JP2016515292A - 散乱マトリックス上の真空蒸着屈折率マッチング層を含む光出力結合層スタック(ocls)を有する被覆製品及び装置、及びその製造方法 - Google Patents

散乱マトリックス上の真空蒸着屈折率マッチング層を含む光出力結合層スタック(ocls)を有する被覆製品及び装置、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

特定の例示的な実施形態は、発光ダイオード(例えば、OLED及び/又はPLED)を含む装置、及び/又はその製造方法に関する。特定の例示的な実施形態は、有機金属散乱マトリックス層上に提供される真空蒸着屈折率整合層(imL)を含む光出力結合層スタック(OCLS)構造を組み込む。imLは、シリコンを含む層であってもよく、例えば、真空蒸着されたSiOxNyを含んでもよい。散乱マイクロ粒子を含むOCLS、imL、及びアノードは、装置抽出効率が、例えば、OLED装置の有機層内で発生し、ガラス基板を介して抽出される光を効率的に結合することによって大幅に改善されるように設計されてもよい。特定の例示的な実施形態において、ITO、SiOxNy屈折率整合層、OCLS散乱層、及びガラス基板の屈折率は、高い順に提供されてもよい。

Description

本出願は、2012年6月5日に出願された米国出願第13/488,779号の全体の内容を参照して組み込んでいる。
特定の例示的な実施形態は、光出力結合層スタック(optical out−coupling layer stacks)を含む被覆製品及び/又は装置、及び/又はこれらの製造方法に関する。具体的には、特定の例示的な実施形態は、OLED及び/又はその他の装置に用いるための有機金属散乱マトリックス層上に提供される真空蒸着されたシリコンを含む屈折率整合層を含む出力結合層スタック、及び/又はその関連方法に関する。
有機発光ダイオード(OLED)は発光ダイオード(LED)であって、その内部の電界発光層(emissive electroluminescent layer)は、電流にしたがって光を放出する有機化合物のフィルムである。このような有機半導体物質層は、一部の例では2つの電極の間に位置する。一般に、例えば、このような電極のうちの少なくとも1つは透明である。OLED(ポリマー及び/又は蒸発する小分子に基づく)は、場合によってテレビのスクリーン、コンピュータのモニター、携帯電話及びPDAに見られる小型又は携帯用のシステムスクリーンなどに用いられる。OLEDはまた、場合によって空間照明用の光源及び大型の発光素子に用いることもできる。OLED装置は、例えば、米国特許第7,663,311号;同第7,663,312号;同第7,662,663号;同第7,659,661号;同第7,629,741号;及び第7,601,436号に記載されており、その全体の内容は、本明細書に参照して組み込まれる。
典型的なOLEDは、2つの有機層(すなわち、電子輸送層及び正孔輸送層)を含み、このような有機層は、2つの電極の間に埋め込まれている。上部電極は、典型的に高い反射率を有する金属性の鏡である。アノードは、典型的にガラス基板によって支持される透明導電性層である。上部電極は、一般的にカソードであり、下部電極は、一般的にアノードである。インジウムスズ酸化物(ITO)は、しばしばアノードに用いられる。
図1は、OLEDの一例を示す断面図である。ガラス基板102は、透明アノード層104を支持する。正孔輸送層106は、一部の例では、適切なドーパントでドープされていれば、カーボンナノチューブ(CNT)ベース層であってもよい。従来の電子輸送及び放出層及びカソード層108,110が提供されてもよい。
電圧が当該電極に印加されると、電荷は電場の影響下にて装置内で移動し始める。電子はカソードを出発し、ホールは反対方向にアノードから移動する。このような電荷が再結合されれば、放出された分子のLUMOレベルとHOMOレベルとの間のエネルギーギャップ(E=hν)によって提供される振動数によって光子を形成し、これは電極に印加された電力が光に変換されることを意味する。異なる物質及び/又はドーパントを用いて異なる色を生成し、このような色を組み合わせることによって追加の色を得ることができる。
このような技術は、大きな視野角、速い反応時間、高いコントラスト、及びランバートプロファイル(Lambertian profile)などの好ましい特性を有する。
放出及び電荷キャリア層の電子品質はかなり向上しているが、放出された光のかなりの部分は、例えば、界面効果によって促進された導波路モード(wave−guiding modes)として、ガラス上のITOコーティング及び下層ガラス基板の両方によって捕捉される。このような非効率性のために、このような装置の一部は、通常必要とされるものよりも高い電流密度で駆動される。残念ながら、これは装置の寿命にマイナスの影響を及ぼす。このような一般的でない(non−nominal)駆動条件下でも、OLEDの発光効率は蛍光灯よりもかなり低いといえる。
実際のところ、残念ながら、平面基板上のOLEDで発生する光子の20〜30%だけが空気中に排出されるのが典型的である。活性OLED層(屈折率が550nmで約1.75)とITOアノード(屈折率が550nmで約2.0)との間で屈折率がマッチングされないために、大部分の光は全内部反射(total internal reflection)によって装置内に捕捉され、小さい一部だけがガラス基板に進入して、有用な機能を提供するために実際に空気中に放出される。
例えば、光出力結合方法によってOLED装置の光出力を改善することが好ましい。このようにすることによって、装置の寿命及び/又は全体発光効率を改善することができる。光効率を改善するための複数の技術が提案されているが、残念ながらこのような方法は、製造可能性の実用的な要件を満たすことができない。
上記のように、光抽出効率の技術を改善するためにいくつかの試みが行われている。例えば、基板表面にマイクロ屈折又は拡散構造体(例えば、マイクロレンズやピラミッド、散乱層などの配列)を添加することによって、基板から空気中への光抽出を増加させる試みがなされた。OLEDスタックの反射率によって、基板から空気中への光抽出は、典型的に最大30%まで大幅に増加させることができる。しかし、残念ながら、このような構造体は、非常に壊れ易い傾向がある。
また別の試みは、単色発光装置に関連するものである。このような装置では、基板に放出される光の角度分布は、(例えば、マイクロキャビティ効果による)OLEDスタックの層の厚さに依存する。適切な設計によって、基板の脱出円錐(エスケープコーン)内の光量を増加させることができ、外部効率も設計波長で最大40%まで到達することができる。
さらに別のアプローチは、「有機モード」の利用を伴うものであり、これは規則的な又はランダムの散乱構造体をOLEDスタック内に導入することで生じた光子の約50%を示す。しかし、アノードが粗く、装置性能に悪影響を及ぼす局所電流のホットスポットが生じ得る可能性があるので、電気的性能に対して生じ得る負の影響の観点から、欠点がある。
持続的な課題としては、有機モードが基板モードに転換されるように、ガラス基板と有機層の屈折率を一致させる試みが含まれる。基板に抽出された光量は、実際、少なくとも理論的に2倍〜3倍程増加し得る。
OLEDは、高い反射率カソードを有し、十分な厚さであることを条件として、OLEDの内側で発生する光子の80%が高屈折率基板に抽出できる。しかし、このような光を、上述した方法のうちの1つに戻らずに空気中に出力結合するには、依然として残された問題が存在する。
図2は、OLED装置の概略図に関連して、異なる主要な光モードを示す。図2の点線は、脱出円錐(エスケープコーン)を示す。図から分かるように、主要なモードは、空気中に実際に放出する光の一部である、空気中の光モード(A)と、透明なガラス基板内で移動して捕捉される光の一部である、基板中の光モード(B)と、有機層及び高屈折率ITOアノードの内側に移動して捕捉される光の一部である、有機層及び/又はITO内に捕捉された光モード(C)とを含む。ガラスがより厚い及び/又はより吸収性のある場合は、より多くの「Bモード」がありうることが理解される。カソード内でプラズモン損失に関するまた別の成分があるが、これは、図2の概略図に示されていないことに留意する。すなわち、表面プラズモンモードでは、光は有機カソードの反射物の界面で捕捉される(しばしば、有機物質とアルミニウムとの界面)。故障モードは、光がガラス基板を介して放出する下部放出OLED装置で典型的なものである。
上記を考慮すると、OLED装置の発光効率を改善するための技術が当技術分野で求められていることを理解できる。
特定の例示的な実施形態の一態様は、導波路モードを減少させることを目的とした、基板(例えば、ガラス基板)上の光出力結合層スタック(OCLS)に関する。
特定の例示的な実施形態のまた別の態様は、OLEDで高い発光効率を達成するための拡張技術(scalable techniques)に関する。
特定の例示的な実施形態のまた別の態様は、有機金属散乱マトリックス層上に提供される真空蒸着屈折率整合層(imL)を含むOCLS構造体に関する。特定の例示的な実施形態において、imLは、シリコンを含む層であってもよく、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、及び/又はシリコン酸窒化物を含んでもよい。特定の例示的な実施形態において、imLは酸素が勾配してもよく、それにより屈折率が勾配してもよい。
また別の例示的な実施形態は、OLED又はその他の装置のための統合されたアノードガラス板に関する。統合されたアノードガラス板は、ソーダライム系ガラス基板、OCLS、及びITOなどを含むアノードを含んでもよい。特定の例示的な実施形態において、OCLSは、前の段落で述べられているように構造化されてもよい。
特定の例示的な実施形態において、被覆製品を製造する方法が提供される。ベース散乱マトリックス層が、例えば、高屈折率物質の有機金属キレート及びシロキサン溶媒を含むベース散乱マトリックス層の前駆体で、ガラス基板上に直接又は間接的に湿式適用される。湿式適用されたベース散乱マトリックス層が硬化される。前記硬化ベース散乱マトリックス層上に、シリコンを含む屈折率整合層(例えば、SiOxNy又はそれを含む)を間接的に又は直接的に真空コーティングする。前記屈折率整合層上にアノード層(例えば、ITO又はそれを含む)を直接的に又は間接的に真空コーティングする。前記硬化ベース散乱マトリックス層は、屈折率が1.55〜1.75(例えば、1.6〜1.7)であり、前記屈折率整合層は、屈折率が1.7〜1.9であり、前記アノード層は、屈折率が1.9〜2.1である。特定の例示的な実施形態によれば、ガラス基板は、屈折率が1.6未満であってもよい。
特定の例示的な実施形態によれば、追加の平坦化層、GLBを含む層は、ベース散乱マトリックス層上に配置されてもよく、屈折率整合層は、GLBを含む層上に直接配置され、GLBを含む層に接触する。
特定の例示的な実施形態において、電子装置を製造する方法が提供される。本明細書に提供される実施例の方法によって製造される被覆製品(例えば、統合された陽極板)が提供される。アノード層がパターニングされる。電子装置の製造時に、パターニングされたアノード層上に正孔輸送層、放出層、及び反射カソード層を順に配置する。
発光層は、電子輸送及び放出層であってもよく、特定の例示的な実施形態において電子装置は、OLEDベース装置であってもよい。その他の例示的な実施形態において、電子装置は、PLEDベース装置であってもよい。
特定の例示的な実施形態において、被覆製品が提供される。被覆製品は、ガラス基板と;前記ガラス基板上に直接的又は間接的に湿式適用されるベース散乱マトリックス層(前記ベース散乱マトリックス層は、有機金属キレートハイブリッドマトリックスを含む等方性層のマトリックス及びその内部に分散した散乱体を含む)と;前記ベース散乱マトリックス層上に直接又は間接的にスパッタ蒸着されるシリコンを含む屈折率整合層と;前記屈折率整合層上に直接又は間接的にスパッタ蒸着される透明導電性コーティング(TCC)と;を含むことができる。前記ベース散乱マトリックス層は、屈折率が1.6〜1.7であり、前記屈折率整合層は、屈折率が1.7〜1.9であり、前記TCCは、屈折率が1.9〜2.1である。
特定の例示的な実施形態によれば、硬化ベース(cured base)散乱マトリックス層は、厚さが約3〜20(例えば、好ましくは3〜10、場合により5)ミクロンであってもよく、かつ/又は平均表面粗さ(Ra)が4nm未満であってもよい。厚さは、一点で亀裂ができる時まで増加し得ることを留意する。
特定の例示的な実施形態において、電子装置が提供される。電子装置は、ガラス基板と;前記ガラス基板上に直接的又は間接的に湿式適用されるベース散乱マトリックス層(前記ベース散乱マトリックス層は、硬化する場合に厚さが約3〜20(例えば5)ミクロンであり、有機金属キレートハイブリッドマトリックスを含む等方性層のマトリックス、及びその内部に分散する高屈折率の光散乱体を含む)と;前記ベース散乱マトリックス層上に直接又は間接的にスパッタ蒸着されるシリコンを含む屈折率整合層と;前記屈折率整合層上にスパッタ蒸着される第1透明導電性コーティング(TCC)と;を含むことができる。前記ガラス基板、前記ベース散乱マトリックス層、前記屈折率整合層、及び前記第1TCCの屈折率は、前記ガラス基板から、各層で増加させてもよい。前記第1TCC上に正孔輸送層、発光層、及び反射第2TCC(例えば、カソード)が順に配置されてもよい。
特定の例示的な実施形態によれば、屈折率整合層は、シリコン酸窒化物を含んでもよく、任意に厚さが少なくとも200nmであってもよく、第1TCCは、アノードであってもよく、任意にITOを含んでもよく、第2TCCは、カソードであってもよく、Al、Ag、Pd、Cu、及び/又は、その他、又はこれらの組合せを含んでもよい。
これら及びその他の実施形態、特徴、形態、及び利点は、また他の実施形態を作るために任意の好適な組合せ又は下位組合せにおいて組合せることができる。
これら及びその他の特徴及び利点は、図面と共に例示的な実施形態の詳細な説明を参照することによって、より完全に理解することができる。
OLEDの一例を示す断面図である。 OLED装置の概略図に関連して、異なる主要な光モードを示す。 波長及び入射角の関数として特定の例示的な実施形態の屈折率整合層マトリックスの効率を示す。 異なる相互距離間隔、及び異なるゼータ電位を有する単分散散乱体を概略的に示す。 異なる相互距離間隔、及び異なるゼータ電位を有する単分散散乱体を概略的に示す。 特定の例示的な実施形態に関連して1つの散乱体の散乱効率をプロットしたグラフである。 特定の例示的な実施形態に従って、異なる散乱角でグラフの下半分にΓ(φ)及びグラフの上半分にΓ(θ)の半分の角度分布を示す。 特定の例示的な実施形態により散乱体を有するマトリックスを分配する、スロットメニスカスコータの概略図である。 解決すべき光捕捉問題のグラフ形態である。 特定の例示的な実施形態によるOLED装置の概略的断面図である。 図8の例に示されたOCLSシステムの拡大図である。 異なる散乱体密度において波長の関数として半球について積分した理論上の発光効率を示すグラフである。 2つの例示的なPLED装置からの実際の放出スペクトルをプロットしたグラフである。 特定の例示的な実施形態によってOLED装置を製造するための例示的な方法を示すフローチャートである。 Siを含有するターゲット、RFマグネトロンスパッタリング、及びアルゴン、窒素及び酸素ガスの混合物を用いるスパッタ蒸着チャンバ内の酸素含量の関数として特定の例示的な実施形態のSiOxNy屈折率整合層の屈折率の変化を示す。 特定の例示的な実施形態により統合された陽極板の断面図である。 特定の例示的な実施形態により統合された陽極板の断面図である。 特定の例示的な実施形態により生成されたサンプルの光学顕微鏡写真である。 特定の例示的な実施形態により生成されたサンプルの光学顕微鏡写真である。 特定の例示的な実施形態により生成されたサンプルの光学顕微鏡写真である。 特定の例示的な実施形態によって製造された、厚さ5ミクロンのベース散乱マトリックス層の、原子力顕微鏡を用いて試験した表面形態特性を示す。 特定の例示的な実施形態によって製造された、厚さ5ミクロンのベース散乱マトリックス層の、原子力顕微鏡を用いて試験した表面形態特性を示す。 特定の例示的な実施形態によって製造された、厚さ5ミクロンのベース散乱マトリックス層の、原子力顕微鏡を用いて試験した表面形態特性を示す。 特定の例示的な実施形態によって製造された、空気中にて200℃で1時間の間アニールされた、ガラス基板上のBSM層の原子力顕微鏡写真である。 QUV露出前後の、特定の例示的な実施形態によって製造された、ガラス基板上のBSM層の透過スペクトルを示す。 複数の角度で測定される、特定の例示的な実施形態によって製造された、ガラス基板上のBSM層の透過スペクトルを示す。 特定の例示的な実施形態によって製造された、サンプルPLED装置の断面図である。 特定の例示的な実施形態によって製造された、サンプルPLED装置、及び対照PLED装置の電流密度の関数として輝度曲線を示すグラフである。 特定の例示的な実施形態によって製造された、サンプルPLED装置、及び対照PLED装置の輝度レベルの関数として発光効率を示すグラフである。
有機発光ダイオード(OLED)から放出する相当量の光は複数の層及び界面(例えば、発光アノード、アノードガラス、及びガラス空気界面)内で全内部反射(TIR)の結果、捕捉できる。放出される光の約50%だけガラス基板内にあって、捕捉された光は、アノード/有機層/カソード層スタック内で吸収されることが観察された。特定の例示的な実施形態は、前方光散乱の改善を助けるように、ガラスの片側又は両側上に全内部反射(TIR)破壊媒体だけでなく屈折率整合層を結合することによって光抽出効率を向上させる。例えば、従来のOLED構造体のモデルは、ミー・ローレンツ(Mie−Lorenz)理論に基づいて開発され、このようなモードに基づけば、Sマトリックスについて解くことによって、前方ミー散乱(Mie Scattering)をシミュレーションして最適化することができる。カソードが完全な反射物質であれば、散乱体の半径、散乱体屈折率プロファイル、マトリックスと散乱体との間の屈折率、及び散乱体の濃度が慎重に選択される場合、TIRによって捕捉された光は略100%抽出されることができる。光抽出は、式、Γ/Γ=ηimL×ηによって定義される。特定の例示的な実施形態は、このようなアプローチ方法を利用し、OCLS層のスタックシステムを伴う。高屈折率マトリックス内の球状の散乱体の場合に有益な効果を支持するためのデータが提供される。固体状態光源と共に特定の例示的な実施形態が用いられ得るが、本明細書に記載した例のアプローチ方法は、特定の立体角上に分布した光源に対する光抽出が必要であったり、望ましかったりするその他の適用において、追加的に、または代わりに用いてもよい。
上記のように、特定の例示的な実施形態は、例えば、光出力結合層スタック(OCLS)システムを介してOLED装置の発光効率を改善するのを助ける。OCLSは、例えば、ガラスに別に結合された光を増加させるのを助けるため、ガラスとITO/有機スタック(及び/又はポリマーLEDスタック)の間の屈折率整合層を提供することを助けることができる。OCLSによるミー類似散乱(Mie−like scattering)は、例えば、同相(in−phase)結合を破壊することによってガラス内の導波路モードを阻止するのを助けることができる。関連する方法では、スペクトル分散が低減しても、ミー類似前方散乱が増加することができる。
例えば、Γ(Ω,k)は、ガラス表面に入射する光子フラックスとして定義することができ、Γ(Ω,k)は、空気中の出力フラックスとして定義することができ、記号Ω及びkは、それぞれ、立体角及び波動ベクトルである。比率はηimL×η(Ω,k)倍程増加し、ηはOCLSマトリックス/隣接平坦化部の屈折率整合効率であり、ηは散乱効率である。全体のフラックス出力は、全体の位相空間上に二重積分
∫∫ Гi (Ω, k) ηimL x ηs (Ω, k) d Ω dk
を計算することによって算出されてもよい。しかし、このようなモデルに基づいて、必須条件は、生成物ηimL×η>1であることが分かる。下に記載した特定の例示的な実施形態は、どのようにしてこのような実施が可能であるかを証明する。
OCLSは、特定の例示的な実施形態における多層システムであってもよく、その機能性は、少なくとも部分的に、どのようにしてその様々な成分が最適化されて所望の性能を達成するかに基づいている。特定の例示的な実施形態において、OCLSは、分散した球状の散乱体を含むマトリックス層コアを備えた厚い等方性層のマトリックス、及び任意の平坦化層を含むことができる。このような成分の各々は、以下にて詳細に記載される。
上記のように、OCLSは、例えばガラスとアノードとの間に位置する厚い等方性層のマトリックスを含んでもよい。このような層は、好ましくは1.7超過、さらに好ましくは1.8〜1.9、一部の例では潜在的にそれ以上の、高い屈折率を有する有機金属キレートハイブリッドを含んでもよい。吸収係数は、一部の例では0に近くてもよい。マトリックス層の化学的性質は、例えば、米国特許第8,357,553号に記載されており、その全体の内容は、参照して本明細書に組み込まれる。
米国特許第8,357,553号に記載されるように、特定の例示的な実施形態は、ポリマーチタン二酸化物及び/又はポリマージルコニアベースシステムに基づくハイブリッドコーティングシステムを伴ってもよい。有機無機ハイブリッドポリマー溶液は、まずチタンアルコキシドをキレート剤と反応させて、反応性が高い4配位体チタン種を反応性が少ない6配位体種に変換することによって製造される。その他、所望のポリマー成分は、その後、安定したチタン含有溶液に添加されて完全に混合されてもよい。安定化の結果、ハイブリッドポリマー溶液は、室温で6ヶ月まで安定であることができ、色及び粘度の変化はごくわずかに過ぎない。ハイブリッドポリマー溶液は、基板上に所望の厚さでスピンコーティングされたり垂直スロットコーティングされてもよい。
チタン二酸化物リッチフィルムは、約250℃未満の上昇温度でハイブリッドコーティングを熱分解することによって生成された。得られた乾燥フィルムは、0.2μm〜約4μm以上程に薄く製造されてもよい。このようなフィルムは、優れた透明性を有し、硬化温度が300℃以上の場合に屈折率が全体可視領域で約1.90以上であってもよい。厚さが300nmを超える亀裂のないフィルムは、単一コーティングを適用して得られた。より厚いフィルムを得るのに多重コーティングを適用することができ、SEM断面写真において2つの連続コーティングの間に明らかな界面が見られなかった。ハイブリッド高屈折率フィルムは、機械的に強固であり、熱及びUV照射に露出した際に安定して、様々な光学用途に適用可能である。物質は、半導体物質と互換性がある。
特定の例示的な実施形態において、有機無機ハイブリッドポリマーは、エチレン酢酸ビニール(EVA)、シリコーン、アラミド、などのような積層媒体に導入されてもよい。これにより、真空結合又は脱気を使用でき、場合によってオートクレーブは使用されない。
選択された有機ポリマーは、複数のヒドロキシ官能基を含有した。これは、ポリマーとチタン二酸化物との間の1次又は2次化学的結合を可能にすることで、位相相溶性(phase compatibility)及び高度な分散を促進させるために、そのように選択された。キレート化ポリ(ジブチルチタネート)ポリマー及び有機ポリマーは、これらの高い透明度及び屈折率分散曲線によって示されるように溶液及び硬化されたフィルム内において、全て又は実質的に全ての比率に対応している。一般に、1.9以上の屈折率は、厚さ0.4μmに対して550nmで得られる。0.4μmのような薄いフィルムであっても、任意の無機発光ダイオード上に蒸着される場合、屈折率が高い物質からの光出力結合を、かなり、典型的には70%の増分範囲で顕著に向上させる。
無機系前駆体が提供される。特定の例示的な実施形態において、無機系前駆体は、例えば、チタンアルコキシド、チタン系リン酸複合体などのようなチタン系前駆体であってもよい。無機系前駆体は、コーティングされる装置及び/又は基板上に直接又は間接的に蒸着してもよい。例えば、特定の例示的な実施形態において、チタンアルコキシド系前駆体は、原子層蒸着(ALD)によって蒸着されてもよく、チタン系リン酸塩層が印刷されるなどしてもよい。勿論、その他の高屈折率無機物質は、特定の例示的な実施形態においてチタンの代りに又は共に使用できることが理解されよう。
キレートが形成されてもよく、有機成分が任意の添加剤と共に添加されてもよい。特定の実施形態において、キレートは、サリチル酸であってもよい。特定の例示的な実施形態において、有機成分は、樹脂、シリコーン、ポリイミド、ポリアミドなどであってもよい。任意の添加剤が導入されてもよい。例えば、その他の無機物質(例えば、チタン系前駆体の代りに又は共に)は、屈折率を調整するために導入されてもよい。実際、屈折率は、ジルコニア、シリカ、及び/又はケイ酸塩などを選択的に含むことによって上方又は下方に調節されてもよい。光散乱素子及び/又は熱分散素子が導入されてもよい。光散乱剤(lighter scattering agent)及び熱分散剤として機能する一つの例の物質は、ホウ素窒化物である。可塑剤はまた、特定の例示的な実施形態において含まれてもよい。
キレート化チタン系前駆体及び有機成分は、有機無機ハイブリッド溶液を形成するために架橋してもよい。一例では、チタンアルコキシドは、キレート剤と反応して4配位体のTi種を反応性の低い6配位体種に変換し、例えば、キレート化ポリ(ジブチルチタネート)を形成する。勿論、その他のチタン酸塩は、本発明の異なる実施形態で形成及び/又は使用されてもよい。ハイブリッドポリマーは、特定の例示的な事例において、ヒドロキシを含む有機樹脂とキレート化ポリ(ジブチルチタネート)を共に混合することによって形成されてもよい。特定の例示的な実施形態において、有機及び無機成分は、同一の重量%で提供されてもよい。特定の例示的な実施形態において、有機及び無機成分は、60/40の重量比で提供されてもよい。勿論、本発明の異なる実施形態において、その他の比率及び/又は百分率が可能である。
特定の例示的な実施形態において、ハイブリッド溶液は、かなりの液相であってもよい。このような場合、ハイブリッド溶液は湿式適用されたり、垂直スロットメニスカスコーティングされたり、又は所望の厚さで別様に提供されてもよい。例示のコーティング技術は、例えば、米国特許第6,383,571号に記載され、その全体の内容は、本明細書に参照として組み込まれる。しかし、特定の例示的な実施形態において、例えば、圧出され得るさらに高い粘性のハイブリッド積層体(例えば、無機物質及び/又はEVA、シリコーン、アラミドなどのような有機結合剤内に含まれるその他の物質)を提供することが好ましい場合がある。高い粘性のハイブリッド積層体は、「きれいな」又は「あまり汚れていない」適用の点で好ましい場合がある。
コーティングされたハイブリッドポリマー又は積層体は、乾燥及び/又は硬化される。乾燥及び/又は硬化は、溶媒及び水の除去を助け、特定の例示的な実施形態において有機物質より多い無機物質を残し得る。乾燥は約250℃未満の第1上昇温度で発生し得る一方、硬化は約300℃以上の第2上昇温度で発生してもよい。特定の例示的な実施形態は、このような及び/又は任意のその他の適切な温度において乾燥及び硬化のうちの1つ又は両方を含んでもよい。
したがって、このような例の基礎配合、架橋、及び硬化ステップを要約すると、キレート化Ti系前駆体を樹脂結合剤と接触させて;樹脂結合剤及びキレート化Ti系前駆体が架橋されて;溶媒は、加熱工程を介して蒸発され、硬化されたフィルムは、基板(例えば、フィルム、丈夫な表面、ガラスなど)に取り付けることが分かる。このようにする上で、(a)少なくとも1つのLEDの上の基板上に有機無機ハイブリッド溶液を湿式適用するか、又は(b)有機無機ハイブリッド溶液をキャリア媒体に導入した後にキャリア媒体を少なくとも1つのLEDの上の基板上に圧出する。有機無機ハイブリッド溶液は、例えば、コーティング形成時、基板上に配置された後に硬化する。
マトリックスのレオロジー性は、マトリックスが、領域キャスティング又はスロットメニスカスコーティングによって大型ガラスの上に分配され、例えば、熱及び/又はUV露出によって早く硬化され得るようにすることが好ましい。硬化する場合、アノード(例えば、ITO含む)及び発光(例えば、有機)層に効果的に屈折率整合させるのを助けることができる。いくつかの場合、OCLSのこの部分は、厚さが10〜100μmであってもよい。この層の平滑度は、好ましくは、ほぼガラス平滑度の程度であり、RMS粗さは1.0nm以下であり、さらに好ましくは約0.5nm以下である。
マトリックス遂行経路のうち1つの経路は、ガラス質ポリマー単量体を用いることであり、ここにチタン、ハフニウム、及び/又はジルコニウムオキソクラスタを添加する。10〜30重量%のZr(OMc)12の存在下で単量体の重合が行われれば、例えば、高い屈曲強度及びガラス基板に対する非常に優れた接着力を有する、透明な高屈折率フィルムが生成される。適切な界面活性剤及び結合剤を用いれば、スロット分配均一性を助けることができる。Ti1616(OEt)32クラスタの有機表面は、アルコール分解によって選択的に改質できる。これにより、新しい機能性クラスタTi1616(OEt)32−x(OR)xが生成され、ここで、Rは、メタクリレート又はスチレンであってよく、xは、例えばpHによって4から16の辺りの範囲となる、改質されたアルコキシの数である。
したがって、得られたマトリックスは、ポリマーの利点(例えば、加工性、屈曲強度など)と無機ビルディングブロックの利点(例えば、遷移アルカロイドの場合、高い屈折率と薬品不活性、熱と環境安定性)を結合する。屈折率整合層(imL)は単独で、0に近い入射角で優れた出力結合効率を有し、また角度に依存性がある。
図3は、波長及び入射角の関数として特定の例示的な実施形態のimLマトリックスの効率を示す。例えば米国特許第8,357,553号によって、図3のデータが生成される上で、500nmで1.9の屈折率、及び金属有機ポリマーに典型的な分散が用いられた。
マトリックス層コアは、一緒に凝集しないように好ましくは分散している概ね球状の散乱体を含む。好ましく使用される散乱体コロイドのゼータ電位は、システムの良好な安定性のために高く、一部の例では70mVを超過する。周知のように、ゼータ電位はコロイド系で界面動電位(electro−kinetic potential)を意味する。ゼータ電位は、分散媒体と分散粒子に付着した流体の固定層の間の電位差である。当業者は、一般的に高荷電の表面と低荷電の表面を分離する値として25mVを考慮する。ゼータ電位値は、場合によってコロイド分散安定性に関連して、例えば、高い値でさらに高い安定性を示すことに留意する。このようなゼータ電位値は、散乱体の充填密度は、球状粒子が約3球径(又は6r)の粒子間距離dを有し単分散されるようにする値の範囲内にあることを保証するのにも役立つ。このような条件が満たされれば、これらの粒子の分離は十分に大きくなり、二次波の各粒子を励起させるフィールドに対する寄与は、外部フィールド(external field)よりはるかに小さくなる。
したがって、全体の散乱されたフィールドは、個別の独立的な散乱体によって生成される散乱されたフィールドの合計に近似してもよい。このような方法は、単一散乱イベントと呼ばれる。この方法では、それぞれの散乱体は、好ましくは最も近い隣接したファーフィールド内に位置し、好ましくはシステム位相関係はない。一つの例外は、一般的に常に結合している完全な前方散乱の場合である。他の極端な状態(extreme)では、粒子の密度が大きい場合、各粒子はすでに他の粒子によって散乱された光を散乱させる。この条件は、散乱を拡散して、これは大きい後方散乱体の反応を有することができる。このような散乱を拡散する状態は、閾値限界を散乱体密度に設定することによって促進することができる。したがって、散乱体が、表面の静電荷を有し、かつ予め硬化されたマトリックス層内に配置される場合、粒子の分離の維持を助けるように、生成される。散乱体は、光学的に柔らかいが、低誘電率材料(例えば、中間未満の屈折率、例えば、およそ1.3〜1.7)で製造することができ、ns/nl=m<1である。しかし、その他の例示的な実施形態においてm≧1になるような値を用いることもできる。
図4a及び図4bは、異なる相互距離間隔s、異なるゼータ電位を有する単分散散乱体を概略的に示す。図4aにおいて、相互距離間隔sは3dより大きく、1つの散乱体を保証するのに役立つ。図4aにおいて、ゼータ電位は高く、例えば、75mVを超過する。一方、図4bは、高屈折率等方性マトリックス内で凝集したりクラスタ化された散乱体を示す。図4bにおいて、ゼータ電位は低く、例えば、約10mVである。
図5aは、特定の例示的な実施形態に関連して1つの散乱体の散乱効率をプロットしたグラフである。グラフは、x=2πrm/λの関数であり、π、r、及びλは、一般的な意味を有し、mは、相対的な屈折率比(ns/nm)である。1つの散乱体イベント方法において、全体散乱体関数は、所定の体積において全ての散乱体の合計である。図5bは、特定の例示的な実施形態に従って、異なる散乱角で、グラフの上半分にΓ(θ)、及びグラフの下半分にΓ(φ)の半分の角度分布を示す。2つの関数は、実質的に水平軸に対して対称である。したがって、図5bから、散乱分布関数の(i)極性(上半分)、及び(ii)方位角(下半分)の2つの半曲線があることが分かる。プロット(i)は、曲線のx軸に対して基本的に反射することによってその全体が描かれ、プロット(ii)についても同様であることが分かる。各半分のプロットは、実質的にx軸に対して対称であるため、全体散乱関数が作用する寸法が伝達される。
図6は、特定の例示的な実施形態によって散乱体を含むマトリックスを分配するスロットメニスカスコータの概略図である。図6の実施形態において、コータは、基板600がコータに対して相対的に移動するときに停止しているが、これは、常に異なる例示的な実施形態において、このようになる必要はない(例えば、コータは基板600が停止する場合に移動してもよい)。コーティングされる物質が注入口602でコータ内部に挿入される。過剰の物質がキャビティ604内で少なくとも一時的に保持され、残りはスロット606の下部に進行する。スロット606の幅(h)は、スロット出口610に最も近いメニスカス608の形成を助ける。
勿論、特定の例示的な実施形態において、より高い又はより低い分離が提供されてもよいことは理解されるであろう。異なる例示的な実施形態において、散乱体は、必ずしも完全な球形である必要はなく、その他の形状(例えば、目の形の球体、楕円形の球体など)を用いることができる(かつ潜在的に「混合及び適用される」)。シリンダを使用してもよく、一部の例としては、例えばこのような異等方性の結果として有益性が証明される。
任意の平坦化層は、硬化マトリックス及び散乱層上にオーバーコーティングされてもよい。平坦化層は、亜鉛系キレート(例えば、ZnOを含むポリマー層)を含んでもよく、散乱層から残っている粗さをアニールするのを助けることができる。このような層は、スロットメニスカスコータによって分配されて、熱及び/又はUVによって硬化してもよい。硬化後、ZnOを含むポリマー層はまた、その上に配置されたアノードのシードとして作用するのを助けることができる。例えば、このような平坦化層は、例えば、MSVD又はその他の適切な工程によって蒸着されるITOを含むフィルムに対するシードとしての役割をすることができる。したがって、平坦化層は、ITO蒸着及び加工技術と適合性がある。
したがって、透明導電性酸化物(TCO)、例えば、ITOなどは、平坦化層上に直接又は間接的に配置されてもよい。このようなTCOは、最終OLEDスタックが好ましい光電方式で機能することを保証するのを助け得る。しかし、全ての例示的な実施形態において、TCO層は、OCLSの一部であると考慮される必要はない。
OLED装置において、光捕捉の理解を助けるための1つの自然なモデリングアプローチ法は、光線追跡技術に基づく。このような技術は、散乱マトリックスの複数の特性をモデリングするために用いてもよい。しかし、残念ながら、光線追跡は、後方散乱を少なく見積もる傾向があるという短所がある。したがって、特定の例示的な実施形態は、有利にはミー散乱モデルを用いる。散乱係数an、bn、cn及びdnが算出されて、散乱マトリックスが算出される。散乱したフィールドの振幅は、入射フィールドの関数として算出することができる。
Figure 2016515292
振幅散乱マトリックスの要素は、一般的に散乱角度及び方位角に依存する。ストークスパラメータ(一般的に、電磁波照射の偏光状態を記載する一連の値を意味する)は、振幅散乱マトリックスに統合され、ファンデフルスト(van de Hulst)(例えば、「Light Scattering by Small Particles」ドーバーブックス/物理学、1981)の手順で行われる。仮定の妥当性を試験するために、複数散乱の開始は、単純な球状の散乱体に対して算出されてもよく、チャンドラセカール(Chandrasekhar)によって記載された放射状伝達方法(例えば、「Raiative Transfer」、ドーバーブックス/物理学、2011)に従ってもよい。
図7は、解決すべき光捕捉問題のグラフ形態である。周期的な正方形格子内で直径b=2Rの誘電体ロッドの2次元断面の配列が、期間a=Sで、図7の形態で示される。
図5aを再び参照すると、xが約4である場合に散乱効率の第1最大値を知ることができる。x値が4で、mが約0.45であれば、これは約0.8〜1.6ミクロンのdの値に該当する。今、sが約3dである条件を用いる場合、充填密度に応じて立方ミクロン当たり0.5から1粒子の範囲内の数値密度を達成する。このようなパラメータは、散乱層の厚さが少なくとも約10ミクロンであるかの理由を説明する。
有効媒体近似(EMA)は、成分の特性及び相対的な一部に基づいて媒体の巨視的な特性を記載する物理的モデルを意味する。次の式は、異なるモードのマトリックスに対して有効媒体近似(EMA)を決定するのを助けることができる。
p偏光を有し、z方向に磁場がない横磁界モード(TMzモード)に対して、以下となる。
Figure 2016515292
s偏光を有し、z方向に磁場がない横電界モード(TEzモード)に対して、以下となる。
Figure 2016515292
この記号(例えば、π及びεeff)は、一般的な意味を有する。また、前記式において、以下のとおりである。
Figure 2016515292
OCLSの屈折率nは、イプシロンの平方根にほぼ等しいとしてもよいことに留意する。特定の例示的な実施形態において、屈折率は、例えば、OCLSの厚さ(又はz軸)の関数として勾配できる。勾配は、ほぼn=2(例えば、アノードがITO又はそれを含む場合)からガラスに対して約1.5であってもよい。特定の実施形態において、アノードのITOの代りに金属グリッドを使用できることを留意する。例えば、グリッドは、フィールドマトリックスホールの注入層に続いてEL層でコーティングし、このような特別な場合に、OCLSの屈折率は、例えば、zの関数として約1.88からガラスの値まで勾配してもよい
特定の例示的な実施形態において、散乱体は、例えば、様々な分布の直径又は主な距離に関して、表面近くでさらに小さくなってもよい。例えば、大きさは2ミクロンの平均直径又は主な距離から0.5ミクロンまで、さらに表面ではナノメートルレベルまで勾配してもよい。
図8は、特定の例示的な実施形態によるOLED装置の概略断面図であり、図9は、図8に示したOCLSシステムの拡大図である。図8〜図9に示すように、OCLSシステムは、マトリックス部802a及び平坦化部802bを含む。OCLSシステムは、基板102とアノード104(例えば、ITO又はそれを含む)の間に介在する。マトリックス部802aに含まれるミー類似散乱体は、内部反射の総量を減らすのを助け、内部反射は、減らされなかった場合に、大部分が「損失光」を構成する。様々な層の例示の厚さ及び平坦化部802bの粗さは、上に記載されている。図8のカソード110は、例えば、TIRを減らすのを助けるための反射物質であってもよい。一部の例では、カソード110の反射率は50%超過、好ましくは75%超過、さらに好ましくは80%超過である。いくつかの場合、反射率は85〜90%又はそれ以上であってもよい。
特定の例示的な実施形態において、散乱層は、ガラスの表面1上に代替的に又は追加して配置してもよい。このようにすることにより、いくつかの例では、出力結合の可能性を増加させる一方で、同時にOLEDから反射率の減少を助けることができる。OCLSシステムのスクラッチ耐性、環境安定性及び/又はその他の粗い形態は、潜在的により厳しい環境に耐えられるように強化することができる。
図10は、異なる散乱体密度に対する波長の関数として半球について積分した理論的な発光効率を示すグラフである。図10のグラフに示すように、高い散乱密度は、全ての波長でさらに高い理論的発光強度に変換される。
図11のグラフは、一般的にさらに理論的な図10のグラフに一致する。すなわち、図11は、2つの例示的なPLED装置から実際放出スペクトルをプロットしたグラフである。図11において、下側のラインは、OCLSシステムがないPLED装置を示す一方、上側のラインは、35ミクロンの厚さの散乱体層が平坦化されたOCLSシステムを有するPLED装置に該当する。後者の例で、アノードは、亜鉛酸化物を含むシード層によって支持されるITOを含む層を含み、ITOを含む層は、イオンビームによってエッチングされて、例えば、その平滑性を向上させる。用いられる散乱体は、Ti系キレート内で光学的に柔らかいケイ酸塩球である。
上記から分かるように、特定の例のシナリオでは、屈折率整合の出力結合効率(>1)は、1より大きいミー類似散乱効率によって増加する。散乱体を含有するマトリックスは、それ自体が高屈折率の無機キレートである。例えば、1つ以上の物質を含むように、散乱体が製造される。例えば、散乱体は、いくつかの例で散乱を増加させる濃縮された組成物を有してもよい。相対屈折率m、大きさr、及び散乱体の濃度(1/s)は、装置から出力結合された全体の統合光を改善するのを助けるように選択される。
特定の例示的な実施形態において、OCLSシステムは、下記及び/又はその他の特性のうちの1つ以上を有してもよい。
・前方散乱を誘導する能力;
・光導波路モードをリダイレクトする能力;
・ミー類似散乱を促進してスペクトル分散を減少(場合により除去する)能力;
・可能なゲッターを有する吸湿性散乱体物質;
・非凝集及び非吸収の散乱体及びマトリックス;
・下層(例えば、ITO及び有機発光層組成物)に屈折率整合された平坦化物質;及び/又は、
・真空蒸着及び熱処理との相溶性(例えば、ITO蒸着で典型的に用いられるものを含む)。
OCLS構造は、特定の例示的な実施形態においてさらに改善されてもよい。例えば、特定の例示的な実施形態は、有機金属散乱マトリックス層上に提供される真空蒸着された屈折率整合層(imL)を含むOCLS構造に関する。特定の例示的な実施形態において、imLは、シリコンを含む層であってよく、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、及び/又はシリコン酸窒化物を含んでもよい。imLは、特定の例示的な実施形態において酸素勾配され、それにより屈折率が勾配化してもよい。散乱マイクロ粒子を含むOCLS、imL、及びアノードは、OLED装置抽出効率がOLED装置の有機層内で発生しガラス基板を介して抽出された光を効率的に結合することによって著しく改善されるように設計することができる。特定の例示的な実施形態において、ITO、SiOxNy屈折率整合層、OCLS散乱層、及びガラス基板の屈折率は、高い順に提供されてもよい。
以上の説明から理解されるように、特定の例示的な実施形態の内部出力結合層は、ベース散乱マトリックス(BSM)層、及びマイクロ散乱体を含んでもよい。湿式処理を用いて、例えば、スロットダイコータで基板上に配置してもよい。一方、屈折率整合層は、例えば、スパッタリング、プラズマ化学蒸着法(PECVD)などのような真空蒸着法によってBSM層上に蒸着してもよい。
imLを蒸着するための技術は、アノード蒸着に用いるものと同様であってもよい。例えば、SiOxNy、又はその他のシリコンを含むimL、及びITO、又はそれを含むアノードは、上述したような真空蒸着工程、及び非湿式処理を用いて蒸着してもよい。したがって、特定の例示的な実施形態において、湿式処理によってBSM層だけが蒸着され、これにより、例えば、統合された陽極板を製造する際に、製造工程を簡略化できる。
上記のように、imLは、特定の例示的な実施形態において、シリコンであったり、シリコンを含んでもよい。シリコンを含むimLの屈折率は、真空引き工程(例えば、スパッタ蒸着チャンバ内で)で酸素及び/又は窒素含量を変化させることによって容易に調節され、OCLSスタックの光学性能を向上させることができる。
特定の例示的な実施形態において、ベース散乱マトリックス層の表面は、非常に均一で滑らかである。例えば、特定の例示的な実施形態において原子力顕微鏡によって測定された表面粗さ(Ra)は、好ましくは10nm未満で、さらに好ましくは7nm未満、最も好ましくは5nm未満である。したがって、imL、アノード、及びPLED又はOLED層の蒸着のために滑らかな表面を提供してもよい。
再び図面を参照すると、図12は、特定の例示的な実施形態によるOLEDを製造するための例示的な工程を示すフローチャートであり、図13a及び図13bは、特定の例示的な実施形態による統合された陽極板の断面図である。ステップS1202において、ガラス基板1302が提供される。ガラス基板1302は、任意の好適な厚さであってもよいが、一般的にさらに薄い基板は、電子装置タイプへの適用により好ましいことに留意する。この点で、特定の例示的な実施形態は、3mm以下、好ましくは2mm以下のガラス基板を用いてもよい。例示の厚さは、1.6mmである。以下に検討されるサンプルは、320mm×380mmの基板上に生成された。
ステップS1204において、基板1302は、任意の1つ以上の適切な工程を用いて洗浄してもよい。例えば、基板1302は、脱イオン水を用いて超音波洗浄して、空気乾燥してもよい。基板1302は、追加的又は代替的にプラズマ処理され、酸素プラズマを用いて洗浄してもよい。
ステップS1206において、ベース散乱マトリックス(BSM)層1304は、ガラス基板1302の主表面上に湿式適用される。BSM層1304の前駆体は、例えば、高屈折率物質の有機金属キレート(例えば、チタン酸化物(例えば、TiO又はその他の適切な化学量論)、ジルコニウム酸化物(例えば、ZrO又はその他の適切な化学量論)など)、及び光沢ポリマーを形成するシロキサン(glmo)溶媒を含んでもよい。例示の前駆体物質は、上記及び米国特許第8,357,553号に記載されている。物質の粘性は、1〜20cp、好ましくは3〜10cpであってもよく、下記サンプルを生成するのに用いられた例示の粘度は、約6cpであったことに留意する。スロットダイコーティング法は、十分に厚く、平坦で滑らかなコーティングを蒸着するために用いてもよい。BSM層1304の厚さは、適用及び所望の光学特性に応じて変化してもよい。しかし、BSM層1304は、好ましくは2〜10ミクロン、より好ましくは3〜7ミクロンの厚さを有する。例示の厚さは、5.1ミクロンである。
BSM層1304は、ステップS1208に示すように硬化してもよい。湿潤物質は、一般的に300℃未満、好ましくは250℃未満、さらに好ましくは200℃未満の温度で、数分から数時間にかけて硬化する。以下に検討されるサンプルは、対流式オーブンを用いて150℃で2時間の間硬化した。
ステップS1210において、屈折率整合層(imL)1306は、BSM層1304上に形成してもよい。上記のように、シリコンを含むimL1306は、PECVD工程を用いて蒸着されたりスパッタ蒸着できる。シリコンを含むimL1306は、異なる例示的な実施形態において、例えば、選択された屈折率又は所望の等級屈折率まで酸化及び/又は窒化されるシリコンを含んでもよい。Alなどのドーパントは、容易にスパッタリングするために導入されてもよい。特定の例示的な実施形態において、imL1306は、Ar、N、及び/又はOガス環境でパルスDC反応性スパッタリングを用いてスパッタ蒸着されるSiOxNyを含んでもよい。このような及び/又はその他のガスの分圧又は部分的な流速を変化させれば、所望の屈折率又は屈折率勾配を得るために役立ち得ることが認識されるであろう。例えば、図12aは、特定の例示的な実施形態において、SiOxNy層の屈折率nの最適化を示す。この場合、200nmのSiOxNyフィルムは、Si(8原子%のAlを含有)ターゲットを用いてRFマグネトロンスパッタリングによって1.2mmの厚さのソーダ石灰ガラス基板上に蒸着された。スパッタリングガスは、アルゴン、窒素、及び酸素の混合物であった。全体ガス含量に対する酸素流量の比率は、0%から35%まで変化させた。SiOxNyの屈折率nは、2.1から1.46の間で変化した。吸収係数kは、このような例の全ての場合において非常に小さい。特定の例示的な実施形態において、屈折率は、1.5〜1.9、好ましくは1.6〜1.8、例示的な屈折率は、約1.6〜1.7、又はさらに1.75であってもよい。このような範囲で勾配が達成されてもよく、1つの具体的な勾配は、BSM層1304に近接した約1.5又は1.5より少し上から、BSM層1304から遠い約1.8又は1.9までである。特定の例示的な実施形態において勾配の平均屈折率は、約1.75であってもよい。BSM層1304と同様に、imL1306の厚さが変化してもよい。しかし、厚さは、好ましくは約10〜1000nm、より好ましくは100〜500nm、さらに好ましくは150〜300nm、例示の対象厚さは、220nmである。特定の例示的な実施形態において、imL上にナノ散乱体が提供されないが、特定の例示的な実施形態において50%の光抽出が提供されてもよい。
ステップS1212において、アノード層1308は、imL1306上に提供されてもよい。特定の例示的な実施形態においてアノード層1308は、ITOを含んだりこれらからなってもよい。一般に、ITOは、高い屈折率を有し、特定の例示的な実施形態において、アノード層1308の屈折率は、2.0のすぐ下であってもよい(例えば、約1.8〜1.9)。アノード層1308の厚さは変化してもよいが、特定の例示的な実施形態において、その厚さはimL1306の厚さの約25%以内であってもよい。厚さは、好ましくは100〜500nm、さらに好ましくは150〜300nmであり、例示の対象厚さは200nmである。最も好ましくは、imL1306は厚さが少なくとも約200nmである。アノード層1308は、imL1306を蒸着するために用いられるものと同一であったり類似の技術を用いてimL1306上に蒸着してもよい。例えば、DCマグネトロンスパッタリングは、アノード層1308を蒸着するために用いてもよい。スパッタリングは、室温又は上昇温度で行ってもよく、蒸着後のアノードを、例えばアノードを活性化するために、アニール又はベークしてもよい。以下に検討されたサンプルにおいて、ITOを含むアノード構造は、シート抵抗を適切なレベル(例えば、50Ω/□未満)まで減少させるために、260℃で1時間の間アニールした。
このようなステップは、特定の例示的な実施形態の統合された陽極板の形成を完成させてもよい。特定の例示的な実施形態の統合された陽極板は、また他の当事者(例えば、製造者)に転送して、ステップS1214で示したような残りのOLED層を作り、かつ/又はOCLSを有するOLEDを完全又はより完全な電子装置へと形成してもよい。
図12の例示的なフローチャートには特に記載していないが、図13bに示すように、任意の平坦化「接着層」1310は、特定の例示的な実施形態において、BSM層1304とimL1306との間に介在してもよい。接着層1310は、imL1306がBSM層1304により良く接着するように助ける。GLBは、接着層1310と共に用いることができる1つの例示の物質であるが、湿式適用された任意の適合物質及び/又はその他の物質がこのような機能をするように用いられてもよい。好ましくは、接着層1310の適用は、imL1306が形成された表面の粗さを増加させない。特定の例示的な実施形態において、接着層1310は、imL1306が形成された表面を滑らか及び/又は平坦にするのを助け得る。接着層1310は、好ましくは特定の例示的な実施形態において100〜200nmである。
上記のように、屈折率は、基板1302から順に増加させることができる。基板1302の屈折率は、好ましくは1.6未満(例えば、1.5〜1.6、場合により約1.52)であり、BSM層1304の屈折率は、好ましくは1.6〜1.7であり、imL1306(及び提供される場合は接着層1310)の屈折率は、好ましくは1.7〜1.9であり、アノードの屈折率は、好ましくは1.9〜2.1である。
図12の例示のフローチャート、及び図13a及び図13bの例示的な陽極板は、OLEDと共に記載されたが、これがPLED及び/又はその他のものと共に使用できることを理解できる。
下記表は、上記の工程がどのようにしてSiOxNyを含むimL及びITOを含むアノードと共に用いられることができるかを示し、両方の層は、スパッタ蒸着され、各種の高温段階でアニールされる。サンプルは、1.6mmの厚さのガラス基板、及び約5ミクロンの厚さのBSM層を有し、約150℃で1時間の間、事前にアニール又は硬化される。SiOxNyを含むimLは、220nmの厚さでBSM層上に形成され、屈折率は、1.75である。ITOは、200nmの厚さに蒸着された。任意の段階後の亀裂の証拠は、見られなかった。
Figure 2016515292
図14a〜14cは、このようなサンプルを100倍の倍率に拡大した光学顕微鏡写真である。具体的には、図14aは、蒸着された状態のサンプルを示す。図14bは、200℃で1時間の間アニールした後のサンプルを示す。図14cは、260℃で1時間の間アニールした後のサンプルを示す。OCLSを有する統合された陽極板は、高い熱安定性を示し、高温でアニールしたフィルムの表面に特性変化が観察されず、上記のように例外的にシート抵抗が減少して透明度が増加した。
図15及び図16は、特定の例示的な実施形態によって生成された5ミクロンの厚さのBSM層の、原子力顕微鏡を用いて試験した(室温)、表面形態特性を示す。表面が非常に平坦であることが分かる。平均粗さ(Ra)は、約3.4nmであった。特定の例示的な実施形態は、平均粗さ(Ra)が、好ましくは10nm未満、さらに好ましくは7nm未満、最も好ましくは5nm未満である。平均粗さ(Ra)は、4nm未満であることがさらに好ましい。機能実施形態を形成するために、OCLSのこの部分は、約1nmまで減少する必要はないが、好ましくは配置されたガラス基板の粗さと少なくとも同一の大きさであることに留意する。
BSM層はまた、熱的に非常に安定する。図17は、特定の例示的な実施形態により生成される、空気中200℃で1時間の間アニールした、ガラス基板上のBSM層のAFM画像である。表面構造は、アニール後に大きな変化はなく、アニール前と類似しており、平均表面粗さは類似していた。
BSM層は、非常に優れたUV安定性を有する。BSMサンプルは、25日の間QUVチャンバ内で試験され、図18は、バージンサンプル及び露出サンプルの透過スペクトルを示す。UV露出されたサンプルは、Tvisが1%未満変化し、色はほとんど変化を示していない。本明細書に記載したQUVに関連するレベルに対応する長期のUV露出後、好ましくはTvisは、5%以下、好ましくは3%以下、さらに好ましくは1〜2%以下程変化する。同様に、本明細書に記載したQUV試験に関連するレベルに対応する長期のUV露出後、a及びbのレベルは、好ましくは3以下、さらに好ましくは2以下、いっそう好ましくは0.5〜1以下程変化する。
図19は、複数の角度で測定された、特定の例示的な実施形態によって生成されたガラス基板上のBSM層の透過スペクトルを示す。図19のチャート及び関連データから、例えば、少なくとも可視スペクトルで基本的に80以上の強度値によって示されるように、散乱層が、様々な角度及び波長で一般的に均一で優れた散乱を有することが分かる。さらに、非常に鋭い角度でも(例えば、約45度未満の角度)、可視透過度は、依然として非常に高い。このような鋭い角度において、好ましくは75%超過、さらに好ましくは80%超過、場合により約85%である。
[PLED装置における例示の統合陽極板の評価]
基板1302上に、OCLSのBSM層1304及びimL層1306を有し、ITOアノード1308を有する統合された陽極板は、50mm×50mmサイズのサンプルのパターニングされたITO層上にPLED装置を形成して評価した。装置構造体は、図20に示している。ITOアノード1308は、フォトリソグラフィでパターニングされた。PLED層は、Pdot:PSS正孔輸送層(HTL)2010及び緑色放出層(EML)2012に対してスピンコート法によって蒸着した。20nm Ga/100nm Alカソード2014は、熱蒸発によってその上に形成された。装置は、例えば、湿度、酸素などによる分解から保護するために、0.5mmガラスでカプセル化した。このサンプルで用いられた層の厚さは、次の表に示す。
Figure 2016515292
対照装置は、同一の方法で製造されたが、OCLSに関連するBSM層及びimLを含まなかった。すなわち、対照PLED装置は、同一の層スタックを用いて、同一の方法を利用して同一の厚さに蒸着された同一の物質を用いて、製造された。
特定の例示的な実施形態によって製造されたサンプルPLED装置、及び対照PLED装置は、装置のアノードとカソードとの間に0から9.6Vまで変化するDC電圧を印加し、装置を通過する電流を測定することによって試験をした。ガラス基板を通過する光放射は、PR650分光光度計を用いて測定した。
図21は、特定の例示的な実施形態によって製造されたサンプルPLED装置、及び対照PLED装置の電流密度の関数として輝度曲線を示すグラフである。図21のグラフによれば、同一の電流密度で特定の例示的な実施形態によって製造されたサンプルPLED装置は、対照装置よりはるかに高い輝度レベルを有する。
図22は、特定の例示的な実施形態によって製造されたサンプルPLED装置、及び対照PLED装置の輝度レベルの関数として発光効率を示すグラフである。1000cd/mの輝度レベルにおいて、サンプル装置は、8.5cd/Aの効率を有するが、対照装置は、5.1cd/Aの効率を有する。これによれば、特定の例示的な実施形態の統合陽極板を有するPLED装置は、光出力結合構造によってはるかに高い輝度レベルを有することが証明される。
統合された陽極板の一例の利点は、固定されたPLED装置の構造体と関連して上記にて立証されたが、このような装置は、最大光出力に対しては、光学的に最適化されていなかった。したがって、さらなる最適化が行われた場合、同一及び/又はより優れた結果が達成され得る。同様に、前記サンプルは、緑色放出層と共に検討されたが、特定の例示的な実施形態の利点は、白色放出装置を含むその他の色放出装置に同一に適用可能である。このような利点を得るために、統合された陽極板のサンプルをOLED型装置に内蔵できることが分かる。
上記のように、ベース散乱マトリックス層、屈折率整合層及びアノードの厚さ及び屈折率は、単独に、組み合わせて、又は様々な下位組合せで調節することができ、例えば、特定の例示的な実施形態の出力結合の効率をさらに最適化することができる。BSM層内の散乱体の濃度、大きさ、及び/又は形態は、このような目的及び/又は類似の目的のために調節されてもよい。屈折率整合層及び/又はアノードで用いられる物質は、このような目的及び/又は類似の目的のために、その他の物質に変更又は置き換えてもよい。類似の説明は、また、特定の例示的な実施形態のOLED及び/又はPLED層に対する厚さ及び物質の選択に関して該当する。勿論、例えば、光学的にモデリングすることによって完全な構造体を改善及び/又は最適化できることが分かる。例えば、表面粗さを減少させるために、ベース散乱マトリックス層及び/又はアノードの表面は、(例えば、オーバーコート、平坦化、不動態化層、などを導入することによって)さらに平坦化することができる。
特定の例示的な実施形態は、ソーダ石灰珪酸塩ガラス、及び/又はいわゆる低鉄ガラスと共に用いてもよい。例えば、図8において、基板102は、例えば低鉄ガラス基板であってもよい。低鉄ガラスは、例えば、米国特許第7,893,350号;同第7,700,870号;同第7,557,053号;同第6,299,703号;及び第5,030,594号、及び米国特許公開公報第2006/0169316号;同第2006/0249199号;同第2007/0215205号;同第2009/0223252号;同第2010/0122728号;同第2010/0255980号;及び第2011/0275506号に記載されている。このような文献の全体内容は、本明細書に参照して組み込まれる。
特定の例示的な実施形態において、被覆製品の製造方法が提供される。ベース散乱マトリックス層は、ガラス基板上に直接又は間接的に湿式適用され、ベース散乱マトリックス層の前駆体は、高屈折率物質の有機金属キレート及びシロキサン溶媒を含む。湿式適用されたベース散乱マトリックス層が硬化する。シリコンを含む屈折率整合層は、硬化ベース散乱マトリックス層上に直接又は間接的に真空コーティングされる。アノード層は、屈折率整合層上に直接又は間接的に真空コーティングされる。硬化ベース散乱マトリックス層は、屈折率が1.55〜1.7であり、屈折率整合層は、屈折率が1.7〜1.9であり、アノード層は、屈折率が1.9〜2.1である。
前の段落の特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、ガラス基板は、屈折率が1.6未満であってもよい。
前の段落のうちのいずれか1つの特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、硬化ベース散乱マトリックス層は、厚さが約2〜30ミクロンであってもよく、かつ/又は平均表面粗さ(Ra)が4nm未満であってもよい。
前の3つの段落のうちのいずれか1つの特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、湿式適用ステップは、スロットダイコータを用いて実施することができる。
前の4つの段落のうちのいずれか1つの特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、前記ベース散乱マトリックス層を形成する前駆体は、粘度が4〜8cpであってもよい。
前の5つの段落のうちのいずれか1つの特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、前記ベース散乱マトリックス層は、硬化されたときに、有機金属キレートハイブリッドマトリックスを含む等方性層のマトリックス及びその内部に分散した散乱体を含んでもよい。
前の段落の特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、散乱体は、チタン酸化物粒子、ジルコニウム酸化物粒子、及び/又はハフニウム酸化物粒子を含んでもよい。
前の7つの段落のうちのいずれか1つの特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、硬化ステップは、数分(例えば、2〜3分)から数時間(例えば、1〜2時間、場合により一部の例では24時間以下)の間200℃未満の温度で行われてもよい。
前の8つの段落のうちのいずれか1つの特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、前記屈折率整合層は、シリコン酸窒化物を含んでもよい。
前の9つの段落のうちのいずれか1つの特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、アノード層は、インジウムスズ酸化物を含んでもよい。
前の段落の特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、例えば前記アノード層の透明度を増加させてかつ/又はシート抵抗を低減するために、前記基板、及びその上の前記硬化ベース散乱マトリックス層、屈折率整合層、及びアノード層をアニールしてもよい。
前の11個の段落のうちのいずれか1つの特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、前記ベース散乱マトリックス層上にGLBを含む層を配置でき、前記屈折率整合層は、任意に前記GLBを含む層上に直接配置され、前記GLBを含む層に接触する。
特定の例示的な実施形態において、電子装置を製造する方法が提供される。前の12個の段落のうちのいずれか1つの方法によって製造された被覆製品が提供されてもよい。アノード層がパターニングされる。電子装置の製造時に、前記パターニングされたアノード層上に、正孔輸送層、放出層、及び反射カソード層が、順に配置されてもよい。
前の段落の特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、前記放出層は、電子輸送及び放出層であり、前記電子装置は、OLEDベース装置であってもよい。また、電子装置は、PLEDベース装置であってもよい。
特定の例示的な実施形態において、被覆製品が提供され、これは、ガラス基板と;前記ガラス基板上に直接的又は間接的に湿式適用されるベース散乱マトリックス層(前記ベース散乱マトリックス層は、有機金属キレートハイブリッドマトリックスを含む等方性層のマトリックス及びその内部に分散した散乱体を含む)と;前記ベース散乱マトリックス層上に直接又は間接的にスパッタ蒸着されるシリコンを含む屈折率整合層と;前記屈折率整合層上に直接又は間接的にスパッタ蒸着される透明導電性コーティング(TCC)と;を含む。前記ベース散乱マトリックス層は、屈折率が1.6〜1.7であり、前記屈折率整合層は、屈折率が1.7〜1.9であり、前記TCCは、屈折率が1.9〜2.1である。
前の段落の特徴に加え、特定の例示的な実施形態において、ガラス基板は、屈折率が1.6未満であってもよい。
前の段落の特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、硬化ベース散乱マトリックス層は、厚さが約3〜20ミクロンで、かつ/又は平均表面粗さ(Ra)が4nm未満であってもよい。
前の3つの段落のうちのいずれか1つの特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、散乱体は、チタン酸化物粒子、ジルコニウム酸化物粒子、及び/又はハフニウム酸化物粒子を含んでもよい。
前の4つの段落のうちのいずれか1つの特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、屈折率整合層は、シリコン酸窒化物を含んでよく、前記TCCは、アノードである。
前の5つの段落のうちのいずれか1つの特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、TCCは、インジウムスズ酸化物を含んでもよい。
前の6つの段落のうちのいずれか1つの特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、屈折率整合層は、厚さが少なくとも約200nmであってもよい。
前の7つの段落のうちのいずれか1つの特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、GLBを含む層は、ベース散乱マトリックス層と前記屈折率整合層との間に介在して、前記GLBを含む層は、任意に、厚さが100〜200nmであってもよい。
特定の例示的な実施形態において、電子装置が提供され、これは、ガラス基板と;前記ガラス基板上に直接的又は間接的に湿式適用されるベース散乱マトリックス層(前記ベース散乱マトリックス層は、硬化すると、厚さが約3〜20ミクロンで、有機金属キレートハイブリッドマトリックスを含む等方性層のマトリックス及びその内部に分散する高屈折率の光散乱体を含む)と;前記ベース散乱マトリックス層上に直接又は間接的にスパッタ蒸着されるシリコンを含む屈折率整合層と;前記屈折率整合層上にスパッタ蒸着される第1透明導電性コーティング(TCC)と;を含む。前記ガラス基板、前記ベース散乱マトリックス層、前記屈折率整合層、及び前記第1TCCの屈折率は、ガラス基板から順に増加することができる。正孔輸送層、放出層、及び反射第2TCCは、前記第1TCC上に順に配置する。
前の段落の特徴に加え、特定の例示的な実施形態では、前記屈折率整合層は、シリコン酸窒化物を含んでよく、厚さが少なくとも200nmであってよく、前記第1TCCはアノードであってよく、例えばITOを含んでよく、かつ/又は前記第2TCCはカソードであってよく、例えばAl、Ag、Pd、Cu、又は、これらの組合せを含んでもよい。
特定の例示的な実施形態は、OLED及び/又はPLEDと共に記載されるが、本明細書に記載した技術は、例えば、無機発光ダイオード及び/又はその他の照明システムなどを含むその別の形態の発光ダイオード(LED)と共に用いてもよいことが理解されるであろう。
本明細書に用いられたように、「上に」、「によって支持された」等の用語は、明示的に記載されない限り、2つの要素が互いに直接隣接していることを意味すると解釈されるべきではない。すなわち、1つ以上の層が間にあったとしても、第1層は、第2層の「上に」あるか又は第2層「によって支持された」とすることもできる。
本発明は、現在最も実用的かつ好ましい実施形態であると考えられるものに対して記載されているが、本発明は、開示された実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲の思想及び範囲内に含まれる様々な変形及び同等な配列を含むことが意図されると理解される。

Claims (25)

  1. 被覆製品を製造する方法であって、
    ベース散乱マトリックス層をガラス基板上に直接又は間接的に湿式適用するステップであって、前記ベース散乱マトリックス層の前駆体は、高屈折率物質の有機金属キレート及びシロキサン溶媒を含む、ステップと、
    前記湿式適用されたベース散乱マトリックス層を硬化するステップと、
    前記硬化ベース散乱マトリックス層上にシリコンを含む屈折率整合層を間接的に又は直接的に真空コーティングするステップと、
    前記屈折率整合層上にアノード層を直接的に又は間接的に真空コーティングするステップと、
    を含み、
    前記硬化ベース散乱マトリックス層は、屈折率が1.55〜1.7であり、前記屈折率整合層は、屈折率が1.7〜1.9であり、前記アノード層は、屈折率が1.9〜2.1である、被覆製品の製造方法。
  2. 前記ガラス基板は、屈折率が1.6未満である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記硬化ベース散乱マトリックス層は、厚さが約2〜30ミクロンで、平均表面粗さ(Ra)が4nm未満である、請求項1〜2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 前記湿式適用ステップは、スロットダイコータを用いて行われる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記ベース散乱マトリックス層を形成する前駆体は、粘度が4〜8cpである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記ベース散乱マトリックス層は、硬化されたときに、有機金属キレートハイブリッドマトリックスを含む等方性層のマトリックス及びその内部に分散した散乱体を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記散乱体は、チタン酸化物粒子、ジルコニウム酸化物粒子、及び/又はハフニウム酸化物粒子を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記硬化ステップは、数分から数時間の間200℃未満の温度で行われる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記屈折率整合層は、シリコン酸窒化物を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記アノード層は、インジウムスズ酸化物を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記アノード層の透明度を増加させてシート抵抗を低減するために、前記硬化ベース散乱マトリックス層、屈折率整合層、及びアノード層を有する前記基板をアニールするステップをさらに含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記ベース散乱マトリックス層上にGLBを含む層を配置するステップをさらに含み、前記屈折率整合層は、前記GLBを含む層上に直接配置され、前記前記GLBを含む層に接触する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 電子装置を製造する方法であって、
    請求項1の方法にしたがって製造された被覆製品を提供するステップと、
    前記アノード層をパターニングするステップと、
    前記電子装置の製造時に、前記パターニングされたアノード層上に、正孔輸送層、放出層、及び反射カソード層を、順に配置するステップと、
    を含む、電子装置を製造する方法。
  14. 前記放出層は、電子輸送及び放出層であり、前記電子装置は、OLEDベース装置である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記電子装置は、PLEDベース装置である、請求項13に記載の方法。
  16. 被覆製品であって、
    ガラス基板と、
    前記ガラス基板上に直接的又は間接的に湿式適用されるベース散乱マトリックス層であって、前記ベース散乱マトリックス層は、有機金属キレートハイブリッドマトリックスを含む等方性層のマトリックス及びその内部に分散した散乱体を含む、ベース散乱マトリックス層と、
    前記ベース散乱マトリックス層上に直接又は間接的にスパッタ蒸着されるシリコンを含む屈折率整合層と、
    前記屈折率整合層上に直接又は間接的にスパッタ蒸着される透明導電性コーティング(TCC)と、
    を含み、
    前記ベース散乱マトリックス層は、屈折率が1.6〜1.7であり、前記屈折率整合層は、屈折率が1.7〜1.9であり、前記TCCは、屈折率が1.9〜2.1である、被覆製品。
  17. 前記ガラス基板は、屈折率が1.6未満である、請求項16に記載の被覆製品。
  18. 前記硬化ベース散乱マトリックス層は、厚さが約3〜20ミクロンで、平均表面粗さ(Ra)が4nm未満である、請求項16に記載の被覆製品。
  19. 前記散乱体は、チタン酸化物粒子、ジルコニウム酸化物粒子、及び/又はハフニウム酸化物粒子を含む、請求項16に記載の被覆製品。
  20. 前記屈折率整合層は、シリコン酸窒化物を含み、前記TCCはアノードである、請求項16に記載の被覆製品。
  21. 前記TCCは、インジウムスズ酸化物を含む、請求項20に記載の被覆製品。
  22. 前記屈折率整合層は、厚さが少なくとも約200nmである、請求項16に記載の被覆製品。
  23. 前記ベース散乱マトリックス層と前記屈折率整合層との間に介在するGLBを含む層をさらに含み、前記GLBを含む層は、厚さが100〜200nmである、請求項16に記載の被覆製品。
  24. 電子装置であって、
    ガラス基板と、
    前記ガラス基板上に直接的又は間接的に湿式適用されるベース散乱マトリックス層であって、前記ベース散乱マトリックス層は、硬化されたときに、厚さが約3〜20ミクロンで、有機金属キレートハイブリッドマトリックスを含む等方性層のマトリックス及びその内部に分散する高屈折率の光散乱体を含む、ベース散乱マトリックス層と、
    前記ベース散乱マトリックス層上に直接又は間接的にスパッタ蒸着されるシリコンを含む屈折率整合層と、
    前記屈折率整合層上にスパッタ蒸着される第1透明導電性コーティング(TCC)と、
    前記ガラス基板、前記ベース散乱マトリックス層、前記屈折率整合層、及び前記第1TCCの屈折率であって、前記ガラス基板から離れるにしたがって各層ごとに順に増加する屈折率と、
    前記第1TCC上に順に配置される正孔輸送層、放出層、及び反射第2TCCと、
    を含む、電子装置。
  25. 前記屈折率整合層は、シリコン酸窒化物を含み、厚さが少なくとも200nmであり、前記第1TCCは、アノードであり、ITOを含み、前記第2TCCは、カソードであり、Al、Ag、Pd、Cu、又は、これらの組合せを含む、請求項24に記載の装置。
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