研磨用製品は、数例を挙げると、自動車産業、船舶、建設および建築現場、ならびに複合材料産業などの様々な用途において使用されてもよい研磨用製品のための用途は、木、金属、複合体、プラスチック、鉱物、または塗装もしくは塗料などの様々な被覆のような様々な材料をさらに含んでもよい。様々な特性および挙動を有する材料の除去は、研磨用製品に由来する様々な特性を必要としてもよい。一般的な研磨方法は、たとえば粉砕、艶出し、バフ仕上げ、ホーニング仕上げ、切断、掘削、尖鋭化、ラップ仕上げ、またはサンディングなどを含んでもよい。研磨を必要とする物体の形状は、変化してもよい。物体表面形状が平坦でなく、高さ偏差を含むとき、研磨用製品は柔軟であることが望ましい。柔軟な研磨用製品は、研磨される物体表面の形状により良く適用される。硬い研磨用製品の典型的な欠点は、研磨用製品の一部が他の部分よりも物体表面に対して強く押し付けられ、一様でない品質をもたらすこと、言い換えれば、ある場所は研磨されるが、その他はあまり研磨されないか、または全く研磨されないことである。有利には、接着性製品の、強度、せん断応力、衝撃応力、および弾性係数は、用途の条件に合うように設計されるべきである。研磨用製品は、目的に応じて、たとえば湿潤または乾燥条件などにおいて使用されてもよい。
明細書において、用語「チャネル」は、研磨領域に隣接する窪み領域を表す。チャネルは、幅および長さおよび高さを含む。用語「チャネル部」は、2つの分岐点の間、または2つの研磨領域の間のチャネルの交差点の間の最短の表面距離を表し、「チャネル部長さ」として示される。チャネル部は、チャネル部長さに沿った実質的に一定の幅および高さを有する。
図1は、研磨特性を有する表面110を有する研磨用製品100の概略例を示す。研磨用製品100は、第1面107と第2面108とを有するバッキング層101、およびバッキング層101の1つの面に接合される研磨層111を含む。研磨層は、バッキング層101の第1面107もしくは第2面108、または両方の面に接合されてもよい。研磨用製品100は、前面および後面を有する任意の支持層121を含んでもよい。支持層121の前面は、たとえば積層または接着などによってバッキング層101の第2面108に接合されてもよい。
図2は、前後面を有する支持層121の概略例を示す。支持層121の前面は、バッキング層101の第2面108に接合してもよい。支持層121は、付着改良層126と発泡体層123とを含んでもよい。付着改良層126は、たとえばバッキング層に積層されたポリマーフィルムなど、またはベルクロのような貼り付け式システム、もしくはグリップアタッチメントであってもよい。付着改良層126は、代替的に、または追加して、バッキング層101の第2面108に接合する感圧性接着層を含んでもよい。代替的に、または追加して、付着改良層126は、フリクションコーティングを含んでもよい。第2面108が研磨層111を含まない場合、フリクションコーティングは、研磨用製品100の第2面108の表面摩擦の増加に使用されてもよい。たとえば、製品100は、バッキング層101の第2面108に適用されるフリクションコーティングを含んでもよい。有利には、フリクションコーティングは、ドット様形状で摩擦増加材料を含んでもよい。たとえば、摩擦増加材料は、ドット周囲の摩擦増加材料の存在しない領域とともにドットの2次元アレイ上に配列されてもよい。アレイまたはドットとして適用されるフリクションコーティングの均等な量は、たとえばスクリーンプリンタ、彫刻ローラ、静電塗装ユニット、もしくは計量ベルトからの滴下などによって、または振動装置によってドット様形状で、湿潤した研磨用製品100における向上した摩擦を提供し得ることが経験的に観察された。発泡体層123はバッキング層101に直接に対向するとき、追加のグリップ層122がバッキング層101に面していない面に付着されてもよい。バッキング層101は、バッキング層101を通って方向Szに延びる開口部226を含んでもよい。
装置300は、研磨用製品100を含んでもよい。支持層121は、研磨用製品100を装置300に付着させるために使用されてもよく、装置300は研磨のために使用される道具であってもよい。支持層121は、装置300または研磨のために使用される道具を研磨用製品100に付着させるために使用されてもよい。代替的に、支持層121は、装置300または研磨に使用される道具から研磨用製品100を取り除くために使用されてもよい。このことは、研磨用製品100を、研磨用製品100を付着するための表面301を含む、別の道具または装置に容易に交換することを可能にする。前記装置は、研磨用製品100と共用可能な取り付け手段を含んでもよい。共用手段は、たとえば後面および前面を有する付着改良層301などであってもよい。付着改良層301は、ベルクロシステムのようなフックまたはベロアなどの機械的付着システム302、ビニル層もしくは感圧性接着層を含んでもよい。装置300は、たとえば線形機械研磨または回転機械研磨のための手段などを含んでもよい。装置300は、表面301を含む軸および支持パッドなどの振動のための手段を含んでもよい。
図3は、バッキング層101構造体の概略例を示す。バッキング層101は、機能性を提供するために製造されてもよい。機能性は、第1面および第2面を有する1以上の機能層102,103,104,104,105,106,107,108を含むバッキング層101を製造することによって導入されてもよい。第1機能層102,103,104,104,105,106,107,108の第1面は、第1機能層とは異なり、第2機能層の第1または第2面に接合してもよい。機能層102,103,104,104,105,106,107,108は、たとえば積層または共押出などによって接合してもよい。たとえば、研磨用製品100は、第2機能層103または第3機能層104に接合した第1機能層102を含んでもよい。したがって、バッキング層101は、2,3,4,5,6,または7つの接合層のような1以上の接合層を含んでもよい。機能層は、バッキング層101と同じ方法で形成されてもよい。機能層のいくつかは、同一の化学組成を有してもよい。また、各機能層の化学組成は変化してもよい。さらに、各機能層の厚みは、同一であってもよく、または互いに異なっていてもよい。機能層102,103,104,104,105,106,107,108は、たとえばエンボス層、帯電防止層など、紫外線またはラジカル(UV/EB)遮断層、付着改良層、滑り止め層、補強層、または充填層のような異なる機能を有する層を含んでもよい。機能層の数は同じであってもよく、つまり、バッキング層101は、化学組成および/または厚みが同一である2以上の機能層102,103,104,104,105,106,107,108を含んでもよい。1つの機能層は、1以上の機能を含んでもよい。バッキング層101の一部であってもよい異なる機能層102,103,104,104,105,106,107,108の例は、以下に示される。実施例1〜9は、単独でもよく、または組み合わされてもよい。特に、機能層102,103,104,104,105,106,107,108は、別の機能層102,103,104,104,105,106,107,108と組み合わされてもよい。
実施例1 機能層102,103,104,104,105,106,107,108は、発泡体層123であってもよい。発泡体層123は、たとえばポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、またはポリエチレンなどを含んでもよい。発泡体層123は、ガス状物質または発泡添加物によって提供される多孔性構造を含んでもよい。たとえば、発泡体層123は、二酸化炭素などの好適な気体の補助によって形成されてもよい。また、加熱が使用されて孔が形成されるとき、添加剤は気体状化合物を膨張または解放してもよい。
実施例2 機能層102,103,104,104,105,106,107,108は、エンボス促進層を含んでもよい。エンボス促進層は、たとえば、ポリビニルアルコール、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリプロピレン(PP)、またはポリエチレン(PE)などの熱可塑性物質を含んでもよい。エンボス層は、たとえば、表面高さ偏差を有する上面107を提供するためなどに使用されてもよい。
実施例3 機能層102,103,104,104,105,106,107,108は、帯電防止層を含んでもよい。バッキング層101は、帯電防止機能層102,103,104,104,105,106,107,108を考慮して設計され、良好な帯電性能をもたらし、製品に損傷を与えるか、もしくは溶媒蒸気を発火させる火花を避け、またはシートの接着を避け、または吸塵を避けてもよい。帯電を消散させて帯電を最小化するために使用されてもよい材料は、ポリマー性添加物、塩、導電性ポリマー、繊維、および粒子、もしくは充填剤、界面活性剤、帯電制御剤、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、または雲母を含む。
実施例4 バッキング層101は、UV/EBブロッキング機能層102,103,104,104,105,106,107,108を含み、光、紫外線、および/またはフリーラジカル化合物のようなラジカルからの分解効果から材料を保護する。UV/EBブロッキング層に適したUV/EB安定化剤の化合物の例は、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、サリチル酸塩、アクリロニトリル、ヒンダードアミン様の2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの様々な誘導体、またはそれらの構造に芳香環を含む他のポリマー、またはカーボンブラックもしくは酸化チタンのような色素を含む。UV/EV安定化剤は、低濃度において非常に効果的である。
実施例5 機能層102,103,104,104,105,106,107,108は、接着向上層などの付着向上層126を含んでもよい。ポリプロピレンは、非反応ポリマーであるので様々な樹脂に結合されにくい。結合を改良するために、機能基は様々な基質処理によって導入されてもよい。表面処理は、コロナ放電、プラズマエッチング、火炎処理、押出の間における溶融物中のポリプロピレン主鎖への接着層のグラフトを含む。接着向上層は、酸コポリマー、ナトリウムイオノマー、亜鉛イオノマー、またはSurlynイオノマーのような他の金属イオノマー、低または高密度ポリエチレン、エチレンビニルアセテート(EVAコポリマー)、ブチルアクリレートなどのエチレンアクリレートエステルコポリマー(EBAコポリマー)、メチルアクリレート(EMAコポリマー)、および2−エチルヘキシルアセテート(2HEA)、ランダムなエチレンであるエチレンビニルアセテートターポリマー、ビニルアセテート、マレイン酸無水物ターポリマー、アクリルエステル型(メチル、エチル、またはブチルアクリレート)の異なる組み合わせを含むエチレンアクリルエステルターポリマーの1つ、または組み合わせのような接着向上化合物を含んでもよい。言い換えれば、機能層(102,103,104,104,105,106,107,108)は、高密度エチレンコポリマー、低密度エチレンコポリマー、エチレン−ブチルアクリレート(EBA)コポリマー、エチレンビニルアセテート(EVA)コポリマー、エチレンメチルアクリレート(EMA)コポリマー、エチレンブチルアクリレート(EBA)コポリマー、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)コポリマー、アクリル酸エステル型がメチル、エチル、もしくはブチルアクリレートであるエチレンアクリル酸エステルターポリマー、アクリル酸エステル型がメチル、エチル、もしくはブチルアクリレートであるエチレンビニルアセテートターポリマーからなる群から選択される接着向上化合物を含んでもよい。
実施例6 機能層102,103,104,104,105,106,107,108は、滑り止め層を含んでもよい。バッキング材料は、滑り止め機能層102,103,104,104,105,106,107,108を考慮して設計され、摩擦係数を向上されてもよい。機能層は、任意の柔軟な粘着性のある弾性被覆によって、または/および好適なバインダー材料に分散し、均一もしくは構造化被覆としてバッキング材料上に別の処理で適用された任意の充填剤によって形成されてもよい。また、最適な充填剤は、押出処理の間に溶融物に導入することができる。アルミニウム酸化物、ヒュームドシリカ様粒子、炭酸カルシウム、および二酸化ケイ素は、滑り止め目的に使用されてもよい材料の例である。
実施例7 補強層(補強充填剤):この機能層は、専用の用途における製品100の機械的特性を最適化することに寄与してもよい。様々な種類の充填剤は、たとえば機械的強度を増加させる材料などのこの目的のために使用することができる。充填剤の例は、ガラス繊維、グラファイト繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ナノセルロース、カーボンナノチューブ、炭酸カルシウム、滑石、カオリン、および雲母を含む。異なる充填剤は、単独、または組み合わせて使用することが可能である。充填剤は、機能層102,103,104,104,105,106,107,108、またはバッキング層101の機械的特性を変更するために使用されてもよい。しかしながら、充填剤は、熱膨張、光学的性質、熱安定性、滑り止め特性、または帯電防止特性のような電気的性質などの様々な特性を変更するためにさらに使用されてもよい。
実施例8 打ち抜き改良層:この機能層において使用される材料の例は、ポリカーボネート、アクリル、ウレタン、エポキシである。
実施例9 積層または「固定」システム層:この層は、熱または接着剤様特性を有する他の化学物質に反応する基を含む任意のポリマーによって形成されてもよい。特に、接着向上層において言及された化合物は、2つの接合層を共に付着するための積層に使用されてもよい。積層は、機能層102,103,104,104,105,106,107,108を共に付着するための有利な方法として使用されてもよい。
図4aおよび図4bは、研磨層111の構造の概略例を示す。研磨層111は、物体表面を研磨するための研磨用材料を含む。研磨層111は、相互接続されたチャネル部221,222によって取り囲まれた研磨用領域118を含んでもよい。研磨用領域は、研磨用材料を含む。
研磨用製品100は、研磨のために使用されてもよい物を表す。研磨用製品100は、研磨用シートから形成されてもよい。研磨用シートは、複数の研磨用製品100を含んでもよい。研磨用製品100は、任意の公知の方法によって研磨用シートから形成されてもよい。研磨用シートから研磨用製品を形成するための例示的方法は、打ち抜きによるものである。研磨用製品100は、有利にはレーザー技術を用いることによって研磨用シートから形成され、所望の形状を有する研磨用製品100が得られてもよい。また、研磨用製品100は、成型品が研磨用製品100の形状を得るために使用されるように製造されてもよい。
表面110は一般的に、樹脂112に接合された研磨粒子113のような研磨用材料を含む。研磨粒子113として使用される典型的な材料は、合成でもよく、または天然に存在してもよい硬い鉱物である。
研磨粒子113として使用された材料の例示リストは、
− 立方晶窒化ホウ素、
− 炭化ホウ素、
− 酸化アルミニウム、
− 酸化鉄、
− 酸化セリウム、
− 炭化ケイ素、
− ジルコニア アルミナ、および
− ダイアモンドを含む。
さらに、研磨粒子113は、セラミック粒子、または人工粒子を含んでもよい。
被覆として示される樹脂112は、混合物であってもよく、研磨粒子113は樹脂112に混合される。図4aは、研磨用スラリーとして示される混合物の例を示し、バッキング層101上に沈殿し、熱または放射によって硬化し研磨層111を形成してもよい。図4bは、研磨層111を得るための他の方法の例を示し、研磨層111は被覆されてもよく、研磨粒子113は、たとえば重力または静電被覆などによって、樹脂112を含む被覆層に置かれ、続いて樹脂112を含む被覆層に等しいか、または異なる第2サイズコート114層によって固定される。これらの2つの方法は互いに異なり、研磨用スラリーは複数の層中に研磨粒子113を含み、一方被覆層は、研磨粒子の鋭利な末端がバッキング層101から実質的に反対の方向に向けられるように有利に配向された研磨粒子113の単一層のみを実質的に含む。研磨層は、サイズコート114をさらに含み、研磨粒子113の単一層の付着を改良してもよい。さらに、スーパーコート115は、サイズコート114の上面に適用されてもよく、研磨粒子113を遮蔽してもよい。研磨粒子の単一層は、丈夫であるように製造されてもよい。言い換えれば、バッキング層101上の研磨粒子の付着は、強固であってもよい。安定な研磨層111は、より精密な研磨を可能にしてもよい。研磨粒子を含むスラリーを用いる場合、一般的に研磨領域の形成は、研磨材料の複数層を含む。使用される場合、研磨用材料は、浸食され、擦り減り始め、研磨粒子と研磨用材料とを分離し、下方から新たな研磨粒子を現す。分離された研磨用材料は、物体表面を自由に移動してもよく、たとえば物体表面、または研磨層のいずれかに積層され、物体表面に平坦でないパターンを生じる。このことは、傷として観察され得る。樹脂112の実質的な単一層を含む研磨層111と配向性を含み得る研磨粒子113とを用いることによって、研磨用手順はよりよく制御されてもよい。図は正確な縮尺ではないので、研磨層111は実質的に平坦な表面を有してもよい。
研磨用製品100は、バッキング層101を含む。バッキング層101は、第1面および第2面を含んでもよい。バッキング層101は、紙、布、またはポリマーなどの様々な材料を含んでもよい。バッキング層は、金属、ポリマー、または複合物のような射出成形物を含んでもよい。バッキング層101は、シートまたはフィルムであってもよい。フィルムは、ローラ上のフィルムウェッブの形状であってもよい。また、バッキング層101は、射出成形物であってもよい。研磨用製品は、機械研磨のために使用される装置に接合してもよい。特に、研磨用製品は、たとえば支持体などに取り付けられ、取り外されてもよい。
バッキング層101の特性は、用途に基づいて選択されてもよい。硬い物体表面材料は耐久性のある硬い研磨用製品100を必要としてもよいが、表面偏差または形状を有する物体表面はより適合する研磨用製品を必要としてもよい。研磨される材料を湿らせることは、粒子が浮遊粉塵となることを妨げる。浮遊粉塵は有害であり、健康障害を引き起こし得る。湿式研磨は、水、または水を含む液体などの流体を使用し、粉塵の形成を減少させる。湿式は、水分が障害ではない研磨用製品に使用されてもよい。湿式において、研磨用製品および表面は液体によって湿らされてもよい。液体は、水、水系液体、有機溶媒、極性もしくは非極性溶媒、またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。液体の使用は、水によって物体表面と研磨用表面110とを水洗することを可能にする。水は、削りくずと表わされる、物体表面から分離した研磨用材料を結び付けるために使用されてもよい。湿式研磨は、物体表面と研磨用製品表面110との間の空間を水で洗浄することによって、および研磨される材料を移動させることによって機能する。湿式研磨を効果的にするために、物体表面と研磨用製品表面110との間の空間は、表面が研磨され、研磨された材料または削りくずが移動されるように十分な量の水を保持するべきである。研磨された材料が表面の間に蓄積する場合、研磨の効率は減少する。
一般的に、紙、布、またはポリマーフィルムは、バッキング層101材料として使用されてもよい。しかしながら、湿式研磨について、バッキング層101材料としての紙は、困難をもたらす。水による研磨のために、バッキング層101材料は防水加工される必要がある。紙は、そのような目的のために特別に処理されてもよい。しかしながら、特別に処理された紙は高価な材料である。さらに、紙材料の特性は、異なる製造バッチの間、または同一バッチにおいても変化し、研磨用製品100の製造品質に困難をもたらす。さらに問題となるのは、紙材料の特性が研磨用製品の製造の間に頻繁に変化することである。紙は両面を含浸され、保護被覆され得るが、被覆は完全に防水処理されなくてもよい。さらに、紙の表面は、完全に平坦でなくてもよい。製品を水中に浸すとき、紙は被覆層よりも膨張してもよく、製品は湾曲していてもよい。特に、紙は湾曲を被覆後に直すために条件付けされてもよいが、たとえば湿度が変化するときなどに再度湾曲し得る。ポリプロピレンのようなポリマーの利点は、湾曲が少ないか、またはそれを熱によって調節することができることである。紙に比べて、ポリマーフィルムは調節後に安定である。
ポリマー材料は、バッキング層101の材料としてさらに好適であってもよい。ポリマー材料の利点は、ポリマーが所望の形状および厚みに成形および処理することができることである。さらに、有利なポリマー材料の選択によって、バッキング層101は、所望の特性を含むように改変されてもよい。バッキング層101は、研磨用製品100の基本的特性を決定付ける。有利には、バッキング層101は、物体表面に合うために柔軟であるべきであり、同時に、機械的研磨および/または手動研磨における使用に耐えるために丈夫であるべきである。この点において丈夫さは、バッキング層101の、引張強度と、曲げ剛性または伸度強度とを表す。
有利には、バッキング層101は、熱可塑性ポリマーを含んでもよい。熱可塑性ポリマーは、押出、共押出もしくは射出成形、または積層のような当業者に公知の方法によって層に処理されてもよい。熱可塑性ポリマーは形成され、正確な組成を有してもよく、容易に成形および処理されるので、バッキング層101を均一な品質で連続的に提供することに有利である。熱可塑性ポリマーは、溶融されてバッキング層101に処理されてもよい。さらに、熱可塑性ポリマーは、製造された研磨用製品の用途に適した弾性特性および可塑特性の組み合わせを含むために選択されてもよい。熱可塑性ポリマーを含むバッキング層101を提供するとき、バッキング層101の厚みを選択することができる。層の厚みは、製品の柔軟性に効果を及ぼす。特に、同じ厚みを含むが異なるポリマーを含むバッキング層は、柔軟性のような異なる特性を有してもよい。
ポリエステルまたはポリオレフィンは、研磨用製品100のためのバッキング層101として使用されてもよい。これらの熱可塑性ポリマーの両方は容易に商業的に利用可能であり、所望の厚みを有するシートまたはフィルムに処理することができる。さらに、これらの熱可塑性ポリマーの両方は、本質的に水を通さない。バッキング層101材料に適したポリエステルおよびポリオレフィンの例は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンタン(PMP)、またはポリブテン−1(PB−1)のような熱可塑性ポリオレフィンである。これらのポリマーの融解温度および引張強度は、以下の表1に記載されている。
研磨用製品100は、取り付け可能および取り外し可能な物品として使用されてもよい。押出、共押出、またはダイカストによって製造されるバッキング層101を含む研磨用製品100は、典型的には50マイクロメートルから5ミリメートルまでの範囲の厚みを含む。有利には、バッキング層101は、複数の方向Sx、SyおよびSzに適合することができる。バッキング層101に所望の柔軟性をもたらすために、バッキング層101の厚みは、有利には70〜250マイクロメートルの範囲内であってもよい。より有利には、バッキング層101の厚みは、90マイクロメートル以上、または200マイクロメートル以下である。
表1から分かるように、一般的にポリエステルは、ポリオレフィンよりも高い250℃〜270℃の範囲内における融点を有する。さらにポリエステルは高い剛性を有する。ポリエチレンテレフタレート(PET)のような熱可塑性ポリエステルは、非常に高い引張強度を有する。同一の厚みを有し、ポリエステルを含むバッキング層101は、たとえばポリプロピレンなどのポリオレフィンを含むバッキング層101よりも柔軟性が低い。特に、研磨用製品100は、バッキング層101の第1面107および/または第2面108に向けてのような複数の方向に湾曲される必要があってもよい。そのような状況においてより高い柔軟性が有利である。有利には、バッキング層101は、弾性および可塑特性の両方を有するポリマーを含み、バッキング層101に接合する他の層に適合する。ポリオレフィンの中でも、ポリプロピレンは、120℃を超える好適な処理温度などの所望の特性を含む。ポリプロピレンは、プロピレンホモポリマー、またはプロピレンコポリマーを含んでもよい。本願においてポリプロピレンはアルケンポリマーを表し、アルケンポリマーは、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレンおよびエチレン、または代替的にプロピレンおよびアルケンのランダムコポリマー、プロピレンおよびエチレン、または代替的にプロピレンおよびアルケンのブロックコポリマーであってもよい。C8までのアルケンを有するプロピレンコポリマーが使用されてもよい。中でも好ましいアルケンはC2〜C4アルケンであり、リサイクル性によってポリプロピレンが最も好ましい。ポリエチレンおよびポリプロピレンは、製造処理に干渉する残渣のない高純度グレードにおいても利用可能である。
バッキング層101は、ポリプロピレンのみを含む単一層であってもよい。ポリプロピレンは、ポリマー混合物であってもよく、主成分としてポリプロピレンと、少量の他のポリマー成分とを含む。たとえば、ポリマー混合物は、可塑剤または柔軟剤のような少量の非ポリマー性添加物を含んでもよい。バッキング層101が複数層構造であるとき、異なる層の組成は少なくとも部分的に互いに適合するべきである。バッキング層101は、プロピレンホモポリマーを含んでもよい。また、バッキング層は、プロピレンコポリマーを含んでもよい。たとえばバッキング層の剛性を減少させるためなどにプロピレンコポリマーが使用されてもよい。このことは、研磨用製品100の柔軟性を増加させてもよい。複数層構造において、バッキング層101は、ポリプロピレンを、少なくとも20%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%、または少なくとも70%含んでもよい。バッキング層101は、1以上の機能層102,103,104,104,105,106,107,108を含んでもよく、各層は異なる組成を有してもよい。機能層102,103,104,104,105,106,107,108は、たとえば40%〜100%などのポリプロピレンを含んでもよい。代替的に、機能層102,103,104,104,105,106,107,108は、5%〜99%の範囲のような100%未満のポリプロピレンを含んでもよい。バッキング層101は複数層の構造を含んでもよく、少なくとも1つの機能層102,103,104,104,105,106,107,108はポリプロピレンを含まない。バッキング層101または機能層102,103,104,104,105,106,107,108などの各層におけるポリプロピレンの割合は、バッキング層101の総ポリマー重量に基づく重量パーセントである。たとえば、バッキング層101は、バッキング層101の総ポリマー重量の40%〜100%の間、好ましくは少なくとも50%のポリプロピレンを含んでもよい。バッキング層101の柔軟性は、異なる特性を含む機能層102,103,104,104,105,106,107,108を選ぶことによって選択されてもよい。
研磨用製品100は、第1面107および第2面108を有するバッキング層101を含んでもよく、研磨層111はポリプロピレンを含むバッキング層101の1つの面に接合する。ポリプロピレンを含むバッキング層101は、比較的低い表面張力を有する。バッキング層101への研磨層111の付着を促進するために、コロナ、プラズマ、または火炎処理が使用されてもよい。代替的に、接着向上層は、複数の機能層102,103,104,105,106,107,108を含むバッキング層101の最上層として使用されてもよい。複数の機能層構造は、2以上の層などの1以上の層を含んでもよい。コロナ、プラズマ、または火炎処理を含む方法は、処理される表面の表面張力を増加させ、バッキング層101の107,108の、1つの面、または両方の面において実施されてもよい。代替的に、接着向上層は、バッキング層101の107,108の、1つの面、または1つ以上の面に提供されてもよい。また、コロナ、プラズマ、または火炎処理は、接着向上層の表面上に使用されてもよい。バッキング層101への接着層111の付着をさらに改良するために。研磨層111は、樹脂112と研磨粒子113とを含む。樹脂112は、研磨用製品100の表面110に研磨粒子を結合するために使用される。ポリプロピレンは、200℃未満の比較的低い融点温度を有し、使用されるポリプロピレンの構造に応じて、100℃を超える温度において軟化し始めてもよい。ポリプロピレンの比較的低い融点は、バッキング層101に接合される研磨層111の硬化方法に効果を及ぼしてもよい。有利には、放射線硬化は研磨層111を硬化するために使用される。研磨層111は、バッキング層101に付着してもよく、機能層102,103,104,105,106,107,108を含んでもよい。研磨層111に接合する機能層は、接着向上表面を含んでもよい。接着向上表面は、アクリレートコポリマーまたはエチレン−ブチルアクリレート(EBA)のような化合物を含んでもよいさらに、接着向上表面は、エチレンビニルアセテート(EVA)、エチレンメチルアセテート(EMA)、エチレンブチルアセテート(EBA)、または2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)コポリマーのような、高密度エチレンコポリマー、または低密度エチレンコポリマーを含んでもよい。さらに、接着向上表面は、エチレンアクリルエステルターポリマーのようなエチレンコポリマーを含んでもよく、アクリルエステル型は、メチル、エチル、またはブチルアクリレートであってもよい。さらに、接着向上表面は、ランダムエチレン、ビニルアセテート、および無水マレイン酸を含むエチレンビニルアセテートターポリマーのようなエチレンコポリマーを含んでもよい。特に、上記の接着向上化合物の例は、一般的に低い表面張力を有する、ポリプロピレンを含む表面と共に使用されてもよい。エチレンビニルアセテートEVAは配列され、他の機能的ポリマーに反応し、接着、耐熱性、または長期劣化性を増加させ得る化学結合を生じることができる。特に、接着は、メタクリル酸グリシジル(GMA)またはマレイン酸無水物(MAH)基をエチレンビニルアセテートEVAに提供することによってさらに向上されてもよい。アクリル酸エステルはバッキング層ポリマーの結晶性を減少させるために使用されてもよく、接着向上化合物の作業ウインドウを広げることができる。さらに、アクリル酸エステルは、研磨層111またはバッキング層101の機械的特性を向上してもよい。したがって、接着層111またはバッキング層101は、高密度エチレンコポリマー、低密度エチレンコポリマー、エチレン−ブチルアクリレート(EBA)コポリマー、エチレンビニルアセテート(EVA)コポリマー、エチレンメチルアクリレート(EMA)コポリマー、エチレンブチルアクリレート(EBA)コポリマー、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)コポリマー、アクリル酸エステル型がメチル、エチル、もしくはブチルアクリレートであるエチレンアクリル酸エステルターポリマー、アクリル酸エステル型がメチル、エチル、もしくはブチルアクリレートであるエチレンビニルアセテートターポリマー、または酸コポリマー、ナトリウムイオノマー、亜鉛イオノマー、もしくはSurlynイオノマーのような他の金属イオノマーからなる群から選択される接着向上化合物を含んでもよい。化合物は、さらに熱安定性をもたらしてもよい。マレイン酸無水物は、極性物質への接着を増加させるために使用されてもよい。さらに、マレイン酸無水物は、繊維、ポリマー、または不織材料のような基面上に化学結合を生じるための架橋剤として使用されてもよい。
従来、バッキング層101を含む研磨用製品100は、研磨層111を形成した後に屈曲される。屈曲は接着のために必要とされ、典型的には研磨用製品100の収縮をもたらす。特に、このことは、繊維を含む紙または布がバッキング層101材料として使用されるときに解決が難しい。樹脂112を含むスラリーによる紙を含むバッキング層101の被覆は、典型的には少なくともある程度まで樹脂112によって含浸された紙をもたらす。研磨層111に使用される樹脂112は、バッキング層101の第1面107または第2面108上に完全に留まらなくてもよいが、繊維に部分的に吸収されてもよい。樹脂112が硬化するとき、形成される研磨層111は硬化し、収縮してもよい。研磨用製品100は、したがって、より脆くなり、容易に割れ得る。さらに、収縮は研磨用製品100を変形し、取扱および使用をより困難にする。紙および布のようなすべての織物および不織物材料は、接着剤が繊維に含浸するとき、少なくともある程度同様の欠点を有する。紙または布を含むバッキング層101を有する研磨用製品100は、予め処理される必要があり、研磨を促進および向上してもよい。特に、防水処理された紙を含む研磨用製品100は、正確な研磨を必要とする作業を実施する前に数時間浸される必要がある接着剤が硬化されるとき、研磨用製品の表面110は硬い外皮を形成してもよい。収縮は、研磨用製品100に曲がり、および湾曲をさらに生じ、続いて複数の角度および方向に伸ばされ、バッキング層101の柔軟性の少なくとも一部を回復し、研磨用製品100の形状を取り戻す必要がある。研磨用製品100は、様々な方向における複数の収縮曲げロールまたはバーを越えて方向Sxにそれを伸長することによって曲げられ、研磨層111を小片に分けてもよい。この伸長は、研磨層110を実質的に平坦な形状に戻し、研磨用シート100の柔軟性を向上する。しかしながら、収縮曲げ操作は、研磨層111を含まないバッキング層101の第2面108に対する研磨層110の柔軟性を向上するのみである。さらに、収縮曲げは、研磨層111に対する研磨用シートの湾曲を向上しない。さらに、収縮曲げは余分な操作であり、生産費用を増加させ、バッキング層101と研磨用製品100との強度を弱め得る。チャネルによって囲まれる小さな研磨領域を有するポリプロピレンフィルムは、1方向以上に柔軟性を有することによって収縮曲げの代替案を提供し得る。研磨領域は、チャネルによって分けられてもよい。
さらに、ポリプロピレンフィルムの柔軟性および弾性は、硬い研磨剤被覆の別個の小さな島のような部分を提供し、互いに関連して移動する。このことは、安定な結合と耐久性のある被覆とを有する研磨層111を柔軟なバッキング層101に同時に組み合わせる研磨用製品100を提供し得る。そのような製品100は、構築物における成分の有利な特性をより良く維持してもよい。
バッキング層101のポリプロピレン材料を選択し、バッキング層の製造方法を最適化することによって、研磨用製品の柔軟性は向上される。さらに、バッキング層101のポリプロピレン材料は、含浸による材料の前処理の必要性を除く。さらに、バッキング層101材料は、1以上の方向においてバッキング層に機能性を提供するために、選択および製造されてもよい。バッキング層101は、層101に所望の厚みを得るために、たとえば、押出、共押出、または射出成形などによって形成されてもよい。共押出は、1以上の層を接合するために使用されてもよく、積層処理に比べて接合層のより安定な付着を形成することに効果を有する。共押出は、追加の中間連結層なしに2つの層表面の間に十分な接着を提供する。有利には、バッキング層はダイカストによって形成され、縦方向または横方向の両方におけるバッキング層101の配向性を減少させてもよい。ダイカストにおいて、形成されたバッキング層の伸長は最小であり、縦および横方向の両方に実質的に対称的な強度と最小の収縮性とを有するバッキング層をもたらす。このことは、単一方向バッキング層を有する研磨用製品を得るための利点を有し、研磨層をさらに自由に研磨用表面111に設計することを可能にする。有利には、バッキング層101は、1600〜5000N/mm
2の範囲内の実質的に対称的な引張強度を縦および横方向の両方に含んでもよい。より有利には、ポリプロピレンバッキング層を含む研磨用製品において、引張強度は800〜1000N/cm
2の範囲内であってもよい。有利には、バッキング層101は、50〜300Nmの範囲内の実質的に対称的な曲げ強度を縦および横方向の両方に含んでもよい。さらに有利には、ポリプロピレンバッキング層101を含む研磨用製品100において、伸長は、15〜125Nmの範囲内であってもよい。曲げ強度とフィルム引張強度および伸長を測定するために使用される方法は、以下に記載される。これらの試験から得られた値は、表2に示される。引張特性(引張強度および曲げ強度または破壊時のフィルム伸長)は、たとえばLloyd LRX 2K5テスターなどの測定装置を用いて国際標準ISO527−3に従って測定されてもよい。表2は、異なる厚みのPETおよびPPフィルムの機械的特性の値を示す。
材料の曲げ強度は、材料がLorentzen & Wettre曲げ試験機において正確に15度曲げられたとき、mNで曲げ力を測定することによって決定された。試験された材料は、試験の少なくとも3時間前に適用室(23±2℃)で調整されるべきである。試験前に40×40mmの平均厚みの試験片を測定した。試験は2つの異なる試料で2回繰り返され、曲げ力はmNで測定された。結果は、2つの測定の平均として示された。
曲げ強度および引張強度のこれらの値は、湾曲部のための柔軟性および適合性を提供する、弾性および可塑特性の両方を含むポリプロピレンバッキング層101を得るために好ましいことが経験的に示された。さらに、研磨用製品100の剛性は機械および手動研磨の両方に適しており、研磨用製品100は、バッキング層101への研磨層111の良好な接着によって、バッキング層101を損傷することなく、または研磨層111を破壊することなく複数の方向Sx、Sy、およびSzに曲げられてもよい。バッキング層101のポリプロピレンのような好適なポリマー性材料の選択は、複数方向においてより柔軟性を有する研磨用製品の製造を可能にし、以後の収縮の必要性を減少させる。たとえば、ポリプロピレンのバッキング層100を含む研磨用製品100は、目に見える折り目なしに、手動研磨用途のために複数回折り畳まれてもよい。
図5、図6および図7は、研磨用製品100の断面の概略例を表す。研磨用製品100の、第1面107(図5および図6)、または表面110(図7)は、方向Szにおける表面高さ偏差を含んでもよい。
図5および図6は、バッキング層101の横断面構造の概略例を示す。バッキング層101は、図5に示されるように、深さr1、r2、r3を有する窪み領域201,202,203を含んでもよい。開口部226は、窪み領域201,202,203上に提供されてもよい。有利には、開口部226は、表面107に実質的に垂直な方向Szにおいてバッキング層101を通って延びる開口部の距離hopが、開口部226が窪み領域203に接合して位置するとき、最も短い距離であるように備えられる。言い換えれば、開口部226は、最も深い深さr3を有する窪み領域203に合うように有利に備えられてもよい。バッキング層101の柔軟性は、窪み領域201,202,203を含むバッキング層101を備えることによってさらに向上されてもよい。
図6に示されるように、バッキング層101は、実質的に平坦な機能層102が、方向Szにおける表面高さ偏差を含む最上の機能層103に接合するように備えられてもよい。そのような表面高さ偏差は、たとえば、成形することによって、または彫刻シリンダを用いることによって、または逆のパターンでカレンダー加工することなどによって最上の機能層103について得ることができる。機能層103は、深さr1,r2,r3を有する窪み領域201,202,203がバッキング層101の第1面107の表面に備えられるように、実質的に平坦な機能層102に対して接合され、被覆され、または硬化されてもよい。さらに、同様の方法で、窪み領域201,202,203によって囲まれた隆起領域206が備えられてもよい。
図7に示されるように、隆起領域206は、研磨領域118を含む研磨層111をバッキング層101上に付着するために使用されてもよい。研磨領域118は、隆起領域206上に位置してもよい。加えて、または代替的に、研磨領域118は、それらの厚みh118の程度本来的に隆起してもよい。研磨領域118は、窪み領域201,202,203に実質的に一致するチャネル部221,222,223によって制限されてもよい。チャネル部221,222,223、または窪み領域201,202,203は、階段状の境界を含んでもよい。たとえば、異なる高さh1,h2,h3を有するチャネル部221,222,223は、異なる幅w1,w2を有してもよい。したがって、チャネル部221,222,223は、異なる横断寸法td1,td2を含んでもよい。第1チャネル部201は第1横断寸法td1を有してもよく、第2チャネル部202は第2横断寸法td2を有してもよい。第2横断寸法td2は、第1横断寸法td1よりも大きくてもよい。第1チャネル部221と第2チャネル部222との間で異なる横断寸法td1,td2は、長さL1,L2、幅w1,w2、高さh1,h2,h3であってもよい。長さL1,L2,幅w1,w2,および高さh1,h2,h3寸法は、互いに実質的に垂直である。横断寸法は、チャネル部221,222全体を通して実質的に一定であってもよい。チャネル部221,222および/または窪み領域201,202は、エンボス加工されるか、またはエッチングを有するシリンダロールを用いるような多くの方法、またはカレンダー加工、グラビア、もしくは凹版印刷もしくはプレスのような方法によってバッキング層101に形成されてもよい。回転方法が有利であってもよい。なぜなら、窪み領域が繰り返しパターンを形成してもよく、円筒ころに彫り込まれてもよいからである。バッキング層101の柔軟性は、第1チャネル部221の第1横断寸法td1を選択することによってさらに向上されてもよい。有利には、バッキング層101は、押出、ダイカスト、または射出成形され、第1横断寸法td1を有する第1チャネル部221のような窪み領域であって、研磨用製品100の柔軟性を向上するために配置される窪み領域を含む。第1チャネル部221は、第2チャネル部222よりも小さな幅を含む。したがって、第1チャネル部221は、研磨用製品表面110上に研磨領域118のより広い総面積を可能にする。言い換えれば、第1チャネル部221と第1チャネル部221によって形成されたパターンとは、研磨層111を適切な寸法で研磨領域118に分けるために使用されてもよい。第1チャネル部221は、したがってヒンジとして機能してもよく、研磨領域118の総面積を過剰に減少することなくバッキング層101の柔軟性を向上する。また、研磨層111を研磨領域118に分ける第1チャネル部221は、研磨用製品100の屈曲を減少する。なぜなら、第1チャネル部221は、接着剤を含んでもよいからである。したがって、小さな分離領域に硬化が生じるとき、樹脂112および/または寸法被覆114を含む被覆の任意の収縮があれば、効率的に減少する。柔軟なバッキング層101と第1チャネル部221との組み合わせは、樹脂112を含む研磨層111の硬化後の収縮曲げを必要としない研磨用製品100を得るために使用されてもよい。
研磨用製品100を得るための方法を提供するために示される例は、
− バッキング層101を提供すること、および
− バッキング層101によって支持される複数の研磨領域118を形成し、各研磨領域118は、横断寸法td1,td2を有する相互接続されたチャネル部221,222によって囲まれ、チャネル部221,222は、第1横断寸法td1を有する第1チャネル部221と、第1横断寸法td1よりも大きな第2横断寸法td2を有する第2チャネル部222とを含む。
特に、横断寸法td1,td2は、幅w1,w2であってもよく、第2チャネル部222は研磨された材料を表面110から移動させるように配置されてもよい。さらに、研磨用製品100は、小さな研磨領域118が非研磨チャネル部201,202によって囲まれるようにポリプロピレンバッキング層101と非連続的な被覆を有する研磨層111とを含んでもよい。非連続的な研磨被覆を有する柔軟なバッキング層101は、製品の表面110が鱗と同様に機能することを可能にする。各研磨領域は硬いが、バッキング層101の弾性特性は研磨領域に柔軟性をもたらし、少なくともいくらかの程度互いに関連して移動する。
研磨用製品100が使用されるとき、研磨用製品100の表面110上に蓄積する研磨材料を表す目詰まりが生じ得る。目詰まりは、平坦でない研磨品質および/または低下した切断速度の原因となり得る。水は、物体表面と研磨表面110を洗い流すために使用されてもよい。有利には、物体表面と研磨用製品表面110とは、研磨品質を良好に保つために連続的な方法で水洗されてもよい。水洗は、水に混合した研磨された材料を移動させるために十分な水を提供するべきである。さらに、水は、研磨された材料を連続的に水洗するために十分な量で提供され保持されるべきである。水と削りくずと表わされる研磨された材料との混合物が十分に除去されないとき、研磨された材料は目詰まりを生じ得る。研磨された材料が削りくずと混合されると、不十分な水洗が原因で削りくずの粘度が増加し得る。このことは、同様に摩擦を増加させ、研磨用製品の表面110に物体表面に対する引き込みを生じ得る。引き込みを減少させるために、研磨用製品表面110は、チャネル部221,222を備えてもよい。目詰まりを減少させる方法は、表面110を水洗するために削りくずと水とを移動させるチャネルを含む表面110を有する研磨用製品100を提供することである。特に、研磨用製品表面110は、引き込みを減少させるために第1チャネル部221と、研磨された材料を移動させるために第2チャネル部222とを含むことを提供し得る。開口部226は、方向Szにおいて研磨用製品を通って研磨表面110まで、および当該表面110から、空気および液体を移動させるために備えられてもよい。開口部は、目詰まりおよび引き込みを減少するための手段を提供するチャネル部221,222に接合されてもよい。
図8は、研磨用製品100の断面図の例である。図8においてC−Cで示される破線は、図9において示される表面110のC−C断面を示す。研磨用製品100は、図8において示されるように、バッキング層101と研磨層111とを含んでもよい。任意に、研磨用製品100は、開口部226と発泡体層123とを含み得る。バッキング層101と研磨層111とを通って延びる開口部226は、研磨された材料をバッキング層101を通って制御された方法で移動させるために使用されてもよい。発泡体層123は、たとえば積層などによってバッキング層101の第2面108に接合してもよい。発泡体層123は、研磨用製品100に良好な引き付け力をもたらすために使用されてもよい。さらに、発泡体層120は、研磨用製品表面110が物体表面に対して押し付けられるとき、研磨用製品表面110全体を通して安定してより均一な圧力を提供し得る。さらに、発泡体層120は、層123が液体を吸着または移動させることを可能にする多孔質構造体を含んでもよい。開口部226と共に、発泡体層123は、表面から水と削りくずとを移動させるために使用されてもよい。製品が使用されるとき、物体表面に対して製品100を保持するために使用される圧力は変化してもよい。特に、発泡体層123と開口部226とを含む製品100は、ポンプと同様の方法で配置されてもよく、発泡体層123は開口部226を通って表面110まで、および当該表面110から水を移してもよく、それによって研磨用製品100の表面110を水洗する。発泡体層123と開口部226との組み合わせは、したがって、表面110の洗浄および冷却のために使用されてもよい。開口部226の直径が遊離の研磨された粒子が水と共に移されるように選択されるとき、配置物は製品表面110を清浄に保つための方法を提供し得る。ポンプ動作の性能は、発泡体層123の厚みを選択することによって制御されてもよい。発泡体層123は、発泡体層123の厚みによって、様々な量の液体を保持し得る。厚みが増加することによって、発泡体層123は、研磨表面110の構造よりも大量の液体を吸収し得る。
図9は、研磨用製品100の表面110を示す。表面110はチャネルを含み、複数の研磨領域118を分離する。チャネルは、第1チャネル部221および第2チャネル部222のようなチャネル部に分割されてもよい。第1チャネル部221は第1横断寸法td1を有してもよく、第2チャネル部222は第2横断寸法td2を有してもよい。第1横断寸法td1は、図10に示されるように幅w1,長さL1であってもよく、または図7に示されるように高さh1であってもよい。第2横断寸法td2は、図10に示されるように幅w2,長さL2,または図7に示されるように高さh2を有してもよい。特に、第1チャネル部221は第1チャネル体積10A,10Bを含み、第2チャネル部222は第2チャネル体積20A,20Bを含み、体積は、チャネル部221,222のそれぞれの幅w1,w2,長さL1,L2,および高さh1,h2から決定されてもよい。より大きな横断領域は材料と流体とを良好に運ぶので、有利には、横断寸法td1,td2はチャネル部221,222の高さh1,h2×幅w1,w2として規定される2次元領域であってもよい。たとえば、チャネル部222の高さh2×幅w2は、横断寸法td2として定義され、横断寸法td1として規定されるチャネル部221の高さh1×幅w1よりも大きくてもよい。チャネル部221,222は、好ましくは湾曲部を含んでもよい。特に、湾曲部を含む第2チャネル部222は、研磨表面110上に水を有利に保持する。表面110が湾曲部を含む相互接続されたチャネル部221,222のネットワークを含むとき、単一方向における水の移動は、分岐し曲がったチャネル部221、222によって制限される。この点において、チャネル部221,222湾曲部は、アーチ状または湾曲のような、チャネル部221,222の長さL1,L2に沿ったチャネル部221,222の非線形延びを表す。また、湾曲部は、角において相互接続された短い直線状の長さのような角であってもよい。たとえば、第1チャネル体積10Aおよび10Bは角において相互接続される角において相互接続された隣接する第1チャネル部221は、角を含むより長い第1チャネル部221を共に形成してもよいことが想定され得る。図11は、研磨領域118を分離する第1チャネル部221の例を示し、第1チャネル部221はアーチ状に曲げられ、湾曲部を含む。代替的に、チャネル部221,222は直線状であってもよいが、最大直線長さL5を有し、図12に示される。
チャネル部221,222の制限された直線長さは、干渉縞のリスクを減少させる。研磨用製品100を含む振動装置300が自由に回転し、研磨用製品100の末端が強く押し付けられ、同一点に保持されるとき、干渉縞が生じ得る。振動している研磨用製品100は、続いて軸のように作用し始め、押し付けられた周辺領域において回帰性の動きをする。回帰性の動きが直線状チャネル部221,222の方向に一致するとき、縞が物体表面上に形成され得る。干渉のリスクは、非直線、または曲がった形状を含むチャネル部221,222を提供することによって減少し得る。有利には、第2チャネル部222は、前記研磨用製品100に互換性のある研磨用装置300の振幅の2.5倍未満、たとえば2.5mmの2.5倍未満、または5mmの2.5倍未満、または8mmの2.5倍未満の最大直線長さL5を含む。言い換えれば、装置300の振幅は、たとえば2.5mm、5mm、または8mmであってもよい。振動は、任意の方向であってもよい。装置300の振幅の2.5倍未満の直線長さを有することによって、干渉リスクは減少してもよい。
有利には、チャネル部221,222は、柔軟性および順応性をもたらす方法で研磨用製品100の表面110上に配置される。同時に、研磨された材料の効率的な水洗と水の保持とが望まれる。このことは、バッキング層101を提供することと、バッキング層101によって支持された複数の研磨領域118を形成することとによって得られてもよく、各研磨領域118は横断寸法td1,td2を有する相互接続されたチャネル部221,222によって囲まれ、当該チャネル部221,222は第1横断寸法td1を有する第1チャネル部221と、第1横断寸法td1よりも大きな第2横断寸法td2を有する第2チャネル部222とを含み、研磨された材料を表面110から移動させるために配置される。バッキング層101は、ダイカスト、押出、共押出、または射出成形によって形成される1以上の機能層102,103,104,104,105,106,107,108を含んでもよい。有利には、バッキング層101は、プロピレンホモポリマーまたはコポリマーを含んでもよい。バッキング層101は、水または研磨された材料を移動させるための窪み領域201,202を備えてもよい。窪み領域201,202と、隆起領域206とは、平坦な機能層102,103,104,104,105,106,107,108上の構造体を連続的に成形し、ローラの彫刻構造またはカレンダー加工されたフィルムを被覆媒体で満たし、満たされた彫刻表面に平坦な機能層102,103,104,104,105,106,107,108を接触させ、被覆を硬化することによって得られてもよい。有利には、平坦な機能層102,103,104,104,105,106,107,108を充填された彫刻表面に接触させると同時に被覆が硬化されてもよい。代替的に、窪み領域201,202の所望の構造と表面110上の隆起領域206とは、スクリーン印刷法によってバッキング層101上を覆ってもよい。バッキング層101上の窪み領域201,202の位置は、第2チャネル部222の位置に実質的に一致するように配置されてもよい。第2チャネル部222の下部に窪み領域201,202の少なくとも一部を有することによって、第2チャネル部222の体積は増加し得る。第1チャネル部221は柔軟性について有利であるが、それらは表面110を水洗するために単独では十分ではないであろう。第2チャネル部222は、水を一時停止させ、水と研磨された材料との混合物を移し、研磨用製品表面110を冷却するために配置されてもよい。特に、研磨用製品表面110は、相互接続されたチャネル部221,222のネットワークを含んでもよく、基本的パターンを規定する。繰り返しネットワークパターンRNP2を含むそのようなネットワークの非限定的な例は図13に示され、相互接続された第2チャネル部222は六角形の繰り返しパターンRP4を形成する。繰り返しパターンRP4の非限定的な例は図14に示され、第1チャネル部221は第2チャネル部222によって形成される六角形に接続され、相互接続されたチャネル部221,222のネットワークを規定する。
引き込みを回避するために、および研磨切断速度と効率的な水洗との間の良好な関係を得るために、研磨用製品表面110の割合は、表面110面積の40%〜80%の範囲内で研磨領域118を含んでもよい。代替的に、表面110面積の少なくとも20%は、研磨領域118を含んでおらず、研磨領域118の間のチャネル部221,222のネットワークの形成を可能にする。50%超の表面110面積が研磨領域118を含まないとき、研磨効果は十分でないレベルに低下し得る。さらに、研磨用製品表面110が半分を超えて研磨層111を含まない場合、研磨用製品は望まれるよりも早く摩耗し得る。言い換えれば、有利にはチャネル部221,222の総面積は、研磨用製品100の総面積の20%〜60%の範囲内である。最も有利には、チャネル部221,222の総面積は、研磨用製品100の総面積の40%〜50%の範囲内である。研磨表面110を設計するとき、研磨装置300を使う研磨用製品100の使用が考慮されるべきである。研磨用製品100を用いる研磨装置300の典型的な振幅は、2.5mm、5mm、または8mmである。振幅は、研磨領域寸法と、チャネル部221,222の横断寸法との適切な範囲を規定する機能を果たす。さらに、研磨用装置300の振幅以上の直線長さL1,L2,または幅w1,w2を含むチャネル部221,222は、直形干渉のリスクを増加させる。言い換えれば、装置は、共振し始めるか、または軸として機能し始め、物体表面を損傷するか、または研磨された物体表面に傷を生じさせ得る。このことを避けるために、横断寸法td1,td2、有利にはチャネル部221,222の長さL1,L2または幅w1,w2は、好ましくは研磨用製品100を使用する研磨装置300の振幅よりも小さく、たとえば2.5mm未満、または5mm未満、または8mm未満などであるべきである。特に、第2チャネル部222は、有利には研磨用製品100を使用する研磨装置300の振幅よりも2.5倍小さい最大直線長さL5を含む。さらに、ネットワークNT1を含む表面110の使用は、相互接続されたチャネル部221,222が繰り返し単位を規定し、研磨された材料がチャネル部221,222に到達する前に移動しなければならない距離を減少させる。同じ理由で、線形干渉を減少させるために、各研磨領域118の表面積も検討されるべきである。研磨領域の表面積は、0.5〜75平方ミリメートル(mm2)の範囲内であってもよい。有利には、粒子寸法が3〜40マイクロメートルの範囲内であるとき、研磨領域118の面積は、研磨領域118の全長が2〜6ミリメートルの範囲内であるように0.5〜35平方ミリメートル(mm2)の範囲内であってもよい。言い換えれば、有利には、研磨領域118表面は、2〜6ミリメートルの範囲内の距離を含む。有利には、粒子寸法が30〜300マイクロメートルの範囲内であるとき、研磨領域118の面積は15〜75平方ミリメートル(mm2)の範囲内であってもよい。
研磨用製品100は、物体表面に容易には引き込まれず、正確で高品質な研磨結果に十分な水を保持することができることに加えて、任意の表面方向において同様の研磨結果で使用することができることが望ましい。言い換えれば、研磨用製品100は、有利には一方向研磨を可能にする表面110を含む。このことは、任意の優先的な表面方向なしに研磨用製品の使用を可能にする。表面100構造の設計において、直線方向における表面110に沿って延びる非研磨領域を減少させるには注意を要する。たとえば、チャネル部221,222が、複数の研磨領域118に沿って分岐または交差することなく直線的に続く場合、物体表面の一部は、あまり研磨されないか、または全く研磨されず、隆起のような平坦でない研磨結果をもたらし得る。さらに、そのような線形チャネル部221,222は、湾曲部のものと同様に水を保持し得えない。さらに、研磨表面110の水洗と研磨された材料の移動とを向上するために、チャネル部221,222の各増加レベルは、少なくとも以前のレベル以上の総体積を含み得る。本明細書において、総体積は、少なくとも1つがSzである2つの垂直方向における横断寸法td1,td2によって規定されるチャネル部221,222の総横断表面積を表す。たとえば、第2チャネル部222の総体積は、少なくとも第1チャネル部221の総体積以上である。このことは、チャネル部221,222の液体流れ特性を向上する。なぜなら、チャネル部の各増加レベルは、以前のチャネル部レベルに含まれる液体の体積を受け入れることができるからである。
研磨領域118は、キスロールまたは彫刻ロールを用いる被覆によって提供されてもよい。被覆重量を好適に選択することによって、樹脂112および研磨粒子113を含む研磨された材料は、隆起した表面206のみに限定され得る。好適な被覆重量は、硬化する間に研磨材料が隆起領域に保持されるように規定される。平坦なバッキング層101を用いるとき、チャネル部221,222を含む研磨用製品表面110と研磨領域118とは、カレンダー加工、グラビア印刷、または凹版印刷もしくはプレスのような数多くの方法によって形成されてもよい。回転法が有利であってもよい。なぜなら、チャネル部221,222は、繰り返し単位を形成してもよいからであり、たとえば鏡像として円筒ロールによって実施されてもよい。有利には、研磨用製品表面110はチャネル部221,222を含み、研磨領域118はスクリーン印刷装置によって形成されてもよい。スクリーン印刷は、単一層または研磨スラリー層を形成するために使用されてもよい。スクリーン印刷は、様々な種類の形状またはパターンを表面110に提供するために使用されてもよい。形状は、文章、数、または図を含んでもよい。たとえば、パターンは、名称、数、バーコード、粒径、ロゴ、またはこれらの任意の組み合わせなどの製品情報を含んでもよい。「情報パターン」として表わされる、名称、数、バーコード、粒径、ロゴ、またはこれらの任意の組み合わせは、チャネル部221,222によって断片に分割されてもよい。情報パターンをチャネル部221,222に従った小さな断片に分割することは、チャネル部221,222によって囲まれる他の研磨領域118と同様の方法で情報パターンの作用を向上する。さらに、スクリーン印刷は、繰り返し単位を含む表面110を提供するために使用されてもよい。代替的に、スクリーン印刷は、自己相似形状を有する研磨領域118を含む研磨層111の印刷を可能にする。スクリーン印刷法は、バッキング層101上に提供される窪み領域201に適合し得るパターンを生じる簡単な方法を可能にする。
代替的に、インクジェット印刷のような方法は、樹脂112を適用するために使用されてもよい。インクジェット印刷は、樹脂112が隆起領域206のみに印刷されるように使用されてもよい。有利には、インクジェット印刷は、隆起領域206上の研磨領域118の位置に適合するように使用されてもよい。さらに、インクジェット印刷は、研磨領域118を含む隆起領域206を得るための方法を提供し、チャネル221,222を接着剤113が含まれないままにしてもよい。さらに、インクジェット印刷は、製品表面110上の研磨領域118を得るための方法を提供し、窪み領域201,202を接着剤113が含まれないままにしてもよい。さらに、インクジェット印刷は、全表面110に渡って樹脂112を印刷するために使用されてもよく、窪み領域201,202は満たされないままであってもよい。有利には、インクジェット印刷の後に研磨粒子113の静電被覆がなされてもよい。静電被覆において、主な研磨粒子113は張力場が最も高い場所に堆積する。高さ偏差を含む表面10において、一般的に最も高い張力場は隆起領域206上である。
第2チャネル部222に適合する窪み領域201は、バッキング層101上に備えられてもよい。バッキング層101上の窪み領域201の位置は、研磨層111上の第2チャネル部222の位置に実質的に一致してもよく、チャネル部221,222の体積、特に、第2チャネル部222のようなチャネル部の各増加レベルの体積を増加させる。言い換えれば、研磨層111は、バッキング層101上におけるチャネル部221,222に備えられる窪み領域201を満たさないように隆起領域206上の研磨領域118として堆積し得る。バッキング層101に接合した研磨層111は、第1チャネル部221と、第2チャネル部222と、複数の研磨領域118とを含み得る。このことは、チャネル部221,222の高さh1,h2を増加させるための便利な方法である。チャネル部221,222の高さh1,h2を増加させる代替的な方法は、バッキング層101にさらに深い窪み領域201を備えることであろう。しかしながら、バッキング層101の強度は窪み領域201によって減少し、増加した深さは増加した厚みを有するバッキング層101を必要とし得る。このことは、同様に、バッキング層101に使用されるさらなる材料につながり、研磨用製品100の製造費用を増加させ得る。
開口部226は、チャネル部221,222の位置に適合する、バッキング層101の窪み領域201に備えられ、水洗、または研磨された材料の除去を向上する。図15は、長さL3と幅w3とを含む開口部226の例を示す。有利には、開口部226の直径は、液体および気体が通過できるように十分に大きい。さらに、研磨された材料および水は、したがって、研磨用製品100を通って研磨用製品表面110の中央部分から方向Szに移動されてもよい。有利には、研磨用製品100の表面110は、バッキング層101と研磨層111とを通って延びる開口部226を含み、研磨された材料を移動させてもよい。開口部は、第2チャネル幅w2に等しい最大の開口部幅w3と、第2チャネル部222の最大長さL5に等しい最大の開口部長さL3とを含んでもよい。代替的に、開口部220は、窪み領域116の幅以下の開口部幅w3と、窪み領域202,203の幅の10倍幅の最大開口部長さL3とを含んでもよい。開口部226は、開口部の径が開口部幅w3であるように円形であり、前記幅w3は開口部長さL3に等しくてもよい。有利には、開口部径は、研磨装置300の振幅未満である。開口部226は、研磨用製品100を通って研磨用製品表面110からの気体、液体、研磨された材料、または粉塵の移動を促進するように有利に位置してもよい。開口部226は、たとえば研磨用シートまたはウェブから研磨用製品を切り出すときなどに備えられてもよい。開口部226は、チャネル部221,222の長さL1,L2に垂直に配置される長さL3を含んでもよい。開口部226は、いくつかのチャネル部が開口部226によって覆われるように備えられてもよい。しかしながら、開口部は、各繰り返し単位に必要とされない。開口部226は、製品100に穿孔してもよい。開口部226の穿孔は、研磨層111の被覆前、または被覆後のいずれかに作製されてもよい。押し抜きまたはダイカットのような穿孔は、レーザー光によってなされてもよい。レーザー光は、開口部226を提供する正確な方法である。有利には、レーザー光は、所望の長さL3と幅w3とを有する開口部を焼き、開口部226の位置をチャネル部221,222と窪み領域202,203との位置に適合するために使用されてもよい。有利には、開口部226は、チャネル部221および222に少なくとも部分的に影響を及ぼし、水洗または液体の除去を向上する。好ましくは、開口部226の位置は、表面110のパターンに適合し得る。
研磨用製品表面は、研磨領域118の繰り返し単位を含み、対向する繰り返し単位境界線は、合同な湾曲部を有し、相補対を形成し、プレエンプティ様式で繰り返し単位に組み合わせられてもよい。表現「研磨領域118の繰り返し単位」は、研磨領域118を含み得る繰り返し単位を表し、研磨領域118は、チャネル部221,222によって囲まれてもよい。有利には、研磨領域118は、実質的に一定の幅を含むチャネル部221,222を得るために合同な形状を有する。繰り返し単位は、変化してもよい。有利には、研磨用製品表面110上の繰り返し単位は、自己相似または合同な形状を含む。繰り返し単位は、チャネル部221,222によって別の繰り返し単位から分離された研磨領域118を含んでもよい。繰り返し単位は、たとえば合同または自己相似形状を含むデザインパターンなどによって提供されてもよい。本明細書において、合同とは、同一の形状および寸法を有する図または物体を表す。基本的な幾何学形状が対称的でないとき、形状の鏡像が同様に使用されてもよい。また、形状の鏡像は、原型形状と合同である。2つの合同形状は、移行、回転、および反転の組み合わせのような等尺性操作によって互いに変更することができる。自己相似形状は、寸法が異なるが、形状が同一である形状を表す。フラクタルは、あらゆる尺度で正確に同一であるか、または異なる尺度でほぼ同一である自己相似パターンであってもよい。モザイク形状は、モザイクによって生じる形状を表し、2次元表面は、重なり、および空隙のない幾何学的形状の繰り返しを用いて作製され得る。モザイクおよびフラクタルは、繰り返し単位を含む研磨用製品表面110の設計において有利であり、線形干渉は避けられる。
プレエンプティ様式で組み合わせられ得る繰り返し単位を含む研磨用製品表面110は、基本的な幾何学的形状から提供され得る。繰り返し単位境界は、2つの接合する繰り返し単位の間における接触線を表す。言い換えれば、境界は、2つの繰り返し単位の間の境界線である。基本的な幾何学的形状は、三角形、四角形、十字形、または六角形のような真直ぐな辺と角とを含む幾何学的形状の実質的に全ての種類であってもよい。有利には、幾何学的形状は、各辺が同一の長さを含む対を有するように偶数の辺を含んでもよい。角を有する基本的な幾何学形状は、湾曲部を含む、合同または相似形状を得るために変形されてもよい。表現「プレエンプティ様式」は、表面110が複数の繰り返し単位によって完全に覆われるように、互いに組み合わせることができる複数の繰り返し単位を提供する合同形状を含む複数の繰り返し単位を表す。
図16a〜図16fは、研磨用製品に備えられてもよい研磨用製品表面110の非限定的な例を示す。研磨用製品100の全表面110を満たすためにプレエンプティ様式で組み合わせられ得る繰り返し単位RU1として示される形状を用いることによって研磨領域118とチャネル部221,222とを作製することが有利である。繰り返し単位RU1は、チャネル部221,222によって他の繰り返し単位RU1から分離される研磨領域118を含んでもよい。プレエンプティ様式で組み合わせられ得る繰り返し単位RU1を含む研磨用製品表面110は、図16aに示される例である、基本的な幾何学形状SH1から提供されてもよい。基本的な幾何学形状SH1は、図16aおよび16bに示されるように変形されてもよく、適合する直線長さを有する偶数の辺A11,A12を含む六角形状SH1は辺A11,A12をアーチ状に曲げることによって変形される。辺A11,A12は図16bに示されるような対合法でアーチ状に曲げられ、適合する直線長さを有する辺A11,A12の各対は同様の方法で変形される。対の第1辺A12は外側にアーチ状に曲げられるが、同一対の第2辺A11は、第1辺の鏡像において内側にアーチ状に曲げられる。このことは、幾何学的形状226の総面積が同一に保たれることを可能にし、合同な湾曲部を含む2つの辺A11,A12の対を提供する。基本的な幾何学形状SH1は、対称的である必要はない。しかしながら、有利には、基本的な幾何学形状SH1は、対を形成する偶数の辺A11,A12を含む。さらに、対を形成する2つの辺は、適合する直線長さを有し、互いに相補的な合同線を得るために変形されてもよい。図16cは、変形された幾何学的形状SH1を形成する繰り返し単位RU1を示し、チャネル部221,222の空間220は、彫刻によって提供されてもよい。彫刻は、変形された幾何学的形状SH1の外周から実質的に一定の幅が削除されるように、変形された幾何学的形状SH1の中央に向けての境界から有利に行われる。このことは、変形された幾何学形状SH1の中央における第1領域REG1をもたらし、研磨領域118を提供するために使用されてもよい。空間220として示される第2領域は、複数の繰り返し単位RU1の間の空隙を残さないプレエンプティ様式で幾何学的形状SH1を変形させる複数の繰り返し単位RU1を接合させることによって、チャネル部221,222を形成するために使用されてもよい。第1領域REG1を含む繰り返し単位RU1は、研磨領域118と空間220とを形成し、研磨領域118を囲むチャネル部221,222を形成し、図16cに示される。図16dおよび16eにおいて、複数の繰り返し単位RU1は、繰り返し単位RU1境界線が互いに対向するように、繰り返し単位RU1の間に空隙を残さないように互いに接合し、チャネル部221,222の形成を示す。互いに結合するこれらの複数の繰り返し単位RU1は、繰り返しパターンRP1,RP2として示されてもよい。繰り返しパターンは、繰り返しネットワークパターンRNP1に結合してもよい。
チャネル部221,222と研磨領域118とを提供するための代替的な方法が使用されてもよい。図17a〜17eは、研磨用製品100を提供し得る研磨用製品表面110の非限定的な例を示す。チャネル部221,222と研磨領域118とを提供するための代替的な方法は縮小法であり、変形された基本的な幾何学形状SH2の中央における第1領域は、変形された基本的な幾何学的形状SH2を縮小することによって得られてもよく、本来の縮小、変形された基本的な幾何学的形状SH2は同心である。しかしながら、彫刻は、実質的に一定のチャネル幅w1,w2を含むチャネル部221,222を提供するために有利である。変形された基本的な幾何学的形状SH2は、変形された基本的な幾何学的形状SH1の内部における研磨領域118に自己相似であってもよい。変形された基本的な幾何学的形状SH2の中央における第1領域は、研磨領域118を含んでもよい。変形に好適な基本的幾何学的形状の非限定的な例示リストは、六角形、四角形、および菱形を含む。有利には、研磨用製品表面110は、研磨領域118の繰り返し単位RU2を含み、対向する繰り返し単位RU2境界線は、合同な湾曲部を有し、相補対を形成し、プレエンプティ様式で組み合わせられ繰り返しパターンRP3,RP4を形成する。繰り返しパターンRP3,RP4は、図17eに示されるように繰り返しネットワークパターンRNP2を形成し得る。繰り返し単位RU2、または繰り返しパターンRP3,RP4の形状は変化し得るので、形成された繰り返しネットワークパターンRNP2の形状も変化し得る。有利には、繰り返し単位RU2または研磨用製品表面110は、自己相似または合同な形状を含む。このことは、複数の繰り返し単位RU2を、図17eに示されるように、研磨用製品100の全表面110を満たすプレエンプティ様式で配置することを可能にする。周期的な形状、自己相似形状、フラクタルパターン、またはモザイク模様を含む繰り返し単位RU2は、この目的に使用し得る。湾曲部を含む繰り返しネットワークパターンRNP1のネットワークの例は、図16fに示され、モザイク模様を含むネットワークの例でもある。
特に、繰り返しパターンRP1,RP2は、繰り返し単位RU1の異なる量を含んでもよく、繰り返しネットワークパターンRNP1は、図16d,図16e,および図16fに示されるように、様々なパターンを提供し得る。さらに、繰り返しパターンRP2は、繰り返しネットワークパターンRNP1の基であってもよく、繰り返しパターンRP2の周辺空間220は幅広に作製され、繰り返しネットワークパターンRNP1における幅広チャネル222を形成してもよい。
図17a〜図17eは、偶数の辺A13,A14を含む別の基本的な幾何学的形状SH2の非限定的な例を示し、直線長さは、基本的な幾何学的形状SH2の変形なしに繰り返し単位RU2を提供するプレエンプティ様式で組み合わせられてもよい。図17aにおいて、菱形は、基本的な幾何学的形状SH2として使用される。図17bにおいて示されるように、菱形の彫刻は、他の基本的な幾何学的形状と同様の方法で実施されてもよく、菱形の外周から実質的に一定の幅が削除されるように菱形の中央に向かう境界線から有利に実施される。図16cにおいて示される彫刻と同様の方法で、菱形の彫刻も、菱形の中央における第1領域REG1をもたらし、研磨領域118と外周とをもたらすために使用されてもよく、当該外周は、空間220として示され、第1領域REG1を囲み、チャネル部221,222を形成し得る。したがって、形成された繰り返し単位RU2は、他の合同な繰り返し単位RU2にプレエンプティ様式で接合されてもよく、図17cおよび17dにおいて示されるように、六角形を含む繰り返しパターンRP3,RP4を形成してもよい。研磨用製品表面110をプレエンプティ様式で繰り返し単位RU2を用いて連続して満たすことによって、繰り返しパターンRP4に自己相似な形状を含む繰り返しネットワークパターンRNP2が、図17eに示されるように形成されてもよい。最後に、繰り返しネットワークパターンRNP2を含むネットワークが、図17eに示されるように形成されてもよい。特に、繰り返しパターンRP4と繰り返しネットワークパターンRNP2とは、異なる尺度で同一の六角形を有し、チャネル部221,222は、それぞれ異なる尺度で増加する体積を含み得る。このことは、繰り返し単位を有する研磨用製品表面110と、異なる尺度で自己相似形状を含む繰り返しネットワークパターンとを得るために有利な方法である。
図18a〜図18gは、別の非限定的な例を示し、適合する直線長さを有する偶数の辺A1,A2,B1,B2を含む基本的な幾何学的形状SH3は、プレエンプティ様式で組み合わせられ、繰り返し単位RU3を提供してもよい。図18aにおいて、菱形は、基本的な幾何学的形状SH3として使用される。菱形は、4つの辺A1,A2,B1およびB2を含み、A1およびB1が第1対を形成し、A2およびB2が辺の第2対を形成する。言い換えれば、A1の長さは、B1の長さに等しく、A2の長さはB2の長さに等しい。各辺A1,A2,B1,およびB2は、同じ長さを有してもよい。図18bおよび図18cは、どのようにA1,A2,B1およびB2が、対合法でそれらをアーチ状に曲げることによって変形されるかを示す。各対について、対の第1辺A1,A2は外側にアーチ状に曲げられ、一方、同一対の第2辺B1,B2は第1辺A1,A2の鏡像で内側にアーチ状に曲げられる。このことは、基本的な幾何学的形状SH3の総面積を変更せずに残すことと、合同な湾曲部を含む2つの辺A1,B1およびA2,B2の対を提供することとを可能にする。4つ以上の辺を含む幾何学的形状について、上記手順は、直線長さに適合する辺の各対に繰り返されてもよい。図18cに示されるように、上記手順は、湾曲部を含む変形された基本的な幾何学的形状SH3をもたらす。有利には、各対は同じ量でアーチ状に曲げられ、合同な形状を含む各辺A1,A2,B1およびB2をもたらす。したがって、図18dおよび図18eに示されるように、菱形の変形によって提供される繰り返し単位RU3は、他の合同な繰り返し単位RU3にプレエンプティ様式で接合されてもよく、図18eに示されるような繰り返しパターンRP5を形成する。プレエンプティ様式で繰り返し単位RU3を有する研磨用製品表面110を連続的に満たすことによって、図18fおよび図18gに示されるように他の繰り返しパターンRP6および/または繰り返しネットワークパターンRNP3が形成されてもよい。最後に、図9fに示されるように、繰り返しネットワークパターンRNP3のネットワークが形成されてもよい。興味深いことに、繰り返しパターンRP5の形状は、図16cに示される繰り返し単位RU1に相似である。特に、繰り返しパターンRP5と繰り返し単位RU1とが同じ寸法を有するとき、それらは合同な形状を有し、プレエンプティ様式で互いに接合させることができる。このことは、図18gに示されるRNP3のようなネットワークをもたらすが、ネットワークにおいて異なる形状のチャネル部221,222を有する。
角を含む繰り返しネットワークパターンRNP4の非限定的な例は、図19a〜図19eに示され、フラクタル様パターンを含むネットワークの例でもある。この例において、十字形は、基本的な幾何学的形状SH4として使用されてもよく、繰り返し単位RU4を得る。基本的な幾何学的形状SH4と繰り返し単位RU4とは、同一形状を含んでもよい。基本的な幾何学的形状SH4は、繰り返しパターンRP7と繰り返しネットワークパターンRNP4と同様である。この場合、ネットワークは、プレエンプティ様式で繰り返しパターンRP8を結合することによって形成される。特に、繰り返しパターンRP8は、繰り返しパターンRP7の5つの接合された単位から形成される。それぞれ、繰り返しパターンRP7は、5つの接合された繰り返し単位RU4から形成され、繰り返し単位RU4を含むネットワークのフラクタル性を示す。角を含む繰り返しネットワークパターンRNP2のネットワークの他の例は、図13および図14に示されており、フラクタル性を含むネットワークの例でもある。繰り返しネットワークパターンRNP2は六角形の繰り返しパターンRP4を含み、当該六角形は繰り返しパターンRP4内部に同様の尺度で見出され得る。角は、本明細書において、線形干渉を回避するための湾曲部の具体例として検討され得る。
図20a〜図20fは、さらなる非限定的な例を示し、適合する直線長さを有する偶数の辺を含む四角形が、基本的な幾何学的形状SH5として使用され、プレエンプティ様式で、繰り返しネットワークパターンRNP5を含む合同な形状に変形および接合されてもよく、繰り返し単位RU5と繰り返しパターンRP9,RP10とをさらに含む。
図21a〜図21eは、さらなる非限定的な例を示し、適合する直線長さを有する偶数の辺を含む対称的な六角形が、基本的な幾何学的形状SH6として使用され、プレエンプティ様式で合同形状を接合し、繰り返し単位RU6と、繰り返しパターンRP12と、繰り返しパターンRP11とを含むネットワークを提供する。繰り返しネットワークパターンRNP6は繰り返しパターンRP12の内部により小さな尺度で同様の形状を含む。さらに、繰り返しネットワークパターンRNP6は、合同な形状に接合されてもよい。
図22は、さらなる非限定的な例を示し、偶数の辺を含む非対称的な六角形が基本的な幾何学的形状SH7として使用される。辺は、図18a〜図18gに示される例に記載されたものと同様に対合法でそれらをアーチ状に曲げることによって変形され、繰り返し単位RU7を得てもよい。繰り返しネットワークパターンRNP7は、繰り返しパターンRP14を含む。繰り返しパターンRP14は、プレエンプティ様式で共に接合される、2,3,またはそれ以上の繰り返しパターンRP13を含んでもよい。
図16〜図22に記載された例は、実施形態として使用されてもよい。また、上記の例は、研磨用製品100を得る方法であって、バッキング層101を提供することと、バッキング層101に研磨領域118のRU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7の繰り返し単位を形成することとを含む方法を提供し、対向する繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7境界線は、合同な湾曲部を有し、相補対を形成し、プレエンプティ様式で繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7に組み合わせられる。
有利には、四角形、または菱形、対称的な六角形、または対称的な十字形のような四角形は、基本的な幾何学的形状SH1,SH2,SH3,SH4,SH5,SH6として使用されてもよく、形状を変形することなく、繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6を得る。しかしながら、幾何学的形状SH1,SH2,SH3,SH4,SH5,SH6,SH7は、変形されてもよい。繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7は、合同な繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7に接合されてもよく、プレエンプティ様式で共に組み合わせられ、湾曲部を含む繰り返しパターンRP1,RP2,RP3,RP4,RP5,RP6,RP7,RP8,RP9,RP10,RP11,RP12,RP13,RP14のネットワークを提供する。特に、同一形状は、幾何学的形状としてたとえば円形などを用い、変形される偶数の長さに円の外周を分割することによって得ることができる。繰り返し単位の形状RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7は、複数の方法で得られてもよい。彫刻は、互いに結合され得るチャネルの形成を可能にする。自己相似形状は、第1チャネル幅w1および第2チャネル幅w2のような異なる幅w1,w2を含むチャネル部221,222を形成する便利な方法をさらに提供する。さらに、チャネル部221,222の実質的に一定の幅w1,w2は、したがって、得られてもよい。研磨用製品表面110パターンに適合する窪み領域201,202,203を有するバッキング層101を提供することによって、幅広の第2チャネル部222がより深く作製されてもよく、第2チャネル部202において体積の増加をもたらす。増加レベルおよび体積を有するチャネル部の設計は、研磨層111から分離された遊離の研磨粒子113を効率的に移動させるために有利であってもよい。そのような分離した研磨粒子113が除去されないとき、それらは物体表面の傷をもたらし得る。特に、チャネル部221,222の向上した体積割合が研磨材料を効率的に除去し得るのに対して、チャネル部221,222の非線形延びは、湿式研磨において使用される改良された水保持方法を提供する。一般的に、相互接続されたチャネル部221,222のネットワークNT1は、繰り返しパターンRP1,RP2,RP3,RP4,RP5,RP6,RP7,RP8,RP9,RP10,RP11,RP12,RP13,RP14を規定してもよい。チャネル部221,222の実質的に一定の幅w1,w2によって、繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7が合同であるが、空間220の彫刻が繰り返し単位と、繰り返しパターンRP1,RP2,RP3,RP4,RP5,RP6,RP7,RP8,RP9,RP10,RP11,RP12,RP13,RP14との両方に実施されてもよいことを意味する。このことは、第1チャネル部221と第2チャネル部222との両方を得るための便利な方法を提供する。フラクタル性のより大きなレベルまたは尺度においてチャネル部222の幅w2は、繰り返しパターンRP1,RP2,RP3,RP4,RP5,RP6,RP7,RP8,RP9,RP10,RP11,RP12,RP13,RP14を互いに離して位置することによって拡大されてもよい。しかしながら、繰り返し単位が対称的でなく、湾曲部を含むモザイク形状を用いるとき、空間220の彫刻は、チャネル部222によって囲まれる最も大きなパターンとして設計される、繰り返しパターンRP1,RP2,RP3,RP4,RP5,RP6,RP7,RP8,RP9,RP10,RP11,RP12,RP13,RP14内部を彫刻することによって実施されてもよい。したがって、チャネル部221,222に沿った幅w1,w2は、チャネル部221,222の平均幅の0〜30%の範囲内で変化してもよい。
当業者にとって、本発明に係る製品の改良例および変形例が理解可能であることは明らかである。図は、略図である。添付の図を参照して上述された具体的な例は一例に過ぎず、添付のクレームによって規定される発明の範囲を限定することを意図されていない。
番号付けされた項目
2.1 バッキング層101によって支持される複数の研磨領域118を有する表面110を含む研磨用製品100であって、各研磨領域118は横断寸法td1,td2を有する相互接続されたチャネル部221,222によって囲まれ、
前記チャネル部221,222は、第1横断寸法td1を有する第1チャネル部221と、第1横断寸法td1よりも大きな第2横断寸法td2を有する第2チャネル部222とを含むことを特徴とする研磨用製品100。
2.2 横断寸法において増加する、2以上のチャネル部201,202レベルを含むことを特徴とする項目1に記載の研磨用製品100。
2.3 横断寸法td1,td2は、チャネル部201,202の全体に渡って実質的に一定であることを特徴とする項目1または2に記載の研磨用製品100。
2.4 横断寸法td1,td2は、高さh1,h2×幅w1,w2であることを特徴とする項目1〜3のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
2.5 バッキング層101は、押出、ダイカスト、または射出成形され、研磨用製品100の柔軟性を向上するように配置された第1横断寸法td1を有する第1チャネル部221を含むことを特徴とする項目1〜4のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
2.6 第2チャネル部222は、線形干渉を避けるために湾曲部を含むことを特徴とする項目1〜5のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
2.7 前記第2チャネル部222は、前記研磨用製品100に互換性のある研磨装置300の振幅の2.5倍未満、たとえば2.5mmの2.5倍未満、5mmの2.5倍未満、または8mmの2.5倍未満の最大直線長さL5を含むであることを特徴とする項目1〜6のいずれか1項に記載の研磨用製品100。
2.8 前記第2チャネル部222は、相互接続されたチャネル部221,222のネットワークNT1を規定することを特徴とする項目1〜7のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
2.9 相互接続されたチャネル部221,222のネットワークNT1は、繰り返しパターンRP1,RP2,RP3,RP4,RP5,RP6,RP7,RP8,RP9,RP10,RP11,RP12,RP13,RP14を規定することを特徴とする項目8に記載の研磨用製品100。
2.10 研磨領域118の繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7を含む研磨用製品表面110であって、
対向する繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7境界線は、合同な湾曲部を有し、相補対を形成し、繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7をプレエンプティ様式で組み合わせることを特徴とする研磨用製品表面110。
2.11 複数の繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7は、研磨用製品100の全表面110を満たすためにプレエンプティ様式で配置されることを特徴とする項目10に記載の研磨用製品表面110。
2.12 繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7は、自己相似、または合同形状を含むことを特徴とする項目10または11に記載の研磨用製品表面110。
2.13 研磨領域118の面積は0.5〜75mm2の範囲内であり、チャネル部の総面積は研磨用製品100の総面積の20〜50%の範囲内であることを特徴とする項目1に記載の研磨用製品100。
2.14 研磨領域118は、合同形状を有することを特徴とする項目1または10に記載の研磨用製品100。
2.15 バッキング層101に接合する研磨層111は、第1チャネル部221,第2チャネル部222,および複数の研磨領域118を含むことを特徴とする項目10に記載の研磨用製品100。
2.16 第2チャネル部222に適合する窪み領域201,202,203は、バッキング層101上に備えられることを特徴とする項目1または10に記載の研磨用製品100。
2.17 バッキング層101における窪み領域201,202,203の位置は、研磨層111上における第2チャネル部222の位置に実質的に一致し、第2チャネル部202の体積を増加させることを特徴とする項目16に記載の研磨用製品。
2.18 バッキング層101を通って延びる開口部226と、第2チャネル幅w2に等しい最大開口幅w3と第2チャネル部222の最大長さL5に等しい開口長さL3とを有する研磨層111とを含むことを特徴とする項目1または10に記載の研磨用製品100。
2.19 第2チャネル部222は、水を一時停止させ、水と研磨された材料との混合物を移し、研磨用製品表面110を冷却するために配置されることを特徴とする項目1に記載の研磨用製品100。
2.20 柔軟な研磨用製品を含むことを特徴とする項目1に記載の研磨用製品100。
2.21 バッキング層101に付着された発泡体層123を含み、気体または液体を移動させることを特徴とする項目1〜20のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
2.22 開口部226は、発泡体層123に接触し、気体、液体、または研磨された材料を発泡体層と研磨用製品表面110との間から移動させることを特徴とする項目21に記載の研磨用製品100。
2.23 項目1〜22のいずれか1つに記載の研磨用製品100を含む装置300。
2.24 水を含む流体とともに、研磨された材料を移動させることを特徴とする項目1〜22のいずれか1つに記載の研磨用製品100の使用。
2.25 機械研磨のための装置300における、項目1〜22のいずれか1つに記載の研磨用製品100の使用。
2.26 研磨用製品を得るための方法であって、
− バッキング層101を提供することと、
− バッキング層101によって支持される複数の研磨領域118を形成することとを含み、
各研磨領域118は、横断寸法td1,td2を有する相互接続されたチャネル部221,222によって囲まれ、チャネル部221,222は、第1横断寸法td1を有する第1チャネル部221と第1横断寸法td1よりも大きな第2横断寸法td2を有する第2チャネル部222とを含むことを特徴とする方法。
2.27 研磨用製品100を得るための方法は、
− バッキング層101を提供することと、
− バッキング層101の研磨領域118の繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7を形成することとを含み、
対向する繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7境界線は、合同の湾曲部を有し、相補対を形成し、繰り返し単位RU1,RU2,RU3,RU4,RU5,RU6,RU7をプレエンプティ様式で組み合わせることを特徴とする方法。
2.28 バッキング層101は、ダイカスト、押出、共押出、または射出成形によって形成される1以上の機能層102,103,104,104,105,106,107,108を含むことを特徴とする項目26または27に記載の方法。
2.29 コロナ処理によってバッキング層101の表面張力を増加させることをさらに含むことを特徴とする項目26または27に記載の方法。
2.30 バッキング層101の第2面108にフリクションコーティングを適用することをさらに含むことを特徴とする項目26〜29のいずれか1つに記載の方法。
2.31 水または研磨された材料を移動させるための窪み領域201,202,203を有するバッキング層101を提供することをさらに含むことを特徴とする項目26〜30のいずれか1つに記載の方法。
2.32 第2チャネル部222の位置に実質的に一致する、バッキング層101における窪み領域201,202,203の位置を調節し、第2チャネル部222の体積を増加させることをさらに含むことを特徴とする項目26〜31のいずれか1つに記載の方法。
2.33 バッキング層101を通って延びる開口部226を形成することをさらに含み、開口部226は窪み領域201,202,203に位置し、窪み領域の幅以下の開口幅w3と第2チャネル部202の最大長さL5に等しい最大開口長さL3とを含むことを特徴とする項目26〜32のいずれか1つに記載の方法。
2.34 バッキング層101は、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンおよびエチレン、またはポリプロピレンおよびアルケンのランダムコポリマー、ポリプロピレンおよびエチレン、または代替的にプロピレンおよびアルケンのブロックコポリマーを含むことを特徴とする項目26〜33のいずれか1つに記載の方法。
2.35 機能層102,103,104,104,105,106,107,108は、高密度エチレンコポリマー、低密度エチレンコポリマー、エチレン−ブチルアクリレートEBAコポリマー、エチレンビニルアセテートEVAコポリマー、エチレンメチルアクリレートEMAコポリマー、エチレンブチルアクリレートEBAコポリマー、2−エチルヘキシルアクリレート2EHAコポリマー、アクリルエステル型がメチル、エチル、ブチルアクリレートであるエチレンアクリルエステルターポリマー、アクリル酸エステル型がメチル、エチル、またはブチルアクリレートであるエチレンビニルアセテートターポリマーからなる群から選択される接着向上化合物を含むことを特徴とする項目28〜34のいずれか1つに記載の方法。
2.36 隆起領域206を有するバッキング層101を提供することをさらに含むことを特徴とする項目26〜35のいずれか1つに記載の方法。
2.37 隆起領域206は、バッキング層101の表面をカレンダー加工することによって提供されることを特徴とする項目36に記載の方法。
2.38 隆起領域206は、バッキング層101に研磨剤被覆を塗布することによって提供されることを特徴とする項目36に記載の方法。
2.39 隆起領域206は、バッキング層101の表面をカレンダー加工し、カレンダー加工されたバッキング層101表面上に研磨剤被覆を塗布することによって提供されることを特徴とする項目36に記載の方法。
2.40 項目26〜39のいずれか1つに従って得られる研磨用製品100。
4.1 バッキング層101の1つの面に接合する研磨層111を含む研磨用製品100であって、前記バッキング層101は機能層102,103,104,104,105,106,107,108の少なくとも2つを含むことを特徴とする研磨用製品100。
4.2 第1面107と第2面108とを有するバッキング層101を含む研磨用製品100であって、研磨層111は、ポリプロピレンを含むバッキング層101の1の面に接合することを特徴とする研磨用製品100。
4.3 ポリプロピレンは、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレンおよびエチレン、またはプロピレンおよびアルケンのランダムコポリマー、プロピレンおよびエチレン、または代替的にプロピレンおよびアルケンのブロックコポリマーであることを特徴とする項目2に記載の研磨用製品100。
4.4 バッキング層101は、1以上の機能層102,103,104,104,105,106,107,108を含むことを特徴とする項目2または3に記載の研磨用製品100。
4.5 カルボキシル官能性を含むエチレンのコポリマーを含む、機能層102,103,104,104,105,106,107,108を有することを特徴とする項目1〜4のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
4.6 高密度エチレンコポリマー、低密度エチレンコポリマー、エチレン−ブチルアクリレートEBAコポリマー、エチレンビニルアセテートEVAコポリマー、エチレンメチルアクリレートEMAコポリマー、エチレンブチルアクリレートEBAコポリマー、2−エチルヘキシルアクリレート2EHAコポリマー、アクリル酸エステル型がメチル、エチル、またはブチルアクリレートであるエチレンアクリル酸エステルターポリマー、アクリル酸エステル型がメチル、エチル、またはブチルアクリレートであるエチレンビニルアセテートターポリマーからなる群から選択される接着向上化合物を含むことを特徴とする項目1〜5のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
4.7 接着向上化合物は、酸コポリマー、ナトリウムイオノマー、亜鉛イオノマー、またはSurlynイオノマーのような他の金属イオノマーであることを特徴とする項目6に記載の研磨用製品100。
4.8 バッキング層101は、押出、共押出、射出成形、または積層によって形成される項目1〜7のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
4.9 バッキング層101は、ダイカストによって形成され、縦方向、または横方向においてバッキング層101の配向性を減少することを特徴とする項目1〜8のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
4.10 バッキング層101は、縦および横方向の両方において1600〜5000N/mm2の範囲内の実質的に対称的な引張強度を含むことを特徴とする項目1〜9のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
4.11 バッキング層101は、縦および横方向の両方における50〜300Nmの範囲内の実質的に対称的な曲げ強度を含むことを特徴とする項目1〜10のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
4.12 バッキング層101は、バッキング層101の総ポリマー重量の20〜100%の範囲内のポリプロピレンを含むことを特徴とする項目1〜11のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
4.13 研磨層111は、研磨粒子113の実質的に単一な層を含むことを特徴とする項目1〜12のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
4.14 バッキング層101が防水処理されていることを特徴とする項目1〜13のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
4.15 バッキング層101は、研磨用製品表面110から水または研磨された材料を移動させるための窪み領域201,202,203を含むことを特徴とする項目1〜14のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
4.16 研磨層111は、水または研磨された材料を、研磨用製品100表面110から移動させるためのチャネル部221,222を含むことを特徴とする項目1〜15のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
4.17 バッキング層101を通って延び、窪み領域201,202,203上に位置する開口部226であって、研磨用装置300の振幅よりも小さな開口径を含むことを特徴とする項目1〜16のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
4.18 バッキング層101に付着された発泡体層123を含み、気体または液体を移動させることを特徴とする項目1〜17のいずれか1つに記載の研磨用製品100。
4.19 バッキング層101を通って延びる開口部226を含む研磨用製品100であって、開口部226が、発泡体層123と研磨用製品表面110との間の気体、液体、または研磨された材料を移動させるために、発泡体層123に接触していることを特徴とする項目18に記載の研磨用製品100。
4.20 項目1〜19のいずれか1つに記載の研磨用製品100を含む装置300。
4.21 水を含む流体とともに、研磨された材料を移動させることを特徴とする項目1〜19のいずれか1つに記載の研磨用製品100の使用。
4.22 機械研磨のための装置300における、項目1〜19のいずれか1つに記載の研磨用製品100の使用。
4.23 1つ以上の機能層102,103,104,104,105,106,107,108を含むバッキング層101を提供することと、
研磨層をバッキング層101の1つの面に接合することとを含むことを特徴とする研磨用製品100を得るための方法。
バッキング層101は、押出、共押出、射出成形、または積層によって形成されることを特徴とする項目23に記載の方法。
4.25 機能層102,103,104,104,105,106,107,108は、カルボキシル官能性を含むエチレンのコポリマーを含むことを特徴とする項目23または24に記載の方法。
4.26 コロナ、プラズマ、または火炎処理によってバッキング層101の表面張力を増加させることをさらに含むことを特徴とする項目23〜25のいずれか1つに記載の方法。
4.27 バッキング層101の第2面108にフリクションコーティングを適用することをさらに含むことを特徴とする項目23〜26のいずれか1つに記載の方法。
4.28 水または研磨された材料を移動させるための窪み領域201,202,203を有するバッキング層101を提供することをさらに含むことを特徴とする項目23〜27のいずれか1つに記載の方法。
4.29 バッキング層101は、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレンおよびエチレン、またはプロピレンおよびアルケンのランダムコポリマー、プロピレンおよびエチレン、または代替的にプロピレンおよびアルケンのブロックコポリマーを含むことを特徴とする項目23〜28のいずれか1つに記載の方法。
4.30 機能層102,103,104,104,105,106,107,108は、高密度エチレンコポリマー、低密度エチレンコポリマー、エチレン−ブチルアクリレートEBAコポリマー、エチレンビニルアセテートEVAコポリマー、エチレンメチルアクリレートEMAコポリマー、エチレンブチルアクリレートEBAコポリマー、2−エチルヘキシルアクリレート2EHAコポリマー、エステル型がメチル、エチル、またはブチルアクリレートであるエチレンアクリル酸エステルターポリマー、アクリル酸エステル型がメチル、エチル、またはブチルアクリレートであるエチレンビニルアセテートターポリマーからなる群から選択された接着向上化合物を含むことを特徴とする項目23〜29のいずれか1つに記載の方法。