JP2016505788A - 分割歯車 - Google Patents
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Abstract
本発明は、第2歯車との噛合式係合において分割歯部(2)を使用して歯面バックラッシを補償するための機能を有する歯車(1)に関し、この歯車(1)が少なくとも1つの細隙(3)を有し、この少なくとも1つの細隙(3)に沿って上記分割歯部(2)の第1セクション(6)を含む第1歯車半体(4)及び上記分割歯部(2)の第2セクション(7)を含む第2歯車半体(5)が互いに対して回転可能に配置されており、上記歯車半体(4、5)が回転防止機構によって互いに対して拘束されており、この回転防止機構は、作動しているとき、上記歯車半体(4、5)の相互回転を防止する。この回転防止機構が作動しているとき、上記分割歯部(2)の第1セクション及び第2セクション(6、7)は面一に互いに少なくとも略係合し、他方、この回転防止機構が作動していないとき、上記分割歯部(2)の第1セクション及び第2セクション(6、7)は互いに対してずれるように配置され、両セクション(6、7)は弾性部材(8)によって互いに張力下にあり、作動していない回転防止機構は、上記歯車が動作中のとき上記歯車(1)に留まる。本発明は、分割歯車(1)の装着方法にも関する。【選択図】図1
Description
本発明は、第2歯車と噛合式係合している間、分割歯部を使用して歯面バックラッシを補償するための補償機能を有する歯車に関する。
歯車の対合は理論的基礎に基づいてしばしば計算されるが、その際、この理論的構成では、歯車は互いに対してバックラッシ(「遊び」ともいう)を持たない。対照的に、実際には、製造工程によって引き起こされる公差範囲に起因して、歯車の噛合式歯部の間でバックラッシが発生することになる。歯車をそれぞれのシャフトに装着する際の不正確さ、装着誤差の伝播、及び歯車に結合される他の部品の公差範囲が原因で、このようなバックラッシを増大させる更なる要因が加わる可能性がある。例えば軸角度誤差又は距離公差がこのような要因となりうる。歯車の噛合式歯元面間のバックラッシに関するさらに影響が大きい要因は、動作温度の変化によって引き起こされる。熱膨張、特に異なる材料の異なる熱膨張係数の結果として、距離が変わる可能性がある。このような場合は相互噛合式歯車内での膨張に関係するだけでなく、例えば熱膨張によって引き起こされる歯車支持部の位置変化にも関係する。従って、一方では、噛合式歯車はそのような影響を補償するためのバックラッシを持つべきである。他方で、例えば歯元面の変化の場合、又は均一に一定に伝達できない回転モーメントによる動作の場合には、噛合式歯元面間のバックラッシはノイズを発生させることになる。
上記例示した影響が大きい要因に対処するために、分割歯部を含む歯車が知られている。このような歯車は、いわゆるノンバックラッシ歯車又は「シザーズギヤ」と呼ばれることが多い。
従って、例えば、欧州特許第2 161 478 B1号明細書は分割構成の歯車を教示する。第1歯車半体及び第2歯車半体が中間オメガばねによって互いに張力下にある。これにより、第2歯車と噛み合った状態では、歯元面は常に当接していることになる。これら2つの歯車半体は、固定リングによって互いに対して軸方向に固定されている。次に、国際公開第2011/160153 A1号パンフレットは、2つの歯車半体間に弾性部品が配置されている分割歯車を教示する。この弾性部品は、2つの歯車半体を互いに張力下に置くことに適合されている。これら2つの歯車半体を組み立てるために、固定補助具が使用されている。中国特許出願公開第101915297号明細書は、ばねを使用して、第1歯車半体と第2歯車半体とを張力下に置くようにした分割歯車を教示する。固定棒によって、両歯車半体は、それらのそれぞれの部分歯部に関して相互に整列して固定することができる。この歯車が例えば変速装置に取り付けられる場合、この固定棒は歯車から取り外されることになり、上記ばねはこれら2つの歯車半体を張力下に置くようにでき、これにより、これら2つの歯車半体のうちの少なくとも1つが変速装置の噛合式歯部の領域で相手方の歯車と当接することが確実になる。
これら2つの歯車半体のこのような固定の短所は、装着中、歯車から固定棒を取り外さなければならないということである。この状況で、もしもこの固定棒が変速装置の中にたまたま落ちるようなことがあると、そのあとの変速装置の運転中に固定棒が損傷を引き起こしうることを避けるために、おそらくその変速装置を分解することが必要になる。
本発明は、そのような短所が回避される歯車を提供することを目的とする。
上記の目的は、請求項1に記載の特徴を含む歯車及び請求項10に記載の特徴を含む分割歯車の装着方法によって成し遂げられる。有利な更なる実施形態及び特徴は、各従属項並びに以下の説明及び図面からより詳細に明らかとなる。しかしながら、提示した新しい請求項は、本発明の主題の定式化のための最初の提案を表すにすぎず、本発明主題を限定することは意図していない。むしろ、各独立請求項の1又は複数の特徴は、本開示の1又は複数の特徴で補われてもよいし、さらにはそれらによって置き換えられてもよい。
歯車との噛合式係合において分割歯部を使用して歯面バックラッシを補償するための補償機能を有する歯車が提供される。この歯車は少なくとも1つの細隙を有し、この少なくとも1つの細隙に沿って当該分割歯部の第1セクションを含む第1歯車半体及び当該分割歯部の第2セクションを含む第2歯車半体が互いに対して回転可能に配置されており、上記歯車が回転防止機構によって互いに対してロック(「ロッキング」又は「係止」ともいう)されており、回転防止機構は、作動しているとき、上記歯車半体の相互回転を防止し、この回転防止機構が作動しているとき、上記分割歯部の第1セクション及び第2セクションは互いに少なくとも略面一となるように配置され、他方、上記回転防止機構が作動していないとき、上記分割歯部の前記第1セクション及び第2セクションは互いに対してずれるように配置され、両セクションは弾性部材によって互いに張力下にあり、作動していない回転防止機構は、上記歯車が動作中のとき上記歯車に留まる。
上記2つの歯車半体の固定が固定棒を介してもたらされるが、その固定棒を歯車から取り外さなければならない先行技術からの公知の教示とは対照的に、作動していない回転防止機構が歯車内に継続して存在することで、歯車の装着中の回転防止機構の喪失が回避されるという効果がもたらされる。これによって、例えば変速装置又はこのような歯車が使用されることになる他の部品の組み立て工程におけるエラーを回避することが可能になる。
歯面バックラッシの補償は、上記弾性部材の効果及びその結果生じる上記歯車半体の互いの張力下にある状態によって専ら成し遂げられうることが好ましい。これに関して、上述の先行技術に記載された種類の技術的構成を使用することができる。しかしながら、上記歯部のうちの少なくとも一部がコーティングを含むということも想定できる。このコーティングは、例えば除去可能であってもよい。このような想定は、例えば、これに関して参照される国際公開第2002/48575号パンフレットから推測することができる。除去されるのではなく代わりに歯部上に留まるコーティングを設けることも可能である。この目的のために、例えば、十分な耐摩耗性を備えるエラストマーゴムコーティングを選択してもよい。
上記分割歯車の歯部は上記第1セクションの歯部及び上記第2セクションの歯部からなることが好ましい。さらに、上記歯車が第1歯車半体及び第2歯車半体だけを含むわけではないことが想定できる。例えば上記歯車が、例えば同じく分割歯部の部分を備える第3歯車部を含むということも想定できる。当該歯車が第1歯部半体及び第2歯部半体のみよりも多くの部品に分割され、このため、当該分割歯部の第1セクション及び第2セクションとは別に分割歯部の追加的なセクションを設ける必要がなくなるということがさらに想定できる。
1つの実施形態によれば、上記弾性部材は、作動していない回転防止機構の場合には2つのセクションの張力下の状態をもたらし、これにより上記歯車と第2歯車との噛合式係合における歯面バックラッシを補償するための補償機能が生じることになるが、この弾性部材自体はただ1つの部材であってもよい。更なる実施形態によれば、補償のために複数の弾性部材を設けることが可能である。特に、異なるばねの力を異なって作用するモーメントとともに使用する場合には、構成が異なる複数の弾性部材を使用することも可能である。好ましくは、弾性部材としての使用のために、上記の先行技術から公知の技術的構成も想定されてもよい。本願明細書にこれらの構成を引用する。
特別の弾性部材の使用の一例において、例えば、環状ばね又はトーションばねが最初に装着されるということが想定される。このトーションばねは、歯車の軸の周りに例えば1回又は複数回延在することができる。例えば、このトーションばねの一端は第1歯車半体で支持することができ、これに対しこのトーションばねの他端は第2歯車半体上に支持することができる。別法として、例えば第2部品が当該歯車のために準備される場合、支持部もこの部品に設けることができる。例えば、第1歯車半体が、弾性部材によってこの(例えば、固定された)部品に対して支持されるのに対し、第2歯車半体が第2弾性部材によって、同様にこの固定された部品に支持されるということが想定できる。結果として、この配置も分割歯部の第1セクション及び第2セクションの張力下の状態を成し遂げることになる。
1つの実施形態によれば、上記弾性部材は例えばばねであってもよい。このばねは一定のばね定数を有してもよい。更なる実施形態によれば、例えば、上記ばねが非線形的な力−変位関係を有するということが想定される。好ましくは、上記弾性部材は累進的な挙動を示す。つまり経路に沿ってばね力が比例関係よりも早く増大する。他の構成の弾性部材もこのような特性を持つことができるものがある。更なる実施形態によれば、例えば、ばね力が経路に沿って減少することが想定できる。1つの実施形態によれば、例えば、ばね力が経路に沿って線形的に減少するということが想定される。更なる実施形態によれば、同様にばね力が経路に沿って減少するが、特に減少が非線形的であるということが想定される。力の減少は、初期の回転モーメントの変動のより困難な吸収を実現して、引き続くなだらかな移行に向かうために有利である可能性がある。
次に、更なる実施形態によれば、上記弾性部材が、例えば第1経路に沿っては線形的な弾性挙動を示すが、第2経路に沿っては非線形的な挙動を示すということが想定される。これにより、例えばゆっくりとした発進及びその結果生じるあまり有効ではない回転モーメントの場合、上記弾性部材が線形的な範囲でのみ動作が可能でなければならないということが可能になる。しかしながら、例えば急加速の場合、非常に高い回転モーメントが非常に突然に伝達されれば、上記弾性部材の非線形的な挙動は保護効果を与え、そしてこの保護効果がなければ起こりうる噛合式歯車の歯元面のブレーキなしの衝撃(この衝撃があるとかなりのノイズの発生につながりうる)を回避することになる。ここで、弾性部材の構成によって、ばね力は経路に沿って増大するようにもできるし、又は減少するようにもできる。
1つの実施形態によれば、上記弾性部材が例えばエラストマー物質を用いて形成されるということが想定される。さらに、上記弾性部材はトーションばねであってもよく又は圧力ばねであってもよく、かつ、それぞれが対応して作用する弾性部材であってもよい。さらに、上記弾性部材がダンパー(緩衝器)であってもよい。本発明に関しては、ダンパーは噛合式歯車の歯元面の別の歯元面に対する衝撃を弱めるのに適合した部材である。原理上は、この効果は、圧縮されることになる、対応して変形する弾性のダンパーによって得ることができる。
次に、更なる実施形態によれば、複数の弾性部材が使用され、例えば、少なくとも1つの弾性部材が均一なばね定数を有し、従って線形的な挙動を示すということが想定される。他方で、線形的で、特に好ましくは、累進的なばね挙動を示す第2弾性部材が少なくとも設けられる。例えば、同一特性を持つ少なくとも2つの弾性部材を使用することも想定できる。例えば、それらの弾性部材は180°相互にずれて歯車に配置される。3つの弾性部材(それらは同一ばね特性を持つことが好ましい)が使用される場合、これらは120°互いにずれて歯車に配置されることが好ましい。4つの弾性部材(それらは同一ばね特性を持つことが好ましい)の場合、これらは90°互いにずれて配置される。この系列N=1、2、3、4 …(Nは弾性部材の数である)は同様に継続されることが好ましく、つまり、弾性部材は、好ましくは互いに同じ角距離だけずれて歯車に配置されることが好ましい。更なる実施形態によれば、これは、異なるばね特性を持つ異なる弾性部材の配置についても特に想定される。この場合、同一ばね特性を持つ弾性部材は均等に分散される。しかしながら、複数の弾性部材が、他に対して異なるずれ(オフセットともいう)で歯車に配置されるということも想定できる。
さらに、数個の群の弾性部材を形成することが可能であり、各群が互いに異なるばね特性を有する少なくとも2つの弾性部材を含むことが好ましい。とりわけ、この弾性部材の数は、例えば歯車の利用できる空間によって影響を受ける。さらに、伝達されることになる荷重条件、特に、例えば噛合式歯車が当接しない場合の荷重変化の状況、及びそのような状況で発生しうるノイズに関する経験は、弾性部材の選択に関連してくる要因として考えることができる。
さらに、弾性部材を選択する際には、弾性部材に使用される材料、弾性部材の種類、伝達されるべき力及び反対方向の力、並びに伝達されるべき回転モーメントも関連してくる可能性がある。同じことは歯車自体の材料及びその結果として発生しうる構築の自由度又は制限、特に第1端及び第2端を有するそれぞれの弾性部材の支持に関しての構築の自由度又は制限にも当てはまる。回転軸の周りの同一半径に沿った複数の弾性部材の配置とは別に、異なる半径を持つ1又は複数の弾性部材を回転軸の周りに相互のずれを有して又は有さずに配置することも可能である。
これより、当該回転防止機構、並びにその回転防止機構の様々な実施形態及び態様を説明する。
動作中も当該回転防止機構が歯車に継続して存在することで、完全に組み立てられた多部品歯車を、固定されている状態で装着することが可能になる。当該歯車の組み立て中、当該回転防止機構も挿入されることが好ましい。更なる実施形態によれば、当該回転防止機構が組み立て中に一部が挿入され、当該回転防止機構の別の一部がその後で取り付けられる。これは、例えば当該歯車への挿入によって行うことができる。さらに、当該回転防止機構の一部を歯車に取り付けることが可能である。例えば、この回転防止機構は分割できる(セパラブル)タイプのものであってもよい。このように、例えば、一部が歯車に留まってもよく、別の一部が歯車から取り外されてもよい。
例えば、当該回転防止機構が作動した状態で、当該分割歯部の第1セクション及び第2セクションが、互いに対して面一に、好ましくは完全に面一に配置されているということが想定される。これにより、面一に配置されない場合に存在する、当該分割歯部の第1セクション及び第2セクションの互いに対するずれを考慮することなく歯車が挿入されうることが可能になる。更なる実施形態によれば、特定のずれが可能であるということが想定される。このずれは、例えば、製造の精度から生じうる。更なる実施形態によれば、例えば歯部の一方側のみのコーティング、例えば2つのセクションのうちの一方のみのコーティングによってもずれは生じうるということが想定される。なお更なる実施形態によれば、当該分割歯部の第1セクション及び第2セクションが互いに対してわずかのずれを有するということが想定される。しかしながら、このずれは、当該回転防止機構が作動していない状態で生じる分割歯部の第1セクション及び第2セクションのずれよりも小さい。わずかのずれを設けることができるこれらの様々な実施形態は、第1セクションと第2セクションとの間の略面一での移行の記載の文脈で理解されるべきである。
さらに、破壊せずに解放できる回転防止機構によって上記2つの歯車半体の相互ロックがもたらされることが好ましく想定される。このようにして、例えば材料断片が歯車の装着中に発生して、例えば変速装置に損傷を与える可能性があることが回避される。
好ましくは、当該回転防止機構は、繰り返し作動してもよい。この目的のために、例えば当該回転防止機構が第1位置及び第2位置を含み、この第1位置及び第2位置がともに端位置であることが好ましいということが想定される。この第1位置は例えば作動した回転防止機構をそれに関連付け、このとき歯車半体はロックされているのに対し、第2位置は、例えば、回転防止機構は作動せず、その代わりに分割歯部の第1セクション及び第2セクションが弾性部材によって互いに張力下に置かれるように設けられる。第1位置及び第2位置はともに歯車自体に配置されることが好ましい。当該回転防止機構自体は歯車の外表面に突出しないことが特に好ましい。次に、さらに異なる実施形態によれば、この回転防止機構が、当該歯車の2つの位置のうちの一方のみにおいて歯車の表面から部分的に突出するということが想定される。これは、例えば、装着が完了した後、工具を使わず外部からの作動(起動)、例えば手動による作動(起動)によって当該回転防止機構の位置変化が行われる場合に好ましい。位置を変えるための工具、好ましくは手持ち式の工具、例えばプライヤーを使用することも可能である。自動化された動作のための工具を使用することもでき、力を加えることによって位置変化を起こすこともできる。例えば、突出する部品は、別のやり方で、力によるロック又は形状によるロックの方法により外部から圧入され、引き寄せられ、枢動され、又は作動されてもよい。
作動及び作動停止の反復性によって、例えば、いったん取り付けられた歯車も再度脱着され、その後で取り付けられた状態に戻され、次いで再度新しく取り付けられるということが可能になる。この工程によって、例えば、変速装置の分解(解体)及び変速装置歯車(大歯車)の交換の場合に、そのような修繕作業に関与しないが分割歯車として構成されている他の変速装置歯車が再度挿入されうる、特に以前にそれらが同様に取り付けられていたロックされている状態で再度挿入されうるということが可能になる。このようにして、いったん歯車が装着されると、歯車半体が互いに対してロックされている状態で、その歯車はシャフトから外して、次いで同じシャフト又は別のシャフト、特に交換したシャフトに取り付け、その装着位置に戻すこともできるということが確実になりうる。
特に、上記2つの歯車半体が張力下に置かれた後に、それら2つの歯車半体の更なるロックが設けられてもよい。張力下にある状態でもたらされるロックによって、歯車半体がもはや互いに対して回転できることなく、分割歯車をシャフトから取り外すことができる。上記の更なるロックは、例えば当該回転防止機構によって行うことができる。しかしながら、この効果のために機能することになる上記回転防止機構に加えてロック用部品を設けることも可能である。
第1位置及び第2位置が、好ましくはいずれも端位置として、設けられている実施形態とは別に、当該回転防止機構の少なくとも1つの更なる位置が、例えば中間位置として、可能であるということも想起される。例えば、この中間位置は、張力下に置くことが行われた後に、歯車半体のロックをもたらすことができる。
1つの実施形態によれば、ただ1つの回転防止機構が歯車に設けられる。更なる実施形態によれば、2以上の回転防止機構が設けられる。例えば、2以上の回転防止機構が互いに結合されるということが想定できる。このように、例えば共通の作動及び作動停止が設けられてもよい。
当該回転防止機構は、例えば、歯車に配置される部品であって、第1位置においては歯車半体の互いに対する回転をブロックし、第2位置においては相互回転を許容し、少なくとも第2位置において張力にさらされる部品である。この張力は、例えば動作中は一定であってもよい。しかしながら、この張力は変化してもよい。張力が発生する理由も変化してよい。1つの実施形態によれば、例えば、当該回転防止機構及び当該弾性部材が1つの部品として形成されるということが想定される。この実施形態では、例えば、張力が弾性部材自体によって発生されるということが想定される。更なる実施形態によれば、この部品が、同様に例えば弾性を有する別の部材によって張力にさらされうるということが想定される。
更なる実施形態によれば、複数の弾性部材が設けられている場合であっても、直接的又は間接的に2つの歯車半体を互いに対して固定することを可能にする部品はただ1つしか存在しないということが想定される。従って、1つの実施形態によれば、ただ1つ又は2つの弾性部材が回転防止機構として構成され、他の弾性部材が、第2歯車との噛合式係合における歯面バックラッシを補償するために専ら使用されることが想定できる。
更なる実施形態によれば、例えば、回転防止機構として歯車に配置される部品は、第1位置から第2位置へと動かされたことにより張力にさらされるということが想定される。例えば、歯車にある当該部品は、回転防止機構が作動していない第2位置におけるよりも、第1位置において低い張力にさらされることが想定できる。例えば、第1位置及び第2位置において、張力の発生に関して異なる理由が存在してもよい。さらに、上記2つの位置のうちの一方における張力の発生に関して異なる理由を利用することも可能である。例えば、当該回転防止機構の作動した第1位置において、従って関連部品の作動した第1位置において、一方で、それらは弾性部材によって張力にさらされることが想定できる。他方で、当該部品は、歯車を取り囲む材料によっても張力にさらされうる。従って、例えば、部品が例えば配置される隙間嵌め及び/又は圧力嵌め(圧入)の使用によっても、張力が発生しうる。例えば、当該部品の第2位置においては、圧力嵌めだけが有効であるということを設定することによっても張力を発生させることができ、この場合、この張力を発生させるために、当該部品は、作動した位置から非作動位置へと移動されることになる。同時に、この圧力嵌めによって、歯車の動作中は当該部品がその部位に留まるような張力が発生しうる。動作中、作動していない回転防止機構が誤って作動した位置へと動くことがないように、この部品は、圧入によって発生された張力によって非作動位置に固定されていることが好ましい。
更なる実施形態によれば、圧力嵌めが、例えば当該回転防止機構の部品の一部でのみ作用するということが想定される。当該部品が遊び嵌めによって圧力嵌めへと移行されてもよいということも想定できる。さらに、例えば、部品が2つの圧力嵌めに嵌め込まれ、例えば、第1圧力嵌めが第1歯車半体に配置され、第2圧力嵌めが第2歯車半体に配置されるということが想定できる。
更なる実施形態によれば、第1歯車半体及び第2歯車半体の各々が、相互合致するように適合されたそれぞれのガイドを含み、これらのガイドが、それらの中に配置された、回転防止機構として作用する可動式のロック用部品を有するということが想定される。1つの実施形態によれば、例えば、このロック用部品がガイドに沿って可動であるということが想定される。次に、例えば変速装置における、歯車の通常動作中に到達されない上記ガイドの領域にこのロック用部品が配置されることが好ましい。
例えば、上記ガイドは、第1歯車半体及び第2歯車半体に凹部の形状で具体化することができる。これらの凹部が合致するとき、例えば上記ロック用部品をこの部位で使用することが可能であり、これにより、例えば第1歯車半体及び第2歯車半体の互いに対する回転をブロックすることが可能である。例えば、上記ロック用部品の固定は、少なくとも1つの圧力嵌めを設けることにより実際に行うことができる。更なる実施形態によれば、例えば第1歯車半体のガイド及び第2歯車半体のガイドが相互に面一に並ぶということが想定される。この面一の並びが精度よく設定されれば、上記ロック用部品をこの部位で再度挿入することができ、こうしてこのロック用部品は第1歯車半体及び第2歯車半体を互いに対してロックすることになる。なお更なる実施形態によれば、例えば、第1歯車半体にある第1ガイド及び第2歯車にある第2ガイドが異なる構成を有するということが想定される。これらのガイドは、例えば、ロック用部品が案内される経路を定めるために働くことができる。次に、それら2つのガイドのうちの一方は、例えば段差付き構成によって具体化される止めも含むことができる。例えば、その止め部品が上記段差を越えて動かされると、その止め部品はその位置を外周に沿ってだけではなく軸方向にも変えることができる。
当該ガイドは、歯車の回転軸の周りに放射状に取り囲むように配置されることが好ましい。しかしながら、このガイドは、歯車の回転軸から半径方向に異なる距離に配置されてもよい。特に、ガイドは歯車内に延在し、各歯車半体によって覆われていることが好ましい。ガイドが1つの歯車半体内にのみ配置されるということも想定できる。このガイドが完全に覆われていることが好ましい。これにより、例えば、歯車の外部領域からの小粒子が付着し、従って、ガイドに支障をきたす可能性があるこのような粒子の塊にまで生長しうることが防止される。更なる実施形態によれば、例えば、ガイドが少なくとも1つの開口部を含むということが想定される。この開口部を介した外部への連絡通路を通って、例えば、好適な工具を用いて上記ロック用部品を作動させることが可能である。このようにして、ロック用部品を、外部からロック位置へと、又はロック位置から移動させることができる。
好ましくは、例えば、第1歯車半体と第2歯車半体との間の可動性のブロックは、例えばロック用部品が有効になるまで歯車半体を互いに対して回転させることにより自動的にも設定できるということが想定される。しかしながらこのブロックが解放されると、そのブロックは、容易に再度成し遂げられないことが好ましい。これは、外部からの介入によってのみ、例えばこの目的のために特に設けられた工具の使用によってのみ行えることが好ましい。このようにして、動作中に、影響が大きい力及びモーメントが2つの歯車半体を、両歯車半体の互いに対する可動性のブロックが自動的にブロックされるような状況に置きうることが防止される。
上記ロック用部品は、例えばボルト、ラッチ(掛け金)、ピン、カラー、上記弾性部品の一部分及び/又はロックアセンブリであってよく、それらはいずれも歯車内に配置されることが好ましい。この列挙は例示のためのものにすぎず、他の例も想定できる。
1つの実施形態によれば、例えば、弾性部材の使用のためにねじりばねが歯車に配置され、このねじりばねが回転防止機構として、及び2つの歯車半体を互いに張力下に置くための部品として働くということが想定される。従って、例えば、このねじりばねの一端は曲がった形状を有することができる。例えば歯車の2つの構成部品への係合のために、例えば第1歯車半体及び第2歯車半体への係合のために、及び歯車半体のうちの一方及び追加の部品への係合のために曲がったアームが使用される場合、これは、例えば2つの歯車半体の互いに対する回転の可能性をブロックすることになる。従って、この曲がったアームが上記部品のうちの1つから再び取り外されるとき、この曲がったアームは、上記ブロックが解放されるようにする。例えば一端が取り外され、従って回転防止機構がもはや作動していない場合であっても保たれることになる、歯車半体及び上記追加の部品との更なる結合が存在するという点で、弾性部材による相互の張力下の状態は維持される。この結合によって、力の伝達、従って付勢の維持は確実になり続ける。次いで第1歯車半体及び第2歯車半体の回転が再び可能になる。更なる実施形態によれば、例えば、完全に取り外す代わりに、例えば弾性部材の一端が歯車半体及び追加の部品内で変位されるということが想定される。例えば弾性部材の一端の第1位置において、この端は、分割歯車の回転するべき部品間の相対的移動をブロックし、この端の第2位置はそのような相対的移動を許容することになる。
好ましくは、上記第1歯車半体及び第2歯車半体は、相互合致するように適合されたそれぞれのガイドを含み、そして当該回転防止機構が、両方のガイドに同時に挿入されてこれにより上記回転防止機構を作動させるように適合された曲がったアームを含むということが想定される。例えば、この曲がったアームは、弾性部材の一部分であってもよいし、上記2つのガイドが互いに異なるジオメトリを有してもよい。このような配置では、それら2つのガイドのうちの一方のジオメトリを、曲がったアーム用の止めを形成するように構成することができる。
しかしながら、ガイドに沿って案内されかつロック機能若しくは拘束機能を有する曲がったアーム又は他の形状の部材は、ねじりばねと組み合わせてだけでなく、対応するやり方で別の弾性部材又は上記回転防止機構と組み合わせても設けることができる。
1つの実施形態によれば、例えば第1端及び第2端を有するコイルばねを使用することが想定される。第1端は2つの歯車半体のうちの一方に固定して連結されているのに対し、第2端は、ガイドに沿って案内され2つの歯車半体を互いに対してロックするために使用することができる。更なる実施形態によれば、この第2端が少なくとも第1面及び第2面を有するガイドに沿って案内されるということが想定される。従って、例えば第2端は第1面上に直接支持されてもよく、そしてガイドに沿った移動の間は、第2面上で支持されてもよい。第1面は第2面に対して好ましくは高さ方向にずれていることが好ましく、特に、例えばシャフト軸に対して軸方向にずれている。これらの面は、例えば互いに平行に延在することができる。高さの差、好ましくは段差の形態の高さの差、が第1面と第2面との間に存在することが好ましい。この高さの差、特に段差は、止めとして働くことができる。これにより、例えば第2端をある位置にロックすることができ、これにより上記2つの歯車半体が同様に互いに対してロックされているか、又はバックラッシを補償するために互いに対して可動でありつつ互いに結合されるように張力にさらされている。
さらに好ましい実施形態によれば、当該回転防止機構は、可動式ロック用部品、例えば変位可能なロック用ボルト又はロック用ピンを含むということが想定される。この変位可能なロック用ピンは歯車内に配置される。第1歯車半体及び第2歯車半体を含む歯車の組み立て中、この変位可能なロック用ピンも挿入される。好ましくは第1歯車半体及び第2歯車半体の好適なジオメトリ、並びにロック用ピンの好適なジオメトリを用いて、ロック用ピンは落下しないように固定されている。1つの実施形態によれば、上記ロック用ピンはそれぞれの端面で、2つの端側歯車半体によって外部に向かって少なくとも部分的に覆われているということが想定される。ロック用ピンが歯車の回転軸と平行に軸方向に変位可能であるように設けられる場合、例えば、ボルトによって外部からロック用ピン上に圧力を加えることができることで十分であり、その圧力でロック用ピンの変位が引き起こされることになる。この目的のために、例えば対応する開口部が歯車の外表面に設けられる。
1つの実施形態によれば、上記ロック用ピンは、例えばばね懸架式であってもよい。この実施形態によって、歯車のロックされるべき部品にそれぞれ配置されている第1ガイド及び第2ガイドが面一に合致する場合に自動的な止めが実現されるということが可能になる。更なる実施形態によれば、例えば、ロック用ピンが外部から対応する寸法を有する開口部の中へと押し込まれるまで、ロック用ピンが上記2つの部品を互いに対してロックするということが想定される。ロック用ピンは、例えば対応する圧力嵌め及び/若しくはロック係合及び/又はばね力の印加によってこの開口部に留まることになる。更なる実施形態によれば、例えば、ロック用ピンが、好ましくは外部から、ロック位置から解放位置へと動かすこともできるということが想定される。これは、例えば歯車にある更なる開口部を介して行うことができる。
しかしながら、ロック用ピンが変位できることは、歯車の回転軸に平行な軸方向以外にも与えられてもよい。さらに好ましい実施形態によれば、変位のためにロック用ピン又はロック用物体が半径方向にも配置されてもよいということが想定される。次に、更なる実施形態によれば、歯車の外周に平行な変位のためにもロック用物体を歯車内に配置してもよいということが想定される。従って、このロック用物体はピンの形状とは異なる形状を有することもできる。また、ロック用物体の他の構成、例えば球、円筒、円錐形、円錐台及びこれらの組み合わせとしての構成が、与えられていてもよい。複数のロック用物体を設けることも可能である。さらに、異なるロック用物体を使用することもできる。
第2歯車との噛合式係合において分割歯部を使用して歯面バックラッシを補償するための補償機能を有する歯車の上記の構成とは独立に想定されてもよい本発明の更なる態様によれば、以下で説明する分割歯車の装着方法が提供される。この装着方法は、上記の歯車に関連して実施されることが好ましい。当該方法は、装着のために、上記分割歯車の第1歯車半体及び第2歯車半体が、相対的回転を防止するように分割歯部のそれぞれのセクションに対してロックされ、かつ装着後は、それら2つの歯車半体のロック配置が解放されて、これら2つの歯車半体が可動でありつつ互いに張力下にある状態で残り、ロック配置の解放後は、ロックされている状態をもたらす部品がその歯車に残され留まるということをもたらす。この手法は、当該分割歯車自体を非分割歯車と同様にして扱うことができるという利点を有する。これによって装着が容易になる。さらに、装着中、上記使用されうるロック用部品が、外れた部分として組み立て工程を阻害するようなことがないように観察する必要がない。むしろ、これを考慮する必要がない。好ましくは、当該歯車が外部から操作されて、ロック係合をもたらす部品が変位され、これによりロック係合が解放されるということが想定される。この目的のために、例えば工具を使用することができる。例えば、この工具は、ロック係合をもたらす部品を押し、従って当該部品の移動、好ましくは変位、を引き起こすことができ、これによりロック係合が解放される。好ましくは、本方法の使用により、ロック係合をもたらす部品が解放位置へと動かされるだけではない。代わりに、本発明では、当該部品は、歯車内に設けられた固定される位置へと動かすこともできる。この固定される位置は、当該部品がその固定される位置から誤って外れ、従って、例えば意図しないロック係合を引き起こす可能性を防止する。
1つの実施形態によれば、例えば、ねじ回し、又は歯車の表面上にある開口部の中へと挿入される他の細長い工具が使用されるということが想定される。これにより、例えば、当該部品に軸方向の圧力を加えることができ、その結果、当該部品は軸方向に変位されることになる。更なる実施形態によれば、例えば、歯車の外周方向に沿って変位が起こるということが想定される。なお更なる実施形態によれば、例えば、歯車の表面にあるスイッチが作動されて、これによりロック用部品がロック位置から解放位置へと動かされるということが想定される。
歯車に使用される材料は金属材料であることが好ましい。この金属材料は例えば金属合金であってもよく、このとき歯車はこの中実物質から製造される。さらに、この材料を製造するためにプラスチックが使用されてもよい。この歯車又はその部品は例えば射出成形法によって製造することができる。さらに、当該歯車の個々の部品は異なる材料から製造されてもよい。さらに、好ましくは歯車半体の一方又は両方において所望される特別の外形の場合には、焼結材料が使用されてもよい。さらに、粉末射出成形(以下、PIMと略す)が使用されてもよい。PIMでは、結合剤を伴う金属(以下、金属射出成形についてはMIMと略す)、又はセラミック粉末(以下、CIM:セラミック射出成形と略す)が射出成形工程で加工される。この結合剤はあとで除去される。このようにして、複雑な形状の歯車半体を非常に小さい公差で大量に生産することが可能である。
金属及び/又はセラミック粉末の射出成形のために、好適な粒子サイズを有するほとんどの種々の易焼結性粉末、例えば酸化物、ケイ酸塩及び窒化物のセラミック、炭化物、半透明のセラミック、金属及び金属合金(貴金属を含めて)などを使用することができる。これらは母材として使用することができる。異なる材料及び/又は粒子サイズ分布の、異なる粉末の混合物の好適な選択により、後の使用における当該歯車の特性は目的に合った態様で調整できる。これにより、例えば剛性、粘度、表面特性、耐腐食性等の因子を調整することも可能になる。粉末射出成形物の生産では、種々の結合剤系を使用することができる。例えば水溶性でかつ生物分解性の結合剤、例えばポリアルコール又はポリビニルアルコールが好ましく使用される。使用する結合剤に応じて、異なる結合剤除去工程を使用することができ、熱的結合剤除去、触媒的結合剤除去、及び/又は例えば水若しくはアセトンを用いる溶媒による結合剤除去が好ましい。次いで、茶色部分及び白色部分を焼結することができる。
当該歯車の個々の部品、例えば第1歯車半体及び/若しくは第2歯車半体、又は組み立てられた歯車は、さらに様々な処理が加えられてもよい。従って、例えば、表面仕上げ、例えばサンドブラスティング(砂の吹き付け)、バレル研磨、磨き仕上げ又はラップ仕上げが少なくとも部分的に行われてもよい。例えば耐摩耗性を高めるためにコーティングを施すことも可能である。このコーティングは、例えば薄膜技術、亜鉛めっき又はラッカー塗布によって施工することができる。その他にも、例えば肌焼、熱間等方圧加圧等の熱処理が行われてもよい。また、例えば旋盤加工、フライス加工、穴あけ、研削、研ぎ、ホーニング仕上げ及び/又はタップ立て等の機械加工処理が行われてもよい。さらに、較正により高精度を達成することが可能である。
個々の部品の後処置を省略できるようなやり方で個々の部品を製造することが好ましい。しかしながら、精度のために、例えば組み立てられた歯車に対して1回の処理を施すことが必要になることがある。
さらに、組み立てられる歯車を少なくとも大部分は自動的に製造することができることが好ましい。例えば、第1歯車半体及び第2歯車半体を自動製造センターによって製造し、次いで組み立てラインを用いて組み立てることができる。この工程では、歯車に配置される部材は1又は複数の部品を含み、そして好ましくは自動で再度挿入されることができる。このことは、例えば上記回転防止機構及び1又は複数の弾性部材についても当てはまる。1つの実施形態によれば、歯車を組み立てるために、必要な部品は予め組み上げられ、保管場所から自動組み立て工程へと供給されるということが想定される。更なる実施形態によれば、当該部品は組み立て工程と並行して製造され、そして組み立てのために直接供給されるということが想定される。
更なる有利な実施形態、特徴及び変更態様は、以下詳述する図面から明らかである。これらは、本発明を明確にするために例示となる実施形態を説明するにすぎず、本発明を制限することは意図していない。さらに、個々の実施形態に含まれる特徴はそれぞれの実施形態に制限されない。むしろ、1又は複数の図面に記載の1又は複数の実施形態はさらに追加の実施形態へと組み合わせることができる。上記の記載で提示された特徴及び説明についても同じことが当てはまる。図面は以下のものを示す。
図1は、分割歯部2を含む第1歯車1を示す。第1歯車1は、この図では分解組立図で提示されている。歯車1は細隙3を含む。歯車1のここで図示された構成によれば、細隙3は歯車1の回転軸に対し垂直方向に延在する。しかしながら、細隙3は異なった様式で、例えば軸方向に配向して、少なくとも部分的に延在してもよい。これにより、歯車1は第1歯車半体4及び第2歯車半体5に分割される。第1歯車半体4は第1セクション6を含み、第2歯車半体5は歯部の第2セクション7を含む。さらに、弾性部材8が第1歯車半体4と第2歯車半体5との間に配置されている。この弾性部材を歯車中に置くために、対応する凹部9がこれら2つの歯車半体4、5のうちの少なくとも1つに設けられている。この凹部は、より幅が広い第2歯車半体5に設けられることが好ましい。第2歯車半体5はより幅広い歯部セクションも含むことが好ましい。さらに、このより幅広い歯部セクションは、力及びモーメントの伝達を大部分行う歯部セクションであることが好ましい。示されているように、両歯車半体4、5に凹部を設けることも可能である。各凹部の深さは、使用される弾性部材8の構造上の高さに応じて選択されることが好ましい。本分解組立図では、第1歯車半体4の内側に設けられている凹部9が示されている。この実施形態によれば、当該弾性部材は第1端10及び第2端11を有するトーションばねとして構成されている。ここで、第2端11は曲がったアーム12を含む。この実施形態では、曲がったアーム12は第1歯車半体4の凹部9の対応するジオメトリに配置されることになる。弾性部材8としてのトーションばねは、1〜3回、任意に4回以上の巻き数を有することが好ましい。これは、2つの歯車半体4、5がロック係合の解放後に張力下に置かれることになる際のばね張力に特に依存する。例えば、1N/mの張力が与えられてもよい。この張力は0.5N/m〜2N/mの範囲にあることが好ましい。
図1からさらに明らかなように、特に分割歯部2の領域の第1セクションを持つ第1歯車半体4は第2歯車半体5よりも薄い。第2歯車半体が全体的に第1歯車半体4よりも厚いことが好ましい。好ましい実施形態によれば、第1歯車半体4は薄いだけではなく、これに加えてその歯部は、第2セクション7にある第2歯車半体5の対応する歯部よりも薄い歯元面を第1セクション6に含むということが想定される。このことは、以下の図面でより詳細に図示される。
歯車1の個々の部品の固定は、例えば細長いボルト12の使用による螺合により、図に示すようにして実現することができる。歯車1を細長いボルト12によって適所にねじ止めし締め付けることができるように、上記ボルトに対する相手材13が準備される。例えば固定リングによる他の種類の固定も可能である。上記相手材13は、例示として示されているだけである。それは、提案された歯車1をどこで、そしてどのように配置して使用することができるかについての実に様々な可能性のうちの1つを代表するにすぎない。
可能な応用例として、エンジン、特に内燃機関、だけでなく変速装置における歯車の何らかの使用が言及されうる。このように、例えば、特にカムシャフト、クランクシャフトにおいて、又は家庭電化製品においても応用が可能である。好ましい応用例は、3気筒エンジンにおける応用である。3気筒エンジンで発生する回転モーメント及びこれらのモーメントの変動に起因して、それだけではなく3気筒エンジンで発生するアンバランスに起因して、例えば4気筒エンジン又は6気筒エンジンと比べて大きいノイズ発生が起こりうる。提案された歯車、例えば歯車1の使用により、特にそのような3気筒内燃機関において、対応するやり方でノイズ発生を低減することが可能になる。しかしながら、さらに、あらゆる他の噛合式歯車連結においても、特にノイズ発生を回避すべきである場合に、このような歯車を使用することが可能である。
図2は、図1の第2歯車半体5の斜視図であり、組み立てられた歯車に関して内側を示す。この図でも、弾性部材用の凹部9が見える。回転防止機構が作動していないとき、弾性部材と協働して第1歯車半体と第2歯車半体5との間の張力の発生を確実にする第1ガイド14及び第2ガイド15がさらに設けられている。第2ガイド15は特に段差のある形状の構成を有する。これにより、弾性部材の一部分のずれ(図示せず)が許容される。従って、この弾性部材を例えば回転防止機構として使用することが可能になる。弾性部材の一部分がガイド(この場合、ガイドとは第2ガイド15のことである)において配置されている位置に応じて、この回転防止機構は作動した状態か、又は作動していない状態にあることになる。
図2では、ガイド兼摺動領域16がさらに示されている。このガイド兼摺動領域16では、第1歯車半体及び第2歯車半体は、互いに接触していることが好ましく、かつそこで互いの周りに回転できる。1つの実施形態によれば、ガイド兼摺動領域16は、矢印によって印を付けられたカラーに専ら、少なくとも実質的に専ら、制限されてもよい。更なる実施形態によれば、例えばカラーのごく近傍に、特にカラーに当接して少なくとも1つの更なる摺動領域が存在するということが想定される。さらに、2つの歯車半体間では、現実の接触面積を小さく保てば好都合である。これにより、不必要な摩擦が回避され、当該分割歯車のより敏感な挙動も可能になる。例えば、歯車半体の一方又は両方は、直接の接触を回避するように、それぞれ、相互に向かい合う面上にごくわずかの陥没部を含むことが好ましい。このごくわずかの陥没部は少なくとも略全面にわたることが好ましい。例えばこのごくわずかの陥没部は、カラーから放射状に外部に向かって歯部に近い領域まで延在することができる。
図3は第2歯車半体5の斜視断面図である。一方で、この図は、第1ガイド14及び第2ガイド15のそれぞれの段差のある形状の構成を再度示す。他方で、この斜視図は、ガイド兼摺動領域16用にも使用されるカラー17の構成をも明確に描く。
図4は、図1〜3の第2歯車半体5を断面図で示す。この断面図は、それぞれのガイドの位置、及び第2歯車半体5に配置される更なるジオメトリ(表面形状)の例示実施形態を明確に描く。この図は、第2歯車半体5の内周に回転軸の周りに円形に配置された隆起部17のより明瞭な表示をも含む。この隆起部により、例えば、潤滑剤の膜がその隆起部内に形成されて、これにより2つの歯車半体間の回転が長期にわたって保証されるということが可能になる。
図5は、組み立てられた状態にある図1の歯車1を示す。第1歯車半体4及び第2歯車半体5は互いに対して固定されている。この図でわかるように、第1歯車半体4の歯部の歯元面は、第2歯車半体5の歯部の歯元面よりも細い。これは、周囲を円で囲んだ領域で特に明瞭に表されている。この差は、特に、示されているように、もし回転防止機構が作動中である場合には、特に、第2歯車半体の歯部が十分に第1歯車半体の歯部を覆う程度の差である。しかしながら、依然として2つの歯車半体4、5及びそれらの歯部の位置は、当該構成が1つの歯部から隣の歯部まで面一で移行すると考えることができる程度のものである。
図6及び図7は各々、第2歯車半体5の内側の図である。ここで図6は第1ガイド14における弾性部材8の位置を示すのに対し、図7は第2ガイド15における弾性部材8の位置を示す。ここでは、ロックされている状態、すなわち当該回転防止機構が作動した状態のそれぞれの位置が図示されている。この状態では、曲がったアームを持つ第2端11は第2ガイド15の段に当接しており、この実施形態では、第2端11は階段状の第2ガイド15の下方位置に配置されている。しかしながら、第1端10は第1ガイド14の縁又は壁に当接している。好ましくはすでにこの状況で、弾性部材8は張力下にある。
図8は、回転防止機構が作動していない状態の、図1〜7の歯車1を示す。これにより、両歯車半体4、5は、好ましくは互いに対して互いに張力下にあり、両歯車半体4、5は、互いに対してずれて配置されてもいる。このずれは、弾性部材の張力の方向に依存する。また、例えば凹部において、利用ができる変位経路の構成及びジオメトリによって、例えば止めとして使用することにより、又は止めを装着することにより影響がずれに及ぶ可能性がある。このずれは、とりわけ、円で囲んだ領域にはっきり見える。このずれにより、第2歯車との噛合式係合において歯面バックラッシを補償するための補償機能をもたらすことが可能になる。図8からさらに推測できるように、この回転防止機構はいまだ歯車1に含まれている。例として、小さい開口部18が第1歯車半体4の外表面に図示されている。この開口部18を通して工具を挿入することができ、これにより、弾性部材の第2端11を、ガイドにおけるロック位置から解放位置へと動かすことができる。回転防止機構として作用する弾性部材は歯車1に留まる。回転防止機構が外に飛び出す危険性、又は取り外されたときに、誤ってケーシングの中に落下する危険性は排除される。図示された開口部は、そのジオメトリ及び位置に関する一例を表しているにすぎない。工具を挿入するためのこの開口部は、歯車半体の別の部位に置かれてもよく、例えば、表面へとずっと延在する上記凹部自体のうちの1つであってもよい。例えば、ロック配置からの解放は、上記凹部、例えば図2の凹部15へと挿入される工具を用いて行うことができる。そのとき、例えば、この凹部15に配置されている図1の第2端11に圧力が加えられてもよく、この圧力が第2端11の変位をもたらすことになる。さらに、上記開口部は、第2歯車半体上に配置されていてもよい。さらに、この開口部は、より大きくてもよく、長手方向に配向していてもよく、又は別の様式で構成されていてもよい。更なる実施形態によれば、例えば、変位が外部から、例えば磁石の使用により行われるということが想定される。
更なる実施形態によれば、例えば、小さい開口部18が、弾性部材の端をその開口部につなぎ止めるために使用されるということが想定される。これにより、開口部18は第1歯車半体4にとっての回し金として機能することになる。さらに、これにより、弾性部材は、歯車半体につなぎ止められることが好ましい。従って、例えば、上記開口部の外形は、挿入されることになる弾性部材の端の外形に、好ましくは同一に、合わされる。例えば、弾性部材は、開口部18を形成する丸い穴と係合する丸いばね鋼線を含むことができる。好ましくは、この弾性部材はばね鋼線から作製される。上記開口部18は設けられてもよいが、常に設けられなければならないわけではない。代わりに、歯車半体に非貫通穴を設け、弾性部材の端をその中に挿入することも可能である。
次に図9及び図10は、図8に係る弾性部材8及び作動していない回転防止機構を伴う第2歯車半体5を示す。ここで図9は、第1ガイド14における弾性部材8の位置を示し、図10は、第2ガイド15における弾性部材8の位置を示す。ここで、それぞれの位置はロックされていない状態、すなわち回転防止機構が作動していない状態で示されている。この配置では、曲がったアームを備える第2端11は、もはや第2ガイド15の段に当接していない。代わりに、上記端は、この段差を過ぎてシフトされており、図では段の上に位置している。従ってこの実施形態では、第2端11は階段状の第2ガイド15の上方位置に配置されている。対照的に、第1端10は第1ガイド14の同じ縁又は壁に当接し続けている。弾性部材8はこの時点で、張力下にありつつも、第1歯車半体と第2歯車半体との間の相対的移動を生じることができる。
図11は、第2弾性部材20を有する第2歯車半体19の更なる実施形態を示す。第2歯車のこの実施形態では、これまでの実施形態と同様に、弾性部材は、実質的に、好ましくは少なくとも略完全に、より好ましくは完全に、第2歯車半体に配置される。この理由から、弾性部材が置かれた領域の第2歯車半体は少なくとも、第1歯車半体よりも大きな厚さを有することが好ましい。歯部の領域においても同様に第2歯車半体が第1歯車半体よりも大きい厚さを有することが好ましい。弾性部材の一部分、この場合は図示されたねじりばねの端でのみ第1歯車半体と一緒に作用して上記張力下の状態を生成することが好ましい。従って、この端は、同時にロック係合のためにも使用することができ、これにより回転防止機構を形成することができる。また、第2歯車半体19は、弾性部材20のそれぞれの端が配置されるガイドを含む。しかしながら、この場合、ねじりばねとして形成されている弾性部材20の一端は、曲げばねとしてさらに曲げられる。
図12は、図11の第2歯車半体19を上面図で示す。この図から、一端21の曲がった形状がより明瞭になる。この一端に関し、この上面図で、ねじり弾性モーメント支持部に加えて、曲げられた端部材によって加えられる弾性部材20の弾性支持部も存在することがわかる。さらに、この上面図は、ガイド経路21が第2歯車半体19に配置される様式を明瞭に示す。ここで、当該ガイドの段差のある構成とは別に、回転経路がさらに設けられており、これに沿って第1歯車半体(詳細には示さず)が上記ガイド経路21と係合する部分によって案内されうる。さらにこの図は、上記ガイド経路のみが異なる構成を有しつつ、第2歯車半体19にあるそれぞれのガイド自体を対称的に配置することができるということを示す。これは、個々の回転防止機構が構成される様式に特に依存する。ここで図示される実施形態では、例えば、弾性部材の少なくとも1つの端がガイド内でその両方の面に当接しており、他方の端は第2歯車半体にあるガイド内で少なくとも1つの面に当接しているということが想定される。特に端の曲がった形状により、一方の突っ張り部分がガイドの境界を定める縁に当接しており、その端の他方の突っ張り部分が第2歯車半体内の当該ガイドの反対領域に当接しているということが可能になる。
図13は図11及び図12の第2歯車半体19の更なる図である。ここで、弾性部材20が、その曲がった端により、階段状のガイドのフレーム内の1つの面に両側で当接しており、他方の曲がった端は片側でのみ当接していることが再度明瞭に示されている。しかしながら、両側で当接する端が一方のより深い面からその上に配置される面へと上向きに変位されると、この端は、もはや歯車半体のそれぞれ1つの面に両側で当接しないことになる。代わりにここでは、この端の少なくとも1つの面は回し金に係合されるということが可能である。これにより、好ましくは直接の2つの歯車半体間の相対的移動を、弾性部材20によって生成される張力から発生させることができる。
図14は、弾性部材22の曲がった端の両側当接の拡大図である。この図で、それら2つの歯車半体間の張力の発生は、弾性部材20の異なるジオメトリによっても高めることができるということが明瞭に見てとれる。他方で、この図で、この曲がった端が階段状のガイド内での固定、従ってロック係合をもたらすことができるということも見てとれる。
次に、図15は図16の部分図であり、図16もここに含められる。図15では、弾性部材20の他端がより詳細に示されている。この端は、一方の面にのみ当接している。しかしながら、同時に、この端が第2歯車半体上に支持されており、張力の発生を保証するように対抗支持部として作用するということもわかる。しかしながら、原理上は、図15により詳細に示されるこの領域のガイドの階段状の構成に起因して、当該端が沿って動くことができる変位経路を設けることができる。これにより、回転防止機構が作動した状態において、当該分割歯車が付勢された状態にあるということが可能になる。なお更なる実施形態では、回転防止機構が作動した状態において、当該分割歯車が張力下にない状態にあるということが想定される。回転防止機構が作動していない状態においてのみ、及び有効位置への回転に際してのみ、上記張力下にある状態が起こることになる。
図17は、第2歯車半体19を備える組み立てられた歯車を斜視図で示す。第1歯車半体22はほぼ完全に覆われている。第1歯車半体22に連結されている例えば3つの突出部23.1、23.2及び23.3のそれぞれの位置が、第2歯車半体19にある複数の凹部を通して見える。図17の実施形態では、この歯車はロックされている状態にある。これは、回転防止機構が作動していることを意味する。この配置において、第1突出部23.1と第3突出部23.3とは、弾性部材と協働して、歯車が取り付けられた状態にあるようにする。第1突出部23.1の助けを借りて、弾性部材は第1歯車半体22をこの取付位置へと押し込み、他方で突出部23.3は止めとして働き、従って取付位置を定める。この歯車の取付位置において、第2突出部23.2は有効な機能を有しない。
好ましくは、このような実施形態及び他の実施形態は、以下のことを許容する。ロックされている位置において、例えば、弾性部材は、第2歯車半体上で2回、及び第1歯車半体上で1回支持される。しかしながら、この弾性部材がそのロック位置から、従って取付位置からバックラッシ補償位置へと動かされるとき、弾性部材は、第1歯車半体上で1回、及び第2歯車半体上で1回支持されることが好ましい。このようにして、弾性部材は2つの歯車半体間の相対的移動を可能にすることができることになる。
図18は、当該歯車を上面図で示す。この図で、ロックされている状態及び第1歯車半体上の歯部のより小さい歯元面に起因して、第1歯車半体は、それ自体外周上には見えない。しかしながら、第1歯車半体は第2歯車半体19にある複数の凹部を通して部分的に見える。隆起部23のうちの1つの位置固定により成し遂げられた作動した状態にある回転防止機構は、周囲を取り囲む円で印を付けられている。これは、次の図19で拡大表示によって示されている。図18には、止めとして働く第3突出部23.3も示されており、この第3突出部23.3は、第2歯車半体の凹部において、弾性部材によって引き起こされる張力下にある状態によって、その一端に当接している。しかしながら、歯車が歯面バックラッシ補償機能を果たす場合には、第3突出部23.3は、凹部の端には当接しておらず、代わりにその凹部に沿った位置に存在することになる。従って、その場合には第3突出部は、この位置で機能を果たさないことになる。他方で、当該弾性部材は第2突出部23.2と接触して、例えばそれを押すことになるが、第1突出部23.1はもはや第1突出部23.1と接触していないことになる。このようにして、歯元面におけるバックラッシ補償が成し遂げられることになる。
図19は、図18の囲まれた部分を示す。図示された張力下にある回転防止機構では、第1突出部23.1は、張力下に置かれた状態にありつつ、弾性部材と止めの働きをする図18の第3突出部23.3との間で締め付けられる。張力は、弾性部材の曲がった端によって発生される。これにより、第1突出部23.1は圧力にさらされ、従ってロックされる。従って第1歯車半体と第2歯車半体との間の可動性は妨害される。ここで、弾性部材の曲がった端は、例えば図14で見られるように、固定されていることが好ましい。加えてこの実施形態では、図19から明らかなように、第1突出部23.1と、第1突出部23.1からずれて配置されている第2突出部23.2とが経路画定し、この経路画定はガイド経路21にも具体化される。それぞれガイド経路21内での片側当接している両方の突出部23.1、23.2によってなされるこの経路画定は、例えば円周状の相対的移動を画定することができる。さらに、2つの突出部23.1、23.2は例えば異なる外形を有してよいことが図19でわかる。一方の突出部は他方よりも小さい直径を有する。このようにして、第1歯車半体と第2歯車半体との間の相対的移動の間に二重嵌め合い、従って起こる可能性がある締め付けは起こらないということが確実になる。円周状経路の画定のためには、例えば第2突出部23.2として設けられた小さい方の突出部で十分であろう。しかしながら、両方の突出部が同じ寸法を有するということも想定できる。さらに、例えば、両方の突出部23.1、23.2が異なる長さを有することもできる。従って、弾性部材の一端の位置変化により、複数の突出部のうちの1つとの係合が可能になるようにもできるし、別の場合には、不可能になるようにもできる。
図20は、更なる歯車24を分解組立図で示す。弾性部材25として、ここでもトーションばねが与えられている。このトーションばねは、第1歯車半体26と第2歯車半体27との間に配置されている。例えばロック用ピンとして形成された変位可能なロック用部品28がさらに与えられている。このロック用部品28は、例えば、歯車24の回転軸に対して軸方向に平行に変位するように適合されている。好ましくは、ロック用部品28は、第1端位置と、第1端の反対側の第2端位置とを有する。第1端位置では、これら2つの歯車半体の相互固定が行われるのに対し、第2端位置では、歯車半体の歯部の互いに対する相対的回転が可能になる。そのために必要となる張力下にある状態は、第1歯車半体及び第2歯車半体26、27に対応して結合されている弾性部材25によって成し遂げられる。第1歯車半体26への結合は、開口部30へと挿入される第1端29によってもたらされる。しかしながら、第2端31は対応する嵌め込み凹部32へと挿入され、嵌め込み凹部32の中では動くことができない。しかしながら、第1端29は、第2歯車半体27内のガイド33に沿って止めまで横方向に移動させることができる。この止めは、例えば、第1歯車半体及び第2歯車半体の互いに対する可動性を定める。
図21は、組み立てられた状態にある図20の歯車24の断面図である。第1歯車半体26及び第2歯車半体27は、ロック用部品28によって互いにロックされている。この図は、ロック用部品28が、一方で第1歯車半体26に据え付けられ、他方で、第2歯車半体27の対応するガイドに係合される様態を図示する。このように、弾性部材25によって加えられる張力下に置く力にもかかわらず、2つの歯車半体26、27は互いに対して回転できない。図では、ロック用部品28は、画定経路なしに外部に向かって示されている。しかしながら、ロック用部品28は少なくとも圧力嵌めによって第1歯車半体26へと挿入されることが好ましい。これにより、例えば組み立て工程でロック用部品28が誤って歯車24から外に飛び出す可能性が回避される。例えば、この目的のために、隙間嵌めが第1歯車半体26に存在し、圧力嵌めが第2歯車半体27に存在するということが想定できる。この場合、第2歯車半体27にある圧力嵌めによって、ロック用部品28が外に飛び出すことが防止される。例えばロック用部品が第1歯車半体26の表面のうちの1つによって相応に覆われるというような、ロック用部品が外に飛び出すことを防止するのにそれ自体で効果的な種類の開口部を第1歯車半体26が含むということも想定できる。これは、図示されているように、第2歯車半体27内にある対応する凹部に大部分が専ら配置されている弾性部材25の被覆に相当する。
図22は、更なる実施形態に係る図20の歯車の更なる断面図を示す。この図では、歯車24は、作動していない回転防止機構を備える。この配置では、ロック用部品28は第2位置としての所定の位置に、とりわけ第2歯車半体27へと押し込まれている。これにより、第1歯車半体26及び第2歯車半体27のロックは解放されている。両歯車半体は互いに対して回転できる。これが起こったことは、第1歯車半体及び第2歯車半体の歯元面の不連続な線を、図21のそれらの不連続な線と比較してわかる。このときロック用部品28は固定されており、工具によってこの位置から再度引き出されない限りは、その位置から外へ軸方向に動くことはできない。この目的のために、例えば外部からロック用部品28に作用する引き抜き用工具又はプレス(加圧)用工具の使用により、ロック用部品28は、2つの歯車半体26、27がロックされているようにする位置へと再度動かすことができる。
図23は、図20〜22のロック用部品28の例示実施形態を示す。一方で、ロック用部品28は、例えば一端に、第1歯車半体から第2歯車半体への挿入を容易にする面取り部を含む。他方で、例えば、ロック用部品28の直径は、ロック用部品28の寸法に起因した、望ましくない破壊が起こりえないような直径である。さらに、例えばロック用部品28の他方の端に、面取り部を備えた拡張部が備えられていると好都合である。これにより、第2歯車半体への圧入の動きが可能になる。このようにして、例えば、第1歯車半体及び第2歯車半体がそれぞれ隙間嵌めを含み、ロック用部品28によって専ら圧力嵌めが発生される構成も使用することができる。しかしながら、ロック用部品28のこの例示実施形態とは別に、2つの歯車半体のロックをもたらすための他の構成も使用することができる。1つのロック用部品28の使用とは別に、複数のそのようなロック用部品を準備することも可能である。
上記の種々の実施形態から明らかなように、第1歯車半体及び第2歯車半体の歯元面外形、歯基部の直径及び歯先直径は少なくとも略同一であるが、必要であれば異なった様式で変えられてもよい。図示された実施形態の各々において、第1歯車半体は、特に歯部の領域において、第2歯車半体よりも小さい厚さを有する。この理由から、この第1歯車半体を相互噛合式歯車の歯面バックラッシを補償する歯車のその部品として使用することが好ましい。この場合、第1歯車半体は、第2歯車半体よりも小さいモーメントを伝達することにもなる。この目的のために、第1歯車半体が第2歯車半体と比較して小さくされた歯形状を有することが好ましい。これにより、両歯車半体の疲労強度挙動が好ましくは略同一であるということが成し遂げられる。しかしながら、第2の、より厚い歯車半体が歯面バックラッシを補償するということも想定できる。更なる実施形態によれば、例えば、2つの歯車が互いに噛み合い、両方の歯車が分割歯車であるということが想定される。好ましくは、両方の歯車が上記のように構成される。しかしながら、2つの分割歯車のうちのただ1つが上記の構成を有するということも想定できる。両方の分割歯車が各々、歯元バックラッシを補償するより薄い第1歯車半体を含むことが好ましい。さらに、より薄い第1歯車半体がそれぞれ他の噛合式歯車のより厚い第2歯車半体と相互作用、すなわち接触、する場合が好ましい。これにより、例えば、補償されるべき歯面バックラッシが両方の歯車に分散されることになる。好ましくは、これは、より大きい幅を有する噛合式歯車に備えられる。
さらに、当該提案された歯車は、真っ直ぐな歯部だけでなく螺旋状歯部、二重螺旋状歯部又はヘリンボーン型歯部を有することができる。当該歯車は平歯車であってもよいが、しかしながら、本原理は、歯付きラックでも使用することができる。しかしながら、当該歯車は、楕円歯車、円錐歯車、冠歯車、ウオームギヤ、又は歯部を備える別の動く物体、特に回転する物体であって歯部によって力が伝達される物体であってもよい。この歯部は、歯車が内歯(内側歯部)を含むように、内歯を含むこともできる。当該歯車は、好ましくは、多種多様な構成の歯車式変速装置において、例えばローラーギヤ又はウオームギヤにおいて、特にまた多種多様の遊星歯車において、及び手動変速機のギヤシャフト及び自動変速装置のギヤシャフトにおいて有用である。
Claims (11)
- 第2歯車との噛合式係合において分割歯部(2)を使用して歯面バックラッシを補償するための補償機能を有する歯車(1)であって、前記歯車(1)が少なくとも1つの細隙(3)を有し、この少なくとも1つの細隙(3)に沿って前記分割歯部(2)の第1セクション(6)を含む第1歯車半体(4)及び前記分割歯部(2)の第2セクション(7)を含む第2歯車半体(5)が互いに対して回転可能に配置されており、前記歯車半体(4、5)が回転防止機構によって互いに対して拘束されるように設けられており、前記回転防止機構が、作動しているとき、前記歯車半体(4、5)の相互回転を防止し、前記回転防止機構が作動しているとき、前記分割歯部(2)の第1セクション及び第2セクション(6、7)が互いに少なくとも略面一となるように配置され、他方、前記回転防止機構が作動していないとき、前記分割歯部(2)の第1セクション及び第2セクション(6、7)が互いに対してずれるように配置され、両セクション(6、7)が弾性部材(8)によって互いに張力下にあり、作動していない回転防止機構が、前記歯車が動作中のとき前記歯車(1)に留まる歯車(1)。
- 前記回転防止機構が破壊せずに解放できることを特徴とする請求項1に記載の歯車(1)。
- 前記回転防止機構が繰り返し作動できることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の歯車(1)。
- 前記回転防止機構が前記歯車(1)内に配置される部品であり、第1位置においては回転運動をブロックし、第2位置においては回転運動を許容し、前記部品が少なくとも前記第2位置において張力下にあることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の歯車(1)。
- 前記回転防止機構及び前記弾性部材(8)が1つの部品として形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の歯車(1)。
- 弾性部材(8)として使用するために、ねじりばねが前記歯車(1)に配置され、前記ねじりばねが回転防止機構として、及び前記2つの歯車半体(6、7)を互いに張力下に置く部品として働くことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の歯車(1)。
- 前記第1歯車半体及び第2歯車半体(4、5)が、相互合致するように適合されたそれぞれのガイドを含み、回転防止機構として作用する可動式ロック用部品が前記ガイドの中に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の歯車(1)。
- 前記第1歯車半体及び第2歯車半体が、相互合致するように適合されたそれぞれのガイドを含み、前記回転防止機構が、両方のガイドに同時に挿入されて、これにより前記回転防止機構を作動させるように適合されている曲がったアームを含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の歯車(1)。
- 前記回転防止機構が変位可能なロック用ピン(12)を含むことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の歯車(1)。
- 好ましくは請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の分割歯車(1)の装着方法であって、装着のために、分割歯部(2)のそれぞれのセクションを有する前記分割歯車(1)の第1歯車半体及び第2歯車半体(4、5)が相対的回転を防止するようにロックされており、かつ装着後は、前記2つの歯車半体(4、5)のロック配置が解放されて、前記2つの歯車半体(4、5)が可動でありつつ互いに張力下にある状態で残り、ロック配置の解放後は、ロックされている状態をもたらす部品が前記歯車(1)に残され留まる分割歯車(1)の装着方法。
- 前記歯車(1)の内部が外部から操作されて、前記ロックされている状態をもたらす部品が変位され、これにより前記ロック配置が解放されることを特徴とする請求項10に記載の装着方法。
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