置する移行区分を有し、少なくとも1回のホーニング仕上げ作業中、ツール本体の周囲に沿ってぐるりと分布して配置されると共に円周方向に幅が広く且つ軸方向に幅が狭いホーニング仕上げセグメントとして設計されている複数個の半径方向に送り込み可能な切削材料本体を含む少なくとも1つの環状切削群(220,320,420)を有する環状ツール(200,300,400)を用い、軸方向に測定した前記ホーニング仕上げセグメントの軸方向長さは、円周方向に測定した幅よりも小さく、切削材料本体を備えた前記切削群の軸方向長さは、前記ホーニング仕上げツールの有効外径よりも小さい、ホーニング仕上げ方法。
  2. 第1に、円筒形ボア形状を有するボアを作り、次に、壜ホーニング仕上げ作業において、軸方向に変化するホーニング仕上げ除去によるホーニング仕上げによって壜形ボア形状を作る、請求項1記載のホーニング仕上げ方法。
  3. 前記壜ホーニング仕上げ作業の際、少なくとも1つの環状切削群を有する拡張型ホーニング仕上げツールを用い、前記切削群のホーニング仕上げセグメントをストローク位置に応じて前記壜形状に従って下向きストローク中に半径方向に送り込み、そして、前記ストローク位置に応じて前記壜形状に従って上向きストローク中、半径方向に引っ込める、請求項2記載のホーニング仕上げ方法。
  4. 前記壜ホーニング仕上げ作業の際、長さがボアの長さの50%を超えるホーニング砥石を備えた拡張型ホーニング仕上げツールを用い、第1の段階では、前記ホーニング仕上げツールを第1のストローク位置において上側逆転箇所と下側逆転箇所との間で上下に動かし、次に、第2の段階において、前記上側逆転箇所を前記下側逆転箇所の方向に小刻みに変化させ、従って、前記ストローク位置を前記第2のボア区分の付近で第2のストローク位置の方向にシフトさせ、次に、第3の段階において、前記ホーニング仕上げツールを前記第2のストローク位置で上下に動かす、請求項2記載のホーニング仕上げ方法。
  5. 前記壜ホーニング仕上げ作業後、前記移行区分の前記ボア輪郭を滑らかにする平滑化ホーニング仕上げ作業を実施し、前記平滑化ホーニング仕上げ作業の際、少なくとも1つの環状切削群を有する拡張型ホーニング仕上げツールを用い、好ましくは、前記平滑化ホーニング仕上げ作業の際、前記切削材料本体を一定の送り込み力で前記ボアの内面に押し付ける、請求項4記載のホーニング仕上げ方法。
  6. 特に、請求項1〜5のうちいずれか一に記載のホーニング仕上げ方法を実施するホーニング仕上げツールであって、ツール軸線を定めるツール本体(210,310,410)、前記ツール本体に取り付けられると共にボアの内面の材料除去機械加工のための切削材料本体を有する少なくとも1つの切削群(220,320,420)、及び前記切削群に割り当てられていて、送り込み力を及ぼし、前記ツール軸線に対して半径方向に前記切削群の前記切削材料本体に作用する切削群送り込みシステムを有するホーニング仕上げツールにおいて、
    前記ホーニング仕上げツール(200,300,400)は、環状ツールとして設計され、前記ホーニング仕上げツールは、ツール本体の周囲に沿ってぐるりと分布して配置されると共に円周方向に幅が広く且つ軸方向に幅が狭いホーニング仕上げセグメントとして設計されている3つ又は4つ以上の半径方向に送り込み可能な切削材料本体(220‐1,220‐2,220‐3)を含む少なくとも1つの環状切削群(220,320,420)を有し、軸方向に測定した前記ホーニング仕上げセグメントの軸方向長さ(LHS)は、円周方向に測定した幅よりも小さく、切削材料本体を備えた前記切削群の軸方向長さは、前記ホーニング仕上げツールの有効外径よりも小さい、ホーニング仕上げツール。
  7. 前記ホーニング仕上げセグメントの軸方向長さは、前記ホーニング仕上げツールの有効外径の30%未満、特に前記外径の10%〜20%であると共に/或いは前記ホーニング仕上げセグメントの軸方向長さは、5mmから20mmまでの範囲内にあると共に/或いは前記ホーニング仕上げセグメントの軸方向長さは、ホーニング仕上げされるべき前記ボアのボア長さの10%未満である、請求項6記載のホーニング仕上げツール。
  8. 前記環状切削群(220,320,420)の周長の半分超、特に前記周長の70%超は、切削材料本体で占められる、請求項6又は7記載のホーニング仕上げツール。
  9. 前記切削群は、3つ、4つ、5つ又は6つのホーニング仕上げセグメントで構成されている、請求項6〜8のうちいずれか一に記載のホーニング仕上げツール。
  10. 前記切削群(220,320,420)はもっぱら、前記切削群が前記ツール本体のスピンドルから見て遠くの半部内に位置するように前記ツール本体のスピンドルから見て遠くの端部の付近に配置されている、請求項6〜9のうちいずれか一に記載のホーニング仕上げツール。
  11. 前記環状ツール(200,300)は、好ましくは前記ツール本体(210,310)の自由端部のところに配置された単一の環状切削群(220,320)を有する、請求項6〜10のうちいずれか一に記載のホーニング仕上げツール。
  12. 前記環状切削群(320)は、互いに別個独立に送り込み可能なホーニング仕上げセグメントの2つの群(320‐1,320‐2)を有し、前記群の前記ホーニング仕上げセグメントは、円周方向に交互に位置する仕方で配置されている、請求項6〜11のうちいずれか一に記載のホーニング仕上げツール。
  13. 前記環状ツール(400)は、第1の環状切削群(420‐1)及び前記第1の環状切削群に対して軸方向にオフセットした状態で配置され且つ前記第1の環状切削群とは別個独立に送り込み可能な少なくとも1つの第2の環状切削群(420‐2)を有し、前記環状ツールは、好ましくは、正確に2つの環状切削群を有する、請求項6〜10のうちいずれか一に記載のホーニング仕上げツール。
  14. 直径測定システムの1つ又は2つ以上のセンサが前記ホーニング仕上げツールに設けられ、空気圧直径測定システムの測定ノズル(440)がそれぞれ、好ましくは隣り合うホーニング仕上げセグメント相互間で前記ツール本体に取り付けられている、請求項6〜13のうちいずれか一に記載のホーニング仕上げツール。
  15. 一体形の多軸可動継手、特に球面継手(350)が前記ツール本体に設けられている、請求項6〜14のうちいずれか一に記載のホーニング仕上げツール。
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