JP2016515819A - 改善された肉スラリーの製造方法及び組成物 - Google Patents

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Abstract

肉スラリーを製造する方法を説明する。方法は (i) 動物性タンパク質源を得る工程; (ii) 動物性タンパク質源の断片サイズを小さくして細片化動物性タンパク質源を製造する工程; (iii) 一種以上の乳酸産生菌及び少なくとも一種の炭水化物エネルギー源を細片化動物性タンパク質源に導入して肉混合物を製造する工程; (iv) 肉混合物に水を加えて活性化肉混合物を製造する工程; (v) 活性化肉混合物を培養して肉スラリーを製造する工程を含み、活性化肉混合物は、約5.0よりも高いpH値を有し、培養の前に、乳酸産生菌が、肉混合物1グラム当たりに少なくとも約1 x 107コロニー形成単位(「CFU」)の乳酸産生菌の量で肉混合物上に存在し、培養後に乳酸産生菌が肉スラリーのpHを約4.7以下の値に維持するために十分な量で乳酸を生産する。

Description

本出願は、2013年3月15日出願の米国特許出願第13/838,314号の優先権を主張するものであり、参照によりあらゆる目的で組み込まれる。
本願の教示は改善された肉スラリー製造方法及び組成物一般に関する。より具体的には、本願の教示は、比較的長い保存期間を有し、人間又は動物用途の食品に含むことができる肉由来の成分に関する。
食品、及び特にペットフード製品は、典型的には肉を含む複数の異なる材料から構成される。ある種の食品においては、他では廃棄物とみなされるであろう屑肉を用いることが最も経済的である。ペットフード産業において、屑肉の取り扱いに関する現在の慣行では、解体処理から出た屑肉を回収し、その後これらの屑肉を冷凍することが必要である。しかし、製品の腐敗に関する懸念から、屑肉は動物の解体処理から5日以内に使用しなければならない。この作業は冷凍輸送トラック及び冷凍サプライチェーンを使用することにより実行可能であるかもしれないが、費用がかかる非効率的な方法であり、全ての冷凍肉をそのような短い期間中に使用しなければならないという著しいプレッシャーを製造業者に与える。加えて、FDAによる現行の指導では、ペットフードに用いられる肉の冷凍輸送を勧めている。肉原料供給産業の当業者には、そのようなものとして、ペットフード製造工場への輸送中に肉を冷凍することが長年行われてきた習慣となっている。
ペットフード完成品の製造は、現在多くの方法により行われている。最も一般的な工業的製造技術には、粉(meal)を押出成形して完成形の粒(kibble)にする工程が含まれる。粒は、典型的にはドライフード(すなわち、水分含量が10%未満)であるので、大量の水の輸送を必要としない比較的常温保存可能な製品であるという点を含む、一定の利点をもたらす。別の一般的な工業的製造技術には、食品を小さな(例えば、1食分の)包装に入れてレトルトにする工程が含まれる。レトルトペットフードは、最も嗜好性の高いペットフード製品の形態の一つと考えられている。さらに、ある種のペット(猫など)は腎臓/尿路結石を形成しやすいので、レトルトペットフードは結石の形成のしやすさを低減するのに役立つ比較的多量の水分を有するという利点をもたらす。完成品のペットフードを提供し得る他の製品形態、例えば焼成ビスケット、セミモイスト(水分20%〜40%)及びチャブ(chubb)形態(水分40%)も存在するが、これらの形態は典型的には消費者に「補助的な」形態とみなされ、ペットにとって必要な栄養素と置き換えることは意図されない。
製造されるペットフードの形態に関係なく、全ての製品形態は、一般的に食肉と関連する病原性微生物及び/又は腐敗性微生物を不活化させるために加熱工程を典型的に必要とする。病原性微生物のいくつかの例には、サルモネラ(Salmonella)属菌、病原性の大腸菌(E. coli)及びクロストリジウム(Clostridium)属菌が含まれる。
このようなペットフード製品を製造する一例が、米国特許第4,041,181号明細書に包含される。当該開示は参照により本願に組み込まれる。当該特許は、発酵させ自己消化させたタンパク質材料であって、通常は何らかの形態の動物組織であり、ゲル状の結合剤によって結合し、酸性pHによって微生物活性に対して安定化されたタンパク質材料を含有するペットフード製品を製造することを説明する。製品に抗真菌薬を加え、その後押出成形及び加熱調理する。
米国特許第4,041,181号明細書
米国特許第4,041,181号は微生物を肉に加えることを含むが、当該特許はペットフードの最終製品であり、製品を成形し加熱する(押出成形機の中で加熱調理する)ことを必要とする。さらに、結合剤を加えて自然な噛み応えのある質感を出すこと、保湿剤を加えて製品の水分活性を調節することも示唆されている。この方法の問題は、肉が押出成形機によって加熱調理されること、結合剤及び保湿剤等の他の添加物によって肉を最終製品に変えることである。これにより、多くのエネルギー消費量が必要となり、ペットフードの最終製品に用いる前に肉スラリー原料の保存期間をどのように延長するかという問題を解決しない。
その結果、ペットフード最終製品の製造に用いられる肉スラリー原料の保存期間を延長したいという満たされていない要求が継続的にある。
従って、必要なものは、食品での病原菌の活性を低下させるために、安全かつ効果的な方法で食品の表面の処理に用いることができる方法及び組成物である。
一態様において、本願の教示は肉スラリー組成物を開示する。肉スラリー組成物は、(i) 動物性タンパク質源; (ii) 一種以上の乳酸産生菌; (iii) 乳酸; 及び(iv) 水を含み、肉スラリー組成物は液状化又は半液状化状態であり、乳酸は一種以上の乳酸産生菌により、肉スラリー組成物のpH値を約4.7未満に維持するために十分な量が生産される。
別の態様において、本願の教示は活性化肉混合物の組成物を開示する。活性化肉混合物の組成物は、(i) 動物性タンパク質源; (ii) 一種以上の乳酸産生菌; (iii) 少なくとも一種の炭水化物エネルギー源; 及び(iv) 水を含み、動物性タンパク質源は実質的に細片化状態であり、組成物は約5.0よりも高いpH値を有し、一種以上の乳酸産生菌は、1グラムの活性化肉混合物の組成物当たり少なくとも約1 x 107 コロニー形成単位(「CFU」)の細菌の量で、活性化肉混合物上に存在する。
さらに別の態様において、本願の教示は肉スラリーを製造する方法を開示する。方法は、(i) 動物性タンパク質源を得る工程; (ii) 動物性タンパク質源の断片サイズを小さくして細片化動物性タンパク質源を製造する工程; (iii) 一種以上の乳酸産生菌及び少なくとも一種の炭水化物エネルギー源を細片化動物性タンパク質源に導入して肉混合物を製造する工程; (iv) 肉混合物に水を加えて活性化肉混合物を製造する工程; 及び(v) 活性化肉混合物を培養して肉スラリーを製造する工程を含み、活性化肉混合物は、約5.0よりも高いpH値を有し、培養の前に、一種以上の乳酸産生菌が、1グラムの肉混合物当たりに少なくとも約1 x 107 コロニー形成単位(「CFU」)の一種以上の乳酸産生菌の量で肉混合物上に存在し、培養後に、一種以上の乳酸産生菌が肉スラリーのpHを約4.7以下の値に維持するために十分な量で乳酸を生産する。
本願の教示の好ましい一実施態様によれば、肉スラリーを製造する方法は、(i) 肉スラリーの一部を保持する工程; (ii) 肉スラリーの一部に、同じか又は別の細片化動物性タンパク質源を加え、細片化動物性タンパク質源/肉スラリーの組み合わせを製造する工程; (iii) 細片化動物性タンパク質源/肉スラリーの組み合わせを混合して、動物性タンパク質源/肉スラリー混合物を製造する工程; (iv) 細片化動物性タンパク質源/肉スラリー混合物に、同じか又は別の炭水化物エネルギー源及び水を導入し、活性化細片化動物性タンパク質源/肉スラリー混合物を製造する工程; 及び(v) 活性化細片化動物性タンパク質源/肉スラリー混合物を培養して別の肉スラリーを製造する工程であって、前記別の肉スラリーが、pHの値が約4.7未満になるように、一種以上の乳酸産生菌によって生産された十分な量の乳酸で強化されているものである工程をさらに含む。
さらに別の態様において、本願の教示は肉スラリーを製造する別の方法を開示する。方法は、(i) 動物性タンパク質源を得る工程; (ii) 動物性タンパク質源の断片サイズを小さくして細片化動物性タンパク質源を製造する工程; (iii) 少なくとも一種のタンパク質分解酵素を細片化動物性タンパク質源に加えて、予備消化された(pre-digested)細片化動物性タンパク質源を製造する工程; (iv) 予備消化された細片化動物性タンパク質源を消化して、消化された細片化動物性タンパク質源を製造する工程; (v) 一種以上の乳酸産生菌及び少なくとも一種の炭水化物エネルギー源を消化された動物性タンパク質源に導入し、消化された肉混合物を製造する工程; 及び(vi) 消化された肉混合物を培養して、消化された肉スラリーを製造する工程を含み、消化された肉混合物は約5.0よりも高いpH値を有し、一種以上の乳酸産生菌及び少なくとも一種の炭水化物エネルギー源を導入後、乳酸産生菌が、1グラムの消化された肉混合物あたり少なくとも約1 x 107 CFUの菌量で消化された肉混合物上に存在し、消化された肉スラリーが約4.7よりも低い水準に維持されるpH値を有する。
図1は、本願の教示の好ましい一実施態様によるプロセス100のフローチャートであり、肉スラリーを製造するための特定の主要な工程を示す。 図2は、本願の教示の別の好ましい実施態様によるプロセス200のフローチャートであり、酵素消化された肉スラリーを製造するための特定の主要な工程を示す。 図3は、本願の教示の別の好ましい実施態様によるプロセス300のフローチャートであり、別の肉スラリーを接種源として用いて肉スラリーを製造するための特定の主要な工程を示す。 図4は、本願の教示の好ましい一実施態様による折れ線グラフであり、肉スラリーの培養中の、サルモネラ代替菌の生存率及びpH値の経時的な変化を示す。 図5は、本願の教示の別の好ましい実施態様による折れ線グラフであり、肉スラリーの培養中の、サルモネラ代替菌の生存率及びpH値の経時的な変化を示す。
以下の説明において、多数の特定の詳細が、本願の教示について深い理解を与えるために示される。しかしながら、本願の教示がこれらの特定の詳細の一部又は全てに制限されることなく実施されてもよいことは当業者には明らかであろう。別の例では、本願の教示を不必要に曖昧にしないように、周知の工程は詳細に説明していない。
本明細書で用いられる「その(the)」及び「一つの(a、an)」を含む項目は、特許請求の範囲又は明細書で用いられる場合、一つ以上の特許請求するもの又は説明するものを意味するものと理解される。
本明細書で用いられる用語「含む(include、includes及びincluding)」は、限定されないことを意味する。
本明細書で用いられる用語「動物」及び「ペット」は、家庭用のイヌ、ネコ、ウマ、ウシ、フェレット、ウサギ、ブタ等を含むが、これに限定されない家畜(domestic animal)を意味する。家庭用のイヌ及びネコはペットの特定の例である。
本明細書で用いられる用語「ペットフード」は、ペットにより摂取されることを意図した組成物を意味する。ペットフードは、日常の食餌に適した栄養的にバランスのとれた組成物、及び栄養的にバランスのとれた又はとれていない補助食品(例えばおやつ)を限定することなく含んでもよい。
全ての百分率及び比率は、別段の指示がない限り質量比で計算され与えられる。全ての百分率及び比率は、別段の指示がない限り全組成物に基づいて計算され与えられる。
本願において、本願の開示において利用される様々な原料を含む成分について商標名を参照してもよい。本願の発明者らは、特定の商標名の材料によって制限されることを意図していない。商標名で参照される材料と同等の材料(例えば、異なる名前又は参照番号で異なる供給元から入手されるもの)を、本明細書において代用し利用してもよい。
本願の開示の様々な実施態様の説明において、様々な実施態様又は個々の特徴が開示される。当業者には明らかであるだろうが、そのような実施態様及び特徴の全ての組み合わせが可能であり、本願の開示の好ましい実施をもたらし得る。本発明の様々な実施態様及び個々の特徴が例示され説明されるが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な他の交換及び変更を行うことができる。これもまた明らかであるだろうが、前述の開示において教示される実施態様及び特徴の全ての組み合わせが可能であり、本発明の好ましい実施をもたらし得る。
本願においてさらに詳細に開示される通り、本願の教示は、肉製品を乳酸産生菌と共に培養することを現行の産業上の慣行と並置しているが、現行の方法は、ペット及び人間の食品の最終製品に用いられる肉製品を調製中に冷却することによって細菌の増殖(特に、サルモネラ属菌及び特定の大腸菌株などの食品媒介病原菌)を回避している。これは、腐敗性細菌の増殖を制限すること、並びに特定の種類の酵母及び特定の種類のカビの増殖を制限することを意図しており、これにより食品の変性を制限している。従って、下記に説明されるように、本願の教示が、ある種の細菌性食品媒介病原菌(例えばサルモネラ属菌及び特定の大腸菌株)の増殖又は生存を阻害する条件を作り出すために特定の細菌の増殖を必要とするということは驚くべきことである。さらに、特筆すべきは、本願の教示によって製造される肉スラリー中の細菌の増殖を制御するために細菌を用いることが、食品媒介病原菌の増殖が一般的に加速される比較的高い温度、及び比較的長い期間を含む保存条件の範囲において可能であるということである。
一態様において、本願の教示は肉スラリー組成物を開示する。本願で用いられる場合、、肉スラリー組成物は、病原菌の増殖及び/又は生存の阻害を促進するために発酵副生産物を用いる、液状化された又は半液状化された肉製品と考えてよい。本願の教示の特定の実施態様において、肉スラリー組成物は、均一化された状態、液状化状態、乳化状態、及びポンプ送出可能な状態を含む群から選択される少なくとも一種の状態であってもよい。本願の教示の特定の他の実施態様において、肉スラリー組成物は流動性を有する、つまり肉スラリーは一つの場所から他の場所へ流れることができることを意味する。本願の教示によれば、肉スラリー組成物は動物若しくは人間の食品として又は食品中に用いられ、それらの食品に延長された保存期間をもたらす。
本願の教示の一実施態様によれば、肉スラリー組成物は動物性タンパク質源、一種以上の乳酸産生菌、乳酸及び水を含む。乳酸は、肉スラリー組成物のpH値を約4.7未満の水準に保つために十分な量で肉スラリー組成物中に存在する。本願の教示によれば、このpH値は、肉スラリー組成物中におけるサルモネラ属菌並びにカビ及び/又は酵母の特定の菌株を含む病原菌の増殖及び/又は生存の阻害を促進するために十分である。本願の教示の特定の実施態様において、肉スラリー組成物は病原性細菌、酵母、及びカビを含む病原菌の増殖及び/又は生存の阻害をさらに促進する一種以上の細菌代謝産物及び/又は発酵副生産物をさらに含む。
動物性タンパク質源は、鶏肉、七面鳥肉、家禽肉、牛肉、豚肉、羊肉、山羊肉、水牛肉、カンガルー肉、ウサギ肉、及び鹿肉を含む群から選択される少なくとも一種を含む。本願の教示の特定の実施態様において、肉スラリー組成物は一種以上の動物性タンパク質源を含む。人間が消費するための肉スラリー組成物に用いられる動物の主要な部位は多くの場合は骨格筋を含むが、本願の教示の好ましい実施態様において、動物性タンパク質源は、食道、気管、肝臓、心臓、腎臓、小腸、胃、軟骨、及び残った骨格筋からトリミングした肉を含む群から選択される少なくとも一種を含む、より望ましくない成分(そして多くの場合動物が消費するための食品の成分として用いられる成分)を含む。本願の教示は、生の、低温殺菌した、表面を焼いた(seared)、ゆでた(poached)、湯通しした(blanched)、蒸し煮にした(braised)、加熱調理した、及び調理していない状態を含む群から選択される少なくとも一つの状態である、肉スラリー組成物中の動物性タンパク質源を検討する。
肉スラリー組成物中の動物性タンパク質源は実質的に小さくされた状態である。本願の教示の好ましい実施態様によれば、相当量の肉スラリー組成物中の動物性タンパク質源の断片サイズは、約20 mmを超えない、より好ましくは約10 mmを超えない最大の寸法を有する。
本願の教示の好ましい実施態様によれば、肉スラリー組成物は、ペディオコッカス アシディラクティシ(Pediococcus acidilactici)、ペディオコッカス ペントサセウス(Pediococcus pentosaceus)、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)、ラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)、ラクトバチルス デルブルッキー 亜種 ブルガリクス(Lactobacillus delbruckii var bulgaricus)、ラクトバチルス プランタルム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス ペントサム(Lactobacillus pentosum)、ストレプトコッカス サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)、ラクトバチルス サケイ(Lactobacillus sakei)及びラクトバチルス カルバタス(Lactobacillus curvatus)を含む群から選択される、少なくとも一種の乳酸産生細菌を含む。本願の教示の一実施態様において、肉スラリー組成物はペディオコッカス アシディラクティシ及びペディオコッカス ペントサセウスを含む。
肉スラリー組成物中の乳酸産生菌は、休眠状態、誘導期、生菌状態、対数増殖期、定常期、及び死滅期を含む群から選択される少なくとも一つである状態であってもよい。肉スラリー組成物は、約4.7未満のpH値を有しているので、肉スラリー組成物中の細菌は一般的には増殖していない。本願の教示の特定の実施態様において、肉スラリー組成物は1グラムの肉スラリー組成物当たり少なくとも約1 x 109 コロニー形成単位 (「CFU」) (「CFU/g」の単位で表される)の量で細菌を含む。本願の教示の他の実施態様において、肉スラリー組成物は少なくとも肉スラリー組成物中約1 x 107 CFU/gの量で細菌を含む。
本願の教示の好ましい実施態様によれば、肉スラリー組成物は少なくとも約65質量%、又はより好ましくは少なくとも約74質量%の水分含量を有する。本願の教示の特定の実施態様において、例えば肉混合物の組成物が魚介類の動物性タンパク質源を用いる場合、肉スラリー組成物は少なくとも約80質量%の水分含量を有していてもよい。肉スラリー組成物中の水は、主として動物性タンパク質源の断片サイズを小さくする肉スラリーの製造工程(図1の工程104を参照して以下で説明する)に起因して存在する水を含む。言い換えれば、動物性タンパク質源は肉スラリー組成物中に含まれる水分の供給源となる。また、本願の教示の特定の実施態様において、肉スラリー組成物を製造するために用いられる培養工程(図1の工程108を参照して以下で説明する)の前にも水を加える。本願の教示の他の実施態様において、肉スラリー組成物の製造中の任意の時点で水を加える。
本願の教示の特定の実施態様において、肉スラリー組成物は、乳酸と共に、フェニル乳酸、3-ヒドロキシフェニル乳酸、4-ヒドロキシフェニル乳酸、3-ヒドロキシプロパンアルデヒド、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、過酸化水素、エタノール、酢酸、二酸化炭素、炭酸、プロパン酸、酪酸、環状ジペプチド、シクロ(L-Phe-L-Pro)、シクロ(L P-Traps-4-OH-L-Pro)、3-(R)-ヒドロキシデカン酸、3-ヒドロキシ-5-cicドデカン酸、3-(R)-ヒドロキシドデカン酸、及び3-(R)-ヒドロキシテトラデカン酸を含む群から選択される少なくとも一種の他の細菌代謝産物及び/又は発酵副生産物をさらに含む。本願の教示の他の実施態様において、肉スラリー組成物は、ランチビオティック(クラスII)又は非ランチビオティック(クラスII)であるバクテリオシンを含む。本願の教示の他の実施態様において、肉スラリー組成物は、ナイシン(nisin)A、ナイシンZ、ナイシンQ、ナイシンF、ナイシンU、ナイシンU2、サリバルシン(salivarcin)X、ラクチシン(lacticin)J46、ラクチシン481、ラクチシン3147、サリバルシンA、サリバルシンA2、サリバルシンA3、サリバルシンA4、サリバルシンA5、サリバルシンB、ストレプチン、サリバリシン(salivaricin)A1、ストレプチン(streptin)、ストレプトコッシン(streptococcin)A-FF22、BHT-Aa、BHT Ab、ムタシン(mutacin)BNY266、ムタシン1140、ムタシンK8、ムタシンII、smbAB、ボビシン(bovicin)HJ50、ボビシンHC5、マセドシン(macedocin)、プランタリシン(plantaricin)W、ラクトシン(lactocin)5、サイトリシン(cyctolysin)、エンテロシン(enterocin)A、ディベルシン(divercin)V41、ディベルシンM35、ババリシン(bavaricin)、コアギュリン(coagulin)、ペディオシン(pediocin)PA-1、ムンディティシン(mundticin)、ピシコシン(piscicocin)CS526、ピシコシン126/V1a、サカシン(sakacin)P、ロイコシン(leucocin)C、サカシン5X、エンテロシンCRL35/ムンディティシン、アビシン(avicin)A、ムンディティシンI、エンテロシンHF、ババリシンA、ウベリシン(ubericin)A、ロイコシンA、メセンテリシン(mesentericin)Y105、サカシンG、プランタリシン423、プランタリシンC19、カルバシン(curvacin)A/サカシンA、カルノバクテリオシン(carnobacteriocin)BM1、エンテロシンP、ピシコイン(piscicoin)V1b、ペノシン(penocin)A、バクテリオシン31、バクテリオシンRC714、ヒラシン(hiracin)JM79、バクテリオシンT8、エンテロシンSE-K4、カルノバクテリオシンB2、SRCAM1580、及びCONCENSUSを含む群から選択される少なくとも一種を含むバクテリオシンを含む。
本願の教示の特定の実施態様によれば、肉スラリー組成物は、プロテアーゼ、ペプチダーゼ、エキソペプチダーゼ、及びエンドペプチダーゼを含む群から選択される一種以上のタンパク質分解酵素をさらに含む。本願の教示の他の実施態様において、一種以上のタンパク質分解酵素は、スルフヒドリルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、アルカラーゼ、フレーバーザイム、プロタメックス、リキパノール(liquipanol)、パパイン、ブロメライン、フィシン、アスペルギルス オリゼー(Aspergillus oryzae)由来の酵素、バチルス サブチリス 変種 アミロリクエファシエンス(Bacillus subtilis var amyloliquifacians)由来の酵素、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)由来のプロテアーゼ、並びにブタ胃由来及びニワトリ胃由来のペプシンを含む群から選択される少なくとも一種であってもよい。タンパク質分解酵素は、ブロメラインの供給源となるもの(Parchem Fine & Specialty Chemicals (New Rochelle, New York)、Nutriteck Bulk Products Division of Ultra Bio-Logics Inc. (Rigaud, QC Canada)、又はLawry's Foods, LLC (Sparks, Maryland)より、Adolph' s(登録商標)食肉軟化剤として入手可能)、パパインの供給源となるもの(Kroger(登録商標) (Cincinnati, Ohio)より、Kroger(登録商標) Meat Tenderizerとして入手可能)を含む、市販の食肉軟化剤の中から入手してもよい。そのような実施態様において、タンパク質分解酵素は、肉スラリー組成物の製造中に動物性タンパク質源を消化するために用いる(図2の工程208を参照して以下で説明する)。そのような方法において、肉スラリー組成物は、消化された肉スラリー組成物と呼ばれる。一種以上のタンパク質分解酵素により促進された消化の結果、消化された肉スラリー組成物は、肉スラリー組成物よりも比較的低粘度で、より高度に液状化され、乳化され、ポンプ送出可能であり、及び/又は流動性が高い。
下記にさらに説明される通り、肉スラリー組成物(消化された肉スラリーを含む)は、人間又は動物による消費のための食品として調製してもよく、又はそのような食品に加えてよい。本願の教示の特定の実施態様によれば、肉スラリーは、液体消化物、ピューレ、肉汁、ペースト、ローフ(loaf)、チャブ(chub)、生地(dough)、及びエマルジョンを含む群から選択される少なくとも一種を調製するために用いられる。
別の態様において、本願の教示は活性化肉混合物の組成物を開示する。活性化肉混合物の組成物は、肉スラリーを製造する培養工程(図1の工程106を参照して以下で説明する)の前の、肉スラリー組成物の前駆体として考えてもよい。活性化肉混合物の組成物は、適切な処理条件下(例えば温度及び時間)で乳酸産生菌の発酵を促進するために十分な成分を含み、そのような方法で、「活性化された」と考えられる。
活性化肉スラリー組成物は、動物性タンパク質源、一種以上の乳酸産生菌、少なくとも一種の炭水化物エネルギー源、及び水を含む。活性化肉混合物の組成物中の乳酸産生菌は発酵を経ていないので、乳酸は感知できる程度には存在していない。従って、活性化肉混合物の組成物は、約5.0よりも高いpH値を有し、これは細菌及び病原菌の増殖を促進するために十分である。本願の教示の特定の実施態様において、活性化肉混合物の組成物は約5.5よりも高いpH値を有する。
活性化肉混合物中の動物性タンパク質源は、肉スラリー組成物を参照して説明された動物性タンパク質源と実質的に類似である。しかし、活性化肉混合物の組成物は乳酸及び熱の存在下の培養を経ていないので、活性化肉混合物の組成物中の動物性タンパク質源は、肉スラリー組成物よりも比較的高粘度で、より低い程度に液状化され、乳化され、及び/又は均一化されている活性化肉混合物の組成物を与える可能性がある。
活性化肉混合物の組成物中の乳酸産生菌は、肉スラリー組成物を参照して説明された乳酸産生菌と実質的に類似である。しかし、肉スラリー組成物中の乳酸産生菌と異なり、活性化肉混合物の組成物中の乳酸産生菌は発酵を経ていない。従って、本願の教示の好ましい実施態様において、活性化肉混合物の組成物中の乳酸産生菌は、実質的に増殖状態にある。本願の教示の一実施態様によれば、活性化肉混合物の組成物中の乳酸産生菌は、活性化肉混合物中少なくとも約1 x 104 CFU/gの量で存在する。本願の教示の別の実施態様において、活性化肉混合物の組成物中の乳酸産生菌は活性化肉混合物中少なくとも約1 x 105 CFU/gの量で存在する。本願の教示のさらに別の好ましい実施態様において、活性化肉混合物の組成物中の乳酸菌は肉混合物中少なくとも約1 x 109 CFU/gの量で存在する。
炭水化物エネルギー源は、本願の教示によれば、肉スラリー組成物を製造するために用いられる乳酸産生菌の発酵を助けるために燃料源を提供するという有益な役割をする液体組成物中の発酵性の炭水化物の組成物である。炭水化物エネルギー源は、リンゴ果汁、リンゴ果汁濃縮物、デキストロース、デキストロース一水和物、デキストロース水素化物、ブドウ糖、D-グルコース、コーンシュガー、コーンシロップ固形物、加水分解されたコーンシロップ、果糖、グルコース、フルクトース、ガラクトース、キシロース、リボース、マンノース、ソルボース、異性化糖、リンゴ果肉、ハチミツ、砂糖、メープルシロップ、ナシ果汁、ブドウ果汁、オレンジ果汁、果汁、及びラクトースを含む群から選択される少なくとも一種を含む。活性化肉混合物は、活性化肉混合物1グラム当たり約2.5 mg〜約50 mgの間の炭水化物エネルギー源を含み、好ましくは、活性化肉混合物1グラム当たり約10 mg〜約20 mgの間の炭水化物エネルギー源を含む。本願の教示の特定の実施態様において、活性化肉混合物は、約1質量%〜約2質量%の炭水化物エネルギー源を含む。
本願の教示の好ましい特定の実施態様によれば、活性化肉混合物の組成物は、 少なくとも約65質量%、より好ましくは少なくとも約74質量%である水分含量を有する。本願の教示の特定の実施態様において、魚介類のタンパク質源は、少なくとも約80質量%の水分含量を有する活性化肉混合物の組成物を提供してもよい。活性化肉混合物の組成物中の水の供給源は、肉スラリー組成物を参照して上記で説明したものと実質的に類似である。しかし、肉スラリー組成物中の水と異なり、活性化肉混合物の組成物中の水は、乳酸産生菌の発酵を促進するために十分な水分活性値を必要とする。従って、本願の教示の好ましい実施態様において活性化肉スラリー組成物は少なくとも約0.95の水分活性値を有する。
本願の教示の特定の実施態様において、活性化肉混合物の組成物は、一種以上のタンパク質分解酵素を含むが、これは肉スラリー組成物を参照して上記で説明した、対応するものと実質的に類似である。本願の教示の特定の実施態様において、活性化肉スラリー混合物は、一種以上のタンパク質分解酵素による消化を経ており、そのようなものとして、消化された活性化肉混合物の組成物と見なしてもよい。しかし、本願の教示の別の実施態様において、一種以上のタンパク質分解酵素を含む肉スラリー組成物は、肉スラリー組成物を製造する乳酸発酵と同時に消化を受ける。
他の態様において、肉スラリーを製造する方法を開示する。この目的のために、図1は、本願の教示の好ましい一実施態様によるプロセス100のフローチャートであり、肉スラリーを製造するための特定の主要な工程を示す。プロセス100は、動物性タンパク質源を得ることを含む工程102から始まる。動物性タンパク質源は、食肉処理場から入手してもよい。本願の教示の一実施態様によれば、動物性タンパク質源は、鶏肉、七面鳥肉、家禽肉、牛肉、豚肉、羊肉、山羊肉、水牛肉、カンガルー肉、ウサギ肉、及び鹿肉を含む群から選択される少なくとも一種を含む。本願の教示の特定の実施態様において、後に続く工程に用いるための一種以上の動物性タンパク質源を得る。任意の動物性タンパク質源は、食道、気管、肝臓、心臓、腎臓、小腸、胃、軟骨、及び残った骨格筋からトリミングした肉をを含む任意の動物の可食部位であってよい。本願の教示は、生の、低温殺菌した、表面を焼いた、ゆでた、湯通しした、蒸し煮にした、加熱調理した、及び調理していない状態を含む群から選択される少なくとも一つの状態である、肉スラリー組成物中の動物性タンパク質源を検討する。
次に、工程104は、動物性タンパク質源の断片サイズを小さくして細片化動物性タンパク質源を製造することを含む。動物性タンパク質源は、少なくとも約70質量%の水分を有し(魚介類のタンパク質源においては、この値は少なくとも80質量%の水分であってもよいが)、従って動物性タンパク質源の断片サイズを小さくすることは、肉スラリーの一部として用いられる水を供給することにもなる。
動物性タンパク質源の断片サイズを小さくすることは、乳化、粉砕(grinding)、及び脱骨(deboning)を含む群から選択される少なくとも一つの技術によって行われてもよい。本願の教示の特定の実施態様において、動物性タンパク質源の断片サイズを小さくすることは、チョッパー(chopper)、グラインダー(grinder)、切断機(cutter)、機械式骨肉分離機(mechanical separator)、脱骨機(deboner)、乳化機(emulsifier)、フレーカー(flaker)、抽出機(extructor)、ブロック破砕機(block breaker)、ビーハイブ(beehive)、予備破砕機(pre-breaker)、ダイサー(dicer)、及び手作業での脱骨を含む群から選択される少なくとも一種である、細片化装置又は技術の使用により促進してもよい。本願の教示の好ましい実施態様によれば、工程104によって製造された相当量の細片化動物性タンパク質源は、約20 mmを超えない、より好ましくは約10 mmを超えない最大の寸法を有する。
図1は工程104を単一の工程として行っているが、本願の教示の別の実施態様において、工程104は複数の工程で実施される。例として、乳化された動物性タンパク質源を製造するために、粗粉砕(coarse grinding)及びその後に続く微粉砕(fine grinding)が関与する2工程のプロセスを用いてもよい。粗粉砕は、連続式の食肉粉砕機(例えば、Weiler & Company又はWolfking & Companyにより製造される市販のユニット)を用いて行ってもよい。このような粗粉砕は、約3 mm〜約10 mmの間のホールプレート(holeplate)の孔径を用いることにより促進され、それにより一般的にその孔径を超えない断片サイズの動物性タンパク質源が製造される。次に、微粉砕は、標準的な肉スラリー乳化ユニット(例えば、Karl Schnell又はWolfking & Companyにより製造される市販のユニット)によって行ってもよい。このような実施態様において、ホールプレートの孔径は、約1.7 mm〜約6.0 mmの間であってもよい。微粉砕工程の産出物の温度が約華氏77度〜約華氏95度の間の値の温度を超えないように留意することが重要である。そのような条件では動物性タンパク質源が加熱調理される可能性があるか、及び/又は病原菌の増殖が活性化される可能性があるためである。
工程104は、動物性タンパク質源の断片サイズを小さくすることを促進する他の技術を含んでもよい。例として、切り取った肉の断片を骨から分離するために機械的装置を用いてもよい。別の例として、動物性タンパク質源を粉砕し、タンパク質を動物性脂肪から分離するために加熱してもよい。
本願の教示の好ましい一実施態様において、工程104において動物性タンパク質源の断片サイズを小さくする前に、動物性タンパク質源を約華氏32度及び約華氏55度の間の値の温度に維持する。本願の教示の別の実施態様において、工程104の前に、動物性タンパク質源を約華氏32度以下の値の温度に維持する(すなわち冷凍する)。本願の教示のさらに別の好ましい実施態様において、工程104の前に、動物性タンパク質源を約華氏55度及び約華氏95度の間の値の温度で少なくとも15分間維持する。
次に、工程106は、一種以上の乳酸産生菌及び少なくとも一種の炭水化物エネルギー源を細片化動物性タンパク質源に導入して肉混合物を製造することを含む。細片化動物性タンパク質源に接種するために用いる細菌は、好ましくは乳酸産生菌を含む。本願の教示の好ましい実施態様によれば、細菌は、ペディオコッカス アシディラクティシ、ペディオコッカス ペントサセウス、ラクトコッカス ラクチス、ラクトコッカス クレモリス、ラクトバチルス デルブルッキー 亜種 ブルガリクス、ラクトバチルス プランタルム、ラクトバチルス ペントサム、ストレプトコッカス サーモフィラス、ラクトバチルス サケイ及びラクトバチルス カルバタスを含む群から選択される少なくとも一種を含む。本願の教示の好ましい一実施態様において、ペディオコッカス アシディラクティシ及びペディオコッカス ペントサセウスの両方を、細片化動物性タンパク質源に導入する。
工程106において、(工程104の間に動物性タンパク質源から放出された水を含む)細片化動物性タンパク質源に、一種以上の乳酸産生菌を接種する。本願の教示の好ましい一実施態様において、工程106において製造される肉混合物は、肉混合物中少なくとも約1 x 107 CFU/gを含む。本願の教示の別の実施態様において、肉混合物に少なくとも約1 x 104 CFU/g又は少なくとも約1 x 109 CFU/gを接種する。
本願の教示の好ましい実施態様によれば、工程106により製造される肉混合物は炭水化物エネルギー源を含む。炭水化物エネルギー源は、リンゴ果汁、リンゴ果汁濃縮物、デキストロース、デキストロース一水和物、デキストロース水素化物、ブドウ糖、D-グルコース、コーンシュガー、コーンシロップ固形物、加水分解されたコーンシロップ、果糖、グルコース、フルクトース、ガラクトース、キシロース、リボース、マンノース、ソルボース、異性化糖、リンゴ果肉、ハチミツ、砂糖、メープルシロップ、ナシ果汁、ブドウ果汁、オレンジ果汁、果汁、及びラクトースを含む群から選択される少なくとも一種を含んでいてもよい。工程106は、肉混合物1グラム当たり約2.5 mg〜約50 mgの間の炭水化物エネルギー源を導入することを含んでいてもよく、より好ましくは1グラムの肉混合物当たり約10 mg〜約20 mgの間の炭水化物エネルギー源を導入することを含んでいてもよい。本願の教示の特定の実施態様において、肉混合物約1質量%〜約2質量%の炭水化物エネルギー源を含む。
本願の教示の特定の実施態様によれば、工程106は、肉混合物を製造するために単一の工程において細菌及び炭水化物エネルギー源を導入することを含む。しかし、本願の教示の別の実施態様において、細菌及び炭水化物エネルギー源は、肉混合物を製造するために別々の工程において細片化動物性タンパク質源に導入される。
細菌又は細菌/炭水化物のエネルギー源の混合物は、細片化動物性タンパク質源に導入される「スターター培養」として工程106の前に調製してもよい。本願で用いられる用語「スターター培養」は、肉に固有の病原性細菌の競争的排除を促進するという有益な役割を果たす、細菌又は細菌/炭水化物のエネルギー源の混合物の組成物を意味する。従って、(下記に説明する)後に続く工程において、スターター培養は、肉スラリーのpH値の低下を促進し、十分に低いpH値が得られた場合、食品媒介病原菌を含む細菌の肉製品上での増殖を防止する。
本願の教示の一実施態様において、スターター培養は、休眠状態で凍結乾燥した細菌を含む凍結乾燥スターター培養である。凍結乾燥スターター培養中の細菌を、後に続く培養工程(すなわち、下記に説明される工程110)の間の増殖を促進するために、工程106の前に活性化(すなわち、休眠状態から生き返らせて増殖状態にする)してもよい。例として、凍結乾燥細菌(又は凍結乾燥細菌/炭水化物エネルギー源混合物)スターター培養を、水(すなわち、蒸留水又は塩素を含まない水)と、水:スターター培養が質量比で約15:1〜約40:1の間、又はより好ましくは少なくとも質量比で約25:1である比率で混合することによって活性化してもよい。スターター培養中の細菌の活性化を促進するために、水/スターター培養混合物を約15分間〜約30分間の間、及び/又は約華氏65度〜約華氏75度の温度の値で混合してもよい。特筆すべきは、熱はスターター培養の増殖を助けるのに有用であるということである。しかし、最適な発酵が起こることを確実にするために、熱量及び熱の持続時間は非常に重要である。
スターター培養中の細菌を活性化した後に、プロセス100の工程106に従って、水/スターター培養の混合物を細片化動物性タンパク質源に導入してもよい。本願の教示の特定の実施態様において、細菌の活性化は、凍結乾燥していないスターター培養においても行ってもよい。
本願の教示の別の実施態様において、一種以上の細菌及び/又は炭水化物エネルギー源を含むスターター培養を、工程106で使用するまで凍結した塊として調製し保存してもよい。凍結スターター培養は、濾過及び/又は遠心分離を用いて培養液から特定の細菌を集菌することにより調製する。その後集菌した細胞を凍結保護物質(例えば、グリセロール、乳固形物、ジャガイモデンプン、デキストロース、ジメチルスルホキシド(DMSO)、プロピレングリコール、又はスクロース)と冷却した状態で混合する。工程106の前に、凍結スターター培養を解凍して約華氏50度〜約華氏75度の間にし、その後肉混合物を製造するために細片化動物性タンパク質源に加えてもよい。本願の教示の他の実施態様において、肉混合物の製造のための調製の日と同日か又はほとんど同日にスターター培養を調製するならば、スターター培養を凍結せずに細片化動物性タンパク質源に導入する。
工程106の前に、肉混合物を貯蔵タンクに送ってもよい。本願の教示の特定の実施態様において、貯蔵タンクは、運搬箱(tote)、タンク、及びタンカートラックを含む群から選択される一種である。
次に、工程108は、肉混合物に水を加えて活性化肉混合物を製造することを含む。活性化肉混合物は、後に続く発酵工程(例えば、以下に説明する工程110)の間の乳酸産生菌の発酵を促進するために十分な成分を含む組成物として考えてもよい。しかし、本願の教示の特定の実施態様において、工程102〜106に従って製造される肉混合物は十分に活性化されている。そのような実施態様において、肉混合物は活性化肉混合物として考えてもよく、従って、工程108は必要でない。本願の教示の他の実施態様において、活性化肉混合物が所望の水分含量を有する限り、肉スラリーを製造するプロセスの間の任意の時点で水を加えてもよい。
本願の教示の好ましい実施態様によれば、約65質量%、より好ましくは約74質量%の水分含量を有する活性化肉混合物を製造するために、肉混合物に水を加える。本願の教示の特定の実施態様、つまり肉混合物が魚介類の動物性タンパク質源を含む実施態様において、水分含量は少なくとも約80%であってもよい。活性化肉混合物の水分活性は、乳酸産生菌の発酵を可能にするために十分であり、好ましくは少なくとも約0.95の値である。
本願の教示の好ましい実施態様によれば、活性化肉混合物は実質的に均一化された及び/又は実質的に液状化された状態である。本願の教示の特定の実施態様において、活性化肉混合物はポンプ送出可能である。
特筆すべきは、活性化肉混合物のpH値は約5.0よりも高く、特定の実施態様においては、約5.5よりも高く、従って動物性タンパク質源のpH値から比較的変化していない。次に説明するように、活性化肉混合物の培養中には、乳酸産生菌は、生じた肉スラリーにおいてサルモネラ属菌、特定の大腸菌株、並びに特定の酵母及びカビを含む腐敗性微生物の増殖及び/又は生存を阻害するために十分な程度にpH値が低下するような発酵条件下で乳酸を生産する。
次に、工程110は、活性化肉混合物を培養して肉スラリーを製造することを含む。本願の教示の特定の実施態様によれば、活性化肉混合物の培養を約華氏90度〜約華氏125度の間、より好ましくは約華氏105度〜約華氏125度の間の温度の値で行う。さらに、活性化肉混合物の培養を少なくとも4時間、より好ましくは、少なくとも約6時間の時間で行う。
肉スラリーを製造するための、工程110による活性化肉混合物の培養を、熱交換器、オーブン、水蒸気圧入(steam injection)、ホットプレート、電子レンジ、ジャケット式調理器(jacketed cooker)、ジャケット式ブレンダ―、スチームオーブン、赤外線オーブン、ベーキングオーブン、発熱体(elements)、対流式(convection)オーブン、伝導式(conduction)オーブン、プレコンディショナー、乾燥器(dehydrator)、圧力調理器、インピンジメント(impingement)オーブン、燻製所(smokehouse)、燻製箱(smoker)、真空調理機及び二重釜(double boiler)を含む群から選択される少なくとも一つにより促進してもよい。本願の教示の好ましい一実施態様において、肉スラリーを製造するための活性化肉混合物の培養は、活性化肉混合物をポンプ送出して熱交換器を通すことを含む。
本願の教示の好ましい実施態様によれば、工程110は、約4.7未満であるpH値を有する肉スラリーを製造する。本願の教示は、工程110における発酵中に活性化肉混合物での約5.5から肉スラリーでの約4.7未満へpH値が低下することは、主に細菌の発酵中に生産される乳酸の存在によるものであると認識している。従って、活性化肉混合物は、そのようなpH値の低下を促進するために十分な量で細菌を含む。
特筆すべきは、従来技術と異なり、本願の教示は、肉スラリー中のpH値の低下を促進するために乳酸産生菌由来以外の外因性の酸を加える工程を開示していない。本願の教示が外因性の酸を加えることに関して検討し又は許容する範囲内で、本願の教示の一実施態様において、外因性の酸の添加は、乳酸産生菌の発酵前にわずか約0.2単位までpH値を低下させる程度まで酸を加えることに制限される。
本願の教示の特定の実施態様において、肉スラリーは、少なくとも肉スラリー中約1 x 109 CFU/gの量で存在する一種以上の乳酸産生菌を含む。本願の教示の他の実施態様において、肉スラリーは、少なくとも肉スラリー中約1 x 107 CFU/gの量で存在する一種以上の乳酸産生菌を含む。肉スラリー組成物中の乳酸産生菌は、休眠状態、誘導期、生菌状態、対数増殖期、定常期、及び死滅期を含む群から選択される少なくとも一つである状態であってもよい。発酵中に生産される乳酸が肉スラリーのpH値を約4.7未満に低下させるので、病原菌の増殖及び/又は生存は実質的に阻害される(図4及び図5を参照して以下に示す)。
本願の教示は、乳酸に加えて、工程110における培養中の細菌の発酵は、肉スラリーに抗菌特性を与える他の細菌代謝産物又は他の発酵副生産物を生産することをさらに認識する。これらの代謝産物又は発酵副生産物のいくつかは肉の官能的特徴を変化させる可能性のある臭気を発する化合物であることが知られているが、本願の教示によれば、少なくともこれらのうちいくつかは肉の品質の劣化を引き起こす腐敗性細菌、特定の酵母及びカビ、並びに他の食品媒介病原菌の低減を促進する。
本願の教示の特定の実施態様において、肉スラリーは、フェニル乳酸、3-ヒドロキシフェニル乳酸、4-ヒドロキシフェニル乳酸、3-ヒドロキシプロパンアルデヒド、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、過酸化水素、エタノール、酢酸、二酸化炭素、炭酸、プロパン酸、酪酸、環状ジペプチド、シクロ(L-Phe-L-Pro)、シクロ(L P-Traps-4-OH-L-Pro)、3-(R)-ヒドロキシデカン酸、3-ヒドロキシ-5-cicドデカン酸、3-(R)-ヒドロキシドデカン酸、及び3-(R)-ヒドロキシテトラデカン酸を含む群から選択される少なくとも一種の乳酸産生菌代謝産物を含む。本願の教示の他の実施態様において、肉スラリーは、ランチビオティック(クラスII)又は非ランチビオティック(クラスII)であるバクテリオシンを含む。本願の教示の他の実施態様において、肉スラリー中のバクテリオシンは、ナイシンA、ナイシンZ、ナイシンQ、ナイシンF、ナイシンU、ナイシンU2、サリバルシンX、ラクチシンJ46、ラクチシン481、ラクチシン3147、サリバルシンA、サリバルシンA2、サリバルシンA3、サリバルシンA4、サリバルシンA5、サリバルシンB、ストレプチン、サリバリシンA1、ストレプチン、ストレプトコッシンA-FF22、BHT-Aa、BHT Ab、ムタシンBNY266、ムタシン1140、ムタシンK8、ムタシンII、smbAB、ボビシンHJ50、ボビシンHC5、マセドシン、プランタリシンW、ラクトシン5、サイトリシン、エンテロシンA、ディベルシンV41、ディベルシンM35、ババリシン、コアギュリン、ペディオシンPA-1、ムンディティシン、ピシコシンCS526、ピシコシン126/V1a、サカシンP、ロイコシンC、サカシン5X、エンテロシンCRL35/ムンディティシン、アビシンA、ムンディティシンI、エンテロシンHF、ババリシンA、ウベリシンA、ロイコシンA、メセンテリシンY105、サカシンG、プランタリシン423、プランタリシンC19、カルバシンA/サカシンA、カルノバクテリオシンBM1、エンテロシンP、ピシコインV1b、ペノシンA、バクテリオシン31、バクテリオシンRC714、ヒラシンJM79、バクテリオシンT8、エンテロシンSE-K4、カルノバクテリオシンB2、SRCAM1580、及びConcensusを含む群から選択される少なくとも一種を含む。
本願の教示の別の一実施態様によって、肉スラリーを製造する方法を開示する。方法は、特定のpH値を有する動物性タンパク質源を得る第一の工程を含む。この工程は、図1の工程102を参照して上記で説明したものと実質的に類似の方法で実施される。次に、方法は、動物性タンパク質源の断片サイズを小さくして、その前の工程で用いられた動物性タンパク質源と大体同じpH値か又はそれよりも高いpH値を有する細片化動物性タンパク質源を製造する工程を含む。この工程は、図1の工程104を参照して上記で説明したものと実質的に類似の方法で実施される。次に、方法は、一種以上の乳酸産生菌及び少なくとも一種の炭水化物エネルギー源を細片化動物性タンパク質源に導入して、その前の工程で用いられた細片化肉混合物と大体同じpH値か又はそれよりも高いpH値を有する肉混合物を製造する工程を含む。この工程は、図1の工程106を参照して上記で説明したものと実質的に類似の方法で実施される。次に、方法は、肉混合物に水を加えて、その前の工程で用いられた肉混合物と大体同じpH値か又はそれよりも高いpH値を有する活性化肉混合物を製造する工程を含む。この工程は、図1の工程108を参照して上記で説明したものと実質的に類似の方法で実施される。次に、方法は、活性化肉混合物を培養して、活性化肉混合物のpH値よりも低いpH値を有する肉スラリーを製造する工程を含む。本願の教示の好ましい実施態様において、活性化肉混合物のpH値(すなわち、培養の直前)は、約5.0よりも高く、肉スラリーのpH値(すなわち、培養後)は、約4.7よりも低い。
本願の教示の一実施態様によれば、一種以上の乳酸産生菌が少なくとも1グラムの肉混合物当たり1 x 107 コロニー形成単位(「CFU」)の一種以上の乳酸産生菌の量で肉混合物に存在する。
図2は、本願の教示の好ましい一実施態様によるプロセス200のフローチャートであり、消化された肉スラリーを製造するための特定の主要な工程を示す。以下に説明する通り、消化された肉スラリーの製造は、肉混合物を一種以上のタンパク質分解酵素で処理することにより促進される。本願で用いられる用語「タンパク質分解酵素」は、十分な消化条件下において肉タンパク質中のアミノ酸の結合を切断することができる酵素を指す。タンパク質分解酵素は、そのような方法で肉スラリーの粘度を低下させる及び/又は肉の官能的プロファイルを変える役割をしてもよい。従って、本願の教示は、肉の酵素消化により肉スラリーの均一性、流動性、液状化及び/又はポンプ送出可能性が促進されることを認識する。本願の教示は、そのような方法で、連続的な流動工程を利用する最終製品の製造プロセスを促進するが、そのような製造プロセスにおいては一定の適用速度のために肉スラリーの計量が重要であるからである。
本願の教示の好ましい実施態様によれば、図2の工程202、204、210、212、及び214 はそれらの対応する工程である図1の工程102、104、106、108、110、及び112とそれぞれ実質的に類似である。しかし、プロセス200は、消化された肉スラリーの製造を促進する追加の工程を含む。この目的を達成するために、工程202及び204を用いて細片化動物性タンパク質源を製造した後に、工程206は少なくとも一種のタンパク質分解酵素を細片化動物性タンパク質源に加えて、予備消化された細片化動物性タンパク質源を製造することを含む。
本願の教示の好ましい実施態様において、少なくとも一種のタンパク質分解酵素は、プロテアーゼ、ペプチダーゼ、エキソペプチダーゼ、及びエンドペプチダーゼを含む群から選択される酵素を含む群から選択される少なくとも一種を含む。本願の教示の他の実施態様において、少なくとも一種のタンパク質分解酵素は、スルフヒドリルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、アルカラーゼ、フレーバーザイム、プロタメックス、リキパノール、パパイン、ブロメライン、フィシン、アスペルギルス オリゼー由来の酵素、バチルス サブチリス 変種 アミロリクエファシエンス由来の酵素、バチルス リケニフォルミス由来のプロテアーゼ、並びにブタ胃由来及びニワトリ胃由来のペプシンを含む群から選択される少なくとも一種であってもよい。タンパク質分解酵素は、ブロメラインの供給源となるもの(Parchem Fine & Specialty Chemicals (New Rochelle, New York)、Nutriteck Bulk Products Division of Ultra Bio-Logics Inc. (Rigaud, QC Canada)、又はLawry's Foods, LLC (Sparks, Maryland)より、Adolph' s(登録商標)食肉軟化剤として入手可能)、又はパパインの供給源となるもの(Kroger(登録商標) (Cincinnati, Ohio)より、Kroger(登録商標) Meat Tenderizerとして入手可能)を含む、市販の食肉軟化剤の中から入手してもよい。
本願の教示の好ましい一実施態様において、活性化肉混合物中のパパインの量は、1ポンドの肉当たり少なくとも500牛乳凝固単位(Milk Clot Units)(すなわち、MCU/lb)、少なくとも1,000 MCU/lb、少なくとも1500 MCU/lb、少なくとも2000 MCU/lb、及び少なくとも5000 MCU/lbを含む群から選択される一つの量である。本願の教示の別の好ましい実施態様によれば、活性化肉混合物中のブロメラインの量は、少なくとも約200 MCU/lb、少なくとも約1000 MCU/lb、少なくとも約1400 MCU/lb、少なくとも約2000 MCU/lb、及び少なくとも約5000 MCU/lbを含む群から選択される一つの量である。本願の教示の別の好ましい実施態様によれば、活性化肉混合物中のフィシンの量は、少なくとも約200 MCU/lb、少なくとも約800 MCU/lb、少なくとも約1240 MCU/lb、少なくとも約2000 MCU/lb、少なくとも約2000 MCU/lb、及び少なくとも約5000 MCU/lbを含む群から選択される一つの量である。本願の教示の別の好ましい実施態様によれば、活性化肉混合物は、1ポンドの活性化肉混合物当たり少なくとも約1,000ヘモグロビン単位(Hemoglobin Units)(すなわち、HUT/lb)、少なくとも約2,000 HUT/lb、少なくとも約3600 HUT/lb、少なくとも約5000 HUT/lb、及び少なくとも約10000 HUT/lbを含む群から選択される一つの量でアスペルギルス オリゼー由来の酵素を含む。本願の教示のさらに別の好ましい実施態様において、活性化肉混合物は、1ポンドの活性化肉混合物当たり少なくとも約100タンパク質分解単位(Proteolytic Units)(すなわち、「PC/lb」の単位で表される)、少なくとも約300 PC/lb、少なくとも約670 PC/lb、少なくとも約1000 PC/lb、及び少なくとも約2000 PC/lbを含む群から選択される一つの量でバチルス由来の酵素を含む。
次に、工程208は、予備消化された細片化動物性タンパク質源を消化して、消化された動物性タンパク質源を製造することを含む。消化条件(例えば、培養温度及び時間)は、細片化動物性タンパク質源の消化を促進するために十分な条件である。本願の教示の好ましい実施態様によれば、工程208における消化は、細片化動物性タンパク質源の温度を約華氏130度〜約華氏270度の間の値に約24分間〜約240分間の間維持することにより行う。
工程208において消化した後、後に続く一種以上の乳酸産生菌及び少なくとも一種の炭水化物エネルギー源を消化された動物性タンパク質源に導入して、消化された肉混合物を製造することを含む工程210、及び消化した肉混合物を培養して、消化された肉スラリーを製造することを含む工程212を、図1の工程106及び110をそれぞれ参照して上記で説明したものと実質的に類似の方法で行う。図2は、消化及び培養を別個の工程において行うことを示しているが、本願の教示の特定の実施態様において、消化及び培養は、消化された肉スラリーを製造するために同時に実施される。さらに、肉スラリー又は中間産物を製造するために追加の水が必要になる範囲において、本願の教示は、追加の水をプロセス200中の任意の時点で加えてもよいことを認識する。
本願の教示に従って製造した肉スラリー又は消化された肉スラリーの物理的形態は、液状化状態、乳化状態、ポンプ送出可能な状態及び/又は流動性を有する状態を含む群から選択される少なくとも一つの状態にあると考えてもよい。本願の教示の好ましい一実施態様において、肉スラリーは半液状化状態である。本願の教示は、本明細書で説明する方法中の複数の要因がそのような一つ又は複数の状態にある肉スラリーの製造を促進することを認識する。例として、動物性タンパク質源の断片サイズを小さくすることにより、水が放出され、その後の工程において肉中のタンパク質の加水分解が促進されるが、これは一部には肉中のペプチド結合へのアクセスをより多くもたらすことによる。特に、肉の微粉砕を用いて断片サイズを小さくすることは、これらの目的にとって有用である。プロセスの間に水を加えて、肉スラリーをの流動性を増してもよい。肉のタンパク質加水分解を培養工程中に促進してよく、その培養工程において乳酸、プロピオン酸、酢酸、及び酪酸などの発酵副生産物が熱の存在下で生産される。同様に、タンパク質分解酵素を用いた消化は、動物性タンパク質の分解をさらに促進する。これらの要因は、そのような方法で半液状化された、乳化された、ポンプ送出可能な、及び/又は流動性を有する形態の肉スラリーを製造する。肉スラリーがどの程度ポンプ送出可能な形態にあるかを測定する手段は、管を通る肉スラリーの流速を決定することを含んでいてもよい。本願の教示の特定の実施態様において、肉スラリーは内径が約2インチ及び約12インチの間の値であるポンプを通して、好ましくは1時間当たり最大約100,000ポンドの活性化肉混合物の比率で送出されることができる。
本願の教示の特定の実施態様によれば、肉スラリー又は消化された肉スラリーの一部を動物性タンパク質源(例えば、図1又は図2の細片化動物性タンパク質源)に接種するために使用して、別の肉スラリーバッチを製造してもよい。この目的を達成するために、図3は、本願の教示の好ましい一実施態様による、肉スラリーを接種源として用いて別の肉スラリーを製造するためのプロセス300の特定の主要な工程を示す。本願の教示は、そのようなプロセスにより単一の容器内で複数の肉スラリー製造サイクルを実行することができ、それにより肉スラリーの工業的製造のコストを低減し、効率を向上させるという利点をもたらすことを認識する。
図3のプロセス300は、肉スラリーの一部を保持することを含む工程302で始まり、本願の教示の好ましい実施態様によれば、保持される肉スラリーは図1のプロセス100又は図2のプロセス200に従って製造されたものである。
従って、プロセス300は好ましくは肉スラリーの一部が保持されている容器と同じ容器内にて実施され、取り出した残りの肉スラリーは、貯蔵若しくはさらなる加工のために輸送してもよく、又は食品として用いてもよい。
次に、工程304は、肉スラリーの一部に細片化動物性タンパク質源を加えて、細片化動物性タンパク質源/肉スラリーの組み合わせを製造することを含む。本願の教示の好ましい実施態様によれば、動物性タンパク質源は、図1及び図2の工程101及び202をそれぞれ参照して上記で説明したものと実質的に類似の方法で得られ、図1及び図2の工程104及び204をそれぞれ参照して上記で説明したものと実質的に類似の方法で小さくして細片化動物性タンパク質源を製造する。動物性タンパク質源の種類は、工程302において保持された肉スラリーを製造するために用いた動物性タンパク質と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
次に、工程306は、細片化動物性タンパク質源/肉スラリーの組み合わせを混合して細片化動物性タンパク質源/肉混合物を製造することを含む。混合は、細片化動物性タンパク質源/肉スラリーの組み合わせに、保持された肉スラリー中に残っている乳酸産生菌の生菌を接種するために十分な程度まで行う。工程306中の混合は別個の工程として示されているが、本願の教示の特定の実施態様によれば、混合は後に続く工程308及び310(以下に説明する)と同じ期間内に行ってもよい。
次に、工程308は、細片化動物性タンパク質源/肉スラリー混合物に炭水化物エネルギー源及び/又は水を導入して、活性化細片化動物性タンパク質源/肉スラリー混合物を製造することを含む。本願の教示の好ましい実施態様によれば、工程308は、図1の工程106 及び108(水の導入に関して)並びに図2の工程210を参照して上記で説明したものと実質的に類似の方法で行う。
次に、工程310は、活性化細片化動物性タンパク質源/肉スラリー混合物を培養して、新しいバッチの肉スラリーを製造することを含む。工程310は、図1の工程110及び図2の工程210を参照して上記で説明したものと実質的に類似の方法で行ってもよい。新しいバッチの肉スラリーは、乳酸産生菌の発酵中に生産され、肉スラリーのpH値を約4.7未満に下げるために十分な量の乳酸で強化されている。本願の教示は、プロセス300に従って製造した肉スラリーの一部は、プロセス300の実施態様に従ってさらなる肉スラリー製造サイクルを行うために保持し利用してもよいことを認識する。そのようにして複数の肉スラリー製造サイクルを行ってもよく、それにより肉スラリー製造の効率を向上させ、コストを下げるという利点をもたらす。本願の教示の特定の実施態様において、肉スラリーのpH値を監視してもよく、閾値pH値(例えばpH値4.7)を下回ったら、本願の教示に従って別の肉スラリーを製造するためにプロセスを繰り返してもよい。
本願の教示に従って製造した肉スラリーは複数の方法で使用してもよい。本願の教示の特定の実施態様において、肉スラリーは、食品として摂取してもよく、又はペットフード若しくは人間用の食品中に肉製品として含んでもよい。本願の教示の好ましい一実施態様において、肉スラリーを、押出成形物(extruded)、膨張物(expanded)、レトルト、焼成物、射出成形物(injection molded)、チャブ(chubbs, chub)、冷蔵物、冷凍物、及びペットフードのおやつを含む群から選択される少なくとも一種のペットフードに加える。本願の教示の別の好ましい実施態様において、ペットフードを乾燥させてレンダリングした肉粉(rendered meal)を製造する。このような人間及びペットの食品用途の複数の例を以下に示す。
本願の教示を行う必要はないが、一種以上の嗜好性増強剤(palatant)、消化物(digest)、又は香味料(flavor)を、(例えば、不快な臭気の生成による)食品品質の変性を最小限にしながら長期間の保存を促進するために、肉スラリーを含むペットフード又は人間用食品に加えてもよい。
本願の教示に従って製造した肉スラリーは、複数の利点をもたらす。例として、約4.7以下のpHを生じさせる肉スラリー中の乳酸、並びに黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)、及びウェルシュ菌(Clostridium perfringens)などの腐敗性生物、及び病原菌の増殖を阻害する他の細菌代謝産物の存在に起因して、肉スラリーを少なくとも一成分として含む食品の保存期間は著しく延長される。本願で用いられる用語「保存期間」は肉スラリーをpH約5.0未満で、悪臭や腐敗臭がしない状態で保持することができる時間の長さを指す。悪臭又は腐敗臭は、容器に入れた発酵していない肉スラリーを約華氏90度〜約華氏125度で少なくとも約4時間〜約12時間置いておくことで示すことができる。特筆すべきは、pHの値を約5.7未満にすると、食品にある程度の保存性を与えるものの、これにより食品が常温保存可能になる訳ではない。
本願の教示の好ましい実施態様によれば、肉スラリーは、冷蔵も冷凍も必要としない条件において、少なくとも約14日間、少なくとも約4ヶ月間、少なくとも約10ヶ月間、及び10ヶ月間よりも長い期間を含む群から選択される少なくとも一つの期間である保存期間を有する。本願の教示の一実施態様において、肉スラリーは、約華氏55度〜約華氏85度の間の温度値で、約10日間〜約90日間の間の期間保存することができ、本願の教示の別の実施態様において、前記期間は約90日間〜約24ヶ月間であり、本願の教示のさらに別の好ましい実施態様において、前記期間は約24ヶ月よりも長く、前記期間の保存後、肉スラリーは人間又は動物による消費に適している状態である。さらに、肉スラリー又は肉スラリーと混合した食品は、冷凍してもよく、実質的に全ての病原菌阻害性、保存力延長性、及び健康増進性の特質を備えていてもよい。
強化された保存期間に起因して、肉スラリーは、他のものなら腐敗性細菌、特定の酵母、特定のカビ、及び病原菌の増殖を促進するような保存条件(例えば、比較的高い温度)においても変わらず食べられる状態を維持する。同様に、食品媒介病原菌の増殖を阻害する乳酸及び他の細菌代謝産物を含まない肉製品の安定性を維持するために食品の冷蔵又は冷凍が必要な範囲において、本願の教示は、延長された保存期間を維持するための冷蔵又は冷凍を減少又は削減するなど、コストを低減するという利点をもたらす。言い換えれば、肉スラリーの延長された保存期間は、肉スラリーの保存及び取扱いを著しく容易にし柔軟性を高めるというさらなる利点をもたらす。
本願の教示は、延長された保存期間を促進するための天然成分の存在に起因して、肉スラリーを含む食品は、保存料を必要としないか、より少ない保存料しか必要としない(例えば、食塩、ピロリン酸四ナトリウム、保湿剤、糖類、グリセリン、亜硝酸塩、硝酸塩、プロピレングリコール、リン酸、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸、クエン酸、乳酸、酢酸、プロピオン酸、パラアミノ安息香酸、パラベン、安息香酸ナトリウム、又は安息香酸)ことをさらに認識する。例として、乳酸を含む発酵中に生産される酸類は、無機酸よりも容易に代謝される。無機塩は食品の保存を促進させるために用いてもよいが、人間又は動物に負の影響を与える。さらに、食品中にそのような保存料が存在しないことにより、コストを低減させるだけでなく、より健康的な食用肉製品をもたらし、成分表がよりシンプルになり、より多く天然由来のものを載せられるので、消費者のトレンドに合致し、消費者にとって魅力的である。
本願の教示は、発酵プロセスの一部として、乳酸、酢酸、プロピオン酸、及び酪酸などの有機酸が加えた細菌培養から生産されてもよいことをさらに認識した。これらの有機酸は、腸の内膜の細胞にエネルギーを供給することが示されている。これらの有機酸は、(カルシウムなどの)ミネラルの吸収を向上させる、結腸におけるポリープの形成の可能性を減少させる、クロストリジウム属菌(Clostridium)、ブドウ球菌属(Staphylococcus)、大腸菌属菌(Escherichia)、及びサルモネラ属菌などの腸感染の可能性を減少させる、腸手術からの回復を増進する、大腸炎の発生率を減少させる、並びにコレステロールの合成を減少させ、低比重リポタンパク質(LDL)コレステロール及びトリグリセリドの形成を減少させることによりアテローム性動脈硬化のリスクを減少させることを含む、他の付加的な利益を有する可能性がある。また、リン酸などの無機酸は飲料中に比較的多量に使用される。過剰量のリンは、骨粗しょう症、腎不全の促進を引き起こす可能性があり、歯のエナメル質を腐食させることが知られている。要するに、食品保存プロセスの一部として有機酸を使用することは、リン酸などの無機酸よりも好ましい。
本願の教示は、保存料が存在しないという理由だけでなく、有益な細菌が存在するという理由により特定の健康上の利益を有する食品を生産するという利点をさらに認識する。例として、本明細書に開示される一種以上の乳酸産生菌株を含む肉スラリーは、一般的な腸の健康増進のために用いてもよく、特に、炎症性腸疾患(IBD)、過敏性腸症候群(IBS)、短腸症候群、短腸切除(short bowel resection)、非特異的な下痢、腸切除、潰瘍性大腸炎、セリアック病、及びクローン病に罹患している人に用いてもよい。細菌そのものの活動、又は有機酸、短鎖脂肪酸、アセテート、プロピオネート、ブチレート、ラクテート、若しくはバクテリオシンなどの発酵中に生産される代謝産物は、消化管の細菌生態系及び腸管の免疫応答を改善することが知られている。
様々な特定の実施態様が、本明細書に説明されるが、本願の開示は、開示された実施態様の様々な異なる組み合わせにまで及ぶことが意図され、本明細書に説明される特定の実施態様に限定されない。本願の開示に係る様々な実施態様は、以下の代表的な実施例と併せて読むとより良く理解される場合がある。以下の使用における本願の教示の代表的な実施例は、例示の目的で包含されるものであり、限定の目的で包含されるものではない。
[実施例1: 鶏肉スラリーを作る組成物及び方法]
実施例1の実施態様に従って、典型的な食肉処理場施設において生じるであろう、鶏肉スラリーを製造するために用いられる活性化肉混合物の組成物を示す。活性化肉混合物の組成物を表1に示す。本実施例において、機械的に脱骨された鶏肉を粉砕し、乳化して細片化鶏肉を形成した。リンゴ果汁濃縮物を加えて約5.5質量%の混合物を製造した。ペディオコッカス アシディラクティシ及びペディオコッカス ペントサセウス(Bactoferm THP, Chr. Hansen, Milwaukee, Wisconsin)並びに蒸留水(細菌約42 g/水100 g)を含むスターター培養を、細菌を活性化させるために30分間、室温(約華氏65度〜約華氏75度)で処理した。1グラムの肉混合物当たり約1 x 107 CFUの細菌を発生させるために十分な濃度で、肉混合物に活性化させたスターター培養を接種した(スターター培養約142 g/肉混合物500ポンド)。活性化肉混合物の温度を、約華氏104度〜約華氏110度の間の値にし、大体同じ温度で約8時間~約14時間の間培養し、肉スラリーを製造した。生じた肉スラリーは、約4.6のpH値を有していた。
[実施例2 ‐ 鶏肉スラリーを作る組成物及び方法]
実施例2の実施態様によれば、鶏肉スラリーを製造するために処理される、活性化肉混合物は、デキストロース及び細菌と混合された、機械的に脱骨された鶏肉を含む。実施例2の組成物の調製及び処理は、実施例1を参照して上記で説明したものと実質的に同様の方法で行った。しかし、実施例2においては、リンゴ果汁濃縮物の代わりにデキストロース(2質量%)を活性化肉混合物中の炭水化物エネルギー源として使用する。活性化肉混合物の組成物を表2に示す。実施例1に示したパラメーターと同じ条件下で培養した後、生じた肉スラリーは、約4.6のpH値を有していた。
[実施例3 ‐ 消化された鶏肉スラリーを作る組成物及び方法]
実施例3の実施態様によれば、消化された鶏肉スラリーを製造するために処理される、活性化肉混合物は、デキストロース、細菌、及びタンパク質分解酵素と混合された、機械的に脱骨された鶏肉を含む。実施例3の組成物の調製及び処理は、実施例2を参照して上記で説明したものと実質的に同様の方法で行った。しかし、実施例3においては、活性化肉混合物は、タンパク質分解酵素であるパパイン及びブロメラインも含む。活性化肉混合物の組成物を表3に示す。
市販の食肉軟化剤をパパイン及びブロメラインの供給源として用いた。タンパク質分解酵素を加えて、肉各1ポンド当たり約2.5グラムのAdolph's(登録商標) Tenderizer、及び肉各1ポンドあたり2.5グラムのKroger(登録商標)食肉軟化剤を供給した。実施例2で説明した条件と同じ条件下で処理した後、生じた消化された肉スラリーは約4.6のpH値を有していた。特筆すべきは、実施例3においては、細菌培養及び肉の消化を単一の熱処理工程にて行った。
[実施例4 ‐ 消化された牛肉スラリーを作る組成物及び方法]
実施例4の実施態様によれば、消化された牛肉スラリーを製造するために処理される活性化肉混合物は、デキストロース、細菌、及びタンパク質分解酵素と混合された牛肉片を含む。実施例4の組成物の調製及び処理は、実施例3を参照して上記で説明したものと実質的に類似の方法で行った。しかし、実施例4では、活性化肉混合物は動物性タンパク質源として(機械的に脱骨した鶏肉ではなく)牛肉片を含んでいた。培養後、生じた消化した牛肉スラリーは約4.6のpHを有していた。
[実施例5 ‐ 鶏肉スラリーについての延長された保存期間]
実施例5の実施態様に従って、活性化肉混合物を、実施例3の実施態様において説明したものと実質的に類似の方法で調製及び処理し、鶏肉スラリーを製造した。鶏肉スラリーを製造するために用いた活性化肉混合物の組成物を、表5に示す。その後、鶏肉スラリーを約華氏100度で約5日間保存し、その後約華氏60度でさらに約7日間保存した。約12日間の終わりに、鶏肉スラリーは悪臭を有していなかった。結果として、鶏肉スラリーは少なくとも約12日間の保存期間を有していた。
[実施例6 ‐ 牛肉スラリーにおける病原菌増殖の減少]
実施例6の実施態様に従って、活性化肉混合物を、実施例5において説明したものと実施的に類似の方法で調製し処理した。しかし、実施例6においては、(機械的に脱骨した鶏肉の代わりに)約1/4インチ未満の断片サイズを有する牛挽肉を動物性タンパク質源として用いた。活性化肉混合物の組成物を表6に示す。生じた牛肉スラリーを真空包装し、約華氏110度で約12時間培養した。2時間間隔毎に、細菌数(CFU/g)及びpHを評価した。
この目的のために、図4は、肉スラリーを製造する培養中のpH値(正方形の点を用いて示す)及び細菌数(円形の点を用いて示す)の両方の値を(参照数字404によって示す)Y軸にプロットし、時間を(参照数字402によって示す)X軸にプロットした折れ線グラフ400を示す。培養時間は時間単位で表す。細菌数はlog CFU/gの単位で示し、ここでlog CFU/gは1グラムの肉スラリー当たりのサルモネラ代替菌のコロニー形成単位の対数で表した値を表す。本明細書で用いる「サルモネラ代替菌」はサルモネラ属菌の代替物を指す。
実施例6の実施態様に従って、エンテロバクター アエロゲネス(Enterobacter aerogenes)ATCC 13048株及びエシェリヒア コリ(Escherichia coli)ATCC 8739株の細菌数を示す。本願の教示は、エンテロバクター アエロゲネスATCC 13048株及びエシェリヒア コリATCC 8739株が食品媒介病原菌であるサルモネラ属菌の代替物であると認識している。細菌数は、牛肉スラリー中に存在する生菌の量を表すものとして考慮してもよい。
図4に示す通り、サルモネラ代替菌培養物は、4時間から始まって次々に死滅していき、約12時間ではサルモネラ代替菌の生菌はいなかった。0時間でのサルモネラ代替菌の数は1 x 106 CFU/gを超えていたので、図4は、培養プロセスにより、12時間の培養期間の終わりには病原性生物の生存数が6 logよりも大きく減少したことを示し、サルモネラ代替菌の生菌数の急激な減少は培養約4時間から始まっていた。さらに、混合物のpHは12時間の培養を通して連続的に減少し、12時間の時点ではpHは約4.7である。約12時間の終わり時点で、培養した肉スラリーは悪臭を有していなかった。
[実施例7 ‐ 牛肉スラリー中の減少した病原菌量の維持]
実施例7の実施態様に従って、肉スラリー中の減少した病原菌量の維持を示す。実施例7において、実施例6において説明したものと実質的に類似の方法で肉スラリーサンプルを生成した。肉スラリーサンプルを約4ヶ月間、約華氏60度〜約華氏75度の間の温度で保存した。4ヶ月後、肉スラリーサンプルは悪臭を有しておらず、約4.55のpH値を有していた。
[実施例8 ‐ 豚肉スラリー中の病原菌の減少]
実施例8の実施態様に従って、豚肉スラリー中の病原菌の生存数の減少を示す。実施例8において使用した活性化豚肉混合物の調製は、実施例6において上記で説明したものと実質的に類似の方法で行った。しかし、実施例8においては、動物性タンパク質源は(牛挽肉の代わりに)断片サイズが約0.25インチである豚挽肉である。活性化豚肉混合物の組成物を表7に示す。
実施例6に示す通り、生じた豚肉スラリーを真空包装し、華氏110度で12時間培養した。2時間間隔毎に、豚肉スラリーを製造する培養中の病原菌の生存数を決定するために細菌数(CFU/g)及びpHを評価した。この目的のために、図5は、肉スラリーを製造する培養中のpH値(正方形の点を用いて示す)及び病原菌の生存数(円形の点を用いて示す)の両方の値を(参照数字504によって示す)Y軸にプロットし、時間を(参照数字502によって示す)X軸にプロットした折れ線グラフ500を示す。病原菌の生存量はlog CFU/gの単位で示し、ここでlog CFU/gは1グラムの肉スラリー当たりのサルモネラ代替菌のコロニー形成単位の対数で表した値を表す。時間は時間単位で表す。
図5に示す通り、活発な細菌培養物の増殖は約4時間まで示されたが、その後細菌の生存率は急激に減少し、12時間でほぼ1 x 103 CFU/gになった。サルモネラ代替菌の最大量は1 x 107 CFU/gよりも多かったので、培養プロセスにより病原性生物は約4 logよりも大きく減少した。混合物のpHは約8時間まで急激に減少し、その後約12時間まで徐々に減少し、その時点でpHは約4.0である。約12時間の終わりには、培養した肉スラリーは悪臭を有していなかった。
[実施例9 ‐ 豚肉スラリー中の減少した病原菌量の維持]
実施例9の実施態様によれば、豚肉スラリーは少なくとも4ヶ月間の保存期間を有していた。実施例9において、実施例8の豚肉スラリーを約華氏60度〜約華氏75度の間の温度で約4ヶ月間保存した。約4ヶ月後、培養した肉スラリーは悪臭を有しておらず、約4.55のpHであった。結果として、この培養した肉スラリー、リンゴ果汁濃縮物及びスターター培養の混合物は、少なくとも約4ヶ月間の保存期間を実証した。
[実施例10 ‐ 鶏肉スラリー中の減少した腐敗性生物量の維持]
実施例10の実施態様に従って、少なくとも約18日間の保存期間を有する鶏肉スラリーを示す。実施例10において、活性化肉混合物を、実施例3を参照して上記で説明したものと実質的に類似の方法で調製した。鶏肉スラリーを製造する活性化鶏肉混合物の組成物を表8に示す。生じた鶏肉スラリーを培養するためにプラスチック槽内に包装し、プラスチック製のふたで覆った。鶏肉スラリーを約華氏100度で約12時間培養し、その後、約華氏100度で約5日間保存し、約華氏60度でさらに約13日間保存した。約18日後、鶏肉スラリーは悪臭を有しておらず、約4.7のpHであった。結果として、この培養した混合物は少なくとも 約18日間の保存期間を実証した。
[実施例11 ‐ 消化された鶏肉スラリー中の減少した腐敗性生物量の維持]
実施例11の実施態様に従って、消化された鶏肉スラリー中の減少した腐敗性生物量の維持を示す。実施例11において、消化された鶏肉スラリーを製造するために用いられる消化された活性化鶏肉混合物の組成物及び処理は、実施例3のサンプルの調製及び処理と実質的に類似である。しかし、実施例11においては、動物性タンパク質源は、(機械的に脱骨した鶏肉のみとは対照的に)機械的に脱骨した鶏肉及び丸鶏の肉(whole chicken meat)を等質量ずつ含む。鶏肉スラリーのサンプルを、両方のタンパク質分解酵素(ブロメライン及びパパイン)を用いて、及びタンパク質分解酵素を用いないで調製し、評価した。培養した肉スラリーの組成物を表9に示す。
生じた鶏肉スラリーサンプルをプラスチック槽内に包装し、プラスチック製のふたで覆った。両方の種類の鶏肉スラリーサンプルを、約華氏100度で約8時間培養し、その後約華氏45度でさらに21日間保存した。約21日後、消化された、及び消化されていない両方の鶏肉スラリーのサンプルの臭いを評価した。どちらのサンプルも約21日後には悪臭を有しておらず、両方とも約4.7未満のpH値を有していた。結果として、両方の培養された混合物は、少なくとも約21日間の保存期間を実証した。
[実施例12 ‐ 食肉処理場における持続可能な接種の運用]
実施例12の実施態様に従って、前回の一部の肉スラリーのバッチを、新鮮な肉片に接種するために用い、最大約2週間の連続的プロセスにおいて生きた細菌培養を維持する。本実施例において、水を約華氏90度に加熱し、約1 x 107 CFU/gの細菌培養(ペディオコッカス アシディラクティシ及びペディオコッカス ペントサセウス)を加えてスターター培養を作製した。スターター培養を少なくとも約15分間平衡化し、その後接種する。十分な平衡時間の後、十分な量のスターター培養を約4000 lbsの肉(牛肉の解体処理から出た牛トリミング肉の形態)中に加え、1グラムの肉当たり約1 x 107 CFUの細菌を与える。また、約40ポンドのデキストロースを4000ポンドの肉に加え、肉中のデキストロース濃度を1%にする。細菌を肉中で少なくとも約6時間、及び約4.7未満のpHを得るために十分な時間発酵させる。約4.7未満のpHが得られた後、最大約75%の肉を、肉を入れていた容器から取り出す。取り出した肉はペットフード製造業者へと送られ、ペットフードに混ぜ込まれる。残りの肉を容器に保持し、同時に牛肉の解体処理中の牛トリミング肉から得られた新しい肉片を容器に加える。既に発酵した牛肉を新鮮な牛肉と混合し、混合物のpHを1時間毎に監視する。最初、新鮮な牛肉を導入した後は、pHは約4.7よりも高く上昇する。十分な発酵時間の後、pHは約4.7未満まで低下した。pHが約4.7未満になったら、約75%の肉混合物を再び取り出してペットフード製造業者へ輸送してペットフードに混ぜる。このプロセスを2週間にわたって繰り返す。2週間後、肉を入れていた容器を完全に空にして、清掃し、消毒して、次の2週間のサイクルのためにプロセスを再始動させる。
[実施例13 ‐ 肉スプレッドへの細菌培養の添加]
実施例13の実施態様に従って、生きた細菌培養を、細かく刻んで加熱調理した肉スプレッドと混合する。実施例13において、水を約華氏90度に加熱し、約1 x 107 CFU/gの細菌培養(ペディオコッカス アシディラクティシ及びペディオコッカス ペントサセウス)を加えて、活性化スターター培養を作製する。スターター培養を少なくとも約15分間平衡化させ、その後約1 %のデキストロースを加えて、活性化栄養強化スターター培養を作製する。活性化栄養強化スターター培養を、細かく刻んで加熱調理した肉スプレッドに混ぜ込んで安定性を付与し、食品媒介病原菌の増殖を低下させる。肉スプレッドを、薄く切った肉、チーズ若しくはピーナッツバターの追加の又は別の選択肢として、パンのトッピングに用いるためのスプレッドとして提供する。肉スプレッドは、活性化栄養強化スターター培養を接種しているために、室温の貯蔵環境において常温保存可能であり食品媒介病原菌に対して抵抗性があるという、他とは異なる特性を有する。
本願の開示の特定の実施態様が例示され説明されてきたが、発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び改変を行うことができることは当業者にとっては明らかであろう。従って、添付の特許請求の範囲においては、本発明の範囲内の全てのそのような変更及び改変を網羅することが意図される。

Claims (95)

  1. 動物性タンパク質源;
    一種以上の乳酸産生菌;
    乳酸;
    水;
    を含む肉スラリー組成物であって、
    前記肉スラリー組成物が半液状化状態であり、前記乳酸が前記肉スラリー組成物のpH値を約4.7未満に維持するために十分な量で前記一種以上の乳酸産生菌により生産される、肉スラリー組成物。
  2. 前記半液状化状態が、約20 mmの寸法を超えない相当量の前記動物性タンパク質源の最大の断片サイズを含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記相当量の前記動物性タンパク質源の最大の断片サイズが約10 mmの寸法を超えない、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記動物性タンパク質源が、鶏肉、七面鳥肉、家禽肉、牛肉、豚肉、羊肉、山羊肉、水牛肉、カンガルー肉、ウサギ肉、及び鹿肉を含む群から選択される少なくとも一種を含む、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記動物性タンパク質源が、食道、気管、肝臓、心臓、腎臓、小腸、胃、軟骨、骨、及び骨格筋組織を含む群から選択される少なくとも一種を含む、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記動物性タンパク質源が、生の、低温殺菌した、表面を焼いた、ゆでた、湯通しした、蒸し煮にした、加熱調理した、及び調理していない状態を含む群から選択される少なくとも一つの状態である、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記肉スラリー組成物が少なくとも65%の水分含量を有する、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記肉スラリー組成物が少なくとも74%の水分含量を有する、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記肉スラリー組成物が少なくとも約80%の水分含量を有する、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記一種以上の乳酸産生菌が、休眠状態、誘導期、生菌状態、対数増殖期、定常期、及び死滅期を含む群から選択される少なくとも一つの状態である、請求項1に記載の組成物。
  11. フェニル乳酸、3-ヒドロキシフェニル乳酸、4-ヒドロキシフェニル乳酸、3-ヒドロキシプロパンアルデヒド、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、過酸化水素、エタノール、酢酸、二酸化炭素、炭酸、プロパン酸、酪酸、環状ジペプチド、シクロ(L-Phe-L-Pro)、シクロ(L P-Traps-4-OH-L-Pro)、3-(R)-ヒドロキシデカン酸、3-ヒドロキシ-5-cicドデカン酸、3-(R)-ヒドロキシドデカン酸、及び3-(R)-ヒドロキシテトラデカン酸を含む群から選択される少なくとも一種の抗菌性乳酸産生菌代謝産物をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  12. ランチビオティック(クラスII)又は非ランチビオティック(クラスII)である少なくとも一種のバクテリオシンをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  13. ナイシンA、ナイシンZ、ナイシンQ、ナイシンF、ナイシンU、ナイシンU2、サリバルシンX、ラクチシンJ46、ラクチシン481、ラクチシン3147、サリバルシンA、サリバルシンA2、サリバルシンA3、サリバルシンA4、サリバルシンA5、サリバルシンB、ストレプチン、サリバリシンA1、ストレプチン、ストレプトコッシンA-FF22、BHT-Aa、BHT Ab、ムタシンBNY266、ムタシン1140、ムタシンK8、ムタシンII、smbAB、ボビシンHJ50、ボビシンHC5、マセドシン、プランタリシンW、ラクトシン5、サイトリシン、エンテロシンA、ディベルシンV41、ディベルシンM35、ババリシン、コアギュリン、ペディオシンPA-1、ムンディティシン、ピシコシンCS526、ピシコシン126/V1a、サカシンP、ロイコシンC、サカシン5X、エンテロシンCRL35/ムンディティシン、アビシンA、ムンディティシンI、エンテロシンHF、ババリシンA、ウベリシンA、ロイコシンA、メセンテリシンY105、サカシンG、プランタリシン423、プランタリシンC19、カルバシンA/サカシンA、カルノバクテリオシンBM1、エンテロシンP、ピシコインV1b、ペノシンA、バクテリオシン31、バクテリオシンRC714、ヒラシンJM79、バクテリオシンT8、エンテロシンSE-K4、カルノバクテリオシンB2、SRCAM1580、及びCONCENSUSを含む群から選択される少なくとも一種のバクテリオシンををさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  14. 一種以上のタンパク質分解酵素をさらに含み、前記動物性タンパク質源が前記一種以上のタンパク質分解酵素により消化される、請求項1に記載の組成物。
  15. 少なくとも一種の前記一種以上のタンパク質分解酵素が、プロテアーゼ、ペプチダーゼ、エキソペプチダーゼ、及びエンドペプチダーゼを含む群から選択される、請求項14に記載の組成物。
  16. 少なくとも一種の前記一種以上のタンパク質分解酵素が、スルフヒドリルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、アルカラーゼ、フレーバーザイム、プロタメックス、リキパノール、パパイン、ブロメライン、フィシン、アスペルギルス オリゼー由来の酵素、バチルス サブチリス 変種 アミロリクエファシエンス由来の酵素、バチルス リケニフォルミス由来のプロテアーゼ、並びにブタ胃由来及びニワトリ胃由来のペプシンを含む群から選択される少なくとも一種を含む、請求項14に記載の組成物。
  17. 前記肉スラリー組成物が、液状化状態、ポンプ送出可能状態、均一化された状態、流動性を有する状態、及び乳化状態を含む群から選択される一種の状態である、請求項1に記載の組成物。
  18. 前記ポンプ送出可能状態が、約2インチ及び約12インチの間の値である内径を有する管を通して、1時間当たり最大約100,000ポンドの活性化肉混合物の流速でポンプ送出されることができることを含む、請求項17に記載の組成物。
  19. 前記肉スラリー組成物が、少なくとも一種の病原性微生物又は腐敗性微生物の増殖及び/又は生存を実質的に阻害することができる、請求項1に記載の組成物。
  20. 前記少なくとも一種の病原性微生物又は腐敗性微生物が酵母又はカビを含む、請求項19に記載の組成物。
  21. 動物性タンパク質源;
    一種以上の乳酸産生菌;
    少なくとも一種の炭水化物エネルギー源;
    水;
    を含む活性化肉混合物の組成物であって、
    前記動物性タンパク質源が実質的に細片化状態であって、前記組成物が約5.0よりも高いpH値を有し、前記一種以上の乳酸産生菌が、1グラムの前記活性化肉混合物の組成物当たり少なくとも約1 x 107 コロニー形成単位(「CFU」)の細菌の量で前記活性化肉混合物上に存在する、組成物。
  22. 前記活性化肉混合物の組成物が約5.5よりも高いpH値を有する、請求項21に記載の組成物。
  23. 前記細片化状態の前記動物性タンパク質源の最大の断片サイズが約20 mmの寸法を超えない、請求項21に記載の組成物。
  24. 前記細片化状態の前記動物性タンパク質源の最大の断片サイズが約10 mmの寸法を超えない、請求項21に記載の組成物。
  25. 前記動物性タンパク質源が、低温殺菌した、ゆでた、湯通しした、蒸し煮にした、及び表面を焼いた状態を含む群の一つ以上から選択される、請求項21に記載の組成物。
  26. 前記一種以上の乳酸産生菌が、ペディオコッカス アシディラクティシ、ペディオコッカス ペントサセウス、ラクトコッカス ラクチス、ラクトコッカス クレモリス、ラクトバチルス デルブルッキー 亜種 ブルガリクス、ラクトバチルス プランタルム、ラクトバチルス ペントサム、ストレプトコッカス サーモフィラス、ラクトバチルス サケイ及びラクトバチルス カルバタスを含む群から選択される少なくとも一種を含む、請求項21に記載の組成物。
  27. 前記一種以上の乳酸産生菌がペディオコッカス アシディラクティシ及びペディオコッカス ペントサセウスを含む、請求項26に記載の組成物。
  28. 前記一種以上の乳酸産生菌が1グラムの前記活性化肉混合物の組成物当たり約1 x 104 CFUの前記一種以上の乳酸産生菌の量で前記組成物中に存在する、請求項21に記載の組成物。
  29. 前記一種以上の乳酸産生菌が1グラムの前記活性化肉混合物の組成物当たり約1 x 109 CFUの前記一種以上の乳酸産生菌の量で前記組成物中に存在する、請求項21に記載の組成物。
  30. 前記乳酸産生菌が、発酵して前記活性化肉混合物のpH値を約4.7未満に低下させるために十分な量の乳酸を生産することができる、請求項21に記載の組成物。
  31. 前記少なくとも一種の炭水化物エネルギー源が、リンゴ果汁、リンゴ果汁濃縮物、デキストロース、デキストロース一水和物、デキストロース水素化物、ブドウ糖、D-グルコース、コーンシュガー、コーンシロップ固形物、加水分解されたコーンシロップ、果糖、グルコース、フルクトース、ガラクトース、キシロース、リボース、マンノース、ソルボース、異性化糖、リンゴ果肉、ハチミツ、砂糖、メープルシロップ、ナシ果汁、ブドウ果汁、オレンジ果汁、果汁、及びラクトースを含む群から選択される少なくとも一種を含む、請求項21に記載の組成物。
  32. 前記活性化肉混合物の組成物が、1グラムの前記活性化肉混合物当たり約2.5 mg〜約50 mgの間の前記少なくとも一種の炭水化物エネルギー源を含む、請求項21に記載の組成物。
  33. 前記活性化肉混合物の組成物が、1グラムの前記組成物当たり、約10 mg〜約20 mgの間の前記少なくとも一種の炭水化物エネルギー源を含む、請求項21に記載の組成物。
  34. 前記活性化肉混合物の組成物が、少なくとも約0.95の水分活性値を有する、請求項21に記載の組成物。
  35. 前記活性化肉混合物の組成物が、少なくとも約65質量%の水分含量を有する、請求項21に記載の組成物。
  36. 前記活性化肉混合物の組成物が、少なくとも約74質量%の水分含量を有する、請求項21に記載の組成物。
  37. 前記活性化肉混合物の組成物が、少なくとも約80質量%の水分含量を有する、請求項21に記載の組成物。
  38. 少なくとも一種のタンパク質分解酵素をさらに含む、請求項21に記載の組成物。
  39. 前記少なくとも一種のタンパク質分解酵素が、プロテアーゼ、ペプチダーゼ、エキソペプチダーゼ、及びエンドペプチダーゼを含む群から選択される少なくとも一種を含む、請求項38に記載の組成物。
  40. 前記少なくとも一種のタンパク質分解酵素が、スルフヒドリルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、アルカラーゼ、フレーバーザイム、プロタメックス、リキパノール、パパイン、ブロメライン、フィシン、アスペルギルス オリゼー由来の酵素、バチルス サブチリス 変種 アミロリクエファシエンス由来の酵素、バチルス リケニフォルミス由来のプロテアーゼ、並びにブタ胃由来及びニワトリ胃由来のペプシンを含む群から選択される少なくとも一種を含む、請求項38に記載の組成物。
  41. 前記少なくとも一種のタンパク質分解酵素が、前記実質的に細片化状態の動物性タンパク質源を加水分解するために十分な量で前記組成物中に存在する、請求項38に記載の組成物。
  42. 肉スラリー組成物が、液状化状態、ポンプ送出可能状態、均一化された状態、流動性を有する状態、及び乳化状態を含む群から選択される一種の状態にある、請求項21に記載の組成物。
  43. 前記ポンプ送出可能状態が、約2インチ及び約12インチの間の値である内径を有する管を通して、1時間当たり最大約100,000ポンドの前記活性化肉混合物の流速でポンプ送出されることができることを含む、請求項42に記載の組成物。
  44. 動物性タンパク質源を得る工程;
    前記動物性タンパク質源の断片サイズを小さくして細片化動物性タンパク質源を製造する工程;
    一種以上の乳酸産生菌及び少なくとも一種の炭水化物エネルギー源を前記細片化動物性タンパク質源に導入して肉混合物を製造する工程;
    前記肉混合物に水を加えて活性化肉混合物を製造する工程;
    前記活性化肉混合物を培養して肉スラリーを製造する工程;
    を含む、肉スラリーを製造する方法であって、
    前記活性化肉混合物が約5.0よりも高いpH値を有し、前記活性化肉混合物を培養する工程の前に、前記一種以上の乳酸産生菌が、1グラムの前記肉混合物当たり少なくとも約1 x 107 コロニー形成単位(「CFU」)の前記一種以上の乳酸産生菌の量で前記肉混合物上に存在し、前記活性化肉混合物を培養する工程の後に、前記一種以上の乳酸産生菌が、前記肉スラリーのpHを約4.7以下の値に維持するために十分な量で乳酸を生産する、方法。
  45. 前記活性化肉混合物が、約5.5よりも高いpH値を有する、請求項44に記載の方法。
  46. 前記乳酸産生菌及び炭水化物エネルギーを導入する工程を前記動物性タンパク質源の断片サイズを小さくする工程の前に行う、請求項44に記載の方法。
  47. 前記動物性タンパク質源を得る工程が、前記動物性タンパク質源を食肉処理場から得る工程を含む、請求項44に記載の方法。
  48. 前記動物性タンパク質源が主にペットフード用途である、請求項44に記載の方法。
  49. 前記動物性タンパク質源の断片サイズを小さくする工程の前に前記動物性タンパク質源を脱骨する工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  50. 前記動物性タンパク質源の断片サイズを小さくする工程の前に前記動物性タンパク質源を約華氏32度〜約華氏55度の間、約華氏32度以下、及び約華氏55度〜約華氏95度の間を含む群から選択される一つの値の温度に維持する工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  51. 前記動物性タンパク質源の断片サイズを小さくする工程を、チョッパー、グラインダー、切断機、機械式骨肉分離機、脱骨機、乳化機、フレーカー、抽出機、ブロック破砕機、ビーハイブ、予備破砕機、ダイサー、及び手作業での脱骨を含む群から選択される少なくとも一種を含む細片化装置を用いて行う、請求項44に記載の方法。
  52. 前記動物性タンパク質源の断片サイズを小さくする工程が、乳化、粉砕、及び脱骨を含む群から選択される少なくとも一つを含む、請求項44に記載の方法。
  53. 前記動物性タンパク質源の断片サイズを小さくする工程により、相当量の前記細片化動物性タンパク質源の最大の寸法が約20 mmを超えない細片化動物性タンパク質源を製造する、請求項44に記載の方法。
  54. 前記動物性タンパク質源の断片サイズを小さくする工程により、相当量の前記細片化動物性タンパク質源の最大の寸法が約10 mmを超えない細片化動物性タンパク質源を製造する、請求項53に記載の方法。
  55. 前記一種以上の乳酸産生菌及び少なくとも一種の炭水化物エネルギー源を細片化動物性タンパク質に導入する工程を別個の工程で行う、請求項44に記載の方法。
  56. 前記乳酸産生菌及び炭水化物エネルギーを導入する工程の前に、少なくとも一種の前記一種以上の乳酸産生菌及び少なくとも一種の前記炭水化物エネルギー源を混合して、前記乳酸産生菌及び炭水化物エネルギーを導入する工程に用いる水ベースの混合物を製造する工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  57. 前記乳酸産生菌及び炭水化物エネルギー源を混合する工程を、約15分間〜約30分間の間の時間で行う、請求項56に記載の方法。
  58. 前記一種以上の乳酸産生菌及び前記少なくとも一種の炭水化物エネルギー源の合計質量に対する前記水ベースの混合物の質量の比率が約15:1〜約40:1の間である、請求項56に記載の方法。
  59. 前記一種以上の乳酸産生菌及び前記少なくとも一種の炭水化物エネルギー源の合計質量に対する前記水ベースの溶液の質量の比率が約25:1である、請求項58に記載の方法。
  60. 前記乳酸産生菌及び炭水化物エネルギーを導入する工程の前に、前記一種以上の乳酸産生菌及び前記少なくとも一種の炭水化物エネルギー源の混合物を凍結乾燥して、前記乳酸産生菌及び炭水化物エネルギーを導入する工程に用いる凍結乾燥スターター培養を製造する工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  61. 前記乳酸産生菌及び炭水化物エネルギーを導入する工程の前に、前記肉混合物を貯蔵タンクに送る工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  62. 前記貯蔵タンクが運搬箱、タンク、及びタンカートラックを含む群から選択される少なくとも一種を含む、請求項61に記載の方法。
  63. 前記活性化肉混合物を培養する工程を、熱交換器、オーブン、水蒸気圧入、ホットプレート、電子レンジ、ジャケット式調理器、ジャケット式ブレンダ―、スチームオーブン、赤外線オーブン、ベーキングオーブン、発熱体、対流式オーブン、伝導式オーブン、プレコンディショナー、乾燥器、圧力調理器、インピンジメントオーブン、燻製所、燻製箱、真空調理機及び二重釜を含む群から選択される少なくとも一つにおいて行う、請求項44に記載の方法。
  64. 前記活性化肉混合物を培養する工程が、前記肉混合物をポンプ送出して熱交換器を通す工程を含む、請求項44に記載の方法。
  65. 前記活性化肉混合物を培養する工程を、約華氏90度〜約華氏125度の間の温度で行う、請求項44に記載の方法。
  66. 前記活性化肉混合物を培養する工程を、華氏105度〜約華氏125度の間の温度で行う、請求項44に記載の方法。
  67. 前記活性化肉混合物を培養する工程を、少なくとも4時間である時間で行う、請求項44に記載の方法。
  68. 前記活性化肉混合物を培養する工程を、少なくとも6時間である時間で行う、請求項44に記載の方法。
  69. 前記活性化肉混合物の水分含量が少なくとも約70%である、請求項44に記載の方法。
  70. 前記肉スラリーをさらなる加工又は貯蔵のためにポンプ送出する工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  71. 前記肉スラリーをポンプ送出する工程を、約2インチ及び約12インチの間の値である内径を有する管を通して、1時間当たり最大約100,000ポンドの前記活性化肉混合物の流速で行う、請求項70に記載の方法。
  72. 前記肉スラリーを乾燥させてレンダリングした肉粉を製造する工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  73. 前記肉スラリーをペットフード又は人間用食品に加える工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  74. 前記ペットフードが少なくとも押出成形物、膨張物、レトルト、焼成物、射出成形物、チャブ、冷蔵物、冷凍物、及びペットフードのおやつを含む群から選択される少なくとも一種である、請求項73に記載の方法。
  75. 前記肉スラリーを約華氏55度〜約華氏85度の間の値の温度で保存する工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  76. 前記肉スラリーを約華氏−20度〜約華氏55度の間の値の温度で保存する工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  77. 前記肉スラリーをその後の消費、加工、又は食品への添加のために保存する工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  78. 前記肉スラリーの保存を、少なくとも10日間行う、請求項77に記載の方法。
  79. 前記肉スラリーの保存を、約10日間〜約90日間行う、請求項77に記載の方法。
  80. 前記肉スラリーの保存を、約90日間より長く行う、請求項77に記載の方法。
  81. 前記肉スラリーを約華氏55度〜約華氏85度の間の値の温度で、約10日間〜約90日間保存する工程をさらに含み、保存後の前記肉スラリーが人間又は動物による消費に適する、請求項77に記載の方法。
  82. 前記肉スラリーを約華氏55度〜約華氏85度の間の値の温度で、約90日間〜約24ヶ月間保存する工程をさらに含み、保存後の前記組成物が人間又は動物による消費に適する、請求項77に記載の方法。
  83. 前記肉スラリーを約華氏55度〜約華氏85度の間の値の温度で、約24ヶ月よりも長い時間保存する工程をさらに含み、保存後の前記肉スラリーの組成物が人間又は動物による消費に適する、請求項77に記載の方法。
  84. 動物性タンパク質源を得る工程;
    前記動物性タンパク質源の断片サイズを小さくして細片化動物性タンパク質源を製造する工程;
    少なくとも一種のタンパク質分解酵素を前記細片化動物性タンパク質源に加えて、予備消化された細片化動物性タンパク質源を製造する工程;
    前記予備消化された細片化動物性タンパク質源を消化して、消化された細片化動物性タンパク質源を製造する工程;
    一種以上の乳酸産生菌及び少なくとも一種の炭水化物エネルギー源を前記消化された動物性タンパク質源に導入して消化された肉混合物を製造する工程;
    前記消化された肉混合物を培養して消化された肉スラリーを製造する工程;
    を含む、酵素消化された肉スラリーを製造する方法であって、
    前記消化された肉混合物が約5.0よりも高いpH値を有し、前記乳酸産生菌及び炭水化物エネルギー源の導入の後に、前記乳酸産生菌が、1グラムの前記消化された肉混合物当たり少なくとも約1 x 107 CFUの細菌の量で前記消化された肉混合物上に存在し、前記消化された肉スラリーが約4.7未満の水準に維持されたpH値を有する、方法。
  85. 前記少なくとも一種のタンパク質分解酵素が、プロテアーゼ、ペプチダーゼ、エキソペプチダーゼ、及びエンドペプチダーゼを含む群から選択される少なくとも一種のタンパク質分解酵素を含む、請求項84に記載の方法。
  86. 前記少なくとも一種のタンパク質分解酵素が、スルフヒドリルプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、アルカラーゼ、フレーバーザイム、プロタメックス、リキパノール、パパイン、ブロメライン、フィシン、アスペルギルス オリゼー由来の酵素、バチルス サブチリス 変種 アミロリクエファシエンス由来の酵素、バチルス リケニフォルミス由来のプロテアーゼ、並びにブタ胃由来及びニワトリ胃由来のペプシンを含む群から選択される少なくとも一種を含む、請求項84に記載の方法。
  87. 前記予備消化された細片化動物性タンパク質源を消化する工程が、活性化細片化動物性タンパク質源を約華氏130度〜約華氏270度の間の値の温度に加熱する工程を含む、請求項84に記載の方法。
  88. 前記予備消化された細片化動物性タンパク質源を消化する工程及び前記消化された肉混合物を培養する工程を単一の工程で行う、請求項84に記載の方法。
  89. 前記予備消化された細片化動物性タンパク質源を消化する工程を、約20分間〜約240分間の間の時間で行う、請求項84に記載の方法。
  90. 前記乳酸産生菌及び炭水化物エネルギー源を導入する工程の前に、前記消化された動物性タンパク質源に水を加える工程をさらに含む、請求項84に記載の方法。
  91. 前記肉スラリーの一部を保持する工程;
    前記肉スラリーの一部に、前記又は他の細片化動物性タンパク質源を加えて、細片化動物性タンパク質源/肉スラリーの組み合わせを製造する工程;
    前記細片化動物性タンパク質源/肉スラリーの組み合わせを混合して、細片化動物性タンパク質源/肉スラリー混合物を製造する工程;
    前記細片化動物性タンパク質源/肉スラリー混合物に、前記又は別の炭水化物エネルギー源及び前記水を導入して、活性化細片化動物性タンパク質源/肉スラリー混合物を製造する工程; 及び
    前記活性化細片化動物性タンパク質源/肉スラリー混合物を培養して、前記一種以上の乳酸産生菌によって生産され、pH値が約4.7よりも低くなるために十分な乳酸で強化された別の肉スラリーを製造する工程;
    をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  92. 前記肉スラリーの一部を保持する工程の前に、前記肉スラリーのpH値を監視して、前記肉スラリーのpHが約4.7未満の値になった後に前記肉スラリーの一部を保持する工程を行う、請求項91に記載の方法。
  93. 特定のpH値を有する動物性タンパク質源を得る工程;
    前記動物性タンパク質源の断片サイズを小さくして、前記特定のpH値と同じかそれよりも高いpH値を有する細片化動物性タンパク質源を製造する工程;
    一種以上の乳酸産生菌及び少なくとも一種の炭水化物エネルギー源を前記細片化動物性タンパク質源に導入して、前記特定のpH値と同じかそれよりも高いpH値を有する肉混合物を製造する工程;
    水を前記肉混合物に加えて、前記特定のpH値と同じかそれよりも高いpH値を有する活性化肉混合物を製造する工程; 及び
    前記活性化肉混合物を培養して、前記特定のpH値と同じかそれよりも低いpH値を有する肉スラリーを製造する工程
    を含む、肉スラリーを製造する方法。
  94. 前記一種以上の乳酸産生菌が、1グラムの前記肉混合物当たり少なくとも約1 x 107 コロニー形成単位(「CFU」)の一種以上の乳酸産生菌の量で前記肉混合物上に存在する、請求項93に記載の方法。
  95. 前記特定のpH値が約5.0よりも高く、前記肉スラリーが約4.7よりも低いpH値を有する、請求項93に記載の方法。
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