JP2016512276A - 増量剤流体を使用してカーボンブラックを製造するための方法 - Google Patents

増量剤流体を使用してカーボンブラックを製造するための方法 Download PDF

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Abstract

増量剤流体を使用したカーボンブラックの製造方法ならびに増量剤流体および他の技術を利用してカーボンブラックの1種または2種以上の粒子特性を制御する方法が提供される。

Description

本発明は、カーボンブラックおよびカーボンブラックを製造するための方法に関する。さらに、本発明は、カーボンブラックの1種または2種以上の粒子特性を制御することに関する。
カーボンブラックの製造において、製造ラインがシフトして異なるグレードのカーボンブラックを製造するか、または異なるタイプの原料に適合し、そしてこれらの変更が製造ラインの連続的なおよび/または効率的な運転を妨げる場合、カーボンブラック工程制御および/または装置設定への変更は、典型的には必要である。カーボンブラックの粒子特性(例えば、構造または表面積)の変化が製造上の理由で所望の場合、粒子特性を変えるのに効果的な運転調整を使用できる。これらの調整はシャットダウンまでもを含む場合があるカーボンブラック反応器の工程の中断を生じ、そして原料を導入してカーボンブラックを精製するのに使用される噴流ノズルは、色合いまたは他の特性を調整できる噴流または流体力学を変更するために置き換えられる。いうまでもなく、反応器をシャットダウンすることおよびノズル置き換えることは、時間がかかりかつ費用がかかる場合がある。
さらに、カーボンブラックの製造において、石炭タール原料の使用およびノズル先端損耗の生じる割合等を有する原料は、他の原料より問題のある場合がある。これは、灰のようにより多量の小さい粒子を有すると考えられる原料である他の原料にまた当てはまる場合があり、カーボンブラックを製造するのに問題となる場合があり、そして/または詰まることを恐れるために原料の導入点に小さい先端サイズを使用することは問題がある場合がある。実際、先端詰まりは、数例挙げれば、原料、コークス化、カリウム、水から生じる粒子によって生じる場合がある。本発明の目的のために、用語「噴流ノズル」または「ノズル」または「先端」は、同じ構成部分をいう。
また、国際公開第2011/103015号パンフレット中に記載されたような前加熱した原料を使用してカーボンブラック製造のための方法を改善することが望ましいであろう。その前工程において、前加熱した原料をカーボンブラックに関して有益な特性および経済的なスケールを得るために使用した。この工程を改善してまださらなる効率を達成することが有益であろう。
したがって、上記のような目的の1つまたは2つ以上を達成できるカーボンブラックを生成するための方法を提供することが有益であろう。
したがって、本発明の特徴は、カーボンブラック反応器の工程のなんらかの混乱またはシャットダウンなしでカーボンブラックの少なくとも1種の粒子特性を制御する方法を提供することである。
本発明の別の特徴は、原料のための導入点においてノズルを変化させることなく、カーボンブラックの少なくとも1種の粒子特性を制御する方法を提供することである。
本発明のさらなる特徴は、高められた原料温度における原料ラインの熱的に起こされる汚染の制御とともにカーボンブラック製造における原料の前加熱温度をまたさらに高める能力を提供することである。
本発明の追加の特徴は、灰のような多量の粒子を有する原料を使用してカーボンブラックを製造する方法を提供することである。
本発明の追加の特徴および利点は、以下の記載中の部分に記述されるであろうし、そして部分的に記載から部分的に明らかになるであろうし、または本発明の実施により理解できるであろう。本発明の目的および他の利点は、記載および付属の請求項中に特に指摘された要素および組み合わせによって理解されかつ達成されるであろう。
これらの利点および他の利点を達成するためおよび本発明の目的に従って、本明細書中に態様が記載されかつ広く記載されるように、本発明は、カーボンブラックを製造するための方法に部分的に関する。この方法は、カーボンブラック反応器中に加熱されたガス流を導入することを含む。この方法は、少なくとも1種の増量剤流体(extender fluid)と、少なくとも1種のカーボンブラック原料とを混合して、流体原料混合物を生成することをさらに含む。この混合することは、好ましくはカーボンブラック反応器への少なくとも1つの原料導入点の実質的軸上(軸上10°以内)または軸上である方向に少なくとも1種の増量剤流体が少なくとも1種のカーボンブラック原料のモーメントを増加させるようになっている。流体原料混合物は、カーボンブラック反応器への少なくとも1つの(好ましくは幾つかの)原料導入点に供給される。この方法は、カーボンブラック反応器への1つまたは2つ以上の導入点を通して少なくとも流体原料混合物と加熱されたガス流とを混合してカーボンブラックがカーボンブラック反応器中で生成される反応流を生成させることをさらに含む。この方法は、さらに反応流中のカーボンブラックを回収することを含む。この方法において、増量剤流体は、化学的に不活性であることができ、そして好ましくはカーボンブラック原料に化学的に不活性である。
少なくとも1種の増量剤流体と、少なくとも1種のカーボンブラック原料とを混合して、流体原料混合物を生成することの代わりにまたはこれに加えて、流体原料混合物は、反応器中で生成されることができる。言い換えれば、少なくとも1種の増量剤流体は反応器中に導入されることができ、そして増量剤流体が燃焼流中への原料のモーメントを高めるように、それぞれの1つのための導入点が並べられている様式で、少なくとも1種の原料は、反応器中に導入されることができる。
本発明は、構造および/または表面積等のカーボンブラックの少なくとも1種の粒子特性を制御するための方法をさらに含む。この方法は、少なくとも1種の増量剤流体と、少なくとも1種のカーボンブラック原料とを混合して、流体原料混合物を生成しそしてカーボンブラック反応器中に流体原料混合物を供給することを含む。この流体原料混合物の供給は1つまたは2つ以上の噴流の形態である。この方法は、色合い等の少なくとも1種の粒子特性を制御するために流体原料混合物中に存在する増量剤流体の量を制御することをさらに含む。他の粒子特性は、(例えば、BET、CTAB、および/またはSTSA(ASTM D6556)によって測定される)表面積、またはOANまたはDBP等の構造であることができる。
本発明の方法において、本発明の方法は、先に記載した副作用なしでこれらのタイプの原料を用いて作業する能力を提供するのでカーボンブラック原料は、灰等の、原料の質量に基づいて、0.01wt%〜0.5wt%の多い粒子を有する原料であることができるか、または含むことができる。
当然のことながら、先の一般的な記載および以下の詳細な記載の両方は、例示的かつ説明的だけであり、そして請求項に記載した本発明のさらなる説明を提供することを目的とする。
この出願中に取り込まれかつこの出願の一部を構成する添付図面は、本発明の形態を具体的に示し、そして記載と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。図を使用した類似の数値表記は、類似の特徴をいう。
図1は、カーボンブラックを生成する本発明の方法において利用できる種々のタイプのファーネスカーボンブラック反応器の図である。このカーボンブラック反応器は、本発明において使用できる反応器を具体的に説明するだけである。 図2は、カーボンブラックを生成する本発明の方法において利用できる種々のタイプのファーネスカーボンブラック反応器の図である。このカーボンブラック反応器は、本発明において使用できる反応器を具体的に説明するだけである。 図3は、カーボンブラックを生成する本発明の方法において利用できる種々のタイプのファーネスカーボンブラック反応器の図である。このカーボンブラック反応器は、本発明において使用できる反応器を具体的に説明するだけである。 図4は、カーボンブラックを生成する本発明の方法において利用できる種々のタイプのファーネスカーボンブラック反応器の図である。このカーボンブラック反応器は、本発明において使用できる反応器を具体的に説明するだけである。 図5は、カーボンブラックを生成する本発明の方法において利用できる種々のタイプのファーネスカーボンブラック反応器の図である。このカーボンブラック反応器は、本発明において使用できる反応器を具体的に説明するだけである。
図6は、カーボンブラック反応器および第1の炎に入る前に噴霧原料中に増量剤流体の注入を記載する注入器の1つの例の図式である。
図7は、環帯設計および並列設計を有する反応器に入る前に前混合なしで増量剤および原料を導入するための選択肢を記載する図である。 図8は、環帯設計および並列設計を有する反応器に入る前に前混合なしで増量剤および原料を導入するための選択肢を記載する図である。
本発明は、カーボンブラックの製造方法に関する。本発明はまた、カーボンブラックの少なくとも1種の粒子特性を制御する方法に関する。また、本発明は、反応器への導入点のいずれかの詰まりなしで、多量の粒子を有する原料を使用できる能力に関する。また、本発明は、高められた原料温度における原料ラインの熱的に誘導された汚染の制御を用いてカーボンブラックの製造において、またさらに原料前加熱温度を上昇させる方法に関する。
カーボンブラックの製造において、燃料は燃焼して、(カーボンブラック原料が導入され、そして高温ガスの流れと混合される)遷移区間を通して高速で流れる高温ガスの流れを生成する。原料がカーボンブラックの粒子を与える熱分解を受ける高温反応器中に混合物は高速で入り続け、次に反応はクエンチされ、反応物は冷却され、そしてカーボンブラック製品は、フィルター上に集められる。
通常、本発明の一つの形態は、1つまたは2つ以上の導入点を通して反応器中に原料を導入する前に(または原料を導入した後で)少なくとも1種の増量剤流体と、少なくとも1種のカーボンブラック原料とを混合することによって、カーボンブラックを製造することに関する。下記にさらに詳しく記載する増量剤流体の使用により、増量剤流体は、以下:カーボンブラック製造のための石炭タール原料等の多量の粒子(例えば、灰)を有する原料と考えられるものを含む種々の種類のカーボンブラックの原料で作業できる能力;上記のものよりまだ高い原料を与えるカーボンブラックを前加熱する能力;カーボンブラックの1種または2種以上の粒子特性を制御する能力;原料導入のためにより低い圧力を使用する能力;および/または他の利益、の1つまたは2つ以上を含む種々の利点を提供する能力を有する。
増量剤流体は、ガスまたは液体であることができる。好ましい例は、ガスである。増量剤流体は、カーボンブラック原料に化学的に不活性であることができ、そして好ましくはカーボンブラック原料に化学的に不活性である。増量剤流体は、少なくとも1種の不活性ガス(例えば、アルゴン、ネオン、ヘリウム、およびその同類のもの)であることができる。増量剤流体は、単独でまたは他のガスとともに窒素であることができる。増量剤流体は、蒸気、水、空気、二酸化炭素、一酸化炭素、水素、カーボンブラック排ガス、天然ガス、または窒素、1種もしくは2種以上の不活性ガス、またはそれらいずれかの組み合わせであることができる。通常、ガスまたは液体は、ガスまたは液体の少なくとも95wt%(例えば、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または少なくとも99.9wt%)の純度を有する。例えば、窒素が(単独でまたは他のガスとともに/液体)使用される場合、窒素ガスは、そのガスの少なくとも95wt%の純度を有する。
増量剤流体は、少なくとも1種のカーボンブラック原料と混合されて流体原料混合物を生成する場合、任意選択的にカーボンブラック原料中に一様に分配されていることができる。増量剤流体と少なくともカーボンブラック原料とを混合すると、増量剤流体がカーボンブラック原料中に(一様にまたは不均一に)分配されている流体原料混合物となる。
増量剤流体がカーボンブラック原料と混合される前に、カーボンブラック原料は、噴霧または少なくとも部分的に噴霧されることができる。増量剤流体は、任意選択的に本発明中でカーボンブラック原料を粉砕するための手段として使用されない。増量剤流体は、好ましくはカーボンブラック原料と混合されてカーボンブラック原料にモーメントを提供する。用語「モーメント」は、流体力学において理解されるように、モーメントをいう。選択肢として、カーボンブラック原料と混合された増量剤流体は、混合物がノズルを出て、そしてカーボンブラック反応器に入るにつれて、モーメントを提供して、流体原料混合物の円柱状の噴流を形成する。増量剤流体は、原料のモーメントを導く能力を有する。反応器の中に入る流体原料混合物の前方へのモーメントが注入器の中央軸の軸上(または注入器の中央軸の実質的軸上、例えば、中央軸の軸上10°以内)の方向に継続するように、流体原料混合物は注入器中に導かれる。好ましくは第1の炎または燃焼流に垂直(または10°以内である実質的に垂直)であり、および/または好ましくはカーボンブラック反応器の壁に垂直(または10°以内である実質的に垂直)であるように、この流体原料混合物はさらに発射される。選択肢として、流体原料混合物または流体原料混合物を注入するのに使用される注入器は、第1の炎または燃焼流に対して任意の角度(例えば、垂直の(90°)、実質的に垂直の(80〜110°)、または他の(20〜79°、20°、30°、40°、45°、50°、55°、60°、65°、75°およびその同類のものなどの)角度)であることができる。増量剤流体とカーボンブラック原料とを混合する例が、図6中に示される。図6において、カーボンブラック原料100は、オリフィス102に入り、そして噴霧カーボンブラック原料104としてオリフィスから出る。増量剤流体106は、ポート108を通して導入され、そして噴霧カーボンブラック原料104と混合されて、流体原料混合物110を生成する。混合物110は、増量剤流体の導入前に存在したモーメントに比較して増加したモーメントを有する。この混合物110は、反応器壁117中のノズルまたはポート112を通って、次に高速度燃焼流または第1の炎116中に貫通する高モーメント(114)を有する流体原料混合物の円柱状の噴流として注入器から出る。したがって、好ましくは、本発明において、少なくとも1種の増量剤流体と少なくとも1種のカーボンブラック原料とを混合して流体原料混合物を生成させることは、少なくとも1種の増量剤流体が、カーボンブラック反応器への少なくとも1つの原料導入点に垂直なまたは実質的に垂直な方向において、少なくとも1種のカーボンブラック原料のモーメントを増加させるようになっている。
カーボンブラック原料と混合される増量剤流体の量は、調節できる。カーボンブラック原料と混合される増量剤流体の量は、調節でき、同時にこの方法はオンラインでありかつカーボンブラックを製造している。言い換えれば、増量剤流体の量は、「運転中に(on the fly)」変更できる。このように、増量剤流体の量は、調節できる様式でカーボンブラック原料と混合できるので、これは反応器をシャットダウンすることなしに行うことができる。したがって、反応器条件が異なるグレードのカーボンブラックを与えるか、または製造されるカーボンブラックのグレードを最適化するか、または製造されるカーボンブラックの品質を調整/変更するように調整され、および/またはカーボンブラック製造の間に工程/反応器になされる他の調整の場合でも、連続的なカーボンブラック製造を維持できる。
通常、増量剤流体は、カーボンブラック原料中に任意の圧力で導入されることができるが、特に増量剤流体がガスである場合、増量剤流体とカーボンブラック原料との所望の混合を達成するのには、通常高圧が好ましい。好適な圧力は、約1ポンド/インチ〜約350ポンド/インチ、または約50ポンド/インチ〜約175ポンド/インチ、または約20ポンド/インチ〜約200ポンド/インチ以上、または約100ポンド/インチ〜約200ポンド/インチ以上であることができる。
これらの圧力および他の圧力は、カーボンブラック原料中に増量剤流体を導入するのに使用できる。圧力は、カーボンブラック原料中に貫通して流体原料混合物を生成するのに充分、そして好ましくは増量剤流体がカーボンブラック原料中で一様に分配されているのに充分であることができる。
任意の量の増量剤流体が流体原料混合物中に存在できる。例えば、増量剤流体は、流体原料混合物中に、カーボンブラック原料の質量に基づいて、約0.1質量%〜約400質量%(または超)の量で存在できる。他の量は、例えばカーボンブラック原料の質量に基づいて、約0.1質量%〜約100質量%以上、またはカーボンブラック原料の質量に基づいて、約5質量%〜約15質量%、またはカーボンブラック原料の質量に基づいて、約0.1質量%〜約50質量%、またはカーボンブラック原料の質量に基づいて、約1質量%〜約40質量%を含む。
流体原料混合物の供給は、1つまたは2つ以上の噴流の形態であることができる。増量剤流体のタイプおよび/または増量剤流体の量は、加熱されたガス流中への流体原料混合物の噴流貫通を調整できる。上記のように、1つまたは2つ以上の噴流の形態で送達される流体原料混合物の使用により、増量剤流体の量および/または増量剤流体のタイプは、なんらノズルを変更することなくおよび/または工程を乱す必要なく、またはカーボンブラック反応器シャットダウンすることなく、加熱されたガス流中へ流体原料混合物の噴流貫通を調整できる。
選択肢として、増量剤流体は、カーボンブラック反応器中への流体原料混合物の導入点より前である点においてカーボンブラック原料と混合されることができる。流体および原料が注入器/ノズルを出る前に共に混合されるような様式で、流体は導入されることができる。増量剤流体は、反応器における導入点より前、少なくとも0.75インチ、少なくとも1インチ、少なくとも2インチ、少なくとも4インチ、または少なくとも6インチなどの0.5インチ超または0.5インチ未満である点においてカーボンブラック原料と混合されることができる。
選択肢として、増量剤流体は、カーボンブラック反応器中へのそれらのそれぞれの導入後にカーボンブラック原料と混合されることができる。言い換えれば、増量剤流体は、カーボンブラック原料とは別々にカーボンブラック反応器中に導入されることができる。反応器中で2つの流体が相互に隣接しているかまたは相互に接触しているように、反応器中への増量剤流体およびカーボンブラック原料の別々の導入を達成する任意の配置を使用できる。例えば、図7および図8に示すように、増量剤流体とカーボンブラック原料との別々の導入は、流体の1つが他の流体を取り囲むような環帯中空設計を有する配管を用いてなされることができる。使用できる別の配置は、増量剤流体およびカーボンブラック原料のための並列の導入点を有することである。この設計において、導入点の1つは、例えば1.5インチまたは1インチ以上などのわずかな様式でもう一方の前にあることができる。増量剤流体およびカーボンブラック原料が反応器中に別々に導入される場合、配置は、増量剤流体がカーボンブラック原料流体と接触し、そして増量剤流体が燃焼流(またはクロスフロー流)の中への原料流体のモーメントを増加させるようになっている。この増量剤流体およびカーボンブラック原料の2つの別個の導入を達成するのに使用できる配置に関して制限はない。再度、反応器の周囲の周りなど、スロート区画(throat section)などの1つまたは2つ以上の導入点を使用できる。
カーボンブラック原料のそれぞれの導入点では、カーボンブラック反応器中への原料の導入および/または存在するそれぞれのカーボンブラック原料導入点のための増量剤流体のためのそれぞれの導入点の前に、いずれかの増量剤流体とカーボンブラック原料との前混合があることができる。
工程の遷移点における等の流体原料混合物がカーボンブラック反応器中に導入される様式は、1つまたは2つ以上のランス(lance)と組み合わせた、または選択的に(in the alternative)1つまたは2つ以上のランス(lance)と組み合わせた、1つまたは2つ以上の噴流または噴流ノズルの形態でなされることができる。噴流ノズルが使用される場合、これらは、例えば、図1に示すように、典型的には反応器の周囲の周りに放射状の配置で位置する。ランスが使用される場合、これは典型的には反応器の位置のより軸上の中心に位置する。
本発明において、任意の方法のために、カーボンブラック生成原料は、(0.9〜1.3、または1〜1.2およびその同類のもの等の)約0.9〜約1.5以上またはそれらいずれかの組み合わせの特定の比重を有する任意の液体炭化水素であることができるか、これを含むことができる。カーボンブラック生成原料は、160℃〜約500℃または200℃〜約450℃または215℃〜約400℃およびその同類のもの等の約160℃〜約600℃の初期沸点を有することができる。カーボンブラック生成原料は、カーボンブラックの生成となる任意の従来のカーボンブラック生成原料であることができる。例えば、任意の炭化水素材料を使用できる。好適な原料は、反応の条件下で容易に蒸発させることができる任意のカーボンブラックを与える炭化水素原料であることができる。例えば、アセチレン等の不飽和炭化水素;エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフィン;ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族;ある飽和炭化水素;およびケロシン、ナフタレン、テルペン、エチレンタール、芳香族環状ストック(aromatic cycle stocks)およびその同類のもの等の他の炭化水素を使用できる。
本発明を使用して加工できるカーボンブラック生成原料は、通常カーボンブラックの製造に有用な任意の炭化水素液体または油原料を含むことができる。好適な液体原料は、例えば、不飽和炭化水素、飽和炭化水素、オレフィン、芳香族、およびケロシン、ナフタレン、テルペン、エチレンタール、石炭タール、クラッキング(cracker)残留物、および芳香族環状ストック等の他の炭化水素、またはそれらいずれかの組み合わせを含む。原料は、例えば、デカント(decant)油、石炭タール製品、エチレンクラッキング残留物、アスファルテン含有油、またはそれらいずれかの組み合わせであることができる。原料のタイプは汚染挙動に影響する場合がある。化学的性質は異なる原料のタイプ間でおよび/または原料のタイプ内で変化する場合がある。経験およびラボ試験に基づき、デカント油、コッカー(coker)油、石炭タール、およびエチレンクラッキング残留物、例えば、すべてものは、約300℃超の種々の温度において汚染する場合がある。エチレンクラッキング残留物(ECR)は、例えば、アスファルテンにおいて比較的高いことができる。他のタイプの原料はまたアスファルテンを含むことができ、そして/または他の汚染メカニズムに曝される化学品を有することができる。
原料のアスファルテン含有量は、全原料質量に基づいて、例えば、0%〜約30wt%、または少なくとも約0.5wt%、または少なくとも約1wt%、または少なくとも約2wt%、または少なくとも約3wt%、または約1%〜約10wt%、または約2%〜約7.5wt%、または約2.5%〜約5wt%であることができる。原料は、例えば、約160℃〜約500℃、または約180℃〜約450℃、または約200℃〜約400℃、または225℃〜約350℃の初期沸点を有することができる。初期沸点とは、(原料の)第1成分が蒸発する温度をいう。原料は、中範囲の沸点、例えば、約380℃〜約800℃、または約400℃〜約500℃、または約425℃〜約475℃、または440℃〜約460℃を有することができる。中範囲の沸点とは、原料成分の50%が蒸発した温度をいう。原料は、例えば、約600℃〜約900℃、または約625℃〜約725℃、または約650℃〜約700℃、または670℃〜約690℃の最終沸点を有することができる。最終沸点とは、100%の原料成分が蒸発した温度をいう。ほかの初期沸点、中範囲沸点、および/または最終沸点は、原料の選択および化学的性質により、適用できる。
本発明の方法は、本明細書中で関連する等の適合および改変とともにファーネスカーボンブラック反応器を用いて使用できる。本発明の方法は、例えば、「段階的」とも呼ばれるモジュール式ファーネスカーボンブラック反応器中において行うことができる。本発明の実施に適合されるかまたは改変されることができる段階的なファーネス反応器は、例えば、米国特許第3、922、335号明細書;米国特許第4、383、973号明細書;米国特許第5、190、739号明細書;米国特許第5、877、250号明細書;米国特許第5、904、762号明細書;米国特許第6、153、684号明細書;米国特許第6、156、837号明細書;米国特許第6、403、695号明細書;および米国特許第6、485、693B1号明細書(参照により本明細書中にそのすべてを取り込む)中に示されている。
カーボンブラック生成原料と混合される高温ガスの流れ(または加熱されたガス流)に関して、高温ガスの流れはまた、固体、液体、および/またはガス状の燃料と、空気、酸素、空気と酸素との混合物、またはその同類のもの等であるがこれらに限られない好適な酸化剤流とを接触させることにより生成できる高温燃焼ガスまたは加熱されたガス流と考えることができる。代わりに、前加熱した酸化剤流は、液体燃料またはガス状燃料を加えることなく通すことができる。高温ガスを生成するために酸化剤流を接触させる使用に好適な燃料の例は、天然ガス、水素、一酸化炭素、メタン、アセチレン、アルコール、リサイクルされた排ガス、またはケロシン等の容易可燃性ガス、蒸気、または液体流のいずれかを含む。通常、高含有量の炭素含有成分および特に、炭化水素を有する燃料を使用することが好ましい。本発明のカーボンブラックを生成するのに利用される空気の燃料に対する比は、約0.7:1〜無限、または約1:1(化学量論比)〜無限である。高温ガスの生成を促進するために、酸化剤流を前加熱することができる。本質的に、加熱されたガス流は、燃料および/または酸化剤を点火または燃焼させることにより、生成される。加熱されたガス流のために約1000℃〜約3500℃等の温度を得ることができる。
本発明により、原料の噴流貫通は、増量剤流体により調整することができる。例えば、増量剤流体は、反応器中への1つまたは2つ以上の導入点を通して導入されるので、噴流の形態である流体原料混合物の1つまたは2つ以上の噴流のチョーク流速もしくは臨界速度または両方に影響する能力を有する。増量剤流体の量が多ければ多い程、混合物のチョーク流速または混合物の臨界速度(チョーク流速および臨界速度は、その混合物での音の速度をいう)は速くなり、したがって加熱されたガス流中への噴流のさらなる貫通となる。
本発明の別の利点は、増量剤流体を使用するカーボンブラックの全体的な収率を高める能力である。本発明により、同じ量の原料流体を使用して、より多いカーボンブラックを製造することができる。例えば、収率は、少なくとも1%、少なくとも2%、または少なくとも5%(ここで収率%は、カーボンブラックの質量パーセントに基づく)増加できる。収率は、(本明細書中に記載されたように)増量剤流体、カーボンブラック原料、または両方の前加熱を使用してさらに高められることができる。
本発明の別の利点は、大きいオリフィスまたはノズルサイズを使用する能力に関する。いくつかのカーボンブラック工程において、大きいオリフィスまたはノズルサイズは、カーボンブラック原料中の粒子により使用される。大きいノズルサイズは、存在する粒子によるノズルの目詰まりを避けるために使用される。しかし、大きいノズルサイズが使用される場合、これは、低下した原料圧力および速度により、加熱されたガスの燃焼流中への原料流体の充分なまたは良好な貫通を妨げる場合がある。しかし、本発明により、小さいノズルサイズと同じレベルで貫通が達成されて所望のカーボンブラックの生成を達成するように、増量剤流体の使用は、大きいノズルサイズからくる場合でさえ、原料流体のモーメントを高める能力を提供する。
選択肢として、増量剤流体と混合できるカーボンブラック原料は、増量剤流体と混合される前に加熱されることができる。言い換えれば、カーボンブラック原料は前加熱されることができる。この原料の前加熱およびそれに関わる技術は、国際公開第2011/103015号パンフレット(参照によりそのすべてを本明細書中に取り込む)に記載されている。
本発明において、選択肢として、増量剤流体と混合される前にカーボンブラック原料は、300℃超または約360℃〜約850℃以上、または約400℃〜約600℃の温度または他の温度に加熱することができる。
本発明において、選択肢として、カーボンブラック原料と混合される前に、増量剤流体は、少なくとも100℃、少なくとも300℃、または少なくとも500℃、または少なくとも750℃、または少なくとも1000℃、または少なくとも1200℃の温度、または他の温度に加熱されることができる。
本発明において、選択肢として、増量剤流体およびカーボンブラック原料は、共に混合される前に、それぞれ前加熱温度と同じかまたは異なる温度に別々に前加熱されることができる。前加熱温度は、上記の範囲であることができ、すなわち、カーボンブラック原料で、300℃または約360℃〜約850℃以上、または約400℃〜約600℃超の温度に、および/または増量剤流体で、少なくとも100℃、少なくとも300℃、または少なくとも500℃、または少なくとも750℃、または少なくとも1000℃、または少なくとも1200℃の温度に、または他の温度に加熱できる。さらなる選択肢として、流体原料混合物は、カーボンブラック原料および/または増量剤流体の前加熱ありまたはなしで、任意選択的に過熱され、より高温に加熱されることができる。
選択肢として、カーボンブラック原料は、増量剤流体と混合して流体原料混合物を生成する前に、少なくとも300℃、例えば300℃〜約850℃の温度等の第1の温度に加熱されることができ、そして次に流体原料混合物は、増量剤流体と混合される前に、前加熱したカーボンブラック原料単独の温度より高い第2の温度にさらに加熱されることができる。流体原料混合物のより高い温度へのこの加熱は、前加熱した原料より、少なくとも75℃高い、または少なくとも100℃高い、およびその同類のもの等の少なくとも50℃高いことができる。選択肢として、カーボンブラック原料は、増量剤流体と混合されて流体原料混合物を生成する前に第1の温度に加熱されるかまたは前加熱されることができ、そして約950℃まで等の第1の温度より高い第2の温度にさらに加熱されることができる。
この方法は、反応流中でのカーボンブラックのクエンチングを含むことができる。反応流中のカーボンブラックは、1つまたは2つ以上の区間中でクエンチされることができる。例えば、図2において、クエンチ区間14のクエンチ場所18において、水を含むことができ、そしてカーボンブラック生成原料の熱分解を完全にまたは本質的に完全に停止させることができ、または熱分解の停止、その後のカーボンブラック生成原料の熱分解を停止するのに使用される第2クエンチ(示されていない)を使用することなく原料を部分的にのみ冷却する、クエンチング流体が注入され。従来のカーボンブラックの製造における他の後クエンチングステップを、本発明の方法において使用できる。高温燃焼ガスとカーボンブラック生成原料との混合物がクエンチされた後で、冷却されたガスは、カーボンブラックが回収される下流の任意の従来の冷却および分離手段中に流れ込む。ガス流からのカーボンブラックの分離は、集塵装置、サイクロン分離器またはバグフィルター等の従来の手段により容易に達成される。反応を完全にクエンチングして最終のカーボンブラック製品を生成させることに関しては、第2のカーボンブラック生成原料の導入点の下流の反応をクエンチする任意の従来手段を使用でき、そしてこれは当業者に知られている。例えば、化学反応を停止する水または他の好適な流体であることができるクエンチング流体を注入できる。
上記の様におよびさらに詳細には、1つの方法は、カーボンブラック反応器中に加熱されたガス流を導入することを含むことができる。この方法は、さらに任意選択的に、300℃未満または275℃未満(例えば、40℃〜274℃、50℃〜270℃、70℃〜250℃、60℃〜200℃、70℃〜150℃、およびその同類のもの)等の達成される前加熱温度より低い第1の温度を有する少なくとも1種のカーボンブラック生成原料を、少なくとも1つのヒーター(例えば、少なくとも2つのヒーター、少なくとも3つのヒーター、およびその同類のもの、ここでヒーターは、同一または相互に異なることができる)に供給することを含む。少なくとも1種の増量剤流体は、反応器中へのカーボンブラック生成原料の導入より前および/または後の任意の点において、カーボンブラック生成原料と混合されることができる。理想的には、増量剤流体が反応器の中に導入される前に、混合されるかまたは組み合わせられる場合、より大きな恩恵が得られる。これは、導入点のちょうど前または前加熱について本明細書中に記載されたヒーターステージ後またはそのヒーターステージ前の任意の点で行うことができる。少なくとも1つのヒーターに入る原料の温度は、目標とされた前加熱温度または温度範囲より下である。前加熱される前の原料は、選択肢として、少なくとも約0.2m/秒(例えば、0.2m/秒〜4m/秒、1.1〜3m/秒およびその同類のもの等の少なくとも約0.4m/秒、少なくとも約0.6m/秒、少なくとも約0.8m/秒、少なくとも約1m/秒、少なくとも約1.1m/秒、少なくとも約1.6m/秒)の第1の速度で移動できる。他の処理条件がヒーター中の汚染および/またはコークス化および反応器への供給ラインを制御するように選択されるという前提で、他の速度を使用できる。
この方法は、少なくとも1つのヒーター中で少なくとも1つのカーボンブラック生成原料を約300℃超(例えば、300℃〜850℃、または360℃〜800℃、400℃〜750℃、450℃〜700℃およびその同類のもの等の少なくとも350℃、少なくとも360℃、少なくとも400℃、少なくとも450℃、少なくとも500℃)の第2の温度に前加熱して、前加熱したカーボンブラック生成原料を提供することを含むことができ、ここで(a)少なくとも1つのカーボンブラック生成原料は、少なくとも0.2m/秒である少なくとも1つのヒーター中の速度を有し、ここでこの速度は、60℃1気圧および少なくとも1つのヒーター中に存在する原料ラインの最も小さい断面積に基づいて測定された原料の密度に基づいて計算される。本発明の目的のためにそうした高温において原料の速度を測定するのは非常に困難である場合があるので、本明細書中における速度は、これらの具体的測定条件に基づく。どんなに最も小さい直径または最も小さい断面積が実際のヒーターに存在していても、この最小の断面積は、本発明の目的のために本明細書中において速度を決定するのに使用される。多くのヒーターはヒーターの至る所において同じ直径を有するが、幾つかの直径または断面積がヒーター中に存在する場合には、この条件が提供される。速度は、最小の断面積に基づく。原料のヒーターを通る実際の速度は、通常、60℃、1気圧で測定された速度より速いことができる。
この方法において、カーボンブラック生成原料は、約120分未満(例えば、1秒〜119分、5秒〜115分、10秒〜110分、30秒〜100分、1分〜60分、5分〜30分、およびその同類のもの等の100分未満、80分未満、60分未満、40分未満、30分未満、20分未満、10分未満)のヒーター中での第1の原料の滞在時間を有することができる。
この方法は、(任意選択的に増量剤流体と予燃焼した)前加熱したカーボンブラック生成原料を、カーボンブラック反応器への少なくとも1つの原料導入点(例えば、少なくとも1つまたは2つまたは3つまたは4つの原料導入点)に供給することを含むことができ、前加熱したカーボンブラック生成原料は、約120分未満(例えば、1秒〜119分、5秒〜115分、10秒〜110分、30秒〜100分、1分〜60分、5分〜30分、およびその同類のもの等の100分未満、80分未満、60分未満、40分未満、30分未満、20分未満、10分未満)のヒーターから出てカーボンブラック反応器への導入点のちょうど前までで測定された第2の原料滞在時間を有する。組み合わせた第1の原料滞在時間および第2の原料滞在時間は、好ましくは、120分以下(例えば、1秒〜119分、5秒〜115分、10秒〜110分、30秒〜100分、1分〜60分、5分〜30分、およびその同類のもの等の100分未満、80分未満、60分未満、40分未満、30分未満、20分未満、10分未満)である。例えば、図を参照すると、第2の原料滞在時間は、例えば、原料が図2中のヒーター19または図3中のヒーター22を出てから、図2および図3中に導入点16として示される反応器への導入点までの時間であろう。第1の原料滞在時間および第2の原料滞在時間の組み合わせは、全原料滞在時間となるであろう。
選択肢として、ヒーターへの原料ラインがヒーターを通る供給ラインとほぼ同じ断面である場合、カーボンブラック生成原料は、ヒーターに入る所での第1の速度とほぼ同等以上(例えば、1%〜200%大きいまたは20%〜100%大きいおよびその同類のもの等の少なくとも1%大きい、少なくとも2%大きい、少なくとも3%大きい、少なくとも5%大きい、少なくとも7%大きい、少なくとも10%大きい、少なくとも100%大きい、少なくとも200%大きい、)であるヒーター中での速度を有することができる。
本発明の方法は、カーボンブラック生成原料を加圧することを含むことができる。カーボンブラック生成原料の前加熱が、少なくとも1つのヒーター中でまたは反応器にカーボンブラックを供給する前に蒸気膜の生成を避けるように、この方法は、加圧またはカーボンブラック生成原料のための圧力を使用することを含むことができる。本発明の方法は、カーボンブラック生成原料を前加熱する少なくとも1つのヒーターに入る前に、例えば、約10バール(bar)超の圧力を有するように、カーボンブラック生成原料を加圧することを含むことができる。この圧力は、10バール〜180バール以上、15バール〜150バール、20バール〜125バール、25バール〜100バール等の少なくとも15バール、少なくとも20バール、少なくとも30バール、少なくとも40バールであることができる。
本発明において、カーボンブラックの製造方法は、カーボンブラック反応器中に加熱されたガス流を導入することを含むことができる。この方法は、10バールより大きい第1の圧力において、ヒーターへ300℃未満または275℃未満(例えば、40℃〜274℃、50℃〜270℃、70℃〜250℃、60℃〜200℃、70℃〜150℃、およびその同類のもの)等の目標とされた前加熱原料温度未満の第1の温度を有するカーボンブラック生成原料を供給することをさらに含む。この圧力は、10バール〜180バール以上、15バール〜150バール、20バール〜125バール、25バール〜100バール等の少なくとも15バール、少なくとも20バール、少なくとも30バール、少なくとも40バールであることができる。
この方法は、前加熱したカーボンブラック生成原料を提供するために、ヒーター(例えば、少なくとも2つのヒーター、少なくとも3つのヒーター、およびその同類のもの、ここでヒーターは、同一または相互に異なることができる)中の少なくとも1種のカーボンブラック生成原料を、約300℃超(例えば、300℃〜850℃、または360℃〜800℃、400℃〜750℃、450℃〜700℃およびその同類のもの等の少なくとも350℃、少なくとも360℃、少なくとも400℃、少なくとも450℃、少なくとも500℃、)の第2の温度に前加熱することを含むことができ、ここで(a)カーボンブラック生成原料は、第1の圧力とほぼ同等またはそれより低い(例えば、1%〜75%低いまたは3%〜20%低いおよびその同類のもの等の少なくとも1%低い、少なくとも2%低い、少なくとも3%低い、少なくとも5%低い、少なくとも7%低い、少なくとも10%低い、少なくとも15%低い、少なくとも20%低い)少なくとも1つのヒーターにおける第2の圧力を有し、そして(b)カーボンブラック生成原料は、約120分未満(例えば、1秒〜119分、5秒〜115分、10秒〜110分、30秒〜100分、1分〜60分、5分〜30分、およびその同類のもの等の100分未満、80分未満、60分未満、40分未満、30分未満、20分未満、10分未満)のヒーターにおける第1の原料滞在時間を有する。
上記のように、本段落、上記、下記で記載される方法のいずれにおいても、少なくとも1種の増量剤流体は、任意の点(前加熱の前、前加熱の間、および/もしくは前加熱の後、ならびに/またはカーボンブラック反応器中への導入前および/もしくは導入後)において、前加熱したカーボンブラック生成原料と組み合わせるかまたは混合することができる。
この方法は、前加熱したカーボンブラック生成原料をカーボンブラック反応器への少なくとも1つの原料導入点に供給することを含むことができ、前加熱したカーボンブラック生成原料は、約120分未満(例えば、1秒〜119分、5秒〜115分、10秒〜110分、30秒〜100分、1分〜60分、5分〜30分、およびその同類のもの等の100分未満、80分未満、60分未満、40分未満、30分未満、20分未満、10分未満)の少なくとも1つのヒーターを出てからカーボンブラック反応器の導入点までの第2原料滞在時間を有することができ;そしてここで第1の原料滞在時間と第2の原料滞在時間との組み合わせは、120分以下(例えば、1秒〜119分、5秒〜115分、10秒〜110分、30秒〜100分、1分〜60分、5分〜30分、およびその同類のもの等の100分未満、80分未満、60分未満、40分未満、30分未満、20分未満、10分未満)である。
本発明は、カーボンブラック反応器中に加熱されたガス流を導入することを含むカーボンブラックの製造方法に関することができる。この方法は、10バールより大きい第1の圧力において、300℃未満または275℃未満(例えば、40℃〜274℃、50℃〜270℃、70℃〜250℃、60℃〜200℃、70℃〜150℃、およびその同類のもの)等の目標とされた前加熱原料温度未満である第1の温度を有する少なくとも1種のカーボンブラック生成原料を、少なくとも1つのヒーター(例えば、少なくとも2つのヒーター、少なくとも3つのヒーター、およびその同類のもの、ここでヒーターは、同一であるかまたは相互に相違することができる)に供給することをさらに含む。選択肢として、ヒーターに入る速度は、少なくとも約0.2m/秒(例えば、0.2m/秒〜2m/秒、0.4〜1.8m/秒およびその同類のもの等の少なくとも約0.4m/秒、少なくとも約0.6m/秒、少なくとも約0.8m/秒、少なくとも約1m/秒、少なくとも約1.1m/秒、少なくとも約1.6m/秒)の第1の速度であることができる。
この方法は、前加熱したカーボンブラック生成原料を供給するために、ヒーター中でカーボンブラック生成原料を、約300℃超(例えば、300℃〜850℃、または360℃〜800℃、400℃〜750℃、450℃〜700℃およびその同類のもの等の少なくとも350℃、少なくとも360℃、少なくとも400℃、少なくとも450℃、少なくとも500℃)の第2の温度に前加熱することを含み、ここで(a)カーボンブラック生成原料は、少なくとも0.2m/秒であるヒーター中での速度を有し、この速度は、60℃1気圧において測定された原料の密度および少なくとも1つのヒーター中に存在する原料ラインの最も小さい断面積に基づいて計算され、そして(b)少なくとも1種のカーボンブラック生成原料は、第1の圧力と同等またはそれより低い(例えば、1%〜25%低いまたは3%〜20%低いおよびその同類のもの等の少なくとも1%低い、少なくとも2%低い、少なくとも3%低い、少なくとも5%低い、少なくとも7%低い、少なくとも10%低い、少なくとも15%低い、少なくとも20%低い)ヒーター中における第2の圧力を有し、ここでこの圧力は、第1の圧力および第2の圧力(実際の運転を通して、断面積は同一または異なることができる)の間に原料が移動する同じ断面積の仮定に基づいて計算できる。この決定の様式は、必須ではないが、適切に圧力を比較するために使用できる。
この方法は、(任意選択的に増量剤流体とともに前燃焼した)前加熱したカーボンブラック生成原料を、カーボンブラック反応器への少なくとも1つの原料導入点に供給し、そしてカーボンブラック反応器への導入点を通して少なくとも前加熱したカーボンブラック生成原料と加熱されたガス流とを混合して、カーボンブラックがカーボンブラック反応器中で生成される反応流を生成させることを含むことができる。この方法は、反応流中のカーボンブラックをクエンチングすることを含むことができる。
本発明において、任意の方法のために、記載されたターゲット前加熱温度は、好ましくはカーボンブラック反応器中への導入の前の原料の平均温度である。原料の記載された前加熱温度は、カーボンブラック反応器に導入される前の原料の最大温度または原料の最小温度であることができる。
本発明において、いずれの方法でも、記載されたターゲット圧力は、好ましくは原料の平均圧力である。原料の記載された圧力は、原料の最大圧力または原料の最小圧力であることができる。
本発明において、いずれの方法でも、記載されたターゲット速度は、好ましくは原料の平均速度である。原料の記載された速度は、原料の最大速度または原料の最小速度であることができる。
前加熱は、任意の数の方法で生じることができ、そしてこれを達成する様式において制限がないことを意図する。前加熱は、少なくとも1つのヒーター(例えば、1つの、2つの、3つまたは4つ以上の)中で起こることができる。少なくとも1つのヒーターのための熱源は、1つまたは2つ以上のカーボンブラック反応器からの、電熱、プラズマ熱、排ガスからの熱、排ガス、燃料の燃焼からの熱、および/または他の工業の工程からの熱および/または他の形態の熱、および/またはそれらいずれかの組み合わせ等の任意の供給源であることができる。前加熱は、少なくとも1つのヒーターが反応器中への導入のために、原料をターゲット前加熱温度へ部分的にまたは完全に加熱するところで生じることができる。1つのヒーターは、前加熱を部分的にもしくは完全に達成することができ、または2つまたは3つ以上のヒーターは、並べてまたは他の配置で使用されて、前加熱(充分なまたは部分的な)前加熱を達成できる。部分的な前加熱が少なくとも1つのヒーターにより達成される場合、残りの前加熱は、究極的にターゲット前加熱温度を得るために、追加の熱源または第2の熱源またはさらにヒーターを伴うことによって達成される。
例えば、少なくとも1種のカーボンブラック生成原料の前加熱は、熱交換器を有する少なくとも1つのヒーター中でカーボンブラック生成原料を加熱することを含むことができ、またはこれによって達成されることができる。熱交換器は、約10kW/m超(約10kW/m〜約150kW/mおよびその同類のもの等の約10kW/m超または約20kW/m超または約30kW/m超または約40kW/m等の)の平均熱流束で運転できる。
選択肢として、少なくとも前加熱の一部分(または完全な前加熱)は、前加熱した原料または別のカーボンブラック反応器または両方を受けるカーボンブラック反応器によって生成された熱によって少なくとも部分的に(または完全に)提供される熱を有する少なくとも1つのヒーター中で生じる。少なくとも1つのヒーターは、前加熱した原料または異なるカーボンブラック反応器または両方を受ける少なくともカーボンブラック反応器の一部分と熱交換できる。例えば、少なくとも1つのヒーターは、カーボンブラック反応器中の反応流と、例えば、クエンチャーの下流で接触でき、ここでこの少なくとも1つのヒーターは、その第1の側(例えば、外側の壁)上で反応流によって加熱され、そしてその反対側(例えば、内側の壁)上でカーボンブラック生成原料と接触する壁を有する熱交換器を有することができる。選択肢として、この少なくとも1つのヒーターは、カーボンブラック反応器中の反応流と熱を交換する熱交換器を含むことができ、ここで熱交換器を通って流れる流動性を有する熱キャリアーは加熱され、そして熱キャリアーは、反応器の外部に位置する少なくとも1つのヒーターを通過し、そして熱キャリアーから熱をカーボンブラック生成原料に移送するように操作できる。この少なくとも1つのヒーターは、カーボンブラックを生じる原料を加熱するために、カーボンブラック反応器または異なるカーボンブラック反応器または両方からのカーボンブラック排ガス(例えば、排ガスからの熱または排ガスを燃焼することにより生成された熱)を少なくとも部分的に(または充分に)熱源とすることができる。この前加熱は、1つまたは2つ以上のプラズマヒーターまたは他のヒーターまたは熱源を使用することによって部分的にまたは充分に達成できる。
反応器中への加熱されたガス流の導入は、プラズマヒーター中でプラズマ加熱可能ガス流をプラズマ加熱して、加熱されたガス流の少なくとも一部分を提供することを含むことができる。
本発明において、非触媒の表面は、少なくとも1つのヒーターの壁および/または前加熱したカーボンブラック生成原料をカーボンブラック反応器に供給する少なくとも1つの原料供給ラインの内側の壁に接触するいくつかまたはすべてのカーボンブラック生成原料の上で使用できる。この表面は、炭化水素のクラッキング(例えば、熱クラッキング)または重合に対する非触媒であることができる。
本発明において、供給するステップは、カーボンブラック反応器に供給する少なくとも1つの原料供給ラインを通して、前加熱したカーボンブラック生成原料を供給することを含むかまたは供給することであることができ、そしてこの方法はさらに任意選択的に少なくとも1つのカーボンブラック生成原料供給ラインを通して炭素のための酸化剤であることができるパージガスを周期的に供給することを含むことができる。原料を前加熱する少なくとも1つのヒーターから出るこの原料供給ラインは、(例えば、より小さいまたはより大きい断面積を有することができる)少なくとも1つのヒーター中に原料を供給する供給ラインと同じであるかまたは異なる断面積(例えば、直径)を有することができる。
本発明において、この供給することは、カーボンブラック反応器に供給する少なくとも1つの原料供給ラインを通して、前加熱したカーボンブラック生成原料を供給することを含むことができ、そしてこの方法は、前加熱したカーボンブラック生成原料を、カーボンブラック生成原料の少なくとも部分的な(または全部の)フラッシング(例えば、圧力を低下させることにより達成される、例えば、原料蒸発)を伴ってカーボンブラック反応器中に注入することを含むことができる。
上記の様に、原料は、本汚染制御アプローチを使用して、約300℃超の温度に、または500℃を超える他の温度に加熱されることができる。本発明を進めることにより、原料温度は、例えば、少なくとも310℃、少なくとも350℃、少なくとも375℃、少なくとも400℃、少なくとも425℃、少なくとも約450℃、または少なくとも約500℃、または少なくとも約550℃、または少なくとも約600℃、または少なくとも約650℃、または少なくとも約700℃、または少なくとも約750℃、または少なくとも約800℃、少なくとも850℃、または約305℃〜約850℃、または約350℃〜約850℃、または約450℃〜約750℃、または約450℃〜約700℃、または約500℃〜約750℃、または約500℃〜約700℃であることができる。この原料温度は、原料を前加熱するのに使用されるヒーターを出たちょうど後および/またはカーボンブラック反応器中に導入されるちょうど前のカーボンブラックを生成する原料の温度である。この点に関して原料温度は、約300℃を超える値に昇温された点から原料が反応器中に導入される供給ラインの放出終端への原料供給ラインに沿って1つまたは2つ以上の点で測定されるかまたは感知されることができる。この原料供給ラインは、原料温度が約300℃を超える値に昇温された点およびその後ならびに原料ヒーターから反応器に伸びるさらなる供給ライン部分内での輸送の前の、原料ヒーター内のチューブの任意の長さを含む。選択肢として、前加熱した原料温度は、301℃以上の前加熱した原料供給ラインでの絶対最小値を有することができ、および/または選択肢として、前加熱した原料供給ライン中での温度の最大の変動性は、原料供給ラインに沿ったすべての点を考慮すると、例えば、±20%、または±10%、または±5%、または±2.5%、または±1%、または±0.5%であることができる。これらの示された原料温度は、本明細書中に記載された種々の汚染制御工程変数と組み合わせて証できる。
記載された原料速度を使用した汚染制御は、少なくとも部分的に、この速度でのヒーターへのおよび/または原料を前加熱するヒーターを通しておよび/または反応器への原料供給ラインを通して原料を供給することを含むことができる。この速度は、例えば、少なくとも約0.2m/秒、または少なくとも約0.5m/秒、または少なくとも約1m/秒、または少なくとも約1.6m/秒、または少なくとも約2m/秒、または少なくとも約3m/秒、または約0.2m/秒〜約10m/秒、または約1m/秒〜約7m/秒、または約1.5m/秒〜3m/秒、または約2m/秒〜約6m/秒、または約3m/秒〜約5m/秒であることができる。原料速度は、パイプまたは他の供給ライン構造の縦軸に対する直線速度である。原料速度(第1の速度)は、原料を前加熱するヒーター中に導入される点において測定される。ヒーターを通るおよび/またはヒーターから出た後の原料の速度は、第1の速度と同じであるかまたは異なることができ、そして例えば第1の速度より(例えば、1%〜300%大きいまたは50%〜200%大きいおよびその同類のもの等の少なくとも1%大きい、少なくとも2%大きい、少なくとも3%大きい、少なくとも5%大きい、少なくとも7%大きい、少なくとも10%大きい、少なくとも100%大きい、少なくとも200%大きい)ことができる。この速度は測定されるかまたは60℃、1気圧で測定された原料密度に基づいて、および測定される原料ライン中に存在する最も小さい断面積に基づいて計算される。この原料供給ラインは、原料の温度が約300℃を超える値に昇温された、および/または昇温された後、ならびに原料ヒーターから反応器へ伸びる追加の供給ライン部分中での輸送の前の、原料ヒーター内での管の任意の長さを含むことができる。例えば、原料速度は、0.2m/秒以上の原料供給ライン中での絶対最小値を有することができ、および/または選択肢として、原料供給ライン中の原料速度の最大の変動性は、原料供給ラインに沿ったすべての点を考慮すると、例えば、±20%、または±10%、または±5%、または±1%、または±0.5%であることができる。
原料加圧を使用した汚染制御は、少なくとも部分的に、カーボンブラック生成原料を、例えば、約10バール超、または約20バール超、または約30バール超、または約40バール超、または約50バール超、または約10〜約180バール、または約20〜約180バール、または約40〜約180バール、または約50〜約180バール以上の圧力に加圧することを含むことができる。本明細書中における原料圧力は、絶対圧力として与えられる。この圧力(第1の圧力)は、前加熱するためにヒーター中に導入される前の点において測定された圧力である。原料を前加熱するヒーターを通り、そして/またはその後の反応器への導入点への圧力は、第1の圧力と同じであるかまたは異なることができ、例えば、第1の圧力より(例えば、1%〜25%低いまたは3%〜20%低いおよびその同類のもの等の少なくとも1%低い、少なくとも2%低い、少なくとも3%低い、少なくとも5%低い、少なくとも7%低い、少なくとも10%低い、少なくとも15%低い、少なくとも20%低い)低い。ゲージ圧力測定は、本明細書中に示された範囲と比較するために知られた様式で絶対値に調整されることが好ましい。この原料圧力は、原料温度が約300℃を超える値に昇温される点から原料が反応器に導入される供給ラインの放出終端への原料供給ラインに沿った1つまたは2つ以上の点で測定されるかまたは感知されることができる。この原料供給ラインは、原料温度が約300℃を超える値に昇温される点およびその後、ならびに原料ヒーターから反応器へ伸びる追加の供給ライン部分中での輸送の前の、原料ヒーター内のチューブの任意の長さを含むことができる。この圧力は、汚染制御のための原料温度の傾向と直接一致する。例えば、10バールの原料圧力は、300℃の原料温度での汚染を制御するのに充分であることができ、一方20バール以上等の10バール超の増加した圧力は、原料温度が500℃に上昇して、他のことが同じである場合、同じレベルの汚染制御を供給するのにさらに有用であることができる。
短い全原料滞在時間を使用する汚染制御を使用できる。全原料滞在時間は、前加熱したカーボンブラック生成原料が反応器に導入される前に消費する時間を含む前加熱のための少なくとも1つのヒーター中で消費される時間の合計であることができる。全滞在時間は、例えば、約120分未満、または約90分未満、または約60分未満、または約45分未満、または約30分未満、または15分未満、または10分未満、または5分未満、または4分未満、または3分未満、または2分未満、または1分未満、または30秒未満、または15秒未満、または約1/60分〜約120分、または約0.5分〜約120分、または約1分〜約90分、または約2分〜約60分、または約3分〜約45分、または約4分〜約30分、または5〜30分、または5〜40分、または10〜30分、または約5分〜約15分であることができる。滞在時間は、平均値または最大値または最小値であることができる。約300℃を超える値に昇温された点から原料が反応器中に導入される点までの原料滞在時間を決定できる。滞在時間は、原料温度と逆の傾向を示すことができる。例えば、約120分までの原料滞在時間は、310℃の原料温度において汚染問題なしで許容でき、一方、原料温度が500℃に増加し、ほかのことが同じである場合、滞在時間は、好ましくは120分未満に減少して同じレベルの汚染制御を提供できる。
例えば、原料ヒーター中での原料の前加熱の間の汚染制御は、例えば、約10kW/m超、または約20kW/m超、または約30kW/m超、または約50kW/m超、または約100kW/m超、または約10kW/m〜約150kW/m(以上)、または約20〜約150kW/m、または約30〜約100kW/m、または約40〜約75kW/m、または約50〜約70kW/mの平均熱流束におけるヒーター運転の使用を含むことができる。より高い熱流束は、カーボンブラック生成原料中においてより速く加熱することとなり、そして/または目標とされる前加熱温度に到達するのにより短い時間が必要とされることからヒーター中でのより短い滞在時間を可能にするので、より高い熱流束における運転は、汚染制御制御手段として見ることができる。
原料供給ラインの原料が接触する内側の壁上での炭化水素のクラッキング(例えば、熱クラッキング)および/または重合に対する非触媒表面を使用した汚染制御は、少なくとも部分的に、例えば、セラミックライニング(例えば、シリカ、アルミナ、酸化クロム)等の1つまたは2つ以上の層の保護ライニングを含むことができる。
原料供給ラインを通してパージガスの周期的なオンライン供給を使用した汚染制御は、炭素のための酸化剤(例えば、CO、酸素、蒸気、蒸気および空気混合物)を、アクセス可能な点または原料ラインに沿った点において、原料供給ライン中に注入することを含むことができる。パージガスは、任意の液体原料ポンプ手段の下流に、150℃以上または300℃超の温度の温度で導入されることができる。パージラインを通る蒸気速度は、例えば、少なくとも約6m/秒であることができる。パージが直ちに反応器中にすべての原料を吹き込むように、原料のなんらかのデッドレッグ(deadleg)は除去されることができる。300℃超の工程温度に曝されるすべての供給ラインが処理されることをさらに確かにするように、パージガスは原料ヒーターの上流に導入されることができる。
上記のように、原料ラインからのコークス除去による汚染制御は、例えば、破砕することまたは機械的にこすり落とすことを含むことができる。破砕することは、例えば、パイプのサイズが冷却の間に収縮するにつれて、パイプの内側上に堆積されたコークスの少なくともいくらかが薄片になってはげるかまたはさもなければ、内側パイプ壁から自由にとれるように、コークスで被覆されたオンラインパイプを冷却することを含むことができる。ゆるんだコークスは、パイプから外に流し出されることができ、そしてその破砕を受けたパイプは再度使用される準備ができる。破砕する間に、原料は、代わりのオンライン供給ラインまたは装置上に提供された反応器への供給ラインを通ってバルブを使用するなどで、破砕を受けるパイプから迂回されることができる。いったんクリーニングされると、この破砕されたパイプは、再度の使用のための準部ができる。原料パイプから出た堆積されたコークスをクリーニングする別の方法は、パイプを通して機械的にスクレーパーを動かしてパイプの内側からコークスを機械的に除去することを含むことができる。機械的にこすり落とす間に、代わりのオンライン供給ラインまたは装置上に供給される反応器への供給ラインを通して、バルブを使用することなどで、原料は迂回されることができ、パイプがクリーニングのためにラインから外される時間の間、一時的に運転休止となる。破砕することおよび/または機械的にこすり落とすことは、使用される場合、原料供給ライン上に周期的に行うことができる。
図1を参照すると、5区間、第1燃焼区間10、遷移区間13、第1反応区間31、スロート区間33、およびクエンチプローブ41がカーボンブラック生成反応を停止するために置かれる第2反応区間35からなる炉1が示されている。
燃焼区間10は、上流壁6および側壁4によって規定され、そして遷移区間13の始まりである点12で終了する。そこを通って燃料が燃焼区間10中に導入される導管8が壁6を通して挿入されている。そこを通って酸化剤が燃焼区間10中に導入される導管5が側壁4を通して挿入されている。燃焼区間10内に含まれているのは、壁6中のオリフィス7を通して燃焼区間10中に挿入されるパイプ3に取り付けられた炎ホルダー11である。燃焼区間10の下流でかつ接続されているのは、点12において開始しかつ点14において終了する壁17によって規定された遷移区間13である。壁17の周りの外周に位置するのは、そこを通して流体原料混合物87が遷移区間13中に注入されることができる複数の実質的に放射状に配向されている、オリフィス21(または噴流ノズル21)である。図1はまた、原料83と混合されて、1つまたは2つ以上のオリフィス21(または噴流ノズル21)を通して導入(例えば、注入される)前に流体原料混合物87を生成する増量剤流体85を示す。
遷移区間13の下流でかつ接続されているのは、壁37によって規定された第1反応区間31である。区間31は、所望の反応条件によって可変の長さおよび幅を有することができる。第1反応区間31の内部断面積は、遷移区間13の内部断面積より大きいことができる。好ましくは、第1反応区間の内部断面積の、遷移区間の内部断面積に対する比は、1.1〜4.0である。そこで壁37は、炉1の中心線に対して45°の角度で収束し、そして点32で壁38の中に入る。壁38は、スロート区間33を画定する。スロート区間33の内部断面積は、遷移区間13の内部断面積より小さい。好ましくは、スロート区間33の内部断面積の、遷移区間13の内部断面積に対する比は、約0.25〜0.9である。壁38の下流終端34は、壁39の中に入る。壁39は、炉1の中心線に対して30°の角度で発散し、そして第2反応区間35を画定する。第2反応区間35の内部断面積は、スロート区間33の内部断面積より大きい。好ましくは、第2反応区間35の内部断面積の、遷移区間13の内部断面積に対する比は、約1.1〜16.0である。壁39を通って第2反応区間35に入るのは、カーボンブラック生成反応を終了させるために、水等のクエンチ媒体が注入されることができる配置されたクエンチプローブ41である。
図2〜5に示すように、少なくとも1種の増量剤流体85は、遷移区間12中における等の反応器2中へのその導入の前に、カーボンブラック生成原料15と混合されて流体原料混合物17を生成する。図2に示すように、カーボンブラック生成原料15は、増量剤流体85と混合される前に、約300℃超の温度に前加熱され、そして次に流体原料混合物17として反応器2中に導入される。前加熱したカーボンブラック生成原料は、反応器2への少なくとも1つの原料導入点16への少なくとも1つの流体原料混合物供給ライン17中に供給されて、カーボンブラックが反応器中で生成される生成反応流のための加熱されたガス流と原料は混合する。反応流中のカーボンブラックは、1つまたは2つ以上の区間中でクエンチされることができる。例えば、クエンチ区間14のクエンチ場所18において、クエンチング流体が注入され、これは、水を含むことができ、そして完全にまたは本質的に完全にカーボンブラック生成原料の熱分解を停止するのに使用でき、または熱分解を停止することなく原料を部分的にのみ冷却し、その後カーボンブラック生成原料の熱分解を停止するのに使用される第2クエンチ(図示されていない)が続く。
図2中にまた示されているように、原料ヒーターは、原料が少なくとも1つの原料供給ラインに供給される前に、原料がその第1の側上で反応流によって加熱されかつその反対の側上で接触している、公知の熱交換器の設計において使用されるなどのヒーター壁(図示されていない)を有することができる熱交換器19(HXR)を含むことができる。上記のように、原料は、約300℃超の温度に熱交換器中で加熱される。クエンチャーの下流に並べられて示されているが、原料熱交換器は、ヒーターが反応器内でより高い前クエンチ温度を許容できかつこの温度で運転できる構造を有するという前提で、反応流中のクエンチャーの上流に位置することができる。原料ヒーターは、例えば、コイルまたは管が内側に収容されておよび/または加熱された壁または反応器の壁に対しかつ接触して収容されて、約300℃超の温度に原料を加熱するように、反応器の少なくとも一部分と物理的に接触して並べられることができる。図2中に示されていないが、熱交換器は、任意選択的に、原料を中間温度(例えば、250℃超または50℃〜350℃、または目標前加熱温度未満の他の温度)に加熱することができ、または300℃超の前加熱温度を得るのに使用されることができ、そして次にさらに反応器への熱交換器または外部ヒーターもしくは内部ヒーターは、最終の前加熱温度に加熱するのに使用できる。
反応器内の反応流は、例えば、約600℃〜約2000℃、または約800℃〜約1800℃、または約1000℃〜約1500℃、または炉反応器中で生成される極端な発熱反応を反映する他の高温のクエンチにおける温度を有することができる。本発明は、原料供給ライン中で汚染問題を生じることなく反応器中での反応により生成された高発熱性の熱を用いて原料熱交換を提供できる。したがって本発明は、遙かにより低い原料温度で運転される従来のカーボンブラック製造と比較して、エネルギー回収を改善しかつ原料コスト節約することを実現可能にする。
図2中にまた示されるように、少なくとも1つのポンプ20は、300℃を超える値に原料温度を上昇させるのに使用される原料ヒーター19の上流で原料ライン上にインラインで設置されることができる。ポンプは、原料ヒーター中に入る前に原料を加圧するのに使用できる。そのような様式で、そうでなければ、原料供給ライン中の汚染問題が加圧または他の示された汚染制御アプローチがないと、生じる場合があるであろう原料温度が上昇した値に高まる場合に、原料は既に加圧されていることができる。原料は、通常、例えば、熱交換器の設計および運転の様式により通常の運転条件(例えば、0〜約20バールの圧力低下)下での原料ヒーターを通過する間の圧力低下を経験するであろうので、汚染制御手段として原料に適用される任意の加圧は、特に前もって目標とされた範囲の値に原料圧力維持するのが必要な場合、原料熱交換器中で生じることができるかまたは生じると予期されることができるなんらかの圧力低下、ならびに反応器へ前加熱した原料を輸送するのに使用される供給ラインパイプまたは他の導管中で起こるかまたは起こることが予期できるなんらかの他の圧力低下を補うことが好ましい。単一のみの原料供給ラインおよび反応器上の原料注入点は、図2中、および本明細書中の他の図中に、具体的な説明を簡素化するために、具体的に説明されているが、示された汚染制御がまた適用できる複数の原料供給ラインおよび反応器上の注入点を使用できることが理解される。
高温燃焼ガスとカーボンブラック生成原料との混合物がクエンチされた後で、冷却されたガスは、下流のカーボンブラックが回収される任意の従来の冷却および分離工程中に通される。ガス流からのカーボンブラックの分離は、集塵装置、サイクロン分離器またはバグフィルター等の従来の機器によって容易に達成できる。最終のカーボンブラック製品を生成する反応への完全なクエンチングに関して、カーボンブラック生成原料の導入より下流の反応をクエンチしかつ当業者に知られた任意の従来工程を使用できる。例えば、化学反応を停止させる水または他の好適な流体であることができるクエンチング流体を注入することができる。
図3は、本発明の方法中で使用されてカーボンブラックを生成できる別のタイプのファーネスカーボンブラック反応器の一部分を示し、ここで前加熱の少なくとも一部分が、反応器中での熱交換器21と反応流との接触を含み、この反応器では、熱交換器を通って流れる蒸気または窒素等の流動性を有する熱媒体またはキャリアー28が、反応器中で加熱され、そして加熱された蒸気(例えば、過熱された蒸気)が次に熱交換器および反応器からでて、そして反応器の外側に位置する別個の原料ヒーター25を通るパイプを通って、370℃以上等の約300℃超の温度に原料を加熱する原料ヒーター中で原料と熱交換するように運転可能である。
図4は、本発明の方法で使用されることができ、カーボンブラックを生成することができる、別のタイプのファーネスカーボンブラック反応器の一部分を示し、ここで前加熱の少なくとも一部分は、原料ヒーター23と(反応器を出て約300℃超の温度に(または目標温度に少なくとも部分的へ)に原料ヒーター中の原料を加熱する)排ガスとを接触させることを含む。
図5は、加熱されたガス流がプラズマヒーター25を使用して少なくとも部分的にまたは完全に加熱された少なくとも部分的にまたは完全に加熱されたガス24をさらに含む、本発明の方法において使用できる、別のタイプのファーネスカーボンブラック反応器を示す。例えば、当業者に知られた方法によりガスのプラズマ加熱を達成できる。例えば、米国特許第5、486、674号明細書(参照によりその開示をすべて本明細書中に取り込む)に示されるようなプラズマトーチを使用でき、そして米国特許第4、101、639号明細書および米国特許第3、288、696号明細書(参照によりその開示をすべて本明細書中に取り込む)中に示されたプラズマ加熱を参照できる。
図5中に示されているように、原料は、反応器中の熱交換器26中で反応流と熱交換した熱媒体(例えば、蒸気)によって間接的に加熱されることができるか、または、代わりに、原料は、ハッチングした線によって示されるように反応器中の熱交換器26中で直接加熱されることができる。
図7に示すように、原料(FS)は、環帯を有する配管設計を使用して、増量剤流体と別々に導入されることができる。図7および図8中の「第1の炎」は、燃焼流への参照である。図8は、カーボンブラック原料(FS)は、配管が並列である設計において増量剤流体と別々に導入される設計を示す。
本発明のこれらの種々工程において、反応器の中または外側において原料を前加熱するのに使用される熱交換器設計は、シェルおよび管、シェルおよびコイル、プレートおよびフレーム、およびその同類のもの等の任意の従来の熱交換器設計を有することができる。熱交換器がインラインのコイル設定を有する場合、例えば、インラインコイルが腐食/浸食問題を防ぐために、スケジュールパイプ80およびエルボーを使用できる。また、インラインコイル配管を組み立てるのにチューブ間の一定ピッチを使用でき、そしてコイルは、排煙ヘッダーの全断面図を使用できる。インラインコイルのための熱移送係数は、異なるグレードおよび異なるプラントで著しく変わる場合がある。
また、記載された工程スキームおよび方法のための原料のいずれかは、通常従来のカーボンブラックを製造するのに使用される追加の材料または組成物を含むことができる。本発明の方法は、周期表の少なくとも1つのIA族および/またはIIA族元素(またはそれらのイオン)であるかまたはこれらを含む、少なくとも1種の物質を導入することをさらに含むことができる。少なくとも1つIA族および/またはIIA族元素(またはそれらのイオン)を含む物質は、少なくとも1種のアルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む。例は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、またはラジウム、またはそれらの組み合わせを含む。これらの成分の1つまたは2つ以上の任意の混合物は、その物質中に存在できる。この物質は、固体、溶液、分散体、ガス、またはそれらいずれかの組み合わせであることができる。IA族および/またはIIA族金属(またはそれらのイオン)と同じかまたは異なる1超の物質を使用できる。複数の物質が使用される場合、これらの物質は、共に、別々に、連続して、または異なる反応場所中に加えられることができる。本発明の目的のために、物質は、金属自体(または金属イオン)、これらの元素の1種または2種以上を含む塩およびその同類のものを含むこれらの元素の1種または2種以上を含む化合物であることができる。物質は、金属または金属イオンを進行中の反応中に導入して、カーボンブラック製品を生成することができる。本発明の目的のために、IA族および/またはIIA族金属(またはそれらのイオン)の少なくとも1種を含む物質は、使用される場合は、完全なクエンチングの前に反応器中の任意の点において導入されることができる。例えば、物質は、第1の反応ステージ中でカーボンブラック生成原料の導入の前;第1の反応ステージ中でカーボンブラック生成原料の導入の間;第1の反応ステージ中でカーボンブラック生成原料の導入の後;カーボンブラック生成原料の導入の前、間または直後;または第2のカーボンブラック生成原料の導入後であるが完全なクエンチングの前である任意のステップを含む完全なクエンチングの前の任意の点において加えられることができる。物質の導入の1超の点を使用できる。
さらに、本発明において、上記のように、本発明は、カーボンブラックの少なくとも1種の粒子特性を制御するための方法に関する。この方法は、(反応器に入る前および/または後に)少なくとも1種の増量剤流体と、少なくとも1種のカーボンブラック原料とを混合して、流体原料混合物を生成することを含む。この方法は、さらにカーボンブラック反応器中に流体原料混合物を供給すること、または増量剤流体と原料とを反応器中に別々に供給することを含むことができる。この流体原料混合物の供給は、1つまたは2つ以上の噴流の形態であることができる。この方法は、少なくとも1種の粒子特性を制御するために流体原料混合物中に存在する増量剤流体の量を制御することを含む。「増量剤流体」、「カーボンブラック原料」、および「流体原料混合物」への参照は、上記で規定されかつ説明された用語と同じ意味を有する。
少なくとも1種の粒子特性の一例が、色合いである。この粒子特性は、表面積特性または構造特性であることができる。
本発明は、本発明の例示であることを意図する、以下の例によってさらに明確にされるであろう。
例1
本発明の1つの例では、天然ガス炎からの高温ガスの(200m/秒超の)高速流が図1に示されたような、カーボンブラック反応器の遷移区間(D=135mm)中に、0.8の等量比で、燃焼して入った。デカント原料を3.33の全体的等量比で4つの注入器を使用してこの遷移中に注入した。原料注入器は、それぞれ、0.76mmのオリフィス、それに続く76mm長および直径6.5mmの膨張区間を有した。原料を注入器中に入る前に約500℃に前加熱した。0wt%〜20wt%(下記の表を参照のこと)の流量で原料の増量剤流体がオリフィスのすぐ下流に流れるにつれて、この遷移に入る前に原料と混合されるような様式で、窒素を加えた。
遷移区間中への流体原料噴流の貫通を、反応器中の観察ポートにより視覚的に観察した。増量剤流体なしで、原料噴流のみが、〜25%の遷移直径(すなわち、約34mmの噴流貫通)に等しい深さに高温ガスの高速流のクロスフローを貫通した。増量剤流体が原料に加えられるにつれて、反対の流体原料噴流が遷移の中心(すなわち、約68mmの噴流貫通)に接触するまで、流体原料噴流貫通は、連続的に増加した。これは、注入された原料の質量基準で、20wt%の窒素流で生じることが観察された。さらに、カーボンブラックの色合い値をASTM D3265法によって測定し、そしてさらなる窒素が流体原料混合物中の原料に加えられるにつれて、所与のカーボンブラック表面積での増加が見出された。下記の表は、窒素流量と共にどのように色合いおよび噴流貫通が変化したかを示す。
Figure 2016512276
例2
例1におけるのと同じ反応器を使用して、本発明の第2の例において、環帯中の増量剤流体と原料とが遷移に入る前に混合しないように、原料噴流の周りの(図7に示すような)環帯中に窒素を加えた。増量剤流体は、原料噴流のモーメントを増加させ、それによって流体原料の噴流貫通を増加するように、原料の近傍にあった。例1と同じ反応器条件を使用し、そして注入された原料の質量を基準として、原料流れの0wt%〜20wt%の流量で窒素を環帯中に加えた。前の例におけるように、原料噴流貫通は、環帯中に流量を有さない遷移直径の〜25%のみであった。増量剤流体で増加した噴流貫通は、注入された原料の質量基準で、20wt%の流れで遷移直径の〜40%まで環帯中に流れた。このように増量剤流体を加えることは、流体原料の噴流貫通を増加させるが、前の例ほど効果的でない。色合いは、環帯中の窒素の添加と共にいくらかまた増加した。
Figure 2016512276
本発明は、任意の順番および/または任意の組み合わせで、以下の形態/態様/特徴を含む:
1.カーボンブラック反応器中に加熱されたガス流を導入することと、
該カーボンブラック反応器への少なくとも1つの原料導入点に垂直なまたは実質的に垂直な方向において、少なくとも1種の増量剤流体が少なくとも1種のカーボンブラック原料のモーメントを増加させるように、少なくとも1種の増量剤流体と、少なくとも1種のカーボンブラック原料とを混合して、流体原料混合物を生成することと、
該流体原料混合物を該カーボンブラック反応器への該少なくとも1つの原料導入点に供給することと、
該カーボンブラック反応器への該少なくとも1つの導入点を通して、少なくとも該流体原料混合物と加熱されたガス流とを混合して、カーボンブラックが該カーボンブラック反応器中で生成される反応流を生成することと、
反応流中の該カーボンブラックを回収することと。
を含む、カーボンブラックの製造方法。
2.該増量剤流体が、該カーボンブラック原料に化学的に不活性である、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
3.該増量剤流体が、該カーボンブラック原料中に一様に分配されている、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
4.該流体原料混合物の供給が1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、そして該流体原料混合物の1つまたは2つ以上の噴流が、加熱されたガス流の内部部分中に該カーボンブラック原料を進ませるのに充分な増量剤流体を含む、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
5.該増量剤流体が、少なくとも1種の不活性ガスである、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
6.該増量剤流体が、蒸気、水、空気、二酸化炭素、天然ガス、一酸化炭素、水素、カーボンブラック排ガス、窒素、またはそれらいずれかの組み合わせである、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
7.該増量剤流体が、窒素である、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
8.該増量剤流体が、該カーボンブラック原料中に貫通して該流体原料混合物を生成するのに充分な圧力で、該カーボンブラック原料中に導入される、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
9.該増量剤流体が、約1ポンド/インチ〜約350ポンド/インチの圧力で該カーボンブラック原料中に導入されて、該流体原料混合物を生成する、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
10.該カーボンブラック原料が、該増量剤流体と混合される前に、噴霧される、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
11.該カーボンブラック原料と混合される該増量剤流体の量が、連続的なカーボンブラック製造の間に調節できる、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
12.該流体原料混合物の供給が1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、そして該加熱されたガス流中への該流体原料混合物の噴流貫通が、連続的なカーボンブラック製造の間に該流体原料混合物の該増量剤流体の含有量を変えることによって調整される、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
13.該増量剤流体が該カーボンブラック原料中で少なくとも部分的に分配されている、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
14.該増量剤流体が、該カーボンブラック原料の質量に基づいて、約0.1wt%〜約400wt%の量で該流体原料混合物中に存在する、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
15.該増量剤流体と混合する前に、該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
16.該増量剤流体と混合する前に、約300℃超の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
17.該増量剤流体と混合する前に、約360℃〜約850℃の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
18.該増量剤流体と混合する前に、約300℃〜約850℃の第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該第1の温度より高い第2の温度に該流体原料混合物を加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
19.該増量剤流体と混合する前に、約400℃〜約600℃の第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該流体原料混合物を該第1の温度より少なくとも50℃高い第2の温度に加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
20.該増量剤流体と混合する前に、約400℃〜約600℃の第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該第1の温度より少なくとも100℃高い第2の温度に該流体原料混合物を加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
21.該増量剤流体と混合する前に、該カーボンブラック原料を第1の温度に加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該第1の温度より高くかつ約950℃までの第2の温度に該流体原料混合物を加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
22.増量剤流体の調整が、該流体原料混合物の該1つまたは2つ以上の噴流のチョーク流速もしくは臨界速度または両方を制御するようになっており、それによって該加熱されたガス流中への該流体原料混合物の貫通を変える、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
23.少なくとも1種の増量剤流体と、少なくとも1種のカーボンブラック原料とを混合して、流体原料混合物を生成することと、カーボンブラック反応器中に該流体原料混合物を供給することとを含み、そして該流体原料混合物の供給が1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、そして該流体原料混合物中に存在する増量剤流体の量を制御して、該少なくとも1種の粒子特性を制御する、カーボンブラックの少なくとも1種の粒子特性を制御するための方法。
24.該少なくとも1種の粒子特性が、色合いである、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
25.該増量剤流体が、該カーボンブラック原料に化学的に不活性である、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
26.該増量剤流体が、該カーボンブラック原料中に一様に分配されている、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
27.該流体原料混合物の供給が1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、そして該流体原料混合物の1つまたは2つ以上の噴流が、加熱されたガス流の内部部分中に該カーボンブラック原料を進ませるのに充分な増量剤流体を含む、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
28.該増量剤流体が、少なくとも1種の不活性ガスである、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
29.該増量剤流体が、蒸気、水、空気、二酸化炭素、天然ガス、一酸化炭素、水素、カーボンブラック排ガス、窒素、またはそれらいずれかの組み合わせである、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
30.該増量剤流体が、窒素である、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
31.該増量剤流体が、該カーボンブラック原料中に貫通して該流体原料混合物を生成するのに充分な圧力で、該カーボンブラック原料中に導入される、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
32.該増量剤流体が、約1ポンド/インチ〜約350ポンド/インチの圧力で該カーボンブラック原料中に導入されて、該流体原料混合物を生成する、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
33.該カーボンブラック原料と混合される該増量剤流体の量が、該方法がカーボンブラックを生成する間に調節できる、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
34.該カーボンブラック原料と混合される該増量剤流体の量が、連続的なカーボンブラック製造の間に調節できる、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
35.該流体原料混合物の供給が1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、および該加熱されたガス流中への該流体原料混合物の噴流貫通が、連続的なカーボンブラック製造の間に該流体原料混合物の該増量剤流体の含有量を変えることによって調整される、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
36.該増量剤流体が、該カーボンブラック原料の質量に基づいて、約0.1wt%〜約400wt%の量で該流体原料混合物中に存在する、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
37.該増量剤流体が、該カーボンブラック原料の質量に基づいて、約0.1wt%〜約50wt%の量で該流体原料混合物中に存在する、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
38.該増量剤流体と混合する前に、該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
39.該増量剤流体と混合する前に、約300℃超の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
40.該増量剤流体と混合する前に、約360℃〜約850℃の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
41.該増量剤流体と混合する前に、約300℃〜約850℃の第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該流体原料混合物を該第1の温度より高い第2の温度に加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
42.該増量剤流体と混合する前に、約400℃〜約600℃の第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該流体原料混合物を該第1の温度より少なくとも50℃高い第2の温度に加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
43.該増量剤流体と混合する前に、約400℃〜約600℃の第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該流体原料混合物を該第1の温度より少なくとも100℃高い第2の温度に加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
44.該増量剤流体と混合する前に、第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該流体原料混合物を該第1の温度より高くかつ約950℃までの第2の温度に加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
45.該噴流貫通が、該流体原料混合物の該1つまたは2つ以上の噴流のチョーク流速もしくは臨界速度または両方に影響する該増量剤流体によって調整される、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
46.カーボンブラック反応器中に加熱されたガス流を導入することと、
該カーボンブラック反応器への少なくとも1つの原料導入点に少なくとも1種のカーボンブラック原料を供給することと、
該カーボンブラック反応器への少なくとも1つの導入点に少なくとも1種の増量剤流体を供給することであって、該カーボンブラック原料が該加熱されたガス流に影響を与えるにつれて、該少なくとも1種の増量剤流体が該少なくとも1種のカーボンブラック原料のモーメントを増加させるように、該増量剤流体のための該少なくとも1つの導入点が位置していることと、
該少なくとも1種のカーボンブラック原料および該少なくとも1種の増量剤流体と、該加熱されたガス流とを混合させてカーボンブラックが該カーボンブラック反応器中で生成される反応流を生成することと、
反応流中の該カーボンブラックを回収することと、
を含む、カーボンブラックの製造方法。
47.該増量剤流体が、該カーボンブラック原料に不活性である、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
48.該増量剤流体が、該カーボンブラック原料中に分配されている、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
49.該カーボンブラック原料を供給することおよび該増量剤流体を供給することが1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、それぞれの噴流が該増量剤流体を導入するシアルス(shealth)環帯を有する中央の中空の先端を有する、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
50.該カーボンブラック原料を供給することおよび該増量剤流体を供給することが相互に隣接した1対の1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、それぞれの対中の1つの噴流が該カーボンブラック原料を供給し、そしてそれぞれの対中のもう一方の噴流が該増量剤流体を供給する、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
51.該増量剤流体が、該カーボンブラック原料中に貫通するのに充分な圧力で導入される、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
52.該少なくとも1つの導入点に供給される前に該カーボンブラック原料を約300℃超の温度に加熱することをさらに含む、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
53.該少なくとも1つの導入点に供給される前に、該カーボンブラック原料を約360℃〜約850℃の温度に加熱することをさらに含む、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
54.カーボンブラック反応器中に、a)少なくとも1種の増量剤流体と、a)に隣接したb)少なくとも1種のカーボンブラック原料とを別々に供給すること、そして該a)およびb)の供給が1つまたは2つ以上の噴流の形態であること、および増量剤流体の量を制御して該少なくとも1種の粒子特性を制御することを含む、カーボンブラックの少なくとも1種の粒子特性を制御するための方法。
55.該少なくとも1種の粒子特性が、色合いである、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
56.該カーボンブラック原料と混合する前に、第1の温度に該増量剤流体を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
57.該増量剤流体と混合する前に、第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱すること、そして該カーボンブラック原料と混合する前に、該増量剤流体を第2の温度に加熱すること、そして次に混合して該流体原料混合物を生成させること、そして次に該流体原料混合物を該第1の温度より高くかつ約950℃までの第3の温度に加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
58.該少なくとも1種の粒子特性が、表面積である、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
59.該カーボンブラック原料が、該増量剤流体と混合される前に、噴霧される、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
60.該増量剤流体と混合する前に該カーボンブラック原料を約300℃超の温度に加熱して該流体原料混合物を生成させること、そして該カーボンブラック原料が、該増量剤流体と混合される前に、噴霧されることをさらに含む、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
61.該増量剤流体が、該カーボンブラック原料の質量に基づいて、約0.1wt%〜約50wt%の量で該流体原料混合物中に存在する、いずれかの上記または下記態様/特徴/形態に記載の方法。
本発明は、これらの種々の上記の特徴または態様および/または下記に記載の文および/または段落の任意の組み合わせを含むことができる。本明細書中に開示された特徴の任意の組み合わせは、本発明の一部と考えられ、そして組み合わせ可能な特徴に関して制限は意図されない。
出願人らは、具体的にすべての参照文献のすべての内容を本開示中に取り込む。さらに、量、濃度、または他の値またはパラメーターが、範囲、好ましい範囲、または好ましいことができる値の上限および好ましいことができる下限の列挙のいずれかとして与えられる場合、これは、範囲が別々に開示されたかどうかに関わらず、任意の上の範囲の限界または好ましい値と下の範囲の限界または好ましい値との任意の対から生成されるすべての範囲を具体的に開示すると理解される。数値範囲が本明細書中に記載される場合、特に明記しない限り、範囲は、その終点、ならびにその範囲のすべての整数および少数を含むことを意図する。範囲を規定する場合、本発明の範囲は具体的な値に限定されることを意図しない。
本発明の他の態様は、本明細書の考察および本明細書中に開示された本発明の実施から当業者に明らかになるであろう。本明細書および例は、以下の請求項およびその均等によって示される本発明の真の範囲および精神のみとともにのみ例示的であるとして考えられることを意図する。

Claims (61)

  1. カーボンブラック反応器中に加熱されたガス流を導入することと、
    該カーボンブラック反応器への少なくとも1つの原料導入点に垂直なまたは実質的に垂直な方向において、少なくとも1種の増量剤流体が少なくとも1種のカーボンブラック原料のモーメントを増加させるように、少なくとも1種の増量剤流体と、少なくとも1種のカーボンブラック原料とを混合して、流体原料混合物を生成することと、
    該流体原料混合物を該カーボンブラック反応器への該少なくとも1つの原料導入点に供給することと、
    該カーボンブラック反応器への該少なくとも1つの導入点を通して、少なくとも該流体原料混合物と加熱されたガス流とを混合して、カーボンブラックが該カーボンブラック反応器中で生成される反応流を生成することと、
    反応流中の該カーボンブラックを回収することと。
    を含む、カーボンブラックの製造方法。
  2. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料に化学的に不活性である、請求項1に記載の方法。
  3. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料中に一様に分配されている、請求項1に記載の方法。
  4. 該流体原料混合物の供給が1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、そして該流体原料混合物の1つまたは2つ以上の噴流が、加熱されたガス流の内部部分中に該カーボンブラック原料を進ませるのに充分な増量剤流体を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 該増量剤流体が、少なくとも1種の不活性ガスである、請求項1に記載の方法。
  6. 該増量剤流体が、蒸気、水、空気、二酸化炭素、天然ガス、一酸化炭素、水素、カーボンブラック排ガス、窒素、またはそれらいずれかの組み合わせである、請求項1に記載の方法。
  7. 該増量剤流体が、窒素である、請求項1に記載の方法。
  8. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料中に貫通して該流体原料混合物を生成するのに充分な圧力で、該カーボンブラック原料中に導入される、請求項1に記載の方法。
  9. 該増量剤流体が、約1ポンド/インチ〜約350ポンド/インチの圧力で該カーボンブラック原料中に導入されて、該流体原料混合物を生成する、請求項1に記載の方法。
  10. 該カーボンブラック原料が、該増量剤流体と混合される前に、噴霧される、請求項1に記載の方法。
  11. 該カーボンブラック原料と混合される該増量剤流体の量が、連続的なカーボンブラック製造の間に調節できる、請求項1に記載の方法。
  12. 該流体原料混合物の供給が1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、そして該加熱されたガス流中への該流体原料混合物の噴流貫通が、連続的なカーボンブラック製造の間に該流体原料混合物の該増量剤流体の含有量を変えることによって調整される、請求項1に記載の方法。
  13. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料中で少なくとも部分的に分配されている、請求項1に記載の方法。
  14. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料の質量に基づいて、約0.1wt%〜約400wt%の量で該流体原料混合物中に存在する、請求項1に記載の方法。
  15. 該増量剤流体と混合する前に、該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  16. 該増量剤流体と混合する前に、約300℃超の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  17. 該増量剤流体と混合する前に、約360℃〜約850℃の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  18. 該増量剤流体と混合する前に、約300℃〜約850℃の第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該第1の温度より高い第2の温度に該流体原料混合物を加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、請求項1に記載の方法。
  19. 該増量剤流体と混合する前に、約400℃〜約600℃の第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該流体原料混合物を該第1の温度より少なくとも50℃高い第2の温度に加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、請求項1に記載の方法。
  20. 該増量剤流体と混合する前に、約400℃〜約600℃の第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該第1の温度より少なくとも100℃高い第2の温度に該流体原料混合物を加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、請求項1に記載の方法。
  21. 該増量剤流体と混合する前に、該カーボンブラック原料を第1の温度に加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該第1の温度より高くかつ約950℃までの第2の温度に該流体原料混合物を加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、請求項1に記載の方法。
  22. 増量剤流体の調整が、該流体原料混合物の該1つまたは2つ以上の噴流のチョーク流速もしくは臨界速度または両方を制御するようになっており、それによって該加熱されたガス流中への該流体原料混合物の貫通を変える、請求項4に記載の方法。
  23. 少なくとも1種の増量剤流体と、少なくとも1種のカーボンブラック原料とを混合して、流体原料混合物を生成することと、カーボンブラック反応器中に該流体原料混合物を供給することとを含み、そして該流体原料混合物の供給が1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、そして該流体原料混合物中に存在する増量剤流体の量を制御して、該少なくとも1種の粒子特性を制御する、カーボンブラックの少なくとも1種の粒子特性を制御するための方法。
  24. 該少なくとも1種の粒子特性が、色合いである、請求項23に記載の方法。
  25. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料に化学的に不活性である、請求項23に記載の方法。
  26. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料中に一様に分配されている、請求項23に記載の方法。
  27. 該流体原料混合物の供給が1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、そして該流体原料混合物の1つまたは2つ以上の噴流が、加熱されたガス流の内部部分中に該カーボンブラック原料を進ませるのに充分な増量剤流体を含む、請求項23に記載の方法。
  28. 該増量剤流体が、少なくとも1種の不活性ガスである、請求項23に記載の方法。
  29. 該増量剤流体が、蒸気、水、空気、二酸化炭素、天然ガス、一酸化炭素、水素、カーボンブラック排ガス、窒素、またはそれらいずれかの組み合わせである、請求項23に記載の方法。
  30. 該増量剤流体が、窒素である、請求項23に記載の方法。
  31. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料中に貫通して該流体原料混合物を生成するのに充分な圧力で、該カーボンブラック原料中に導入される、請求項23に記載の方法。
  32. 該増量剤流体が、約1ポンド/インチ〜約350ポンド/インチの圧力で該カーボンブラック原料中に導入されて、該流体原料混合物を生成する、請求項23に記載の方法。
  33. 該カーボンブラック原料と混合される該増量剤流体の量が、該方法がカーボンブラックを生成する間に調節できる、請求項23に記載の方法。
  34. 該カーボンブラック原料と混合される該増量剤流体の量が、連続的なカーボンブラック製造の間に調節できる、請求項23に記載の方法。
  35. 該流体原料混合物の供給が1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、および該加熱されたガス流中への該流体原料混合物の噴流貫通が、連続的なカーボンブラック製造の間に該流体原料混合物の該増量剤流体の含有量を変えることによって調整される、請求項23に記載の方法。
  36. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料の質量に基づいて、約0.1wt%〜約400wt%の量で該流体原料混合物中に存在する、請求項23に記載の方法。
  37. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料の質量に基づいて、約0.1wt%〜約50wt%の量で該流体原料混合物中に存在する、請求項23に記載の方法。
  38. 該増量剤流体と混合する前に、該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  39. 該増量剤流体と混合する前に、約300℃超の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  40. 該増量剤流体と混合する前に、約360℃〜約850℃の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  41. 該増量剤流体と混合する前に、約300℃〜約850℃の第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該流体原料混合物を該第1の温度より高い第2の温度に加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、請求項23に記載の方法。
  42. 該増量剤流体と混合する前に、約400℃〜約600℃の第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該流体原料混合物を該第1の温度より少なくとも50℃高い第2の温度に加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、請求項23に記載の方法。
  43. 該増量剤流体と混合する前に、約400℃〜約600℃の第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該流体原料混合物を該第1の温度より少なくとも100℃高い第2の温度に加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、請求項23に記載の方法。
  44. 該増量剤流体と混合する前に、第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして次に該流体原料混合物を該第1の温度より高くかつ約950℃までの第2の温度に加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、請求項23に記載の方法。
  45. 該噴流貫通が、該流体原料混合物の該1つまたは2つ以上の噴流のチョーク流速もしくは臨界速度または両方に影響する該増量剤流体によって調整される、請求項27に記載の方法。
  46. カーボンブラック反応器中に加熱されたガス流を導入することと、
    該カーボンブラック反応器への少なくとも1つの原料導入点に少なくとも1種のカーボンブラック原料を供給することと、
    該カーボンブラック反応器への少なくとも1つの導入点に少なくとも1種の増量剤流体を供給することであって、該カーボンブラック原料が該加熱されたガス流に影響を与えるにつれて、該少なくとも1種の増量剤流体が該少なくとも1種のカーボンブラック原料のモーメントを増加させるように、該増量剤流体のための該少なくとも1つの導入点が位置していることと、
    該少なくとも1種のカーボンブラック原料および該少なくとも1種の増量剤流体と、該加熱されたガス流とを混合させて、カーボンブラックが該カーボンブラック反応器中で生成される反応流を生成することと、
    反応流中の該カーボンブラックを回収することと、
    を含む、カーボンブラックの製造方法。
  47. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料に不活性である、請求項に46に記載の方法。
  48. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料中に分配されている、請求項に46に記載の方法。
  49. 該カーボンブラック原料を供給することおよび該増量剤流体を供給することが1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、それぞれの噴流が該増量剤流体を導入するシアルス(shealth)環帯を有する中央の中空の先端を有する、請求項に46に記載の方法。
  50. 該カーボンブラック原料を供給することおよび該増量剤流体を供給することが相互に隣接した1対の1つまたは2つ以上の噴流の形態であり、それぞれの対中の1つの噴流が該カーボンブラック原料を供給し、そしてそれぞれの対中のもう一方の噴流が該増量剤流体を供給する、請求項に46に記載の方法。
  51. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料中に貫通するのに充分な圧力で導入される、請求項46に記載の方法。
  52. 該少なくとも1つの導入点に供給される前に、該カーボンブラック原料を約300℃超の温度に加熱することをさらに含む、請求項46に記載の方法。
  53. 該少なくとも1つの導入点に供給される前に、該カーボンブラック原料を約360℃〜約850℃の温度に加熱することをさらに含む、請求項46に記載の方法。
  54. カーボンブラック反応器中に、a)少なくとも1種の増量剤流体と、a)に隣接したb)少なくとも1種のカーボンブラック原料とを別々に供給すること、そして該a)およびb)の供給が1つまたは2つ以上の噴流の形態であること、および増量剤流体の量を制御して該少なくとも1種の粒子特性を制御することを含む、カーボンブラックの少なくとも1種の粒子特性を制御するための方法。
  55. 該少なくとも1種の粒子特性が、色合いである、請求項54に記載の方法。
  56. 該カーボンブラック原料と混合する前に、第1の温度に該増量剤流体を加熱して、該流体原料混合物を生成させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  57. 該増量剤流体と混合する前に、第1の温度に該カーボンブラック原料を加熱すること、そして該カーボンブラック原料と混合する前に、該増量剤流体を第2の温度に加熱すること、そして次に混合して該流体原料混合物を生成させること、そして次に該流体原料混合物を該第1の温度より高くかつ約950℃までの第3の温度に加熱することをさらに含み、それぞれの該加熱ステップが、該カーボンブラック反応器中への導入の前に生じる、請求項1に記載の方法。
  58. 該少なくとも1種の粒子特性が、表面積である、請求項23に記載の方法。
  59. 該カーボンブラック原料が、該増量剤流体と混合される前に、噴霧される、請求項に46に記載の方法。
  60. 該増量剤流体と混合する前に、該カーボンブラック原料を約300℃超の温度に加熱して、該流体原料混合物を生成させること、そして該カーボンブラック原料が、該増量剤流体と混合される前に、噴霧されることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  61. 該増量剤流体が、該カーボンブラック原料の質量に基づいて、約0.1wt%〜約50wt%の量で該流体原料混合物中に存在する、請求項1に記載の方法。
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