JP2016506850A5 - - Google Patents

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ガイドワイヤー捕捉システムを具備する椎弓根スクリューに係合する制御器具
本発明は、制御器具に関し、特に、ガイドワイヤーに対する制御機構を有する、スクリュードライバのための制御器具に関する。
最小侵襲性外科用椎弓根スクリューシステムにおけるスクリューの配置は、通常、カニューレを取り付けたスクリューを使用して行われる。カニューレを取り付けたスクリューは、K−ワイヤー上に配置することによって設置される。次いで、これらは骨内の位置に螺合される。スクリューのK−ワイヤー上の配置の際に、K−ワイヤーが椎体を貫通して突出するのを回避するため、K−ワイヤーは前方に押されてはならない。K−ワイヤーの移動を制御するために、外科医は蛍光透視法を用いる。しかしながら、外科医からの入力なしに、K−ワイヤーが椎弓根スクリューの挿入を妨害しないことを確実にするために、スクリューが配置されるときにK−ワイヤーの位置を制御することができることが望ましい。したがって、スクリューが椎弓根に挿入されると、K−ワイヤーの位置が制御されるように、スクリュードライバを提供するか、又は既存のスクリュードライバを適応させることが望ましい。米国特許第7,207,995号は、ガイドワイヤー上の医療装置の挿入のためのカニューレを取り付けた医療器具を開示している。この器具は、カニューレを取り付けた従動部材を含む。把持装置が、カニューレを取り付けた従動部材に接続され、ガイドワイヤーをカニューレを取り付けたドライバー部材から離れて遠位方向に、抽出速度で移動させる。
第1の例示的実施形態では、ガイドワイヤーが第1の構成要素に対して軸方向に移動することができる第1の位置から、ガイドワイヤーが第1の構成要素に対して固定的に係合される第2の位置まで移動可能である第1の構成要素と、第2の回転可能な構成要素と、を備える制御器具が提供され、第1の構成要素がその第2の位置にあるときにのみ、第2の構成要素の回転が、第1の構成要素を軸方向に移動させ、これによってガイドワイヤーを軸方向に移動させる。
このようにして、ガイドワイヤーが制御される。ガイドワイヤーは、第2の構成要素に対する第1の構成要素の移動の速度に応じて、その初期配置内に保持され得るか、又は初期配置から取り外される。第1の構成要素は、それが第2の位置にあるときにのみ移動することができるため、ガイドワイヤー軸方向に移動させるように、ガイドワイヤーが第1の構成要素に対して固定的に係合されてなければ、第1の構成要素が軸方向に移動することできないことが確実にされている
好ましくは、第2の構成要素が回転するとスクリュー係合部分が回転するようにスクリュー係合部分が、第2の構成要素に接続される。
第2の構成要素は、スクリュー係合部分に接続されているために、第2の構成要素の回転がスクリューを挿入させる。したがって、ガイドワイヤーの位置は、スクリューが挿入されると制御される。
好ましくは、スクリュー係合部分は、標準椎弓根スクリューに接続可能である。
このことは、スクリューシステムに対する変更を必要とすることなくこの装置が、椎弓根スクリューシステムを挿入するために使用することができることを意味する。
好ましくは、制御器具は、第2の構成要素を回転させるハンドルを備える。
これは、ユーザーに、第2の構成要素を操作してスクリュー係合部分を回転させる実用的な方法をもたらす。
好ましくは、制御器具は、第1の構成要素が第2の位置にあるときにのみ第2の構成要素が回転するように、第2の構成要素とハンドルとの間に解除可能なロック機構を備える。
好都合なことに、解除可能なロック機構は、第1の構成要素が第2の位置になるまで第2の構成要素が回転され得ない、すなわち、第1の構成要素がガイドワイヤーを把持して固定的に係合するまで、第2の構成要素が回転することができず、したがって、スクリューの挿入を惹起させることを確実にする。
好ましくは、解除可能なロック機構は、第2の構成要素及びハンドルのうちの一方の上の突出部と、第2の構成要素及びハンドルのうちの他方の上の対応する開口部と、を備え、第1の構成要素が第2の位置にあるとき、突出部は開口部に係合する。
突出部及び開口部は、第2の構成要素とハンドルとの間に確実な接続を提供する。
制御器具は、突出部及び開口部が回転時にロックされるように、突出部及び開口部を移動させ係合させる楔状部を備えてもよい。
楔状部は、ロック機構を定位置に移動させるために、レバー力をもたらすよう作動する。
制御器具は、第1の構成要素をガイドワイヤーと係合させるグリップを備えてもよい。
グリップは、ユーザーが装置を第2の位置に移動させることを容易にする。
グリップは、ガイドワイヤーに対して半径方向に移動する、2つの半円筒形構成要素を備えてもよい。
この構成は、ユーザーに、より人間工学的な装置を提供する。
グリップは、弾性的に第1の位置に付勢され得る。
このようにして、ハンドルの偶発的な圧縮が回避され得る。
好ましくは、第1の構成要素は、ガイドワイヤーに固定的に係合する少なくとも1つのグリップ部材を備える。
第1の構成要素は、2つのグリップ部材を備えてもよく、これらは、第2の位置において、ガイドワイヤーまわりで互いに近接する。
2つのグリップ部材は、ガイドワイヤーをこれらに対して固定的に係合されて保持するための固定手段を提供する。
少なくとも1つのグリップ部材は、ねじ山と係合して、第2の構成要素と共に回転され、軸方向の移動を引き起こすことができる。
これが、第2の構成要素が回転すると、第1の構成要素とガイドワイヤーを軸方向に移動させる滑らかな機械的方法を提供する。
ねじ山は、少なくとも1つのハンドルの内面上に設置され得る。
これは、ハンドルが第1の構成要素と係合するときに、第1の構成要素が軸方向のみに移動することを確実にする。
第2の例示的実施形態では、上述の制御器具による、制御器具を有する、スクリュードライバを提供する。
第3の例示的実施形態は、椎弓根スクリューを骨に螺合する方法における上述されたスクリュードライバの使用を提供する。
制御器具の斜視図である。 以降記載される、第1の位置における装置の断面図を示す。 以降記載される、第2の位置における装置の断面図を示す。 以降記載される、第3の位置における装置の断面図を示す。
図1は、スクリュードライバ用の制御器具100を示す。制御器具は、ハンドル110を有する。ハンドル110は、2つの半円筒形構成要素112a、112bから形成され、それを通してK−ワイヤーが通過することができる、装置の本体内の開口部200(図2に示す)を取り囲む。ハンドル110は、第1の位置(図1及び2に示す)から第2の位置(図3a及び3bに示す)まで移動可能であり、好ましくは、第1の位置に弾性的に付勢される。
図2に示すように、貫通して延びている開口部212を有する追加の円筒形構成要素210すなわち第2の構成要素が、装置の開口部200内に設置されている。使用中、K−ワイヤーは、円筒形構成要素210の開口部212を通過する。円筒形構成要素210は、第1の端部で装置から突出してそれと共に回転する、装置のスクリュー係合部分120から延びる。スクリュー係合部分は、スクリューに直接係合してもよく、又は既存のスクリュードライバに接続されてもよい。第1の構成要素が備える2つのグリップ部材220a、220bが、円筒形構成要素210内に設置され、これらのグリップ部材は、それらを通してK−ワイヤーの通過を可能にする第1の位置と、それらがK−ワイヤーを把持して固定的に係合することができる第2の位置との間で移動可能である。グリップ部材220a、220bは、円筒形構成要素210の内部に配設されるガイド250内に設置されている。図2で見ることができるように、半円筒形構成要素112a、112bの内径は、ねじ山230を備える。グリップ部材220a、220bは、円筒形構成要素210の外側に延びる伸長部222a、222bを有し、図3aに示すように、伸長部は、半円筒形構成要素112a、112bがそれらの第2の位置に移動するとき、ねじ山230と係合可能である。
制御器具100は、スクリュー係合部分120と反対側の端部に設置された、T字型ハンドル(図示せず)を更に含む。T字型ハンドルは、スクリュードライバ用の制御器具100の第2の構成要素である円筒形構成要素210にそれを回転させるように係合し、したがってスクリュー係合部分120を回転させる。T字型ハンドルは、突出部310a、310bを備える。制御器具100は、ロック構成要素320を更に含む。ロック構成要素320は、円筒形構成要素210に回転可能に接続し、T字型ハンドル上の突出部310a、310bに対応する開口部322a、322bを有する。ロック構成要素320は、開口部322a、322bがT字型ハンドル上の突出部310a、310bから連結解除される第1の位置から、開口部322a、322bがT字型ハンドル上の突出部310a、310bに係合する第2の位置まで、矢印Aで示された方向に装置の軸に沿って移動可能である。この第2の位置では、T字型ハンドルは、ロック構成要素320を介して、円筒形構成要素210に、したがって、スクリュー係合部分120に回転可能に接続される。
ハンドル110は、図2に示すように、その内径上に突起部240a、240bを更に備える。突起部240a、240bは、装置のスクリュー係合部分120と反対側のハンドル110の端部に位置している。突起部240a、240bは、ロック構成要素320のカム面と係合する傾斜面242a、242bを含むことで、ハンドル110が第2の位置に移動するとき、突起部240a、240bが、ロック構成要素320をその第2の位置にまで矢印Aの方向へ軸方向に移動させるように、ロック構成要素320に対して作用する。
使用中には、図3a及び3bに示すように、一旦スクリューがK−ワイヤー400を下って通され、それが骨に挿入される位置に配置されると、ハンドル110が、その第2の位置まで圧縮され、これによって、第1の構成要素が備えるグリップ部材220a、220bがK−ワイヤーと固定的に係合する第2の位置まで移動され、ハンドル突起部240a、240bがロック構成要素320と係合するまで移動される。ロック構成要素320が突起部240a、240bのそばに矢印Aの方向に移動されることにより、ハンドルの突出部310a、310bが、ロック構成要素320の開口部322a、322b内に挿入される。次いで、上述したように、T字型ハンドルが矢印Bで示された方向に回転すると、第2の構成要素である円筒形構成要素210及び、したがって、スクリュー係合部分120が回転され、椎弓根スクリューが定位置に螺合されるように、T字型ハンドルがスクリュー係合部分120に回転可能に係合される。円筒形構成要素120が回転すると、グリップ部材220a、220bもまた回転し、ハンドル110の内側に配設されたねじ山230によって、グリップ部材220a、220bが、矢印Aの方向に沿って、ガイド250によって方向付けされた移動により、ハンドルに向かう軸方向に移動し、これによって、スクリューが挿入されるにつれて、K−ワイヤー400が軸方向で取り外されていく。ハンドルのピッチと比べたスクリューのねじ山のピッチに応じて、円筒形構成要素が回転すると、K−ワイヤーがその位置から除去されてもよく、またはK−ワイヤーが、骨に対してその初期位置に保持されてもよい。
制御器具は、スクリュードライバの一体部品であってもよく、又は既存の器具のハンドルとスクリュー係合部分との間に配置されてもよい。
本発明は、単に例として上述され、その細部の修正は、本発明の範囲内で実施できることが、当然理解されよう。
〔実施の態様〕
(1) ガイドワイヤー用の制御器具であって、
第1の構成要素であって、前記ガイドワイヤーが前記第1の構成要素に対して軸方向に移動することができる第1の位置から、前記ガイドワイヤーが前記第1の構成要素に対して固定される第2の位置に移動可能な、前記第1の構成要素と、
第2の回転可能な構成要素であって、前記第1の構成要素がその第2の位置にあるときにのみ、前記第2の構成要素の回転が、前記第1の構成要素を軸方向に移動させ、これによって、前記ガイドワイヤーを軸方向に移動させる、前記第2の回転可能な構成要素と、
を備える、制御器具。
(2) 前記第2の構成要素に接続されるスクリュー係合部分を更に備え、前記第2の構成要素が回転すると、前記スクリュー係合部分が回転する、実施態様1に記載の制御器具。
(3) 前記スクリュー係合部分が、標準椎弓根スクリューに接続可能である、実施態様2に記載の制御器具。
(4) 前記第2の構成要素を回転させるハンドルを更に備える、実施態様1〜3のいずれかに記載の制御器具。
(5) 前記第1の構成要素が前記第2の位置にあるときにのみ、前記第2の構成要素が回転することができるように、前記第2の構成要素と前記ハンドルとの間に解除可能なロック機構を更に備える、実施態様4に記載の制御器具。
(6) 前記解除可能なロック機構が、前記第2の構成要素及び前記ハンドルのうちの一方の上の突出部と、前記第2の構成要素及び前記ハンドルのうちの他方の上の、対応する開口部とを備え、前記第1の構成要素が前記第2の位置にあるとき、前記突出部が前記開口部に係合する、実施態様5に記載の制御器具。
(7) 前記突出部及び開口部が回転をロックされる(locked in rotation)ように、前記突出部及び開口部を移動させて係合させる楔状部を更に備える、実施態様6に記載の制御器具。
(8) 前記第1の構成要素を移動させて前記ガイドワイヤーと係合させるトリガーを更に備える、実施態様1〜7のいずれかに記載の制御器具。
(9) 前記グリップが、前記ガイドワイヤーに対して半径方向に移動する、2つの半円筒形構成要素を備える、実施態様8に記載の制御器具。
(10) 前記グリップが、前記第1の位置に弾性的に付勢される、実施態様9に記載の制御器具。
(11) 前記第1の構成要素が、前記ガイドワイヤーに固定的に係合する、少なくとも1つのグリップ部材を備える、実施態様1〜10のいずれかに記載の制御器具。
(12) 前記第1の構成要素が、前記第2の位置において、前記ガイドワイヤーのまわりで互いに近づく2つのグリップ部材を備える、実施態様11に記載の制御器具。
(13) 前記少なくとも1つのグリップ部材が、ねじ山に係合し、前記第2の構成要素と共に回転し、軸方向移動を引き起こす、実施態様11又は12に記載の制御器具。
(14) 前記ねじ山が、ハンドルの内側表面に配置されている、実施態様13に記載の制御器具。
(15) 実施態様1〜14のいずれかに記載の制御器具を備えるスクリュードライバ。
(16) 前記第2の構成要素が、T字型ハンドルを備える、実施態様15に記載のスクリュードライバ。
(17) 実施態様15又は実施態様16に記載のスクリュードライバを使用して、椎弓根スクリューを骨に螺合させる方法。
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