JP2016505571A - 添加剤を用いた効率的な不飽和ケトンの不斉水素化方法 - Google Patents

添加剤を用いた効率的な不飽和ケトンの不斉水素化方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1種のキラルイリジウム錯体の存在下ならびに少なくとも1種の添加剤およびハロゲン化アルコールの存在下における分子水素での不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドの不斉水素化の方法に関する。本方法は、非常に効率的な様式でキラル化合物を生じるものであり、イリジウム錯体の量が著しく削減され得るという点で非常に有利である。【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
[技術分野]
本発明は、不飽和化合物の不斉水素化の分野に関する。
[背景技術]
異なる立体異性体は著しく異なる特性を有しているので、キラル化合物は、様々な適用分野、特に、調剤、フードサプリメントならびに矯味矯臭剤および芳香剤の分野において、重要な製品および中間体である。非常に重要なクラスのキラル化合物は、キラルケトンおよびキラルアルデヒドである。
特に重要なものは、芳香成分の合成のため、ならびにビタミン、特にトコフェロールおよびビタミンK1のためのキラルケトンである。
天然のトコフェロールは、R配置の3つのステレオジェン中心(stereogenic centre)を有する側鎖を有する。(2R,4’R,8’R)−α−トコフェロールの合成については、(R,R)−イソフィトールまたは(R,R)−フィトールから出発する合成経路が可能である。しかしながら、(2R,4’R,8’R)−トコフェロールおよび(R,R)−フィトールの天然供給源は非常に限られているため、市場は(2R,4’R,8’R)−トコフェロールおよび(R,R)−イソフィトールそれぞれの効果的な合成に対する強い必要性を有しており、キラルケトンまたはキラルアルデヒドは、それらの合成のための重要な中間体である。
キラルケトンは、キラル遷移金属錯体を用いた不飽和ケトンの不斉水素化から入手可能であることが知られている。重要なクラスのキラル遷移金属錯体は、キラルイリジウム錯体である。
例えば、国際公開第2006/066863A1号パンフレットは、高い転化率での水素化ケトンの形成において高い立体選択性を示す、アルケンの不斉水素化に好適な、特定のクラスのキラルイリジウム錯体を開示している。しかしながら、これらのイリジウム錯体は、水素化されるべき不飽和化合物に対して比較的多量に使用される必要がある。イリジウム錯体は高価であるため、高い転化率および良好な立体選択性を維持しつつも可能な限り少ないイリジウム錯体を使用することは商業的に興味深い。
[発明の概要]
したがって、解決しようとする課題は、分子水素による不斉水素化におけるイリジウム錯体の効率を高めるための系を提供することである。
驚くべきことに、この課題は、請求項1に記載の方法または請求項9に記載の組成物により解決され得ることが見出された。
この方法は、依然として高い転化率および高い立体選択性を得つつも知られている方法と比べて著しくより少ない量のキラルイリジウム錯体が使用され得るという可能性に繋がる。
本発明のさらなる態様は、さらなる独立請求項の主題である。特に好ましい実施形態は、従属請求項の主題である。
[発明の詳細な説明]
第1の態様において、本発明は、少なくとも1種のキラルイリジウム錯体の存在下ならびに少なくとも1種の添加剤およびハロゲン化アルコールの存在下における分子水素での式(I)または(II)の不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドの不斉水素化によって式(I−A)または(II−A)の化合物を製造する方法であって、
Figure 2016505571

式中、Qは、HまたはCHを表し、mおよびpは、互いに独立して0〜3の値を表し、但し、mとpとの合計は、0〜3であり、
そして、波線は、隣接する炭素−炭素二重結合と、ZまたはE配置のいずれかの前記炭素−炭素二重結合を有するように連結されている炭素−炭素結合を表し、そして、s1およびs2により表される式(I)および(II)中の部分構造は、任意の順序であることができ、
そして、式(I)および(II)中の点線を有する二重結合
Figure 2016505571

は、一重炭素−炭素結合または二重炭素−炭素結合のいずれかを表し、
そして、
Figure 2016505571

は、ステレオジェン中心を表し、
そして、前記添加剤は、有機スルホン酸、有機スルホン酸の遷移金属塩、金属アルコキシド、アルミノキサン、アルキルアルミノキサンおよびB(R)(3−v)(OZ)(ここで、vは、0、1、2または3を表し、そして、
Rは、F、C1〜6−アルキル基、ハロゲン化C1〜6−アルキル基、アリール基またはハロゲン化アリール基を表し、そして、
Zは、C1〜6−アルキル基、ハロゲン化C1〜6−アルキル基、アリール基またはハロゲン化アリール基を表す)からなる群から選択される、
方法に関する。
mとpとの合計は、好ましくは0〜2、特に0または1である。
本文献において用語「互いに独立して」とは、置換基、部分、または基の文脈において、同様に示された置換基、部分、または基が、同じ分子内で異なる意味を持って同時に存在し得ることを意味する。
「Cx〜y−アルキル」基は、x〜y個の炭素原子を含むアルキル基であり、すなわち、例えば、C1〜3−アルキル基は、1〜3個の炭素原子を含むアルキル基である。アルキル基は、直鎖または分岐であり得る。例えば、−CH(CH)−CH−CHは、C−アルキル基と考えられる。
「Cx〜y−アルキレン」基は、x〜y個の炭素原子を含むアルキレン基であり、すなわち、例えば、C〜Cアルキレン基は、2〜6個の炭素原子を含むアルキル基である。アルキレン基は、直鎖または分岐であり得る。例えば、基−CH(CH)−CH−は、C−アルキレン基と考えられる。
「フェノール性アルコール」とは、本文献において、芳香族基に直接結合したヒドロキシル基を有するアルコールを意味する。
本文献において使用される場合、「ポリ」で始まる物質名は、1分子当たり2個以上の対応する官能基を形式的に含有する物質をいう。
本文献において使用される場合、用語「ステレオジェン中心」は、基のうちの任意の2つのものの相互交換が立体異性体に繋がることとなるような具合に基を有する原子である。立体異性体は、同じ分子式および結合原子の順序(構造)を有するが、空間におけるそれらの原子の三次元的配向が異なる異性体分子である。
ステレオジェン中心における配置は、RまたはSのいずれかであると定義される。立体化学におけるR/S概念および絶対配置の決定の規則は、当業者に知られている。
本文献において、炭素−炭素二重結合は、前記炭素−炭素二重結合への分子水素の付加がステレオジェン炭素中心の形成に繋がる場合は「プロキラル」であると定義される。
シス/トランス異性体は、二重結合において異なる配向を有する配置異性体である。本文献において、用語「シス」は「Z」の代わりに同等に使用され、逆の場合も同様であり、また、「トランス」は「E」の代わりに同等に使用され、逆の場合も同様である。したがって、例えば、用語「シス/トランス異性化触媒」は、用語「E/Z異性化触媒」と同等である。
「シス/トランス異性化触媒」は、シス異性体(Z異性体)をシス/トランス異性体混合物(E/Z異性体混合物)に異性化することができる、またはトランス異性体(E異性体)をシス/トランス異性体(E/Z異性体混合物)に異性化することができる触媒である。
用語「E/Z」、「シス/トランス」および「R/S」とは、それぞれ、EおよびZの混合物、シスおよびトランスの混合物、ならびにRおよびSの混合物を意味する。
用語「異性化」または「異性化する」は、文献全体において、シス/トランス異性化に限定されると理解されるべきである。
用語「E/Z」、「シス/トランス」および「R/S」とは、それぞれ、EおよびZの混合物、シスおよびトランスの混合物、ならびにRおよびSの混合物を意味する。
「完全に飽和した」ケトンまたはアルデヒドとは、不飽和のケトンまたはアルデヒドにおいて、全ての炭素−炭素二重結合が不斉水素化によって水素化されたものである。
本文献における「不飽和ケトン」または「不飽和アルデヒド」は、オレフィン性不飽和のケトンまたはアルデヒドであって(すなわちこれは、その化学構造中に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有している)、少なくとも1個のプロキラル炭素−炭素二重結合を有するものと定義される。
不斉水素化の「アッセイ収率」は、本出願においては、完全に飽和したケトンまたはアルデヒドの分子数と水素化に供された不飽和のケトンまたはアルデヒドの分子数とのモル比である。
本文献において使用される用語「(R,R)−イソフィトール」とは、(3RS,7R,11R)−3,7,11,15−テトラメチルヘキサデカ−1−エン−3−オール)を意味する。
本文献において使用される用語「(R,R)−フィトール」とは、(2E,7R,11R)−3,7,11,15−テトラメチル−2−ヘキサデセン−1−オール)を意味する。
記号または基について同一の表示がいくつかの式において見出される場合、本文献においては、1つの特定の式の文脈においてなされた前記基または記号の定義が、前記同じ表示を含む他の式にも適用される。
本文献において、任意の一重の点線は、置換基を分子の残りに結合させている結合を表す。
[不飽和ケトンまたはアルデヒド]
式(I−A)または(II−A)の化合物を製造する方法は、式(I)または(II)の不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドを出発物質として使用する。式(I)または(II)の化合物は、プロキラル炭素−炭素二重結合を有している。
最も好ましくは、式(I)または(II)の化合物は、3,7−ジメチルオクタ−6−エナール、3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナール、3,7−ジメチルオクタ−2−エナール、6,10−ジメチルウンデカ−3,5,9−トリエン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−3−エン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−3,5−ジエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンおよび(R)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンならびに全てのそれらの可能なE/Z異性体からなる群から選択される。
特に好ましいものは、(II)の化合物、特に、6,10−ジメチルウンデカ−3,5,9−トリエン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−3−エン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−3,5−ジエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンおよび(R)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンならびに全てのそれらの可能なE/Z異性体からなる群から選択されるものである。
最も好ましくは、式(I)または(II)の化合物は、ケトンである。
式(I)または(II)の不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドが同じ分子内に2個以上のプロキラル炭素−炭素二重結合を有する場合においては、そのような化合物は、同じ(「全Z」または「全E」)E/Z配置を有するか、または異なるE/Z配置(例えば、EZまたはZE)を有し得る。本発明の目的のためには、全てのプロキラル炭素−炭素二重結合においてE配置を有する式(I)または(II)の異性体のみ、および全てのプロキラル炭素−炭素二重結合においてZ配置を有する式(I)または(II)の異性体のみを、不斉水素化に供することが賢明である。同じ分子内で異なるE/Z配置をプロキラル炭素−炭素二重結合において有する式(I)または(II)の化合物は、前記プロキラル炭素−炭素二重結合のシス/トランス異性化の工程に供されることが好ましい。そのようなシス/トランス異性化は、シス/トランス異性化触媒、特に有機硫黄化合物、特にポリチオール、または一酸化窒素の存在下において行われる。これは、所望されない異性体が、対応するプロキラル二重結合において全E配置または全Z配置を有するかかる異性体に変換されることを可能にする。
[添加剤]
不斉水素化は、少なくとも1種の添加剤の存在下において行われる。添加剤は、有機スルホン酸、有機スルホン酸の遷移金属塩、金属アルコキシド、アルミノキサン、アルキルアルミノキサンおよびB(R)(3−v)(OZ)(ここで、vは、0、1、2または3を表し、そして、Rは、F、C1〜6−アルキル基、ハロゲン化C1〜6−アルキル基、アリール基またはハロゲン化アリール基を表し、そして、Zは、C1〜6−アルキル基、ハロゲン化C1〜6−アルキル基、アリール基またはハロゲン化アリール基を表す)からなる群から選択される。
特に好適な添加剤は、トリフル酸、アルキルアルミノキサン、特に、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、テトラアルコキシチタネート、B(R)(3−v)(OZ);特に、ホウ酸トリイソプロピルおよびトリエチルボランおよびBF、好ましくはBFエーテラートの形態のものからなる群から選択される。
有機スルホン酸の遷移金属塩として特に有用なものは、有機スルホン酸のスカンジウム塩、インジウム塩、イットリウム塩およびジルコニウム塩である。
金属アルコキシドは、当業者に知られている。この用語は特に、周期系の第4族および第13族の元素のアルコキシドに関する。金属アルコキシドは、多くの場合、明確な構造を形成しないこともまた当業者に知られている。特徴的には、金属アルコキシドは、酸素原子によって金属中心に結合されたヒドロカルビル基を有する。金属アルコキシドは、例えば(多核)アルミニウムオキソアルコキシドのように、酸素または酸素含有基によって架橋されている異なる金属中心も有し得る。
金属アルコキシドとして特に有用なものは、チタンアルコキシド(アルコキシチタネートとも呼ばれる)ジルコニウムアルコキシド(アルコキシジルコネートとも呼ばれる)またはアルミニウムアルコキシドである。
金属アルコキシドの特に好ましいクラスは、J.Chem.Soc.,Dalton Trans.,2002,259−266またはOrganometallics 1993,12,2429−2431に開示されているような、多核アルミニウムオキソアルコキシドの種類のものである。
アルキルアルミノキサンは、チーグラー・ナッタ(Ziegler−Natta)型のオレフィン重合のための共触媒として特に有用な既知の製品である。これらは、トリアルキルアルミニウム化合物(特に、トリメチルアルミニウムまたはトリエチルアルミニウム)の制御された加水分解によって調製される。この加水分解は、例えば、水和金属塩(結晶水を含有する金属塩)によって達成され得る。
好ましくは、添加剤は、トリフル酸、アルキルアルミノキサン、特に、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、テトラアルコキシチタネート、B(R)(3−v)(OZ);特に、ホウ酸トリイソプロピルおよびトリエチルボランおよびBF、好ましくはBFエーテラートの形態のものからなる群から選択される。
より好ましいものは、トリフル酸、アルキルアルミノキサン、特に、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、テトラアルコキシチタネート、B(R)(3−v)(OZ);特に、ホウ酸トリイソプロピルおよびトリエチルボランである。
特に良好な結果は、トリメチルアルミノキサンおよび2,2,2−トリフルオロエタノールから、またはトリアルキルアルミニウムおよび2,2,2−トリフルオロエタノールから得られた添加剤によって得られた。
キラルイリジウム錯体の存在下において分子水素を用いる不斉水素化の質および速度は、上述の添加剤が使用された場合に著しく高められることが見出された。
[ハロゲン化アルコール]
不斉水素化は、ハロゲン化アルコールの存在下において行われる。
好ましいハロゲン化アルコールは、フッ素化アルコール、好ましくはポリフッ素化アルコール、より好ましくは2,2,2−トリフルオロエタノールである。
[キラルイリジウム錯体]
不斉水素化は、少なくとも1種のキラルイリジウム錯体の存在下で行われる。
キラルイリジウム錯体は、中心イリジウム原子に配位結合した有機配位子を有する化合物である。キラルイリジウム錯体のキラリティは、配位子のキラリティまたは配位子の立体配置のいずれかによる。キラリティのこの概念は、錯体化学からよく知られている。配位子は、単座または多座であり得る。好ましくは、イリジウム中心原子に結合した配位子は、キレート化配位子である。
本発明について、特に、イリジウム中心原子に結合した配位子を有し、その配位子のうちの厳密に1つがステレオジェン中心を有する有機配位子、特にステレオジェン中心を有するキレート化配位子である、キラルイリジウム錯体が非常に好適であることが示された。
キラルイリジウム錯体は、配位原子としてNおよびPを有するキレート化有機配位子に結合し、かつ2つのオレフィンにかまたは2つの炭素−炭素二重結合を有するジエンに結合していること、したがって、キラルイリジウム錯体は、好ましくは以下の式(III−0)
Figure 2016505571

(式中、
P−Q−Nは、ステレオジェン中心を含むキレート化有機配位子を表すか、または面性キラリティもしくは軸性キラリティを有し、かつ錯体のイリジウム中心への結合部位として窒素およびリン原子を有し、
、Y、YおよびYは、互いに独立して、水素原子、C1〜12−アルキル基、C5〜10−シクロアルキル基、もしくは芳香族基であるか;またはそれらのうちの少なくとも2個が、少なくとも2個の炭素原子からなる少なくとも1個の2価の架橋した基を一緒に形成し、そして、
Figure 2016505571

は、アニオン、特に、ハロゲン化物、PF 、SbF 、テトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート(BAr )、BF 、過フッ素化スルホネート、好ましくは、FC−SO またはF−SO ;ClO 、Al(OC 、Al(OC(CF 、N(SOCF N(SO およびB(C からなる群から選択されるものである)
を有することが好ましい。
窒素およびリン原子は、好ましくは、配位子P−Q−Nの化学式において2〜5個、好ましくは3個の原子により隔てられている。
キレート化有機配位子P−Q−Nは、好ましくは、式(III−N1)、(III−N2)、(III−N3)、(III−N4)、(III−N5)、(III−N6)、(III−N7)、(III−N8)および(III−N9)
Figure 2016505571

(式中、Gは、C〜C−アルキル基、C5〜7−シクロアルキル基、アダマンチル基、フェニル基(1〜3個のC1〜5−アルキル基、C1〜4−アルコキシ基、C1〜4−ペルフルオロアルキル基および/または1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよい))、ベンジル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−フリル基のいずれかを表し、
、GおよびGは、互いに独立して、水素原子またはC〜C−アルキル基、C5〜7−シクロアルキル基、アダマンチル基、フェニル基(1〜3個のC1〜5−、C1〜4−アルコキシ基、C1〜4−ペルフルオロアルキル基および/または1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよい))、ベンジル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−フリル基を表し、
およびXは、互いに独立して、水素原子、C1〜4−アルキル、C5〜7−シクロアルキル、アダマンチル、フェニル(1〜3個のC1〜5−アルキル基、C1〜4−アルコキシ基、C1〜4−ペルフルオロアルキル基および/または1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよい))、ベンジル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−フリルまたはフェロセニルであり、
Phは、フェニルを表し、
nは、1または2または3、好ましくは1または2であり、
そして、R、ZおよびZは、式(III)について後で定義されるとおりである)から選択される。
とYおよび/またはYとYが式Y−=−Yのオレフィンおよび/または式Y−=−Yのオレフィンを形成する場合においては、このオレフィンまたはこれらのオレフィンは、好ましくは、エテン、プロパ−1−エン、2−メチルプロパ−1−エン、2−メチルブタ−2−エン、2,3−ジメチルブタ−2−エン、(Z)−シクロオクテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロペンテンおよびノルボルネンからなる群から選択される。
、Y、YおよびYがジエンを形成する場合においては、これは、環式(環中二重結合)または非環式(非環中二重結合)のいずれかである。
ジエンの2個の炭素−炭素二重結合は、好ましくは、2個の炭素結合によって連結されており、すなわち、ジエンは、好ましくは、部分構造C=C−C−C−C=Cを含む。
好ましい非環式ジエンの例は、ヘキサ−1,5−ジエン、ヘプタ−1,5−ジエン、オクタ−1,5−ジエン、オクタ−2,6−ジエン、2,4−ジアルキル−2,7−オクタジエン、3,6−ジアルキルオクタ−2,6−ジエン、1,2−ジビニルシクロヘキサンおよび1,3−ブタジエンである。
環式ジエンについての例は、シクロオクタ−1,5−ジエン、シクロヘキサ−1,4−ジエン、シクロヘキサ−1,3−ジエン、3,4,7,8−テトラアルキルシクロオクタ−1,5−ジエン、3,4,7−トリアルキルシクロオクタ−1,5−ジエン、3,4−ジ−アルキルシクロオクタ−1,5−ジエン、3,7−ジ−アルキルシクロオクタ−1,5−ジエン、3,8−ジ−アルキルシクロオクタ−1,5−ジエン、3−アルキルシクロオクタ−1,5−ジエン;ノルボルナジエン、1−アルキルノルボルナジエン、2−アルキルノルボルナジエン、7−アルキルノルボルナジエン、ジシクロペンタジエン、シクロペンタジエンおよび(1s,4s)−ビシクロ[2.2.2]オクタ−2,5−ジエンである。
好ましいジエンは、シクロオクタ−1,5−ジエンである。
極めて好ましいクラスのキラルイリジウム錯体は、式(III)
Figure 2016505571

[式中、
nは、1または2または3、好ましくは1または2であり、
およびXは、互いに独立して、水素原子、C1〜4−アルキル、C5〜7−シクロアルキル、アダマンチル、フェニル(1〜3個のC1〜5−、C1〜4−アルコキシ基、C1〜4−ペルフルオロアルキル基および/または1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよい))、ベンジル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−フリルまたはフェロセニルであり、
およびZは、互いに独立して、水素原子、C1〜5−アルキル基もしくはC1〜5−アルコキシ基であるか、
または、ZおよびZは一緒に、5員環もしくは6員環を形成する架橋基を表し、
Figure 2016505571

は、アニオン、特に、ハロゲン化物、PF 、SbF 、テトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート(BAr )、BF 、過フッ素化スルホネート、好ましくは、FC−SO またはF−SO ;ClO 、Al(OC 、Al(OC(CF 、N(SOCF N(SO およびB(C からなる群から選択されるものであり、
は、フェニルもしくはo−トリルもしくはm−トリルもしくはp−トリルまたは式(IVa)もしくは(IVb)もしくは(IVc)
Figure 2016505571

(式中、RおよびRは、両方がHまたはC〜C−アルキル基もしくはハロゲン化C〜C−アルキル基を表すか、または、ハロゲン原子もしくはC〜C−アルキル基もしくはC〜C−アルコキシ基で置換されていてもよい6員の脂環式環もしくは芳香族環を一緒に形成する二価基を表し、
およびRは、両方がHもしくはC〜C−アルキル基もしくはハロゲン化C〜C−アルキル基を表すか、または、ハロゲン原子もしくはC〜C−アルキル基もしくはC〜C−アルコキシ基で置換されていてもよい6員の脂環式環もしくは芳香族環を一緒に形成する二価基を表し、
およびRおよびRは、各々、C〜C−アルキル基またはハロゲン化C〜C−アルキル基を表し、
およびR10は、両方がHもしくはC〜C−アルキル基もしくはハロゲン化C〜C−アルキル基を表すか、または、ハロゲン原子もしくはC〜C−アルキル基もしくはC〜C−アルコキシ基で置換されていてもよい6員の脂環式環もしくは芳香族環を一緒に形成する二価基を表す)の基のいずれかを表し、
そして、は、式(III)の錯体のステレオジェン中心を表す]
のキラルイリジウム錯体である。
式(III)の錯体は、中性である、すなわち、当該錯体は、式(III’)の錯体カチオンと先に定義されたとおりのアニオンYとからなる。
Figure 2016505571
当業者は、アニオンとカチオンとが解離され得ることを理解している。
および/またはXは、好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ−プロピル基、n−ブチル基、イソ−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソ−ペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、アダマンチル(adamantly)基、フェニル基、ベンジル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、4−メトキシフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3,5−ジ−tert−ブチルフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、1−ナフチル基、ナフチル基、2−フリル基、フェロセニル基、または1〜5個のハロゲン原子で置換されたフェニル基を表す。
および/またはXが1〜5個のハロゲン原子で置換されたフェニル基を表す場合において、フッ素原子により置換されたフェニル基、すなわち、CF、C、C、CHFまたはCが、特に有用である。
および/またはXが1〜3個のC1〜4−アルキルで置換されたフェニル基を表す場合において、メチル基により置換されたフェニル基、特にオルト−トリルおよびパラ−トリルが、特に有用である。
好ましくは、XおよびXの両方が、同じ置換基を表す。
最も好ましくは、XおよびXの両方が、フェニル基またはオルト−トリル基である。
上記のR、R、R、R、R、R、R、RおよびR10の定義において使用されるC〜C−アルキル基またはアルコキシ基は、第一級または第二級、好ましくは第一級の、アルキル基またはアルコキシ基であることが好ましい。
式(IVa)の特に適した置換基Rは、9−アントリル基または1−ナフチル基である。
式(IVb)のさらなる特に適した置換基Rは、メシチル基である。
式(IVc)のさらなる特に適した置換基Rは、2−ナフチル基である。
好ましくは、Rは、フェニル(「Ph」と略す)または式(IV−1)もしくは(IV−2)もしくは(IV−3)、特に(IV−1)もしくは(IV−3)により表される。
Figure 2016505571
最も好ましい置換基Rは、9−アントリルまたはフェニルのいずれかであることが見出された。
式(III)の好ましいキラルイリジウム錯体は、式(III−A)、(III−B)、(III−C)、(III−D)、(III−E)および(III−F)の錯体である。
Figure 2016505571
式(III)のキラルイリジウム錯体として最も好ましいものは、式(III−C)および(III−D)および(III−F)の錯体、特に、式(III−C)または(III−F)の錯体である。
式(III)のキラルイリジウム錯体は、その全内容が参照により本明細書に援用されるChem.Sci.,2010,1,72−78に詳細に記載されているようにしかるべく合成され得る。
式(III)のイリジウム錯体は、キラルである。アステリスクで示される前記キラル中心におけるキラリティはSまたはRのいずれかであり、すなわち、式(III)のキラル錯体の2つの鏡像異性体(IIIa)および(IIIb)が存在する。
Figure 2016505571
式(III)の錯体の個々の鏡像異性体は、原則的には、錯体形成工程後にラセミ混合物から分離され得るであろう。しかしながら、Chem.Sci.,2010,1,72−78が開示しているように、式(III)の錯体の合成は、非ラセミ体キラルアルコールが関与する反応を含む。さらなる反応工程によって錯体のキラリティが変更されることはないことが知られているので、したがって、その異性体純度(S:R比)は、前記アルコールの鏡像異性体純度によって決定される。前記対応するアルコールは99%より大きいまたは1%より小さいR/S比で得られ得るので、式(III)の錯体は、著しく高い鏡像異性体純度、特に99%より大きいまたは1%より小さいR/S比で得られ得る。
キラルイリジウム錯体は、好ましくは、一方の鏡像異性体の過剰で使用される。
特に、式(III)のキラルイリジウム錯体の個々のエナンチオマーのモル量の比R:Sは、90:10より大きいか、または10:90より小さく、好ましくは100:0〜98:2または0:100〜2:98の範囲内にあることが好ましい。最も好ましいのは、この比が約100:0または約0:100であることである。究極的に好ましい比は、100:0または0:100である。
一実施形態において、で示されるステレオジェン中心は、R配置を有する。
別の実施形態において、で示されるステレオジェン中心は、S配置を有する。
[不斉水素化]
水素化剤は、分子水素(H)である。水素化は、物質(すなわち、式(I)または(II)の不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒド、キラルイリジウム錯体、添加剤およびハロゲン化アルコールのみ)(無希釈)中で、または不活性キャリア、特に不活性溶媒もしくは不活性溶媒の混合物中で実施され得る。水素化は、好ましくは物質中で実施される。
好ましい好適な溶媒は、ハロゲン化炭化水素、炭化水素、カーボネートおよびエーテルである。
特に好ましい溶媒は、炭化水素およびハロゲン化炭化水素、特に、ハロゲン化脂肪族炭化水素である。
炭化水素の好ましい例は、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンおよびベンゼン、特にトルエンおよびヘプタンである。
好ましいエーテルは、ジアルキルエーテルである。特に有用なエーテルは、8個未満の炭素原子を有するジアルキルエーテル(dialklyether)である。最も好ましいエーテルは、メチルtert−ブチルエーテル(CH−O−C(CH)である。
ハロゲン化炭化水素の1つの好ましい基は、ハロゲン化芳香族化合物、特にクロロベンゼンである。
ハロゲン化脂肪族炭化水素の好ましい例は、モノまたはポリハロゲン化された直鎖または分岐または環状のC〜C15−アルカンである。特に好ましい例は、モノもしくはポリ塩素化されたまたはモノもしくはポリ臭素化された直鎖または分岐または環状のC〜C15−アルカンである。より好ましくは、モノまたはポリ塩素化された直鎖または分岐または環状のC〜C15−アルカンである。最も好ましいものは、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、クロロホルム、およびメチレンブロミドである。
水素化のための最も好ましい溶媒は、ジクロロメタンである。
使用される溶媒の量は、それほど重大ではない。しかしながら、水素化されるべきケトンの濃度は、好ましくは0.05〜1Mの間、特に0.2〜0.7Mの間であることが明らかなっている。
水素化反応は、約1〜約100バールの分子水素の絶対圧力、好ましくは約20〜約75バールの分子水素の絶対圧力で好都合に実施される。反応温度は、好都合には約0〜約100℃の間、好ましくは約10〜約60℃の間である。
反応物および溶媒の添加の順序は重大ではない。
水素化に好適な技術および装置は、原則的に、当業者に知られている。
不斉水素化により、プロキラル炭素−炭素二重結合は水素化されて、炭素原子の一方または両方においてキラルステレオジェン中心を形成する。
基本的な規則として、式(I)または(II)の不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドから考えたキラルイリジウム錯体の量が多ければ多いほど、所望される生成物の収率は高くなり、立体選択性は良好になる。
実用的な観点から、水素化されるべきアルデヒドまたはケトンの量から考えたキラルイリジウム錯体は、10mol%以下が好ましく、6mol%以下がより好ましい。
しかしながら、キラルイリジウム錯体が高価なものであることを考慮すると、水素化された生成物における収率および立体選択性が許容可能なものである限りにおいて、可能な限り少ない量のイリジウム錯体を使用することが望まれる。許容可能なものであることの閾値は、所望される立体異性体が、得られる全ての異性体のうちの少なくとも90%であり、かつアッセイ収率が、少なくとも50%であるところである。
添加剤およびハロゲン化アルコールの存在下においては、対応するケトンまたはアルデヒドだけ(すなわち、添加剤および/またはハロゲン化アルコールなし)と比べてはるかにより少ない、式(I)または(II)のケトンアルデヒドの量に基づくキラルイリジウム錯体量で、不斉水素化が可能であることが認められた。キラルイリジウム錯体の量の表示は、アルデヒドまたはケトンの量に基づくmol%で与えられ得る。キラルイリジウム錯体の比を示す異なる方法は、ケトンまたはアルデヒドと錯体とのモル比であり、これは、本文献においてS/C(「物質対錯体比」)により示される。
0.02mol%(S/C=5’000)という少ない量、特定の場合においては0.01mol%(S/C=10’000)という少ない量でさえも、水素化ケトンまたはアルデヒドの高い収率が、高い立体選択性で依然として得られることが認められた。
30’000より大きなS/C、特に40’000より大きなまたは50’000より大きなS/Cが達成され得る。条件を最適化することにより、100’000より大きなS/Cまたはさらには200’000のS/Cでさえも達成され得る。
したがって、キラルイリジウム錯体は、水素化の間、式(I)または(II)のアルデヒドまたはケトンの量に基づき0.0001〜5mol%、好ましくは約0.001〜約2mol%、より好ましくは約0.001〜約1mol%、最も好ましくは0.002〜0.1mol%の範囲内の量で存在し得る。
キラルイリジウム錯体を用いる場合、プロキラル炭素−炭素二重結合は、分子水素により不斉水素化される。特定の絶対配置の錯体は、不斉水素化によって形成されるステレオジェン炭素中心の特定の配置をもたらす。
式(III)のキラルイリジウム錯体を用いる場合、で示されるステレオジェン中心においてS配置を有する式(III)のキラルイリジウム錯体は、プロキラル炭素−炭素二重結合がE配置を有する場合には水素化によって形成されるステレオジェン中心においてR配置をもたらし、またはプロキラル炭素−炭素二重結合がZ配置を有する場合には水素化によって形成されるステレオジェン中心においてS配置をもたらすことが認められた。
他方において、式(III)のキラルイリジウム錯体がで示されるステレオジェン中心においてR配置を有する場合は、Z配置を有するプロキラル炭素−炭素二重結合の水素化は、水素化によって形成されるステレオジェン中心においてR配置をもたらし、E配置を有するプロキラル炭素−炭素二重結合の水素化は、水素化によって形成されるステレオジェン中心においてS配置をもたらす。
特に、形成されるステレオジェン中心においてR配置を有する水素化生成物を得ることが好ましいので、不飽和アルデヒドもしくは不飽和ケトンの対応するプロキラル二重結合がE配置を有する場合においてはで示されるステレオジェン中心においてS配置を有する式(III)のキラルイリジウム錯体を使用すること、または不飽和アルデヒドもしくは不飽和ケトンの対応するプロキラル二重結合がZ配置を有する場合においてはで示されるステレオジェン中心においてR配置を有する式(III)のキラルイリジウム錯体を使用することが好ましい。
添加剤がキラルイリジウム錯体1mol当たり添加剤1〜3000molの範囲で存在することがさらに好ましい。
[水素化ケトンまたはアルデヒド]
不斉水素化の結果として、式(I−A)または(II−A)の化合物が形成される。
Figure 2016505571
不斉水素化の結果として、少なくとも1つのステレオジェン炭素中心を有するケトンまたはアルデヒドが形成される。前記少なくとも1つのステレオジェン炭素中心は、不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドの不斉水素化によってプロキラル炭素−炭素二重結合から形成される。
式(I−A)および(II−A)の好ましい化合物は、(R)−3,7−ジメチルオクタナール、(R)−6,10−ジメチルウンデカン−2−オンおよび(6R,10R)−6,10,14−トリメチルペンタデカン−2−オンである。
記載された方法によって形成される式(I−A)または(II−A)の化合物は、極めて純粋であり、ステレオジェン中心における配置の点から見て高い純度を有している。
調剤、フードサプリメントならびに矯味矯臭剤および芳香剤の分野において、または物質の合成における中間生成物、特にトコフェロールもしくはビタミンK1の合成のための中間生成物として使用されるべき式(I−A)または(II−A)の化合物は興味深い。
特に、化合物(6R,10R)−6,10,14−トリメチルペンタデカン−2−オンは重要な中間体であり、(R,R)−イソフィトール、(R,R)−フィトール、(2−ambo)−α−トコフェロールまたは(2R,4’R,8’R)−α−トコフェロールまたはビタミンK1の合成のために特に有用である。
さらなる態様において、本発明は、
i)式(I−A)または(II−A)の化合物を製造する方法について上に詳細に記載したとおりの式(I)または(II)の少なくとも1種の不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドと、
ii)少なくとも1種のキラルイリジウム錯体と、
iii)式(I−A)または(II−A)の化合物を製造する方法について上に詳細に記載したとおりの、有機スルホン酸、有機スルホン酸の遷移金属塩、有機スルホン酸の遷移金属塩、金属アルコキシド、アルミノキサン、アルキルアルミノキサンおよびB(R)(3−v)(OZ)からなる群から選択される少なくとも1種の添加剤と、
iv)式(I−A)または(II−A)の化合物を製造する方法について上に詳細に記載したとおりの少なくとも1種のハロゲン化アルコールと
を含む組成物に関する。
特に好ましいのは、キラルイリジウム錯体がイリジウム中心原子に結合した配位子を有するイリジウム錯体であり、その配位子のうちの厳密に1つがステレオジェン中心を有する有機配位子、特に、ステレオジェン中心を有するキレート化配位子であることである。
キラルイリジウム錯体は、式(III−0)
Figure 2016505571

のキラルイリジウム錯体であり、より好ましくは式(III)
Figure 2016505571

のキラルイリジウム錯体である。
これらのキラルイリジウム錯体については、既に上で非常に詳細に述べた。
式(I)または(II)の好ましい不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドは、上記したように、3,7−ジメチルオクタ−6−エナール、3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナール、3,7−ジメチルオクタ−2−エナール、6,10−ジメチルウンデカ−3,5,9−トリエン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−3−エン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−3,5−ジエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンおよび(R)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンならびに全てのそれらの可能なE/Z異性体からなる群から選択される。
添加剤は、上述したように、好ましくは、トリフル酸、アルキルアルミノキサン、特に、アルミノキサン、テトラアルコキシチタネート、B(R)(3−v)(OZ);特に、ホウ酸トリイソプロピルおよびトリエチルボランおよびBF、好ましくはBFエーテラートの形態のものからなる群から選択される。
ハロゲン化アルコールは、上述したように、好ましくは、2,2,2−トリフルオロエタノールである。
当該組成物は、特に、重要なキラル化合物、特に(6R,10R)−6,10,14−トリメチルペンタデカン−2−オン、(3RS,7R,11R)−3,7,11,15−テトラメチルヘキサデカ−1−エン−3−オール)、(2−ambo)−α−トコフェロールまたは(2R,4’R,8’R)−α−トコフェロールの合成のために好都合に使用され得る。
さらに、上記の組成物および式(I−A)および(II−A)のケトンまたはアルデヒドは、調剤、フードサプリメントならびに矯味矯臭剤および芳香剤の分野における使用、またはキラル物質の合成における中間生成物、特にトコフェロールもしくはビタミンK1の合成のための中間生成物としての使用に向けて非常に興味深い。
[実施例]
本発明を、以下の実験によりさらに説明する。
[分析方法]
[(6R,10R)−6,10,14−トリメチルペンタデカン−2−オンの純度のGC測定]
Agilent 6850、カラムDB−5HT(30m、0.25mm直径、0.10μm膜厚)、115kPaヘリウムキャリアガス)。ヘキサン中の溶液として試料を注入した(スプリット比300:1、インゼクター温度200℃、検出器温度350℃)。オーブン温度プログラム:120℃(5分)、260℃(2分)まで14℃/分、280℃(4分)まで20℃/分、実行時間22分。
[(R)−6,10−ジメチルウンデカン−2−オン(THGA)および6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オン(DHGA)]
Agilent 6850、カラムDB−5HT(30m、0.25mm直径、0.10μm膜厚)、107kPaヘリウムキャリアガス)。ヘキサン中の溶液として試料を注入した(スプリット比300:1、インゼクター温度200℃、検出器温度350℃)。オーブン温度プログラム:100℃(8分)、200℃(1分)まで10℃/分、220℃(4分)まで20℃/分、実行時間24分。
[6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オン(DHFA)および6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オン(FA)のE/Z比および/または純度のGC測定]
Agilent 6850計器、カラムAgilent DB−5(123−5032E、30m×0.32mm、膜0.25μm)。アセトニトリル中の溶液として試料を注入した(スプリット比50:1、インゼクター250℃、検出器350℃)。オーブン温度プログラム:100℃、250℃まで4℃/分、総実行時間37.5分。
保持時間:EE−FA:22.2分;ZZ−FA:21.0分、EE−DHFA:21.2分、ZZ−DHFA:20.0分、E−GA:11.0分、Z−GA:10.6分。
[不斉水素化反応生成物の分析]
水素化反応の転化率を、アキラルカラムを用いてガスクロマトグラフィーにより測定した。
[転化率を求める方法]
FIDを備えたAgilent 7890A GC。25psiの分子水素キャリアガスを用いるAgilent HP−5カラム(30m、0.32mm直径、0.25μm膜厚)。スプリット比を10:1とし、ジクロロメタン中の溶液として試料を注入した。インゼクター温度:250℃、検出器温度:300℃。オーブン温度プログラム:50℃(2分)、次いで300℃まで15℃/分、ホールド5分。
異性体比の測定のために、A.Knierzinger,W.Walther,B.Weber,R.K.Mueller,T.Netscher,Helv.Chim.Acta 1990,73,1087−1107に記載されているように、トリメチルシリルトリフラート[Si(CH(OSOCF)]の存在下において、水素化ケトンを(+)−ジイソプロピル−O,O’−ビス(トリメチルシリル)−L−タルトレートまたは(−)−ジイソプロピル−O,O’−ビス(トリメチルシリル)−D−タルトレートのいずれかと反応させて、ジアステレオマーケタールを形成し得る。このケタールを、アキラルカラムを用いてガスクロマトグラフィーにより分析して、異性体比を測定し得る。水素化ケトン6,10−ジメチルウンデカン−2−オンについては、D−(−)−またはL−(+)−ジイソプロピルタルトレートのいずれかが使用され得る。6,10,14−トリメチルペンタデカン−2−オンについては、L−(+)−ジイソプロピルタルトレートを使用して、存在した(6R,10R)異性体の量を測定し得る。D−(−)−ジイソプロピルタルトレートは、(6S,10S)異性体の量を測定するために使用され得る。したがって、立体選択的水素化の選択性は、間接的に測定され得る。
[異性体の測定方法]
FIDを備えたAgilent 6890N GC。16psi分子水素キャリアガスを用いるFAME用Agilent CP−Sil88カラム(60m、0.25mm直径、0.20μm膜厚)。スプリット比を5:1とし、酢酸エチル中の溶液として試料を注入した。インゼクター温度:250℃、FID検出器温度:250℃。オーブン温度プログラム:165℃(等温、240分)。
以下の実験において示されるIr錯体は、Chem.Sci.,2010,1,72−78中の開示に従って調製される。
[実験E1:6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンのE/Z異性体混合物の分離]
7.02kgの6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンを独国特許出願公告第1193490号明細書の実施例10に従って調製し、上記のGC法により分析すると、(E)−6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンおよび(Z)−6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンの57%/43%混合物であった(99%純度)。
この混合物を、流下薄膜型蒸発器、精留塔(70mm内径、高さ5m)を備えた蒸留器(体積:9リットル)からなる分離装置を用いて蒸留した。この塔は、非常に効率的な構造化充填物(Sulzer)を備えていた。混合物を、およそ5ミリバールの頂部圧力、ならびに105〜112℃の範囲の塔頂温度および約125℃の蒸留器内底部温度で精留した。還流比は20に調整した。
(Z)−6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オン(Z異性体の含有量=99%、E異性体<1%))を含有する画分(「Z−DHGA」)および(E)−6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オン(E異性体の含有量97%、Z異性体<3%)を含有する画分(「E−DHGA」)を収集した。最後に(E)−6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オン(E異性体の含有量=99.5%、Z異性体=0.5%)が蒸留器内に残されているのが見出された。
[実験E2:6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンのEE/ZZ/(EZ+ZE)異性体混合物の分離]
(5E,9E)−/(5E,9Z)−/(5Z,9E)−/および(5Z,9Z)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンの混合物である6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンの市販の試料は、分別蒸留により、(5Z,9Z)異性体の低沸点画分と(5E,9E)異性体の高沸点画分と(5E、9Z)異性体および/(5Z,9E)異性体の両方を含有する中沸点画分とに分離した。
高沸点のEE異性体は、(5E,9E)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンが97.9%、(5Z,9Z)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンが0%および(5E,9Z)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンと(5Z,9E)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンとの合計が0.5%(合計98.4%の6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オン異性体、(GCにより測定)という含有量を有するものとして単離された(以下において「EE−FA」と呼ぶ)。
低沸点のZZ異性体は、(5Z,9Z)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンが88.6%、(5E,9E)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンが0%および(5E,9Z)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンと(5Z,9E)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンとの合計が4.0%(合計92.6%の6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オン異性体(GCにより測定))という含有量を有するものとして単離された(以下において「ZZ−FA」と呼ぶ)。
[実験E3:添加剤の存在下におけるケトンの不斉水素化]
オートクレーブ容器に、で示されるキラル中心においてR配置の式(III−F)のキラルイリジウム錯体と、表1〜5に示されるケトン(濃縮)と、表1〜5に示される溶媒と、表1〜5に示される添加剤とを、窒素下において投入した。反応容器を閉鎖し、表1〜5に示された圧力(pH)まで分子水素で加圧した。反応混合物を、水素下において表1〜5に示された時間(t)にわたり室温で撹拌した。次いで、圧力を解放し、完全に水素化された生成物のアッセイ収率および立体異性体分布を決定した。触媒添加量(S/C)は、mmolケトン(「物質」)/mmolキラルイリジウム錯体として定義される。
添加剤のオルトチタン酸テトライソプロピル(Ti(OiPr))、アルミニウムトリイソプロポキシド(Al(OiPr))、ホウ酸トリイソプロピル(B(OiPr))、イットリウムトリフラート(Y(OTf))、スカンジウムトリフラート(Sc(OTf))、ナトリウムテトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート(NaBAr)、トリメチルアルミニウム(TMA)およびトリエチルボラン(TEB)(ヘキサン中1M溶液)は市販されているものであり、受け入れたまま使用した。
トリフル酸は、新しく調製されたジクロロメタン中の0.1M溶液として、水素化実験において導入された。
−MAO/TFE:トルエン(0.64mL)中の1.6M MAO(MAO:メチルアルミノキサン溶液を、2,2,2−トリフルオロエタノール(TFE)(3.1mmol)でクエンチして、遊離TFEの小過剰をもたらした。
−EAO/TFE:トルエン(1mmol)中の10wt%EAO(EAO:エチルアルミノキサン溶液をTFE(3.2mmol)でクエンチして、遊離TFEの小過剰をもたらした。
−TMA/TFE:ヘプタン(1mmol)中の2M TMA(TMA:トリメチルアルミニウム(Al(CH))溶液をTFE(3.1mmol)でクエンチして、遊離TFEの小過剰をもたらした。
−Ti(OCHCF:オルトチタン酸テトライソプロピル(8.1mmol)を、50℃で2,2,2−トリフルオロエタノールに溶解させた。溶媒の除去により、Ti(OCHCFを白色残渣として得、これを単離し、Ti(OCHCFであると同定した。
これらの添加剤は新しく調製され、室温で不均一な混合物として使用されたか、または50℃〜70℃の間の温度まで加熱することによって均一なものとして使用された。
Figure 2016505571
Figure 2016505571
Figure 2016505571
Figure 2016505571
Figure 2016505571

Claims (16)

  1. 少なくとも1種のキラルイリジウム錯体の存在下ならびに少なくとも1種の添加剤およびハロゲン化アルコールの存在下における分子水素での式(I)または(II)の不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドの不斉水素化によって式(I−A)または(II−A)の化合物を製造する方法であって、
    Figure 2016505571

    式中、Qは、HまたはCHを表し、mおよびpは、互いに独立して0〜3の値を表し、但し、mとpとの合計は、0〜3であり、
    そして、波線は、隣接する炭素−炭素二重結合と、ZまたはE配置のいずれかの前記炭素−炭素二重結合を有するように連結されている炭素−炭素結合を表し、そして、s1およびs2により表される式(I)および(II)中の部分構造は、任意の順序であることができ、
    そして、式(I)および(II)中の点線を有する二重結合
    Figure 2016505571

    は、一重炭素−炭素結合または二重炭素−炭素結合のいずれかを表し、
    そして、
    Figure 2016505571

    は、ステレオジェン中心を表し、
    そして、前記添加剤は、有機スルホン酸、有機スルホン酸の遷移金属塩、金属アルコキシド、アルミノキサン、アルキルアルミノキサンおよびB(R)(3−v)(OZ)(ここで、vは、0、1、2または3を表し、そして、
    Rは、F、C1〜6−アルキル基、ハロゲン化C1〜6−アルキル基、アリール基またはハロゲン化アリール基を表し、そして、
    Zは、C1〜6−アルキル基、ハロゲン化C1〜6−アルキル基、アリール基またはハロゲン化アリール基を表す)からなる群から選択される、
    方法。
  2. 前記キラルイリジウム錯体が、イリジウム中心原子に結合した配位子を有するイリジウム錯体であり、前記配位子のうちの厳密に1つが、ステレオジェン中心を有する有機配位子、特に、ステレオジェン中心を有するキレート化配位子であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記キラルイリジウム錯体が、式(III)
    Figure 2016505571

    [式中、
    nは、1または2または3、好ましくは1または2であり、
    およびXは、互いに独立して、水素原子、C1〜4−アルキル、C5〜7−シクロアルキル、アダマンチル、フェニル(1〜3個のC1〜5−アルキル基、C1〜4−アルコキシ基、C1〜4−ペルフルオロアルキル基および/または1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよい))、ベンジル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−フリルまたはフェロセニルであり、
    およびZは、互いに独立して、水素原子、C1〜5−アルキル基もしくはC1〜5−アルコキシ基であるか、
    または、ZおよびZは一緒に、5員環もしくは6員環を形成する架橋基を表し、
    Figure 2016505571

    は、アニオン、特に、ハロゲン化物、PF 、SbF 、テトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート(BAr )、BF 、過フッ素化スルホネート、好ましくは、FC−SO またはF−SO ;ClO 、Al(OC 、Al(OC(CF 、N(SOCF N(SO およびB(C からなる群から選択されるものであり、
    は、フェニルもしくはo−トリルもしくはm−トリルもしくはp−トリルまたは式(IVa)もしくは(IVb)もしくは(IVc)
    Figure 2016505571

    (式中、RおよびRは、両方がHもしくはC〜C−アルキル基もしくはハロゲン化C〜C−アルキル基を表すか、または、ハロゲン原子もしくはC〜C−アルキル基もしくはC〜C−アルコキシ基で置換されていてもよい6員の脂環式環もしくは芳香族環を一緒に形成する二価基を表し、
    およびRは、両方がHもしくはC〜C−アルキル基もしくはハロゲン化C〜C−アルキル基を表すか、または、ハロゲン原子もしくはC〜C−アルキル基もしくはC〜C−アルコキシ基で置換されていてもよい6員の脂環式環もしくは芳香族環を一緒に形成する二価基を表し、
    およびRおよびRは、各々、C〜C−アルキル基またはハロゲン化C〜C−アルキル基を表し、
    およびR10は、両方がHもしくはC〜C−アルキル基もしくはハロゲン化C〜C−アルキル基を表すか、または、ハロゲン原子もしくはC〜C−アルキル基もしくはC〜C−アルコキシ基で置換されていてもよい6員の脂環式環もしくは芳香族環を一緒に形成する二価基を表す)の基のいずれかを表し、
    そして、は、式(III)の前記錯体のステレオジェン中心を表す]
    を有することを特徴とする、請求項1〜2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 前記キラルイリジウム錯体が、前記水素化の間、式(I)または(II)の不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドの量に基づき0.0001〜5mol%、好ましくは約0.001〜約2mol%、より好ましくは約0.002〜約0.1mol%の範囲の量で存在することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 式(I)または(II)の前記化合物が、3,7−ジメチルオクタ−6−エナール、3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナール、3,7−ジメチルオクタ−2−エナール、6,10−ジメチルウンデカ−3,5,9−トリエン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−3−エン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−3,5−ジエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンおよび(R)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンならびに全てのそれらの可能なE/Z異性体からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記ハロゲン化アルコールが、フッ素化アルコール、好ましくはポリフッ素化アルコール、より好ましくは2,2,2−トリフルオロエタノールであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記添加剤が、トリフル酸、アルキルアルミノキサン、特に、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、テトラアルコキシチタネート、B(R)(3−v)(OZ);特に、トリイソプロピルボレートおよびトリエチルボランおよびBF、好ましくはBFエーテラートの形態のものからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記添加剤が、キラルイリジウム錯体1mol当たり添加剤1〜3000molの範囲で存在することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. i)式(I)または(II)
    Figure 2016505571

    の少なくとも1種の不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドと、
    ii)少なくとも1種のキラルイリジウム錯体と、
    iii)有機スルホン酸、有機スルホン酸の遷移金属塩、有機スルホン酸の遷移金属塩、金属アルコキシド、アルミノキサン、アルキルアルミノキサンおよびB(R)(3−v)(OZ)(ここで、vは、0、1、2または3を表し、そして、
    Rは、F、C1〜6−アルキル基、ハロゲン化C1〜6−アルキル基、アリール基またはハロゲン化アリール基を表し、そして、
    Zは、C1〜6−アルキル基、ハロゲン化C1〜6−アルキル基、アリール基またはハロゲン化アリール基を表す)からなる群から選択される少なくとも1種の添加剤と、
    iv)少なくとも1種のハロゲン化アルコールと
    を含む組成物であって、
    式中、
    Qは、HまたはCHを表し、mおよびpは、互いに独立して0〜5の値を表し、
    そして、波線は、隣接する炭素−炭素二重結合と、ZまたはE配置のいずれかの前記炭素−炭素二重結合を有するように連結されている炭素−炭素結合を表し、そして、s1およびs2により表される式(I)および(II)中の部分構造は、任意の順序であることができ、
    そして、式(I)および(II)中の点線を有する二重結合
    Figure 2016505571

    は、一重炭素−炭素結合または二重炭素−炭素結合のいずれかを表し、
    そして、
    Figure 2016505571

    は、ステレオジェン中心を表す、
    組成物。
  10. 前記キラルイリジウム錯体が、イリジウム中心原子に結合した配位子を有するイリジウム錯体であり、前記配位子のうちの厳密に1つが、ステレオジェン中心を有する有機配位子、特に、ステレオジェン中心を有するキレート化配位子であることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
  11. 前記キラルイリジウム錯体が、式(III−0)
    Figure 2016505571

    (式中、
    P−Q−Nは、ステレオジェン中心を含むキレート化有機配位子を表すか、または面性キラリティもしくは軸性キラリティを有し、かつ前記錯体のイリジウム中心への結合部位として窒素およびリン原子を有し、
    、Y、YおよびYは、互いに独立して、水素原子、C1〜12−アルキル基、C5〜10−シクロアルキル基、もしくは芳香族基であるか;またはそれらのうちの少なくとも2個が、少なくとも2個の炭素原子からなる少なくとも1個の2価の架橋した基を一緒に形成し、そして、
    Figure 2016505571

    は、アニオン、特に、ハロゲン化物、PF 、SbF 、テトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート(BAr )、BF 、過フッ素化スルホネート、好ましくは、FC−SO またはF−SO ;ClO 、Al(OC 、Al(OC(CF 、N(SOCF N(SO およびB(C からなる群から選択されるものである)
    のキラルイリジウム錯体であることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
  12. 前記キラルイリジウム錯体が、式(III)
    Figure 2016505571

    [式中、
    nは、1または2または3、好ましくは1または2であり、
    およびXは、互いに独立して、水素原子、C1〜4−アルキル、C5〜7−シクロアルキル、アダマンチル、フェニル(1〜3個のC1〜5−アルキル基、C1〜4−アルコキシ基、C1〜4−ペルフルオロアルキル基および/または1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよい))、ベンジル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−フリルまたはフェロセニルであり、
    およびZは、互いに独立して、水素原子、C1〜5−アルキル基もしくはC1〜5−アルコキシ基であるか、
    または、ZおよびZは一緒に、5員環もしくは6員環を形成する架橋基を表し、
    Figure 2016505571

    は、アニオン、特に、ハロゲン化物、PF 、SbF 、テトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート(BAr )、BF 、過フッ素化スルホネート、好ましくは、FC−SO またはF−SO ;ClO 、Al(OC 、Al(OC(CF 、N(SOCF N(SO およびB(C からなる群から選択されるものであり、
    は、フェニルもしくはo−トリルもしくはm−トリルもしくはp−トリルまたは式(IVa)もしくは(IVb)もしくは(IVc)
    Figure 2016505571

    (式中、RおよびRは、両方がHまたはC〜C−アルキル基もしくはハロゲン化−C〜C−アルキル基を表すか、または、ハロゲン原子もしくはC〜C−アルキル基もしくはC〜C−アルコキシ基で置換されていてもよい6員の脂環式環もしくは芳香族環を一緒に形成する二価基を表し、
    およびRは、両方がHもしくはC〜C−アルキル基もしくはハロゲン化C〜C−アルキル基を表すか、または、ハロゲン原子もしくはC〜C−アルキル基もしくはC〜C−アルコキシ基で置換されていてもよい6員の脂環式環もしくは芳香族環を一緒に形成する二価基を表し、
    およびRおよびRは、各々、C〜C−アルキル基またはハロゲン化C〜C−アルキル基を表し、
    およびR10は、両方がHもしくはC〜C−アルキル基もしくはハロゲン化C〜C−アルキル基を表すか、または、ハロゲン原子もしくはC〜C−アルキル基もしくはC〜C−アルコキシ基で置換されていてもよい6員の脂環式環もしくは芳香族環を一緒に形成する二価基を表す)の基のいずれかを表し、
    そして、は、式(III)の前記錯体のステレオジェン中心を表す]
    を有することを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
  13. 式(I)または(II)の前記化合物が、3,7−ジメチルオクタ−6−エナール、3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナール、3,7−ジメチルオクタ−2−エナール、6,10−ジメチルウンデカ−3,5,9−トリエン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−3−エン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−3,5−ジエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンおよび(R)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンならびに全てのそれらの可能なE/Z異性体からなる群から選択されることを特徴とする、請求項9〜12のいずれか一項に記載の組成物方法。
  14. 前記添加剤が、トリフル酸、アルキルアルミノキサン、特に、アルミノキサン、テトラアルコキシチタネート、B(R)(3−v)(OZ);特に、ホウ酸トリイソプロピルおよびトリエチルボランおよびBF、好ましくはBFエーテラートの形態のものからなる群から選択されることを特徴とする、請求項9〜13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 前記ハロゲン化アルコールが、2,2,2−トリフルオロエタノールであることを特徴とする、請求項9〜14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. キラル化合物、特に、(6R,10R)−6,10,14−トリメチルペンタデカン−2−オン、(3RS,7R,11R)−3,7,11,15−テトラメチルヘキサデカ−1−エン−3−オール)、(2−ambo)−α−トコフェロールまたは(2R,4’R,8’R)−α−トコフェロールの合成のための、請求項9〜15のいずれか一項に記載の組成物の使用。
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