JP2016510809A - 膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン - Google Patents
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Abstract
本発明は、細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミンに関する。本発明はまた、クリンダマイシン及び/又はメトロニダゾール耐性であるかもしれない細菌の存在によって特徴付けられる感染症を治療するためのその使用に関する。本発明はまた、以前の治療後に再発した膣感染症患者又はリファキシミン以外の抗生物質に耐性がある細菌を有する膣感染症患者を治療するためのリファキシミンの使用に関する。
Description
(発明の分野)
本発明は、細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミンに関する。本発明はまた、クリンダマイシン及び/又はメトロニダゾール耐性であるかもしれない細菌の存在によって特徴付けられる感染症を治療するためのリファキシミンの使用に関する。本発明はまた、以前の治療後に再発した膣感染症患者又はリファキシミン以外の抗生物質に耐性がある細菌を有する膣感染症患者を治療するためのリファキシミンの使用に関する。
本発明は、細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミンに関する。本発明はまた、クリンダマイシン及び/又はメトロニダゾール耐性であるかもしれない細菌の存在によって特徴付けられる感染症を治療するためのリファキシミンの使用に関する。本発明はまた、以前の治療後に再発した膣感染症患者又はリファキシミン以外の抗生物質に耐性がある細菌を有する膣感染症患者を治療するためのリファキシミンの使用に関する。
(背景技術)
リファキシミン(INN;メルクインデックス第13版(The Merck Index, XIII ed.), 8304, CAS No. 80621-81-4(非特許文献1)参照)、IUPAC命名法(2S,16Z,18E,20S,21S,22R,23R,24R,25S,26S,27S,28E)−5,6,21,23,25 ペンタヒドロキシ−27−メトキシ−2,4,11,16,20,22,24,26−オクタメチル−2,7−(エポキシペンタデカ−(1,11,13)トリエンイミノ)ベンゾフロ(4,5−e)ピリド(1,2,−a)ベンズイミダゾール−1,15(2H)−ジオン,25−アセテート)は、リファンピシン群に属する半合成抗生物質である。より正確には、リファキシミンは、イタリア国特許第1154655号(特許文献1)に記載のピリド−イミダゾ−リファマイシンであり、一方、欧州特許第0161534号(特許文献2)には、リファマイシンO(メルクインデックス第13版(The Merck Index, XIII ed.), 8301(非特許文献2))を出発物質としてリファキシミンを製造する方法が記載されている。
リファキシミン(INN;メルクインデックス第13版(The Merck Index, XIII ed.), 8304, CAS No. 80621-81-4(非特許文献1)参照)、IUPAC命名法(2S,16Z,18E,20S,21S,22R,23R,24R,25S,26S,27S,28E)−5,6,21,23,25 ペンタヒドロキシ−27−メトキシ−2,4,11,16,20,22,24,26−オクタメチル−2,7−(エポキシペンタデカ−(1,11,13)トリエンイミノ)ベンゾフロ(4,5−e)ピリド(1,2,−a)ベンズイミダゾール−1,15(2H)−ジオン,25−アセテート)は、リファンピシン群に属する半合成抗生物質である。より正確には、リファキシミンは、イタリア国特許第1154655号(特許文献1)に記載のピリド−イミダゾ−リファマイシンであり、一方、欧州特許第0161534号(特許文献2)には、リファマイシンO(メルクインデックス第13版(The Merck Index, XIII ed.), 8301(非特許文献2))を出発物質としてリファキシミンを製造する方法が記載されている。
米国特許第7,045,620号(特許文献3)、欧州特許第1557421B1号(特許文献4)、欧州特許第1676847B1号(特許文献5)、欧州特許第1676848B1号(特許文献6)、WO2005/044823(特許文献7)、WO2006/094662(特許文献8)には、リファキシミンの結晶形α、β、γ、δ及びεが記載されている。WO2008/155728(特許文献9)、米国特許出願公開第2009/312357号(特許文献10)及び米国特許第7,709,634B2号(特許文献11)には、無定形を得るための方法が記載されている。
WO2009/108730(特許文献12)には、ζ形、η形、α−乾燥形、ι形、β−1形、β−2形及びε−乾燥形と名付けられたリファキシミンの多形が記載されている。
WO2011/153444(特許文献13)には多形κ及びθが記載され、WO2011/156897(特許文献14)にはAPO−1及びAPO−2と名付けられた多形が記載されている。
ヴィスコミ G.(Viscomi G.)らは、Cryst. Eng Comm., 2008, 10 1074-1081 (2008)(非特許文献3)において、多形α、β、γ、δ、ε、それらを得るための方法並びにそれらの化学物理学的特性及び生物学的特性を記載している。
リファキシミンは、グラム陽性及びグラム陰性細菌に対して活性な抗生物質であり、経口経路を介して投与されたとき、無視できる低い全身性吸収によって特徴付けられる。デコンブ J.J.(Descombe J. J.)ら、Int. J. Clin. Pharmacol. Res., 14 (2), 51-56, (1994)(非特許文献4)に記載のように、リファキシミンは、細菌、例えば、胃腸管に局在化した細菌に対する抗菌活性で知られており、これらの細菌は、腸感染、下痢及び過敏性腸症候群(IBS)並びに小腸における細菌増殖、すなわち、「小腸細菌過剰増殖(SIBO)」を引き起こす。リファキシミンはまた、クローン病(CD)、膵不全、腸炎、線維筋肉痛の患者を治療するためにも使用される。
この特徴のため、リファキシミンは、感染性及び炎症性腸疾患の治療において、急性期及び慢性期の両方で適切な役割を果たす。
異なる形態のリファキシミンは、異なるレベルの全身性吸収に関連している。リファキシミンは、現在、病因がグラム陽性及びグラム陰性腸内細菌に部分的に又は完全に帰することのできる急性及び慢性病状[腸微生物フローラの均衡変化によって生じる下痢症候群(例えば、夏季下痢、旅行者下痢症及び全腸炎など)など]の治療に認可されている。リファキシミンは、胃腸管の外科的処置に関連する感染性合併症の手術前及び手術後の予防において;高アンモニア血症の治療における補助剤として;及び肝性脳症の急性エピソードのリスクの低減においても有用である。
リファキシミンはまた、「下肢静止不能症候群」の治療において;肝不全患者における突発性細菌性腹膜炎の予防のため;及びプロトンポンプ阻害剤の連用(慢性的使用)によって誘発される感染の予防のために役立たせることができる。
さらに、リファキシミンが全身性吸収に乏しいという事実は、前述の適用に有利である。なぜなら、リファキシミンは高用量であっても有毒ではなく、望まれない副作用[例えば、抗生物質耐性(抗生物質抵抗性)細菌株(系統)の選択及び起こり得る薬理学的相互作用のリスクなど]の発生率を低減させるからである。
リファキシミンは、その特徴により、局所治療に有用な化合物、例えば、膣感染症(例えば、細菌性膣症(BV))を治療するために有用な化合物になる。
細菌性膣症は極めて頻度の高い病状であり、すべての膣感染症の40〜50%に相当する。症候的であり合併症を有さない場合、細菌性膣症は炎症性臨床像(膣症)に関連しない悪臭のある膣分泌物によって特徴付けられ、膣内生態系(vaginal ecosystem)の変化の結果であると考えられる。
健康な女性の正常な膣内フローラ(膣内微生物叢(vaginal flora))及びたいていの病原性微生物の増殖阻害は、過酸化水素を産生して酸性膣内pHを維持する乳酸桿菌属(Lactobacilli)、特にラクトバチルス クリスパタス(Lactobacillus crispatus)及びガセリ(gasseri)の優勢な存在に大いに起因する。
細菌性膣症において、乳酸桿菌属の細菌が、正常値より千倍も高く過剰増殖する通性嫌気性及び好気性細菌により置き換えられる。通性嫌気性及び好気性細菌は、主に、ガードネレラ バギナリス(Gardnerella vaginalis)(これは細菌性膣症を患うほぼすべての女性に存在する);マイコプラズマ ホミニス(Mycoplasma hominis);グラム陰性嫌気性細菌[バクテロイデス属(Bacteroides)及びプレボテラ属(Prevotella)など];嫌気性菌[ペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus)など];グラム陽性嫌気性菌[50%のケースにおいて存在するモビルンカス属(Mobiluncus)など];及びグラム陽性桿菌(バチルス(bacilli))[細菌性膣症の95%のケースにおいて存在するアトポビウム バギナーレ(Atopobium vaginale)など]に代表される。
この疾患の発病の素因は、主に妊娠可能な年齢の女性に存在する。このような素因としては、膣洗浄を定期的に使用し、喫煙し、そして数名の異なるパートナーと性交する女性及び黒色人種に属する女性が挙げられる。一方、エストロプロゲスチン薬(estroprogestinic drugs)を摂取することにより、保護的役割が果たされるようである。また、この病状は主に妊娠可能な年齢の女性にみられるので、その原因病理に関与するホルモン成分が存在すると考えられる。
細菌性膣症は、例えば、不妊及び子宮外妊娠のよくある原因である骨盤炎症性疾患、婦人科医学的外科的処置後の外科的損傷の感染、妊婦の早期破水、早産及び流産などのいくつかの重大な婦人科医学的及び産科学的合併症に関連し得る。
さらに、性感染症とはみなされないが、細菌性膣症は、妊娠していない女性及び妊婦の両方について、性行為でうつる流行病(HIVウイルス感染を含む)にかかるリスクの増大に関連する。細菌性膣症は、母親から胎児へのHIVウイルス感染のリスクの増大をも左右する。
細菌性膣症の診断は、臨床的及び/又は微生物学的基準に基づいて行うことができる。
臨床的診断は、アムセル R.(Amsel R.)ら、Am. J. Med. 1983; 74(1): 14-22(非特許文献5)に記載のアムセル(Amsel)の臨床的診断基準に従って行われる。この診断では、以下の4つの症状のうち少なくとも3つが示された場合に陽性となる:(1)均質でかつ膣壁に付着する膣分泌物、(2)臭気試験陽性(膣分泌物に10%水酸化カリウムを添加すると「魚臭」を発する)、(3)4.5より高い膣内pH、及び(4)20%を超える量のクルー細胞(新鮮標本の顕微鏡検査によって同定される、細菌で被覆された扁平上皮膣細胞)。
微生物学的診断は、グラム染色による膣分泌物の顕微鏡検査を含むニュージェント(Nugent)のスコアの計算に基づく。3つの異なる膣内細菌種の存在及び量が決定される。特に、乳酸桿菌属の濃度が高いと低いスコアが得られ、ガードネレラ属(Gardnerella)及びバクテロイデス属の存在が確認されるとスコアが増え、そしてモビルンカス属の存在をも確認されるとスコアはさらに高くなる。ニュージェント RP(Nugent RP)ら、J. Clin. Microbiol. 1991, 29(2), 297-301(非特許文献6)に記載のように、スコア結果0〜3は健康な女性の膣内フローラを表し、スコア4〜6は膣内フローラが変わり始めていることを示し、スコア7〜10は細菌性膣症感染の確実な診断を示す。
また、近年、チョウ X(Zhou X)ら、Microbiology 2004, 150 (Pt8), 2565-2573(非特許文献7)及びAppl. Environ. Microbiol. 2004, 70(6), 3575-3581(非特許文献8)に記載のように、RNAの配列分析に基づくPCR−DGGE及びリアルタイムPCRなどのさらなる診断的分子技術が開発されており、膣内生態系の微生物組成の同定が可能になっている。したがって、これらの技術は、この疾患を引き起こす病原因子の存在を決定するため、また定量的観点からこれらの病原因子に対する治療の効果を確認するために、直接的に使用できる。
膣感染症の病因は完全には理解されていないが、その治療は、臨床的回復及び微生物学的回復の両方を促すこと、そして可能であれば再発性感染を回避することを目的とする。治療は、病原種を低減させ、かつ起こり得る疾患再発を予防するように向けられる。
米国疾病予防管理センター(Center of Disease Control (CDC))、2010, 59, NoRR-12のガイドライン(非特許文献9)には、症候的でありかつ妊娠していない細菌性膣症のすべての女性は、抗生物質療法により治療されるべきであると述べられている。
この点において、CDCは、最初の治療的アプローチとして、例えば、メトロニダゾール、経口錠剤500mgを1日2回7日間;又はメトロニダゾール、膣用ゲル、0.75%、アプリケータ(5g)を1日1回5日間もしくはクリンダマイシン、膣用クリーム、2%、アプリケータ(5g)を1日1回7日間などの抗生物質療法を提案している。
メトロニダゾール及びクリンダマイシンはともに、全身性経路を介して(経口的)又は局所的経路を介して(経膣的)のいずれかで投与され、細菌性膣症の治療に有効である。しかし、シモンイス JA(Simoes JA)ら、Infect. Dis. Obstet. Gynecol. 2001, 9(1), 41-45(非特許文献10)に記載のように、乳酸桿菌属保護フローラに対する両有効成分の阻害作用により、再発の予防においてその有効性が制限される。
さらに、たとえ膣経路を介して投与された場合でも、上記抗生物質はともに全身性副作用に関連し、副作用のいくつか、例えば、メトロニダゾールの場合は神経反応、クリンダマイシンの場合は偽膜性大腸炎などが、特に顕著である。
また、繰り返し投与されると、メトロニダゾール及びクリンダマイシンはともに、膣投与されたとしても全身に吸収されるので、膣レベルのみならず全身レベルで微生物学的抵抗性を誘発し得る。
欧州特許第0547294号(特許文献15)には、50〜500mgの量でリファキシミンを含む組成物が記載され、リファキシミンに感受性の微生物によって生じた膣感染症の治療に有用であると述べられている。特に、欧州特許第0547294号(特許文献15)には、リファキシミン200mgを含むリファキシミン膣用泡剤(フォーム剤)及びクリーム剤の製剤により行われた臨床試験が記載されており、クリーム剤と比較すると、泡剤のほうがより高い有効性を有すると述べられている。この文献には、カプセル剤、膣坐剤(ovule)及び錠剤中にリファキシミンを含む細菌性膣症治療用組成物も記載されており、膣分泌物中に一般に存在する細菌に対するリファキシミンの抗菌作用も記載されている。欧州特許第0547294号(特許文献15)の表1には、ガードネレラ バギナリス、バクテロイデス ビビウス−ディシエンス(Bacteroides bivious-disiens)、モビルンカス属などの病原菌及び乳酸桿菌属などの非病原菌の両方に対するリファキシミンの重要な抗菌活性が報告されている。
乳酸桿菌属が存在すると健康な膣環境を維持するために有益であるので、乳酸桿菌属に対する活性は治療有効性に関して有害な事象であるとみなされなければならない。実際には、既に述べたように、乳酸桿菌属によって生じた酸環境は、病原菌の定着(colonization)を予防するための必須条件である。
欧州特許第0547292号(特許文献16)の表1には、乳酸桿菌属に対するリファキシミンの阻害作用(MIC50及びMIC90)が、病原菌[例えば、ガードネレラ バギナリス、モビルンカス属種(Mobiluncus spp)、バクテロイデス ビビウス−ディシエンス(Bacteroides bivius-disiens)など]に対する阻害作用と等しいか又はさらに高いことも示されている。したがって、膣経路を介して投与される場合、リファキシミンは、乳酸桿菌属を含む細菌フローラ全体に対して無差別に作用する。
デッビア A.(Debbia A.)ら、J. Chemother. 20, (2), 186-194, 2008(非特許文献11)には、リファキシミンが時間依存的な細菌活性を示すことが報告されており、米国特許出願第13/559,013号(特許文献17)には、膣感染症の治療に有効なリファキシミン医薬組成物が記載されており、この組成物は、膣感染症の再発予防に重要な乳酸桿菌属の濃度を適切なレベルに維持する。また、米国特許出願第13/559,013号(特許文献17)には、リファキシミンが1日用量100mg/日未満で膣感染症の治療に有効であるという臨床試験が記載されている。
膣感染症の治療においては、たとえ低濃度の病原菌であっても膣感染症の再発をもたらす可能性があるので、本質的に全ての膣内病原因子の根絶に有効な治療であることが望ましい。
リファキシミン以外の抗菌剤を用いた治療後に再発した細菌性膣症などの膣感染症を患う女性を治療するための抗菌剤が必要であった。
クリンダマイシン又はメトロニダゾールなどの抗生物質による治療に対して耐性である患者の膣感染症を治療するのに有効な抗生物質(抗生剤)が必要であった。
メルクインデックス第13版(The Merck Index, XIII ed.), 8304, CAS No. 80621-81-4
メルクインデックス第13版(The Merck Index, XIII ed.), 8301
Cryst. Eng Comm., 2008, 10 1074-1081 (2008)
Int. J. Clin. Pharmacol. Res., 14 (2), 51-56, (1994)
Am. J. Med. 1983; 74(1): 14-22
J. Clin. Microbiol. 1991, 29(2), 297-301
Microbiology 2004, 150 (Pt8), 2565-2573
Appl. Environ. Microbiol. 2004, 70(6), 3575-3581
米国疾病予防管理センター(Center of Disease Control (CDC)), 2010, 59, NoRR-12のガイドライン
Infect. Dis. Obstet. Gynecol. 2001, 9(1), 41-45
J. Chemother. 20, (2), 186-194, 2008
(発明の概要)
本発明は、リファキシミンの投与にる細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミンであって、細菌がリファキシミン以外の抗生物質に対して耐性を有している、リファキシミンの使用に関する。
本発明は、リファキシミンの投与にる細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミンであって、細菌がリファキシミン以外の抗生物質に対して耐性を有している、リファキシミンの使用に関する。
本発明はまた、薬学的に有効な量のリファキシミンと1又は複数のさらなる(付加的な又は追加の)抗生物質とを組み合わせて投与することによって患者の細菌性膣感染症を治療するためのリファキシミンの使用を提供する。細菌としては、前記さらなる抗生物質(単数又は複数)に対して耐性である少なくとも1つの菌株(系統)が挙げられる。いくつかの実施形態において、リファキシミンは、前記さらなる抗生物質(単数又は複数)(例えば、クリンダマイシン又はメトロニダゾール)と連続して(in series)、順次に(sequentially)、同時に(simultaneously)又は一緒に(in conjunction with)投与される。
本発明はまた、薬学的に有効な量のリファキシミンを投与することによって、再発性細菌性膣感染症(再発性細菌性膣感染)を治療するためのリファキシミンの使用を提供し、ここで、前記感染症は、リファキシミン以外の1又は複数の抗生物質で以前に治療されていた。いくつかの実施形態において、細菌としては、以前の感染症を治療するために使用された抗生物質(単数又は複数)に耐性である菌株が挙げられる。特定の実施形態において、以前の感染症は、クリンダマイシン又はメトロニダゾールで治療されていた。いくつかの実施形態において、感染症は、細菌性膣症である。
本発明はまた、プレボテラ属菌株を含む膣内の病原菌の量を選択的に低減する量で、クリンダマイシン又はメトロニダゾールと関連して(association with)リファキシミンを投与することによって、再発性細菌性膣感染症を予防するためのリファキシミンの使用を提供する。
上記の特定された使用のいくつかの実施形態において、感染症は細菌性膣症である。特定の実施形態において、耐性菌又は感受性の低い細菌としては、プレボテラ属(Prevotella)、アナエロコッカス属(Anaerococcus)、フィネゴルディア属(Finegoldia)、ペプトニフィラス属(Peptoniphilus)、アナエロコッカス属、ペプトニフィラス属、メガスフェラ属(Megasphera)、モビルンカス属(Mobilincus)及びアトポビウム属(Atopobium)の1又は複数が挙げられる。さらなる実施形態において、耐性菌としては、プレボテラ属、例えば、プレボテラ ビビア(Prevotella bivia)が挙げられる。
いくつかの実施形態において、細菌は、クリンダマイシン又はメトロニダゾールに耐性である。いくつかの実施形態において、細菌は、クリンダマイシン又はメトロニダゾールに対して感受性が低い。いくつかの実施形態において、患者は、クリンダマイシン又はメトロニダゾールに反応を示さない。
上記の特定された使用のさらなる実施形態において、1日量のリファキシミンは、20〜2000mg、好ましくは500mg未満、より好ましくは100mg未満の量で投与される。特定の実施形態において、剤形は、錠剤、コーティング錠(被覆錠)及び素錠(非被覆錠)、生体接着性錠、放出制御錠(徐放性錠)、多層錠、カプセル剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、泡剤、及び膣用液剤(vaginal solutions)から選択される。いくつかの実施形態において、リファキシミンは、経膣的に投与される。
(詳細な説明)
本明細書に記載の発明は、膣感染症(例えば、細菌性膣症)又は再発性膣感染症を治療するためのリファキシミンの使用を提供し、この使用は、治療的に有効な量のリファキシミンを含む医薬組成物を治療が必要な患者に投与することを包含する。本発明の使用には、他の抗生物質治療では効果がなく、そのゆえに細菌感染症を再発したか又は再発しやすい患者を治療することを包含する。このような以前の治療又はリファキシミン以外の抗生物質を用いた治療としては、クリンダマイシン及びメトロニダゾールを含むが、これらに限定されない抗生物質を用いた治療が挙げられる。
本明細書に記載の発明は、膣感染症(例えば、細菌性膣症)又は再発性膣感染症を治療するためのリファキシミンの使用を提供し、この使用は、治療的に有効な量のリファキシミンを含む医薬組成物を治療が必要な患者に投与することを包含する。本発明の使用には、他の抗生物質治療では効果がなく、そのゆえに細菌感染症を再発したか又は再発しやすい患者を治療することを包含する。このような以前の治療又はリファキシミン以外の抗生物質を用いた治療としては、クリンダマイシン及びメトロニダゾールを含むが、これらに限定されない抗生物質を用いた治療が挙げられる。
用語「リファキシミン」は、最も広い意味において意図され、「リファキシミン」のみならず、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、誘導された鏡像異性体(エナンチオマー)、多形、無定形、共結晶(co-crystal)及び薬学的に許容可能な錯体を含み、これらに限定されない。
本発明の医薬組成物中に存在するリファキシミンは、任意の多形であってもよい。好ましくは、リファキシミンは、全身に吸収されることなく局所的に作用させて細菌性膣症を治療するために用いる場合、溶解しにくい形態(α、β、δ又はポリオールで安定化されたβなど)である。このことにより、血漿中濃度が低くても、起こり得る抗生物質耐性(抗生物質抵抗性)菌株の潜在的な選択リスクを全身レベルで回避する。
異なる溶解性及び吸収性を有することを特徴とするリファキシミンの異なる多形又はその混合物を選択することによって、当該分野で周知の技術によって調製される薬学的に許容可能な賦形剤を含む組成物(錠剤、コーティング錠及び素錠、生体接着性錠、放出制御錠、多層錠、カプセル剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、泡剤、膣用液剤など)を調製することが可能である。
本発明の固形(固体)医薬組成物には、500mg未満の量でリファキシミンを有するリファキシミンの微小顆粒、及び少なくとも1つの崩壊剤を含む1又は複数の顆粒外賦形剤(付加的な賦形剤、extragranular excipient)も含まれる。前記医薬組成物は、膣内の病原菌に対する選択的な殺菌活性を有し、治療のクール(一連の治療)後の乳酸桿菌属の量を維持又は増大する。リファキシミン及びその医薬組成物の形態は、米国特許第7,045,620号;同第8,158,781号;同第8,173,801号;同第7,902,206号;同第8,217,054号;同第7,923,553号;同第8,158,644号;同第8,193,196号;及び同第6,140,355号に記載されており、これらの文献は全て、参照することによりその全体が本明細書に組み入れられる。
本発明の固形医薬組成物は、1日あたり20mg〜2000mg、10mg〜100mg、25mg〜50mg、好ましくは500mg未満、より好ましくは100mg未満のリファキシミン1日量での細菌感染治療において治療的に有効である。
前記組成物は、有害作用(副作用)なく1日1回又は数回投与することができ、患者によって十分に許容(忍容)される。
寒天希釈法を用いて細菌性膣症を患うか又は患わない女性の膣内に見出された細菌の抗菌薬感受性を試験するため、リファキシミン、メトロニダゾール及びクリンダマイシンを比較した。使用した方法は、臨床・検査標準協会(Clinical and Laboratory Standards Institute (CLSI))によって承認された基準方法である。CLSIは、最小発育阻止濃度(MIC)と称される、寒天希釈感受性試験において微生物の増殖を防止する抗菌剤の最小濃度を決定するための絶対的な基準と考えられている。
以下の微生物を試験した。
ガードネレラ バギナリス(Gardnerella vaginalis)(107個の臨床分離菌)、アトポビウム バギナエ(Atopobium vaginae)(50個の臨床分離菌)、モビルンカス属種(Mobiluncus species)(M.カーティシー(M. curtisii)及びムリエリス(mulieris)を含む、60個の臨床分離菌)、プレボテラ ビビア(Prevotella bivia)(旧バクテロイデス ビビウス(Bacteroides bivius)、n=25)、プレボテラ ティモネンシス(Prevotella timonensis)(n=25)、プレボテラ アムニー(Prevotella amnii)(n=25)、ペプトニフィラス ハレイ(Peptoniphilus harei)、ペプトニフィラス ラクリマリス(Peptoniphilus lacrimalis)、アナエロコッカス テトラジウス(Anaerococcus tetradius)、フィネゴルディア マグナ(Finegoldia magna)及びメガスファエラ様細菌(Megasphaera-like bacteria)(等分された合計100個について)。
モビルンカス属種の60個の分離菌について感受性を試験しようと計画したが、膣サンプルから過去3年の間に回収された40個の固有の(unique)分離菌のみをこの研究に含めることができた。細菌性膣症に関連する微生物の感受性のより徹底的な評価を提供するために、メガスファエラ様細菌の25個の分離菌及びアトポビウム バギナエの62個の分離菌をこの評価に含めた。これらの微生物は両方とも、細菌性膣症に大いに関連することが見出されており、メガスファエラ様細菌は、早期産及び治療後の細菌性膣症の再発の両方に関連している。
バクテロイデス フラギリス(Bacteroides fragilis)は、膣からの分離菌中に検出されることが非常にまれであるので、この評価に含めなかった。詳細な培養研究が実施された207名の女性群のうち、嫌気性グラム陰性桿菌は全ての女性から回収された。最も一般的なバクテロイデス属はB.ウレオリチカス(B. ureolyticus)であり、B.オバツス(B. ovatus)、B.スプランクニクス(B. splanchnicus)及び1つのB.ユニフォルミス(B. uniformis)を含む一握りの他の種が検出された。したがって、嫌気性グラム陰性桿菌の注意深い同定のための最新の方法を用いると、B.フラギリスは、細菌性膣症を患う女性においてさえ膣内フローラの構成成分であると見なすことができない。
B.フラギリス、B.シータイオタオミクロン(B. thetaiotaomicron)及びクロストジウム ディフィシル(Clostridium difficile)のATCC菌株について得られた最小発育阻止濃度(MIC)値は、各抗菌剤についてCLSIマニュアルに示された基準を満たした。コントロール菌株のMIC値がこれらの範囲内になかった場合、試験微生物を繰り返した。
2009年〜2012年の期間に米国女性のヒト膣から回収された合計411個の固有の微生物分離菌について、寒天希釈法によって抗菌薬感受性を試験した。全てのサンプルを分析するために、合計13の分析運転(analytical runs)を行った。実施例1を参照のこと。
細菌性膣症(BV)に関連する411個の膣内微生物について、3つの抗生物質(クリンダマイシン、メトロニダゾール及びリファキシミン)に対する最小発育阻止濃度(MIC)を試験した。MICの範囲を表1に示す。
表1は、クリンダマイシンに関し、リファキシミンに対して、より高い感受性の病原性菌株、例えば、プレボテラ属、アナエロコッカス属、フィネゴルディア属、ペプトニフィラス属及びアトポビウム属菌株を示す。
また、表1は、メトロニダゾールに関し、リファキシミンに対して、より高い感受性の病原性菌株、例えば、プレボテラ属、アナエロコッカス属、ペプトニフィラス属、アトポビウム属、メガスフェラ属及びモビルンカス属菌株を示す。
表2には、微生物の感受性及び耐性が含まれる。
リファキシミン、クリンダマイシン及びメトロニダゾールのMIC分布を、表3a、表3b及び表3cに示す。
細菌性膣症に関連する微生物の多くの分類学的状態は、ここ数年で変更されている。この群の細菌に対して得られたデータは、クリンダマイシン耐性が偏性嫌気性細菌の間で増大していること、及びプレボテラ ビビアのほとんどの膣分離菌が現在この抗菌剤に対して耐性であることを示唆している。細菌性膣症の治療のために今なお最も一般的に用いられる抗菌剤であるメトロニダゾールの活性は、G.バギナリス又はアトポビウム バギナエ(これらはともに細菌性膣症を患う女性の間に一様に存在する)のいずれかに対する活性に限定されている。これらと比較して、リファキシミンは、G.バギナリス菌株のほぼ90%及びアトポビウム バギナエの62個の菌株に対して活性を有している。この研究に含めることができたモビルンカス属種の分離菌は計画されていたよりも少なかったが、得られたデータは、クリンダマイシン及びリファキシミンの両方がこの微生物に対して活性を有する一方、メトロニダゾールはこの微生物に対して実質的に活性が小さかったことを示唆した。
メガスファエラ様細菌は、非培養法(culture independent methods)を用いて膣感染症、細菌性膣症に強く関連していると記載されており、最近まで培養できないと考えられていた。
本発明の実験的研究において分析された全ての病原体に対するMIC値は、メトロニダゾール及びクリンダマイシンに比べて、リファキシミンが全ての病原性膣内細菌の治療において、特に、プレボテラ属菌株が存在する場合にも、より有効であることを実証する。
一実施形態において、細菌性膣症を治療するためのリファキシミンの使用は、プレボテラ属、アナエロコッカス属、フィネゴルディア属、ペプトニフィラス属、アナエロコッカス属、ペプトニフィラス属、メガスフェラ属、モビルンカス属及びアトポビウム属菌株が存在し、治療が必要な患者に、治療的に有効な量のリファキシミンを投与することを含む。
特定の一実施形態において、感染症は、プレボテラ ビビア(旧バクテロイデス ビビウス(Bacteroids bivius))の存在によって特徴付けられる。細菌性膣症を治療するためのリファキシミンの別の使用は、当初クリンダマイシンで治療された再発性膣感染症(例えば、細菌性膣症感染)を、その後リファキシミンで治療するような組み合わせ治療(併用療法)を包含する。リファキシミンのさらなる使用は、再発性膣感染症(例えば、細菌性膣症感染)において、当初メトロニダゾールが投与され、その後リファキシミンが投与されるような組み合わせ治療(併用療法)を包含する。
リファキシミンは、以前の抗生物質療法の後に投与されてもよく、他の抗生物質療法と一緒に投与されてもよい。リファキシミン及び他の抗生物質は、別々に又は一緒に投与されてもよく、投与は、連続的、別々又は同時であってもよい。リファキシミン及び他の抗生物質は、両方が同時に活性であるように投与されてもよく、又は、他の実施形態において、異なる時間で活性であるように投与されてもよい。本明細書において、用語「〜と関連(association with)」とは、リファキシミン及び他の抗生物質の両方が同時に活性であるように患者がリファキシミン及び他の抗生物質の両方で治療されることを意味する。
他の実施形態において、膣感染症を治療するためのリファキシミンの使用は、膣感染症の治療のための錠剤、コーティング錠及び素錠、生体接着性錠、放出制御錠、多層錠、カプセル剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、泡剤、膣用液剤の形態で、リファキシミンを1日用量20mg〜2000mg、25mg〜200mg、50mg〜75mg、好ましくは100mg未満で投与することを含む。
いくつかの実施形態において、プレボテラ属、アナエロコッカス属、フィネゴルディア属、ペプトニフィラス属、アナエロコッカス属、ペプトニフィラス属、メガスフェラ属、モビルンカス属及びアトポビウム属の少なくとも1又は複数の菌株が患者由来の膣試料に存在する場合にリファキシミンが使用できる。
他の実施形態において、リファキシミンの使用は、クリンダマイシン治療と関連して(association with)又はクリンダマイシン治療後に、リファキシミンを1日用量20mg〜2000mg、25mg〜200mg、50mg〜75mg、好ましくは100mg未満で投与することを含み、感染症は、プレボテラ属菌株、特にプレボテラ ビビア(旧バクテロイデス ビビウス)が存在することによって特徴付けられる。
別の実施形態において、リファキシミンの使用は、クリンダマイシンで治療された後にその患者の再発性細菌性膣感染症を治療するためのリファキシミンの投与を含む。
別の実施形態は、治療が必要な細菌性膣感症染患者を治療するためのリファキシミンの使用であって、クリンダマイシンと関連して(association with)患者にリファキシミンを投与することを含む。
本発明の別の実施形態は、治療が必要な再発性細菌性膣感染症患者を治療するためのリファキシミンの使用であって、メトロニダゾール治療後にリファキシミンを患者に投与することを含む。特定の実施形態は、以前の感染症がメトロニダゾールで治療された再発性細菌性膣感染症患者を治療するためのリファキシミンの使用である。
別の実施形態は、細菌性膣症において、メトロニダゾールと関連して(association with)リファキシミンを使用することである。
実施例1には、臨床・検査標準協会(CLSI)の標準寒天希釈法(reference agar dilution method)のガイドラインに従って膣内培養物により回収された約400個の臨床分離菌に対するリファキシミン、メトロニダゾール及びクリンダマイシンのin vitro抗菌薬感受性を評価するために適用されたリファキシミンの使用が記載されている。
得られたデータは表4〜14に記載されており、これらの表において、MIC値は各分離菌に対してリファキシミン、メトロニダゾール及びクリンダマイシンについて記載されている。
実施例1
2009〜2012年にヒト膣から回収された合計411個の固有の微生物分離菌について、寒天希釈法による抗菌薬感受性を試験した。この方法は、臨床・検査標準協会(CLSI)の標準寒天希釈法のガイドラインに従った。
2009〜2012年にヒト膣から回収された合計411個の固有の微生物分離菌について、寒天希釈法による抗菌薬感受性を試験した。この方法は、臨床・検査標準協会(CLSI)の標準寒天希釈法のガイドラインに従った。
全てのサンプルを分析するために、合計13の分析を行った。以下の微生物を試験した。
ガードネレラ バギナリス(107個の臨床分離菌)、アトポビウム バギナエ(50個の臨床分離菌)、モビルンカス属種(M.カーティシー及びムリエリスを含む、60個の臨床分離菌)、プレボテラ ビビア(旧バクテロイデス ビビウス、n=25)、プレボテラ ティモネンシス(n=25)、プレボテラ アムニー(n=25)、ペプトニフィラス ハレイ、ペプトニフィラス ラクリマリス、アナエロコッカス テトラジウス、フィネゴルディア マグナ及びメガスファエラ様細菌(等分された合計100個について)。
(A)抗菌薬散剤の計量
薬物の各ロットは活性量が異なる可能性があるので、標準化した抗菌薬溶液を、薬物の各ロットについて作用強度(potency)に基づいて使用した。製造業者は、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定された薬物の純度、カール・フィッシャー(Karl Fisher)分析又は乾燥減量(weight loss on drying)によって測定された含水量、及び化合物が遊離酸又は塩基の代わりに塩として供給される場合の塩/対イオン率を提供した。作用強度は、百分率として又はμg/mg(w/w)の単位で表されてもよい。
薬物の各ロットは活性量が異なる可能性があるので、標準化した抗菌薬溶液を、薬物の各ロットについて作用強度(potency)に基づいて使用した。製造業者は、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定された薬物の純度、カール・フィッシャー(Karl Fisher)分析又は乾燥減量(weight loss on drying)によって測定された含水量、及び化合物が遊離酸又は塩基の代わりに塩として供給される場合の塩/対イオン率を提供した。作用強度は、百分率として又はμg/mg(w/w)の単位で表されてもよい。
製造業者による分析データ証明書を用いて作用強度を計算するために、以下の式を用いた:
作用強度=(分析純度)×(活性率)×(1−含水量)
以下の式のいずれかを用いて、標準溶液に必要な散剤(粉薬)又は希釈剤の量を決定してもよい:
重量(mg)=容量(ml)×濃度(μg/ml)/作用強度(μg/mg)
又は
容量(ml)=重量(mg)×作用強度(μg/mg)/濃度(μg/ml)。
作用強度=(分析純度)×(活性率)×(1−含水量)
以下の式のいずれかを用いて、標準溶液に必要な散剤(粉薬)又は希釈剤の量を決定してもよい:
重量(mg)=容量(ml)×濃度(μg/ml)/作用強度(μg/mg)
又は
容量(ml)=重量(mg)×作用強度(μg/mg)/濃度(μg/ml)。
(B)薬物原液の調製
少なくとも1000μg/ml又は試験される最高濃度の10倍のどちらか大きい方の濃度で、原液を調製した。
例:1280μg/ml
いくつかの薬物は、水以外の溶媒に溶解しなければならない。このような場合、最少量の溶媒を用いて抗菌薬散剤を安定化するべきであり、一旦溶液にしてから、水を用いて最終的な原液濃度にすることができる。
メトロニダゾール:ジメチルスルホキシドを溶媒として用い、水を希釈剤として用いた。
クリンダマイシン:水を溶媒及び希釈剤のために用いた。
リファキシミン:メタノールを溶媒として用い、0.45%SDSを希釈剤として用いた。
少なくとも1000μg/ml又は試験される最高濃度の10倍のどちらか大きい方の濃度で、原液を調製した。
例:1280μg/ml
いくつかの薬物は、水以外の溶媒に溶解しなければならない。このような場合、最少量の溶媒を用いて抗菌薬散剤を安定化するべきであり、一旦溶液にしてから、水を用いて最終的な原液濃度にすることができる。
メトロニダゾール:ジメチルスルホキシドを溶媒として用い、水を希釈剤として用いた。
クリンダマイシン:水を溶媒及び希釈剤のために用いた。
リファキシミン:メタノールを溶媒として用い、0.45%SDSを希釈剤として用いた。
(C)原液の保管
小容量の原液を、滅菌ガラス、ポリプロピレン、ポリスチレン又はポリエチレン瓶(vials)に分注し、堅く密封して−60℃未満で保管した。薬物は、少なくとも6か月間、活性の有意な減少なく安定である。十分な原液薬物を分取して、一連の微生物(3個のコントロールを含む32個の分離菌)に使用した。原液は再凍結しなかった。
小容量の原液を、滅菌ガラス、ポリプロピレン、ポリスチレン又はポリエチレン瓶(vials)に分注し、堅く密封して−60℃未満で保管した。薬物は、少なくとも6か月間、活性の有意な減少なく安定である。十分な原液薬物を分取して、一連の微生物(3個のコントロールを含む32個の分離菌)に使用した。原液は再凍結しなかった。
供試薬物の濃度は、0.00375〜128μg/mlであった。
(D)試験前日の薬物希釈液の作製
16本の滅菌チューブにラベルを貼って、中間濃度(0.0375〜1280μg/ml)を記入した。
16本の滅菌チューブにラベルを貼って、中間濃度(0.0375〜1280μg/ml)を記入した。
以下の表に従って、希釈剤として滅菌脱イオン水を用いて薬物を希釈した。
第2のセットの30ml滅菌チューブにラベルを貼って、最終濃度(0.00375〜128μg/ml)を記入した。
中間濃度の各チューブから2.0mlを、第2のセットの最終濃度のチューブに移した(次いで、ブルセラ(Brucella)寒天培地をこれらのチューブに添加した。次項を参照のこと)。
(E)試験前日の寒天希釈平板の注入
1枚のペトリ皿に、薬物の各濃度(0.00375〜128μg/ml)のラベルを貼った。また、2枚のペトリ皿に、薬物を含まないコントロール平板用に「開始(start)」及び「終了(end)」のラベルを貼った。各薬物について、ペトリ皿は計18枚であった。
1枚のペトリ皿に、薬物の各濃度(0.00375〜128μg/ml)のラベルを貼った。また、2枚のペトリ皿に、薬物を含まないコントロール平板用に「開始(start)」及び「終了(end)」のラベルを貼った。各薬物について、ペトリ皿は計18枚であった。
ブルセラ寒天培地を調製し、ヘミン及びビタミンK1を補充した。この寒天培地をオートクレーブで処理し、寒天培地の温度が50℃と平衡になるまで50℃の水浴に入れた(薬物1つあたり16個の希釈液平板及び2個のコントロール平板を用い、薬物3つについて1080mlのブルセラ寒天培地を用いた)。ヒツジ溶血(laked sheep blood)を最終濃度5%まで添加し、混合して、ヒツジ溶血を寒天培地中に入れた。滅菌ピペットを用いて、2mlの薬物溶液を含むチューブに寒天培地18mlを移した。この溶液を穏やかに混合し、対応するペトリ皿に注いだ。ペトリ皿中の液体寒天を直ちに火炎し(flamed)、形成した気泡を除去した。
寒天が固化した後、平板を4℃で保管した。
試験日の1日後、平板を約30分間培養器(インキュベーター)中に蓋を半開きにして入れて乾燥させた。
(F)試験用の接種材料の調製
試験される各分離菌をあらかじめ膣試料から単離し、種レベルまで同定し、リトマスミルク中に入れて−80℃で保管した。
コントール微生物:
ATCC 25285 バクテロイデス フラギリス
ATCC 29741 バクテロイデス シータイオタオミクロン
ATCC 700057 クロストジウム ディフィシル
分離菌をフリーザーから取り出し、5%ヒツジ血を補充したブルセラ寒天培地に接種し、嫌気性雰囲気中37℃で2〜4日間培養した。分離菌を、薬物を注入した寒天に接種する2日前に継代培養した。
試験される各分離菌をあらかじめ膣試料から単離し、種レベルまで同定し、リトマスミルク中に入れて−80℃で保管した。
コントール微生物:
ATCC 25285 バクテロイデス フラギリス
ATCC 29741 バクテロイデス シータイオタオミクロン
ATCC 700057 クロストジウム ディフィシル
分離菌をフリーザーから取り出し、5%ヒツジ血を補充したブルセラ寒天培地に接種し、嫌気性雰囲気中37℃で2〜4日間培養した。分離菌を、薬物を注入した寒天に接種する2日前に継代培養した。
微生物を試験する日に、懸濁液を、ブルセラ培地でマクファーランド(McFarland)標準液0.5番に等しい濁度にした。
(G)寒天希釈平板の接種
スティアズ・レプリケーター(Steer’s replicator)を用いて、1スポットあたり最終濃度が105CFUとなるように、寒天培地表面に約1〜2μLを置いた。レプリケーターマップ(a map of the replicator)を作成し、分離菌数を、対応するウェル(well)について記録した。各微生物懸濁液約300μLを、滅菌レプリケーターのウェル中に移した。接種は各平板の表面上に行い、「開始」とラベルした平板から始め、次いで最も低い濃度から最も高い濃度まで、そして「終了」とラベルした平板で終了した。これらの平板を、37℃で48時間、嫌気性チャンバー又は嫌気性ジャー中でインキュベートした。
スティアズ・レプリケーター(Steer’s replicator)を用いて、1スポットあたり最終濃度が105CFUとなるように、寒天培地表面に約1〜2μLを置いた。レプリケーターマップ(a map of the replicator)を作成し、分離菌数を、対応するウェル(well)について記録した。各微生物懸濁液約300μLを、滅菌レプリケーターのウェル中に移した。接種は各平板の表面上に行い、「開始」とラベルした平板から始め、次いで最も低い濃度から最も高い濃度まで、そして「終了」とラベルした平板で終了した。これらの平板を、37℃で48時間、嫌気性チャンバー又は嫌気性ジャー中でインキュベートした。
寒天希釈平板の読み取り
増殖を確認し、かつ可能性のある汚染(contamination)を見出すために、コントロール平板を最初に読み取った。
増殖を確認し、かつ可能性のある汚染(contamination)を見出すために、コントロール平板を最初に読み取った。
交差汚染(cross contamination)は、ウェル間でチェックした。
MICエンドポイントを、試験平板について読み取った。このMICは、コントロール平板上の増殖の量と比較して、試験平板上での増殖の出現の著しい減少が起こる濃度である。増殖における著しい変化の例としては、密集増殖(confluent growth)からヘイズ(haze)10未満の非常に小さなコロニー又は1〜3の通常サイズのコロニーへの変化が挙げられる。CLSIマニュアルに見出される写真入りの図(illustrated figures)を、基準として用いるべきである。
精度管理
試験微生物と平行して試験された場合、B.フラギリス、B.シータイオタオミクロン及びクロストジウム ディフィシルのATCC菌株について得られたMIC値は、各抗菌剤について臨床・検査標準協会マニュアル(CLSIマニュアル)に報告された許容可能な範囲内でなければならない。もし、コントロール菌株のMIC値がこの範囲内にない場合、試験微生物を繰り返さなければならない。下表は、CLSIによる寒天希釈法についてのコントロール菌株の許容可能なMIC範囲(μg/mg)である。
試験微生物と平行して試験された場合、B.フラギリス、B.シータイオタオミクロン及びクロストジウム ディフィシルのATCC菌株について得られたMIC値は、各抗菌剤について臨床・検査標準協会マニュアル(CLSIマニュアル)に報告された許容可能な範囲内でなければならない。もし、コントロール菌株のMIC値がこの範囲内にない場合、試験微生物を繰り返さなければならない。下表は、CLSIによる寒天希釈法についてのコントロール菌株の許容可能なMIC範囲(μg/mg)である。
エンドポイントの所見は、観察者の間のMICエンドポイントの所見の偏差を最小化するために定期的にモニターされた。
MICの報告
菌株は、MICが32μg/mlより大きいか又は最も感受性の病原体について8×MICである場合に、リファキシミンに耐性であるとして定義された。
メトロニダゾールに耐性とは、32μg/mlより大きい。
クリンダマイシンに耐性とは、8μg/mlより大きい。
菌株は、MICが32μg/mlより大きいか又は最も感受性の病原体について8×MICである場合に、リファキシミンに耐性であるとして定義された。
メトロニダゾールに耐性とは、32μg/mlより大きい。
クリンダマイシンに耐性とは、8μg/mlより大きい。
Claims (23)
- 薬学的に有効な量のリファキシミンを細菌性膣感染症患者に投与することを含む、前記感染症患者の治療に使用するためのリファキシミンであって、前記細菌が、リファキシミン以外の抗生物質に耐性である少なくとも1つの菌株を含む、リファキシミン。
- 抗生物質が、クリンダマイシン又はメトロニダゾールである請求項1記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 少なくとも1つの耐性菌株が、プレボテラ属(Prevotella)、アナエロコッカス属(Anaerococcus)、フィネゴルディア属(Finegoldia)、ペプトニフィラス属(Peptoniphilus)、アナエロコッカス属(Anaerococcus)、ペプトニフィラス属(Peptoniphilus)、メガスフェラ属(Megasphera)、モビルンカス属(Mobilincus)及びアトポビウム属(Atopobium)からなる群より選択される請求項1記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 少なくとも1つの耐性菌株が、プレボテラ属(Prevotella)である請求項1記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 少なくとも1つの耐性菌株が、プレボテラ ビビア(Prevotella bivia)である請求項1記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 感染症が細菌性膣症である請求項1記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- リファキシミンが1日用量20mg〜2000mgで投与され、その剤形が、錠剤、コーティング錠及び素錠、生体接着性錠、放出制御錠、多層錠、カプセル剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、泡剤並びに膣用液剤からなる群より選択される請求項1記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 1日量が100mg未満である請求項6記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 患者がクリンダマイシンに反応を示さない請求項1記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 患者がメトロニダゾールに反応を示さない請求項1記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 薬学的に有効な量のリファキシミンを1又は複数のさらなる抗生物質と組み合わせて細菌性膣感染症患者に投与することを含む、前記患者の治療に使用するためのリファキシミンであって、前記細菌が、前記1又は複数のさらなる抗生物質に耐性であるか又は感受性が低い少なくとも1つの菌株である、リファキシミン。
- 1又は複数のさらなる抗生物質が、リファキシミンと連続的に又は一緒に患者に投与される請求項11記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 1又は複数のさらなる抗生物質がクリンダマイシン及びメトロニダゾールから選択される請求項11記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 薬学的に有効な量のリファキシミンを再発性細菌性膣感染症患者に投与することを含む、前記患者の治療に使用するためのリファキシミンであって、以前の感染症が、リファキシミン以外の1又は複数の抗生物質で治療された、リファキシミン。
- 感染症が細菌性膣症である請求項14記載の再発性細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 請求項14記載の再発性細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミンであって、細菌が、以前の感染症を治療するために使用された1又は複数の抗生物質に耐性である少なくとも1つの菌株を含む、リファキシミン。
- 以前の感染症が、クリンダマイシン又はメトロニダゾールで治療された請求項14記載の再発性細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- クリンダマイシン及びメトロニダゾールと関連(association with)して、再発性細菌性膣感染症患者の治療に使用するためのリファキシミンであって、治療的に有効な量でプレボテラ属株を含む膣内の病原菌の量を選択的に低減するリファキシミン。
- 感染症が細菌性膣症である請求項18記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- リファキシミンが、経膣的に投与される請求項18記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 治療的に有効な量のリファキシミンが、1日量20mg〜2000mgである請求項18記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 治療的に有効な量のリファキシミンが、1日量500mg未満である請求項21記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
- 治療的に有効な量のリファキシミンが、1日量100mg未満である請求項21記載の細菌性膣感染症の治療に使用するためのリファキシミン。
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