JP2016508030A - 未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法および組成物 - Google Patents

未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法および組成物 Download PDF

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Abstract

未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法および組成物が提供される。より具体的には、ゴナドトロピン放出ホルモンおよび発情を同期化するためのホルモンを用いて未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法および組成物が提供される。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、合衆国法典第35巻第119条(e)の規定により、2012年11月28日に出願された、米国仮特許出願第61/730,763号の優先権の利益を主張し、その開示は本明細書によって引用される。
(発明の分野)
本発明は、未経産ブタ(gilt)における授精の時期を同期化するための方法および組成物に関する。より具体的には、本発明は、ゴナドトロピン放出ホルモンおよび発情を同期化するためのホルモンを用いて未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法および組成物に関する。
ゴナドトロピン放出ホルモンは、10個のアミノ酸からなるペプチドであり、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)としても既知である。ゴナドトロピン放出ホルモンは視床下部で産生され、下垂体から卵胞刺激ホルモンおよび黄体形成ホルモンの放出に関与している。ゴナドトロピン放出ホルモンは、視床下部のニューロンから放出され、卵胞刺激ホルモンおよび黄体形成ホルモン放出の複合調節に関与する。卵胞刺激ホルモンおよび黄体形成ホルモンは、組み合わせて、睾丸においてテストステロンを産生し、卵巣においてプロゲステロンおよびエストロゲンを産生する生殖腺の機能を調節し、配偶子の産生および成熟を調節する。例えば、卵胞刺激ホルモンは、卵巣における未成熟卵胞の成長および動員を刺激し、黄体形成ホルモンは、排卵を誘発する。
女性と男性の間でゴナドトロピン放出ホルモン分泌には差がある。男性では、ゴナドトロピン放出ホルモンは一定周期でパルス分泌されるが、女性では、パルスの頻度は、発情中に変動し、排卵直前に大量のゴナドトロピン放出ホルモンが存在する。ゴナドトロピン放出ホルモン分泌は、全ての脊椎動物において脈動性であり、的確な生殖機能に必要である。したがって、ゴナドトロピン放出ホルモンは、女性における濾胞性成長、排卵、および黄体保持の複合プロセス、ならびに男性における精子形成を調節する。
ゴナドトロピン放出ホルモンは、単離され、デカペプチドとして特徴付けられている。ゴナドトロピン放出ホルモンの合成型は入手可能であり、ゴナドトロピン放出ホルモンのデカペプチド構造の修飾は、ゴナドトロピンの放出を刺激するかまたは抑制する多発性ゴナドトロピン放出ホルモン類似体、例えば、黄体形成ホルモンおよび卵胞刺激ホルモンを産生している。
ブタ生産をより有益にするために繁殖効率を最大限にすることは商業上のブタ生産に重要なことである。発情の毎日のチェックなどの、労働集約的方法は、現在、ブタ、例えば、未経産ブタおよび雌ブタにおける人工授精の成功の可能性を増大するために必要とされている。毎日の発情検知を必要とする方法を用いることなく、発情を予測すること(すなわち、授精に最も適した時期を予測すること)は困難であるので、発情検知の毎日のチェックに充てる時間、肉体労働および材料費が、現在必要である。したがって、簡単で、労働集約度が低いが、同様に効率的な方法が、未経産ブタおよび雌ブタを含む、ブタの授精の成功を最適化し、人件費、材料費を減らし、ブタ生産の可能性を増大させるのに必要である。
高い雌ブタ置換率は、一貫したブタ生産フローを維持するために置換未経産ブタに相当な圧力をかける。未経産ブタにおける排卵過程に付随する変化は、繁殖成績の最適化に関する非常に重要な問題の1つである。そのため、グループにおける全ての未経産ブタが、発情を観察する毎日のレジメンを必要とすることなく、授精できるように、排卵をより正確に制御する有効な処置が必要とされている。
(発明の概要)
本発明者らは、グループ中の未経産ブタが、発情を観察する毎日のレジメンを必要とすることなく、授精できるように、未経産ブタにおける排卵をより正確に制御する有効な処置法を見出した。本明細書に記載の方法および組成物は、毎日の発情検知よりかなり簡単なものであるが、予想外なことには、限定されるものではないが、産子数および生きて生まれた子ブタの総数を含む、未経産ブタの繁殖成績の最適化において、発情を観察する毎日のレジメンと同程度に有効である。
一つの実施態様において、未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法が提供される。該方法は、1)発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程、2)排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に投与される、工程;および3)発情を観察することなく、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に1回のみ未経産ブタを授精する工程を含む。
別の実施態様において、未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法が提供される。該方法は、1)発情期を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与し、排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に投与される、工程、2)発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情を観察し、次いで、未経産ブタが発情している場合、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に未経産ブタを授精する工程であって、該未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与と組み合わせて授精される、工程;および3)未経産ブタが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情しているかまたは発情していない場合、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に未経産ブタを授精する工程であって、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に発情が観察されていない、工程を含む。
さらに別の実施態様において、未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法が提供される。該方法は、1)排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に投与される、工程、2)ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約2〜約7時間後に1回目として未経産ブタを授精する工程;および3)発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に2回目として未経産ブタを授精する工程であって、発情を観察することなく1回目および2回目の授精が行われる、工程を含む。
以下の節に記載の実施態様、またはそれらの任意の組み合わせもまた、本発明の使用にについて考慮されている。
1.未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法であって、
発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程
排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に投与される、工程;および
発情を観察することなく、発情を同期化するホルモンの連日投与の最後から6日目に1回のみ未経産ブタを授精する工程
を含む、方法。
2.ゴナドトロピン放出ホルモンが、式:
Figure 2016508030
[式中;
およびRは、各場合において独立して、水素であるか、または独立して、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、その各々は所望により置換されていてもよく、またはRおよびRならびに結合した炭素が、炭素環または複素環を形成し;
は、水素またはアルキルであり;および
Xは水素であるか、またはXは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、所望により置換されていてもよいアルキレン−カルボキサミド、およびHNC(O)NRからなる群から選択され、ここで、RおよびRは、各場合において独立して、水素、アルキル、ヘテロアルキルおよびハロアルキルからなる群から選択される]
またはそれらの溶媒和物、水和物、もしくは医薬的に許容される塩を有する、節1の方法。
3.ゴナドトロピン放出ホルモンが、請求項2の式で示される化合物からなる群から選択され、ここで、
a)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
b)Rは水素、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
c)Rは1H−1−ベンジル−イミダゾール−4−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
d)Rは2−メチルプロピル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
e)Rは2−ナフチルメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
f)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
g)Rはベンジル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
h)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
i)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
j)Rはメチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
k)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rはメチルであり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
l)Rはメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
m)Rは4−アミノブチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
n)Rはメチル、Rはメチル、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;および
o)Rはエチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRである、節2の方法。
4.授精が、人工授精である、節1〜3のいずれか一つの方法。
5.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約1μg〜約500μgである、節1〜4のいずれか一つの方法。
6.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約100μg〜約300μgである、節1〜5のいずれか一つの方法。
7.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約200μgである、節1〜6のいずれか一つの方法。
8.ゴナドトロピン放出ホルモンが約50μg/mL〜約200μg/mLの濃度である、節1〜7のいずれか一つの方法。
9.ゴナドトロピン放出ホルモンが約50μg/mL〜約150μg/mLの濃度である、節1〜8のいずれか一つの方法。
10.ゴナドトロピン放出ホルモンが約100μg/mLの濃度である、節1〜9のいずれか一つの方法。
11.ゴナドトロピン放出ホルモンの用量が、デポジション・カテーテル(deposition catheter)の使用、手動投与、および注射からなる群から選択される方法を用いて投与される、節1〜10のいずれか一つの方法。
12.ゴナドトロピン放出ホルモンが、デポジション・カテーテルを用いて投与される、節11の方法。
13.ゴナドトロピン放出ホルモンが、注射によって投与される、節11の方法。
14.ホルモンが、酢酸塩形態である、節1〜13のいずれか一つの方法。
15.ホルモンが、ゲルを含む組成物で投与される、節1〜12または14のいずれか一つの方法。
16.ゲルが、セルロース、デキストランおよびアルギン酸塩からなる群から選択される多糖である、節15の方法。
17.多糖がセルロースであり、セルロースがメチルセルロースである、節16の方法。
18.ゲルが、約0.5重量%〜約4.0重量%のメチルセルロースを含む、節17の方法。
19.ゲルが、1.2%のメチルセルロースである、節18の方法。
20.ゲルが、約200cP〜約5,000cPの粘度を有する、節15の方法。
21.ゴナドトロピン放出ホルモンが、膣内に投与される、節1〜12または14〜20のいずれか一つの方法。
22.ゴナドトロピン放出ホルモンが、膣前部(anterior vagina)に投与される、節21の方法。
23.未経産ブタの生殖能力をもたらす、節1〜22のいずれか一つの方法。
24.式中、XがHCC(O)NH、Rが水素、およびR
Figure 2016508030
である、節2〜23のいずれか一つの方法。
25.ゴナドトロピン放出ホルモンがトリプトレリンである、節1〜24のいずれか一つの方法。
26.発情を同期化するためのホルモンが、アルトレノジストである、節1〜25のいずれか一つの方法。
27.ゴナドトロピン放出ホルモンが組成物中にあり、該組成物がL−メチオニンである安定剤をさらに含む、節1〜12または14〜26のいずれか一つの方法。
28.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約5〜約6のpHを有する組成物中である、節1〜12または14〜27のいずれか一つの方法。
29.ゴナドトロピン放出ホルモンが、保存剤をさらに含む組成物中にある、節1〜12または14〜28のいずれか一つの方法。
30.保存剤が、メチルパラベンおよびプロピルパラベンからなる群から選択される、節29の方法。
31.ゴナドトロピン放出ホルモンが組成物中にあり、該組成物が、メチルパラベン、プロピルパラベン、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、L−メチオニン、クエン酸、トリプトレリン、およびメチルセルロースを含む、節1〜12または14〜30のいずれか一つの方法。
32.組成物が、体積当たり約0.09重量%の量のメチルパラベン、体積当たり約0.01重量%の量のプロピルパラベン、体積当たり約0.91重量%の量の塩化ナトリウム、体積当たり約0.186重量%の量のクエン酸ナトリウム、体積当たり約0.1重量%の量のL−メチオニン、体積当たり約0.07重量%の量のクエン酸、体積当たり約0.01%の量のトリプトレリン、および約250cP〜約400cPの粘度を提供する量のメチルセルロースを含む、節31の方法。
33.ゴナドトロピン放出ホルモンが、緩衝食塩水、液体アルコール、グリコール、グルコース溶液、エステル、アミド、および滅菌水からなる群から選択される賦形剤中にある、節1〜14または21〜26のいずれか一つの方法。
34.賦形剤が、酢酸塩緩衝剤、ホウ酸塩緩衝剤、炭酸塩緩衝剤、クエン酸塩緩衝剤、リン酸塩緩衝剤、塩酸、水酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、リン酸一カリウム、重炭酸塩、アンモニア、炭酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸、酢酸、およびリン酸水素ニナトリウムからなる群から選択されるpH緩衝剤を含む、節33の方法。
35.未経産ブタを雄ブタに触れさせる工程をさらに含む、節1〜34のいずれか一つの方法。
36.発情を同期化するためのホルモンが、給与によって投与される、節1〜35のいずれか一つの方法。
37.ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から約118〜約124時間後に投与される、節1〜36のいずれか一つの方法。
38.ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から約124〜約132時間後に投与される、節1〜36のいずれか一つの方法。
39.未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモン投与の約24〜約28時間後に授精される、節1〜38のいずれか一つの方法。
40.未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法であって、
発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程;
排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に投与される、工程;
発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情を観察し、次いで、未経産ブタが発情している場合、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に未経産ブタを授精する工程であって、該未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与と組み合わせて授精される、工程;および
未経産ブタが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情しているかまたは発情していない場合、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に未経産ブタを授精する工程であって、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に発情が観察されていない、工程
を含む、方法。
41.ゴナドトロピン放出ホルモンが、式:
Figure 2016508030
[式中;
およびRは、各場合において独立して、水素であるか、または独立して、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、その各々は所望により置換されていてもよく、またはRおよびRならびに結合した炭素が、炭素環または複素環を形成し;
は、水素またはアルキルであり;および
Xは水素であるか、またはXは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、所望により置換されていてもよいアルキレン−カルボキサミド、およびHNC(O)NRからなる群から選択され、ここで、RおよびRは、各場合において独立して、水素、アルキル、ヘテロアルキルおよびハロアルキルからなる群から選択される]
またはそれらの溶媒和物、水和物、もしくは医薬的に許容される塩を有する、節40の方法。
42.ゴナドトロピン放出ホルモンが、節41の式で示される化合物からなる群から選択され、ここで、
a)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
b)Rは水素、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
c)Rは1H−1−ベンジル−イミダゾール−4−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
d)Rは2−メチルプロピル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
e)Rは2−ナフチルメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
f)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
g)Rはベンジル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
h)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
i)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
j)Rはメチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
k)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rはメチルであり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
l)Rはメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
m)Rは4−アミノブチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
n)Rはメチル、Rはメチル、XはHN(CO)NHであり;およびRは水素であり;および
o)Rはエチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRである、節41の方法。
43.授精が、人工授精である、節40〜42のいずれか一つの方法。
44.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約1μg〜約500μgである、節40〜43のいずれか一つの方法。
45.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約100μg〜約300μgである、節40〜44のいずれか一つの方法。
46.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約200μgである、節40〜45のいずれか一つの方法。
47.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約50μg/mL〜約200μg/mLの濃度である、節40〜46のいずれか一つの方法。
48.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約50μg/mL〜約150μg/mLの濃度である、節40〜47のいずれか一つの方法。
49.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約100μg/mLの濃度である、節40〜48のいずれか一つの方法。
50.ゴナドトロピン放出ホルモンの用量が、デポジション・カテーテルの使用、手動投与、および注射からなる群から選択される方法を用いて投与される、節40〜49のいずれか一つの方法。
51.ゴナドトロピン放出ホルモンが、デポジション・カテーテルを用いて投与される、節50の方法。
52.ゴナドトロピン放出ホルモンが、注射によって投与される、節50の方法。
53.ゴナドトロピン放出ホルモンが、酢酸塩形態である、節40〜52のいずれか一つの方法。
54.ゴナドトロピン放出ホルモンが、ゲルを含む組成物で投与される、節40〜51または53のいずれか一つの方法。
55.ゲルが、セルロース、デキストラン、およびアルギン酸塩からなる群から選択される多糖である、節54の方法。
56.多糖がセルロースであり、セルロースがメチルセルロースである、節55の方法。
57.ゲルが、約0.5重量%〜約4.0重量%のメチルセルロースを含む、節56の方法。
58.ゲルが、1.2%のメチルセルロースである、節57の方法。
59.ゲルが、約200cP〜約5,000cPの粘度を有する、節54の方法
60.ゴナドトロピン放出ホルモンが膣内に投与される、節40〜51または53〜59のいずれか一つの方法。
61.ゴナドトロピン放出ホルモンが前膣部に投与される、節60の方法。
62.未経産ブタの生殖能力をもたらす、節40〜61のいずれか一つの方法。
63.式中、XがHCC(O)NH、Rが水素、およびR
Figure 2016508030
である、節41〜62のいずれか一つの方法。
64.ゴナドトロピン放出ホルモンが、トリプトレリンである、節40〜63のいずれか一つの方法。
65.発情を同期化するためのホルモンが、アルトレノジストである、節40〜64のいずれか一つの方法。
66.ゴナドトロピン放出ホルモンが組成物中にあり、該組成物がL−メチオニンである安定剤をさらに含む、節40〜51または53〜65のいずれか一つの方法。
67.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約5〜約6のpHを有する組成物中である、節40〜51または53〜66のいずれか一つの方法。
68.ゴナドトロピン放出ホルモンが、保存剤をさらに含む組成物中にある、節40〜51または53〜67のいずれか一つの方法。
69.保存剤が、メチルパラベンおよびプロピルパラベンからなる群から選択される、節68の方法。
70.ゴナドトロピン放出ホルモンが、組成物中に存在し、該組成物が、メチルパラベン、プロピルパラベン、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、L−メチオニン、クエン酸、トリプトレリン、およびメチルセルロースを含む、節40〜51または53〜69のいずれか一つの方法。
71.組成物が、体積当たり約0.09重量%の量のメチルパラベン、体積当たり約0.01重量%の量のプロピルパラベン、体積当たり約0.91重量%の量の塩化ナトリウム、体積当たり約0.186重量%の量のクエン酸ナトリウム、体積当たり約0.1重量%の量のL−メチオニン、体積当たり約0.07重量%の量のクエン酸、体積当たり約0.01%の量のトリプトレリン、および約250cP〜約400cPの粘度を提供する量のメチルセルロースを含む、節70の方法。
72.ゴナドトロピン放出ホルモンが、緩衝食塩水、液体アルコール、グリコール、グルコース溶液、エステル、アミド、および滅菌水からなる群から選択される賦形剤中にある、節40〜53または60〜65のいずれか一つの方法。
73.賦形剤が、酢酸塩緩衝剤、ホウ酸塩緩衝剤、炭酸塩緩衝剤、クエン酸塩緩衝剤、リン酸塩緩衝剤、塩酸、水酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、リン酸一カリウム、重炭酸塩、アンモニア、炭酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸、酢酸、およびリン酸水素ニナトリウムからなる群から選択されるpH緩衝剤を含む、節72の方法。
74.未経産ブタを雄ブタに触れさせる工程をさらに含む、節40〜73のいずれか一つの方法。
75.発情を同期化するためのホルモンが、給与によって投与される、節40〜74のいずれか一つの方法。
76.ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から約118〜約124時間後に投与される、節40〜75のいずれか一つの方法。
77.ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から約124〜約132時間後に投与される、節40〜75のいずれか一つの方法。
78.未経産ブタが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情している場合に、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与時間の約2時間以内に1回目として授精される、節40〜77のいずれか一つの方法。
79.未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモン投与の約24〜約28時間後、6日目に授精される、節40〜78のいずれか一つの方法。
80.未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法であって、
発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程;
排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に投与される、工程;
ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約2〜約7時間後に1回目として未経産ブタを授精する工程;および
発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に2回目として未経産ブタを授精する工程であって、1回目および2回目の授精が、発情を観察することなく、行われる、工程
を含む、方法。
81.ゴナドトロピン放出ホルモンが、式:
Figure 2016508030
[式中;
およびRは、各場合において独立して、水素であるか、または独立して、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、その各々は所望により置換されていてもよく、またはRおよびRならびに結合した炭素が、炭素環または複素環を形成し;
は、水素またはアルキルであり;および
Xは水素であるか、またはXは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、所望により置換されていてもよいアルキレン−カルボキサミド、およびHNC(O)NRからなる群から選択され、ここで、RおよびRは、各場合において独立して、水素、アルキル、ヘテロアルキルおよびハロアルキルからなる群から選択される]
またはそれらの溶媒和物、水和物、もしくは医薬的に許容される塩を有する、節80の方法。
82.ゴナドトロピン放出ホルモンが、節81の式で示される化合物からなる群から選択され、ここで、
a)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
b)Rは水素、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
c)Rは1H−1−ベンジル−イミダゾール−4−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
d)Rは2−メチルプロピル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
e)Rは2−ナフチルメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
f)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
g)Rはベンジル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
h)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
i)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
j)Rはメチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
k)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rはメチルであり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
l)Rはメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
m)Rは4−アミノブチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
n)Rはメチル、Rはメチル、XはHN(CO)NHであり;およびRは水素であり;および
o)Rはエチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRである、節81の方法。
83.授精が、人工授精である、節80〜82のいずれか一つの方法。
84.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約1μg〜約500μgである、節80〜83のいずれか一つの方法。
85.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約100μg〜約300μgである、節80〜84のいずれか一つの方法。
86.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約200μgである、節80〜85のいずれか一つの方法。
87.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約50μg/mL〜約200μg/mLの濃度である、節80〜86のいずれか一つの方法。
88.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約50μg/mL〜約150μg/mLの濃度である、節80〜87のいずれか一つの方法。
89.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約100μg/mLの濃度である、節80〜88のいずれか一つの方法。
90.ゴナドトロピン放出ホルモンの用量が、デポジション・カテーテルの使用、手動投与、および注射からなる群から選択される方法を用いて投与される、節80〜89のいずれか一つの方法。
91.ゴナドトロピン放出ホルモンが、デポジション・カテーテルを用いて投与される、節90の方法。
92.ゴナドトロピン放出ホルモンが、注射によって投与される、節90の方法。
93.ゴナドトロピン放出ホルモンが酢酸塩形態である、節80〜92のいずれか一つの方法。
94.ゴナドトロピン放出ホルモンが、ゲルを含む組成物中に投与される、節80〜91または93のいずれか一つの方法。
95.ゲルが、セルロース、デキストラン、およびアルギン酸塩からなる群から選択される多糖である、節94の方法。
96.多糖がセルロースであり、セルロースがメチルセルロースである、節95の方法。
97.ゲルが、約0.5重量%〜約4.0重量%のメチルセルロースを含む、節96の方法。
98.ゲルが、1.2%のメチルセルロースである、節97の方法。
99.ゲルが、約200cP〜約5,000cPの粘度を有する、節94の方法
100.ゴナドトロピン放出ホルモンが膣内に投与される、節90〜91または93〜99のいずれか一つの方法。
101.ゴナドトロピン放出ホルモンが前膣部に投与される、節100の方法。
102.未経産ブタの生殖能力をもたらす、節80〜101のいずれか一つの方法。
103.式中、XがHCC(O)NH、Rが水素、およびR
Figure 2016508030
である、節81〜102のいずれか一つの方法。
104.ゴナドトロピン放出ホルモンが、トリプトレリンである、節80〜103のいずれか一つの方法。
105.発情を同期化するためのホルモンが、アルトレノジストである、節80〜104のいずれか一つの方法。
106.ゴナドトロピン放出ホルモンが組成物中にあり、該組成物がL−メチオニンである安定剤をさらに含む、節80〜91または93〜105のいずれか一つの方法。
107.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約5〜約6のpHを有する組成物中である、節80〜91または93〜106のいずれか一つの方法。
108.ゴナドトロピン放出ホルモンが、保存剤をさらに含む組成物中にある、節80〜91または93〜107のいずれか一つの方法。
109.保存剤が、メチルパラベンおよびプロピルパラベンからなる群から選択される、節108の方法。
110.ゴナドトロピン放出ホルモンが、組成物中に存在し、該組成物が、メチルパラベン、プロピルパラベン、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、L−メチオニン、クエン酸、トリプトレリン、およびメチルセルロースを含む、節80〜91または93〜109のいずれか一つの方法。
111.組成物が、体積当たり約0.09重量%の量のメチルパラベン、体積当たり約0.01重量%の量のプロピルパラベン、体積当たり約0.91重量%の量の塩化ナトリウム、体積当たり約0.186重量%の量のクエン酸ナトリウム、体積当たり約0.1重量%の量のL−メチオニン、体積当たり約0.07重量%の量のクエン酸、体積当たり約0.01%の量のトリプトレリン、および約250cP〜約400cPの粘度を提供する量のメチルセルロースを含む、節70の方法。
112.ゴナドトロピン放出ホルモンが、緩衝食塩水、液体アルコール、グリコール、グルコース溶液、エステル、アミド、および滅菌水からなる群から選択される賦形剤中にある、節80〜93または100〜105のいずれか一つの方法。
113.賦形剤が、酢酸塩緩衝剤、ホウ酸塩緩衝剤、炭酸塩緩衝剤、クエン酸塩緩衝剤、リン酸塩緩衝剤、塩酸、水酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、リン酸一カリウム、重炭酸塩、アンモニア、炭酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸、酢酸、およびリン酸水素ニナトリウムからなる群から選択されるpH緩衝剤を含む、節112の方法。
114.未経産ブタを雄ブタに触れさせる工程をさらに含む、節80〜113のいずれか一つの方法。
115.発情を同期化するためのホルモンが、給与によって投与される、節80〜114のいずれか一つの方法。
116.ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から約118〜約124時間後に投与される、節80〜115のいずれか一つの方法。
117.ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から約124〜約132時間後に投与される、節80〜115のいずれか一つの方法。
118.未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約2〜約4時間後に1回目として授精される、節80〜117のいずれか一つの方法。
119.未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモン投与の約24〜約28時間後に2回目として授精される、節80〜118のいずれか一つの方法。
120.未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約2〜約3時間後に1回目として授精される、節80〜119のいずれか一つの方法。
121.未経産ブタの産子数が、毎日の発情検知に基づいて授精した対照未経産ブタの産子数と同様である、節1〜120のいずれか一つの方法。
122.未経産ブタに対する生きて生まれた子ブタの総数が、毎日の発情検知に基づいて授精した対照未経産ブタに対する生きて生まれた子ブタの総数と同様である、節1〜121のいずれか一つの方法。
図1は、レプリケート1における、最後のMATRIX(登録商標)給与から96時間後のビヒクルゲル(VG96)または96時間後の200μgトリプトレリン含有トリプトレリンゲル(TG96)、120時間後の200μgトリプトレリン含有トリプトレリンゲル(TG120)もしくは144時間後の200μgトリプトレリン含有トリプトレリンゲル(TG144)の投与後に排卵した、未経産ブタの累積率を示す。
図2は、レプリケート2における、最後のMATRIX(登録商標)給与から96時間後のビヒクルゲル(VG96)または96時間後の200μgトリプトレリン含有トリプトレリンゲル(TG96)、120時間後の200μgトリプトレリン含有トリプトレリンゲル(TG120)もしくは144時間後の200μgトリプトレリン含有トリプトレリンゲル(TG144)の投与後に排卵した、未経産ブタの累積率を示す。
図3は、組み合わせたレプリケート1および2における、最後のMATRIX(登録商標)給与から96時間後のビヒクルゲル(VG96)または96時間後の200μgトリプトレリン含有トリプトレリンゲル(TG96)、120時間後の200μgトリプトレリン含有トリプトレリンゲル(TG120)もしくは144時間後の200μgトリプトレリン含有トリプトレリンゲル(TG144)の投与後に排卵した、未経産ブタの累積率を示す。
図4は、MATRIX(登録商標)の最後の給与から120時間後のビヒクルまたは、100、200、もしくは400mcgのトリプトレリンの投与後に排卵した、未経産ブタの累積率を示す。
(実施態様の詳細な説明)
本発明者らは、グループ中の未経産ブタが、発情を観察する毎日のレジメンを必要とすることなく授精できるように未経産ブタにおける排卵をより正確に制御するのに有効な処置を提供する本明細書に記載の方法、キットおよび組成物を見出した。本明細書に記載の方法および組成物は、毎日の発情検知よりかなり簡単なものであるが、予想外なことには、限定されるものではないが、産子数および生きて生まれた子ブタの総数を含む、未経産ブタの繁殖成績の最適化において、発情を観察する毎日のレジメンと同程度に有効である。
一つの実施態様において、未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法が提供される。該方法は、1)発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程、2)排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情期を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に投与される、工程;および3)発情期を観察することなく、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に1回のみ未経産ブタを授精する工程を含む。
別の実施態様において、未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法が提供される。該方法は、1)発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程、2)排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に投与される、工程、3)発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情を観察し、次いで、未経産ブタが発情している場合、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に未経産ブタを授精する工程であって、該未経産ブタがゴナドトロピン放出ホルモンの投与と組み合わせて授精される、工程、および4)未経産ブタが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情しているかまたは発情していない場合に、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に未経産ブタを授精する工程であって、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に発情が観察されていない、工程を含む。
また別の実施態様において、未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法が提供される。該方法は、1)発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程、2)排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に投与される、工程、3)ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約2〜約7時間後に1回目として未経産ブタを授精する工程、および4)発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に2回目として未経産ブタを授精する工程であって、1回目および2回目の授精が、発情を観察することなく、行われる、工程を含む。上記の各実施態様について、本特許出願の実施態様の詳細な説明項に記載の、特徴またはそれらの組み合わせのいずれかが適用可能である。
例えば、以下の節に記載の実施態様、またはそれらの組み合わせは、本発明の方法および組成物の使用について考慮されている。
1.未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法であって、
発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程
排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に投与される、工程;および
発情を観察することなく、発情を同期化するホルモンの連日投与の最後から6日目に1回のみ未経産ブタを授精する工程
を含む、方法。
2.ゴナドトロピン放出ホルモンが、式:
Figure 2016508030
[式中;
およびRは、各場合において独立して、水素であるか、または独立して、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、その各々は所望により置換されていてもよく、またはRおよびRならびに結合した炭素が、炭素環または複素環を形成し;
は、水素またはアルキルであり;および
Xは水素であるか、またはXは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、所望により置換されていてもよいアルキレン−カルボキサミド、およびHNC(O)NRからなる群から選択され、ここで、RおよびRは、各場合において独立して、水素、アルキル、ヘテロアルキルおよびハロアルキルからなる群から選択される]
またはそれらの溶媒和物、水和物、もしくは医薬的に許容される塩を有する、節1の方法。
3.ゴナドトロピン放出ホルモンが、請求項2の式で示される化合物からなる群から選択され、ここで、
a)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
b)Rは水素、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
c)Rは1H−1−ベンジル−イミダゾール−4−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
d)Rは2−メチルプロピル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
e)Rは2−ナフチルメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
f)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
g)Rはベンジル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
h)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
i)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
j)Rはメチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
k)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rはメチルであり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
l)Rはメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
m)Rは4−アミノブチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
n)Rはメチル、Rはメチル、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;および
o)Rはエチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRである、節2の方法。
4.授精が、人工授精である、節1〜3のいずれか一つの方法。
5.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約1μg〜約500μgである、節1〜4のいずれか一つの方法。
6.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約100μg〜約300μgである、節1〜5のいずれか一つの方法。
7.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約200μgである、節1〜6のいずれか一つの方法。
8.ゴナドトロピン放出ホルモンが約50μg/mL〜約200μg/mLの濃度である、節1〜7のいずれか一つの方法。
9.ゴナドトロピン放出ホルモンが約50μg/mL〜約150μg/mLの濃度である、節1〜8のいずれか一つの方法。
10.ゴナドトロピン放出ホルモンが約100μg/mLの濃度である、節1〜9のいずれか一つの方法。
11.ゴナドトロピン放出ホルモンの用量が、デポジション・カテーテルの使用、手動投与、および注射からなる群から選択される方法を用いて投与される、節1〜10のいずれか一つの方法。
12.ゴナドトロピン放出ホルモンが、デポジション・カテーテルを用いて投与される、節11の方法。
13.ゴナドトロピン放出ホルモンが、注射によって投与される、節11の方法。
14.ホルモンが、酢酸塩形態である、節1〜13のいずれか一つの方法。
15.ホルモンが、ゲルを含む組成物で投与される、節1〜12または14のいずれか一つの方法。
16.ゲルが、セルロース、デキストランおよびアルギン酸塩からなる群から選択される多糖である、節15の方法。
17.多糖がセルロースであり、セルロースがメチルセルロースである、節16の方法。
18.ゲルが、約0.5重量%〜約4.0重量%のメチルセルロースを含む、節17の方法。
19.ゲルが、1.2%のメチルセルロースである、節18の方法。
20.ゲルが、約200cP〜約5,000cPの粘度を有する、節15の方法。
21.ゴナドトロピン放出ホルモンが、膣内に投与される、節1〜12または14〜20のいずれか一つの方法。
22.ゴナドトロピン放出ホルモンが、膣前部(anterior vagina)に投与される、節21の方法。
23.未経産ブタの生殖能力をもたらす、節1〜22のいずれか一つの方法。
24.式中、XがHCC(O)NH、Rが水素、およびR
Figure 2016508030
である、節2〜23のいずれか一つの方法。
25.ゴナドトロピン放出ホルモンがトリプトレリンである、節1〜24のいずれか一つの方法。
26.発情を同期化するためのホルモンが、アルトレノジストである、節1〜25のいずれか一つの方法。
27.ゴナドトロピン放出ホルモンが組成物中にあり、該組成物がL−メチオニンである安定剤をさらに含む、節1〜12または14〜26のいずれか一つの方法。
28.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約5〜約6のpHを有する組成物中である、節1〜12または14〜27のいずれか一つの方法。
29.ゴナドトロピン放出ホルモンが、保存剤をさらに含む組成物中にある、節1〜12または14〜28のいずれか一つの方法。
30.保存剤が、メチルパラベンおよびプロピルパラベンからなる群から選択される、節29の方法。
31.ゴナドトロピン放出ホルモンが組成物中にあり、該組成物が、メチルパラベン、プロピルパラベン、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、L−メチオニン、クエン酸、トリプトレリン、およびメチルセルロースを含む、節1〜12または14〜30のいずれか一つの方法。
32.組成物が、体積当たり約0.09重量%の量のメチルパラベン、体積当たり約0.01重量%の量のプロピルパラベン、体積当たり約0.91重量%の量の塩化ナトリウム、体積当たり約0.186重量%の量のクエン酸ナトリウム、体積当たり約0.1重量%の量のL−メチオニン、体積当たり約0.07重量%の量のクエン酸、体積当たり約0.01%の量のトリプトレリン、および約250cP〜約400cPの粘度を提供する量のメチルセルロースを含む、節31の方法。
33.ゴナドトロピン放出ホルモンが、緩衝食塩水、液体アルコール、グリコール、グルコース溶液、エステル、アミド、および滅菌水からなる群から選択される賦形剤中にある、節1〜14または21〜26のいずれか一つの方法。
34.賦形剤が、酢酸塩緩衝剤、ホウ酸塩緩衝剤、炭酸塩緩衝剤、クエン酸塩緩衝剤、リン酸塩緩衝剤、塩酸、水酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、リン酸一カリウム、重炭酸塩、アンモニア、炭酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸、酢酸、およびリン酸水素ニナトリウムからなる群から選択されるpH緩衝剤を含む、節33の方法。
35.未経産ブタを雄ブタに触れさせる工程をさらに含む、節1〜34のいずれか一つの方法。
36.発情を同期化するためのホルモンが、給与によって投与される、節1〜35のいずれか一つの方法。
37.ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から約118〜約124時間後に投与される、節1〜36のいずれか一つの方法。
38.ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から約124〜約132時間後に投与される、節1〜36のいずれか一つの方法。
39.未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモン投与の約24〜約28時間後に授精される、節1〜38のいずれか一つの方法。
40.未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法であって、
発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程;
排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に投与される、工程;
発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情を観察し、次いで、未経産ブタが発情している場合、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に未経産ブタを授精する工程であって、該未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与と組み合わせて授精される、工程;および
未経産ブタが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情しているかまたは発情していない場合、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に未経産ブタを授精する工程であって、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に発情が観察されていない、工程
を含む、方法。
41.ゴナドトロピン放出ホルモンが、式:
Figure 2016508030
[式中;
およびRは、各場合において独立して、水素であるか、または独立して、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、その各々は所望により置換されていてもよく、またはRおよびRならびに結合した炭素が、炭素環または複素環を形成し;
は、水素またはアルキルであり;および
Xは水素であるか、またはXは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、所望により置換されていてもよいアルキレン−カルボキサミド、およびHNC(O)NRからなる群から選択され、ここで、RおよびRは、各場合において独立して、水素、アルキル、ヘテロアルキルおよびハロアルキルからなる群から選択される]
またはそれらの溶媒和物、水和物、もしくは医薬的に許容される塩を有する、節40の方法。
42.ゴナドトロピン放出ホルモンが、節41の式で示される化合物からなる群から選択され、ここで、
a)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
b)Rは水素、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
c)Rは1H−1−ベンジル−イミダゾール−4−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
d)Rは2−メチルプロピル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
e)Rは2−ナフチルメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
f)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
g)Rはベンジル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
h)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
i)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
j)Rはメチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
k)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rはメチルであり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
l)Rはメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
m)Rは4−アミノブチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
n)Rはメチル、Rはメチル、XはHN(CO)NHであり;およびRは水素であり;および
o)Rはエチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRである、節41の方法。
43.授精が、人工授精である、節40〜42のいずれか一つの方法。
44.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約1μg〜約500μgである、節40〜43のいずれか一つの方法。
45.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約100μg〜約300μgである、節40〜44のいずれか一つの方法。
46.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約200μgである、節40〜45のいずれか一つの方法。
47.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約50μg/mL〜約200μg/mLの濃度である、節40〜46のいずれか一つの方法。
48.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約50μg/mL〜約150μg/mLの濃度である、節40〜47のいずれか一つの方法。
49.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約100μg/mLの濃度である、節40〜48のいずれか一つの方法。
50.ゴナドトロピン放出ホルモンの用量が、デポジション・カテーテルの使用、手動投与、および注射からなる群から選択される方法を用いて投与される、節40〜49のいずれか一つの方法。
51.ゴナドトロピン放出ホルモンが、デポジション・カテーテルを用いて投与される、節50の方法。
52.ゴナドトロピン放出ホルモンが、注射によって投与される、節50の方法。
53.ゴナドトロピン放出ホルモンが、酢酸塩形態である、節40〜52のいずれか一つの方法。
54.ゴナドトロピン放出ホルモンが、ゲルを含む組成物で投与される、節40〜51または53のいずれか一つの方法。
55.ゲルが、セルロース、デキストラン、およびアルギン酸塩からなる群から選択される多糖である、節54の方法。
56.多糖がセルロースであり、セルロースがメチルセルロースである、節55の方法。
57.ゲルが、約0.5重量%〜約4.0重量%のメチルセルロースを含む、節56の方法。
58.ゲルが、1.2%のメチルセルロースである、節57の方法。
59.ゲルが、約200cP〜約5,000cPの粘度を有する、節54の方法
60.ゴナドトロピン放出ホルモンが膣内に投与される、節40〜51または53〜59のいずれか一つの方法。
61.ゴナドトロピン放出ホルモンが前膣部に投与される、節60の方法。
62.未経産ブタの生殖能力をもたらす、節40〜61のいずれか一つの方法。
63.式中、XがHCC(O)NH、Rが水素、およびR
Figure 2016508030
である、節41〜62のいずれか一つの方法。
64.ゴナドトロピン放出ホルモンが、トリプトレリンである、節40〜63のいずれか一つの方法。
65.発情を同期化するためのホルモンが、アルトレノジストである、節40〜64のいずれか一つの方法。
66.ゴナドトロピン放出ホルモンが組成物中にあり、該組成物がL−メチオニンである安定剤をさらに含む、節40〜51または53〜65のいずれか一つの方法。
67.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約5〜約6のpHを有する組成物中である、節40〜51または53〜66のいずれか一つの方法。
68.ゴナドトロピン放出ホルモンが、保存剤をさらに含む組成物中にある、節40〜51または53〜67のいずれか一つの方法。
69.保存剤が、メチルパラベンおよびプロピルパラベンからなる群から選択される、節68の方法。
70.ゴナドトロピン放出ホルモンが、組成物中に存在し、該組成物が、メチルパラベン、プロピルパラベン、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、L−メチオニン、クエン酸、トリプトレリン、およびメチルセルロースを含む、節40〜51または53〜69のいずれか一つの方法。
71.組成物が、体積当たり約0.09重量%の量のメチルパラベン、体積当たり約0.01重量%の量のプロピルパラベン、体積当たり約0.91重量%の量の塩化ナトリウム、体積当たり約0.186重量%の量のクエン酸ナトリウム、体積当たり約0.1重量%の量のL−メチオニン、体積当たり約0.07重量%の量のクエン酸、体積当たり約0.01%の量のトリプトレリン、および約250cP〜約400cPの粘度を提供する量のメチルセルロースを含む、節70の方法。
72.ゴナドトロピン放出ホルモンが、緩衝食塩水、液体アルコール、グリコール、グルコース溶液、エステル、アミド、および滅菌水からなる群から選択される賦形剤中にある、節40〜53または60〜65のいずれか一つの方法。
73.賦形剤が、酢酸塩緩衝剤、ホウ酸塩緩衝剤、炭酸塩緩衝剤、クエン酸塩緩衝剤、リン酸塩緩衝剤、塩酸、水酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、リン酸一カリウム、重炭酸塩、アンモニア、炭酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸、酢酸、およびリン酸水素ニナトリウムからなる群から選択されるpH緩衝剤を含む、節72の方法。
74.未経産ブタを雄ブタに触れさせる工程をさらに含む、節40〜73のいずれか一つの方法。
75.発情を同期化するためのホルモンが、給与によって投与される、節40〜74のいずれか一つの方法。
76.ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から約118〜約124時間後に投与される、節40〜75のいずれか一つの方法。
77.ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から約124〜約132時間後に投与される、節40〜75のいずれか一つの方法。
78.未経産ブタが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情している場合に、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与時間の約2時間以内に1回目として授精される、節40〜77のいずれか一つの方法。
79.未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモン投与の約24〜約28時間後、6日目に授精される、節40〜78のいずれか一つの方法。
80.未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法であって、
発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程;
排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に投与される、工程;
ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約2〜約7時間後に1回目として未経産ブタを授精する工程;および
発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に2回目として未経産ブタを授精する工程であって、1回目および2回目の授精が、発情を観察することなく、行われる、工程
を含む、方法。
81.ゴナドトロピン放出ホルモンが、式:
Figure 2016508030
[式中;
およびRは、各場合において独立して、水素であるか、または独立して、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、その各々は所望により置換されていてもよく、またはRおよびRならびに結合した炭素が、炭素環または複素環を形成し;
は、水素またはアルキルであり;および
Xは水素であるか、またはXは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、所望により置換されていてもよいアルキレン−カルボキサミド、およびHNC(O)NRからなる群から選択され、ここで、RおよびRは、各場合において独立して、水素、アルキル、ヘテロアルキルおよびハロアルキルからなる群から選択される]
またはそれらの溶媒和物、水和物、もしくは医薬的に許容される塩を有する、節80の方法。
82.ゴナドトロピン放出ホルモンが、節81の式で示される化合物からなる群から選択され、ここで、
a)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
b)Rは水素、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
c)Rは1H−1−ベンジル−イミダゾール−4−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
d)Rは2−メチルプロピル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
e)Rは2−ナフチルメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
f)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
g)Rはベンジル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
h)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
i)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
j)Rはメチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
k)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rはメチルであり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
l)Rはメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
m)Rは4−アミノブチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRであり;
n)Rはメチル、Rはメチル、XはHN(CO)NHであり;およびRは水素であり;および
o)Rはエチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の構造はRである、節81の方法。
83.授精が、人工授精である、節80〜82のいずれか一つの方法。
84.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約1μg〜約500μgである、節80〜83のいずれか一つの方法。
85.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約100μg〜約300μgである、節80〜84のいずれか一つの方法。
86.ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約200μgである、節80〜85のいずれか一つの方法。
87.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約50μg/mL〜約200μg/mLの濃度である、節80〜86のいずれか一つの方法。
88.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約50μg/mL〜約150μg/mLの濃度である、節80〜87のいずれか一つの方法。
89.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約100μg/mLの濃度である、節80〜88のいずれか一つの方法。
90.ゴナドトロピン放出ホルモンの用量が、デポジション・カテーテルの使用、手動投与、および注射からなる群から選択される方法を用いて投与される、節80〜89のいずれか一つの方法。
91.ゴナドトロピン放出ホルモンが、デポジション・カテーテルを用いて投与される、節90の方法。
92.ゴナドトロピン放出ホルモンが、注射によって投与される、節90の方法。
93.ゴナドトロピン放出ホルモンが酢酸塩形態である、節80〜92のいずれか一つの方法。
94.ゴナドトロピン放出ホルモンが、ゲルを含む組成物中に投与される、節80〜91または93のいずれか一つの方法。
95.ゲルが、セルロース、デキストラン、およびアルギン酸塩からなる群から選択される多糖である、節94の方法。
96.多糖がセルロースであり、セルロースがメチルセルロースである、節95の方法。
97.ゲルが、約0.5重量%〜約4.0重量%のメチルセルロースを含む、節96の方法。
98.ゲルが、1.2%のメチルセルロースである、節97の方法。
99.ゲルが、約200cP〜約5,000cPの粘度を有する、節94の方法
100.ゴナドトロピン放出ホルモンが膣内に投与される、節90〜91または93〜99のいずれか一つの方法。
101.ゴナドトロピン放出ホルモンが前膣部に投与される、節100の方法。
102.未経産ブタの生殖能力をもたらす、節80〜101のいずれか一つの方法。
103.式中、XがHCC(O)NH、Rが水素、およびR
Figure 2016508030
である、節81〜102のいずれか一つの方法。
104.ゴナドトロピン放出ホルモンが、トリプトレリンである、節80〜103のいずれか一つの方法。
105.発情を同期化するためのホルモンが、アルトレノジストである、節80〜104のいずれか一つの方法。
106.ゴナドトロピン放出ホルモンが組成物中にあり、該組成物がL−メチオニンである安定剤をさらに含む、節80〜91または93〜105のいずれか一つの方法。
107.ゴナドトロピン放出ホルモンが、約5〜約6のpHを有する組成物中である、節80〜91または93〜106のいずれか一つの方法。
108.ゴナドトロピン放出ホルモンが、保存剤をさらに含む組成物中にある、節80〜91または93〜107のいずれか一つの方法。
109.保存剤が、メチルパラベンおよびプロピルパラベンからなる群から選択される、節108の方法。
110.ゴナドトロピン放出ホルモンが、組成物中に存在し、該組成物が、メチルパラベン、プロピルパラベン、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、L−メチオニン、クエン酸、トリプトレリン、およびメチルセルロースを含む、節80〜91または93〜109のいずれか一つの方法。
111.組成物が、体積当たり約0.09重量%の量のメチルパラベン、体積当たり約0.01重量%の量のプロピルパラベン、体積当たり約0.91重量%の量の塩化ナトリウム、体積当たり約0.186重量%の量のクエン酸ナトリウム、体積当たり約0.1重量%の量のL−メチオニン、体積当たり約0.07重量%の量のクエン酸、体積当たり約0.01%の量のトリプトレリン、および約250cP〜約400cPの粘度を提供する量のメチルセルロースを含む、節70の方法。
112.ゴナドトロピン放出ホルモンが、緩衝食塩水、液体アルコール、グリコール、グルコース溶液、エステル、アミド、および滅菌水からなる群から選択される賦形剤中にある、節80〜93または100〜105のいずれか一つの方法。
113.賦形剤が、酢酸塩緩衝剤、ホウ酸塩緩衝剤、炭酸塩緩衝剤、クエン酸塩緩衝剤、リン酸塩緩衝剤、塩酸、水酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、リン酸一カリウム、重炭酸塩、アンモニア、炭酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸、酢酸、およびリン酸水素ニナトリウムからなる群から選択されるpH緩衝剤を含む、節112の方法。
114.未経産ブタを雄ブタに触れさせる工程をさらに含む、節80〜113のいずれか一つの方法。
115.発情を同期化するためのホルモンが、給与によって投与される、節80〜114のいずれか一つの方法。
116.ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から約118〜約124時間後に投与される、節80〜115のいずれか一つの方法。
117.ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から約124〜約132時間後に投与される、節80〜115のいずれか一つの方法。
118.未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約2〜約4時間後に1回目として授精される、節80〜117のいずれか一つの方法。
119.未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモン投与の約24〜約28時間後に2回目として授精される、節80〜118のいずれか一つの方法。
120.未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約2〜約3時間後に1回目として授精される、節80〜119のいずれか一つの方法。
121.未経産ブタの産子数が、毎日の発情検知に基づいて授精した対照未経産ブタの産子数と同様である、節1〜120のいずれか一つの方法。
122.未経産ブタに対する生きて生まれた子ブタの総数が、毎日の発情検知に基づいて授精した対照未経産ブタに対する生きて生まれた子ブタの総数と同様である、節1〜121のいずれか一つの方法。
本明細書に用いられる、「毎日の発情検知に基づき授精した対照未経産ブタ」は、授精の最適時期を予測するために2〜8日間またはそれ以上発情を観察する、農場で用いられる標準手順(すなわち、発情を観察するための毎日のレジメン)に基づいて授精した未経産ブタを意味する。下記の全ての具体例、修飾、および別の形態は、実施態様の詳細な説明の前記段落[00139]〜[00264]に記載の実施態様および発明の概要に記載の実施態様に適用されうる。
本明細書に記載の未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法には、1回量のゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程が含まれる。一つの実施態様にしたがって、ホルモンは、思春期未経産ブタを含み、性的に成熟している(すなわち、少なくとも1回の発情周期があった)または性的に未成熟である(すなわち、発情周期が全くなかった)未経産ブタを含む、任意のブタ種、例えば、雌ブタまたは未経産ブタ(すなわち、初めての交配前の雌ブタ)に投与される。本明細書に記載の方法は、未経産ブタの生殖能力をもたらしうる。本明細書に記載の方法は、典型的には、限定されるものではないが、産子数および生きて生まれた子ブタの総数を含む、未経産ブタの繁殖成績の最適化において、発情を観察する毎日のレジメンと同程度に有効である。
一つの実施態様において、未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法が提供される。該方法は、1)発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程、2)排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に投与される、工程、および3)発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に、発情を観察することなく、1回のみ未経産ブタを授精する工程を含む。
実例として、段落[00267]の実施態様において、未経産ブタは、典型的には、発情を同期化するためのホルモン(例えば、アルトレノゲスト)の未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に、排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量のゴナドトロピン放出ホルモンが投与される。本実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、例えば、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から4日目に投与されうる。別の具体例として、ゴナドトロピン放出ホルモンは、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に、例えば、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約120時間後または約128時間後に投与されうる。本明細書に用いられる、語句「発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から4日目」、「発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目」、および「発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目」は、それぞれ、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後が0日目である、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から4日目、5日目、または6日目を意味する。
段落[00267]の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与から約105〜約120時間後、約105〜約136時間後、約116〜約126時間後、約117〜約125時間後、約117〜約124時間後、約118〜約122時間後、約119〜約121時間後、または約120時間後に投与されうる。別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約117、約118、約119、約120、約121、約122、約123、または約124時間後に投与されうる。
段落[00267]の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約124〜約134時間後、約125〜約133時間後、約125〜約132時間後、約126〜約130時間後、約127〜約129時間後、または約128時間後に投与されうる。別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約125、約126、約127、約128、約129、約130、約131、または約132時間後に投与されうる。
段落[00267]の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンでの処置を受けている未経産ブタは、典型的には、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の20時間(または20時間±2時間)後、22時間(または22時間±2時間)後、23時間(または23時間±2時間)後、24時間(または24時間±2時間)後、25時間(または25時間±2時間)後、26時間(または26時間±2時間)後、27時間(または27時間±2時間)後、28時間(または28時間±2時間)後、29時間(または29時間±2時間)後、または30時間(または30時間±2時間)後に1回授精される。
段落[00267]の実施態様において、未経産ブタはまた、例えば、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約24〜約28時間後に1回授精されうる。種々のさらなる具体例として、未経産ブタは、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約22〜約30時間後、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約10〜40時間、約23〜約29時間、約24〜約27時間、または約23〜約30時間後に授精される。本実施態様において、未経産ブタは、発情を観察することなく授精される。本明細書に用いられる、語句「発情を観察することなく」は、動物が発情しているか否かを検知するための当該分野にて周知の試験を行わないことを意味する。
未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法が提供される。該方法は、1)発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程、2)排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に投与される、工程、3)発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情を観察する工程、4)次いで、未経産ブタが発情している場合、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に未経産ブタを授精する工程であって、該未経産ブタがゴナドトロピン放出ホルモンの投与と組み合わせて授精される、工程、および5)未経産ブタが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情しているかまたは発情していない場合に、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に未経産ブタを授精する工程であって、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に発情が観察されていない、工程を含む。
実例として、段落[00273]の実施態様において、未経産ブタは、典型的には、発情を同期化するためのホルモン(例えば、アルトレノゲスト)の未経産ブタへの最後の連日投与後に、排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量のゴナドトロピン放出ホルモンが投与される。実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、例えば、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から4日目に投与されうる。別の具体例として、ゴナドトロピン放出ホルモンは、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に、例えば、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約120時間後または約128時間後に投与されうる。本実施態様について、語句「発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から4日目」、「発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目」、および「発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目」は、それぞれ、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後が0日目である、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から4日目、5日目、または6日目を意味する。
段落[00273]の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、本実施態様では、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から、約105〜約120時間後、約105〜約136時間後、約116〜約126時間後、約117〜約125時間後、約117〜約124時間後、約118〜約122時間後,約119〜約121時間後、または約120時間後に投与されうる。別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約117、約118、約119、約120、約121、約122、約123、または約124時間後に投与されうる。
段落[00273]の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約124〜約134時間後、約125〜約133時間後、約125〜約132時間後、約126〜約130時間後、約127〜約129時間後、または約128時間後に投与されうる。別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約125、約126、約127、約128、約129、約130、約131、または約132時間後に投与されうる。
段落[00273]の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンでの処置を受けている未経産ブタは、1回または2回授精される。未経産ブタは、発情を同期化するためのホルモン(例えば、アルトレノゲスト)の連日投与の最後から5日目に発情している場合、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与と組み合わせて授精されうる。本明細書に用いられる、「ゴナドトロピン放出ホルモンの投与と組み合わせて」は、未経産ブタが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に授精され、ゴナドトロピン放出ホルモンが、同日(すなわち、5日目)に未経産ブタに投与されることを意味する。授精および未経産ブタへのゴナドトロピン放出ホルモンの投与は、任意の順番で行われうる。例えば、未経産ブタは、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目の朝に授精され、その後、ゴナドトロピン放出ホルモンは、5日目の間であればいつでも未経産ブタに投与されうる。本実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、未経産ブタを授精した後の少なくとも2時間で未経産ブタに投与することが好ましい。別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、最初に、例えば、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目の朝に未経産ブタに投与されうる。次いで、未経産ブタは、ゴナドトロピン放出ホルモンが未経産ブタに投与された後の5日目の間であればその後いつでも授精されうる。本実施態様において、未経産ブタは、ゴナドトロピン放出ホルモンを投与した後少なくとも2時間で授精されることが好ましい。種々の他の実施態様において、未経産ブタは、ゴナドトロピン放出ホルモンを投与した時から約2時間以内に授精される。例えば、未経産ブタの授精および未経産ブタへのゴナドトロピン放出ホルモンの投与の順番に関わらずゴナドトロピン放出ホルモンの投与時から約10分以内、約20分以内、約30分以内、約45分以内、約60分以内、約75分以内、または約120分以内に授精は行われうる。
したがって、段落[00273]の実施態様において、5日目の授精は、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約108〜約120時間後、約108〜約132時間後、約116〜約126時間後、約117〜約125時間後、約117〜約124時間後、約118〜約122時間後、約119〜約121時間後、または約120時間後に行われうる。他の具体例として、5日目の授精は、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約124〜約134時間後、約125〜約133時間後、約125〜約132時間後、約126〜約130時間後、約127〜約129時間後、約128時間後に行われうる。
段落[00273]の実施態様において、未経産ブタは、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与後22時間(または22時間±2時間)、23時間(または23時間±2時間)、24時間(または24時間±2時間)、25時間(または25時間±2時間)、26時間(または26時間±2時間)、27時間(または27時間±2時間)、28時間(または28時間±2時間)、29時間(または29時間±2時間)、または30時間(または30時間±2時間)の6日目に授精される。
段落[00273]の実施態様において、未経産ブタは、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に、例えば、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約24〜約28時間後に授精されうる。種々のさらなる具体例として、未経産ブタは、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約22〜約30時間後、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約10〜約40時間後、約23〜約29時間後、約24〜約27時間後、または約23〜約30時間後の発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に授精される。本実施態様において、未経産ブタは、発情している場合(すなわち、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に発情が観察された場合)に、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に授精される。未経産ブタは、発情を観察することなく発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に授精される。
未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法が提供される。該方法は、1)発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程、2)排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に投与される、工程、3)ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約2〜約7時間後に1回目として未経産ブタを授精する工程、および4)発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に2回目として未経産ブタを授精する工程であって、1回目および2回目の授精が、発情を観察することなく、行われる、工程を含む。
実例として、段落[00281]の実施態様において、未経産ブタは、典型的には、発情を同期化するためのホルモン(例えば、アルトレノゲスト)の未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に、排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量のゴナドトロピン放出ホルモンが投与される。本実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、例えば、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から4日目に、投与されうる。別の具体例として、ゴナドトロピン放出ホルモンは、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から5日目に、例えば、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約120〜約128時間後に投与されうる。本実施態様について、語句「発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から4日目」、「発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目」、および「発情基を同期化するホルモンの連日投与の最後から6日目」は、それぞれ、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後が0日目である、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から4日目、5日目、または6日目を意味する。
段落[00281]の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、本実施態様では、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与から、約105〜約120時間後、約105〜約136時間後、約116〜約126時間後、約117〜約125時間後、約117〜約124時間後、約118〜約122時間後,約119〜約121時間後、または約120時間後に投与されうる。別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約117、約118、約119、約120、約121、約122、約123、または約124時間後に投与されうる。
段落[00281]の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約124〜約134時間後、約125〜約133時間後、約125〜約132時間後、約126〜約130時間後、約127〜約129時間後、または約128時間後に投与されうる。別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、発情を同期化するためのホルモンの未経産ブタへの連日投与の最後から約125、約126、約127、約128、約129、約130、約131、または約132時間後に投与されうる。
段落[00281]の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンでの治療を受けている未経産ブタは、典型的には、2回授精される。未経産ブタは、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約2時間〜約8時間後またはゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約2時間〜約14時間後に1回目として授精される。他の実施態様において、1回目の授精は、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約2時間〜約7時間後、約2時間〜約6時間後、約2時間〜約5時間後、または約2時間〜約4時間後でありうる。
段落[00281]の実施態様において、未経産ブタは、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の22時間(または22時間±2時間)、23時間(または23時間±2時間)、24時間(または24時間±2時間)、25時間(または25時間±2時間)、26時間(または26時間±2時間)、27時間(または27時間±2時間)、28時間(または28時間±2時間)、29時間(または29時間±2時間)、または30時間(または30時間±2時間)後に2回目として授精される。
段落[00281]の実施態様において、未経産ブタはまた、2回目として、例えば、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約24〜約28時間後に授精されうる。種々のさらなる具体例として、未経産ブタは、2回目としてゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約22〜約30時間後、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約10〜約40時間後、約23〜約29時間後、約24〜約27時間後、または約23〜約30時間後に授精される。本実施態様において、未経産ブタは、発情を観察することなく1回目および2回目として授精される。本明細書に用いられる、語句「発情を観察することなく」は、動物が発情しているか否かを検知するための当該分野にて周知の試験を行わないことを意味する。
下記の実施態様のいずれかは、上記の実施態様のいずれかに適用できる。ゴナドトロピン放出ホルモン実施態様のいずれかおよび任意の投与方法(例えば、本明細書に記載のゲル組成物における注射または膣内投与)を含む、下記の実施態様のいずれかはまた、実施態様が未経産ブタに特異的に限定される場合を除き、雌ブタにおける授精の時期を同期化するための方法に適用できる。該方法は、1)排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを雌ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、離乳後4日目に投与される、工程、および3)ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約18〜約24時間後、例えば、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約20±2時間または約20±1時間後に1回のみ、発情を観察することなく、雌ブタを授精させる工程を含む。
動物の繁殖は、人工授精(AI)を含む、任意の手法によるものでありうるか、または自然繁殖でありうる。本明細書に記載の任意の実施態様において、第2の繁殖またはその後の繁殖(例えば、人工授精)が行われうる。さらに別の実施態様において、ブタが1回のみ人工授精される。別の具体例として、発情検知(すなわち、発情の観察)はない。別の具体例として、本明細書に記載の方法は、人工授精の時期を確定するために観察過程中に未経産ブタまたは雌ブタを雄ブタに触れさせる工程をさらに含みうる。
本明細書に記載の任意の実施態様において、ブタにおける授精の時期を同期化するための組成物は、a)ゴナドトロピン放出ホルモン;およびb)約pH4〜約pH9の範囲のpHを得るための医薬的に許容されるpH緩衝剤を含む。記載される組成物のpHは、約4〜約9の範囲に及びうる。他の実施態様において、pHは、約4〜約8、約4〜約7、約4.5〜約6.5、約4.5〜約6.5、約4.5〜約6、または約5〜約6の範囲に及びうる。
さらに、ゴナドトロピン放出ホルモン組成物は、剤形に応じて、添加剤、例えば、種々の賦形剤、崩壊剤、結合剤、塩類、滑沢剤、局所麻酔薬(例えば、リドカイン)、希釈剤、保存剤、キレート剤、緩衝剤、等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定剤、溶液アジュバント、もしくはそれらの組み合わせと適当に混合するか、その添加剤で適当に希釈するか、またはその添加剤に適当に溶解することによって常法にしたがって製造されうる。
実例として、ゴナドトロピン放出ホルモンを含む組成物は、ゲル形態でありうる、そして、該組成物は、例えば、約10cP(センチポアズ)〜約300,000cPの粘度を有しうる。種々の具体例として、組成物の粘度は、約100cP〜約100,000cP、約250cP〜約400cP、約300cP〜約400cP、約500cP〜約100,000cP、約700cP〜約100,000cP、約200cP〜約20,000cP、約200cP〜約10,000cP、約200cP〜約5,000cP、約200〜約1,000cP、約200cP〜約600cP、約100cP〜約600cP、約100cP〜約500cP、約200cP〜約500cP、約200cP〜約450cP、または約100,000cP〜約250,000cPでありうる。本明細書に記載の種々の実施態様にしたがって、組成物の粘度は、約200cP、約250cP、約300cP、約400cP、約500cP、約1,000cP、約15,000cP、約20,000cP、約30,000cP、約40,000cP、約50,000cP、約75,000cP、約100,000cP、約200,000cP、または約300,000cPでありうる。溶液の粘度は、当該分野において周知の技術に基づいて、粘度計、例えば血流計を用いて測定されうる。用語ゲルには、固化されていない粘性溶液が含まれる。
典型的には、本明細書に記載のゲルは、約0.001〜約3.0%重量/重量(w/w)のゴナドトロピン放出ホルモンまたはその塩、より典型的には、約0.5〜5.0%(w/w)または約0.1〜5.0%(w/w)のゴナドトロピン放出ホルモンまたはその塩、保存剤、ゲル(すなわち、粘度調整剤、例えば、メチルセルロース)、pHを約5〜約6の間に維持するための緩衝剤、および浸透圧を約200〜約400mOsm/kGに維持するための等張化剤を含む。
本明細書に記載の任意の実施態様によれば、組成物は、組成物が、未経産ブタまたは雌ブタに有効量のゴナドトロピン放出ホルモンを輸送するのに十分な時間標的組織(例えば、膣組織)に固着しうる十分な粘性がある。典型的な粘度は、因子、例えば、ゴナドトロピン放出ホルモンの浸透率および適用されるゴナドトロピン放出ホルモンの量などに依存する。適当な粘度調整剤には、限定されるものではないが、イオン性および非イオン性水溶性ポリマー;架橋アクリル酸ポリマー;親水性ポリマー、例えば、酸化ポリエチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー、およびポリビニルアルコール;セルロースポリマーおよびセルロースポリマー誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、およびエーテル化セルロース;ガム、例えば、トラガントおよびキサンタンガム;アルギン酸ナトリウム;ゼラチン、ヒアルロン酸およびそれらの塩、キトサン、ジェランまたは任意のそれらの組み合わせが含まれる。
粘度調整剤は、ゲル、ペースト、クリーム、軟膏などの形態でありうる。一つの実施態様において、組成物は、ゴナドトロピン放出ホルモンおよび粘度調整剤として(例えば、粘性溶液を形成するための)ゲルを含み、該ゴナドトロピン放出ホルモンは、ゲルを含む組成物に投与される。一つの実施態様において、ゲルは、ヒドロゲル、リポゲル、または粘性ゾルである。別の実施態様において、ゲルは、ヒドロゲルである。ゲルは、当該分野において周知の任意の方法、例えば、米国特許第6,908,623号および第7,456,207号(本明細書によって引用される)に記載の方法を用いて調製されうる。
本明細書に記載の任意の実施態様において、ゲル(すなわち、粘度調整剤)は、多糖を含む。本明細書に記載の方法および組成物によれば、多糖には、例えば、アルギン酸塩およびグルコース、例えば、グリコーゲン、スターチ(例えば、アミロースおよびアミロペクチン)、セルロース、およびデキストランが含まれうる。多糖は、例えば、メチル、エチル、プロピルのセルロースエステル、エーテル、ヒドロキシ−エーテル、ヒドロキシ−アルキル、またはヒドロキシ−エステルでありうる。所望の粘度を達成するために、十分量の1種またはそれ以上の多糖が用いられうる。典型的には、約0.25〜約10重量%の多糖(組成物の全重量に基づく)が望ましい。別の実施態様において、多糖の重量%は、約0.25重量%〜約3.0重量%、約1.0重量%〜約7重量%、約1.0重量%〜約4.0重量%、または約1.0重量%〜約2.0重量%である。他の実施態様において、多糖の重量%は、約0.1%、約0.5%、約0.75%、約0.8%、約0.9%、約1.0%、約1.1%、約1.2%、約1.4%、約1.8%、約2.0%、約5%、約8%、または約10%(全て、重量/重量)である。組成物の粘度を増大するために、多糖は、1種またはそれ以上の、当該分野において既知の非多糖増粘剤と共に用いられうる。1種またはそれ以上の多糖と共に用いられうる非多糖増粘剤の例として、キサンタンガム、アルギン酸およびその塩、ケイ酸アルミニウム・マグネシウム、デキストリン、ショ糖およびその誘導体、ならびにそれらの混合物が挙げられる。非多糖増粘剤の量は、存在する場合、所望の粘度に応じて、約0.1重量%〜約10重量%でありうる。
本明細書に記載の任意の実施態様において、ゲルは、セルロースを含みうる。本明細書に記載のセルロースの具体例には、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびヒドロキシエチルメチルセルロースが含まれる。セルロースは、セルロース誘導体、好ましくは非イオン性セルロースエステル、エーテル、ヒドロキシ−エーテル、もしくはヒドロキシ−エステル、または非イオン性デンプン誘導体でありうる。典型的には、約0.25重量%〜約10重量%のセルロース(組成物の全重量に基づく)が望ましい。別の実施態様において、セルロースの重量%は、約0.25重量%〜約3.0重量%、約0.5重量%〜約3.0重量%、約0.5重量%〜約4.0重量%、約1.0重量%〜約7重量%、約1.0重量%〜約4.0重量%、または約1.0重量%〜約2.0重量%である。他の実施態様において、セルロースの重量%は、約0.1%、約0.5%、約0.75%、約0.8%、約0.9%、約1.0%、約1.1%、約1.2%、約1.4%、約1.8%、約2.0%、約5%、約8%、または約10%(全て、重量/重量)である。均一ゲルが好ましい場合、分散剤、例えば、アルコール、ソルビトール、またはグリセリンを加えうるか、あるいはゲル化剤を、トリチュレーション、機械的混合、もしくは撹拌、またはそれらの組み合わせによって分散されうる。
本明細書に記載の方法のための組成物に用いられる許容される安定剤には、L−アミノ酸、例えば、L−メチオニンが含まれる。他の実施態様において、用いられうる安定剤には、限定されるものではないが、多糖、例えば、アカシア、寒天、アルギン酸、グアーガムおよびトラガント、ゼラチンならびに合成および半合成ポリマー、例えば、カルボマー樹脂、セルロースエーテル、およびカルボキシメチルキチンが含まれる。安定剤は、一般に、約0.05〜約10%、約0.05〜約5%、約0.05〜約2.0%、約0.05〜約1.0%、約0.05〜約0.5%、約0.05〜約0.2%、約0.1〜約5%、約0.1〜約10%、約0.1〜約20%、約1〜約5%、約1〜約10%、約1〜約20%(全て、重量/容量)の量である。一つの実施態様において、本明細書に記載の安定剤の存在下において、組成物の保存期間は、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月、または少なくとも24ヶ月でありうる。別の実施態様において、組成物は、約2℃〜約8℃の範囲の温度で保存されうる。不活性担体、例えば、乳糖、スターチ、デキストリン、二リン酸カルシウム、および硫酸カルシウムもまた含まれうる。安定剤を含む一つの実施態様において、組成物は、化学的に安定であり、少なくとも3ヶ月間、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%の純度、少なくとも99.5%の純度、または少なくとも99.7%の純度のままである。
等張化剤は、非イオン性またはイオン性でありうる。実例として、本明細書に記載の方法のための組成物に用いられる許容される等張化剤には、例えば、イオン性薬剤、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、または平衡塩類溶液が含まれる。一つの実施態様によれば、等張化剤は、約200〜400mOsm/kG、約220〜380mOsm/kG、または約250〜340mOsm/kGの浸透圧を達成する量で存在する。非イオン性等張化剤には、ジオール、例えば、グリセロール、マンニトール、エリトリトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール;および糖、例えば、ショ糖およびデキストロースが含まれる。等張化剤は、一般に、約0.05〜約10%、約0.05〜約5%、約0.05〜約2.0%、約0.05〜約1.0%、約0.05〜約0.5%、約0.05〜約0.2%、約0.1〜約5%、約0.1〜約10%、約0.1〜約20%、0.5〜約2.0%、約0.6〜約2.0%、約0.5〜約1.8%、約0.6〜約1.8%、約1.0〜約5.0%、約1.0〜約10%、または約1.0〜約20%(全て、重量/容量)の量である。
本明細書に記載の任意の実施態様において、本明細書に記載の方法のための組成物に用いられるpH緩衝剤は、pH緩衝剤または組成物であると当業者に周知の物質であり、例えば、酢酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、およびリン酸塩緩衝剤、ならびに種々の生理的緩衝剤、例えば、TAPS、Bicine、Tris、Tricine、HEPES、TES、MOPS、PIPES、カコジレート(Cacodylate)、およびMESが含まれる。他のpH緩衝剤には、塩酸、水酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、リン酸一カリウム、重炭酸塩、アンモニア、炭酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸、酢酸、リン酸水素二ナトリウム、ホウ砂、ホウ酸などが含まれる。緩衝剤は、一般に、約0.01〜約10%、約0.02〜約10%、約0.02〜約5%、約0.02〜約2.0%、約0.02〜約1.0%、約0.02〜約0.5%、約0.05〜約10.0%、約0.05〜約1.0%、約0.05〜約0.5%、約0.05〜約0.2%、約0.1〜約5%、約0.1〜約10%、約0.1〜約20%、約1〜約5%、約1〜約10%、約1〜約20%(全て、重量/容量)の量である。
本明細書に記載の製剤に用いられるpH緩衝剤は、所望のpH範囲を得るのに必要な任意の濃度で用いられうる。例えば、緩衝剤は、約0.001M〜約1M、約0.001M〜約2M、約0.001M〜約5M、約0.05M〜約0.1M、約0.05M〜約0.2M、約0.05M〜約1M、0.05M〜約2M、約0.05〜約5M、約0.1M〜約1M、約0.1M〜約2M、約0.1M〜約5Mの濃度で用いられうる。所望のpH範囲を得るのに必要な緩衝剤の任意の量は、本明細書に記載の製剤に用いられうる。典型的には、医薬的に許容されるpH緩衝剤は、約pH4〜約pH9の範囲のpHを得るために用いられうる。本明細書に記載の組成物のpHは、約3〜約10、または約4〜約9の範囲に及びうる。本明細書に記載の任意の実施態様において、pHは、約4〜約8、約4〜約7、約4.5〜約6.5、約4.5〜約6、約5〜約6、約5〜約5.5、約4〜約6、または約4.5〜約5.5の範囲に及びうる。
任意の実施態様において、本明細書に記載の組成物は、1種またはそれ以上の医薬的に許容される保存剤を含みうる。本明細書に用いられる、用語「保存剤」には、組成物を安定させるか、微生物増殖を抑制するか、またはその両方に有用な物質または物質の組み合わせが含まれる。適当な保存剤の例として、パラベン(例えば、パラヒドロキシ安息香酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、およびブチルエステル)、没食子酸プロピル、ソルビン酸およびそのナトリウムおよびカリウム塩、プロピオン酸およびそのカルシウムおよびナトリウム塩、「ダイオキシン」(6−アセトキシ−2,4−ジメチル−m−ジオキサン)、「ブロノポール」(2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール)およびサリチルアニリド、例えば、ジブロモサリチルアニリド、トリブロモサリチルアニリド、「Cinaryl」100および200または「Dowicil」100および200(1−(3−クロロアリル−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタン(azanidadamantane) クロリドのシス異性体)、ヘキサクロロフェン、安息香酸ナトリウム、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸およびそのアルカリ金属およびアルカリ土類金属塩、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、フェノール性化合物、例えば、クロロ−およびブロモ−クレゾールおよびクロロ−およびブロモ−オキシレノール、塩化ベンズアルコニウムのような第四級アンモニウム化合物、芳香族アルコール、例えば、フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコールなど、クロロブタノール、キノリン誘導体、例えば、ヨードクロロヒドロキシキノリンなどが挙げられる。保存剤の全量は、存在する場合、約0.005重量%〜約2重量%、約0.001重量%〜1.0重量%、約0.005重量%〜約0.25重量%、または約0.05重量%〜約0.2重量%、典型的には約0.01重量%〜約0.1重量%(全て、重量/重量)である。
任意の実施態様において、本明細書に記載の方法の医薬組成物は、キレート剤、例えば、当業者に周知のもの、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、およびN,N−ビス(カルボキシメチル)グリシン(NTA)、またはそれらの塩を含有しうる。組成物は、約0.003重量%〜約1.0重量%、約0.02重量%〜約0.2重量%、約0.01重量%〜約1.0重量%、または約0.02重量%〜約0.5重量%(全て、重量/容量)のキレート剤を含有しうる。
本明細書に記載の任意の実施態様において、抗菌剤は、本明細書に記載の方法のための組成物中に含まれうる。該薬剤には、限定されるものではないが、5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)−フェノール、8−ヒドロキシキノリン、銅(II)化合物、フタル酸、クロルヘキシジン、アレキシジン、ヘキセチジン、サンギナリン、塩化ベンザルコニウム、サリチルアニリド、臭化ドミフェン、塩化セチルピリジニウム、塩化テトラデシルピリジニウム、塩化N−テトラデシル−4−エチルピリジニウム、オクテニジン、ヨウ素、スルホンアミド、ビスビグアナイド、フェノール成分、デルモピノール、オクタピノール、および他のピペリジノ誘導体、およびニシン製剤、任意の適当な抗生物質、例えば、オウグメンチン、アモキシシリン、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、メトロニダゾール、ネオマイシン、カナマイシン、およびクリンダマイシン、および適用する場合、これらの化合物のいずれかの任意の塩、ならびにこれらの化合物の任意の組み合わせが含まれる。さらに別の実施態様において、抗真菌化合物は、単独かまたは上記の抗生物質のいずれかと組み合わせて、含まれうる。本明細書に記載の組成物に用いるのに適している抗真菌剤には、限定されるものではないが、ナイスタチン、ミコナゾール、硝酸エコナゾール、クロトリマゾール、およびフルシトシンが含まれる。抗菌剤または抗真菌剤は、約0.01〜約10%、約0.01〜約5%、約0.01〜約2.0%、約0.01〜約1.0%、約0.01〜約0.5%、約0.01〜約0.2%、約0.05〜約10%、約0.05〜約5%、約0.05〜約2.0%、約0.05〜約1.0%、約0.05〜約0.5%、約0.05〜約0.2%、約0.1〜約5%、約0.1〜約10%、約0.1〜約20%、約1〜約5%、約1〜約10%、約1〜約20%(全て、重量/容量)の量で本明細書に記載の製剤に加えられうる。
本明細書に記載の方法のための組成物の任意の実施態様において、抗酸化剤も加えられうる。例えば、本明細書に用いられる抗酸化剤には、β−カロテン、ビタミンE、ビタミンC、ビタミンA、トコフェロール、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、第三ブチルヒドロキノン、没食子酸プロピル、アスコルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、尿酸、カロテノイド、フラボノイド、メラトニン、およびエトキシキンが含まれうる。抗酸化剤は、約0.01〜約10%、約0.01〜約5%、約0.01〜約2.0%、約0.01〜約1.0%、約0.01〜約0.5%、約0.01〜約0.2%、0.05〜約10%、約0.05〜約5%、約0.05〜約2.0%、約0.05〜約1.0%、約0.05〜約0.5%、約0.05〜約0.2%、約0.1〜約5%、約0.1〜約10%、約0.1〜約20%、約1〜約5%、約1〜約10%、約1〜約20%(全て、重量/容量)の量で本明細書に記載の製剤に加えられうる。
一つの実施態様において、本明細書に記載の方法に用いられるゴナドトロピン放出ホルモンは組成物中にあり、該組成物はメチルパラベン、プロピルパラベン、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、L−メチオニン、クエン酸、トリプトレリン、およびメチルセルロースを含む。別の態様において、組成物は、約0.09%(重量/容量)の量のメチルパラベン、プロピ約0.01%(重量/容量)の量のプロピルパラベン、約0.91%(重量/容量)の量の塩化ナトリウム、約0.186%(重量/容量)の量のクエン酸ナトリウム、約0.1%(重量/容量)の量のL−メチオニン、約0.07%(重量/容量)の量のクエン酸、約0.01%(重量/容量)の量のトリプトレリン、および約1.2%(重量/容量)の量の(または約250cP〜約400cPの粘度を有する)メチルセルロースを含む。
本明細書に記載の方法のためのゴナドトロピン放出ホルモン組成物は、本明細書に記載の方法に用いられる場合、未経産ブタにおける授精の時期を同期化するのに有効な量のゴナドトロピン放出ホルモンを含有する。本明細書に用いられる、「ゴナドトロピン放出ホルモン」は、ゴナドトロピン放出ホルモンアナログおよび誘導体、ならびにゴナドトロピン放出ホルモンアゴニストおよびアンタゴニストを含む、任意のゴナドトロピン放出ホルモンを示す。他の実施態様において、黄体形成ホルモンもしくはヒト絨毛性ゴナドトロピン、またはそれらの誘導体もしくはアナログ、およびそれらの組み合わせは、ゴナドトロピン放出ホルモンの代わりに、またはゴナドトロピン放出ホルモンと組み合わせて用いられうる。本明細書に用いられる、「黄体形成ホルモン」は、黄体形成ホルモンアナログおよび誘導体、ならびに黄体形成ホルモンアゴニストおよびアンタゴニストを含む、任意の黄体形成ホルモンを示す。一つの実施態様において、黄体形成ホルモンは、合成物でありうる。別の実施態様において、黄体形成ホルモンは、LH(例えば、米国特許第5,444,167号(本明細書によって引用される)を参照のこと)でありうる。本明細書に用いられる、「ヒト絨毛性ゴナドトロピン」は、ヒト絨毛性ゴナドトロピンアナログおよび誘導体、ならびにヒト絨毛性ゴナドトロピンアゴニストおよびアンタゴニストを含む、任意のヒト絨毛性ゴナドトロピンを示す。一つの実施態様において、ヒト絨毛性ゴナドトロピンは、合成物でありうる。別の実施態様において、ヒト絨毛性ゴナドトロピンは、hCG(例えば、米国特許第6,469,139号、第4,400,316号、および第4,804,626号(本明細書によって引用される)を参照のこと)でありうる。さらに別の実施態様において、eCG、hCG、およびLHは、本明細書に記載の方法において用いられない。
一つの実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、合成物でありうる。別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、酢酸塩形態でありうる。別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、GnRH(pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro−GlyNH)(例えば、本明細書によって引用される、米国特許第5,688,506号を参照のこと)またはトリプトレリン(pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Trp−Leu−Arg−Pro−Gly−NH)でありうる。
本明細書に用いられるゴナドトロピン放出ホルモンアゴニストの例として、限定されるものではないが、ロイプロリド、ナファレリン、ブセレリン、[DAla,des Gly−NH 10]GnRH、[DLys]GnRH、[DAla]GnRH、[2−Me−Ala]GnRH、[D−α−アミノブチロリル,des−GlyNH 10]GnRH、トリプトレリン、ルトレリン、ゴセレリン、デスロレリン、およびヒストレリンが挙げられる。一般的には、ゴナドトロピン放出ホルモンアゴニストは、典型的には6位および10位に特異的アミノ酸置換を有する天然のゴナドトロピン放出ホルモンデカペプチドをモデルにする。トリプトレリンは、6位に単一置換のみを有するゴナドトロピン放出ホルモンの一例である。
ゴナドトロピン放出ホルモンアンタゴニストの例として、Antide(式D−Ac−D−2−Nal−DpClPhe−D−3−Pal−Ser4−NiLys−D−NicLys−Leu−ILys−Pro−D−Ala10で示されるデカペプチド)、[Ac−D4ClDPhe,D4ClDPhe,DTrp,DArg,DAla10]GnRH、[Ac−4ClDPhe,DPal,Arg,DNal,DAla10]GnRH、[Ac−D2−Na1,4ClDPhe,DTrp,DArg,DAla10]GnRH、[Ac−D2 Nal,4FDPhe,DTrp,DArg]GnRH、[Ac−D2Nal,4ClDPhe2,DTrp,DhArg(Et,DAla10]GnRH、および[Ac−Na1,DME4ClPhe,DPal,Ser,Tyr,DArg,Le,ILys,Pro,DAla10]GnRHが挙げられる。
本明細書に記載の任意の実施態様において、式(I):
Figure 2016508030
[式中:
およびRは、各場合において独立して、水素であるか、または独立してアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、その各々は所望により置換されていてもよく、またはRおよびRならびに結合した炭素が、炭素環または複素環を形成し;
は、水素またはアルキルであり;および
Xは水素であるか、またはXは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、置換されていてもよいアルキレン−カルボキサミド、およびHNC(O)NRからなる群から選択され、ここで、RおよびRは、各場合において独立して、水素、アルキル、ヘテロアルキルおよびハロアルキルから選択される]
ゴナドトロピン放出ホルモンまたはその溶媒和物、水和物、もしくは医薬的に許容される塩が用いられうる。
別の実施態様において、Rは、メチレン−アリールである。別の実施態様において、アリールは、フェニルまたは4−ヒドロキシフェニルである。別の実施態様において、Rは、メチレン−ヘテロアリールである。さらに別の実施態様において、ヘテロアリールは、ピリジル、チアゾリル、ピリダゾリル、ピリミジニル、キノリニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピロリル、インドリル、ベンゾピラゾリル、およびベンズイミダゾリルからなる群から選択され;および、Rは、水素またはメチルである。種々の他の実施態様において、Rは2−メチルプロピルであり、Rは2−ナフチルメチルであり、Rはt−ブトキシメチルであり、Rはメチルであり、Rは4−アミノブチルであり、Rはエチルであり、RおよびRはメチルであり、Rは1H−インドール−3−イル−メチルであり、Rは1H−1−ベンジル−イミダゾール−4−イル−メチルであり、またはRはベンジルである。
さらなる実施態様において、Rは水素であるか、Rは水素であって、ゴナドトロピン放出ホルモンはRが結合する炭素でR配置を有するか、Rは水素であって、ゴナドトロピン放出ホルモンはRが結合する炭素でS配置を有するか、またはRは水素であって、ゴナドトロピン放出ホルモンはRが結合する炭素でR配置およびRが結合する炭素でS配置を有する、ゴナドトロピン放出ホルモンの混合物である。
またさらなる実施態様において、XはCH(CO)NHであるか、XはHN(CO)NHであるか、Xはエチルであるか、Xは水素であるか、Rは水素であるか、またはRはメチルである。
別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、式Iで示されるホルモンであり、ここでRは1H−インドール−3−イル−メチルであり、Rは水素であり、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置Rである。
別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、式Iで示されるホルモンであり、ここでRは水素であり、Rは水素であり、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素である。
別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、式Iで示されるホルモンであり、ここでRは1H−1−ベンジル−イミダゾール−4−イル−メチルであり、Rは水素であり、Xはエチルであり;および、Rは水素である。
別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、式Iで示されるホルモンであり、ここでRは2−メチルプロピルであり、Rは水素であり、Xはエチルであり;および、Rは水素である。
さらに別の実施態様において、XがCHC(O)NHである前記の実施態様のいずれか一つが提供される。
別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは式Iで示されるホルモンであり、ここでR1は2−ナフチルメチルであり、R2は水素であり、XはCH2(CO)NH2であり;および、R5は水素である。
別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、式Iで示されるホルモンであり、ここでR1はt−ブトキシメチルであり、R2は水素であり、Xはエチルであり;R5は水素であり;および、R1が結合する炭素の配置はRである。
別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、式Iで示されるホルモンであり、ここでR1はベンジルであり、R2は水素であり、XはCH2(CO)NH2であり;R5は水素であり;および、R1が結合する炭素の配置はRである。
別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、式Iで示されるホルモンであり、ここR1はt−ブトキシメチルであり、R2は水素であり、XはHN(CO)NH2であり;および、R5は水素である。
別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、式Iで示されるホルモンであり、ここでR1は1H−インドール−3−イル−メチルであり、R2は水素であり、Xはエチルであり;および、R5は水素である。
別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、式Iで示されるホルモンであり、ここでR1はメチルであり、R2は水素であり、Xは水素であり;R5は水素であり;および、R1が結合する炭素の配置はRである。
別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、式Iで示されるホルモンであり、ここでR1は1H−インドール−3−イル−メチルであり、R2は水素であり、Xはエチルであり;R5はメチルであり;および、R1が結合する炭素の配置はRである。
別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、式Iで示されるホルモンであり、ここでR1はメチルであり、R2は水素であり、XはCH2(CO)NH2であり;R5は水素であり;および、R1が結合する炭素の配置はRである。
本明細書に用いられる、ゴナドトロピン放出ホルモン、例えば、上式に記載のものは、医薬的に許容される無毒性塩または複合体の形態で投与されうる。塩には、酸付加塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、タンニン酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、アルギン酸塩、リンゴ酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩などが含まれる。複合体は、例えば、亜鉛、バリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムなどの金属とのものでありうる。
本明細書に記載の方法に用いられる許容されるホルモンのさらなる例として、プロスタグランジン、プロゲストロゲン、プロゲステロン、アンドロゲン(angrogen)、テストステロン、エストロゲン、およびエストラジオール、ならびにそれらの誘導体およびアナログ、それらの組み合わせなどが挙げられる。本明細書に記載の方法において、発情を同期化するために用いられるホルモンは、アルトレノゲスト(Intervet, Inc. Summit, New JerseyからのMATRIX(登録商標))でありうる。発情を同期化するために用いられるホルモン(例えば、アルトレノゲストまたはその他の適当なプロゲスチン)は、給与によって、例えば、ホルモンを未経産ブタの餌と混合することまたはホルモンを未経産ブタの餌に適用することによって未経産ブタに投与されうる。未経産ブタにアルトレノゲストを給与するための方法は、当該分野において周知である。例えば、一つの実施態様において、0.22%アルトレノゲスト溶液(またはその他の適当な濃度)は、未経産ブタの餌として14日間1日1回、1頭の未経産ブタ当たり15mgのアルトレノゲストを投与するために用いられうる。別の実施態様において、0.22%アルトレノゲスト溶液(またはその他の適当な濃度)は、未経産ブタの餌として18日間1日1回、1頭の未経産ブタ当たり20mgのアルトレノゲストを投与するために用いられうる。アルトレノゲストまたは発情期を同期化する別のホルモン(例えば、その他の適当なプロゲスチン)のその他の適当な投与レジメンは、本発明にしたがって用いられうる。発情を同期化するためのホルモンは、給与を含む、当該分野において周知の任意の適当な方法によって未経産ブタに投与されうる。
本明細書に記載の方法および組成物にしたがって用いられるゴナドトロピン放出ホルモンの有効量は、ゴナドトロピン放出ホルモンの分子量、その投与経路、およびそれが天然型であるか否かを含む、多数のパラメータによって決まる。本明細書に記載されるように、ホルモンの「有効量」は、本明細書に記載の方法を用いて未経産ブタまたは雌ブタにおいて排卵を同期化するかまたは授精の時期を同期化するのに十分な量である。
未経産ブタまたは雌ブタに投与されるゴナドトロピン放出ホルモンの有効量は、約100ng〜約2000μg、約100ng〜約1000μg、約100ng〜約500μg、約1μg〜約2000μg、約1μg〜約500μg、約1μg〜約100μg、約1μg〜約50μg、約1μg〜約10μg、約10μg〜約2000μg、約10μg〜約1000μg、約10μg〜約500μg、約10μg〜約100μg、約10μg〜約50μg、約50μg〜約2000μg、約50μg〜約1000μg、約50μg〜約500μg、約50μg〜約300μg、約50μg〜約200μg、約100μg〜約200μg、約100μg〜約300μg、約100μg〜約500μg、約100μg〜約1000μg、約200μg〜約2000μg、または約0.05mg〜約50mgの範囲に及びうる。種々の具体例として、ゴナドトロピン放出ホルモンは、約1μg、約2μg、約5μg、約10μg、約20μg、約50μg、約75μg、約100μg、約150μg、約180μg、約200μg、約225μg、約250μg、約300μg、約400μg、約500μg、約750μg、約1000μg、約1500μg、または約2000μgのゴナドトロピン放出ホルモンの用量で未経産ブタまたは雌ブタに投与されうる。ゴナドトロピン放出ホルモンは、1回量または複数回量で投与されうる。典型的には、ゴナドトロピン放出ホルモンは、排卵を同期化するために任意のさらなるホルモンを伴うことなく投与される。
本明細書に記載の方法に用いられる組成物中のゴナドトロピン放出ホルモンは、例えば、約0.1μg/mL、約0.5μg/mL、約1μg/mL、約5μg/mL、約10μg/mL、約50μg/mL〜約500μg/mL、約50μg/mL〜約400μg/mL、約50μg/mL〜約300μg/mL、約50μg/mL〜約200μg/mL、約50μg/mL〜約150μg/mL、約50μg/mL〜約250μg/mL、または約100μg/mLの濃度で投与されうる。具体例として、組成物は、例えば、0.1mL、0.5mL、1mL、2mL、3mL、4mL、または5mLの投与量を含む、種々の容量で投与されうる。任意の適当な投与量は、例えば、動物への投与経路、ホルモンが投与されている動物の大きさ、ホルモンが投与されている動物の種、および当業者に既知の他の因子によって、用いられうる。
本明細書に記載の任意の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、本明細書に記載の方法にしたがって卵胞排卵を刺激し、排卵を同期化するのに有効な量で投与される。ゴナドトロピン放出ホルモンの用量は、1)デポジション・カテーテルの使用、2)手動投与、3)注射、または医薬組成物を投与するためのその他の当該分野において承認された手法、例えば、医薬組成物、例えば、ホルモンを含有する組成物を膣に投与するためのその他の当該分野において承認された手法からなる群から選択される方法を用いて投与されうる。一つの実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、1匹以上の未経産ブタまたは雌ブタに投与されうる。
膣投与以外の有効なゴナドトロピン放出ホルモン投与方法の例として、未経産ブタまたは雌ブタへの非経口投与、例えば、皮下投与、筋肉内投与、腹腔内投与、くも膜下腔内投与、もしくは静脈内投与、または許容される担体との組み合わせ投与が挙げられる。非経口投与の適当な手法には、ニードル(マイクロニードルを含む)、注射器、無針注射器、および注入技術が含まれる。本発明にしたがって用いられる非経口組成物は、1回量または複数回量のゴナドトロピン放出ホルモン組成物を含む再構成可能な凍結乾燥物の形態でありうる。非経口剤形の例として、ゴナドトロピン放出ホルモン組成物の周知の許容される液体担体、例えば、液体アルコール、グリコール(例えば、ポリエチレングリコール)、グルコース溶液(例えば、5%)、エステル、アミド、滅菌水、緩衝食塩水(リン酸塩または酢酸塩のような緩衝剤を含む;例えば、等張食塩水)中水性溶液が挙がられる。
本明細書に記載の任意の実施態様において、本明細書に記載の方法に用いられるゴナドトロピン放出ホルモン組成物は、局所的に未経産ブタまたは雌ブタに投与されうる。本明細書に用いられる局所投与法の例として、局所投与、膣内投与、および直腸内投与が挙げられる。本実施態様に用いられる剤形の例として、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ペースト剤、散剤、ローション剤、経皮パッチ剤、子宮内避妊具、膣リング、および膣錠が挙げられる。一つの具体例として、ゴナドトロピン放出ホルモン組成物は、未経産ブタまたは雌ブタの膣前部に投与される。ゴナドトロピン放出ホルモンはまた、膣または直腸組成物、例えば、通常の坐剤基剤、例えば、ココアバター、カルボワックス、ポリエチレングリコールまたは他のグリセリド(室温で固化されているが、その全ては体温で溶ける)を含有する、坐剤に製剤化されうる。
ゴナドトロピン放出ホルモン組成物は、任意の有用な製法および任意の有効投与量によって未経産ブタまたは雌ブタに投与されてもよく、該分野において周知の経口剤形を含む、適当な剤形、例えば、ピル、ペレット、またはカプセルを用いることができ、有効投与量を標準剤形または放出調節剤形中に投与することができる。放出調節製剤には、遅延放出、パルス放出、制御放出、標的放出、およびプログラム化製剤が含まれる。
ゴナドトロピン放出ホルモン組成物はまた、適当な固体またはゲル相担体または賦形剤を含みうる。該担体または賦形剤の例として、限定されるものではないが、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖類、スターチ、セルロース誘導体、ゼラチン、およびポリマー、例えば、ポリエチレングリコールが挙げられる。
別の具体例として、本明細書に記載の方法に用いられるゴナドトロピン放出ホルモンは、キットの形態でありうる。キットは、本明細書に記載の1回量または複数回量のゴナドトロピン放出ホルモンを含みうる。本実施態様において、キットは、手動投与用塗布器、デポジション・カテーテル、および/またはホルモン組成物を未経産ブタもしくは雌ブタに適用するためのシリンジをさらに含みうる。また別の実施態様において、ゴナドトロピン放出ホルモンは、本明細書に記載のゲルを含む組成物中にある。一つの具体例として、キットは、未経産ブタまたは雌ブタへの投与前に混合するためのゴナドトロピン放出ホルモンおよびゲルを別々に含んでいてもよく、またはそれらは、1の組成物中に一緒に存在しうる。別の実施態様において、キットは、即時投与用容器中に混合されたゴナドトロピン放出ホルモンおよびゲルを含みうる。
また別の実施態様において、キットは、使用説明書を含有する。説明書は、授精が1回またはそれ以上の人工授精を介して行われることを示しうる。説明者はまた、本明細書に記載の未経産ブタへのゴナドトロピン放出ホルモンおよび発情を同期化するためのホルモンの投与の時期、および人工授精の時期を提供しうる。
また別の実施態様において、製品が提供される。製品は、本明細書に記載の方法に用いられる本明細書に記載のゴナドトロピン放出ホルモンのいずれかを含みうる。ゴナドトロピン放出ホルモン組成物は、第一の容器、例えば、ガラス製バイアル、例えば、ゴム栓および/またはアルミニウム切り取り式シールを有する琥珀色ガラス製バイアル中にありうる。別の実施態様において、第一の容器はプラスティック製またはアルミニウム製であってもよく、第一の容器は密封されうる。別の実施態様において、第一の容器は、組成物への光をさらに遮るために第二の容器内に含有されうる。第二の容器は、例えば、ボール紙製でありうる。これらの実施態様のいずれかはまた、上記のキット実施態様に適用し、本明細書に記載のゴナドトロピン放出ホルモン組成物実施態様のいずれかは製品に適用しうる。
実施例1
実験デザインおよび処置
全ての未経産ブタに、15mg/未経産ブタ/日の推奨割合で14日間トップドレス(top-dress)としてMATRIX(登録商標)を個別に給与した。未経産ブタは、MATRIX(登録商標)(0日目の朝の最後のトップフィード)給与を中止し、処置ごとに割り当てられた。対照は、MATRIX(登録商標)中止(最後のトップドレス)の96時間後に、トリプトレリンを含まない1.2%メチルセルロースゲル製剤で処置された。残りの未経産ブタに、MATRIX(登録商標)中止後に何度も膣内に1.2%メチルセルロースゲル製剤中の酢酸塩として200mcgトリプトレリンを投与した。4回の処置は、1)MATRIX(登録商標)中止の96時間後のビヒクルゲル(VG)処置、2)MATRIX(登録商標)中止の96時間後のトリプトレリンゲル(TG)処置、3)MATRIX(登録商標)中止の120時間後のTG処置および4)MATRIX(登録商標)中止の144時間後のTG処置であった。下記の発情状態および排卵状態について、全ての未経産ブタを観察した。レプリケート1に含まれる未経産ブタは、肥育小屋に住むターミナルライン(terminal line)商業生産未経産ブタから選択された。1またはそれ以上の発情期に示される、成熟期は、MATRIX(登録商標)給与の開始前に確認されなかった。レプリケート2に含まれる未経産ブタは、母系未経産ブタ集団から選択された。成熟期は、MATRIX(登録商標)給与の開始前に確認および記録された少なくとも1の発情期によって確認された。
試験物質
トリプトレリン(pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Trp−Leu−Arg−Pro−Gly−NH)は、Bachem,Torrance,CAから、酢酸塩型で提供された(Item H−4075 CGMP grade)。トリプトレリンゲル(200μg/2mL)は、Methocel Premium A4000(Dow Chemical)、クエン酸塩緩衝剤(pH5.5)、NaCl、メチオニンおよびEDTA(潜在的安定剤として)ならびにメチルパラベンおよびプロピルパラベン(保存剤として)からなるゲル中でArgenta(Auckland,NZ)によって製剤化された。54ミリリットルのトリプトレリンゲル(100mcg 酢酸トリプトレリン/mL)を、標準アルミニウムシール(SAS20NAT)を含む灰色ブチル医薬セラムバイアル栓(73828A−SS)を有する琥珀色ホウケイ酸セラムバイアル(610206−50)に包装した。トリプトレリンゲルビヒクルは、トリプトレリンまたは潜在的安定剤、メチオニンおよびEDTAを含有しなかったことを除き、トリプトレリンゲルと同一の製剤賦形剤を含有していた。MATRIX(登録商標)は、米国で市販されている形態として提供された。
発情観察
処置後の発情検知について、未経産ブタを、別々の仕切りで飼育した。雄ブタを、別室で、および/または少なくとも12m離れて風下で飼育した。発情期の兆候を引き出すために、成熟雄ブタを、未経産ブタの木箱の正面の小道をゆっくりと歩かせて、各試験未経産ブタを最大5分間雄ブタからの視覚、聴覚および嗅覚信号にさらした。営利農場での普通の習慣に合わせて、雄ブタを未経産ブタの木箱の正面に近づけながら、脇をこすりながら背圧を未経産ブタの体の中央部に加える経験豊富なヒトによって発情は試験された。未経産ブタが、声を出すことなく、耳の反射が現れて、堅くなって背圧反応を示した時に、発情を確認した。
レプリケート1について、5日目〜8日目に1日1回未経産ブタで発情検知を行った。レプリケート2について、0日目〜8日目に1日1回未経産ブタで発情検知を行った。
排卵観察
全ての未経産ブタの排卵状態を、経直腸的超音波断層法によって観察した。レプリケート1について、5日目に2回、次いで、6日目〜8日目に1日3回排卵を観察した。レプリケート2について、5日目から8日目に1日3回排卵を観察した。このために、直腸への挿入を促進するための固定角PVC安定化ロッドに取り付けられた7.5MHzリニアアレイトランスデューサーを伴うAloka 500超音波機器を用いた。トランスデューサーおよびPVCロッドを、婦人科滑沢剤で被覆され、卵巣が一つずつ視覚化されるまで、直腸にそっと挿入された。3つの最大の卵胞の直径を、各々スキャンして(0.1mm位まで)記録した。未経産ブタは、大きな卵胞(≧6.5mm)の数が3個未満になった場合に排卵していると認定された。
投与
1回2mL量のトリプトレリンゲルまたはビヒクルゲルを、人工授精に用いられるものと同様のカテーテルを用いて頚部より後方約1〜2cm以内に注入した。該量を、カテーテルに取り付けられた標準的複数回量塗布器を用いて送達した。カテーテルを取り囲む、新しい使い捨て可能なシームを、未経産ブタごとに用いた。
統計解析
SASの混合モデル法を用いて、データを解析した。モデルは、MATRIX(登録商標)の最後の給与後の処置時点、レプリケート、およびレプリケート相互作用による処置の主効果を含んでいた。処置間の差を、P<0.05でT検定を用いて最小二乗平均推定値で検定した。解析データを、データ正規性を前提として検定した。
結果
レプリケート1における5頭の未経産ブタおよびレプリケート2における3頭の未経産ブタを、処置に関係しないという理由でデータ解析から除外した。結果を、レプリケート1および2の表1および2に示される表形式データそれぞれを用いる、図1および2に示す。レプリケート2における多数の未経産ブタは、レプリケート1と比べて、MATRIX(登録商標)給与後の発情が検知された。
レプリケート1は、より性的に成熟し、レプリケート2における高度に維持された環境繁殖用施設にいた、PIC C−22母系雌に比べて、低レベルの成熟期の交雑 PIC C−22 X系 337ターミナルライン雌を用いて仕上げ研究施設において行われた。レプリケート2に比べてレプリケート1におけるMATRIX(登録商標)給与前にそれらの最初の発情を示す未経産ブタの割合は低かった。レプリケート2はレプリケート1とは異なる場所で行われただけでなく、 MATRIX(登録商標)給与の開始前に全ての未経産ブタにおいて確認された発情周期から明らかなように、レプリケート2における未経産ブタの成熟期は高齢であった。レプリケート1において、発情周期を、MATRIX(登録商標)給与の開始前に全ての未経産ブタにおいては確実に確認することはできなかった。
最後のMATRIX(登録商標)給与から排卵の間隔は、処置およびレプリケートに影響された。トリプトレリンゲル処置から排卵の間隔は、処置の40〜48時間後に最大になると予測される。そのため、MATRIX(登録商標)から排卵の間隔は、トリプトレリンゲルゲルをMATRIX(登録商標)給与の96、120または144時間後に投与する場合に異なると予測される。これは、表4に示され、図3に示されている。排卵のピークは、各グループについて処置の48時間後に生じた。しかしながら、ピークは、96,120および140時間での処置グループそれぞれについて、MATRIX(登録商標)給与の144,168および192時間後であった。ビヒクル処置グループは、同期排卵ピークを示すのではなくむしろトリプトレリンゲル処置の未経産ブタについて観察されたものと同レベルを達成しなかった排卵率を着実に増加した。
レプリケートの効果というより重要なことは、成熟期の影響は、表1および表2の比較によって示される。表2に示される未経産ブタは、性的に成熟していることが確認されるのに対し、レプリケートまたは表1におけるものは確認されなかった。その差は、図1および2に見られうる。性的に成熟した未経産ブタ(図2)は、3回の各処置時間についてトリプトレリンゲル処置の48時間後により大きな排卵効果を証明した。例えば、TG120処置の時間では、レプリケート2の90%はレプリケート1の60%と比較された。性的成熟度のレベルがこれらの2グループの未経産ブタの間で異なっていたとしても、一貫した傾向は、図1と図2を比べた場合に明らかであり、データは図3に示した。未成熟(図1)または成熟(図2)および図3における複合プロットが、144時間でのトリプトレリンゲル処置が有効に排卵を同期化しなかったことを示唆するかどうかにかかわらず、144時間に処置されたビヒクル対照およびトリプトレリンゲルの未経産ブタに対する排卵曲線の時間は、ほぼ同一である。144時間の処置時間は、一見したところ多数の未経産ブタにおけるLHの内因性放出後であるので、同期化した排卵を誘発するには遅すぎる。しかしながら、144時間での処置が、トリプトレリンゲル給与の40〜48時間後の未成熟の未経産ブタにおける排卵を促進および同期化したのに対し(図1)、100%の未経産ブタは、性的に成熟した未経産ブタでは40時間までにすでに排卵していた(図2)ことに留意することが興味深い。これらのデータは、成熟した未経産ブタに比べて、性的に未熟な未経産ブタでは処置の時間が異なることを助言しうることを示唆している。
96時間または120時間のいずれかでのトリプトレリンゲル処置は、ビヒクル対照で処置された未経産ブタまたは144時間で処置された未経産ブタより同時排卵を促進し、そして、引き起こした。48時間以内に排卵する未経産ブタの割合および排卵の同期化は、96時間で処置された未経産ブタ(54.2%)に比べて120時間で処置された未経産ブタ(72%)について大きかった(表4)。性的に成熟した未経産ブタ(図2および表2)について、TG120およびTG96それぞれについて48時間以内に排卵する90.0%および77.8%との違いがより顕著であった。これらのデータは、最後のMATRIX(登録商標)給与から120時間後が、処置にとってより有効な時間であることを立証している。
Figure 2016508030
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実施例2
実験デザインおよび処置
二百九十七(297)頭の未経産ブタに、15mg/未経産ブタ/日の推奨割合で14日間トップドレスとしてMATRIX(登録商標)を給与した。午前5:30(0日目)に、最後のMATRIX(登録商標)を給与した。約100頭の未経産ブタに、以下の各処置を供した。
1.グループ1,対照(n=100);MATRIX(登録商標)処置したが、OvuGel(登録商標)処置せずに、通常行われているように、発情中毎日授精した(1頭の未経産ブタ当たり平均1.9回の授精)。
2.グループ2(n=98);5日目の午前6:30(+/−1時間)にOvuGel(登録商標)処置し、発情を発現している場合、5日目のOvuGel(登録商標)処置の2〜11時間後に授精した。発情状態に関わらず、全ての未経産ブタを、6日目、OvuGel(登録商標)処置の26時間(+/−2.5時間)後に1回授精した。
3.グループ3(n=99);5日目の午前6:30(+/−1時間)にOvuGel(登録商標)処置し、いずれかの日に発情しているかは関係なく、5日目のOvuGel(登録商標)処置の2.5〜9.5時間後に1回授精し、6日目、OvuGel(登録商標)処置の26.5時間(+/−3時間)後に再度授精した。
試験物質
トリプトレリン(pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Trp−Leu−Arg−Pro−Gly−NH)は、Bachem,Torrance,CAから、酢酸塩型で提供された(Item H−4075 CGMP grade)。トリプトレリンゲル(200mcg/2mL)は、Methocel Premium A4000(Dow Chemical)、および他の不活性製剤賦形剤からなるゲル中でDPT Laboratories(San Antonio,Texas)によって製剤化された。54ミリリットルのトリプトレリンゲル(100mcg 酢酸トリプトレリン/mL)を、標準アルミニウムシール(SAS20NAT)を含む灰色ブチル医薬セラムバイアル栓(73828A−SS)を有する琥珀色ホウケイ酸セラムバイアル(610206−50)に包装した。
発情観察
未経産ブタを、別々の仕切りで飼育した。雄ブタを、少なくとも12m離れて風下で飼育した。発情の開始および継続期間を測定するために、未経産ブタの発情について、MATRIX(登録商標)の最後の給与の4日〜8日後までまたは発情の最後を確認するまでのうちいずれか早い方を毎日観察した。発情の検知を促進するために、成熟雄ブタを、未経産ブタの木箱の正面の小道をゆっくりと歩かせて、各試験未経産ブタを最大5分間雄ブタからの視覚、聴覚および嗅覚信号にさらした。営利農場での普通の習慣に合わせて、雄ブタを未経産ブタの木箱の正面に近づけながら、脇をこすりながら背圧を未経産ブタの体の中央部に加える経験豊富なヒトによって発情は試験された。未経産ブタが、声を出すことなく、耳の反射が現れて、堅くなって背圧反応を示した時に、発情を確認した。
薬物投与
1回2mL量のOvuGel(登録商標)を、人工授精に用いられるものと同様のカテーテルを用いて頚部より後方約1〜2cm以内に注入した。該量を、カテーテルに取り付けられた標準的複数回量塗布器を用いて送達した。カテーテルを取り囲む、新しい使い捨て可能なシームを、未経産ブタごとに用いた。
統計解析
分娩率および産子数について処置の主作用、レプリケートおよびレプリケート相互作用による処置を決定するためにSAS(9.2版)のPROC MIX法を用いて、データを分散分析した。処置間の差は、P<0.05でT検定を用いて最小二乗平均推定値で検定した。
結果
二百九十七(297)頭の未経産ブタを、処置グループ(グループ1:100、グループ2:98、グループ3:99)に割り当てた。1の対照未経産ブタは、離乳後の発情状態が8日目に終わる前に損傷のために実験から除去されたので、最終データセットから除外された。表5〜8は、全ての未経産ブタの最小二乗平均値および統計分析を示す。未経産ブタを5日目に授精させた場合、レプリケート間に時差があった。レプリケート1の未経産ブタを、5日目、OvuGel(登録商標)処置の7.5〜11時間後に授精させた。レプリケート2における5日目に授精させた未経産ブタは、OvuGel(登録商標)投与の2.25〜4.5時間後に繁殖した。該差異のため、妊娠、分娩および生きて生まれたデータに関する最小二乗平均値および統計解析は、表9におけるレプリケートに示される。これらの変数のいずれかについてはレプリケート相互作用による処置はなく(P>0.60)、分娩率のレプリケート効果については傾向のみがあった(P<0.09)。生データおよび未補正平均値は、表10〜13に示される。表5に示されるように、授精の30日後の未経産ブタ妊娠率は、未経産ブタの分娩率のように(P>0.79)、全ての処置について同一であった(P>0.94)。1腹当たりの全ての生まれた子ブタ(P>0.74)および1腹当たりの生きて生まれた子ブタ(P>0.44)は、処置の間で差はなかった。子ブタ指数においても処置の差はなかった(P>0.80)。表6は、MATRIX(登録商標)給与後の発情の発現の最小二乗平均値を示す。5日目(P>0.35)または6日目(P>0.15)に初めて発情を発現する未経産ブタの割合において処置による差はなかった。
未経産ブタが初めて発情を発現した場合に基づく妊娠率は、表7に示される。5日目に発情を発現した対照および処置2の未経産ブタは、処置3の未経産ブタよりも30日目の妊娠率が高かった(P<0.04)。処置2および3の未経産ブタに比べて6日目に発情を発現した対照未経産ブタの間には高い妊娠率の傾向があった(P=0.10)。しかしながら、発情を発現する全ての未経産ブタの全ての妊娠率を比較する場合、処置間に差はなかった(P>0.94)。表8は、初めて発情を発現した場合に基づく未経産ブタの分娩率を示す。処置の間の差は、5日目に発現した未経産ブタについてのみである。処置2における未経産ブタは、対照または処置3の未経産ブタより高い分娩率(P<0.03)を有していた(94.1%対76.0および66.7%).
本実験の結果は、MATRIX(登録商標)およびOvuGel(登録商標)処置後の一定期間に授精させた未経産ブタにおける分娩率および産子数がMATRIX(登録商標)処置後に検知された発情時に授精させた未経産ブタと違いがないことを立証している。これらのデータはまた、発情を発現しなかった30〜60%の雌ブタまたは未経産ブタが一定期間の授精後に妊娠した離乳雌ブタにおける以前の試験と一致している。5日目および6日目の授精の時期は、実施例1の試験において観察された排卵データの時期と一致する。
異なる結果を伴う2つの別々の場所でプロトコールを実施した。第1の部位の未経産ブタは全て、最低3回発情を発現し、それらの多くは、MATRIX(登録商標)給与開始前に4回または5回の発情周期を経験していた。第2の部位の未経産ブタは、MATRIX(登録商標)給与開始前に1回確認された発情のみを有していた。対照未経産ブタの分娩率は、他の場所でOvuGel(登録商標)処置された未経産ブタのものより高かった。未経産ブタの年齢差は、結果の差に寄与しうる。平均30.1%の第1の部位の高齢未経産ブタは、MATRIX(登録商標)給与後の5日目に初めて発情を発現した。7.4%の第2の部位の若齢未経産ブタのみが、5日目に発情を示した。MATRIX(登録商標)給与後の7日目までに、OvuGel(登録商標)を投与した16.2%の高齢対照未経産ブタおよび2%の高齢未経産ブタのみが、初めて発情を発現していた。第2の部位では、若齢未経産ブタのうち、7日目に初めて発情を発現した41.3%の対照および18.3%のOvuGel(登録商標)未経産ブタがまだ存在していた。
性的に成熟した未経産ブタを伴う、第1の部位での結果は、MATRIX(登録商標)の最後の給与の120時間後までに投与され、次いで、6日目の一定期間の授精と合わせた5日目の条件付き授精または5日目および6日目の2回の一定期間の授精のいずれかが行われた、OvuGel(登録商標)が、発情の検知後に授精させた未経産ブタと比べて、同様の分娩率および産子数をもたらすことを立証している。
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実施例3
実験デザインおよび処置
三百十二(312)頭の未経産ブタに、15mg/未経産ブタ/日の推奨割合で14日間トップドレスとしてMATRIX(登録商標)を給与した。午前6:30(0日目)に、最後のMATRIX(登録商標)を給与した。104頭の未経産ブタに、以下の各処置を供した。
1.グループ1,対照(n=104);MATRIX(登録商標)処置したが、OvuGel(登録商標)処置せずに、その部位で通常行われているように、発情中毎日授精した(1頭の未経産ブタ当たり平均1.8回の授精)。
2.グループ2(n=104);5日目の午前7:00(+/−1.5時間)にOvuGel(登録商標)処置し、発情を発現している場合、5日目のOvuGel(登録商標)処置の2〜4時間後に授精した。発情状態に関わらず、全ての未経産ブタを、6日目、OvuGel(登録商標)処置の26時間(+/−2時間)後に1回授精した。
3.グループ3(n=104);5日目の午前7:00(+/−1.5時間)にOvuGel(登録商標)処置し、いずれかの日に発情しているかは関係なく、5日目のOvuGel(登録商標)処置の2.5〜9.5時間後に1回授精し、6日目のOvuGel(登録商標)処置の26時間(+/−2時間)後に再度授精した。
試験物質
トリプトレリン(pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Trp−Leu−Arg−Pro−Gly−NH)は、Bachem,Torrance,CAから、酢酸塩型で提供された(Item H−4075 CGMP grade)。トリプトレリンゲル(200mcg/2mL)は、Methocel Premium A4000(Dow Chemical)および他の不活性製剤賦形剤からなるゲル中でDPT Laboratories(San Antonio,Texas)によって製剤化された。54ミリリットルのトリプトレリンゲル(100mcg 酢酸トリプトレリン/mL)を、標準アルミニウムシール(SAS20NAT)を含む灰色ブチル医薬セラムバイアル栓(73828A−SS)を有する琥珀色ホウケイ酸セラムバイアル(610206−50)に包装した。
発情観察
未経産ブタを、別々の仕切りで飼育した。雄ブタを、少なくとも12m離れて風下で飼育した。発情の開始および継続期間を測定するために、未経産ブタの発情について、MATRIX(登録商標)の最後の給与の4日〜8日後までまたは発情の最後を確認するまでのうちいずれか早い方を毎日観察した。発情の検知を促進するために、成熟雄ブタを、未経産ブタの木箱の正面の小道をゆっくりと歩かせて、各試験未経産ブタを最大5分間雄ブタからの視覚、聴覚および嗅覚信号にさらした。営利農場での普通の習慣に合わせて、雄ブタを未経産ブタの木箱の正面に近づけながら、脇をこすりながら背圧を未経産ブタの体の中央部に加える経験豊富なヒトによって発情は試験された。未経産ブタが、声を出すことなく、耳の反射が現れて、堅くなって背圧反応を示した時に、発情を確認した。
薬物投与
1回2mL量のOvuGel(登録商標)を、人工授精に用いられるものと同様のカテーテルを用いて頚部より後方約1〜2cm以内に注入した。該用量を、カテーテルに取り付けられた標準的複数回量塗布器を用いて送達した。カテーテルを取り囲む、新しい使い捨て可能なシームを、未経産ブタごとに用いた。
統計解析
分娩率および産子数について処置の主作用、レプリケート、部位、部位による処置およびレプリケート相互作用による処置を決定するためにSAS(9.2版)のPROC MIX法を用いて、データを分散分析した。処置間の差は、P<0.05でT検定を用いて最小二乗平均推定値で検定した。
結果
三百十二(312)頭の未経産ブタを、処置グループ(グループ1:104,グループ2:104,グループ3:104)に割り当てた。2つの異なるグループによって農場内の2つの異なる部位でこれらのデータを収集したので、妊娠、分娩、および産子数データは、部位効果および処置相互作用による部位について分析した。生きて生まれた子ブタの数(P>0.94)、30日での妊娠(P>0.77)または分娩率(P>0.68)についての部位効果はなかった。これらの変数のいずれかについては部位相互作用による処置はなかった(P>0.46)。したがって、表14〜21に示されるデータは、両部位からの合わせた結果を示す。表14〜17は、全ての未経産ブタに関する最小二乗平均値および統計解析を示す。生データおよび未補正平均値は、表18〜21に示される。
対照グループの表14における30日での未経産ブタの妊娠率(91.3%)は、グループ2または3のもの(各々、76.9および82.7%)より大きかった(P<0.02)。対照未経産ブタはまた、グループ2および3における未経産ブタに比べて高い(P<0.01)分娩率を有していた(各々、90.1%、72.8%、および80.8%)。1腹当たりの生きて生まれた子ブタの平均数(P>0.22)および1腹当たりの全ての生まれた子ブタ(P>0.28)は、グループ間で差はなかった。グループ2における未経産ブタ(773)またはグループ3のもの(822)に比べて、対照グループにおける未経産ブタ(989)の子ブタ指数が高かった(P<0.02)。
表15は、MATRIX(登録商標)給与後の発情の発現の最小二乗平均値を示す。MATRIX(登録商標)給与後の5日目および6日目に発情を発現した未経産ブタの割合については処置の間で差はなかった(P>0.53)が、グループ2および3(各々、16.3および20.2%)より7日目に初めて発情を発現した対照未経産ブタ(41.3%)は、高い割合を有していた(P<0.0001)。対照(2.9%)よりMATRIX(登録商標)給与後8日目までに発情を発現しなかったOvuGel(登録商標)処置された未経産ブタ(グループ2および3)(各々、26.0および23.1%)は、大きな割合を有していた(P<0.0001)。
未経産ブタが初めて発情を発現した場合に基づく妊娠率は、表16に示される。5日目および6日目に初めて発情を発現した未経産ブタについては処置の間で妊娠率の差はなかった(P>0.16)。7日目に発情を発現した対照未経産ブタは、グループ2の未経産ブタ(64.7%)より30日での妊娠率(97.7%)が高かった(P<0.003)。
表17は、初めて発情を発現した場合に基づく未経産ブタの分娩率を示す。7日目に発情を発現した対照未経産ブタは、グループ2の未経産ブタ(64.7%)より分娩した割合(97.7%)は大きかった(P<0.003)。発情を発現しなかったグループ2および3におけるOvuGel(登録商標)未経産ブタは、約78%の分娩率を有していた(発情を発現していない51頭のうち、40頭が分娩した)。
該農場での結果は、MATRIX(登録商標)の最後の給与(0日目)の120時間後までに投与され、次いで、6日目の一定期間の授精と合わせた5日目の発情依存性条件付き授精または5日目および6日目の2回の一定期間の授精のいずれかが行われた、OvuGel(登録商標)が、発情中に毎日授精させた未経産ブタと比べて、同様の産子数をもたらすことを立証している。
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実施例4
実験デザインおよび処置
三百(300)頭の未経産ブタに、15mg/未経産ブタ/日の推奨割合で14日間トップドレスとしてMATRIX(登録商標)を給与した。午前7:00(0日目)に、最後のMATRIX(登録商標)を給与した。100頭の未経産ブタに、以下の各処置を供した。
1.グループ1,対照(n=100);MATRIX(登録商標)処置したが、OvuGel(登録商標)処置せずに、その部位で通常行われているように、発情の検知後毎日授精した(1頭の未経産ブタ当たり平均1.9回の授精)。
2.グループ2(n=100);5日目の午前8:00(+/−1時間)にOvuGel(登録商標)処置し、発情状態に関わらず、5日目のOvuGel(登録商標)処置の2〜4時間後に授精した。
3.グループ3(n=100);5日目の午前8:00(+/−1時間)にOvuGel(登録商標)処置し、発情しているかに関係なく、6日目、OvuGel(登録商標)処置の25時間(+/−1時間)後に授精した。
試験物質
トリプトレリン(pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Trp−Leu−Arg−Pro−Gly−NH)は、Bachem,Torrance,CAから、酢酸塩型で提供された(Item H−4075 CGMP grade)。トリプトレリンゲル(200mcg/2mL)は、Methocel Premium A4000(Dow Chemical)、および他の不活性製剤賦形剤からなるゲル中でDPT Laboratories(San Antonio,Texas)によって製剤化された。54ミリリットルのトリプトレリンゲル(100mcg 酢酸トリプトレリン/mL)を、標準アルミニウムシール(SAS20NAT)を含む灰色ブチル医薬セラムバイアル栓(73828A−SS)を有する琥珀色ホウケイ酸セラムバイアル(610206−50)に包装した。
発情観察
未経産ブタを、別々の仕切りで飼育した。雄ブタを、少なくとも12m離れて風下で飼育した。発情の開始および継続期間を測定するために、未経産ブタの発情について、MATRIX(登録商標)の最後の給与の4日〜8日後までまたは発情の最後を確認するまでのうちいずれか早い方を毎日観察した。発情の検知を促進するために、成熟雄ブタを、未経産ブタの木箱の正面の小道をゆっくりと歩かせて、各試験未経産ブタを最大5分間雄ブタからの視覚、聴覚および嗅覚信号にさらした。営利農場での普通の習慣に合わせて、雄ブタを未経産ブタの木箱の正面に近づけながら、脇をこすりながら背圧を未経産ブタの体の中央部に加える経験豊富なヒトによって発情は試験された。未経産ブタが、声を出すことなく、耳の反射が現れて、堅くなって背圧反応を示した時に、発情を確認した。
薬物投与
1回2mL量のOvuGel(登録商標)を、人工授精に用いられるものと同様のカテーテルを用いて頚部より後方約1〜2cm以内に注入した。該用量を、カテーテルに取り付けられた標準的複数回量塗布器を用いて送達した。カテーテルを取り囲む、新しい使い捨て可能なシームを、未経産ブタごとに用いた。
統計解析
分娩率および産子数について処置の主作用、レプリケートおよびレプリケート相互作用による処置を決定するために、SAS(9.2版)のPROC MIX法を用いて、データを分散分析した。処置間の差は、P<0.05でT検定を用いて最小二乗平均推定値で検定した。
結果
三百(300)頭の未経産ブタは、治療グループ(グループ1:100、グループ2:100、グループ3:100)に割り当てられた。2つの対照未経産ブタは、損傷によって実験から除外され、最終データセットから除外された。表22〜25は、全ての未経産ブタの最小二乗平均値および統計解析を示す。生データおよび未補正平均値は、表26〜29に示される。
表22に示されるように、MATRIX(登録商標)給与後の8日目までに発情を発現した未経産ブタの割合は、グループ2(72.0%)および3(65.0%)の未経産ブタに比べて対照未経産ブタ(90.8%)が大きかった(P<0.0001)。OvuGel(登録商標)処置された未経産ブタ(および2および3)は、対照未経産ブタ(6.3日)に比べてMATRIX(登録商標)から発情間隔(5.9日)が短かった(P<0.01)。授精の30日後の未経産ブタの妊娠率は、全ての処置について同一であった(P>0.26)。未経産ブタの分娩率は、処置間で差はなく(P>0.16)、子ブタ指数も差はなかった(P>0.18)が、対照未経産ブタは、グループ2および3より数値的に高い分娩率および子ブタ指数を有していた(各々、76.5対67.0および64.6%、および888対727および789)。対照またはグループ2の未経産ブタよりグループ3の未経産ブタが1腹当たりの多数の生きて生まれた子ブタを有する傾向があった(P<0.09)。1腹当たりの全ての生まれた子ブタは、対照(12.8)またはグループ2の未経産ブタ(11.9)よりグループ3の未経産ブタ(13.5)が高かった(P<0.05)。
表23は、MATRIX(登録商標)給与後の発情の発現の最小二乗平均値を示す。5日目に発情を発現する多数のグループ2の未経産ブタが存在した(P<0.05、23.0%)が、6日目の処置による差はなかった(P>0.48)。MATRIX(登録商標)給与後の7日目に、対照未経産ブタ(P<0.002)に比べて初めて発情を発現する少数のOvuGel(登録商標)未経産ブタ(グループ2および3)が存在していた。MATRIX(登録商標)給与後の9日目までに発情を発現しない未経産ブタの割合は、対照に比べてグループ2および3が大きかった(各々、24.0%、33.0%、8.2%)(P<0.0001)。
未経産ブタが初めて発情を発現した場合に基づく妊娠率は、表24に示される。処置にかかわらず、5日目、6日目および7日目に初めて発情を発現している未経産ブタは、毎日同様の妊娠率を有していた(P>0.73)。
表25は、初めて発情を発現した場合に基づく未経産ブタの分娩率を示す。妊娠データから明らかなように、処置にかかわらず、5日目、6日目、または7日目に発情を発現する未経産ブタは、毎日同様の分娩率を有していた。発情を発現しなかったグループ2および3における未経産ブタは、約49%の分娩率を有していた。
結果は、MATRIX(登録商標)の最後の給与から120時間後までに投与され、次いで、5日目に1回の授精または6日目に1回の授精が行われた、OvuGel(登録商標)が、発情の検知後に授精させた未経産ブタに比べて同様の分娩率および産子数を有することを示す。
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実施例5
実験デザインおよび処置
全ての未経産ブタに、15mg/未経産ブタ/日の推奨割合で14日間または15日間トップドレスとしてとしてMATRIX(登録商標)を個別に給与した。未経産ブタは、MATRIX(登録商標)(0日目の朝の最後のトップフィード)を中止し、以下の各処置に割り当てられた。対照は、MATRIX(登録商標)中止(最後のトップドレス)の120(+/−2)時間後に処置されたビヒクルゲル(トリプトレリンを含まないビヒクルゲル)であった。他の未経産ブタは、MATRIX(登録商標)中止の120(+/−2)時間後にメチルセルロースゲル製剤中の酢酸塩として100、200または400mcg トリプトレリンが投与された。4回の処置は以下のとおりであった:
1.ビヒクルゲル(VG):MATRIX(登録商標)中止の120(+/−2)時間後のトリプトレリンを含まないビヒクルゲル.
2.TG100:MATRIX(登録商標)中止の120(+/−2)時間後の100mcg(2mL 50mcg/mL)トリプトレリンゲル.
3.TG200:MATRIX(登録商標)中止の120(+/−2)時間後の200mcg(2mL 100mcg/mL)トリプトレリンゲル.
4.TG400:MATRIX(登録商標)中止の120(+/−2)時間後の400mcg(2mL 200mcg/mL)トリプトレリンゲル.
試験物質
トリプトレリン(pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Trp−Leu−Arg−Pro−Gly−NH)は、Bachem,Torrance,CAから、酢酸塩型で提供された(Item H−4075 CGMP grade)。トリプトレリンゲル(100〜200mcg/2mL量)は、Methocel Premium A4000(Dow Chemical)、クエン酸塩緩衝剤(pH5.5)、NaCl、メチオニンならびにメチルパラベンおよびプロピルパラベン(保存剤として)からなるゲル中でArgenta(Auckland,NZ)によって製剤化された。54ミリリットルのトリプトレリンゲル(100mcg 酢酸トリプトレリン/mL)を、標準アルミニウムシール(SAS20NAT)を含む灰色ブチル医薬セラムバイアル栓(73828A−SS)を有する琥珀色ホウケイ酸セラムバイアル(610206−50)に包装した。トリプトレリンゲルビヒクルは、トリプトレリンを含有していなかったことを除き、トリプトレリンゲルと同一の製剤賦形剤を含有していた。MATRIX(登録商標)は、米国で市販されている形態として提供された。
発情観察
処置後の発情検知について、未経産ブタを、別々の仕切りで飼育した。雄ブタを、別室で、および/または少なくとも12m離れて風下で飼育した。発情期の兆候を引き出すために、成熟雄ブタを、未経産ブタの木箱の正面の小道をゆっくりと歩かせて、各試験未経産ブタを最大5分間雄ブタからの視覚、聴覚および嗅覚信号にさらした。営利農場での普通の習慣に合わせて、雄ブタを未経産ブタの木箱の正面に近づけながら、脇をこすりながら背圧を未経産ブタの体の中央部に加える経験豊富なヒトによって発情は試験された。未経産ブタが、声を出すことなく、耳の反射が現れて、堅くなって背圧反応を示した時に、発情を確認した。MATRIX(登録商標)給与の中止から最初の3日間(0日目〜2日目)、未経産ブタを雄ブタに触れさせなかった。3日目〜7日目に全てのブタで毎日発情検知を行った。
排卵観察
5日目に2回(処置の8時間後および16時間後)および6日目および7日目に8時間ごとにまたは排卵が確認されるまでまたは最後のMATRIX(登録商標)給与の176時間後に排卵を観察した。全ての未経産ブタの排卵状態を、経直腸的超音波断層法によって観察した。このために、直腸への挿入を促進するための固定角PVC安定化ロッドに取り付けられた7.5MHzリニアアレイトランスデューサーを伴うAloka 500超音波機器を用いる。トランスデューサーおよびPVCロッドを、婦人科滑沢剤で被覆され、卵巣が一つずつ視覚化されるまで、直腸にそっと挿入する。3つの最大の卵胞の直径を、各々スキャンして(0.1mm位まで)記録した。未経産ブタは、大きな卵胞(≧6.5mm)の数が3個未満になった場合に排卵していると認定された。
血液採取およびLH分析
カテーテルは、各治療グループ(ビヒクルゲル、n=8;100mcg トリプトレリン,n=6;200mcg トリプトレリン,n=7および400mcg トリプトレリン,n=6)における未経産ブタの亜集団の頸静脈に非外科的に挿入された(Kraeling et al.1982)。処置の1時間前15分ごと、処置後(0)および処置の0.5、1、2、4、6、12、18、24、36および48時間後すぐに10mLの血液サンプルを採取した。採取の12時間以内に15分間800xgにて遠心分離するまで、血液サンプルを4℃で保持した。ブタの血清のLHを有効な製法を用いて解析するまで、得られた血清を凍結保存した。(Kesner et al.,1987およびKraeling et al.,1982)。LH急増の開始、継続時間、および程度を分析した。LHデータは、SASの一般線形モデル法を用いて解析された。処置間の差は、P<0.05でT検定を用いて最小二乗平均値推定値で検定された。LH急増の開始は、血清LH濃度が処置前の血清LH濃度の平均値の2つの標準偏差以上の場合である。LH急増の継続期間は、開始および血清LH濃度が処置前の血清LH濃度の平均値の2つの標準偏差以下の場合の間の期間である。LH急増の程度は、LH急増の間に達する最大血清LH濃度である。
投与
1回2mL量のトリプトレリンゲルまたはビヒクルゲルを、人工授精に用いられるものと同様のカテーテルを用いて頚部より後方約1〜2cm以内に注入した。該量を、カテーテルに取り付けられた標準的複数回量塗布器を用いて送達した。カテーテルを取り囲む、新しい使い捨て可能なシームを、未経産ブタごとに用いた。
結果
本実験では、未経産ブタは、最後のMATRIX(登録商標)給与時、171±7日齢であり、130±9kg体重であった。MATRIX(登録商標)の最後の給与後に発情を発現した未経産ブタの割合(97%)およびMATRIX(登録商標)の最後の給与から発情の間隔(146±22時間)は、処置の間で差はなかった。8頭の未経産ブタは、処置に関係しないという理由で最終データセットから除外された。測定されたパラメータの処置相互作用によるレプリケートが検出されなかったので、2つのレプリケートのデータを合わせた。結果を、図4および表30〜32に示す。
全体として、94%の未経産ブタが、実験期間内に排卵した。多数の未経産ブタは、処置後48時間までまたは最後のMATRIX(登録商標)給与後168時間までのビヒクルゲル(VG)に比べて、トリプトレリンゲル(TG)処置グループにおいて排卵した(P<0.01)。最後のMATRIX(登録商標)給与から排卵までの間隔は、処置によって影響を受けず、平均して160時間または6.7日であった。MATRIX(登録商標)の最後の給与から128〜152時間(処置後32時間)まで排卵した、未経産ブタの累積率に関して処置の効果はなかった。しかしながら、MATRIX(登録商標)の最後の給与から160〜176時間(処置後40〜56時間)まで排卵した、未経産ブタの累積率に関して処置の有意な効果があった。高い累積率の未経産ブタは、ビヒクルゲルグループより処置グループにおいて168時間(処置後48時間)まで排卵した(表30)。排卵を検知した時間およびトリプトレリンゲルでの処置後の各超音波観察で排卵した、未経産ブタの割合は、表30に示される。任意の処置グループの間で排卵がトリプトレリンゲル処置後に検知された平均時間において有意な差はなかった。トリプトレリンゲル処置後48時間まで排卵した未経産ブタの割合は、対照に比べてトリプトレリンを投与した未経産ブタで大きかったが、トリプトレリン処置グループ間で差はなかった(P>0.05)。
結果は、100〜400mcg トリプトレリンのトリプトレリンゲル量がMATRIX(登録商標)の最後の給与後168時間でビヒクルに比べて排卵を促進し、それは、該用量範囲のトリプトレリンゲルが未経産ブタにおけるMATRIX(登録商標)での発情周期同期化後に排卵を同期化するのに有効であることを示唆することを立証している。
前の実験において、本発明者らは、トリプトレリンゲル中の100mcgのトリプトレリンが、エストロゲン刺激した卵巣摘出未経産ブタにおいてLH放出を刺激したことを立証した。LH急増を示した未経産ブタ数、LH急増のパラメータ、排卵を検知した時間、および、0、100、200または400mcgの酢酸トリプトレリンを含有するトリプトレリンゲルでの処置後48時間まで排卵した未経産ブタの割合は、表31に示される。処置グループ間で、LH急増の平均開始、最大血清LH濃度までの時間またはLH急増の程度において有意な差はなかった。しかしながら、LH急増の継続時間は、処置された未経産ブタに比べて0mcgグループで大きかった(P=0.04)。一般に、LH急増のこれらのパラメータは、トリプトレリンゲル中のトリプトレリンの膣内投与がエストロゲン刺激した卵巣摘出未経産ブタにおいてLHのサージ放出を刺激した本発明者らの先の実験のものと同様であった。個々の未経産ブタからのデータを分析した場合、採血期間中にLH急増を示さなかった未経産ブタが、トリプトレリンゲル処置の時点でLH急増を終了していたかまたはトリプトレリンゲル処置前にLH急増をすでにしていたように思えた。統計解析は、LH急増の開始、最大血清LH濃度までの時間またはLH急増の程度について処置グループ間で有意な差は明らかにしなかったけれども、これらのパラメータの全3つの平均値は、LH急増が0mcgの対照未経産ブタよりトリプトレリン処置された未経産ブタにおいて早期に生じたことを示唆している。さらに、LH急増の程度は、用量反応パターンに従うように思えた。表30における全ての未経産ブタについて示されるデータと同様に、トリプトレリンゲル処置後48時間まで排卵した未経産ブタの割合は、対照よりトリプトレリンを投与している未経産ブタについて大きかった。
要約すると、最後のMATRIX(登録商標)給与から排卵同期化に対するトリプトレリンゲル処置の有用な効果があった。結果はまた、MATRIX(登録商標)の最後の給与の120時間後に投与された、100〜400mcg トリプトレリンのトリプトレリンゲル量がMATRIX(登録商標)の最後の給与の168時間後のビヒクルに比べて排卵を促進し、それは、未経産ブタにおけるMATRIX(登録商標)での発情周期同期化後に排卵を同期化するのに有効であることを示唆することを立証している。血清LHデータは、これらの結論と一致する。
Figure 2016508030
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実施例6
トリプトレリン含有組成物の調製
メチルパラベンナトリウム塩およびプロピルパラベンナトリウム塩を、混合しながら精製水に加え、5〜10分間混合し続けた。次いで、塩化ナトリウムUSPを、さらに10〜15分間混合しながら加え、次いで、10〜15分間混合しながらL−メチオニンを加えた。次いで、さらに10〜20分間混合しながらクエン酸ナトリウムUSPも加えた。
個々のミキサーにおいて、クエン酸を精製水に加え、5〜10分間混合して、クエン酸トリプトレリンを加え、次いで、10〜20分間混合し続けた。次いで、パラベン含有組成物を、トリプトレリン含有組成物に加え、10〜15分間混合した。次いで、凝集を回避するためにメチルセルロースをゆっくりと加え、さらに30〜60分間混合し続けた。次いで、混合物のpHをチェックし、精製水中クエン酸を必要に応じて加え、組成物のpHを調整した。
実施例7
実施例製剤
本願に記載の組成物の実施例製剤は、表33および34に示される。
Figure 2016508030
Figure 2016508030

Claims (20)

  1. 未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法であって、
    発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程;
    排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に投与される、工程;および
    発情を観察することなく、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に1回のみ未経産ブタを授精する工程
    を含む、方法。
  2. ゴナドトロピン放出ホルモンが、式:
    Figure 2016508030
    [式中:
    およびRは、各場合において独立して、水素であるか、または独立して、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、その各々は置換されていてもよく、またはRおよびRならびに結合した炭素が、炭素環または複素環を形成し;
    は、水素またはアルキルであり;および
    Xは水素であるか、またはXは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、置換されていてもよいアルキレン−カルボキサミド、およびHNC(O)NRからなる群から選択され、ここで、RおよびRは、各場合において独立して、水素、アルキル、ヘテロアルキルおよびハロアルキルから選択される]
    またはその溶媒和物、水和物、もしくは医薬的に許容される塩を有する、請求項1記載の方法。
  3. ゴナドトロピン放出ホルモンが、請求項2記載の式で示される化合物からなる群から選択され、ここで、
    a)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    b)Rは水素、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
    c)Rは1H−1−ベンジル−イミダゾール−4−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
    d)Rは2−メチルプロピル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
    e)Rは2−ナフチルメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
    f)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    g)Rはベンジル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    h)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
    i)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
    j)Rはメチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    k)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rはメチルであり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    l)Rはメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    m)Rは4−アミノブチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    n)Rはメチル、Rはメチル、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;および
    o)Rはエチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRである、請求項2記載の方法。
  4. 授精が、人工授精である、請求項1記載の方法。
  5. ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約200μgである、請求項1記載の方法。
  6. ゴナドトロピン放出ホルモンの投与量が、デポジション・カテーテルの使用、手動投与、および注射からなる群から選択される方法を用いて投与される、請求項1記載の方法。
  7. ゴナドトロピン放出ホルモンが、トリプトレリンである、請求項1記載の方法。
  8. 未経産ブタにおける授精の時期を同期化するための方法であって、
    発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程;
    排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に投与される、工程;
    発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情を観察し、次いで、未経産ブタが発情している場合、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に未経産ブタを授精する工程であって、該未経産ブタが、ゴナドトロピン放出ホルモンの投与と組み合わせて授精される、工程;および
    未経産ブタが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に発情しているかまたは発情していない場合、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に未経産ブタを授精する工程であって、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に発情が観察されていない、工程
    を含む、方法。
  9. ゴナドトロピン放出ホルモンが、式:
    Figure 2016508030
    [式中:
    およびRは、各場合において独立して、水素であるか、または独立してアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、その各々は置換されていてもよく、またはRおよびRならびに結合した炭素が、炭素環または複素環を形成し;
    は、水素またはアルキルであり;および
    Xは水素であるか、またはXは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、置換されていてもよいアルキレン−カルボキサミド、およびHNC(O)NRからなる群から選択され、ここで、RおよびRは、各場合において独立して、水素、アルキル、ヘテロアルキルおよびハロアルキルから選択される]
    またはその溶媒和物、水和物、もしくは医薬的に許容される塩を有する、請求項8記載の方法。
  10. ゴナドトロピン放出ホルモンが、請求項9記載の式で示される化合物からなる群から選択され、ここで、
    a)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    b)Rは水素、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
    c)Rは1H−1−ベンジル−イミダゾール−4−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
    d)Rは2−メチルプロピル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
    e)Rは2−ナフチルメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
    f)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    g)Rはベンジル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    h)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
    i)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
    j)Rはメチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    k)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rはメチルであり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    l)Rはメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    m)Rは4−アミノブチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    n)Rはメチル、Rはメチル、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;および
    o)Rはエチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRである、請求項9記載の方法。
  11. 授精が、人工授精である、請求項8記載の方法。
  12. ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約200μgである、請求項8記載の方法。
  13. ゴナドトロピン放出ホルモンの投与量が、デポジション・カテーテルの使用、手動投与、および注射からなる群から選択される方法を用いて投与される、請求項8記載の方法。
  14. ゴナドトロピン放出ホルモンが、トリプトレリンである、請求項8記載の方法。
  15. 未経産ブタにおける授精の時期を同期化する方法であって、
    発情を同期化するためのホルモンを未経産ブタに投与する工程;
    排卵を同期化するためのその他のホルモンを投与することなく、単回投与量の、排卵を同期化するためのゴナドトロピン放出ホルモンを未経産ブタに投与する工程であって、該ゴナドトロピン放出ホルモンが、発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から5日目に投与される、工程;
    ゴナドトロピン放出ホルモンの投与の約2〜約7時間後に1回目として未経産ブタを授精する工程;および
    発情を同期化するためのホルモンの連日投与の最後から6日目に2回目として未経産ブタを授精する工程であって、発情を観察することなく1回目および2回目の授精が行われる、工程
    を含む、方法。
  16. ゴナドトロピン放出ホルモンが、式:
    Figure 2016508030
    [式中:
    およびRは、各場合において独立して、水素であるか、または独立してアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、その各々は置換されていてもよく、またはRおよびRならびに結合した炭素が、炭素環または複素環を形成し;
    は、水素またはアルキルであり;および
    Xは水素であるか、またはXは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、置換されていてもよいアルキレン−カルボキサミド、およびHNC(O)NRからなる群から選択され、ここで、RおよびRは、各場合において独立して、水素、アルキル、ヘテロアルキルおよびハロアルキルから選択される]
    またはその溶媒和物、水和物、もしくは医薬的に許容される塩を有する、請求項15記載の方法。
  17. ゴナドトロピン放出ホルモンが、請求項81記載の式で示される化合物からなる群から選択され、ここで、
    a)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    b)Rは水素、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
    c)Rは1H−1−ベンジル−イミダゾール−4−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
    d)Rは2−メチルプロピル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
    e)Rは2−ナフチルメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
    f)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    g)Rはベンジル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    h)Rはt−ブトキシメチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;
    i)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;および、Rは水素であり;
    j)Rはメチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    k)Rは1H−インドール−3−イル−メチル、Rは水素、Xはエチルであり;Rはメチルであり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    l)Rはメチル、Rは水素、XはCH(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    m)Rは4−アミノブチル、Rは水素、XはHN(CO)NHであり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRであり;
    n)Rはメチル、Rはメチル、XはHN(CO)NHであり;および、Rは水素であり;および
    o)Rはエチル、Rは水素、Xは水素であり;Rは水素であり;および、Rが結合する炭素の配置はRである、請求項16記載の方法。
  18. 授精が、人工授精である、請求項15記載の方法。
  19. ゴナドトロピン放出ホルモンが有効量で投与され、ゴナドトロピン放出ホルモンの有効量が約200μgである、請求項15記載の方法。
  20. ゴナドトロピン放出ホルモンが、トリプトレリンである、請求項15記載の方法。
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