JP2016511286A - 2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(1234yf)の製造において用いるテトラクロロプロペンの1,1,2,3−テトラクロロプロペン(1230xa)のようなクロロプロペンのための安定剤及び抑制剤 - Google Patents

2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(1234yf)の製造において用いるテトラクロロプロペンの1,1,2,3−テトラクロロプロペン(1230xa)のようなクロロプロペンのための安定剤及び抑制剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、部分的に、本発明において規定するモルホリン化合物及び/又はトリアルキルホスフェート化合物を用いて、そうしなければ分解及び劣化することが知られている1,1,2,3−テトラクロロプロペンのようなクロロプロペンを安定化する方法、及び得られる安定化クロロプロペンに関する。かかる安定化クロロプロペンは、2,3,3,3−テトラフルオロプロプ−1−エン(1234yf)のようなヒドロフルオロオレフィンの製造において有用である。【選択図】なし

Description

[0001]本発明は、1,1,2,3−テトラクロロプロペン(TCP又は1230xa)のようなテトラクロロプロペンなどのクロロプロペンの安定化に関する。
[0002]テトラフルオロプロペン(2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)など)のようなヒドロフルオロオレフィン(HFO)は、現在、有効な冷媒、熱伝達媒体、噴射剤、起泡剤、発泡剤、気体状誘電体、滅菌剤キャリア、重合媒体、粒状物除去流体、キャリア流体、バフ研磨剤、置換乾燥剤、及び動力サイクル作動流体であることが知られている。クロロフルオロカーボン(CFC)及びヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)(これらは両方とも地球のオゾン層を損傷する可能性がある)とは異なり、HFOは塩素を含まず、したがってオゾン層を脅威にさらさない。HFO−1234yfは、低い毒性を有する低地球温暖化化合物であることが示されており、したがって可動型空調における冷媒に関する益々厳しくなっている要求を満足することができる。これは、有効な冷媒、熱伝達媒体、噴射剤、起泡剤、発泡剤、気体状誘電体、滅菌剤キャリア、重合媒体、粒状物除去流体、キャリア流体、バフ研磨剤、置換乾燥剤、及び動力サイクル作動流体であることが分かっている。したがって、HFO−1234yfを含む組成物は、上述の用途の多くにおいて用いるように開発されている材料の中に含まれる。而して、テトラフロオロプロペン、特に2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを製造するための新規な製造方法に対する必要性が存在する。
[0003]HFOを製造する幾つかの方法が公知である。例えば、米国特許4,900,874(Iharaら)においては、水素ガスをフッ素化アルコールと接触させることによってフッ素含有オレフィンを製造する方法が記載されている。これは比較的高い収率のプロセスであるように思われるが、高温の水素ガスを商業的スケールで取扱うことは危険である。また、現場での水素プラントの建設のように水素ガスを商業的に製造するコストは経済的に高コストである。
[0004]米国特許2,931,840(Marquis)においては、塩化メチル及びテトラフルオロエチレン又はクロロジフルオロメタンを熱分解することによってフッ素含有オレフィンを製造する方法が記載されている。このプロセスは比較的低い収率のプロセスであり、有機出発材料の非常に大きな割合が、プロセスにおいて用いる触媒を失活させる傾向がある相当量のカーボンブラックなどの望まれておらず及び/又は重要でない副生成物に転化する。
[0005]トリフルオロアセチルアセトン及び四フッ化イオウからHFO−1234yfを製造することが記載されている(Banksら, Journal of Fluorine Chemistry, vol.82, 2号, p.171〜174(1997)を参照)。また、米国特許5,162,594(Krespan)においては、テトラフルオロエチレンを液相中で他のフッ素化エチレンと反応させてポリフルオロオレフィン生成物を生成させるプロセスが開示されている。
[0006]例えば米国特許8,058,486において開示されているHFO−1234yfの製造方法は、出発原材料として中でも1,1,2,3−テトラクロロプロペン(HCO−1230xa)のようなクロロプロペンを用いている。1つの実施においては、このプロセスは次の3つの工程から構成される。
(1)フッ素化クロミアのような固体ヒドロフッ素化触媒を充填した蒸気相反応器内において、HCO−1230xa+3HF→2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)+3HCl;
(2)フッ素化SbClのような液体ヒドロフッ素化触媒を充填した液相反応器内において、HCFO−1233xf+HF→2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb);及び
(3)蒸気相反応器内において、HCFC−244bb→HFO−1234yf+HCl。
米国特許第4,900,874号明細書 米国特許第2,931,840号明細書 米国特許第5,162,594号明細書 米国特許第8,058,486号明細書
Banksら, Journal of Fluorine Chemistry, vol.82, 2号, p.171〜174(1997)
[0007]1,1,2,3−テトラクロロプロペン(1230xa)のようなクロロプロペンの貯蔵及び輸送中において、分解及び/又は他の形態の劣化が起こる可能性があることが見出された。これによって、酸、例えばHClのような望ましくない成分、及び更には酸化副生成物、オリゴマーなどの形成が引き起こされる可能性がある。これらの形成は、クロロプロペンが貯蔵及び輸送のために用いる金属容器などの金属と接触する際に激化する。とりわけ、これらの分解生成物は、1234yfを製造するための上述の3工程プロセスの第1工程(工程1:1233xfを生成させる)に悪影響を与える可能性がある。
[0008]而して、クロロプロペンのような試薬を安定化させ、これらの分解生成物の形成を抑制する必要性が存在する。
[0009]本発明は、部分的に、クロロプロペンを安定化させる方法;クロロプロペンを含む安定化組成物;2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1233xf)の製造及び2,3,3,3−テトラフルオロプロプ−1−エン(1234yf)の製造における安定化クロロプロペンの使用;に関する。
[0010]限定なしに、一形態においては、本発明は、(a)クロロプロペンを与え、そして(b)(i)又は(ii):
[0011](i)式:
Figure 2016511286
[0012](式中、RはH又はC〜Cアルキルである)
を有するモルホリン化合物;又は(ii)式:R’PO(式中、R’はC〜Cアルキルである)を有するトリアルキルホスフェート化合物;及びこれらの組み合わせから選択される安定化有効量の少なくとも1種類の安定剤化合物をクロロプロペンに加える;ことを含む、クロロプロペンの安定化方法である。式(i)及び(ii)を有する安定剤化合物の組み合わせを用いることもできる。
[0013]本発明の他の形態は、クロロプロペン、及び上記の式を有する少なくとも1種類の安定剤化合物を含む組成物に関する。更に他の形態においては、本発明は、その中に本発明の安定化組成物を含む、クロロプロペンのための貯蔵及び輸送容器などの容器のような製造品に関する。本発明の更に他の形態は、本明細書に記載する安定化クロロプロペンを用いて2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1233xf)を製造する方法、及びこれとは別に2,3,3,3−テトラフルオロプロプ−1−エン(1234yf)を製造する方法である。クロロプロペンを安定化することに加えて、本発明はまた、分解を抑制し、腐食を遅延し、酸を掃去し、これらは全て、とりわけ2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1233xf)及び2,3,3,3−テトラフルオロプロプ−1−エン(1234yf)を製造するプロセスを改良する。
[0014]上記の一般的な記載及び以下の詳細な記載は例示及び例証のみのものであり、添付の特許請求の範囲において規定される発明を制限するものではない。任意の1つ以上の態様の他の特徴及び利益は、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。米国特許8,084,653及び米国公開特許出願2009/0240090のそれぞれの全部の内容を参照として本明細書中に包含する。
[0015]第1の態様においては、本発明は、(a)クロロプロペンを与え;そして(b)(i)又は(ii):(i)式:
Figure 2016511286
[0016](式中、Rは水素(H)又はC〜Cアルキルである)を有するモルホリン化合物;(ii)式:R’PO(式中、R’はC〜Cアルキルである)を有するトリアルキルホスフェート化合物;及びこれらの組み合わせから選択される安定化有効量の少なくとも1種類の安定剤化合物をクロロプロペンに加える;ことを含む、クロロプロペンの安定化方法に関する。
[0017]限定なしに、1つの実施においては、クロロプロペンとしては、例えば1,1,2,3−テトラクロロプロペン、2,3,3,3−テトラクロロプロペン、1,1,3,3−テトラクロロプロペン、1,3,3,3−テトラクロロプロペン、1,2,3,3−テトラクロロプロペンのようなテトラクロロプロペン;1,1,3−トリクロロプロペンのようなトリクロロプロペン;などの3つの炭素原子を有するクロロプロペン;が挙げられ、上記を含む種々のクロロプロペンの組み合わせはこの用語に包含され、その全てのシス及びトランス構造も同様である。一態様においては、クロロプロペンはテトラクロロプロペンであり;他の態様においては、これは1,1,2,3−テトラクロロプロペン(1230xa又はTCP)である。他の態様においては、本発明のクロロプロペンの対象物としては、式I又はII:
(1)CX=CCl−CHX (式I)
(2)CX−CCl=CH (式II)
又はこれらの組み合わせから選択される1種類以上の塩素化化合物が挙げられる。
[0018]式中、Xは、独立して、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、及びヨウ素(I)から選択され、但しXの少なくとも1つはFではない。
[0019]他の形態においては、モルホリン化合物は、上記の一般式(i)(ここで、Rは、H又はC〜Cアルキル(例えば、C、C、C、C、C、Cアルキル、並びに任意のこれらの組み合わせ及び置換群である)を有する。一態様においては、RはC〜Cアルキルである。他の態様においては、RはCアルキル(メチル)である。他の形態においては、トリアルキルホスフェート化合物は、上記の一般式(ii)(ここで、R’は、C〜Cアルキル(例えば、C、C、C、C、C、Cアルキル、並びに任意のこれらの組み合わせ及び置換群である)を有する。一態様においては、R’はC〜Cアルキルである。他の態様においては、R’はCアルキル(ブチル)である。幾つかの態様においては、式(ii)のトリアルキルホスフェート化合物は、トリブチルホスフェート(TBP)、及び/又はトリプロピルホスフェート(TPP)、及び/又はトリエチルホスフェート(TEP)である。本明細書において用いる「アルキル」という用語は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、又はこれらの異なる異性体のような、環式又は非環式、及び直鎖又は分岐のアルキル基を包含する。幾つかの態様においては、R及びR’は、それぞれ独立して直鎖又は分岐アルキルである。モルホリン化合物の幾つかの他の態様においては、RはHである(即ち、モルホリン化合物は「モルホリン」である)。安定剤化合物は、当該技術において公知の方法によってクロロプロペンに加えることができる。
[0020]1つの実施においては、モルホリン化合物(i)及び/又はトリアルキルホスフェート化合物(ii)以外の他の安定剤又は抑制剤はクロロプロペン中に存在させず;1つの実施においては、モルホリン化合物(i)以外の他の安定剤又は抑制剤はクロロプロペン中に存在させず;他の実施においては、トリアルキルホスフェート化合物(ii)以外の他の安定剤又は抑制剤はクロロプロペン中に存在させず;かかる他の安定剤又は抑制剤としては、限定なしに、例えば直鎖及び環式アミン並びに第1級アミンなどのアミン、フェノール類、酸化物、キノン類、モノメチルエーテルヒドロキノン(MEHQ)のようなヒドロキノン類、スチレンなどのような化合物が挙げられ;或いは、本発明の実施においてかかる他の安定剤又は抑制剤を存在させる場合には、これらは非安定化有効量で存在させる。他の実施においては、本発明は、本明細書においてその種々の態様で記載するように、安定剤に関しては、安定剤としてモルホリン化合物(i)又はトリアルキルホスフェート化合物(ii)から実質的に構成され;他の実施においては、本発明は、本明細書においてその種々の態様で記載するように、安定剤としてモルホリン化合物(i)又はトリアルキルホスフェート化合物(ii)から構成される。特定の実施においては、安定剤化合物はモルホリンのみ(RはHである)である。
[0021]「安定化有効量」という句は、酸、例えばHCl、酸化副生成物、オリゴマーなどのような望ましくない成分の形成などのクロロプロペンにおける分解及び/又は他の形態の劣化を抑止し;或いはかかる望ましくない成分が更なる処理に対して取るに足らない量で存在するようになり、例えばそれらを除去する必要がないか、或いはそれらが例えば2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1233xf)及び/又は2,3,3,3−テトラフルオロプロプ−1−エン(1234yf)を製造するプロセスにおける運転又は処理に対して有意な効果を有しなくなる点までかかる分解を抑止する安定剤化合物の量を意図する。一態様においては、安定化有効量はクロロプロペンの重量基準で約5ppm〜約1000ppmの安定剤化合物である。他の態様においては、安定化有効量はクロロプロペンの重量基準で約100ppm〜約800ppmの安定剤化合物である。更に他の態様においては、安定化有効量は、クロロプロペンの重量基準で約200ppm〜約500ppmの安定剤化合物である。ここで与えるppmの範囲には、整数であろうと分数であろうとかかる範囲の間の全てのppmが含まれ、端点が含まれ;而して、約5ppm〜約1000ppmには、6ppm、7ppm、・・・998ppm、999ppmなど(中間及び端点のppm量を含む)が含まれることが当業者に理解されるであろう。
[0022]他の態様においては、本発明は、全て本明細書において規定するクロロプロペン及び少なくとも1種類の安定剤化合物を含む組成物に関する。1つの実施においては、安定剤化合物は安定化有効量で存在する。一形態においては、安定剤化合物は約5ppm〜約1000ppmの量で存在する。他の実施においては、式(i)のモルホリン化合物に関して、RはH又はC〜Cアルキルであり;他の実施においては、RはH又はC〜Cアルキルであり;他の実施においては、RはCアルキルであり;他の実施においては、RはHであり、即ちモルホリン化合物はモルホリン自体である。他の実施においては、式(ii)のトリアルキルホスフェート化合物に関して、R’はC〜Cアルキルであり;他においては、R’はC〜Cアルキルであり;更に他においては、R’はCアルキルである。
[0023]他の態様においては、本発明は、かかる安定化化合物を含む製造品に関する。1つの実施においては、この製造品はクロロプロペンを輸送又は貯蔵するために用いる容器のような容器である。他の形態においては、容器は金属容器である。この実施の一態様においては、容器は、限定なしに、鋼材、ステンレススチール、例えば低合金鋼及び高合金鋼、例えば炭素鋼、SS304、SS316、AL6XN;ニッケル合金、例えばインコネル(登録商標)600、インコネル(登録商標)625、インコロイ(登録商標)800、インコロイ(登録商標)825、モネル(登録商標)400、ハステロイ(登録商標)C-276、Alloy 20(インコネル(登録商標)、インコロイ(登録商標)、モネル(登録商標)は、Special Metals Corporationの登録商標であり、ハステロイ(登録商標)はHaynes International, Inc.の登録商標である);のような金属を含む。1,1,2,3−テトラクロロプロペン(1230xa)のようなクロロプロペンを収容するために好適な他の金属は、本発明の意図の範囲内である。ここで示す容器のような製造品はまた、例えばフルオロポリマー又は他の好適な材料でライニング又は被覆することもできる。1つの実施においては、安定剤化合物は、例えば積み込みの前にクロロプロペン供給業者によって安定化有効量でクロロプロペンに加える。
[0024]他の態様においては、本発明は、(a)クロロプロペン、及び本発明において規定する安定化有効量の少なくとも1種類の安定剤化合物を含む出発組成物を与え:そして(b)出発組成物を、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む第1の組成物を生成させるのに有効な条件下でフッ素化剤と接触させる;ことを含む、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1233xf)の製造方法に関する。工程(b)においては、安定剤化合物を、場合によっては接触の前に出発組成物から除去することができ、又は除去しなくてもよい。安定剤化合物は、限定なしに次:活性炭及びゼオライトモレキュラーシーブからなる群から選択される固体吸着剤による選択吸着;真空条件下におけるフラッシュ除去;の1以上などによる当該技術において公知の技術によって除去することができる。他の実施においては、クロロプロペン及び安定化有効量の安定剤化合物それ自体を接触させる;即ち、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1233xf)を製造する方法において、安定化クロロプロペンをそれ自体反応物質として用いる。フッ素化剤としては、当該技術において公知のもの、例えば本明細書において開示するようにHFが挙げられる。場合によっては、本明細書において開示するように、出発組成物を、フッ素化触媒、例えば当該技術において公知の酸化クロム(Cr)の存在下でフッ素化剤と接触させることができる。
[0025]他の態様においては、本発明は、(a)式I又はII:
(1)CX=CCl−CHX (式I)
(2)CX−CCl=CH (式II)
[0026](式中、Xは、独立してF、Cl、Br、及びIから選択され、但しXの少なくとも1つはFではない)
から選択される構造を有する少なくとも1種類の化合物、及び本明細書に記載する安定化有効量の少なくとも1種類の安定剤化合物を含む出発組成物を与え;
[0027](b)出発組成物を第1のフッ素化剤と接触させて、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン及び第1の塩素含有副生成物を含む第1の中間体組成物を生成させ、ここで工程(b)において、安定剤化合物を場合によっては接触の前に出発組成物から除去し;(c)第1の中間体組成物を第2のフッ素化剤と接触させて、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンを含む第2の中間体組成物を生成させ;そして(d)2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンの少なくとも一部を脱塩化水素化して、2,3,3,3−テトラフルオロプロプ−1−エン及び第2の塩素含有副生成物を含む反応生成物を生成させる;ことを含む、2,3,3,3−テトラフルオロプロプ−1−エン(1234yf)の製造方法に関する。
[0028]2,3,3,3−テトラフルオロプロプ−1−エン(1234yf)を製造する方法は、一般に少なくとも3つの反応工程を含む。第1工程においては、式I及び/又はIIのクロロプロペンの化合物、例えば1,1,2,3−テトラクロロプロペン、2,3,3,3−テトラクロロプロペンを含む出発組成物を、第1の蒸気相反応器(フッ素化反応器)内において無水HFと反応させて、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1233xf)及びHClの混合物を生成させる。幾つかの態様においては、反応は、蒸気相中、フッ素化酸化クロムなど(しかしながらこれに限定されない)の蒸気相触媒の存在下において行う。触媒は、触媒の状態に応じて使用前に無水フッ化水素(フッ化水素ガス)で活性化する必要がある可能性がある(又は活性化する必要はない可能性がある)。また、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンのような式:CX−CHCl−CHX(式III)を有する出発組成物を用いることもでき、本発明は、出発組成物として、この式IIIの組成物と安定化された本明細書に記載するクロロプロペン(式I及びIIのものを含む)の混合物を意図する。
[0029]蒸気相触媒としてフッ素化酸化クロムを開示するが、本発明はこの態様に限定されない。当該技術において公知の任意のフッ素化触媒を、このプロセスにおいて用いることができる。好適な触媒としては、クロム、アルミニウム、コバルト、マンガン、ニッケル、及び鉄の酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、オキシハロゲン化物、これらの無機塩、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されず、これらのいずれも場合によってはフッ素化されていてよい。本発明のために好適な触媒の組合せとしては、非排他的にCr、FeCl/C、Cr/Al、Cr/AlF、Cr/炭素、CoCl/Cr/Al、NiCl/Cr/Al、CoCl/AlF、NiCl/AlF、及びこれらの混合物が挙げられる。酸化クロム/酸化アルミニウム触媒は、米国特許5,155,082(参照として本明細書中に包含する)に記載されている。結晶質酸化クロム又はアモルファス酸化クロムのようなクロム(III)酸化物が好ましく、アモルファス酸化クロムが最も好ましい。酸化クロム(Cr)は商業的に入手可能な材料であり、種々の粒径で購入することができる。少なくとも98%の純度を有するフッ素化触媒が好ましい。フッ素化触媒は、過剰であるが、少なくとも反応を推進するのに十分な量で存在させる。
[0030]反応のこの第1工程は、蒸気相フッ素化反応のために好適な任意の反応器内で行うことができる。幾つかの態様においては、反応器は、ハステロイ、ニッケル、インコロイ、インコネル、モネル、及びフルオロポリマーライニングのようなフッ化水素及び触媒の腐食作用に対して抵抗性の材料から構成する。容器は固定触媒床又は流動床である。所望の場合には、運転中に窒素又はアルゴンのような不活性ガスを反応器内で用いることができる。
[0031]一般に、多段階反応器配列において存在する可能性がある任意の中間体流出流を含むフッ素化反応工程からの流出流は、処理して所望の分離度及び/又は他の処理度を達成することができる。例えば反応器流出流が1233xfを含む態様においては、流出流は一般に、HCl、並びにHF、2,3−ジクロロ−3,3−ジフルオロプロペン(1232xf)、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1223xd)、トリクロロフルオロプロペン(1231)異性体、2−クロロ−1,1,1,2−テトラクロロプロパン(244bb)、並びに未反応の1230xa、1230xf、及び/又は240dbの1以上も含む。反応生成物のこれらの成分の幾つかの部分又は実質的に全部は、中和及び蒸留のような当該技術において公知の任意の分離又は精製法を用いて反応混合物から回収することができる。未反応の出発材料及びHFは、完全か又は部分的に再循環して、所望の1233xfの全収率を向上させることができると予測される。形成される1232xf及び任意の1231も再循環することができる。
[0032]場合によっては、次にフッ素化反応の結果物から塩化水素を回収する。塩化水素の回収は通常の蒸留によって行い、それを留出物から除去する。或いは、HClは、水又は苛性スクラバーを用いることによって回収又は除去することができる。水抽出器を用いる場合には、HClは水溶液として除去される。苛性スクラバーを用いる場合には、HClは水溶液中の塩化物塩として系から除去される。
[0033]2,3,3,3−テトラフルオロプロプ−1−エンを形成するためのプロセスの第2工程においては、1233xfを2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(244bb)に転化させる。一態様においては、この工程は、液相反応器(これはPTFE又はPFAライニングしていてよい)内において液相中で行うことができる。かかるプロセスは、約70〜120℃の温度範囲及び約50〜120psigにおいて行うことができる。
[0034]任意の液相フッ素化触媒を本発明において用いることができる。非排他的なリストには、ルイス酸、遷移金属ハロゲン化物、遷移金属酸化物、第IVb族金属ハロゲン化物、第Vb族金属ハロゲン化物、又はこれらの組み合わせが含まれる。液相フッ素化触媒の非排他的な例としては、ハロゲン化アンチモン、ハロゲン化スズ、ハロゲン化タンタル、ハロゲン化チタン、ハロゲン化ニオブ、及びハロゲン化モリブデン、ハロゲン化鉄、フッ素化ハロゲン化クロム、フッ素化酸化クロム、又はこれらの組み合わせである。液相フッ素化触媒の非排他的な具体例は、SbCl、SbCl、SbF、SnCl、TaCl、TiCl、NbCl、MoCl、FeCl、SbClのフッ素化種、SbClのフッ素化種、SnClのフッ素化種、TaClのフッ素化種、TiClのフッ素化種、NbClのフッ素化種、MoClのフッ素化種、FeClのフッ素化種、又はこれらの組み合わせである。五塩化アンチモンが最も好ましい。
[0035]これらの触媒は、失活してきたら、当該技術において公知の任意の手段によって容易に再生することができる。触媒を再生する1つの好適な方法は、触媒を通して塩素流を流すことを含む。例えば、液相フッ素化触媒1ポンドあたり約0.002〜約0.2ポンド/時の塩素を液相反応に加えることができる。これは、例えば、約65℃〜約100℃の温度において約1〜約2時間又は連続的に行うことができる。
[0036]反応のこの第2工程は、必ずしも液相反応に限定されず、米国公開特許出願20070197842(その内容を参照として本明細書中に包含する)において開示されているもののような蒸気相反応又は液相と蒸気相の組み合わせを用いて行うこともできる。この目的のために、1233xfを含む供給流を約50℃〜約400℃の温度に予め加熱して、触媒及びフッ素化剤と接触させる。触媒にはかかる反応のために用いられる標準的な蒸気相試薬を含ませることができ、フッ素化剤としては、フッ化水素など(しかしながらこれに限定されない)の当該技術において一般的に知られているものを挙げることができる。
[0037]1234yf製造の第3工程においては、244bbを第2の蒸気相反応器(脱塩化水素化反応器)に供給し、脱塩化水素化して所望の生成物の2,3,3,3−テトラフルオロプロプ−1−エン(1234yf)を生成させる。この反応器は、HCFC−244bbを接触脱塩化水素化してHFO−1234yfを生成させることができる触媒を含む。
[0038]触媒は、バルク若しくは担持形態の金属ハロゲン化物、ハロゲン化金属酸化物、中性(又は0の酸化状態)の金属又は金属合金、或いは活性炭であってよい。金属ハロゲン化物又は金属酸化物触媒としては、一価、二価、及び三価金属のハロゲン化物、酸化物、並びにこれらの混合物/組み合わせ、より好ましくは一価及び二価金属のハロゲン化物、並びにこれらの混合物/組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。構成成分の金属としては、Cr3+、Fe3+、Mg2+、Ca2+、Ni2+、Zn2+、Pd2+、Li、Na、K、及びCsが挙げられるが、これらに限定されない。構成成分のハロゲンとしては、F、Cl、Br、及びIが挙げられるが、これらに限定されない。有用な一価又は二価金属のハロゲン化物の例としては、LiF、NaF、KF、CsF、MgF、CaF、LiCl、NaCl、KCl、及びCsClが挙げられるが、これらに限定されない。ハロゲン化処理としては、従来技術において公知の任意のもの、特にハロゲン化源としてHF、F、HCl、Cl、HBr、Br、HI、及びIを用いるものを挙げることができる。
[0039]中性、即ち0価の金属、金属合金、及びこれらの混合物を用いる場合には、有用な金属としては、Pd、Pt、Rh、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Cr、Mn、及び合金又は混合物としての上記の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。触媒は担持又は非担持であってよい。金属合金の有用な例としては、SS316、モネル400、インコネル825、インコネル600、及びインコネル625が挙げられるが、これらに限定されない。
[0040]好ましいが非限定的な触媒としては、活性炭、ステンレススチール(例えばSS316)、オーステナイトニッケルベースの合金(例えばインコネル625)、ニッケル、フッ素化10%CsCl/MgO、及び10%CsCl/MgFが挙げられる。反応温度は好ましくは約300〜550℃であり、反応圧力は約0〜約150psigの間であってよい。反応器流出流は苛性スクラバー又は蒸留カラムに供給し、HClの副生成物を除去して酸を含まない有機生成物を生成させることができ、これは場合によっては当該技術において公知の精製技術の1つ又は任意の組み合わせを用いて更なる精製にかけることができる。
[0041]実施例
実施例1:
安定化していない1,1,2,3−テトラクロロプロペンの試料を、15℃〜50℃の範囲の温度、ほぼ大気圧において、閉止した炭素鋼容器内に貯蔵した。時間経過と共に試料は変色するようになり、これは化学反応を示す。酸性度について分析したところ、酸性度の上昇が観察された。有機化合物の分析は、組成の変化を示した。
比較実施例1:
50〜100ppmのトリブチルホスフェートを1,1,2,3−テトラクロロプロペンに加えた他は、実施例1と同じ手順を実施した。酸性度について分析したところ、酸性度の上昇は観察されなかった。有機化合物の分析は、組成の変化が検出できなかったことを示す。
実施例2:
開放容器内で大気空気及び湿分に曝露した安定化していない1,1,2,3−テトラクロロプロペンの試料を、モネル(登録商標)400で構成された熱交換器のチューブ内において60℃に加熱し、60℃において1週間保持した。酸性度に関する分析は上昇を示した。色及びGC分析における変化によって劣化の兆候が明らかであった。
比較実施例2:
開放容器内で大気空気及び湿分に曝露した1,1,2,3−テトラクロロプロペンの試料を、5ppmのモルホリンで安定化した。この混合物を、次にモネル(登録商標)400で構成された熱交換器のチューブ内において60℃に加熱し、60℃において1週間保持した。酸性度に関する分析は無視しうる上昇を示した。劣化の認識できる兆候は明らかではなかった。

Claims (32)

  1. (a)クロロプロペンを与え;そして
    (b)(i)又は(ii):
    (i)式:
    Figure 2016511286
    (式中、RはH又はC〜Cアルキルである)
    を有するモルホリン化合物;
    (ii)式:R’PO
    (式中、R’はC〜Cアルキルである)
    を有するトリアルキルホスフェート化合物;
    及びこれらの組み合わせから選択される安定化有効量の少なくとも1種類の安定剤化合物をクロロプロペンに加える;
    ことを含む、クロロプロペンの安定化方法。
  2. クロロプロペンがテトラクロロプロペンである、請求項1に記載の方法。
  3. テトラクロロプロペンが1,1,2,3−テトラクロロプロペンである、請求項2に記載の方法。
  4. RがH又はC〜Cアルキルである、請求項1に記載の方法。
  5. RがCアルキル又はHである、請求項4に記載の方法。
  6. R’がC〜Cアルキルである、請求項1に記載の方法。
  7. R’がCアルキルである、請求項6に記載の方法。
  8. 安定剤化合物をクロロプロペンの重量基準で約5ppm〜約1000ppmの量で加える、請求項1に記載の方法。
  9. クロロプロペン、及び(i)又は(ii):
    (i)式:
    Figure 2016511286
    (式中、RはH又はC〜Cアルキルである)
    を有するモルホリン化合物;
    (ii)式:R’PO
    (式中、R’はC〜Cアルキルである)
    を有するトリアルキルホスフェート化合物;
    及びこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種類の安定剤化合物を含む組成物。
  10. 安定剤化合物が安定化有効量で存在する、請求項9に記載の組成物。
  11. 安定剤化合物がクロロプロペンの重量基準で約5ppm〜約1000ppmの量で組成物中に存在する、請求項10に記載の組成物。
  12. クロロプロペンがテトラクロロプロペンである、請求項9に記載の組成物。
  13. テトラクロロプロペンが1,1,2,3−テトラクロロプロペンである、請求項9に記載の組成物。
  14. RがH又はC〜Cアルキルである、請求項9に記載の組成物。
  15. RがCアルキル又はHである、請求項14に記載の組成物。
  16. R’がC〜Cアルキルである、請求項9に記載の組成物。
  17. R’がCアルキルである、請求項16に記載の組成物。
  18. 請求項9に記載の組成物をその中に含む容器。
  19. 容器が、鋼材、低合金鋼、高合金鋼、及び1種類以上のニッケル合金から選択される材料を含む、請求項18に記載の容器。
  20. (a)クロロプロペン、及び(i)又は(ii):
    (i)式:
    Figure 2016511286
    (式中、RはH又はC〜Cアルキルである)
    を有するモルホリン化合物;
    (ii)式:R’PO
    (式中、R’はC〜Cアルキルである)
    を有するトリアルキルホスフェート化合物;
    及びこれらの組み合わせから選択される安定化有効量の少なくとも1種類の安定剤化合物を含む出発組成物を与え:
    (b)出発組成物を、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む第1の組成物を生成させるのに有効な条件下でフッ素化剤と接触させ、ここで工程(b)において、安定剤化合物を場合によっては接触の前に出発組成物から除去する;
    ことを含む、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1233xf)の製造方法。
  21. クロロプロペンがテトラクロロプロペンである、請求項20に記載の方法。
  22. テトラクロロプロペンが1,1,2,3−テトラクロロプロペンである、請求項21に記載の方法。
  23. RがH又はC〜Cアルキルである、請求項20に記載の方法。
  24. RがHである、請求項23に記載の方法。
  25. R’がC〜Cアルキルである、請求項20に記載の方法。
  26. R’がCアルキルである、請求項25に記載の方法。
  27. 安定剤化合物をクロロプロペンの重量基準で約5ppm〜約1000ppmの量で第1の組成物中に存在させる、請求項20に記載の方法。
  28. 安定剤化合物を、場合によっては次:活性炭及びゼオライトモレキュラーシーブからなる群から選択される固体吸着剤による選択吸着、及び真空下におけるフラッシュ除去の1以上によって除去する、請求項20に記載の方法。
  29. フッ素化剤がHFである、請求項20に記載の方法。
  30. 接触をフッ素化触媒の存在下で行う、請求項20に記載の方法。
  31. (a)式I及びII:
    CX=CCl−CHX (式I)
    CX−CCl=CH (式II)
    (式中、Xは、独立してF、Cl、Br、及びIから選択され、但しXの少なくとも1つはFではない)
    から選択される構造を有する少なくとも1種類の化合物、及び(i)又は(ii):
    (i)式:
    Figure 2016511286
    (式中、RはH又はC〜Cアルキルである)
    を有するモルホリン化合物;
    (ii)式:R’PO
    (式中、R’はC〜Cアルキルである)
    を有するトリアルキルホスフェート化合物;
    及びこれらの組み合わせから選択される安定化有効量の少なくとも1種類の安定剤化合物を含む出発組成物を与え;
    (b)出発組成物を第1のフッ素化剤と接触させて、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン及び第1の塩素含有副生成物を含む第1の中間体組成物を生成させ、ここで工程(b)において、安定剤化合物を場合によっては接触の前に出発組成物から除去し;
    (c)第1の中間体組成物を第2のフッ素化剤と接触させて、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンを含む第2の中間体組成物を生成させ;そして
    (d)2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンの少なくとも一部を脱塩化水素化して、2,3,3,3−テトラフルオロプロプ−1−エン及び第2の塩素含有副生成物を含む反応生成物を生成させる;
    ことを含む、2,3,3,3−テトラフルオロプロプ−1−エン(1234yf)の製造方法。
  32. 容器が、炭素鋼、SS304、SS316、AL6XN、インコネル(登録商標)600、インコネル(登録商標)625、インコロイ(登録商標)800、インコロイ(登録商標)825、モネル(登録商標)400、ハステロイ(登録商標)C-276、及びAlloy 20から選択されるz材料を含む、請求項19に記載の容器。
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