JP2016514454A - 安定なトランスフェクトされた細胞を生成するための方法および組成物 - Google Patents

安定なトランスフェクトされた細胞を生成するための方法および組成物 Download PDF

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Abstract

高産生性細胞株を含む方法および組成物を提供する。態様は、そのような細胞株についてスクリーニングするためおよびそのような細胞株を作製するための効率的な方法に関する。これらの細胞株を使用して、大量のタンパク質を産生することができる。前臨床試験および臨床治験の両方のために大量の組換えタンパク質またはワクチンを速やかに生成するためには、ほぼ全ての薬物開発が、安定な高産生株を迅速に生成するという同様の困難な障害に直面すると考えられる。安定な細胞株を開発および同定することはバイオ医薬開発の重要な部分である。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2013年3月15日に出願され本明細書によりその全体が参照により組み入れられる、米国仮特許出願第61/794,785号に対する優先権の恩典を主張する。
発明の背景
1. 発明の分野
本発明は、全体として、バイオテクノロジーの分野に関する。より詳細には、それは安定なトランスフェクトされた細胞の生成のための新規方法および組成物に関する。
2. 関連技術の説明
前臨床試験および臨床治験の両方のために大量の組換えタンパク質またはワクチンを速やかに生成するためには、ほぼ全ての薬物開発が、安定な高産生株を迅速に生成するという同様の困難な障害に直面すると考えられる。安定な細胞株を開発および同定することは、バイオ医薬開発の重要な部分である。しかし、安定な細胞株の開発は、通常、トランスフェクション、選択、クローニング/スクリーニング、比較試験、特徴決定、および安定性試験を含む複雑なプロセスである。トランスフェクションは、高い力価および良好な産物品質を伴う安定な細胞株を、要求されるタイムライン内で生成することができるか否かを判定するプロセスの最初の工程である。多くの既存のトランスフェクション方法は、PEIおよび脂質方法と同様に、低いトランスフェクション効率、または他のEP方法を用いた適度なトランスフェクション効率を伴う低い細胞生存率を示す(Tait 2004; Derouazi 2004; Reisinger 2009; Florea 2002)。これら2つの制限因子は、退屈で、精巧で、時間がかかり、かつ資源を大量に消費する、選択プロセスの必要性をもたらした。一般に、数千個のクローンをスクリーニングし、良好で安定なクローンを同定し(Dharshanan 2011; Shi 2011)、液体処理およびクローン選別/選択のための広範囲の自動化システム、例えばAmbr(商標)システム、ClonePix、FACSソーティング、およびSimCellシステム(Dharshanan 2011; Shi 2011; Moses 2012; Lindgren 2009; Sleiman 2008; Carroll 2004; Thomas 2008)などが、この分野における多くの製薬企業により投資され、使用されている。その他でもまた、特定の独自の発現ベクターおよび細胞株を開発し、高収量で安定な細胞株を生成している(de la Cruz 2006; Fan 2012; Nair 2011)。
組成物および方法は、高産生性細胞株を含む、外因性タンパク質または遺伝子産物を産生する安定な細胞株に関する。そのような細胞株を、非常に高濃度、即ち、抗生物質に対する耐性を付与する遺伝子でトランスフェクトした場合でさえ、典型的には細胞を死滅させ得る濃度レベルの抗生物質を使用して、産生および同定することができる。態様は、選択物質の「条件的致死濃度」を含む培養条件の使用を含み、それは、その濃度における少なくとも6日間のインキュベーション後、トランスフェクトされていない細胞対トランスフェクトされた細胞の生存率を比較した場合、少なくとも10%多い細胞を死滅させ得る選択物質(例えば抗体)の濃度レベルを指す。
従って、一部の態様において、外因性ポリペプチド、ポリペプチドの複合集合体(例えば、ウイルス様粒子、VLP)、またはヌクレオチドおよび他の分子の複合集合体(例えば遺伝子治療用のウイルスベクター、例えば、レンチウイルス、アデノウイルス、またはアデノ随伴ウイルスなど)を発現する安定な細胞株を産生するための方法があり、方法は、エレクトロポレーションを使用して、発現構築物を細胞中にトランスフェクトする工程であって、発現構築物が、(i)選択可能な遺伝子と、(ii)1つまたは複数の外因性ポリペプチドをコードする配列とを、それらだけでまたは他の分子と共に含む、工程;ならびに、選択物質の条件的致死濃度を含む培養条件下での選択可能な遺伝子の発現について選択する工程を含む。エレクトロポレーションを使用して核酸を細胞中に送達することが、本明細書において記載する方法において使用される。工程は、1つまたは複数の核酸分子が細胞中に取り込まれるように、所望の核酸を用いて細胞をエレクトロポレーションすることを含む。
用語「外因性ポリペプチド」は、その配列の全てまたは部分が、本来、本明細書で考察するトランスフェクション手順により細胞中に導入されたヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチドを指す。もちろん、外因性ポリペプチドを発現する細胞は、外因性配列でトランスフェクトされた親細胞の子孫であり得る。例えば、細胞は、トランスフェクションの前に細胞のゲノムから発現されていないポリペプチド、または細胞により既に発現されている(しかし、細胞は、トランスフェクトされた核酸からの発現に続き、増加した産生能力を有する)ポリペプチドについての発現を提供する発現構築物でトランスフェクトされ得る。一部の態様において、細胞は、ポリペプチド(内因性ポリペプチド)のバージョンを産生し得る、および、外因性ポリペプチドは、そのポリペプチドの改変バージョンであり得る。一態様において、改変バージョンは、ポリペプチドの野生型バージョンである。別の態様において、改変バージョンは、例えば、デコイとして作用し得る内因性ポリペプチドの切断バージョンである。他の態様において、外因性遺伝子産物が産生され得るが、それはポリペプチドに限定されない。外因性ポリペプチドは、外因性遺伝子産物、すなわち、ポリペプチドをコードしないが、RNA分子として機能するRNA転写物との併用において産生され得る。RNA分子は、RNAi、siRNA、miRNA、mRNA、または他のRNA分子であり得る。
特定の態様において、細胞は、フローエレクトロポレーションを使用してエレクトロポレーションされる。フローエレクトロポレーションは、以下を含むプロセスを指す:流体チャンバーまたは流体流路から構成された装置中へ細胞の懸濁液および負荷分子を移すこと;該流体チャンバーまたは該流体流路は、流体チャンバーまたは流体流路の側面に沿って並べられた電極から構成されており、流体チャンバーまたは流体流路内の生物学的粒子を、エレクトロポレーションのために適切な電場に供するように構成されていること;ならびに、装置の外にエレクトロポレーションした細胞懸濁液を移すこと。この方法は、大規模容積の細胞のために特に効果的である。静的エレクトロポレーションは、対照的に、液体にわたる電気の移動および対向電極間の距離に関連する制約のため、一組の限定された容積の細胞のエレクトロポレーションを含む。
「発現構築物」は、標的細胞内で発現される所望の遺伝子または配列をコードするヌクレオチド配列である。開示する方法および組成物を用いる使用のための発現構築物は、例えば、オリゴヌクレオチド配列、DNA分子、RNA分子、細菌プラスミド、染色体遺伝子編集システム(例えば、ヌクレアーゼ、インテグラーゼ、トランスポゾン/トランスポザーゼ、TALEN、CRISPR/Cas9、およびガイド配列)、ウイルスベクター、ウイルス、コスミド、人工染色体であり得る。特定の局面において、発現構築物は細菌プラスミドである。特定の態様において、発現構築物は環状である。他の態様において、発現構築物は直線状である。一部の態様において、発現構築物はDNAであるが、それはRNAでもよい。大半の場合において、発現構築物は二本鎖であるが、一部の態様において、発現構築物は、一本鎖であり得るか、または一本鎖領域を含み得る。
発現構築物でトランスフェクトされた細胞は、哺乳動物細胞などの、当業者に公知の任意の適切な細胞であり得る。特定の局面において、細胞は哺乳動物細胞または昆虫細胞である。適切な哺乳動物細胞はCHO細胞を含むが、これに限定されない。
特定の局面において、細胞中に発現構築物をトランスフェクトすることは、フローチャンバーにおいて電場中に細胞の懸濁液を流すことを含み、電場は、フローチャンバーを少なくとも部分的に画定しており反対の電荷を有する電極を対向させることにより、生成され、フローチャンバーの熱抵抗は、1ワット当たり約10℃未満である。他の特定の局面において、細胞にトランスフェクトすることは、エレクトロポレーションされる細胞の懸濁液を収容するためのチャンバーを備えるフローエレクトロポレーションデバイスを用いることを含み;チャンバーは、反対の電荷を有することができる(oppositely chargeable)電極を対向させることにより少なくとも部分的に画定されており;かつ、チャンバーの熱抵抗は、1ワット当たり約10℃未満である。
一部の態様において、細胞にトランスフェクトすることは、フローエレクトロポレーションデバイスを用いることを含み、該フローエレクトロポレーションデバイスが、フローチャネルを画定している壁であって、該フローチャネルが、エレクトロポレーションゾーンを有し、エレクトロポレーションされる細胞の懸濁液の連続流を受け入れるようにかつ該連続流を一時的に収容するように構成されている、壁;フローチャネルと流体連通しており、それにより入口フローポータルを介してフローチャネル中に懸濁液を導入することができる、入口フローポータル;フローチャネルと流体連通しており、それにより出口フローポータルを介してフローチャネルから懸濁液を取り出すことができる、出口フローポータルを備え、壁が、フローチャネルの第1の壁の実質的な部分を形成する第1の電極と、第1の壁の反対側にあるフローチャネルの第2の壁の実質的な部分を形成する第2の電極とを含むエレクトロポレーションゾーン内でフローチャネルを画定しており、第1の電極および第2の電極が、電気エネルギーの供給源と電気通信している状態で置かれた場合に、それらの電極間に、懸濁液が流れることができる電場を形成するようになっており、かつ、フローチャネルの熱抵抗が1ワット当たり約10℃未満である。特定のそのような態様において、第1の電極および第2の電極は、互いに少なくとも1mmの間隔をおいて配置されている。さらに、フローチャンバーは、緩衝液と接触している合わせた電極表面対電極間距離の比率 約1対100cmを有し得る。特定の態様において、フローチャンバーは、約1対1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100cm、またはそれにおいて得られる任意の値の、緩衝液と接触している合わせた電極表面対電極間距離の比率を有し得る。特定の態様において、フローチャネルにおいてエレクトロポレーションされた細胞は、それにより実質的に熱分解されない。
一部の局面において、フローエレクトロポレーションデバイスは、エレクトロポレーションされる細胞の懸濁液を収容するためのフローチャンバーを備え;フローチャンバーは、反対の電荷を有することができる電極を対向させることにより少なくとも部分的に画定されており;かつフローチャンバーは、約1対100cmの、緩衝液と接触している合わせた電極表面対電極間距離の比率を有し得る。特定の局面において、比率は約1対70cmである。他の特定の局面において、比率は約1対50cmである。例えば、比率は、約1対1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100cm、またはそれにおいて得られる任意の値であり得る。
一部の態様において、フローエレクトロポレーションデバイスは、エレクトロポレーションされる細胞の懸濁液の連続流を受け入れるようにかつ該連続流を一時的に収容するように構成されたフローチャネルを画定している壁;フローチャネルと流体連通しており、それにより入口フローポータルを介してフローチャネル中に懸濁液を導入することができる、入口フローポータル;フローチャネルと流体連通しており、それにより出口フローポータルを介してフローチャネルから懸濁液を取り出すことができる、出口フローポータルを備え、壁が、フローチャネルの第1の壁の少なくとも一部分を形成する第1の電極と、第1の壁の反対側にあるフローチャネルの第2の壁の少なくとも一部分を形成する第2の電極とを備えるフローチャネルを画定しており、第1の電極および第2の電極が、電気エネルギーの供給源と電気通信している状態で置かれた場合に、それらの電極間に、懸濁液が流れることができる電場を形成するようになっており、かつ、フローチャネルの熱抵抗が1ワット当たり約10℃未満である。特定の局面において、フローチャネルの熱抵抗は、1ワット当たり約0.1℃から1ワット当たり10℃である。例えば、フローチャネルの熱抵抗は、1ワット当たり約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、もしくは10℃、またはそれにおいて得られる任意の熱抵抗であり得る。第1および第2の電極は、互いに少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、またはそれにおいて得られる任意の距離で間隔をおいて配置されていてもよい。開示された態様のいずれかにおいて、フローチャンバーは、約1対100cmの、緩衝液と接触している合わせた電極表面対電極間距離の比率を有し得る。例えば、比率は、約1対1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100cm、またはそれにおいて得られる任意の値であり得る。特定の局面において、フローチャンバーは、約1対100cmの、緩衝液と接触している合わせた電極表面対電極間距離の比率を有し、第1および第2の電極は、互いに少なくとも1mmの間隔をおいて配置されている。他の局面では、フローチャンバーは、約1対100cmの、緩衝液と接触している合わせた電極表面対電極間距離の比率を有し、第1および第2の電極は、互いに少なくとも3mmの間隔をおいて配置されている。さらなる局面では、フローチャンバーは、1対100cmの、緩衝液と接触している合わせた電極表面対電極間距離の比率を有し、第1および第2の電極は、互いに少なくとも約3mmから約2cmの間隔をおいて配置されている。例えば、第1および第2の電極は、互いに約3、4、5、6、7、8、9、もしくは10mm、またはそれにおいて得られる任意の距離で間隔をおいて配置されていてもよいか、あるいは、第1および第2の電極は、互いに約1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、もしくは2.0cm、またはそれにおいて得られる任意の距離で間隔をおいて配置されていてもよい。これらの態様の一部の局面において、フローチャネルにおいてエレクトロポレーションされた細胞は、それにより実質的に熱分解されない。
特定の開示される方法およびデバイスにおいて、チャンバーの熱抵抗は、1ワット当たり約0.1℃から1ワット当たり約4℃である。一部の局面において、チャンバーの熱抵抗は、1ワット当たり約1.5℃から1ワット当たり約2.5℃である。例えば、チャンバーの熱抵抗は、1ワット当たり約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、もしくは4.0℃で、またはそれにおいて得られる任意の抵抗であり得る。
特定の開示される方法および装置において、フローエレクトロポレーションデバイスは、粒子を含む懸濁液の連続流を受け入れるようにかつ該連続流を一時的に収容するように構成されたフローチャネルを画定している壁;フローチャネルと流体連通しており、それにより入口フローポータルを介してフローチャネル中に懸濁液を導入することができる、入口フローポータル;フローチャネルと流体連通しており、それにより出口フローポータルを介してフローチャネルから懸濁液を取り出すことができる、出口フローポータルを備え、壁が、フローチャネルの第1の壁を形成する第1の電極プレートと、第1の壁の反対側にあるフローチャネルの第2の壁を形成する第2の電極プレートとを備えるフローチャネルを画定しており;電極の領域が懸濁液と接触しており、かつ、フローチャネルの熱抵抗が1ワット当たり約4℃未満になるように電極間距離が選定され;対になった電極が、電気的エネルギーの供給源と電気通信している状態で置かれており、それにより電場が電極間に形成され;それにより、フローチャネルを介して流れる粒子の懸濁液が、電極間に形成される電場に供されることができる。特定の局面において、フローチャネルを画定している電極プレートは、ガスケットをさらに含み、ガスケットが、非導電性材料から形成され、かつ、間隔をおいた関係で電極プレートを維持するように第1の電極プレートと第2の電極プレートの間に配置されており、ガスケットは、その中でフローチャネルの対向する側壁を形成する内部チャネルを画定している。ガスケットは、例えば、第1および第2の電極プレートの各々とシールを形成し得る。一部の態様において、デバイスは、複数のフローチャネルを備え、ガスケットは、複数のチャネルの各々の対向する側壁を形成する複数のチャネルを含む。一部の局面において、入口フローポータルおよび出口フローポータルの一方が穴を含み、穴が、一方の電極プレートに形成され、かつフローチャネルと流体連通している。入口フローポータルおよび出口フローポータルの他方は、穴を含み得て、穴が、一方の電極プレートに形成され、かつフローチャネルと流体連通している。特定の局面において、入口フローポータルおよび出口フローポータルは穴を含み、穴が、他方の電極プレートに形成され、かつフローチャネルと流体連通している。開示される態様のいずれかにおいて、デバイスは、熱を放散させるためのフローチャネルに動作可能に結合された冷却エレメントをさらに備え得る。例えば、冷却エレメントは、熱電冷却エレメントを含み得る。別の例として、冷却エレメントは、電極と接触して流れる冷却液を含み得る。さらに別の例として、冷却エレメントは、電極に動作可能に結合されたヒートシンクを備え得る。フローチャネルの耐熱性は、1ワット当たり約3℃未満であり得る。一部の態様において、フローチャネルの耐熱性は、1ワット当たり約0.5℃〜1ワット当たり4°Cであり、またはフローチャネルの耐熱性は、1ワット当たり約1℃〜1ワット当たり3℃である。例えば、フローチャネルの耐熱性は、1ワット当たり約0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、もしくは4.0℃、またはそれにおいて得られる任意の値であり得る。
特定の開示される方法およびデバイスにおいて、第1の電極は、細長い導電性構造を備え得るが、第2の電極は管状の導電性構造を備え;電極は、管状の第2の電極が、第1の電極に対して間隔のあいた関係で第1の電極を取り囲むように、同心円状に配列されており;フローチャネルは、第1の電極と第2の電極の間に画定された環状空間内に配置されている。電極は、フローチャネルを画定している壁の少なくとも一部分を形成し得る。一部の態様において、第1および第2の電極を維持するための同心円環状スペーサーが、間隔をおいた同心円状の関係にある。特定の局面において、デバイスは、第2の同様のデバイスと直列または並列に配列されている。
フローエレクトロポレーションにより細胞にトランスフェクトする工程を含む特定の方法において、フローチャネルは、1ワット当たり約10℃未満の熱抵抗を有する。フローエレクトロポレーションにより細胞にトランスフェクトする工程を含む一部の方法において、方法は、エレクトロポレーションされる細胞の懸濁液を、フローチャネルを通じて流す工程、および、フローチャネルを通じて流している間、懸濁液を電場に曝露する工程を含み、電場は0.5kV/cm超の強度を有する。例えば、電場は、約3.5kV/cm超の強度を有し得る。特定の局面において、電場は、約0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、もしくは3.5kV/cm超の強度、またはそれにおいて得られる任意の値の強度を有する。
エレクトロポレーションによるトランスフェクションを含む特定の方法において、エレクトロポレーションによりトランスフェクトされた細胞の50%超が、外因性ポリペプチドを発現する。例えば、エレクトロポレーションによりトランスフェクトされた細胞の約50%から95%が、外因性ポリペプチドを発現する。別の例として、エレクトロポレーションによりトランスフェクトされた細胞の約60%から90%が、外因性ポリペプチドを発現する。さらに別の例として、フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた細胞の約70%から80%が、外因性ポリペプチドを発現する。一部の特定の局面において、エレクトロポレーションによりトランスフェクトされた細胞の約50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、もしくは100%、またはそれにおいて得られる任意のパーセンテージが、外因性ポリペプチドを発現する。
開示される方法のいずれかにおいて、フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた細胞は、選択の前および/または後に約50%超の生存可能性を有し得る。特定の局面において、フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた細胞は、選択の前および/または後に約60%、70%、80%、または90%超の生存可能性を有する。他の特定の局面において、フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた細胞は、選択の前および/または後に約50%から90%の生存可能性を有する。さらに他の局面において、フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた細胞は、選択の前および/または後に約60%から90%の生存可能性を有する。例えば、フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた細胞は、選択の前および/または後に約50、55、60、65、70、75、80、85、90%超、またはそれにおいて得られる任意のパーセンテージの生存可能性を有し得る。
開示される方法のいずれも、選択したトランスフェクトされた細胞の限界希釈を用いて単一細胞コロニーを得る工程を含み得る。本明細書において使用する場合、用語「限界希釈」は、各培養物中の単一細胞を達成する目的で、細胞培養物を有意に希釈するプロセスを指す。そのような単離された単一細胞が再生する場合、結果として得られた培養物は、元の細胞のクローンだけを含む。例えば、マルチウェルプレートを使用して、単一細胞の培養物またはコロニーを得てもよい。
選択遺伝子の発現について選択する工程を含む開示される方法のいずれかにおいて、選択は、バッチ培養条件または懸濁培養条件において行われ得る。当業者に公知の任意の選択遺伝子および選択物質を、開示される方法において使用してもよい。特定の局面において、選択遺伝子は抗生物質耐性遺伝子であり、選択物質は抗生物質である。例えば、抗生物質耐性遺伝子は、ネオマイシン、ピューロマイシン、ゼオシン、G418、ハイグロマイシン、フレオマイシン、またはブラスチシジンへの耐性を付与し得る。特定の態様において、抗生物質耐性遺伝子はネオマイシンへの耐性を付与し、選択物質はG418またはその誘導体であり得る。
特定の局面において、細胞培養培地に添加することができるかまたは該培地から除去することができる特定の栄養素または添加剤により制御することができる選択遺伝子が、本明細書に記載する方法において有用である。特定の局面において、選択遺伝子は、物理的、化学的、または生物学的作用物質において直接的または間接的に、薬理学的に制御される遺伝子であり得る。例えば、DHFR(ジヒドロ葉酸レダクターゼ)マイナス細胞は、DHFR遺伝子を欠失または変異させることにより作製することができる。DHFRを欠く細胞は、ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジングリシン、およびグルタミンなどの、成長するために特定の栄養素を要求する。DHFR遺伝子をマーカーとして使用することができ、細胞を、DHFRマイナス細胞が成長するために要求する栄養素を除くことにより、DHFRの発現について選択することができる。さらなる例は、グルタミン合成酵素(GS)選択系である。十分な量のGSを発現しない細胞において、GS遺伝子を、グルタミン不含培地上に播種することにより、選択マーカーとして使用することができる。あるいは、GS阻害剤であるメチオニンスルホキシミン(MSX)を、追加のGS活性を伴う形質移入体だけが生存できるように、内因性GS活性を阻害するために使用することができる。
さらなる態様において、トランスフェクトされた細胞の生存のために選択性物質の添加を要求しない選択システムが除外されることが具体的に検討される。
抗生物質が選択方法として使用される方法において、トランスフェクトされた細胞は、条件的致死濃度の抗生物質と共に少なくとも4〜21日間培養され得る。一部の局面において、トランスフェクトされた細胞は、条件的致死濃度の抗生物質と共に4〜10日間培養される。例えば、トランスフェクトされた細胞は、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、もしくは21日、またはそれにおいて得られる任意の時間長にわたって条件的致死濃度の抗生物質と共に培養され得る。
細胞が条件的致死濃度の抗生物質と共に培養される方法において、細胞は、条件的致死濃度の抗生物質と共に培養した後、より低い濃度の抗生物質を有する培養物中で維持することができる。例えば、抗生物質のより低い濃度は、条件的致死濃度の約10%から90%であり得る。別の例としては、抗生物質のより低い濃度は、条件的致死濃度の約50%であり得る。特定の態様において、抗生物質のより低い濃度は、条件的致死濃度の約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、もしくは90%、またはそれにおいて得られる任意のパーセンテージであり得る。細胞を、抗生物質の条件的致死濃度と比較してより低い濃度の抗生物質を有する培養物中で維持されている任意のそのような方法において、細胞はより低い濃度で、3から20日間維持され得る。例えば、細胞は、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、もしくは20日、またはそれにおいて得られる任意の時間、より低い濃度で維持してもよい。細胞が、抗生物質の条件的致死濃度と比較してより低い濃度の抗生物質で維持される場合、細胞は、限界希釈を使用して安定なトランスフェクトされた細胞をクローニングする前に、より低い濃度で維持してもよい。本明細書において使用する場合、用語「クローニング」は、単一の前駆細胞を複製することにより、遺伝的に同一の細胞(または実質的に遺伝的に同一の細胞)の集団を産生するプロセスを指す(「クローンの」として言及され得る)。
開示される方法のいずれかにおいて、単離および選択されたクローン細胞を増殖させ、外因性ポリペプチドを発現するクローン細胞を産生することを含む工程を用いてもよい。一部の局面において、単離されたクローン細胞は、抗生物質を含む培地中で増殖させる。例えば、増殖中の抗生物質の濃度は、抗生物質の条件的致死濃度の50%以下であり得る。別の例として、増殖中の抗生物質の濃度は、抗生物質の条件的致死濃度の25%以下であり得る。特定の局面において、増殖中の抗生物質の濃度は、抗生物質の条件的致死濃度の25、30、35、40、45、もしくは50%以下またはそれにおいて得られる任意のパーセンテージ以下である。
単離されたクローン細胞の増殖を含む開示される方法において、増殖は、大規模製造用であり得る。例えば、細胞は、1L超の容積で増殖させることができるか、または細胞は、3L超の容積で増殖させることができる。特定の局面において、細胞は、1.0、1.5、2.0、2.5、もしくは3.0L超、またはそれにおいて得られる任意の値よりも大きい容積で増殖させる。細胞を、抗生物質を含む培地中で増殖させてもよいが、そのような培地は、条件的致死濃度の抗生物質を含み得る。
開示される方法のいずれかにおいて、細胞を無血清培地中で培養してもよい。一部の方法において、細胞により産生された外因性ポリペプチドを単離または精製することを含む追加工程が用いられる。
特定の局面において、選択された細胞は、少なくとも約0.1g/L、0.5g/L、1.0g/L、1.5g/L、2g/L、または3g/Lの外因性ポリペプチドを産生する。例えば、選択された細胞は、少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9. 1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、もしくは3.0g/Lの外因性ペプチド、またはそれにおいて得られる任意の範囲で産生する。他の局面において、選択された細胞は、少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、または3.0g/Lの外因性ペプチド(または、それにおいて得られる任意の範囲)を、トランスフェクトされてから5、6、7、8、9、10、11、または12週間以内(または、それにおいて得られる任意の範囲)に産生する。特定の局面において、増殖させたクローン細胞は、少なくとも約0.1g/L、0.5g/L、1.0g/L、1.5g/L、2g/L、または3g/Lの外因性ポリペプチド(または、それにおいて得られる任意の範囲)を、トランスフェクトされてから6、7、8、9、または10週間以内(または、それにおいて得られる任意の範囲)に産生する。他の特定の局面において、増殖させたクローン細胞は、少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、または3.0g/L(または、それにおいて得られる任意の範囲)を、トランスフェクトされてから5、6、7、8、9、10、11、または12週間以内(または、それにおいて得られる任意の範囲)に産生する。さらに他の局面において、増殖させたクローン細胞は、1日に1細胞当たり10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、または80ピコグラム超(または、それにおいて得られる任意の範囲)の外因性タンパク質を、トランスフェクトされてから6、7、8、9、または10週間以内(または、それにおいて得られる任意の範囲)に産生する。
一部の態様において、増殖させたクローン細胞は、対照細胞と比較して、1日に1細胞当たり10%超多いタンパク質を産生し、対照細胞は、同様のトランスフェクトされた細胞であるが、条件的致死濃度の50%以下である濃度の抗生物質と共にインキュベートされたものである。他の態様において、増殖されたクローン細胞は、対照細胞と比較して、1日に1細胞当たり約20、25、30、35、40、45、または50%(または、それにおいて得られる任意のパーセンテージ)超多いタンパク質を産生し、対照細胞は、同様のトランスフェクトされた細胞であるが、条件的致死濃度の50%以下である濃度の抗生物質と共にインキュベートされたものである。特定の方法において、トランスフェクトされた細胞は、世代60以降に、世代10〜20のレベルの少なくとも50%であるレベルの外因性タンパク質を産生する。
開示される方法のいずれかにおいて、トランスフェクトおよび選択された細胞を凍結することを含む、さらなる工程を用いてもよい。以前に凍結され、トランスフェクトおよび選択された細胞が増殖される、さらなる工程も用いてもよい。
一部の局面において、トランスフェクトされかつ選択に供される細胞はCHO細胞であり、選択遺伝子はネオマイシンであり、選択物質はG418またはその誘導体である。CHO細胞を含む、そのような局面の一部において、G418またはその誘導体の条件的致死濃度は、少なくとも約0.8mg/mlである。CHO細胞を含む他の局面において、G418またはその誘導体の条件的致死濃度は、約1.0mg/ml超である。例えば、G418またはその誘導体の条件的致死濃度は、少なくとも約または最大約0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.5、3.0、3.5、もしくは4mg/ml、またはそれにおいて得られる任意の値であり得る。CHO細胞を含む任意のそのような開示される方法において、選択物質はG418であり得る。
開示される方法において、選択物質の条件的致死濃度は、当業者により理解されるように、使用される特定の選択物質に基づいて選択され得る。例えば、G418またはその誘導体の条件的致死濃度は、約1.0mg/ml超であり得る。別の例として、G418またはその誘導体の条件的致死濃度は、約1.6mg/mL超である。特定の局面において、G418またはその誘導体の条件的致死濃度は、約1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、もしくは5mg/ml超の値、またはそれにおいて得られる任意の値である。選択物質として抗生物質を含む任意の開示される方法において、抗生物質はG418であり得る。
以下の工程を含む、安定なCHO細胞発現株を産生するための他の方法を開示する:(a)フローエレクトロポレーションデバイスを使用して、(i)G418耐性を付与するポリペプチドをコードする配列と、(ii)1つまたは複数の外因性ポリペプチドをコードする配列とを含む発現構築物を、CHO細胞中にトランスフェクトする工程;(b)約1.6mg/ml超のG418を含む培地中のトランスフェクトされたCHO細胞を選択する工程;(c)クローン細胞を得るために、選択したトランスフェクトされたCHO細胞を限界希釈により単離する工程;および(d)安定なCHO細胞発現株を産生するために、単離したトランスフェクトされたCHO細胞を増殖させる工程。
開示される方法において、細胞培養物は、培養される細胞の型に基づいて、当業者により容易に選択され得るような、当業者に公知の任意の追加成分を含み得る。例えば、細胞は、酪酸ナトリウムまたは同等の塩において培養され得る。
開示される方法において、外因性ポリペプチドを発現するクローン細胞を産生するために、単離および選択されたクローン細胞を増殖させることを含むさらなる工程を用いてもよい。
他の態様は、以下の工程を含む、安定なCHO細胞発現株を産生するための方法に関する:(a)エレクトロポレーションデバイスを使用して、(i)G418耐性を付与するポリペプチドをコードする配列と、(ii)1つまたは複数の外因性ポリペプチドをコードする配列とを含む発現構築物を、CHO細胞中にトランスフェクトする工程;(b)約1.6mg/ml超のG418を含む培地中のトランスフェクトされたCHO細胞を選択する工程;(c)クローン細胞を得るために、選択したトランスフェクトされたCHO細胞を限界希釈により単離する工程;および(d)安定なCHO細胞発現株を産生するために、単離したトランスフェクトされたCHO細胞を増殖させる工程。特定の態様において、エレクトロポレーションデバイスは、フローエレクトロポレーションデバイスである。そのような方法は、複製したトランスフェクトされたCHO細胞により産生された外因性ポリペプチドを回収する工程をさらに含み得る。安定なCHO細胞発現株の産生に関する特定の方法において、トランスフェクトされた細胞は、1.6mg/mLのG418を含む培地中で少なくとも6日間維持される。特定の方法において、安定なCHO細胞発現株は、約2 g/Lを上回る外因性タンパク質を培地中で産生する。
追加の態様は、以下の工程を含む、高産生性CHO細胞株についてスクリーニングするための方法に関する:(a)エレクトロポレーションデバイスを使用して、(i)G418耐性を付与するポリペプチドをコードする配列と、(ii)1つまたは複数の外因性ポリペプチドをコードする配列とを含む発現構築物を、CHO細胞中にトランスフェクトする工程;(b)約1.6mg/ml超のG418を含む培地中のトランスフェクトされたCHO細胞を少なくとも6日間にわたって選択する工程;(c)クローン細胞を得るために、選択したトランスフェクトされたCHO細胞を限界希釈により単離する工程;(d)安定なCHO細胞発現株を産生するために、単離したトランスフェクトされたCHO細胞を増殖させる工程;および(e)外因性ポリペプチドの産生について細胞を評価する工程。特定の態様において、エレクトロポレーションデバイスは、フローエレクトロポレーションデバイスである。高産生性CHO細胞株についてスクリーニングするための方法に関するそのような態様において、外因性ポリペプチドの高産生株であるCHO細胞株を同定することを含む、さらなる工程を用いてもよい。
上記の方法のいずれかの工程を含み、外因性ポリペプチドを単離または精製する工程を含む、タンパク質を産生するための特定の方法も開示される。特定の態様において、方法は、また、単離または精製された外因性ポリペプチドをプールすることを含む。
精製されたかまたは実質的に精製されたタンパク質の組成も開示される。精製タンパク質は、そのタンパク質が、調製物中最も主要なタンパク質である調製物を指す。「実質的に精製されたタンパク質」は、核酸および他のタンパク質と比べて、80%(w/w)超の純度である組成物を指す。
そのようなタンパク質は、以下の工程を含む方法により産生されうる:(a)エレクトロポレーションデバイスを使用して、(i)抗生物質耐性を付与するポリペプチドをコードする配列と、(ii)1つまたは複数の外因性ポリペプチドをコードする配列とを含む発現構築物を、細胞中にトランスフェクトする工程;(b)条件的致死濃度の抗生物質を含む培地中のトランスフェクトされた細胞を選択する工程;(c)クローン細胞を得るために、選択したトランスフェクトされた細胞を限界希釈により単離する工程;(d)安定な細胞発現株を産生するために、単離したトランスフェクトされた細胞を増殖させる工程;および(e)外因性ポリペプチドを回収する工程。特定の態様において、エレクトロポレーションデバイスは、フローエレクトロポレーションデバイスである。
ここで本明細書において使用する場合、「1つの(a)」または「1つの(an)」は、1つまたは複数を意味し得る。本明細書中で特許請求の範囲において使用する場合、単語「含む」と併せて使用される場合、単語「1つの(a)」または「1つの(an)」は、1つまたは2つ以上を意味し得る。
特許請求の範囲における用語「または」の使用は、明らかに代替だけを指すように示さない、または代替が相互に排他的ではない場合、「および/または」を意味するように使用されるが、開示は、代替および「および/または」を指す定義を支持する。本明細書において使用する場合、「別の」は、少なくとも第2またはそれ以上を意味し得る。
本願を通して、用語「約」は、値がデバイスの誤差の固有の変動を含むことを示すよう使用され、この方法は、値、または試験被験者間に存在する変動を決定するために用いられる。
本発明の他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明から明らかになると考えられる。しかし、本詳細な説明から、本発明の精神および範囲内での種々の変更および改変が当業者には明らかであるため、詳細な説明および特定の実施例が、本発明の好ましい態様を示し、例示だけのために与えられることを理解すべきである。
以下の図面は、本明細書の一部を形成し、本発明の特定の局面をさらに実証するために含まれる。本発明は、本明細書に提示される特定の態様の詳細な説明との組み合わせにおいて、これらの図面の1つまたは複数を参照することにより良く理解され得る。
Maxcyte STX静的およびフローエレクトロポレーショントランスフェクション技術を用いた安定な細胞株の開発プロセス。図は、安定な細胞生成のワークフローを示す。エレクトロポレーション後、細胞を、選択を伴わず、一定の期間培養し、エレクトロポレーション手順からの回復を可能にしてもよい(図中に示していない)。エレクトロポレーション後、選択物質の存在下で細胞を培養することにより選択する(選択段階)。選択段階の後、細胞を、選択物質の存在下で、低密度で培養し、限界希釈クローニングを可能にする(維持/クローン選択段階)。クローン集団の生成後、クローンを、外因性ポリペプチドの発現についてスクリーニングし、増殖させる(クローンスクリーニングおよび増殖段階)。スクリーニング後、所望の活性を有するクローンを、産生の目的のために大規模で成長させ(大規模スケールアップ段階)、凍結保存などの長期保存に供する。 MaxCyte静的およびフローエレクトロポレーションを使用した95%超のCHO細胞トランスフェクション効率および細胞生存率。CHO-S細胞を、MaxCyte STX上での小規模、静的エレクトロポレーションを使用して、緑色蛍光タンパク質をコードするプラスミドを用いてトランスフェクトした(1μg DNA/1E6細胞)。GFP発現および生存率を、エレクトロポレーションから24時間後にフローサイトメトリー(FACS)により測定した。トランスフェクション効率および細胞生存率の両方が>95%であった。 MaxCyte静的およびフローエレクトロポレーションを使用した安定な細胞株の迅速な開発。ヒト化mAb DNAプラスミドを、MaxCyte STX上で、CHO2エレクトロポレーションプロトコールを使用して、CHO-S細胞にトランスフェクトした。限界希釈クローニングを、G418選択培地中の安定なプールから行った。細胞株が、6週目に生成され、産生および受入細胞バンクのためにスケールアップした。生産性は、流加培養として>3g/Lである。 高力価抗体の産生。 エレクトロポレーション後の細胞密度の増加によって、分泌抗体力価が増加する。 抗体産生に対する異なるサイズの培養フラスコの効果。 MaxCyte静的およびフローエレクトロポレーションを使用した安定な細胞株の迅速な開発。 G418処置を用いた細胞死滅曲線。 例示的なエレクトロポレーション試料条件および結果(NS:選択されず)。
例示的な態様の説明
I. 安定な細胞株の開発
安定な細胞株の開発は、長く、困難なプロセスである。安定な細胞株を作製するための時間、労力、およびコストの制約は、タンパク質治療薬の開発を進めるための主な障害である。安定な細胞株の開発の重要な工程の1つは、CHO細胞のトランスフェクション効率である。なぜなら、CHO細胞株は、トランスフェクトすることが困難な細胞株であるからである。この困難によって、潜在的な高発現する安定な細胞株を生成するための第一の主な障害となっている部分が生じている。しかし、MaxCyte STXのエレクトロポレーション(EP)のトランスフェクション技術によって、トランスフェクトすることが困難な多くの細胞株、例えばCHO細胞、Jurkat細胞株、幹細胞、および初代細胞株などについて、優れたトランスフェクション効率が示されている(>90%効率)。また、全てのこれらのトランスフェクトされた細胞は、EP後に高い細胞生存率(>90%)を有し、それは、安定な選択のために、非常に健常なトランスフェクトされた細胞を提供する。MaxCyteトランスフェクション技術のこれらの独特なトランスフェクション特性は、非常に高いストリンジェントな選択様式(1.6g/L G418)としての選択プロセスを可能にし、トランスフェクトされておらず低発現する安定な細胞を迅速に排除し、安定な細胞株の開発の成功率を増加させ、高発現する安定な細胞株を生成する。本発明の態様は、3g/Lを上回る力価を有する高収量の安定な細胞株を、4〜6週間で同定することができ、流加培養産生を、MaxCyteトランスフェクション技術を使用することにより、8〜9週間で行うことができることを実証する。
一部の態様において、エレクトロポレーション後、細胞を、選択を伴わず、一定の期間培養し、エレクトロポレーション手順からの回復を可能にしてもよい(図中に示していない)。他の態様において、回復を伴うエレクトロポレーション後、細胞を、選択物質の存在下で細胞を培養することにより選択する(選択段階)。さらに他の態様において、回復を伴わないエレクトロポレーション後、細胞を、選択物質の存在下で細胞を培養することにより選択する(選択段階)。選択段階の後、細胞を、選択物質の存在下で、低密度で培養し、限界希釈クローニングを可能にする(維持/クローン選択段階)。クローン集団の生成後、クローンを、外因性ポリペプチドの発現についてスクリーニングし、増殖させる(クローンスクリーニングおよび増殖段階)。スクリーニング後、所望の活性を伴うクローンを、生産目的のために大規模で成長させる(大規模スケールアップ段階)、または凍結保存などの長期保存に供する(図1)。
方法の一態様において、細胞およびDNAを、エレクトロポレーション緩衝液に懸濁し、エレクトロポレーションチャンバーに移し、一連の電気パルスに供した。エレクトロポレーション後、細胞を培地に移し、一晩培養した(回復段階)。翌日、1.6g/LのG418を培養物に加え、細胞を14日間培養し、プラスミドDNAが組み込まれていない細胞を全滅させる(選択段階)。14日後、細胞を、1ウェル当たり0.3個の細胞の算出された密度で96ウェルプレートに移し、より低いG418濃度の存在下でさらに14日間培養した(維持/クローン選択段階)。14日後、個々のウェルからの馴化培地をイムノアッセイ法によりスクリーニングし、高抗体力価を産生するクローンを同定する(クローンスクリーニングおよび増殖段階)。得られたクローンを振盪フラスコ中で増殖させ、生産性を確認し(大規模スケールアップ段階)、凍結保存を介して、バンク用の細胞を生成する(図1)。
II. エレクトロポレーション
エレクトロポレーション
特定の態様は、宿主細胞中への1つまたは複数の核酸分子の侵入を促進するための、エレクトロポレーションの使用を含む。
本明細書において使用する場合、「エレクトロポレーション」または「エレクトロローディング」は、細胞中への核酸分子の進入を促進するための、細胞への電流または電場の適用を指す。当業者は、エレクトロポレーションの任意の方法および技術が、本発明により検討されることを理解すると考えられる。
本発明の特定の態様において、米国特許第5,612,207号(参照により本明細書に具体的に組み入れられる)、米国特許第5,720,921号(参照により本明細書に具体的に組み入れられる)、米国特許第6,074,605号(参照により本明細書に具体的に組み入れられる);米国特許第6,090,617号(参照により本明細書に具体的に組み入れられる);米国特許第6,485,961号(参照により本明細書に具体的に組み入れられる);米国特許第7,029,916号(参照により本明細書に具体的に組み入れられる)、米国特許第7,141,425号(参照により本明細書に具体的に組み入れられる)、米国特許第7,186,559号(参照により本明細書に具体的に組み入れられる)、米国特許第7,771,984号(参照により本明細書に具体的に組み入れられる)、および米国特許出願公開第2011/0065171号(参照により本明細書に具体的に組み入れられる)に記載されている通りに、エレクトロローディングを行ってもよい。
本発明の状況において使用され得るエレクトロローディングのための他の方法およびデバイスが、また、例えば、PCT出願番号WO 03/018751およびWO 2004/031353;米国特許出願第10/781,440号、同第10/080,272号、および同第10/675,592号;ならびに米国特許第 6,773,669号、同第6,090,617号、同第6,617,154号において記載されており、それらの全てが、参照により組み入れられる。
本発明の特定の態様において、2002年8月21日に出願された米国特許出願第10/225,446号に記載されている通りに、エレクトロポレーションを行ってもよく、その開示全体が、参照により本明細書に具体的に組み入れられる。
本発明のさらなる態様において、フローエレクトロポレーションが、MaxCyte STX(登録商標)、MaxCyte VLX(登録商標)、またはMaxCyte GT(登録商標)フローエレクトロポレーション機器を使用して実施される。
エレクトロポレーション、好ましくは、フローエレクトロポレーションにより細胞にトランスフェクトする特許請求される方法は、40%超、50%超、および60%、70%、80%、または90%(またはそれにおいて得られる任意の範囲)超のトランスフェクション効率を達成することが可能である。トランスフェクション効率は、遺伝子産物を発現する細胞のパーセンテージまたは遺伝子により発現される産物の分泌レベルのいずれかにより測定することができる。細胞は、エレクトロポレーションプロセスの間およびその後に高い生存率を維持する。生存率は、常に50%またはそれ以上である。エレクトロポレーションした細胞の生存率は、開始のエレクトロポレーションされていない集団または対照構築物でトランスフェクトされたエレクトロポレーションされた集団の生存率の、最大でも、または少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%(またはそれにおいて得られる任意の範囲)であり得る。
一部の態様において、本方法では、粒子の懸濁液の電気刺激のためのフローエレクトロポレーション装置が使用され、該装置は、1つまたは複数の入口フローポータルと、1つまたは複数の出口フローポータルと、1つまたは複数のフローチャネルとを有し、フローチャネルが、2つまたはそれ以上の壁から構成されており、フローチャネルが、入口フローポータルからの懸濁液中の粒子の連続流を受け入れかつ該連続流を一時的に収容するようにさらに構成されている、フローエレクトロポレーションセルアセンブリー;および、各電極が、フローチャネルの壁の少なくとも1つを形成するように、フローチャネルに対して配置されている対になった電極を備え、電極が、電気エネルギーの供給源と電気通信している状態に電極を置くことをさらに含み、それにより、チャンネルを介して流れる粒子の懸濁液が、電極間に形成される電場に供され得る。
一部の態様において、本方法では、試料サイズの限界を克服するために、フローエレクトロポレーションが使用される。この方法を用いて、細胞懸濁液を、好ましくは、使い捨てであるフローセル内に収容されている並列バー電極を通過させる。フローセルの異なる構成を、本方法において使用することができることを理解すべきである。この通過中に、細胞は、所定の特徴を有する電気パルスに供される。例えば、試料細胞を調製するための具体的な設定は、以下の通りである:電圧、750V;パルス幅、650μ秒;パルス間の時間、100μ秒;バーストにおける2つの二相性パルス;バースト間の時間、12秒;流速、0.05mL/秒;目的の分子または分子を、次に、濃度および/または電気勾配に従って細胞中に拡散することができる。本発明は、場合により、細胞をある範囲の電場強度に供することが可能である。
本フローエレクトロポレーション方法の別の利点は、細胞の大集団がトランスフェクトされることができるスピードである。例えば、リンパ球の集団は、5時間未満、好ましくは4時間未満、最も好ましくは3時間未満で、最も好ましくは2時間未満で試料をエレクトロポレーションすることによるエレクトロポレーションによりトランスフェクトされることができる。エレクトロポレーションの時間は、試料が、フローエレクトロポレーションプロセスにより処理される時間である。特定の態様において、1E10細胞は、フローエレクトロポレーションを使用して、30分またはそれ未満にトランスフェクトされる。さらなる態様において、2E11細胞は、フローエレクトロポレーションを使用して、30分間、または60分間またはそれ未満でトランスフェクトされ得る。
フローエレクトロポレーションのために、プロセスを、必要な流体および試料を伴う容器中で、フローセルを溶液および細胞懸濁液に付着させることにより開始する。プライミング溶液(生理食塩水)および細胞懸濁液が、ポンプおよびピンチバルブの作動を制御するエレクトロポレーションシステムに、要求される指令を提供することにより導入される。細胞が電極間の流路を通過する際、選定された電圧、持続時間、および周波数の電気パルスが適用される。産物および廃液は、指定された容器に回収される。
使用者は、本発明のフローエレクトロポレーションシステム中に所望の電圧および他のパラメータを入力する。上記の通り、様々な設定が、場合により利用可能である。コンピュータが、タワーにおいて電子機器と通信し、所望の電圧までコンデンサバンクを充電する。適当なスイッチは、次に、それが、流路に送達されて、電場を生成する前に、電圧を操作する(スイッチが、交互のパルスまたはバーストを提供して、電場への長期曝露によりもたらされる摩耗電極を最小限にする)。電圧は、オペレータにより本発明のフローエレクトロポレーションシステムに設定された持続時間および周波数のパラメータに従って送達される。本発明のフローエレクトロポレーションシステムを、ここで、詳細に記載する。
フローエレクトロポレーションプロセスは、例えば、無菌または滅菌環境で行うことができる、容器中の溶液および細胞懸濁液と流体連通している(例えばチューブを介して)エレクトロポレーションチャンバーを置くことにより開始することができる。細胞懸濁液および/または他の試薬が、エレクトロポレーションチャンバー内の空気の圧力または容積を変化させる1つまたは複数のポンプ、真空、バルブ、他の機械的デバイスおよびその組合せを使用して、エレクトロポレーションチャンバーに導入してもよく、それによって、細胞懸濁液および/または他の試薬を、所望の時間に、所望の速度でエレクトロポレーションチャンバーに流入させることができる。細胞懸濁液および/または他の試薬の一部は、エレクトロポレーションチャンバー内に位置づけられる場合、所望の電圧、継続時間、および/または間隔の電気パルスを、細胞懸濁液および/または他の試薬に適用する。エレクトロポレーション後、処理された細胞懸濁液および/または他の試薬を、エレクトロポレーションチャンバー内の排除量、圧力、または容積を変化させる、1つまたは複数のポンプ、真空、バルブ、他の電気的、機械的、空気圧またはマイクロ流体デバイス、およびそれらの組合せを使用して、エレクトロポレーションチャンバーから除去することができる。特定の態様において、重力または手動移行を使用して、エレクトロポレーションチャンバー中に、またはその外に試料または処理試料を移すことができる。所望の場合、新たな細胞懸濁液および/または他の試薬を、エレクトロポレーションチャンバー中に導入することができる。エレクトロポレーションされた試料を、まだエレクトロポレーションされていない試料から別々に回収することができる。先行する一連の事象は、例えば、エレクトロポレーションチャンバー中への、またはその外への流れに影響する、およびそれを制御する電子回路(例えば、電気パルスを提供する)、ポンプ、真空、バルブ、それらの組み合わせ、および他の構成要素に結合されたコンピュータにより、時間的に調整することができる。一例として、エレクトロポレーションプロセスを、モニター上のグラフィックユーザーインタフェースおよび/またはキーボードを介してオペレータによることを含むコンピュータにより、実施することができる。適切なバルブの例は、ピンチバルブ、バタフライバルブ、および/またはボールバルブを含む。適切なポンプの例は、遠心または容積式ポンプを含む。
一例として、フローエレクトロポレーションデバイスは、スペーサーにより分離された少なくとも2つの電極を備えることができ、スペーサーおよび少なくとも2つの電極が、チャンバーを画定している。一部の態様において、エレクトロポレーションチャンバーは、スペーサーを横断する少なくとも3つのポートをさらに備えることができ、第1のポートはチャンバー中への試料の流れのためのものであり、第2のポートは、チャンバーの外への処理された試料の流れのためのものであり、第3のポートは、チャンバー中への、またはその外への非試料流体の流れのためのものである。一部の態様において、試料がチャンバー中に流入する際、非試料流体がチャンバーの外に流れ、処理試料がチャンバーの外に流れる際、非試料流体がチャンバー中に流れる。別の例として、フローエレクトロポレーションデバイスは、少なくとも2つの並列電極を含む上部および底部を有するエレクトロポレーションチャンバーを備えることができ、チャンバーは、2つの電極間に形成され、エレクトロポレーションチャンバーの底部において2つのチャンバーポートおよびエレクトロポレーションチャンバーの上部において2つのチャンバーポートを有する。そのようなデバイスは、チャンバーの底部における第1のチャンバーポートを介してエレクトロポレーションチャンバーと流体連通している少なくとも1つの試料容器をさらに備えることができ、エレクトロポレーションチャンバーは、チャンバーの上部における第2のチャンバーポートを介して試料容器と流体連通しており、第1の流体経路を形成することができる。さらに、少なくとも1つの産物容器が、チャンバーの底部における第3のチャンバーポートを介したエレクトロポレーションチャンバーと流体連通していることができ、エレクトロポレーションチャンバーは、チャンバーの底部における第4のチャンバーポートを介した産物容器と流体連通しており、第2の流体経路を形成することができる。一部の態様において、単一のポートエレクトロポレーションチャンバーが使用され得る。他の態様において、電極、スペーサー、ポート、および容器の種々の他の適切な組み合わせを使用することができる。エレクトロポレーションチャンバーは、約1〜10mLの内部容積を含むことができる。しかし、他の態様において、エレクトロポレーションチャンバーは、より少ない内部容積(例えば、0.75mL、0.5mL、0.25mL、もしくはそれ未満)またはより大きな内部容積(例えば、15mL、20mL、25mL、もしくはそれを上回る)を含むことができる。一部の態様において、エレクトロポレーションチャンバーおよび関連する構成要素は、PVCバッグ、PVCチューブ、コネクタ、シリコーンポンプチューブなどの使い捨てであることができる(例えば、医療グレードクラスVI材料)。
任意の数(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、またはそれ以上)の容器が、エレクトロポレーションチャンバーと流体連通していることができる。容器は、折り畳み可能な、拡張可能な、または固定容積の容器であり得る。例えば、第1の容器(例えば、試料供給源または試料容器)は、細胞懸濁液を含むことができ、エレクトロポレーションの間に、細胞懸濁液中の細胞中へ通過する物質を含んでも含まなくてもよい。物質が含まれない場合、この物質を含む第2の容器は、エレクトロポレーションチャンバー中へのまたはエレクトロポレーションチャンバーへの進入前にインラインで物質を混合することができるように含められることができる。追加の構成において、別の容器を取り付けてもよく、それは、廃棄される流体を保持することができる。1つまたは複数の追加の容器を、処理された試料または産物容器として使用することができる。処理された試料や産物容器は、エレクトロポレーションプロセスから産生された細胞または他の産物を保持する。さらに、1つまたは複数の追加の容器は、個別の容積または単位容積に試料を分離するために使用することができる種々の非試料流体または気体を含むことができる。非試料流体またはガス容器は、第3および/または第4のポートを介してエレクトロポレーションチャンバーと流体連通していることができる。非試料流体またはガス容器は、処理された試料容器中または試料容器中に組み込まれてもよい(例えば、非試料流体容器が、処理された試料容器または試料容器の一部を含むことができる);このように、非試料流体または気体は、試料の処理の間に、処理された試料容器から別の容器(それは、試料容器を含んでもよい)に移すことができる。非試料流体またはガス容器は、非試料流体または気体の圧縮がエレクトロポレーションに影響を与えない限り、チャンバー中に組み込まれてもよい。本発明のさらなる局面は、試料容器に連結され、チャンバーに試薬または他の試料を供給し得る他の容器を含んでもよい。
特定の局面において、エレクトロポレーションの間の細胞の密度は、制御変数である。エレクトロポレーションの間の細胞の細胞密度は、非限定的に、細胞の型、所望のエレクトロポレーション効率、または結果として得られるエレクトロポレーションされた細胞の所望の生存率に従って変動するか、または変動され得る。特定の局面において、細胞密度は、エレクトロポレーションを通して一定である。他の局面において、細胞密度は、エレクトロポレーションプロセスの間に変動される。特定の局面において、エレクトロポレーション前の細胞密度は、1×104個の細胞/mLから(y)×104の範囲中にあり得るが、yは2、3、4、5、6、7、8、9、または10であることができる。他の局面において、エレクトロポレーション前の細胞密度は、1×105個の細胞/mLから(y)×105の範囲中にあり得るが、yは2、3、4、5、6、7、8、9、または10(またはそれにおいて得られる任意の範囲)である。さらに他の局面において、エレクトロポレーション前の細胞密度は、1×10e6個の細胞/mLから(y)×106の範囲中にあり得るが、yは2、3、4、5、6、7、8、9、または10であることができる。特定の局面において、エレクトロポレーション前の細胞密度は、1×107個の細胞/mLから(y)×107の範囲中にあり得るが、yは2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10またはそれにおいて得られる任意の範囲であることができる。さらに他の局面において、エレクトロポレーション前の細胞密度は、1×107個の細胞/mLから1×108個の細胞/mL、1×108個の細胞/mLから1×109個の細胞/mL、1×109個の細胞/mLから1×1010個の細胞/mL、1×1010個の細胞/mLから1×1011個の細胞/mL、または1×1011個の細胞/mLから1×1012個の細胞/mL中にあり得る。特定の局面において、エレクトロポレーション前の細胞密度は(y)×106であり得るが、yは0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、10、20、30、40、50、60、70、80、90、もしくは100のいずれか、またはそれにおいて得られる任意の範囲であることができる。特定の局面において、エレクトロポレーション前の細胞密度は(y)×1010であり得るが、yは0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、もしくは1000のいずれか(またはそれにおいて得られる任意の範囲)であることができる。
特定の局面において、エレクトロポレーションの間の細胞の密度は、制御変数である。エレクトロポレーションの間の細胞の細胞密度は、非限定的に、細胞の型、所望のエレクトロポレーション効率、または結果として得られるエレクトロポレーションされた細胞の所望の生存率に従って変動するか、または変動され得る。特定の局面において、細胞密度は、エレクトロポレーションを通して一定である。他の局面において、細胞密度は、エレクトロポレーションプロセスの間に変動される。特定の局面において、エレクトロポレーションの間の細胞密度は、1×104個の細胞/mLから(y)×104の範囲中にあり得るが、yは2、3、4、5、6、7、8、9、または10(またはそれにおいて得られる任意の範囲)であることができる。他の局面において、エレクトロポレーションの間の細胞密度は、1×105個の細胞/mLから(y)×105の範囲中にあり得るが、yは2、3、4、5、6、7、8、9、または10(またはそれにおいて得られる任意の範囲)である。さらに他の局面において、エレクトロポレーションの間の細胞密度は、1×106個の細胞/mLから(y)×106の範囲中にあり得るが、yは2、3、4、5、6、7、8、9、または10(またはそれにおいて得られる任意の範囲)であることができる。特定の局面において、エレクトロポレーションの間の細胞密度は、1×107個の細胞/mLから(y)×107の範囲中にあり得るが、、yは2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10(またはそれにおいて得られる任意の範囲)であることができる。さらに他の局面において、エレクトロポレーションの間の細胞密度は、1×107個の細胞/mLから1×108個の細胞/mL、1×108個の細胞/mLから1×109個の細胞/mL、1×109個の細胞/mLから1×1010個の細胞/mL、1×1010個の細胞/mLから1×1011個の細胞/mL、または1×1011個の細胞/mLから1×1012個の細胞/mLの範囲中にあり得る。特定の局面において、エレクトロポレーションの間の細胞密度は(y)×106であり得るが、yは0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、10、20、30、40、50、60、70、80、90、もしくは100(またはそれにおいて得られる任意の範囲)のいずれかであり得る。特定の局面において、エレクトロポレーションの間の細胞密度は(y)×1010であり得るが、yは0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、もしくは1000(またはそれにおいて得られる任意の範囲)のいずれかであることができる。
特定の局面において、エレクトロポレーション後の細胞密度は、1×104個の細胞/mLから(y)×104の範囲中にあり得るが、yは2、3、4、5、6、7、8、9、または10(またはそれにおいて得られる任意の範囲)であることができる。他の局面において、エレクトロポレーション後の細胞密度は、1×105個の細胞/mLから(y)×105の範囲中にあり得るが、yは2、3、4、5、6、7、8、9、または10(またはそれにおいて得られる任意の範囲)である。さらに他の局面において、エレクトロポレーション後の細胞密度は、1×106個の細胞/mLから(y)×106の範囲中にあり得るが、yは2、3、4、5、6、7、8、9、または10(またはそれにおいて得られる任意の範囲)であることができる。特定の局面において、エレクトロポレーション後の細胞密度は、1×107個の細胞/mLから(y)×107の範囲中にあり得るが、yは2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10(またはそれにおいて得られる任意の範囲)であることができる。さらに他の局面において、エレクトロポレーション後の細胞密度は、1×107個の細胞/mLから1×108個の細胞/mL、1×108個の細胞/mLから1×109個の細胞/mL、1×109個の細胞/mLから1×1010個の細胞/mL、1×1010個の細胞/mLから1×1011個の細胞/mL、または1×1011個の細胞/mLから1×1012個の細胞/mL(またはそれにおいて得られる任意の範囲)中にあり得る。特定の局面において、エレクトロポレーション後の細胞密度は(y)×10e6であり得るが、yは0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、10、20、30、40、50、60、70、80、90、もしくは100(またはそれにおいて得られる任意の範囲)のいずれかであることができる。特定の局面において、エレクトロポレーション後の細胞密度は(y)×1010であり得るが、yは0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、もしくは1000(またはそれにおいて得られる任意の範囲)のいずれかであることができる。
特定の態様において、エレクトロポレーションは、任意の原核細胞または真核細胞で行うことができる。一部の局面において、エレクトロポレーションは、ヒト細胞のエレクトロポレーションを含む。他の局面において、エレクトロポレーションは、動物細胞のエレクトロポレーションを含む。特定の局面において、エレクトロポレーションは、細胞株またはハイブリッド細胞型のエレクトロポレーションを含む。一部の局面において、エレクトロポレーションされる細胞は、癌細胞、腫瘍細胞、または不死化細胞である。一部の例において、腫瘍、癌、不死化細胞、または細胞株は、誘導され、他の例において、腫瘍、癌、不死化細胞、または細胞株は、それぞれの状態または条件に自然に入る。特定の局面において、エレクトロポレーションされる細胞または細胞株は、A549、B細胞、B16、BHK-21、C2C12、C6、CaCo-2、CAP/、CAP-T、CHO、CHO2、CHO-DG44、CHO-K1、CHO-DUXB11 COS-1、Cos-7、CV-1、樹状細胞、DLD-1、胚性幹(ES)細胞または誘導体、H1299、HEK 293、293T、293FT、Hep G2、造血幹細胞、HOS、Huh-7、誘導性多能性幹(iPS)細胞またはその誘導体、Jurkat、K562、L5278Y、LNCaP、MCF7、MDA-MB-231、MDCK、間葉細胞、Min-6、単球細胞、Neuro2a、NIH 3T3、NIH3T3L1、NK 細胞、NS0、Panc-1、PC12、PC-3、末梢血細胞、形質細胞、初代線維芽細胞、RBL、Renca、RLE、SF21、SF9、SH-SY5Y、SK-MES-1、SK-N-SH、SL3、SW403、刺激惹起性多能性獲得細胞(STAP)細胞または誘導体、SW403、T細胞、THP-1、腫瘍細胞、U2OS、U937、またはVero細胞であることができる。
特定の態様において、細胞は、トランスフェクトすることが困難であることが当技術分野において公知である細胞である。そのような細胞は、当技術分野において公知であり、例えば、初代細胞、昆虫細胞、SF9細胞、Jurkat細胞、CHO細胞、幹細胞、ゆっくり分裂する細胞、および非分裂細胞を含む。
一部の例において、特定数の細胞を、ある時間においてエレクトロポレーションすることができる。記載したプラットフォームの柔軟性、一貫性、および再現性を考慮すると、約(y)×104、(y)×105、(y)×106、(y)×107、(y)×108、(y)×109、(y)×1010、(y)×1011、(y)×1012、(y)×1013、(y)×1014、または(y)×1015個までの、またはそれ以上の(またはそれにおいて得られる任意の範囲の)細胞をエレクトロポレーションすることができ、yは、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100秒(またはそれにおいて得られる任意の範囲)未満内で1、2、3、4、5、6、7、8、または9(またはそれにおいて得られる任意の範囲)のいずれかであることができる。他の例において、約(y)×104、(y)×105、(y)×106、(y)×107、(y)×108、(y)×109、(y)×1010、(y)×1011、(y)×1012、(y)×1013、(y)×1014、または(y)×1015個(またはそれにおいて得られる任意の範囲)までの、またはそれ以上の細胞をエレクトロポレーションすることができ、yは、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、または120分(またはそれにおいて得られる任意の範囲)未満内で1、2、3、4、5、6、7、8、または9(またはそれにおいて得られる任意の範囲)のいずれかであることができる。さらに他の局面において、約(y)×104、(y)×105、(y)×106、(y)×107、(y)×108、(y)×109、(y)×1010、(y)×1011、(y)×1012、(y)×1013、(y)×1014、または(y)×1015個(またはそれにおいて得られる任意の範囲)までの、またはそれ以上の細胞をエレクトロポレーションすることができ、yは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24時間(またはそれにおいて得られる任意の範囲)未満内で1、2、3、4、5、6、7、8、または9(またはそれにおいて得られる任意の範囲)のいずれかであることができる。
式「(y)×10e」は、指数値e乗される10を掛けた、任意の数の値を取ることができる変数「y」を意味すると理解される。例えば、(y)×104(式中、yは2である)は、2×104を意味すると理解され、2×10,000と等価であり、20,000と等しい。(y)×10e4は、また、(y)*10e4または(y)×104または(y)*104として表されることができる。
細胞または培地の容積は、エレクトロポレーションされた細胞の量、スクリーニングされた細胞の数、スクリーニングされた細胞の型、産生されたタンパク質の型、所望のタンパク質の量、細胞生存率、および所望の細胞濃度に関連する特定の細胞特徴に依存して変動し得る。方法および組成物において使用することができる容積の例は、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、441、450、460、470、480、490、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、740、750、760、770、780、790、800、810、820、830、840、850、860、870、880、890、900、910、920、930、940、950、960、970、980、990、1000ml、もしくは0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、441、450、460、470、480、490、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、740、750、760、770、780、790、800、810、820、830、840、850、860、870、880、890、900、910、920、930、940、950、960、970、980、990、100L(またはそれにおいて得られる任意の範囲)、およびそれにおいて得られる任意の範囲を含むが、これらに限定されない。そのような容積を保持しうる容器は、本明細書に記載する態様における使用について検討される。そのような容器は、細胞培養皿、ペトリ皿、フラスコ、バイオバッグ、バイオ容器、バイオリアクター、またはバットを含むが、これらに限定されない。10Lまたはそれ以上を上回って保持することが可能な容器などの大規模容積用の容器が特に検討される。特定の態様において、100Lまたはそれ以上の容積が使用される。
III. 細胞培養
A. 宿主細胞
本明細書において使用する場合、用語「細胞」、「細胞株」、および「細胞培養」は、互換的に使用され得る。これらの用語は全てが、新たに単離した細胞およびエキソビボで培養し、活性化または増殖された細胞の両方を含む。これらの用語の全てが、任意および全てのその後の世代であるその子孫を含む。全ての子孫が、意図的な、または不注意による変異に起因して、同一ではないかもしれないことが理解される。異種核酸配列を発現する状況において、「宿主細胞」は、原核細胞または真核細胞を指し、それは、ベクターを複製するか、ベクターによりコードされる異種遺伝子を発現することが可能な任意の形質転換生物を含む。宿主細胞は、ベクターまたはウイルスのためのレシピエントとして使用することができ、使用されてきた。宿主細胞は、「トランスフェクト」または「形質転換」され得るが、それは、外因性核酸、例えば組換えタンパク質をコードする配列などを、宿主細胞中に移入または導入するプロセスを指す。形質転換細胞は、初代対象細胞およびその子孫を含む。
特定の態様において、エレクトロポレーション後の細胞培養は、任意の原核細胞または真核細胞で行うことができる。一部の局面において、細胞培養は、ヒト細胞の細胞培養を含む。他の局面において、細胞培養は、動物細胞の細胞培養を含む。特定の局面において、細胞培養は、細胞株またはハイブリッド細胞型の細胞培養を含む。一部の局面において、培養されている細胞は、癌細胞、腫瘍細胞、または不死化細胞である。一部の例において、腫瘍、癌、不死化細胞、または細胞株が誘導され、他の場合において、腫瘍、癌、不死化細胞、または細胞株は、それぞれの状態または条件に自然に入る。特定の局面において、培養された細胞または細胞株は、A549、B細胞、B16、BHK-21、C2C12、C6、のCaCo-2、CAP、CAP-T、CHO、CHO2、CHO-DG44、CHO-K1、COS-1、Cos-7、CV-1、樹状細胞、DLD-1、胚性幹(ES)細胞または誘導体、H1299、HEK、293、293T、293FT、Hep G2、造血幹細胞、HOS、Huh-7、誘導性多能性幹(iPS)細胞または誘導体、Jurkat、K562、L5278Y、LNCaP、MCF7、MDA-MB-231、MDCK、間葉細胞、Min-6、単球細胞、Neuro2a、NIH3T3、NIH3T3L1、NK細胞、NS0、Panc-1、PC12、PC-3、末梢血細胞、形質細胞、初代線維芽細胞、RBL、Renca、RLE、SF21、SF9、SH-SY5Y、SK-MES-1、SK-N-SH、SL3、SW403、刺激惹起性多能性獲得(STAP)細胞または誘導体、SW403、T細胞、THP-1、腫瘍細胞、U2OS、U937、またはVero細胞であり得る。
B. 選択可能な物質
特定の局面において、エレクトロポレーション後、エレクトロポレーションされた構築物を内在化した細胞を、陰性選択により選択する。他の局面において、エレクトロポレーション後、エレクトロポレーションされた構築物を内在化した細胞を、陽性選択により選択する。一部の局面において、選択は、選択耐性遺伝子を発現しない、またはエレクトロポレーションの間に選択耐性遺伝子を取り込まなかった細胞の生存率を損なう複数の濃度の選択物質に細胞を曝露することを含む。一部の局面において、選択は、選択物質の条件的致死濃度に細胞を曝露することを含む。特定の局面において、選択物質または化合物は、抗生物質である。他の局面において、選択物質は、G418(また、ジェネティシンおよびG418硫酸塩としても公知である)、ピューロマイシン、ゼオシン(zeocin)、ハイグロマイシン、フレオマイシン、またはブラストサイジンの単独または組み合わせのいずれかである。特定の局面において、選択物質の条件的致死濃度は、0.1μg/Lから0.5μg/L、0.5μg/Lから1μg/L、1μg/Lから2μg/L、2μg/Lから5μg/L、5μg/Lから10μg/L、10μg/Lから100μg/L、100μg/Lから500μg/L、0.1mg/Lから0.5mg/L、0.5mg/Lから1mg/L、1mg/Lから2mg/L、2mg/Lから5mg/L、5mg/Lから10mg/L、10mg/Lから100mg/L、100mg/Lから500mg/L、0.1g/Lから0.5g/L、0.5g/Lから1g/L、1g/Lから2g/L、2g/Lから5g/L、5g/Lから10g/L、10g/Lから100g/L、または100g/Lから500g/Lの範囲(またはそれにおいて得られる任意の範囲)内である。特定の局面において、選択物質の条件的致死濃度は(y)g/Lであり、「y」は、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100(またはそれにおいて得られる任意の範囲)を含むが、これらに限定されない任意の値であることができる。一部の局面において、選択物質は、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、または10 g/L(またはそれにおいて得られる任意の範囲)の条件的致死濃度で培養培地中に存在する。一部の局面において、G418の濃度は、約0.1μg/Lから0.5μg/L、0.5μg/Lから1μg/L、1μg/Lから2μg/L、2μg/Lから5μg/L、5μg/Lから10μg/L、10μg/Lから100μg/L、100μg/Lから500μg/L、0.1mg/Lから0.5mg/L、0.5mg/Lから1mg/L、1mg/Lから2mg/L、2mg/Lから5mg/L、5mg/Lから10mg/L、10mg/Lから100mg/L、100mg/Lから500mg/L、0.1g/Lから0.5g/L、0.5g/Lから1g/L、1g/Lから2g/L、2g/Lから5g/L、5g/Lから10g/L、10g/Lから100g/L、または100g/Lから500g/Lの範囲(またはそれにおいて得られる任意の範囲)中にある。特定の局面において、G418 の濃度は(y)g/L であり、「y」は、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100(またはそれにおいて得られる任意の範囲)を含むが、これらに限定されない任意の値であり得る。一部の態様において、G418は、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、または10g/L(またはそれにおいて得られる任意の範囲)の濃度で培養培地中に存在する。
特定の局面において、選択物質は、G418であり、条件的致死濃度で存在する。一部の態様において、条件的致死濃度は、少なくとも0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、または3.2mg/mLである。さらなる態様において、G418の条件的致死濃度は、最大で1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7mg/mLである。さらなる態様において、G418の条件的致死濃度は、1mg/mLから1.5mg/mL、1mg/mLから1.75mg/mL、1mg/mLから2mg/mL、1mg/mLから2.25mg/mL、1mg/mLから2.5mg/mL、1mg/mLから2.75mg/mL、1mg/mLから3mg/mL、1mg/mLから3.25mg/mL、1mg/mLから3.5mg/mL、1mg/mLから4mg/mL、1mg/mLから4.5mg/mL、1mg/mLから5mg/mL、1mg/mLから5.5mg/mL、1.25mg/mLから1.5mg/mL、1.25mg/mLから1.75mg/mL、1.25mg/mLから2mg/mL、1.25mg/mLから2.25mg/mL、1.25mg/mLから2.5mg/mL、1.25mg/mLから2.75mg/mL、1.25mg/mLから3mg/mL、1.25mg/mLから3.25mg/mL、1.25mg/mLから3.5mg/mL、1.25mg/mLから4mg/mL、1.25mg/mLから4.5mg/mL、1.25mg/mLから5mg/mL、1.25mg/mLから5.5mg/mL、1.5mg/mLから1.75mg/mL、1.5mg/mLから2mg/mL、1.5mg/mLから2.25mg/mL、1.5mg/mLから2.5mg/mL、1.5mg/mLから2.75mg/mL、1.5mg/mLから3mg/mL、1.5mg/mLから3.25mg/mL、1.5mg/mLから3.5mg/mL、1.5mg/mLから4mg/mL、1.5mg/mLから4.5mg/mL、1.5mg/mLから5mg/mL、1.5mg/mLから5.5mg/mL、1.75mg/mLから2mg/mL、1.75mg/mLから2.25mg/mL、1.75mg/mLから2.5mg/mL、1.75mg/mLから2.75mg/mL、1.75mg/mLから3mg/mL、1.75mg/mLから3.25mg/mL、1.75mg/mLから3.5mg/mL、1.75mg/mLから4mg/mL、1.75mg/mLから4.5mg/mL、1.75mg/mLから5mg/mL、1.75mg/mLから5.5mg/mL、2mg/mLから2.25mg/mL、2mg/mLから2.5mg/mL、2mg/mLから2.75mg/mL、2mg/mLから3mg/mL、2mg/mLから3.25mg/mL、2mg/mLから3.5mg/mL、2mg/mLから4mg/mL、2mg/mLから4.5mg/mL、2mg/mLから5mg/mL、2mg/mLから5.5mg/mL、2.25mg/mLから2.5mg/mL、2.25mg/mLから2.75mg/mL、2.25mg/mLから3mg/mL、2.25mg/mLから3.25mg/mL、2.25mg/mLから3.5mg/mL、2.25mg/mLから4mg/mL、2.25mg/mLから4.5mg/mL、2.25mg/mLから5mg/mL、2.25mg/mLから5.5mg/mL、2.5mg/mLから2.75mg/mL、2.5mg/mLから3mg/mL、2.5mg/mLから3.25mg/mL、2.5mg/mLから3.5mg/mL、2.5mg/mLから4mg/mL、2.5mg/mLから4.5mg/mL、2.5mg/mLから5mg/mL、2.5mg/mLから5.5mg/mL、2.75mg/mLから3mg/mL、2.75mg/mLから3.25mg/mL、2.75mg/mLから3.5mg/mL、2.75mg/mLから4mg/mL、2.75mg/mLから4.5mg/mL、2.75mg/mLから5mg/mL、または2.75mg/mLから5.5mg/mLである。
特定の局面において、選択物質は、ハイグロマイシンであり、条件的致死濃度で存在する。一部の態様において、条件的致死濃度は、少なくとも0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、または3.2mg/mLである。さらなる態様において、ハイグロマイシンの条件的致死濃度は、最大で1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7mg/mLである。さらなる態様において、ハイグロマイシンの条件的致死濃度は、1mg/mLから1.5mg/mL、1mg/mLから1.75mg/mL、1mg/mLから2mg/mL、1mg/mLから2.25mg/mL、1mg/mLから2.5mg/mL、1mg/mLから2.75mg/mL、1mg/mLから3mg/mL、1mg/mLから3.25mg/mL、1mg/mLから3.5mg/mL、1mg/mLから4mg/mL、1mg/mLから4.5mg/mL、1mg/mLから5mg/mL、1mg/mLから5.5mg/mL、1.25mg/mLから 1.5mg/mL、1.25mg/mLから1.75mg/mL、1.25mg/mLから2 mg/mL、1.25 mg/mLから2.25mg/mL、1.25 mg/mLから2.5mg/mL、1.25mg/mLから2.75mg/mL、1.25mg/mLから3mg/mL、1.25 mg/mLから3.25mg/mL、1.25mg/mLから3.5mg/mL、1.25mg/mLから4mg/mL、1.25mg/mLから4.5mg/mL、1.25mg/mLから5mg/mL、1.25mg/mLから5.5mg/mL、1.5mg/mLから1.75mg/mL、1.5mg/mLから2mg/mL、1.5mg/mLから2.25mg/mL、1.5mg/mLから2.5mg/mL、1.5mg/mLから2.75mg/mL、1.5mg/mLから3mg/mL、1.5mg/mLから3.25mg/mL、1.5mg/mLから3.5mg/mL、1.5mg/mLから4mg/mL、1.5mg/mLから4.5mg/mL、1.5mg/mLから5mg/mL、1.5mg/mLから5.5mg/mL、1.75mg/mLから2mg/mL、1.75mg/mLから2.25mg/mL、1.75mg/mLから2.5mg/mL、1.75mg/mLから2.75mg/mL、1.75mg/mLから3mg/mL、1.75mg/mLから3.25mg/mL、1.75mg/mLから3.5mg/mL、1.75 mg/mLから4mg/mL、1.75mg/mLから4.5mg/mL、1.75mg/mLから5mg/mL、1.75mg/mLから5.5mg/mL、2mg/mLから2.25mg/mL、2mg/mLから2.5mg/mL、2mg/mLから2.75mg/mL、2mg/mLから3mg/mL、2mg/mLから3.25mg/mL、2mg/mLから3.5mg/mL、2mg/mLから4mg/mL、2mg/mLから4.5mg/mL、2mg/mLから5mg/mL、2mg/mLから5.5mg/mL、2.25mg/mLから2.5mg/mL、2.25mg/mLから2.75mg/mL、2.25mg/mLから3mg/mL、2.25mg/mLから3.25mg/mL、2.25mg/mLから3.5mg/mL、2.25mg/mLから4mg/mL、2.25mg/mLから4.5mg/mL、2.25mg/mLから5mg/mL、2.25mg/mLから5.5mg/mL、2.5mg/mLから2.75mg/mL、2.5mg/mLから3mg/mL、2.5mg/mLから3.25mg/mL、2.5mg/mLから3.5mg/mL、2.5mg/mLから4mg/mL、2.5mg/mLから4.5mg/mL、2.5mg/mLから5mg/mL、2.5mg/mLから5.5mg/mL、2.75mg/mLから3mg/mL、2.75mg/mLから3.25mg/mL、2.75 mg/mLから3.5mg/mL、2.75 mg/mLから4mg/mL、2.75mg/mLから4.5mg/mL、2.75mg/mLから5mg/mL、または2.75mg/mLから5.5mg/mLである。
特定の局面において、選択物質は、ゼオシンであり、条件的致死濃度で存在する。一部の態様において、条件的致死濃度は、少なくとも0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、または3.2mg/mLである。さらなる態様において、ゼオシンの条件的致死濃度は、最大で1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7mg/mLである。さらなる態様において、ゼオシンの条件的致死濃度は、1mg/mLから1.5mg/mL、1mg/mLから1.75mg/mL、1mg/mLから2mg/mL、1mg/mLから2.25mg/mL、1mg/mLから2.5mg/mL、1mg/mLから2.75mg/mL、1mg/mLから3mg/mL、1mg/mLから3.25mg/mL、1mg/mLから3.5mg/mL、1mg/mLから4mg/mL、1mg/mLから4.5mg/mL、1mg/mLから5mg/mL、1mg/mLから5.5mg/mL、1.25mg/mLから1.5mg/mL、1.25 mg/mLから1.75mg/mL、1.25mg/mLから2mg/mL、1.25mg/mLから2.25mg/mL、1.25mg/mLから2.5mg/mL、1.25mg/mLから2.75mg/mL、1.25 mg/mLから3mg/mL、1.25mg/mLから3.25mg/mL、1.25mg/mLから3.5mg/mL、1.25mg/mLから4mg/mL、1.25mg/mLから4.5mg/mL、1.25mg/mLから5mg/mL、1.25mg/mLから5.5mg/mL、1.5mg/mLから1.75mg/mL、1.5mg/mLから2mg/mL、1.5 mg/mLから2.25mg/mL、1.5mg/mLから2.5mg/mL、1.5mg/mLから2.75mg/mL、1.5mg/mLから3mg/mL、1.5mg/mLから3.25mg/mL、1.5mg/mLから3.5mg/mL、1.5mg/mLから4mg/mL、1.5mg/mLから4.5mg/mL、1.5mg/mLから5mg/mL、1.5mg/mLから5.5mg/mL、1.75mg/mLから2mg/mL、1.75mg/mLから2.25mg/mL、1.75mg/mLから2.5mg/mL、1.75mg/mLから2.75mg/mL、1.75mg/mLから3mg/mL、1.75mg/mLから3.25mg/mL、1.75mg/mLから3.5mg/mL、1.75mg/mLから4mg/mL、1.75mg/mLから4.5mg/mL、1.75mg/mLから5mg/mL、1.75mg/mLから5.5mg/mL、2mg/mLから2.25mg/mL、2mg/mLから2.5mg/mL、2mg/mLから2.75mg/mL、2 mg/mLから3mg/mL、2mg/mLから3.25mg/mL、2mg/mLから3.5mg/mL、2mg/mLから4mg/mL、2mg/mLから4.5mg/mL、2mg/mLから5mg/mL、2mg/mLから5.5mg/mL、2.25mg/mLから2.5mg/mL、2.25mg/mLから2.75mg/mL、2.25mg/mLから3mg/mL、2.25mg/mLから3.25mg/mL、2.25mg/mLから3.5mg/mL、2.25mg/mLから4mg/mL、2.25mg/mLから4.5mg/mL、2.25mg/mLから5mg/mL、2.25mg/mLから5.5mg/mL、2.5mg/mLから2.75mg/mL、2.5mg/mLから3mg/mL、2.5mg/mLから3.25mg/mL、2.5 mg/mLから3.5mg/mL、2.5mg/mLから4mg/mL、2.5mg/mLから4.5mg/mL、2.5mg/mLから5mg/mL、2.5mg/mLから5.5mg/mL、2.75mg/mLから3mg/mL、2.75mg/mLから3.25mg/mL、2.75mg/mLから3.5mg/mL、2.75mg/mLから4mg/mL、2.75mg/mLから4.5mg/mL、2.75mg/mLから5mg/mL、または2.75mg/mLから5.5mg/mLである。
特定の局面において、選択物質は、ピューロマイシンであり、条件的致死濃度で存在する。一部の態様において、条件的致死濃度は、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、または45μg/mLである。さらなる態様において、ピューロマイシンの条件的致死濃度は、最大で11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、または55μg/mLである。さらなる態様において、ピューロマイシンの条件的致死濃度は、5μg/mLから10μg/mL、5μg/mLから15μg/mL、5μg/mLから20μg/mL、5μg/mLから25μg/mL、5μg/mLから30μg/mL、5μg/mLから35μg/mL、5μg/mLから40μg/mL、5μg/mLから45μg/mL、5μg/mLから50μg/mL、5μg/mLから55μg/mL、10μg/mLから15μg/mL、10μg/mLから20μg/mL、10μg/mLから25μg/mL、10μg/mLから30μg/mL、10μg/mLから35μg/mL、10μg/mLから40μg/mL、10μg/mLから45μg/mL、10μg/mLから50μg/mL、10μg/mLから55μg/mL、15μg/mLから20μg/mL、15μg/mLから25μg/mL、15μg/mLから30μg/mL、15μg/mLから35μg/mL、15μg/mLから40μg/mL、15μg/mLから45μg/mL、15μg/mLから50μg/mL、15μg/mLから55μg/mL、20μg/mLから25μg/mL、20μg/mLから30μg/mL、20μg/mLから35μg/mL、20μg/mLから40μg/mL、20μg/mLから45μg/mL、20μg/mLから50μg/mL、20μg/mLから55μg/mL、25μg/mLから30μg/mL、25μg/mLから35μg/mL、25μg/mLから40μg/mL、25μg/mLから45μg/mL、25μg/mLから50μg/mL、25μg/mLから55μg/mL、30μg/mLから40μg/mL、30μg/mLから50μg/mL、30μg/mLから55μg/mL、または40μg/mLから55μg/mLである。
特定の局面において、選択物質は、ブラストサイジンであり、条件的致死濃度で存在する。一部の態様において、条件的致死濃度は、少なくとも10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、120、140、または160μg/mLである。さらなる態様において、ブラストサイジンの条件的致死濃度は、最大で15、20、30、40、50、60、80、100、120、140、または160μg/mLである。さらなる態様において、ブラストサイジンの条件的致死濃度は、5μg/mLから10μg/mL、5μg/mLから20μg/mL、5μg/mLから30μg/mL、5μg/mLから40μg/mL、5μg/mLから50μg/mL、5μg/mLから60μg/mL、5μg/mLから70μg/mL、5μg/mLから80μg/mL、5μg/mLから90μg/mL、5μg/mLから100μg/mL、5μg/mLから120μg/mL、5μg/mLから140μg/mL、5μg/mLから160μg/mL、10μg/mLから20μg/mL、10μg/mLから30μg/mL、10μg/mLから40μg/mL、10μg/mLから50μg/mL、10μg/mLから60μg/mL、10μg/mLから70μg/mL、10μg/mLから80μg/mL、10μg/mLから90μg/mL、10μg/mLから100μg/mL、10μg/mLから120μg/mL、10μg/mLから140μg/mL、10μg/mLから160μg/mL、20μg/mLから30μg/mL、20μg/mLから40μg/mL、20μg/mLから50μg/mL、20μg/mLから60μg/mL、20μg/mLから70μg/mL、20μg/mLから80μg/mL、20μg/mLから90μg/mL、20μg/mLから100μg/mL、20μg/mLから120μg/mL、20μg/mLから140μg/mL、20μg/mLから160μg/mL、30μg/mLから40μg/mL、30μg/mLから50μg/mL、30μg/mLから60μg/mL、30μg/mLから70μg/mL、30μg/mLから80μg/mL、30μg/mLから90μg/mL、30μg/mLから100μg/mL、30μg/mLから120μg/mL、30μg/mLから140μg/mL、30μg/mLから160μg/mL、40μg/mLから50μg/mL、40μg/mLから60μg/mL、40μg/mLから70μg/mL、40μg/mLから80μg/mL、40μg/mLから90μg/mL、40μg/mLから100μg/mL、40μg/mLから120μg/mL、40μg/mLから140μg/mL、40μg/mLから160μg/mL、50μg/mLから60μg/mL、50μg/mLから70μg/mL、50μg/mLから80μg/mL、50μg/mLから90μg/mL、50μg/mLから100μg/mL、50μg/mLから120μg/mL、50μg/mLから140μg/mL、50μg/mLから160μg/mL、60μg/mLから70μg/mL、60μg/mLから80μg/mL、60μg/mLから90μg/mL、60μg/mLから100μg/mL、60μg/mLから120μg/mL、60μg/mLから140μg/mL、60μg/mLから160μg/mL、70μg/mLから80μg/mL、70μg/mLから90μg/mL、70μg/mLから100μg/mL、70μg/mLから120μg/mL、70μg/mLから140μg/mL、70μg/mLから160μg/mL、80μg/mLから90μg/mL、80μg/mLから100μg/mL、80μg/mLから120μg/mL、80μg/mLから140μg/mL、80μg/mLから160μg/mL、90μg/mLから160μg/mL、100μg/mLから160μg/mL、または120μg/mLから160μg/mLである。
特定の局面において、選択物質は、フレオマイシンであり、条件的致死濃度で存在する。一部の態様において、条件的致死濃度は、少なくとも15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、または200μg/mLである。さらなる態様において、フレオマイシンの条件的致死濃度は、最大で50、75、100、125、200、225、250、または300μg/mLである。さらなる態様において、フレオマイシンの条件的致死濃度は、15μg/mLから25μg/mL、15μg/mLから75μg/mL、15μg/mLから100μg/mL、15μg/mLから125μg/mL、15μg/mLから150μg/mL、15μg/mLから175μg/mL、15μg/mLから200μg/mL、15μg/mLから225μg/mL、15μg/mLから250μg/mL、15μg/mLから300μg/mL、25μg/mLから75μg/mL、25μg/mLから100μg/mL、25μg/mLから125μg/mL、25μg/mLから150μg/mL、25μg/mLから175μg/mL、25μg/mLから200μg/mL、25μg/mLから225μg/mL、25μg/mLから250μg/mL、25μg/mLから300μg/mL、50μg/mLから75μg/mL、50μg/mLから100μg/mL、50μg/mLから125μg/mL、50μg/mLから150μg/mL、50μg/mLから175μg/mL、50μg/mLから200μg/mL、50μg/mLから225μg/mL、50μg/mLから250μg/mL、50μg/mLから300μg/mL、60μg/mLから75μg/mL、60μg/mLから100μg/mL、60μg/mLから125μg/mL、60μg/mLから150μg/mL、60μg/mLから175μg/mL、60μg/mLから200μg/mL、60μg/mLから225μg/mL、60μg/mLから250μg/mL、60μg/mLから300μg/mL、80μg/mLから100μg/mL、80μg/mLから125μg/mL、80μg/mLから150μg/mL、80μg/mLから175μg/mL、80μg/mLから200μg/mL、80μg/mLから225μg/mL、80μg/mLから250μg/mL、80μg/mLから300μg/mL、100μg/mLから125μg/mL、100μg/mLから150μg/mL、100μg/mLから175μg/mL、100μg/mLから200μg/mL、100μg/mLから225μg/mL、100μg/mLから250μg/mL、100μg/mLから300μg/mL、120μg/mLから150μg/mL、120μg/mLから175μg/mL、120μg/mLから200μg/mL、120μg/mLから225μg/mL、120μg/mLから250μg/mL、120μg/mLから300μg/mL、140μg/mLから175μg/mL、140μg/mLから200μg/mL、140μg/mLから225μg/mL、140μg/mLから250μg/mL、140μg/mLから300μg/mL、160μg/mLから175μg/mL、160μg/mLから200μg/mL、160μg/mLから225μg/mL、160μg/mLから250μg/mL、160μg/mLから300μg/mL、180μg/mLから200μg/mL、180μg/mLから225μg/mL、180μg/mLから250μg/mL、180μg/mLから300μg/mL、200μg/mLから225μg/mL、200μg/mLから250μg/mL、200μg/mLから300μg/mL、220μg/mLから250μg/mL、220μg/mLから300μg/mL、または240μg/mLから300μg/mLである。
特定の局面において、選択物質は、ブレオマイシンであり、条件的致死濃度で存在する。一部の態様において、条件的致死濃度は、少なくとも30、35、40、45、50、75、100、 110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、450、460、470、480、490、500、525、550、575、600、625、650、675、700、800、または900μg/mLである。さらなる態様において、ブレオマイシンの条件的致死濃度は、最大で125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、800、または900μg/mLである。さらなる態様において、ブレオマイシンの条件的致死濃度は、30μg/mLから125μg/mL、30μg/mLから150μg/mL、30μg/mLから175μg/mL、30μg/mLから200μg/mL、30μg/mLから225μg/mL、30μg/mLから250μg/mL、30μg/mLから275μg/mL、30μg/mLから300μg/mL、30μg/mLから325μg/mL、30μg/mLから350μg/mL、30μg/mLから375μg/mL、30μg/mLから400μg/mL、30μg/mLから425μg/mL、30μg/mLから450μg/mL、30μg/mLから475μg/mL、30μg/mLから500μg/mL、30μg/mLから600μg/mL、30μg/mLから700μg/mL、50μg/mLから125μg/mL、50μg/mLから150μg/mL、50μg/mLから175μg/mL、50μg/mLから200μg/mL、50μg/mLから225μg/mL、50μg/mLから250μg/mL、50μg/mLから275μg/mL、50μg/mLから300μg/mL、50μg/mLから325μg/mL、50μg/mLから350μg/mL、50μg/mLから375μg/mL、50μg/mLから400μg/mL、50μg/mLから425μg/mL、50μg/mLから450μg/mL、50μg/mLから475μg/mL、50μg/mLから500μg/mL、50μg/mLから600μg/mL、50μg/mLから700μg/mL、100μg/mLから125μg/mL、100μg/mLから150μg/mL、100μg/mLから175μg/mL、100μg/mLから200μg/mL、100μg/mLから225μg/mL、100μg/mLから250μg/mL、100μg/mLから275μg/mL、100μg/mLから300μg/mL、100μg/mLから325μg/mL、100μg/mLから350μg/mL、100μg/mLから375μg/mL、100μg/mLから400μg/mL、100μg/mLから425μg/mL、100μg/mLから450μg/mL、100μg/mLから475μg/mL、100μg/mLから500μg/mL、100μg/mLから600μg/mL、100μg/mLから700μg/mL、150μg/mLから175μg/mL、150μg/mLから200μg/mL、150μg/mLから225μg/mL、150μg/mLから250μg/mL、150μg/mLから275μg/mL、150μg/mLから300μg/mL、150μg/mLから325μg/mL、150μg/mLから350μg/mL、150μg/mLから375μg/mL、150μg/mLから400μg/mL、150μg/mLから425μg/mL、150μg/mLから450μg/mL、150μg/mLから475μg/mL、150μg/mLから500μg/mL、150μg/mLから600μg/mL、150μg/mLから700μg/mL、175μg/mLから200μg/mL、175μg/mLから225μg/mL、175μg/mLから250μg/mL、175μg/mLから275μg/mL、175μg/mLから300μg/mL、175μg/mLから325μg/mL、175μg/mLから350μg/mL、175μg/mLから375μg/mL、175μg/mLから400μg/mL、175μg/mLから425μg/mL、175μg/mLから450μg/mL、175μg/mLから475μg/mL、175μg/mLから500μg/mL、175μg/mLから600μg/mL、175μg/mLから700μg/mL、200μg/mLから225μg/mL、200μg/mLから250μg/mL、200μg/mLから275μg/mL、200μg/mLから300μg/mL、200μg/mLから325μg/mL、200μg/mLから350μg/mL、200μg/mLから375μg/mL、200μg/mLから400μg/mL、200μg/mLから425μg/mL、200μg/mLから450μg/mL、200μg/mLから475μg/mL、200μg/mLから500μg/mL、200μg/mLから600μg/mL、200μg/mLから700μg/mL、225μg/mLから250μg/mL、225μg/mLから275μg/mL、225μg/mLから300μg/mL、225μg/mLから325μg/mL、225μg/mLから350μg/mL、225μg/mLから375μg/mL、225μg/mLから400μg/mL、225μg/mLから425μg/mL、225μg/mLから450μg/mL、225μg/mLから475μg/mL、225μg/mLから500μg/mL、225μg/mLから600μg/mL、225μg/mLから700μg/mL、250μg/mLから275μg/mL、250μg/mLから300μg/mL、250μg/mLから325μg/mL、250μg/mLから350μg/mL、250μg/mLから375μg/mL、250μg/mLから400μg/mL、250μg/mLから425μg/mL、250μg/mLから450μg/mL、250μg/mLから475μg/mL、250μg/mLから500μg/mL、250μg/mLから600μg/mL、250μg/mLから700μg/mL、275μg/mLから300μg/mL、275μg/mLから325μg/mL、275μg/mLから350μg/mL、275μg/mLから375μg/mL、275μg/mLから400μg/mL、275μg/mLから425μg/mL、275μg/mLから450μg/mL、275μg/mLから475μg/mL、275μg/mLから500μg/mL、275μg/mLから600μg/mL、275μg/mLから700μg/mL、300μg/mLから325μg/mL、300μg/mLから350μg/mL、300μg/mLから375μg/mL、300μg/mLから400μg/mL、300μg/mLから425μg/mL、300μg/mLから450μg/mL、300μg/mLから475μg/mL、300μg/mLから500μg/mL、300μg/mLから600μg/mL、300μg/mLから700μg/mL、325μg/mLから350μg/mL、325μg/mLから375μg/mL、325μg/mLから400μg/mL、325μg/mLから425μg/mL、325μg/mLから450μg/mL、325μg/mLから475μg/mL、325μg/mLから500μg/mL、325μg/mLから600μg/mL、325μg/mLから700μg/mL、350μg/mLから375μg/mL、350μg/mLから400μg/mL、350μg/mLから425μg/mL、350μg/mLから450μg/mL、350μg/mLから475μg/mL、350μg/mLから500μg/mL、350μg/mLから600μg/mL、350μg/mLから700μg/mL、375μg/mLから400μg/mL、375μg/mLから425μg/mL、375μg/mLから450μg/mL、375μg/mLから475μg/mL、375μg/mLから500μg/mL、375μg/mLから600μg/mL、375μg/mLから700μg/mL、400μg/mLから425μg/mL、400μg/mLから450μg/mL、400μg/mLから475μg/mL、400μg/mLから500μg/mL、400μg/mLから600μg/mL、400μg/mLから700μg/mL、425μg/mLから450μg/mL、425μg/mLから475μg/mL、425μg/mLから500μg/mL、425μg/mLから600μg/mL、425μg/mLから700μg/mL、450μg/mLから475μg/mL、450μg/mLから500μg/mL、450μg/mLから600μg/mL、450μg/mLから700μg/mL、475μg/mLから500μg/mL、475μg/mLから600μg/mL、475μg/mLから700μg/mL、425μg/mLから450μg/mL、425μg/mLから475μg/mL、425μg/mLから500μg/mL、500μg/mLから600μg/mL、または500μg/mLから700μg/mLである。
一部の態様において、エレクトロポレーション後、細胞を、選択物質耐性遺伝子を内在化および/または発現している細胞を選択するために、ある一定の時間にわたって、培養の間に複数の濃度の選択物質に曝露する。一部の局面において、選択の間または後に、選択は、細胞の安定なプールをもたらす。一部の例において、細胞を、所定の時間にわたって、プロセスの選択段階の間に、選択物質に曝露してもよい。他の局面において、培養されている細胞を選択物質に曝露する時間の量は変動し得る。一部の態様において、細胞は、選択段階、維持/クローン選択段階、クローンスクリーニングおよび増殖段階、または大規模スケールアップ段階の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100秒間(または、それにおいて得られる任意の範囲)にわたって選択物質に曝露される。他の態様において、細胞は選択段階、維持/クローン選択段階、クローンスクリーニングおよび増殖段階、または大規模スケールアップ段階の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、または120分間(または、それにおいて得られる任意の範囲)の間、少なくともその間、または最大でその間、培養されながら、選択物質に曝露される。さらに他の態様において、細胞は、選択段階、維持/クローン選択段階、クローンスクリーニングおよび増殖段階、または大規模スケールアップ段階の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、36、48、60、72、84、96、108、120、132、144、156、または168時間(または、それにおいて得られる任意の範囲)の間、少なくともその間、または最大でその間、培養されながら、選択物質に曝露される。さらに他の態様において、細胞は、選択段階、維持/クローン選択段階、クローンスクリーニングおよび増殖段階、または大規模スケールアップ段階の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、または60日間(または、それにおいて得られる任意の範囲)の間、少なくともその間、または最大でその間、培養されながら、選択物質に曝露される。さらに他の態様において、細胞は、選択段階、維持/クローン選択段階、クローンスクリーニングおよび増殖段階、または大規模スケールアップ段階の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、または26週間(または、それにおいて得られる任意の範囲)の間、少なくともその間、または最大でその間、培養されながら、選択物質に曝露される。特定の局面において、プロセスの選択段階は、エレクトロポレーションされた構築物を細胞のゲノム中に安定的に組み込んだ細胞のプールをもたらす。他の態様において、細胞の安定なプールは、エレクトロポレーションされた構築物を安定的に組み込んだ細胞を表す。特定の局面において、安定した組み込みは、細胞のゲノム中への構築物の全体または一部の組み込みを表す。特定の局面において、任意の検討される上記培養の時間間隔にわたって、選択物質の濃度が、減少、増加されてもよいか、あるいは選択物質は、変更または省略されてもよい。
特定の局面において、選択段階後、細胞の安定なプールは、選択耐性遺伝子を発現していなかった、またはエレクトロポレーションの間に選択耐性遺伝子を取り込まなかった細胞の生存性を損なう複数の濃度の選択物質に細胞を曝露することにより維持される。特定の局面において、選択物質または化合物は、抗生物質である。他の局面において、選択物質は、G418、ピューロマイシン、ゼオシン、ハイグロマイシン、フレオマイシン、またはブラストサイジンの単独または組み合わせのいずれかである。特定の局面において、維持の間の選択物質の濃度は、0.1μg/Lから0.5μg/L、0.5μg/Lから1μg/L、1μg/Lから2μg/L、2μg/Lか5μg/L、5μg/Lから10μg/L、10μg/Lから100μg/L、100μg/Lから500μg/L、0.1mg/Lから0.5mg/L、0.5mg/Lから1mg/L、1mg/Lから2mg/L、2mg/Lから5mg/L、5mg/Lから10mg/L、10mg/Lから100mg/L、100mg/Lから500mg/L、0.1g/Lから0.5g/L、0.5g/Lから1g/L、1g/Lから2g/L、2g/Lから5g/L、5g/Lから10g/L、10g/Lから100g/L、または100g/Lから500g/Lの範囲(または、それにおいて得られる任意の範囲)内にある。特定の局面において、維持の間での選択物質の濃度は(y)g/Lであり、「y」は、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100(または、それにおいて得られる任意の範囲)を含むが、これらに限定されない任意の値であることができる。一部の態様において、維持の間の選択物質は、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、または10g/L(または、それにおいて得られる任意の範囲)の濃度で培養培地中に存在する。特定の局面において、維持の間でのG418の濃度は、0.1μg/Lから0.5μg/L、0.5μg/Lから1μg/L、1μg/Lから2μg/L、2μg/Lから5μg/L、5μg/Lから10μg/L、10μg/Lから100μg/L、100μg/Lから500μg/L、0.1mg/Lから0.5mg/L、0.5mg/Lから1mg/L、1mg/Lから2mg/L、2mg/Lから5mg/L、5mg/Lから10mg/L、10mg/Lから100mg/L、100mg/Lから500mg/L、0.1g/Lから0.5g/L、0.5g/Lから1g/L、1g/Lから2g/L、2g/Lから5g/L、5g/Lから10g/L、10g/Lから100g/L、または100g/Lから500g/Lの範囲(または、それにおいて得られる任意の範囲)内である。特定の局面において、維持の間のG418の濃度は(y)g/Lであり、「y」は、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100(または、それにおいて得られる任意の範囲)を含むが、これらに限定されない任意の値であることができる。一部の態様において、維持の間のG418は、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、もしくは10g/L、または、それにおいて得られる任意の範囲の濃度で培養培地中に存在する。
一部の態様において、維持の間またはその後、細胞を、細胞のクローン集団の増殖を可能にするために、限界希釈法に供してもよい。限界希釈クローニングの方法は、当業者に周知である。そのような方法は、例えば、ハイブリドーマについて記載されているが、任意の細胞に適用することができる。そのような方法は(Cloning hybridoma cells by limiting dilution, Journal of tissue culture methods, 1985, Volume 9, Issue 3, pp 175-177, by Joan C. Rener, Bruce L. Brown, and Roland M. Nardone)に記載されており、それは、参照により本明細書に組み入れられる。
一部の態様において、細胞は、エレクトロポレーション前またはエレクトロポレーション後に培養される。他の態様において、細胞は、エレクトロポレーション後の選択段階中に培養される。さらに他の態様において、細胞は、維持およびクローン選択および初期増殖段階の間に培養される。さらに他の態様において、細胞は、スクリーニング段階の間に培養される。他の態様において、細胞は、大規模な産生段階の間に培養される。懸濁細胞および接着細胞を培養する方法は、当業者に周知である。一部の態様において、細胞は、商業的に入手可能な細胞培養容器および細胞培養培地を使用して、懸濁液中で培養される。一部の態様において使用され得る商業的に入手可能な培養容器の例は、ADME/TOXプレート、細胞チャンバースライドおよびカバースリップ、細胞計数機器、細胞培養表面、コーニングHYPERFlask細胞培養容器、コーティング済みCultureware、Nalgene Cryoware、培養チャンバー、培養ディッシュ、グラス培養フラスコ、プラスチック培養フラスコ、3D培養フォーマット、培養マルチウェルプレート、培養プレートインサート、ガラス培養チューブ、プラスチック培養チューブ、積重ね可能な細胞培養容器、低酸素培養チャンバー、ペトリ皿およびフラスコキャリア、Quickfit培養容器、ローラーボトルを使用したスケールアップ細胞培養、スピナーフラスコ、3D細胞培養、または細胞培養バッグを含む。
他の態様において、培地は、当業者に周知の成分を使用して製剤化され得る。細胞を培養する製剤および方法は、以下の文献において詳細に記載されている:Short Protocols in Cell Biology J. Bonifacino, et al., ed., John Wiley & Sons, 2003, 826 pp; Live Cell Imaging: A Laboratory Manual D. Spector & R. Goldman, ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, 2004, 450 pp.; Stem Cells Handbook S. Sell, ed., Humana Press, 2003, 528 pp.; Animal Cell Culture: Essential Methods, John M. Davis, John Wiley & Sons, Mar 16, 2011; Basic Cell Culture Protocols, Cheryl D. Helgason, Cindy Miller, Humana Press, 2005; Human Cell Culture Protocols, Series: Methods in Molecular Biology, Vol. 806, Mitry, Ragai R.; Hughes, Robin D. (Eds.), 3rd ed. 2012, XIV, 435 p. 89, Humana Press; Cancer Cell Culture: Method and Protocols, Simon P. Langdon, Springer, 2004; Molecular Cell Biology. 4th edition., Lodish H, Berk A, Zipursky SL, et al., New York: W. H. Freeman; 2000., Section 6.2Growth of Animal Cells in Culture。これらの全てが、参照により本明細書中に組み入れられる。
一部の態様において、スクリーニングおよび増殖段階の間に、および/または大規模な産生段階(流加培養および比較としても言及される)の間に、選択からもたらされる、増殖したエレクトロポレーション細胞は、外因的に導入された構築物または核酸に由来するポリペプチドを構成的に発現し得る。他の態様において、スクリーニングおよび増殖段階の間、および/または大規模な産生段階の間に、選択からもたらされる、増殖したエレクトロポレーション細胞は、外因的に導入された構築物または核酸に由来するポリペプチドを発現するように誘導され得る。他の局面において、スクリーニングおよび増殖の最中、ならびに/または大規模な産生の最中に、外因的に導入された核酸、構築物、または分子からもたらされる、発現ポリペプチドの濃度は、約、少なくとも約、または最大約0.1μg/Lから0.5μg/L、0.5μg/Lから1μg/L、1μg/Lから2μg/L、2μg/Lから5μg/L、5μg/Lから10μg/L、10μg/Lから100μg/L、100μg/Lから500μg/L、0.1mg/Lから0.5mg/L、0.5mg/Lから1mg/L、1mg/Lから2mg/L、2mg/Lから5mg/L、5mg/Lから10mg/L、10mg/Lから100mg/L、100mg/Lから500mg/L、0.1g/Lから0.5g/L、0.5g/Lから1g/L、1g/Lから2g/L、2g/Lから5g/L、5g/Lから10g/L、10g/Lから100g/L、もしくは100g/Lから500g/Lの範囲、またはそれにおいて得られる任意の範囲内であり得る。他の態様において、外因的に導入された核酸、構築物、または分子からもたらされる発現ポリペプチドの濃度は、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20 10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250 100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900、3000、3100、3200、3300、3400、3500、3600、3700、3800、3900、4000、4100、4200、4300、4400、4500、4600、4700、4800、4900、5000、5000、5250、5500、5750、6000、6250、6500、6750、7000、7250、7500、7750、8000、8250、8500、8750、9000、9250、9500、9750、もしくは10000mg/L、またはそれにおいて得られる任意の範囲であり得る。
IV. タンパク質性組成物
一部の態様において、細胞は、核酸、核酸構築物、または異種発現の手段(クローン化遺伝子、改変されたクローン化遺伝子、組換え遺伝子、融合タンパク質、カセット、オープンリーディングフレーム、または発現配列タグを含むが、これらに限定されない)を提供するベクターを用いてエレクトロポレーションされる。特定の態様において、エレクトロポレーションされた細胞は、非限定的に、分泌タンパク質、表面受容体、膜タンパク質、細胞質タンパク質、GPCR、イオンチャネル、核内受容体、キナーゼ、またはアプタマーを含み、発現する、または発現することが可能である。特定の態様において、エレクトロポレーションされた細胞は、抗体を発現する。他の態様において、エレクトロポレーションされた細胞は、抗体融合タンパク質を発現し、抗体をコードする組換え核酸は、別のポリペプチドをコードする別の核酸に融合されている。さらに他の態様において、エレクトロポレーションされた細胞は、安定にトランスフェクトされた、エレクトロポレーションされた細胞である。
特許請求される方法を使用して、細胞中または細胞断片中に任意の遺伝物質を導入することができる。遺伝物質は、特定のタンパク質をコードし得るか、またはアンチセンス遺伝物質であり得る。タンパク質またはペプチドをコードする発現ベクターを導入することにより宿主細胞中に導入することができるタンパク質およびペプチドの例は、b細胞分化因子、b細胞成長因子、分裂促進サイトカイン、走化性サイトカイン、コロニー刺激因子、血管形成因子、接着因子(カドヘリン、セレクティング(selecting)、インテグリン、NCAM、ICAM、およびL1)t細胞置換因子、分化因子、転写因子、mRNA、熱ショックタンパク質、核タンパク質複合体、およびRNA/DNAオリゴマーをコードする遺伝子を含むが、これらに限定されない。本発明のフローエレクトロポレーションシステムを使用して宿主細胞中に導入することができる特定の因子をコードする核酸は、IFN-α、IFN-β、IFN-ω、IL1、IL2、IL3、IL4、IL5、IL6、IL7、IL8、IL9、IL10、IL11、IL12、IL13、IL14、IL15、IL16、IL17、IL18、レプチン、ミオスタチン(成長分化因子)、マクロファージ刺激タンパク質およびその誘導体、血小板由来成長因子、腫瘍壊死因子(TNF-α、TNF-β、NGF、CD40L、CD137L/4-1BBL、ヒトリンフォトキシン-β、TNF関連アポトーシス誘導リガンド(trail))、モノクローナル抗体、G-CSF、M-CSF、GM-CSF、PDGF、IL1-α、IL1-β、FGF IFN-ガンマ、IP-10、PF4、GRO、および9E3、エリスロポエチン(EPO)、エンドスタチンおよびその断片、アンジオスタチンおよびその断片、線維芽細胞成長因子(FGF)、VEGF、可溶性受容体およびそれらの任意の断片またはそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
V. 核酸
特定の態様において、本明細書に記載するタンパク質、ポリペプチド、またはペプチドをコードする組換えポリヌクレオチドがある。検討されるポリヌクレオチド配列は、抗体またはその結合部分をコードする配列を含む。
本願において使用する場合、用語「ポリヌクレオチド」は、組換え体であるか、または全ゲノム核酸を含まずに単離された核酸分子を指す。用語「ポリヌクレオチド」には、オリゴヌクレオチド(長さが100残基またはそれ未満の核酸)、例えば、プラスミド、コスミド、ファージ、ウイルスを含む、組換えベクターが含まれる。ポリヌクレオチドは、特定の局面において、それらの天然遺伝子またはタンパク質をコードする配列から実質的に別に単離された調節配列を含む。ポリヌクレオチドは、一本鎖(コードまたはアンチセンス)または二本鎖であり得、RNA、DNA(ゲノム、cDNA、または合成)、その類似体、またはそれらの組み合わせであり得る。追加のコード配列または非コード配列は、必要ではないが、ポリヌクレオチド内に存在し得る。
この点において、用語「遺伝子」、「ポリヌクレオチド」、または「核酸」は、タンパク質、ポリペプチド、またはペプチド(適切な転写、翻訳後修飾、または局在化のために要求される任意の配列を含む)をコードする核酸を指すために使用される。当業者により理解される通り、この用語は、タンパク質、ポリペプチド、ドメイン、ペプチド、融合タンパク質、および変異体を発現するか、またはそれらを発現させるように適合され得る、ゲノム配列、発現カセット、cDNA配列、およびより小さな改変核酸セグメントを包含する。ポリペプチドの全部または部分をコードする核酸は、そのようなポリペプチドの全部または部分をコードする隣接する核酸配列を含み得る。また、特定のポリペプチドは、わずかに異なる核酸配列を有する変異を含むが、それにもかかわらず、同じまたは実質的に類似のタンパク質をコードする核酸によりコードされ得ることが検討される(上記参照)。
特定の態様において、ポリペプチド(例えば抗体またはその断片)をコードする核酸配列を組み入れられている単離された核酸セグメントおよび組換えベクターがある。用語「組換え」は、ポリペプチドまたは特定のポリペプチドの名称に関連して使用され得るが、これは、一般的に、インビトロで操作された核酸分子から産生された、またはそのような分子の複製産物であるポリペプチドを指す。
核酸セグメントを、コード配列自体の長さとは無関係に、他の核酸配列、例えば、プロモーター、ポリアデニル化シグナル、追加の制限酵素部位、多重クローニング部位、他のコードセグメントなどと組み合わせてもよく、その全長はかなり変動し得る。従って、ほとんどのいかなる長さの核酸断片を用いてもよいことが検討され、全長が、好ましくは、意図された組換え核酸プロトコールにおける調製および使用の容易さにより制限される。一部の例において、核酸配列は、追加の異種コード配列を伴うポリペプチド配列をコードし、例えばポリペプチドの精製、輸送、分泌、翻訳後修飾、または、標的化もしくは有効性などの治療的利益を可能にし得る。上で考察した通り、タグまたは他の異種ポリペプチドは、改変されたポリペプチドコード配列に加えてもよく、「異種」は、改変されたポリペプチドと同じでないポリペプチドを指す。
A. ベクター
ポリペプチドは、核酸分子によりコードされ得る。核酸分子は、核酸ベクターの形態であることができる。用語「ベクター」を使用して、異種核酸配列を、それが複製され、発現されることができる細胞中への導入のために挿入することができる担体核酸分子を指す。核酸配列は、「異種」であることができ、それは、ベクターが導入される細胞または組み込まれた核酸に対して外来である状況にあることを意味し、それは、細胞または核酸中の配列に相同であるが、それが通常は見出されない宿主細胞または核酸内の位置にある、配列を含む。ベクターは、DNA、RNA、プラスミド、コスミド、ウイルス(バクテリオファージ、動物ウイルス、および植物ウイルス)、および人工染色体(例えばYAC)を含む。当業者は、十分に、標準的な組換え技術を介してベクターを構築するために十分に備えていると考えられる(例えば、Sambrook et al., 2001; Ausubel et al., 1996、両方とも参照により本明細書に組み入れられる)。ベクターは、抗体を産生するために宿主細胞中で使用され得る。
用語「発現ベクター」は、転写されること、または、宿主細胞のゲノム中に安定して組込まれ、その後、転写されることが可能である遺伝子産物の少なくとも一部分をコードする核酸配列を含むベクターを指す。一部の場合において、RNA分子は、次に、タンパク質、ポリペプチド、またはペプチドに翻訳される。発現ベクターは、種々の「制御配列」を含むことができ、特定の宿主生物において動作可能に連結されたコード配列の転写および、恐らくは、翻訳に必要な核酸配列を指す。転写および翻訳を支配する制御配列に加えて、ベクターおよび発現ベクターは、他の機能をも果たし、ならびに本明細書において記載する核酸配列を含み得る。
「プロモーター」は制御配列である。プロモーターは、典型的には、転写の開始および速度が制御される核酸配列の領域である。それは、調節タンパク質および分子が、例えばRNAポリメラーゼおよび他の転写因子として結合し得る遺伝的エレメントを含み得る。用語「動作可能に位置づけられる」、「動作可能に連結される」、「制御下」、および「転写制御下」は、核酸配列の転写開始および発現を制御するためにその核酸配列に対して、正しい機能的位置および/または向きにあることを意味する。プロモーターは、「エンハンサー」と共に使用され得る、または使用され得ないが、それは、核酸配列の転写活性化に含まれるシス作用性調節配列を指す。
ペプチドまたはタンパク質をコードするポリヌクレオチドの発現を制御するために使用される特定のプロモーターは、それが、標的細胞、好ましくは細菌細胞においてポリヌクレオチドを発現することが可能である限り、重要でないと考えられる。ヒト細胞が標的化される場合、ヒト細胞において発現可能なプロモーターに隣接し、その制御下にポリヌクレオチドのコード領域を位置づけることが好ましい。一般的に言うと、そのようなプロモーターは、細菌、ヒト、またはウイルスのプロモーターのいずれかを含み得る。
特定の開始シグナルが、また、コード配列の効率的な翻訳のために要求され得る。これらのシグナルは、ATG開始コドンまたは隣接配列を含む。ATG開始コドンを含む外因性の翻訳制御シグナルが提供される必要があり得る。当業者は容易にこれを決定し、必要なシグナルを提供することができると考えられる。
ベクターは、多重クローニング部位(MCS)を含むことができ、それは、複数の制限酵素部位を含む核酸領域であり、それらのいずれも、ベクターを消化するための標準的な組換え技術と組み合わせて使用することができる(参照により本明細書に組み入れられる、Carbonelli et al., 1999、Levenson et al., 1998, and Cocea, 1997を参照のこと。)。
大半の転写された真核生物RNA分子が、RNAスプライシングを受けて、一次転写物からイントロンを除去する。真核生物ゲノム配列を含むベクターは、タンパク質発現のための転写物の適切なプロセシングを確実にするために、ドナーおよび/またはアクセプタースプライシング部位を要求し得る(参照により本明細書に組み入れられる、Chandler et al., 1997を参照のこと。)。
ベクターまたは構築物は、一般的に、少なくとも1つの終結シグナルを含む。「終結シグナル」または「ターミネーター」は、RNAポリメラーゼによるRNA転写物の特異的終結に含まれるDNA配列で構成されている。このように、特定の態様において、RNA転写物の産生を終わらせる終結シグナルが検討される。ターミネーターは、望ましいメッセージレベルを達成するために、インビボで必要であり得る。真核生物系において、ターミネーター領域は、また、ポリアデニル化部位を曝露するように、新たな転写物の部位特異的切断を可能にする特定のDNA配列を含み得る。これは、転写物の3'末端にひと続きの約200のA残基(ポリA)を加えるために、特殊化された内因性ポリメラーゼにシグナル伝達する。このポリAテールで修飾されたRNA分子は、より安定であると考えられ、より効率的に翻訳される。このように、真核細胞を含む他の態様において、そのターミネーターは、RNAの切断のためのシグナルを含むことが好ましく、ターミネータシグナルが、メッセージのポリアデニル化を促すことがより好ましい。
発現、特に真核生物発現において、典型的には、転写物の適切なポリアデニル化をもたらすためのポリアデニル化シグナルを含む。
宿主細胞中でベクターを増殖させるために、それは、複製が開始される特定の核酸配列である、複製部位の1つまたは複数の起点(しばしば「ori」と呼ばれる)を含み得る。あるいは、宿主細胞が酵母である場合、自己複製配列(ARS)を用いることができる。
一部のベクターは、それが原核細胞および真核細胞の両方において複製および/または発現されることを可能にする制御配列を用いてもよい。当業者は、上記の宿主細胞の全てをインキュベートし、それらを維持し、ベクターの複製を可能にするための条件をさらに理解すると考えられる。また、ベクターの大規模産生、ならびにベクターおよびその同族ポリペプチド、タンパク質、またはペプチドによりコードされる核酸の産生を可能にする技術および条件が理解されており、公知である。
B. 核酸構築物の発現
置換変異体は、典型的には、タンパク質内の1つまたは複数の部位で1つのアミノ酸を別のアミノ酸に交換することを含み、他の機能または特性を失う、または失うことなく、ポリペプチドの1つまたは複数の特性を調節するように設計され得る。置換は保存的であり得る、すなわち、1つのアミノ酸が、類似の形状および荷電のアミノ酸と交換される。保存的置換は、当技術分野において周知であり、例えば、以下の変化を含む:アラニンからセリン;アルギニンからリジン;アスパラギンからグルタミンまたはヒスチジン;アスパラギン酸からグルタミン酸;システインからセリン;グルタミンからアスパラギン;グルタミン酸からアスパラギン酸;グリシンからプロリン;ヒスチジンからアスパラギンまたはグルタミン;イソロイシンからロイシンまたはバリン;ロイシンからバリンまたはイソロイシン;リジンからアルギニン;メチオニンからロイシンまたはイソロイシン;フェニルアラニンからチロシン、ロイシン、またはメチオニン;セリンからスレオニン;スレオニンからセリン;トリプトファンからチロシン;チロシンからトリプトファンまたはフェニルアラニン;およびバリンからイソロイシンまたはロイシン。あるいは、置換は、ポリペプチドの機能または活性が影響を受けるように、非保存的であり得る。非保存的変化は、典型的には、残基を、非極性または非荷電アミノ酸を極性または荷電アミノ酸と、およびその逆などの化学的に類似していない残基と置換することを含む。
タンパク質は、組換え、またはインビトロで合成され得る。あるいは、非組換えまたは組換えタンパク質は、細菌から単離され得る。また、そのような変異体を含む細菌が、組成物および方法において実施され得ることが検討される。結果的に、タンパク質を単離する必要はない。
用語「機能的に等価なコドン」を本明細書において使用し、アルギニンまたはセリンについての6つのコドンなどの、同じアミノ酸をコードするコドンを指し、また、生物学的に等価なアミノ酸をコードするコドンを指す(以下の表1を参照のこと)。
コドン表
Figure 2016514454
アミノ酸配列および核酸配列が、それぞれ、追加の残基、例えば追加のNもしくはC末端アミノ酸、または5'もしくは3'配列を含み、さらに本質的には配列が、タンパク質発現が関係する生物学的タンパク質活性の維持を含む上記に示す基準を満たす限り、依然として、本明細書において開示する配列の1つにおいて記載した通りであり得ることも理解されると考えられる。末端配列の付加は、特に、例えば、コード領域の5'または3'部分のいずれかに隣接する種々の非コード配列を含み得る核酸配列に適用される。
以下は、等価の第二世代分子または改善さえされた第二世代分子を作製するための、タンパク質のアミノ酸の変化に基づく考察である。例えば、特定のアミノ酸を、例えば、抗体の抗原結合領域または基質分子上の結合部位などの構造との相互作用結合能力の相当な喪失を伴わず、タンパク質構造において他のアミノ酸について置換されてもよい。それは、そのタンパク質の生物学的機能活性を規定するタンパク質の相互作用能力および性質であるため、特定のアミノ酸置換を、タンパク質配列において、およびその基礎となるDNAコード配列において行い、それにもかかわらず、同様の特性を伴うタンパク質を産生することができる。このように、種々の変化が、遺伝子のDNA配列において、それらの生物学的有用性または活性の相当な喪失を伴わずに加えられ得ることが、本発明者らにより検討される。
そのような変化を加える際、アミノ酸の疎水性親水性指標が考慮され得る。タンパク質に相互作用的な生物学的機能を付与する際のアミノ酸の疎水性親水性指標の重要性は、一般的に、当技術分野において理解されている(Kyte and Doolittle, 1982)。アミノ酸の相対的な疎水性親水性特性が、結果として得られたタンパク質の二次構造に寄与し、それが、ひいては、他の分子、例えば、酵素、基質、受容体、DNA、抗体、抗原とのタンパク質の相互作用を規定するということが容認されている。
同様のアミノ酸の置換を、親水性に基づいて効果的に行うことができることも、当技術分野において理解されている。参照により本明細書に組み入れられる米国特許第4,554,101号には、その隣接アミノ酸の親水性により支配される、タンパク質の最大の局所平均親水性が、タンパク質の生物学的特性と相関すると記載されている。アミノ酸が、類似の親水性値を有する別のアミノ酸について置換され、依然として、生物学的に等価な、および免疫学的に等価なタンパク質を産生することができることが理解される。
上記に概説する通り、アミノ酸置換は、一般的に、アミノ酸側鎖置換基の相対的な類似性、例えば、それらの疎水性、親水性、電荷、サイズなどに基づく。上記の種々の特徴を考慮に入れた例示的な置換基が周知であり、以下を含む:アルギニンおよびリジン;グルタミン酸およびアスパラギン酸;セリンおよびスレオニン;グルタミンおよびアスパラギン;ならびにバリン、ロイシン、およびイソロイシン。
抗体
一部の特定の態様において、本明細書で使用する「抗体」は、任意の型の標的分子のエピトープに結合することが可能である、抗体様結合部位を有するように操作された、インタクトな免疫グロブリン分子、免疫グロブリンの断片、アプタマー、およびポリペプチドを含む。当技術分野において公知である任意の型の抗体は、抗原エピトープに特異的に結合するように生成することができる。
抗体は、抗原と結合する能力を有する免疫グロブリンがある。これは、ジスルフィド結合により相互接続された少なくとも2つの重(H)鎖および2つの軽(L)鎖を含む。抗体の非限定的な例は、モノクローナル抗体(例えば、全長のまたはインタクトなモノクローナル抗体)、ポリクローナル抗体、多価抗体、および多特異性抗体(例えば、所望の生物学的活性を示す限りで、二重特異性抗体)を含む。抗体は、親和性成熟することができる。
用語「抗体断片」は、インタクトな抗体の部分だけを含み、その部分は、好ましくは、インタクトな抗体中に存在する場合、その部分に通常関連付けられる機能の少なくとも1つ、好ましくは大半または全てを保持する。抗体断片の例は、Fab、Fab'、F(ab')2、およびFv断片;直鎖状抗体;単鎖抗体分子;および抗体断片から形成された多特異的抗体を含む。一態様において、抗体断片は、インタクトな抗体の抗原結合部位を含み、このように、抗原に結合する能力を保持する。別の態様において、抗体断片、例えば、Fc領域を含むものは、インタクトな抗体中に存在する場合、Fc領域に通常関連付けられる生物学的機能の少なくとも1つを保持する。例えば、そのような抗体断片は、断片に安定性を付与することが可能な配列に連結された抗原結合アームを含み得る。
「単離された」または「精製された」抗体は、その自然環境の成分から、同定され、分離もしくは回収されたかまたはそれらの両方がなされたものである。単離された抗体の自然環境の混入成分は、抗体の診断用途を妨害し得る物質である。そのような混入物質の非限定的な例は、酵素、ホルモン、および他のタンパク質性または非タンパク質性溶質を含む。一部の態様において、例えば、抗体は、ローリー法により測定される通り、タンパク質の95重量%超まで、時には99重量%を上回って精製され得る。単離された抗体は、組換え細胞内でインサイチューの抗体を含む。なぜなら、抗体の自然環境の成分の少なくとも1つが存在することはないからである。しかし通常は、単離された抗体は、少なくとも1つの精製工程により調製される。
用語「モノクローナル抗体」または「モノクローナル抗体組成物」は、本明細書において使用する場合、単一分子組成の抗体分子の調製物を指す。モノクローナル抗体組成物は、特定のエピトープについての単一の結合特異性および親和性を呈する。本明細書におけるモノクローナル抗体は、具体的には、重鎖もしくは軽鎖の部分、またはその両方が、特定の種に由来する、または特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一または相同である「キメラ」抗体を含み、一方で鎖の残り部分は、別の種に由来するか、または別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中、ならびにそれらが所望の生物学的活性を示す限り、そのような抗体の断片中の、対応する配列と同一または相同である。
「単鎖Fv」または「scFv」抗体断片は、抗体のVHドメインおよびVLドメインを含み、これらのドメインは、単一のポリペプチド鎖中に存在する。一般的に、scFvポリペプチドは、VHドメインとVLドメインの間にポリペプチドリンカーをさらに含み、それによって、scFvが、抗原結合のための所望の構造を形成することが可能になる。
「抗原」は、抗体が選択的に結合することができる所定の物質である。標的抗原は、ポリペプチド、炭水化物、核酸、脂質、ハプテンまたは他の天然もしくは合成の化合物であり得る。本明細書における一部の態様において、関連する抗原は、N-メチル-2スーパーファミリーの任意のメンバータンパク質であり、(1)溶液中の単一タンパク質、(2)タンパク質の複合体の構成成分、(3)細胞の断片の構成成分、または(4)インタクトな細胞のいずれかとして生じる。
「エピトープ」は、抗体が選択的に結合する抗原の部分である。ポリペプチド抗原について、エピトープは、一般的に、約4〜10個のアミノ酸のペプチド部分である。
「交差反応性抗体」は、本明細書において使用する場合、一次アミノ酸配列が異なる複数のタンパク質に結合することができる抗体である。交差反応性抗体は、関連するアミノ酸配列を有する複数のタンパク質に結合し、さらに、十分に異なるアミノ酸配列を有する他のタンパク質、または、例えば、化学修飾により十分に修飾された組成を有するタンパク質には結合しない。交差反応性抗体は、ポリクローナルまたはモノクローナル、アプタマー、またはFab、Fab'、F(ab')2、およびFvを含む断片であり得る。交差反応性抗体の例は、抗体に関する初期の研究においてでさえ公知であった(Landsteiner K. The Specificity of Serological Reactions, rev. edn. New York: Dover, 1962)。一例として、組織の組織適合性タイピングの分野は、相同であるが、変動する主要組織適合性複合体(MHC)決定基の重複セットに結合する交差反応性ポリクローナル抗体を使用して開発された(Histocompatibility Testing: Report of a Conference and Workshop. Washington DC: National Academy of Sciences - National Research Council, 1965.)。その後の研究では、各々のポリクローナル抗体により結合される特定の配列が決定され、アミノ酸配列レベルで各抗体の交差反応性プロファイルが明らかにされた(Dupont B, ed. Immunobiology of HLA. Histocompatibility Testing 1987, Vol. I, and Immunogenetics and Histocompatibility, Vol II. Springer-Verlag, New York、1988.)。多くの場合において、単一のアミノ酸置換によって、一部の交差反応性抗体による結合が排除され、他の場合においては、種々の置換基が、結合に対して無視できる効果を有することが見出された。同様の結果が、また、MHC決定基に対する交差反応性モノクローナル抗体について証明された(Parham P, Brodsky FM. Partial purification and some properties of BB7.2. A cytotoxic monoclonal antibody with specificity for HLA-A2 and a variant of HLA-A28. Hum Immunol. 1981 Dec;3(4):277-99.)。
任意の手段により産生されたモノクローナル抗体は、所望の場合、当業者に公知の任意の技術、例えば、濾過、遠心分離および種々のクロマトグラフィー方法、例えばFPLCまたは親和性クロマトグラフィー、または当業者に公知の任意の他の方法を使用して、さらに精製され得る。
抗体遺伝子断片をコードする核酸は、ヒトまたは動物から収集した免疫細胞から得てもよい。特定のクローンに有利になるように偏ったライブラリーが望ましい場合、被験者を、抗体応答を生成するために抗原で免疫し、脾臓細胞および/または循環B細胞あるいは他の末梢血リンパ球(PBL)を、ライブラリー構築のために回収する。特に反応性の細胞集団についての追加濃縮は、特定の膜結合抗体を発現するB細胞を単離するための適切なスクリーニング手順を使用することにより得ることができる。あるいは、未免疫化ドナーからの脾臓細胞および/またはB細胞あるいは他のPBLの使用は、可能な抗体レパートリーのより良い代表を提供し、また、抗原が抗原性ではない、任意の動物(ヒトまたは非ヒト)種を使用した抗体ライブラリーの構築を可能にする。インビトロの抗体遺伝子構築を組み入れられているライブラリーについて、幹細胞が被験者から採取され、未再配列の抗体遺伝子セグメントをコードする核酸を提供する。目的の免疫細胞を、種々の動物種、例えばヒト、マウス、ラットなどから得ることができる。抗体可変遺伝子セグメントをコードする核酸を、目的の細胞から回収し、増幅させる。
ポリペプチドをコードする核酸配列は、ポリペプチドの所望の領域のアミノ酸配列を使用して設計することができる。あるいは、cDNA配列(または、その断片)を使用してもよい。ポリペプチドをコードするDNAは、当技術分野において公知の種々の方法により調製することができる。ポリペプチドをコードするDNA分子の構築に続き、DNA分子は、プラスミドなどの発現ベクターにおいて発現制御配列に動作可能に連結され、制御配列は、ベクターで形質転換された宿主細胞により認識される。原核生物および真核生物の宿主細胞における発現のために適切なベクターは、当技術分野において公知である。場合により、ポリペプチドをコードするDNAは、分泌型リーダー配列に動作可能に連結され、培養培地中への宿主細胞による発現産物の分泌をもたらす。宿主細胞は、本発明の発現ベクターまたはクローニングベクターを用いてトランスフェクトされ、好ましくは、形質転換され、プロモーターを誘導する、形質転換体を選択する、または所望の配列をコードする遺伝子を増幅するために適切なように改変された従来の栄養培地中で培養される。
精製されたポリペプチドは、ファージディスプレイクローンの親和性クロマトグラフィー分離における使用のために、アガロースビーズ、アクリルアミドビーズ、ガラスビーズ、セルロース、種々のアクリルコポリマー、メタクリル酸ヒドロキシルゲル、ポリアクリルおよびポリメタクリルコポリマー、ナイロン、中性およびイオン性担体などの適切なマトリックスに付着させることができる。あるいは、タンパク質を使用して、吸着プレートのウェルをコーティングし、吸着プレートに固定された宿主細胞で発現させるか、または細胞選別において使用されるか、またはストレプトアビジンでコーティングされたビーズを用いた捕捉用のビオチンにコンジュゲートされるか、またはファージディスプレイライブラリーをパニングするための他の当技術分野において公知の方法において使用することができる。ファージライブラリー試料を、ファージ粒子の少なくとも一部分と吸着剤との結合のために適切である条件下で、固定化タンパク質と接触させる。通常は、pH、イオン強度、温度などを含む条件が、生理学的条件を模倣するように選択される。固相に結合したファージを洗浄し、次に、溶出する。さらに、濃縮されたファージを、細菌培養物中で増殖させ、さらなるラウンドの選択に供することができる。
本発明のハイブリドーマ由来のモノクローナル抗体またはファージディスプレイFvクローンをコードするDNAが、従来の手順を使用して(例えば、ハイブリドーマまたはファージDNA鋳型から目的の重鎖および軽鎖のコード領域を特異的に増幅するために設計されたオリゴヌクレオチドプライマーを使用することにより)容易に単離され、配列決定される。一度、単離されると、DNAを、発現ベクター中に置くことができ、それを、次に、本来であれば免疫グロブリンタンパク質を産生しない宿主細胞に、例えば大腸菌細胞、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、または骨髄腫細胞にトランスフェクトし、組換え宿主細胞において所望のモノクローナル抗体の合成を得る。
本発明のFvクローンをコードするDNAを、重鎖および/または軽鎖の定常領域をコードする公知のDNA配列(例えば、適切なDNA配列を、Kabat et al.(上記)から得ることができる)と組み合わせ、完全長または部分長の重鎖および/または軽鎖をコードするクローンを形成することができる。IgG、IgM、IgA、IgD、およびIgE定常領域を含む任意のアイソタイプの定常領域を、この目的のために使用することができること、および、そのような定常領域を任意のヒトまたは動物種から得ることができることが理解されると考えられる。「ハイブリッド」完全長重鎖および/または軽鎖についてのコード配列を形成するために、1つの動物(例えばヒトなど)種の可変ドメインDNAから誘導され、次に、別の動物種の定常領域DNAに融合されたFvクローンが、本明細書において使用される「キメラ」および「ハイブリッド」抗体の定義に含まれる。好ましい態様において、ヒト可変DNA由来のFvクローンをヒト定常領域DNAに融合させ、全てのヒトの完全長または部分長重鎖および/または軽鎖についてのコード配列を形成する。
本発明のハイブリドーマ由来の抗体をコードするDNAはまた、例えば、ハイブリドーマクローン由来の相同なマウス配列の代わりにヒト重鎖および軽鎖定常ドメインについてのコード配列を置換することにより、改変することができる。ハイブリドーマまたはFvクローン由来抗体または断片をコードするDNAを、免疫グロブリンコード配列に、非免疫グロブリンポリペプチドについてのコード配列の全部または一部を共有結合で結合することによりさらに改変することができる。この方法において、本発明のFvクローンまたはハイブリドーマクローン由来の抗体の結合特異性を有する「キメラ」または「ハイブリッド」抗体が調製される。
1. 抗体断片
一部の態様において、本発明は、抗体断片を包含する。特定の状況において、抗体全体よりも、抗体断片を使用する利点がある。
抗体断片の非限定的な例は、本明細書に提供される抗体のFab、Fab'、Fab'-SH、およびF(ab')2断片を含む。これらの抗体断片は、酵素消化などの従来の手段により作製することができるか、あるいは組換え技術により生成され得る。これらの断片は、以下に示す診断目的のために有用である。
種々の技術を、抗体断片の産生のために使用し得る。伝統的に、これらの断片は、インタクトな抗体のタンパク質分解消化により、例えばペプシンまたはパパインを用いて、および/または化学的還元によるジスルフィド結合の切断により誘導された。しかし、これらの断片は、現在、組換え宿主細胞により直接的に産生することができる。例えば、Fab、Fv、およびScFv抗体断片は、全て、大腸菌おいて発現させ、それから分泌させることができ、したがって大量のこれらの断片の手軽な産生を可能にする。あるいは、本発明により包含されるモノクローナル抗体断片は、自動ペプチド合成機を使用して合成することができる。
アプタマーは、反復ラウンドのインビトロ選択を介して操作され、例えば、タンパク質、核酸、細胞、組織、および生物体を含む種々の標的に結合し得る核酸分子である。それらの特異性および結合能のため、アプタマーは、診断剤として大きな潜在能を有する。一部の場合において、アプタマーは、抗体などの他の分子よりも良好な診断剤であることが示されている。アプタマーを使用することの追加の利点は、大量生産に動物細胞または培養細胞のいずれも要求しないことである。アプタマー合成は、ポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)またはオリゴヌクレオチド合成により行ってもよく、結果として得られたアプタマーは、室温で安定であり、長い保存期間を有する。
アプタマーの開発は、典型的には、SELEX(Systematic Evolution of Ligands by Exponential Enrichment)またはSELEXプロセスの変形を介して行われる。SELEXプロセスは、Turek and Gold, 1990、ならびに米国特許第5,270,163号および同第5,475,096号に記載されており、それらは、参照により本明細書に組み入れられる。SELEXプロセスの変形、例えばフォトSELEX、カウンターSELEX、ケミSELEX、キメラSELEX、ブレンドSELEX、および自動化SELEXも報告されている。SELEXを介して、オリゴヌクレオチドの大集団は、目的の標的(例えば、細菌細胞または細菌細胞の表面から単離されたタンパク質)と相互作用させる。標的に結合する分子(成功裏と呼ぶ)は、いくつかの技術の1つを介して結合しないものから分離される。例えば、アプタマーに結合した標的は、ニトロセルロースへの結合、親和性クロマトグラフィーなどを介して、集団から除去され得る。結合したアプタマーは、次にPCRにより増幅され得る。
スクリーニング方法
態様は、特定のタンパク質に結合することができる抗体を同定するための方法をさらに含む。これらのアッセイ法は、候補物質の大きなライブラリーのスクリーニングを含み得るか;あるいは、アッセイ法を使用して、特定のタンパク質に結合するそれらの可能性をより高めると考えられている構造的属性に対して、肉眼で選択された化合物の特定のクラスに焦点を当ててもよい。
スクリーニングにより、特定のタンパク質に結合する能力について、一連の候補物質をアッセイ法し得ることを意味する。この特性を有する抗体を同定するために、一部の態様において使用される通り、一般的には、公知の特定のタンパク質、その断片、またはその特定のエピトープを含む合成構築物を含むことが公知である調製物を使用して、イムノアッセイ法を実施する。
このイムノアッセイ法は、候補抗体と前記調製物の間での結合の発生を検出するための方法をさらに含む。特定のタンパク質に結合した抗体を同定するのに有用な方法の例は、ELISA、RIA、CLIA、蛍光アッセイ法、および無標識結合アッセイ法を含み、未結合抗体が洗浄工程により除去され、標的タンパク質に結合した抗体だけが固体支持体に付着したまま残る。多くの類似の方法が、当業者に公知である。類似の方法も、scFvを含む適切な抗体断片、およびアプタマーを同定するために使用することができる。
通常の当業者は、他の連続的スクリーニング方法および他のアッセイ法フォーマットも、実質的に同一の結果を達成するために使用され得ることを認識する。逆に、抗体をスクリーニングして、他のものへの結合ではなく特定のタンパク質への結合について選択することができる。
本開示の特定の態様が、本明細書に記載するように範囲を含む場合、範囲および特定値(即ち、濃度)が、本発明の態様において除外され得ることが具体的に検討される。また、本開示が、エレメントのリスト(例えば細胞型)を含む場合、本発明の態様では、リスト内の1つまたは複数のエレメントが特に除外され得ることが検討される。
VI. 実施例
以下の実施例が、本発明の好ましい態様を実証するために含まれる。以下の実施例に開示する技術は、本発明の実行において十分に機能することが本発明者により発見された技術を表し、したがって、その実行のための好ましい様式を構成すると考えることができることが、当業者により理解されるはずである。しかし、当業者は、本開示に照らして、多くの変更が、開示された特定の態様においてなされ、依然として、本発明の精神および範囲から逸脱することなく同様または類似の結果を得ることができることを理解すべきである。
実施例1 - MaxCyte STXトランスフェクション技術を用いた高発現する安定な細胞株の迅速な開発
材料および方法
細胞:CHO-S細胞を LifeTechnology(カタログ番号A1155701)から購入し、1×HT溶液(LifeTechカタログ番号11067-030)および2mM GlutaMax(LifeTechカタログ番号35050-061)を添加したCD CHO培地(Lifetech.カタログ番号10743029)中で増殖させた。細胞を、線形対数増殖期で維持し、トランスフェクションのために健常な細胞を保った。
トランスフェクション:トランスフェクションの前日に、細胞を、翌日のトランスフェクションのために十分な細胞を有するために必要な容積までスケールアップした。GFPのトランスフェクションのために、GFPのcDNAを、プラスミドベクターpCI(Promega)中にクローニングし、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)前初期遺伝子エンハンサー/プロモーター領域により駆動されたGFPの発現を伴った。抗体については、ヒト化IgG1 cDNAの重鎖および軽鎖を、同じpcDNA3.1ベクター中にクローニングした。抗体発現ベクターを、安定なトランスフェクションのために単一酵素切断を用いて直線化した。トランスフェクションは、MaxCyte STXトランスフェクション技術を用いて、400μlのEP緩衝液中の80μgの直線化DNAおよび80E6 CHO-S細胞を使用することにより行った。簡単に説明すると、必要な細胞をスピンダウンし、MaxCyteのエレクトロポレーション緩衝液中に再懸濁した。細胞を、次に、DNAと十分に混合し、細胞/DNA混合物を、トランスフェクションのためにOC-400キュベット中に充填した。トランスフェクトされた細胞を、37℃で40分間にわたるインキュベーターでの回復のために、125mlエルレンマイヤー撹拌フラスコ中に移した。CD CHO添加培地を、次に、トランスフェクトされた細胞に加えた。
選択およびクローニング:EP後24時間目に、安定した選択を開始した。細胞をスピンダウンし、次に、1.6g/LのG418を含む添加CD CHO培地である選択培地中に再懸濁した。クローンを、選択培地中で2週間観察し、次に、96ウェルプレート中での1ウェル当たり0.3個の細胞として限界希釈クローニングを開始した。ELISAアッセイ法を使用することによるクローンのスクリーニングを、クローンを開発する際に開始した。
ELISAアッセイ法:ELISAアッセイ法を使用して、高発現するクローンをスクリーニングおよび同定した。ヤギ抗ヒトIgG、Fcγ断片(Sigma、カタログ番号:I2136-1ml)を、炭酸塩緩衝液(Sigma、C3041-100CAP)中で2μg/mlに希釈し、次に、プレートを、50μlの希釈捕捉抗体を用いて4℃で一晩コーティングした。プレートを、PBS/0.1% Tween20を用いて3回洗浄し、次に、200μl のPBS/0.1% Tween20/BSAを用いて4℃で一晩ブロックした。希釈された試料を、プレートに加え、ヒトIgG1(Sigma、I5154-1mg)を段階希釈物として希釈し、標準曲線のために使用した。インキュベーションを室温で1時間行い、次に、プレートを、PBS/0.1% Tweenを用いて3回洗浄した。ペルオキシダーゼ結合型ウサギ抗ヒトIgG(H + L)(Sigma、A8792-2ml)を1:20,000として希釈し、1ウェル当たり50μlとして加えた。プレートを、室温で1時間インキュベートし、上の通りに洗浄した。100マイクロリットルのTMB基質(Sigma、T8665)を1ウェル当たりに加え、室温で約5分間インキュベートし、50μlの0.25M硫酸(Sigma、38295-1EA)により停止させた。データを、マイクロプレートElisaリーダー(FLUOstar OPTIMA)により読み出した。
結果
図1は、安定な細胞株の産生プロセスのワークフロー図を示す。エレクトロポレーション後、細胞を、エレクトロポレーション手順からの回復を可能にするために、選択を伴わず、ある一定の期間にわたって培養され得る(図中に示さず)。エレクトロポレーション後、細胞を、選択物質の存在下で細胞を培養することによって選択される(選択期間)。選択段階後、細胞を、限界希釈クローニングを可能にする選択物質の存在下で、より低密度で培養する(維持/クローン選択段階)。クローン集団の生成後、クローンを、外因性ポリペプチドの発現についてスクリーニングし、増殖する(クローンスクリーニングおよび増殖段階)。スクリーニング後、所望の活性を有するクローンを、大規模での産生目的のために増殖させるか(大規模スケールアップ段階)、または凍結保存などの長期保存に供する(図1)。
STX技術によって、非常に高いトランスフェクション効率および細胞生存率でトランスフェクトすることが困難な多くのCHO細胞を含む細胞株にトランスフェクトすることができる(図2)。この独特な特性によって、本発明者らは、安定な細胞株の生成のための高度にストリンジェントな選択プロセスを開発することが可能であった。本発明者らは、1.6g/LのG418濃度を使用して、>3g/Lの生産性を伴う安定な細胞株を成功裏に、迅速に開発した。これまで、他のトランスフェクション方法を使用することにより、哺乳動物の安定な細胞株の開発のための、そのような高いG418選択圧での成功率および効率を示す報告はされていない(Naoko 2004; Kim 2012)。
図3の結果は、最良の安定なクローンのうちの1つの細胞性能を示す。この細胞株は、産生培養中、頑強な細胞増殖および高い生存率を有する。特定(約27pg/c/d)および容積(>3g/L)の生産性も高く、多くの先進技術を備えた他のものにより生成された安定な細胞株と非常に同程度であり、拮抗的であった。
図4の結果は、本請求項の方法を用いた、高力価の抗体産生を実証する。2.4×108個または1×1010個のCHO細胞は、MaxCyte STXで実行される3つの小規模または単一の大規模エレクトロポレーションをそれぞれ使用して、抗体発現プラスミド(1×106個の細胞当たり1μgのDNA)をトランスフェクトした。総IgG濃度をEP後3〜14日目に測定した。単一の30分間のエレクトロポレーション実行を使用してトランスフェクトした1×1010個のCHO細胞は、2.8L培養物から1g超の抗体収量をもたらした(図4)。MaxCyte VLXは、見積もった場合、単一の一過性トランスフェクション実行からの20グラムを上回る抗体の産生と等しくなり得る、単一の30分間の実行において2×1011個の細胞にトランスフェクトする能力を有する。
1×1010個のCHO細胞を収集し、50%MaxCyteエレクトロポレーション緩衝液中で2×108個の細胞/mLで再懸濁した。細胞を、CL-2プロセシングアセンブリー中でフローエレクトロポレーション(EP)により、抗体発現プラスミド(1μg DNA/1E6細胞)を一過性にトランスフェクトした。EP後、細胞を、1mL当たり600万個または1000万個の細胞密度で2つの振盪フラスコにそれぞれ接種した。培養物に毎日栄養分を与え、1mM酪酸Naを、EP後24時間目に与え、培養温度を、EP後24時間目に32℃まで低下させた(図5)。図5の結果は、エレクトロポレーション後の細胞密度の増加によって、分泌される抗体価が増加することを実証する。
抗体産生に対する異なるサイズの培養フラスコの効果を試験するために、CHO細胞を、50%MaxCyteエレクトロポレーション緩衝液中、2×10e8個の細胞/mLに再懸濁した。1×10e10個または2.4×10e8個の細胞を、1つのCL-2または3つのOC-400 PA中の抗体発現プラスミド(1μgのDNA/1×10e6個の細胞)をそれぞれ用いて一過性にトランスフェクトした。CL-2からの細胞を、1Lまたは50mLの培地を含む2つの振盪フラスコそれぞれに接種した;3つのOC-400からの細胞を合わせ、50mL中に接種した。開始細胞密度は、3つ全てのフラスコ中で同じであった。培養物に毎日栄養分を与え、1%酪酸NaをEP後24時間目に加え、培養温度をEP後24時間目に32℃まで下げた。抗体価をELISAにより測定した。3つ全てのフラスコ中の同等の力価は、MaxCyteトランスフェクション技術の拡張性および再現性を例証する(図6)。
MaxCyteフローエレクトロポレーションを使用した安定な細胞株の迅速な開発を実証するために、ヒト化mAb DNAを、STX技術によりCHO-S細胞中にトランスフェクトした。次に、限界希釈クローニングを、G418選択培地中の安定なプールから行った。細胞株が6週目に生成され、産生および受入細胞バンクのためにスケールアップした。産生条件は、一過性発現と同じであった。生産性は、流加培養として>3g/Lである(図7)。
図8は、G418処理を用いた細胞死滅曲線を示し、トランスフェクトされた細胞およびトランスフェクトされていない細胞の両方を、エレクトロポレーション後24時間目に1.6g/LのG418を用いて処理した。トランスフェクトされていない細胞は、8日目に完全に死滅されたが、トランスフェクトされた細胞は、限界希釈クローニングのための相当量の生存可能なトランスフェクトされた細胞を依然として有する。
表1には、安定な細胞株のプロセスおよび結果をまとめている。結果は、クローン形成効率が高い(66%)ことを示した。479個のクローンだけをスクリーニングし、受入細胞バンクおよび流加培養物を含む高発現する安定な細胞株(>3g/L力価)が約8週間で同定された(。他の方法は、自動液体処理システムのような高度な機器、ならびにハイスループットスクリーニングおよびClonePixおよびFACSソーティング方法による選択を用いて数千のクローンをスクリーニングする必要性を要し、約4〜6ヶ月間またはそれ以上で1〜4g/Lの生産性を有するクローンを同定する。MaxCyte STX技術を使用することは、安定な細胞株の開発について資本設備コスト、人材投資、およびプロジェクト管理のタイトなタイムラインに関して、明確な利点を有する。
結論として、MaxCyte STX技術は、独特で、高ストリンジェントな選択プロセスを用いた迅速で、効率的で、費用対効果が高く、かつ所有権のない方法として、薬物開発のための高発現する安定な細胞株を開発することができる。それは、選択プロセスを短縮し、細胞の取扱いと人件費を低下させ、高い選択成功率を提供し、液体取扱いの自動化および安定なクローン選択システム/プラットフォームなどの高度な技術を要求しない。そのため、MaxCyteのトランスフェクション技術によって、コストを劇的に低下し、製品開発のタイムラインを短縮する、同じ高発現する安定な細胞株を用いた臨床治験への前臨床試験を介した薬物開発の迅速な進行が促進される。それは、バイオ医薬の薬物開発のための素晴らしいツールとなると考えられる。
(表1)安定なCHO細胞株の開発の概要
Figure 2016514454
実施例2 - Maxcyte STX技術を用いた安定な細胞株の生成
Maxcyte STX技術は、組換えタンパク質産生のための安定な高産生細胞株を生成するための迅速かつ費用効果の高いプラットフォームを提供する。安定な細胞株の生成の例示的なプロトコールを以下に記載する。
CHOS細胞を、1e6から4e6個の細胞/mLの密度で、線形対数細胞増殖期に基礎培地(1×Glutamaxおよび1×HT溶液を伴うCD CHO)中で維持する。細胞を、トランスフェクションの前日に2e6個の細胞/mLの密度に分割する。トランスフェクションの当日、2e8個の細胞/mLの密度の細胞を、エレクトロポレーション緩衝液を伴う400μg/mLの濃度で、DNA(直線化されることができる)を用いてエレクトロポレーションすることができる。
250mLエルレンマイヤーフラスコ中で、5% CO2インキュベーターにおいて37℃で30〜40にわたって細胞を回復させることが可能である。回収後、細胞を40mLの基礎培地に懸濁し、振盪しながら培養に戻す。エレクトロポレーション後1日目、細胞を1200RPMで10分間ペレット化し、40mLの選択培地(1×選択物質を添加した基礎培地)中に再懸濁し、選択を開始する。1×選択物質の濃度を測定するために、死滅曲線を、複数濃度の選択物質を用いて、トランスフェクトされていない細胞を処理することにより生成することができる。
細胞死滅は、選択培地中で約2週間後に安定化させてもよく、通常は10〜20%の持続的な生存レベルにより示される。この時点で、限界希釈クローニングプロセスを、0.3×選択物質を添加した基礎培地中で開始することができる。クローンを、コロニー形成の開始後にELISAによりスクリーニングすることができる。最高産生性クローンを、125mL振盪フラスコ中でのバッチ培養または流加培養を使用したさらなる評価のために保持し、最良クローンを同定し、選択することができる。クローンを次に増殖させ、研究細胞バンクを生成してもよい。
本明細書に開示および特許請求される方法の全てが、本開示に照らして、過度の実験を伴わずに作り出されかつ実行されることができる。本発明の組成物および方法を、好ましい態様に関して説明してきたが、バリエーションを、本発明の概念、精神、および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載する方法および方法の工程または一連の工程に適用し得ることが当業者には明らかであると考えられる。より具体的には、化学的および生理学的の両方で関連する特定の作用物質を、本明細書に記載する作用物質の代わりに使用することができ、同じまたは類似の結果が達成され得ることは明らかであると考えられる。当業者に明らかな全てのそのような類似の置換および改変が、添付の特許請求の範囲により規定される、本発明の精神、範囲、および概念内にあると見なされる。
参照文献
以下の参照文献は、それらが、本明細書に記載するものに対して補足的に、例示的な手順または他の詳細を提供する範囲まで、参照により本明細書に具体的に組み入れられる。
Figure 2016514454

Claims (125)

  1. 以下の工程を含む、外因性ポリペプチドを発現する安定な細胞株を産生するための方法:
    エレクトロポレーションを使用して発現構築物を細胞中にトランスフェクトする工程であって、該発現構築物が、(i)選択可能な遺伝子と、(ii)外因性ポリペプチドをコードする配列とを含む、工程;
    条件的致死濃度の選択物質を含む培養条件下での選択遺伝子の発現について選択する工程。
  2. エレクトロポレーションがフローエレクトロポレーションである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記発現構築物が細菌プラスミド、ウイルスベクター、コスミド、または人工染色体である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記発現構築物が環状である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記発現構築物が直線状である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記発現構築物が細菌プラスミドである、請求項3または4〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記細胞が哺乳動物細胞である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記発現構築物を細胞中にトランスフェクトする工程が、フローチャンバーにおいて電場中に該細胞の懸濁液を流すことを含み、該電場が、該フローチャンバーを少なくとも部分的に画定しており反対の電荷を有する電極を対向させることにより生成され、該フローチャンバーの熱抵抗が1ワット当たり約10℃未満である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記細胞にトランスフェクトする工程が、エレクトロポレーションされる細胞の懸濁液を収容するためのチャンバーを備えるフローエレクトロポレーションデバイスを用いることを含み;該チャンバーが、反対の電荷を有することができる(oppositely chargeable)電極を対向させることにより少なくとも部分的に画定されており;かつ該チャンバーの熱抵抗が1ワット当たり約10℃未満である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記細胞にトランスフェクトする工程が、フローエレクトロポレーションデバイスを用いることを含み、該フローエレクトロポレーションデバイスが、フローチャネルを画定している壁であって、該フローチャネルが、エレクトロポレーションゾーンを有し、エレクトロポレーションされる細胞の懸濁液の連続流を受け入れるようにかつ該連続流を一時的に収容するように構成されている、壁;該フローチャネルと流体連通しており、それにより入口フローポータルを介して該フローチャネル中に該懸濁液を導入することができる、該入口フローポータル;該フローチャネルと流体連通しており、それにより出口フローポータルを介して該フローチャネルから該懸濁液を取り出すことができる、該出口フローポータルを備え、該壁が、該フローチャネルの第1の壁の実質的な部分を形成する第1の電極と、該第1の壁の反対側にある該フローチャネルの第2の壁の実質的な部分を形成する第2の電極とを含む該エレクトロポレーションゾーン内で該フローチャネルを画定しており、該第1の電極および該第2の電極が、電気エネルギーの供給源と電気通信している状態で置かれた場合に、それらの電極間に、該懸濁液が流れることができる電場を形成するようになっており、かつ、該フローチャネルの熱抵抗が1ワット当たり約10℃未満である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記第1の電極および前記第2の電極が、互いに少なくとも1mmの間隔をおいて配置されている、請求項10に記載の方法。
  12. 前記フローチャンバーが、約1対100cmの、緩衝液と接触している合わせた電極表面対電極間距離の比率を有する、請求項10または11に記載の方法。
  13. 前記フローチャネルにおいてエレクトロポレーションされた前記細胞が、それにより実質的に熱分解されない、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記フローエレクトロポレーションデバイスが、エレクトロポレーションされる細胞の懸濁液を収容するためのフローチャンバーを備え;該フローチャンバーが、反対の電荷を有することができる電極を対向させることにより少なくとも部分的に画定されており;かつ該フローチャンバーが、約1対100cmの、緩衝液と接触している合わせた電極表面対電極間距離の比率を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記比率が約1対70cmである、請求項14に記載の方法。
  16. 前記比率が約1対50cmである、請求項15に記載の方法。
  17. 前記フローエレクトロポレーションデバイスが、エレクトロポレーションされる細胞の懸濁液の連続流を受け入れるようにかつ該連続流を一時的に収容するように構成されたフローチャネルを画定している壁;該フローチャネルと流体連通しており、それにより入口フローポータルを介して該フローチャネル中に該懸濁液を導入することができる、該入口フローポータル;該フローチャネルと流体連通しており、それにより出口フローポータルを介して該フローチャネルから該懸濁液を取り出すことができる、該出口フローポータルを備え、該壁が、該フローチャネルの第1の壁の少なくとも一部分を形成する第1の電極と、該第1の壁の反対側にある該フローチャネルの第2の壁の少なくとも一部分を形成する第2の電極とを備える該フローチャネルを画定しており、該第1の電極および該第2の電極が、電気エネルギーの供給源と電気通信している状態で置かれた場合に、それらの電極間に、該懸濁液が流れることができる電場を形成するようになっており、かつ、該フローチャネルの熱抵抗が1ワット当たり約10℃未満である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記フローチャネルの熱抵抗が、1ワット当たり約0.1℃から1ワット当たり10℃である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記第1の電極および前記第2の電極が、互いに少なくとも1mmの間隔をおいて配置されている、請求項17または18に記載の方法。
  20. 前記第1の電極および前記第2の電極が、互いに少なくとも3mmの間隔をおいて配置されている、請求項19に記載の方法。
  21. 前記フローチャンバーが、約1対100cmの、緩衝液と接触している合わせた電極表面対電極間距離の比率を有する、請求項17〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記フローチャンバーが、約1対100cmの、緩衝液と接触している合わせた電極表面対電極間距離の比率を有し、かつ前記第1の電極および前記第2の電極が、互いに少なくとも1mmの間隔をおいて配置されている、請求項17〜21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記フローチャンバーが、約1対100cmの、緩衝液と接触している合わせた電極表面対電極間距離の比率を有し、かつ前記第1の電極および前記第2の電極が、互いに少なくとも3mmの間隔をおいて配置されている、請求項17〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記フローチャンバーが、約1対100cmの、緩衝液と接触している合わせた電極表面対電極間距離の比率を有し、かつ前記第1の電極および前記第2の電極が、互いに約3mmから約2cmの間隔をおいて配置されている、請求項17〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記フローチャネルにおいてエレクトロポレーションされた前記細胞が、それにより実質的に熱分解されない、請求項17〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記チャンバーの熱抵抗が、1ワット当たり約0.1℃から1ワット当たり約4℃である、請求項8〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記チャンバーの熱抵抗が、1ワット当たり約1.5℃から1ワット当たり約2.5℃である、請求項8〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記フローエレクトロポレーションデバイスが、粒子を含む懸濁液の連続流を受け入れるようにかつ該連続流を一時的に収容するように構成されたフローチャネルを画定している壁;該フローチャネルと流体連通しており、それにより入口フローポータルを介して該フローチャネル中に該懸濁液を導入することができる、該入口フローポータル;該フローチャネルと流体連通しており、それにより出口フローポータルを介して該フローチャネルから該懸濁液を取り出すことができる、該出口フローポータルを備え、該壁が、該フローチャネルの第1の壁を形成する第1の電極プレートと、該第1の壁の反対側にある該フローチャネルの第2の壁を形成する第2の電極プレートとを備える該フローチャネルを画定しており;該電極の領域が該懸濁液と接触しており、かつ、該フローチャネルの熱抵抗が1ワット当たり約4℃未満になるように電極間距離が選定され;対になった該電極が、電気的エネルギーの供給源と電気通信している状態で置かれており、それにより、電場が該電極間に形成され;それにより、該フローチャネルを介して流れる該粒子の該懸濁液が、該電極間に形成される電場に供されることができる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記フローチャネルを画定している前記電極プレートがガスケットをさらに備え、該ガスケットが、非導電性材料から形成され、かつ、間隔をおいた関係で該電極プレートを維持するように前記第1の電極プレートと前記第2の電極プレートの間に配置されており、該ガスケットが、その中で該フローチャネルの対向する側壁を形成するチャネルを画定している、請求項28に記載の方法。
  30. 前記ガスケットが、前記第1の電極プレートおよび前記第2の電極プレートの各々とシールを形成する、請求項28または29に記載の方法。
  31. 前記デバイスが、複数のフローチャネルを備え、かつ前記ガスケットが、複数のチャネルの各々の対向する側壁を形成する該複数のチャネルを含む、請求項28〜30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記入口フローポータルおよび前記出口フローポータルの一方が穴を含み、該穴が、一方の前記電極プレートに形成され、かつ前記フローチャネルと流体連通している、請求項28〜31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記入口フローポータルおよび前記出口フローポータルの他方が穴を含み、該穴が、一方の前記電極プレートに形成され、かつ前記フローチャネルと流体連通している、請求項28〜32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記入口フローポータルおよび前記出口フローポータルの他方が穴を含み、該穴が、他方の前記電極プレートに形成され、かつ前記フローチャネルと流体連通している、請求項28〜33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 熱を放散させるための前記フローチャネルに動作可能に結合された冷却エレメントをさらに含む、請求項28〜34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記冷却エレメントが熱電冷却エレメントを含む、請求項28〜35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記冷却エレメントが、前記電極と接触して流れる冷却液を含む、請求項28〜36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記冷却エレメントが、前記電極に動作可能に結合されたヒートシンクを備える、請求項28〜37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記フローチャネルの耐熱性が1ワット当たり約3℃未満である、請求項28〜38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記フローチャネルの耐熱性が、1ワット当たり約0.5℃〜1ワット当たり4℃である、請求項28〜39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記フローチャネルの耐熱性が、1ワット当たり約1℃〜1ワット当たり3℃である、請求項28〜42のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記第1の電極が、細長い導電性構造を備え、前記第2の電極が、管状の導電性構造を備え;管状の該第2の電極が、該第1の電極に対して間隔をおいた関係で該第1の電極を取り囲むように、該電極が同心円状に配列されており;かつ前記フローチャネルが、該第1の電極と該第2の電極の間に画定された環状空間内に配置されている、請求項28〜40のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記電極が、前記フローチャネルを画定している前記壁の少なくとも一部分を形成する、請求項28〜42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 間隔をおいた同心円状の関係で前記第1の電極および前記第2の電極を維持するための同心性環状スペーサーをさらに含む、請求項28〜43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記デバイスが、第2の同様のデバイスと直列に配列されている、請求項28〜44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記デバイスが、第2の同様のデバイスと並列に配列されている、請求項28〜45のいずれか一項に記載の方法。
  47. フローエレクトロポレーションにより細胞にトランスフェクトする工程が、1ワット当たり約10℃未満の熱抵抗を有するフローチャネルを使用することを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  48. フローエレクトロポレーションにより前記細胞にトランスフェクトする工程が、エレクトロポレーションされる細胞の懸濁液を、フローチャネルを通じて流すこと;および、該フローチャネルを通じて流している間、該懸濁液を電場に曝露することを含み、該電場が0.5kV/cm超の強度を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記電場が、約3.5kV/cm超の強度を有する、請求項48に記載の方法。
  50. エレクトロポレーションによりトランスフェクトされた前記細胞の50%超が、前記外因性ポリペプチドを発現する、請求項1〜49のいずれか一項に記載の方法。
  51. エレクトロポレーションによりトランスフェクトされた前記細胞の約50%から95%が、前記外因性ポリペプチドを発現する、請求項1〜50のいずれか一項に記載の方法。
  52. エレクトロポレーションによりトランスフェクトされた前記細胞の約60%から90%が、前記外因性ポリペプチドを発現する、請求項1〜51のいずれか一項に記載の方法。
  53. フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた前記細胞の約70%から80%が、前記外因性ポリペプチドを発現する、請求項1〜52のいずれか一項に記載の方法。
  54. フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた前記細胞が、選択の前および/または後に約50%超の生存可能性を有する、請求項1〜53のいずれか一項に記載の方法。
  55. フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた前記細胞が、選択の前および/または後に約60%超の生存可能性を有する、請求項1〜54のいずれか一項に記載の方法。
  56. フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた前記細胞が、選択の前および/または後に約70%超の生存可能性を有する、請求項1〜55のいずれか一項に記載の方法。
  57. フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた前記細胞が、選択の前および/または後に約80%超の生存可能性を有する、請求項1〜56のいずれか一項に記載の方法。
  58. フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた前記細胞が、選択の前および/または後に約90%超の生存可能性を有する、請求項1〜57のいずれか一項に記載の方法。
  59. フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた前記細胞が、選択の前および/または後に約50%から90%の生存可能性を有する、請求項1〜58のいずれか一項に記載の方法。
  60. フローエレクトロポレーションによりトランスフェクトされた前記細胞が、選択の前および/または後に約60%から90%の生存可能性を有する、請求項1〜59のいずれか一項に記載の方法。
  61. 選択した前記トランスフェクトされた細胞の限界希釈を用いて単一細胞コロニーを得る工程をさらに含む、請求項1〜59のいずれか一項に記載の方法。
  62. マルチウェルプレートを使用して単一細胞コロニーを得る、請求項61に記載の方法。
  63. バッチ培養条件または懸濁培養条件において選択が行われる、請求項1〜62のいずれか一項に記載の方法。
  64. 前記選択遺伝子が抗生物質耐性遺伝子であり、かつ前記選択物質が抗生物質である、請求項1〜63のいずれか一項に記載の方法。
  65. 前記抗生物質耐性遺伝子が、ネオマイシン、ピューロマイシン、ゼオシン、またはブラストサイジンに対する耐性を付与する、請求項64に記載の方法。
  66. 前記抗生物質耐性遺伝子が、ネオマイシンに対する耐性を付与する、請求項65に記載の方法。
  67. 前記選択物質がG418またはその誘導体である、請求項66に記載の方法。
  68. トランスフェクトされた前記細胞が、条件的致死濃度の前記抗生物質と共に少なくとも5から21日間培養される、請求項1〜63のいずれか一項に記載の方法。
  69. トランスフェクトされた前記細胞が、条件的致死濃度の前記抗生物質と共に5から10日間培養される、請求項68に記載の方法。
  70. 前記細胞が、条件的致死濃度の前記抗生物質と共に培養された後、細胞が、より低い濃度の該抗生物質を有する培養物中で維持される、請求項1〜69のいずれか一項に記載の方法。
  71. 前記より低い濃度が、前記条件的致死濃度の約25から75%である、請求項70に記載の方法。
  72. 前記より低い濃度が、前記条件的致死濃度の約50%以下である、請求項70または71に記載の方法。
  73. 細胞が前記より低い濃度で4から20日間維持される、請求項70〜72のいずれか一項に記載の方法。
  74. 限界希釈を使用して安定なトランスフェクトされた細胞をクローニングする前に、細胞が前記より低い濃度で維持される、請求項73に記載の方法。
  75. 前記細胞がCHO細胞であり、かつG418またはその誘導体の条件的致死濃度が少なくとも約0.8mg/mlである、請求項67に記載の方法。
  76. G418またはその誘導体の前記条件的致死濃度が約1.0mg/ml超である、請求項75に記載の方法。
  77. G418またはその誘導体の前記条件的致死濃度が約1.6mg/ml超である、請求項1〜75のいずれか一項に記載の方法。
  78. 前記抗生物質がG418である、請求項67または75〜77のいずれか一項に記載の方法。
  79. 前記細胞を酪酸ナトリウム中で培養する、請求項1〜78のいずれか一項に記載の方法。
  80. 前記外因性ポリペプチドを発現するクローン細胞を産生するために、単離および選択されたクローン細胞を増殖させる工程をさらに含む、請求項1〜79のいずれか一項に記載の方法。
  81. 単離されたクローン細胞を増殖させる工程が、前記抗生物質を含む培地中である、請求項80に記載の方法。
  82. 増殖の最中の前記抗生物質の濃度が、該抗生物質の条件的致死濃度の50%以下である、請求項81に記載の方法。
  83. 増殖の最中の前記抗生物質の濃度が、該抗生物質の条件的致死濃度の25%以下である、請求項81に記載の方法。
  84. 細胞を大規模製造用に増殖させる、請求項80に記載の方法。
  85. 細胞を1L超の容積で増殖させる、請求項80または84に記載の方法。
  86. 細胞を3Lまたはそれ以上の容積で増殖させる、請求項85に記載の方法。
  87. 前記細胞を、前記抗生物質を含む培地中で増殖させる、請求項86に記載の方法。
  88. 前記抗生物質の濃度が条件的致死濃度である、請求項87に記載の方法。
  89. 前記細胞を無血清培地中で培養する、請求項1〜88のいずれか一項に記載の方法。
  90. 前記細胞により産生された前記外因性ポリペプチドを単離または精製する工程をさらに含む、請求項1〜89のいずれか一項に記載の方法。
  91. 選択された前記細胞が、少なくとも約0.1g/Lの外因性ポリペプチドを産生する、請求項1〜90のいずれか一項に記載の方法。
  92. 選択された前記細胞が、少なくとも約0.5g/Lの外因性ポリペプチドを産生する、請求項1〜91のいずれか一項に記載の方法。
  93. 選択された前記細胞が、少なくとも約1.0g/Lの外因性ポリペプチドを産生する、請求項1〜92のいずれか一項に記載の方法。
  94. 選択された前記細胞が、少なくとも約1.5g/Lの外因性ポリペプチドを産生する、請求項1〜93のいずれか一項に記載の方法。
  95. 選択された前記細胞が、少なくとも約2g/Lの外因性ポリペプチドを産生する、請求項1〜94のいずれか一項に記載の方法。
  96. 選択された前記細胞が、少なくとも約3g/Lの外因性ポリペプチドを産生する、請求項1〜95のいずれか一項に記載の方法。
  97. 増殖させたクローン細胞が、少なくとも約0.1g/Lの外因性ポリペプチドを、トランスフェクトされてから8週間以内に産生する、請求項80〜96のいずれか一項に記載の方法。
  98. 増殖させたクローン細胞が、少なくとも約0.5g/Lの外因性ポリペプチドを、トランスフェクトされてから8週間以内に産生する、請求項80〜97のいずれか一項に記載の方法。
  99. 増殖させたクローン細胞が、少なくとも約1.0g/Lの外因性ポリペプチドを、トランスフェクトされてから8週間以内に産生する、請求項80〜98のいずれか一項に記載の方法。
  100. 増殖させたクローン細胞が、少なくとも約1.5g/Lの外因性ポリペプチドを、トランスフェクトされてから8週間以内に産生する、請求項80〜99のいずれか一項に記載の方法。
  101. 増殖させたクローン細胞が、少なくとも約2g/Lの外因性ポリペプチドを、トランスフェクトされてから8週間以内に産生する、請求項80〜100のいずれか一項に記載の方法。
  102. 増殖させたクローン細胞が、少なくとも約3g/Lの外因性ポリペプチドを、トランスフェクトされてから8週間以内に産生する、請求項80〜101のいずれか一項に記載の方法。
  103. 増殖させたクローン細胞が、前記濃度の外因性ポリペプチドを、トランスフェクトされてから7週間以内に産生する、請求項97または102に記載の方法。
  104. 増殖させたクローン細胞が、前記濃度の外因性ポリペプチドを、トランスフェクトされてから6週間以内に産生する、請求項103に記載の方法。
  105. 増殖させたクローン細胞が、1日に1細胞当たり10ピコグラム超の外因性タンパク質を、トランスフェクトされてから8週間以内に産生する、請求項1〜104のいずれか一項に記載の方法。
  106. 増殖させたクローン細胞が、1日に1細胞当たり20ピコグラム超の外因性タンパク質を、トランスフェクトされてから8週間以内に産生する、請求項105に記載の方法。
  107. 増殖させたクローン細胞が、1日に1細胞当たり30ピコグラム超の外因性タンパク質を、トランスフェクトされてから8週間以内に産生する、請求項106に記載の方法。
  108. 増殖させたクローン細胞が、1日に1細胞当たり40ピコグラム超の外因性タンパク質を、トランスフェクトされてから8週間以内に産生する、請求項107に記載の方法。
  109. 増殖させたクローン細胞が、1日に1細胞当たり50ピコグラム超の外因性タンパク質を、トランスフェクトされてから8週間以内に産生する、請求項108に記載の方法。
  110. 増殖させたクローン細胞が、1日に1細胞当たり60ピコグラム超の外因性タンパク質を、トランスフェクトされてから8週間以内に産生する、請求項109に記載の方法。
  111. 増殖させたクローン細胞が、1日に1細胞当たり80ピコグラム超の外因性タンパク質を、トランスフェクトされてから8週間以内に産生する、請求項110に記載の方法。
  112. 増殖させたクローン細胞が、対照細胞と比較して、1日に1細胞当たり10%超多いタンパク質を産生し、対照細胞が、同様のトランスフェクトされた細胞であるが、条件的致死濃度の50%以下である濃度の抗生物質と共にインキュベートされたものである、請求項1〜111のいずれか一項に記載の方法。
  113. 増殖させたクローン細胞が、対照細胞と比較して、1日に1細胞当たり20%超多いタンパク質を産生する、請求項1〜112のいずれか一項に記載の方法。
  114. 増殖させたクローン細胞が、対照細胞と比較して、1日に1細胞当たり40%超多いタンパク質を産生する、請求項1〜113のいずれか一項に記載の方法。
  115. 増殖させたクローン細胞が、対照細胞と比較して、1日に1細胞当たり50%超多いタンパク質を産生する、請求項1〜114のいずれか一項に記載の方法。
  116. トランスフェクトされた細胞が、世代60以降に、世代10〜20のレベルの少なくとも50%であるレベルの外因性タンパク質を産生する、請求項1〜115のいずれか一項に記載の方法。
  117. トランスフェクトおよび選択された細胞を凍結させる工程をさらに含む、請求項1〜116のいずれか一項に記載の方法。
  118. 以前に凍結されたトランスフェクトおよび選択された細胞を増殖させる工程をさらに含む、請求項1〜117のいずれか一項に記載の方法。
  119. 以下の工程を含む、安定なCHO細胞発現株を産生するための方法:
    (a)フローエレクトロポレーションデバイスを使用して、(i)G418耐性を付与するポリペプチドをコードする配列と、(ii)外因性ポリペプチドをコードする配列とを含む発現構築物を、CHO細胞中にトランスフェクトする工程;
    (b)約1.6mg/ml超のG418を含む培地中のトランスフェクトされたCHO細胞を選択する工程;
    (c)クローン細胞を得るために、選択したトランスフェクトされたCHO細胞を限界希釈により単離する工程;および
    (d)安定なCHO細胞発現株を産生するために、単離したトランスフェクトされたCHO細胞を増殖させる工程。
  120. 複製した前記トランスフェクトされたCHO細胞により産生された外因性ポリペプチドを回収する工程をさらに含む、請求項119に記載の方法。
  121. 前記トランスフェクトされた細胞が、1.6mg/mlのG418を含む培地中で少なくとも6日間維持される、請求項119または120に記載の方法。
  122. 前記安定なCHO細胞発現株が、約2g/Lを上回る外因性タンパク質を培地中で産生する、請求項119〜121のいずれか一項に記載の方法。
  123. 以下の工程を含む、高産生性CHO細胞株についてスクリーニングするための方法:
    (a)フローエレクトロポレーションデバイスを使用して、(i)G418耐性を付与するポリペプチドをコードする配列と、(ii)外因性ポリペプチドをコードする配列とを含む発現構築物を、CHO細胞中にトランスフェクトする工程;
    (b)約1.6mg/mL超のG418を含む培地中のトランスフェクトされたCHO細胞を少なくとも6日間にわたって選択する工程;
    (c)クローン細胞を得るために、選択したトランスフェクトされたCHO細胞を限界希釈により単離する工程;
    (d)安定なCHO細胞発現株を産生するために、単離したトランスフェクトされたCHO細胞を増殖させる工程;および
    (e)該外因性ポリペプチドの産生について該細胞を評価する工程。
  124. 前記外因性ポリペプチドの高産生株であるCHO細胞株を同定する工程をさらに含む、請求項123に記載の方法。
  125. 精製タンパク質を含む組成物であって、該タンパク質が、以下の工程を含む方法により産生された、組成物:
    (a)フローエレクトロポレーションデバイスを使用して、(i)抗生物質耐性を付与するポリペプチドをコードする配列と、(ii)外因性ポリペプチドをコードする配列とを含む発現構築物を、細胞中にトランスフェクトする工程;
    (b)条件的致死濃度の抗生物質を含む培地中のトランスフェクトされた細胞を選択する工程;
    (c)クローン細胞を得るために、限界希釈により、選択したトランスフェクトされたCHO細胞を単離する工程;
    (d)安定な細胞発現株を産生するために、単離したトランスフェクトされた細胞を増殖させる工程;および
    (e)該外因性ポリペプチドを回収する工程。
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