JP2016510921A - 個人に関するデータを解析する方法及びそのためのシステム - Google Patents

個人に関するデータを解析する方法及びそのためのシステム Download PDF

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Abstract

【課題】優れたデータ解析システムを得る。【解決手段】個人(12)に関するデータを解析するためのデータ解析システム(10)が、個人(12)に関する入力データを生成するための物理的コンピュータベースのデータ生成器(16)を含む。プロセッサ(18)がデータ生成器(16)に応答する。プロセッサ(18)は、パターン認識ソフトウェアを含むデータ解析エンジンとして構成され、入力データを操作及び変換し出力データを生成するよう構成される。出力モジュール(26)が、プロセッサの一部として構成され、個人(12)に出力データをパーソナルマップ(28)の形式で提供する。パーソナルマップ(28)を記憶するため、ストレージモジュール(25)がプロセッサ(18)と関連付けられる。ツールモジュール(30)が、プロセッサ(24)と通信し、個人(12)がパーソナルマップ(28)を設定できるようにアクセス可能である。【選択図】図1

Description

[0002]この開示は、一般的にはデータ解析技法に関し、より詳細には、個人の人生の目標を達成するために個人を支援するという特定の、しかし必ずしもそれだけに限らない目的で、個人に関するデータを解析する方法及びそのためのシステムに関する。
[関連出願の相互参照]
[0001]本出願は、2013年3月13日に出願されたオーストラリア仮特許出願第2013900860号に基づく優先権を主張し、その内容が参照により本明細書に組み込まれている。
[0003]人生経験は、人々、文化などを超えて数多くの方法で展開している。人々は、その人生において直面した、又は直面している問題及び課題を、様々な成功率で、解決しようとしてきた。選択は多様であり、行動の成り行きとしての結果へのつながりは極めて複雑である。これまで、集団療法などのフォーラムを除いて、人々がその経験を共有し、他の人々の経験から恩恵を受けることを可能にするために利用できる測定及び解析ツールがなかった。多くの人々は、非難されることを恐れてそのようなフォーラムに参加したがらない。また、行動のパターンを解釈するには、専門知識、たとえば相応の資格を持っている療法士の専門知識が必要であり、利用できる体系化された成果は限られている。
[0004]また、ソーシャルメディアネットワークを使用する人々の数は増えているが、そのようなネットワークは、非常に表面的なレベルで使用されている。ソーシャルメディアネットワークは、人々がつながり、分かち合うのに役立つが、ソーシャルメディアネットワークは、人々が家族及び友人との、また彼らが参加しているコミュニティとのその関係の性質を見抜く、又はより深く理解するのに役立つツールを提供していない。ソーシャルメディアネットワークはまた、人々の人生における重大な問題を特定する、又はそのような問題について人々ができること、すなわち他の人々の人生において成功につながることへと人々を助ける/導くように、人々を支援していない。言い換えれば、ソーシャルメディアネットワークは、個人がその人生行路及び人生経験を解析することができる付加価値のあるツールを提供していない。既存のソーシャルメディアネットワークは、その個人の人生行路における進捗状況に評価し、改善し、追跡するために人々によって使用されることが可能である測定パラメータを提供していない。
[0005]第1の態様では、個人に関するデータを解析する方法が提供され、この方法は、
パターン認識ソフトウェアを含むデータ解析エンジンとして構成された物理的コンピュータプロセッサに個人に関する入力データを提供するステップと、
プロセッサを使用して入力データを操作及び変換し、出力データを提供するステップと、
プロセッサを使用して出力データをパーソナルマップの形式に変換し、マップを記憶するステップであって、マップが、個人の人生経験に関するその個人のパーソナルデータを含む個人のパーソナルマップである、ステップと、
各個人がそのパーソナルマップを個人設定する(personalise)ことを可能にするツールを提供するステップと
を含む。
[0006]この方法は、個人に質問一式を含む質問票に記入してもらうことによって、個人から入力データを取得するステップを含むことができる。各質問は、段階的な一連の答えを有することができる。
[0007]この方法は、マップ上に新しい回答をプロットし、プロセッサを使用してマップを更新することによって、マップを定期的に更新するステップを含むことができる。これにより個人は、目的を達成する軌道上にいるかどうかを見ることができるようになり、また軌道上にとどまるために、又は目的を達成するために何をする必要があるかが示される。さらに、この方法は、マップを更新するとき、個人によって以前に追加されたマップの個人設定を保持するステップを含むことができる。
[0008]この方法は、ツールを使用するステップに加えて、個人によって返答される質問を調整することによってマップを個人設定するステップを含むことができる。また、この方法は、ツールのウェブベースの選択を使用してマップを個人設定するステップを含むことができる。
[0009]マップは、個人マップとすることができ、別の実施形態では、この方法は、複数の個人の個人マップを結合してグループマップを生成するステップを含むことができる。この方法は、個人マップを結合してグループマップを形成することを希望するグループのメンバからの入力データを結合することによってグループマップを生成するステップを含むことができ、プロセッサは、入力データを結び付け、結合して、グループマップを出力する。
[0010]この方法は、必要に応じてメンバの入力データを結合すること又は消去することによって、望み通りにグループにメンバを追加するステップ、又はグループからメンバを削除するステップを含むことができる。
[0011]さらなる実施形態では、この方法は、そのそれぞれがコミュニティのメンバである複数の個人の入力データからコミュニティマップを生成するステップを含むことができる。
[0012]さらなる実施形態では、この方法は、多くの個人の入力データからグローバルマップを生成するステップを含むことができる。この方法は、個人がグローバルマップにアクセスして、その個人の状況を、その入力データがグローバルマップに寄与している他の個人と比較することを可能にするステップを含むことができる。
[0013]この方法は、個人が行動指針を計画し、個人が行動を起こすとき、グローバルマップ上で進捗状況を監視することを可能にするステップを含むことができる。
[0014]さらに、この方法は、グローバルマップにアクセスするためにソーシャルメディアネットワークを使用するステップを含むことができる。
[0015]この方法は、プロセッサのウェブ対応ツール及び解析機能を使用して、個人が情報を共有し、ウィキ(wiki)、オンラインリソースなどの他のウェブアメニティ(web amenity)にアクセスすることを可能にするステップを含むことができる。
[0016]入力データをグローバルマップにカスタマイズすることによって、この方法は、特定の興味情報を含む部分母集団マップを生成するステップを含むことができる。したがって、この方法は、個人が部分母集団マップにアクセスして、特定の興味情報が関係する特定の興味との関連で進捗状況を評価し、追跡することを可能にするステップを含むことができる。
[0017]第2の態様では、個人に関するデータを解析する方法が提供され、この方法は、
パターン認識ソフトウェアを含むデータ解析エンジンとして構成された物理的コンピュータプロセッサに個人に関する入力データを提供するステップと、
プロセッサを使用して入力データを操作及び変換し、出力データを提供するステップと、
プロセッサを使用して出力データをパーソナルマップの形式に変換し、マップを記憶するステップであって、マップが、個人の人生経験に関するその個人のパーソナルデータを含む個人のパーソナルマップである、ステップと、
プロセッサを使用して、個人が異なる入力データをプロセッサに入力することによってマップ上のあるポイントからマップ上の別のポイントに生じる変化を監視するステップと
を含む。
[0018]したがって、マップを使用することによって、個人は、1つの人生イベントから次への変化を監視する、過去のイベントに時間を遡る、などを行うことができる。
[0019]第3の態様では、個人に関するデータを解析するためのデータ解析システムが提供され、このシステムは、
個人に関する入力データを作成するための物理的コンピュータベースのデータ生成器と、
データ生成器に応答する物理的コンピュータプロセッサであって、パターン認識ソフトウェアを含むデータ解析エンジンとして構成され、入力データを操作及び変換し、出力データを生成するように構成されている、プロセッサと、
プロセッサの一部として構成された出力モジュールであって、パーソナルマップの形式で個人に出力データを提供し、マップは個人の人生経験に関するその個人のパーソナルデータを含む個人のパーソナルマップである、出力モジュールと、
パーソナルマップを記憶するためにプロセッサと関連付けられたストレージモジュールと、
プロセッサと通信し、個人がそのパーソナルマップを個人設定できるように、個人によってアクセス可能であるツールモジュールと
を含む。
[0020]入力データは、受信されると、将来の使用に備えてソースデータの一部を形成することができ、システムは、ソースデータを入れたデータベースを含む。
[0021]プロセッサは、少なくとも入力データのクラスタ解析を行って参照データを作り出すように構成されることが可能である。行われるクラスタ解析の形式は、非線形、多変量の次元縮小とすることができる。非線形、多変量の次元縮小は、参照データをまとめて行列にし、そこからマップが生成されるように、自己組織化マップアルゴリズム(SOM)を使用することができる。
[0022]データ生成器は、個人によって記入される質問票、好ましくはオンラインの質問票を含むことができる。質問票は、複数の質問を含むことができ、それぞれが段階的な回答の範囲を有する。
[0023]プロセッサのデータ解析エンジン機能は、入力データを、プロセッサによって処理されるように解析ファイルに変換するように構成されることが可能である。解析ファイルは、プロセッサによって処理されて出力データを生成する入力変数を含むことができる。
[0024]データ解析システムは、マップを三次元マッピングの二次元表現として提示することを含むことができる。簡潔にするために、三次元マッピングの二次元表現は、以下では「3dマッピング」と呼ぶことにする。したがって、参照データは、三次元モデル化されて、3dマッピングをもたらすことが可能である。
[0025]別の実施形態では、プロセッサは、少なくとも2人の個人から供給される入力データに基づいてグループマップを作り出すように構成されることが可能である。
[0026]さらなる実施形態では、プロセッサは、そのそれぞれがコミュニティのメンバである複数の個人から供給される入力データに基づいて、コミュニティマップを作り出すように構成されることが可能である。
[0027]さらなる実施形態では、プロセッサは、データベースからグローバルマップを生成するように構成されることが可能であり、プロセッサは、個人が行動指針を計画し、個人が行動を起こすとき、グローバルマップ上で進捗状況を監視できるようにさらに構成される。
[0028]データ解析システムは、個人がグローバルマップにアクセスできるようにするためにソーシャルメディアネットワークを使用するように構成されることが可能である。プロセッサは、個人が情報を共有し、ウィキ、オンラインリソースなどの他のウェブアメニティにアクセスできるようにするウェブ対応ツール及び解析機能を含むことができる。
[0029]プロセッサは、個人がグローバルマップへの入力データをカスタマイズして、特定の興味情報を含む部分母集団マップを生成できるように構成されることが可能であり、個人は、部分母集団マップにアクセスして、特定の興味情報が関係する特定の興味との関連で進捗状況を評価し、追跡することができる。
[0030]第4の態様では、個人に関するデータを解析するためのデータ解析システムが提供され、このシステムは、
個人に関する入力データを作成するための物理的コンピュータベースのデータ生成器と、
データ生成器に応答する物理的コンピュータプロセッサであって、パターン認識ソフトウェアを含むデータ解析エンジンとして構成され、入力データを操作及び変換し、出力データを生成するように構成されたプロセッサと、
プロセッサの一部として構成された出力モジュールであって、出力データをパーソナルマップの形式で個人に提供し、マップは個人の人生経験に関するその個人のパーソナルデータを含む個人のパーソナルマップであり、入力データは、個人が異なる入力データをプロセッサに入力することによってマップ上のあるポイントからマップ上の別のポイントに発生する変化を監視できるように、個人によって操作可能である、出力モジュールと、
個人のパーソナルマップを記憶するためにプロセッサと関連付けられたストレージモジュールと
を含む。
個人に関するデータを解析し、個人のマップの生成を示すためのデータ解析システムの一実施形態の概略ブロック図である。 個人による個人のマップの個人設定を示す概略ブロック図である。 グループマップを生成するためのシステムの使用の概略ブロック図である。 コミュニティマップを生成するためのシステムの使用の概略ブロック図である。 グローバルマップを生成するためのシステムの使用の概略ブロック図である。 部分母集団マップを生成するための図5のグループマップの使用の概略ブロック図である。 個人に関するデータを解析する方法の一実施形態のフローチャートである。
[0031]次に、本開示の実施形態を、一例として、添付の図面に関連して説明する。
[0039]図面では、参照符合10は、全体的に、データ解析システムの一実施形態を示す。データ解析システムは、個人12がその人生において直面する可能性のある課題にうまく対応し、対処するように個人12を支援するために、自己評価及び他の人々による評価を行う際に1人又は複数の個人12によって使用されることを目的としている。データ解析システムはまた、個人12がその経験を他の人々と共有し、他の人々の人生経験から恩恵を受けることを可能にする。
[0040]データ解析システム10は、情報を取得する及び共有するためにワールドワイドウェブ14などのネットワーク機能を活用するコンピュータ実装システムである。
[0041]データ解析システム10は、データ解析エンジンとして構成された中央処理装置又はプロセッサ18を有するメインコンピュータシステム又はサーバ16含み、その目的について、以下にさらに詳細に説明する。サーバ16は、個人12によって要求されるとき、ウェブベースの質問票20を生成するデータ生成器を含み、質問票20は、個人のコンピュータ22を介して個人12によってオンラインでアクセスされる。個人12によって質問票20に提供される回答は、サーバ16によって個人のウェブファイルに保持され、ウェブファイルは、個人12によってのみアクセス可能である。回答への変更又は新しい回答は、個人12のウェブファイルにアップロードされ、記憶される。
[0042]サーバ16のプロセッサ18は、処理モジュール24を含む。以下にさらに詳細に説明するように、プロセッサ18の処理モジュール24は、入力データを操作し、変換するように構成されたパターン認識ソフトウェアを含み、入力データは、個人12によって提供される質問票20への回答の形式である。システム10は、マップ28の形式で個人12に出力データを提供するためにプロセッサ24と通信している出力モジュール26をさらに含む。マップ28は、個人12の人生行路又は人生経験に関するその個人のパーソナルデータを含む個人のパーソナルマップである。説明を容易にするために、マップ28は、以下では人生マップ28と呼ぶ。プロセッサの処理モジュール24は、人生マップ28を記憶するためにストレージモジュール25と通信する。
[0043]データ解析システム10は、ツールモジュール30もまた含み、これは、プロセッサ18の構成要素として構成されるのが好都合であり、個人12がその人生マップ28を個人設定できるように個人12のコンピュータ22を介してアクセス可能である。
[0044]やはり以下にさらに詳細に説明するように、システム10は、個人12がその経験を共有し、グループマップ、コミュニティマップを形成する際に他の個人と結びつき、及びグローバルマップを使用して、個人12の人生行路を、及び変化がどのように個人12の人生行路に影響を与える可能性があるかを評価することができるように十分に多用途である。
[0045]図7のステップ32に示すように、個人12は、そのコンピュータ22を使用してオンラインで質問票にアクセスする。個人12は、質問票20に記入する。個人12がシステム10にアクセスしたのはこれが初めてである場合、人生マップ28が生成できるようにするために、個人の人生におけるマイルストーンが必要であり、個人は、それらのマイルストーンを表す複数の質問票20に記入することができ、マイルストーンは、個人12の人生における、過去と現在の両方の鍵となるイベントを表す。
[0046]個人12は、自身の人生マップ28を生成する際に、他の回答を使用することもできる。そうするために、個人12は、プロセッサ18を使用して、他の個人、たとえばヒーロー、スポーツスター、有名人など(この節では「興味のある対象」と呼ぶ)のための予め記入された、又は予め生成された質問表のライブラリにアクセスして、人生マップ28を構築する際に含める。個人12がその人生マップ28を構築しているときに、個人の自身の記入した質問票20を補強するためにこのようなデータセットを使用することにより、個人12は、自身のより限られた人生経験である可能性があるものを、個人の選択する他の人々の人生経験のはるかに幅広いセットのコンテキストに置くことができる。ライブラリからのデータが、プロセッサ18のストレージモジュール(図示せず)に記憶されることが可能である、又はプロセッサ18は、ウェブ14を介してライブラリにアクセスすることができる。
[0047]個人12がライブラリにアクセスするとき、個人12が取得するデータは、興味のある対象によって提出される回答を、又はその興味のある対象と関連付けられる生データのいずれも、除外する。興味のある対象に関するデータセットは、プロセッサ18によって取得され、個人12の人生マップ28の生成に使用される。個人12はしたがって、興味のある対象に関する生データが含むものを見ることなく興味のある対象の回答を使用する。
[0048]個人12はまた、人生マップ28にシステム10のグローバルデータベース40のあるサブセットからデータをダウンロードする、又は組み込んで、その個人12の経験の範囲を拡大することができる。これは、個人12が特定のトピックに関する経験のレベルが高くない場合、特に有益である、及び/又はこれは、人生マップ28を生成するのに必要とされるデータを記入するタスクを簡略化する。再度、個人12がグローバルデータベース40からの生データの内容を見ることなく、グローバルデータベースからの任意のデータが、データ解析エンジンによって使用される。
[0049]たとえば、個人12は、個人12の個人的体験に関するデータ、たとえば個人12がかかっている病気に関係するデータのあるサブセットに関係するグローバルデータベース40からの情報を使用することができる。個人12は、人生マップ28を生成する際にグローバルデータベース40中のそのデータと関連付けられる情報を使用するようプロセッサ18に命令することができ、データのそのサブセットは、その個人12のパーソナルデータを補強する。
[0050]個人12は、必要な数の質問票20に記入し、ステップ34に示すようにウェブ14を介してサーバ16に回答をアップロードし、回答は、個人回答のデータベース35の一部を形成する。各個人の回答は、データベース35に互いから切り離して保持され、1人の個人の回答は、他のいかなる個人12の人生マップ28を生成する際にも使用されず、他の個人の回答は、個人12によってアクセスできない。たとえば、個人のいくつかの回答は、以下にさらに詳細に説明するように、グループマップ又はコミュニティマップを生成する際に共有される。しかしながら、そのようなグループマップ又はコミュニティマップを生成するためにデータ解析エンジン18によって要求されるデータは、データベース35からのデータにアクセスできるグループ又はコミュニティのメンバ又は参加者なしで、直接データベース35から、データ解析エンジン18によって取得される。回答をデータベース35に別々に記憶することによって、個人12は、その人生マップ28を自在に、所望の頻度で変える又は更新することもできる。
[0051]1つ又は複数の質問票20への回答を受け取ると、データ解析エンジンとして動作可能であるプロセッサ18は、データを解析して、図7のステップ36に示されるように、質問票が正しく及び包括的に記入されたかどうかを判定する。質問票20が不完全である、又は誤って記入されている場合、これは個人12に伝えられ、1つ又は複数の必要な質問票20を訂正する機会を与えられる。加えて、又は代わりに、データが不完全である場合、データ解析エンジン18のプロセッサ24は、個人12の人生マップ28を生成するために必要とされる欠測データを記入するために、数理インピューティング(mathematical imputing)を行うように構成される。
[0052]包括的な人生マップ28が生成されることを可能にするには、少なくとも30のこのような質問票20が個人12によって記入される必要があると思われる。
[0053]データ解析エンジンとして動作するとき、プロセッサ18は、高性能なパターン認識技法を使用して、サーバ16にアップロードされる回答を解析する。個人12からの回答が解析されることを可能にするために、質問への回答は、目盛り付きスケール(graduated scale)の形式である。たとえば、質問への回答は、「悪くなった、同じ、良くなった」、「全くない、ある程度ある、非常にある」などの間の範囲の形式であってもよい。
[0054]回答は、図7のステップ38に示すように、プロセッサ18によってパースされ、プロセッサ18によって生成された解析ファイルは、個人回答のデータベース35及びグローバルデータベース40に記憶される。グローバルデータベース40は、他の個人12からの何千もの回答を含むが、グローバルデータベース40に記憶されているものは、個人のデータから抽出された、但し、それにより個人を識別することができるパーソナル識別子又はその他の情報を除いた、生データである。個人の人生マップ28を生成するために、個人12と関連付けられるデータのみが使用され、必要であれば、上述のように、グローバルデータベースからのデータのサブセットからの追加データで補強される。個人12は、所望の頻度で、そのマップ28を変更することもできる。
[0055]質問票20において個人12に尋ねられる質問のタイプは、現在と過去の両方で、個人の人生における限界寸法(critical dimensions)の個人的見解を測定するように設計される。表示のように、質問は、一般的に1から7の目盛りで採点され、自由形式のテキストコメントを含む。質問は、それらが経験、思考、感情と認知、その人生における重要な他の人々及びその人生行路における他の重要な人物(significant figures)との関係の質、並びに個人12の人生に影響を与える変化における介入及び関与のレベルに適用できる限り、個人12に関する。また、質問は、個人12が置かれている状況に関する文脈ファクタに関係し、起こる又は起こった人生を変えるイベントのタイプ及び動乱(turbulence)のレベルが測定される。個人がその一部であるグループ及びコミュニティへの関与及び介入が測定され、個人12の役割及び責任の性質が評価される。回答のすべてはまた、年齢、性別、職業、興味などの、人口統計学的変数に結び付けられる。
[0056]システム10は、個人に関する外部ファクタ並びに内部自己管理ファクタを評価し、管理するために、個人12によって使用されることが可能である。外部ファクタは、たとえば他の人々との関係に適用可能であるが、内部自己管理ファクタは、内部に焦点を当てられ、個人の感情及び経験、意識、注意深さ、及び自覚などの問題を扱う。一般に、システム10は、個人が以下の網羅的ではないリストに含まれるファクタを管理し、評価できるように適用可能である:感情及び経験、意識の状態、注意深さ、及び自覚、関係の質、物理的及び心理的健康、物質的幸福、人生の目標を達成する際の有効性、内部管理能力、感受性、思いやり、想像力、認知的複雑性(cognitive complexity)のレベル、起こっている変化、仕事上の成功、安全性及びセキュリティ、仕事グループ及び/又はソーシャルグループへの参加、社会的活動及びコミュニティ活動、知識及び能力、精神的及び文化的信条及び価値、並びに自己同一性及び自己実現化の規模。
[0057]データ解析エンジンとして動作するプロセッサ18は、個人12の回答について統計的解析を行う。統計的解析は、詳細には、クラスタ解析であり、より詳細には、非線形、多変量の次元縮小である。やはり使用される可能性があるクラスタ解析の他の形式は、以下を含む:以下により十分に説明する自己組織化マップアルゴリズムに密接に関係する学習ベクトル量子化(LVQ)、k平均法及びロバストk平均法、階層的クラスタリングの形式、標本周りのパーティション分割(PAM:partitioning around mediods)、及び期待値最大化(EM:expectation maximisation)。
[0058]プロセッサ18は、自己組織化マップアルゴリズム(SOM)42(図1)を使用して、多変量の次元縮小を行う。SOM42は、個人回答のデータベース35に記憶されている個人12の回答に含まれるデータから、プロセッサ18によって作り出される参照データをまとめる。余談として、システム10は、グローバルデータベース40からのデータを使用してグローバルSOMも構築し、これは以下により詳細に説明するように、グローバルマップを生成するために使用されることに留意されたい。すでに示したように、グローバルデータベース40の任意のデータは、任意の方法で任意の個人12を識別できるデータを取り除かれた後に、グローバルデータベース40に記憶される、又はグローバルSOMを構築するために使用される。
[0059]SOM解析では、各サンプルが、そのサンプルの入力変数によって定義されるn次元(n−D)データ空間のベクトルとして扱われる。SOM解析の初期の「トレーニング」フェーズ中、シードベクトルのセットが、データ空間内に、一般的にはランダムに分散される。内部の、反復する、主として監視なしプロセスによって、これらのシードベクトルはトレーニングされる(変更される)ようになり、初期データセットの特徴を表す。ベクトルが変更されると、それらはコードベクトル(又は「ベストマッチングユニット」)として知られる。
[0060]SOM解析の出力が、行列44として提示される。行列44のサイズは、変わる可能性があり、たとえば、5×5、12×10、又は25×25の行列44である。いくつかの予め設定された行列のサイズが、ツールモジュール30に記憶されており、個人12は、行列44の所望のサイズを選択することができる。行列44は、必ずしも正方行列である必要はないことに留意されたい。SOM解析によって生成されたコードベクトルは、一般的に、自己組織化マップの形式でノードの二次元の直線状の配列として表示される。言い換えれば、行列44は、マップの各ノードがコードベクトルを表す自己組織化マップである。
[0061]上に示したように、十分に包括的な行列44及び結果として得られる人生マップ28が生成されることを可能にするには、それぞれが複数の質問、一般的には約40の質問を含む、少なくとも30の質問票が必要とされると考える。したがって解析は、行列44及びマップ28を生成するために非常に多数の計算をもたらすことを、当業者は理解するであろう。例として、それぞれが40の質問を含んで、5×5行列44を生成する30の質問票を使用して、適度に単純な人生マップ28が生成されるためには、計算の数は、30×40×25=30,000となる。さらに複雑な個人の人生マップ28が生成されるためには、それぞれが40の質問を有し、25×25行列44が必要とされる、最大800の質問票が必要とされることがある。これは、プロセッサ18によって行われる800×40×625=20,000,000の計算を必要とする。
[0062]以下に述べるように、複雑なグループマップを生成するには、やはりそれぞれが約40の質問を有し、25×25行列44を必要とする、最大50,000の質問票が必要とされる可能性がある。これは、プロセッサ18によって行われる50,000×40×625=1,250,000,000の計算を必要とする。
[0063]したがって、プロセッサ18を制御するソフトウェアは、極めて複雑であり、行列44及び人生マップ28が生成されることを可能にするために不可欠であることは、容易に理解されよう。
[0064]したがって、図7のステップ46に示すように、プロセッサ24は、解析がSOM42によって実行されると、行列44が生成されるようにする。続いて、図7のステップ48に示すように、個人12の人生マップ28は、行列44から生成される。
[0065]プロセッサ18の機能を使用して、個人12は、個人12が人生マップ28上でその結果をどのように視覚化したいと思っているかについて選択を行うことができる。この点については、マップノードを、そのノードと関連付けられる、基になるコードベクトルから導出される特定の属性又はパラメータを表す色で表示することが一般的である。データ入力は、主に非線形データで構成されるので、3dマッピング、すなわち人生マップ28の3次元透視図を作成すること、及び特定のノードの導出されたパラメータ若しくは属性を人生マップ28上の「高度」として使用することが、もう1つの有益な技法である。また、SOM42は、自己シード(self−seeding)及び自己学習であるので、SOM42が実行されるたびに、異なる人生マップ28が生成されることになる。したがって、個人12は、個人12の必要性に最も適合する人生マップ28を取得するために所望の回数だけSOM42を通してデータを実行する、及び再実行することができる。最終処理が行われると、個人12の人生マップ28は、プロセッサ18のストレージモジュールに記憶される。
[0066]また、システム10のツールモジュール30を使用して、個人12は、図7のステップ50に示すように、その人生マップ28を個人設定することができる。
[0067]図2により明確に示すように、マップを個人設定することは、人生マップ28上のゾーン52及びゾーン54の境界を定めることを含む。ゾーン52は、人生の目標を達成することを表し、ゾーン54は、人生の目標を達成しないことを表す。人生の目標を達成することに対するゾーン52は、マップ28の上部に示され、人生の目標を達成しないことに対するゾーン54は、マップの下部に示され、ゾーン52及びゾーン54は、線56で境界を定められる。
[0068]個人12は、ツールモジュール30から他のソフトウェアツールを使用して、58でマップを領域に分割し、自分の人生行路における異なる特性及び特徴に従ってそれらの領域をラベル付けし、カラーコード化することができる。個人12は、図2の60で示すように、人生マップ28上に自身を位置付けることもできる。個人12はさらに、マップ28にアップロードされ、含まれることが可能である、映像、音声、写真及び画像などの媒体、並びにテキストを使用して、マップ28を個人設定することができる。マップ28は、したがって、個人12の人生行路の履歴(life history)及び集合的経験に一意のパターンを含む個人のパーソナル「DNA」を構成する。
[0069]その上、マップ28は、ウェブ14を介して、及びソーシャルメディアネットワークを使用して、個人12によってアップロードされることが可能であり、それらのソーシャルメディアネットワークへの他の加入者と共有されることが可能である。したがって、複数の個人12が、ソーシャルメディアネットワークを使用して個人の人生行路及び経験を共有することができる。このように、個人12は、他の人々の経験から恩恵を受けることができ、同様の状況にある他の人々から学ぶことができ、他の人々によって犯された過ちを回避するための対策をとり、他の人々の成功から学ぶことができる。
[0070]個人12が最初に人生マップ28を取得するとき、個人は、たとえば図2の60に示すように、マップ28上に自身を位置付ける。位置60は、個人の人生におけるその時点のマップ28上の個人の特定の場所を表す。やがて個人12は、さらなる質問票に記入し、プロセッサ18に新しい回答をアップロードすることができ、これはその個人が、データを最後に提供して以来、位置60からどのように移動したかを示す。位置60及びそれに続く任意の位置に関係するポイントインタイムレポート(point in time report)が、プロセッサ18によって生成され、個人12のコンピュータ22にダウンロードされることが可能である。個人12が時間を越えて個人の進捗状況をチェックすることができるように、個人の人生マップ28上に複数のポイントが作成されることが可能である。ポイントインタイムレポートで、個人12は、各セルをあちこち移動することによって、人生マップ28上の各セル(ノード)のドライバプロファイルを見ることができる。このようなレポートは、生入力データスコアではなく、グローバルデータベース40の解析を通して確立された特定のベンチマークによる正規化されたデータスコアを使用する。これにより個人12は、マップ28上の60などのポイントから、異なるよりよいポイントに移動することができるか、すなわち、後者のポイントに移動するには個人12はどんな行動をとる必要があるかを、グラフィック表現に基づいて、容易に決定するができる。
[0071]プロセッサ18は、個人がウェブ14を介して他の人々に質問票20に記入するよう、又は自身の質問表へのその回答を共有するよう、促すことができるように、十分に高性能である。これは、1人の個人が別の個人の人生マップ上に自身を位置付けることを可能にし、経験が共有されることを可能にする。360度タイプのフィードバックツールにより、フィードバックが1人の個人から別の個人へ与えられることが可能になり、1人の個人が別の個人からフィードバック、たとえば「私をどう思うか」及び「あなたをどう思うか」を受信できるようになる。したがって、説明するとおり、同僚、家族メンバ、及び/又は友人が、個人の人生マップ28「の中に」招待されて参加することが可能である。個人12は、個人のマップ28の完全な制御を保持し、いつでも誰かを削除することができる。誰か他の個人が、個人12の人生マップ28上に「位置する」とき、これは、SOM42によって行われ、個人12は、他の個人の生データを見ることはない、又はこれにアクセスすることができない。レポートはマップのセルに配置されると、上述のように、正規化された、ベンチマークスコアを使用して共有される。
[0072]個人12による新しい回答のアップロードに続いて任意の新しい人生マップ28が生成されると、以前のマップ28からの特徴が引き継がれ、編集機能(editing feature)により個人12は、必要に応じてこれらの機能を変更し、これらを調整することができる。
[0073]図3を参照すると、個人12は、質問票回答の自身のデータベースを他の人々のものと結合して、グループマップ62を作り出すことができる。この説明の例では、図3において円Aで示す個人12は、別の個人、たとえば図3において64に示す配偶者Bと、グループマップ62を共有することを望む。また、網掛け円66で示されるように、任意の数のさらなる個人が、望み通りにグループ人生マップ62に追加されることが可能である。グループマップ62を生成する際に、プロセッサ18は、グループ中のすべての参加者から得られたデータを解析して、参加者のいずれも他の参加者のいずれの生データも見ることなく、又はこれにアクセスできることなく、グループマップ62を作成する。SOM42は、したがってグループのすべての参加者の回答からのデータを操作及び変換し、グループマップ62を生成する。
[0074]個人12及び個人64は、その結果を結合して、その結合された人生経験への洞察、及びインタラクションのパターンを得る。別の例として、家族が、結果を結合して、家族動態をよりよく理解することができ、役割は家族の様々なメンバによって果たされる。代わりに、又は加えて、友人のグループが、その個人回答の全部又は一部を結合して友情マップにすることができ、友情マップにおいて、友人は、友人の関係の質、友人が形成している関係の強さ、及び社会的インタラクションのパターンを追跡し、監視することができる。グループマップ62は、形成されると、前述のように、個人の人生マップ28と同様に個人設定されることが可能である。やはり上述のように、360度タイプのフィードバックアプリケーションが、グループマップ62に対して使用されて、互いの見解の違いが共有され、洞察が得られることを可能にする。プロセッサ18の機能は、関係の問題及び障害が理解され、解決されることを可能にする付加価値ツール(value adding tool)を含む。これらのツールは、グループの参加者がマップ62上に空間的にプロットされ、参加者間の関係の特徴、質、及び強さが評価されることを可能にする。
[0075]ツールモジュール30はまた、参加者の洞察が共有されることを可能にし、個人12がウィキ、辞書、他の参考文献などのウェブアメニティにアクセスするために、ウェブ対応ツール及び解析を含む。これらのツールを含むツールモジュール30の代わりに、サーバ16は、ウェブ14を介して第三者のウェブ対応ツール及び解析にアクセスすることができる。これらのウィキリソース及びウェブライブラリにより、参加者の洞察が共有され、得られること、並びに参加者の間で、及び適用できる場合は、以下に説明するように、より広範なコミュニティにわたっても共有される成功の結果につながる行動がとられることが可能になる。たとえば、個人12は、個人64との関係を改善するのに必要とされるものを確認するために、これらのリソースを使用してマップ62に問い合わせることができる。個人12は、次に、推奨されるアクションをとり、グループマップ62上に進捗状況をプロットすることができる。
[0076]さらなる例として、個人12及び個人64がカップルのメンバであって、彼らが衝突している場合、個人12及び個人64は、互いに招待して参加し、衝突の解消につながる行動をとることができる。一実施形態では、熟練のファシリテータのサービスは、そのファシリテータもまたグループ参加者になるよう誘うこと、及び他のウェブベースのリソースを使用することによって取り組まれることが可能である。熟練ファシリテータは、最良の結果を得るように衝突解消プロセスを先導する助けとなる。これは、ウェブベースの技術及びリアルタイムに近いフィードバックを提供するプロセッサ18によって与えられる高度な解析機能を使用することによって容易にされる。したがって、マップ62に含まれるデータは、たとえば、「Xする場合、マップ62上の結果及び位置M(図示せず)につながり、Yする場合、マップ62上の結果及び位置N(図示せず)につながる」など、予測モデリング及びシナリオプランニングを実行するために使用されることが可能である。
[0077]グループマップ62の流布中いつでも、新しい個人、たとえば子供などの新しい家族メンバ又は新しい友人が、既存マップ上にプロットされる、又は回答に追加されて新しい又は改訂されたグループマップを作ることが可能である。反対に、必要であれば、個人がグループを離れるとき、回答が消去されることが可能である。グループマップ62を使用して、68に示すように個人の行路が、マップ62上にプロットされて、個人のそれぞれの人生が、順調に進んでいるかどうか、及びどんな行動をとる必要があるかを判定する。
[0078]各個人12、64は、グループマップ62を生成する際に提出された回答を管理しており、個人12、64が機密扱いのままとすることを望むいかなる情報も、マップ62から排除されることが可能である。個人64は、個人12の回答にアクセスせず、逆もまた同様である。回答者が見るのは、マップ62上の各セル又はノードで生成されたパターンの集合セットだけである。
[0079]別の実施形態では、図4に示すように、コミュニティマップ70が生成される。コミュニティマップ70は、集合的履歴を有する個人のコミュニティに関係する。たとえば、共有される興味及び共通の価値を有する人々が一緒になって、コミュニティを形成し、コミュニティマップ70を生成することができる。グループマップと同様に、網掛け円で示されるように、個人72はすべて、回答をプロセッサ18に個々に提出する。グループマップ62と同様に、個人回答、及び回答と関連付けられる生データは、コミュニティの他の個人に知らされない。各個人72は、含まれたくないデータが回答から省略されるように、提出する回答を調整することができる。
[0080]コミュニティへの参加者は、自身をコミュニティマップ70上に配置し、各参加者に関連する情報だけが、その参加者に利用可能である。再度、コミュニティマップ70の動的態様は、ウェブリソースの速度により、参加者が、互いの見解、含まれる問題の見解などの事柄に関係するデータを共有し、リアルタイムで効率的に互いと対話することができることである。コミュニティマップ70上の各参加者の位置は、見解が変わる、又は問題の解消が行われるとき、移動する。
[0081]個人は、招待されてコミュニティに参加することが可能であり、参加者間のインタラクションとして追跡されるその位置は、グループセラピーと同様に、但しオンラインで双方向に現れる。したがって、グループマップ64の場合と同様に、熟練ファシリテータが招待されて参加することが可能である。
[0082]時間とともに、マップ70は、履歴及び集団理解、共有される価値及びコミュニティで学習された教訓を記録し、コミュニティのメンバ72は、マップ70上のパス74で示されるように、マップ上のその行路を追跡することができる。
[0083]グループマップ62とコミュニティマップ70の両方については、ツールモジュール30からのツールが、必要であればウェブ14からのツールによって補強され、グループ又はコミュニティが、場合によってはそのマップ62又はマップ70を定義し、個人設定できるようにすることに留意されたい。グループ又はコミュニティのメンバからの新しい回答が、マップ62又はマップ70に含まれる。個人がその回答をアップグレードする、又はその回答を変えるとき、新しい個人が加わり、又は個人がグループ若しくはコミュニティを離れ、マップ62又はマップ70もまた更新される。グループマップ64とコミュニティマップ70の両方については、生成されるパターンが、正規化されたデータのみを示し、生データ回答を示さない、ポイントオブタイムレポート(point of time report)の形式で提供されることにも留意されたい。
[0084]上述のようにシステム10は、個人12によって提出された、グローバルデータベース40をポピュレートする何千もの回答に依存し、回答は、図5に矢印76で概略的に示されている。グローバルマップ77は、SOM42を使用して、及びデータベース40に記憶されている個人の生データを使用して、マスターマップとして構築される。グローバルマップ77は、定期的に更新され、更新された又は新しい、バージョン又はリリースとして、システム10のユーザに公開される。グローバルマップ77の生成は、プロセッサ18が数十億ではないが、何百万という計算を引き受けることを含むことは理解されよう。グローバルマップ77が更新されるたびに、それらの計算が再び行われる必要がある。
[0085]プロセッサ18を使用して、各個人12が、その人生行路を他の人々のそれらと比較すること、及びその個人12がその人生行路をたどるところへの洞察を得ること、及び個人12と同様の状況にある他の人々から学ぶことができる。個人12は、他の人々によってとられるパス、並びに成功若しくは失敗に至った、その個人と同様の位置の他の人々がとった判断及び行動を見分けることができる。これを達成するには、個人12は、グローバルデータベース40にアクセスし、基になるグローバルマップ77に対してその人生マップ28上に表示されるようにその回答を重ね合わせて、人生マップ28上の78に示すように個人のパスを追跡する。
[0086]パス78は、個人12が任意のグループマップ62又はコミュニティマップ70上に自身を位置付けることも可能にする。そうする際に、個人は、その時点のその個人と同様の人生状況にある他の人々と比較するとどこにいるかを評価することができる。個人は、上述のように、特定の状況において成功に導くことができるどんな対策をとる必要があるか、及び可能であれば他の人々の過ちを繰り返さないように、同様の状況にあった他の人々の過ち及び失敗から、個人がどのように学ぶことができるかを示すことができる。
[0087]プロセッサ18と関連付けられる機能は、予測能力を有する。したがって、個人が2つ以上の質問票に記入したとき、矢印80で示されるように、人生マップ28上の移動が追跡されることを可能にするSOM42によって提供されるように、高度なパターン認識を使用して、人生マップ28上の異なるポイントが生成されることが可能である。これらの矢印80は、個人12が特定の行動指針に従うことによってどんな結果が生じるかを予測できるように、数百又は数千の多くの人々が、異なる行動指針に従う際にとった主要なパスを表す。したがって、個人12は、この情報を使用して行動指針を計画し、個人12が関連する行動指針をとるとき進捗状況を監視することができる。実際には、母集団によってとられる非常に多数の可能なパスがあるので、主要なパス80のみが示されており、すべてがわかるように表示され得るとは限らないことは理解されよう。
[0088]次に図6を参照すると、部分母集団マップ82が示されている。部分母集団マップ82は、個人12がそのメンバであることが可能である特定の興味グループに関する。一例としてマップ82は、グローバルデータベース40からのデータを使用して、特定の部分母集団のために構築されることが可能である。これにより、興味又は研究の特定の領域が実行され、それらの部分母集団内の個人がマップ82を使用してその進捗状況を評価し、追跡することが可能になる。このような部分母集団マップ82は、一般的に、部分母集団のリーダ、たとえば学術機関又は専門機関によって所有され、そのようなマップ82は、それらの領域における研究を容易にする。他のマップと同様に、部分母集団マップ82を生成する際に使用されるデータは、参加者を識別するために使用され得るいかなるデータも取り除かれた生データを使用して構築される。参加者は、他の人々のデータを見ることはなく、データは、部分母集団82を生成するためにSOM42によって使用されるにすぎない。
[0089]一例として、個人12が特定の病気又は障害に苦しんでいる場合、個人12は、同様の病気を有する他のメンバを含む部分母集団のメンバとして署名されることが可能であり、そうする際に、個人12は、その進捗状況を、部分母集団のそれらの他のメンバとの関連で評価することができる。個人12が部分母集団の他のメンバと経験12を共有する、それらのメンバから支援を受ける、及び他のメンバに支援を行うことができることもまた有益である。プロセッサ18は、部分母集団に関するベンチマークを使用し、個人12のデータを、部分母集団、たとえば、「どのように比較するか?」に当てはまるとき正規化するように構成される。
[0090]したがって、個人がその人生行路を共有し、その人生行路及び人生の楽しみを管理し、改善するために対策をとることを可能にするデータ解析システム10及び方法が開示されることが、本開示の利点である。また、ソーシャルメディアネットワークを使用することによって、個人は、その関係の性質へのより深い洞察及び理解を得、重大な問題を識別し、人々を助ける/その人生における問題についてできること、特に、他の人々の経験に基づいて人生における成功につながることに導くことができる。
[0091]さらに、様々なマップに生成され、表示されるデータは、教育上の目的で研究者及び学者によって使用されることが可能である。たとえば、「禁煙すること」というメトリックを使用して、そうする方法を決定すること、そうすることの利点、及び反対に、そうしないことの結果を、母集団の特定の区分、たとえばある地域のある年齢の男性などに対する心臓発作の影響をモデル化し、プロットすることが可能である。
[0092]グローバルデータベース40をポピュレートする際に、及びグループマップ64、コミュニティマップ70、グローバル77マップ、又は部分母集団マップ82などの、複数の参加者のマップすべてを生成する際に、限られた人口動態で感度を減じられたデータのみが使用される。個人の名前も、個人が識別されることを可能にするいかなる他のデータも使用されない。複数の参加者のマップはすべて、正規化されたデータのみが示される、ポイントインタイム記録技法を使用する。
[0093]上述の実施形態に対して、本開示の広範な一般的な範囲を逸脱することなく、数多くの変形形態及び/又は変更形態が作成される可能性があることは、当業者には理解されよう。本実施形態は、したがって、あらゆる点で例示であって、限定ではないと考えられなければならない。

Claims (31)

  1. 個人に関するデータを解析する方法であって、
    パターン認識ソフトウェアを含むデータ解析エンジンとして構成された物理的なコンピュータプロセッサに個人に関する入力データを提供するステップと、
    前記コンピュータプロセッサを使用して前記入力データを操作及び変換し、出力データを提供するステップと、
    前記出力データをパーソナルマップの形式に変換するために前記コンピュータプロセッサを使用し、前記マップを記憶するステップであって、前記マップが、前記個人の人生経験に関するその個人のパーソナルデータを含む前記個人のパーソナルマップである、ステップと、
    各個人がそのパーソナルマップを個人設定することを可能にするツールを提供するステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記マップ上に新しい回答をプロットし、前記コンピュータプロセッサを使用して前記マップを更新することによって、前記マップを定期的に更新するステップ、
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記マップを更新するとき、前記個人によって以前に追加された前記マップの個人設定を保持するステップ、
    を含む、請求項2に記載の方法。
  4. ツールのウェブベースの選択を使用して前記マップを個人設定するステップ、
    を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記マップが、個人マップであり、
    前記方法は、複数の個人の前記個人マップを結合してグループマップを生成するステップ、を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記方法は、前記個人マップを結合して前記グループマップを形成することを望む前記グループのメンバからの入力データを結合することによって前記グループマップを生成するステップ、を含み、
    前記コンピュータプロセッサが、前記入力データを結び付け、結合して、前記グループマップを出力する、請求項5に記載の方法。
  7. 必要に応じて前記メンバの前記入力データを結合すること又は消去することによって、前記グループにメンバを追加する又は前記グループからメンバを削除するステップ、
    を含む、請求項6に記載の方法。
  8. それぞれがコミュニティのメンバである複数の個人の前記入力データからコミュニティマップを生成するステップ、
    を含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 多くの個人の前記入力データからグローバルマップを生成するステップ、
    を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記個人が前記グローバルマップにアクセスして、その個人の状況を、その入力データが前記グローバルマップに寄与している他の個人と比較することを可能にするステップ、
    を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 個人が前記グローバルマップ上で行動指針を計画することを可能にするステップ、
    を含む、請求項9又は請求項10に記載の方法。
  12. 前記グローバルマップにアクセスするためにソーシャルメディアネットワークを使用するステップ、
    を含む、請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記コンピュータプロセッサのウェブ対応ツール及び解析機能を使用して、個人が情報を共有し、他のウェブアメニティにアクセスすることを可能にするステップ、
    を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記グローバルマップへの前記入力データをカスタマイズすることによって、特定の興味情報を含む部分母集団マップを生成するステップ、
    を含む、請求項9〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記個人が前記部分母集団マップにアクセスして、前記特定の興味情報が関係する前記特定の興味との関連で進捗状況を評価し、追跡することを可能にするステップ、
    を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 個人に関するデータを解析する方法であって、
    パターン認識ソフトウェアを含むデータ解析エンジンとして構成された物理的なコンピュータプロセッサに個人に関する入力データを提供するステップと、
    前記コンピュータプロセッサを使用して前記入力データを操作及び変換し、出力データを提供するステップと、
    前記コンピュータプロセッサを使用して前記出力データをパーソナルマップの形式に変換し、前記マップを記憶するステップであって、前記マップが、前記個人の人生経験に関するその個人のパーソナルデータを含む前記個人のパーソナルマップである、当該記憶するステップと、
    前記コンピュータプロセッサを使用して、前記個人が異なる入力データを前記コンピュータプロセッサに入力することによって前記マップ上のあるポイントから前記マップ上の別のポイントに発生する変化を監視するステップと、
    を含む、方法。
  17. 個人に関するデータを解析するためのデータ解析システムであって、
    個人に関する入力データを作成するための物理的コンピュータベースのデータ生成器と、
    前記データ生成器に応答する物理的なコンピュータプロセッサであって、パターン認識ソフトウェアを含むデータ解析エンジンとして構成され、前記入力データを操作及び変換し、出力データを生成するように構成された、当該コンピュータプロセッサと、
    前記コンピュータプロセッサの一部として構成された出力モジュールであって、パーソナルマップの形式で前記個人に前記出力データを提供し、前記マップが前記個人の人生経験に関するその個人のパーソナルデータを含む前記個人のパーソナルマップである、当該出力モジュールと、
    前記パーソナルマップを記憶するために前記コンピュータプロセッサと関連付けられたストレージモジュールと、
    前記コンピュータプロセッサと通信し、前記個人がそのパーソナルマップを個人設定できるように、前記個人によってアクセス可能であるツールモジュールと、
    を含む、データ解析システム。
  18. 前記入力データが受信されたとき、前記入力データは将来の使用に備えてソースデータの一部を形成し、
    前記システムは、前記ソースデータが格納されたデータベースを含む、請求項17に記載のデータ解析システム。
  19. 前記コンピュータプロセッサが、少なくとも前記入力データにクラスタ解析を行って参照データを作り出すように構成された、請求項17又は請求項18に記載のデータ解析システム。
  20. クラスタ解析の前記形式が、非線形、多変量の次元縮小である、請求項19に記載のデータ解析システム。
  21. 前記非線形、多変量の次元縮小が、前記参照データをまとめて行列にし、まとめられた参照データから前記個人の前記パーソナルマップが生成されるように、自己組織化マップアルゴリズム(SOM)を使用する、請求項20に記載のデータ解析システム。
  22. 前記コンピュータプロセッサの前記データ解析エンジンの機能が、前記入力データを前記コンピュータプロセッサによって処理される解析ファイルに変換するように構成された、請求項17〜21のいずれか一項に記載のデータ解析システム。
  23. 前記解析ファイルが、前記コンピュータプロセッサによって処理されて前記出力データを生成する入力変数を含む、請求項22に記載のデータ解析システム。
  24. 前記マップを三次元マッピングの二次元表現として提示する、請求項17〜23のいずれか一項に記載のデータ解析システム。
  25. 前記コンピュータプロセッサが、少なくとも2人の個人から供給される入力データに基づいてグループマップを作り出すように構成された、請求項17〜24のいずれか一項に記載のデータ解析システム。
  26. 前記コンピュータプロセッサが、それぞれがコミュニティのメンバである複数の個人から供給される入力データに基づいてコミュニティマップを作り出すように構成された、請求項17〜25のいずれか一項に記載のデータ解析システム。
  27. 前記コンピュータプロセッサが、データベースからグローバルマップを生成するように構成され、個人が前記グローバルマップ上で行動指針を計画することを可能にするようにさらに構成された、請求項17〜26のいずれか一項に記載のデータ解析システム。
  28. 前記個人が前記グローバルマップにアクセスすることを可能にするためにソーシャルメディアネットワークを使用するように構成された、請求項27に記載のデータ解析システム。
  29. 前記コンピュータプロセッサが、ウェブ対応ツール及び解析機能を含んで、個人が情報を共有し、他のウェブアメニティにアクセスすることを可能にする、請求項28に記載のデータ解析システム。
  30. 前記コンピュータプロセッサが、個人が前記グローバルマップへの前記入力データをカスタマイズして、特定の興味情報を含む部分母集団マップを生成可能に構成され、前記個人が前記部分母集団マップにアクセスして、前記特定の興味情報が関係する前記特定の興味との関連で進捗状況を評価し追跡可能とされた、請求項27〜29のいずれか一項に記載のデータ解析システム。
  31. 個人に関するデータを解析するためのデータ解析システムであって、
    個人に関する入力データを作成するための物理的コンピュータベースのデータ生成器と、
    前記データ生成器に応答する物理的なコンピュータプロセッサであって、パターン認識ソフトウェアを含むデータ解析エンジンとして構成され、前記入力データを操作及び変換し出力データを生成するように構成された、当該コンピュータプロセッサと、
    前記コンピュータプロセッサの一部として構成され、前記出力データをパーソナルマップの形式で前記個人に提供する出力モジュールであって、前記パーソナルマップが前記個人の人生経験に関する当該個人のパーソナルデータを含む前記個人のパーソナルマップであり、前記入力データは、前記個人が異なる入力データを前記コンピュータプロセッサに入力することによって前記マップ上のあるポイントから前記マップ上の別のポイントに発生する変化を監視できるよう前記個人によって操作可能とされた、当該出力モジュールと、
    前記個人の前記パーソナルマップを記憶するために前記コンピュータプロセッサと関連付けられたストレージモジュールと、
    を含む、データ解析システム。
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