以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態では、一例として、本発明を適用した場合の移動通信システムの実施形態について、図を用いて詳細に説明する。また、LTE directを、LTE(D)と表記し、WLAN directを、WLAN(D)と表記する。ここで、LTE(D)LTE通信方式を用いてUE間で直接通信路の確立することであり、WLAN(D)、WLAN通信方式を用いてUE間の直接通信路を確立することを指している。また、LTE(D)やWLAN(D)のようなUE間で直接通信を行うのではなく、基地局装置経由で行う従来の通信をマクロ経由の通信という。
ここで、マクロ経由の通信では、UE10はPGW30との間にeNB45およびSGW35を介したPDNコネクションの確立を要求し、確立されたPDNコネクションを用いて通信してもよい。またUE10は、eNB45との間に無線ベアラと、SGW35とPGW30との間にEPSベアラとを確立することを要求し、確立されたベアラを用いて通信してもよい。
一方で、UE10がUE10aと通信を行う場合、通信相手となるUE10aにおいてもUE10と同様にマクロ経由の通信路を確立する。結果、UE10とUE10aはそれぞれ確立したマクロ経由の通信路を用いてUE間の通信を行う。
[1.第1実施形態]
まず、本発明を適用した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
[1.1 移動通信システムの概要]
図1は、本実施形態における移動通信システム1の概略を説明するための図である。本図に示すように、移動通信システム1は、UE(移動局装置)10と、UE(移動局装置)10aと、PDN(Packet Data Network)20とがIP移動通信ネットワーク5を介して接続されて構成されている。また、PDN20には、ProSe Server90が配置されている。ProSe Server90は、PDN20であればいずれに配置しても良い。なお、ProSe Server90は、UE10および、UE10aは、ProSe Server90とセキュアな通信を確保し、制御情報やデータの送受信を行うことができる。
UE10と、UE10aは、近隣にいる関係であり、ProSeによるデータの送受信を開始するための近隣探索において、互いに発見可能な場所に位置している。
IP移動通信ネットワーク5は、例えば、移動通信事業者が運用する無線アクセスネットワークとコアネットワークによって構成されるネットワークでもよいし、固定通信事業者が運用するブロードバンドネットワークであっても良い。移動通信事業者が運用するIP移動通信ネットワークは後で詳細に説明する。
また、ブロードバンドネットワークは、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等により接続し、光ファイバー等のデジタル回線による高速通信を提供する、通信事業者が運用するIP通信ネットワークのことである。さらに、これらに限らずWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等で無線アクセスするネットワークであっても良い。
UE10は、LTEやWLAN等のアクセスシステムを用いて接続する通信端末であり、3GPP LTEの通信インタフェースやWLANの通信インタフェース等を搭載して接続することにより、IPアクセスネットワークへ接続することが可能である。
具体的な例としては、携帯電話端末やスマートフォンであり、その他通信機能を備えたタブレット型コンピュータやパソコン、家電などである。
PDN20は、パケットでデータのやり取りを行うネットワークサービスを提供するネットワークのことであり、例えば、インターネットやIMSなどである。
PDN20は、IPアクセスネットワークへ有線回線等を利用して接続される。例えば、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)や光ファイバー等によって構築される。ただし、これに限らずLTE(Long Term Evolution)や、WLAN(Wireless LAN)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等の無線アクセスネットワークであっても良い。
[1.1.1 IP移動通信ネットワークの構成例]
図2A及び図2Bに示すように、移動通信システム1は、UE10と、IP移動通信ネットワーク5と、PDN20(Packet Data Network)とから構成される。なお、UE10aは、UE10とは異なるUEであり、構成はUE10と同様であるため説明を省略する。また、IP移動通信ネットワーク5には、UE10やUE10a以外にも複数のUEが接続することができるが図面の簡略化のため記載を省略する。さらに、IP移動通信ネットワーク5はコアネットワーク7と各無線アクセスネットワークで構成される。コアネットワーク7の詳細な構成について図2Aに示している。
なお、PDN20は、図1を用いて説明したパケットでデータのやり取り行うネットワークサービスを提供するネットワークのことであり、例えば、インターネットやIMSなどである。
コアネットワーク7は、PGW(アクセス制御装置)30(Packet Data Network Gateway)と、SGW35(Serving Gateway)と、MME40(Mobile Management Entity)と、HSS50(Home Subscriber Server)と、AAA55(Authentication, Authorization, Accounting)と、PCRF60(Policy and charging rules function)と、ePDG65(enhanced Packet Data Gateway)と、を含んで構成される。
無線アクセスネットワークは、複数の異なるアクセスネットワークで構成されてよい。それぞれのアクセスネットワークはコアネットワーク7に接続されている。さらに、UE10は無線アクセスネットワークに無線接続することができる。
無線アクセスネットワークには、LTEアクセスシステムで接続できるLTEアクセスネットワーク(LTE AN80)や、WLANアクセスシステムで接続できるアクセスネットワークを構成することができる。
さらに、WLANアクセスシステムで接続可能なアクセスネットワークは、ePDG65をコアネットワーク7への接続装置として接続するWLANアクセスネットワークb(WLAN ANb75)と、PGW30とPCRF60とAAA55とに接続するWLANアクセスネットワークa(WLAN ANa70)とが構成可能である。
なお、各装置はEPSを利用した移動通信システムにおける従来の装置と同様に構成されるため、詳細な説明は省略するが、簡単に機能を説明すると、PGW30はPDN20とSGW35とePDG65と、WLAN ANaと、PCRF60と、AAA55とに接続されており、PDN20とコアネットワーク7のゲートウェイ装置としてユーザデータ配送を行う。
SGW35は、PGW30と、MME40とLTE AN80とに接続されており、コアネットワーク7とLTE AN80とのゲートウェイ装置としてユーザデータの配送を行う。
MME40は、SGW35とLTE AN80に接続されており、LTE AN80を経由したUE10のアクセス制御を行うアクセス制御装置である。
HSS50は、SGW35とAAA55とに接続されており、加入者情報の管理を行う。また、AAA55は、PGW30と、HSS50と、PCRF60と、WLAN ANa70とに接続されており、WLAN ANa70を経由して接続するUE10のアクセス制御を行う。PCRF60は、PGW30と、WLAN ANa70と、AAA55とに接続されており、データ配送に対するQoS管理を行う。
ePDG65は、PGW30と、WLAN ANb75とに接続されており、コアネットワーク7と、WLAN ANb75とのゲートウェイ装置としてユーザデータの配送を行う。
また、図2Bに示すように、各無線アクセスネットワークには、UE10が実際に接続される装置(例えば、基地局装置やアクセスポイント装置)等が含まれている。接続に用いられる装置は、無線アクセスネットワークに適応した種々の装置が考えられるが、本実施形態においては、LTE AN80はeNB45を含んで構成される。eNB45はLTEアクセスシステムでUE10が接続する無線基地局であり、LTE AN80には1又は複数の無線基地局が含まれて構成されてよい。
さらに、WLAN ANa70はWLAN APa72と、GW74(Gateway)とが含まれて構成される。WLAN AP72はWLANアクセスシステムでUE10が接続する無線基地局であり、WLAN AN70には1又は複数の無線基地局が含まれて構成されてよい。GW74はコアネットワーク7とWLAN ANa70のゲートウェイ装置である。また、WLAN APa72とGW74とは、単一の装置で構成されてもよい。
このように、WLAN ANa70に含まれるゲートウェイは複数のコアネットワーク7内装置に接続することができる。コアネットワーク7を運用する事業者とWLAN ANa70を運用する事業者が異なる場合等では、事業者間に運用上の契約や規約等により、信頼関係が結ばれている場合にこのような構成で運用することができる。言い換えると、WLAN APa72はコアネットワーク7を運用する事業者に対して信頼性のあるアクセスネットワークである。
また、WLAN ANb75はWLAN APb76を含んで構成される。WLAN AP76はWLANアクセスシステムでUE10が接続する無線基地局であり、WLAN AN75には1又は複数の無線基地局が含まれて構成されてよい。
このように、WLAN ANb75はコアネットワーク7に含まれる装置であるePDG65をゲートウェイとしてコアネットワーク7に接続される。ePDG65は安全性を確保するためのセキュリティ機能を持つ。コアネットワーク7を運用する事業者とWLAN ANa70を運用する事業者が異なる場合等では、事業者間に運用上の契約や規約等により、信頼関係が結ばれていない場合にこのような構成で運用する。言い換えると、WLAN APaはコアネットワーク7を運用する事業者に対して信頼性のないアクセスネットワークであり、コアネットワーク7に含まれるePDG65において安全性を提供している。
なお、本明細書において、UE10が各無線アクセスネットワークに接続されるとは、各無線アクセスネットワークに含まれる基地局装置やアクセスポイント等に接続されることをいい、送受信されるデータや信号等も、基地局装置やアクセスポイントを経由している。
例えば、LTE AN80にUE10が接続されるとは、UE10がeNB45を介して接続されることをいい、WLAN ANa70に接続されるとは、WLAN APa72及び/又はGW74を介して接続されることをいう。また、UE10がWLAN ANb75に接続されるとは、UE10がWLAN APb76に接続されることを言う。
[1.2 装置構成]
続いて、各装置構成について図を用いて簡単に説明する。
[1.2.1 UEの構成]
図3は、本実施形態におけるUE10の機能構成を示す。UE10は、制御部100に、LTEインタフェース部110とWLANインタフェース部120と、記憶部140とがバスを介して接続されている。
制御部100は、UE10を制御するための機能部である。制御部100は、記憶部140に記憶されている各種プログラムを読みだして実行することにより各種処理を実現する。
LTEインタフェース部110は、LTEアクセス方式により無線通信によるデータの送受信を実行する機能部である。LTEインタフェース部110には、外部アンテナ112が接続されている。
UE10は、LTEインタフェース部を介してLTE基地局に接続してIPアクセスネットワーク5に接続して通信を行うこともできるし、LTE基地局を介さずに他のUEへ直接通信路を確立して通信を行うこともできる。
WLANインタフェース部120は、無線LAN(Wireless LAN)アクセス方式により無線通信によるデータ送受信を実行する機能部である。WLANインタフェース部120には、外部アンテナ122が接続されている。
UE10は、WLANインタフェース部を介してWLAN基地局に接続してIPアクセスネットワーク5に接続して通信を行うこともできるし、WLAN基地局を介さずに他のUEへ直接通信路を確立して通信を行うこともできる。
記憶部140は、UE10の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。記憶部140は、例えば、半導体メモリや、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。さらに、記憶部140には、APPリスト142が記憶されている。
APPリスト142には、UE10が利用可能なアプリケーションを記憶している。図4Aは、APPリスト142の一例を示した図である。図4Aでは、APPリスト142は、UE10が利用可能なアプリケーションがAPP1〜APP6として示されている。
なお、アプリケーションは、VoIPまたはビデオストリーミングまたはビデオファイルまたはテキストなどのデータ種別によって異なるアプリケーションと識別されて管理してもよい。
もしくは、IMSなどのミドルウェアを用いた通信を単一のアプリケーションとして識別して管理してもよい。
もしくは、SkypeやLINEといった個別のアプリケーションをアプリケーション名やアプリケーションIDによって識別して管理しても良い。
もしくはこれらの組み合わせによってアプリケーションを異なるもとのとして識別して管理してもよい。
ここで、UE10が利用可能なアプリケーションは、製造段階において、インストールされていても良いし、ユーザ操作によりインストールされていても良い。
さらに、UE10はそれぞれのアプリケーションに対して利用可能な通信路の情報を、アプリケーションに対応づけて管理する。例えば、図4Aで示すように、アプリケーション(APP1〜APP6)に対してカテゴリー(Cat.1〜Cat.6)が関連付けられている。さらに、各カテゴリーはアプリケーションが利用可能な通信路と対応づけられている。
Cat.1は、LTE(D)の直接通信を行うことができない場合、データの送受信を行うことができないことを示している。また、Cat.2は、WLAN(D)の直接通信を行うことができない場合、データの送受信を行うことができないことを示している。また、Cat.3は、LTE(D)の直接通信および、WLAN(D)の直接通信を行うことができない場合、データの送受信を行うことができないことを示している。
さらに、Cat.4は、LTE(D)の直接通信を利用可能なことを示している。なお、Cat.4は、LTE(D)の直接通信のみではなく、UE10がLTE(D)の直接通信を行うことができない場合には、UE10は、マクロ経由でデータの送受信を行うことができる。
ここで、マクロ経由の通信とは、UE10がeNB45などLTE通信方式に利用したマクロ基地局を経由した通信路を用いてデータ送受信を行うことである。その際、UE10はPGW30との間にeNB45およびSGW35を介したPDNコネクションの確立を要求し、確立されたPDNコネクションを用いて通信してもよい。またUE10は、eNB45との間に無線ベアラと、SGW35とPGW30との間にEPSベアラとを確立することを要求し、確立されたベアラを用いて通信してもよい。
一方で、UE10がUE10aと通信を行う場合、通信相手となるUE10aにおいてもUE10と同様にマクロ経由の通信路を確立する。結果、UE10とUE10aはそれぞれ確立したマクロ経由の通信路を用いてUE間の通信を行う。
また、Cat.5は、WLAN(D)の直接通信を利用可能なことを示している。なお、Cat.5は、WLAN(D)の直接通信のみではなく、UE10がWLAN(D)の直接通信を行うことができない場合には、UE10は、マクロ経由でデータの送受信を行うことができる。
また、Cat.6は、LTE(D)および/またはWLAN(D)の直接通信を利用可能なことを示している。なお、Cat.6は、LTE(D)の直接通信および/またはWLAN(D)の直接通信のみではなく、UE10がLTE(D)の直接通信路および/またはWLAN(D)の直接通信を行うことができない場合には、UE10は、マクロ経由でデータの送受信を行うことができる。
図4Bは、APP毎のUEコンタクトリスト144を示した図である。図4Bでは、APP1からAPP6までのコンタクトリストが管理されている。APP毎のUEコンタクトリスト144は、ProSeによる直接通信が可能なUEが管理されている。もしくは各APPを用いて通信可能なUEを管理してもよい。
また、UE毎に近隣探索を行うことができないことを示した近隣探索不要チェックボックスをUEコンタクトリスト144のUEに対応づけて管理しても良い。
近隣探索不要のチェックボックスにチェックが入力されている場合には、チェックに対応づけられるUEコンタクトリスト144のUEは、UE10を近隣検出できないことを示す。つまり、UE10はUEコンタクトリスト144の各UEそれぞれに対して、近隣検出をさせるか否かを管理することができる。近隣探索不要のチェックボックスはユーザが設定するなどして更新することができる。
また、本例では近隣探索不要か否かをUE10のAPP毎に対応づける例を示したが、近隣探索不要か否かをUEコンタクトリスト144と対応づけて管理してもよい。その際にはコンタクトリストの全てのUEに対して近隣検索不要か否かを一括して設定することができる。
また、近隣探索不要か否かは全てのアプリケーションのUEコンタクトリスト144に対して対応づけて管理してもよい。その際には全てのコンタクトリストの全てのUEに対して近隣検索不要か否かを一括して設定することができる。
つまり、近隣探索不要のチェックボックスを基に、UE10は、UEコンタクトリスト144のUEが近隣のUEを検出する際に、UE10自身を検出対象から除くことができる。
なお、図4Bに示すように、アプリケーション毎に、ProSeによる直接通信が可能なUEが管理され、それぞれのコンタクトリストで管理されたUE毎に近隣探索不要であることを管理することができる。
なお、図4Bに示すUE10a〜UE10nは、UE10とは異なるUEであり、それらの構成はUE10と同様であるため詳細説明を省略する。
[1.2.2 ProSe Serverの構成]
図5にProSe Server90の機能構成を示す。ProSe Server90は、制御部900に、IP移動通信ネットワークインタフェース部910と、記憶部940とがバスを介して接続されている。
制御部900は、UE10を制御するための機能部である。制御部900は、記憶部940に記憶されている各種プログラムを読みだして実行することにより各種処理を実現する。
IP移動通信ネットワークインタフェース部910は、ProSe Server90がIP移動通信ネットワーク5に接続するための機能部である。
記憶部940は、UE10の各種動作に必要なプログラム、データ等を記録する機能部である。記憶部940は、例えば、半導体メモリや、HDD(Hard Disk Drive)等により構成される。
さらに、記憶部940には、Serverコンタクトリスト942と、通信路管理表944と、位置情報管理表945と、近隣検出ポリシー948とを記憶する。
なお、Serverコンタクトリスト942、アプリケーション種別毎の通信路944、位置情報管理表946は、外部装置により記憶されていても良い。例えば、HSS50にこれらを記憶し、必要に応じてHSS50への問い合わせを行い参照や更新を行ってもよい。
図6Aに、Serverコンタクトリスト942の例では、あるUEの利用可能なアプリケーション毎にServerコンタクトリスト942を管理する例を示す。図6Aでは、UE10のAPP1からAPP6におけるコンタクトリストを示している。
なお、アプリケーションは、VoIPまたはビデオストリーミングまたはビデオファイルまたはテキストなどのデータ種別によって異なるアプリケーションと識別されて管理してもよい。
もしくは、IMSなどのミドルウェアを用いた通信を単一のアプリケーションとして識別して管理してもよい。
もしくは、SkypeやLINEといった個別のアプリケーションをアプリケーション名やアプリケーションIDによって識別して管理しても良い。
もしくはこれらの組み合わせによってアプリケーションを異なるものとして識別して管理してもよい。
また、図6Aのコンタクトリストにおいて、UE10がProSeによる直接通信を可能とするUEのリスト(UE10a〜UE10n)と、近隣探索不要チェックボックスが対応づけられて管理されてもよい。
近隣探索不要のチェックボックスにチェックが入力されている場合には、UE10は近隣検索不要と管理されたUEを近隣検出できないことを示す。つまり、ProSe Server90は、Serverコンタクトリスト942の各UEを近隣検出する対象とするか否かをUE10のアプリケーション毎に管理することができる。近隣探索不要のチェックボックスはユーザが設定するなどして更新してもよい。
また、本例では近隣探索不要か否かをServerコンタクトリスト942のUE毎に対応づける例を示したが、Serverコンタクトリスト942に対応づけて管理してもよい。その際にはServerコンタクトリスト942の全てのUEに対して近隣検索不要か否かを一括して設定することができる。
また、近隣探索不要か否かは全てのアプリケーションに対して対応づけて管理してもよい。その際にはUE10のすべてのServerコンタクトリスト942の全UEに対して近隣検索不要か否かを一括して設定することができる。
上記では、UE10のアプリケーション毎のコンタクトリストを例に説明したが、UE10とは異なるUE(例えば(UE10a〜UE10n)のそれぞれに対しても、ProSe Server90は同様にProSe Serverコンタクトリスト942を記憶する。
図6Bに、アプリケーション種別毎の通信路管理表944の例を示す。アプリケーション種別毎の通信路管理表944では、アプリケーションと、アプリケーションで利用可能な通信路とを対応づけて管理する。
なお、アプリケーションは、VoIPまたはビデオストリーミングまたはビデオファイルまたはテキストなどのデータ種別によって異なるアプリケーションと識別されて管理してもよい。
もしくは、IMSなどのミドルウェアを用いた通信を単一のアプリケーションとして識別して管理してもよい。
アプリケーションで利用可能な通信路としては、LTE(D)またはWLAN(D)またはその方法など、アプリケーション毎に利用可能な通信路を対応づけて管理する。
図6Bの例では、アプリケーション、サービス毎に移動通信事業者が許可するProSeによるデータの送受信を行うカテゴリー(Cat.1〜Cat.6)を管理している。Cat.1は、LTE(D)の直接通信を利用可能なことを示し、Cat.2は、WLAN(D)の直接通信を利用可能なことを示し、Cat.3は、LTE(D)の直接通信および、WLAN(D)の直接通信を利用可能なことを示している。なお、Cat.3の場合には、UE10は、LTE(D)または、WLAN(D)のいずれかを選択して利用することができる。
例えば、APP1は、Cat.1と関連付けられているため、LTE(D)による直接通信がサポートされる。また、APP2は、Cat.2と関連付けられているため、WLAN(D)による直接通信がサポートされる。さらに、APP3は、Cat.3と関連付けられているため、LTE(D)および、WLAN(D)による直接通信がサポートされる。なお、Cat.3のように、LTE(D)および、WLAN(D)を利用可能な場合、UE10がLTE(D)または、WLAN(D)を選択することができる。
また、APP4は、Cat.4と関連付けられているため、UE10は、LTE(D)による直接通信を行うことが可能である。なお、Cat.4は、LTE(D)の直接通信のみではなく、UE10がLTE(D)の直接通信を行うことができない場合には、UE10は、マクロ経由でデータの送受信を行うことができる。
さらに、APP5は、Cat.5と関連付けられているため、UE10は、WLAN(D)による直接通信を行うことが可能である。なお、Cat.5は、WLAN(D)の直接通信のみではなく、UE10がWLAN(D)の直接通信を行うことができない場合には、UE10は、マクロ経由でデータの送受信を行うことができる。
また、APP6は、Cat.6と関連付けられているため、UE10は、LTE(D)による直接通信および/または、WLAN(D)による直接通信を行うことが可能である。なお、Cat.6は、LTE(D)による直接通信および/または、WLAN(D)による直接通信のみではなく、UE10がLTE(D)による直接通信および/または、WLAN(D)による直接通信を行うことができない場合には、UE10は、マクロ経由でデータの送受信を行うことができる。
図7Aに、位置情報管理表946の例を示す。図7Aの位置情報管理表では、ProSeによる直接通信を可能なUEの位置情報をUE毎に記憶している。ProSe Server90は、UEから通知された位置情報を利用して、位置情報管理表946で管理する。図7Aでは、UE10は位置Aおよび、位置aに配置され、UE10aは位置Aおよび、位置bに配置されている。また、UE10bは、位置Bに配置され、UE10cは位置Cに配置され、UE10zzは、位置xに配置されている。なお、UE毎に管理する位置情報は、図7Aに示すように、1つであっても複数であっても良い 例えば、UE10における位置Aおよび位置aは、UE10の接続するLTE基地局の識別情報と、WLAN基地局の識別情報であってよい。その他にも、GPSによって算出された位置情報や、地域を識別する情報などであってよい。さらに、WLANでの接続に用いられるSSID、BSSID、Realmなどを用いても良いし、その他の情報を用いても良い。
また、図7Aでは、サービス、アプリケーションに関係なく、UE毎の位置を管理しているが、サービス、アプリケーション毎にUE毎の位置を管理しても良い。サービス毎にUE毎の位置を管理する場合、コンタクトリストに含めて管理されても良い。
図7Bに、近隣検出ポリシー948の例を示す。近隣検出ポリシー948は、位置情報管理表946をもとにUE10とUE10とは異なる他のUEが近隣に位置するかを評価するためのルールを含めている。ProSe Server90は、近隣検出ポリシー948に基づいて、通信元UEと通信対象UE間において、直接通信の通信路(LTE(D)および/または、WLAN(D))が利用可能か否かを評価してもよい。
図7Bでは、近隣検出ポリシー948によるポリシーの内容および、判断結果の一例を示す。ポリシーの内容は、AP名(Access Point、AP)、SSID(Service Set IDentifier、SSID)、Realm(施設情報、レルム)、eNB ID(移動通信事業者の基地局情報)を利用した判断方法を管理している。
ここで、AP、SSID、Realmは、WLANに接続する場合においてUEが取得可能な識別子であって、WLAN AP a72または、WLAN APb76のいずれかで取得し、ProSe Server90に通知することができ、ProSe Server90はUEの位置情報の通知を基に位置を管理する。なお、UE10は、WLAN AP a72または、WLAN APb76に接続した場合、AP、SSID、Realmの全てを取得することができる場合もあれば、AP、SSID、Realmのいずれかだけ取得することができる場合もある。
つまり、UE10は、ProSe Server90に、AP、SSID、Realmの全てを通知する場合もあれば、AP、SSID、Realmのいずれかだけ通知する場合もある。なお、UE10は、WLAN(WLAN AP a72または、WLAN APb76)からAP、SSID、Realmを取得した場合であっても、ProSe Server90に、AP、SSID、Realmのいずれかまたは、いくつかを通知しない場合があっても良い。
また、eNB IDは、UE10がeNB45に接続した場合に取得可能な識別子である。UE10は、eNB45からeNB IDを新たに取得した場合、ProSe Server90に通知する。なお、UE10は、eNB IDを新たに取得した場合であっても、ProSe Server90に通知しない場合があってもよい。
各ポリシーの内容について説明する。まず、AP名は、各WLANを識別するための識別名である。同じAPに接続するUEは、単一のWLANのエリアに在圏することになり、非常に高い確率で近隣であるため、WLAN(D)可能と判断している。
SSIDは、WLANを識別するための識別子である。単一のWLANにのみ1つのSSIDを設定することができ、複数のWLANに1つのSSIDを設定できる。複数のWLANに1つのSSIDを設定する場合、1つのWLANではカバーできないオフィスが想定されるため、同じSSIDに位置するUE間は、同じAPに位置するUE間ほど近隣の可能性が高くないが、とても高い確率で近隣であるため、WLAN(D)可能と評価している。
Realmは、WLANにおいて、施設情報を示す名前である。Realmは、施設情報を示す名前であるため、同じRealmをもつWLANに接続しているUEは、そのRealmの施設に在圏することになるため、同じRealmに位置するUE間は、同じAPやSSIDに位置するUE間ほど近隣の可能性が高くないが、高い確率で近隣であるため、WLAN(D)可能と評価している。
eNB45は、移動通信事業者が管理するLTE基地局のことである。UE10は、LTE基地局にデータの送受信等のためにeNB45に接続した場合、eNB IDを検知することができる。LTE基地局に在圏するUE10は、半径が500mの円のエリア内に位置する。2つのUEが同じeNBに在圏しているため、LTE(D)可能と評価している。
なお、上記のいずれにも当てはまらない場合、評価なしとしてnoneとしている。このとき、利用可能な直接通信路は存在せず、ProSe Server90は、不必要な近隣探索を行わないように、UE10に通知することができる。
[1.2.3 MMEの構成]
図8にMME40の機能構成を示す。MME40は、制御部400に、IP移動通信ネットワークインタフェース部410と、記憶部440とがバスを介して接続されている。
制御部400は、UE10を制御するための機能部である。制御部400は、記憶部440に記憶されている各種プログラムを読みだして実行することにより各種処理を実現する。
IP移動通信ネットワークインタフェース部410は、MME40がIP移動通信ネットワーク5に接続するための機能部である。
記憶部440は、UE10の各種動作に必要なプログラム、データ等を記録する機能部である。記憶部440は、例えば、半導体メモリや、HDD(Hard Disk Drive)等により構成される。さらに、記憶部440には、通信路確立に対する許可情報442が管理されている。なお、通信路確立に対する許可情報442は、外部装置により記憶されていても良く、例えば、HSS50を利用することができる。
図9に、通信路確立に対する許可情報442の一例を示す。図9では、APNに対して、許可される通信路が対応づけられて管理されている。ここで、APNとは、UE10が、IP移動通信ネットワーク5に接続し、データの送受信を行うための接続先情報である。ここで、UE10は、データの送受信に先だって、APNを含めて通知し、MME40から許可されることにより、APNに関連付けられる接続先を含む通信路を利用することができる。なお、APNの設定は、UE10の製造段階にあらかじめ行われている場合もあれば、SIMカードを別途UEに装着する際には、別途設定する必要がある場合もある。また、APNは、通信路毎に管理することができ、通信路毎に許可を行うことができる。例えば、直接通信路におけるLTE(D)の通信路の確立に対する許可情報に対応づけられたAPNや、直接通信路におけるWLAN(D)の通信路の確立に対する許可情報に対応づけられたAPNや、PGW30経由で通信を行うマクロ経由の通信路の確立に対する許可情報に対応づけられたAPNといったように、通信路確立や提供するサービスに対して複数のAPNを管理することができる。
図9の例では、APN1では、LTE(D)が許可されており、APN2では、WLAN(D)が許可されており、APN3では、LTE(D)および、WLAN(D)が許可されている。さらに、APN1、APN2,APN3とはLTE基地局またはWLAN基地局を介してコアネットワークへ接続してUE10とPGW30との間のPDNコネクションを通信路として確立することは許可されていない。
APN4では、LTE(D)による直接通信が利用可能である。なお、APN4では、LTE(D)の直接通信のみではなく、UE10がLTE(D)の直接通信を行うことができない場合には、UE10は、マクロ経由でデータの送受信を行うことが許可されている。
APN5では、WLAN(D)による直接通信が利用可能である。なお、APN5では、WLAN(D)の直接通信のみではなく、UE10がWLAN(D)の直接通信を行うことができない場合には、UE10は、マクロ経由の通信路を確立し、マクロ経由でデータの送受信を行うことが許可されている。
APN6では、LTE(D)による直接通信および/または、WLAN(D)による直接通信が利用可能である。なお、APN6では、LTE(D)の直接通信および/または、WLAN(D)による直接通信のみではなく、UE10がLTE(D)の直接通信および/または、WLAN(D)による直接通信を行うことができない場合には、UE10は、マクロ経由でデータの送受信を行うことが許可されている。
つまり、APN4、APN5、APN6では、LTE(D)または、WLAN(D)による直接通信だけでなく、LTE基地局またはWLAN基地局を介してコアネットワークへ接続してUE10とPGW30との間のPDNコネクションを通信路として確立することが許可されている。
MME40は、UE毎にUEが利用可能なAPNを管理し、APNに基づいてUEの通信路確立の許可または不許可を判断してもよい。さらに、UE毎にUEが利用可能なAPNは複数管理されてよい。さらに、MME40はUE毎に異なるAPNを管理してよく、例えばUE10に対してはAPN1のみが利用可能であり、UE10とは異なるUE10aに対しては、APN1とAPN2とが利用可能であると管理されてよい。また、HSSなどの加入者情報を管理する装置によりUE毎にUEが利用可能なAPNを管理し、MME40はHSSに問い合わせを行うことにより、UEの利用可能なAPNや、APNに対する許可情報を取得し、取得した情報に基づいてUEに対する通信路確立の許可または不許可を判断してもよい。ここで、APNに対する許可情報はこれに限って許可されるものでなく、他のAPN1〜APN6とは異なるAPNで、異なる通信路が許可されてもよい。また、APNに対してLTE(D)による直接通信路の確立が許されないと管理されてもよい。同様に、APNに対してWLAN(D)による直接通信路の確立が許されないと管理されてもよい。
MME40は、UE10から通知されるAPNに基づいて、通信路の確立の許可、不許可を決定してもよい。例えば、UE10がLTE(D)およびマクロ経由の通信路の確立が許可されているAPN4を通知してLTE(D)およびマクロ経由の通信路確立を要求してきた場合、UE10から通知されたAPNと、通信路確立に対する許可情報442をもとにLTE(D)の通信路確立の許可、不許可を判断することができる。
このようにMME40は、UEの通信路確立やサービス提供に関して、許可または不許可を決定する制御装置である。
さらに、通信路確立に対する許可情報442に基づいて、後述する近隣端末の検出をProSe Server90に対して要求することを許可してもよい。近隣検出とは、ProSe Server90が、UE10と直接通信を行うことができる程度に近隣に在圏するUEのリストを検出することである。
例えばAPN4では、APN4と関連づけられる通信路がLTE(D)およびマクロ経由の通信路であることに基づいて、LTE(D)可能な近隣端末の検出およびマクロ経由の通信路を用いた通信を行うことができる端末の検出が許可されてもよい。
また、APN5では、APN5と関連付けられる通信路がWLAN(D)およびマクロ経由の通信路であることに基づいて、WLAN(D)可能な近隣端末の検出とマクロ経由の通信路を用いた通信を行うことができる端末の検出が許可されてもよい。
また、APN6では、APN6と関連付けられる通信路がLTE(D)およびWLAN(D)およびマクロ経由の通信路であることに基づいて、LTE(D)またはWLAN(D)可能な近隣端末の検出とマクロ経由の通信路を用いた通信を行うことができる端末の検出が許可されてもよい。
APN1では、APN1と関連づけられる通信路がLTE(D)であることに基づいて、LTE(D)可能な近隣端末の検出が許可されてもよい。
また、APN2では、APN2と関連付けられる通信路がWLAN(D)であることに基づいて、WLAN(D)可能な近隣端末の検出が許可されてもよい。
また、APN3では、APN3と関連付けられる通信路がLTE(D)およびWLAN(D)であることに基づいて、LTE(D)またはWLAN(D)可能な近隣端末の検出が許可されてもよい。
ここで、LTE(D)可能な近隣端末とは、LTE(D)が可能な程度に近隣に在圏するUEのリストである。LTE(D)可能な近隣端末は1つであっても複数であってもよい。また、WLAN(D)可能な近隣端末とは、WLAN(D)が可能な程度に近隣に在圏するUEのリストである。WLAN(D)可能な近隣端末は1つであっても複数であってもよい。さらにLTE(D)またはWLAN(D)可能な近隣端末とは、LTE(D)またはWLAN(D)が可能な程度に近隣に在圏するUEのリストである。LTE(D)またはWLAN(D)可能な近隣端末は1つであっても複数であってもよい。
このようにして、MME40は、ProSe Server90に、APNに基づく直接通信に対応付けられる近隣端末の検出を要求することができる。また直接通信およびマクロ経由の通信路を利用可能な場合、UE10の近隣だけでなく、近隣でないマクロ経由の通信路を用いて通信を行うことができる端末の情報も要求することができる。
[1.3 処理の説明]
続いて、上述した移動通信システムにおける具体的な処理の実施例について説明する。本実施例は、UE10による位置登録手続きおよび、データの送受信を開始するための近隣探索手続きおよび、データの送受信を開始する手続きからなる。なお、以下の説明では、LTE通信方式を用いてUE間の直接通信路を確立するLTE DirectをLTE(D)と表記し、WLAN通信方式を用いてUE間の直接通信路を確立するWLAN DirectをWLAN(D)と表記する。また、UE10やUE10aにおけるLTE(D)の機能やWLAN(D)の機能は有効になっている。
[1.3.1 UE位置通知手続き]
UE10による位置登録手続きの例を、図10を用いて説明する。UE10は自身の位置情報を検出し、ProSe Server90に対して位置の通知を行う。位置情報の通知を行うトリガは、新たな位置情報を検出した場合や取得した場合でもよいし、アプリケーションの起動やUEの起動などをトリガにしても良い。以下では、UE10が移動に伴い新たな位置情報を取得した場合を例に説明する。ここで、UE10において説明を行うが、UE10aにおいても同様の手続きを利用可能である。
まず、UE10は、移動することにより新しい位置情報を取得する(S1002)。ここで、新しい接続情報は例えば、WLAN基地局を識別する情報であり、アクセスポイント(AP)名であっても良い。なお、APは、WLAN AP a72または、WLAN APb76のいずれに接続した場合であってもよい。また、UE10は、移動しなくても、UE10の電源を新たに入れた場合であっても良く、WLANの機能をONにした場合に新しいAPに接続しても良い。
なお、新しい接続情報は、新しいAP名を取得したことを検知することだけでなく、WLAN(WLAN AP a72または、WLAN APb76)からSSIDやRealmを取得したことを検知したことであっても良い。また、eNB45から取得したeNB IDやMME40から取得したTAIを取得したことを検知したことであっても良い。このとき、複数の新しい接続情報を取得しても良い。
また、UE10がGPSの情報を取得した場合において、ProSe Server90へ通知しても良い。なお、UE10がGPSの情報を取得した場合、必ずしもProSe Server90へ通知する必要はなく、一定の期間毎に通知しても良い。
接続情報を通知することを決定したUE10は、ProSe Server90を探索し、ProSe Server90とセキュアな通信を確保する(S1004)。UE10は、ProSe Server90へ接続するための情報をあらかじめ保持している。なお、UE10は、ProSe Server90へeNB45を経由しても、WLAN(WLAN AP a72または、WLAN APb76)を経由しても良い。
ここでセキュアな通信を確保するとは、例えばProSe Server90や他のコアネットワーク内の装置による接続認証をへて通信を行うことや、IPSec等を用いたセキュリティ性の高い通信路を確立し、そうした通信路を介して通信を行うなどであってよい。さらに、その他のセキュリティ性を高める方法であってもよい。
続いて、ProSe Server90とセキュアな通信を確保したUE10は、UE10の位置情報を通知する(S1006)。ここで、UE10が通知する位置情報は、WLAN(WLAN AP a72または、WLAN APb76)から取得したAP名であってもよく、SSIDであっても、Realm名であっても良い。また、eNB45から取得したeNB IDであっても、MME40から取得したTAIであっても良い。また、GPSを用いて取得した位置の情報を通知しても良い。なお、複数の新しい接続情報を取得した場合、複数の位置情報を通知しても良い。
UE10の位置情報の通知を受信したProSe Server90は、UE10からUE10の位置情報を受信し、UEの位置情報の更新を行う(S1008)。このとき、ProSe Server90は、UE10から複数の位置情報(AP、SSID、Realm、eNB ID、TAI、GPSのうちの組み合わせであればいかなる組み合わせでもよい)を受信した場合、UE90の複数の位置情報を更新しても良い。
なお、本実施例では、ProSe Server90内で位置情報を更新しているが、ProSe Server90とは異なる装置で管理されていれば、その装置で更新しても良く、例えば、移動通信事業者が管理するHSS50であっても良い。
図11に位置情報管理表946の更新前と更新後の例を示す。ここでは、UE10が位置情報としてAP mを通知している。AP mとは、WLAN基地局の識別情報であるAP名などであってよい。
なお、位置AP nは、AP名がAP nであることを示し、位置eNB pは、eNB IDがeNB pであることを示している。eNB pとは、LTE基地局の識別情報であるeNB IDなどであってよい。また、位置SSID mは、SSIDがSSID mであることを示している。さらに、位置Realm nは、Realm名がRealm nであることを示している。
位置情報管理表946の更新前では、UE10は、位置AP nと位置eNB pに在圏していると管理されている。ProSe Server90がUE10から位置情報に基づいて、UE10における位置AP nがAP mに変更される。
なお、ProSe Server90がUE10から位置情報を受信しない場合には、近隣にはProSeによるデータの送受信を行うことができるUEはいないと判断してもよい。ここで、ProSeによるデータの送受信とは、LTE(D)もしくはWLAN(D)に基づいたUE間直接通信路でデータ送受信を行うことである。
[1.3.2 近隣探索不要手続き]
続いて、近隣探索不要手続きについて説明する。近隣探索不要手続きは、あるUEが、他のUEから近隣にいるかを検出させないようにするために行う。また、近隣検出不要手続きは、あるUEが他のUEからLTE(D)などの直接通信およびマクロ経由の通信を行わないように検出させても良い。ここで、UE10とは異なるUE10cが、UE10の近隣いることをUE10に検出させないようにする手続きを例に説明する。
図12を利用して、近隣探索不要手続きについて説明する。まず、UE10cは、近隣探索不要を検出する(S1202)。ここで、近隣探索不要は、例えば、ユーザの端末操作により特定のUEに対して検出をさせないように設定するなどし、その設定をもとに検出されてよい。
近隣探索不要を検出したUE10は、ProSe Server90とセキュアな通信を確保する(S1204)。既にセキュアな通信手段が確保できている場合には、改めてここで、UE10は、ProSe Server90の位置を示す情報はあらかじめ確保しており、ProSe Server90を検出することができる。
ここでセキュアな通信を確保するとは、例えばProSe Server90や他のコアネットワーク内の装置による接続認証をへて通信を行うことや、IPSec等を用いたセキュリティ性の高い通信路を確立し、そうした通信路を介して通信を行うなどであってよい。さらに、その他のセキュリティ性を高める方法であってもよい。
続いて、UE10cは、ProSe Server90に、近隣探索不要通知を送信する(S1206)。UE10cは、近隣探索不要通知を送信することにより、ProSe Server90に対して、UE10cとは異なる他のUEがProSe Serverに対して近隣にいるUEの検出を要求した場合、近隣検出対象からUE10cを除くことを要求する。言い換えると、近隣検出をされることを拒否する。
ここで、UE10cは、近隣探索不要であることを示す情報と、特定のアプリケーションと、特定のUEを識別する情報とを含めて通知を送信してもよい。
ここでは、UE10cは、近隣探索不要であることを示す情報と、APP4と、UE10とを含めて通知を送信する例を説明する。
ProSe Server90は近隣探索不要通知をUE10cから受信し、通知された情報に基づいて近隣探索不要通知処理を行う(S1208)。ProSe Server90は、近隣探索不要通知処理において、他のUEにUE10cを探索させないように、コンタクトリストを更新する。
図13に、近隣探索不要通知処理の更新の一例を示す。なお、ここでは、近隣探索不要であることを示す情報と、APP4と、UE10とをUE10cの通知により受信した例を説明する。
ProSe Server90は、受信した情報に基づいてUE10のAPP4に対応づけられたServerコンタクトリスト942を特定する。さらに、図13に示すように、UE10cにおける近隣探索不要のチェックボックスに、チェックが含まれていない更新前の状態から、UE10cにおける近隣探索不要のチェックボックスにチェックするなどの更新を行う。これにより、UE10がProSe Server90に対してAPP4で通信を行える近隣の端末がいるか否かの検出を要求してきた場合、ProSe Server90は、対象からUE10cを除いて近隣にいる端末を検出する。つまり、UE10cがUE10の近隣に位置していたとしても、ProSe Server90において近隣検出されない。
また、UE10cは、近隣検索不要通知を送信することにより、ProSe Server90に対して、UE10cとは異なる他のUEがProSe Server90に対して近隣にいるUEの検出を要求した場合、UE10cを近隣検出対象とするよう要求してもよい。言い換えると、近隣検出をされることを拒否した状態を解除し、許可する状態に遷移するよう要求する。
ここで、UE10cは、近隣探索を許容することを示す情報と、特定のアプリケーションと、特定のUEを識別する情報とを含めて通知を送信してもよい。
ProSe Server90は、UE10cからの通知を受信し、近隣探索不要を設定した手順とどうようにServerコンタクトリスト942を特定し、受信した情報にもとづいてチェックボックスのチェックをはずし、近隣探索される対象とするよう更新する。
このように、UE10c以外のUEにおいても、UE10cと同様に近隣検索の対象とならないことを要求することができる。したがって、近隣にいるUEの探索を要求するUEは、近隣探索されることを望まないUEのなかから、近隣にいるUEに関する情報を通知することを要求する。ProSe Server90においても、あるUEからの近隣にいるUEに関する情報を要求された場合、近隣探索をされることを望まないUEのなかから近隣にいるUEを検出し、近隣にいるUEに関する情報を提供する。
ここでは、UE10cは、近隣探索不要であることを示す情報と、APP4と、UE10を識別する情報とを含めて通知を送信する例を説明したが、UE10cは近隣探索不要であることを示す情報と、APP4とを含めて通知を送信してもよい。
この場合には、特定のUEに対して近隣探索を拒否するのではなく、全てのUEにおけるAPP4に対応づけられたServerコンタクトリスト942に対してUE10cが近隣探索されないよう設定する。具体的には、ProSe Server90は、すべてのUEにおけるAPP4に対応づけられたServerコンタクトリスト90について、UE10cがリストされているかを検出し、UE10cに対応づけられたチェックボックスを有効にすることで近隣探索されないよう更新する。
また、UE10cは、近隣探索不要であることを示す情報と、UE10を識別する情報とを含めて通知を送信してもよい。
この場合には、ProSe Server90は、UE10に対応づけられた全てのアプリケーションに対するServerコンタクトリスト942に対してUE10cが近隣探索しないよう設定する。具体的には、ProSe Server90は、UE10のSererコンタクトリスト942の全てについて、UE10cがリストされているかを検出し、UE10cに対応づけられたチェックボックスを有効にすることで、UE10cに対して近隣端末であるかどうかを検出しないよう更新する。また、ProSe Server90は、チェックボックスが有効になっていることにより、近隣端末としての検出に加えて、マクロ経由の通信を可能な端末としての検出も行わなくても良い。
[1.3.3 通信路確立手続き]
[1.3.3.1 通信路確立手続き1]
続いて、直接通信可能なUEと近隣探索を行い、直接通信またはマクロ経由での通信によりデータの送受信を開始するまでの手続きについて説明する。以下では、APP4においてUE10とUE10a間で通信の要求が発生し、LTE(D)または、マクロ経由の通信により通信を開始する例を、図14を用いて説明する。ここで、APP4は、Cat.4と関連付けられているため、LTE(D)による直接通信路だけでなく、マクロ経由の通信路を利用することができる。LTE(D)による直接通信路が利用できない場合には、マクロ経由の通信路を利用することができる。
また、利用するアプリケーションはAPP5の場合にも、APP5は、Cat.5と関連付けられているため、WLAN(D)による直接通信路だけでなく、マクロ経由の通信路を利用することができる。WLAN(D)による直接通信路が利用できない場合には、マクロ経由の通信路を利用することができる。
さらに、利用するアプリケーションはAPP6の場合にも、APP6は、Cat.6と関連付けられているため、LTE(D)およびWLAN(D)による直接通信路だけでなく、マクロ経由の通信路を利用することができる。LTE(D)およびWLAN(D)による直接通信路が利用できない場合には、マクロ経由の通信路を利用することができる。
UE10は、ProSeによるデータ送受信をUE10aと開始すると判断する。この判断は、例えば、UE10aと直接通信を行うアプリケーションによる直接通信の要求が発生したことを契機に判断しても良い。
また、UE10は通信事業者による通信路確立に対する承認と近隣端末の検出の要求に基づいてUE10aとLTE(D)に基づいた通信路を確立してもよい。また、UE10は、通信事業者による通信路の確立に対する承認または、近隣端末の検出の要求に基づいて、UE10aとLTE(D)に基づいた通信路を確立しても良い。
なお、UE10は、通信事業者による通信路確立に対する承認と近隣端末の検出の要求とともに、コンタクトリストおよび、利用可能な通信路を受信し、コンタクトリストおよび、利用可能な通信路により、UE10aとLTE(D)などの直接通信路を確立することができる。ここで、コンタクトリストは、Serverコンタクトリスト942内でUE10と直接通信を行うことができる程度に近隣に在圏するUE(近隣端末)のリストであっても良く、Serverコンタクトリスト942自体であっても良い。
通信事業者による通信路確立に対する承認と近隣端末の検出を要求する方法としては、UEの要求するPDN接続(UE Requested PDN Connectivity)手続きに基づいて、PDN接続要求(PDN Connectivity Request)をMME40に送信してもよい(S1704)。ここで、UE10はPDN接続要求にAPNを含めて送信する。なお、PDN接続要求とは、PDNコネクションを確立するために、UE10がMME40へ送信する要求のことである。
ここで、予めPDN接続要求を送信し、通信路確立に対する承認と近隣端末に関する情報を受信している場合、PDN接続要求を送信しなくても良い。例えば、UE10は端末の起動時やアプリケーションの起動時等に予めLTE(D)の通信路確立に対してPDN接続要求を送信するなどに基づいて許可および近隣端末に関する情報を得ておき、UE10がUE10aと通信を開始することを決定した際には、PDN接続要求を送信することなくすぐさま直接通信路の確立(S1723)を行っても良い。ここで、UE10は、UE10aとのみ直接通信を開始することができるだけでなく、PDN接続要求において、通信路確立の許可情報とともに受信した近隣端末に関する情報に含まれるUE10a以外のUEと直接通信路の確立を行っても良い。
UE10は、利用可能な通信路に対応づけられたAPNを保持しておき、APP4の利用可能な通信路がLTE(D)および、マクロ経由の通信であり、UE10がLTE(D)の直接通信路およびマクロ経由の通信路の確立に対する承認を要求する場合には、LTE(D)およびマクロ経由の通信路に対応づけられたAPNを選択する。
通信路に対応づけられて管理されるAPNは複数管理されてよい。たとえばLTE(D)のみに対応づけられたAPN1や、WLAN(D)のみが対応づけられたAPN2や、LTE(D)とWLAN(D)など複数の直接通信路のみが対応づけられたAPN3や、LTE(D)および、マクロ経由の通信に対応づけられたAPN4や、WLAN(D)および、マクロ経由の通信が対応づけられたAPN5や、LTE(D)とWLAN(D)および、マクロ経由の通信など複数の直接通信路および、マクロ経由の通信が対応づけられたAPN6など異なるAPNを複数管理してもよい。
これは、APN1、APN2、APN3は直接通信路のみの確立に対する許可情報を対応づけて管理することを意味しており、例えばAPN1ではLTE(D)のみが許可され、APN2ではWLAN(D)のみが許可され、APN3ではLTE(D)およびWLAN(D)の直接通信路のみが許可されていると管理している。
また、APN4、APN5、APN6は直接通信路および、マクロ経由の通信の確立および近隣端末の検出の要求に対する許可情報を対応づけて管理することを意味しており、例えばAPN4ではLTE(D)およびマクロ経由の通信およびLTE(D)可能な近隣端末の検出の要求が許可され、APN5ではWLAN(D)およびマクロ経由の通信およびWLAN(D)可能な近隣端末の検出の要求が許可され、APN6ではLTE(D)およびWLAN(D)の直接通信路および、マクロ経由の通信およびLTE(D)およびWLAN(D)可能な近隣端末の検出の要求が許可されていると管理している。
ここで、LTE(D)可能な近隣端末とは、LTE(D)が可能な程度に近隣に在圏するUEのリストである。LTE(D)可能な近隣端末は1つであっても複数であってもよい。また、WLAN(D)可能な近隣端末とは、WLAN(D)が可能な程度に近隣に在圏するUEのリストである。WLAN(D)可能な近隣端末は1つであっても複数であってもよい。さらにLTE(D)およびWLAN(D)可能な近隣端末とは、LTE(D)およびWLAN(D)が可能な程度に近隣に在圏するUEのリストである。LTE(D)およびWLAN(D)可能な近隣端末は1つであっても複数であってもよい。
また、マクロ経由の通信が可能な端末とは、UE10の近隣端末を含めマクロ経由の通信路を用いて通信を行うことができる端末である。
さらに、UE10は、直接通信路の確立が許可されず、近隣端末の検出を要求しないAPN7など、直接通信路の確立が許可され、近隣端末の検出を要求するAPN以外のAPNを保持しても良い。
UE10は複数のAPNのうち、LTE(D)の直接通信路およびマクロ経由の通信路の確立に関する許可と近隣端末の検出をMME40に要求する為に、LTE(D)が許可され、近隣端末の検出を要求するAPNを選択し、PDN接続要求に含める。上述した例ではUE10はAPN1かAPN3かAPN4か、APN6かを選択可能であるが、APP4に対してはAPN4を用いるなどアプリケーションに対してAPNを対応づけて管理しておくことにより、その対応情報にもとづいて選択してもよいし、任意に選択してもよい。
UE10はMME40へPDN接続要求を送信する際(S1704)、利用するアプリケーションに関連付けられた利用可能な通信路に対応するAPNを含める。ここでは、LTE(D)における直接通信およびマクロ経由での送受信をサポートするアプリケーションであるため、APN4を含める。
なお、アプリケーションの種類によっては、WLAN(D)の直接通信路およびマクロ経由の通信路を確立しても良い。また、LTE(D)および、WLAN(D)の両方との直接通信路およびマクロ経由の通信路を確立できる場合には、UE10が任意に決定しても良いし、ネットワーク側からの通知により決定しても良い。
次に、MME40はUE10が送信してPDN接続要求を受信し、PDNコネクションに含まれるAPNを確認する。APNの確認は、直接通信およびマクロ経由の通信の通信路確立および近隣検出の要求に対する許可情報442に基づいて受信したAPNがLTE(D)および、マクロ経由の通信および近隣検出の要求の許可されたAPNであることを判定する。これにより、MME40はUE10がLTE(D)に基づいた直接通信路およびマクロ経由の通信路の確立に関する許可を要求し、近隣検出を要求していることを検出する。
MME40は、UE毎に利用可能なAPNを管理しておき、UE10が通知したAPNをUE10が利用可能かどうかを判定する。利用可能であればAPNに対応づけられた直接通信路および、マクロ経由の通信路の確立に対応づけられた通信路の確立および近隣検出の要求を許可し、利用可能でなければ不許可とする。
上述した手順により、MME40はUE10に対してLTE(D)に基づく直接通信路およびマクロ経由の通信路の確立および、近隣検出の要求を許可と判定することができる。
LTE(D)に基づく直接通信路およびマクロ経由の通信路の確立および、近隣検出の要求を許可したMME40は、ProSe Server90へProSeによる近隣検出要求を送信する(S1706)。このとき、MME40は、ProSe Server90へUE10の識別情報であるUE ID(UE10)と、LTE(D)による直接通信およびマクロ経由の通信であることを示す通信路情報を含める。
ここで、通信路情報は、ProSe Server90において、要求される通信路の情報を検知できればよく、MME40は、通信路情報の代わりにAPNを通知しても良い。例えば、MME40がAPN4を含めた場合には、LTE(D)の通信路およびマクロ経由の通信路を許可されたアプリケーションのコンタクトリストを要求していることを示している。また、MME40がAPN5を含めた場合には、WLAN(D)の通信路およびマクロ経由の通信路を許可されたアプリケーションのコンタクトリストを要求していることを示している。さらに、MME40がAPN6を含めた場合には、LTE(D)および、WLAN(D)の通信路およびマクロ経由の通信路を許可されたアプリケーションのコンタクトリストを要求していることを示している。
続いて、ProSe Server90は、近隣検出を行う(S1708)。
[1.3.3.1.1 近隣検出処理]
ProSe Server90がデータの送受信を開始するための近隣検出処理について説明する。なお、近隣検出処理では、Serverコンタクトリスト942内のUEが近隣に位置するか否かを評価する。さらに、LTE(D)またはWLAN(D)に基づく直接通信を行えることを評価してもよい。
図15に、近隣検出処理の手続きの例を示す。この例では、MME40が近隣検出要求を行い、ProSe Server90は近隣検出要求に含まれるUE ID(UE10)および、通信路の情報(LTE(D)およびマクロ経由の通信路)から、UE10に対して近隣検出処理を行う例を説明する。まず、MME40(UE10)が要求する通信路を検出する(S1502)。ProSe Server90は、MME40から受信した近隣検出要求に含まれるUE ID(UE10)と、通信路の情報(LTE(D)およびマクロ経由の通信路)を検出する。つまり、ProSe Server90は、UE10がLTE(D)による直接通信およびマクロ経由の通信路を要求されていることを検知する。
ここで、通信路情報は、ProSe Server90において、要求される通信路の情報を検知できればよく、ProSe Server90は、通信路情報の代わりにAPNを検知しても良い。例えば、ProSe Server90がAPN4を検知した場合には、LTE(D)の通信路およびマクロ経由の通信路を許可されたアプリケーションのコンタクトリストを要求されていることを検出する。また、ProSe Server90がAPN5を検知した場合には、WLAN(D)の通信路およびマクロ経由の通信路を許可されたアプリケーションのコンタクトリストを要求されていることを検出する。さらに、ProSe Server90がAPN6を検知した場合には、LTE(D)および、WLAN(D)の通信路およびマクロ経由の通信路を許可されたアプリケーションのコンタクトリストを要求されていることを検出する。
次に、ProSe Server90は、UE10が要求する通信路から利用可能なアプリケーションを検出する(S1504)。ここで、UE10が利用可能なアプリケーションを検出するために、ProSe Server90は、アプリケーション種別毎の通信路管理表944に基づいて検出してもよい。ProSe Server90は、アプリケーション種別毎の通信路管理表944に基づいてUE10が要求する通信路から利用可能なアプリケーションを検出してもよい。
これにより、ProSe Server90は、UE10が利用可能な通信路として、Cat.4の通信路(LTE(D)およびマクロ経由の通信路)に対してはAPP4が利用可能であることを検出することができる。また、ProSe Server90は、UE10が利用可能な通信路として、APP4に対してはLTE(D)に基づく通信路およびマクロ経由の通信路が利用可能であることを検出することができる。
また、Cat.5の通信路(WLAN(D)およびマクロ経由の通信路)に対してはAPP5が利用可能であることを検出することができる。また、Cat.6または、Cat.6の通信路(LTE(D)およびWLAN(D)およびマクロ経由の通信路)に対しては、APP6が利用可能であることを検出することができる。
さらに、APP6は、Cat.6と関連付けられているため、LTE(D)および、WLAN(D)による直接通信およびマクロ経由の通信路がサポートされる。なお、Cat.6のように、LTE(D)および、WLAN(D)およびマクロ経由の通信路を利用可能な場合、UE10がLTE(D)または、WLAN(D)を選択することができる。
ここで、APP4は、Cat.4と関連付けられているため、UE10は、LTE(D)の直接通信のみではなく、UE10がLTE(D)の直接通信を行うことができない場合には、UE10は、マクロ経由でデータの送受信を行うことができる。
また、APP5は、Cat.5と関連付けられているため、UE10は、WLAN(D)の直接通信のみではなく、UE10がWLAN(D)の直接通信を行うことができない場合には、UE10は、マクロ経由でデータの送受信を行うことができる。
さらに、APP6は、Cat.6と関連付けられているため、UE10は、Cat.6は、LTE(D)による直接通信および/または、WLAN(D)による直接通信のみではなく、UE10がLTE(D)による直接通信および/または、WLAN(D)による直接通信を行うことができない場合には、UE10は、マクロ経由でデータの送受信を行うことができる。
続いて、S1504で検出したUE10が利用可能な通信路に基づいて、UE10の近隣のUEを検出する(S1506)。ここで、UEが通信可能な通信相手のUEを検出するために、ProSe Server90は、UE10におけるServerコンタクトリスト942、位置情報管理表946、近隣検出ポリシー948を利用して検出してもよい。
例えば、UE10と、UE10のAPP4のServerコンタクトリスト942に保持されるUEの位置情報と、UE10の位置情報とをそれぞれのUEに対応づけられた位置情報管理表942から抽出し、抽出した2つの位置情報を比較することで近隣に在圏するかを判断してもよい。
位置情報を基にした判断方法は、例えば図7Bに示すように、2つのUEが同一WLAN基地局に在圏していることで、WLAN(D)に基づいて通信を行うことができる程度に近隣に在圏することと判定しても良いし、同一SSIDのWLAN基地局に在圏していることでWLAN(D)に基づいて通信を行うことができる程度に近隣に在圏することと判定しても良いし、同一RelmのWLAN基地局に在圏していることでWLAN(D)に基づいて通信を行うことができる程度に近隣に在圏することと判定しても良いし、同一LTE基地局(eNB)に在圏していることでLTE(D)に基づいて通信を行うことができる程度に近隣であると判定しても良い。さらにこれらに当てはまらない場合はWLAN(D)に基づいた通信もLTE(D)に基づいた通信も行えない程度に距離が離れていると判定してもよい(none)。
ここでは、判断方法の例として、AP名やSSID、RealmやeNBの情報を利用して判断した例を説明したが、これに限らず、GPSの情報などを利用して近隣にいるかを検出し、LTE(D)に基づいて通信を行うことができるかや、WLAN(D)に基づいて通信を行うことができるかなどを判断してもよい。
ProSe Server90におけるUE10の近隣UEの検出(S1506)の具体例を説明する。MME40がLTE(D)の通信路またはマクロ経由の通信路で通信を行うことのできる近隣UEの検出を要求した場合、ProSe ServerはUE10の要求に基づいて、通信路を検出する(S1502)。検出手段は既に説明したとおりであり、それに基づいてLTE(D)またはマクロ経由の通信に基づいて通信を行うことを検出する。
さらに、ProSe Server90は、UE10が要求する通信路から利用可能なアプリケーションを検出する(S1504)。検出手段は既に説明したとおりであり、それに基づいてLTE(D)の通信路およびマクロ経由の通信路に基づいて通信を行うことができるアプリケーションとしてAPP4を検出する。
さらに、Serverコンタクトリスト942、位置情報管理表946、近隣検出ポリシー948に基づいて、検出したアプリケーション(APP4)に基づいた通信ができる程度に近隣にいるUEを抽出する。具体的には同一LTE基地局(eNB)を位置情報としているUEを検出するなどしてもよい。
また、Serverコンタクトリスト942に近隣探索不要とProSe Serverに通知したUEに対しては近隣にいるか否かの検出を行わない。例えば図13のAPP4におけるコンタクトリストの更新後のような状態では、UE10cは近隣探索不要のチェックボックスが有効になっている。そのため、UE10cはUE10の近隣にいるか否かを検出しない。
この際、APP4で利用可能な通信路がLTE(D)およびマクロ経由の通信路に基づいた通信であるため、WLAN(D)に基づいた通信ができる程度に近隣にUEがいるか否かの判定を行う必要は無い。
こうしてProSe Server90は、UE10がLTE(D)およびマクロ経由の通信路において利用可能なアプリケーションがAPP4であることと、LTE(D)に基づいた通信を行える程度に近隣にいるUEを検出できる。なお、検出するUEは複数台あってよい。また、ProSe Server90は、APP1もAPP4と同様に利用可能な通信路がLTE(D)に基づいた通信であることと、LTE(D)に基づいた通信を行える程度に近隣にいるUEを検出できる。
なお、APP4では、UE10は、LTE(D)による直接通信を利用できないUE(例えば、UEm)と、マクロ経由の通信を行うことができる。一方、APP1では、UE10は、LTE(D)による直接通信を利用できないUE(例えば、UEn)と、通信を行うことができない。
また、LTE(D)またはマクロ経由において利用可能なアプリケーションとして、APP3、APP5、APP6を検出しても良い。APP3は、Cat.3に関連付けられるアプリケーションであり、LTE(D)およびWLAN(D)を利用可能であるため、LTE(D)可能な近隣端末を検出しても良い。このとき、WLAN(D)利用可能なUEを検出しなくてもよい。また、APP5は、Cat.5に関連付けられるアプリケーションであるため、WLAN(D)およびマクロ経由の通信路を利用可能であり、マクロ経由の通信路を利用可能なUEとしてコンタクトリストを検出しても良い。このとき、WLAN(D)利用可能なUEを検出しなくてもよい。さらに、APP6は、Cat.6に関連付けられるアプリケーションであるため、LTE(D)およびWLAN(D)およびマクロ経由の通信路を利用可能であり、LTE(D)可能なUEを検出しても良い。このとき、マクロ経由の通信路を利用可能なUEとしてコンタクトリストを検出しても良い。また、WLAN(D)利用可能なUEを検出しなくてもよい。なお、APP2は、Cat.2に関連付けられるアプリケーションであり、WLAN(D)のみ利用可能であるため、UEを検出しなくてもよい。
近隣検出 次に、UE10がWALN(D)またはマクロ経由の通信の通信路を要求してきた場合のProSe Server90におけるUE10の近隣UEの検出(S1506)の具体例を説明する。ProSe ServerはUE10の要求に基づいて、UE10が利用可能な通信路を検出する(S1502)。検出手段は既に説明したとおりであり、それに基づいてWLAN(D)およびマクロ経由の通信路に基づいて通信を行うことができると検出する。
さらに、ProSe Server90は、UE10が要求する通信路から利用可能なアプリケーションを検出する(S1504)。検出手段は既に説明したとおりであり、それに基づいてWLAN(D)またはマクロ経由の通信路に基づいて通信を行うことができるアプリケーションとしてAPP5を検出する。
さらに、Serverコンタクトリスト942、位置情報管理表946、近隣検出ポリシー948に基づいて、検出した利用可能な通信路(WLAN(D))に基づいた通信ができる程度に近隣にいるUEを抽出する。具体的には同一WLAN基地局を位置情報としているUEを検出するなどしてもよい。
また、Serverコンタクトリスト942に近隣探索不要とProSe Server90に通知したUEに対しては近隣いるか否かの検出を行わない。
この際、APP5で利用可能な通信路がWLAN(D)およびマクロ経由の通信路に基づいた通信であるため、LTE(D)に基づいた通信ができる程度に近隣にUEがいるか否かの判定を行う必要は無い。
こうしてProSe Server90は、UE10がAPP5において利用可能な通信路がWLAN(D)およびマクロ経由の通信路に基づいた通信であることと、WLAN(D)に基づいた通信を行える程度に近隣にいるUEを検出できる。なお、検出するUEは複数台あってよい。また、ProSe Server90は、APP2もAPP5と同様に利用可能な通信路がWLAN(D)に基づいた通信であることと、WLAN(D)に基づいた通信を行える程度に近隣にいるUEを検出できる。
なお、APP5では、UE10は、WLAN(D)による直接通信を利用できないUEと、マクロ経由の通信を行うことができる。一方、APP2では、UE10は、WLAN(D)による直接通信を利用できないUEと、通信を行うことができない。
また、WLAN(D)またはマクロ経由において利用可能なアプリケーションとして、APP3、APP4、APP6を検出しても良い。APP3は、Cat.3に関連付けられるアプリケーションであり、LTE(D)およびWLAN(D)を利用可能であるため、WLAN(D)可能な近隣端末を検出しても良い。このとき、LTE(D)利用可能なUEを検出しなくてもよい。また、APP4は、Cat.4に関連付けられるアプリケーションであるため、LTE(D)およびマクロ経由の通信路を利用可能であり、マクロ経由の通信路を利用可能なUEとしてコンタクトリストを検出しても良い。このとき、LTE(D)利用可能なUEを検出しなくてもよい。さらに、APP6は、Cat.6に関連付けられるアプリケーションであるため、LTE(D)およびWLAN(D)およびマクロ経由の通信路を利用可能であり、WLAN(D)可能なUEを検出しても良い。このとき、マクロ経由の通信路を利用可能なUEとしてコンタクトリストを検出しても良い。また、LTE(D)利用可能なUEを検出しなくてもよい。なお、APP1は、Cat.1に関連付けられるアプリケーションであり、LTE(D)のみ利用可能であるため、UEを検出しなくてもよい。
次に、UE10がLTE(D)および、WLAN(D)およびマクロ経由の通信路で通信を行うことを要求してきた場合のProSeServer90におけるUE10の近隣UEの検出(S1506)の具体例を説明する。ProSe Server90はUE10の要求に基づいて、UE10が利用可能な通信路を検出する(S1502)。検出手段は既に説明したとおりであり、それに基づいてLTE(D)および、WLAN(D)およびマクロ経由の通信路に基づいて通信を行うことを検出する。
さらに、ProSe Server90は、UE10が要求する通信路から利用可能なアプリケーションを検出する(S1504)。検出手段は既に説明したとおりであり、それに基づいてLTE(D)およびWLAN(D)およびマクロ経由の通信路に基づいて通信を行うことができるアプリケーションとしてAPP6を検出する。
さらに、Serverコンタクトリスト942、位置情報管理表946、近隣検出ポリシー948に基づいて、検出した利用可能な通信路に基づいた通信ができる程度に近隣にいるUEを抽出する。LTE(D)に基づいて通信がおこなえ、かつWLAN(D)に基づいて通信が行えるなど、利用可能な通信路が複数ある場合には、Serverコンタクトリスト942の各UEに対して、LTE(D)に基づいて通信が行える程度に近隣に在圏するか、またはWLAN(D)に基づいて通信が行える程度に近隣に在圏するか、またはその両方の通信が行える程度に近隣に在圏するか、またはその両方で通信を行うことができないほど距離が遠いのかを判定する。判定手段は既に説明したようにUE10とServerコンタクトリスト942内のUEの位置情報に基づいて検出してもよい。
また、LTE(D)または、WLAN(D)またはマクロ経由において利用可能なアプリケーションとして、APP1、APP2、APP3、APP5、APP6を検出しても良い。APP1は、Cat.1に関連付けられるアプリケーションであり、LTE(D)を利用可能であるため、LTE(D)可能な近隣端末を検出しても良い。このとき、WLAN(D)利用可能なUEを検出しなくてもよい。さらに、マクロ経由の通信路を利用可能なUEとしてコンタクトリストを検出しなくても良い。APP2は、Cat.2に関連付けられるアプリケーションであり、WLAN(D)を利用可能であるため、WLAN(D)可能な近隣端末を検出しても良い。このとき、LTE(D)利用可能なUEを検出しなくてもよい。さらに、マクロ経由の通信路を利用可能なUEとしてコンタクトリストを検出しなくても良い。APP3は、Cat.3に関連付けられるアプリケーションであり、LTE(D)およびWLAN(D)を利用可能であるため、LTE(D)または、WLAN(D)可能な近隣端末を検出しても良い。また、APP4は、Cat.4に関連付けられるアプリケーションであるため、LTE(D)およびマクロ経由の通信路を利用可能であり、マクロ経由の通信路を利用可能なUEとしてコンタクトリストを検出しても良い。このとき、WLAN(D)利用可能なUEを検出しなくてもよい。
また、APP5は、Cat.5に関連付けられるアプリケーションであるため、WLAN(D)およびマクロ経由の通信路を利用可能であり、マクロ経由の通信路を利用可能なUEとしてコンタクトリストを検出しても良い。このとき、LTE(D)利用可能なUEを検出しなくてもよい。
さらに、APP6は、Cat.6に関連付けられるアプリケーションであるため、LTE(D)およびWLAN(D)およびマクロ経由の通信路を利用可能であり、LTE(D)またはWLAN(D)可能なUEを検出しても良い。このとき、マクロ経由の通信路を利用可能なUEとしてコンタクトリストを検出しても良い。
ここで、直接通信路およびマクロ経由の通信路を利用可能であることを検知している場合、Serverコンタクトリスト942内のUE全てに対して利用可能な通信路を検出しても良い。つまり、上記では、Serverコンタクトリスト942内における直接通信可能なUEのみを検出していたが、直接通信路またはマクロ経由の通信路を利用可能なUEを検出しても良い。ProSe Server90は、MME40を経由してUE10に通知することにより、UE10は、直接通信路を利用可能でない場合に、マクロ経由の通信路を開始すると判断することができる。
また、Serverコンタクトリスト942に近隣探索不要とProSe Server90に通知したUE10に対しては近隣いるか否かの検出を行わない。例えば図13のAPP4におけるコンタクトリストの更新後のような状態では、UE10cは近隣探索不要のチェックボックスが有効になっている。そのため、UE10cはUE10の近隣にいるか否かを検出しない。
こうしてProSe Server90は、UE10がAPP6によって通信を行う近隣UEと、近隣UEそれぞれに対して利用可能な通信路を検出することができる。なお、検出するUEは複数台あってよい。さらに、位置情報に基づいて検出された利用可能な通信路は近隣にいるUE毎に違ってよい。例えば、図16Cに示すようにUE10bに対してはLTE(D)に基づいた通信のみが利用可能であったり、UE10dに対してはWLAN(D)に基づいた通信のみが利用可能であったり、UE10aに対してはその両方が利用可能であってよい。
図14に戻って、ProSe Server90は、MME40へ近隣検出応答として、S1708で評価したServerコンタクトリスト942と利用可能な通信路の通知を行う(S1710)。例えば、図16A〜図16Cに示すように、近隣にいるUEに関する情報と、近隣にいるUEに対応づけられた利用可能な通信路とをUE10に送信する。また、図16A、図16B、図16Cに示すように、UE10への通知情報はアプリケーション毎に通知してもよい。ここで図16A〜図16Cの例では、図16AはAPP1に対する通知情報であり、図16BはAPP4に対する通知情報であり、図16CはAPP6に対する通知情報である。
ここで、図16Aに示すAPP1の例ように、近隣検出結果として、近隣に位置するUEと、利用可能な通信路とを対応づけて通知してもよい。具体的には、UE10aに対しては、LTE(D)に基づく直接通信路が確立できるほど近隣にいることを通知してもよい。通知においては、利用可能な通信路(LTE(D))があるUEのみ近隣検出結果として含めても良い。
また、近隣に位置するUEに関する情報に加え、近隣に位置しないUEに関する情報も通知してもよい。例えばAPP1の場合には、LTE(D)の直接通信路を利用できない近隣に位置しないUE(UEm)に対しては、利用可能な直接通信路が無いことを通知してもよい(none)。
UE10は直接通信路を確立できるほど近隣に位置しないUEに対しては、APPリスト142を基に通信に用いることができる通信路を確立することができないと、UE10はその時点においてUEmとはAPP1によって通信ができないと判断してもよい。
APP1の例では、APPリスト142を基に、許可されている通信路はLTE(D)のみであることを検出し、近隣に位置しないUEに対しては、通信に用いることができる通信路を確立することができないと判断してもよい。また、UE10はその時点においてUEmとはAPP1による通信ができないと判断してもよい。
ここで、図16Bに示すAPP4の例においてもAPP1と同様に近隣検出結果として、近隣に位置するUEと、利用可能な通信路とを対応づけて通知してもよい。具体的には、UE10aに対しては、LTE(D)に基づく直接通信路が確立できるほど近隣にいることを通知してもよい。通知においては、利用可能な通信路(LTE(D))があるUEのみ近隣検出結果として含めても良い。
また、近隣に位置するUEに関する情報に加え、近隣に位置しないUEに関する情報も通知してもよい。例えばAPP4の場合には、LTE(D)の直接通信路を利用できない近隣に位置しないUE(UEm)に対しては、利用可能な直接通信路が無いことを通知してもよい(none)。例えば、APP4におけるLTE(D)の直接通信路を利用できない場合、近隣に位置しないUE(UEm)に対して利用可能な直接通信路が無いことを通知してもよい(none)。もしくは利用可能な直接通信路が無く、マクロ経由の通信路が利用可能であることを通知してもよい。
UE10は直接通信路を確立できるほど近隣に位置しないUEに対しては、APPリスト142を基に、直接通信路を確立することができないことと、マクロ経由の通信路を利用して通信を行うことができることとを検出してもよい。
APP4の例では、APPリスト142を基に、許可されている通信路はLTE(D)とマクロ経由の通信路であることを検出し、近隣に位置しないUEに対しては、マクロ経由の通信路を確立して通信を行うことができると判断してもよい。
ここで、図16Cに示すAPP6の例においてもAPP1と同様に近隣検出結果として、近隣に位置するUEと、利用可能な直接通信路とを対応づけて通知してもよい。APP6のようにアプリケーションに対して複数の直接通信路が許可されている場合には、UE10aに対しては近隣度に応じて複数の利用可能な直接通信路の情報を送信してもよい。例えば、UE10bに対してはLTE(D)とWLAN(D)に基づく直接通信路が確立できるほど近隣にいることを通知してもよい。また、UE10dに対してはLTE(D)に基づく直接通信路が確立できるほど近隣にいることを通知してもよい。さらに、UE10eに対してはWLAN(D)に基づく直接通信路が確立できるほど近隣にいることを通知してもよい。また、通知においては、利用可能な直接通信路がある近隣UEのみ近隣検出結果として含めても良い。
また、近隣に位置するUEに関する情報に加え、近隣に位置しないUEに関する情報も通知してもよい。例えばAPP6の場合には、LTE(D)およびWLAN(D)の直接通信路を利用できない近隣に位置しないUE(UEm)に対しては、利用可能な直接通信路が無いことを通知してもよい(none)。もしくは利用可能な直接通信路が無く、マクロ経由の通信路が利用可能であることを通知してもよい。
UE10は直接通信路を確立できるほど近隣に位置しないUEに対しては、APPリスト142を基に、直接通信路を確立することができないことと、マクロ経由の通信路を利用して通信を行うことができることとを検出してもよい。
APP6の例では、APPリスト142を基に、許可されている通信路はLTE(D)とマクロ経由の通信路であることを検出し、近隣に位置しないUEに対しては、マクロ経由の通信路を確立して通信を行うことができると判断してもよい。
その他のAPP2、APP3、APP5においても同様の手法によりそれぞれの近隣UEに関する情報と、コンタクト可能なUEに関する情報と、利用可能な通信路に関する情報とが通知される。
以上の手続きにより、UE10は、Serverコンタクトリスト942から直接通信(LTE(D)または、WLAN(D))を利用可能なUEを検出し、近隣探索を行うことを判断することができる。またProSe Server90における近隣検出は、UE10の近隣端末の検出要求に基づいて行い、検出結果をUE10aと取得することができる。UE10の近隣端末の検出要求手段としては、位置情報の登録要求を行うことで近隣端末の検出要求を行うこともできるし、ProSe Server90に近隣端末の検出要求を示すメッセージを送信するなどの位置情報の登録要求以外の手段を用いても良い。
このように、直接通信できる程度に近隣にUEがいることを検出して、直接通信路の確立手続きを行うため、UE10と直接通信できないにも関わらず、不必要に行われていた直接通信路の確立手続きを行わないなどにより、不要な手続き、端末探索処理、端末探索に関わるリソースなどを抑制することができる。
また、UE10が直接通信路およびマクロ経由の通信路が利用可能な場合、直接通信路と基地局装置経由の通信路のいずれを利用するかが明らかとなり、UE10は、近隣端末の通知に基づいて直接通信路と基地局装置経由の通信路を選択し、通信を開始することができる。
続いて、MME40はeNB45にベアラ設定要求/PDN接続許可通知を送信し(S1720)、これに基づいてeNB45はRRC接続再設定通知をUE10に送信する(S1722)。これらにより、MME40においてUE10に対してLTE(D)に基づく直接通信路およびマクロ経由の通信路の確立が許可と判定されたことを通知する。
ここで、ベアラ設定要求/PDN接続許可通知およびRRC接続再設定通知には、直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報と、マクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報と、近隣端末に関する情報と、通信対象UE毎で利用可能な通信路を含めて送信してもよい。
直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報は、ProSe Indicatorなど、直接通信路の通信路の確立が許可されたことを明示的に示すフラグを含めても良い。もしくは、直接通信路に対応づけられたベアラIDや直接通信路を用いた通信に使用するIPアドレスなど、マクロ経由の通信路に対応づけられた情報を含めることで通知してもよい。
直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報は、ProSe Indicatorなど、直接通信路の通信路の確立が許可されたことを明示的に示すフラグを含めないことで暗に通知しても良いし、もしくは、マクロ通信路に対応づけられたベアラIDやマクロ通信路を用いた通信に使用するIPアドレスなど、マクロ経由の通信路に対応づけられた情報を含めることで通知してもよいし、直接通信路の通信路の確立が許可されたことを明示的に示すProSe Indicatorとは異なるフラグを含めて通知しても良い。
これにより、MME40は、直接通信路の確立を許可し、さらにマクロ通信路の確立を許可することを通知することと、直接通信路のみの確立を許可することを通知することと、マクロ通信路の確立のみを許可することを通知することとができる。
また、直接通信路とマクロ経由の通信路の確立を許可したか否か示すフラグ1と、直接通信路の確立のみを許可したか否か示すフラグ2と、マクロ経由の通信路の確立を許可したか否か示すフラグ3など、それぞれ異なるフラグを用いて通知してもよい。
また、これらに限らず、他の情報要素を組み合わせることにより、直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報と、マクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報とを構成し、通知してもよい。
さらに、近隣端末に関する情報は、コンタクトリストでも良い。ここで、コンタクトリストは、ProSe Server90が近隣評価応答に含めたコンタクトリストでも良い。また、通信対象UE毎の利用可能な通信路は、ProSe Server90が近隣評価応答に含めた利用可能な通信路でも良い。
また、MME40は、マクロ経由の通信路確立を許可したか否かに基づいて、SGW35、PGW30で実行されるセッションの生成を実行するよう判定する。
例えば、上記でも示したように、PDN接続要求にAPN4が含まれている例では、直接通信路およびマクロ経由の通信路を確立することを判定しており、マクロ経由の通信路を確立するために、セッションの生成を実行する。
ここで、PDN接続要求に、APN1が含まれている場合、直接通信路のみを確立することを判定しており、マクロ経由の通信路を確立しないことから、セッションの生成を実行しなくても良い。
また、PDN接続要求にAPN7が含まれている場合、マクロ経由の通信路を確立することを判定しており、マクロ経由の通信路を確立するために、セッションの生成を実行する。
このようにAPNに基づいてSGW35、PGW30で実行されるセッションの生成を実行か否かを判定することができる。
セッションの生成を実行させるよう判定した場合には、MME40がSGW35に対して送信するセッション生成要求(S1712)、SGW35がPGW30に送信するセッション生成要求(S1714)、さらにはそれらの応答であるPGW30がSGW35に送信するセッション生成応答(S1716)、SGW35がMME40に送信するセッション生成応答(S1718)の送受信を実行する。
このようにMME40は、許可を与えるAPNに応じてコアネットワーク内部のセッション生成つまりはPDNコネクションなどの通信路の確立を行う。
eNB45は、MME40からベアラ設定要求/PDN接続許可通知を受信し、通知に含まれる直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報とマクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報と、近隣端末に関する情報と、通信対象UEと利用可能な通信路を検出する。
ここで、LTE(D)に基づく通信路およびマクロ経由の通信路の確立が許可されたことを検出する方法としては、Serverコンタクトリスト942や利用可能な通信路、ProSe Indicatorが含まれていることで検出してもよい。
ここで、eNB45は、マクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報に基づいてマクロ経由の通信路の通信路の確立が許可されていると検出した場合には、UE10がeNB45と無線通信を行うための無線リソースの割り当てなどを行ってもよい。例えば、UE10がAPN4を含めてPDNコネクションの確立要求をしている場合には、UE10が確立を要求しているのは直接通信路の確立と、マクロ経由の通信路の確立とを要求しており、MME40によってそれらが許可されたことを検出し、これに基づいてeNB45とUE10間の無線リソースの割り当てなどを含む無線通信路の確立を行ってもよい。
また、eNB45は、直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報とマクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報に基づいて、直接通信路の確立のみが許可されたことを検出した場合には、UE10がeNB45と無線通信を行うための無線リソースの割り当てを行わなくても良い。検出においては、通知にProSe Indicatorが含まれていないことで検出してもよい。
次に、eNB45はRRC接続再設定通知をUE10に送信し、UE10の送信するコネクション確立要求に対する許可情報を通知する。通知には、MME40から受信した通信路の確立を許可したか否かを示す情報とマクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報と、近隣端末に関する情報と、通信対象UEと利用可能な通信路を含めて送信する。
また、UE10が確立を要求しているのはUE間の直接通信路ではないことを検出し、これに基づいてeNB45とUE10間の無線リソースの割り当てなどを含む無線通信路の確立を行ってもよい。
次に、UE10はeNB45からRRC接続再設定通知を受信し、通知に含まれるMME40から受信した直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報とマクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報と、近隣端末に関する情報と、通信対象UEと利用可能な通信路とに基づいて、直接通信路とマクロ通信路とが確立許可されたのか、直接通信路の確立のみが許可されたのか、マクロ経由の通信路の確立のみが許可されたのかを検出する。ここで、LTE(D)に基づく通信路およびマクロ経由の通信路の確立が許可されたことを検出する方法としては、Serverコンタクトリスト942や利用可能な通信路、ProSe Indicatorが含まれていることで検出してもよい。
ここで、Serverコンタクトリスト942はProSe Server90から通知された、直接通信可能なUEのリストであり、利用可能な通信路は、Serverコンタクトリスト942に含まれる各UEと利用可能な通信路が示されている。
次に、UE10はeNB45からRRC接続再設定通知を受信し、LTE(D)に基づく通信路の確立が許可されたことを検出する。検出においては、通知にProSe Indicatorが含まれていることで検出してもよい。
さらに、MME40はUE10が直接通信路を用いて通信を行うために用いるIPアドレスやベアラIDや直接通信に利用する周波数に関する情報などを、ベアラ設定要求/PDN接続許可通知およびRRC接続再設定通知に含めてもUE10に通知しても良い。
さらに、MME40はUE10がマクロ経由の通信路を用いて通信を行うために用いるIPアドレスやベアラIDやマクロ経由の通信に利用する周波数に関する情報などの、UE10がマクロ経由の通信路を確立するために利用する情報を、ベアラ設定要求/PDN接続許可通知およびRRC接続再設定通知に含めてUE10に通知しても良い。また、直接通信路に対応づけられたベアラIDはeNB45が割り当て、RRC接続再設定通知に含めてUE10に通知しても良い。 また、RRC接続再設定通知を受信した後通信対象UEの探索を開始しても良い(S1703)。UEの探索とは、実際にLTE(D)に基づいた通信路をUE10aと確立できるかを確認する。
これは、ProSe Server90が、UE10がUE10aに対してLTE(D)に基づいた通信路を確立できる程度に近隣にいると通知したとしても、実際に確立できるかが確約できないことから、UEの探索を実行するなどしてよい。
具体的には、LTE無線アクセス方式で用いられる周波数などに基づいたブロードキャスト情報を近隣エリアに送信して近隣端末の検索を行い、近隣端末は近隣端末の検索に対して応答を行う。UE10が受信した近隣端末からの応答のうち、UE10aから応答されていることを検出するなどにより、近隣にいることを検出してよい。
ここで、近隣端末の探索には、eNB45から通知された、Serverコンタクトリスト942や、利用可能な通信路を利用しても良い。Serverコンタクトリスト942や、利用可能通信路は、ProSe Server90において、UEから受信した位置情報に基づいて検出されたUEリストである。つまり、ProSe Server90が直接通信できる程度に近隣にUEがいることを検出して、直接通信路の確立手続きを行うため、UE10は直接通信できないにも関わらず、不必要に行われていた直接通信路の確立手続きを行わなくてすむようになり、不要な手続き、端末探索処理、端末探索に関わるリソースなどを抑制することができる。
PDN接続要求を送信したUE10は、直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報に基づいてMME40によって許可される場合にはUE10aとの直接通信路を確立してもよい(S1723)。許可されていない場合には直接通信路の確立は行わなくてよい。さらに、UE10は、MME40によって許可された直接通信路および、マクロ経由の通信路と、APNに対応づけられた通信路とに基づいて直接通信路を確立するかどうかを判定してもよい。もしくはMME40によって許可された直接通信路および、マクロ経由の通信路と、Serverコンタクトリスト942に関連付けられるAPPに対応づけられた通信路の情報のいずれかに基づいて直接通信路を確立するかどうかを判定してもよい。
例えば、APP4に対応づけられた直接通信路がLTE(D)およびマクロ経由の通信であり、MME40に許可されたAPNがLTE(D)とWLAN(D)の両方の確立が許可されている場合には、UE10は、LTE(D)および、マクロ経由の通信がAPP4に対応づけられていることと、APNによってLTE(D)および、マクロ経由の通信が許可されていることから、LTE(D)による直接通信路または、マクロ経由の通信路を確立することを決定する。
UE10はUE10aとのLTE(D)に基づいた直接通信路を確立手続きでは、RRC接続再設定通知などで取得した直接通信路の確立に関する情報に含まれる周波数を用いて確立してもよいし、予め利用する周波数を割り当てるなどして行っても良い。
また、ここで、RRC接続再設定通知などで取得した直接通信路の確立に関する情報に含まれるIPアドレスやベアラIDをUE10aに対して通知し、それらを直接通信路に対応づけて管理し、直接通信を行うにあたって利用しても良い。また、UE10aとの直接通信路の確立にあたってUE10とUE10aのいずれかがIPアドレスやベアラIDの割り当てを行い、他方に通知することで取得し、それらを直接通信路に対応づけて管理し、直接通信を行うにあたって利用しても良い。
以上により、UE10とUE10aは直接通信路およびマクロ経由の通信路を確立して通信を開始することができる。APP4の通信を行うに当たってLTE(D)に基づく通信路を確立した場合には、UE10は、APP4の通信データの送信に対して直接通信路またはマクロ経由の通信路を選択して送信する。より具体的には、APN4のユーザデータ送信にあたっては、各通信路に対応づけられたIPアドレスを選択して通信を行っても良い。また、各通信路に対応づけられたベアラIDを選択して通信路を特定して通信を行っても良い。
また、UE10aとLTE(D)による通信路確立が完了したUE10は、RRC再設定完了通知をeNB45へ送信してもよい(S1724)。さらに、eNB45は、UE10とUE10aがLTE(D)による直接通信路を確立したことを確認して、ベアラ設定応答をMME40へ送信してもよい(S1726)。このように、UE10は直接通信路の確立が完了したことをMME40に通知してもよい。
次に、UE10は、マクロ経由の通信路が確立されたか否かの情報に基づいて、マクロ経由の通信路を確立することを判断する。また、UE10はマクロ経由の通信路の確立手続きでは、RRC接続再設定通知などで取得した周波数を用いて確立してもよいし、予め利用する周波数を割り当てるなどして行っても良いし、予め利用する周波数を割り当てるなどして行っても良い。ここで、MME40は、直接通信路に対応づけるIPアドレスと、マクロ経由の通信路であるPDNコネクションに対応づけるIPアドレスとを割り当て、UE10はRRC接続再設定通知などからそれらのIPアドレスを取得してもよい。 さらに、MME40は、直接通信路に対応づけるベアラIDと、マクロ経由の通信路であるPDNコネクションに対応づけるベアラIDとを割り当て、UE10はRRC接続再設定通知などからそれらのIPアドレスを取得してもよい。
また、UE10は、マクロ経由の通信路の確立が許可されたか否かの情報に基づいて、マクロ経由の通信路の確立が許可された場合には、ダイレクトトランスファーメッセージをeNB45へ送信してもよい(S1728)。さらに、eNB45は、ダイレクトトランスファーメッセージの受信に基づいて、PDN接続完了通知をMME40へ送信してもよい(S1730)。
このように、ダイレクトトランスファーメッセージとPDN接続完了通知の送信によって、UE10がマクロ経由の通信路の確立を完了したことをMME40に通知する。
ここで、マクロ経由の通信路として、PGW30とUE10間のPDNコネクションを確立した場合には、MME40はベアラ設定応答もしくはPDN接続完了通知を受信した後、SGW35とPGW30との間で手続きを行い、ベアラ設定の更新を行う。具体的にはMME40はSGW35にベアラ変更要求を送信し(S1732)、SGW35は受信に基づいてPGW30にベアラ変更要求を送信する(S1734)。さらに、応答としてPGW30はベアラ変更応答をSGW35に送信し(S1736),SGW35は受信に基づいてベアラ変更応答をMME40に送信する(S1738)。こうした手続きにより各装置においてベアラ情報の更新を行う。
このように、UE10は、APN4〜6などを用いてPDNコネクション確立を要求することにより、UE10aとの直接通信路およびマクロ経由の通信路を確立することができる。また、APN1〜3などを用いてPDNコネクション確立を要求することにより、UE10aとの直接通信路を確立することができる。また、APN7などを用いてPDNコネクション確立を要求することにより、マクロ経由の通信路を確立することができる。
以上の手続きにより、APP4で通信を行うUE10は、近隣端末に関する情報を受信し、LTE(D)の直接通信路とマクロ経由で通信路を確立することができる。ここで、UE10は、PDN接続要求にLTE(D)およびマクロ経由の通信路を許可するAPN4を含めて通知することにより、UE10は、LTE(D)およびマクロ経由の通信路を確立することができる。
また、UE10は、PDN接続要求にWLAN(D)およびマクロ経由の通信路を許可するAPN5を含めて通知することにより、UE10は、WLAN(D)およびマクロ経由の通信路を確立することができる。
さらに、UE10は、PDN接続要求にLTE(D)およびWLAN(D)およびマクロ経由の通信路を許可するAPN6を含めて通知することにより、UE10は、LTE(D)およびWLAN(D)およびマクロ経由の通信路を確立することができる。
ここで、APN6のように、LTE(D)およびWLAN(D)の通信路を確立することができる場合、UE10は、LTE(D)およびWLAN(D)の通信路を任意に選択しても良い。また、UE10は、ネットワーク側からの通知によりLTE(D)およびWLAN(D)の通信路を選択しても良い。
ここで、UE10は、UE10aと直接通信路およびマクロ経由での通信路を利用してデータの送受信を行うことができる。ここで、UE10は、UE10aと直接通信路およびマクロ経由の通信路のいずれを選択しても良い。なお、UE10は、直接通信路およびマクロ経由の通信路を選択するためにプライオリティを管理し、プライオリティに基づいて直接通信路または、マクロ経由の通信路を選択しても良い。
例えば、APP4のようにLTE(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路を利用することができる場合、LTE(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティを管理しておいても良い。ここで、LTE(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティは、LTE(D)の直接通信路のPDNコネクションとマクロ経由の通信路のPDNコネクションと関連付けて管理されていてもよい。さらに、LTE(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティは、LTE(D)の直接通信路のベアラとマクロ経由の通信路のベアラと関連付けて管理されていてもよい。
また、APP5のようにWLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路を利用することができる場合、WLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティを管理しておいても良い。ここで、WLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティは、WLAN(D)の直接通信路のPDNコネクションとマクロ経由の通信路のPDNコネクションと関連付けて管理されていてもよい。さらに、WLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティは、WLAN(D)の直接通信路のベアラとマクロ経由の通信路のベアラと関連付けて管理されていてもよい。
さらに、APP6のように、LTE(D)およびWLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路を利用することができる場合、LTE(D)およびWLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティを管理しておいても良い。ここで、LTE(D)およびWLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティは、LTE(D)の直接通信路のPDNコネクションとWLAN(D)の直接通信路のPDNコネクションとマクロ経由の通信路のPDNコネクションと関連付けて管理されていてもよい。さらに、LTE(D)の直接通信路とWLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティは、LTE(D)の直接通信路のベアラとWLAN(D)の直接通信路のベアラとマクロ経由の通信路のベアラと関連付けて管理されていてもよい。
ここで、UE10は、APN4〜6のようにマクロ経由で通信路を確立し、UE10aと直接通信を維持できなった場合には、マクロ経由で通信を開始しても良い。つまり、UE10がUE10aとLTE(D)による直接通信を開始することができない場合、UE10はマクロ(PGW30)経由で通信を開始する(S1740)。
ここで、APN4によるマクロ経由の通信路に対応づけられるPDNコネクションとAPN4によるLTE(D)の通信路に対応づけられるPDNコネクションを管理してもよい。UE10はUE10aとLTE(D)を行うことができる程度に近隣でないために、UE10は、UE10aとAPN4によるマクロ経由の直接通信路と対応づけられるPDNコネクションを選択して通信してもよい。
以上の手続きにより、UE10は、コンタクトリストから直接通信(LTE(D)またはWLAN(D))を利用可能なUEを検出し、UE10aとLTE(D)における直接通信を行うか否かを選択し、LTE(D)における直接通信またはマクロ経由の通信を開始することができる。 またProSe Server90における近隣検出は、UE10の近隣端末の検出要求に基づいて行い、検出結果をUE10aと取得することができる。UE10の近隣端末の検出要求手段としては、PDN接続要求を行うことで近隣端末の検出要求を行うことができる。
また、ここでUE10によるPDN接続要求の送信により、UE10がUE10aと直接通信を開始する際に行う例を説明したが、これに関わらず予め行われていても良い。例えば、UE10は端末の起動時やアプリケーションの起動時等に予めLTE(D)の直接通信路およびマクロ経由の通信路確立および近隣検出要求に対してPDN接続要求を送信するなどに基づいて、直接通信路の許可および近隣端末に関する情報を得ておき、UE10がUE10aと直接通信を行うことができる程度に近隣であると判断し、直接通信を開始することを決定した際には、すぐさま直接通信路の確立(S1723)を行っても良い。
ここで、UE10は、UE10aとのみ直接通信を開始することができるだけでなく、PDN接続要求において、通信路確立の許可情報とともに受信した近隣端末に関する情報に含まれるUE10a以外のUEと直接通信路の確立を行っても良い。
また、上述した例では、APP4による通信を行うためにLTE(D)に基づく通信路を確立して通信を開始する例を中心に説明したが、UE10は図4Aに示すように、APP5による通信も、APP6による通信も、上述した方法を適用することができる。
例えば、APP4の通信を行う場合、UE10はPDN接続要求に含めるAPNの選択は、LTE(D)および、マクロ経由の通信が許可され、近隣検出を要求できるAPNを選択して含めることにより、LTE(D)による通信路および、マクロ経由の通信路の確立に対して許可を要求し、近隣検出を要求する。
さらに、UE10はLTE(D)による通信路および、マクロ経由の通信路の確立および、通信対象UEの利用可能な通信路が許可されたか否かを受信し、許可されている場合には、近隣端末に関する情報および、通信対象UEと利用可能な通信路に関する情報を受信し、LTE(D)の直接通信路および、マクロ経由の通信路を確立する。
MME40は、LTE(D)に基づく通信路の確立および、マクロ経由の通信路の確立および近隣検出の要求を許可する場合には、UE10とUE10aが直接通信を行うためのSSIDなどの情報を含めても良い。
また、APP5の通信を行う場合、UE10はPDN接続要求に含めるAPNの選択は、WLAN(D)および、マクロ経由の通信が許可され、近隣検出を要求できるAPNを選択して含めることにより、WLAN(D)による通信路および、マクロ経由の通信路の確立に対して許可を要求し、近隣検出を要求する。
さらに、UE10はWLAN(D)による通信路および、マクロ経由の通信路の確立が許可されたか否かを受信し、許可されている場合には、近隣端末に関する情報および、通信対象UEと利用可能な通信路に関する情報を受信し、WLAN(D)の直接通信路および、マクロ経由の通信路を確立する。
MME40は、WLAN(D)に基づく通信路および、マクロ経由の通信路の確立および近隣検出の要求を許可する場合には、UE10とUE10aが直接通信を行うためのSSIDなどの情報を含めても良い。
また、APP6の通信を行う場合には、LTE(D)およびWLAN(D)および、マクロ経由の通信および近隣検出の要求が許可されたAPNを含めてPDN接続要求を送信してもよいし、LTE(D)を利用することを決定したのちにLTE(D)および、マクロ経由の通信が許可されたAPNを選択してPDN接続要求を送信してもよい。またはWLAN(D)を利用することを決定したのちにWLAN(D)および、マクロ経由の通信が許可されたAPNを選択してPDN接続要求を送信してもよい。
このように、UE10はアプリケーションに対応づけられた直接通信路の確立に対して、移動通信事業者に対して許可を求めたのちに確立手続きを実行する。許可の要求に対しては、直接通信路に対応づけられた情報を基に許可を依頼する。
例えば、APP4の通信開始に際してLTE(D)および、マクロ経由の通信路を用いて通信を行うことが許可されている場合、APP4とは異なるアプリケーションをLTE(D)および、マクロ経由の通信路により通信を行う場合には、すでに許可されていると判定して直接通信路および、マクロ経由の通信路を確立してもよい。
また、APP5により通信を行うために、UE10がWLAN(D)とマクロ経由の通信とが許可されたAPNを含めてPDN接続要求を送信し、WLAN(D)の通信路とマクロ経由の通信における通信路の確立が許可された場合、UEはWLAN(D)によって直接通信路を確立し、マクロ経由の通信路を確立しても良い。
さらに、APP6により通信を行うために、UE10がLTE(D)とWLAN(D)とマクロ経由の通信とが許可されたAPNを含めてPDN接続要求を送信し、LTE(D)とWLAN(D)との両方の通信路とマクロ経由の通信における通信路の確立が許可された場合、UEはLTE(D)によって直接通信路を確立するか、WLAN(D)によって直接通信路を確立するかを任意に選択して確立し、マクロ経由の通信路を確立しても良い。
また、通信相手となるUE10aにおいても、直接通信路および、マクロ経由の通信路の確立にあたって通信事業者の許可を得るためにこれまで説明したPDN接続要求に基づく許可手続きを行っていてもよい。
もしくは、UE10から直接通信路および、マクロ経由の通信路の確立を求められた際にPDN接続要求に基づく許可手続きを行ってもよい。つまり、UE10とUE10aとの直接通信路および、マクロ経由の通信路の確立にあたっては、通信相手となるUE10aの許可手続きの完了も直接通信路確立を行うための一条件としてもよい。
[1.3.3.2 通信路確立手続き2]
直接通信可能なUEと近隣探索を行い、直接通信またはマクロ経由での通信によりデータの送受信を開始する手続きとして1.3.3.1の通信路確立手続き1で説明した方法とは異なる方法について説明する。1.3.3.1の通信路各手続き1では、UEの通信路の確立に対して事業者の許可を求める手続きがUEの要求するPDN接続(UE Requested PDN Connectivity)手続きに基づいて行われていたのに対し、本例では、サービス要求(Service Request)手続きに基づいて行われる点が異なる。図17を用いて、直接通信およびマクロ経由の通信による通信を開始する例を示す。
本例では、APP4においてUE10とUE10a間で通信の要求が発生し、利用可能な通信路がLTE(D)に基づいた通信路または、マクロ経由の通信路であると検出している状態からの手続きを説明する。
まず、UE10はProSeによるデータ送受信をUE10cと開始すると判断する(S1802)。具体的な判断方法は図14を用いて説明した通信路確立手続き1におけるUE10がProSeによるデータ送受信をUE10aと開始すると判断する方法(S1702)と同様であるため説明を省略する。
また、UE10は通信事業者による承認に基づいてUE10aとLTE(D)に基づいた通信路を確立する。通信事業者による承認を要求する方法としては、UEのサービス要求(Service Request)手続きに基づいて、サービス要求をeNB45に送信してもよい(S1804)。ここで、UE10はサービス要求にAPNを含めて送信する。
なお、ここで説明する手続きは、UE10とUE10aが接続待ち受け状態(idle)から接続状態(Connected)へ遷移させるためにサービス要求を送信してもよい。 UE10は、利用可能な直接通信路およびマクロ経由の通信路に対応づけられたAPNを保持しておき、APP4の利用可能な通信路はLTE(D)およびマクロ経由の通信路であり、UE10がLTE(D)の直接通信路およびマクロ経由の通信路の確立に対する承認を要求する場合には、LTE(D)およびマクロ経由の通信路に対応づけられたAPNを選択する。
ここで、LTE(D)およびマクロ経由の通信の通信路を確立できるAPNは、LTE(D)可能な近隣端末の検出の要求を行うことができる。
通信路に対応づけられて管理されるAPNは複数管理されてよい。たとえばLTE(D)のみに対応づけられたAPN1や、WLAN(D)のみが対応づけられたAPN2やTE(D)とWLAN(D)など複数の直接通信路のみが対応づけられたAPN3やLTE(D)およびマクロ経由の通信に対応づけられたAPN4や、WLAN(D)および、マクロ経由の通信が対応づけられたAPN5や、LTE(D)とWLAN(D)および、マクロ経由の通信など複数の直接通信路および、マクロ経由の通信が対応づけられたAPN6など異なるAPNを複数管理してもよい。
これは、APN1、APN2、APN3は直接通信路のみの確立に対する許可情報を対応づけて管理することを意味しており、例えばAPN1ではLTE(D)のみが許可され、APN2ではWLAN(D)の直接通信路のみが許可されていると管理されている。およびマクロ経由の通信およびWLAN(D)可能な近隣端末の検出の要求が許可され、APN6ではLTE(D)およびWLAN(D)とマクロ経由の通信およびLTE(D)とWLAN(D)可能な近隣端末の検出の要求が許可されていると管理している。
また、APN4、APN5、APN6は直接通信路および、マクロ経由の通信の確立および近隣端末の検出の要求に対する許可情報を対応づけて管理することを意味しており、例えばAPN4ではLTE(D)およびマクロ経由の通信およびLTE(D)可能な近隣端末の検出の要求が許可され、APN5ではWLAN(D)およびマクロ経由の通信およびWLAN(D)可能な近隣端末の検出の要求が許可され、APN6ではLTE(D)およびWLAN(D)の直接通信路および、マクロ経由の通信およびLTE(D)およびWLAN(D)可能な近隣端末の検出の要求が許可されていると管理している。
ここで、LTE(D)可能な近隣端末とは、LTE(D)が可能な程度に近隣に在圏するUEのリストである。LTE(D)可能な近隣端末は1つであっても複数であってもよい。また、WLAN(D)可能な近隣端末とは、WLAN(D)が可能な程度に近隣に在圏するUEのリストである。WLAN(D)可能な近隣端末は1つであっても複数であってもよい。さらにLTE(D)およびWLAN(D)可能な近隣端末とは、LTE(D)およびWLAN(D)が可能な程度に近隣に在圏するUEのリストである。LTE(D)およびWLAN(D)可能な近隣端末は1つであっても複数であってもよい。
また、マクロ経由の通信が可能な端末とは、UE10の近隣端末を含めマクロ経由の通信路を用いて通信を行うことができる端末である。 さらに、UE10は、直接通信路の確立が許可されず、近隣端末の検出を要求しないAPN7など、直接通信路の確立が許可され、近隣端末の検出を要求するAPN以外のAPNを保持しても良い。
UE10は複数のAPNのうち、LTE(D)の直接通信路およびマクロ経由の通信路の確立およびLTE(D)可能な近隣端末の検出の要求に関する許可をMME40に要求する為に、LTE(D)およびマクロ経由の通信路およびLTE(D)可能な近隣端末の検出の要求が許可されたAPNを選択し、サービス要求に含める。上述した例ではUE10はAPN4かAPN6かを選択可能であるが、APP4に対してはAPN4を用いるなどアプリケーションに対してAPNを対応づけて管理しておくことにより、その対応情報にもとづいて選択してもよいし、任意に選択してもよい。
UE10はeNB45へサービス要求を送信する際(S1804)、Serverコンタクトリスト942において通知されたUE10aにおける利用可能な通信路および近隣端末の検出の要求に対応するAPNを含める。ここでは、LTE(D)における直接通信およびマクロ経由の送受信をサポートするアプリケーションであるため、APN4を含める。
なお、アプリケーションの種類によっては、WLAN(D)の直接通信路およびマクロ経由の通信路を確立し、WLAN(D)可能な近隣端末を検出しても良い。また、LTE(D)および、WLAN(D)の両方の直接通信路とマクロ経由の通信路を確立できる場合には、UE10が任意に直接通信路を決定しても良いし、ネットワーク側からの通知により決定しても良い。
eNB45はUE10からサービス要求を受信し、含まれるAPNを含めてサービス要求をMME40に送信する(S1806)。したがって、UE10はサービス要求を、eNB45を介してMME40に送信することになる。
ここで、通信路を確立したUEが接続待ち受け状態に遷移しているケースなど、既に通信路を確立している場合には、UE10はサービス要求にベアラIDなど通信路を特定する情報を含めてサービス要求を送信してもよい。
次に、MME40はeNB45が送信したサービス要求を受信し、含まれるAPNを確認する。APNの確認は、通信路確立および近隣端末を検出に対する許可情報442に基づいて受信したAPNがLTE(D)およびマクロ経由の通信が許可され、近隣端末を検出するAPNであることを判定する。これにより、MME40はUE10がLTE(D)に基づいた直接通信路の確立および、マクロ経由の通信路の確立に関する許可を要求し、近隣端末の検出を要求していることを検出する。
また、サービス要求に含まれるベアラIDなどに基づいてLTE(D)に基づいた直接通信路の確立および、マクロ経由の通信路の確立に関する許可および近隣端末の検出を要求していることを検出してもよい。
MME40は、UE毎に利用可能なAPNを管理しておき、UE10が通知したAPNをUE10が利用可能かどうかを判定する。利用可能であればAPNに対応づけられた直接通信路の確立およびマクロ経由の通信路の確立に対応づけられた通信路の確立および近隣端末の検出の要求を許可し、利用可能でなければ不許可とする。
上述した手順により、MME40はUE10に対してLTE(D)に基づく直接通信路の確立およびマクロ経由の通信路の確立および近隣端末の検出の要求を許可と判定することができる。
LTE(D)に基づく直接通信路およびマクロ経由の通信路の確立および、近隣検出の要求を許可したMME40は、ProSe Server90へProSeによる近隣検出の要求を送信する(S1808)。このとき、MME40は、ProSe Server90へUE10の識別情報であるUE ID(UE10)と、LTE(D)による直接通信であることを示す通信路情報を含める。また、MME40から近隣検出要求を受信したProSe Server90は、近隣検出要求に含まれるUE ID(UE10)と、通信路の情報(LTE(D))を検出する。つまり、ProSe Server90は、UE10がLTE(D)による直接通信およびマクロ経由の通信を開始することを検知する。
続いて、ProSe Server90は、近隣検出を行う(S1810)。近隣検出を行う方法は、第1実施形態におけるS1708で示した方法を同様に利用できるため、その説明を省略する。なお、UE10において、利用可能なアプリケーション(APP1〜APP6)全てに対するServerコンタクトリスト942および、利用可能な通信路を検出する。ここで、UE10は、LTE(D)による直接通信を開始するため、LTE(D)に対応するアプリケーションのみを検出しても良い。
続いて、ProSe Server90は、MME40へ近隣検出応答として、S1810で評価したServerコンタクトリスト942と利用可能な通信路の通知を行う(S1812)。このとき、Serverコンタクトリスト942と利用可能な通信路は、例えば、第一実施形態で説明した図16A〜図16Cの形で通知する。
MME40は許可と判定した場合には、MME40はeNB45にコンテキスト設定要求を送信し(S1814)、これに基づいてeNB45は無線ベアラ確立要求をUE10に送信する(S1816)。これらにより、MME40においてUE10に対してLTE(D)に基づく直接通信路およびマクロ経由の通信路の確立が許可と判定されたことを通知する。
ここで、コンテキスト設定要求および無線ベアラ確立要求には、直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報と、マクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報と、近隣端末に関する情報と、通信対象UE毎で利用可能な通信路を含めて送信してもよい。
直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報は、ProSe Indicatorなど、直接通信路の通信路の確立が許可されたことを明示的に示すフラグを含めても良い。もしくは、直接通信路に対応づけられたベアラIDや直接通信路を用いた通信に使用するIPアドレスなど、マクロ経由の通信路に対応づけられた情報を含めることで通知してもよい。
直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報は、ProSe Indicatorなど、直接通信路の通信路の確立が許可されたことを明示的に示すフラグを含めないことで暗に通知しても良いし、もしくは、マクロ通信路に対応づけられたベアラIDやマクロ通信路を用いた通信に使用するIPアドレスなど、マクロ経由の通信路に対応づけられた情報を含めることで通知してもよいし、直接通信路の通信路の確立が許可されたことを明示的に示すProSe Indicatorとは異なるフラグを含めて通知しても良い。
これにより、MME40は、直接通信路の確立を許可し、さらにマクロ通信路の確立を許可することを通知することと、直接通信路のみの確立を許可することを通知することと、マクロ通信路の確立のみを許可することを通知することとができる。
また、直接通信路とマクロ経由の通信路の確立を許可したか否か示すフラグ1と、直接通信路の確立のみを許可したか否か示すフラグ2と、マクロ経由の通信路の確立を許可したか否か示すフラグ3など、それぞれ異なるフラグを用いて通知してもよい。
また、これらに限らず、他の情報要素を組み合わせることにより、直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報と、マクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報とを構成し、通知してもよい。
さらに、近隣端末に関する情報は、コンタクトリストでも良い。ここで、コンタクトリストは、ProSe Server90が近隣評価応答に含めたコンタクトリストでも良い。また、通信対象UE毎の利用可能な通信路は、ProSe Server90が近隣評価応答に含めた利用可能な通信路でも良い。
eNB45は、MME40からベアラ設定要求/PDN接続許可通知を受信し、通知に含まれる直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報とマクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報と、近隣端末に関する情報と、通信対象UEと利用可能な通信路を検出する。
ここで、LTE(D)に基づく通信路およびマクロ経由の通信路の確立が許可されたことを検出する方法としては、近隣端末に関する情報と、通信対象UEと利用可能な通信路、ProSe Indicatorが含まれていることで検出してもよい。
ここで、eNB45は、マクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報に基づいてマクロ経由の通信路の通信路の確立が許可されていると検出した場合には、UE10がeNB45と無線通信を行うための無線リソースの割り当てなどを行ってもよい。例えば、UE10がAPN4を含めてPDNコネクションの確立要求をしている場合には、UE10が確立を要求しているのは直接通信路の確立と、マクロ経由の通信路の確立とを要求しており、MME40によってそれらが許可されたことを検出し、これに基づいてeNB45とUE10間の無線リソースの割り当てなどを含む無線通信路の確立を行ってもよい。
また、eNB45は、直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報とマクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報に基づいて、直接通信路の確立のみが許可されたことを検出した場合には、UE10がeNB45と無線通信を行うための無線リソースの割り当てを行わなくても良い。検出においては、通知にProSe Indicatorが含まれていないことで検出してもよい。
次に、eNB45は無線ベアラ確立要求をUE10に送信し、UE10の送信するコネクション確立要求に対する許可情報を通知する(S1816)。通知には、MME40から受信した直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報とマクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報と近隣端末に関する情報と通信対象UEと利用可能な通信路を含めて送信する。
また、無線ベアラ確立要求を受信した後に近隣端末の探索を開始しても良い(S1803)。具体的な方法は図14を用いて説明した通信路確立手続き1における近隣端末の検索の開始方法(S1702)と同様であるため説明を省略する。
ここで、近隣端末の探索には、eNB45から通知された、Serverコンタクトリスト942や、利用可能な通信路を利用しても良い。Serverコンタクトリスト942や、利用可能通信路は、ProSe Server90において、UEから受信した位置情報に基づいて検出されたUEリストである。つまり、ProSe Server90が直接通信できる程度に近隣にUEがいることを検出して、直接通信路の確立手続きを行うため、UE10と直接通信できないにも関わらず、不必要に行われていた直接通信路の確立手続きを行わなくてすむようになり、不要な手続き、端末探索処理、端末探索に関わるリソースなどを抑制することができる。
UE10は、通知に含まれるMME40から受信した直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報とマクロ経由の通信路の確立を許可したか否かを示す情報と近隣端末に関する情報と、通信対象UEと利用可能な通信路に基づいて、直接通信路とマクロ通信路が許可されたのか、直接通信路の確立のみが許可されたのか、マクロ経由の通信路の確立のみが許可されたのかを検出し、さらに、近隣端末の検出の要求が許可されたのかを検出する。ここで、LTE(D)に基づく通信路およびマクロ経由の通信路の確立および近隣端末の検出の要求が許可されたことを検出する方法としては、ProSe Indicatorが含まれていることで検出しても良いし、コンタクトリストが含まれていることにより検出しても良い。
また、MME40はUE10が直接通信路を用いて通信を行うために用いるIPアドレスやベアラIDや直接通信に利用する周波数に関する情報などの、UE10が直接通信路を確立するために利用する情報を、コンテキスト設定要求および無線ベアラ確立要求に含めてUE10に通知しても良い。また、直接通信路に対応づけられたベアラIDはeNB45が割り当て、無線ベアラ確立要求に含めてUE10に通知しても良い。
さらに、MME40はUE10がマクロ経由の通信路を用いて通信を行うために用いるIPアドレスやベアラIDやマクロ経由の通信に利用する周波数に関する情報などの、UE10がマクロ経由の通信路を確立するために利用する情報を、コンテキスト設定要求および無線ベアラ確立要求に含めてUE10に通知しても良い。また、マクロ経由の通信路に対応づけられたベアラIDはeNB45が割り当て、無線ベアラ確立要求に含めてUE10に通知しても良い。
UE10は、無線ベアラ確立要求に含まれる近隣端末に関する情報により、UE10aとLTE(D)可能であることを検出する。また、UE10は、直接通信路の確立を許可したか否かを示す情報に基づいてMME40によって許可される場合にはUE10aとの直接通信路を確立してもよい(S1818)。許可されていない場合には直接通信路の確立は行わなくてよい。さらに、UE10は、MME40によって許可された直接通信路および、マクロ経由の通信路と、APNに対応づけられた通信路とに基づいて直接通信路を確立するかどうかを判定してもよい。もしくはMME40によって許可された直接通信路および、マクロ経由の通信路と、Serverコンタクトリスト942に関連付けられるAPPに対応づけられた通信路の情報のいずれかに基づいて直接通信路を確立するかどうかを判定してもよい。
例えば、APP4に対応づけられた直接通信路がLTE(D)およびマクロ経由の通信であり、MMEに許可されたAPNがLTE(D)とWLAN(D)の両方と、マクロ経由の通信路の確立が許可されている場合には、UE10は、LTE(D)がAPP4に対応づけられていることと、APNによってLTE(D)および、マクロ経由の通信が許可されていることから、LTE(D)による直接通信路および、マクロ経由の通信路を確立することを決定する。
UE10はUE10aとのLTE(D)に基づいた直接通信路を確立手続きでは、無線ベアラ確立要求などで取得した周波数を用いて確立してもよいし、予め利用する周波数を割り当てるなどして行っても良い。
また、ここで、無線ベアラ確立要求などで取得したIPアドレスやベアラIDをUE10aに対して通知し、それらを直接通信路に対応づけて管理し、直接通信を行うにあたって利用しても良い。また、UE10aとの直接通信路の確立にあたってUE10とUE10aのいずれかがIPアドレスやベアラIDの割り当てを行い、他方に通知することで取得し、それらを直接通信路に対応づけて管理し、直接通信を行うにあたって利用しても良い。
以上により、UE10とUE10aは直接通信路およびマクロ経由の通信路を確立して通信を開始することができる。APP4の通信を行うに当たってLTE(D)に基づく通信路を確立した場合には、UE10は、APP4の通信データの送信に対して直接通信路を選択して送信する。より具体的には、APN4のユーザデータ送信にあたっては、各通信路に対応づけられたIPアドレスを選択して通信を行っても良い。また、各通信路に対応づけられたベアラIDを選択して通信路を特定して通信を行っても良い。
次に、UE10はマクロ経由の通信路の確立手続きとして、無線ベアラ確立要求などで取得した周波数を用いて確立してもよいし、予め利用する周波数を割り当てるなどして行っても良い。
また、UE10は直接通信路の確立が完了したか否かを示す情報と、マクロ経由の通信路の確立を完了したか否かの情報とを含めてコンテキスト初期化完了通知をMME40に送信してもよい(S1820)。このように、UE10は直接通信路の確立が完了したことをMME40に通知してもよい。
MME40は、直接通信路の確立が完了したか否かを示す情報もしくはマクロ経由の通信路の確立を完了したか否かの情報、またはその両方に基づいて、ベアラ情報の更新を行うか否かを判定してもよい。
また、UE10はマクロ経由の通信路の確立手続きでは、RRC接続再設定通知などで取得した周波数を用いて確立してもよいし、予め利用する周波数を割り当てるなどして行っても良いし、予め利用する周波数を割り当てるなどして行っても良い。ここで、MME40は、直接通信路に対応づけるIPアドレスと、マクロ経由の通信路であるPDNコネクションに対応づけるIPアドレスとを割り当て、UE10はRRC接続再設定通知などからそれらのIPアドレスを取得してもよい。 さらに、MME40は、直接通信路に対応づけるベアラIDと、マクロ経由の通信路であるPDNコネクションに対応づけるベアラIDとを割り当て、UE10はRRC接続再設定通知などからそれらのIPアドレスを取得してもよい。
例えば、マクロ経由の通信路の確立が完了したと判定した場合にはMME40はコンテキスト初期化完了通知を受信後、SGW35とPGW30との間で手続きを行い、ベアラ設定の更新を行う。具体的にはMME40はSGW35にベアラ変更要求を送信し(S1822)、SGW35は受信に基づいてPGW30にベアラ変更要求を送信する(S1824)。さらに、応答としてPGW30はベアラ変更応答をSGW35に送信し(S1826),SGW35は受信に基づいてベアラ変更応答をMME40に送信する(S1828)。このように、UE10は直接通信路の確立が完了したことをMME40に通知してもよい。
ここで、PGW30とUE10間のベアラを確立した場合には送信を行うが、直接通信路を確立した場合には送信しないなどを判定して、MME40はベアラ変更要求を送信しなくてもよい。このように、MME40、SGW35、PGW30は、直接通信路を確立した場合には、ベアラ情報の更新処理を行わなくても良い。
このように、UE10は、APN4〜6などを用いてPDNコネクション確立を要求することにより、UE10aとの直接通信路およびマクロ経由の通信路を確立することができる。また、APN1〜3などを用いてPDNコネクション確立を要求することにより、UE10aとの直接通信路を確立することができる。また、APN7などを用いてPDNコネクション確立を要求することにより、マクロ経由の通信路を確立することができる。
以上の手続きにより、APP4で通信を行うUE10は、近隣端末に関する情報を受信し、LTE(D)の直接通信路とマクロ経由で通信路を確立することができる。
ここで、UE10は、サービス要求にLTE(D)およびマクロ経由の通信路を許可され、LTE(D)可能な近隣端末の検出を要求できるAPN4を含めて通知することにより、UE10は、近隣端末に関する情報を受信し、LTE(D)およびマクロ経由の通信路を確立することができる。
また、UE10は、サービス要求にWLAN(D)およびマクロ経由の通信路を許可され、WLAN(D)可能な近隣端末の検出を要求できるAPN5を含めて通知することにより、UE10は、近隣端末に関する情報を受信し、WLAN(D)およびマクロ経由の通信路を確立することができる。
さらに、UE10は、サービス要求にLTE(D)およびWLAN(D)およびマクロ経由の通信路を許可され、LTE(D)およびWLAN(D)可能な近隣端末の検出を要求できるAPN6を含めて通知することにより、UE10は、近隣端末に関する情報を受信し、LTE(D)およびWLAN(D)およびマクロ経由の通信路を確立することができる。
ここで、APN6のように、LTE(D)およびWLAN(D)の通信路を確立することができる場合、UE10は、LTE(D)およびWLAN(D)の通信路を任意に選択しても良い。また、UE10は、ネットワーク側からの通知によりLTE(D)およびWLAN(D)の通信路を選択しても良い。
つまり、UE10は、UE10aと直接通信路またはマクロ経由での通信路を利用してデータの送受信を行うことができる。ここで、UE10は、UE10aと直接通信路またはマクロ経由の通信路のいずれを選択しても良い。なお、UE10は、直接通信路またはマクロ経由の通信路を選択するためにプライオリティを管理し、プライオリティに基づいて直接通信路または、マクロ経由の通信路を選択しても良い。
例えば、APP4のようにLTE(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路を利用することができる場合、LTE(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティを管理しておいても良い。ここで、LTE(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティは、LTE(D)の直接通信路のPDNコネクションとマクロ経由の通信路のPDNコネクションと関連付けて管理されていてもよい。さらに、LTE(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティは、LTE(D)の直接通信路のベアラとマクロ経由の通信路のベアラと関連付けて管理されていてもよい。
また、APP5のようにWLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路を利用することができる場合、WLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティを管理しておいても良い。ここで、WLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティは、WLAN(D)の直接通信路のPDNコネクションとマクロ経由の通信路のPDNコネクションと関連付けて管理されていてもよい。さらに、WLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティは、WLAN(D)の直接通信路のベアラとマクロ経由の通信路のベアラと関連付けて管理されていてもよい。
さらに、APP6のように、LTE(D)およびWLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路を利用することができる場合、LTE(D)およびWLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティを管理しておいても良い。ここで、LTE(D)およびWLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティは、LTE(D)の直接通信路のPDNコネクションとWLAN(D)の直接通信路のPDNコネクションとマクロ経由の通信路のPDNコネクションと関連付けて管理されていてもよい。さらに、LTE(D)の直接通信路とWLAN(D)の直接通信路とマクロ経由の通信路のプライオリティは、LTE(D)の直接通信路のベアラとWLAN(D)の直接通信路のベアラとマクロ経由の通信路のベアラと関連付けて管理されていてもよい。
一方、UE10aと直接通信を維持できなった場合には、マクロ経由で通信を開始しても良い。
つまり、UE10がUE10aとLTE(D)による直接通信を開始することができない場合、UE10は、マクロ(PGW30)経由で通信を開始する(S1830)。
ここで、APN4によるマクロ経由の通信路に対応づけられるベアラとAPN4によるLTE(D)の通信路に対応づけられるベアラを管理する場合、UE10はUE10aとLTE(D)を行うことができる程度に近隣でないため、UE10は、UE10aとAPN4によるマクロ経由の直接通信路と対応づけられるベアラを選択してもよい。
以上の手続きにより、UE10は、UE10aとLTE(D)における直接通信を開始することができる。
また、ここでUE10によるサービス要求の送信は、UE10がUE10aと直接通信を開始する際に行う例を説明したが、これに関わらず予め行われていても良い。例えば、UE10は端末の起動時やアプリケーションの起動時等に予めLTE(D)の直接通信路およびマクロ経由の通信路確立に対してサービス要求を送信するなどに基づいて許可を得ておき、UE10がUE10aと直接通信を行うことができる程度に近隣であると判断し、直接通信を開始することを決定した際には、すぐさま直接通信路の確立(S1812)を行っても良い。
また、上述した例では、APP4による通信を行うためにLTE(D)に基づく直接通信路およびマクロ経由の通信路を確立して通信を開始する例を中心に説明したが、UE10は図4Aに示すようにAPP5による通信も、APP6による通信も、上述した方法を適用してすることができる。
例えば、APP4の通信を行う場合、UE10はサービス要求に含めるAPNの選択は、LTE(D)および、マクロ経由の通信が許可され、近隣端末の検出を要求できるAPNを選択して含めることにより、LTE(D)による通信路および、マクロ経由の通信路の確立および近隣端末の検出の要求に対して許可を要求する。
さらに、UE10はLTE(D)による通信路および、マクロ経由の通信路の確立および近隣端末の検出の要求が許可されたか否かを受信し、許可されている場合には、近隣端末に関する情報を受信し、LTE(D)の直接通信路および、マクロ経由の通信路を確立する。
MME40は、LTE(D)に基づく通信路の確立および、マクロ経由の通信路の確立および近隣端末の検出の要求を許可する場合には、UE10とUE10aが直接通信を行うためのSSIDなどの情報を含めても良い。
また、APP5の通信を行う場合、UE10はサービス要求に含めるAPNの選択は、WLAN(D)および、マクロ経由の通信が許可され、近隣端末の検出を要求できるAPNを選択して含めることにより、WLAN(D)による通信路および、マクロ経由の通信路の確立および近隣端末の検出の要求に対して許可を要求する。
さらに、UE10はWLAN(D)による通信路および、マクロ経由の通信路の確立および近隣端末の検出の要求が許可されたか否かを受信し、許可されている場合には、近隣端末に関する情報を受信し、WLAN(D)の直接通信路および、マクロ経由の通信路を確立する。
MME40は、WLAN(D)に基づく通信路および、マクロ経由の通信路の確立を許可する場合には、UE10とUE10aが直接通信を行うためのSSIDなどの情報を含めても良い。
また、APP6の通信を行う場合には、LTE(D)およびWLAN(D)および、マクロ経由の通信が許可され、近隣端末の検出を要求できるAPNを含めてサービス要求を送信してもよいし、LTE(D)の利用することを決定したのちにLTE(D)および、マクロ経由の通信が許可され、近隣端末の検出を要求できるAPNを選択してサービス要求を送信してもよい。またはWLAN(D)の利用することを決定したのちにWLAN(D)および、マクロ経由の通信が許可され近隣端末の検出を要求できるAPNを選択してサービス要求を送信してもよい。
このように、UE10はアプリケーションに対応づけられた直接通信路およびマクロ経由の通信路の確立および近隣端末の検出の要求に対して、移動通信事業者に対して許可を求めたのちに確立手続きを実行する。許可の要求に対しては、直接通信路およびマクロ経由の通信路および近隣端末の検出の要求に対応づけられた情報を基に許可を依頼する。 また、通信相手となるUE10aにおいても、直接通信路および、マクロ経由の通信路の確立および近隣端末の検出の要求にあたって通信事業者の許可を得るためにこれまで説明したサービス要求に基づく許可手続きを行っていてもよい。
もしくは、UE10から直接通信路の確立および、マクロ経由の通信路の確立および近隣端末の検出の要求を求められた際にサービス要求に基づく許可手続きを行ってもよい。つまり、UE10とUE10aとの直接通信路および、マクロ経由の通信路の確立にあたっては、通信相手となるUE10aの許可手続きの完了も直接通信路確およびマクロ経由の通信路を行うための一条件としてもよい。
UE10はアプリケーションのデータ送受信を行う際、アプリケーションに対応づけられた直接通信路およびマクロ経由の通信路を管理し、直接通信路またはマクロ経由の通信路を選択して通信を行う。
ここで、APN4などのLTE(D)の直接通信路およびマクロ経由の通信路の確立が許可され、近隣端末の検出の要求できるAPNを用いて直接通信路およびマクロ経由の通信路を確立している状態で、UE10は、LTE(D)の直接通信路を選択しても良い。
この場合、UE10はアプリケーションと通信路を対応づけて管理し、さらに、特定したアプリケーションに対応づけられたLTE(D)の直接通信路およびマクロ経由の通信路にプライオリティを管理させ、特定したアプリケーションに対応づけられたLTE(D)の通信路またはマクロ経由の通信路を選択してデータを送受信してもよい。
これにより、UE10は、LTE(D)などの直接通信路およびマクロ経由の通信路を利用するアプリケーションのデータ送受信は直接通信路または、マクロ経由の通信路を利用する通信路を選択して送受信することができる。
また、UE10は、確立した直接通信路に対するベアラIDと、PGW30との間に確立した通信路に対するベアラIDと、を保持し、通信路をベアラIDと対応づけて管理し、さらに、直接通信路に対するベアラIDと、マクロ経由の通信路に対するベアラID間でプライオリティを管理してもよい。
これにより、UE10は、直接通信路に対応づけられたベアラIDまたは、マクロ経由の通信路に対応づけられたベアラIDを選択して送受信することができる。
また、UE10は、確立した直接通信路を用いて通信を行うためのPDNコネクションを確立し、マクロ経由の通信路を用いて通信を行うためのPDNコネクションを確立し、通信路とPDNコネクションとを対応づけて管理し、さらに、直接通信路に対するPDNコネクションと、マクロ経由の通信路に対するPDNコネクション間でプライオリティを管理してもよい。
これにより、UE10は、直接通信およびマクロ経由の通信を行うアプリケーションのデータ送受信は直接通信路に対応づけられたPDNコネクションまたは、マクロ経由の通信路に対応づけられたPDNコネクションを選択して送受信することができる。
ここで、データ送受信をする際に送受信するデータがどのアプリケーションに対応するかなどのアプリケーションを特定する必要があるが、の特定手段は、送信元アドレス、送信先アドレス、プロトコル番号、送信元ポート番号、送信先ポート番号などのIP5タプルの情報に基づいてアプリケーションを特定してもよい。また、アプリケーションIDなどの識別情報に基づいてアプリケーションを特定してもよい。 例えば送信データがAPP7等のマクロ経由の通信路で通信を行うアプリケーションであることが検出できた場合、アプリケーションに対応づけられた通信路であるマクロ経由の通信路を選択して送信する。また、APP1等のLTE(D)を用いた通信を行うことができるアプリケーションであることを検出できた場合、アプリケーションに対応づけられた通信路であるLTE(D)に基づく通信路を選択して通信を行う。また、APP4等のLTE(D)とマクロ経由の通信路を用いた通信を行うことができるアプリケーションであることを検出できた場合、アプリケーションに対応づけられた通信路であるLTE(D)もしくはマクロ経由の通信路を選択して通信を行うが、選択においては既に説明したプライオリティ情報などに基づいた選択手法により通信路を選択して通信を行う。
[1.3.5 切断手続き]
本節では、UE10がUE10aと直接通信路を介して通信中に、UE10aと直接通信によるデータの送受信の中止する方法について説明する。UE10が通信を終了するケースとしては、ユーザがアプリケーションを週慮するなど、確立した通信路を必要しなくなる場合や、UE10または通信相手のUEaが移動することにより直接通信路が維持できなくなった場合などが考えられる。こうしたそれぞれのケースについて、図18を利用してUE10aとProSeによるデータの送受信の中止する方法について説明する。なお、以下の説明では、UE10が直接通信を中止することを検出し、直接通信を中止する手続きを開始するが、UE10aにおいても同様に可能である。
まず、UE10は、UE10aと直接通信を中止することを検出する(S1902)。ここで、直接通信を中止することを検出する方法は種々の方法が考えられるが、例えば、直接通信相手とのデータの送受信が完了した場合やUE10とUE10a間の距離が大きくなり、直接通信を維持できなくなった場合などに実行しても良い。
なお、UE10とUE10a間においてデータの送受信が完了した場合とUE10とUE10a間の直接通信を維持できなくなり、通信を継続する場合とで続く手続きが異なる。また、UE10とUE10a間の直接通信を維持できなくなる場合に、事前に直接通信が維持できなくなることを検知できず、接続待ち受け状態に遷移した場合と、事前に直接通信が維持できなくなることを検知した場合とで手続きが異なる。
以下では、データの送受信が完了した場合の手続きを切断手続き(a)として説明し、事前に直接通信が維持できなくなることを検知できず、接続待ち受け状態に遷移した場合を切断手続き(b)として説明し、UE10とUE10a間の直接通信を維持できなくなる場合に、事前に直接通信が維持できなくなることを検知した場合を切断手続き(c)として説明を行う。まず、切断手続き(a)について説明する。ここでは、図18で示す点線で囲まれた(a)を用いて説明する。
[1.3.5.1 切断手続き(a)]
UE10aとデータの送受信が完了したことを検知したUE10は、MME40へPDN切断要求を送信する(S1904)。なお、このとき、ProSe indicatorを含めて通知してもよい。
また、MME40は、APNに基づいてSGW35、PGW30で実行されるセッションの削除手続きを実行させないよう判定してもよい。また、ProSe Indicatorなどから直接通信路を解放するための要求であることを検出し、SGW35、PGW30で実行されるセッションの削除を行う。
ここで、MME40は、UE10に対するマクロ経由の通信路のセッション削除つまりはPDNコネクションなどの通信路の削除を行わないか否かを選択してもよい。つまり、LTE(D)などの直接通信路およびマクロ経由の通信路を確立されている場合には、コアネットワーク内部のセッション削除つまりはPDNコネクションなどの通信路の削除を行い、LTE(D)の直接通信路のみを確立されている場合には、UE10に対するマクロ経由の通信路のセッション削除つまりはPDNコネクションなどの通信路の削除を行わない。また、直接通信路と関連付けられておらず、マクロ経由の通信路のみを確立されている場合には、セッションの削除を行わない。
なお、MME40は、UE10において、直接通信路とともに確立されたマクロ経由の通信路を検出する。直接通信路と関連付けられたマクロ経由の通信路が確立されていることを検出する方法は、例えば、UE10がPDN切断要求に、明示的に、マクロ経由の通信路のPDNコネクションに関する情報を含めて通知し、MME40がマクロ経由の通信路のPDNコネクションに関する情報を検出し、マクロ経由の通信路のPDNコネクションにおけるセッションを削除しても良い。
また、MME40は、直接通信路のみが確立されていることを検出することができる。つまり、UE10がPDN切断要求に、明示的に、直接通信路のみのPDNコネクションに関する情報を含めて通知し、MME40が直接通信路のPDNコネクションに関する情報を検出することができる。
さらに、MME40は、マクロ経由の通信路のみが確立されていることも検出することができる。つまり、UE10がPDN切断要求に、明示的に、マクロ経由の通信路のみのPDNコネクションに関する情報を含めて通知し、MME40がマクロ経由のPDNコネクションに関する情報を検出することができる。
UE10に対して直接通信路およびマクロ経由の通信路が確立されていることを検出したMME40がSGW35に対して送信するセッション削除要求(S1906)、SGW35がPGW30に送信するセッション削除要求(S1908)、さらにはそれらの応答であるPGW30がSGW35に送信するセッション削除応答(S1910)、SGW35がMME40に送信するセッション削除応答(S1912)の送受信を行う。これにより、直接通信路に関連付けられたマクロ経由の通信路のPDNコネクションにおけるPGW30とSGW35間のセッションが削除され、SGW35とeNB45間のセッションが削除される。
また、マクロ経由のみの通信路のPDNコネクションにおけるPGW30とSGW35間のセッションが削除され、SGW35とeNB45間のセッションを削除することができる。
さらに、直接通信路のみの通信路に対して削除を行う場合には、S1906からS1912の処理を行わなくても良い。
次に、MME40は、eNB45へベアラ無効化要求を送信する(S1914)。このとき、ベアラ無効化要求には直接通信およびマクロ経由の通信路に関連付けられるベアラを示すベアラIDを含めても良い。また、ProSe Indicatorなど、直接通信路の確立が許可されたことを明示的に示すフラグを含めても良い。ここで、ProSe Indicatorは、UEとPGWとの間のPDNコネクションの確立を許可したことを示す情報であってもよい。
ここで、eNB45は、ProSe IndicatorおよびベアラIDにより、直接通信路およびマクロ経由の通信路が確立されていることを検出し、これに基づいてeNB45とUE間の無線リソースの開放などを含む無線通信路の削除を行う。なお、UE10とUE10a間の直接通信路の削除は、eNB45がUE10へ通知するRRC接続再設定通知において行う。
また、eNB45は、ProSe IndicatorおよびベアラIDにより、マクロ経由の通信路が確立されていることを検出し、これに基づいてeNB45とUE間の無線リソースの開放などを含む無線通信路の削除を行うことができる。さらに、eNB45は、ProSe IndicatorおよびベアラIDにより、直接通信路が確立されていることを検出することができる。
続いて、eNB45は、UE10へRRC接続再設定通知をUE10へ送信する(S1916)。このとき、直接通信路を削除する場合には、RRC接続再設定通知には直接通信に関連付けられるベアラを示すベアラIDを含めても良い。また、ProSe Indicatorなど、従来のUEとPGWとの間のPDNコネクションの確立を許可したのではなく、直接通信路の削除を行うことを明示的に示すフラグを含めても良い。
次に、UE10は、UE10aとの直接通信路である無線ベアラを解放する(S1918)。このとき、UE10は、直接通信と関連付けられるベアラIDや直接通信路の削除を行うことを明示的に示すフラグとに基づいて解放を行うかいなかを選択して実行しても良い。なお、マクロ経由の通信路のみを削除する場合、本処理を行わなくても良い。
UE10aと無線ベアラを解放したUE10は、MME40へRRC接続再設定完了通知を送信する(S1920)。eNB45はベアラ無効化応答を送信する(S1922)。次に、UE10はダイレクトトランスファーメッセージをeNB45に送信する(S1924)。eNB45はダイレクトトランスファーメッセージの受信に基づいてEPSベアラコンテキスト無効か応答をMME40に送信する(S1926)。
UE10によるRRC接続再設定完了通知の送信は、直接通信路の削除を行うか否かに基づいて送信するか否かを選択してもよい。同様にUE10によるダイレクトトランスファーメッセージの送信は、直接通信路の削除を行うか否かに基づいて送信するか否かを選択してもよい。例えば、UE10は、従来のPGW30とUE10間のPDNコネクションを削除する場合には送信を行うが、直接通信路を削除する場合には送信しないなどを判定してもよい。
つまり、直接通信路のみではなく、マクロ経由の通信路を削除する場合には、RRC接続再設定完了通知を送信しても良い。また、直接通信路のみを削除する場合、RRC接続再設定完了通知を送信しなくても良い。さらに、マクロ経由の通信路のみを削除する場合、RRC接続再設定完了通知を送信しても良い。 以上の手続きにより、UEは、通信中の通信対象UEと直接通信およびマクロ経由の通信を中止することができる。
また、UE10は、直接通信路とマクロ経由の通信路の両方を確立している場合、そのいずれかを指定して切断要求を送信してもよい。
その場合、UE10は直接通信路に対応づけられたベアラIDやPDNコネクションの識別情報など、直接通信路を識別する情報を含めて切断要求を送信し、MME40およびeNB45における直接通信路に対応づけられた通信路リソースの解放を要求し、MME40およびeNB45は要求に基づいて直接通信路に対応づけられた通信路リソースを解放してもよい。
また、UE10はマクロ経由の通信路に対応づけられたベアラIDやPDNコネクションの識別情報など、マクロ経由の通信路を識別する情報を含めて切断要求を送信し、MME40、PGW30およびeNB45におけるマクロ経由通信路に対応づけられた通信路リソースの解放を要求し、MME40およびPGW30、eNB45は要求に基づいてマクロ通信路に対応づけられた通信路リソースを解放してもよい。
さらに、UE10は直接通信路に対応づけられたベアラIDやPDNコネクションの識別情報など、マクロ経由の通信路に対応づけられたベアラIDやPDNコネクションの識別情報など、マクロ経由の通信路を識別する情報とを含めて切断要求を送信し、MME40、PGW30における直接通信路に対応づけられた通信路リソースを解放と、MME40、PGW30およびeNB45におけるマクロ経由の通信路に対応づけられた通信路リソースとを解放とを要求し、MME40およびeNB45は要求に基づいて直接通信路に対応づけられた通信路リソースを解放し、さらに。MME40およびPGW30、eNB45は要求に基づいてマクロ通信路に対応づけられた通信路リソースを解放してもよい。
[1.3.5.2 切断手続き(b)]
一方、直接通信を維持できなくなった場合に、マクロ経由で通信を開始するための処理手続きについて説明する。UE10が直接通信路とマクロ経由の通信路とを確立しており、UE10または通信相手のUE10aの移動などにより、直接通信路が維持できなくなった場合、UE10は直接通信路からマクロ経由の通信路に切り替えて通信を継続する。しかしながら、マクロ経由の通信路がアイドルモードに遷移している場合、アクティブモードに遷移させる必要がある。
UE10はこうした状況では、マクロ経由の通信路がアイドルモードに遷移していることを検出し、検出に基づいてアクティブモードに遷移させるための手続きを開始する。
具体的には、UE10は図18(b)のように、サービス要求手続きを行う。ここで、UE10は図18(a)を用いて説明したPDN切断要求は送信せず、PDN切断手続きは行なわなくてもよい。サービス要求手続きは、図18で説明した手続きに基づいて行うことができる。以下、図18(b)で示すサービス要求手続きを、図18を用いて説明する。
まず、UE10は、サービスリクエスト手続きを開始する(S1928)。サービスリクエスト手続きについて図18を用いて説明する。図18では、直接通信路を確立するのではなく、マクロ経由の通信路(PGW30経由)のみを確立する。そのため、図18における近隣端末を探索する必要はない(S1803)。また、PGWを介して通信を行うため、UE10は、UE10aと直接通信路を確立する(S1818)必要はない。
なお、ここで説明する手続きは、UE10とUE10aが接続待ち受け状態(idle)から接続状態(Connected)へ遷移させるためにサービス要求を送信してもよい。
まず、UE10は、マクロ経由の通信を確立するために、サービス要求を送信する(S1804)。UE10は、マクロ経由の通信路に対応づけられたAPNを保持しておき、例えば、APN4において、LTE(D)およびマクロ経由の通信路に対応づけられたAPNを選択する。
ここで、例えばWLAN(D)およびマクロ経由の通信が許可されたAPNや、LTE(D)およびWLAN(D)とマクロ経由の通信が許可されたAPNを利用しても良い。
さらに、マクロ経由の通信路のみを確立し、直接通信路に関わらないAPNを利用しても良い。
UE10はマクロ経由の通信路の確立に関する許可をMME40に要求する為に、LTE(D)およびマクロ経由の通信が許可されたAPNを選択し、サービス要求に含める。上述した例ではUE10はAPN4かAPN6か、APN7を選択可能であるが、APP4に対してはAPN4を用いるなどアプリケーションに対してAPNを対応づけて管理しておくことにより、その対応情報にもとづいて選択してもよいし、任意に選択してもよい。
eNB45はUE10からサービス要求を受信し、含まれるAPNを含めてサービス要求をMME40に送信する(S1806)。したがって、UE10はサービス要求を、eNB45を介してMME40に送信することになる。
次に、MME40はeNB45が送信したサービス要求を受信し、含まれるAPNを確認する。APNの確認は、通信路確立に対する許可情報442に基づいて受信したAPNがLTE(D)およびマクロ経由の通信の許可されたAPNであることを判定する。これにより、MME40はUE10がLTE(D)に基づいた直接通信路の確立および、マクロ経由の通信路の確立に関する許可を要求していることを検出する。ここでの処理は、1.3.5.2通信路確立手続き2において説明した方法と同様のため、詳細な説明を省略する。
上述した手順により、MME40はUE10に対してLTE(D)に基づく直接通信路の確立およびマクロ経由の通信路の確立を許可と判定することができる。
ここで、APNの検出の結果、マクロ経由の通信路のみの確立に関する許可を要求していることを検出しても良い。
MME40は許可と判定した場合には、MME40はeNB45にコンテキスト設定要求を送信し(S1808)、これに基づいてeNB45は無線ベアラ確立要求をUE10に送信する(S1810)。これらにより、MME40においてUE10に対してLTE(D)に基づく直接通信路の確立およびマクロ経由の通信路の確立が許可と判定されたことを通知する。
ここで、コンテキスト設定要求および無線ベアラ確立要求には、ProSe Indicatorなど、直接通信路の確立が許可されたことを明示的に示すフラグを含めても良い。ここで、ProSe Indicatorは、従来のUEとPGWとの間のPDNコネクションの確立を許可したことを示す情報であってもよい。
eNB45は、ProSe Indicatorが含まれていることにより、UE10が確立を要求しているのはUE間の直接通信路であることを検出し、これに基づいて無線リソースの割り当てなどを行ってもよい。また、UE10が確立を要求しているのはUE間の直接通信路ではないことを検出し、これに基づいてeNB45とUE10間の無線リソースの割り当てなどを含むデータ送受信のための無線通信路の確立を行ってもよい。
次に、UE10はeNB45から無線ベアラ確立要求を受信し、LTE(D)に基づく通信路の確立が許可されたことを検出する。検出においては、通知にProSe Indicatorが含まれていることで検出してもよい。
さらに、MME40はUE10が直接通信路を用いて通信を行うために用いるIPアドレスやベアラIDや直接通信に利用する週歩数に関する情報などを、コンテキスト設定要求および無線ベアラ確立要求に含めてもUE10に通知しても良い。
また、MME40はUE10がマクロ経由での通信を行うために用いるIPアドレスやベアラIDやマクロ経由での通信に利用する周波数に関する情報などを、コンテキスト設定要求および無線ベアラ確立要求に含めてもUE10に通知しても良い。
ここで、UE10は、MME40からLTE(D)などの直接通信路に関する情報を受け取った場合であっても、UE10aと直接通信路を確立することができないため、直接通信路を確立(S1812)しなくてもよい。
次に、UE10は、MME40から通知されたマクロ経由の通信を行うために用いるIPアドレスやベアラID、マクロ経由で通信に利用する周波数を利用して、マクロ経由の通信路を確立する。
続いて、UE10は、コンテキスト初期化完了通知の送信によって、UE10がマクロ経由の通信路の確立を行うことをMME40に通知する(S1814)。ここで、UE10は、PGWとUE間のPDNコネクションを確立した場合には送信を行うが、直接通信路を確立した場合には送信しないなどを判定してもよい。
さらに、マクロ経由の通信路として、PGW30とUE10間のベアラを確立した場合には、MME40はコンテキスト初期化完了通知を受信後、SGW35とPGW30との間で手続きを行い、ベアラ設定の更新を行う。具体的にはMME40はSGW35にベアラ変更要求を送信し(S1816)、SGW35は受信に基づいてPGW30にベアラ変更要求を送信する(S1820)。さらに、応答としてPGW30はベアラ変更応答をSGW35に送信し(S1822),SGW35は受信に基づいてベアラ変更応答をMME40に送信する(S1824)。こうした手続きにより各装置においてベアラ情報の更新を行う。
ここで、PGW30とUE10間のベアラを確立した場合には送信を行うが、直接通信路を確立した場合には送信しないなどを判定して、MME40はベアラ変更要求を送信しなくてもよい。このように、MME40,SGW35,PGW30は、直接通信路を確立した場合には、ベアラ情報の更新処理を行わなくても良い。
次に、UE10は、UE10aとLTE(D)などの直接通信を開始できないため、UE10aとマクロ(PGW30)経由で通信を開始する(S1826)。
[1.3.5.3 切断手続き(c)]
次に、UE10とUE10a間において、直接通信を維持できなくなる場合に、事前に直接通信が維持できなくなることを検知した場合を説明する。1.3.5.2切断手続き(b)では、接続待ち受け(IDLE)状態であったため、マクロ経由の通信路を確立したが、1.3.5.3切断手続き(c)の場合、接続状態(Connected)を維持しており、直接通信路およびマクロ経由の通信路は維持されている。つまり、直接通信路とともに関連付けられるマクロ経由の通信路を維持していることに基づいて、新たにマクロ経由の通信路確立をすることなく、通信路を切り替えて通信を継続しても良い。
ここでは、図18で示す点線で囲まれた(c)を用いて説明する。図18(c)において、UE10はUE10aと直接通信路からマクロ経由の通信路へ切り替えることにより、UE10は、UE10aとマクロ(PGW30)経由で通信を開始することができる(S1930)。なお、UE10は、直接通信路からマクロ経由の通信路へ切り替える場合、マクロ経由の通信路に関連付けられたベアラIDが管理されている場合には、マクロ経由の通信路に関連付けられたベアラIDを選択しても良い。また、マクロ経由の通信路に関連付けられたPDNコネクションが管理されている場合には、マクロ経由の通信路に関連付けられたPDNコネクションを選択しても良い。
以上の手続きにより、UEは、通信中の通信対象UEとLTE(D)による直接通信を中止し、データの送受信が完了していない場合には、PGW30経由での通信へ切り替えることができる。
以上、本実施形態では、通信元UEは、ProSeにおけるデータの送受信を行う場合において、通信対象UEを不必要に探索することなく、通信対象UEを探索することにより、通信元UEの消費電力を非効率に消費することを防止することができる。
また、通信対象UEを探索する条件を通信元UEに与えることで、通信対象UEを探索することができ、ProSeにおけるデータの送受信を開始することを実現することができる。
移動通信事業者によりUE間直接通信路の確立を許可または不許可と判断することにより、UEに対してUE間直接通信を提供することができる。
また、移動通信事業者は、従来から提供する基地局装置経由の通信を維持しつつ、上記、直接通信路によるデータの送受信を行うことができる。さらに、直接通信路および従来の基地局装置経由の通信路を利用可能な場合、直接通信路とマクロ経由の通信路のいずれを利用するかを選択できる。
[1.4 変形例]
[1.4.1 変形例1]
第一実施形態における通信路確立手続き1におけるPDN接続要求では、UE10は、APNを含めて通知していたが、APNだけでなく、アプリケーションの種類を通知しても良い。アプリケーションの種類を含めることによって、ProSe Server90は、近隣検出近隣検出結果として、通知されたアプリケーションのみの近隣検出近隣検出を行うことができ、通知されたアプリケーションのみのServerコンタクトリスト942および、利用可能な通信路を通知することによって、通知する情報量を低減することができる。
図14を用いて、具体的な手続きの説明を行う。本例においても既に説明したようにUE10がAPP4を用いて通信を行うことを決定する。
まず、UE10はProSeによるデータ送受信をUE10cと開始すると判断する(S1702)。具体的な判断方法は図14を用いて説明した通信路確立手続き1におけるUE10がProSeによるデータ送受信をUE10cと開始すると判断する方法(S1702)と同様であるため説明を省略する。
次に、UE10はMME40へPDN接続要求を送信する際(S1704)、利用するアプリケーションに関連付けられた利用可能な通信路に対応するAPNを含める。ここでは、LTE(D)における直接通信であるため、APN1を含める。また、ここで要求するアプリケーションの種別を示す情報を含める。
なお、アプリケーションの種類によっては、WLAN(D)を確立しても良い。また、LTE(D)および、WLAN(D)の両方を確立できる場合には、UE10が任意に決定しても良いし、ネットワーク側からの通知により決定しても良い。また、ここで要求するアプリケーションの種別を示す情報を含める。
次に、MME40はUE10が送信してPDN接続要求を受信し、PDNコネクションに含まれるAPNおよび、アプリケーションの種類を確認する。APNの確認は、通信路確立に対する許可情報442に基づいて受信したAPNがLTE(D)の許可されたAPNであることを判定する。これにより、MME40はUE10がLTE(D)に基づいた直接通信路の確立に関する許可を要求していることを検出する。
MME40は、UE毎に利用可能なAPNを管理しておき、UE10が通知したAPNをUE10が利用可能かどうかを判定する。利用可能であればAPNに対応づけられた直接通信路の確立に対応づけられた通信路の確立を許可し、利用可能でなければ不許可とする。
上述した手順により、MME40はUE10に対してLTE(D)に基づく直接通信路の確立を許可と判定することができる。
続いて、MME40は、ProSe Server90へProSeによる近隣検出近隣検出要求を送信する(S1706)。このとき、MME40は、ProSe Server90へUE10の識別情報であるUE ID(UE10)と、LTE(D)による直接通信であることを示す通信路情報と、アプリケーションの種類を示す情報を含める。
続いて、ProSe Server90は、近隣検出近隣検出を行う(S1708)。第一実施形態との違いは、ProSe Server90にアプリケーションの種類を検知することにより、近隣検出近隣検出の結果、検知したアプリケーションのみのServerコンタクトリスト942および、利用可能な通信路を検出することができることにある。ここで、図15で示す近隣検出処理において、アプリケーションの種類を利用するタイミングは、S1504であってもS1506であってもS1508であっても良い。また、図15の近隣検出処理の結果を検出した後に、アプリケーション種別を利用しても良い。
図14に戻って、ProSe Server90は、MME40へ近隣検出応答として、S1708で評価したServerコンタクトリスト942と利用可能な通信路の通知を行う(S1710)。ここで、第一実施形態との違いは、アプリケーションの種類を制限することにより、通知するServerコンタクトリスト942と利用可能な通信路の情報量を低減することができる。
以上の手続きにより、UE10は、Serverコンタクトリスト942から直接通信(LTE(D)または、WLAN(D))を利用可能なUEを検出し、近隣探索を行うことを判断することができる。
続いて、MME40はeNB45にベアラ設定要求/PDN接続許可通知を送信し(S1720)、これに基づいてeNB45はRRC接続再設定通知をUE10に送信する(S1722)。これらにより、MME40においてUE10に対してLTE(D)に基づく直接通信路の確立が許可と判定されたことを通知する。
続くS1712からS1718および、S1723からS1738の手続きは、第一の実施形態と同様のため、説明を省略する。
以上により、UE10とUE10aは直接通信路を確立して通信を開始することができる。また、ProSe Server90は、アプリケーションの種別を制限してServerコンタクトリスト942と利用可能な通信路を通知することができ、ネットワークの負荷を低減することができる。
[1.4.2 変形例2]
第一実施形態における通信路確立手続き2におけるサービス要求では、UE10は、APNを含めて通知していたが、APNだけでなく、アプリケーションの種類を通知しても良い。アプリケーションの種類を含めることによって、ProSe Server90は、近隣検出結果として、通知されたアプリケーションのみの近隣検出を行うことができ、通知されたアプリケーションのみのServerコンタクトリスト942および、利用可能な通信路を通知することによって、通知する情報量を低減することができる。
1.4.2変形例1では、UEの直接通信路の確立に対して事業者の許可を求める手続きがUEの要求するPDN接続(UE Requested PDN Connectivity)手続きに基づいて行われていたのに対し、本例では、サービス要求(Service Request)手続きに基づいて行われる点が異なる。
図17を用いて、具体的な手続きの説明を行う。本例では、APP4においてUE10とUE10a間で通信の要求が発生し、利用可能な通信路がLTE(D)に基づいた通信路または、マクロ経由の通信路であると検出している状態からの手続きを説明する。
まず、UE10はProSeによるデータ送受信をUE10cと開始すると判断する(S1802)。具体的な判断方法は図14を用いて説明した通信路確立手続き1におけるUE10がProSeによるデータ送受信をUE10cと開始すると判断する方法(S1702)と同様であるため説明を省略する。
次に、UE10はMME40へサービス要求を送信する際(S1804)、利用するアプリケーションに関連付けられた利用可能な通信路に対応するAPNを含める。ここでは、LTE(D)における直接通信であるため、APN1を含める。また、ここで要求するアプリケーションの種別を示す情報を含める。
なお、アプリケーションの種類によっては、WLAN(D)を確立しても良い。また、LTE(D)および、WLAN(D)の両方を確立できる場合には、UE10が任意に決定しても良いし、ネットワーク側からの通知により決定しても良い。また、ここで要求するアプリケーションの種別を示す情報を含める。
次に、MME40はUE10が送信してサービス要求を受信し、サービス要求に含まれるAPNおよび、アプリケーションの種類を確認する。APNの確認は、通信路確立に対する許可情報442に基づいて受信したAPNがLTE(D)の許可されたAPNであることを判定する。これにより、MME40はUE10がLTE(D)に基づいた直接通信路の確立に関する許可を要求していることを検出する。
MME40は、UE毎に利用可能なAPNを管理しておき、UE10が通知したAPNをUE10が利用可能かどうかを判定する。利用可能であればAPNに対応づけられた直接通信路の確立に対応づけられた通信路の確立を許可し、利用可能でなければ不許可とする。
上述した手順により、MME40はUE10に対してLTE(D)に基づく直接通信路の確立を許可と判定することができる。
続いて、MME40は、ProSe Server90へProSeによる近隣検出要求を送信する(S1806)。このとき、MME40は、ProSe Server90へUE10の識別情報であるUE ID(UE10)と、LTE(D)による直接通信であることを示す通信路情報と、アプリケーションの種類を示す情報(APP4)を含める。
続いて、ProSe Server90は、近隣検出を行う(S1810)。ここで、近隣検出処理は、1.4.1変形例1と同様の処理であるため、その説明を省略する。
図17に戻って、ProSe Server90は、MME40へ近隣検出応答として、S1708で評価したServerコンタクトリスト942と利用可能な通信路の通知を行う(S1812)。ここで、第一実施形態との違いは、アプリケーションの種類を制限することにより、通知するServerコンタクトリスト942と利用可能な通信路の情報量を低減することができる。
以上の手続きにより、UE10は、Serverコンタクトリスト942から直接通信(LTE(D)または、WLAN(D))を利用可能なUEを検出し、近隣探索を行うことを判断することができる。
続いて、MME40はeNB45にコンテキスト初期化設定要求を送信し(S1814)、これに基づいてeNB45は無線ベアラ確立要求をUE10に送信する(S1816)。これらにより、MME40においてUE10に対してLTE(D)に基づく直接通信路の確立が許可と判定されたことを通知する。
続くS1818からS1828までの手続きは、第一の実施形態と同様のため、説明を省略する。
以上により、UE10とUE10aは直接通信路を確立して通信を開始することができる。また、ProSe Server90は、アプリケーションの種別を制限してServerコンタクトリスト942と利用可能な通信路を通知することができ、ネットワークの負荷を低減することができる。
[1.4.3 変形例3]
第一実施形態におけるUEでは、アプリケーション毎にUEコンタクトリスト144を管理していたが、アプリケーション毎にUEコンタクトリスト144を管理せず、UE毎に1つのUEコンタクトリスト144を管理しても良い。図19にUE毎に管理するUEコンタクトリスト144の例を示す。図19に示すように、UE10は、1つのUEのコンタクトリスト144を管理している。なお、第一実施形態と同様に、近隣探索不要チェックボックスにより、近隣探索を行わないようにすることができる。
また、UE10は1つのUEコンタクトリスト144を保持するため、ProSe Server90においても、UE毎にServerコンタクトリスト942を管理する。図20にProSe Serverが管理するServerコンタクトリスト942の例を示す。図20に示すように、ProSe Server90は、UE毎に1つのServerコンタクトリスト942を管理している。
なお、上記以外の移動通信システムやIP移動通信ネットワークは同様の構成である。また、UEは、UEコンタクトリスト144以外は同様の構成であり、ProSe Server90は、Serverコンタクトリスト以外は同様の構成である。
また、UE位置情報通知手続きや近隣検出不要通知手続き、近隣検出手続き、通信路確立手続き、切断手続きは同様に利用可能であるため説明を省略する。
これにより、UE10が複数のアプリケーションを利用可能な場合においても、アプリケーション毎に異なるコンタクトリストを持つ必要がなく、複数のアプリケーションで同様のコンタクトリストを共有することができる。
[1.4.4 変形例4]
第一の実施形態におけるUE10では、LTE(D)の機能やWLAN(D)の機能のいずれも必ず有効(ON)にしているとして説明してきたが、LTE(D)の機能のON/OFFやWLAN(D)の機能のON/OFFを考慮しても良い。また、UEにおいて、LTE(D)の機能のON/OFFやWLAN(D)の機能のON/OFFを考慮することにより、ProSe Server90において、LTE(D)のON/OFFやWLAN(D)のON/OFFの状態を含めることができる。
図21Aに、UE10において、LTE(D)のON/OFF状態を管理するLTE(D)のON/OFFの例を示す。図21A及び図21Bでは、LTE(D)のON/OFF状態がONになっている。
図21Bに、UE10において、WLAN(D)のON/OFF状態を管理するWLAN(D)のON/OFFの例を示す。図21A及び図21Bでは、WLAN(D)のON/OFF状態がONになっている。
図22は、ProSe Server90におけるServerコンタクトリスト942において、LTE(D)および、WLAN(D)のON/OFF状態を管理したコンタクトリストの例を示す。なお、UE10では、LTE(D)および、WLAN(D)がONになっているため、UE10におけるコンタクトリストにおいて、LTE(D)および、WLAN(D)のON/OFF状態が管理されている。ここで、UE10において、LTE(D)の状態がOFFになっていれば、Serverコンタクトリスト942内のUE10のコンタクトリストにおいて、LTE(D)の状態は全てOFFになっていても良く、LTE(D)の状態が管理されなくても良い。また、UE10において、WLAN(D)の状態がOFFになっていれば、Serverコンタクトリスト942内のUE10のコンタクトリストにおいて、WLAN(D)の状態は全てOFFになっていても良く、WLAN(D)の状態が管理されなくても良い。また、UE10bでは、LTE(D)の状態がONになっており、WLAN(D)の状態がOFFになっていることを示している。
図23は、[1.3.1 UE位置通知手続き]におけるS1008のUE位置情報の更新の一例を示している。ここで、UE10bがLTE(D)のOFFの状態を通知している場合の更新例である。更新前から更新後において、UE10bのLTE(D)がONからOFFに変更されている。ここで、LTE(D)のON/OFFのみを変更したが、UEからWLAN(D)のON/OFFが通知された場合には、WLAN(D)のON/OFFを変更しても良いし、LTE(D)のON/OFFおよび、WLAN(D)のON/OFFが通知された場合には、LTE(D)のON/OFFおよび、WLAN(D)のON/OFFを変更しても良い。
また、[1.3.1 UE位置通知手続き]におけるS1008のUE位置情報の更新ではなく、[1.3.2 近隣探索不要手続き]におけるS1208の近隣探索不要通知処理を利用して、LTE(D)および/または、WLAN(D)のON/OFFを更新しても良い。
なお、上記以外の移動通信システムやIP移動通信ネットワークは同様の構成である。また、UEは、LTE(D)のON/OFFやWLAN(D)のON/OFF以外は同様の構成であり、ProSe Server90は、Serverコンタクトリスト942以外は同様の構成である。
ProSe Server90は、近隣UEを検出する際に利用できる通信路を併せて検出するが、LTE(D)のOFFやWLAN(D)のOFFなど、UEにおいて直接通信路確立機能を無効化した状態を受信して管理している場合には、これらの通信路は利用不可と判定する。
ここで、直接通信(LTE(D)またはWLAN(D))が利用不可の場合であっても、マクロ経由の通信路は利用可能である。つまり、例えば、LTE(D)およびマクロ経由の通信が許可されたAPN4の場合、LTE(D)の通信路を確立することができず、LTE(D)による直接通信を行うことができないが、マクロ経由の通信路を確立することができ、マクロ経由の通信を行うことができる。
また、WLAN(D)およびマクロ経由の通信が許可されたAPN5の場合、WLAN(D)の通信路を確立することができず、WLAN(D)による直接通信を行うことができないが、マクロ経由の通信路を確立することができ、マクロ経由の通信を行うことができる。
さらに、LTE(D)およびWLAN(D)およびマクロ経由の通信が許可されたAPN6の場合、LTE(D)およびWLAN(D)の通信路を確立することができず、LTE(D)およびWLAN(D)による直接通信を行うことができないが、マクロ経由の通信路を確立することができ、マクロ経由の通信を行うことができる。
また、その他のUE位置情報通知手続きや近隣検出不要通知手続き、近隣検出手続き、通信路確立手続き、切断手続きの詳細は同様に適用できるため説明を省略する。
[1.4.5 変形例5]
第一実施形態では、ProSe Server90は、S1710または、S1812における近隣検出応答において、LTE(D)および、WLAN(D)が利用可能であることを示していたが、ProSe Server90が近隣度のレベルをUE10に通知し、UE10は、近隣度のレベルに応じて直接通信を行うことを決定しても良い。第一実施形態との違いは、UE間の位置関係を数値化して通知することと、位置情報の粒度を細かく通知できることにある。
図24にUE10が管理するUEアクションポリシーの例を示す。図24に示すように、近隣度1〜3の場合、WLAN(D)を行い、近隣度4の場合、LTE(D)を行い、近隣度5の場合、直接通信を行うことができない。なお、近隣度は1つだけが通知されるのでなく、複数の近隣度が通知される可能性があり、近隣度1と近隣度4が通知された場合には、WLAN(D)および、LTE(D)を任意に選択することが可能である。
図25に、ProSe Server90が管理する近隣検出ポリシー948の例を示す。ProSe Server90は、位置情報管理表946に基づいて、Serverコンタクトリスト942内のUEを評価する。図25では、UE間の位置関係において、同じAP名が管理されていれば、近隣度1と評価し、同じSSIDが管理されていれば、近隣度2と評価し、同じRealmが管理されていれば、近隣度3と評価し、同じeNB IDが管理されていれば、近隣度4と評価し、上記のいずれにも当てはまらない場合、近隣度5と評価する。
図26に、本例で示した近隣検出方法を適用した場合におけるS1708または、S1810の近隣検出結果の例を示す。UE10は、UE10aと同じAPに接続していると管理され、同じeNBに接続していると管理されているため、近隣度1と近隣度4が評価されている。また、UE10とUE10bは、同じeNBに接続していると管理されているため、近隣度4と評価されている。また、UEzzは、近隣検出ポリシー948に該当する位置情報が管理されていないため、近隣度5と評価されている。
なお、上記以外の移動通信システムやIP移動通信ネットワークは同様の構成である。また、UEは、UEアクションポリシー以外は同様の構成であり、ProSe Server90は、近隣検出ポリシー948以外は同様の構成である。
また、UE位置情報通知手続きや近隣検出不要通知手続き、近隣検出手続き、通信路確立手続き、切断手続きは同様に利用可能であるため説明を省略する。
[1.4.6 変形例6]
移動通信システムは、図1で示した構成を利用するのではなく、図27で示した構成を利用してもよい。図1では、ProSe Server90は、PDN20上に配置していたが、図27におけるProSe Server3390で示すように、IP移動通信ネットワーク5上に配置しても良い。なお、ProSe Server3390は、UE10および、UE10aとセキュアな通信路を確保して通信を行うことが可能である。また、ProSe Server3390は、MME40とセキュアな通信路を確保して通信を行うことが可能である。
なお、上記以外の移動通信システムやIP移動通信ネットワークは同様の構成である。また、UE位置情報通知手続きや近隣検出不要通知手続き、近隣検出手続き、通信路確立手続き、切断手続きは同様に利用可能であるため説明を省略する。
[1.4.7 変形例7]
また、第1の実施形態では、UE10が移動通信事業者に直接通信路の確立の許可を要求する際、APNを含めて送信し、移動通信事業者ではAPNに基づいて許可、不許可を判定していたが、判定する手段はこれにかぎらず別の方法を用いても良い。例えば、MME40は、UE10が保持するAPPリスト142と同等のアプリケーションのリストを管理しておき、アプリケーションと確立可能な直接通信路を対応づけて管理しておき、これに基づいて許可、不許可を判定してもよい。
その場合、UE10は、PDN接続要求の送信(S1704)やサービス要求の送信(S1804)において、アプリケーションに関する情報を含めて送信してもよい。
さらに、MME40はPDN接続要求やサービス要求を受信した際、含まれるアプリケーションと、アプリケーションに対応づけられた直接通信路の情報とに基づいて許可、不許可を判定してもよい。これにより、MME40はUE10の利用するアプリケーション毎に、利用可能な直接通信路の選択および直接通信路の確立許可、不許可をUE10に通知することができるようになる。
上記以外の各装置構成や手続きは第1実施形態で説明したものが適用可能であるため詳細説明は省略する。
以上、第1実施形態およびそれに関わる複数の変形例を説明してきたが、各変形例はそれぞれ独立して第1実施形態に適用されても良いし、2つ以上が組み合わされて適用されても良い。
[1.4.8.変形例8]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
また、各実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
また、上述した実施形態における各装置の一部又は全部を典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現してもよい。各装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能であることは勿論である。
また、上述した実施形態においては、無線アクセスネットワークの例としてLTEと、WLAN(例えば、IEEE802.11a/b/n等)とについて説明したが、WLANの代わりにWiMAXによって接続されても良い。