JP2016514977A - 形状記憶先端部を備えたセンサ・ガイド・ワイヤ - Google Patents

形状記憶先端部を備えたセンサ・ガイド・ワイヤ Download PDF

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Abstract

生体内における少なくとも1つの生理学的又はその他の変数を血管内で測定するためのセンサ・ガイド・ワイヤは、近位領域と、遠位センサ領域と、先端領域と、変数を測定し、変数に応じたセンサ信号を生成するように構成され、センサ領域に配置された少なくとも1つのセンサ素子と、を備える。センサ・ガイド・ワイヤは、先端コア部を有するコアを更に備え、先端コア部の少なくとも一部は形状記憶材料からなり、形状記憶材料の組成は、形状記憶材料の変態温度が生体の体温よりも高くなるように構成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、センサ・ガイド・ワイヤ、特に、先端領域を備えたセンサ・ガイド・ワイヤに関する。
今日、生理学的変数の侵襲的測定の必要性が高まっている。例えば、心臓血管疾患を調べる際に、測定対象者の病状を判断するために血圧、血流量及び体温の局所測定を行うことが強く望まれる。このため、個人の体内において測定を行うべき位置に小型センサを配置すると共に、この小型センサと通信して患者の病状の状態に関する重要な情報を医師又は医療技師に与えるための方法及び装置が開発されている。通常、小型センサは、当分野において一般に知られるようにガイド・ワイヤの遠位端に配置され、例えば、冠動脈疾患の治療に用いられる。
ガイド・ワイヤの遠位端は、患者の体内、例えば、大腿動脈の開口部に挿入され、所望の位置に配置される。ガイド・ワイヤが医師により適切な位置に配置されると、小型センサで、例えば、血圧、体温、位置及び/又は血流量を測定することが可能となる。血圧の測定は、例えば、狭窄症の重度を診断する一つの手法である。ガイド・ワイヤの直径が通常0.35ミリメートルであることから明らかなように、センサとガイド・ワイヤの寸法は極めて小さい。センサ素子は、例えば、細長く、略長方形のチップの上に皮膜形状の感圧部材を設けた形態で実施することができる。
センサに電力を供給し且つ測定した生理学的変数を示す信号を体外に配置されたインターフェース機器として作動する制御部に通信するために、1又は複数の信号送信用マイクロケーブルがセンサに接続され、また、血管から出てコネクタ・アセンブリを介して外部制御部に至るようにガイド・ワイヤに沿って配策される。通常、それ自体がチューブ形状(外径が、例えば、0.35mm)を有し、多くの場合ステンレス鋼で形成されるガイド・ワイヤには、その内部に非常に細い複数本の電気ケーブルが設けられる。管状のガイド・ワイヤの曲げ強度及び操作性を高めるために、管内にはコアが配置される。前記の複数の導線は、内腔壁とコアとの間の空間に配置されている。また、センサ・チップが、ジャケット又はスリーブとも呼ばれる短いチューブ内に配置されることが多い。ジャケットは中空であり、センサ・チップの他に、コアの一部と、多くの場合少なくとも1本のマイクロケーブルも収容している。第1のコイルを、通常はコアの遠位先端部を囲んでいるジャケットの遠位端に取り付けることができる。また任意で、第2のコイルをジャケットの近位端に取り付けることができる。第1及び第2のコイルは、ジャケットのそれぞれの端部に、例えば、接着剤、溶接又は半田付けで取り付けることができる。第1のコイルの目的の1つは、屈曲した血管を通しながらセンサ・ガイドを操舵できるようにすることにある。利用者がそのような蛇行した血管系を通して容易にガイド・ワイヤを導くことができるように、遠位コイルは、血管造影図で視認できるように放射線不透過性であることが多い。
柔軟性の高いセンサ・ガイド・ワイヤは、狭く蛇行した血管内にセンサ・ガイドを導入することができるという点で有利である。しかし、コアが柔軟すぎると、血管内でセンサ・ガイドを押して前進させることが困難となる、即ち、センサ・ガイド・ワイヤは、ある程度の「押し込み性(pushability)」とある程度の「トルク性(torquability)」を有すべきであることに注意すべきである。加えて、センサ・ガイドは、特に鋭く屈曲した血管内でコアに加わる機械的応力に耐えることができなければならない。
従来技術として、センサ・ガイド・ワイヤの種々の設計がいくつか知られており、かかるセンサ・ガイド・ワイヤの例が、センサ素子のカンチレバー取り付けを記載する米国特許第6167763号明細書、センサ素子を開示する米国再発行特許第39863号明細書、及び、センサ・ガイド・ワイヤ・アセンブリ全体を教示する米国特許第6248083号明細書に開示されている。これらは全て本願の譲受人に譲渡されており、そこに記載される医療装置、構成部品、材料、技術及び方法は、参照により全てが本明細書に組み込まれる。
センサ・ガイド・ワイヤの更なる例が、本願の譲受人へ譲渡され、そこに記載される医療装置、構成部品、材料、技術及び方法が参照により全てが本明細書に組み込まれる国際特許第2009/054800 Al号に開示されている。このセンサ・ガイド・ワイヤは、近位シャフト領域、フレキシブル領域、遠位センサ領域及び先端領域を有する。センサ・ガイド・ワイヤの先端領域には、少なくとも部分的に遠位コイルで周りが囲まれた先端コアが設けられている。
蛇行した血管を通した誘導を向上させるためや、血管内の病変部を容易に交わして通り抜けるために、利用者、通常処置を行う医師は、センサ・ガイド・ワイヤを患者の体内に挿入する前に、手作業でワイヤの先端にわずかな角度をつけて形を整えることが多い。血管内で挿入を進める際に、医師は、ワイヤを抜いて、手作業で先端形状を何度も再形成することも多い。この形状の再形成は、(1)ワイヤ先端をまっすぐにして元の形状に戻し、(2)ワイヤを所望の曲線に再形成する、という2工程で行われる。これら工程を繰り返すと、ワイヤが永久的に変形するリスクが増し、機械的性能の低下や断線につながる虞がある。更に、利用者にとっては手間でもある。
一実施形態によれば、生体内における少なくとも1つの生理学的又はその他の変数を血管内で測定するためのセンサ・ガイド・ワイヤは、近位領域と、遠位センサ領域と、先端領域とを有する。センサ・ガイド・ワイヤは、変数を測定し、変数に応じたセンサ信号を生成するように構成されたセンサ部を備え、センサ領域に配置された少なくとも1つセンサ素子と、センサ・ガイド・ワイヤの先端領域の少なくとも一部に沿って延び、一定の長さを有する先端コア部を備えるコアとを更に備える。先端コア部の少なくとも一部は、変態温度を有する形状記憶材料からなり、形状記憶材料の組成は、形状記憶材料の変態温度が生体の体温よりも高くなるように構成されている。
別の実施形態によれば、生体内における少なくとも1つの生理学的又はその他の変数を血管内で測定するためのセンサ・ガイド・ワイヤの先端領域の形状を形成及び再形成する方法は、形状形成前に初期形状を有し、変態温度が生体の体温よりも高い形状記憶材料から少なくとも部分的になる先端コア部を備えた先端領域の形状を、手作業又は適切な工具を用いて形成する工程と、先端領域を変態温度よりも高温に加熱して先端領域を初期形状に戻す工程と、を含む。
図1aは、従来技術のセンサとガイド・ワイヤ・アセンブリの全体的な設計の概略を示す。 図1bは、従来技術のセンサ・ガイド・ワイヤを更に示す。 図2aは、本発明の一実施形態に係るセンサ・ガイド・ワイヤの遠位部の概略長手方向断面図を示す。 図2bは、本発明の実施形態に係るセンサ・ガイド・ワイヤの先端コア部の長手方向の側面であり、2つの典型例を示す。 図3は、本発明の別の実施形態に係るセンサ・ガイド・ワイヤの先端コア部の斜視図を示す。 図4は、本発明の更に別の実施形態に係るセンサ・ガイド・ワイヤの先端コア部の斜視図を示す。 図5a、5b及び5cは、本発明の実施形態に係るコア先端形状の形成及び再形成を示す。 図6は、更なる実施形態に係るセンサ・ガイド・ワイヤの遠位部を示す。
ガイド・ワイヤにおけるコアの材料としては、ステンレス鋼が最も一般的であるが、ニチノールなどの他の材料も用いられている。ニチノールは、ニッケル‐チタン合金の通称である。ニチノールや他の形状記憶合金は、超弾性と形状記憶という2つの独特な性質を示す。これら2つの性質は互いに全く異るものであり、合金の変態温度を境にしている。
形状記憶合金には、オーステナイトとマルテンサイトという2つの結晶の形態をとる。オーステナイトは頑丈で高温における形態であり、マルテンサイトは軟質で低温における形態である。両者間の変態は、特定の合金において変態温度を境とするものであり、単純に加熱する又は冷却することにより、合金はある形態から別の形態へと相変態を起こす。
マルテンサイト状態では、形状記憶合金は容易に変形する。その後変態温度以上に加熱されると、合金は瞬時にオーステナイト状態に戻り、かなりの勢いでその形状を回復する。これは形状記憶効果と呼ばれ、何度でも再現可能である。
実際の変態温度の範囲は狭く、合金の組成を変える、製造の際に異なる加工技術を用いるなど、様々なパラメータにより微調整することができる。加工技術には、冷間加工や変形、熱処理、またごく最近では、レーザー加工を様々なレベルで用いることも含まれる。しかし、特定の変態温度を実現するための最も一般的な方法は、合金中の金属の割合を変えることである。例えば、ニチノール中のニッケル対チタンの比率を変えることにより、変態温度を+100℃を超える温度から−100℃を下回る温度まで変えることができる。
変態における臨界点は、冷却の際はマルテンサイト開始温度(M)とマルテンサイト終了温度(M)、加熱の際はオーステナイト開始温度(A)とオーステナイト終了温度(A)である。開始温度と終了温度の差は、通常15〜20℃である。また、冷却時の変態の温度範囲、即ち、M‐Mの範囲は、通常、加熱時の変態の温度範囲、即ち、A‐Aの範囲よりも約20〜30℃低い。
形状記憶合金は、変態温度をわずかに上回る温度で変形させた場合、超弾性挙動も示す。これは、オーステナイト状態で局所的応力がかかると、その応力が維持されている間は合金が局所的にマルテンサイトに変態する、という事実による。注目すべきは、応力が取り除かれると合金がオーステナイトに戻ることである。
市販されているニチノール合金は、いわゆる「線形弾性」ニチノールであり、超弾性ニチノールに近いものである。この種の合金は、冷間加工、方向性応力及び熱処理を用いることにより、応力/歪み曲線において実質的な「超弾性プラトー(superelastic plateau)」を示さないように製造される。なお、塑性変形が始まるまでは、応力と回復可能な歪みの間には略直線的な関係がある。一部の実施形態では、線形弾性ニチノールは、マルテンサイト‐オーステナイト相転移を一切示さない。
ニチノールは、主にその超弾性又は線形弾性特性から、ガイド・ワイヤ用コアに用いられている。これらの特性により、屈曲時のワイヤは、非屈曲領域ではコアの強さを維持する一方で、バネのようでゴムのような性質を示す。したがって、ニチノール製ガイド・ワイヤには、変態温度が体温をはるかに下回る、0℃までも低い合金を用いる。ステンレス鋼の代わりにニチノールを用いることで、ワイヤがねじれるリスクを排除すると共に、例えば、血管内の蛇行した経路に対する追従性を高め、更にはスムーズな回転も可能となる。しかし、このようなニチノールのガイド・ワイヤの形状を利用者が形成することはできない。かかるガイド・ワイヤの一例が、米国特許第2004/0167436号に示されている。
形状記憶効果をガイド・ワイヤに用いる試みがいくつかなされてきた。その一例として、米国特許第7670302号に、超弾性ニチノールのコアと、コアの遠位先端部を覆うジャケットの形態をした形状記憶ポリマの先端部を備えたガイド・ワイヤが開示されている。先端形状は形成可能であるが、そのための手順として、先端を所望の形状で固定し、その後、固定を解除する前に一連の熱硬化処理を行うため、時間がかかり、複雑である。
欧州特許第823261号には、遠位コイルと、ニチノールからなるコアの遠位先端部を備えたガイド・ワイヤが開示されている。コア先端部は先端部内で摺動することができ、後退位置ではコア先端部は外管の形状を成し、伸長位置ではコア先端部は、外管への挿入前にあらかじめ形成された形状に戻るようになっている。
米国特許第6575920号には、結合された2つの先端部材を備えたガイド・ワイヤ用遠位先端部が教示されている。第1の部材はコアであり、第2の部材は先端部近くに配置されたシースであり、このシースは超弾性ニチノールからなる。
また、ニチノールは、アクチュエータとしても使用することができ、蛇行した血管を通したセンサ・ガイドの操舵を補助している。米国特許第2005/0273020号には、形状記憶合金からなり、電流によって間接的に作動してニチノールが加熱により形状変化を開始すると湾曲する可変の先端部を備えたガイド・ワイヤが記載されている。電流を切ると、ニチノールは冷たくなり、再びその初期形状に戻る。
本発明の発明者らは、センサ・ガイド・ワイヤの先端部には、形状再形成性の改善と、永久変形及び疲労への耐性の改善が必要であることを確認している。
本発明の目的は、利用者が従来技術のセンサ・ガイド・ワイヤよりも容易に先端形状を再形成できるセンサ・ガイド・ワイヤを実現することにある。
本発明の更なる目的は、誘導性に優れ、血管内の様々な屈曲部や旋回部を通しながら容易に操作ができるセンサ・ガイド・ワイヤを提供することにある。
本発明の更に別の目的は、従来技術のセンサ・ガイド・ワイヤの先端よりも永久変形及び疲労への耐性がある先端部を有するセンサ・ガイド・ワイヤを提供することにある。
一態様によれば、上記の目的は、生体内における少なくとも1つの生理学的又はその他の変数を血管内で測定するためのセンサ・ガイド・ワイヤであって、変態温度が生体の体温よりも高くなるように構成された形状記憶材料からなる先端コア部を備えたセンサ・ガイド・ワイヤによって実現することができる。
変態温度が生体の体温よりも高い形状記憶材料をコア先端部に使用するということは、センサ・ガイド・ワイヤが生体内での処置に使用される際に、ガイド・ワイヤ先端部の形状記憶材料がマルテンサイト状態、即ち、軟質で形状成形が可能な状態であることを意味する。利用者が挿入前に先端形状を形成する場合、時折屈曲し蛇行する血管を通しながらより簡単に先端部の操舵ができる先端形状にされる。
更なる態様によれば、上記の目的は、遠位端部が生体の体温より変態温度が高くなるように構成された形状記憶材料からなり、先端部の近位部が超弾性材料からなる先端コア部を備えたセンサ・ガイド・ワイヤによって実現することができる。一実施形態では、先端部の遠位側の約半分が形状記憶材料からなり、コア先端の約半分が超弾性又は線形弾性材料からなる。この実施形態では、蛇行した血管を通しながら誘導する際に超弾性又は線形弾性特性を利用する利点と、形状記憶材料により先端部の形状を再形成できる利点の組み合わせにより、センサ・ガイド・ワイヤ先端部を優れたものとしている。
本発明の形状記憶材料は、形状記憶合金又は形状記憶ポリマとすることができる。好適な実施形態では、形状記憶材料はニチノールである。
本発明の態様に係るセンサ・ガイド・ワイヤは、利用者にとって先端形状の再形成が従来技術のセンサ・ガイド・ワイヤよりも容易なセンサ・ガイド・ワイヤである。
また、本発明の態様に係るセンサ・ガイド・ワイヤは、誘導性に優れ、血管内の様々な屈曲部や旋回部を通しながら容易に操作が行える。
更に、本発明の態様に係るセンサ・ガイド・ワイヤは、従来技術のセンサ・ガイド・ワイヤの先端部よりも永久変形及び疲労への耐性が高い先端部を有する。
別の態様において、本発明のセンサ・ガイド・ワイヤは、利用者のニーズに応じて、先端形状を部分的に形成及び再形成することができる。
本願明細書において、「遠位」という用語は操作者に対して距離をおいて位置する部分を指し、「近位」という用語は操作者の近傍に位置する部分を指す。
本発明が使用される状況がより理解できるよう、図1a及び1bに従来設計によるセンサ及びガイド・ワイヤ・アセンブリ1を示す。図1aは、生体内における少なくとも1つの変数を血管内で測定するためのセンサ・ガイド・ワイヤ1を示しており、センサ・ガイド・ワイヤ1は、近位領域2と、遠位センサ領域3と、先端領域4と、を有している。図1bには、遠位センサ領域3及び先端領域4の拡大図が示される。センサ・ガイド・ワイヤ1は、中空管5と、コア6と、ジャケット又はスリーブ7と、センサ素子又はチップ8と、遠位コイル9と、ドーム状の先端部10と、1本以上の導線(図示せず)と、を更に備える。図1aの例におけるコア6の側面図を、図1bに概略的に示す。図1aでは、明確に理解されるように、中空管、ジャケット及びセンサ素子を省略している。先端コア部11は、先端領域4に略沿って延びている。図1bでは、先端コア部11はテーパ形状を有するものとして概略的に示している。ただし、先端コア部は、様々な長手形状及び断面形状を有することができる。遠位コイル9は、先端コア部11の少なくとも一部を囲んでいる。遠位コイル9は、X線画像システムで視認できるように放射線不透過性であることが好ましい。
図2aに示す本発明の第1の実施形態に係るセンサ・ガイド・ワイヤ20は、上述の記載と略一致するものであり、センサ・ガイド・ワイヤ20は、中空管5、コア6、ジャケット又はスリーブ7、センサ素子又はチップ8、遠位コイル9、ドーム状の先端部10、及び、1本以上の導線(図示せず)を備える。しかし、本実施形態では、先端コア部12は、変態温度が体温よりも高い形状記憶材料からなる。また、本実施形態では、先端コア部12を含むコア6全体を、図1aに示す形状を含む様々な長手形状及び断面形状に形成することができる。また、先端コア部12の断面形状の例としては、これらに限定するものではないが、円形、楕円形、六角形、八角形、正方形が挙げられる。先端コア部12の好ましい形状のうち2種類を図2bに示す。図2bでは、明確に理解されるように、センサ・ガイド・ワイヤ先端部の他の構成要素を省略しているが、図2aに示すように、先端コア部12がアセンブリの一部であることが理解される。これらの2つの実施形態では、先端コア部12の遠位端部は、長手軸に垂直な面内に円形断面を有するコアと、を備えている。このようなコア先端形状は、センサ・ガイド・ワイヤを全ての方向において柔軟なものとし、例えば、本願の譲受人に譲渡されており、そこに記載される医療装置、アセンブリ及び技術が参照により全てが本明細書に組み込まれる国際特許第2012/041905号に記載されている。先端コア部12の直径は、ワイヤの長手軸に沿って変化してもよい。図2bに示す例では、近位端部が広く、センサを収容するジャケットを取り付け及び/又は支持できるようになっている。ジャケットの遠位側では、ワイヤを徐々に細くし、アセンブリに柔軟性を付加することができる。遠位先端部では直径を大きくして、大径遠位コア先端とすることができる。本発明の一実施形態では、先端コア部12は、変態温度が体温よりも高い形状記憶材料からなり、後述するように、センサ・ガイド・ワイヤの先端を改良されたものとしている。
上述したように、変態温度が生体の体温よりも高い形状記憶材料をコア先端部に使用するということは、センサ・ガイド・ワイヤが生体内での処置に使用される際に、ガイド・ワイヤ先端部の形状記憶材料がマルテンサイト状態、即ち、軟質で形状成形が可能な状態であることを意味する。利用者が挿入前に先端形状を形成する場合、時折屈曲し蛇行する血管を通しながらより簡単に先端部の操舵ができる先端形状にされる。生体から抜き取られ、変態温度以上の温度に晒されると、先端部は元の形状に戻る。これについては、以下に詳細に説明する。
特に、ある種の形状記憶材料では、既に上述したように、ある形状から別の形状への変態は、狭い温度範囲で徐々に起こる。ただし、本明細書で使用する「変態温度」は、形状記憶材料が元の形状に回復し始める温度、即ち、相変態を起こし始める温度と定義される。金属合金においては、オーステナイト開始温度(A)と略同じと定義される。
更なる実施形態において、本発明のセンサ・ガイド・ワイヤは、変態温度が40℃を超える、より好ましくは40℃から70℃の間となる組成に構成された形状記憶材料を含む。この温度範囲であると、温水又は温生理食塩水に浸す、温風で加熱するなど適切な技術を用いて加熱することにより、利用者がコア先端部の形状を再形成できるという利点がある。これについては、以下の関連方法と併せて更に詳細に説明する。
先端コア部12の形状記憶材料は、変態温度を体温(37℃)よりも高くすることができる形状記憶材料であればいずれでもよく、例えば、形状記憶ポリマや形状記憶金属合金が挙げられる。
本発明において使用することができる形状記憶ポリマとしては、例えば、P(MMA‐co‐VP)PEG、コポリエステル、P(AA‐co‐MMA)‐PEG、P(MA‐co‐MMA)‐PEGコーン油重合体、PMMA‐PBMA共重合体、エポキシ樹脂、魚油共重合体、PET‐PEG共重合体、大豆油‐スチレン‐DVB共重合体、スチレン共重合体、熱硬化性ポリウレタン、脱塩化水素化架橋PVC、ポリノルボルネン、高M PMMA、ポリカプロラクトン、EVA及びニトリルゴム、PE、ポリシクロオクテン、PCO‐CPE配合物、PCL‐BA共重合体、ポリ(ODVE)‐co‐BA、EVA及びCSMが挙げられる。一部の形状記憶合金と比較した場合、形状記憶ポリマを使用する利点としては、弾性変形する能力が高く、はるかに低コストであり、密度がより低く、加工が簡単で、生体適合性及び生分解性である可能性がある点が挙げられる。
本発明において使用することができる形状記憶合金(一部においては、各金属の好ましい割合)としては、例えば、Au‐Cd(Cd:32〜37wt%)、Ag‐Cd(Cd:45〜50wt%)、Cu‐Al‐Ni(Al:14〜14.5wt%、Ni:3〜4.5wt%)、Cu‐Sn(Sn:約25wt%)、Cu‐Zn(Zn:38.5〜41.5wt%)、Cu‐Zn‐X(X=Si、Al、Sn)、Fe‐Pt(Pt:約54wt%)、Mn‐Cu(Cu:5〜37wt%)、Fe‐Mn‐Si、Pt合金、Co‐Ni‐Al、Co‐Ni‐Ga、Ni‐Fe‐Ga、Ti‐Pd、Ni‐Ti(Ni:54〜57wt%)、Ni‐Ti‐Nb、及び、Ni‐Mn‐Gaが挙げられる。各金属の好ましい割合は、概算値である。当分野において周知のように、形状記憶合金の特性とその変態温度は、個々の金属の割合、プロセスパラメータ、添加剤の添加等のいくつかの要因によって決まる。
好適な一実施形態では、形状記憶材料は、ニチノール(Ni‐Ti)である。更に、ニチノールの組成としては、変態温度、特にA(ステナイト開始温度)が40〜70℃、より好ましくは45〜60℃の間となるような組成が好ましい。
例えば、Aが55℃の形状記憶ニチノール使用した場合、マルテンサイトからオーステナイトへの相変態が起こるのが約15〜20℃の範囲であることから、対応するオーステナイト終了温度(A)は、約70〜75℃となる。これにより、利用者がワイヤ先端部を75℃よりも高温に加熱した場合、オーステナイトへの完全な変態が確実に起こり、後述するように、ワイヤ先端部が元の形状に戻る。
一実施形態では、図2a及び2bに示すように、センサ素子8の遠位側から近い部分からコアの遠位先端部までの先端コア部12全体が、形状記憶材料で形成されている。先端コア部12は、長さLを有しており、15mm〜60mm、好ましくは25mm〜40mmである。
更なる実施形態を、図3及び図4に示す。図3及び図4では、明確に理解されるように、先端コア部12のみを図示している。しかし、先端コア部12は、図2aに示すような構成の範囲内に設けられる、即ち、遠位コイル9内部にあり、コア6に取り付けられたセンサ8に隣接していることが理解される。また、遠位先端部が平滑末端を有する円筒形として示されているが、図2bに示されるような他の形状の先端コアを用いることもできる。更に、その形状は、円筒形、又は丸い遠位端、大径遠位端又は扁平形状を有し、直径が変化する形状とすることができる。
図3に示す実施形態では、先端コア部12は、少なくとも遠位部13が形状記憶材料からなる。先端コア部12の残り部分の近位部14は弾性材料からなり、好ましくは、ステンレス鋼などの非形状記憶材料や、超弾性又は線形弾性ニチノールなどの超弾性又は線形弾性材料からなる。この構成では、先端部は、弾性近位部により向上した柔軟性と、遠位の形状記憶部により向上した形状形成性を組み合わせて有する。従来公知のセンサ・ガイド・ワイヤに比べ、この組合せにより、例えば、蛇行した血管を通した操作性が大きく向上する。
図4に示す実施形態では、先端コア部12において、近位部14の中央部15が遠位側に延びて先端コア部12の遠位端内で中心コア15を形成し、形状記憶材料が遠位被覆部16として形成されている。遠位被覆部16は、先端コア部12の一部であり、したがって図2aに示されるジャケット又はスリーブ7とは異なる。したがって、近位部14の延長部としての中心コア15は、ステンレス鋼などの非形状記憶材料や、超弾性又は線形弾性ニチノールなどの超弾性又は線形弾性材料からなる。これにより、形状記憶遠位被覆部16による形状記憶性を維持しながら、中心コア15による弾性的特徴が遠位先端部に付加される。これが、ワイヤ先端部の操作性を更に向上させている。
前述の実施形態と同様に、図3及び4に示す実施形態の先端コア部12は長さLを有しており、15mm〜60mm、好ましくは25mm〜40mmである。更に、図3及び4で説明される実施形態おいて、先端コア部12の遠位端13、16が長さLdistを有し、先端コア部の近位部14が長さLproxを有しており、LdistとLproxの合計が、先端コア部12の全長Lと等しくなっている。一実施形態では、Ldistは全長Lの約75%を構成する。別の実施形態では、Ldistは全長Lの約50%を構成する。好適な一実施形態では、Ldistは全長Lの約25%を構成する。
図3及び4に示す実施形態における先端コア部12の形状又は外側輪郭は、円筒形として概略的に示されている。しかし、前術の実施形態と同様に、先端コア部12は、図1a、2a及び2bに示す形状を含む様々な長手形状及び断面形状に形成することができる。また、先端コア部12の断面形状の例としては、これらに限定するものではないが、円形、楕円形、六角形、八角形、正方形が挙げられる。図2bに示される先端コア部12の2種類の好ましい形状は、図3及び4の実施形態でも適用可能、即ち、形状記憶材料からなる遠位領域と、線形弾性又は超弾性ニチノールなどの弾性材料あるいはステンレス鋼からなる近位領域の2つの部分を含む先端コア部にも適用可能である。
上述したように、センサ・ガイド・ワイヤとは、センサ・ガイド・ワイヤの全長に略沿って延びるコアを有利に備えるものである。これは、本明細書に記載されるようにコアの遠位部、即ち、先端領域4が先端コア部12であるという相違点はあるものの、本発明の実施形態に係るセンサ・ガイド・ワイヤにも適用される。
一実施形態によれば、先端コア部12は、コア6の残り部分である本体部と一体である。
別の実施形態では、先端コア部12は、例えば、溶接、半田付け、接着剤及び当分野で公知の他の方法でコア6の残り部分に取り付けられた。この実施形態では、コアの残り部分は、例えば、鉄鋼又はニチノールから形成することができる。ニチノールが使用される場合、コアの残り部分におけるニチノールの組成は、コアの先端領域のニチノールと同じとすることができるが、異なる組成として各領域の変態温度を変化させてもよい。
別の実施形態では、先端コア部12は、コア6本体と分離している。この実施形態では、先端コア部12の近位部は、例えば、ジャケットに取り付けられたことが好ましい。これは、接着剤、溶接、半田付け、機械的接続、スエージング及び当分野で公知の他の方法によって行うことができる。
センサ・ガイド・ワイヤ1は、センサ・ガイド・ワイヤ1に少なくとも部分的に沿って延び、センサ素子に接続される少なくとも1本のマイクロケーブルを更に備えてもよい。
先端コア部12を、それが使用される生体の体温より変態温度が高い形状記憶材料で形成し使用することで、従来のワイヤよりも柔軟な先端部を有するセンサ・ガイド・ワイヤが得られる。ニチノールを形状記憶材料として使用する場合、体内での使用の際にマルテンサイト状態となる。これにより、蛇行した血管を通したセンサ・ガイド・ワイヤの誘導がより容易となる。
更に、本発明の遠位先端部は、従来のステンレス鋼製の先端部よりも、断線の原因となりうる変形(例えば、ねじれ)や疲労を起こしにくい。
本発明に係るセンサ・ガイド・ワイヤは、利用者が容易に先端形状を形成及び再形成することができる。センサ・ガイド・ワイヤは、利用者に手渡される際には予め形成された形状、通常は図5aに示すように略直線状をしている。利用者は、行う処置に応じて先端部を所望の形状にすることができる。センサ・ガイド・ワイヤを患者の体内、例えば、大腿動脈の開口部に挿入する前に、利用者は、手作業又は適切な工具を用いて先端形状を形成する。一般に、利用者は、図5bに示すようにわずかな角度をつけて先端を曲げる。先端部が柔軟であるため、これは簡単に行われる。更に、利用者は、先端領域を能動的に加熱又は冷却する必要がなく、室温(約18〜24℃)で、先端形状を形成することができる。室温で先端形状を形成できることは、ガイド・ワイヤの一部の形状を整えるための加熱及び/又は冷却工程を必要とする従来技術のガイド・ワイヤよりも優れた利点といえる。例えば、室温での形状形成は、より簡単でより効率的であり、医療処置時間の節約となる。利用者が先端部を所望の形状にした後、利用者はワイヤを、通常は血流に入る短いイントロデューサーを介して体内に挿入する。冠状動脈内で処置を行う場合、まずカテーテルが、遠位端が冠動脈の開口部内、即ち、血管が細く更に蛇行し始める部分に位置するように予め配置されている。センサ・ガイド・ワイヤは、カテーテルに通って縫うように前進し、冠状動脈内に至る。曲がった遠位先端部を使用することで、利用者は、ワイヤを回転させたり前方に押したりすることで、屈曲や回旋を通しながら誘導することができる。
この種の処置では、一般に利用者は、誘導特性を変更するためにワイヤの先端形状の再形成を必要とする。背景技術で説明したように、従来これは、患者の体からワイヤを抜き、まず手作業で直線状に形を整え、その後、改めて違う角度に曲げることで行われてきた。これは、完全にまっすぐには伸ばしにくく、屈曲及び再屈曲した際に疲労破断を起こしやすいステンレス鋼の先端では困難である。
本発明において、かかる問題は、センサ・ガイド・ワイヤが使用される生体の体温より変態温度が高い形状記憶材料からなる先端コア部12を使用することにより解決される。本発明の先端部は、利用者が単に先端部を変態温度以上に加熱することで、ねじれさせたり屈曲部分を残したりすることなく、ワイヤを瞬時に初期の直線状に戻すことができる。ニチノールや他の金属合金を形状記憶材料として用いる実施形態では、変態温度以上に加熱することで、ニチノールがオーステナイト状態に変化する。この加熱は、温水又は温生理食塩水に浸す、温風で加熱するなど適切な技術を用いて行うことができる。センサ・ガイド・ワイヤを使用する一般的な無菌環境では、滅菌水又は生理食塩水が好ましい。
先端部を加熱して形状を再形成し、先端部の熱を除去した(及び/又は能動的に先端部を冷却した)後は、材料の柔軟性により新たな所望の形状に簡単に曲げられる。ニチノール又は他の金属合金を形状記憶材料として用いる実施形態では、先端部の熱を除去して冷ますことで、合金が軟質のマルテンサイト状態(一部の実施形態では、初期の直線状)に戻り、先端形状を再形成しやすい。
上記では、冠状動脈を介した誘導の例を説明している。これは、非限定的な例であり、本発明のセンサ・ガイド・ワイヤは、狭く蛇行した経路での誘導が必要となる様々な処置で使用することができる。
別の態様では、先端コア部12を備えたセンサ・ガイド・ワイヤの先端領域は、加熱することで部分的にその形状を再形成することができる。例えば、先端の一部のみを、形状記憶材料の変態温度以上、例えば、40℃を超える温度の水又は生理食塩水中に挿入し、先端の一部のみを元の形状に戻すことができる。
別の実施形態では、センサ・ガイド・ワイヤは、加熱器を含まない。更に別の実施形態では、先端コア部の形状記憶材料には、形状変化させるための電流を印加しない。この場合、形状記憶材料の形状変化は、外部熱源(例えば、加熱された水、生理食塩水又は空気)の適用により起こる。
更に別の実施形態では、センサ・ガイド・ワイヤは、ほぼ上記実施形態に記載される通りであって、先端コア部12が形状記憶材料からなるが、遠位コイルが柔軟なポリマ層17に置き換えられている。これを図6に示す。ポリマ層17は、ワイヤ先端がX線により血管造影図で視認できるように放射線不透過性であることが好ましい。図6では、先端コア部12がコア6本体と別体で、ジャケット7に取り付けられたものとして示されているが、上述したように、先端コア部12は、コア6本体と一体又はこれに取り付けられてもよい。また、上述したように、先端コア部12は、形状記憶遠位先端部及び超弾性又は線形弾性の近位部を含むことができる。
本発明は、上述した好適な実施形態に限定されるものではない。様々な代替例、変形例及び等価物を用いることができる。従って、上記の実施形態は添付の特許請求の範囲において定義される本発明の範囲を限定するものとして受け取られるべきではない。

Claims (20)

  1. 生体内における少なくとも1つの生理学的又はその他の変数を血管内で測定するためのセンサ・ガイド・ワイヤであって、
    近位領域と、遠位センサ領域と、先端領域と、
    前記変数を測定し、前記変数に応じたセンサ信号を生成するように構成されたセンサ部を備え、前記センサ領域に配置された少なくとも1つのセンサ素子と、
    前記センサ・ガイド・ワイヤの前記先端領域の少なくとも一部に沿って延び、一定の長さを有する先端コア部を備えるコアと、を備え、
    前記先端コア部の少なくとも一部は、変態温度を有する形状記憶材料からなり、
    前記形状記憶材料の組成は、前記形状記憶材料の変態温度が生体の体温よりも高くなるように構成されたことを特徴とするセンサ・ガイド・ワイヤ。
  2. 前記先端コア部の全長の少なくとも25%が、前記形状記憶材料からなる請求項1に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  3. 前記先端コア部の全長の少なくとも50%が、前記形状記憶材料からなる請求項1に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  4. 前記先端コア部の残り部分は、弾性材料からなる請求項1に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  5. 前記形状記憶材料は、前記弾性材料に対し遠位側に配置される請求項4に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  6. 前記形状記憶材料は、前記弾性材料の少なくとも遠位部上に外層として配置される請求項4に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  7. 前記弾性材料は、ステンレス鋼である請求項4に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  8. 前記弾性材料は、超弾性又は線形弾性ニチノールである請求項4に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  9. 前記形状記憶材料は、ニチノールである請求項1に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  10. 前記ニチノールの組成は、オーステナイト開始温度が少なくとも40℃であるように構成された請求項9に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  11. 前記形状記憶材料は、形状記憶ポリマである請求項1に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  12. 前記形状記憶材料の組成は、変態温度が40℃〜70℃の範囲内となるように構成された請求項1に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  13. 前記先端コア部は、コアの残り部分と一体である請求項1に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  14. 前記先端コア部は、コアの残り部分から分離されており、接着剤、溶接、半田付け、機械的接続又はスエージングのうち少なくとも1つによりジャケットに取り付けられた請求項1に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  15. 前記コアの残り部分は、ニチノールからなる請求項14に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  16. 前記先端コア部は、接着剤、溶接、半田付け、機械的接続、スエージングのうち少なくとも1つによりコアの残り部分に取り付けられた請求項1に記載のセンサ・ガイド・ワイヤ。
  17. 生体内における少なくとも1つの生理学的又はその他の変数を血管内で測定するためのセンサ・ガイド・ワイヤの先端領域の形状を形成及び再形成する方法であって、
    形状形成前に初期形状を有し、変態温度が生体の体温よりも高い形状記憶材料から少なくとも部分的になる先端コア部を備えた前記先端領域の形状を、手作業又は適切な工具を用いて形成することと、
    前記先端領域を前記変態温度よりも高温に加熱して前記先端領域を初期形状に戻すことと、を含むことを特徴とする方法。
  18. 前記先端領域を初期形状に戻した後、前記変態温度を下回るまで前記先端領域を冷ます又は前記先端領域を能動的に冷却することと、
    手作業又は適切な工具により前記先端領域を所望の形状に湾曲させることと、を更に含む請求項17に記載の方法。
  19. 生体内に前記センサ・ガイド・ワイヤを挿入し、血管内測定を行なった後、身体から抜くことを更に含む請求項17に記載の方法。
  20. 前記先端領域の形状形成工程は室温で行われ、前記先端領域を加熱又は冷却する必要がない請求項17に記載の方法。
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