JP2016506863A - ゼオライト触媒を処理する方法 - Google Patents

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Abstract

ジメチルエーテルをカルボニル化して酢酸メチルを生成するためのゼオライト触媒の処理方法であって、ゼオライト触媒を、少なくとも1モル%の量の水蒸気を含む処理ガスと、ゼオライト構造の脱アルミニウム化が生じる温度未満の温度で接触させるゼオライト触媒の処理方法。【選択図】図1

Description

本願発明は、ゼオライト触媒を処理する方法、その方法で処理された触媒、および処理されたゼオライト触媒の存在下ジエメチルエーテルを一酸化炭素でカルボニル化して酢酸メチルを生成する方法に関する。
酢酸メチルは、石油化学プロセスにおいて工業的に使用され、特に酢酸、および無水酢酸のような汎用化学品の製造用の供給原料として使用される。
結晶性アルミノケイ酸塩ゼオライトは、酢酸メチルを生成するために、ジメチルエーテルのカルボニル化反応を触媒することが見出されている。例えば、WO2006/121778号公報には、実質的に無水条件下、モルデナイトまたはフェリエライト触媒の存在下、一酸化炭素で低級アルキルエステルをカルボニル化することにより、低級脂肪族カルボン酸の低級脂肪族エステルを生成する方法が記載される。
US7,465,822号公報には、ジメチルエーテルをカルボニル化して酢酸メチルを生成するゼオライトが、MOR、FER、OFFおよびGME等の骨格構造型のゼオライトのような、少なくとも一つの8員環チャンネルを含むことが記載されている。対照的に、8員環チャンネルを含まないゼオライト、例えばZSM−5(MFIの骨格構造型)は、この反応に対する触媒性能が低いことが明らかにされた。
あらゆる触媒プロセスの重要な側面は、通常のプロセス条件に暴露された場合の触媒の性能にある。カルボニル化反応における触媒性能の向上は、プロセスおよび触媒の開発の継続する目標である。
カルボニル化プロセス用の触媒として、ゼオライトを使用することに関連する欠点は、カルボニル化生成物の生成率の低下を伴って経時的に失活することである。理論に拘束されるものではなく、ジメチルエーテルのカルボニル化プロセスにおけるゼオライト触媒の失活は、触媒表面上に炭化水素(コークス)の堆積物が形成されるジメチルエーテルの副反応に帰責されると考えられている。これらの堆積物は、触媒活性部位へのアクセスを制限し、そして最終的に、カルボニル化反応生成物の生成率を、触媒の交換あるいは再生が必要となる程度まで減少させてしまう。ゼオライト触媒を再生するためのプロセスは、例えばWO2009/077745号公報およびWO2009/077739号公報に開示される。
WO2009/077745号公報には、酢酸メチルを生成するためにジメチルエーテルのようなカルボニル化反応物質のカルボニル化反応において、モルデナイト触媒をその場で再生する方法が記載され、分子酸素含有ガスおよび不活性希釈剤を含む再生ガスを、1〜100barの全圧および触媒の温度が225℃〜325℃の範囲内に維持されるような分子酸素含有ガスの分圧で該触媒に接触させて、該触媒を再生させることが記載される。
WO2009/077739号公報には、酢酸メチル製造のためのゼオライト触媒のその場再生法であって、ジメチルエーテルのようなカルボニル化可能な反応物質を、触媒の存在下、一酸化炭素と接触させ、触媒とカルボニル化可能な反応物質との接触を中止し、該触媒を、水素と水素および一酸化炭素の混合物とから選択された再生ガスと、250℃〜600℃の温度範囲で再生し、水素再生工程を終わらせ、およびカルボニル化可能な反応物質および一酸化炭素と、該触媒の接触を再開させる方法が記載されている。
酢酸メチルを生成するためにジメチルエーテルのゼオライト触媒を使用したカルボニル化反応における別の欠点は、水の存在がこれらの反応を阻害し、そのため、典型的にはその反応物質と触媒は、触媒反応に使用する前に乾燥させることである。
したがって、ゼオライト触媒が、例えば、カルボニル化方法、および特に、酢酸メチルを生成するためにジメチルエーテルをカルボニル化するための方法において生成率を増大させるような、触媒性能が向上することができる方法を提供することが望ましい。
酢酸メチルを生成するために、ジメチルエーテルをカルボニル化するためのゼオライト触媒を使用する方法であって、改良された触媒性能を達成でき、また、特にカルボニル化反応生成物の生成率の増加を達成する方法を提供することも望ましい。
コークス沈着物の形成は、特に、カルボニル化方法の始動中、例えばジメチルエーテルのカルボニル化方法の始動中に生じることが広く理解されている。したがって、酢酸メチルを生成するためにジメチルエーテルをカルボニル化するためのゼオライト触媒を使用する方法であって、増大した触媒性能が始動中に達成される方法を提供することも望ましい。
出願人は、ゼオライト触媒を、少なくとも1モル%の水蒸気を含むガスにより、且つ低温で、前処理することにより、ジメチルエーテルをカルボニル化して酢酸メチルを生成する方法において、向上した触媒性能を示すことを今日見出した。特に、触媒をそのように処理することで、カルボニル化方法の始動中および反応全体に亘る両方において、増大した生成率を達成できる。さらに、これらの生成率は、未処理のゼオライト触媒を使用したカルボニル化方法の生成率に比較して、よりゆっくりと低下することが見出された。
従って、本発明は、ジメチルエーテルをカルボニル化して酢酸メチル反応生成物を生成するためのゼオライト触媒を処理する方法であって、該触媒を少なくとも1モル%の量の水蒸気を含む処理ガスと、ゼオライト構造の脱アルミニウム化が生じる温度よりも低い温度で接触させる方法を提供する。
本発明の一部あるいは全ての態様において、ジメチルエーテルをカルボニル化して酢酸メチル反応生成物を生成するためのゼオライト触媒を処理する方法であって、該触媒を少なくとも1モル%の量の水蒸気を含む処理ガスと、ゼオライト構造の脱アルミニウム化が生じる温度よりも低い温度で接触させ、且つ該ゼオライトが一つの8員環により規定される少なくとも一つのチャンネルを含む方法が提供される。
本発明の一部あるいは全ての態様において、一つの8員環により規定される少なくとも一つのチャンネルを含むゼオライトが、MOR、FER、OFFおよびGMEの骨格構造を有するゼオライトから選択される。
本発明はまた、ジメチルエーテルをカルボニル化して酢酸メチル反応生成物を生成するための触媒性能が向上したゼオライト触媒であって、該触媒を少なくとも1モル%の量の水蒸気を含む処理ガスと、ゼオライト構造の脱アルミニウム化が生じる温度より低い温度で接触させるゼオライト触媒を提供する。
本発明の態様において、触媒はモルデナイトゼオライトであり、好適には水素型のモルデナイトである。この態様において、モルデナイトは、バインダー、例えばアルミナ、シリカ−アルミナおよびシリカから選択される無機酸化バインダーと複合化可能である。適切には、触媒は、アルミナと複合化したモルデナイトであり、そして好適にはその押し出し成形体の形態である。
本発明の別の態様において、処理ガスは1〜10モル%、例えば3〜6モル%あるいは2〜5モル%等の量の水蒸気を含み、且つ一酸化炭素、水素およびジメチルエーテルのうちの少なくとも一つ、好適には一酸化炭素および水素を更に含む。
別の態様においては、触媒はモルデナイト、適切にはその水素型であり、好適にはアルミナ、シリカ−アルミナおよびシリカから選択される一つのバインダーと複合化され、且つ処理ガスは1〜10モル%、例えば3〜6モル%あるいは2〜5モル%等の量で水蒸気を含み、且つ一酸化炭素、水素およびジメチルエーテルのうちの少なくとも一つ、好適には一酸化炭素と水素を更に含む。
更に別の態様においては、触媒は酢酸メチルを生成するためにジメチルエーテルをカルボニル化するための方法を始動する時、あるいはその間に処理される。
理論に拘束されることなく、本発明に従って、ゼオライト触媒を処理することによって、カルボニル化反応プロセス中に、ゼオライトの表面上のコークスの蓄積や分配をより制御させることとなり、特に、カルボニル化反応プロセスの始動時において、触媒の失活を軽減させ、それにより、達成されるべきカルボニル化反応生成物の生成率(空時収率)を増加させることができる。
加えて、カルボニル化反応生成率は経時的に減少することが避けられないが、ゼオライト触媒を本発明に従って処理していない対応するカルボニル化反応プロセスに比較して、生成率における持続的な利益を達成できることが今日見出された。
本発明の触媒および方法における実益は多数あるものの、触媒の交換や再生が必要となるまで、カルボニル化反応プロセスを、より長時間、改善された生産率で今日操作可能にした利益を含む。触媒性能の向上により、触媒の費用を減少させ、および/または触媒反応器のサイズを小型化させることで、設備投資を減少させることになる。
触媒を、処理ガスで処理する方法は、カルボニル化反応プロセスを始動させる前、あるいは始動させる一環として、実施することができ、これは、いずれかのカルボニル化反応が生じる前に、反応器とは別個に、あるいは反応器の内部でそのまま、実施される。好適には、触媒の処理は、その場で実施される。
触媒は、水蒸気を含む処理ガスと接触させることにより処理される。水蒸気の量は少なくとも1モル%の量があれば変更可能である。出願人は水分の量をより多くすればするほど、触媒活性が高まることを見出した。しかしながら、水分量が多すぎると処理する触媒に損害が生じる。適切には、触媒を接触させる処理ガスは、1〜10モル%の量、例えば2〜10モル%等、例えば2〜5モル%、好適には3〜6モル%の量で水蒸気を含む。
処理ガスの組成は変更可能である。すなわち、水蒸気が少なくとも1モル%の量で処理ガス中に維持されている限り、触媒処理期間に亘りいつでも、一つ以上のガス成分を処理ガスに追加可能であり、または処理ガスから除去可能である。
処理ガスは、一酸化炭素、水素、ジメチルエーテルのうちの一つ以上から選択された少なくとも一つの成分などの追加の成分を更に含むことができる。
一酸化炭素は、典型的には産業用ガスの供給業者により提供されるような実質的に純粋な一酸化炭素であってよく、あるいは、処理プロセスやその後のカルボニル化反応を妨げない少量の他のガスを含んでよい。例えば、一酸化炭素は、窒素、ヘリウム、アルゴンおよび二酸化炭素の一つ以上を少量含むことができる。
ジメチルエーテルを一酸化炭素でカルボニル化する方法は、水素の存在下、実施可能であるけれども、水素が消費されずに多く残る。しかしながら、市販の一酸化炭素と水素との混合物から、一酸化炭素と水素とを分離しなければならなくなることを避けるため、この方法によりカルボニル化方法を実施することが好ましい。市販されている一酸化炭素と水素との混合物は、一般的に、合成ガスとして当分野では呼ばれている。炭化水素源を合成ガスに変換する従来のプロセスでは、水蒸気改質および部分酸化が含まれる。合成ガス生成物に使用される炭化水素源の例は、バイオマス、天然ガス、メタン、C〜Cの炭化水素、ナフサ、石炭、および石油系重質油を含む。
一般的に、水蒸気改質は、炭化水素と蒸気を接触させて合成ガスを生成することを含む。この方法は、典型的には触媒、例えばニッケルベースの触媒を使用する。
部分酸化は、典型的には、炭化水素を酸素、または空気のような酸素含有ガスと接触させて合成ガスを生成することを含む。部分酸化は、ロジウム、白金あるいはパラジウムベースの触媒等の触媒を使用して、あるいは触媒を使用することなく、行われる。
生成されたままでは、合成ガスは主に一酸化炭素と水素を含むが、少量で二酸化炭素と不活性ガスを含んでよい。
したがって、処理ガスは、一酸化炭素と水素の混合物を含むことができ、その混合物は合成ガスである。適切には、処理ガスは、合成ガスを含み、このガスは、一酸化炭素対水素が、15:1〜1:3、例えば10:1〜1:2、および、好適には4:1〜1:1、例えば4:1のモル比を有する。しかしながら、所望であれば、他の一酸化炭素対水素のモル比で使用可能である。
本発明の態様において、処理ガスは、1〜10モル%、例えば3〜6モル%または2〜5モル%、例えば4〜5モル%の量の水蒸気、および合成ガスを含む。好適には、この態様において、合成ガスは、一酸化炭素対水素が、10:1〜1:2のモル比、例えば4:1〜1:1のモル比等、例えば4:1のモル比で含む。
所望であれば、水素は、一酸化炭素の不存在下、処理ガスの一成分となり得る。
処理ガスは、更に、ジメチルエーテル単独、あるいは他の成分、例えば一酸化炭素と水素のうちの少なくとも一つと共に、含むことも可能である。適切には、ジメチルエーテルは、処理ガス中に、処理ガスの全成分に基づいて、0.1〜20モル%、例えば1.5モル%〜20モル%、例えば1.5モル%〜10モル%、好適には、1.5モル%〜5モル%の範囲の濃度で存在する。
本発明の態様において、処理ガスは、1〜10モル%、例えば2〜10モル%の量の水蒸気と、ジメチルエーテルと、一酸化炭素と水素のうちの少なくとも一つ、好適には合成ガスとを含む。好適には、ジメチルエーテルは、この態様において、処理ガスの全成分に基づき、1.5モル%〜10モル%、例えば1.5モル%〜5モル%の範囲の濃度で存在する。
一酸化炭素と合成ガスは、処理ガスの好適な成分であるが、処理ガスは水蒸気に追加して、別のあるいは追加のガス状成分を含むことができる、適切には、処理ガスは、本質的には、少なくとも1モル%の量の水蒸気と、窒素、ヘリウム、アルゴンおよび二酸化炭素の一つ以上とから構成され得る。好適には、しかしながら、処理ガスは本質的には、少なくとも1モル%、例えば2〜10モル%の量の水蒸気と、一酸化炭素、水素およびジメチルエーテルのうちの一つ以上とから構成される。より好適には、処理ガスは、本質的には、少なくとも1モル%、例えば2〜10モル%の量の水蒸気と、合成ガスとから構成される。
本発明の一部あるいは全ての態様において、処理ガスは、本質的には、1〜10モル%、例えば2〜10モル%、例えば2〜5モル%等の量の水蒸気と、一酸化炭素と、水素とから構成され、且つ一酸化炭素と水素とのモル比が、15:1〜1:3、例えば10:1〜1:2、好適には4:1〜1:1、例えば4:1の範囲にある。
処理ガスの成分は、個別の流れの形態で使用可能であり、あるいは、一つ以上の成分を結合させた一つの複合流として使用可能である。
適切には、触媒は、全期間が10分〜24時間、例えば10分〜5時間、例えば20分〜3時間、例えば30分〜2時間で、処理ガスと接触される。
本発明の一部あるいは全ての態様において、触媒は、本質的に、1〜10モル%、例えば2〜10モル%、例えば2〜5モル%等の量の水蒸気、一酸化炭素および水素からなる処理ガスと、全期間が10分〜24時間、例えば10分〜5時間で、接触される。
触媒は、ゼオライト構造の脱アルミニウム化あるいは有意な脱アルミニウム化が発生する温度より低い温度で、処理ガスと接触される。適切には、したがって、本発明の目的のために、触媒は、200℃〜350℃、例えば230℃〜350℃、例えば230℃〜320℃等、例えば250℃〜310℃、好適には285℃〜300℃の温度で処理ガスと接触される。
本発明の一部あるいは全ての態様において、触媒は、本質的に1〜10モル%、例えば2〜10モル%、例えば2〜5モル%の量の水蒸気、一酸化炭素および水素から構成される処理ガスと、200℃〜350℃、例えば250℃〜310℃、好適には285℃〜300℃の温度で、例えば、全期間が10分〜24時間、例えば10分〜5時間で、接触される。
脱アルミニウム化プロセスは、当分野では、周知であり、ゼオライトの結晶骨格からアルミニウムを除去させるために利用される。脱アルミニウム化の従来技術は、熱水処理を含み、ここで、ゼオライトの脱アルミニウム化は、典型的には、鉱酸または有機酸などの酸性物質と共に、水蒸気を使用することを組み込んだプロセスにより実施される。
アルミニウムを除去すると、ゼオライトのシリカ対アルミナのモル比(SAR)が変更され、脱アルミニウム化プロセス後のゼオライトのSARは、出発ゼオライトのものよりも高くなる。蛍光X線分析法のような技術はゼオライトのSARを決定するために使用される。US3,551,353号公報では、10より大のシリカ/アルミナモル比を有する結晶性アルミノケイ酸塩ゼオライトのシリカ/アルミナモル比を増加させる方法であって、アルミノケイ酸塩の交番水蒸気処理および酸処理を含む。一般的には、脱アルミニウム化処理は、600℃程度かそれ以上の高温で実施される。
ゼオライトの骨格外のアルミニウム(脱アルミニウム化)の量の決定は、27Al MAS NMR等の従来の多くの分析技術を使用して決定可能である。
本発明において、処理ガスによる触媒の処理は、低温で実施され、すなわち、ゼオライト構造の有意ないかなる脱アルミニウム化が生じる温度よりも低い温度で実施され、ゼオライトのシリカ:アルミナのモル比は、増加しないか、実質的に増加しない。27Al MAS NMRの研究で実証されるように、触媒の処理により、ゼオライト骨格からアルミニウムの除去は生じない。したがって、本発明に従って処理された触媒は、シリカ:アルミナのモル比を保持あるいは実質保持する。
本発明の目的のために、処理ガスは、HCl、HSO,HPOのような鉱酸等、あるいはカルボン酸、例えば、酢酸およびジカルボン酸のような有機酸等を含まないことが好ましい。
適切には、ゼオライト触媒、例えば、モルデナイトは、少なくとも1モル%の量の水蒸気、一酸化炭素および水素を含む処理ガスと、200℃〜350℃、例えば230℃〜350℃、例えば230℃〜320℃等、例えば250℃〜310℃、好適には285℃〜300℃の温度で接触させることができる。
本発明の一部あるいは全ての態様において、触媒は一つの8員環により規定される少なくとも一つのチャンネルを含むゼオライト、例えば骨格構造型がMOR、FER、OFFおよびGMEのゼオライト等であり、且つ該触媒が、1〜10モル%、例えば2〜10モル%、例えば2〜5モル%の量の水蒸気、一酸化炭素および水素から本質的に構成される処理ガスと、200℃〜350℃、例えば250℃〜310℃、好適には285℃〜300℃の温度で、例えば全期間が10分〜24時間、例えば10分〜5時間で、接触される。
適切には、触媒は、処理ガスと、1〜100barg、例えば10〜100barg、例えば10〜80barg、例えば30〜70bargの全圧で接触される。
望ましくは、触媒は、230℃〜350℃、250℃〜310℃の温度で、且つ10〜80barg、例えば30〜70bargの全圧で接触される。
適切には、処理ガスの気体時空間速度(GHSV)は、500〜40,000h−1、例えば2,000〜20,000h−1、例えば3,000〜10,000h−1の範囲である。
処理される触媒は、酢酸メチルを生成するために、一酸化炭素と共にジメチルエーテルのカルボニル化を触媒するのに有効ないかなる結晶性ゼオライトを含むことができる。
ゼオライトは、ゼオライトのNa−、NH−、あるいはH−型で市販されている。本発明で処理されるべきゼオライトは、好適には、H−型である(ゼオライトの酸性型として当分野で称されてもいる)。ゼオライトのNH−型は、公知の技術によりH−型に転化可能であり、例えば高められた温度、500℃あるいはそれ以上の温度で、例えば1〜10時間の期間で焼成することにより転化可能である。Na−型は、H−型に転化可能であり、最初に、アンモニウム塩、例えば硝酸アンモニウムでイオン交換することにより、NH−型に転化し、次に、焼成により、NH−型をH−型に転化させる。あるいは、ゼオライトは公知の技術を使用して合成可能である。
ゼオライトは、他のチャンネル系あるいはサイドポケットあるいはケージ等の空洞と相互接続可能なチャンネル系を含む。このチャンネルは、一連の環構造で規定され、一般的には、12−員環、10−員環あるいは8−員環で規定される。一つのゼオライトには、異なるサイズのチャンネルを含むことができる。
適切には、本発明に従って処理される触媒は、少なくとも一つのチャンネルあるいはポケットを含み(本明細書の全体わたり、一般的に、「チャンネル」と称する)、これは8員環で規定される。好適には、この8員環チャンネルは、一つの10員環あるいは12員環により規定される少なくとも一つのチャンネルと相互接続される。チャンネルシステムのウインドウサイズは、反応物質のジメチルエーテルと一酸化炭素分子が、ゼオライト骨格の中や外へ自由に拡散できるようなサイズにすべきである。適切には、8員環チャンネルあるいはポケットのウインドウサイズは、少なくとも2.5×3.6オングストロームである。
非常に多くのゼオライトの骨格構造型が当分野で、公知であり、さらに、IUPACの権限の下、国際ゼオライト協会の構造委員会によって三文字の構造コードが割り当てられる。ウェブ版(http://www.iza−structure.org./databases/)と併せて、ゼオライト骨格構造型のアトラス(Atlas of Zeolite Framework Types)(C.Baerlocher、W.M.Meier、D.H.Olson著、第5版、エルゼビア、アムステルダム、2001年)は、ゼオライトに存在する環構造の型、および各環型により規定されたチャネルのサイズを含む、ゼオライトの骨格構造についての位相的且つ構造的な詳細にわたるデータベースである。
本発明に使用するのに適切な触媒は、8員環により規定される少なくとも一つのチャンネルを含むゼオライトであり、好適には、MOR、例えばモルデナイト、FER、たとえばフェリエライトあるいはZSM−35、OFF、例えばオフレタイト、およびGME、例えばグメリナイトからなる群から選択される一つの骨格構造型の一つのゼオライトである。
特に、本発明に従って処理される触媒は、モルデナイト、フェリエライトおよびオフレタイトから選択される。好ましい触媒はモルデナイトであり、好適にはモルデナイトの水素型である。
本発明に従って、処理される触媒のシリカ対アルミナのモル比は容積比あるいは全体の比率である。これは、多くの化学分析技術のいずれか一つで決定できる。このような技術には、X線蛍光分析、原子吸光分析およびICP(誘導結合プラズマ)が含まれる。これら全てにおいて、実質的に同一のシリカ対アルミナのモル比の値を提供することができる。処理されるべき触媒のシリカ対アルミナの容積モル比は、適切には少なくとも5、および好適には100未満あるいは100に等しく、例えば7〜40の範囲、例えば10〜30の範囲にある。
シリコンとアルミニウムに加え、ゼオライト骨格構造は、必要に応じて、三価の骨格構造変性剤元素を含むことができ、例えば、ホウ素、ガリウムおよび鉄の一つ以上であり、好適にはガリウムである。
ゼオライト骨格構造内のアルミニウム原子がこれらの骨格構造変性剤元素の一つ以上で置換される場合、シリカとXとの比率であって、ここでXはアルミニウム、ホウ素、ガリウムおよび鉄の一つ以上のような一つ以上の三価原子である、当該比率は、少なくとも5、しかし好適には100以下、例えば7〜40、例えば、10〜30の範囲にある。
本発明に従って処理されるべき触媒は、イオン交換され、あるいは、一つ以上の金属で担持され、例えば銅、銀、ニッケル、イリジウム、ロジウム、白金、パラジウム及びコバルトのうちの一つ以上などである。
ゼオライトは結晶性粉末として市販されており、典型的には、更に、ゼオライトを成形粒子に形成すること等により、触媒反応に使用する際の特性を増大させるよう変性される。ゼオライトを成形粒子に形成する方法は、当技術分野において周知であり、且つ、例えばアルミナ、シリカ−アルミナ、およびシリカから選択される無機酸化物等の無機酸化物またはクレーのような適当なバインダー材料を添加してゼオライト粉末のゲルまたはペーストを形成し、次に、そのゲルまたはペーストを望ましい形態に押し出し成形することによって達成することができる。ゼオライト粉末は、バインダーを使用せずに、粒子状に形成することも可能である。典型的なゼオライト触媒粒子は、押し出し成形体を含み、その断面が円形またはゼオライト触媒粒子の中心部から外側に延びる複数の円弧状のローブを包囲する。本発明に従って処理されるべきゼオライトは、いかなる形態のものでもよく、例えば、押し出し成形体などの形態である。
本発明の態様において、処理されるべき触媒は、一つのゼオライトおよび一つのバインダー、好適にはアルミナ、シリカ−アルミナおよびシリカから選択される無機酸化バインダーを含む複合体の形態である。好適には、ゼオライトはモルデナイトであり、且つバインダーはアルミナ、シリカ−アルミナおよびシリカから選択される無機酸化物であり、好適にはアルミナである。適切には、複合体は押し出し成形体の形態である。
本発明の一部あるいは全ての態様において、モルデナイトの水素型とアルミナのような無機酸化バインダーとの複合体である触媒は、2〜10モル%の水蒸気、一酸化炭素および水素から本質的に構成される処理ガスと、250℃〜310℃、例えば285℃〜300℃のような温度および30〜70bargの全圧で10分〜24時間、例えば10分〜5時間で処理され、且つ適切にはGHSVが、3,000〜10,000h−1で接触される。
本発明に従って処理された触媒は、ジメチルエーテルをカルボニル化して酢酸メチルを生成する反応への使用に特に適する。
したがって、本発明は、さらに、ゼオライト触媒の存在下、ジメチルエーテルを一酸化炭素と接触させて酢酸メチル反応生成物を生成することからなるカルボニル化方法であって、触媒を、少なくとも1モル%の量の水蒸気を含む処理ガスと、ゼオライト構造の脱アルミニウム化が生じる温度未満の温度で接触させることにより処理する方法を提供する。
さらに、処理されたゼオライト触媒の存在下、ジメチルエーテルを一酸化炭素でカルボニル化することにより酢酸メチルを生成する方法であって、当該方法は、以下の:
(i)ゼオライト触媒を少なくとも1モル%の量の水蒸気を含む処理ガスと、ゼオライト構造の脱アルミニウム化が生じる温度未満の温度で接触させ、および
(ii)触媒を水蒸気と接触させることを停止し;および
(iii)処理された触媒をジメチルエーテルおよび一酸化炭素と接触させて酢酸メチル反応生成物を生成する
工程を含む方法である。
本発明のカルボニル化方法において、触媒は上述した処理ガスと接触可能である。触媒の処理ガスとの接触は、処理ガスを触媒の固定床を通過させることによって実施可能である。
上に示したように、ジメチルエーテルは処理ガスの一成分となり得る。所望であれば、ジメチルエーテルは、処理工程の全期間処理ガスの一成分として存在し得る。しかしながら、ジメチルエーテルが処理ガスの一成分である場合、限定された期間だけ存在することが好ましい。
適切には、ジメチルエーテルは、触媒と水蒸気を含む処理ガスとの接触が開始された後であって、触媒と水蒸気との接触が停止される前に、処理ガスに加えられる。これは、ジメチルエーテルの連続供給が、その導入時点からカルボニル化反応の開始まで行われるため、処理工程の終了時点とカルボニル化反応の開始時点との間の円滑な移行が行われる利点がある。この動作モードのため、処理ガスは好適には、一酸化炭素および水素のうちの少なくとも一つ、例えば合成ガスをも含む。
したがって、本発明の態様は、処理されたゼオライト触媒の存在下、ジメチルエーテルを一酸化炭素でカルボニル化することにより酢酸メチルを生成する方法であって、当該方法は、以下の:
(i)ゼオライト触媒を少なくとも1モル%の量の水蒸気、一酸化炭素および水素から本質的に構成される処理ガスと、ゼオライト構造の脱アルミニウム化が生じる温度未満の温度で接触させ、および
(ii)触媒を水蒸気と接触させることを停止し;および
(iii)処理された触媒をジメチルエーテルおよび一酸化炭素と接触させて酢酸メチル反応生成物を生成させ、ここで工程(ii)より前にジメチルエーテルを処理ガスに加える
工程を含む方法である。
好適には、触媒と水蒸気との接触を停止する少なくとも1分前にジメチルエーテルが処理ガスに加えられ、例えば、該接触を停止する少なくとも5分前、例えば触媒と水蒸気との接触を停止する少なくとも10分前にジメチルエーテルが処理ガスに加えられる。
適切には、触媒と水蒸気との接触を停止する1分前〜1時間前、例えば5分前〜1時間前、例えば30分前にジメチルエーテルが処理ガスに加えられる。
本発明の態様において、触媒、例えばモルデナイト、適切にはその水素型では、2〜10モル%の量の水蒸気を含む処理ガス、合成ガスおよびジメチルエーテルと、250℃〜310℃、例えば285℃〜300℃の温度で、触媒と水蒸気との接触が停止される前の、好適には10分〜24時間、例えば10分〜5時間の期間接触され、且つ、ジメチルエーテルは、触媒と合成ガスおよび水蒸気成分との接触の開始に引き続いて、しかし、該触媒と該水蒸気との接触を停止する前に、処理ガスに加えられる。
変更した態様では、触媒処理からの排出流中に、ジメチルエーテルが検出された時点またはそれ以降に、触媒と水蒸気との接触を停止することが可能である。この操業モードでは、処理工程の開始に引き続いて、ジメチルエーテルが処理ガス、好適には合成ガスを含む処理ガスに加えられ、排出流は処理工程から取り出され、且つ、ジメチルエーテルが排出流中に検出可能であると直ちに、または引き続いて、触媒と水蒸気との接触が停止される。適切には、処理工程の開始に引き続いて、ジメチルエーテルは、処理ガスに加えられ、且つ、触媒と水蒸気との接触を中止してすぐに、または引き続いて、少なくともジメチルエーテルが処理工程からの排出流に検出可能となるまで、ジメチルエーテルは処理ガスに連続して加えられる。処理工程から排出された排出流中のジメチルエーテルの存在は、あらゆる適切な分析技術、例えば、ガスクロマトグラフィーを使用して検出可能である。
触媒は処理ガスに対して望ましい期間暴露された後、触媒と水蒸気との接触は停止される。
触媒と水蒸気との接触を停止した後、処理された触媒は、ジメチルエーテルと一酸化炭素と接触され、酢酸メチル反応生成物を生成する。好適には、触媒と水蒸気との接触を中止する工程、および触媒を一酸化炭素とジメチルエーテルと接触する工程は、同時にまたは連続して実施され、実質的には中断されることはない。
ジメチルエーテルが一酸化炭素をも含む処理ガスの一成分である場合、酢酸メチル反応生成物を生成するためのカルボニル化反応は、触媒と水蒸気との接触を停止した時点で開始される。
ジメチルエーテルが処理ガスの一成分ではない場合、酢酸メチル反応生成物を生成するためのカルボニル化反応は、触媒と水蒸気との接触を停止した時点またはそれ以降に、処理した触媒とジメチルエーテル(および、処理ガスに存在しない場合、一酸化炭素)との接触を開始することにより、開始可能である。適切には、処理した触媒は、触媒と水蒸気との接触が停止した後のわずか30秒、好適にはわずか10秒、例えばわずか5秒、例えばわずか1秒以内に、ジメチルエーテル(および、処理ガスに存在しない場合、一酸化炭素)と接触される。
触媒と水蒸気との接触が停止され、且つ処理した触媒がジメチルエーテルと一酸化炭素と接触されると、酢酸メチル反応生成物を生成するためのカルボニル化反応が開始される。あらゆる適切なカルボニル化反応条件、例えば以下の工程(iii)に関して実施された条件などが、本発明の方法のカルボニル化反応工程に適用可能である。
適切には、工程(iii)において、ジメチルエーテルの濃度は、カルボニル化反応への全ガス供給物に基づいて、0.1〜20モル%、例えば1モル%〜20モル%、好適には2モル%〜15モル%、例えば4モル%〜12モル%の範囲にある。
工程(iii)において、一酸化炭素とジメチルエーテルとのモル比は、1:1〜99:1の範囲、例えば2:1〜60:1の適切な範囲内にある。
適切には、工程(iii)において、一酸化炭素の分圧は1〜60barg、例えば10〜50barg、例えば20〜50bargの範囲にある。
工程(iii)は水素の存在下で実施することができる。水素は、一酸化炭素とジメチルエーテルのうちの少なくとも一つとの複合流として、カルボニル化反応に供給可能であり、または個別の流れとして供給可能である。
適切には、工程(iii)では、合成ガスは、一酸化炭素の原料として使用可能である。適切には、合成ガスは一酸化炭素と水素とのモル比が15:1〜1:3であり、例えば10:1〜1:2であり、そして好適には4:1〜1:1である。しかしながら、所望であれば、別の一酸化炭素と水素とのモル比をも使用可能である。
工程(iii)は、適切には、240℃〜350℃の温度で実施され、250〜350℃、例えば275〜350℃、そして好適には275〜325℃の温度で実施される。
工程(iii)は、適切には、10〜100barg、例えば10〜100barg、例えば20〜90barg、例えば40〜80barg、または50〜80bargの全圧の範囲で実施される。
望ましくは、工程(iii)は、250℃〜350℃の範囲の温度、例えば275℃〜350℃の温度範囲で、且つ10〜100barg、例えば40〜80bargの全圧の範囲で実施される。
水はジメチルエーテルをカルボニル化して酢酸メチルを生成することを阻害するため、工程(iii)は、好適には実質的に無水条件下で実施される。本明細書で使用される場合、「実質的に無水条件」とは、カルボニル化反応に供給される水の量が、カルボニル化反応へのガス供給物全体に対して、1モル%未満、好適には0.5モル%未満、より好適には0.2モル%未満、そして最適には、0.1モル%未満である。
工程(iii)は、適切には、気体時空間速度(GHSV)が500〜40,000h−1、例えば2,000〜20,000h−1、例えば3,000〜10,000h−1の範囲で実施される。
工程(iii)は、一般的には、気相プロセス、例えば固定床あるいは流動床プロセスとして実施される。
カルボニル化反応は気相プロセスとして稼働される場合、反応器に供給される前の、反応物質は、液相中に存在可能である。しかしながら、処理された触媒と接触される前に、液相成分は揮発させるべきであり、例えば予熱器を使用して揮発されるべきである。
工程(iii)は、ジメチルエーテル、一酸化炭素および任意に水素のガス供給物を、所望の反応温度で維持された、処理された触媒の固定床または流動床を介して通過させることにより実施可能である。好適には、カルボニル化反応は、ジメチルエーテルと合成ガスとのガス供給物を、所望の反応温度で維持された処理済み触媒の固定床を介して通過させることにより実施される。
工程(iii)の反応生成物は、酢酸メチルを含む。典型的には、反応生成物は、追加の成分、例えば未反応のジメチルエーテル、未反応の一酸化炭素および水素の一つ以上を更に含み得る。
望ましくは、酢酸メチルは、反応生成物から回収され、且つ回収された酢酸メチルの一部または全てが酢酸へ転化される。
反応生成物は、典型的にはガス形態である。適切には、反応生成物は、冷却され、且つ分離されて、酢酸メチル豊富な液体流、および例えば未反応の一酸化炭素および水素を含むガス流が回収される。反応生成物の冷却は、一つ以上の熱交換手段、例えば従来型の熱交換器を使用して、反応生成物を、例えば50℃あるいはそれ未満の温度まで冷却して実施される。酢酸メチル豊富な液体流は、例えばノックアウトドラムまたは接線流入式ドラムのような、一つ以上の気体/液体分離手段において、ガス流から回収可能である。
酢酸メチル豊富な液体流は、主に酢酸メチルを含み、さらに、少量の未反応のジメチルエーテル、水および溶存した不活性ガスの一つ以上をも含み得る。酢酸メチルは、酢酸メチル豊富な液体流から、例えば蒸留により回収して、それ自体を販売するかまたは下流の化学プロセスの供給原料として使用することができる。適切には、回収された酢酸メチルの一部または全ては酢酸メチルに転化可能であり、好適には加水分解プロセスにより転化可能である。回収された酢酸メチルの加水分解は公知のプロセス、例えば触媒蒸留プロセスを使用して実施可能である。典型的には、酢酸メチルの加水分解に使用する触媒蒸留プロセスでは、酢酸メチルは、酸性イオン交換樹脂またはゼオライトのような、酸性触媒を使用する固定床反応器中で、水により加水分解して、酢酸およびメタノールを含む混合物を生産し、この混合物から、蒸留により、一つ以上の蒸留段階において酢酸とメタノールを分離することができる。
本願発明を以下に限定されない実施例を参照して説明する。
触媒
各実施例で使用する触媒は、20重量%アルミナと複合化されたH−モルデナイト(SAR 20)であり、1.6mmの押し出し成形体の形態である(例えばZeolyst International Inc. Lot number 2518−151−1)。
装置
各実施例は、24mmの内径を有し、且つ350℃までの温度および80bargまでの圧力で操業可能なプラグ−フロー管型反応器で実施した。管型反応器を、垂直に取り付け、12.5mLの炭化ケイ素の不活性支持床、120mLの炭化ケイ素で希釈した触媒50mLの触媒床、および40mLの炭化ケイ素の不活性最上部層を充填した。反応器は、独立したマス・フローコントローラーにより調節される窒素および合成ガス用の独立したガス供給物、および水蒸気およびガス状ジメチルエーテル供給用のインライン噴霧器に接続する2つの独立した液体供給物を備えた。反応器からの出口流を、分析するために2つのガスクロマトグラフィー(GC)に定期的に通した。第一のGCは、Molsieve 5A(15m×0.32mm)カラムを備えたTCD検出器に適合するChrompack CP−2002であった。第二のGCは、TCDとFID検出器を備えたChrompack CP−9003であった。第二のGCへの流れを2つに分割し、第一の流れをPoraPlot Q(30m×0.32mm)カラムに通し、第二の流れをPoraPlot Q(30m×0.53mm)のプレ−分離カラムの後にMolsieve 5A(15m×0.32mm)カラムに通した。
時間当たりの、触媒1dm当たりの酢酸当量として計算した空時収率(STY)を、周期的に測定した。酢酸当量は、酢酸メチル生産物に対するSTYに0.81[すなわち、分子量(酢酸)/分子量(酢酸メチル)]を掛けて決定した。
実施例1(本発明によらない)
この例では、上述の触媒および装置を使用し、且つ水蒸気で前処理されていない触媒の存在下のジメチルエーテルのカルボニル化反応を示す。
一酸化炭素と水素のモル比が4:1を有する合成ガスを、285℃まで加熱した反応器に、70bargの圧力、気体時空間速度(GHSV)5000h−1で供給し、さらに触媒と接触させた。16時間後にジメチルエーテルを、合成ガスおよびジメチルエーテルの合計量に対して5モル%の濃度で合成ガスに加えた。さらに10時間後、ジメチルエーテル濃度を10モル%まで増加させた。40時間後反応器の温度を285℃から300℃まで増加させて、この温度で、さらに60時間維持した。40時間、45時間および100時間後に得られた空時収率(STY)を以下の表1に示した。
実施例2
この例では、上述の触媒および装置を使用し、且つ5モル%の水蒸気を含む合成ガスで前処理された触媒の存在下のジメチルエーテルのカルボニル化反応を示す。
一酸化炭素と水素のモル比が4:1を有すると共に、5モル%の水蒸気を含む合成ガスを、285℃まで加熱した反応器に、70bargの圧力、気体時空間速度(GHSV)5000h−1で供給した。この含水合成ガスを、触媒と5時間接触させた後、水蒸気の供給を停止してすぐにジメチルエーテルを、合成ガスおよびジメチルエーテルの合計量に対して5モル%の濃度で反応器に導入した。さらに10時間後、ジメチルエーテル濃度を10モル%まで増加させた。40時間後、反応器の温度を285℃から300℃まで増加させて、この温度で、さらに60時間維持した。稼働して40時間、45時間および100時間後に得られた空時収率(STY)を以下の表1に示した。
Figure 2016506863
表1の検査結果から、触媒をカルボニル化反応に使用する前に、該触媒を水蒸気で処理することにより、収率において物質的向上が達成される。
実施例3
2モル%水蒸気を含有する合成ガスを使用して、実施例2を繰り返した。
実施例1(未処理の触媒)と実施例3を比較した結果を以下の表2に示す。
Figure 2016506863
実施例4
10モル%水蒸気を含有する合成ガスを使用して実施例2を繰り返し、且つカルボニル化反応を200時間行った後に、反応を完了させた。
実施例1(未処理の触媒)と実施例4を比較した結果を、以下の表3に示す。
Figure 2016506863
実施例5
この例では、上述の触媒および装置を使用した。一酸化炭素と水素のモル比を4:1有すると共に、4モル%の濃度で水蒸気を含む合成ガスを、285℃まで加熱された反応器に、70bargの圧力、5000h−1GHSVで供給した。この含水合成ガスを、触媒と5時間接触させた時点で、ジメチルエーテルを、ジメチルエーテル、合成ガスおよび水の合計量に対して、5モル%の濃度で反応器に導入した。反応器から排出した排出流中にジメチルエーテルを検出した時点で、反応器への水蒸気の供給を停止した。稼働して10時間後、ジメチルエーテル濃度を10モル%まで増加させて、さらに実験を100時間行った。実施例5のSTYの結果を以下の表4にまとめる。
Figure 2016506863
実施例6
この例では、上述の触媒および装置を使用した。触媒を、5モル%の水蒸気を含む合成ガスで以下の通り処理した。一酸化炭素と水素のモル比を4:1有すると共に、5モル%の濃度で水蒸気を含む合成ガスを、285℃まで加熱した反応器に、70bargの圧力、5000h−1GHSVで供給し、且つこの含水合成ガスを、8時間接触させた。8時間後水蒸気の供給を停止し、且つ触媒を窒素でパージし、反応器を冷却可能にした後、触媒を反応器から排出した。
水蒸気で触媒を処理すると、ゼオライト構造に脱アルミニウム化が生じたかどうかを判定するために、処理した触媒の試料(処理した試料)および処理前の触媒の試料(未処理試料)を、27Al NMR分光法で分析した。この27Al NMRスペクトルは、104.20MHzで稼働するVarian Unity VNMRS分光計を使用して得た。4mm(ロータo.d.)マジック角回転(MAS)プローブの27Alスペクトルは、およそ14kHzの試料のスピン速度を備える直接偏光(DP)を使用して得た。スペクトルの参照は、1MのAlCl水溶液に対して行った。水(100マイクロリットル)で水和して乾燥させた後における、処理した試料と未処理の試料とのそれぞれ50mgから、スペクトルを記録した。
未処理の試料と処理した試料は、バインダーとしてアルミナを含む押し出し成形体であったため、変更NMR技術を使用して、スペクトルを得て、試料中の骨格構造外のアルミニウムの量を測定できた。この技術は、アルミナバインダー中のアルミニウム原子とモルデナイト中のアルミニウム原子が異なる四重極結合を有するという事実を利用した。NMR分光法におけるRFパルスの効果は測定される種の四重極結合に比例するため、パルス幅(4.2マイクロ秒)が、アルミナバインダー中のアルミニウム原子をほとんど励起せず、モルデナイト中のアルミニウム原子に対して有意なシグナルとなることが明らかになった。27Al NMR分光法において、約0.8ppmのピークの解析を使用して、アルミナバインダー由来の、あらゆる残留シグナル(約0.7ppm)の強度を推定し、骨格構造外のアルミニウムの量を計測可能にした。未処理の触媒および処理した触媒に対する27Al NMRスペクトルを図1および図2にそれぞれ示す。
骨格構造外のアルミニウムの量は、未処理の試料中11±1%、処理した試料中12±1%であることが明らかとなった。骨格構造外のアルミニウムの量は大幅に増加しなかったことから、ゼオライトの脱アルミニウム化はほとんど生じていなかったという結論に至った。
実施例7
この例では、上述の触媒および装置を使用した。一酸化炭素と水素のモル比を4:1有すると共に、5モル%の濃度で水蒸気を含む合成ガスを、270℃まで加熱させた反応器に、70bargの圧力、5000h−1GHSVで供給した。この含水合成ガスを、触媒と5時間30分の間接触させた。最後の30分間、ジメチルエーテルを、ジメチルエーテル、合成ガスおよび水の合計量に対して、5モル%の濃度で反応器に導入した。ジメチルエーテルの供給を開始して30分後反応器への水蒸気の供給を停止した。水蒸気を停止後10時間、ジメチルエーテルの濃度を10モル%まで増加させ、さらに8時間後、温度を290℃まで徐々に増加させた。この結果を以下の表5にまとめる。
Figure 2016506863
図1は、未処理の触媒に対する27Al NMRスペクトルを示す。 図2は、処理した触媒に対する27Al NMRスペクトルを示す。

Claims (28)

  1. ジメチルエーテルをカルボニル化して酢酸メチルを生成するためのゼオライト触媒の処理方法であって、該触媒を、少なくとも1モル%の量の水蒸気を含む処理ガスと、ゼオライト構造の脱アルミニウム化が生じる温度未満の温度で接触させるゼオライト触媒の処理方法。
  2. ジメチルエーテルをカルボニル化して酢酸メチルを生成するための改良された触媒性能を提供するゼオライト触媒であって、該触媒を、少なくとも1モル%の量の水蒸気を含む処理ガスと、ゼオライト構造の脱アルミニウム化が生じる温度未満の温度で接触させるゼオライト触媒。
  3. ゼオライト触媒の存在下、ジメチルエーテルを一酸化炭素と接触させて酢酸メチル反応生成物を生成することを含むカルボニル化方法であって、該触媒を請求項1に記載の方法で処理させてなるカルボニル化方法。
  4. 処理したゼオライト触媒の存在下、ジメチルエーテルを一酸化炭素でカルボニル化させて酢酸メチルを生成する方法であって、該方法は、
    (i)ゼオライト触媒を、少なくとも1モル%の量の水蒸気を含む処理ガスと、ゼオライト構造の脱アルミニウム化が生じる温度未満の温度で接触させ;および
    (ii)触媒と水蒸気との接触を停止し;および
    (iii)処理した触媒を、ジメチルエーテルおよび一酸化炭素と接触させて、酢酸メチル反応生成物を生成する工程を含む、酢酸メチル生成方法。
  5. 触媒がゼオライトであり、一つの8員環で規定される少なくとも一つのチャンネルを含むゼオライトである、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. ゼオライトがMOR、FER、OFFおよびGMEからなる群から選択される骨格構造型を有する請求項5記載の方法。
  7. ゼオライトがMORの骨格構造型を有し、且つモルデナイトである請求項6記載の方法。
  8. モルデナイトが水素型である請求項7記載の方法。
  9. 触媒がゼオライトと、アルミナ、シリカ−アルミナおよびシリカから選択される無機酸化バインダーとを含む複合体の形態である請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 触媒を200℃〜350℃の温度で処理ガスと接触させる請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 温度が250℃〜310℃である請求項10記載の方法。
  12. 温度が285℃〜300℃である請求項11記載の方法。
  13. 処理ガスは1〜10モル%の水蒸気を含有する請求項1乃至12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 処理ガスは2〜10モル%の水蒸気を含有する請求項13記載の方法。
  15. 処理ガスは一酸化炭素、水素およびジメチルエーテルの一つ以上から選択される少なくとも一つの成分をさらに含む請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 処理ガスは合成ガスをさらに含む請求項1乃至15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 合成ガスは一酸化炭素と水素とのモル比を15:1〜1:3で有する請求項16記載の方法。
  18. 前記モル比が4:1〜1:1である請求項17記載の方法。
  19. 触媒を処理ガスと10分〜24時間の期間接触させる請求項1乃至18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 触媒を処理ガスと10〜100bargの範囲の圧力で接触させる請求項1乃至19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 触媒を処理ガスと3000〜10,000h−1の範囲の気体時空間速度で接触させる請求項1乃至20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 触媒と処理ガスとの接触の開始に引き続いて、しかし、該触媒と水蒸気との接触を停止する前に、ジメチルエーテルを処理ガスに加える請求項4乃至21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 触媒と水蒸気との接触の停止に先立って最長1分から1時間の間、ジメチルエーテルを処理ガスに加える請求項22記載の方法。
  24. 処理ガスの成分全体に基づき、0.1〜20モル%の範囲の濃度で、ジメチルエーテルを処理ガスに加える請求項22または23に記載の方法。
  25. ジメチルエーテルの濃度が、処理ガスの成分全体に基づき、1.5〜5モル%の範囲である請求項24記載の方法。
  26. 工程(iii)において合成ガスを一酸化炭素の原料として使用する請求項4乃至25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 工程(iii)を、250℃〜350℃の温度で、且つ10〜100bargの全圧で実施する請求項4乃至26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 酢酸メチルを反応生成物から回収し、且つ回収した酢酸メチルの一部または全てを酢酸に転化させる請求項4乃至27のいずれか一項に記載の方法。
JP2015553089A 2013-01-21 2014-01-17 ゼオライト触媒を処理する方法 Pending JP2016506863A (ja)

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