[0001]本特許出願は、2013年12月5日に出願された「EFFICIENT MEANS OF BROADCAST AND RELAYING INFORMATION BETWEEN WIRELESS TERMINALS」と題する同時係属米国非仮特許出願第14/098,493号、および2013年3月6日に出願された「METHODS AND SYSTEMS FOR PREDICTING AND/OR DISCOVERING PROXIMITY OF MOBILE DEVICES」と題する同時係属米国仮特許出願第61/773,585号、および2012年12月10日に出願された「DISCOVERY AND SUPPORT OF PROXIMITY」と題する同時係属米国仮特許出願第61/735,490号の利益と優先権とを主張し、これらの出願は本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に組み込まれる。
[0029]以下の用語および略語が説明および図面に適用され得る。
3GPP: 第3世代パートナーシッププロジェクト
AP: アクセスポイント
API: アプリケーションプログラミングインターフェース
App: アプリケーション(ソフトウェアエンティティまたはファームウェアエンティティ)
Appln: アプリケーション(プロトコルまたはインターフェース)
CP: 制御プレーン
CSCF: 呼セッション制御機能
D2D: デバイス間(Device to Device)(2つのデバイスの間の直接通信を指す)
DHCP: 動的ホスト構成プロトコル
EPC: 発展型パケットコア(LTE用)
eNB: 発展型ノードB(eNodeB:evolved Node B)
E−SMLC: 拡張サービングモバイルロケーションセンター(Enhanced Serving Mobile Location Center)
表現: 互いに近接している2つ以上のUEのために実行されるサービスのアイデンティティを符号化する1個のデータ(たとえば、128ビットストリング)。
FQDN: 完全修飾ドメイン名
GMLC: ゲートウェイモバイルロケーションセンター
GTP−U: 汎用パケット無線サービス(GPRS)トンネリングプロトコルユーザプレーン
HeNB: ホームeNB
HSS: ホーム加入者サービス
IETF: インターネットエンジニアリングタスクフォース
IM: インスタントメッセージ
IMS: IPマルチメディアサブシステム
IMSI: 国際モバイル加入者アイデンティティ
IP: インターネットプロトコル
L1/L2/L3: レベル1/レベル2/レベル3
LTE: ロングタームエボリューション
LTE−D: LTEダイレクト(2つのUEがLTEを介してネットワークを介さずに直接通信するD2DのLTEバージョン)
LRF: ロケーション取出し機能
MAC: 媒体アクセス制御
MME: モビリティ管理エンティティ
MSISDN:移動局国際加入者ディレクトリ番号
NAS: 非アクセスレイヤ
P2P: ピアツーピア
P−CSCF:プロキシCSCF
PDCP: パケットデータコンバージェンスプロトコル
PDG: パケットデータネットワークゲートウェイ
PDP: 近接発見プロトコル
PDU: プロトコルデータユニット
ProSe: 近接サービス
PS−AP: 近接サービスアプリケーションプロトコル
RFC: Request for Comment
RLC: 無線リンク制御
RRC: 無線リソース制御
RTT: 往復時間
S1−AP: S1アプリケーションプロトコル
S−CSCF:サービングCSCF
SCTP: ストリーム制御伝送プロトコル
SGW: サービングゲートウェイ
SIB: システム情報ブロック
SIP: セッション開始プロトコル
SLP: SUPLロケーションプラットフォーム
SUPL: セキュアユーザプレーンロケーション
TA: 追跡エリア
TCP: 伝送制御プロトコル
TLS: トランスポートレイヤセキュリティ
TMSI: 一時モバイル加入者アイデンティティ
TS: 技術仕様
UDP: ユーザデータグラムプロトコル
UE: ユーザ機器(たとえば、モバイルデバイス/局/端末)
UP: ユーザプレーン
URI: ユニフォームリソース識別子
URL: ユニフォームリソースロケータ
WiFi(登録商標)−D: WiFiダイレクト(2つのUEがIEEE802.11WiFiシグナリングを使用して直接通信する)
[0030]以下の説明では、端末、デバイス、モバイル端末、モバイルデバイス、移動局、局、ユーザ機器(UE)という用語は、携帯電話、スマートフォン、ラップトップまたはPDAなどの移動するか、または移動する可能性のある任意のワイヤレス対応デバイスを指すために互換的に使用される。さらに、下記の説明は一般に、近接サービスの使用およびサポートのためのLTEネットワークおよび/またはLTEシグナリングを仮定しているが、以下で説明する方法は、LTEに加えて他のタイプのネットワークおよび無線シグナリングに適用することができ、たとえば、WCDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、cdma2000、WiFi、WiMax(登録商標)および他の無線技術を使用するネットワークおよび無線シグナリングに適用することができる。特定のタイプのネットワークまたは特定の無線シグナリングが明示的または暗示的に指定されていない以下のいずれのコンテキストでも、少なくともLTEネットワークまたはLTEシグナリングの使用が意図されている。
[0031]ワイヤレス通信ネットワークは、2つ以上のUEの間および/または任意のUEとネットワークサーバなどの1つもしくは複数の固定エンティティとの間の通信を、(たとえば、インターネットを介して)他のネットワークに相互接続することができる何らかのワイヤレスネットワークのワイヤレスカバレージの中に各UEがあり、カバレージを提供するネットワークによってサポートされる少なくとも1つの特定のタイプのワイヤレス通信を各UEがサポートする限り、各UEがどこにある場合でも可能にする。その場合、そのような通信能力に基づいて、各UEに、かつ/または各UEのユーザに、かつ/または各UE上のアプリケーションに多くの異なるサービス(たとえば、音声呼、データ呼、電子メール、IM、テキスティング)が提供され得る。場合によっては、互いに近接している(たとえば、互いに500メートル以内にある)2つ以上のUEに対し追加のサービスが、そのようなサービスに対するより高いレベルの関心もしくはより高い優先度またはこの近接の状況においてそのようなサービスを提供するための改善された能力に基づいて、提供され得る。一例として、2人の友人または同僚が、互いに近接しているときに相互の通信に対するより高い関心を有することがあり、2人の公共安全対応者(public safety responder)が、互いに近くにいるときに通信を確立することに対するより高い優先度を有することがあり、2つのUEが、互いに近くにあるときにネットワークに頼ることなくUE間の直接通信を用いることが可能なことがある。そのような理由で、ネットワークおよび/またはUEが、UEが1つまたは複数の他のUEに近接した範囲内にあるときを決定するのは有益であり得る。2つのUEが互いに近接した範囲内にあるかどうかを決定するプロセスは「発見」と呼ばれることがあり、このプロセスは、一方もしくは両方のUEによって、またはいずれかのUEが通信しているネットワークによって、またはネットワークと一方もしくは両方のUEの両方によって実行され得る。
[0032]発見または近接は、各UEの地理的ロケーションに基づいてよく、その場合、2つのUEが互いの最大距離(たとえば、500メートル)の範囲内にあるときに近接が発見される。近接の発見は、代わりに、あるUEが別のUEによって送信された信号を直接受信する、たとえば、強度が最小しきい値を上回る信号を受信する能力に基づき得る。各タイプの発見は、ネットワークによる、かつ/またはそれぞれのUEによる、著しい時間およびリソース、たとえば、UEの地理的ロケーションを周期的に測定し比較する時間およびリソースまたは信号を第1のUEから送信し、第1のUEとは別個の第2のUEによって受信する時間およびリソースの消費を必要とし得る。そのような時間およびリソースの消費は、近接が重要であり得るUEの異なるペアの組合せのために繰り返されるときに、何倍にも増えることがある。したがって、より少ないリソースとより少ない時間とを使用する近接の発見を可能にする方法に価値があり得る。近接を発見し、近接が発見されたときに適切な措置を講じる(それぞれのユーザに対し、または各UE上のアプリケーションに対し近接の指示を提供するなど)ことに伴うさらなる問題は、近接の持続時間が短いことがあり、近接を発見し報告する際に遅延があると、近接が報告されている持続時間が低価値さらにはゼロに低減され得ることである。したがって、たとえば、ショッピングモールにいるユーザのペアに、ユーザが即座の出会い(impromptu rendezvous)を準備できるようにユーザの現在の近接を通知することの価値は、報告された近接がなくなろうとしているときに通知が起こる場合には著しく損なわれ得る。したがって、遅延をほとんどまたはまったく伴わずに近接が起こることを発見する方法にも価値があり得る。
[0033]一実装形態では、2つ以上のUEの差し迫った地理的近接が、UEの有望な将来のロケーションに基づいて事前に予測され得る。任意のUEの有望な将来のロケーションは、将来のUEのロケーション(またはUEが位置するはずであるエリアもしくはボリューム(volume))を予測するために、UEの現在および過去のロケーションと動きとを推定することによって決定され得る。UEの有望な将来のロケーションはまた、UEの現在のロケーションに関連して、かつ/または現在の日時に関連して起こるUE(またはより正確にはUEのユーザ)の任意の既知の行動履歴に基づいて決定され得る。そのような行動ベースのロケーション予測の例には、以下があり得る。(i)ある時間、ある日には自宅、レストランまたは職場に通常いることが知られているユーザ、(ii)運転し、ショッピングモールの正面入口の近くに駐車した後にショッピングモールを歩き回るのが習慣になっているユーザ、(iii)日々のウォーキングまたは日々のジョギングを毎日のある時間に、開始直後のユーザの進行方向およびロケーションによって区別され得る少数の異なるルートのうちの1つを使用して行うユーザ、ならびに(iv)ある友人または身内を、自宅から、または職場から、ある日に、かつ/またはある時間に、毎回同じ移動ルートを使用して移動することによって訪問するユーザ。
[0034]一実装形態では、UEまたはネットワークサーバは、UEの現在のロケーション、速度および進行方向ならびに最近の動きおよび/または過去のロケーション履歴に基づいて、地理的ロケーションの形態を予測することができる。ここでは、そのようなUEまたはサーバは、別のUEに対する地理的近接が起こることを、それが起こる前に予測し、UEユーザおよびUEアプリケーションに対応するためのより多くの時間を与えることができる。代替実装形態では、差し迫った地理的近接が、少なくとも部分的に、2つのUEが同じ場所(たとえば、ショッピングモール、建物、コンベンションセンター、鉄道、バス乗り場、または空港)にあることの検出に基づいて、2つのUEの地理的隔たりが、近接を定義する特定のしきい値範囲を現在上回る場合でも、予測され得る。
[0035]2つのデバイスの間の近接の発見は、(たとえば、LTE−Dを使用して)デバイス間で直接通信する能力に基づくか、地理的ロケーションおよび地理的隔たりに基づくかを問わず、UEおよび/またはネットワークにとってリソース集約的プロセスとなる可能性が高い。これは、ネットワーク事業者にとって資本コストと運営コストとを増大させ、かつ/またはUEにとってバッテリー寿命とサービス提供とを損なう可能性が高い。さらに、これは、たとえば、これに利用可能なリソースが限られているために、2つのUEが近接しているかどうかを発見する際に遅延がある場合に、近接サポートの有効性を損なうことがある。
[0036]一実装形態では、「略近接(ほとんど実際に近接:near proximity)」の状況は、2つのUEが互いに近いが、実際に近接していると認められるほど近くはない状況を示し得る。一例として、実際の近接が2000メートルの最大隔たりを有すると定義される場合、略近接は、2000〜5000メートルの隔たりで定義され得る。略近接を発見する利益は、それが正確に決定される必要がなく、粗いがリソース効率的な方法(たとえば、より少ないネットワークおよび/またはUEリソースを使用するが、近接の状態を非常に正確に決定することはできない方法)をサポートに使用できるようになることである。その上、略近接は、アプリケーションまたはユーザに報告される必要がなく、ネットワークサーバによって、かつ/または各UEにおける何らかの共通の近接プロセスもしくは近接エンジンによって維持される必要があるだけである。粗いが効率的な手段によって略近接が発見されると、より正確だがさほどリソース効率的ではない方法が、略近接していることがすでに発見されているUEに関して実際の近接を発見するために使用され得る。特定のユーザにとって、かつ/または特定のアプリケーションにとって重要な任意の近接サービスに関して互いに略近接しているUEの数は、任意のエリアまたは領域において互いに実際に近接している可能性のあるUEの任意の総数の一部のみを備え得るので、実際の近接を決定するためにさほど効率的ではない方法を使用しても、任意の最初の前提条件なしにすべてのUEに同じさほど効率的ではない方法が適用されたときほど多くのリソースを消費しないことがある。さらに、実際の近接を発見する前に略近接を決定することで、実際の近接を発見する際の遅延を低減することができる。したがって、略近接はまた、異なるネットワークによってサービス提供されるUE間の近接の発見を効率的にサポートするために使用され得る。
[0037]いくつかの実装形態では、図1に示すように、UE100は、SPS衛星160から衛星測位システム(SPS)信号159を受信または収集し得る。いくつかの実装形態では、SPS衛星160は、GPS衛星システムまたはGalileo衛星システムなどの、1つのグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)からのものであり得る。他の実装形態では、SPS衛星は、限定はしないが、GPS衛星システム、Galileo衛星システム、Glonass衛星システム、またはBeidou(Compass)衛星システムなどの複数のGNSSからのものであり得る。他の実装形態では、SPS衛星は、ほんの数例を挙げると、ワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS)、および準天頂衛星システム(QZSS)などのいくつかの地域航法衛星システム(RNSS)のうちのいずれか1つからのものであり得る。
[0038]さらに、UE100は、ワイヤレス通信ネットワークに無線信号を送信し、ワイヤレス通信ネットワークから無線信号を受信し得る。一例では、UE100は、ワイヤレス通信リンク123を介して基地局トランシーバ110にワイヤレス信号を送信するか、または基地局トランシーバ110からワイヤレス信号を受信することによってセルラー通信ネットワークと通信し得る。同様に、UE100は、ワイヤレス通信リンク125を介してローカルトランシーバ115にワイヤレス信号を送信するか、またはローカルトランシーバ115からワイヤレス信号を受信し得る。
[0039]特定の実装形態では、ローカルトランシーバ115は、ワイヤレス通信リンク123を介して基地局トランシーバ110によって使用可能にされる距離よりも短い距離でワイヤレス通信リンク125を介してUE100と通信するように構成され得る。たとえば、ローカルトランシーバ115は、屋内環境に配置され得る。ローカルトランシーバ115は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN、たとえば、IEEE規格802.11ネットワーク)またはワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN、たとえば、Bluetooth(登録商標)ネットワーク)へのアクセスを提供し得る。別の例示的な実装形態では、ローカルトランシーバ115は、セルラー通信プロトコルに従うリンク125上での通信を容易にすることが可能なフェムトセルトランシーバを備え得る。もちろん、これらが、ワイヤレスリンクを介してUEと通信し得るネットワークの例にすぎず、特許請求する主題が、この点について限定されないことを理解されたい。
[0040]特定の実装形態では、基地局トランシーバ110およびローカルトランシーバ115は、リンク145を通してネットワーク130を介してサーバ140、150および/または155と通信し得る。ここでは、ネットワーク130は、有線リンクまたはワイヤレスリンクの任意の組合せを備え得る。特定の実装形態では、ネットワーク130は、ローカルトランシーバ115または基地局トランシーバ110を通したUE100とサーバ140、150または155との間の通信を容易にすることが可能なインターネットプロトコル(IP)インフラストラクチャを備え得る。別の実装形態では、ネットワーク130は、UE100とのモバイルセルラー通信を容易にするために、基地局コントローラまたはマスタースイッチングセンター(図示せず)などのセルラー通信ネットワークインフラストラクチャを含み得る。
[0041]特定の実装形態では、以下で説明するように、UE100は、UE100の位置フィックス(position fix)または推定ロケーションを計算することが可能な回路および処理リソースを有し得る。たとえば、UE100は、4つ以上のSPS衛星160までの擬似距離測定値に少なくとも部分的に基づいて位置フィックスを計算し得る。ここで、UE100は、4つ以上のSPS衛星160から収集された信号159中の擬似雑音コード位相検出に少なくとも部分的に基づいて、そのような擬似距離測定値を計算し得る。特定の実装形態では、UE100は、たとえば、ほんの数例を挙げると、アルマナック、エフェメリスデータ、ドップラー探索ウィンドウを含む、SPS衛星160によって送信された信号159の収集を助けるために、サーバ140、150または155から測位支援データを受信し得る。
[0042]他の実装形態では、UE100は、たとえば、高度順方向三辺測量(AFLT:advanced forward trilateration)および/または観測到着時間差(OTDOA:observed time difference of arrival)など、いくつかの技法のうちのいずれか1つを使用して、既知のロケーションに固定された地上波送信機(たとえば、基地局トランシーバ110など)から受信された信号を処理することによって、位置フィックスを取得し得る。これらの特定の技法では、UE100から既知のロケーションに固定された3つ以上のそのような地上波送信機までの距離が、既知のロケーションに固定された送信機によって送信され、UE100において受信されたパイロット信号に少なくとも部分的に基づいて測定され得る。代替として、他の実装形態では、UE100と基地局トランシーバ110のペアとの間の距離の差が、UE100のロケーションにおいて見られるトランシーバのペア間の送信タイミングの差に関するUE100による測定から取得され得る。UE100とトランシーバの2つ以上の異なるペアとの間の距離の差が、三辺測量によってUE100のロケーションを推定するために使用され得る。ここで、サーバ140、150または155は、AFLTおよびOTDOAなどの測位技法を容易にするために、たとえば、地上波送信機のロケーションおよびアイデンティティを含む測位支援データをUE100に与えることが可能であり得る。たとえば、サーバ140、150または155は、特定の1つまたは複数の領域におけるセルラー基地局のロケーションとアイデンティティとを示し得る基地局アルマナック(BSA)を含み得る。いくつかの実装形態では、UE100は、それの推定ロケーションの測定と決定の両方を行うことができ、他の実装形態では、UE100は、ロケーション測定を実行するが、UE100のためのロケーションの計算のために、測定の結果をサーバ(たとえば、サーバ140、150または155)に返すことができる。いくつかの実装形態では、UE100がロケーション測定を実行できるようにし、UE100またはサーバ140、150もしくは155のうちの1つがUE100のためのロケーションを決定できるようにするためのUE100とサーバ140、150および155のうちの1つまたは複数との間の通信は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって、また第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)によって定義されたソリューションなどの制御プレーンロケーションソリューションに従ったものであり得る。他の実装形態では、UE100とサーバ140、150および155との間のこの通信は、オープンモバイルアライアンス(OMA:Open Mobile Alliance)によって定義されたセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションソリューションなどのユーザプレーンロケーションソリューションに従ったものであり得る。
[0043]屋内環境またはビルの谷間などの特定の環境では、UE100は、十分な数のSPS衛星160から、または位置フィックスを計算するためにAFLTもしくはOTDOAを実行するためにロケーションが知られている十分な数の基地局トランシーバ110から信号159を収集することが可能でないことがある。代替として、UE100は、ローカル送信機(たとえば、既知のロケーションに位置するWLANアクセスポイント115)から収集された信号に少なくとも部分的に基づいて位置フィックスを計算することが可能であり得る。たとえば、UEは、既知のロケーションに位置する3つ以上の屋内地上波ワイヤレスアクセスポイントまでの距離を測定することによって位置フィックスを取得し得る。そのような距離は、たとえば、そのようなアクセスポイントから受信された信号からMAC IDアドレスを取得することと、たとえば、信号伝搬の受信信号強度(RSSI)または往復時間(RTT)など、そのようなアクセスポイントから受信された信号の1つまたは複数の特性を測定することによってアクセスポイントまでの距離測定値を取得することとによって測定され得る。代替実装形態では、UE100は、屋内エリアの特定のロケーションにおいて予想されるRSSIおよび/またはRTTシグネチャを示す無線ヒートマップに収集された信号の特性を適用することによって屋内位置フィックスを取得し得る。特定の実装形態では、無線ヒートマップは、ローカル送信機のアイデンティティ(たとえば、ローカル送信機から収集された信号から識別可能であるMACアドレス)、識別されたローカル送信機によって送信された信号から予想されるRSSI、識別された送信機から予想されるRTT、および場合によってはこれらの予想されるRSSIまたはRTTからの標準偏差を関連付け得る。ただし、これらが無線ヒートマップに記憶され得る値の例にすぎず、特許請求する主題がこの点について限定されないことを理解されたい。
[0044]特定の実装形態では、UE100は、サーバ140、150または155から屋内測位動作についての測位支援データを受信し得る。たとえば、そのような測位支援データは、たとえば、測定されたRSSIおよび/またはRTTおよび/または送信到着時間差に少なくとも部分的に基づいて既知のロケーションに位置する送信機までの距離を測定すること、または距離の差を測定することを可能にするために、これらの送信機のロケーションとアイデンティティとを含み得る。屋内測位動作を助けるための他の測位支援データは、ほんの数例を挙げると、無線ヒートマップ、磁気ヒートマップ、送信機のロケーションおよびアイデンティティ、ルートアビリティグラフ(routeability graph)を含み得る。UEによって受信された他の支援データは、たとえば、表示のための、またはナビゲーションを助けるための屋内エリアのローカルマップを含み得る。そのようなマップは、UE100が特定の屋内エリアに入るとき、UE100に与えられ得る。そのようなマップは、扉、通路、入口、壁などの屋内の特徴、化粧室、公衆電話、部屋名、店舗などの関心地点を示し得る。そのようなマップを取得し、表示することによって、UEは、追加のコンテキストをユーザに与えるために、表示されたマップ上にUE(およびユーザ)の現在のロケーションをオーバーレイし得る。
[0045]いくつかの実装形態では、図1におけるUE(たとえば、UE100およびUE100’)のペアは、互いに近接していることがある。近接は、たとえば、前述した方法を使用して各UEの地理的ロケーションを推定し、2つの地理的ロケーションの間の距離が最大しきい値を下回ると決定することによって、決定され得る。近接は、代替的に、一方のUEが最小しきい値を上回る強度を有する他方のUEによって送信された信号101を受信する能力から決定され得る。近接はまた、一方のUEが(たとえば、LTE−DまたはWiFi−Dを使用して)他方のUEと信号を直接交換し、伝搬時間を測定し、その後に、RTTに基づく2つのUEの間の距離が最大しきい値を下回ると決定することによって、他方のUEまでのRTTを取得する能力から決定され得る。近接の発見は、一方もしくは両方のUEで起こることがあり、またはUEのためのサービングネットワーク、たとえば、ネットワーク130によって、もしくはネットワーク130に接続されているか、もしくはネットワーク130から到達可能なサーバ、たとえばサーバ140、150もしくは155によって実行されることがある。発見はまた、UE、ネットワーク130ならびに/またはサーバ140、150および/もしくは155の間のインタラクションを伴い得る。いくつかの他の実装形態では、UEは、現在は近接していないことがあるが、後で近接することがあり、そのような後の近接は、UE、ネットワーク130によって、かつ/またはサーバ140、150および/もしくは155によって予測または予期され得る。将来の近接の予測または予期は、以下のうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づき得る。(i)一方または両方のUEの現在のロケーション、速度および進行方向、(ii)一方または両方のUEの以前のロケーション、速度および進行方向、(iii)一方または両方のUEのための以前のユーザロケーション履歴、(iv)両方のUEが同じ場所にあるとの決定、ならびに(v)UEが互いに略近接しているとの決定。
近接サービス、発見および表現
[0046]いくつかの態様によれば、本明細書では、一般に、近接サービス(ProSe)および/または他の同様のサービスのための発見のサポートを提供し、場合によっては、LTE−Dなどを使用する個々の近接サービスのための通信のサポートを提供するように実施され得る様々な例示的な技法が提供される。
[0047]これらの例示的な技法のうちのいくつかは、(たとえば、近くにあるデバイスの間の地理的距離に関係する)地理的近接に基づき、場合によっては、ネットワークサポートが利用不可能な場合のLTE−Dを使用するProSeサポートに基づく。
[0048]本明細書で使用する「近接サービス」は、第1のデバイスが、同じサービスをサポートするか、または同じサービスに関連付けられる1つまたは複数の他のデバイスに近接していることを条件として、第1のデバイスのユーザに、かつ/または第1のデバイス上で動作するアプリケーションに提供される任意のサービスであり得る。近接サービスは、ユーザに対する、かつ/またはアプリケーションに対する、第1のデバイスが、このサービスをサポートするか、またはこのサービスに関連付けられる1つまたは複数の他のデバイスに近接していることの通知を構成するだけであってよく、この場合、これらの他のデバイスの各々のための何らかの識別、たとえば、電話番号、加入者アイデンティティまたはユーザアイデンティティ、デバイスアイデンティティ、ならびに他のデバイスのための情報、たとえば、第1のデバイスに対する各デバイスのロケーションを提供することができる。近接サービスは、代替または追加として、ほんの数例を挙げると、音声、ビデオ、IMおよび/またはテキストの形態で(セットアップされる前にそれぞれのユーザからの許可を必要とし得る)他のデバイスとの通信機能を提供することができる。近接サービスはまた、たとえば、第1のデバイスとネットワークによってサポートされる他のデバイスのうちの1つまたは複数との間の何らかの既存の通信チャネルを、デバイス間の直接通信(たとえば、LTE−D)を用いる、ネットワークによるサポートに依存しない同等の通信チャネルに置き換えることによって、何らかの既存のサービスを強化することができる。そのような強化されたサービスは、通信品質を改善し、通信遅延を低減し、ネットワーク事業者の課金を低減し、かつ/またはネットワークリソースの使用を低減することができる。近接サービスは、デバイス上の特定のアプリケーションに関連付けられ得る(たとえば、このアプリケーション専用の強化されたサービスを提供し得る)。
[0049]2つ以上のデバイスが近接しているかどうかを発見することは、結果としての近接によって強化または実現され得る特定のサービスに関連して実行され得る。詳細には、その場合、2つ以上のデバイスが近接サービスを共有していない場合には、それらが近接していることに利益がないので、それらのデバイスが近接しているかどうかを発見する前に、それらが同じ近接サービスをサポートすることが可能であるかどうか、また同じ近接サービスをサポートすることに関心があるかどうかをまず決定する必要がある。さらに、いくつかの近接サービスは、デバイスもしくはユーザの特定のセット(たとえば、友人の特定のセットもしくは特定の会社の従業員もしくは特定のショッピングチェーンの顧客)、または特定のタイプのデバイス(たとえば、特定のブランドの電話)または何らかの他の共通の特性(たとえば、切手収集に対する関心)を有するデバイスもしくはユーザに制限され得る。さらに他の場合には、近接サービスは、デバイスの非対称グルーピング、たとえば、ショッピングモールでの買い物客に、またショッピングモールでの店舗に属するデバイスに制限されてよく、この場合には、異なるカテゴリー(たとえば、前述の例における買い物客および店舗)に属するデバイス間で近接が起こるときに近接が重要であるにすぎない。近接サービスを識別し、2つ以上のデバイスが同じ近接サービスに対する共通の関心を有するかどうかを決定するのを助けるために、各近接サービスは、「表現」と呼ばれるビットの特定のシーケンスを用い得る識別子を割り当てられ得る。
[0050]本明細書で使用する表現は、ユーザもしくはアプリケーションの特定のセットによって、かつ/またはそのセットに代わって実行される特定の近接サービスのためのグローバル一意の識別を提供することができる。場合によっては、表現は、帯域幅の使用に対する著しい影響なしにUEおよび基地局によってブロードキャストされ得る限られた数のビット(たとえば、128ビット)として表され得る。別のUEによってブロードキャストされた表現を受信するUEは、次いで、両方のUEにとって共通して重要である近接サービスに表現が関係しているかどうか、また他方のUEも近接しているかどうかを決定することが可能であり得る。
[0051]例示的な実装形態では、UEは、1つまたは複数の他のUEを発見しようとして、また1つまたは複数の他のUEによって発見されようとして、1つまたは複数の表現をブロードキャストし得る。ここで、たとえば、場合によっては、同じ表現に関連する(たとえば、同じ表現をそれぞれブロードキャストした)2つのUEは、同じ近接サービスに参加すると仮定され得る。近接サービスが提供されるためには、2つのUEはまず、互いの一定の近接しきい値内にある(たとえば、直接無線連絡の範囲内にあるか、または一定の最大地理的隔たりを有する)必要があり得る。2つのUEが同じ近接サービスをサポートし、近接していると決定することは、「発見」または「近接の発見」または「近接の状態を決定すること」と呼ばれ得る。
[0052]いくつかの例示的な実装形態では、一般的表現が使用されてよく、そのような表現は、(たとえば、近接サービスの1つのカテゴリーをそれぞれ識別する別個のフィールドに表現を区分することによって)近接サービスをグローバルにカテゴリー化するために、標準化された方法で構造化され得る。いくつかの例示的な実装形態では、アプリケーション固有の表現(ID)が使用され、そのような表現は、近接サービスの特定の提供者などによって割り当てられてよく、場合によっては、任意のグローバルな方式などに準拠しないことがある。
[0053]表現を取得および/または使用する際に使用するための様々な技法が提供され得る。例として、場合によっては、特定の近接サービス(または近接サポートのタイプ)がグローバル一意の表現に関連付けられ得る。いくつかの例示的な実装形態では、異なる近接サービスをサポートまたは利用するUE上のAppは、(i)UEのユーザとのインタラクションまたは(ii)何らかの近接関連サーバとのインタラクションまたは(iii)Appの一部として表現をハードコーディングもしくは別の方法で提供することを通じて、サポートされる近接サービスごとに(たとえば、グローバル標準によって、または近接サービスの提供者によって)割り当てられている表現を決定することができる。
[0054]例示的な実装形態では、ユーザは、近くにあるレストラン、ガソリンスタンド、店などを見つけることに関連する近接サポートを選択するために、Appおよびサーバなどとインタラトすることができる。1つまたは複数の関連する表現がサーバによってAppに提供され得る(これは、たとえば、場合によっては何らかの限定的な有効期間を伴い、有効期間を過ぎると、Appはサーバを再び呼び出して、現在の表現を確認し、かつ/または場合によっては新しい表現を取得する必要があり得る)。次いでAppは、(たとえば、UE上の近接エンジンおよび/またはサービングワイヤレスネットワークにおけるリモート近接サーバとのインタラクションを介して)近接サービスを呼び出すことができる。Appは、サーバから以前取得された表現を、ローカル近接エンジンに、かつ/またはリモート近接サーバに、近接関連パラメータ(たとえば、地理的近接を定義する最大距離)とともに提供することができる。次いで近接エンジンおよび/またはリモート近接サーバは、(たとえば、本明細書で後述するような)標準化された近接サポートを呼び出して、同じ近接サービスを共有している他のUEが近接しているかどうかを発見し、近接していることが見出された同じ表現を共有する任意のそのようなUEのアイデンティティおよび場合によってはロケーションの報告を返信することができる。
[0055]いくつかの例示的な実装形態では、1つまたは複数の事業者中心表現(operator centric expression)が利用され得る。たとえば、低い前払いの配備および維持コストで、近接サービスと近接の発見とをサポートする実行可能なシステムの配備をブートストラップするために、1つまたは複数の表現に対する相当な制御権をワイヤレス事業者に与えることは価値があり得る。これを可能にするために、たとえば、1つまたは複数の一般的表現が、たとえば、特定のアプリケーション固有のIDなどをサポートするために、単純化および/または標準化され得る。場合によっては、そのような一般的部分(場合によっては事業者IDを含む)は、たとえば、あるレベルまで、表現のマッピングに対する近接カテゴリーの事業者サポートを可能にするように標準化され得る。場合によっては、アプリケーション部分は、各事業者によって、かつ/または事業者のクライアントによって定義され得る。本明細書では「例A」と呼ばれる非限定的な例として、考えられる標準は、異なるレベル、たとえば、レベル1:近接カテゴリー(たとえば、小売、オンラインサービス)、レベル2:近接サブカテゴリー(たとえば、友人ファインダー)、レベル3:事業者(これは代わりにレベル1で定義されることがあり、国または地域を含み得る)、レベル4+:標準化されているか、または事業者によって定義されているかのいずれか、をサポートすることができる。得られる事業者関連表現は、他のワイヤレスネットワークID、たとえば、IMSI、MSISDN、パブリックSIP URIなどに近くなり得る。
[0056]いくつかの例示的な実装形態では、1つまたは複数の表現のサポートは、複数の事業者によってサポートされ得る。たとえば、場合によっては、一部のクライアント(たとえば、検索エンジン、ソーシャルネットワークサイト、デパートなど)は、特定の近接サービスのためにただ1つの事業者から単一の表現を取得することがある。そのような実装形態は、たとえば、事業者Xが別の事業者Yによって割り当てられた表現のために近接サービスのためのサポートを提供する(たとえば、また、これを行うことに対する料金を事業者Yに請求することがある)ローミングのためのサポートを利用することがある。
[0057]他の場合には、一部のクライアントは、同じ近接サービスのためにいくつかの異なる事業者の各々から異なる表現を取得することがある。このオプションにより、同じ近接サービスを識別することができる異なる表現、または「エイリアス」が、異なる事業者から生じ得る。事業者サーバは、たとえば、他の事業者によって割り当てられたエイリアス(これらがクライアントAppによって提供されると仮定する)を記憶して、たとえば、異なるネットワークにアクセスするUE間の近接発見を可能にし、近接サービスの名前および表現の間の追加のマッピングサポートを提供することができる。場合によっては、クライアントUEおよびAppはまた、たとえば、サービングネットワークにおいて正しい表現を使用し、発見のために重要な表現を認識するために、そのようなエイリアスに気付かされることがある。特定の実装形態では、表現(または表現セット)は、事業者がそれ自体の表現を特定のクライアントに割り当てていないことがあるネットワークにおいてデフォルトとして機能し得る。
[0058]いくつかの態様によれば、本明細書で提供する技法は、異なるビジネスモデルおよび/または関係をサポートすることができる。たとえば、場合によっては、事業者は、標準(たとえば、前述の例Aにおけるレベル4+)で事業者に割り当てられた表現スペースを所有することがあり、事業者の表現スペースの全部または場合によってはサブセット(単一の表現または表現セットのいずれか)を事業者のクライアントに販売または賃貸することがある。一例として、電気通信会社は、表現スペースE(世界的または国/地域固有)を割り当てられ得る。したがって、電気通信会社は、EのサブセットE1、E2、E3を、それぞれソーシャルネットワークプロバイダ、検索エンジンプロバイダ、通信社に販売または賃貸することができる。場合によっては、ソーシャルネットワークプロバイダ自体は、サブセットE1を購入または賃借すると、サブセットE1のサブセットE1−1、E1−2、E1−3、...を、1つまたは複数のAppプロバイダ、ユーザ、ユーザグループなどに提供、販売または賃貸することができる。
[0059]いくつかの例示的な実装形態では、1つまたは複数のクライアントは、オンライン手段を介して、電話で、または個人的交渉などを通して(たとえば、上記に例示されたように)表現を購入または賃借する機会を提供され得る。事業者は、たとえば、事業者が販売または賃貸する表現または表現のサブセットのためのLTE−Dサポートなどを(たとえば、販売または賃貸の一部として)提供することができる。したがって、最初に、サーバの複雑なグローバルシステムが表現を割り当て、翻訳し、サポートする必要はないことがある。代わりに、各事業者は、たとえば、たとえばそれ自体の表現(およびエイリアス)のためのマッピングをサポートするためにそれ自体のサーバを用意し得る。
[0060]上記の手段によって表現のセットまたはサブセットを取得するクライアントは、事業者から購入または賃借された表現に基づいて、それ自体のクライアントにサービスを提供することができる。第1の例として、ソーシャルネットワークサービスなどは、ユーザが、友人ファインダーサービスなどに関連するユーザグループのセットアップ、加入および脱退を行うことを可能にし得る。たとえば、ユーザグループAは現在、ユーザA1、A2およびA3を備え、ユーザグループBは現在、ユーザB1、B2およびB3を備える。したがって、グローバル一意の表現が各グループに割り当てられてよく、たとえば、グループAは表現EAを割り当てられてよく、グループBは表現EBを割り当てられてよい。互いに発見するために、次いでユーザA1、A2およびA3は、それらのグループ表現(たとえば、表現EA)をブロードキャストすることができ、ユーザB1、B2およびB3は、それらのグループ表現(たとえば、表現EB)をブロードキャストすることができる。第2の例では、ソーシャルネットワークサービスなどは、共通の関心(たとえば、ゲーム、骨董品、芸術、オートバイ)を有するユーザが、場合により、共通の関心に関連するユーザグループのセットアップおよび/または加入および脱退を行うことを可能にし得る。次いで、そのようなユーザグループは、発見中にブロードキャストのためのグループ表現を割り当てられ得る。ただし、そのような発見が、友人ファインダーサービスに関する場合よりも選択的であって、たとえば、ユーザが発見されるのを回避できるようにするのが有益であることがある。
[0061]いくつかの例示的な実装形態では、1つまたは複数の仮想UEなどをプロビジョニングする(provision)のが有益であり得る。仮想UEは、実物UEの現実の物理的配備を必要としない、実物UEに対するネットワークサポート対象プレースホルダーであり得る。仮想UEは、ネットワークサーバまたはウェブサーバにおいて論理エンティティとしてサポートされてよく、実物UEに関連するいくつかの特性を割り当てられ、サーバによって、いくつかのサービスを実行し、実物UEによって通常サポートされる一定の通信に関与することが可能にされ得る。したがって、仮想UEは、特定の(たとえば、固定された)ロケーション、特定のUEアイデンティティを割り当てられてよく、いくつかの近接サービスをサポートすることが可能にされ得る。いくつかの近接サービスをサポートすることに関心がある固定加入者(たとえば、コーヒーショップ、ホテル、空港)の場合、実物モバイル(または固定)UEを配備する必要がないことがあり、代わりに、同じ近接サービスをサポートすることが可能な1つまたは複数の仮想UEを配備することによって、これらのタイプのクライアントによる配備を単純化することができる。その場合にネットワーク事業者は、そのような仮想UEおよびそれらがそれぞれサポートする近接サービスに関する情報(たとえば、表現、名前、ロケーション、関連ネットワークセル、他のメタデータ、属性、IPアドレス、URL)を1つまたは複数のウェブサイトなどに設定することができる。場合によっては、実物UEに対する近接が、実物UEの現実のロケーションおよび仮想UEのために設定されたロケーションに基づいて(たとえば、仮想UEのために設定された情報にアクセスできるネットワーク近接サーバによって)依然として決定され得る。したがって、仮想UEのロケーションがネットワークによって(たとえば、ブロードキャストを介してeNBなどの基地局から、または近接サーバによって)実物UEに提供される場合、またはロケーションの比較が、実物UEの現実のロケーションと仮想UEの設定されたロケーションの両方にアクセスできるネットワークサーバにおいて実行される場合、UEのロケーションを比較することに依存する発見方法が使用可能であり得る。
[0062]発見に対する1つの例外は、無線ベースのD2D発見であり得るが、この発見は、仮想UEが実物UEとの間で信号を送受信できないために可能ではないことがある。仮想UEと実物UEとの間の近接が(たとえば、ネットワークによって、または実物UEによって)発見された場合、ネットワークは、IPアドレスおよび/またはウェブサイトURLを含む関連メタデータを、仮想UEに近接していることが発見された実物UEに提供することができる。場合によっては、次いで実物UEのAppまたはユーザは、提供されたIPアドレスおよび/またはURLを使用して、発見された仮想UEとインタラトすることができる。このインタラクションは、実物UEのAppまたはユーザにとって、別の実物UEとのインタラクションと同じように見えるかもしれないが、実際には、仮想UEに代わって機能しているサーバまたはウェブサイトとのインタラクションを介してサポートされ得る。したがって、たとえば、場合によっては、実物UEのAppまたはユーザは、別の発見されたUEが実物であるか、それとも仮想であるかを認識する必要はないことがある。
近接の発見および予測
[0063]いくつかの態様によれば、本明細書で提供する技法は、2つ以上のUEの間の地理的近接の予測を可能にし得る。一例では、2つのUEに関して地理的近接が予測されることがあり、この場合に少なくとも部分的に、2つのUEの現在の地理的ロケーションと、場合によっては現在の速度とを使用して、それらが近接しているか、または後に近接し得るかを決定する。ここで、たとえば、UE AおよびUE Bと指定された2つのUEは、互いに1000メートル以内に現在ある場合に、地理的に近接していると決定され得る。別の例では、UE AおよびUE Bは、互いに1000メートル以内に現在ある場合であって、各UEが5メートル/秒未満で移動している場合に、地理的に近接していると決定され得る。地理的近接を決定するための条件は、ネットワーク事業者、ワイヤレス標準または参加Appおよびユーザによって定義されてよく、たとえば、特定の近接サービスをサポートするか、または提供されるAppは、この特定の近接サービスのために、それのUEが他のUEに近接している場合の条件を定義し得る。その場合、異なる条件が定義されてよく、異なる条件では、各UEの現在の速度などの他の条件に伴って地理的距離が増大し得る。近接範囲内にそれほど長くとどまらないことがあるか、またはユーザが別のUEのユーザと通信すること、もしくは別のUEのユーザとの出会いに影響を与えることができない、動きの速いUEに対する近接を発見することへの(たとえば、参加UEによる)関心がない場合、速度は相当なものであり得る。もちろん、これらもほんの数例にすぎず、主題は必ずしもそのように限定されることは意図されていない。
[0064]場合によっては、予測される地理的近接は、近接が何らかの時間スパン内(たとえば、次の1時間以内、など)に起こる可能性が高いかどうかを決定するために、2つのUEの1つまたは複数の有望な将来のロケーション(および場合によっては将来の速度)に少なくとも部分的に基づき得る。有望な将来のロケーションは、様々な方法で決定され得る。たとえば、場合によっては、有望な将来のロケーションは、少なくとも部分的に、将来のUEのロケーション(またはUEが位置するはずであるエリアもしくはボリューム)を予測するために、UEの現在および過去の動きを推定することによって決定され得る。
[0065]別の例では、場合によっては、有望な将来のロケーションは、少なくとも部分的に、たとえば、現在のロケーション、現在の日時などに関連するユーザの既知の過去の行動に基づいて決定され得る。たとえば、ユーザの既知の過去の行動は、ある時間、ある日にはユーザが自宅、レストラン、ショッピングモール、または職場にいる可能性が高いことを示し得る。たとえば、ユーザの既知の過去の行動は、ユーザがショッピングモール、公園または競技場のようなあるロケーションを訪れている間に、たとえば、場合によっては隣接するパーキングロットまたは駐車場まで運転し、特定の入り口の近くに駐車した後に、いくつかの習慣を示す可能性が高いことを示し得る。
[0066]別の例では、(たとえば、UEに、またはネットワークロケーションサーバもしくはネットワーク近接サーバに記憶され得るUEのためのロケーション履歴によって示唆される)ユーザの既知の過去の行動は、ユーザが(たとえば、日々のウォーキングまたはジョギングのために)毎日のある時間に、たとえば、場合によっては開始直後のユーザの進行方向およびロケーションによって区別され得る少数の異なるルートのうちの1つに沿って、あるロケーションから相当な距離を移動し、次いでそのロケーションに戻る可能性が高いことを示し得る。
[0067]さらに別の例では、ユーザの既知の過去の行動は、ユーザが(たとえば、通勤もしくは職場からの帰宅のために、またはユーザの自宅もしくは職場から友人もしくは身内を訪問するために)ある日および/またはある時間に、たとえば、場合によっては同じルートを使用して、かつ/または毎回略同じ移動速度で、あるロケーションから別のロケーションに移動する可能性が高いことを示し得る。ここでも、本明細書の例のすべてと同様に、特許請求する主題は必ずしもそのように限定されることは意図されていない。各UEの現在および過去のロケーションならびに速度ならびに各UEの任意の既知の過去のロケーション履歴のうちの1つまたは複数に基づいて、UEまたはネットワークロケーションサーバのいずれかは、2つのUEが、ある確率で、ある時間間隔の後で近接し得ると予測することが可能であり得、(たとえば、少なくとも粗く)その時間間隔とその確率とを推定することが可能であり得る。時間間隔があるしきい値よりも小さい(もしくはあるしきい値を下回る)場合および/または確率があるしきい値よりも大きい(もしくはあるしきい値を上回る)場合、各UE上のアプリケーションまたは各UEのユーザは、両方のUEが近接しているか、または後に近接し得ることを知らされ得る。
[0068]図2は、UE A206とUE B208とを含む2つのUEの例示的な構成200を示している。UE A206とUE B208との間の現在の距離210が非常に大きくて、UE A206およびUE B208が現在互いに近接しているとは見なせないことがある。ただし、UE A206および/もしくはUE B208またはサービングネットワーク(たとえば、ネットワーク130)またはネットワークサーバ(たとえば、サーバ140、150もしくは155)が、UE A206およびUE B208の有望な将来のロケーションに基づいて、それらが後に近接し得ると予測する可能性があり得る。たとえば、エリア202は、UE A206の現在のロケーション、UE A206の現在の速度、UE A206の最近の動き履歴ならびに/またはUE A206の現在のロケーションもしくはその近くにあるときの、かつ/もしくは過去の日および/もしくは過去の週の同じ曜日における現在の時間におけるUE A206の既知の過去の行動などの要素に基づいて、UE A206が将来(たとえば、30分後)に中に入っていると予測され得るエリアを表し得る。同様に、エリア204は、UE B208に適用可能な、UE A206に関して上述した要素と同一または類似の要素に基づいて、UE B208が同じ将来(たとえば、30分後)に中に入っていると予測され得るエリアを表し得る。2つの予測されるエリア202および204は、図2に示すように重複すること、または重複しないが互いに近いこと(図2に示されていない)がある。特に、2つのUEが近接していると見なすために必要な最大距離の中にあるために、エリア204における多くの他のロケーションに近接している多くのロケーションがエリア202にあり得る。したがって、UE A206およびUE B208が後で(たとえば、30分後に)互いに近接し得ると予測され得る。予測は、近接が起こることの100%の確率と結び付けないことがあるが、(たとえば、エリア202とエリア204とが重複する程度、またはエリア202における任意のランダムなロケーションに近接しているエリア204の平均的割合に基づいて)近接が起こることに対してより低い確率を決定する可能性があり得る。このより低い確率が小さくない(たとえば、20%以上である)場合、後の(30分後など)近接の状態が(たとえば、UE A206、UE B208、サービングネットワークまたはネットワークサーバによって)予測され得る。さらに、ある確率で、近接が将来(たとえば、30分後)に起こると予測されるとき、近接(それが起こる場合)は実際には、予測される時間よりも早い時間または遅い時間に起こり始めることがあり、これは、予測がせいぜい、近接が起こる正確な時間ではなく、近接が起こる可能性を示し得ることを意味する。その場合、予測される近接は、現在の時間に(たとえば、近接が起こり得る30分前に)、UE A206およびUE B208上の1つもしくは複数のアプリケーションに対し、かつ/またはUE A206およびUE B208のユーザに対し、アプリケーションまたはユーザが何らかの共通の近接サービスを受信または実行することに関心がある場合に示され得る。予測される近接の指示は、近接が予測されており、現在の状態ではないことを含むこともあり、またはアプリケーションおよびユーザとのインタラクションを単純化し、アプリケーションまたはユーザからの任意の応答の複雑さを低減するために、この情報を含まないことがある。
[0069]いくつかの近接サービス(たとえば、友人/身内ファインダー)の場合、たとえば、一方または両方のユーザが各自の動きを調整して出会うことなどができるように、差し迫った近接を実際に起こる前に一方または両方のUEに通知するのが有利であり得る。したがって、近接は、実際に起こる前に、予測に基づいて示され得る。予測は、各UEのロケーション履歴を利用することがあり、この履歴はいくつかの実装形態では、(たとえば、プライバシーのために)UEにのみ記憶されることがあり、または他の実装形態では、ロケーション履歴がUEのユーザに対するサービス提供もしくはサービス提供の向上のために一般的もしくは限定的に使用されるという理解の下で、ネットワークサーバに記憶されることがある。場合によっては、そのような技法を利用するために、UEは他のUEのロケーションを、場合によっては通常の近接の範囲外にあるときでも、任意のUEがそれの現在のロケーションと予測される将来のロケーションの両方を他のUEの現在のロケーションと比較し、近接が将来起こり得るかどうかを決定することができるように、通知され得る。
[0070]図2の構成200に関連して説明する予測のタイプは、ネットワークまたはネットワークサーバにおいて最適な方法で考えられるにすぎないことに留意されたい。予測がUEによって、たとえば、図2におけるUE A206またはUE B208によって実行される場合、UEは、それ自体のロケーション履歴を所有しているだけであり、プライバシーのために他方のUEのロケーション履歴を所有していないことがある。したがって、たとえば、UE A206は、それ自体の将来のロケーションに関しては、ある程度の信頼性を伴ってエリア202を決定することが可能であり得るが、UE B208の将来のロケーションに関しては、現在のロケーション(および場合によっては現在の速度)またはUE B208にのみ基づき、UE B208の過去のロケーション履歴には一切基づかないので、より低い信頼性を伴ってエリア204を決定するだけであり得る。ただし、このより限定的な能力でも有用であることがあり、たとえば、UE A206の予測される将来のロケーションのためのエリア202がUE B208の現在のロケーションと重複する場合には、UE A206は、UE A206とUE B208との間の近接が考えられると予測し得る。
[0071]図3は、例示的な実装形態による、マップおよび/またはコンテキストの考慮に少なくとも部分的に基づいて、近接の状態が(図3においてUE A306およびUE B308によって表される)いくつかのモバイルデバイスの間に存在すると決定され得るさらに別の例示的な構成300を示す図である。たとえば、場所ベースの近接が決定され得る。ここで、たとえば、エリア302は、UE A306およびUE B308が両方とも位置すると決定され得る共通の場所を表し得る。場合によっては、同じ場所にあり得るUEは、それらの間の現在の距離310が非常に大きくて、通常の(たとえば、しきい値ベースの)地理的近接を正当化することができない場合でも、近接していると見なされることがある。場所の例として、ショッピングモール、競技場、コンベンションセンター、病院、空港、鉄道駅、オフィスビル、博物館、観光地などがあり得る。場合によっては、場所は極めて大きい、たとえば公園または国立公園などであってもよい。
[0072]例示的な構成300では、UE A306およびUE B308が現在非常に離れていて、地理的近接の範囲内にあると見なすことができなくても、同じ場所におけるそれらのロケーションは、UEの一方または両方に場所ベースで近接していることをアラートすることを正当化することができる。
[0073]UEが特定の場所の中にあると決定することは、場所自体によって行われ得る。たとえば、場所に属するWiFiアクセスポイント、基地局またはフェムトセルは、(たとえば、UEがワイヤレスサービスに接続もしくは登録したとき、または単に、通常のワイヤレス動作の一部としてWiFi MACアドレスなどの識別を送信したときに)場所内のUEの存在を検出することができる。代替または追加として、場所に属するロケーションサーバは、最小限のUEサポートによりネットワークベースの測位を使用して、場所内にあるものとしてUEを周期的に識別し、位置特定することができ、かつ/またはUE上のAppまたはユーザが場所に対し何らかのサービス(案内またはマップなど)を要求したときはいつでも(たとえば、UEサポートにより)UEを位置特定することができる。さらに、(場所内にとどまるのではなく)場所の中またはそばを迅速に通過するUEは、最近のロケーションおよび速度の履歴を調べることによって除外されてよく、この場合、場所内に一時的にのみあるUEは、場所の地理的エリアを一時的に横切るだけであることを示す高い持続的速度またはロケーション履歴から識別され得る。
[0074]いくつかの実装形態では、場所ベースの近接の決定は、ユーザおよびユーザの関連近接要件が(たとえば、場所に対するUEの何らかの過去の登録を介して)場所に知られている場合に、場所自体によって(たとえば、場所に属する何らかのサーバなどによって)サポートされ得る。代替として、(たとえば、ポイントツーポイントで、または場所によるブロードキャストによって提供された情報から)UEが場所にあることを発見すると、UEによる、またはサービングワイヤレスネットワークにおける何らかの近接サポートサーバによる近接決定を可能にするために、場所情報は、UEにおけるロケーション情報に追加され得る。
[0075]たとえば、UEによって、またはネットワーク近接サーバによって、2つのUE(たとえば、UE A306およびUE B308)が同じ場所にあることが発見されると、UEのユーザおよび/または各UE上の1つもしくは複数のアプリケーションは、両方のUEのためのユーザまたはアプリケーションが同じ近接サービスをサポートするか、または同じ近接サービスに関心があるかを通知され得る。通知は、近接が発見されたことを示すだけであること、または同じ場所にあるために近接が発見されたことを示す指示を提供することがある。後者の場合、ユーザまたはアプリケーションは、UE(およびユーザ)が必ずしも通常の地理的近接の範囲内にあると認められるほど近いとは限らないことを認識し得る。
略近接
[0076]いくつかの実装形態では、略近接と実際の近接との間で区別が行われ得る。例として、図4は、例示的な実装形態による、近接の様々な状態がいくつかのモバイルデバイスの間に存在すると決定され得る例示的な構成400(縮尺通りに描かれていない)を示す図である。ここで、モバイルデバイスは、UE402A、402B、402C、402D、402E、402F、402G、および402Hによって表され、各々は構成400内で異なるロケーションに分散しているものとして示されている。たとえば、UE402A、402B、402Cは第1のエリア404(たとえば、半径が2kmで、UE402Aのロケーションを中心とする円)内にある。たとえば、UE402D、402E、402F、および402Gは、第2のエリア406(たとえば、円外半径が5km、円内半径が2kmで、両方ともUE402Aのロケーションを中心とする円環)内にある。さらに、エリア404とエリア406の両方の外にある、UE402Aのロケーションから12kmの距離に位置するものとして、UE402Hが示されている。
[0077]場合によっては、UEは、非常に離れていて実際の近接(たとえば、しきい値ベース)を認めることはできないが、ある短い時間期間の後に(たとえば、次の1時間以内に)実際の近接が生じ得るほどに互いに近いと決定された場合に、略近接していると見なされる。場合によっては、略近接していることは、実際の近接のための距離しきい値(たとえば、図4の内半径)を上回る距離しきい値(たとえば、図4の外半径)に関連付けられ得る。ただし、場合によっては、略近接しているUEの場合、直接無線連絡および無線発見は、たとえば比較的大きい分離距離のために、可能ではないことがある。同様に、場合によっては、地理的に近接していると認めるための距離の最大しきい値を上回ることがある。構成400は、たとえば、UE402Bおよび402Cが、(たとえば、0〜2kmのしきい値距離/範囲を適用する)エリア404内に位置する間、UE402Aに実際に地理的に近接し得ることを示している。UE402D、402E、402Fおよび402Gは、(たとえば、2〜5kmのしきい値距離/範囲を適用する)エリア406内に位置する間、UE402Aに略近接し得る。UE402Hは、(たとえば、例示的なしきい値距離/範囲を上回るために)UE402Aに実際に近接も略近接もしていないと決定され得る。もちろん、これらはほんの数例にすぎず、主題は必ずしもそのように限定されることは意図されていない。
[0078]いくつかの実装形態では、略近接は、ユーザおよびAppがそれについて知らされないことがあるので、正確に決定される必要がないことがある。たとえば、略近接が前述の例のように5kmの最大距離しきい値と2kmの最小距離しきい値とを有する場合、距離が単に範囲0〜10km内にあることが知られているときに略近接を決定することで十分であり得る。これは、略近接を発見するために、おおよそのUEのロケーション、たとえば、UEの現在のサービングセルもしくは現在のネットワークエリア(LTEネットワークの場合の追跡エリアもしくはWCDMAもしくはGSMネットワークの場合のロケーションエリアなど)から、または以前に決定された(かつ場合によってはもはや最新ではない)ロケーション、速度および進行方向から決定されたロケーションが使用され得ることを意味する。いくつかの実装形態では、略近接は、たとえば周期的または他のベースによる実際の近接の発見を支援するために使用され得る。
[0079]いくつかの例示的な実装形態では、ネットワークサーバおよび/またはUE Aは周期的または様々な時間に、スキャン方法M1とスキャンレート(またはスキャン頻度)R1とを使用して他のUEをスキャンして、どのUEがUE Aに略近接し得るかを決定することができる。場合によっては、ネットワークサーバおよび/またはUE Aは、スキャン方法M2とスキャンレート(またはスキャン頻度)R2とを使用して、UE Aに略近接していること(およびオプションとして、すでに実際に近接していること)がすでに見出されているUEを周期的にスキャンして、これらのUEのうちのどれがUE Aに実際に近接し得る(または依然として近接し得る)かを決定することができる。スキャンレートR1およびR2は、UEのペアの間で、それぞれ略近接および実際の近接の状態を決定するためにネットワークサーバおよび/またはUEによってスキャン方法M1およびM2が使用される頻度に対応し得る。
[0080]例として、スキャン方法M1は単純かつ効率的であってよく、スキャンレートR1は低くてよい(たとえば、15分ごとにスキャン1回)。スキャン方法M1は、たとえば、UE Aと同じ近接サービスを使用していて、UE Aの近くにあり得る、たとえば(時には)多数のUEを備え得るすべてのUEを考慮し得る。例示的なスキャン方法M2は、より複雑で、たとえば、場合によっては方法M1よりも正確で、方法M1ほど効率的ではないことがあり、スキャンレートR2は、比較的より高くてよい(たとえば、5分ごとにスキャン1回)。スキャン方法M2は、たとえば、(たとえば、スキャン方法M1を介して)UE Aに略近接していることがすでに発見されているUEを考慮し得る。したがって、方法M2によってスキャンされるそのようなUEの数は、大幅に低減される(たとえば、方法M1によってスキャンされるUEの数よりもはるかに少ない)ことがあり、時にはゼロになることもある。方法M2は、比較的少ない数のUEをスキャンし得るので、方法M1よりも複雑であってよく、そのため場合によっては、方法M1よりも相当多くの処理リソースと記憶リソースとを必要とすることなく、より正確であり得る。さらなる一例として、方法M1は、サービングセル、LTEの場合の追跡エリア、以前の(場合によってはもはや最新ではない)ロケーション推定、見えるWiFi APなど、またはそれらの何らかの組合せを示す情報を考慮あるいは利用し得る。例として、方法M2は、追加または代替として、現在の地理的ロケーション、2つのUE間の測定されたRTT、直接無線検出など、またはそれらの何らかの組合せを示す情報を考慮あるいは利用し得る。例として、方法M1は、方法M2と同様または同じであり得るが、より粗いロケーション精度および/またはより低いスキャンレートR1を用いるために、M2よりも少ないリソースを使用し得る。
[0081]いくつかの例示的な実装形態では、UEのペア間の近接と略近接とを発見するために、ネットワーク近接サーバが使用され得る。近接サーバは、制御プレーンまたはユーザプレーンベースのソリューションを介してUEと情報を交換することができる。制御プレーンソリューションの場合、近接の発見をサポートするためのシグナリング(たとえば、近接サーバと任意のUEとの間のシグナリングおよび近接サーバと他のネットワーク要素との間のシグナリング)は主に、既存のネットワークインターフェースおよびプロトコルを利用し得る。ユーザプレーンソリューションの場合、近接サーバと任意のUEとの間のシグナリングおよび場合によっては近接サーバと他のネットワーク要素との間のシグナリングは、データとして(たとえば、TCP/IPプロトコルまたはUDP/IPプロトコルを使用して)中間エンティティによって伝達され得る。近接サーバならびに制御プレーンソリューションおよびユーザプレーンソリューションの追加の態様については、たとえば、図7、図9、図14、図15および図16に関連して本明細書で後述する。制御プレーン近接ソリューションがLTEネットワークによって使用されるとき、近接サーバにおいてUEのための略近接情報を維持するために、以下の情報の全部または一部が使用され得る。(i)UEのためのサービングMMEに知られている、アイドルモードにあるときの各UEの現在の追跡エリア、(ii)サービングMMEに知られている、接続モードにあるときの各UEの現在のサービングeNB、(iii)たとえば、各近接サービスに割り当てられた一意の表現によって示され、UEによって(たとえば、ネットワーク接続により)MMEに提供され、かつ/もしくはUEのHSSによって、UEが接続しているときにMMEに提供される、各UEによって使用される(もしくは各UEにとって重要な)近接サービス、および/または(iv)(たとえば、追跡更新が起こるときに)UEによって提供されるか、もしくは(たとえば、サービングMMEもしくは近接サーバによって促された)ネットワークによって取得される、UEのための周期的ロケーション推定値。
[0082]いくつかの例示的な実装形態では、ネットワーク近接サーバがユーザプレーン近接ソリューションとともに使用される場合、UEは以下により近接サーバを周期的に更新することができる:現在のサービングもしくはキャンプオンしたセルのID;おおよそのもしくは正確なUEロケーション;および/または、たとえば、各近接サービスに割り当てられた一意の表現によって示される、各UEによって使用される(もしくは各UEにとって重要な)近接サービス。
[0083]制御プレーン近接ソリューションまたはユーザプレーン近接ソリューションのいずれかによるいくつかの場合では、近接サーバは(たとえば、上記で例示されたような)受信された情報を使用して、任意の特定のターゲットUEに略近接している他のUEのリストを、たとえば、そのようなUEに共通する近接サービスのために作成、更新および維持することができる。そのような手段によって、ネットワーク近接サーバは、何らかの他のターゲットUEに略近接している他のUEのリストを、ターゲットUEおよび略近接しているUEにとって共通して重要な1つまたは複数または複数の近接サービスに関して確立および維持することができる。
[0084]あるUE Aにとって実際の地理的近接の発見が望まれる場合、ネットワーク近接サーバは、たとえば、どのUE(UE Aに略近接していることがすでに発見されていることがある)がUE Aに実際に地理的に近接し得るかを確認するために、正確なロケーション情報を取得することができる。いくつかの実装形態では、UEはネットワークによって(たとえば、SUPLまたは制御プレーンロケーションソリューションを使用して)たとえば周期的に、位置特定され得る。いくつかの実装形態では、UEは、他のUEをリッスンし、それらの間のRTTを測定し提供するよう、命令され得る。UE Aに略近接しているUEのうちどれがUE Aに現在実際に近似しているかを決定するために、UE AとUE Aに略近接している各UEとの間の現在の距離を計算するために、UEロケーションおよび/またはRTT値が使用され得る。
[0085]いくつかの例示的な実装形態では、地理的近接ではなく実際の無線近接が決定されることが望まれる場合、略近接しているUEは、無線発見モードに入るよう命令されることがあり、たとえば無線発見モードでは、各UEは周期的にブロードキャストすること、および/または他のUEからのブロードキャストをリッスンすることができる。場合によっては、サーバは、(たとえば、UE Aに略近接している)他のUEのための特性(たとえば、信号特性)を識別し、または場合によりUE Aによるリッスンをより効率的にするために任意のUE Aに提供することができる。場合によっては、UEは、場合によってはバッテリーならびに無線リソースおよび処理リソースを節約するために、必要とされないときに(たとえば、略近接している他のUEがない場合に)無線発見モード以外に切り替えられ得る。
[0086]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、異なるネットワークによってサービス提供されるUEが近接していることが発見され得る略近接のネットワーク間発見をサポートするように実施され得る。たとえば、場合によっては、UEは、たとえば、略近接および実際の近接に関して前述した概念のうちのいくつかを拡大することによって、共通の近接サービスを共有する他のネットワークにアクセスするUEを発見することが可能にされ得る。ネットワーク(たとえば、異なるネットワークに属するネットワーク近接サーバ)は、たとえば、以下を備え得る略近接のための情報を交換することができる。粗いロケーションであり得るロケーションポイントもしくはロケーションエリアもしくはボリュームの識別L、および/または所与のロケーション、エリアもしくはボリュームLの近くもしくは中に現在あり得る少なくとも1つのUEによって使用される各近接サービスの識別P。場合によっては、識別Lは、セル、ネットワークエリア(たとえば、LTE追跡エリア)などを指すのを控えることがあり、その理由は、そのような情報は特定のネットワークに固有のものであり得、秘密であって、他のネットワークに知られないものであり得ることである。代わりに、識別Lは、たとえば、標準ロケーション座標(たとえば、緯度/経度)を使用して、または、グリッド方式(たとえば、Lを定義するために使用され、すべての参加ネットワークに知られている一意のラベルを各セルが有する200×200メートルのセルからなる長方形のグリッド)によって定義されたロケーションエリアなど、2つ以上のネットワークに共通する地理的ロケーションエリアの合意済みセットを使用して定義され得る。ネットワーク(サーバ)N1は、たとえば、次いで別のネットワーク(サーバ)N2にロケーションL1、L2、L3...のリストを転送することができ、ロケーションLiごとに、ロケーションLiの内部に、ロケーションLiに、またはロケーションLiの近くにあり得るネットワークN1によって現在サービス提供されるUEによってサポートされる1つまたは複数の近接サービスPi1、Pi2、Pi3...のリストを転送することができる。ネットワーク(サーバ)N2は、たとえば、ネットワークN1からの受信された情報を使用して、同じ近接サービス(Pi1、Pi2など)を共有するネットワークN2のUEのうちのいずれかが、ネットワークN1におけるUEに近接または略近接し得るかどうかを決定することができる。一例として、ネットワークN2が、任意のロケーション(エリアまたはボリューム)LnについてネットワークN1によって報告された任意の近接サービスPmのための略近接を仮定し得るのは、Pmに加入している(またはPmをサポートしているか、もしくはPmに関心がある)ネットワークN2のUEのうちの1つまたは複数がLnに、Lnの中に、またはLnの近くにあり得る場合であり、その理由は、共通のサービスPmに関心があるネットワークN1とネットワークN2の両方からのUEが同じロケーションLnの中に、Lnに、またはLnの近くにあることである。この場合における略近接の発見は単に、各ネットワーク(または各ネットワーク近接サーバ)による、ある粗いロケーションLについて、ロケーションLに、ロケーションLの中に、またはロケーションLの近くにあるネットワークによってサービス提供されるいくつかのUEが、いくつかの近接サービスに関して、別のネットワークにおけるいくつかの他のUEに略近接しているという知識に限定され得る。各ネットワーク(またはネットワークサーバ)は、それ自体のUEのうちのどれが、他のネットワークによってサービス提供される1つまたは複数の他のUEに略近接しているかについては知っていることがあるが、これらの他のUEのアイデンティティについては、他のネットワーク(またはネットワーク近接サーバ)によって転送されていないことがあるので、知らないことがある。この情報は、(本明細書で後述するような追加情報の転送のない)実際の近接の発見を制限するが、別のネットワークにおけるUEに対する略近接が起こっていないネットワークにおける多数のUEも示し得る。その場合、ネットワークは、これらのUEに関して実際の近接を発見しようとすることを免除されてよく、その結果、処理とシグナリングの使用とを大幅に節約することができ、それにより、略近接が最初に確立されたUEに対する実際の近接のより速い発見が可能になり得る。
[0087]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、実際の近接のネットワーク間発見をサポートするように実施され得る。たとえば、場合によっては、略近接を発見するためにネットワーク(またはネットワーク近接サーバ)間で交換される情報は、単に粗いロケーションおよび関連する近接サービスに限定され、前述したように低い頻度で(たとえば、10分ごとに)送られてよく、場合によってサポートを効率的にし得る。ロケーションLに、またはロケーションLの近くにある近接サービスPのための2つのネットワークにおけるUE間で略近接が発見された場合、2つのネットワークの各々は、たとえば、他方のネットワークに、同じくロケーションLに、またはロケーションLの近くにあり得るサービスPに加入しているか、またはサービスPを利用しているそれ自体のサービス提供対象UEのアイデンティティとロケーションとを送ることができる。次いで各ネットワーク(または各ネットワークにおける近接サーバ)は、たとえば、同じ近接サービスPを使用するUEに関するロケーションを比較して、どのUEが実際に近接し得るかを決定することができる。場合によっては、(UEアイデンティティおよびUEロケーションなどの)実際の近接を発見するための情報は、略近接を発見するために交換される情報よりも頻繁にネットワーク間で(またはネットワーク近接サーバ間で)交換されることがあり、略近接していることがすでに発見されているUEを指す必要だけがあり得る。その場合、実際の近接の発見を可能にする目的で、略近接の発見を可能にする目的の場合よりも頻繁に、より詳細な情報が交換され得るが、略近接していることがすでに知られているUEのみに詳細な情報が制限されるので、ネットワークによってサービス提供されるすべてのUEを対象に情報が送られる場合に必要となる情報の量と比較して、情報の量を限定することができる。
[0088]ネットワークN1(またはネットワークN1におけるネットワーク近接サーバ)が、それ自体のサービス提供対象UEの各々によって使用される近接サービスを確実に確認する(たとえば、認証する)ことが可能であり得る場合、別のネットワークN2に(またはネットワークN2における近接サーバに)転送されるUEアイデンティティは、本物であり得る(たとえば、パブリックユーザIDなどの各UEのグローバルアイデンティティを含み得る)。次いで、これらのUEアイデンティティは、ネットワークN1およびN2におけるUEのペア間で近接が発見された後に、ネットワークN1におけるUEによって使用される近接サービスとともに、ネットワークN2によって(たとえば、ネットワークN2における近接サーバによって)サービス提供される他のUEに提供され得る。この場合、ネットワークN2によってサービス提供されるUEは、ネットワークN2におけるUEに近接しているネットワークN1によってサービス提供される別のUEのアイデンティティを受信し、ネットワークN1におけるUEによってサポートまたは使用される近接サービスが有効であると確信することができ、次いで、報告された近接にどのように反応するかを判定することができる。ネットワークN2におけるUEに報告されたネットワークN1におけるUEのアイデンティティは本物のアイデンティティとなるので、ネットワークN2におけるUEは、近接が発見されていた近接サービスをサポートするのに必要または有益であった場合には、ネットワークN1におけるUEとの通信を開始する位置にいることになる。
[0089]地理的近接ではなく無線近接が発見される必要がある場合、異なるネットワークにおけるUE間の略近接を発見する前述の方法は、引き続き使用され得るが、略近接していることがすでに発見されているUEのための実際の近接の発見は、特定の最大地理的隔たりを確認することに基づくのではなく、あるネットワークにおけるあるUEによって別のネットワークにおける別のUEに送信された(たとえば、あるしきい値よりも大きい強度を有する)信号を受信する能力に基づき得る。その場合、ネットワークN1(またはネットワークN1における近接サーバ)は、たとえば、別のネットワークN2に、ネットワークN1におけるUEによってブロードキャストされた信号の特性を、たとえば、場合によってはネットワーク1におけるUEに略近接しているネットワーク2におけるUEによる収集を容易にするために提供することができる。場合によっては、ネットワークN1は、ネットワークN2によってサービス提供されるUEに(たとえば、ネットワーク1におけるUEに略近接しているネットワークN2におけるUEに)、ネットワークN2におけるUEがそれらの存在をネットワークN1におけるUEにブロードキャストするために使用し得る(たとえば、ネットワークN1が所有する)周波数または周波数リソースを割り当てることができる。
[0090]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、Appおよび/またはユーザに対する近接の通知をサポートするように実施され得る。2つのUE、たとえばUE1およびUE2が、特定の近接サービスに関して実際に近接していることが発見されると仮定すると、これらのUEは、ネットワークによって、またはネットワーク近接サーバによって近接が発見される場合に通知され得る。たとえば、ネットワーク近接サーバはUE1に、UE2のアイデンティティと近接が発見された特定の近接サービスとを伝達することができる。同様の情報はUE2にも伝達され得る。ネットワークの代わりに(またはネットワークに加えて)一方または両方のUEによって(たとえば、UE間の直接無線シグナリングを使用して、または一方のUEからの信号を、1つもしくは複数の他の中間UEを介して他方のUEに中継させて)近接が発見されている場合、UEアイデンティティおよび近接サービスに関する情報は、一方のUEから他方のUEに送られた信号に含まれているので、UEに(または各UE上で動作する何らかの近接エンジンもしくはプロセスに)すでに知られていることがある。ネットワーク発見とUE発見の両方の場合、特定の近接サービスをサポートしているUE上の1つまたは複数のアプリケーションは、発見された近接を知らされること(たとえば、近接していることが発見された他方のUEのアイデンティティを提供されること、もしくはこの他方のUEと通信する手段を提供されること)があり、かつ/またはUEユーザは相応に知らされ得る。後続の行動は、Appおよび/またはユーザ次第であってよく、たとえば、異なるタイプの通信(たとえば、発話、ビデオ、IM、データ)、または場合によっては目立つアクションなし(たとえば、ユーザまたはAppが単に近接に注目しているが、後の時間、場合によっては何らかの他のトリガイベントが起こるときまでいかなるアクションも延期する場合)を含み得る。場合によっては、UE上の近接プロセスまたは近接エンジンは、引き続き近接をモニタし、Appおよび/またはユーザに、何らかの近接サービスのための他のUEに対する近接がなくなったときに知らせることができ、たとえば、そのように起こることは、Appおよび/またはユーザによる1つまたは複数の他のアクションをトリガし得る。
ブロードキャストおよび中継
[0091]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、ネットワークサポートがない場合、たとえば、UEがネットワークカバレージの外にあるとき、またはネットワークサポートが利用不可能であるか、もしくはネットワークサポートに依存することができないとき、近接サービスをサポートするように実施され得る。たとえば、ネットワークまたはネットワークベースの近接サーバのいずれかの支援または参加なしでUEによって近接サービスがサポートされる場合、UEは直接無線発見を用いることができる。
[0092]場合によっては、ブロードキャスト信号が他のUE(「UE A」とも呼ばれる)によって直接受信され得るUEは、(たとえば、条件なしに、または受信された信号がいくつかの条件を満たしている場合に)UE Aに実際に近接していると見なされ得る。ここで、たとえば、信号レベルがあるしきい値を上回る場合および/またはUE間の測定されたRTTがあるしきい値を下回る場合に、条件が満たされ得る。信号がUE Aによって直接受信されないことがあるUE(グループ1)、または信号が受信されるが、実際の近接のための所要のしきい値を下回ることがあるUE(グループ2)は、略近接の候補であり得る。 グループ2におけるUEの場合、略近接ではなく実際の近接の決定は、モニタされた信号レベルおよび/またはRTTに少なくとも部分的に基づき得る。
[0093]グループ1におけるUEの場合、UE Aに対する略近接の決定は、たとえば、グループ1における各UE(「UE T」とも呼ばれる)が他のUEに、信号がUE Tによって直接検出されているすべてのUEに関する情報をブロードキャストによって中継する場合に可能であり得る。たとえば、UE Aはその場合、UE Aが直接連絡しているUE(「UE B」とも呼ばれる)から、UE Bと直接連絡しているが、UE Aとは直接連絡していない他のUE(「UE C」とも呼ばれる)に関する情報を受信することができる。UE Bは、たとえば、UE Bによって直接検出されないが、他のUE(たとえば、UE C)からのブロードキャストを介して識別される追加のUE(「UE D」とも呼ばれる)に関する情報を中継することもできる。したがって、UE Aは、情報が直接的に(たとえば、UE Bの場合)、または他のUEを通じた中継を介して(たとえば、UE CおよびUE Dの場合)UE Aに送られ得るすべてのUEに関する情報を受信することができる。他のUEによってブロードキャストされるか、または他のUEのために中継される情報は、たとえば、ほんの数例を挙げると、それらのアイデンティティ、ロケーション情報(たとえば、他のUEまでのRTTおよび/もしくはロケーション座標)、ならびに/またはそれらのサポートされる近接サービスを示し得る。場合によっては、UE Aは、すべてのUEに関する情報を結果的に受信することがあり、受信されたロケーション情報を使用することによって、どのUEがUE Aに略近接し得るかを決定することが可能であり得る。場合によっては、UE Aは、UE Aに略近接していることが見出されているUEからの直接無線信号を、これらのUEのうちのどれがUE Aに実際に近接し得るかを決定するためにリッスンすることができ、かつ/または受信されたロケーション情報を使用して、これらのUEのうちのいずれかがUE Aに実際に近接し得るときを決定することができる。
[0094]いくつかの例示的な実装形態では、UEによる情報の中継は、いくつかの制限を有し得る。たとえば、場合によっては、UEが異なる方向にある多くのUEに囲まれていない限り、略近接しているいくつかのUEに関する情報は中継されないことがある。したがって、いくつかの実装形態では、UEは、それほど遠くで検出されることはないUEからの直接ブロードキャストを、それらが実際に近接しているときに早めに検出するために、リッスンする必要があり得る。場合によっては、たとえば、同じUEに関する情報が2つ以上のネイバーUEによって、または同じネイバーUEによって複数回にわたりUE Aに中継されるときはいつでも、情報の中継は相当な帯域幅を消費することがあり、かつ/または場合によっては冗長である(かつ場合によってはリソースの浪費である)ことがある。とはいえこれは、UEがネットワークカバレージの外にあるときには、(たとえば、ネットワークが使用する帯域幅への干渉がないので)帯域幅が豊富であり得るので、常に重要であるとは限らない。いくつかの実装形態では、帯域幅の消費は、情報を周期的に低い頻度で、たとえば5分ごとに中継することによって軽減され得る。場合によっては、ネットワークサポートがない場合の略近接の発見は、略近接していることがUEユーザ間の通知の中継をトリガし得るグループ通信をサポートするために使用され得る。
[0095]図5は、例示的な実装形態による、モバイルデバイス(UE502A、502B、502C、502D、502E、および502F)のうちの2つ以上の間の(たとえば、近接の状態を決定する際に、または一定の近接サービスをサポートするために使用するための)情報の送信および/または中継をサポートするモバイルデバイスの例示的な構成500を示す図である。エリア504は、UE502Aのための直接無線受信の範囲(たとえば、場合によっては、UE502Aを中心とする半径501を有する円であり得る)を表し、エリア506は、UE502Bのための直接無線受信の範囲(たとえば、場合によっては、UE502Bを中心とする半径503を有する円であり得る)を表す。
[0096]この例では、UE502Aは、(信号516など、UE502Bからブロードキャストされた信号から)UE502Bの存在を直接検出しており、UE502Bによって中継された情報からUE502CおよびUE502Dに関して知ることができる。ただし、UE502EおよびUE502FがUE502Aに略近接している場合でも、これらから直接受信された情報を中継することができるUEがUE502Aの無線カバレージ内にないことがある。しかしながら、UE502Eは、情報をUE502Fにブロードキャストすることがあり、UE502Fは、それ自体の情報をブロードキャストし、UE502Eの情報をUE502Dに中継することがあり、今度はUE502Dが、この情報をUE502Bに中継し、それからUE502Aに向かうことがある。たとえば、信号508はUE502Eに関する情報を含むことができ、信号510はUE502Eおよび502Fに関する情報を含むことができ、信号512はUE502D、502Eおよび502Fに関する情報を含むことができ、信号514はUE502Cに関する情報を含むことができ、信号516はUE502B、502C、502D、502Eおよび502Fに関する情報を含むことができる。したがって、たとえば、中継は、各UEに関する情報をすべての他のUEに転送することができる。上記の方法でUEのセットS内de情報を中継することは、セットSが2つ以上のサブセットS1、S2(、S3...)を含んでいて、任意のサブセットSiにおける各UEがあらゆる他のサブセットSjにおけるあらゆるUEの無線範囲の外にある場合以外は、可能であり得る。
[0097]いくつかの例示的な実装形態では、ネットワークサポートなしでUEのセットの間で情報を中継する方法の場合、あらゆるUE Aがあらゆる他のUE Bに関する情報をブロードキャストすることができ、その情報はUE Bから直接的に、または他のUE Cからの中継を介して受信される。その結果、任意のUEのセットSにおける各UEは、SのサブセットがSの任意の他のサブセットの無線範囲の外にない場合には、Sにおけるあらゆる他のUEに対して情報をブロードキャストすることができる。これはたとえば、不要なブロードキャスト(および帯域幅の不要な追加使用)をもたらし、かついくつかのUEに対して古い情報(たとえば、ロケーション情報)を伝搬し続けることがある。不要なブロードキャストを低減し、かつ/または古い情報を回避するために、場合によっては、各ソースUEに関する情報には、ソースUEによって何らかの方法で、たとえば、バージョン番号VまたはタイムスタンプTSにより明示的に、かつ持続時間Dにより暗示的または明示的に(暗示的持続時間Dは、すべてのUEにおいて設定されたシステムパラメータであり得る)タグが付けられ得る。いくつかの実装形態では、UE2のための情報を受信するUE1がその情報を受け入れることができるのは、(UE2によって最初に割り当てられていることのある)関連するバージョンVまたはタイムスタンプTSが、それぞれ、UE1によって以前受信されたUE2のための任意の他の情報のためのバージョンまたはタイムスタンプよりも高いか、または後である場合のみであり、そうでない場合には、新たに受信された情報は無視され得る。UE1がUE2のための新しい(より高いバージョンまたはより後にタイムスタンプされた)情報を受信した場合、UE1は、その新しい情報を持続時間Dにブロードキャストすることができ、その後、この情報を処分することができる。任意のソースUEのための情報にタグを付けるために使用されるバージョンVまたはタイムスタンプTSは、たとえば、情報に変更がない場合でも、たとえば、変更されていない情報が依然として最新であることを他のUEが確実にわかるように、ソースUEによって増分され得る。
[0098]図6は、例示的な実装形態による、(UE602A、602B、602C、602D、602E、および602Fによって表される)モバイルデバイスのうちの2つ以上の間の上述の情報の送信および/または中継をサポートするモバイルデバイスの例示的な構成600を示す図である。ここで、UE602Aは、ある段階で新しいロケーションに移動するものとして示されており、UE602Aは、新しいロケーションではUE602A’として表される。この例では、UE602Eは、4つの連続ホップでの情報の送信を伴うUE602B、UE602CおよびUE602Dのチェーンを通じた中継を介して、また2つのみの連続ホップによる情報の送信を伴うUE602Fによる中継を介して、UE602Aに関係する情報を受信することができる。たとえば、UE602Bと、UE602Cと、UE602Dとを含むチェーンは、UE602Aからの信号604の送信、UE602Bからの信号608の送信、UE602Cからの信号610の送信、およびUE602Dからの信号612の送信によって達成される。たとえば、UE602Fを含むチェーンは、(UE602Bに送られた同じ信号であり得る)UE602Aからの信号604の送信、およびUE602Fからの信号605の送信によって達成される。したがって、UE602Fによって中継された情報は(情報を遅延させるホップがより少ないので)最初に到着することができ、そのため、UE602Eは同じ情報を、UE602Dから受信されたときに無視することができる。1つのシナリオでは、UE602Aは、ある時間期間の後(図6においてUE602A’によって示されるように)別のロケーションに移動することがあり、依然としてUE602Bの無線範囲内にあるが、UE602Fの無線範囲外となることがある。UE602Aが新しいバージョンV+1により新しい情報(たとえば、それの新しいロケーションを含む情報)をブロードキャストした場合、UE602Eが今度は(より高いバージョンV+1のために)UE602Dから新しい情報を受け入れることができ、依然としてバージョンVを示し得るUE602Fによってブロードキャストされた古い情報をすべて無視することができる。さらに、UE602Fは、UE602Eから新しい情報を、たとえば、UE602Eがそのような新しい情報をブロードキャストし始めると受け入れることができる。
[0099]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、確認応答の手段を介したネットワークサポートのないUE間の情報の効率的中継をサポートするように実施され得る。いくつかの例示的な実装形態では、UE1はある情報(「情報I」とも呼ばれる)を、UE1の直接無線範囲内のすべての関係するUEが情報Iをすでに有することを知ると、ブロードキャストまたは中継するのを停止することができる。別のUE2は、たとえば、明示的確認応答または暗示的確認応答のいずれかを介してUE1に対して情報Iの受信を効率的に確認通知することができる。
[00100]例として、明示的確認応答により、UE1は、UE2が同じ情報Iをブロードキャストするのを観測することができる。たとえば、情報IがあるUE3に関係すると仮定すると、UE3のための何らかの識別子およびUE3によって最初に割り当てられた情報バージョンVまたはタイムスタンプTSを使用して、情報Iには一意にラベルが付けられ得る。情報Iの明示的確認応答の場合、UE1は、UE2が(たとえば、UE3のための識別子でラベルが付けられた)UE3のための情報を、UE1がすでに有する同じバージョンVまたはスタンプスタンプTSとともにブロードキャストするのを観測することができる。
[00101]場合によっては、暗示的確認応答により、UE1は情報I(たとえば、別のUEである指定されたUE3に関係する情報)を、(たとえば、UE1のIDとUE1によって割り当てられたシーケンス番号とを備え得る)T1に固有のタグ値TVとともにブロードキャストすることができる。情報Iは、情報Iがすでに受信されているか、それとも新しいかを受信側UEが決定できるようにするために、関係するUEのアイデンティティ(たとえば、UE3のアイデンティティ)と、このUEによって割り当てられたバージョンまたはタイムスタンプとを含むことができる。UE1から直接的にTVとともに情報Iを受信する任意のUE2は、それ自体のすべてのブロードキャストにTVを含めることができ、UE1からTVとともに情報Iを受信する限り、TVをブロードキャストし続ける。ただし、UE1ではないUEからTVとともに情報Iが受信されたときに、TVは中継されないことがある。UE1は、たとえば情報Iがブロードキャストされる限り、情報IとともにTV(またはTVの更新されたバージョン)をブロードキャストし続けることができる。UE1は、UE2がTV(またはTVの更新されたバージョン)をブロードキャストするのを観測した場合、UE2が情報Iを受信していると決定することができる。場合によっては、UE1に関係する情報項目および/またはUE1もしくはUE3以外のUEに関係する情報項目など、UE1によってブロードキャストまたは中継される他の情報項目Jにタグを付けるために、UE1によってTVが使用されることもある。いくつかの実装形態では、TVは、極めて短い(たとえば、タグを付けるためにTVが使用される情報Iよりもはるかに小さい)ことがあり、したがって、情報I自体のブロードキャストよりも効率的な、情報Iに確認応答する手段であり得る。UE1がブロードキャストを直接受信し得るすべての送信元UEが(たとえば、情報Iのブロードキャストを介して)情報Iに明示的に確認応答するか、または(たとえば、タグ値TVのブロードキャストを介して)情報Iに暗示的に確認応答すると、UE1は情報Iのブロードキャストまたは中継を停止することができる。
[00102]図7は、ブロードキャストされた情報または中継された情報の明示的な確認応答を示す図700である。図7は、UE702Aと、UE702Bと、UE702Cとを含む。図7に示すように、UE702Aは、UE702Cなどの(ただし、UE702Cに必ずしも限定されない)他のUEを対象とするブロードキャスト情報を含むメッセージ704をブロードキャストすることができる。一態様では、メッセージ704は、特定のソースUEに関係するブロードキャスト情報Iと、このソースUEのためのアイデンティティ(UE ID)およびソースUEによって割り当てられたバージョンVなどの識別子情報とを含むことができる。一態様では、メッセージ704は、バージョンVの追加または代替として、ソースUEによって割り当てられたタイムスタンプTSを含むことができる。一態様では、ソースUEはUE702Aと同じであり得る。別の態様では、ソースUEはUE702Aとは異なり得る。
[00103]図7に示すように、メッセージ704はUE702Bによって受信され得る。続いてUE702Bは、メッセージ706を生成しブロードキャストすることによって、メッセージ704の内容を中継する。たとえば、メッセージ706は、メッセージ704において受信された同じブロードキャスト情報Iと、バージョンVと、ソースUEのアイデンティティ(UE ID)とを含むことができる。図7にさらに示すように、UE702Cはメッセージ706を受信する。続いてUE702Cは、メッセージ708を生成しブロードキャストすることによって、メッセージ706の内容をブロードキャストする。UE702BおよびUE702Cによるメッセージのブロードキャストおよび中継は、近くにあるUEのセットに情報Iを配信するのを助けること、たとえば、あるUEの近接を決定するのを支援すること、および/または互いに近接しているUEに依存するいくつかのサービスを可能にするのを助けることを目的としたものであり得る。メッセージ708は、メッセージ706において受信された同じブロードキャスト情報Iと、バージョンVと、ソースUEのアイデンティティ(UE ID)とを含むことができる。UE702Bは、メッセージ708を受信した後、メッセージ708におけるバージョンVおよびソースUEのアイデンティティ(UE ID)が、以前にブロードキャストされたメッセージ706におけるバージョンVおよびアイデンティティ(UE ID)と同じであると決定し得る。したがって、UE702Bは、受信されたメッセージ708を、UE702Cがメッセージ706を受信したことの明示的確認応答と見なすことができ、メッセージ706の中継を停止することができる。
[00104]別の態様では、メッセージ706は、バージョンVの代わりにタイムスタンプTSを含むことができ、メッセージ708は、バージョンVの代わりに同じタイムスタンプTSを含むことができる。UE702Bは、メッセージ708におけるタイムスタンプTSおよびソースUEのアイデンティティ(UE ID)が、以前にブロードキャストされたメッセージ706におけるタイムスタンプTSおよびアイデンティティUE IDと同じであると決定し得る。したがって、そのような態様では、UE702Bは、受信されたメッセージ708を、UE702Cがメッセージ706を受信したことの明示的確認応答と見なすことができ、メッセージ706の中継を停止することができる。
[00105]一態様では、メッセージ704がUE702Aによって送られることも、UE702Bによって受信されることもない。この態様では、UE702Bは代わりに、ブロードキャスト情報IおよびバージョンVまたはタイムスタンプTS自体を、たとえばUE702B上のあるアプリケーションまたはプロセスから内部的に情報Iを受信することによって、生成することができる。この態様では、メッセージ706および708は、前述したように送られ、受信され得るが、ソースUEはここではUE702Bである。
[00106]図8は、ブロードキャストされた情報または中継された情報の暗示的な確認応答を示す図800である。図8は、UE802Aと、UE802Bと、UE802Cとを含む。図8に示すように、UE802Aは、UE802Bおよび/またはUE802Cなどの(ただし、UE802Bおよび/またはUE802Cに必ずしも限定されない)他のUEを対象とするブロードキャスト情報を含むメッセージ804をブロードキャストすることができる。一態様では、メッセージ804は、あるソースUEに関係するブロードキャスト情報I1と、ソースUEのアイデンティティ(UE ID)ならびにソースUEによって割り当てられたバージョンVおよび/またはタイムスタンプTSなどの識別子情報とを含む。ソースUEは、UE802Aと同じであること、またはUE802Aとは異なることがある。図8に示すように、メッセージ804はUE802Bによって受信され得る。続いてUE802Bは、情報I2とUE802Bによって割り当てられたタグ値TVとを含むメッセージ806をブロードキャストする。情報I2は、メッセージ804において受信された情報I1と同じであってよく、情報I2がすでに受信されているか、それとも新しいかを受信側UEが決定できるようにするために、ソースUEのアイデンティティUE IDと、ソースUEによって割り当てられたバージョンVおよび/またはタイムスタンプTSとをさらに含むことができる。タグ値TVは、UE802Bのためのアイデンティティ(たとえば、UE2)と、UE802Bによって割り当てられたバージョン番号、シーケンス番号および/またはタイムスタンプとを含むことができる。
[00107]図8にさらに示すように、UE802Cがメッセージ806を受信した後、UE802Cは、情報I3とメッセージ806において受信されたタグ値TVとを含むメッセージ808をブロードキャストする。情報I3は、メッセージ806において受信された情報I2を含んでよく(たとえば、情報I2と同じであってよく)、かつ/または異なる情報(たとえば、UE802Cに関係する情報)を含んでよい。いくつかの実装形態では、情報I3は含まれないことがある。UE802Bは、メッセージ808を受信した後、メッセージ808におけるタグ値TVが、以前にブロードキャストされたメッセージ806におけるタグ値TVと同じであると決定し得る。したがって、UE802Bは、受信されたメッセージ808を、UE802Cが情報I2を含むメッセージ806を受信したことの暗示的確認応答と見なすことができ、メッセージ806のブロードキャストを停止することができる。
[00108]一態様では、メッセージ804がUE802Aによって送られることも、UE802Bによって受信されることもない。この態様では、UE802Bは代わりに、情報I2自体を(たとえば、UE802B上のあるアプリケーションまたはプロセスから内部的に情報I2を受信することによって)生成することができ、情報I2に含まれる任意のUEアイデンティティ(UE ID)、バージョンVまたはタイムスタンプTSをさらに生成することができる。この態様では、メッセージ806および808は、前述したように送られ、受信され得るが、ソースUEはここではUE802Bである。
[00109]場合によっては、上述のような明示的確認応答および暗示的確認応答の機構は、より効率的なブロードキャストおよび中継を可能にし得る。例示的な実装形態では、UE1は、それ自体のための任意の更新された情報I1を最初にブロードキャストすることができ、情報I1のためのより高いバージョン番号V1またはより後のタイムスタンプTS1を含めることができる。UE1は、たとえば、同様に、別のUE3に関して受信された、UE1によってUE3に関して以前受信されたものよりも高いバージョンV3または後のタイムスタンプTS3(UE3によって割り当てられている)によって示される任意の更新された情報I3を中継することができる。UE1がブロードキャストを直接受信するすべての他の発信元UEが情報I1に明示的もしくは暗示的に確認応答し、かつ/または情報I3に明示的もしくは暗示的に確認応答すると、UE1は、各場合にそれぞれ、情報I1のブロードキャストを停止し、かつ/または情報I3の中継を停止することができる(たとえば、情報I3の場合、UE1は情報I3を、他のUEから受信されたときに無視することができる)。場合によっては、UE1は、各場合にそれぞれ、情報I1が更新されたか、またはUE1が情報I3のより新しいバージョンを(より高いバージョンV3+nまたはより後のTS3+xとともに)受信した場合、情報I1のブロードキャストを再開すること、または情報I3の中継を再開することができる。UE1はその場合、ブロードキャストまたは中継を停止する前に、新しい情報が直接無線範囲内のすべてのUEによって暗示的または明示的に確認応答されるまで待つことができる。UE1はまた、それぞれ情報I1もしくはI3を含まない(もしくは情報I1もしくはI3に確認応答しない)、またはいずれかの情報の先行バージョンを含む、以前のセットSにない新しいUEからの直接ブロードキャストをUE1が受信した場合、情報I1のブロードキャストを再開すること、または情報I3の中継を再開することができる。UE1はその場合、ブロードキャストまたは中継を停止する前に(各場合にそれぞれ)情報I1またはI3に新しいUEが明示的または暗示的に確認応答するまで待つことができる。
[00110]前述の機構は、UE1によってブロードキャストまたは中継された情報Iのための別のUE2からの確認応答をUE1が常に受信することを保証しないことがある。UE2が情報Iを有しており、(a)UE1のブロードキャストを直接受信しないか、または(b)UE1が情報Iをブロードキャストするのを観測し、UE1(およびUE2の範囲内のすべての他のUE)が情報Iを有するので、UE2は情報Iを送る必要がないと結論付けるケースがあり得る。UE1が暗示的確認応答を用いる場合には、UE2は情報Iに関連してUE1によって送られた任意のタグ値TVをブロードキャストする必要が依然としてあり得、その場合にはUE1に対し、情報Iに暗示的に確認応答することになるので、上記のケース(b)は回避され得る。上記ケース(a)では、UE1は、UE2が情報Iをブロードキャストしないのを観測し、UE2がIを有していないと結論付け、この結論によりUE1は情報Iを送り続けることができる。ケース(a)は、UE1からUE2への送信の不成功およびUE2からUE1への送信の成功に依存するので、非常にまれであり得るが、UE1およびUE2における異なる送信電力および受信機感度に起因して起こり得る。ケース(a)を軽減するために、場合によっては、UEは任意の情報Iを、直接無線連絡の範囲内のすべてのUEが情報Iに確認応答したように見えるときでも、周期的に再送することができる。上記の例では、これによりUE2は情報Iを周期的に再送し、ひいてはUE1に対し受信を確認通知して、UE1が情報Iを送るのを停止できるようにする。さらに、情報Iが変わるときはいつでも、UEは情報Iのより新しいバージョンを送ることができ、それにより、上記のUE1などのUEにおける情報Iのより古いバージョンの送信を終了させる。
[00111]ここで図23を参照すると、図23は、いくつかの例示的な実装形態による、ネットワークサポートなしのUE間の例示的な一般的なブロードキャストおよび中継の方法の全部または一部をサポートするように実施され得るプロセス2300を示すフロー図である。そのような方法をサポートして、例示的なブロック2302において、各UEは、たとえば、それのアイデンティティ、現在のロケーションおよびサポートされる近接サービス、および情報バージョンまたはタイムスタンプを備え、かつ/または他の方法で示す、それ自体のための情報を周期的にブロードキャストすることによって開始することができる。各UEはまた、例示的なブロック2304において、(たとえば、ブロック2302の実行に関与していないとき)他のUEからのブロードキャストをリッスンすることができ、他のUEから受信された任意の情報を記憶することができる。UEが他のUEから情報を受信した場合、受信された情報は、例示的なブロック2306において、以前受信された他の情報と結合されてよく、それにより、あるUE1に関係するバージョンVまたはタイムスタンプTを有する任意の受信された情報が、V未満のバージョンまたはTよりも前のタイムスタンプを有するUE1のための任意の以前の情報に取って代わる。UEは、例示的なブロック2308において(たとえば、ブロック2302と同様に)、それ自体のための情報をブロードキャストし続けることができるが、UEがブロック2304および2306において1つまたは複数の他のUEに関係する情報を受信すると、UEは、そのような情報をそれ自体の情報とともに中継することもできる。例示的なブロック2310において、UE1は、あるUE3に関係するUE1が以前送った情報に別のUE2が確認応答しているとの決定を、(たとえば、前述したように)この情報に暗示的または明示的に確認応答する情報がUE2から受信された場合に、行うことができる。ブロック2310におけるUE3は、UE1とは異なるUEであること、またはUE1であることがある。例示的なブロック2312において、UE1がブロードキャストを受信するすべての送信元UEが、任意のUE3のためのUE1に記憶された情報に明示的または暗示的に確認応答した場合、UE1はUE3のための情報の中継を停止することができる。例示的なブロック2314において、UE1は後に、たとえば、(たとえば、より高いバージョンもしくはより後のタイムスタンプを伴う)UE3のための新しい情報を受信した後、またはUE3のためのUE1に記憶された情報にまだ確認応答していないUE4から直接ブロードキャストを受信した後、UE3のための情報の中継を再開することができる。
[00112]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、情報タグを使用したネットワークサポートのないUE間の情報の中継をサポートするように実施され得る。本技法は、欠落した情報の送信を求める明示的要求をサポートし、本明細書では「タグ付き送信」と呼ばれる。前述の明示的確認応答および暗示的確認応答の機構は、いくつかの状況では、(たとえば、送信側に送信を停止させるのに十分な確認応答を送信側が受信するまでの)不要なブロードキャストをもたらし得る。不要な送信をさらに減らすために、情報項目が一意のタグに関連付けられ得るタグ付き送信が使用され得る。たとえば、特定のUE1に関係する情報は、UE1のアイデンティティ(ID)、情報タイプまたは情報識別子およびバージョン番号またはタイムスタンプを備えるタグを有し得る。一実装形態では、特定のUE1のための情報Iに関係するタグTが、UE1によって生成され、UE1によってIとともにブロードキャストされ、続いて他のUEによってIとともに中継され得る。タグTとともに情報Iを受信したか、または内部的に生成したUE1は、次いで、IとTとを一緒に数回、それぞれ中継またはブロードキャストし、続いて、Iよりもはるかに小さいことがある(Iなしの)Tだけを中継またはブロードキャストすることができる。IではなくTを中継またはブロードキャストしたUE1を検出したUE2は、次いで、Iをまだ有していない(またはより低いバージョン番号またはより前のタイムスタンプを伴うタグに関連するIの先行バージョンのみを有する)場合に、要求指示とともにタグTを送ることによって、Iを求める要求をブロードキャストすることができる。UE2は、たとえば、少なくとも部分的に、タグの内容から(たとえば、タグにおけるUE IDおよび情報タイプ識別子から)、UE2がIを受信することを希望しているかどうか、ひいてはタグTとともに要求指示をブロードキャストすることによってIを要求すべきかどうかを決定することができる。UE2がIを要求することを判定した場合、UE2は、たとえば、オプションとして、UE1のIDならびにタグTを要求に含めて、他のUEではなくUE1がIを送信すべきであることを示すことができる。UE1のIDを要求に含めることで、他のUEからの追加の送信を回避することができる。UE1がUE2からのIを求める要求を検出した場合、UE1は、UE2がIを取得できるように、IとTとを一緒に1回または数回送り得る。UE2がIを受信しなかった場合、UE2は要求を繰り返すことができ、UE1はIの送信を繰り返すことができる。UE2が情報Iを有すると、UE2はこれを、たとえば、Iなしに、要求に関連せずタグTのみをブロードキャストすることによって、UE1に示すことができる。UE1からのみの送信を要求する代わりに、UE2は、UE1のIDを含まない、Iを求める要求を送ることができ、この場合、情報Iと関連タグTとを有する任意の他のUEは、UE2による受信を可能にするために1回または数回、IとTとをブロードキャストすることができる。
[00113]単純で効率的になるよう、タグ付き送信のいくつかの例示的な実装形態では、タグTに関連する情報Iを求める要求は、オプションとして、ヌル要求によってシグナリングされ得る。この場合、UE1は、タグTに関連付けられる情報Iを別のUE3が要求するとの仮定を、UE3がIとTとを一緒に、またはIなしにTのみを送っているのをUE1が観測していない場合には、行うことができる。この実装形態により、各UEは、UE2などの他のUEに関連する最新の情報(たとえば、情報I)および関連タグ(たとえば、タグT)、または情報なしのタグ(たとえば、タグT)のみのいずれかを周期的に送ることができる。IおよびT(もしくはIおよびTのより後のバージョン)またはT(もしくはTのより後のバージョン)のみのいずれかをUE3などの他のUEから受信していない場合、それは、UE3がUE2のための情報Iを有しない証拠と受け止められてよく、したがって、情報Iおよび関連タグTは送られる必要がある。ヌル要求の使用は、情報がすべてのUEに送られる必要がある(たとえば、UEは選択的に要求することが可能ではないか、または異なる情報項目を要求しない)ときに効率的であり得る。
[00114]タグ付き送信が上述のように(かつヌル要求を使用して、または使用せずに)使用されるとき、UE1は、以前のタグTのためのものよりも高いバージョンまたは後のタイムスタンプを伴う新しいタグに関連する情報Iのより後のバージョンを受信した(または内部的に生成した)ときはいつでも、タグTに関連する任意の情報Iを送るのを再開することができる。UE1が別のUE2から信号を受信し得るが、UE2がUE1から信号を受信することができない非対称的なケースでは、UE1がUE2からの情報Iを求める要求を観測した場合でも、UE1はUE2に情報Iを送ることができない。UE2はあるUE(UE2は、UE1から受信することができないと仮定されるので、一般にはUE1ではない)から情報Iを把握していることになるので、別のUE(UE1ではない)はUE2に情報Iを送ることが可能であり得る。そうでない場合、UE1は、UE2が情報Iを要求するのを観測することができ、結果的に、情報Iを送ることができるが、UE2は情報Iを受信することができない。この場合、UE1からの不要な送信は、場合によっては、タグ付き送信技法に関して課され得る、任意のUEからの情報Iの送信の数に対する制限によってなお限定され得る。UE2がUE1から信号を受信し得るが、UE1がUE2から信号を受信することができない別の非対称的なケースでは、UE2は情報Iを要求し得るが、UE1はその要求を観測しない。UE2は、たとえば、情報Iを求める要求を、Iを受信することなく何回も繰り返し得るが、Tのサイズが小さい場合、これはそれほど帯域幅を使用しないことがある。一般に、タグ付き送信方式は、情報Iのサイズが大きく、タグTのサイズが小さいときに効率的であり得、これは、近接または略近接が発見された後に個別の近接サービスをサポートするためにブロードキャストおよび中継を介してネットワークサポートなしでUE間で情報が交換されるときに生じ得る。
[00115]図9は、タグ付き送信を使用するブロードキャスト送信または中継送信の確認応答を示す図900である。図9は、UE902Aと、UE902Bと、UE902Cとを含む。図9に示すように、UE902Aは、あるソースUEに関係する、UE902Cを含み得る(ただし、UE902Cに必ずしも限定されない)他のUEを対象とするブロードキャスト情報Iを含むメッセージ904をブロードキャストすることができる。ソースUEは、UE902Aと同じであること、またはUE902Aとは異なることがある。一態様では、メッセージ904は、ソースUEのためのアイデンティティ、情報Iのための情報タイプもしくは情報識別子および/またはソースUEによって生成されたバージョンもしくはタイムスタンプを備え得るタグTを含むことができる。
[00116]図9に示すように、メッセージ904はUE902Bによって受信され得る。続いてUE902Bは、メッセージ906を生成しブロードキャストすることによって、メッセージ904のブロードキャスト情報Iを中継する。一態様では、メッセージ906は、メッセージ904において以前受信された情報IとタグTとを含むことができる。別の態様では、UE902Bは、メッセージ904において受信されたタグとは異なるタグTを生成することができる。たとえば、異なるタグTは、UE902BのためのアイデンティティUE2、情報Iのための情報タイプもしくは識別子およびUE902Bによって生成されたバージョンもしくはタイムスタンプを備え得る。メッセージ906は、送信側としてUE902Bを識別することもでき、たとえば、UE902BのためのアイデンティティUE2を含み得る。
[00117]図9にさらに示すように、UE902Bがメッセージ906をブロードキャストした後、UE902Bはメッセージ908をブロードキャストする。一態様では、メッセージ908は、情報IではなくタグTを含む。メッセージ908は、送信側としてUE902Bを識別することもでき、たとえば、UE902BのためのアイデンティティUE2を含み得る。UE902Cがメッセージ908を受信した後、(たとえば、送信エラーまたは信号受信の欠如により)UE902Cがメッセージ906を受信していないと仮定すると、UE902Cは、メッセージ908からのタグTとタグTに関連するブロードキャスト情報Iを求める要求とを含むメッセージ910をブロードキャストし得る。一態様では、UE902Cは、たとえば、メッセージ908において示されたように、UE902Bのアイデンティティ(たとえば、UE2)をメッセージ910に含めることができる。UE902Bは、メッセージ910を受信した後、タグTを識別し、UE902CがUE902Bに対してブロードキャスト情報Iを要求していることを検出する。一態様では、メッセージ910におけるUE902Bのアイデンティティ(たとえば、UE2)は、他のUEではなくUE902Bが要求されたブロードキャスト情報Iを送信すべきであることを示す。
[00118]UE902Cからのブロードキャスト情報Iを求める要求に応答して、UE902Bは、情報IとタグTとを含むメッセージ912を送信する。一態様では、UE902Cがメッセージ912を受信しなかった場合、UE902Cはブロードキャスト情報Iを要求するために、メッセージ910を1回または複数回、再びブロードキャストすること(図9に示されていない)ができる。UE902Cがメッセージ912を受信した場合、UE902Cは、タグT(たとえば、メッセージ912において受信された同じタグT)のみを含むメッセージ914を続いてブロードキャストすることによって、メッセージ912が受信されたことを示すことができる。UE902Bは、メッセージ914を受信し、UE902CからブロードキャストされたタグTを識別すると、UE902Cがブロードキャスト情報Iを受信していると決定することができ、ブロードキャスト情報Iの後続のブロードキャストをすべて停止することができる。
[00119]一態様では、メッセージ904がUE902Aによって送られることも、UE902Bによって受信されることもない。この態様では、UE902Bは、代わりに、たとえば、UE902BのアイデンティティUE2、情報Iのための識別子もしくはタイプおよび/または情報Iのためのシーケンス番号、バージョンもしくはタイムスタンプをタグTに含めることによって、情報I自体とタグTとを生成することができる。この態様では、UE902Bは、UE902B上のあるアプリケーションまたはプロセスから内部的に情報Iを受信することができる。この態様では、メッセージ906、908、910、912および914は、前述したように送られ、受信され得るが、ソースUEはここではUE802Bである。
[00120]他のUEの間でブロードキャストまたは中継されるUE Tのための情報は、異なる近接サービスのための他のUEのうちの1つまたは複数によるUE Tの発見をサポートするために使用されることがあり、UE Tによって使用される近接サービスを支援するために使用され得る。たとえば、UE Tのための近接の発見をサポートするためにUE Tによってブロードキャストされ、かつ/または他のUEによって中継されるUE Tに関係する情報のセットAは、ほんの数例を挙げると、UE Tのアイデンティティ、UE Tによってサポートされる近接サービスのリスト(たとえば、各近接サービスは、一意の表現によって識別される)、UE Tの直接無線範囲内にあることがUE Tによって知られる他のUE T*のアイデンティティ、ならびに/またはUE TおよびT*におけるUEのためのロケーションおよび信号情報を示し得る。UE Tによって使用されている近接サービスを支援するために使用されるUE Tに関係する情報の異なるセットBは、以下を示し得る。ほんの数例を挙げると、(i)UE Tに近接している他のUEに転送されることになっている、UE Tによって使用されている任意の近接サービスPのためのメッセージ、(ii)(情報のための受信側リストを構成し得る)UE Tに近接していることが以前発見されたUEのアイデンティティ、(iii)UE TとUE Tに近接している他のUEとの間のセッションもしくは接続をセットアップもしくは解除するための情報、および/または(iv)UE TとUE Tに近接している他のUEとの間のデータトラフィック(たとえば、発話/ビデオクリップ、IM)。場合によっては、上記の情報セットAおよび情報セットBは区別され、たとえば、情報セットAと情報セットBとでは異なるプロトコルと異なるブロードキャストおよび中継の機構とを使用して別様にサポートされ得る。場合によっては、UE Tによって使用されている近接サービスを支援するために使用されるUE Tのための情報セットBは、UE Tによる、またはUE Tのための近接の発見をサポートするために使用される情報セットAよりも効率的な、ブロードキャストおよび中継の手段を介して、他のUEに転送され得る。これは、情報セットBのサイズが情報セットAのサイズよりもはるかに大きい可能性に起因し得る。
[00121]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、UE間のある通信のルーティングをサポートするように実施され得る。(たとえば、明示的確認応答と、暗示的確認応答と、タグ付き送信とを使用する)前述の例示的な機構は、情報がネットワークサポートなしでUEのグループ中でブロードキャストされ中継されることを可能にし得るが、指向性通信、たとえば、UEがシグナリング、データまたは音声をただ1つの他のUEに、またはより大きいUEのセット内の特定のUEグループに送る必要がある場合には適していないことがある。場合によっては、指向性通信をサポートするために、各UE Tは、通信が任意の他の宛先UEに転送される場合に経由するUE Tの直接無線範囲内の他のUEを示すルーティングテーブルを維持することによって、ルーティングのホップバイホップ方法をサポートすることができる。そのようなルーティングテーブルは、たとえば、(たとえば、本明細書で前述した情報セットAにおける情報項目のブロードキャストおよび中継によって可能にされる)近接発見サポートの一部として各UEによって受信された情報を介してコンパイルされ得る。いくつかの実装形態では、UE Tにおけるルーティングテーブルは、ネクストホップベースであってよく、宛先UE Dごとに、情報がTから宛先UE Dに中継される場合に経由する、UE Tまでの直接無線範囲内にある他のUE Sを示す。場合によっては、そのようなテーブルは、最小数の追加の中継UEを介してUE Dに情報を中継することが可能であるSにおけるUE S*のサブセットを識別し得る。UE Tは、UE Dにメッセージを送る必要または中継する必要がある場合、S*におけるあるUE tにメッセージを転送することができる。S*が2つ以上のUEを含む場合、tは、たとえば、S*内からTによって、(a)ランダムに、(b)S*における各UEの既知の(たとえば、報告された)中継もしくはスループットの能力に基づいて、(c)S*における各UEの報告された混雑状態に基づいて、または(d)(a)、(b)および(c)の何らかの組合せを介して選ばれ得る。そして、UE Tがメッセージを転送する相手であるUE tは(宛先Dでない場合)、UE Tによって使用されるのと同じルーティング方法を使用して別のUEにメッセージを転送する。結局、メッセージは、最小数の中間中継UE(またはホップ)を介して宛先UE Dに到着し得る。UE Tは、たとえば、メッセージが効率的に転送され得るように、SにおけるUEへのシグナリングリンクまたはデータリンクを維持することができる。いくつかの実装形態では、UE Tにおけるルーティングテーブルは、代わりに、通信がUE Tから任意の宛先UE Dにルーティングされる場合に経由する中間中継UEの完全なシーケンスを提供することによって、ソースルーティングを可能にし得る。そのようなソースルーティングテーブルは、任意のUE Tによって、近接の発見に関係するUEから受信された情報に基づいて(たとえば、情報セットAに関して前述したタイプの情報に基づいて)コンパイルされ得る。場合によっては、UE Tは、ソースルーティングを使用して宛先UE Dに送られる任意のメッセージに、メッセージが中継される場合に経由する中間中継UEのシーケンスを含めて、各中間中継UEがメッセージの送信先となるべき次のUEを決定できるようにし得る。
[00122]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、様々なグループサービスをサポートするためにUE間の情報のブロードキャストおよび中継をサポートするように実施され得る。場合によっては、互いに近接しているUEのグループは、たとえば、(i)あるユーザがグループ中の他のユーザすべてと通信すること、もしくは他のユーザのうちの一部と選択的に通信することを可能にする、または(ii)あるUEがグループ中の他のUEの一部もしくはすべてと自動的に情報(たとえば、ロケーション情報および環境のためのセンサー情報)を交換することを可能にする、グループ近接サービスを使用することができる。そのようなグループ近接サービスは公共安全に、また、たとえば、ほんの数例を挙げると、特定の会社、クラブ、ゲームサービスまたは何らかの私的利益団体に関連する様々な閉鎖的ユーザグループによって使用され得る。そのようなグループサービスをサポートするために、各UEが、同じサービスに関与している、近接し得る(または場合によっては略近接し得る)他のUEのアイデンティティを知らされることは有益であり得る。いかなるネットワークサービスもなしに(たとえば、UEがネットワークカバレージの外にあるときに)近接を確立するために、ブロードキャストおよび中継などの前述の方法が使用され得る。
近接サーバの使用
[00123]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、近接発見のサーバサポートのために実施され得る。そのような場合、サービス提供相手のUEのための近接の発見をサポートするネットワークはサーバを含んでよく、これは本明細書では「近接サーバ」または「ネットワーク近接サーバ」と呼ばれ、同じ近接サービスを使用するか、または同じ近接サービスに関心があり、互いに近接しているUEの発見を可能にする。その場合、互いに近接していることが発見されたUEに関する情報は、近接サーバによって当該UEに転送されて、UE(またはUE上のいくつかのアプリケーションもしくはUEユーザ)が互いにとって共通して重要な近接サービスに関与できるようにし得る。LTEをサポートするネットワークのためのいくつかの例示的な実装形態では、ネットワーク近接サーバは、サービス提供エリアにおけるすべてのUEのための近接データを、UEから直接、かつ/またはこれらのUEにサービス提供するネットワークにおけるMMEおよびeNodeBから取得することができる。場合によっては、近接サーバは、既存のエンティティまたはサブシステム(たとえば、eNode、MME、PDG、IMS、SLP、E−SMLC)に新しいエンティティまたは新しい論理機能を備えることができ、UEのためのサービングネットワークに存在し得る。
[00124]いくつかの例示的な実装形態では、ネットワーク近接サーバは、近接の合致の可能性を探るために、それのサービングエリアにおけるUEに関係する受信したデータをスキャンすることができる。たとえば、ネットワーク近接サーバは、以下を行うことができる。(i)同じ近接サービスを使用しているか、もしくは同じ近接サービスに関心があるすべてのUEを見つける、(ii)使用されるか、もしくは関心があるとUEが主張する各近接サービスとのUEの関連性を認証する、(iii)同じ近接サービスを利用する(もしくは同じ近接サービスに関心がある)UEのための地理的、セルラー条件または有望な無線近接条件を確認する、および/または(iv)同じ近接サービスを使用しているか、もしくは同じ近接サービスに関心があるUEのセットSが近接していることが発見された場合に、Sにおける各UEに関するデータを、Sにおける他のUEの一部もしくは全部に送り、それにより、SにおけるUEがこのデータを受信できるようにする。
[00125]いくつかの例示的な実装形態では、ネットワーク近接サーバは、代替または追加として、(たとえば、UE、MME、eNodeから)受信したすべての近接データを、ネットワークによってサービス提供されるすべてのUEにブロードキャストすることができ、その場合にUEは近接の発見に関与する。場合によっては、各ネットワークセルにおいてブロードキャストされるデータは、ブロードキャストデータの量を低減するために、セルの中または近くにあるUEにのみ適用可能なデータを備えることができる。
[00126]いくつかの例示的な実装形態では、UE(またはUEのためのサービングMME/eNB)は、(近接の発見に関係する)近接サーバにおけるデータを周期的に、またはデータに何らかの変化がある場合はいつでも更新することができる。例として、特定のUEのためのある更新されたデータは、UEサービングセルの変化、UEロケーションの変化、LTE−Dを介してUEによって検出された他のUEのセットの変化、および/またはある近接サービスに関係するUEにおけるユーザもしくはAppの要件の変化を示し得る。
[00127]いくつかの例示的な実装形態では、ネットワーク近接サーバは、UEに関して有するデータを、タイムアウト後に、たとえば、UEからさらなるデータ更新を受信しないことに応答して除去することができる。場合によっては、ネットワーク近接サーバは、(たとえば、ネットワーク定義済み近接サービスのための)近接データを、いくつかの運用および保守の機能を介して、かつ/または他のネットワークサーバなどから受信し得る。いくつかの実装形態では、無線近接のみを利用していて、ネットワーク支援なしでUEによってサポートされ得る近接サービスには、ネットワーク近接サーバのサポートは必要とされないことがある。
[00128]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、LTE−Dサポートおよびネットワーク近接サーバによる近接の発見のために実施され得る。たとえば、いくつかの実装形態では、直接無線シグナリング(たとえば、LTE−D)を使用するUEによる近接発見は、一部のユーザの場合、たとえば公共安全のために自律的に実行することが可能にされ得る。場合によっては、直接無線(たとえば、LTE−D)発見のネットワーク制御はオプションであり得る。たとえば、ネットワークは、直接無線発見が許容され得るかどうかをUEに知らせ、UEが近接を発見するのを支援するために物理的およびトランスポート関連パラメータを提供することができる(たとえば、直接無線発見のためにUEがすべて使用すべき周波数およびシグナリング関連パラメータを提供することができる)。場合によっては、ネットワーク制御が存在しない(たとえば、実装されない)場合、近接サービスは、単に利用不可能であること、または各UEにおいて設定されたデフォルト情報(たとえば、公共安全のための近接サービスの場合には許容されたスペクトル)を使用してサポートされることがある。
[00129]いくつかの例示的な実装形態では、ネットワーク近接サーバによる近接の発見はオプションであってよく、代わりに、サービングネットワークによって要求された場合にUEによってサポートされ得る。場合によっては、近接発見のためのいくつかのネットワーク制御パラメータが、UEにブロードキャストされること、および/またはネットワーク接続もしくは(IMS制御の場合)IMS登録によりUEに提供されることがある。ネットワーク制御パラメータは、たとえば、UEとネットワーク近接サーバとの間のインタラクションがどのように行われ得るかを、たとえば、UEが直接無線連絡を介して発見されたUEに関するデータを近接サーバに送る必要があるどうかを指定することができる。場合によっては、ネットワーク近接サーバによる、異なるネットワークによってサービス提供されるUE間の近接の発見は、たとえば、近接関連情報を別のネットワークに送るときにUEもしくはユーザアイデンティティを保護し、かつ/またはあるネットワークにおけるUEが別のネットワークにおけるUEに近接していることが発見され得る程度を制限するために、UE加入データまたはユーザ選好を考慮する必要があり得る。いくつかの実装形態では、アプリケーションは、(近接のネットワーク発見よりも高い通常の効率性のために)直接無線発見の使用を最大化するように近接サービスパラメータを設定しようとし得る。
[00130]次に図17に目を向けると、図17は、近くにあるデバイス間の近接の発見が、他のエンティティと通信するために制御プレーンベースのシグナリングを決定するLTEネットワークにおけるネットワーク近接サーバによって、またはネットワーク近接サーバに支援されて発見される例示的な構成1700を示す概略ブロック図である。図示のように、例示的な構成1700は、UE1702に、またMME1706にも結合されたeNB1704を備えることができる。MME1706は、近接サーバ1708に、また場合によってはE−SMLC1710に結合され得る。いくつかの実装形態では、破線の箱1711によって示されるように、近接サーバ1708およびE−SMLC1710は、論理的に別個であるが、たとえば、近接/ロケーションの相乗効果などから恩恵を受けるために物理的に結合されてよく、または物理的に別個であって、通信リンクを介して通信することが可能にされてよい。制御プレーンベースのシグナリングは、たとえば、TS24.301などの3GPP TSにおいて3GPPネットワークのためにすでに部分的に定義されている可能性があるNAS機能とNASシグナリングとを使用して、UE1702と近接サーバ1708との間でサポートされ得る。近接サーバ1708は、UE1702のための近接関連情報(たとえば、UEアイデンティティ、UEロケーション、UEサービングセル、サービングeNBまたはTA、直接無線手段によって検出された近くにあるUE、UEによってサポートされるか、またはUEにとって重要な近接サービス)を、(たとえば、前述のNASシグナリングを使用して)UE1702から直接、かつ/またはeNB1704および/もしくはMME1706から取得することができる。UE1702のためのロケーション関連情報が、追加または代替として、近接サーバ1708によってE−SMLC1710から取得され得る。ターゲットUE(たとえば、UE1702)を位置特定するために、近接サーバ1708は、ロケーション要求をUE1702のための(サービング)MME1706に送ることができる。場合によっては、MME1706は、そのような要求をE−SMLC1710に転送することができ、次いでE−SMLC1710は、(たとえば、3GPP TS36.305において定義されている)3GPP制御プレーン手順を使用してUE1702を位置特定し、ロケーション結果をMME1706に、そして近接サーバ1708に返すことができる。近接サーバ1708は、UE1702および他のUEに関して取得された情報を使用して、どのUEが近接もしくは略近接し得るかを決定し、かつ/または本明細書の他の箇所で説明している近接の有望な将来の出来事を予測することができる。次いで近接サーバ1708は、制御プレーンシグナリングを使用して、他のUEに近接していることが発見されたUE(たとえば、UE1702)に知らせることができる。
[00131]次に図18に目を向けると、図18は、近くにあるデバイス間の近接の発見が、他のエンティティと通信するためにユーザプレーンベースのシグナリングを決定するLTEネットワークにおけるネットワーク近接サーバによって、またはネットワーク近接サーバに支援されて発見される例示的な構成1800を示す概略ブロック図である。図17に示すような制御プレーンサポートとは対照的に、ユーザプレーンサポートは、近接の発見をサポートする際のネットワークeNBおよびMMEに対する影響を低減することができる。例示的な構成1800は、UE1802に、またMME1806にも結合されたeNB1804を備えることができる。MME1806は、近接サーバ1812に結合され得る。図示のように、eNB1804はSGW1808に結合されてよく、SGW1808はPDG1810にさらに結合され得る。PDG1810は近接サーバ1812に、またSUPL SLP1814に結合されてよく、近接サーバ1812はSLP1814に結合され得る。いくつかの実装形態では、破線の箱1813によって示されるように、近接サーバ1812およびSLP1814は、論理的に別個であるが、たとえば、近接/ロケーションの相乗効果などから恩恵を受けるために物理的に結合されてよい。
[00132]この例では、2つの潜在的なシグナリング経路が示されており、第1のものはMME近接サーバシグナリング(たとえば、効率性を高め得る)を備え、第2のものはUE近接サーバシグナリングを備える。制御プレーンベースの近接サーバ(たとえば、図17のサーバ1708)の場合のように、近接サーバ1812は、UE間の近接の発見をサポートするための情報を、ネットワークの観点から(たとえば、TCP/IPを使用して)データの形式で情報が送られ得るユーザプレーンシグナリングを使用して、UE(たとえば、UE1802)から直接取得することができる。この情報は、図17の場合と同様または同じであってよく、たとえば、UEアイデンティティ、UEロケーション、UEサービングセル、サービングeNBまたはTA、他の近くにある検出済みUE、およびUEによってサポートされるか、またはUEにとって重要な近接サービスを含み得る。近接サーバ1812は、近接サーバ1812がMMEにリンクされている場合に、MME1806からこの情報の一部または全部を取得することもできる。いくつかの実装形態では、近接サーバアドレス(たとえば、近接サーバ1812のためのIPアドレスまたはFQDN)がUE1802によって(たとえば、IETF DHCPプロトコルを使用して)発見されよく、または、たとえばMME1806によるネットワーク接続もしくはPDG1810への接続によりUE1802に提供されてよく、またはeNB1804などのeNBによってすべてのUEにブロードキャストされてよい。次いでUE1802は、近接サーバ1812のための発見されたアドレスを使用して、データを近接サーバ1812に転送し、かつ/またはデータを近接サーバ1812に要求することができる。場合によっては、近接サーバ1812は、UEの位置特定を支援するために(SUPL)SLP1814を使用することができる。したがって、たとえば、近接サーバ1812は、関連SLP1814に直接、何らかのターゲットUEのためのロケーション要求を送ることができ、その後、SLP1814はSUPLを呼び出して、UEを位置特定し、ロケーションを近接サーバ1812に返すことができる。
[00133]次に図19に目を向けると、図19は、近くにあるデバイス間の近接の発見が、他のエンティティと通信するためにIMSベースのシグナリングを利用するネットワーク近接サーバによって、またはネットワーク近接サーバに支援されて発見される例示的な構成1900を示す概略ブロック図である。例示的な構成1900は、LTEネットワークにおけるUE近接サーバシグナリングをサポートすることができ、UE1902に、またMME1906にも結合されたeNB1904を備えることができる。図示のように、eNB1904はSGW1908に結合されてよく、SGW1908はPDG1910にさらに結合され得る。PDG1910はSLP1912に、またIMS1914に結合され得る。この例では、IMS1914は、PDG1910に、またS−CSCF1918に結合されたP−CSCF1916を備えることができる。S−CSCF1918は、近接サーバ1922に結合され得る。近接サーバ1922は、LRF1920に結合され得る。いくつかの実装形態では、近接サーバ1922はIMSアプリケーションサーバ(AS)として機能し得る。いくつかの実装形態では、破線の箱1924によって示されるように、近接サーバ1922およびLRF1920は、論理的に別個であるが、たとえば、近接/ロケーションの相乗効果などから恩恵を受けるために物理的に結合されてよい。制御プレーンまたはユーザプレーンベースの近接サーバ(たとえば、図17のサーバ1708または図18のサーバ1812)の場合のように、近接サーバ1922は、UE間の近接の発見をサポートするための情報を、情報がデータの形式で送られ、SIPメッセージに含まれる得るIMSベースのシグナリングを使用して、UE(たとえば、UE1902)から直接取得することができる。この情報は、図17および図18の場合と同様または同じであってよく、たとえば、UEアイデンティティ、UEロケーション、UEサービングセル、サービングeNBまたはTA、他の近くにある検出済みUE、およびUEによってサポートされるか、またはUEにとって重要な近接サービスを含み得る。
[00134]いくつかの実装形態では、近接サーバ1922は、(UE1902のためのサービングネットワークがホームネットワークであるときを除いて)UE1902のためのサービングネットワークの中ではなく、UE1902のホームネットワークの中に存在し得る。ただし、場合によっては、この変形形態はローミングUEに関しては、ローミングUEのホームネットワークとUEのサービングネットワークとの間の何らかのさらなるインタラクションなしに(たとえば、異なるネットワークにおける近接サーバ間のインタラクションを伴わずに)近接を検出することはできないことがある。いくつかの実装形態では、いくつかの(新しい)SIPシグナリングパラメータを利用することが有益であり得る。1つの利点は、いくつかのIMSサービスの近接サポート、たとえば、ネットワークオフロードのためのLTE−Dの使用であってよく、これは、たとえば近接が検出された後、2つのUE間のIMS通信をトリガし得る。
プロトコルの態様
[00135]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、いくつかの例示的な近接サービスにおいて実装され得るプロトロコルの様々な態様をサポートするように実施され得る。いくつかの例示的な実装形態では、ネットワーク近接サーバは、それぞれ図17および図18に関して前述したように、制御プレーン(CP)またはユーザプレーン(UP)シグナリングサポートに基づき得る。場合によっては、ネットワーク近接サーバはサービングネットワーク(たとえば、必ずしもホームネットワークとは限らない)に位置することがあり、このネットワークは、近接サービスを利用するか、または近接サービスに関心がある、このネットワークによってサービス提供されるすべてのUEに関係し得る。例示的なネットワーク動作モードでは、そのようなUEは、ネットワーク接続性を有することがあり、ネットワークは、近接の発見と、近接していることが見出されているいくつかのUEのための直接無線手段(たとえば、LTE−D)を介した通信の実現とを支援することができる。LTEネットワークに適用可能な例示的なLTE−D動作モードでは、そのようなUEは、互いの間でLTEダイレクト(LTE−D)シグナリングを使用して近接を発見することができる。場合によっては、LTE−D動作モードは、ネットワークサポートなしで(たとえば、ネットワークカバレージがない場合)、またはネットワークサポートありで(たとえば、近接発見が、(i)UE間のLTE−Dシグナリングおよび(ii)LTE−Dシグナリングを介して取得されたUEからの情報を受信し、次いでこの情報を使用して近接の発見ケースに進むことができるネットワーク近接サーバを介してサポートされ得るとき)使用され得る。いくつかの例示的な実装形態では、ProSeサポートのためのプロトコル階層化は、3GPP TS23.401において定義されているように、LTEのための既存のCPおよびUPプロトコル階層化を拡張し得る。
[00136]次に図10および図11に目を向けると、図10および図11は、例示的な実装形態による、LTEネットワークにおける2つ以上のモバイルデバイスの間の近接の状態を決定する際に使用するための情報を送信、受信および/または中継するように実装され得る例示的な制御プレーンプロトコルを示している。図10は、たとえば、図17に関連して前述した、ネットワークCP近接サーバを使用してネットワークモードをサポートし得る例示的なCPプロトコル1000を示している。CPプロトコル1000には、UEに対応するプロトコルスタック1002、eNBに対応するプロトコルスタック1004、MMEに対応するプロトコルスタック1006、およびCP近接サーバに対応するプロトコルスタック1008が含まれる。CPプロトコル1000は、ネットワークがCP近接サーバを使用し、例示的なネットワークリソースとUEとの間のシグナリングのためのプロトコルサポートを提供する場合に、適用可能であり得る。図示のように、例示的なスタック1002は、L1、MAC、RLC、PDCP、RRC、NAS、およびPDP(近接発見プロトコル)などの様々なレイヤを備えることができる。図示のように、例示的なスタック1004は、L1、L2、MAC、IP、RLC、PDCP、SCTP、RRC、およびS1−APなどの様々なレイヤを備えることができる。図示のように、例示的なスタック1006は、L1、L2、IP、SCTP、S1−AP、PS−AP(近接サービスアプリケーションプロトコル)、およびNASなどの様々なレイヤを備えることができる。図示のように、例示的なスタック1008は、L1、L2、IP、SCTP、PS−AP、およびPDPなどの様々なレイヤを備えることができる。PS−APレイヤおよびPDPレイヤを除くすべてのプロトコルレイヤは、3GPPおよび他の(たとえば、IETF)規格に記載されているように機能し得る。たとえば、NAS、RRC、S1−AP、MAC、RLCおよびPDCPのプロトコルレイヤは、3GPPのTS24.301、TS36.331、TS36.413、TS36.321、TS36.322およびTS36.323にそれぞれ記載されているように作用し得る一方、SCTPプロトコルレイヤは、IETF RFC4960に記載されているように作用し得る。PS−APレイヤおよびPDPレイヤは、ネットワークベースの近接サーバを使用する近接サービスのサポート用に特定された新しいレイヤであり得る。図10に示すように、プロトコルレイヤは、(たとえば、下位のプロトコルレイヤによる通信をサポートするために)直接接続されること、または中継として機能する1つもしくは複数の中間エンティティによって分離されることがあるエンティティのペア間の通信をサポートするようにペアにされ得る。
[00137]図11は、UEのペアが互いに直接通信する際のLTE−Dモードをサポートし得る、図10におけるCPプロトコルと同様の例示的なCPプロトコル1100を示している。CPプロトコル1100には、第1のUEに対応するプロトコルスタック1102および第2のUEに対応するプロトコルスタック1104が含まれる。CPプロトコル1100は、第1のUEと第2のUEとの間のシグナリングに適用可能であってよく、ネットワークサポートがほとんどまたはまったくない状態でUEによって近接が発見されるときと、(たとえば、図10に関して説明するか、または図12に関して後述するプロトコルに基づいて)ネットワーク近接サポートを使用して近接が発見されるときの両方に適用可能であり得る。図示のように、例示的なスタック1102および1104は、L1、MAC、RLC、PDCP、RRC、NASおよびPDP*などの様々な(対応する)レイヤを備えることができる。
[00138]PDPは、たとえば、本明細書で提供する様々な技法に従って近接サービスを発見するために使用され得るプロトコルレイヤを表し得る。いくつかの実装形態では、(図10に示すような)ネットワークモードと(たとえば、図11に示すような)LTE−Dモードとでは異なる、PDPの変形形態が使用されてよく、または異なるプロトコルが使用され得る。したがって、図11は、図10に示すPDPレイヤと同様であり得るが、必ずしも同一であるとは限らないPDP*レイヤを使用して示されている。たとえば、PDPおよびPDP*は、共通の手順、メッセージおよびパラメータを共有し得るが、いくつかの手順、メッセージおよび/またはパラメータは異なり得る。
[00139]ここで図12および図13に目を向けると、図12および図13は、例示的な実装形態による、(i)図12の場合に2つ以上のモバイルデバイスの間の近接の状態を決定する際に、(ii)図13の場合にUEのペア間のデータ、音声または他のメディアを転送する際に使用するためのLTEネットワークにおける情報を送信、受信および/または中継するように実装され得る例示的なユーザプレーンプロトコルを示している。図12は、たとえば、図18に関連して前述した、ネットワークUP近接サーバを使用してネットワークモードをサポートし得る例示的なUPプロトコル1200を示している。UPプロトコル1200には、UEに対応するプロトコルスタック1202、eNBに対応するプロトコルスタック1204、SWGに対応するプロトコルスタック1206、およびPDGに対応するプロトコルスタック1208、およびネットワークUP近接サーバに対応するプロトコルスタック1210が含まれる。UPプロトコル1200は、ネットワークがUP近接サーバを使用し、ネットワークとUEとの間のシグナリングのためのプロトコルサポートを提供する場合に、適用可能であり得る。図示のように、例示的なスタック1202は、L1、MAC、RLC、PDCP、IP、TCP/TLS、およびPDPなどの様々なプロトコルレイヤを備えることができる。図示のように、例示的なスタック1204は、L1、L2、MAC、RLC、UDP/IP、PDCP、およびGTP−Uなどの様々なレイヤを備えることができる。図示のように、例示的なスタック1206は、L1、L2、UDP/IP、およびGTP−Uなどの様々なレイヤを備えることができる。図示のように、例示的なスタック1208は、L1、L2、L3、UDP/IP、GTP−U、およびIPなどの様々なレイヤを備えることができる。図示のように、例示的なスタック1210は、L1、L2、L3、IP、TCP/TLS、およびPDPなどの様々なレイヤを備えることができる。PDPレイヤを除くすべてのレイヤは、3GPP、IETFおよび他の規格に記載されているのと同じように機能し得る。したがって、たとえば、MAC、RLC、PDCPおよびGTP−Uのプロトコルレイヤは、3GPPのTS36.321、TS36.322、TS36.323およびTS29.060にそれぞれ記載されているように作用し得る一方、UDP、TCP、およびTLSのプロトコルレイヤは、IETFのRFC768、RFC793およびRFC4346にそれぞれ記載されているように作用し得る。PDPレイヤは、ネットワークベースの近接サーバを使用する近接サービスのサポート用に特定された新しいレイヤであってよく、図10に示すPDPレイヤと同様または同一であり得る。図12に示すように、プロトコルレイヤは、(たとえば、下位のプロトコルレイヤによる通信をサポートするために)直接接続されること、または中継器として機能する1つもしくは複数の中間エンティティによって分離されることがあるエンティティのペア間の通信をサポートするようにペアにされ得る。
[00140]図13は、LTE−Dモードを使用する2つのUEに存在するアプリケーション間の近接サービスのサポートに関係するデータの転送をサポートし得る例示的なUPプロトコル1300を示している。UPプロトコル1300には、第1のUEに対応するプロトコルスタック1302および第2のUEに対応するプロトコルスタック1304が含まれる。UPプロトコル1300は、(たとえば、公共安全のために)特定の近接サービスをサポートするアプリケーション間のピアツーピア(P2P)シグナリングをサポートするために使用されてよく、(たとえば、図10、図17および図18に関連して説明するように)近接の発見にネットワークサポートが利用可能であるとき、または(たとえば、図11におけるプロトコル階層化によってサポートされるように)ネットワークサポートがほとんどもしくはまったくない状態でUEによって近接が発見されるときに適用可能であり得る。図示のように、例示的なスタック1302および1304は、L1、MAC、RLC、PDCP、IP、TCP/TLSなどの様々な(対応する)レイヤと、通信アプリケーションによってサポートされる1つまたは複数の近接サービスに固有の適用可能な(App)レイヤとを備えることができる。場合によっては、TLS/TCP over IPが、各図におけるエンドポイントエンティティのペア間、たとえば、図12におけるUEとUP近接サーバとの間および図13におけるUEのペア間で安全かつ確実な接続を最初に確立するために使用され得る。次いで、図12のPDPレベルおよび図13のアプリケーション(App)レベルで、安全かつ確実な通信が起こり得る。
[00141]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、たとえば、図10および図11に関して説明したプロトコル階層化に関連する、RRCプロトコルレイヤを使用するLTEネットワークにおけるProSeシグナリングをサポートするように実施され得る。いくつかの実装形態では、RRCのいくつかの役割は、図10に示すネットワーク動作モードと図11に示すLTE−D動作モードの両方に共通し得る。この共通の動作モードのために、LTE−Dをサポートすることに特化された新しいLTE SIBを使用する近接発見に使用される情報をブロードキャストする(または、LTE−D動作モードの場合には中継する)ためにRRCが使用され得る。たとえば、UE(UE)は、新しいSIBを使用して、UEのアイデンティティ(たとえば、UEの一時的なネットワーク割当てアイデンティティまたはグローバルな永久的アイデンティティ)とUEにとって重要な近接サービスを識別する表現とをブロードキャストすることができる。RRCレベルにおいて別のUEから受信された情報(たとえば、他のUEのアイデンティティおよび他のUEにとって重要な表現)は、受信側UE内でRRCレイヤによってNASプロトコルレイヤに上げられてよく、次いで、UE内でPDPレイヤに渡され得る。
[00142]RRCの他の役割は、たとえば、図11に関して説明したプロトコル階層化に従って、LTE−DモードによるUEのペア間の近接サービスをサポートすることに特化され得る。LTE−Dモードのサポートのために、RRCによって転送された情報は、たとえば、(たとえば、3GPP TS36.211に記載されている)LTE測位をサポートするために使用される測位基準信号と同様の、周波数、コーディングまたは時間の点で他の信号と直交する、高い検出可能性を有し得る信号を使用して他のUEにブロードキャストされ(かつ/または中継され)得る。RRCはまた、UEのペア間のLTE−Dシグナリング接続を確立し解除するために使用され得る。RRCはさらに、3つ以上のUEからなるグループ間のマルチポイントLTE−Dリンクを確立するために使用されてよく、たとえば、この場合、任意の1つのUEからの送信が任意のグループ中の他のUEすべてによって受信され得る。RRCはまた、(たとえば、図13に示すプロトコル階層化に従って)特定の近接サービスをサポートするためのデータまたはメディアの後続UP通信に関連する2つの(または3つ以上の)UEの間のポイントツーポイント(またはマルチポイント)トラフィックベアラを確立し、変更し、解除するために使用され得る。RRCは、UEによるLTE−D送信の重複を回避し、それによりLTE−D通信の信頼性を高めるのを助け得る(たとえば、共通のネットワークまたは他の(たとえば、GPS)時間がない場合の)2つ以上のUEの間の時間同期化を確立するのを助けるために使用され得る。場合によっては、RRCを使用して(またはGPSタイミングもしくはネットワークタイミングなど、何らかの共通の時間基準を使用して)UEのタイミングが同期化されるとき、UEは、重複しない異なる送信時間に情報を互いにブロードキャストし、中継することができる。場合によっては、たとえば、UEがいつ他のUEをリッスンすべきかを知ることができるように、これらの送信時間は他のUEにとって利用可能にされ得る。時間同期化がUE間で確立される前に、UEはLTE−Dを使用して、たとえば場合によってはランダムな時間に、少量のデータのみを互いに送ることができる。UEが時間同期化されると、UE間のLTE−Dを使用するデータ量およびシグナリング転送は著しく増加し得る。いくつかの実装形態では、ネットワークが利用可能である場合、1つのeNBからの、または複数の同期化されたUEからの共通に利用可能なネットワーク時間が、UE間の時間同期化を達成するために使用され得る。いくつかの例示的な実装形態では、UEのペア間のRTTを測定し、それによりUEが近接しているかどうかをはっきりさせるのを助けるために、LTE−DモードでRRCが使用され得る。
[00143]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、たとえば、図10および図11に関して説明したプロトコル階層化に関連する、NASプロトコルレイヤを使用するLTEネットワークにおけるProSeシグナリングをサポートするように実施され得る。たとえば、(たとえば、ネットワーク近接サーバが図17に関して説明したように使用されるとき、および/またはプロトコル階層化が図10に示すようなものであるとき)NASプロトコルレイヤの役割は、たとえばMMEを介して、CP近接サーバとUEとの間で情報を中継することを含み得る。場合によっては、NASは、MMEによってUEから近接関連情報(たとえば、タイミングアドバンス、サービングeNB、関心のある近接サービス)を収集する(次いでMMEはその情報を近接サーバに伝達し得る)のを助けるために使用され得る。いくつかの実装形態では、(たとえば、図11に示すプロトコル階層化に関連する)LTE−DモードにおけるNASの役割は、たとえばPDPレベルで、近接関連情報が転送される場合に使用されるUEのペアまたはグループ間のシグナリング接続およびセッションを確立する(そして後に解除する)ことを含み得る。場合によっては、この接続およびセッションのセットアップおよび解除は、3GPP TS24.301で定義されるUEとMMEとの間のNASでサポートされるものに基づき得る(たとえば、そのようなものと同様であり得る)。いくつかの実装形態では、いくつかのAppによってサポートされる特定の近接サービスのためのUE間通信(たとえば、その場合にUE間通信はUPプロトコル1300(図13)を使用して起こる)をサポートするために、互いにすでに近接しているUEのペア間でデータベアラをセットアップし解除するために(たとえば、図11に示すプロトコル階層化に従って)UEのペア間でNASが使用され得る。いくつかの実装形態では、(たとえば、図13の場合のように)UPプロトコル階層化によりデータベアラを使用してシグナリングメッセージを転送する代わりに、ProSe Appに代わってUE間でこれらのメッセージをトランスポートするために(たとえば、図11に示すプロトコル階層化により)NASが使用され得る。
[00144]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、たとえば、(たとえば、図10および図17の場合のように)CP近接サーバによるネットワークモードで、ProSeシグナリングにPS−AP(近接サービスアプリケーションプロトコル)レイヤを使用するLTEネットワークにおけるProSeシグナリングをサポートするように実施され得る。場合によっては、PS−APプロトコルは、CP近接サーバとMMEとの間の情報の交換を可能にし得る。たとえば、PS−APプロトコルは、MMEに接続されたUEのIDと、各UEのための現在のサービングeNBまたはサービングTAと、各UEが加入している近接サービス(および関連パラメータ)とをMMEが近接サーバに転送することを可能にし得る。そのような転送は、近接サーバによって要求されたときに、またはUEがサービングネットワークに接続するか、もしくはそれのサービングMMEを変更したとき、または他の条件下で起こり得る。いくつかの実装形態では、PS−APプロトコルは、MMEに接続された1つまたは複数のUEの位置特定を求める近接サーバからMMEへの要求を可能にし得る。MMEに送られた任意のそのようなUEロケーション要求に関して、MMEはロケーション要求を、接続されたE−SMLCに中継することができ、E−SMLCは、3GPP TS35.305で定義された3GPP CPロケーションソリューションを使用して、UEを位置特定することができる。場合によっては、CP近接サーバとMMEとの間のそのような直接ロケーション要求は、GMLCを介してMMEにロケーション要求を送るよりも効率的であり得る。いくつかの例示的な実装形態では、PS−APプロトコルはまた、MMEを介して近接サーバと1つまたは複数のUEとの間で情報をトランスポートするために使用され得る。たとえば、PS−APプロトコルは、UE Aと1つまたは複数の他のUE Bの両方によってサポートされるか、または両方とって重要な特定の近接サービスに関して、UE Aに近接していることが(たとえば、近接サーバによって)発見されたUE Bのアイデンティティを、近接サーバからUE Aに転送するために使用され得る。いくつかの実装形態では、PS−APプロトコルは、UEによって要求された近接サービスに関する更新(たとえば、UEのためのすでに知られている近接サービスのためのいくつかのパラメータに対する更新、またはUEが使用し得る新しい近接サービスに関する更新)を、UEから近接サーバに転送するために使用され得る。
[00145]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、(たとえば、図10および図17に関連して説明した)CP近接サーバ、(たとえば、図12および図18に関連して説明した)UP近接サーバに関連するPDPプロトコルレイヤを使用するLTEネットワークにおける、もしくはLTE−DによるProSeシグナリング、または(たとえば、図11に示すプロトコル階層化に関連する)LTE−Dシグナリングをサポートするように実施され得る。いくつかの例示的な実装形態では、PDPプロトコルは、UEと(たとえば、図10および/または図12に関連して説明した)CP近接サーバまたはUP近接サーバとの間で近接関連情報の交換を可能にすることによって、CP近接サーバまたはUP近接サーバを使用するUE間の近接の発見をサポートするために、ネットワークモードで使用され得る。この場合、PDPによってアップリンク方向とダウンリンク方向で、UEにとって重要であるか、またはUEによってサポートされると主張される近接サービスを認証するための情報が転送され得る(たとえば、この場合、重要であるか、またはサポートされるとUEによって主張される近接サービスが、UEのホームHSSからUEのサービングMMEに転送された、UEが加入している近接サービスと比較される。ほんの数例を挙げると、UEのアイデンティティおよび/もしくはロケーション、UEにとって重要な近接サービス、UEの現在のサービングセル、UEによって他のUEから直接受信された情報、および/またはUEのLTE−D機能のうちの1または複数を含み得る情報も、(UEから近接サーバに)PDPによってアップリンク方向で転送され得る。いくつかの実装形態では、ここでもほんの数例を挙げると、他のUEのアイデンティティ(たとえば、受信側UEに近接していることが見出されているUE)、UEがLTE−Dモードを使用することの許可および受信側UEによるLTE−Dモードの使用に関する情報のうちの1または複数を含み得る情報が、(近接サーバからUEに)PDPダウンリンクによって転送され得る。
[00146](たとえば、図11に示すプロトコル階層化を使用する)LTE−DモードをサポートするためのPDPの使用に関して、UEは、(たとえば、図11のプロトコル階層化により)RRCレベルでそれらのアイデンティティまたは擬似アイデンティティおよび重要な近接サービスをブロードキャストすることができ、これらは次いで、受信側UEにおいてPDP*レベルに上げられ得る。RRCがUEのペア間の潜在的もしくは実際の近接を確立するか、またはネットワーク近接サーバが実際のもしくは潜在的な近接について一方もしくは両方のUEに知らせると、UEはPDP*を使用して、(たとえば、ブロードキャストを介して、またはUEのペア間で以前確立されたRRCシグナリングリンクを使用して)他方のUEに追加情報をシグナリングすることができる。場合によっては、LTE−DモードでUEによって使用されるPDP*プロトコルは、ネットワークモードでUEと近接サーバとの間で使用されるPDPプロトコルの変形形態(たとえば、拡張)であってよく、または異なるプロトコルであってよい。
[00147]いくつかの例示的な実装形態では、技法は、たとえば、図13に関して説明したプロトコル階層化に適用可能な、アプリケーション(App)プロトコルレイヤを介した近接サービスサポートのために実施され得る。いくつかの実装形態では、Appレイヤは、個別のProSe Appに関連付けられてよく、特定の近接サービスをサポートするように定義され得る。たとえば、UE上の特定のアプリケーションは、1つまたは複数の近接サービスをサポートすることができ、UE上の何らかの他のプロセス(たとえば、本明細書で前述したPDPプロトコルをサポートするプロセス)によって、同じ近接サービスのうちの1つまたは複数をサポートする別のUEとの近接が発見されたときに通知を受けることができ、次いで(たとえば、ユーザ制御下で)、両方のUEのユーザにとって重要な1つまたは複数の近接サービスをサポートするために、他方のUEにおけるピアアプリケーションとのAppプロトコルレイヤを使用する通信に進むことができる。場合によっては、Appレイヤは、UEのペア上または3つ以上のUEからなるグループ上のApp間のピアツーピア(P2P)通信をもたらすことができる。(ネットワークモードで)通信にネットワークを利用するUEの場合、Appレイヤは、ほんの数例を挙げると、ネットワーク通じてセットアップされたIPベアラ、SMSおよび/または(IMSを介した)SIPのうちの1つまたは複数を使用して、異なるUEにおけるApp間でプロトコルデータユニット(PDU)を交換することができる。通信にLTE−Dモードを用いることが可能なUEの場合、Appレイヤは、たとえば、場合によっては図13に示すプロトコル階層化により、LTE−Dを使用してUE間で直接セットアップされたIPベアラを使用して、異なるUEにおけるApp間でPDUを交換することができる。代替として、Appレイヤは、図11に示すプロトコル階層化を使用してLTE−DモードでUE間でPDUを転送することができるが、この場合にはAppプロトコルレイヤが、図11に示すPDP*レイヤに取って代わる。この場合、AppレイヤのPDU転送は、NASシグナリングサポートに基づき得る。いくつかの実装形態では、Appレイヤは、たとえば発話、IM、ビデオなどを使用する、ネットワークを介して、またはLTE−Dを使用して伝達されるユーザ間の通信のセットアップを交渉するために使用され得る。
[00148]次に図14に目を向けると、図14は、例示的な実装形態による、2つ以上のモバイルデバイスの間の近接サービスをサポートする際に使用するための情報を送信、受信および/または中継するように実装され得る例示的な合成プロトコル1400を示している。合成プロトコル1400は、図11の場合のCPプロトコルと図13の場合のUPプロトコルの両方を合成したLTE−Dモードのための例示的なアーキテクチャを示している。例示的な合成プロトコル1400には、UE1に対応するプロトコルスタック1402およびUE2に対応するプロトコルスタック1404が含まれる。図示のように、例示的なスタック1402および1404は、L1、MAC、RLC、PDCP、IP、RRC、TCP/TLS、NAS、PDP*、およびAppレイヤなどの対応するレイヤを備えることができる。これらのプロトコルは、図11および図13に関して説明したものと同じであり得る。
[00149]例示的な合成プロトコル1400は、UEが、たとえば公共安全および友人ファインダーなどの特定の近接サービスにそれぞれ固有であるUE中の他のAppに代わってProSe発見を管理する共通ProSe Appをどのようにサポートし得るかを示している。共通ProSe Appは、ProSeエンジンまたはProSeプロセスと呼ばれることがあり、(i)異なる近接サービスをそれぞれサポートするUE上の他のAppへの(たとえば、共通APIを介した)共通インターフェースを提供し、(ii)これらの他のAppが、それらのUEが、同じAppを含み、同じ近接サービスをサポートしている別のUEに近接しているときを決定することを可能にすることができる。場合によっては、共通ProSe Appは、(たとえば、図10のプロトコル階層化を使用する)ネットワークモードまたは(図11および図14に示すプロトコル階層化を使用する)LTE−Dモードのいずれかで近接発見のためにPDP*またはPDP(図14に示されていない)および下位のCPプロトコルレイヤを用いることができる。場合によっては、共通ProSe Appは、UE間データベアラをセットアップするために、またはCPレベルでシグナリングメッセージを交換するために、NASを使用することができる。場合によっては、共通ProSe Appは、音声、他のメディアおよびデータを交換するために(図13および図14に示す)UPレイヤを使用することができる。いくつかの実装形態では、共通ProSe Appは、たとえば、他のUEに対する近接を発見するために、UEがネットワークモードにある場合に、(図14に示されていないが、図10および/または図12に示す)ネットワーク近接サーバと通信するためにPDPと下位レイヤプロトコルとを使用することができる。場合によっては、それぞれの共通ProSe Appによって近接していると決定されている2つのUEのための固有の近接サービスをサポートするAppのペアは、それぞれの共通ProSe Appを介してLTE−Dモードで互いに通信することができる。この場合、共通ProSe Appは、(たとえば、図13に示すプロトコル階層化を使用する)PDP*およびNASを介して、または(たとえば、図13に示すプロトコル階層化を使用する)TCP/TLSおよびIPを介して、Appのペア間でApp PDUを転送することができる。代替として、Appのペアは、(たとえば、図11の場合であるが、AppレイヤがPDP*レイヤに取って代わる)NAS(CP)レイヤまたは(たとえば、図13の場合の)TCP/TLS/IP(UP)レイヤのいずれかを直接利用することによって、共通ProSe Appを介さずに、LTE−Dモードで直接通信することができる。共通ProSe Appを介するか、または直接通信を使用する通信にAppが用いることができるプロトコルが、図14のAppレイヤ破線矢印1406によって示されている。
[00150]ここで図15および図16に目を向けると、図15および図16は、それぞれ、例示的な実装形態による、2つ以上のモバイルデバイスにおけるアプリケーション間で情報を中継するように実装され得る例示的なプロトコル1500および1600を示している。たとえば、ある情報は、LTE−DモードにおいてProSe App間で中継され得る。例示的なプロトコル1500は、Appレベルでの情報の中継をもたらすために使用されてよく、例示的な1600は、IPレベルでの情報の中継をもたらすために使用されてよい。図示のように、プロトコル1500は、UE1のためのスタック1502と、中継UE2のためのスタック1504と、UE3のためのスタック1506とを含み得る。例示的なスタック1502、1504および1506は、L1、MAC、RLC、PDCP、IP、TCP/TLS、およびAppプロトコルレイヤ(Applnという用語で示されている)などの対応するレイヤを備えることができる。図示のように、プロトコル1600は、UE1のためのスタック1602と、中継UE2のためのスタック1604と、UE3のためのスタック1606とを含み得る。例示的なスタック1602および1606は、L1、MAC、RLC、PDCP、IP、TCP/TLS、およびApplnなどの対応するレイヤを備えることができ、例示的なスタック1604は、L1、MAC、RLC、PDCP、およびIPなどの対応するレイヤを備えることができる。これらのプロトコルレイヤは、図13に関して説明したプロトコルレイヤに対応し得る。
[00151]図14に関して説明したプロトコル代替の場合、シグナリングメッセージ(たとえば、App PPDU)は、(i)共通ProSe Appを介してPDP*およびNASを使用して、または(ii)TCP/TLSおよびIPを使用して、または(iii)直接、NASもしくはTCP/TLS/IPを使用して(上述のように)App間で転送され得る。LTE−Dを介して直接互いに通信することはできないが、LTE−Dを使用して1つまたは複数の中間中継UEを介して通信することができるUEの場合、たとえば、インターセプトなしにエンドツーエンドで転送される場合とは異なり、中継UEによってインターセプトされる必要があるプロトコルレイヤに関して、中継が実行される方法についての何らかの選択肢があり得る。中継は中間UEにおいて、(i)Appプロトコルレイヤおよびすべての下位レイヤがインターセプトされ中継され得る(たとえば、図15に示す)Applnレベルで、(ii)PDP*レイヤおよびすべての下位レイヤ(たとえば、NAS、RRC、PDCP)がインターセプトされ中継され得るPDP*レベルで、(iii)NASおよびすべての下位プロトコルレイヤがインターセプトされ中継され得るNASレベルで、または(iv)IPレイヤおよびすべての下位レイヤがインターセプトされ中継され得る(たとえば、図16に示す)IPレベルで実行され得る。場合によっては、ProSe Appに関連するユーザ間で転送される通信(たとえば、発話、IM、ビデオ)は、たとえば図16の場合のように、IPレベルでより効率的に中継され得る。
[00152]いくつかの例示的な実装形態では、中継が実行されるプロトコルレイヤはまた、どのUEが互いに直接無線近接範囲にあり得るか、またどの中間中継UEを介して他のUEへの通信がルーティングされる必要があり得るかに関する(各UEにおける)情報を維持するために、近くにあるUE間で情報を交換するために使用され得る。場合によっては、Appレベルでのルーティング/中継を管理し、たとえば、Appレベルでの中継を可能な実装代替にすることは有用であり得る。しかしながら、ルーティング関連情報の交換は、代わりに、PDP*レイヤで行われてよく、または場合によっては、NASレイヤもしくはIPレイヤに関連する新しいプロトコルで行われてよく、たとえば、それによりこれらのプロトコルレベルでの中継が可能になる。場合によっては、(たとえば、暗示的確認応答および明示的確認応答ならびにタグ付き送信に関連して前述した)基本情報のブロードキャストおよび中継が、中継とルーティング関連情報の交換とをサポートするために使用され得る。結果として、任意のレベルで(たとえば、図15および図16に関連する)上述した情報の中継は、前述したホップバイホップルーティング方法と組み合わされ得る。さらに、Appレベルでの中継は、暗示的確認応答もしくは明示的確認応答、タグ付き送信またはソースルーティングを使用する前述した効率的中継と組み合わされてよく、PDP*レベルまたはNASレベルでの情報の中継は、ソースルーティングと組み合わされてよい。
[00153]図20は、一実装形態によるUEの概略図である。UE100(図1)は、図20に示すUE2000の1つまたは複数の特徴を備え得る。いくつかの実装形態では、UE2000はまた、ワイヤレス通信ネットワーク上でワイヤレスアンテナ2022を介してワイヤレス信号2023を送信および受信することが可能なワイヤレストランシーバ2021を備え得る。ワイヤレストランシーバ2021は、ワイヤレストランシーババスインターフェース2020によってバス2001に接続され得る。ワイヤレストランシーババスインターフェース2020は、いくつかの実施形態では、ワイヤレストランシーバ2021に少なくとも部分的に統合され得る。いくつかの実装形態は、たとえば、ほんの数例を挙げると、IEEE規格802.11のバージョン、CDMA、WCDMA、LTE、UMTS、GSM、AMPS、Zigbee(登録商標)およびBluetoothなど、対応する複数のワイヤレス通信規格に従って信号を送信および/または受信することを可能にするために、複数のワイヤレストランシーバ2021とワイヤレスアンテナ2022とを含み得る。
[00154]UE2000はまた、SPSアンテナ2058を介してSPS信号2059を受信および収集することが可能なSPS受信機2055を備え得る。SPS受信機2055はまた、UE2000のロケーションを推定するための収集されたSPS信号2059を全体的または部分的に処理し得る。いくつかの実装形態では、汎用プロセッサ2011、メモリ2040、DSP2012および/または専用プロセッサ(図示せず)はまた、SPS受信機2055と併せて、収集されたSPS信号を全体的もしくは部分的に処理し、かつ/またはUE2000の推定ロケーションを計算するために利用され得る。SPSまたは測位動作を実行する際に使用するための他の信号の記憶が、メモリ2040またはレジスタ(図示せず)中で実行され得る。
[00155]同じく図20に示すように、UE2000は、バス2001に接続されたデジタル信号プロセッサ(DSP)2012と、バス2001に接続された汎用プロセッサ2011と、メモリ2040とを備え得る。いくつかの実装形態では、バスインタ−フェース(図示せず)が、DSP2012、汎用プロセッサ2011およびメモリ2040と統合され得る。様々な実装形態では、ほんの数例を挙げると、RAM、ROM、FLASHまたはディスクドライブなどのコンピュータ可読記憶媒体上など、メモリ2040に記憶された1つまたは複数の機械可読命令の実行に応答して機能が実行され得る。1つまたは複数の命令は、汎用プロセッサ2011、専用プロセッサ、またはDSP2012によって実行可能であり得る。メモリ2040は、本明細書で説明する機能を実行するためにプロセッサ2011および/またはDSP2012によって実行可能であるソフトウェアコード(プログラミングコード、命令など)を記憶する非一時的プロセッサ可読メモリおよび/またはコンピュータ可読メモリを備え得る。
[00156]同じく図20に示すように、ユーザインターフェース2035は、たとえば、ほんの数例を挙げると、スピーカー、マイクロフォン、ディスプレイデバイス、振動デバイス、キーボード、タッチスクリーンなど、いくつかのデバイスのうちのいずれか1つを備え得る。特定の一実装形態では、ユーザインターフェース2035は、ユーザがUE2000上にホストされた1つまたは複数のアプリケーションとインタラトすることを可能にし得る。そのようなアプリケーション(またはApp)は、メモリ2040に記憶され、プロセッサ2011上および/またはDSP2012上で実行されるソフトウェアを含み得る。たとえば、ユーザインターフェース2035のデバイスは、ユーザからのアクションに応答してDSP2012または汎用プロセッサ2011によってさらに処理されるべきアナログ信号またはデジタル信号をメモリ2040上に記憶し得る。同様に、UE2000上にホストされたアプリケーションは、出力信号をユーザに提示するために、メモリ2040上にアナログ信号またはデジタル信号を記憶し得る。別の実装形態では、UE2000は、たとえば、専用スピーカー、マイクロフォン、デジタルアナログ回路、アナログデジタル回路、増幅器および/または利得制御を備える専用オーディオ入出力(I/O)デバイス2070をオプションとして含み得る。ただし、これは、オーディオI/OがUEにおいてどのように実装され得るかの例にすぎず、特許請求する主題がこの点について限定されないことを理解されたい。別の実装形態では、UE2000は、キーボードまたはタッチスクリーンデバイスにタッチしたこと、またはそれに圧力を加えたことに応答するタッチセンサー2062を備え得る。
[00157]UE2000はまた、静止画または動画をキャプチャするための専用カメラデバイス2064を備え得る。カメラデバイス2064は、たとえば、ほんの数例を挙げると、イメージングセンサー(たとえば、電荷結合デバイスまたはCMOSイメージャ)、レンズ、アナログデジタル回路、フレームバッファを備え得る。一実装形態では、キャプチャされた画像を表す信号の追加の処理、調整、符号化または圧縮が、汎用/アプリケーションプロセッサ2011またはDSP2012において実行され得る。代替的に、専用ビデオプロセッサ2068が、キャプチャされた画像を表す信号の調整、符号化、圧縮または操作を実行し得る。さらに、ビデオプロセッサ2068は、UE2000上のディスプレイデバイス(図示せず)上でのプレゼンテーションのために記憶された画像データを復号/復元し得る。
[00158]UE2000は、慣性センサーと環境センサーとを含み得る、バス2001に結合されたセンサー2060も備え得る。センサー2060の慣性センサーは、(たとえば、1つまたは複数のコンパスアプリケーションをサポートするために)たとえば、(たとえば、3次元のUE2000の加速度にまとめて応答する)加速度計、1つもしくは複数のジャイロスコープまたは1つもしくは複数の磁力計を備え得る。UE2000の環境センサーは、たとえば、ほんの数例を挙げると、温度センサー、気圧センサー、周辺光センサー、カメライメージャ、マイクロフォンを備え得る。センサー2060は、メモリ2040中に記憶され、たとえば、測位またはナビゲーション動作を対象とするアプリケーションなどの1つまたは複数のアプリケーションをサポートする(1つまたは複数の)DPSまたは汎用アプリケーションプロセッサ2011によって処理され得るアナログ信号またはデジタル信号を生成し得る。
[00159]特定の実装形態では、屋内エリアのデジタルマップが、メモリ2040中に特定のフォーマットで記憶され得る。デジタルマップは、リモートサーバからのナビゲーション支援データを含んでいるメッセージから取得されていることがある。汎用/アプリケーションプロセッサ2011は、デジタルマップ中で示された構造の外周によって制限された構成要素エリアを識別および分類するために、記憶されたデジタルマップを処理するための命令を実行し得る。これらの実行される命令は、構成要素エリアを制限する外周を形成する構造中の出口セグメントを識別し、特徴づけることと、制限された構成要素エリアの少なくとも1つの次元のサイズに対する少なくとも1つの識別された出口セグメントのサイズの比例に少なくとも部分的に基づいて制限された構成要素エリアを分類することとを指定し得る。一実装形態では、UEは、出口セグメントの推論を確認するために、(たとえば、ロケーションサーバから取得された)クルードされた(crowed)供給されたデータをさらに適用し得る。たとえば、UEが出口セグメントであると仮定される特徴を通って移動したとの履歴がある場合、その特徴は、出口セグメントを与えるものとして確認され得る。
[00160]特定の実装形態では、UE2000は、ワイヤレストランシーバ2021またはSPS受信機2055において受信され、ダウンコンバートされた信号のベースバンド処理を実行することが可能な専用モデムプロセッサ2066を備え得る。同様に、モデムプロセッサ2066は、ワイヤレストランシーバ2021による送信のためにアップコンバートされるべき信号のベースバンド処理を実行し得る。代替実装形態では、専用モデムプロセッサを有する代わりに、ベースバンド処理が汎用プロセッサまたはDSP(たとえば、汎用/アプリケーションプロセッサ2011またはDSP2012)によって実行され得る。ただし、これらがベースバンド処理を実行し得る構造の例にすぎず、特許請求する主題がこの点について限定されないことを理解されたい。
[00161]図21は、たとえば、図1に関して上記で説明した技法またはプロセスを実施するように構成可能な1つまたは複数のデバイスを含み得る例示的なシステム2100を示す概略図である。システム2100は、たとえば、第1のデバイス2102と、第2のデバイス2104と、第3のデバイス2106とを含み、これらは、単一のワイヤレス通信ネットワーク2108を通じて、またはいくつかの相互接続されたサービングワイヤレス通信ネットワーク、たとえば、デバイスごとに異なるサービングネットワーク(図21に示されていない)を通じて動作可能に結合され得る。一態様では、第1のデバイス2102は、たとえば、基地局アルマナックなど、測位支援データを与えることが可能なサーバを備え得る。第1のデバイス2102はまた、UEからの要求において指定されるロケーションに関連のある屋内測位支援データを提供することが可能なサーバを備え得る。第1のデバイス2102および/または第2のデバイス2104はまた、図10のCP近接サーバ1008、図12のUP近接サーバ1210、図17の近接サーバ1708などの近接サーバを備え得る。図18の近接サーバ1812および図19の近接サーバ1922。一態様では、第2のデバイス2104および第3のデバイス2106はUEを備えることができる。また、一態様では、ワイヤレス通信ネットワーク2108は、たとえば、1つまたは複数のワイヤレスアクセスポイントを備え得る。しかし、特許請求される主題は、これらの点について範囲が限定されない。
[00162]図21に示す第1のデバイス2102、第2のデバイス2104および第3のデバイス2106は、ワイヤレス通信ネットワーク2108を介してデータを交換するように構成可能であり得る任意のデバイス、機器または機械(たとえば、図1に示すローカルトランシーバ115またはサーバ140、150もしくは155など)を表し得る。限定ではなく例として、第1のデバイス2102、第2のデバイス2104または第3のデバイス2106のいずれもが、たとえば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ワークステーション、サーバデバイスなどの1つまたは複数のコンピューティングデバイスまたはコンピューティングプラットフォーム、たとえば、携帯情報端末、モバイル通信デバイスなどの1つまたは複数のパーソナルコンピューティングデバイス、パーソナルコンピューティング機器、パーソナル通信デバイス、またはパーソナル通信機器、たとえば、データベースまたはデータストレージサービスプロバイダ/システム、ネットワークサービスプロバイダ/システム、インターネットまたはイントラネットサービスプロバイダ/システム、ポータルまたは検索エンジンサービスプロバイダ/システム、ワイヤレス通信サービスプロバイダ/システムなど、コンピューティングシステムまたは関連するサービスプロバイダ能力、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。第1のデバイス2102、第2のデバイス2104、および第3のデバイス2106のいずれもが、それぞれ、本明細書で説明する例による基地局アルマナックサーバ、基地局、またはUEのうちの1つまたは複数を備え得る。
[00163]同様に、(たとえば、図1に示すネットワーク130の実装形態の特定のものにおける)ワイヤレス通信ネットワーク2108は、第1のデバイス2102、第2のデバイス2104および第3のデバイス2106のうちの少なくとも2つの間でのデータの交換をサポートするように構成可能な1つまたは複数の通信リンク、プロセス、またはリソースを表し得る。限定ではなく例として、ワイヤレス通信ネットワーク2108は、ワイヤレスまたは有線の通信リンク、電話または電気通信システム、データバスまたはチャネル、光ファイバ、地上または宇宙ビークルリソース、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、イントラネット、インターネット、ルータまたはスイッチなど、またはそれらの任意の組合せを含み得る。たとえば、第3のデバイス2106の部分的に隠されたものとして図示された破線の箱によって示されるように、ワイヤレス通信ネットワーク2108に動作可能に結合された追加の同様のデバイスがあり得る。
[00164]システム2100に示す様々なデバイスおよびネットワークの全部または一部と本明細書でさらに説明するプロセスおよび方法とが、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはその任意の組合せを使用して、またはさもなければ含めて実装され得ることを認識されたい。
[00165]したがって、限定ではなく例として、第2のデバイス2104は、バス2128を介してメモリ2122に動作可能に結合された少なくとも1つの処理ユニット2120を含み得る。
[00166]処理ユニット2120は、データコンピューティング手順またはプロセスの少なくとも一部分を実行するように構成可能な1つまたは複数の回路を表す。限定ではなく例として、処理ユニット2120は、1つまたは複数のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、デジタル信号プロセッサ、プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイなど、またはそれらの任意の組合せを含み得る。
[00167]メモリ2122は何らかのデータ記憶機構を表す。メモリ2122は、たとえば、プライマリメモリ2124またはセカンダリメモリ2126を含み得る。プライマリメモリ2124は、たとえば、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリなどを含み得る。この例では処理ユニット2120とは別個であるものとして示されているが、プライマリメモリ2124の全部または一部は、処理ユニット2120内に設けられるか、またはさもなければ処理ユニット2120と共設/結合され得ることを理解されたい。
[00168]特定の実装形態では、モバイルデバイスから、かつ/またはネットワーク2108における要素から受信された、モバイルデバイス間の近接および/またはモバイルデバイスによってサポートされる近接サービスに関係する情報は、特定のフォーマットでメモリ2122に記憶され得る。処理ユニット2120は、たとえば、モバイルデバイス間の近接を発見し、発見された近接をモバイルデバイスに通知するために、記憶された近接関連情報を処理する命令を実行することができる。
[00169]セカンダリメモリ2126は、たとえば、プライマリメモリと同じもしくは同様のタイプのメモリ、または、たとえば、ディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ、ソリッドステートメモリドライブなど、1つもしくは複数のデータストレージデバイスもしくはデータストレージシステムを含み得る。いくつかの実施態様では、セカンダリメモリ2126は、コンピュータ可読媒体2140を動作可能に受容するか、またはさもなければそれに結合するように構成可能であり得る。コンピュータ可読媒体2140は、たとえば、システム2100内のデバイスのうちの1つまたは複数のためにデータ、コード、または命令を担持するかアクセス可能にすることができる任意の非一時的媒体を含み得る。コンピュータ可読媒体2140は記憶媒体と呼ばれることもある。
[00170]第2のデバイス2104は、たとえば、少なくともワイヤレス通信ネットワーク2108への第2のデバイス2104の動作可能な結合を与えるか、またはさもなければそれをサポートする通信インターフェース2130を含み得る。限定ではなく例として、通信インターフェース2130は、ネットワークインターフェースデバイスまたはカード、モデム、ルータ、スイッチ、トランシーバなどを含み得る。
[00171]第2のデバイス2104は、たとえば、入出力デバイス2132を含み得る。入出力デバイス2132は、人間もしくは機械の入力を受け入れるか、もしくはさもなければそれを導入するように構成可能であり得る1つもしくは複数のデバイスもしくは特徴、または人間もしくは機械の出力を配送するか、もしくはさもなければそれを与えるように構成可能であり得る1つもしくは複数のデバイスもしくは特徴を表す。限定ではなく例として、入出力デバイス2132は、動作可能に構成されたディスプレイ、スピーカー、キーボード、マウス、トラックボール、タッチスクリーン、データポートなどを含み得る。
[00172]図22は、たとえば、近接サービスをサポートするために、コンピューティングデバイス(たとえば、デバイス2000またはデバイス2100)内で実施され得る例示的なプロセスを示すフロー図である。例示的なブロック2202では、コンピューティングデバイスは、第1のUEおよび第2のUEがそれぞれ共通の近接サービスを利用するように動作可能にプロビジョニングされているかどうかを決定し得る。例示的なブロック2204では、コンピューティングデバイスは、第1のUEと第2のUEとの間の近接の状態が将来起こると予想されるかどうかを決定し得る。ここで、たとえば、ブロック2206では、コンピューティングデバイスは、UEのうちの少なくとも1つの現在または過去の動き状態を考慮することができ、かつ/あるいはブロック2208では、コンピューティングデバイスは、UEのうちの少なくとも1つの行動履歴を考慮することができ、かつ/あるいはブロック2210では、コンピューティングデバイスは、UEが共通の場所にあることを示す識別を考慮することができる。
[00173]例示的なブロック2212では、コンピューティングデバイスは、UEのうちの少なくとも1つのユーザおよび/またはアプリケーションに対する、他方のUEへの近接の状態が起こっていること、または起こることの通知を開始することができる。ここで、たとえば、ブロック2214において、コンピューティングデバイスは、近接が将来起こると予想される確率、および/または時間間隔を決定することができ、かつブロック2216において、確率が確率しきい値を上回ったこと、および/または時間間隔が時間しきい値を下回ったことに応答して、ユーザおよび/またはアプリケーションに対する通知を開始することができる。
[00174]いくつかの例示的な実装形態では、第1のUEまたは第2のUEのうちの少なくとも1つの現在の動き状態および過去の動き状態のうちの少なくとも1つが、地理的ロケーションおよび速度のうちの少なくとも1つを備え得る。
[00175]いくつかの例示的な実装形態では、第1のUEまたは第2のUEのうちの少なくとも1つの行動履歴が、第1のUEまたは第2のUEのうちの少なくとも1つのロケーション履歴に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。場合によっては、行動履歴は、第1のUEまたは第2のUEのうちの少なくとも1つの現在のロケーションならびに現在の日および/または時間のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づき得る。
[00176]図24は、ワイヤレス通信の方法のフローチャート2400である。本方法は、第1のUEによって実行されてよく、図7および図8に関して説明した中継およびブロードキャストのインタラクションを可能にし得る。ステップ2402では、第1のUEは、第2のUEに関係するブロードキャスト情報を第3のUEから受信する。たとえば、図7の前述の説明に関しては、第1のUEはUE702Bであってよく、第2のUEはソースUEであってよく、第3のUEはUE702Aであってよい。たとえば、図8の前述の説明に関しては、第1のUEはUE802Bであってよく、第2のUEはソースUEであってよく、第3のUEはUE802Aであってよい。一態様では、第1のUEはさらに、ブロードキャスト情報とともに識別子情報を受信することができ、識別子情報は、第2のUEのアイデンティティと、第2のUEによって割り当てられたバージョンまたはタイムスタンプとを含む。
[00177]ステップ2404では、第1のUEは、受信されたブロードキャスト情報が第2のUEに関して受信された第1の情報であるかどうかを決定する。たとえば、第1のUEは、第2のUEに関して以前受信され記憶された任意の情報を識別するためにメモリをチェックすることによって決定を行うことができる。受信されたブロードキャスト情報が第2のUEに関して受信された第1の情報である場合(ステップ2404)、ステップ2406において、第1のUEは、受信されたブロードキャスト情報と識別子情報とを記憶する。
[00178]ステップ2408では、第1のUEは、第1のUEに固有のタグ値TVを生成する。たとえば、タグ値TVは、第1のUE(たとえば、図8におけるUE802B)のIDと、第1のUEによって割り当てられたシーケンス番号、バージョンまたはタイムスタンプとを含み得る。ステップ2408はオプションであり、いくつかの実装形態では実行されないことがある。
[00179]ステップ2410では、第1のUEはブロードキャスト情報と識別子情報とをUEのセットに中継する。メッセージの中継は、セットUEにブロードキャスト情報を配信するのを助けること、たとえば、あるUEの近接を決定するのを支援すること、および/または互いに近接しているUEに依存するいくつかのサービスを可能にするのを助けることを目的としたものであり得る。一態様では、生成されたタグ値TVは、識別子情報に含まれる。たとえば、図7および図8に関しては、UEのセットはそれぞれUE702CおよびUE802Cを含み得る。
[00180]ステップ2412では、第1のUEはブロードキャスト情報と識別子情報とをUEのセットにおけるUEから受信する。一態様では、識別子情報はタグ値TVを備え、ブロードキャスト情報は受信されないことがある。ステップ2412はオプションであり、いくつかの実装形態では実行されないことがある。
[00181]ステップ2414では、第1のUEは第2のUEに関係する第2のブロードキャスト情報と、第2のブロードキャスト情報に関連するバージョンおよび/またはタイムスタンプとを第4のUEから受信する。ステップ2414はオプションであり、いくつかの実装形態では実行されないことがある。
[00182]ステップ2416では、第1のUEは、UEのセットにおける各UEから識別子情報が受信されたかどうかに基づいて、UEのセットにおける各UEがブロードキャスト情報を受信しているかどうかを決定する。たとえば、図7に関しては、UE702Bは、メッセージ708を受信した後、メッセージ708におけるバージョンVおよびUE IDが、以前にブロードキャストされたメッセージ706におけるバージョンVおよびUE IDと同じであると決定し得る。したがって、UE702Bは、受信されたメッセージ708を、UE702Cがメッセージ706を受信したことの明示的確認応答と見なすことができ、メッセージ706の中継を停止することができる。別の例として、図8に関しては、UE802Bは、メッセージ808を受信した後、メッセージ808におけるタグ値TVが、以前にブロードキャストされたメッセージ806におけるタグ値TVと同じであると決定し得る。したがって、UE802Bは、受信されたメッセージ808を、UE802Cがメッセージ806を受信したことの暗示的確認応答と見なすことができる。
[00183]第1のUEが、UEのセットにおける各UEがブロードキャスト情報を受信していると決定した場合(ステップ2416)、ステップ2424において、第1のUEは、ブロードキャスト情報を中継するのをやめる。したがって、第1のUEは、第2のUEに関係する情報のブロードキャストを停止する。そうではなく、第1のUEが、UEのセットにおける各UEがブロードキャスト情報を受信していないと決定した場合(ステップ2416)、ステップ2418において、第1のUEは、第2のUEに関係する任意のさらなるブロードキャスト情報が受信されているかどうかを決定する。たとえば、さらなるブロードキャスト情報は、ステップ2414における第2のブロードキャスト情報であり得る。
[00184]第1のUEが、ターゲットUEのためのさらなるブロードキャスト情報が受信されていないと決定した場合(ステップ2418)、第1のUEはステップ2408に進む。そうではなく、第1のUEが、ターゲットUEのためのさらなるブロードキャスト情報が受信されていると決定した場合(ステップ2418)、ステップ2420において、第1のUEは、ステップ2402において受信されたブロードキャスト情報またはステップ2414の第2のブロードキャスト情報が、記憶されたブロードキャスト情報よりも新しいかどうかを決定する。一態様では、第1のUEは、第2のブロードキャスト情報に関連するバージョンおよび/またはタイムスタンプならびにブロードキャスト情報に関連するタイムスタンプおよび/またはバージョンに基づいて決定を行う。第1のUEが、ブロードキャスト情報または第2のブロードキャスト情報が、記憶されたブロードキャスト情報よりも新しいと決定した場合(ステップ2420)、ステップ2406において第1のUEは、より新しいブロードキャスト情報または第2のブロードキャスト情報と識別子情報とを記憶する。次いで第1のUEは、より新しいと決定されたブロードキャスト情報または第2のブロードキャスト情報のうちの1つを中継する(ステップ2410)。一態様では、より新しいと決定されたブロードキャスト情報は、更新されたブロードキャスト情報と呼ばれることがある。したがって、ステップ2410において、UEのセットに更新されたブロードキャスト情報が中継され得る。
[00185]そうではなく、第1のUEが、ブロードキャスト情報または第2のブロードキャスト情報が、記憶されたブロードキャスト情報よりも新しいものではないと決定した場合(ステップ2420)、ステップ2422において第1のUEは、受信されたブロードキャスト情報を無視する。ステップ2423では、第1のUEは、以前のブロードキャスト情報がUEのセットによって確認応答されているかどうかを決定する。UEのセットにおけるいくつかのUEによってまだ確認応答されていない第2のUEに関係する以前のブロードキャスト情報が依然としてある場合、第1のUEはステップ2408に進む。そうでない場合、ステップ2424において、第1のUEは第2のUEのための情報のブロードキャストを停止する。
[00186]図25は、ワイヤレス通信の方法のフローチャート2500である。本方法は、第1のUEによって実行されてよく、図9に関して説明した中継およびブロードキャストのインタラクションを可能にし得る。ステップ2502では、第1のUEは第2のUEに関係するブロードキャスト情報と、ブロードキャスト情報に関連するタグTとを第3のUEから受信する。たとえば、図9の前述の説明に関しては、第1のUEはUE902Bであってよく、第2のUEはソースUEであってよく、第3のUEはUE902Aであってよい。一態様では、ブロードキャスト情報は、UEのセットに関係し得る(たとえば、UEのセットを対象とし得る)。たとえば、図9に関しては、UEのセットはUE902Cを含み得る。一態様では、タグTは、第2のUEのためのアイデンティティ、ブロードキャスト情報のための情報タイプもしくは情報識別子および/または第2のUEによって生成されたバージョンもしくはタイムスタンプを備え得る。
[00187]ステップ2504では、第1のUEは最初に、ブロードキャスト情報とともにタグTをUEのセットに中継する。
[00188]ステップ2506では、第1のUEは続いて、ブロードキャスト情報なしでタグTをUEのセットに中継する。
[00189]ステップ2508では、第1のUEは第2のUEに関係するブロードキャスト情報の後続バージョンと、ブロードキャスト情報の後続バージョンに関連する第2のタグとを受信する。
[00190]ステップ2510では、第1のUEは、第2のタグとともにブロードキャスト情報の後続バージョンを中継する。
[00191]ステップ2512では、第1のUEは、第2のタグとともにブロードキャスト情報の後続バージョンを中継した後、ブロードキャスト情報の後続バージョンなしで第2のタグを中継する。
[00192]ステップ2514では、第1のUEはUEのセットにおける第4のUEからブロードキャスト情報を求める要求を受信する。たとえば、図9に関しては、第4のUEはUE902Cであり得る。
[00193]ステップ2516では、第1のUEは、ブロードキャスト情報を求める受信された要求がタグ(たとえば、タグT)またはヌル値を含むかどうかを決定する。ブロードキャスト情報を求める受信された要求がタグまたはヌル値を含まない場合(ステップ2516)、ステップ2518において第1のUEは、第4のUEがステップ2504において送られたブロードキャスト情報を受信していると仮定することができ、そのため、第4のUEにブロードキャスト情報を中継するのをやめる。そうではなく、ブロードキャスト情報を求める受信された要求がタグTまたはヌル値を含む場合(ステップ2516)、ステップ2520において第1のUEは、ブロードキャスト情報を求める受信された要求が識別子を含むかどうかを決定する。一態様では、識別子は、UEのアイデンティティ(たとえば、第1のUEのアイデンティティ)であり得る。ブロードキャスト情報を求める受信された要求が識別子を含まない場合(ステップ2520)、ステップ2524において第1のUEは、第4のUEにブロードキャスト情報を中継することを決定する。一態様では、第1のUEは、ブロードキャスト情報とともにステップ2502において受信されたタグTを第4のUEに中継することができる。そうではなく、ブロードキャスト情報を求める受信された要求が識別子を含む場合(ステップ2520)、ステップ2522においてUEは、識別子が第1のUEに関連付けられるかどうかを決定する。識別子が第1のUEに関連付けられる場合(ステップ2522)、ステップ2524において第1のUEは、第4のUEにブロードキャスト情報を中継することを決定する。そうではなく、識別子が第1のUEに関連付けられない場合(ステップ2522)、ステップ2518において第1のUEは、第4のUEにブロードキャスト情報を中継するのをやめることを決定する。
[00194]図25において点線で示されたステップ2508、2510、および2512はオプションのステップを表すことを理解されたい。たとえば、一態様では、第1のUEは、ステップ2506および2514を、ステップ2508、250、および2512を実行することなしに実行し得る。
[00195]図26は、例示的な装置2602中の異なるモジュール/手段/構成要素間のデータフローを示す概念データフロー図2600である。本装置は、UE(第1のUEとも呼ばれる)であってよく、図7、図8、図9、図24および図25に関して本明細書で前述したプロセスを実行し得る。本装置は、第2のUE(図26に示されていない)に関係するブロードキャスト情報を第3のUE(たとえば、UE2650A)から受信し、ブロードキャスト情報と識別子情報とをUEのセットにおけるUEから受信し、ブロードキャスト情報とともに識別子情報を第3のUEから受信し、第2のブロードキャスト情報と第2のブロードキャスト情報に関連するバージョンまたはタイムスタンプのうちの少なくとも1つとを第4のUE(たとえば、UE2650B)から受信し、更新されたブロードキャスト情報を第3のUEから受信し、ブロードキャスト情報とブロードキャスト情報に関連するタグとを第3のUEから受信し、ブロードキャスト情報を求める要求をUEのセットにおける第4のUEから受信し、ブロードキャスト情報の後続バージョンとブロードキャスト情報の後続バージョンに関連する第2のタグとを受信するモジュール2604を含む。
[00196]本装置はさらに、UEのセットにおける各UEから識別子情報が受信されたかどうかに基づいて、UEのセットにおける各UEが、装置によって中継されたブロードキャスト情報を受信しているかどうかを決定し、第2のブロードキャスト情報に関連するバージョンまたはタイムスタンプのうちの少なくとも1つ、およびブロードキャスト情報に関連するタイムスタンプまたはバージョンのうちの少なくとも1つに基づいて、ブロードキャスト情報または第2のブロードキャスト情報がより新しいかどうかを決定し、識別子が第1のUEに関連付けられるかどうかを決定し、識別子が第1のUEに関連付けられると決定されたときに、ブロードキャスト情報を第4のUEに中継することを決定し、識別子が第1のUEに関連付けられないと決定されたときに、ブロードキャスト情報を第4のUEに中継するのをやめることを決定するモジュール2606を含む。
[00197]本装置はさらに、ブロードキャスト情報と識別子情報とを記憶するモジュール2608と、第1のUEに固有のタグを生成するモジュール2610とを含む。
[00198]本装置はさらに、ブロードキャスト情報と識別子情報とをUEのセットに中継し、より新しいと決定されたブロードキャスト情報または第2のブロードキャスト情報のうちの1つを中継し、更新されたブロードキャスト情報と識別子情報とを中継し、ブロードキャスト情報なしでタグをUEのセットに中継し、ブロードキャスト情報を第4のUEに中継し、ブロードキャスト情報なしでタグを中継する前に、ブロードキャスト情報とともにタグを中継し、第2のタグとともにブロードキャスト情報の後続バージョンを中継し、第2のタグとともにブロードキャスト情報の後続バージョンを中継した後に、ブロードキャスト情報の後続バージョンなしで第2のタグを中継するモジュール2612を含む。
[00199]本装置はさらに、UEのセットにおける各UEがブロードキャスト情報を受信していると決定すると、ブロードキャスト情報を中継するのをやめるモジュール2614と、1つまたは複数の通信デバイス(たとえば、UE2650A、UE2650B)に信号を送信するモジュール2616とを含む。
[00200]本装置は、図24および図25の上記フローチャート中のアルゴリズムのステップの各々を実行する追加のモジュールを含み得る。したがって、図24および図25の上記フローチャート中の各ステップは1つのモジュールによって実行され得、本装置は、それらのモジュールのうちの1つまたは複数を含み得る。それらのモジュールは、述べられたプロセス/アルゴリズムを遂行するように具体的に構成され、述べられたプロセス/アルゴリズムを実行するように構成されたプロセッサによって実装され、プロセッサによる実装のためにコンピュータ可読媒体内に記憶された、1つもしくは複数のハードウェア構成要素、またはそれらの何らかの組合せであり得る。
[00201]図27は、処理システム2714を用いる装置2602’のためのハードウェア実装形態の一例を示す図2700である。処理システム2714は、バス2724によって全般的に表されるバスアーキテクチャを用いて実装され得る。バス2724は、処理システム2714の特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続するバスとブリッジとを含み得る。バス2724は、プロセッサ2704、モジュール2604、2606、2608、2610、2612、および2614、ならびにコンピュータ可読媒体/メモリ2706によって表される、1つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェアモジュールを含む様々な回路を互いにリンクする。バス2724はまた、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、および電力管理回路などの様々な他の回路をリンクすることができるが、これらの回路は当技術分野においてよく知られており、したがって、これ以上説明しない。
[00202]処理システム2714は、トランシーバ2710に結合され得る。トランシーバ2710は、1つまたは複数のアンテナ2720に結合される。トランシーバ2710は、伝送媒体を介して様々な他の装置と通信するための手段を与える。トランシーバ2710は、1つまたは複数のアンテナ2720から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を処理システム2714、特に受信モジュール2604に与える。さらに、トランシーバ2710は、処理システム2714、特に送信モジュール2616から情報を受信し、受信された情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ2720に適用されるべき信号を生成する。処理システム2714は、コンピュータ可読媒体/メモリ2706に結合されたプロセッサ2704を含む。プロセッサ2704は、コンピュータ可読媒体/メモリ2706に記憶されたソフトウェアの実行を含む一般的な処理に関与する。ソフトウェアは、プロセッサ2704によって実行されたとき、処理システム2714に、特定の装置のための上記で説明した様々な機能を実行させる。コンピュータ可読媒体/メモリ2706は、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ2704によって操作されるデータを記憶するために使用される場合もある。処理システムは、モジュール2604、2606、2608、2610、2612、および2614のうちの少なくとも1つをさらに含む。それらのモジュールは、プロセッサ2704内で動作し、コンピュータ可読媒体/メモリ2706内に存在する/記憶されたソフトウェアモジュール、プロセッサ2704に結合された1つもしくは複数のハードウェアモジュール、またはそれらの何らかの組合せであり得る。処理システム2714は、UE702B、UE802Bおよび/またはUE902BなどのUEの構成要素であってよく、メモリならびに/またはTXプロセッサ、RXプロセッサおよびコントローラ/プロセッサのうちの少なくとも1つを含み得る。
[00203]一構成では、ワイヤレス通信のための装置2602/2602’は、第2のUEに関係するブロードキャスト情報を第3のUEから受信するための手段と、ブロードキャスト情報と識別子情報とをUEのセットに中継するための手段と、UEのセットにおける各UEから識別子情報が受信されたかどうかに基づいて、UEのセットにおける各UEがブロードキャスト情報を受信しているかどうかを決定するための手段と、UEのセットにおける各UEがブロードキャスト情報を受信していると決定すると、ブロードキャスト情報を中継するのをやめるための手段と、ブロードキャスト情報と識別子情報とをUEのセットにおけるUEから受信するための手段と、UEに固有のタグを生成するための手段と、ブロードキャスト情報とともに識別子情報を第3のUEから受信するための手段と、第2のブロードキャスト情報と第2のブロードキャスト情報に関連するバージョンまたはタイムスタンプのうちの少なくとも1つとを第4のUEから受信するための手段と、第2のブロードキャスト情報に関連するバージョンまたはタイムスタンプのうちの少なくとも1つ、およびブロードキャスト情報に関連するタイムスタンプまたはバージョンのうちの少なくとも1つに基づいて、ブロードキャスト情報または第2のブロードキャスト情報がより新しいかどうかを決定するための手段と、より新しいと決定されたブロードキャスト情報または第2のブロードキャスト情報のうちの1つを中継するための手段と、更新されたブロードキャスト情報を第3のUEから受信するための手段と、更新されたブロードキャスト情報と識別子情報とを中継するための手段と、ブロードキャスト情報とブロードキャスト情報に関連するタグとを第3のUEから受信するための手段と、ブロードキャスト情報なしでタグをUEのセットに中継するための手段と、ブロードキャスト情報を求める要求をUEのセットにおける第4のUEから受信するための手段と、ブロードキャスト情報を第4のUEに中継するための手段と、ブロードキャスト情報なしでタグを中継する前に、ブロードキャスト情報とともにタグを中継するための手段と、識別子がUEに関連付けられるかどうかを決定するための手段と、識別子がUEに関連付けられると決定されたときに、ブロードキャスト情報を第4のUEに中継することを決定するための手段と、識別子がUEに関連付けられないと決定されたときに、ブロードキャスト情報を第4のUEに中継するのをやめることを決定するための手段と、ブロードキャスト情報の後続バージョンとブロードキャスト情報の後続バージョンに関連する第2のタグとを受信するための手段と、第2のタグとともにブロードキャスト情報の後続バージョンを中継するための手段と、第2のタグとともにブロードキャスト情報の後続バージョンを中継した後、ブロードキャスト情報の後続バージョンなしで第2のタグを中継するための手段とを含む。上述の手段は、上述の手段によって具陳される機能を実行するように構成された、装置2602の上述のモジュールおよび/または装置2602’の処理システム2714のうちの1つまたは複数であり得る。上記で説明したように、処理システム2714は、TXプロセッサと、RXプロセッサと、コントローラ/プロセッサとを含み得る。したがって、一構成では、上述の手段は、上述の手段によって具陳された機能を実行するように構成された、TXプロセッサと、RXプロセッサと、コントローラ/プロセッサとであり得る。
[00204]本明細書で説明した方法は、特定の例による応用例に応じて、様々な手段によって実装され得る。たとえば、そのような方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せで実装され得る。ハードウェア実装形態では、たとえば、処理ユニットは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(「ASIC」)、デジタル信号プロセッサ(「DSP」)、デジタル信号処理デバイス(「DSPD」)、プログラマブル論理デバイス(「PLD」)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明した機能を実行するように設計された他のデバイスユニット、またはそれらの組合せの中で実装され得る。
[00205]本明細書に含まれる詳細な説明のいくつかの部分は、特定の装置または専用コンピューティングデバイスもしくはプラットフォームのメモリ内に記憶された2値デジタル信号に対する演算のアルゴリズムまたは記号表現に関して提示している。この特定の明細書のコンテキストでは、特定の装置などの用語は、プログラムソフトウェアからの命令に従って特定の動作を実行するようにプログラムされた汎用コンピュータを含む。アルゴリズムの説明または記号表現は、信号処理または関連技術の当業者が各自の仕事の本質を他の当業者に伝達するために使用する技法の例である。アルゴリズムは、本明細書では、また一般に、所望の結果につながる自己矛盾のない一連の演算または同様の信号処理であると考えられる。このコンテキストでは、演算または処理は物理量の物理的操作を伴う。必ずしもそうとは限らないが、一般に、そのような量は、記憶、転送、結合、比較、または他の方法で操作されることが可能な電気信号または磁気信号の形態をとり得る。主に一般的な用法という理由で、そのような信号をビット、データ、値、要素、記号、文字、項、数、数字などと呼ぶことは時々便利であることがわかっている。ただし、これらまたは同様の用語はすべて、適切な物理量に関連付けられるべきものであり、便利なラベルにすぎないことを理解されたい。別段に明記されていない限り、本明細書の説明から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理する」、「算出する」、「計算する」、「決定する」などの用語を利用する説明は、専用コンピュータ、専用計算装置または同様の専用電子コンピューティングデバイスなど、特定の装置の動作またはプロセスを指すことを諒解されたい。したがって、本明細書のコンテキストで、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスは、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスのメモ中継ジスタ、または他の情報記憶デバイス、送信デバイス、あるいは専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスのディスプレイデバイス内の電子的または磁気的な物理量として一般に表される信号を操作または変換することが可能である。
[00206]本明細書で説明するワイヤレス通信技法は、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(「WWAN」)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(「WLAN」)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)などの様々なワイヤレス通信ネットワークに関連し得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。WWANは、符号分割多元接続(「CDMA」)ネットワーク、時分割多元接続(「TDMA」)ネットワーク、周波数分割多元接続(「FDMA」)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(「OFDMA」)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(「SC−FDMA」)ネットワーク、または上記のネットワークの任意の組合せなどであり得る。CDMAネットワークは、ほんのいくつかの無線技術を挙げれば、cdma2000、広帯域CDMA(「W−CDMA(登録商標)」)などの1つまたは複数の無線アクセス技術(「RAT」)を実装し得る。ここで、cdma2000は、IS−95規格、IS−2000規格、およびIS−856規格に従って実装される技術を含み得る。TDMAネットワークは、モバイル通信用グローバルシステム(「GSM」)、デジタルアドバンストモバイルフォンシステム(「D−AMPS」:Digital Advanced Mobile Phone System)、または何らかの他のRATを実装し得る。GSMおよびW−CDMAは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(「3GPP」)と称する団体からの文書に記載されている。cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(「3GPP2」)と称する団体からの文書に記載されている。3GPPおよび3GPP2の文書は公的に入手可能である。4Gロングタームエボリューション(「LTE」)通信ネットワークも、一態様において、特許請求する主題に従って実装され得る。WLANは、IEEE802.11xネットワークを備え得、WPANは、たとえば、Bluetoothネットワーク、IEEE802.15xを備え得る。本明細書で説明したワイヤレス通信実装形態はまた、WWAN、WLANまたはWPANの任意の組合せとともに使用され得る。
[00207]別の態様では、前述のように、ワイヤレス送信機またはアクセスポイントは、セルラー電話サービスを会社または家庭に延長するために利用されるフェムトセルを備え得る。そのような実装形態では、1つまたは複数のUEは、たとえば、符号分割多元接続(「CDMA」)セルラー通信プロトコルを介してフェムトセルと通信し得、フェムトセルは、インターネットなどの別のブロードバンドネットワークを介してより大きいセルラー電気通信ネットワークへのアクセスをUEに与え得る。
[00208]上記の詳細な説明では、特許請求する主題の完全な理解を与えるために多数の具体的な詳細を記載した。しかしながら、特許請求する主題は、これらの具体的な詳細を伴わずに実施され得ることが当業者には理解されよう。他の事例では、特許請求する主題を不明瞭にしないように、当業者には既知であろう方法および装置については詳細に説明していない。
[00209]本明細書で使用する「および」、「または」、および「および/または」という用語は、そのような用語が使用されるコンテキストに少なくとも部分的に依存することも予想される様々な意味を含み得る。一般に、「または」がA、BまたはCなどのリストを関連付けるために使用される場合、ここで包含的な意味で使用されるA、B、およびCを意味し、ならびにここで排他的な意味で使用されるA、BまたはCを意味するものとする。さらに、本明細書で使用する「1つまたは複数」という用語は、単数形の任意の特徴、構造、もしくは特性について説明するために使用され得るか、または複数の特徴、構造、もしくは特性、または特徴、構造、もしくは特性の何らかの他の組合せについて説明するために使用され得る。しかし、これは例示的な例にすぎないこと、および特許請求する主題がこの例に限定されないことに留意されたい。
[00210]現在例示的な特徴と考えられることについて例示し説明したが、特許請求する主題から逸脱することなく、様々な他の変更が行われ得、等価物が代用され得ることが、当業者には理解されよう。さらに、本明細書に記載の中心概念から逸脱することなく、特許請求する主題の教示に特定の状況を適合させるために多くの変更が行われ得る。したがって、特許請求する主題は、開示した特定の例に限定されず、そのような特許請求する主題は、添付の特許請求の範囲の範囲内に入るすべての態様、およびその均等物をも含むものとする。