JP2009183608A - 自己組織化マップを用いた健康状態判定支援システム及び自己組織化マップ生成システム - Google Patents

自己組織化マップを用いた健康状態判定支援システム及び自己組織化マップ生成システム Download PDF

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Abstract

【課題】被験者の脈波から取得した種々の情報に基づき、総合的に、精度よく、且つ容易に被験者の健康状態を把握できる健康状態の判定装置を提供する。
【解決手段】健康状態判定支援システムは、4要素(加速度脈波における波形形状、波形のばらつき、脈拍数、周期安定性)を含むベクトルを入力ベクトルとして自己組織化マップを学習させて得られた脈情報マップの情報を記憶する記憶手段(21)と、被験者の加速度脈波を測定する測定手段(31)と、被験者の健康状態を示す情報を表示手段に表示させるSOM処理手段(13)とを備える。SOM処理手段(13)は、測定された被験者の加速度脈波の情報から被験者の4要素に関する情報を取得し、その取得した情報に基づき、脈情報マップ上に被験者の位置を示すマークを配置し、そのマークが配置された脈情報マップを表示手段(17)に表示させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自己組織化マップ、特に、被験者の脈波から得られる種々の情報に基づき学習させた自己組織化マップを用いた健康状態の判定支援システムに関する。
自己組織化マップ(Self-Organizing Map:以下「SOM」という。)はヘルシンキ工科大学のコホネンが考案した教師なしニューラルネットワークであり、高次元データを2次元に圧縮して表示する仕組みを、神経回路網をヒントにして実現したものである。このSOMの手法によれば、多次元データを2次元のマップ上に投影することが可能となり、データの分類が視覚的に容易に可能となるため、種々の分野でSOMの応用が研究されている(非特許文献1)。
例えば、健康診断の分野におけるSOMの応用に関して特許文献1、2に開示されたものがある。特許文献1では、被験者の健康状態に関する生体データの種々の項目を、入力ベクトルとして用いて健康診断用のSOM(以下「健康マップ」という)を生成している。このようにして得られる健康マップに対し、患者の健康状態に関するデータを入力して、健康マップ上の対応するノードを強調表示させることで、患者の健康状態を視覚的に容易に認識することが可能となる。
ところで、心臓から送り出された血流が波動として末梢に伝達されると,心拍動,血行動態,細動脈系の性状変化など生理的条件によって修正され,波形のゆがみが生じる。血管がふくらむことによって血管の内径は変化する。そのときに発生する波動を特に容積脈波と言う。容積脈波は中枢から末梢にいたる血管動態に関して多くの情報を含んでいる。しかし、この容積脈波は基線が安定せず、また波形の起伏に乏しく,変曲点を評価する事が困難であるといった問題があった。そこで、近年、容積脈波の波形を2回微分した加速度脈波が提案され、この加速度脈波を用いた種々の研究がなされている。
図22(a)に容積脈波の波形を示す。この脈波を微分したものが、図22(b)に示す速度脈波であり、さらにこの速度脈波を微分したものが、図22(c)に示す加速度脈波である。図22(d)は、加速度脈波の最大点から最大点までを一周期(T)として切り出した加速度脈波の波形例を示した図である。加速度脈波とは心臓の収縮期の波形であり、a波、b波、c波、d波、e波の5つの成分を含む。a波は基線lより上に位置する陽性波、b波は基線lより下に位置する陰性波である。c、d、e波は生体条件により陰性または陽性に変化する。基線lを基準として各成分波の頂点までの距離をa、b、c、d、eとしたときに、「血管年齢」は次式で与えられる。
従来知られている加速度脈波の分類法として佐野・小山内法がある(非特許文献2、3等参照)。佐野・小山内法は、図23に示すように、加速度脈波の波形をおおまかにA〜Gの7種類に分類する。この分類によれば、加齢にともない、A、B型の波形の比率が少なくなり、D,E,F,G型の波形の比率が高くなるという傾向がある。このように、加速度脈波の波形は健康状態と密接な関係があることが知られている。
特許文献3、4には、このような加速度脈波の波形に関する情報を学習させたSOMを用いた健康診断装置が開示されている。
特開2003−263502号公報 特開2003−310558号公報 特開2007−044429号公報 特開2007−202964号公報 徳高平蔵、藤村喜久郎、山川烈監修、「自己組織化マップ応用事例集−SOMによる可視化情報処理」、海文堂、2002年10月 「加速度脈波による血液循環の評価とその応用」、佐野祐司他、労働科学,61(3)、第129−143頁、1985年、 「加速度脈波による血液循環の評価とその応用(第2報)−波形定量化の試み−」、佐野祐司他、体力研究,68、第17−25頁、1988年
酸素や栄養を体中に運ぶため重要な働きを担う血管は、健康なときは血液の圧力に耐えられる弾力としなやかさをもっている。しかし,喫煙や肥満,ストレス,生活習慣病など危険因子が加わることで動脈硬化が進み血管の病気である脳梗塞・高血圧性脳出血などを引き起こす。これらの病気ははっきりとした自覚症状もなく、突然起こる怖さがあり、予防のためには、日々の血管の状態をチェックすることが重要である。
特許文献3、4では、加速度脈波に着目し、その波形形状の情報に基づき生成されたSOMを用いた健康診断装置が開示されている。しかし、より精度よく健康状態(血管の状態)の判定を行うためには、脈波の波形形状のみならず脈波から得られる種々の情報を総合的に判断することが望ましい。
本発明は、被験者の脈波から取得した種々の情報に基づき、総合的に、精度よく、且つ容易に被験者の健康状態を把握できる健康状態の判定システムを提供することを目的とする。
本発明に係る健康状態判定支援システムは、自己組織化マップを用いた健康状態判定支援システムである。健康状態判定支援システムは、加速度脈波の波形形状、加速度脈波の波形のばらつき、脈拍数、加速度脈波の周期のばらつきの4要素を含むベクトルを入力ベクトルとして自己組織化マップを学習させて得られた脈情報マップの情報を記憶する記憶手段と、被験者の加速度脈波を測定する測定手段と、被験者の健康状態を示す情報を表示手段に表示させるSOM処理手段とを備える。SOM処理手段は、記憶手段から脈情報マップの情報を読み出し、測定手段により測定された被験者の加速度脈波の情報から、被験者の4要素に関する情報を取得し、その取得した情報に基づき、読み出した脈情報マップ上に被験者の位置を示すマークを配置し、そのマークが配置された脈情報マップを表示手段に表示させる。
本発明に係る自己組織化マップ作成システムは、複数の被験者に対する、加速度脈波の波形形状、加速度脈波の波形のばらつき、脈拍数、加速度脈波の周期のばらつきの4要素の情報を記憶する記憶手段と、記憶手段から複数の被験者に対する4要素の情報を読み出し、読み出した4要素を含むベクトルを入力ベクトルとして自己組織化マップを学習させて脈情報マップを生成し、生成した脈情報マップを記憶手段に記憶するSOM処理手段とを備える。
本発明に係る第1のプログラムは、コンピュータを、自己組織化マップを用いた健康状態判定支援システムとして動作させるプログラムである。加速度脈波の波形形状、加速度脈波の波形のばらつき、脈拍数、加速度脈波の周期のばらつきの4要素を含むベクトルを入力ベクトルとして自己組織化マップを学習させて得られた脈情報マップの情報が記憶手段に記憶されている。第1のプログラムは、記憶手段から脈情報マップの情報を読み出す機能と、測定手段により被験者の加速度脈波を測定する機能と、測定手段により測定された被験者の加速度脈波の情報から、被験者の前記4要素に関する情報を取得する機能と、その取得した情報に基づき、記憶手段から読み出した脈情報マップ上に被験者の位置を示すマークを配置する機能と、そのマークが配置された脈情報マップを表示手段に表示させる機能とをコンピュータに実行させる。
本発明に係る第2のプログラムは、コンピュータを自己組織化マップを生成する装置として動作させるプログラムである。複数の被験者に対する、加速度脈波の波形形状、加速度脈波の波形のばらつき、脈拍数、加速度脈波の周期のばらつきの4要素の情報が記憶手段に格納されている。第2のプログラムは、記憶手段から複数の被験者に対する4要素の情報を読み出す機能と、読み出した4要素を含むベクトルを入力ベクトルとして自己組織化マップを学習させて脈情報マップを生成する機能と、生成した脈情報マップを前記記憶手段に記憶する機能とをコンピュータに実行させる。
本発明によれば、加速度脈波の波形形状(血管の状態)、加速度脈波の波形のばらつき、脈拍数、加速度脈波の周期安定性(ばらつき)の4要素に基づく自己組織化マップを用いて健康状態の判定情報を提示する。これにより、数値ではなく、マップ上の位置で被験者の健康状態を特定できるため、種々の情報に基づく健康状態を視覚的に把握でき、4要素の情報を総合的に考慮した健康状態の把握が容易にかつ精度よく実現できる。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
本発明の実施形態として以下に説明する健康状態判定支援システムは、被験者の脈波から得られる種々の情報に基づくSOM(Self-Organizing Map:自己組織化マップ)を用いて健康状態の判定を支援するシステムである。
(実施の形態1)
1.システム構成
図1は、本発明の健康状態判定支援システム(以下「システム」という。)の構成の一例を示した図である。図1において、システムは、脈波に関する種々の情報に基づくSOMの生成及びそのようなSOMを用いた健康状態の判定処理を実行する情報処理装置1と、脈波を電気信号として検出するセンサ31と、センサ31からの出力信号を増幅する増幅器33とからなる。
情報処理装置1は、その全体動作を制御する制御部11と、画面表示を行う表示部17と、ユーザが操作を行う操作部19と、データやプログラムを記憶するデータ格納部21とを備える。例えば、表示部17は液晶ディスプレイ(LCD)で構成され、操作部19はキーボードやマウス等である。さらに、情報処理装置1は、アナログ信号を設定されたサンプリング周波数(サンプリングレート)でデジタル信号に変換するAD変換器23、及び外部機器やネットワークに接続するためのインタフェース25を含む。
制御部11は、脈波に関する種々の情報に基づくSOMの作成を行うとともに、それらのSOMに基づいて健康状態の判定情報を表示するSOM処理部13と、センサ31で検出された脈波の検出情報を処理する脈波測定部15とを有する。制御部11はCPUやMPUからなり、所定の制御プログラムを実行することで後述するSOM処理部13、SOM処理部13及び脈波測定部15の機能を実現する。制御部11で実行される制御プログラムは通信回線を通じて、またはCD−ROM等の記録媒体により提供可能である。
データ格納部21は脈波に関する種々のデータや制御プログラムを格納する手段であり、ハードディスク(HDD)、不揮発性メモリ、光ディスク等で構成することができる。データ格納部21は、制御部11で実行される制御プログラム、測定された脈波に関する種々のデータ、SOMに関する情報等を格納する。
センサ31は動脈の内圧の変化により生ずる指先の毛細血管の容積変化を計測した容積脈波を検出する。具体的には、センサ31は透過型フォトセンサで指先のヘモグロビン濃度変化を吸光度変化として捉えて、容積脈波を測定する。このようなセンサには、例えば、日本光電社製の「TL−201T」がある。
2.自己組織化マップ(SOM)
上記の構成を有する本システムの動作を説明する前に、本システムで取り扱うSOM(自己組織化マップ)について説明する。本システムが取り扱うSOMには、脈波マップと、脈情報マップとがある。以下、各マップについて詳細に説明する。
2.1 脈波マップ
脈波マップは、測定した加速度脈波の一周期分の波形データを用いて作成したSOMである。つまり、加速度脈波の波形を所定のサンプリング周期でサンプリングして得られた振幅値を入力ベクトルとする。この場合、サンプリング周期毎に得られた加速度脈波の波形データ(サンプリングデータ)の振幅値djは、脈波の最大振幅値が1に、最小振幅値が0になるように正規化される。一周期分の加速度脈波の波形を示す波形データが(d1, d2, d3, …, dm)であるとき、脈波マップへの入力ベクトルは(d1, d2, d3, …, dm)となる。d1は最大点a(図25(d)参照)の振幅値とする。なお、脈波マップへの入力ベクトルは(d1, d2, d3, …, dk)(k≦m)としてもよい。図2(a)に脈波マップの一例を示す。同図に示すように脈波マップの全領域は領域(A)〜(G)の7つの領域に分けられ、各領域は図23に示す波形A〜Gにそれぞれ対応する。
2.1 脈情報マップ
脈情報マップは、測定された加速度脈波のデータから2次的に得られる種々の情報に基づき作成されたSOMである。具体的には、加速度脈波の波形データから次の4つの要素の情報を抽出する。
−血管の状態(加速度脈波の波形形状)
−加速度脈波の波形のばらつき
−脈拍(数)
−脈周期の安定性
「血管の状態」とは、加速度脈波の波形の形状、すなわち、図23に示す波形A〜Gのいずれの波形に近いかを示す値である。この値は以下のようにして求める。図2(b)に示すように、脈波マップ上に、周期毎に切り出された被験者の波形データを複数個(複数周期分)配置(プロット)する。ここで、被験者の波形データは、その値に最も近い脈波マップ上のノード上に配置(プロット)される。マップ上の複数のプロット点を巡回セールスマン問題のアルゴリズムにしたがい最短経路で接続し、得られた経路で囲まれた領域の重心位置を求める。その重心位置が領域(A)〜(G)のいずれにあるかを判定して値を求め、その値を血管の状態を示す値とする。例えば、領域(A)〜(G)にそれぞれ点数1〜7を割り当てておくことで、点数化できる。または、各波形データがプロットされる領域に基づき各波形データに対する点数を求め、その点数の平均値を求め、その平均値を血管の状態を示す値としてもよい。
「加速度脈波の波形のばらつき」は次のようにして求める。図2(b)に示す脈波マップ上のプロット点を直線で接続した経路の合計距離または各プロット点間の距離の平均値を、加速度脈波の波形のばらつき(以下単に「ばらつき」という。)として求める。測定した加速度脈波の波形がばらつくと、その測定値のマップ上でのプロット位置もばらつくため、直線の合計距離またはその平均値をばらつきと考えることができる。または、ばらつきの値は次式で求めてもよい。
上式において、nは計算に用いる1周期分の波形の数であり、1周期を(m−1)個に分割した場合の、i番目の波形におけるj番目の点の振幅値をdijとする(図3参照)。なお、djaveは、各波形のj番目のサンプリング点の振幅値の平均値を示す。すなわち、上式は、各波形についてサンプリング点の振幅値の分散を求め、さらにm個の波形についてその分散の平均値を求めている。また、上記以外に、ばらつきを示す他の統計学的な指標を用いてもよい。
「脈拍」は、所定時間(例えば1分)内にカウントされた脈拍の数であり、例えば次のようにして求められる。複数周期の加速度脈波の波形について、1周期における頂点aから次の周期の頂点aまでのサンプリング時間を測定する。そのサンプリング時間の平均時間を求め、その平均時間の逆数を求めることで脈拍を測定する。
「周期の安定性」は加速度脈波の周期のばらつきを示す値であり、加速度脈波の一周期の長さの標準偏差とする。周期の安定性として、加速度脈波の一周期の長さの分散を求めてもよい。
上記のようにして加速度脈波の測定値から4つの要素の値をそれぞれ求め、それら4つの要素からなるベクトルを入力ベクトルとしてSOMを学習させることで、脈情報マップを作成する。入力ベクトルの例を下記表1に示す。
図4に、上記の4要素に基づき作成された脈情報マップの例を示す。また、同図において、脈情報マップの各ノード上に表示される数値は健康点数を示している。健康点数は0〜100の値をとり、その値が0に近いほど健康状態が良好(正常値)であることを示し、100に近いほど健康状態が悪いことを示す。健康点数の具体的な求め方については後述する。図4において、領域Gは健康点数が0点の領域とその近傍領域すなわち健康であることを示す領域である。領域Bは健康点数が100点の領域とその近傍領域すなわち健康状態が最悪であることを示す領域である。
図5は、脈情報マップを構成する各要素について、その要素の値に基づき表示の色を区別して表示された脈情報マップの例を示す。以下、このような要素毎の数値に基づき表示の色分けを行って表示された脈情報マップを「要素マップ」という。これに対して、図4のような要素毎の数値に基づき表示の色分けを行っていない脈情報マップを「メインマップ」という。図5(a)〜(d)はそれぞれ、血管の状態、ばらつき、脈拍、周期の安定性に対する要素マップを示す。それぞれ、各ノードにおける要素の値が「良い状態」を示す値から「悪い状態」を示す値に変化するにつれ、ノードの表示色を白からグレー、黒へと段階的に変化させている。すなわち、各要素マップにおいて白く表示される領域が、その要素の状態が悪いことを示す領域である。図4と図5を対比させると、図5(b)、(d)に示す要素マップにおけるばらつき及び周期の安定性が良くない領域と、図4のメインマップにおいて健康点数が100点となる領域Bとが重なっていることから、ばらつき、周期安定性の悪い人は健康点数の悪い結果を示すことがわかる。また図5(a)から、血管の状態の要素も健康点数に若干関係があることがわかる。しかし、図5(c)から、脈拍については健康点数とは特に関係がないように考えられる。
3.システム動作
図1に示す本システムの動作を説明する。本システムは、SOM(自己組織化マップ)を生成する機能と、健康状態の判定情報を提示する機能とを有する。これらの機能は使用者により選択的に実行される。以下に、それぞれの機能を実現する際のシステムの処理を説明する。
3.1 SOMの生成
以下、本システムのSOMを生成する機能の詳細を説明する。最初に、SOMの生成に使用される脈波データの測定処理について説明する。この処理は主として脈波測定部15で実行される。
センサ31により検出された被験者の容積脈波の情報は、増幅器33で信号増幅され、AD変換器23でサンプリング周期毎にデジタル信号に変換される。脈波測定部15は、AD変換器23からデジタル信号の脈波データを受けて二次微分することで、加速度脈波のデータを得る。取得された加速度脈波のデータは所定の方法で正規化がなされてデータ格納部21に保存される。
上記の方法で複数の被験者に対する加速度脈波の波形データが収集され、データファイルとしてデータ格納部21に保存される。その後、SOM処理部13は、収集された加速度脈波の波形データに基づき脈波マップを生成する。脈波マップの生成方法については例えば特許文献3、4に開示がある。
次に、SOM処理部13による脈情報マップの作成について図6のフローチャートを参照して説明する。
データ格納部21には、前述の方法により加速度脈波の波形データから求められた、複数の被験者に対する4要素(血管の状態、ばらつき、脈拍、周期安定性)のデータがデータファイルとして保持されている。SOM処理部13は、データ格納部21からそのデータファイルを読み出し、複数の被験者に対する4要素のデータを取得し(S1)、各要素の値を正規化する(S2)。なお、SOM処理部13は加速度脈波の波形データから直接4要素(血管の状態、ばらつき、脈拍、周期安定性)のデータを抽出してもよい。正規化は以下のように行われる。
要素毎に、正規化のための基準値と、正規化の上限値を設定する。基準値は健康(正常)であると判断されるデータ値の上限を指す値である。すなわち、要素の値が基準値以下のときは、その要素データは正常値(健康な場合の値)であると考えられる。要素の値はこれらの基準値と上限値を用いて以下のように正規化する。
1)要素の値が基準値以下の場合
各要素の値は全て1にする。すなわち、正規化後の値が1であることは、そのデータが正常値(健康な場合の値)であることを意味する。
2)要素の測定値が基準値を超える場合
要素の値を基準値で除した値を正規化した値とする。
3)2)により求められた値が上限値を超える場合
正規化後の値は上限値にされる。
例えば、「血管の状態」の要素に対して、基準値を4.00、正規化後の上限値を1.25と定める。被験者の「血管の状態」の測定値が3.0である場合、その被験者の「血管の状態」の値は、基準値(1.25)以下であるので1に正規化される。また、被験者の「血管の状態」の測定値が6.0の場合、その値を基準値で正規化すると、1.5(=6.0/4.0)となるが、その値が上限値(1.25)を超えるため、最終的に、1.25(上限値)に設定される。他の要素についても同様にして正規化される。このようにすることにより「血管の状態」の値は1.0〜1.25の値をとり得る。
ステップS2の後、多数の被験者に対する正規化した4要素の値を用いてSOM(自己組織化マップ)を学習させてSOM(脈情報マップ)を生成する(S3)。
そして、生成されたSOMを構成するノード毎に、各ノードの4要素の値を用いて健康点数を計算する(S4)。健康点数は脈情報マップのデータとともにデータ格納部21に保持される。
ここで、健康点数の求め方について説明する。上記の方法で正規化された各要素の値を用いてまず仮の健康点数MKiを次式で求める。
上式において、WVnは第n番目の要素の全サンプルデータ中の最悪の値である。NVは正常値であり、1である。nは要素の数であり、4である。iは被験者を示す値である。Xniは被験者のデータであり、より正確には第i番目の被験者の第n番目の要素(検査項目)の値である。上記の仮の健康点数MKiは点数が高いほど、すなわち100点に近いほど、健康であることを示す。なお、本実施形態では、点数が高いほど、すなわち100点に近いほど、健康状態が悪いことを示すようにするため、最終的に健康点数を(100−MKi)で計算する。こうすれば、健康点数は、点数が高くなれば、4要素が悪い方向にあることを示し、0点は4項目全てが正常値であることを示す。
ステップS4の後、求めた健康点数に応じて各ノードの表示色を設定する(S5)。以上のようにしてメインマップが生成される。
要素マップは、上記ステップS3で得られたSOM(脈情報マップ)の情報を用いて作成できる。すなわち、各ノードについて、要素毎に、要素の値に応じてノードの表示色を設定することで生成される。要素マップに関して、1つのマップにおいて1の要素についてのみ表示色を変更してもよいし、1つのマップ内で複数の要素の状況が分かるように、1つのマップ内で複数の要素について同時に表示色を変更させてもよい。
3.2 SOMを用いた健康状態の判定
本システムにおいて健康状態の判定情報を提示する機能が選択され、実行されると、まず、図7に示す診断画面70が表示される。診断画面70においては脈波マップ71が表示される。領域72においては、被験者の測定された加速度脈波の連続した波形が表示される。領域73においては、測定された加速度脈波の1周期毎に切り出された波形がそれぞれ表示される。さらに診断画面70は、被験者の脈波の測定を開始するためのボタン74を有する。ボタン75は測定されたデータを保存するためのボタンである。ボタン76、77はそれぞれメインマップ、要素マップを表示するためのボタンである。
図8のフローチャートを参照して健康状態の判定情報を提示する機能の実行時の処理について説明する。
測定開始ボタン74が押下されると、センサ31により被験者の脈波(容積脈波)が測定され、脈波測定部15により、測定した容積脈波から加速度脈波の周期毎の波形データが算出され、データ格納部21に格納される(S21)。そして、複数周期分(ここでは7周期分)の波形データを脈波マップ上へ配置(プロット)する。すなわち、測定した波形データを、脈波マップを構成するノード群の中の最も近いノード上にプロットする(S22)。例えば図2(b)の脈波マップ上部の破線内に示されるように、複数個(図9の例では7個)の測定データが配置される。その際、全体の経路長が最短となるように各点間が直線で結ばれる。加速度脈波の測定値及び脈波マップ上へプロットした各点の位置関係に基づき、4要素(血管の状態、ばらつき、脈拍、周期安定性)の値を算出する(S23)。算出した値に基づき、表示すべきコメント文を選択する(S24)。なお、コメント文は予めデータ格納部21に保持しておき、4要素の値に基づき、保持しているデータ文の中から選択するものとする。マップ上への測定値のプロットならびに加速度脈波の測定値及びコメントを診断画面70上に表示する(S25)。こうして例えば図9に示すような診断画面70が表示される。同図上では、測定された、ばらつき、脈拍、周期安定性の値が表示され、それらの数値に対するコメントも合わせて表示されている。なお、図9は、55歳の女性の被験者の健康状態の判定結果を示した図である。
診断画面70においてメインマップボタン76が押下されると、図10に示すような、4要素のデータに基づき作成されたメインマップが表示される。メインマップ上には、図9の被験者のデータがプロットされている(矢印参照)。図10に示すメインマップ画面の右側部分には被験者の情報(名称、年齢、4要素の値、等)が表示される。また、左側部分にはボタン78a〜78cが配置されている。ボタン78aは、画面右側に表示される被験者の情報の表示の有無を切り替えるためのボタンである。ボタン78aの押下により、画面上に被験者の情報を表示させたり、表示させなかったりすることができる。ボタン78bは、4要素(血管の状態、ばらつき、脈拍及。周期安定性)の各要素に対する正常値を示す画面を表示させるためのボタンである。ボタン78bの押下により、各要素の正常値を示す画面の表示の有無を切り替えることができる。ボタン78cは、全ノードに対して各ノードの健康点数の表示の有無を切り替えるためのボタンである。ボタン78cの押下により、全ノードに対して、各ノードの健康点数を表示させたり、健康点数を表示させなかったりすることができる。図11のフローチャートを参照してメインマップの表示方法を説明する。
被験者の4要素(血管の状態、ばらつき、脈拍、周期安定性)のデータを取得する(S31)。取得したデータを正規化する(S32)。被験者の健康点数を計算する(S33)。正規化した被験者のデータを、メインマップ上へ配置する(S34)。被験者のデータが配置された、すなわち、メインマップ上の被験者のデータが対応する位置に被験者を特定するマークが表示されたメインマップを表示する(S35)。なお、被験者を特定するマーク上にはその被験者の健康点数が表示される。
図4に示したメインマップでは、ノード毎に健康点数の数値が示されていたが、図10に示すメインマップでは健康点数の数値は示されていない。図10に示すメインマップでは、健康点数に基づき各ノードの表示色を明確に異ならせている。つまり、健康点数の範囲に応じて、色分けしている。具体的には、健康点数を、0(健康)、1〜19(健康)、20〜39(危険域1)、40〜59(危険域2)、60〜79(危険域3)、80〜100(危険域4)の6つの範囲に分け、それぞれの範囲毎に異なる表示色を設定する。このように色分けすることで、数値で示した場合よりも、健康の状態をより感覚的に認識することが可能となる。
図9に示す診断画面70において要素マップボタン77が押下されると、図12に示すような要素マップが表示される。要素マップ上には、図9の被験者のデータがプロットされている(矢印参照)。なお、図5に示した要素マップでは、各ノードに健康点数の数値が示されていたが、図12の例では示していない。しかし、図中矢印で示すノード上には当該被験者の健康点数として0点(正常値)が表示されている。図12に示す画面においてボタン78cを押下することで全ノード上へ健康点数を表示することも可能である。また、図5に示した要素マップでは、要素の項目毎に4つのマップを表示していたが、図12に示す要素マップでは、1つのマップ上で要素毎に、要素の値に応じて色分けして表示している。具体的には、4つの要素(血管の状態、ばらつき、脈拍、周期安定性)のそれぞれについて、20〜60(危険域1)、60〜100(危険域2)に2つにグループ分けし、色分けして表示している。このとき、4つの要素(血管の状態、ばらつき、脈拍、周期安定性)の値については予め、最小値が0、最大値が100となるようにさらに正規化した後の値でグループ分けする。図12に示すように、このように色分けすることで、数値で示した場合よりも、健康の状態をより感覚的に認識することが可能となる。
図13は、本システムによる、インフルエンザに感染した6歳男性被験者の健康状態の判定情報を示した図である。図14、図15に同じ被験者に対するメインマップ、要素マップを示す。図13から、血管の状態、ばらつき、脈周期の安定性は良いことが容易にわかる。図15に示す要素マップからは、脈拍が多すぎることが読み取れる。図14のメインマップからは、要安静の領域である危険域3(60−79)内にあることが認識できる。また、要素マップから、被験者のデータが脈拍の危険域(60−100)内にあることが認識できる。
図9に戻り、データ保存ボタン75が押下されると、SOM処理部13により、図16に示すようなデータ保存のための画面が表示される。ここで、入力完了ボタンが押下されると、その被験者の4要素のデータがデータ格納部21(図1参照)に保存される。保存されたデータは、その後に、データ格納部21から取り出して適宜利用することが可能となる。例えば、SOM処理部13は、データ格納部21から測定年月日の異なる過去のデータを複数読み出し、それらを1つのメインマップ(又は要素マップ)上に表示する機能を有する(図17参照)。その際、測定年月日の隣接するデータどうしを直線で結んで表示する。このように表示させることで過去の履歴を比較することができ、健康状態の時間遷移を視覚的に把握できる。
以上のように本実施形態のシステムによれば、加速度脈波の波形データから取得した4つの要素(血管の状態、ばらつき、脈拍、周期安定性)に基づきSOMを作成し、そのSOMに基づき被験者の健康状態の判定の支援を可能とする。
本実施形態によれば、血管の状態(加速度脈波の波形形状)、加速度脈波の波形のばらつき、脈拍数、加速度脈波の周期安定性の4つの要素に基づく自己組織化マップを用いて健康状態の判定情報を提示できる。これにより、数値ではなく、マップ上の位置で被験者の健康状態を特定できるため、種々の情報に基づく健康状態を一目で把握でき、4要素の情報を総合的に考慮した健康状態の把握が容易にかつ精度よく実現できる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、血管の状態、ばらつき、脈拍、周期安定性の4つの要素に基づき脈情報マップを作成したが、本実施形態では、さらにカオスに関する2つのパラメータを追加した合計6つの要素に基づき脈情報マップを作成し、その脈情報マップを用いた健康状態の判定の支援を可能とする。カオスに関するパラメータとしてTPMとRP−dwを追加する。入力ベクトルの例を下記表2に示す。
脈波波形のカオス診断システムとしては、市販のSalus APGがある。このようなシステムを用いて加速度脈波を解析してTPM,RP−dwの値を求めることができる。
TPMは軌道平行測度であり、局所血流のレオロジーの乱雑さを示す。例えば、薬剤投与や交感神経緊張状態、炎症性疾患ではTPMの値は低い値となり,脱水や末梢循環不全を呈する病態では逆に高い値を示すことが観察されている。RP−dwは、解析範囲全体における定常度比率を指標化するリカレンスプロットにおける白点打刻率である。TPMの値、RP−dwの値の組み合わせで、交感神経・副交感神経系の亢進状態の変化を推定できる。つまり、これらのパラメータを追加したSOMを用いることで、自律神経失調状態の変化を知ることが出来ると考えられる。
TPMの値、RP−dwの値を入力するために、例えば、図18Aに示すように、データ保存画面において6項目入力ボタン55を追加してもよい。6項目入力ボタン55が押下されると、図18Bに示すようなTPMとRP−dwのデータを入力する画面を表示するようにしてもよい。図18Bに示す画面上においてメインマップボタン、要素マップボタンを押下することで、メインマップ、要素マップを表示させることができる。
図19に、4つの要素(血管の状態、ばらつき、脈拍、周期安定性)に加えて2つのカオスに関するパラメータ(TPM,RP−dw)を加えた6つの要素で作成したメインマップを示した図である。図20、図21に要素マップを示す。図19において、領域Gは健康点数が0点の領域とその近傍領域すなわち健康であることを示す領域である。領域Bは健康点数が100点の領域とその近傍領域すなわち健康状態が最悪であることを示す領域である。図19と図21を対比させると、図21(e)、(f)に示す要素マップにおける1/TPM及びRP−dwが良くない領域と、図19のメインマップにおいて健康点数が100点となる領域Bとが重なっていることから、1/TPM及びRP−dwの悪い人は健康点数の悪い結果を示すことがわかる。
以上のようにカオス解析による2つのパラメータを追加することでさらにより精度よく健康状態の判定が可能になると考えられる。
本発明の実施の形態1の健康状態判定支援システムの構成図 脈波マップの例を示した図 加速度脈波の波形のばらつきの求め方を説明するための図 健康状態判定支援システムで取り扱うメインマップ(4要素)の例を示した図 健康状態判定支援システムで取り扱う要素マップ(4要素)の例を示した図 脈情報マップの作成処理のフローチャート 健康状態判定支援システムの診断画面を示す図 脈波解析による健康状態の判定処理のフローチャート 55歳の女性の被験者の健康状態の判定結果を示した図 図9に示すデータの被験者のメインマップを示した図 メインマップの表示処理のフローチャート 図9に示すデータの被験者の要素マップを示した図 インフルエンザに感染した6歳男性被験者の健康状態の判定結果を示した図 図13に示すデータの被験者のメインマップを示した図 図13に示すデータの被験者の要素マップを示した図 実施の形態1におけるデータ保存画面を示した図 過去の履歴データを表示したメインマップを示した図 実施の形態2におけるデータ保存画面を示した図 カオス解析のパラメータ(TPM、RP−dw)を入力するための画面を示した図 健康状態判定支援システムで取り扱うメインマップ(6要素)の例を示した図 健康状態判定支援システムで取り扱う要素マップ(血管の状態、ばらつき、脈拍、周期安定性)の例を示した図 健康状態判定支援システムで取り扱う要素マップ(TPM、RP−dw)の例を示した図 加速度脈波を説明するための図 佐野・小山内法による加速度脈波の分類を説明した図
符号の説明
1 情報処理装置(健康状態判定支援システム主要部)
11 制御部
13 SOM処理部
15 脈波測定部
17 表示部
19 操作部
21 データ格納部
23 AD変換器
25 インタフェース
31 センサ
33 増幅器

Claims (10)

  1. 自己組織化マップを用いた健康状態判定支援システムであって、
    加速度脈波の波形形状、加速度脈波の波形のばらつき、脈拍数、加速度脈波の周期のばらつきの4要素を含むベクトルを入力ベクトルとして自己組織化マップを学習させて得られた脈情報マップの情報を記憶する記憶手段と、
    被験者の加速度脈波を測定する測定手段と、
    被験者の健康状態を示す情報を表示手段に表示させるSOM処理手段とを備え、
    前記SOM処理手段は、
    前記記憶手段から前記脈情報マップの情報を読み出し、
    前記測定手段により測定された被験者の加速度脈波の情報から、被験者の前記4要素に関する情報を取得し、
    その取得した情報に基づき、読み出した脈情報マップ上に被験者の位置を示すマークを配置し、
    そのマークが配置された脈情報マップを表示手段に表示させる、
    ことを特徴とする健康状態判定支援システム。
  2. 前記脈情報マップにおいて各ノードの表示色が、各ノードにおける健康状態の良/悪の程度を示す健康点数に応じて設定され、
    前記健康点数は、前記脈情報マップの各ノード毎に、加速度脈波の波形形状を示す値と、加速度脈波の波形のばらつきを示す値と、脈拍数と、加速度脈波の周期のばらつきを示す値とに基づいて算出される、
    ことを特徴とする請求項1記載の健康状態判定支援システム。
  3. 前記脈情報マップにおいて各ノードの表示色が、各ノードにおける各要素の値に応じて設定される、ことを特徴とする請求項1記載の健康状態判定支援システム。
  4. 前記脈情報マップは、前記入力ベクトルの要素として前記4要素にさらに、加速度脈波の情報をカオス解析して得られるTPMとRP−dwの情報を追加して生成された自己組織化マップである、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の健康状態判定支援システム。
  5. 複数の被験者に対する、加速度脈波の波形形状、加速度脈波の波形のばらつき、脈拍数、加速度脈波の周期のばらつきの4要素の情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から複数の被験者に対する前記4要素の情報を読み出し、読み出した4要素を含むベクトルを入力ベクトルとして自己組織化マップを学習させて脈情報マップを生成し、生成した脈情報マップを前記記憶手段に記憶するSOM処理手段と
    を備えたことを特徴とする自己組織化マップ作成システム。
  6. 前記SOM処理手段は、
    前記脈情報マップの各ノード毎に、加速度脈波の波形形状を示す値と、加速度脈波の波形のばらつきを示す値と、脈拍数と、加速度脈波の周期のばらつきを示す値とから、健康状態の良/悪の程度を示す健康点数を算出し、
    前記脈情報マップにおいて各ノードの表示色を、各ノードにおける健康状態の良/悪の程度を示す健康点数に応じて設定する、ことを特徴とする請求項5記載の自己組織化マップ作成システム。
  7. 前記SOM処理手段は、前記脈情報マップにおいて各ノードの表示色を、各ノードにおける各要素の値に応じて設定する、ことを特徴とする請求項5記載の自己組織化マップ作成システム。
  8. 前記SOM処理手段は、前記入力ベクトルにおいて前記4要素にさらに、加速度脈波の情報をカオス解析して得られるTPMとRP−dwの情報を追加して、前記自己組織化マップを学習させる、ことを特徴とする請求項5から7のいずれか1つに記載の自己組織化マップ作成システム。
  9. コンピュータを、自己組織化マップを用いた健康状態判定支援システムとして動作させるプログラムであって、
    加速度脈波の波形形状、加速度脈波の波形のばらつき、脈拍数、加速度脈波の周期のばらつきの4要素を含むベクトルを入力ベクトルとして自己組織化マップを学習させて得られた脈情報マップの情報が記憶手段に記憶されており、
    前記プログラムは、
    前記記憶手段から前記脈情報マップの情報を読み出す機能と、
    測定手段により被験者の加速度脈波を測定する機能と、
    前記測定手段により測定された被験者の加速度脈波の情報から、被験者の前記4要素に関する情報を取得する機能と、
    その取得した情報に基づき、前記記憶手段から読み出した脈情報マップ上に被験者の位置を示すマークを配置する機能と、
    そのマークが配置された脈情報マップを表示手段に表示させる機能と
    をコンピュータに実行させる、
    ことを特徴とするプログラム。
  10. コンピュータを、自己組織化マップを生成する装置として動作させるプログラムであって、
    複数の被験者に対する、加速度脈波の波形形状、加速度脈波の波形のばらつき、脈拍数、加速度脈波の周期のばらつきの4要素の情報が記憶手段に格納されており、
    前記プログラムは、
    前記記憶手段から複数の被験者に対する前記4要素の情報を読み出す機能と、
    読み出した4要素を含むベクトルを入力ベクトルとして自己組織化マップを学習させて脈情報マップを生成する機能と、
    生成した脈情報マップを前記記憶手段に記憶する機能と
    をコンピュータに実行させる
    ことを特徴とするプログラム。
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