JP2016514455A - 単一細胞における標的タンパク質および標的核酸の同時検出 - Google Patents

単一細胞における標的タンパク質および標的核酸の同時検出 Download PDF

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Abstract

核酸の検出および分析のための方法および試薬が提供される。本方法は、関心標的核酸、例えば、標的RNAの検出のための近接伸長アッセイを採用する。本方法は、タンパク質を検出するために、タンパク質近接伸長アッセイを伴う多重アッセイにおいて追加的に使用され得る。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる、2013年3月15日に出願された、米国仮出願第61/799,559号の利益を請求する。
本発明の分野
本発明は、単一細胞において、核酸、例えば、RNAの検出について十分に感受性のある、増幅による検出システムに関する。本方法は、多重アッセイを提供し、核酸およびタンパク質の双方を検出するために、タンパク質検出用の近接伸長アッセイ(proximity extension assay)とあわせて使用され得る。
個々の細胞由来のタンパク質および核酸の検出および定量が望ましいが、単一細胞に存在する物質は微量であるために、達成することが難しい。さらに、バルクサンプルとは異なり、単一細胞は、タンパク質および核酸レベルを別個に分析するために、一部分へと分けることができない。単一分子の検出技術または質量分析は、単一細胞分析を達成するための方法を提供するかもしれないが、このような方法は高価である。近年、ピコグラム量のタンパク質を検出するのに十分感受性のある分析、近接伸長分析(PEA)が開発された(例えば、本明細書に参照により組み込まれる、Lundberg et al., Nucl. Acids Res. 2011 Aug; 39(15):e102; epub 2011 Jun 6)。1つのアプローチにおいて、PEAは、それぞれがそれに結合するオリゴヌクレオチドを有する、1対の抗体を採用する。オリゴヌクレオチドは、互いに補完する領域を含む。抗体が標的タンパク質に結合する場合、オリゴヌクレオチドは、各オリゴヌクレオチド由来の相補的領域が互いにハイブリダイズするように、十分近接している。DNAポリメラーゼの追加は、ハイブリダイズされたオリゴヌクレオチドの伸長をもたらす。伸長産物は、その後、検出されまたは定量化され得る。
種々の態様において、本発明は、以下の実施態様を含むが、これらに制限されない。
一態様において、本発明は、サンプルにおける、標的核酸、典型的にはRNAを検出する方法を提供し、方法は、(a)i)標的核酸を含むサンプルと、ii)第1および第2プローブを含む一対のプロキシミティプローブの反応混合物においてインキュベートすることであって、前記第1プローブは、プローブの3’末端に相互作用(I)セグメント、および前記標的核酸の第1の標的(T)セグメントにハイブリダイズする標的結合(TB)セグメントを含み、そのIセグメントは、前記第2プローブの3’末端でIセグメントに対して相補的であり、前記第2プローブは、前記3’末端でIセグメント、および前記第1Tセグメントに近接して、前記標的核酸の第2の、非重複TセグメントにハイブリダイズするTBセグメントを含み、その3’配列は、前記第1プローブの前記Iセグメントに相補的であり、前記反応混合物は、前記第1プローブの前記TBセグメントが前記標的核酸の前記第1Tセグメントにハイブリダイズし、かつ前記第2プローブの前記TBセグメントが前記標的核酸の前記第2Tセグメントにハイブリダイズする条件下でインキュベートされ、これにより、前記第1プローブの前記Iセグメントが、前記第2プローブのIセグメントにハイブリダイズして、前記第1および第2プローブの前記Iセグメントを含む二本鎖を形成することを可能にし、
(b)DNAポリメラーゼを添加し、前記第1および/または第2プローブが、第1伸長産物を得るために伸長される条件下で前記反応混合物を維持することと、
(c)前記第1伸長産物またはそのサブ領域を増幅する一対の増幅プライマーを含む増幅反応混合物で、前記伸長産物またはそのサブ領域を増幅することと、
(d)前記(c)で得られた増幅産物を検出することとを含む。
いくつかの実施態様においては、前記増幅産物を検出するステップは、例えば、qPCR反応を用いて、前記増幅産物を定量化することを含む。
いくつかの実施態様では、前記サンプルは単一細胞である。
いくつかの実施態様では、前記プロキシミティ対のメンバーの1つが、1つのプローブだけが前記ステップ(b)で伸長されるように前記3’末端でブロックされる。
いくつかの実施態様では、前記伸長ステップで採用される前記DNAポリメラーゼが、3’エキソヌクレアーゼ活性を有する。いくつかの実施態様では、前記増幅ステップのために使用される前記ポリメラーゼが、前記伸長ステップのために使用されるポリメラーゼと異なる。例えば、前記伸長ステップで使用される前記ポリメラーゼは、熱安定性ではないこととしてもよいのに対して、前記増幅ステップのために使用されるポリメラーゼ(polymerse)は、熱安定性であることとしてもよい。
いくつかの実施態様では、本方法は、サンプルにおける標的タンパク質を検出することをさらに含む。このような実施態様において、本方法は、前記(a)の反応混合物における前記サンプルを、第1および第2のタンパク質検出プロキシミティプローブを含む、一対のタンパク質検出プロキシミティプローブとインキュベートすることであって、
前記第1タンパク質検出プローブは、前記第2プローブの3’末端でIセグメントに相補的である、3’末端にIセグメントを含む第1ポリヌクレオチドに結合される前記標的タンパク質に結合する第1抗体を含み、
前記第2タンパク質検出プローブは、前記第1ポリヌクレオチドの前記3’末端で前記Iセグメントに相補的なIセグメントを含む第2ポリヌクレオチドに結合される標的タンパク質に結合する第2抗体を含み、
前記標的タンパク質に対する前記第1抗体の結合および前記標的タンパク質に対する前記第2抗体の結合は、第1の前記タンパク質プロキシミティプローブの前記Iセグメントが、第2の前記タンパク質プロキシミティプローブの前記Iセグメントにハイブリダイズして、第2伸長産物を提供するために前記ステップ(b)で伸長される二本鎖を形成することを可能にし、
前記第2伸長産物またはそのサブ領域を増幅する1セットのプライマーを用いて、前記(c)の増幅反応における、前記第2伸長産物、またはそのサブ領域を増幅することと、
前記第2伸長産物またはそのサブ領域の増幅由来の増幅産物の量を検出することをさらに含む。
いくつかの実施態様において、前記量を検出するステップは、例えば、qPCR反応を用いて、増幅産物の量を定量化することを含む。
いくつかの実施態様において、前記反応は、複合的にRNAが検出される複合反応である。
さらなる態様において、本発明は、サンプルにおける標的核酸の検出/定量のためのプロキシミティプローブ対の使用、またはサンプルにおけるタンパク質および標的核酸の検出/定量のためのプロキシミティプローブ対の使用を含む。いくつかの実施態様では、本発明は、サンプルにおける標的核酸の検出/定量のためのプロキシミティプローブ対の使用、またはサンプルにおけるタンパク質および標的核酸の検出/定量のためのプロキシミティプローブ対の使用を提供し、プロキシミティプローブ対のメンバーの1つがブロックされている。
標的RNAを検出するための核酸近接伸長分析の実施態様を図示する。本実施態様では、各プローブ対の3’末端は伸長可能である。 標的RNAを検出するための核酸近接伸長分析の別の実施態様を図示する。本実施態様において、プローブの1つの3’末端がブロックされる。
1.定義および用語
本明細書で使用される場合、「配列」は、ポリヌクレオチドの核酸塩基配列を意味する。特記がない限りまたは文脈から明らかでない限り、塩基または配列の要素は、それらがポリヌクレオチドで存在する場合、5’から3’の順序で存在する。
「ポリヌクレオチド」または「核酸」は、例えば、ゲノムDNA、mRNAの逆転写により通常得られる、メッセンジャーRNAのDNA表示である、相補的DNA(cDNA)、および合成的にまたは増幅により産生されるDNA分子を含む、RNAまたはDNAのあらゆる形態を含む。ポリヌクレオチドは、非標準塩基(例えば、イノシン)を含むキメラ分子および核酸を含むこととしてもよい。ポリヌクレオチドは、一本鎖または二本鎖であることとしてもよい。
用語「オリゴヌクレオチド」は、比較的短い、一般的には200ヌクレオチドより短く、より具体的には、100ヌクレオチドより短いまたは50ヌクレオチドより短い核酸を指すために本明細書で使用される。典型的には、オリゴヌクレオチドは、一本鎖のDNA分子である。
「標的ポリヌクレオチド」または「標的核酸」は、標的配列を含むポリヌクレオチドである。二本鎖の標的ポリヌクレオチドでは、標的配列は1本鎖であり、標的配列の補体は他方の鎖である。「標的RNA」は、標的配列を含むRNAである。
用語「セグメント」は、例えば、プローブ結合セグメント、プライマー結合セグメント、本明細書で「タグ配列」としても言及される、指標配列(indexing sequence)のような、特定の機能を有するセグメント、および本明細書で列挙される他のもののような、ポリヌクレオチドにおける、配列またはサブシーケンスを指す。個々のセグメントは、制限されることなく、例えば、10から100のヌクレオチド、10から70のヌクレオチド、14から50のヌクレオチド、および14から35のヌクレオチドの範囲での長さのような、それらの意図とされる機能とつじつまの合うあらゆる長さを有することとしてもよい。
「標的配列」は、分析で検出される核酸配列である。ほとんどの場合には、関心標的配列が、あらかじめ定義される(つまり、配列が分析前に知られている)。他の場合には、完全な標的配列は知られていないが、既知の配列のプライマーにより増幅される配列として定義される。標的配列は、DNAで(ゲノム、ミトコンドリア、ウイルス、合成、cDNAを含む)、RNAで、またはその増幅可能な合成類似体でみられることとしてもよい。
本明細書で使用される場合、用語「相補的」は、2つのヌクレオチド間の正確な組み合わせについての能力を指す。つまり、核酸の所与の位置でヌクレオチドが別の核酸のヌクレオチドと水素結合することが可能である場合、その後、2つの核酸は、その位置で互いに相補的であると考えられる。「補足物」は、厳密にまたは部分的に相補的な配列であることとしてもよい。2つの一本鎖核酸分子間の相補性は「部分的」であることとしてもよく、ヌクレオチド結合のいくつかのみ、または総相補性が一本鎖分子間に存在する場合には完全となるかもしれない。2つのオリゴヌクレオチドは、分析条件下で配列がハイブリダイズする(二本鎖領域を形成する)相補性が十分である場合に、「相補的」配列を有すると考えられる。核酸鎖間の相補性の程度は、核酸配列間のハイブリダイズの効率および強度への重要な影響を有する。部分的に相補的である2つの配列は、例えば、少なくとも7つのヌクレオチドの配列にわたって、より典型的には10から30のヌクレオチドの配列にわたって、しばしば14から25のヌクレオチドの配列にわたって、ときどきより長い配列にわたって(例えば、26から100ヌクレオチドの長さ)、少なくとも99%の同一性、または少なくとも95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有することとしてもよい。プライマー配列の3’塩基は、望ましくは、プライミングが生じることを可能にする、標的核酸配列の対応する塩基に対して、完全に相補的であることが理解されるであろう。第1の配列またはセグメントは、第1の配列からなるポリヌクレオチドが、第2の配列からなるポリヌクレオチドに特異的にハイブリダイズするために十分に相補的である場合に、第2の配列のセグメントに対して、「実質的に相補的」である。例示のために、ハイブリダイゼーション条件は、pH7.0から8.3で約1.0M未満のナトリウムイオン、典型的には、約0.01から1.0Mのナトリウムイオンの塩濃度、長さが10から50のヌクレオチドのポリヌクレオチドについては少なくとも約30℃の温度、より長いプローブ(例えば、50ヌクレオチドより大きい)については少なくとも約60℃である。典型的には、特異的なハイブリダイゼーションが、少なくとも14から25のヌクレオチドのストレッチにわたって少なくとも約55%の塩基相補性、好ましくは少なくとも65%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、および最も好ましくは少なくとも95%である場合に生じるであろう。プライム記号「’」は、完全にまたは実質的に相補的な配列を示すために使用される。
2つのポリヌクレオチド配列、セグメント、または鎖に関連する用語「アニールする」、「ハイブリダイズする」、または「結合する」は、互換的に使用され、当該技術分野で通常使用される意味を有する。2つの相補的な配列(例えば、DNAおよび/またはRNA)は、相補的塩基と水素結合を形成することにより、アニールまたはハイブリダイズして、二本鎖のポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの二本鎖の領域を産み出す。
ポリヌクレオチドにおける2つの配列またはセグメントは、それらを分離する介在性の配列またはヌクレオチドリンカーがない場合に、「隣接」または「近接」する。文脈によっては、「非隣接」は、介在性の標的配列により互いに分離される2つのプローブ結合配列を指す。
「プライマー」は、標的配列、またはその補足物に相補的であって、ハイブリダイズすることが可能な配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドである。一般的に、「プライマー」は、テンプレート依存型のDNA合成を刺激し得る「伸長可能なプライマー」を意味する。いくつかの場合には、プライマーはDNA依存性のDNAポリメラーゼにより伸長される。
プロキシミティプローブは、「ヌクレオチドタグ」を含み得る。用語「ヌクレオチドタグ」は、多重な作用において標的分子を識別することを促進するために、プロキシミティプローブに組み込まれた所定のヌクレオチド配列を指すために、本明細書で使用される。
プロキシミティプローブは、典型的にはDNAを含むが、ポリリボヌクレオチド(Dリボースを含む)、およびプリンまたはピリミジン塩基のNまたはCグリコシドであるあらゆる他のタイプの核酸、並びに、例えば、ポリアミド(例えば、ペプチド核酸(PNA))およびポリモルホリノ(polymorpholino)(Anti-Virals, Inc., Corvallis, Oreg., as Neugeneから商業上入手可能)ポリマーのような非ヌクレオチドの(normucleotidic)主鎖を含む他のポリマー、およびDNAおよびRNAにみられるような塩基ペアリングおよび塩基スタッキングを可能にする構造における核酸塩基を含むポリマーを提供する、他の合成配列特異的核酸ポリマーも含むこととしてもよい。
用語「多重」および「多重化」は、2以上のプライマーのセットが、同じ増幅反応混合物における2以上の別個の標的配列を増幅させるために使用される分析を指す。
本明細書で使用されるように、核酸配列の「増殖」は、その通常の意味を有し、標的配列の複製の数を酵素的に増殖させるためのインビトロでの技術を指す。増殖方法は、非対称の方法(主な産生物が一本鎖である)および慣習的方法(主な産生物が二本鎖である)の両方を含む。
用語「増幅産物」および「増幅産生物」は互換的に使用され、当該技術分野におけるそれらの通常の意味を有する。文法的に単数形の用語「増幅産物」は、増幅産生物の多くの同一の複製を指し得る。さらに、「増幅産物」への言及は、増幅ステップにおいて産生された分子およびその後の増幅ステップにおいて産生された同一の分子(例えば、制限されないが、PCR増幅のその後ラウンドで産生される増幅産生物)の両方を包含する。さらに、用語「増幅」は、変性、アニーリング、および伸長のサイクルを指し得るが、配列の幾何学的または指数関数的な増幅を必要としない。
「増幅反応混合物」は、増殖反応が起こる溶液であり、1以上の標的ポリヌクレオチド、ポリマー、ポリメラーゼ、リガーゼ、増幅試薬、増幅産物、緩衝剤、ヌクレアーゼインヒビター、二価カチオン、dNTP、および/または増幅のために当該技術分野で知られる他の成分を含むこととしてもよい。
用語「qPCR」は、「リアルタイムPCR」または「動的ポリメラーゼ連鎖反応」としても知られる、定量的なリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を指すために、本明細書で使用される。
本明細書で使用されるように、「サンプル」は、標的ポリヌクレオチドを含む成分を指す。「サンプル」は、標的タンパク質を含むこととしてもよい。例示的なサンプルは、細胞および細胞溶解物(例えば、真核細胞、ヒト細胞、動物細胞、植物細胞、幹細胞、血液細胞、リンパ球、細菌性細胞、組み換え細胞、病原菌に感染した細胞。組織サンプル)、ウイルス、環境サンプル(例えば、水サンプル)、食物サンプル、法医学的サンプル、植物サンプル、血液サンブル等を含む。「細胞溶解物」は部分的に精製された細胞区画を含む。
「試薬」は、分析物(例えば、分析される核酸)以外の、反応において使用されるあらゆる薬剤を広く指す。核酸増幅反応のための例示的な試薬は、バッファ、金属イオン、ポリメラーゼ、逆転写酵素、プライマー、テンプレート核酸、ヌクレオチド、標識、染料、ヌクレアーゼ等を含むが、これらに制限されない。酵素反応のための試薬は、例えば、基材、補助因子、バッファ、金属イオン、インヒビター、および活性化剤を含む。
本明細書で使用される、用語「標識」は、検出可能なおよび/または定量化可能なシグナルを提供するために使用され得るあらゆる原子または分子を指す。特に、標識が、核酸またはタンパク質に直接または間接的に結合され得る。プローブに結合され得る適切な標識は、放射性同位元素、フルオロフォア、クロモフォア、質量標識、高電子密度粒子、磁性粒子、スピン標識、化学発光を放射する分子、電気化学活性分子、酵素、補助因子、および酵素基質を含むがこれらに制限されない。
2.概要
一態様では、本発明は、典型的には、サンプルにおける標的核酸を検出するための近接伸長(proximity extension)方法を提供する。方法は、典型的には、同じサンプルにおけるタンパク質のレベルを検出するための近接伸長分析と同時に使用される。典型的には、検出される標的核酸はRNAである。いくつかの実施態様では、標的は、一本鎖DNAウイルスのような一本鎖DNAであることとしてもよい。
いくつかの実施態様では、標的核酸(例えば、RNA)は、一対のプロキシミティプローブが標的核酸(例えば、RNA)にハイブリダイズするプロセスによりサンプル中で検出される。一対のプロキシミティプローブ(「PPP」)の各メンバーは、しばしばプローブの5’末端でまたはその付近で、標的核酸(「T」セグメント)の予め定義されたセグメントにハイブリダイズする、標的結合セグメント(「TB」セグメント)を含む。PPPの各メンバーは、しばしばプローブの3’末端でまたはその付近で、インタラクションセグメント(「Iセグメント」)を含み、PPPの1つのメンバーのインタラクションセグメントは、PPPの他のメンバーに存在するインタラクションセグメントと相補的である。プロキシミティプローブの配列は、プロキシミティプローブ対の各メンバーにおけるTBセグメントが標的核酸の異なる領域(つまり、異なる、非重複のTセグメント)に結合するように選択されまたは設計され、Tセグメントが十分に近接して配置され、PPPのものが十分な長さを有することで、Iセグメントは、プロキシミティプローブが標的RNAとハイブリダイズされる場合に相互作用し得る。
標的核酸に対するプローブの結合は、PPPのIセグメントがハイブリダイズすることを可能にする。DNAポリメラーゼは、その後、添加され、それらの3’末端でハイブリダイズされたプローブを伸長し、二本鎖であるPPPダイマーの一部を伸長する。Iセグメントのハイブリダイゼーションおよび二本鎖の伸長は、その後増幅反応で検出され得る伸長産物をもたらす。典型的には、プロキシミティプローブ対の各メンバーは、増幅プライマー結合部位(APBS)セグメントも含む。一般的には、PPPの2つのプローブはそれぞれ、異なるAPBSを有する。よって、プロキシミティプローブがそれらのIセグメントを介してハイブリダイズされて、ポリメラーゼにより伸長される場合には、一対のAPBSを有する、二本鎖の(または部分的に二本鎖の)ポリヌクレオチドが生成される。各プロキシミティプローブが単一のAPBSを有することが認識され、伸長ステップが両方のAPBSを有するポリヌクレオチドをもたらす。
本発明の方法は、多重分析方式で便宜的に使用され得る。例えば、2以上の標的分子、例えば、2つの異なるRNA標識のような2以上の標的核酸が検出されるべきである場合には、複数のペアのプロキシミティプローブを用いて、産生物は単一の反応で検出され得、そのそれぞれが、特有である伸長産生物を形成する。同様に、核酸、例えばRNA、およびタンパク質が同じ反応で検出されるべきである場合には、そのそれぞれが特有の伸長産生物を形成する核酸およびタンパク質についてのプロキシミティプローブ対が、単一の反応で同時に使用される。本発明の分析は、よって、サンプルにおける複数の標的分子の存在または量を評価するために、容易に多重化され得る。
増幅プライマーは、伸長産物を増幅するために使用される。増幅された産生物の存在、不存在、量、または相対的な量の測定は、最初のサンプルにおける標的配列の存在、不存在、量、または相対的な量を暗示する。
いくつかの実施態様では、伸長産物の量は、qPCR反応において定量化される。以下に述べられるように、種々の他の増幅システムが使用されることとしてもよい。
標的核酸、例えば、RNAを検出するための方法は、以下にさらに記載されるように、サンプルに存在するタンパク質を検出する、近接伸長分析と併せて使用されることとしてもよい。
3.核酸プロキシミティプローブ対
本発明は、標的核酸、典型的にはmRNAのような標的RNAを検出するためのプロキシミティプローブ対を採用する。他の実施態様では、プロキシミティプローブ対は、サンプルに存在し得るウイルスDNAのような標的DNAを検出するために使用され得る。プロキシミティプローブ対の各メンバーは、以下の領域:TBセグメント、Iセグメント、およびAPBSセグメントを含む。TBセグメントは、標的核酸配列のTセグメントと相補的であり、これに結合する。プロキシミティプローブ対の1つのメンバーは、標的核酸でTセグメントに結合し、他のメンバーは、標的核酸で異なる、非重複のTセグメントに結合する。部位は、すなわち、標的核酸へのTB領域のハイブリダイゼーションは、相補的I領域がハイブリダイズすることを可能にするように近接している。プローブ結合部位は、典型的には、100塩基よりも少なく、しばしば50塩基よりも少なく、例えば、40、30、20、または15ヌクレオチドまたはそれ以下により分離される。いくつかの実施態様では、ポリヌクレオチドにおける2つの配列またはセグメントは、それらが10から50塩基により分離される場合に、「近接」としていると考えられる。
プロキシミティプローブのTBセグメントは、プローブ5’末端にまたはその付近に配置される。例えば、TBセグメントは、プロキシミティプローブの5’末端で、ヌクレオチドの2〜10ヌクレオチド以内に配置されることとしてもよい。TBセグメントのサイズは、典型的には、10から100ヌクレオチドの長さのどこかの範囲である。いくつかの実施態様では、TBセグメントは、50ヌクレオチドの長さ以下であり、20または10ヌクレオチドの長さより短いこととしてもよい。例えば、TBセグメントは、5から20または10から40のヌクレオチドの長さであることとしてもよい。これらの範囲は、例示的なガイドラインであって、本発明を制限することを意図されない。
プロキシミティプローブのI領域は、プロキシミティプローブ対が標的核酸にハイブリダイズする場合に、I領域が、プローブ対の他の部分の相補的なI領域にハイブリダイズすることを可能にするようにプローブの3’末端にまたはその付近に配置される。典型的な実施態様では、Iセグメントが、プロキシミティ対の他のメンバーのIセグメントによるハイブリダイゼーション時に、3’非塩基対のヌクレオチドがないように設計される。しかしながら、他の実施態様も考えられる。例えば、プロキシミティプローブの1つの3’末端、つまり、遊離3’水酸基を有する3’末端は、プロキシミティプローブ対の他のメンバーの相補的Iセグメントに結合するIセグメントに含まれないこととしてもよく、よって、3’末端で非塩基対ヌクレオチドのままである。3’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼの使用は、3’非塩基対ヌクレオチドを有するプローブの伸長を可能にするであろう。他の実施態様では、プローブの1つのみが、伸長されることとしてもよい。よって、プローブは、3’末端で非塩基対ヌクレオチドを有するように設計されることとしてもよい。いくつかの実施態様では、伸長を防止するために、3’末端でプローブの1つが修飾されることとしてもよい。
典型的には、Iセグメントは、20ヌクレオチドの長さ未満である。例えば、Iセグメントは、6から12ヌクレオチドの長さ、例えば、6、7、8、9、10、11、または12ヌクレオチドの長さであることとしてもよい。
典型的な実施態様では、プロキシミティプローブ対の各メンバーは、増幅プライマー結合部位も含むこととしてもよい。プロキシミティプローブを伸長する際に、両方のAPBS配列が存在するポリヌクレオチド分子が産生される。両方の増幅プライマー結合部位を有する伸長されたポリヌクレオチドは、プライマーの結合部位に結合する増幅プライマーを用いて、伸長産生物の増幅を可能にする。代替的には、プロキシミティプローブ対の1つのメンバーは、増幅プライマー結合部位を有することとしてもよい。第2の増幅プライマー結合部位は、例えば、プロキシミティプローブのI領域のハイブリダイゼーション時に作成されることとしてもよい。他の実施態様では、プロキシミティプローブ対の1つのみのメンバーが伸長されることとしてもよい。伸長されたプローブは、伸長産物の増殖を可能にする2つの増幅プライマー結合部位を含み得る。
プローブは、典型的には、RNAにおける二次構造の領域を避けるように設計される。例えば、当業者は、標的RNAの構造のモデルを提供するために、既知のコンピュータプログラムを使用することができる。プローブのTB領域は、その後、ヘアピン、ステム等のような二次構造の領域を避けるように設計されることとしてもよい。標的RNAセグメントと相補的であるプローブは、例えば、プライマー3(Whitehead Institute for Biomedical Research)のような、当該技術分野で容易に使用可能なソフトウェアを用いて設計され得る。
いくつかの実施態様では、プローブ対のメンバーの1つは、伸長を防止するためにブロックされることとしてもよい。例えば、プローブの1つは、プローブの伸長を防止する3’末端で修飾された塩基を有することとしてもよい。いくつかの実施態様では、3’ヌクレオチドは、リン酸化されることとしてもよい。他の実施態様では、3’末端は、チオホスフェート修飾ヌクレオチド、2’‐OMe‐CEホスホラミダイト(phosphoramidite)修飾ヌクレオチド、または当該技術分野で知られる、別の伸長ブロッキングヌクレオチドのような修飾されたヌクレオチドを有することとしてもよい。いくつかの実施態様では、プローブの伸長を防止する1以上のヌクレオチドが、伸長がその位置を超えないように3’末端の上流に配置されることとしてもよい。例えば、リンカーは、プローブの伸長をブロックするために使用されることとしてもよい。
標的RNAをハイブリダイズするために、反応混合物に添加するプローブの濃度は、典型的には、1nMから100nMの範囲である。プロキシミティプローブのサンプルとのインキュベーションの時間および温度は、使用される特定のプローブに応じて変化し得る。時間は、プローブが標的核酸に結合し、3’末端がハイブリダイズするように十分であるべきである。例示的な実施態様では、インキュベーションの時間は、どこまででも、約10分から約1〜2時間、またはより長く、例えば、12から24時間であることとしてもよい。反応が行われる温度は、採用されたプローブに応じて、およびタンパク質のような他の分子も多重分析で検出されるのかどうかに応じて変化し得る。RNAのみが検出される場合は、典型的なプローブの標的とのインキュベーションの温度は、約55℃から約70℃の範囲であり得る。しばしば、インキュベーション温度は、約60℃から約70℃であり、例えば、インキュベーション温度は、61℃、62℃、63℃、64℃、65℃、66℃、67℃、68℃、69℃、または70℃である。分析が、タンパク質も検出する多重分析である場合、インキュベーション温度は、典型的には、より低く、例えば、約35℃から約45℃である。いくつかの実施態様では、温度は、約37℃から約42℃の範囲である。RNAおよび標的タンパク質の両方を検出することを含む複合反応についての例示的な反応条件は、1nMのプローブ濃度および37℃で1時間のインキュベーションを含む。標的RNAのみを検出するための例示的な反応条件は、1nMのプローブ濃度および65℃で18から24時間のインキュベーションを含む。
いくつかの実施態様では、反応は、追加的に、プローブ:RNAハイブリダイゼーションを安定化し得る成分を含む。このような成分の例は、RNase活性が不活性化されたRNase H、またはT4 gp32としての一本鎖核酸結合タンパク質usである。
4.伸長反応
伸長反応は、典型的には、標的分子に対するプローブのハイブリダイゼーション後に行われる。ヌクレオチドおよびDNAポリメラーゼのような試薬は、伸長反応に含まれる。あらゆるDNAポリメラーゼが使用され得る。いくつかの実施態様では、DNAポリメラーゼは、3’エキソヌクレアーゼ活性を有する。そのようなポリメラーゼの実施例は、T4DNAポリメラーゼ、T7DNAポリメラーゼ、ファイ29(Φ29)DNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼI、DNAポリメラーゼIのクレノウフラグメント、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)(Pfu)DNAポリメラーゼ、およびバイロコッカス・ヴェッセイ(Pyrococcus woesei)(Pwo)DNAポリメラーゼを含む。
他の実施態様では、3’から5’のエキソヌクレアーゼ活性を欠如するDNAポリメラーゼが採用されることとしてもよい。このようなポリメラーゼは、TaqまたはΔTaqポリメラーゼのようなポリメラーゼを含む。
採用されるポリメラーゼの性質に応じた伸長反応が行われる温度。例えば、熱安定性ポリメラーゼを採用する反応は、摂氏40度よりも高い温度で行われることとしてもよい。しかしながら、ハイブリダイズされるプロキシミティプローブが標的核酸にハイブリダイズされるのを維持することが可能であり、安定的にハイブリダイズするためのプローブの3’末端のための温度が採用される。
ポリメラーゼがプロキシミティプローブとともに分析に添加されることとしてもよく、またはプロキシミティプローブの添加後に添加されることとしてもよい。いくつかの実施態様では、ポリメラーゼは、プロキシミティプローブの標的ポリヌクレオチドとのインキュベーションの期間後に添加される。
5.タンパク質検出プロキシミティプローブ対
いくつかの実施態様では、関心標的核酸、例えば、関心RNAの検出は、同じ反応混合物における関心タンパク質の検出と同時に行われる。したがって、いくつかの実施態様では、方法は、1以上の特定のRNAを検出するために本明細書に記載される近接伸長分析を行うことを含み、1以上の特定のタンパク質を検出するための近接伸長分析を行う。タンパク質を検出するための近接伸長分析は、当該技術分野でよく知られており(例えば、それらのそれぞれが参照により組み込まれる、Lundberg et al. Nucl. Acids Res. 39: e102, 2011;および国際公開第2012/104261号参照)、あらゆるそのような分析が使用され得る。
核酸近接伸長分析による多重分析で使用され得る例示的な分析では、タンパク質プロキシミティプローブ対、つまり、関心タンパク質を検出するためのプロキシミティプローブ対は、関心タンパク質に結合する抗体に結合する核酸結合セグメント(つまり、Iセグメント)を含む1つのプローブを含む。対における第2プローブは、第1プローブのIセグメントに相補的である核酸結合セグメント(つまり、Iセグメント)を含み、関心標的タンパク質に結合する抗体にも結合する。標的タンパク質への抗体の結合時に、Iセグメントはハイブリダイズする。
タンパク質プロキシミティプローブのために使用される抗体は、ポリクローナルもしくはモノクローナル抗体、または抗体のフラグメントであることとしてもよい。さらに、タンパク質プロキシミティプローブ対の各メンバーに結合される抗体は、同じ結合特異性を有することとしてもよく、またはそれらの結合特異性が異なることとしてもよい。本発明は、さらに、例えば、国際公開第2012/104261号に記載される本分析のバリエーションの使用を考慮する。例えば、プローブは、5’末端でのそれらのそれぞれの抗体にそれぞれ結合されることとしてもよく、または1つのプローブが5’末端で、他のプローブが3’末端で結合されることとしてもよい。
上記のように、タンパク質プロキシミティプローブ対の抗体の標的タンパク質への結合の際に、3’末端は、上記のようなポリメラーゼにより伸長され得る少なくとも1つの3’OHを有する二本鎖の核酸を形成するためにハイブリダイズする。核酸プロキシミティプローブ対(関心核酸、例えば、関心RNAを検出するための)の場合には、タンパク質についてのプロキシミティプローブが、特有の配列が識別子として使用され得る配列タグとしての役割を果たすように作成されるようにハイブリダイズする。
伸長反応が、選択されたポリメラーゼのための適切な温度、およびプローブ対の3’相補的末端がハイブリダイズし得るように抗体が標的タンパク質に結合したままとなる条件下で行われる。核酸プロキシミティプローブ対およびタンパク質プロキシミティプローブ対の両方が同じ反応で標的核酸および標的タンパク質を検出するために使用される分析では、伸長反応は、選択されたポリメラーゼのための適切な温度、および核酸プロキシミティプローブのTセグメントが標的核酸に結合したままであり、タンパク質プロキシミティプローブのための抗体が、プロキシミティプローブ対のそれぞれについて、3’相補的セグメントがハイブリダイズし得るように標的タンパク質に結合したままとなる条件下で行われる。
6.増幅産物の増幅および検出
伸長反応から得られる伸長産物は、所望のように、検出されかつ定量化され得る増幅産物を得るために増幅反応に供される。種々の増幅反応の設計パラメーターは、十分に知られている。ガイダンスを提供する参考文献の例が、以下に提供される。いくつかの実施態様では、増幅反応は、伸長分析で使用される同じポリメラーゼを使用し、任意に、さらなるポリメラーゼを添加しない。いくつかの実施例では、増幅反応は、伸長分析のために使用されるポリメラーゼとは異なるポリメラーゼを使用する。例えば、いくつかの実施態様では、3’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼは、伸長反応で使用されることとしてもよく、Taqポリメラーゼは増幅反応で使用されることとしてもよい。
いくつかの実施態様では、増幅反応は、ホットスタートポリメラーゼを採用することとしてもよい。例えば、周囲温度でポリメラーゼ活性を阻害する抗体と混合される組み換えTaqDNAポリメラーゼが使用されることとしてもよい。ポリメラーゼは、PCRの変性ステップ後に活性がある。
核酸の検出および/または定量のあらゆる方法は、増幅産生物を検出しおよび/または定量化するために本発明において使用され得る。具体的な実施態様では、リアルタイム定量方法が使用される。例えば、「定量リアルタイムPCR」方法は、増幅プロセスそれ自体の間に形成される、増幅産生物の量を測定することにより、サンプルに存在する増幅産物の量を測定するために使用され得る。増幅産生物の形成をモニタリングする方法は、複数の時点でPCT産生物の蓄積の測定を伴う。増幅産物の量は、サンプルに存在する標的核酸または標的タンパク質の量を反映する。
蛍光発生ヌクレアーゼ分析は、本明細書に記載される方法において、成功的に使用され得るリアルタイムの定量方法の1つの具体的な実施例である。増幅産生物の形成をモニタリングするこの方法は、二重標識蛍光発生オリゴヌクレオチドプローブを用いてPCR産生物の蓄積の継続的な測定‐「TaqMan(登録商標)方法」として文献においてしばしば言及されるアプローチを伴う。蛍光発生ヌクレアーゼ分析のそれらの記載についてそれらの全体において参照により本明細書にそれぞれが組み込まれる、米国特許第5,723,591号、Heid et al, 1996, Real-time quantitative PCR Genome Res. 6:986-94参照。「TaqMan(登録商標)プローブ」が最も広くqPCRのために使用されるが、本発明は、これらのプローブの使用に制限されることなく、あらゆる適切なプローブが使用され得ることが理解されるであろう。
本発明で採用され得る他の検出/定量方法は、FRET、テンプレート伸長反応、分子標識検出、スコーピオン(Scorpion)検出、およびインベーダー(侵入物)(Invader)検出を含む。
FRETおよびテンプレート伸長反応は、ドナー/アクセプタ対の1つのメンバーで標識されたプライマーおよびドナー/アクセプタ対の他のメンバーで標識されたヌクレオチドを利用する。プライマーへの標識されたヌクレオチドの組み込み前に、テンプレート依存性伸長反応中に、ドナーおよびアクセプタは、エネルギー移動が生じ得ないほど十分に遠く離れて間隔が置かれる。しかしながら、標識されたヌクレオチドがプライマー内に組み込まれて間隔が十分に近くなった場合には、その後、エネルギー移動が生じて検出され得る。これらの方法は、米国特許第5,945,283号および国際公開第97/22719号に記載される。
分子標識により、プローブのコンホメーションにおける変化は、それが増幅産物の相補的な領域にハイブリダイズするため、検出可能なシグナルの形成をもたらす。プローブ自体は、2つのセクション、5’末端での1つのセクションおよび3’末端での他のセクションを含む。これらのセクションは、プローブ結合部位にアニールし、互いに相補的であるプローブのセクションに隣接する。一端の部位は、典型的には、レポーター染料(色素)に結合され、他端の部位は、通常、クエンチャー染料に結合される。溶液では、2つの端部はヘアピンループを形成するために互いにハイブリダイズし得る。このコンホメーションでは、レポーターおよびクエンチャー染料が、レポーター染料からの蛍光がクエンチャー染料により効果的に失活されるように十分に近接している。ハイブリダイズされたプローブは、対照的に、失活の程度が減少する直線的なコンホメーションをもたらす。このように、2つの染料の放射の変化をモニタリングすることにより、増幅産生物の形成を間接的にモニターすることができる。このタイプのプローブおよびそれらの使用の方法は、さらに、例えば、Piatek et al. (1998) Nat. Biotechnol. 16: 359-363; Tyagi, and Kramer (1996) Nat. Biotechnol, 14: 303-308;およびTyagi, et α/.(1998) Nat. Biotechnol. 16:49-53. [0124]により記載される。スコーピオン検出方法は、例えば、Thelwell et al. (2000) Nucleic Acids Res., 28: 3752-3761およびSolinas et al. (2001) Nucleic Acids Res., 29(20): e96により記載される。スコーピオンプライマーは、PCRストッパーを介して5’末端で結合されるプローブエレメントを有する蛍光発生的PCRプライマーである。それらは、均質な溶液におけるPCR産物のリアルタイム増幅産物の特異的検出において用いられる。「ステム‐ループ」フォーマットおよび「二本鎖」フォーマットの異なる2つのフォーマットが可能である。両方の場合において、プロービングメカニズムは分子内である。全てのフォーマットにおけるスコーピオンの基本的なエレメントは、(i)PCRプライマー、(ii)プローブエレメントのPCRのリードスルーを防止するためのPCRストッパー、(iii)特定のプローブ配列、および(iv)少なくとも1つのフルオロフォアおよびクエンチャーを含む蛍光検出システムである。スコーピオンプライマーのPCR伸長後に、得られた増幅産物は、各PCRサイクルの変性ステージ中に一本鎖を付与されるプローブに対して相補的である配列を含む。冷却時に、クエンチャーはもはやフルオロフォアの付近にはないため、プローブは、この相補的配列に自由に結合し、蛍光の増加を産み出す。PCRストッパーは、TaqDNAポリメラーゼによるプローブの望ましくないリードスルーを防止する。[0125]インベーダー分析(Third Wave Technologies, Madison, WI)は、SNP遺伝子型判定のために特に使用され、標的核酸(DNAまたはRNA)または多型性部位に相補的である、シグナルプローブを指定され、オリゴヌクレオチドを利用する。インベーダーオリゴを指定された、第2のオリゴヌクレオチドは、同じ5’ヌクレオチド配列を含むが、3’ヌクレオチド配列は、ヌクレオチド多型性を含む。インベーダーオリゴは、シグナルプローブの5’末端が多型性を含むヌクレオチドで「フラップ」を形成するように、標的核酸に対するシグナルプローブの結合と干渉する。この複合体は、クリベース(Cleavase)酵素と呼ばれる、構造特異的なエンドヌクレアーゼにより認識され、クリベースは、ヌクレオチドの5’フラップを切断する。解放されたフラップは、FRET標識に関連する第3のプローブと結合し、これにより、クリベース酵素により認識される別の二本鎖構造を形成する。このとき、クリベース酵素は、クエンチャーから離れてフルオロフォアを切断し、蛍光シグナルを産生する。
上記のように、種々の増幅および反応方法は、伸長産物を検出するために使用されることとしてもよい。よって、本発明による増幅は、あらゆる手段を包含し、これにより、伸長産物の少なくとも一部が、制限されることなく、直線的にまたは指数関数的に、核酸配列を増幅するための広い範囲の技術を含む、典型的にはテンプレート依存性の方法で複製される。増幅ステップを行うための例示的な手段は、リガーゼ連鎖反応(LCR)、リガーゼ検出反応(LDR)、Qレプリカーゼ増幅へと続くライゲーション、PCR、プライマー伸長、鎖置換増幅(SDA)、ハイパーブランチ鎖置換増幅、多置換増幅(MDA)、核酸配列ベース増幅(NASBA)、二段階複合増幅、ローリングサークル増幅(RCA)等であって、複合的なバージョンを含み、およびこれらの組み合わせを含む。このような技術の記載は、とりわけ、Ausbel et al.; PCR Primer: A Laboratory Manual, Diffenbach, Ed., Cold Spring Harbor Press (1995); The Electronic Protocol Book, Chang Bioscience (2002); Msuih et al., J. Clin. Micro. 34:501-07 (1996); The Nucleic Acid Protocols Handbook, R. Rapley, ed., Humana Press, Totowa, NJ. (2002); Abramson et al., Curr Opin Biotechnol. 1993 Feb.;4(l):41-7,米国特許第6,027,998号;米国特許第6,605,451号, Barany et al.,国際公開第97/31256号; Wenz et al., 国際公開第01/92579号; Day et al., Genomics, 29(1): 152-162 (1995), Ehrlich et al., Science 252:1643-50 (1991); Innis et al., PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications, Academic Press (1990); Favis et al., Nature Biotechnology 18:561-64 (2000);およびRabenau et al., Infection 28:97-102 (2000); Belgrader, Barany, and Lubin, Development of a Multiplex Ligation Detection Reaction DNA Typing Assay, Sixth International Symposium on Human Identification, 1995 (ワールドワイドウェブで使用可能: promega.com/geneticidproc/ussymp6proc/blegrad.html- ); LCR Kit Instruction Manual, Cat. #200520, Rev. #050002, Stratagene, 2002; Barany, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:188-93 (1991); Bi and Sambrook, Nucl. Acids Res. 25:2924-2951 (1997); Zirvi et al., Nucl. Acid Res. 27:e40i-viii (1999); Dean et al., Proc Natl Acad Sci USA99:5261-66 (2002); Barany and Gelfand, Gene 109:1-11 (1991); Walker et al., Nucl. Acid Res. 20:1691-96 (1992); Polstra et al., BMC Inf. Dis. 2:18- (2002); Lage et al., Genome Res. 2003 Feb.;13(2):294-307,およびLandegren et al., Science 241:1077-80 (1988), Demidov, V., Expert Rev MoI Diagn. 2002 Nov.;2(6):542-8., Cook et al., J Microbiol Methods. 2003 May;53(2): 165-74, Schweitzer et al., Curr Opin Biotechnol. 2001 Feb.;12(l):21-7,米国特許第5,830,711号,米国特許第6,027,889号,米国特許第5,686,243号,国際公開第0056927号,および国際公開第9803673号でみることができる。
本明細書で使用されるように、用語「増幅」は、等温の増幅方法を含む。等温の増幅は、変性およびアニーリング/伸長ステップによるサイクルよりもむしろ一定温度を使用する。鎖分離のいくつかの手段、例えば、酵素は、熱変性の代わりに使用される。等温の増幅の例は、ハイパーブランチ鎖置換増幅(Groathouse, N., et al. (2006) "Isothermal Amplification and Molecular Typing of the Obligate Intracellular 病原体 Mycobacterium leprae Isolated from Tissues of Unknown Origins" J. Clin. Micro. 44 (4): 1502-1508)、ヘリカーゼ依存増幅(Vincent, M., et al. (2004) "Helicase-dependent isothermal DNA amplification" EMBO Rep. 5 (8): 795-800)、多置換増幅(MDA; Luthra, R., and Medeiros, J. (2004) "Isothermal Multiple Displacement Amplification" J MoI Diagn. 6 (3): 236-242)、ループ媒介性等温増幅(Notomi, T., et al. (2000) Nucleic Acids Research 28 (1); PAN-AC (David, F. and Turlotte, E., (1998) "An Isothermal Amplification Method" C.R.Acad. Sci Paris, Life Science 321 (1): 909-14)、鎖置換増幅(SDA; Nycz, C, et al. (1998) Analytical Biochemistry 259 (2): 226-234)、ローリングサークル増幅(RCA; Lizardi, P., et al., (1998)"Mutation detection and single-molecule counting using isothermal rolling-circle amplification" Nature Genetics 19: 225 - 232)、核酸配列ベース増幅(NASBA; Van Der Vliet, G., et al. (1993) "Nucleic acid sequence-based amplification (NASBA) for the identification of mycobacteria" Journal of General Microbiology 139 (10): 2423-2429;およびリコンビナーゼポリメラーゼ増幅(それらのそれぞれが、その全体においておよび具体的にはリコンビナーゼポリメラーゼ増幅のその記載について、参照により組み込まれる、米国特許第7,485,428号、第7,399,590号、第7,270,981号、および第7,270,951号)を含む。
フルオロフォアが標識として使用される実施態様において、多くの適切なフルオロフォアが知られる。使用され得るフルオロフォアの例は、ローダミン、シアニン3(Cy3)、シアニン5(Cy5)、フルオレセイン、Vic(商標)、Liz(商標)、Tamra(商標)、5‐Fam(商標)、6‐Fam(商標)、およびテキサスレッド(Molecular Probes)を含むがこれらに制限されない。(Vic(商標)、Liz(商標)、Tamra(商標)、5‐Fam(商標)、6‐Fam(商標)は全て、Applied Biosystems, Foster City, Califから入手可能である。)
クエンチャーも増幅産物の検出のために使用される実施態様では、有用なクエンチャーは、テトラメチルローダミン(TAMRA)、DABCYL(DABSYL、DABMI、またはメチルレッド)アンスラキノン(anthroquinone)、ニトロチアゾール、ニトロイミダゾール、マラカイトグリーン、ブラックホールクエンチャー(登録商標)、例えば、BHQ1(Biosearch Technologies)、アイオワブラック(登録商標)またはZENクエンチャー(Integrated DNA Technologies, Inc.より)、TIDEクエンチャー2(TQ2)およびTIDEクエンチャー3(TQ3)(AAT Bioquestより)を含むが、これらに制限されない。
PCRおよび蛍光検出が、便宜的にBioMark(商標)システム(Fluidigm Corporation, South San Francisco)のようなシステムを用いて行われ得る。
7.サンプル
あらゆる標的核酸が、本発明の近接伸長プローブ分析を用いて検出され得る。典型的な実施態様では、標的核酸はRNA分子である。標的は、例えば、ウイルス、バクテリア、原生生物、または真菌類のような病原体に関連する核酸、RNA、例えば、過剰または低発現が疾病を暗示するもの、組織または発生上特異的な態様で発現されるもの、または特定の刺激により誘導されるものを含み得る。いくつかの実施態様では、方法は、本明細書に記載される核酸近接伸長分析およびタンパク質近接伸長分析を用いるサンプルであるRNAおよびタンパク質標的の両方の同時検出を含む。
核酸、例えば、RNA、または核酸および関心タンパク質を含むサンプルは、生物源から得ることができ、当該技術分野で知られる慣習的方法を用いて調整され得る。特に、本明細書に記載される方法に従って分析されるサンプルは、バクテリア、原生生物、真菌類、ウイルス、オルガネラ、同様により高等な生物、例えば植物または動物、具体的には哺乳類、およびより具体的にはヒトを含むあらゆるソースから得られる。他のサンプルは、環境的なソース(例えば、池水、エアサンプル)から、人工的な産物(例えば、食物)から、法医学的なサンプル等から得られ得る。サンプルは、細胞、体液(例えば、血液、血液分画、尿等)、またはあらゆる種々の標準的な技術による組織サンプルから得ることができる。例示的なサンプルは、血漿、血清、髄液、リンパ液、腹腔液、胸膜液、口腔液、および皮膚の外側部分のサンプル;呼吸、腸 生殖器、および尿路由来のサンプル、涙、唾液、血球、幹細胞、または腫瘍のサンプルを含む。例えば、サンプルは、胚または母体血液から得ることができる。また、サンプルは、生もしくは死生物から、またはインビトロ培養物から得ることができる。例示的なサンプルは、単一細胞、パラフィン包埋組織サンプル、および針生検を含み得る。
本発明の分析は、単一細胞または細胞の群(つまり、2以上の細胞)で行われ得る。いくつかの実施態様では、分析は、単一細胞、または少数(10より少ないまたは5より少ない)の細胞から得られる核酸およびタンパク質を用いて行われる。単一細胞を採用する1つのアプローチでは、細胞が分離されて、溶解され、試薬、例えば、近接伸長プローブ、伸長試薬、ポリメラーゼ、増幅試薬が、検出分析を行うために溶解物に直接添加される。いくつかの実施態様では、分析、単一細胞からの高分子の分離、または両方が、マイクロ流体装置を用いて行われる。単一細胞から高分子を分離して取得するための、および/または高分子を用いて分析を行うためのマイクロ流体システムが知られる。例示的な装置は、Fluidigm Corp. 7000 Shoreline Court, Suite 100, South San Francisco, CA)から市販されている、C1(商標)Single-Cell Auto Prep Systemである。C1(商標)Single-Cell Auto Prep Systemは、単一細胞を分離し、それらを溶解し、溶解物由来の一連の反応を行う(例えば、cDNA合成、核酸増幅等)。他の装置は、これらの両方が全ての目的のためにその全体において参照により組み込まれる、「Methods, Systems, And Devices For Multiple Single-Cell Capturing And Processing Using Microfluidics」と題された2013年2月28日に出願された米国特許出願第13/781,292号、および「Methods And Devices For Analysis Of Defined Multicellular Combinations」と題された代理人整理番号85665−861169(021800US)の2013年3月15日に出願された米国仮出願第61/852,135号に記載される。任意に、C1(商標)Single-Cell Auto Prep Systemは、Fluidigm’s BioMark(商標)HD System(Fluidigm Corp. 7000 Shoreline Court, Suite 100, South San Francisco, CA)と組み合わせて使用されることとしてもよい。2013年2月28日に出願された、米国特許出願第13/781,292号は、全ての目的のためにその全体において本明細書に組み込まれる。
単一細胞の操作のための他の装置は、以下のSims et al., 2007, “Analysis of single mammalian cells on-chip” Lab Chip 7:423-440; Wheeler et al., 2003, “Microfluidic device for single-cell analysis” Anal Chem 75:3581-3586; Skelley et al., 2009 “Microfluidic control of cell pairing and fusion” Nat Methods 6:147-152; Marcus et al., 2006, “Microfluidic single-cell mRNA isolation and analysis” Anal Chem 78:3084-3089; Bontoux et al., 2008 “Integrating whole transcriptome assays on a lab-on-a-chip for single cell gene profiling” Lab Chip 8:443-450; Zhong et al., 2008 “A microfluidic processor for gene expression profiling of single human embryonic stem cells” Lab Chip 8:68-74; Wheeler 2003 “Microfluidic Device for Single-Cell Analysis Anal. Chem.” 75:3581-3586;およびWhite et al., August 23, 2011 “High-throughput microfluidic single-cell RT-qPCR PNAS” Vol. 108, 34:13999-14004を含み(これらのいずれも、先行技術であると認めるものではない)、上記に挙げた刊行物はそれぞれ、参照により本明細書に組み込まれる。
増幅産物を増幅して検出するための追加の方法は、米国特許出願公開第2012−0115143号(「Universal Probe Assay Methods」)、第2012−0288857号(「Multifunctional Probe-Primers」)、第2013−0045881号(「Probe Based Nucleic Acid Detection」)、および共同所有で同時係属中の国際特許出願第US2012/065376号(「NUCLEIC ACID DETECTION USING PROBES」)および国際特許出願第2007/063229号(「COOPERATIVE PROBES AND METHODS OF USING THEM」)に記載されており、それらのそれぞれが、全ての目的のために参照により明示的に組み込まれる。
10.キット
本発明によるキットは、本発明の1以上の分析方法を実施するために有用な1以上の試薬を含む。概して、キットは、1以上の別個の構成として、試薬(複数を含む)を保持する1以上の容器を有するパッケージを含む(例えば、核酸近接伸長プローブおよび任意にタンパク質近接伸長プローブ)。いくつかの実施態様では、プローブは、試薬の両立性が可能となる混和剤として提供されることとしてもよい。キットは、バッファ(複数を含む)、希釈剤(複数を含む)、標準物質(複数を含む)、および/またはサンプル処理、洗浄、または分析のあらゆる他の工程を行うことにおいて有用なあらゆる他の物質のような、ユーザの見地から望ましい他の物質(複数を含む)も含み得る。
本発明によるキットは、概して、本発明の1以上の方法を行うための説明書を含む。本発明のキットに含まれる説明書は、パッケージ材料に書き添えられ得または、添付文書として含まれ得る。説明書は、典型的には記載されまたは印刷されたものであるが、それらはそのようなものに制限されない。このような説明書を保管し、エンドユーザにそれらを伝達することができるあらゆる媒体が、本発明により考慮される。このような媒体は、電子記憶媒体(例えば、磁気ディスク、テープ、カートリッジ、チップ)、光学式媒体(例えば、CDROM)、RFタグ等を含むが、これらに制限されない。本明細書で使用されるように、用語「説明書」は、説明書を提供するインターネットサイトのアドレスを含み得る。
本明細書で記載される実施例および実施態様は、例示する目的のためのみであり、これに照らして、種々の修正または変更が、当業者に対して示唆され、本出願および添付の請求の範囲の範囲の精神および権限の範囲内に含まれるべきであることが理解される。
さらに、本明細書で挙げられる全ての他の刊行物、特許、および特許出願は、全ての目的のために、それらの全体において参照によりここに組み込まれる。

Claims (12)

  1. サンプルにおける標的核酸を検出する方法であって、
    (a)反応混合物において、
    i)標的核酸が含まれるサンプルと、
    ii)第1および第2プローブが含まれる一対のプロキシミティプローブと
    を、インキュベートすることであり、
    前記第1プローブは、前記標的核酸の第1標的(T)セグメントにハイブリダイズする標的結合(TB)セグメント、およびプローブの3’末端での相互作用(I)セグメントを含み、そのIセグメントは前記第2プローブの3’末端でのIセグメントに対して相補的であり、
    前記第2プローブは、前記第1Tセグメントにきわめて接近する前記標的核酸の第2の、非重複TセグメントにハイブリダイズするTBセグメント、および前記3’末端でのIセグメントを含み、その3’配列は、前記第1プローブの前記Iセグメントに対して相補的であり、
    前記反応混合物は、前記第1プローブの前記TBセグメントが前記標的核酸の前記第1Tセグメントにハイブリダイズし、かつ、前記第2プローブの前記TBセグメントが前記標的核酸の前記第2Tセグメントにハイブリダイズする条件下でインキュベートされ、それにより、前記第1プローブの前記Iセグメントは、前記第1および第2プローブのIセグメントを含む二本鎖が形成されるように、前記第2プローブのIセグメントにハイブリダイズすることが可能にされることと、
    (b)DNAポリメラーゼを添加し、前記第1および/または第2プローブが第1伸長産物を得るために伸長される条件下で前記反応混合物を維持することと、
    (c)前記第1伸長産物またはそのサブ領域を増幅する一対の増幅プライマーが含まれる増幅反応混合物において、前記伸長産物またはそのサブ領域を増幅することと、
    (d)前記(c)で得られる増幅産物を検出することと
    を含む、方法。
  2. 前記サンプルがRNAである、請求項1の方法。
  3. 前記サンプルが単一細胞である、請求項1または2の方法。
  4. 前記検出するステップが定量的増幅反応を含む、請求項1の方法。
  5. 前記定量的増幅反応がqPCRである、請求項4の方法。
  6. 前記プロキシミティ対のメンバーの1つが、唯一のプローブだけしか前記ステップ(b)で伸長されないように前記3’末端でブロックされる、請求項1の方法。
  7. 前記DNAポリメラーゼが、3’エキソヌクレアーゼ活性を有する、請求項1の方法。
  8. 前記ステップ(c)の増幅が、前記ステップ(b)の伸長反応で採用される前記DNAポリメラーゼと異なるDNAポリメラーゼにより行われる、請求項1の方法。
  9. 増幅反応における前記DNAポリメラーゼが、熱安定性のポリメラーゼである、請求項8の方法。
  10. 前記サンプルにおける標的タンパク質を検出することをさらに含み、
    前記(a)の反応混合物において、前記サンプルを、第1および第2のタンパク質検出プロキシミティプローブが含まれる一対のタンパク質検出プロキシミティプローブとインキュベートすることであり、
    前記第1タンパク質検出プローブは、前記第2プローブの3’末端でIセグメントに相補的である、3’末端にIセグメントが含まれる第1ポリヌクレオチドに連結される前記標的タンパク質に結合する第1抗体を含み、
    前記第2タンパク質検出プローブは、前記第1ポリヌクレオチドの前記3’末端で前記Iセグメントに相補的なIセグメントを含む第2ポリヌクレオチドに連結される標的タンパク質に結合する第2抗体を含み、
    前記標的タンパク質に対する前記第1抗体の結合および前記標的タンパク質に対する前記第2抗体の結合は、前記ステップ(b)において伸長される二本鎖が形成され、第2伸長産物を提供するために、第1の前記タンパク質プロキシミティプローブの前記Iセグメントが、第2の前記タンパク質プロキシミティプローブの前記Iセグメントにハイブリダイズすることを可能にすることと、
    前記第2伸長産物またはそのサブ領域を増幅する1セットのプライマーを用いて、前記(c)の増幅反応において、前記第2伸長産物またはそのサブ領域を増幅することと、
    前記第2伸長産物またはそのサブ領域の増幅由来の増幅産物の量を検出することと
    をさらに含む、請求項1の方法。
  11. 前記検出するステップが定量的増幅反応を含む、請求項10の方法。
  12. 前記定量的増幅反応がqPCRである、請求項11の方法。
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