JP2016501644A - 外科的穿孔ガイド - Google Patents

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Abstract

本出願は、対象とする骨に固定される外科的穿孔ガイド(200)に関する。この外科的穿孔ガイド(200)は、第1の骨切り術平面(A)を規定する少なくとも1つの第1の細長スロット(201)または少なくとも1つの突起(250)と、複数のドリルガイドボア(202a〜202z)とを備える。これら複数のドリルガイドボア(202a〜202z)は、直径および中心軸(X)を有し、当該ドリルガイドボア(202a〜202z)の中心軸(X)が第1の骨切り術平面(A)と平行である。これら複数のドリルガイドボア(202a〜202z)の直径は、骨切り術平面(A)と交差する。これら複数のドリルガイドボア(202a〜202z)はそれぞれ、ドリル(400)の停止面を提供するドリルシート(203a〜203z)を備え、当該ドリルシート(203a〜203z)が、上記複数のドリルガイドボア(202a〜202z)のそれぞれに関して、ドリル掘削深さを特定の必要なドリル掘削深さ(312)に制限する。

Description

本発明は、特に膝のオープンウェッジおよびクローズドウェッジ骨切り術を行うための外科的穿孔ガイドに関する。
膝骨切り術は、下肢の大関節すなわち股関節、膝関節および足関節のミクリッツ線をリアラインするために用いられる手術法である。肢部の軸が正常にアラインされている状態では、股関節の中心、脛骨プラトーの顆間隆起、および足関節の中心が一直線になっており、下肢機能軸であるいわゆるミクリッツ線を形成している。
このアライメントは、たとえば膝の一方側の関節損傷、先天性のずれ、または外傷性障害によって阻害され、膝関節軟骨が過剰に摩耗してしまう可能性がある。これは、膝関節症として知られている。
膝の骨切り術の手術手技の目的は、膝の損傷部位から反対側のより健康な部位へと膝に加わる力のバランスを取り戻すことにある。これにより、患者の体重および筋肉によって膝関節に発生する力を良好に分散させることができる。
臨床業務においては、2つの手技すなわちオープンウェッジ骨切り術およびクローズドウェッジ骨切り術が一般的である。両手技とも、上述のミクリッツ線を部分的または完全に再構築することを目指している。
クローズドウェッジ法の実施に際しては、脛骨プラトーの下側の骨が楔状に除去される。その後、脛骨プラトーが引き下げられて間隙が閉塞され、外傷用プレートおよびネジにより固定される。
オープンウェッジ法の実施に際しては、表面積の約80%にわたって、脛骨プラトーの下側の骨が水平に切断される。そして、楔状のスペーサが挿入される。このため、脛骨プラトーの一方側が持ち上げられ、下肢軸が修正される。楔状のスペーサは、天然骨、人工骨、またはその他の生体適合性もしくは骨結合性材料で構成可能である。スペーサは通例、プレートおよびネジによって骨に固定される。
骨切り手術は、膝全体の置換の可能性を最大10年間延期するのに有用であるため、患者に重要な利益をもたらす。
外科医によるウェッジ骨切り術の支援のため、従来、多くのガイドが知られている。たとえば、米国特許第7185645号公報(Hudson Surgical Design Inc.)は、振動骨鋸等の平面切断具のガイド面を提供する装置を開示している。この切断具は、修正する骨の内部に配置された複数のピン部材の接平面によってガイドされる。ピン部材のうちの2つ以上によって、切断具が形成する切除面の目標平面が規定される。
米国特許出願公開第2008/0262500号公報(Howmedica Osteonics Corp.)は、第1のガイド面が形成された第1のアームおよび第2のガイド面が形成された第2のアームを有する骨切り処置を実行するための切断ガイドを記載している。第1および第2のアームは、互いに枢動可能に接続されている。また、切断ガイドの表面には、2つのアームが閉位置にある場合にドリルの骨内へのガイドを可能とするドリルガイドを構成する円形溝を具備していてもよい。
米国特許第5021056号公報(Intermedics Orthopedics Inc.)は、骨切り術を行うための方法および装置を開示している。この装置は、それぞれがクランプ板を具備する一対のミラークランプアームアセンブリを備えた第1のガイドアセンブリを備える。クランプアームは、第1のガイドアセンブリに沿って自由に摺動可能である。各クランプ板は、複数のボアおよび切断具用のガイドスロットを特徴とする。第1のガイドアセンブリを用いることにより、ガイドスロットを介して骨に第1の切断部が作成されるため、上記複数のボアに挿入された骨固定具によってクランプ板が安定する。そして、第1のガイドアセンブリが除去されるとともに第2のガイドアセンブリが骨上に配置され、平坦な刃要素が骨の切断部に挿入される。第2のガイドアセンブリは、第1の切断部と異なる角度の切断部を形成することによって骨に適当な楔を形成可能な複数のガイドスロットを備える。
オープンウェッジおよびクローズドウェッジ骨切り術によってもたらされる利点にも関わらず、この手技は合併症を伴うことが多く、回復時に患者が不快な思いをしたり、外科的処置自体が複雑になったりする場合がある。たとえば、手術中の大きな課題の1つとして、一定の深さだけ骨を切断した後、近位脛骨プラトーの骨折または剥離(いわゆる医原性骨折)なく骨切り部の上方に脛骨プラトーを持ち上げることが挙げられる。
米国特許第7185645号公報 米国特許出願公開第2008/0262500号公報 米国特許第5021056号公報
本発明の目的は、最初に記載した技術分野に関する穿孔ガイドであって、オープンウェッジおよびクローズドウェッジ骨切り術の実施を容易化するとともに処置中の医原性骨折の危険性を低減する穿孔ガイドを創出することにある。
本発明の解決手段は、請求項1の特徴によって規定される。本発明によれば、外科的穿孔ガイドは、対象とする骨に固定されるものであって、第1の骨切り術平面を規定する少なくとも1つの第1の細長スロットまたは少なくとも1つの突起を備える。さらに、外科的穿孔ガイドは、それぞれが直径および中心軸を有する複数のドリルガイドボアを備え、これら複数のドリルガイドボアの中心軸が第1の骨切り術平面と平行であり、当該複数のドリルガイドボアそれぞれの直径が第1の骨切り術平面と交差する。さらに、上記複数のドリルガイドボアはそれぞれ、ドリルの停止面を提供するドリルシートを備え、当該停止面がそれぞれ、上記複数のドリルガイドボアのそれぞれに関して、ドリル掘削深さを特定の必要なドリル掘削深さに制限する。
ドリルシートを設けることによって、外科医がドリルを進め過ぎることによる骨の他方側の軟組織の損傷を回避することができる。さらに、ドリルシートによれば、骨にドリル掘削する孔の深さを精密に制御することにより、骨が局所的に十分弱化して柔軟性が増し、外科医が楔を開口または閉塞する際の医原性骨折の発生を回避可能となる。
外科的穿孔ガイドは、剛体を具備するのが好ましく、ステンレス鋼、チタン、またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)もしくはポリ乳酸(PLA)等の生体適合性ポリマー等の生体適合性材料のブロックとして構成されているのがより好ましい。上記剛体は一般的に、たとえば適当な曲率を有する対象とする骨に一面が接触して配置されるように構成された直方体の形態で成形されており、骨接触面が、脛骨の側面のサイズに略対応した長さを有しているのが好ましい。
上記少なくとも1つの第1の細長スロットは、往復式骨鋸の鋸刃等の平面切断具用の2つのガイド面を提供する。このため、上記少なくとも1つの第1の細長スロットによれば、第1の骨切り術平面に沿って、平面切断具を精密にガイド可能となる。上記少なくとも1つの細長スロットの厚さは、鋸刃の厚さに一致するように選択するのが好ましい。
あるいは、外科的穿孔ガイドは、少なくとも1つの突起を備えていてもよく、当該突起が、骨の切断部に挿入可能に構成されているのが好ましい。このため、上記少なくとも1つの突起によれば、たとえば骨鋸によって作成された切断部に対して、外科的穿孔ガイドを精密にアライン可能となる。
複数のドリルガイドボアの直径が第1の骨切り術平面と交差するため、当該ドリルガイドボアはそれぞれ、第1の骨切り術平面を含む。これら複数のドリルガイドボアは、それらの軸が第1の骨切り術平面内となるように、外科的穿孔ガイド上に配置されているのが好ましい。あるいは、上記複数のドリルガイドボアの軸は、第1の骨切り術平面からオフセットしていてもよいが、それらの直径の半分以下とする。本出願において、「オフセット」とは、第1の骨切り術平面と垂直な方向における第1の骨切り術平面からの距離を意味する。
上記すべてのドリルガイドボアの軸は、第1の骨切り術平面と平行であるのみならず、互いに平行であるのが好ましい。あるいは、ドリルガイドボアのうちの少なくとも1つが、その他のドリルガイドボアの軸に対してある角度の軸を有していてもよい。ドリルガイドボアのすべての軸は、第1の骨切り術平面から同じ距離だけオフセットしているのが好ましい。あるいは、ドリルガイドボアのうちの少なくとも1つが、その他のドリルガイドボアの軸の第1の骨切り術平面からのオフセット距離よりも大小いずれかの距離だけオフセットしていてもよい。
上記複数のドリルガイドボアはすべて、骨接触面の全長にわたって均等に分布しているのが好ましい。すなわち、上記複数のドリルガイドボアはすべて、同じ距離だけ互いに間隔を空けている。あるいは、2つの隣接するドリルガイドボア間の距離は、骨接触面の長さ方向に沿って変化していてもよい。
用語「複数」は、2以上の任意の数を包含することが了解される。外科的穿孔ガイドは、2〜20個のドリルガイドボアを備えるのが好ましく、4〜10個のドリルガイドボアを備えるのがより好ましい。
ドリルガイドボアは、1.2〜4.0mmの範囲の直径を有するのが好ましい。これに対応して、この外科的穿孔ガイドとの関連で使用する任意のドリルは、これに一致した直径を有する。
ドリルシートは、ドリル上の対応する停止シートと協働する表面として構成されているのが好ましく、外科医がドリルをさらに進めようとするのを物理的に阻止する。
各ドリルガイドボアの特定の必要なドリル掘削深さは、対象とする骨の骨切り術を行う部位に応じて変化する。通常、外科的穿孔ガイドの側面寄りに配置されたドリルガイドボアの場合、これらは対象とする骨の両側に同時に配置されることになるため、必要なドリル掘削深さは小さくなる。一方、外科的穿孔ガイドの中心に配置されたドリルガイド孔の場合、必要なドリル掘削深さは大きくなる。当業者であれば、上記複数のドリルガイドボアの必要なドリル掘削深さが、対象とする骨の種類および脛骨近位部、大腿骨遠位部、大腿骨近位部等の骨切り術の場所によって決まることが認識されよう。さらに、治療する患者のサイズひいては患者の骨の個別サイズについても、上記複数のドリルガイドボアそれぞれの必要なドリル掘削深さに影響する。
各ドリルシートは、穿孔ガイド上に配置されることにより、患者固有のデータに応じてドリル掘削深さを制限するのが好ましい。上記複数のドリルガイドボアそれぞれの必要なドリル掘削深さは、外科的穿孔ガイドの固定側の反対にある骨の皮質までの距離に対応しているのがより好ましい。
患者固有のデータは、たとえばX線コンピュータ断層撮影法(CTスキャン)、磁気共鳴画像法(MRIスキャン)、または3次元X線画像法により外科的処置に先立って収集された撮像データであるのが好ましい。この患者固有の撮像データによれば、上記複数のドリルガイドボアそれぞれについて、最も適した必要なドリル掘削深さを決定することができる。
本発明に係る外科的穿孔ガイドは、患者ごとに特注であるのが好ましい。これにより、上記複数のドリルガイドボアそれぞれに対して、ドリルシートの位置を容易に適応させることが可能となる。
必要なドリル掘削深さと外科的穿孔ガイドの固定側または固定部位の反対側にある骨の皮質までの距離とを一致させることによって、皮質が十分に弱化し、その後の楔の閉塞または開口時に破損することがなくなる。これによって、医原性骨折の発生が大幅に抑えられる。
外科的穿孔ガイドは、対象とする骨に接触する面をさらに備え、当該骨接触面が、対象とする骨の外形に一致した形状を有するのが好ましい。これによって、対象とする骨上への外科的穿孔ガイドの載置および取り付けが容易となる。
先と同様に、この形状は、外科的処置に先立って収集された患者固有のデータ、優先的には撮像データに従って適応されているのが好ましい。当業者であれば、骨接触面が機械加工により適切な形状を有するか、または外科的穿孔ガイドが患者ごとに特注であることが了解されるであろう。
外科的穿孔ガイドは、少なくとも1つの細長スロットと、鋸刃のガイド面を提供することによって骨の内部での鋸刃の切除深さを制限する外面とを備えるのが好ましい。
したがって、外面は、骨接触面の反対側に配置されており、鋸刃上に配置された刃シートの停止面として作用するように構成されている。この形状は、対象とする骨に鋸刃によって作成された切断部の最適形状を与えるように選定される。外面は、凹状であるのが好ましい。外面をこのような形状とすることによって、対象とする骨の内部の鋸刃の切断深さが骨の両側寄りでは浅く、骨の中心寄りでは深くなる。
外面の形状は、上記少なくとも1つの細長スロットに沿って、好適には患者固有のデータに応じて切除深さが変化するように構成されているのが好ましい。
外面の形状は、骨鋸刃の刃シートとの協働により、骨鋸刃によって作成された切断部の形状が、患者の対象とする骨に対して最適化されるように構成されているのが好ましい。そこで、外面の形状は、患者固有のデータ、好適には患者固有の撮像データに基づいて決められるのが最も好ましい。
外科的穿孔ガイドは、第1の細長スロットおよび第2の細長スロットを備え、当該第2の細長スロットが、第1の細長スロットに対するある角度で配置された第2の骨切り術平面を規定しており、第2の細長スロットが、骨の内部で第2の骨切り術平面が第1の骨切り術平面と交差するように構成されているのが好ましい。
第2の細長スロットを設けることにより、第2の骨切り術平面に沿って対象とする骨を精密に切断可能となるため、楔状に配置された2つの切断部が得られる。外科的穿孔ガイド上の第2の細長スロットの角度および位置は、患者固有のデータ、好適には患者固有の撮像データに従って選定するのが好ましく、これにより楔の精密な切断が可能となって、楔を除去した際にミクリッツ線が最適にリアラインされることになる。
外科的穿孔ガイドは、多数の突起を備え、当該突起が、対象とする骨の切除切断部に挿入されるようにサイズ規定および成形されているのが好ましい。
外科的穿孔ガイドのこのような構成は、クローズドウェッジ骨切り術の実施に際して使用してもよい。多数の突起を切断部に配置することにより、切断部に対して外科的穿孔ガイドを精密にアライン可能となるためである。したがって、外科医は、このような外科的穿孔ガイドを用いることにより、対象とする骨にドリル孔を精密に配置可能である。ドリルガイドボアについても、適切な位置に精密に配置されることになるためである。
外科的穿孔ガイドは、少なくとも1つの固定具受容孔をさらに備えるのが好ましい。骨ネジ等の骨固定具を当該少なくとも1つの固定具受容孔に挿入することによって、対象とする骨に外科的穿孔ガイドをしっかりと取り付けるようにしてもよい。
本出願はさらに、本発明に係る少なくとも1つの外科的穿孔ガイドと、停止シートを備えた少なくとも1つのドリルとを備えたキットに関する。
ドリルの停止シートは、ドリルガイドボアのドリルシートと協働するように構成されている。したがって、停止シートは、ドリル先端から一定の距離に配置されている。キットは、複数のドリルを備えていてもよく、各ドリルが、ドリル先端から異なる距離に配置された停止シートを有するのが好ましい。あるいは、上記少なくとも1つのドリルは、停止シートの代わりに、ドリル先端から規定の距離に配置された少なくとも1つのマーキングを備えていてもよい。この場合、外科医は、マーキングがドリルシートと一致した際に特定の必要なドリル掘削深さに達しているか否かを判定するようにしてもよい。
キットは、刃シートを規定する突起を有する少なくとも1つの鋸刃をさらに備えるのが好ましい。特に、規定形状の外面を備えた外科的穿孔ガイドとの関連においては、刃シートと外面形状との協働によって、主に第1の骨切り術平面における外面の形状に対応した規定形状の切断部が得られる。
本出願はさらに、好適には本発明に係る外科的穿孔ガイドを製造する方法に関する。第1のステップにおいては、患者固有のデータに従って、上記複数のドリルガイド孔それぞれの位置および必要なドリル掘削深さを規定する。患者固有のデータは、患者固有の撮像データであるのが好ましい。第2のステップにおいては、必要なドリル掘削深さに従って、上記複数のドリルガイドボアそれぞれのドリルシートの位置を決定する。第3のステップにおいては、外科的穿孔ガイドを製造する。この製造は、機械加工または積層造形技術によって行うのが好ましい。
当業者であれば、金属等の材料ブロックから外科的穿孔ガイドを製造するためのフライス加工等の適当な機械加工技術を把握している。積層造形技術としては、特に選択的レーザ焼結法、直接金属焼結法、選択的レーザ溶融法、選択的加熱焼結法、電子ビーム自由形状製作法、および熱溶解積層法等が挙げられる。
また、外科的穿孔ガイドの製造は、複数の異なる技術を用いて行ってもよいことが了解される。たとえば、積層造形技術によって剛体を製造した後、機械加工プロセスを適用することによって、たとえばドリルガイドボアまたは少なくとも1つの第1の細長スロットを製造するようにしてもよい。
上記方法は、製造ステップに先立って、患者固有の撮像データにより、対象とする骨の目標接触領域の形状を決定することによって、当該対象とする骨に接触する面の形状を規定するステップをさらに含んでいるのが好ましい。
上記方法は、製造ステップに先立って、患者固有の撮像データにより、必要な切除深さに従って、外面の形状を規定するステップをさらに含んでいるのが好ましい。
その他有利な実施形態および特徴の組み合わせについては、以下の詳細な説明および特許請求の範囲全体によって明らかとなる。
実施形態を説明するために使用される図面は、以下のことを示す。
膝関節のクローズドウェッジ骨切り術を示した図である。 膝関節のクローズドウェッジ骨切り術を示した図である。 膝関節のオープンウェッジ骨切り術を示した図である。 膝関節のオープンウェッジ骨切り術を示した図である。 医原性骨折の一例を示した図である。 医原性骨折の一例を示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドの第1の実施形態を示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドの第1の実施形態を示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドの第1の実施形態を示した図である。 外科的穿孔ガイドの設計および製造に関係する脛骨の骨表面を示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドとの関連で使用するドリルの別の実施形態を示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドとの関連で使用するドリルの別の実施形態を示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドとの関連で使用する鋸刃の別の実施形態を示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドとの関連で使用する鋸刃の別の実施形態を示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドの設計および寸法決定のための関連する解剖学的ランドマークを示した図である。 図4aに係る外科的穿孔ガイドを使用するための外科的ステップを示した図である。 図4aに係る外科的穿孔ガイドを使用するための外科的ステップを示した図である。 図4aに係る外科的穿孔ガイドを使用するための外科的ステップを示した図である。 図4aに係る外科的穿孔ガイドを使用するための外科的ステップを示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドによるドリル掘削ステップを示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドによるドリル掘削ステップを示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドによるドリル掘削ステップを示した図である。 ドリル掘削の切り欠き図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドによる鋸引きステップを示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドによる鋸引きステップを示した図である。 鋸引きの断面図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドの第2の実施形態を示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドの第3の実施形態を示した図である。 本発明に係る外科的穿孔ガイドの第3の実施形態を示した図である。 外科的穿孔ガイドの別の実施形態を示した図である。 外科的穿孔ガイドの別の実施形態を示した図である。
図面中、同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
好適な実施形態
図1aおよび図1bは、膝関節のクローズドウェッジ骨切り術を示している。大腿骨100および脛骨101は、膝関節102で相互作用する。関節102の下方には、規定の切除平面における脛骨近位部を通る断面積のおよそ60〜90%にわたって、第1の平面切除部104が作成されている。そして、第1の平面切除部104に対するある角度で第2の平面切除部107が作成されている。第1の平面切除部104および第2の平面切除部107はともに、楔103を規定する。楔103は、その後除去され、脛骨プラトー近位部が遠位に押し下げられることによって機能軸106(ミクリッツ線)が再構築されるとともに、たとえばプレートおよびネジ(図示せず)によって固定される。
図2aおよび図2bは、オープンウェッジ骨切り術を示している。第1の平面切除部104が作成され、そして、当該第1の平面切除部104に骨楔105が挿入される。骨楔105は、内側の脛骨プラトーを持ち上げることによって、正しい機能軸106(ミクリッツ線)を再構築する。また、骨楔105は、たとえばプレートおよびネジ(図示せず)を用いることによって、所定の位置に固定されている。理想的には、弾性および塑性変形等の自然な柔軟性によって、切断していない皮質を脛骨プラトーの再配置に自己適応させる。切断していない皮質が十分に柔軟ではなく、生じる応力が大きくなり過ぎた場合は、脛骨プラトーが裂ける場合もある。
図3aおよび図3bには、骨切り術中に発生し得る医原性骨折107の例を示している。このような医原性骨折107は、脛骨プラトー近位部の持ち上げまたは引き下げの結果として起こる場合がある。上述の通り、このような医原性骨折107は、骨材料の材料特性(Eモジュールおよび弾性)による非切除骨部位108の不十分な柔軟性に起因する。さらに、このような医原性骨折107は、第1の平面切除部104の切除深さ110が浅過ぎて、その他の非切除骨部位108が任意の曲げ力に対する強い復元力を示す場合に発生する場合もある。
図4aは、本発明に係る外科的穿孔ガイド200の例示的な一実施形態を示している。外科的穿孔ガイド200は、一般的には直方体形状の剛体210を具備する。剛体は、対象とする骨に接触する骨接触面204を有する。骨接触面204は、対象とする骨の骨切り術を行う部位の外形に対応した形状を有するのが好ましい。外科的穿孔ガイド200は、骨接触面204の反対側において、外面205を備える。外面205は、処置中に外科医側を向く外科的穿孔ガイド200の面である。外面205から骨接触面204にわたっては、第1の細長スロット201が貫通しており、往復式骨鋸の鋸刃等の平面切断具用の2つのガイド面を提供している。さらに、外科的穿孔ガイド200は、7つのドリルガイドボア202a〜202zを備える。本出願に関しては、添え字a〜zを用いて同じ特徴の複数の実体を識別することにより、実体の数に対する任意特定の制限を含意しないようにしている。ドリルガイドボア202a〜202zはそれぞれ、第1の細長スロット201によって規定される第1の骨切り術平面Aと平行な中心軸Xを有する。簡略化のため、中心軸Xは1本だけ示している。ドリルガイドボア202a〜202zそれぞれの中心軸Xは、第1の骨切り術平面Aと平行である。さらに、本実施形態において、すべてのドリルガイドボア202a〜202zの中心軸Xは、第1の骨切り術平面Aと一致している。さらに、ドリルガイドボア202a〜202zはそれぞれ、外面205から窪んだドリルシート203a〜203zを備える。ドリルシート203a〜203zは、ドリルガイドボア202a〜202zに挿入されたドリルの停止面を提供する。ドリルシート203a〜203zそれぞれの位置を変えることによって、上記複数のドリルガイドボア202a〜202zそれぞれの特定のドリル掘削深さを規定することができる。さらに、外科的穿孔ガイドは、2つの固定具受容孔221a、221bを備える。固定具受容孔221a、221bは、骨固定具を受容することによって、対象とする骨に外科的穿孔ガイド200を取り付けるように構成されている。
図4bは、図4aに係る外科的穿孔ガイド200を別の視点から示している。図4cは、外科的穿孔ガイド200を骨接触面204側から示している。
図5〜図15に関する以下の説明は、オープンウェッジ骨切り術に関するものであって、脛骨の内側から側面に向かって部分的な切除を行うことを意味する。したがって、切除ガイドは、脛骨近位部の前内側に固定され、脛骨の側面皮質が穿孔されることによって皮質骨が弱化され、脛骨プラトーの持ち上げが可能となる。
クローズドウェッジ法の場合は、内側を側面、側面を内側、持ち上げを引き下げと読み替える必要がある。
図5は、たとえば図4a〜図4cに示した外科的穿孔ガイド200の設計および製造に関係する脛骨300の骨表面を示している。外面205の形状は、以下に詳述する通り、切除深さ110を規定する。骨表面の関連データは、CTスキャン、MRIスキャン、または3次元X線画像法により収集されたものであってもよい。骨接触面204の形状は、脛骨300の前内側301の陰画として構成されているため、この前内側301の表面の形状と一致する。当業者が理解しているように、この骨接触面204の成形により、術前計画および患者固有のデータに基づいて、手術中に外科的穿孔ガイド200を正確に位置決め可能となる。
脛骨300の側面は、各ドリルガイドボア202a〜202zの必要なドリル掘削深さを規定することによって脛骨300の反対側の側面皮質303を穿孔するように示している。穿孔は、理想的には側面皮質303に到達するが、外側皮質のようには深くない。深い穿通は、たとえば側面皮質303近傍の筋肉、動脈、または神経等の軟組織構造に損傷を及ぼす原因となる可能性がある。
図6aには、本発明に係る外科的穿孔ガイド200との関連で使用するドリル400の好適な一実施形態を示している。ドリル400は、停止シート402によって規定された校正ドリル掘削長さ401を有する。ドリル掘削時には、ドリル400が挿入されたドリルガイドボア202a〜202zのドリルシート203a〜203zに停止シート402が衝突することにより、ドリル400が骨中にそれ以上進まないようにすることによって、物理的に考え得るドリル掘削深さをドリルガイドボア202a〜202zの特定の必要なドリル掘削深さに制限する。
図6bは、マーキング403により規定された校正ドリル掘削長さ401を有するドリル400の別の実施形態を示している。この別の実施形態に係るドリル400の使用に際して、外科医は、ドリル掘削を停止するタイミングを光学的に決定する必要がある。
図7aは、本発明の外科的穿孔ガイド200との関連で使用する鋸刃500の好適な一実施形態を示している。鋸刃500は、固定刃シート502によって規定された校正鋸引き長さ501を有する。動作時には、外科的穿孔ガイド200の外面205に刃シート502が衝突することによって、外科医が鋸引きする骨の深さを物理的に制限する。鋸刃500は、第1の細長スロット201の厚さに対応した厚さ503を有する。さらに、鋸刃500は、一端に鋸歯504を有し、他端に結合構造505を有する。結合構造505は、鋸刃500の骨鋸への取り付けを可能とする。
図7bは、鋸刃500の別の実施形態を示している。本実施形態において、鋸刃500は、校正鋸引き長さ501を規定するマーキング503を備える。
本実施形態に係る鋸刃500の使用に際して、外科医は、鋸引きを停止するタイミングを光学的に決定する必要がある。
図8は、外科的穿孔ガイド200の設計および寸法決定のための関連する解剖学的ランドマークを示している。図1aおよび図1bに示す機能軸106の修正のため、脛骨300内の部分的切除316を計画している。部分的切除316のための正しい平面を規定するすべての解剖学的変数およびランドマークの解釈は、これらの処置を行う外科医が受ける教育および積む経験の一部であるため、本明細書の一部をなすものではない。
部分的切除316のための平面の他の部分には、脛骨300の輪郭313を示している。外科的穿孔ガイド200の設計、具体的には、必要なドリル掘削深さを制御するシート203a〜203zの配置、切除深さを制御する外面205の形状、および一義的な位置決めを容易化する骨接触面204の形状は、術前に計画される部分的切除316の必要な切除深さ110、ドリル400の校正ドリル掘削長さ401、および鋸刃500の校正鋸引き長さ501によって規定される。
オープンウェッジ手術において外科的穿孔ガイドおよび/または対応する骨切り術キットを使用するための外科的ステップは、以下のようにまとめられる。
1.対象とする骨の対象部位上に外科的穿孔ガイドを載置する。
2.骨固定要素により固定して安定させる。
3.すべてのドリルガイドボアを通してドリル掘削を行うことにより、骨の他方側の皮質を穿孔する。
4.細長スロットを通して鋸引きを行うことにより、部分的切除を行う。
5.外科的穿孔ガイドを取り外す。
後続の外科的ステップは、以下の通りである。
6.部分的切除部位を曲げて開口させる。
7.骨楔を挿入する。
8.プレートおよびネジ等のインプラントにより固定して安定させる。
9.軟組織および皮膚を閉塞する。
ステップ3およびステップ4は、逆の順序で実行してもよい。ステップ1およびステップ2を図9a〜図9cに示す。
図9aに示すように、外科的穿孔ガイド200は、脛骨300の前内側301上に外科医が載置する。骨接触面204は、前内側301の形状に一致した形状を有する。したがって、骨接触面204の形状は、患者固有のデータを用いて形成しておくのが好ましい。このように、骨接触面204の形状と脛骨300の前内側301の外形とを一致させることによって、図9bに示すように、前内側301上に外科的穿孔ガイド200を正しく載置できる。
そして、図9cに示すように、2つの固定具受容孔221a、221bを通して2つの骨固定要素220a、220bを挿入し、脛骨300の骨材料にねじ込むことによって、図9dに示すように、外科的穿孔ガイド200を脛骨300上にしっかりと固定する。
次のステップでは、図10aに示すように、有効なドリル掘削長さ401を有するドリル400を外科医が用いることによって、図10bに示すように、ドリル400の停止シート402が各ドリルシート203a〜203zに衝突するまで、ドリルガイドボア202a〜202zを通してドリル掘削を行う。特に患者固有のデータに従ってドリルシート203a〜203zが外科的穿孔ガイド200に配置されている場合には、外科的穿孔ガイド200を用いることによって、側面皮質303がドリル孔310a〜310zにより穿孔される。ただし、側面皮質303に隣接する如何なる軟組織も損傷を受けることはない。図10cに示すように、側面皮質303は、ドリル孔310a〜310zによって穿孔されるため、弱化されて柔軟性が増す。柔軟性が増すことによって、外科医が楔を強制的に開口させる場合の医原性骨折の危険性が抑えられる。
医原性骨折の発生を防止するのに必要な穿孔の数は、主に骨質、脛骨プラトーのサイズ、切除深さ110、ドリル400の直径、および機能軸106の修正量といった変数によって決まる。
図11は、図10cに係る状況を断面視で示している。図から分かるように、ドリルシート203a〜203zはすべて、外科的穿孔ガイドにおいて異なる位置に位置決めされており、図11の太線で強調するように、ドリルシート203a〜203zが互いに少し階段状に配置されている。さらに、ドリル400の停止シート402がドリルシート203a〜203zと協働して、ドリル掘削深さを上記複数のドリルガイドボア202a〜202zそれぞれの特定の必要なドリル掘削深さ312に制限する様子を確認可能である。図から分かるように、この制限によって、外科医がドリル400をさらに進めることができないため、軟組織の如何なる損傷も回避される。図中には、上記複数のドリルガイドボア202a〜202zのうちの1つに関する特定の必要なドリル掘削深さ312のみを示している。ドリル掘削ステップにより、ドリルガイドボア202a〜202zそれぞれについて、1つのドリル孔310a〜310zが脛骨300を通して形成される。
図12aは、次のステップを示しており、鋸刃500が細長スロット201に挿入されている。図12bに示すように、外科医は、鋸刃500によって、鋸引きにより切断部311を脛骨300に形成するようにしてもよい。刃シート502と外科的穿孔ガイドの外面205との協働によって、切断部311の深さは、脛骨300内における術前に規定された最大の所望深さに保たれる。
図13は、図12bに係る状況の断面を示している。この断面は、第1の骨切り術平面内に位置している。図中、刃シート502と相互作用する外面205の形状が切断部311の深さに及ぼす影響の様子を確認可能である。脛骨300中の切断部311の形状は、本質的には外面205の形状に対応する。これは、鋸刃500の鋸歯504が校正鋸引き長さ501よりも深く脛骨300に挿入されることがないためである。
図14は、本発明に係る外科的穿孔ガイド200の別の実施形態を示している。図4に示す実施形態の特徴に加えて、本実施形態に係る外科的穿孔ガイドは、第2の骨切り術平面Bを規定する第2の細長スロット240を備える。ドリルガイドボア202a〜202zの軸Xが第1の骨切り術平面Aと平行である一方、第2の骨切り術平面Bは、第1の骨切り術平面Aに対するある角度で配置されている。両骨切り術平面A、Bは、手術中に対象とする骨の内部となる線315で交差している。このような外科的穿孔ガイドにより、外科医は、具体的にはクローズドウェッジ骨切り術の実施に際して、対象とする骨に楔を非常に精密に切断形成することが可能である。
図15aおよび図15bは、本発明に係る外科的穿孔ガイド200のさらに別の実施形態を示している。本実施形態において、外科的穿孔ガイド200は、細長スロット201を備えていない代わりに、骨接触面204上に配置された複数の突起250を備えている。突起250は、互いに平行に配置されるとともに、第1の骨切り術平面Aを規定している。先と同様に、上記複数のドリルガイドボア202a〜202zは、それらの軸が第1の骨切り術平面Aと平行になるように配置されている。突起250の厚さ251は、突起250が切除切断部311に挿入可能となるように選定される。これにより、ドリルガイドボア202a〜202zの軸を切断部311と平行にアライン可能となる。
図16aおよび図16bは、本発明の一部ではない外科的穿孔ガイド200の別の実施形態を示している。本実施形態においては、図16aから分かるように、第1の骨切り術平面Aを規定している細長スロット201がドリルガイドボア202a〜202z(そのうち、1つのドリルガイドボア202のみを図示)の軸Xと平行ではない。ただし、軸Xおよび細長スロット201は、手術中に対象とする骨の内部となる線315で交差するように配置されている。さらには、本実施形態においても、外科的穿孔ガイド200が第2の骨切り術平面Bを規定する第2の細長スロット240を備える。第2の細長スロット240は、第2の骨切り術平面Bが線315で第1の骨切り術平面Aと交差するように配置されている。したがって、第2の骨切り術平面Bはさらに、線315でドリルガイドボア202a〜202zの軸Xとも交差している。
図16bは、図16aに示す実施形態に係る外科的穿孔ガイド200を骨接触面204側から示している。この図で確認されるように、ドリルガイドボア202a〜202z(そのうち、1つのドリルガイドボア202のみを図示)はすべて、第1の細長スロット201および第2の細長スロット240から間隔を空けた単一の線上に配置されている。さらに、2つの固定具受容孔221a、221bの位置についても、この図で十分に確認可能である。このような外科的穿孔ガイドは、具体的にはクローズドウェッジ骨切り術に適している。対象とする骨に、互いに傾斜した2つの切断部を切断形成可能となり、これらの切断部が、対象とする骨から後々除去する楔状の骨を規定しているからである。
100 大腿骨
101 脛骨
102 膝関節
103 楔
104 第1の平面切除部
105 骨楔
106 機能軸
107 医原性骨折
108 非切除骨部位
110 切除深さ
200 外科的穿孔ガイド
201 第1の細長スロット
202(a〜z) ドリルガイドボア
203(a〜z) ドリルシート
204 骨接触面
205 外面
210 直方体形状
220a 骨固定要素
220b 骨固定要素
221a 固定具受容孔
221b 固定具受容孔
240 第2の細長スロット
300 脛骨
301 前内側
303 側面皮質
310(a〜z) ドリル孔
311 切断部
312 ドリル掘削深さ
313 輪郭
315 線
316 部分的切除
400 ドリル
401 校正ドリル掘削長さ
402 停止シート
403 マーキング
500 鋸刃
501 校正鋸引き長さ
502 固定刃シート
503 厚さ
504 鋸歯
505 結合構造

Claims (13)

  1. 対象とする骨に固定される外科的穿孔ガイド(200)であって、第1の骨切り術平面(A)と、直径および中心軸(X)を有し、当該中心軸(X)が前記第1の骨切り術平面(A)と平行である、複数のドリルガイドボア(202a〜202z)とを規定する少なくとも1つの第1の細長スロット(201)または少なくとも1つの突起(250)を備え、前記複数のドリルガイドボア(202a〜202z)の直径が前記骨切り術平面(A)と交差する、外科的穿孔ガイド(200)において、前記複数のドリルガイドボア(202a〜202z)がそれぞれ、ドリル(400)の停止面を提供するドリルシート(203a〜203z)を備え、当該ドリルシート(203a〜203z)が、前記複数のドリルガイドボア(202a〜202z)のそれぞれに関して、ドリル掘削深さを特定の必要なドリル掘削深さ(312)に制限することを特徴とする、外科的穿孔ガイド(200)。
  2. 各ドリルシート(203a〜203z)が、患者固有のデータに応じてドリル掘削深さが制限されるように当該外科的穿孔ガイド(200)上に配置されることによって、好適には、当該外科的穿孔ガイド(200)の固定側の反対にある前記骨の皮質までの距離に対応した特定の必要なドリル掘削深さ(312)となることを特徴とする、請求項1に記載の外科的穿孔ガイド(200)。
  3. 前記対象とする骨に接触する骨接触面(204)をさらに備え、当該骨接触面(204)が、前記対象とする骨の外形に一致した形状を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の外科的穿孔ガイド(200)。
  4. 少なくとも1つの細長スロット(201)と、鋸刃(500)のガイド面を提供することによって前記対象とする骨の内部での当該鋸刃(500)の切除深さ(110)を制限する外面(205)とを備えたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の外科的穿孔ガイド(200)。
  5. 前記外面(205)の形状が、前記少なくとも1つの細長スロット(201)に沿って、好適には患者固有のデータに応じて前記切除深さ(110)が変化するように構成されたことを特徴とする、請求項4に記載の外科的穿孔ガイド(200)。
  6. 第1の細長スロット(201)および第2の細長スロット(240)を備え、当該第2の細長スロット(240)が、前記第1の骨切り術平面(A)に対するある角度で配置された第2の骨切り術平面(B)を規定しており、前記第2の細長スロット(240)が、前記対象とする骨の内部で前記第2の骨切り術平面(B)が前記第1の骨切り術平面(A)と交差するように構成されたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の外科的穿孔ガイド(200)。
  7. 多数の突起(250)を備え、当該突起(250)が、前記対象とする骨の切除切断部(311)に挿入されるようにサイズ規定および成形されたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の外科的穿孔ガイド(200)。
  8. 少なくとも1つの固定具受容孔(221a、221b)をさらに備えたことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の外科的穿孔ガイド(200)。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の少なくとも1つの外科的穿孔ガイド(200)と、停止シート(402)を備えた少なくとも1つのドリル(400)と、を備えたキット。
  10. 刃シート(502)を規定する突起を有する少なくとも1つの鋸刃(500)をさらに備えた、請求項9に記載のキット。
  11. 好適には請求項1〜8のいずれか一項に記載の外科的穿孔ガイド(200)を製造する方法であって、
    a)患者固有のデータ、好適には患者固有の撮像データにより、複数のドリルガイド孔(202a〜202z)の位置および必要なドリル掘削深さを規定するステップと、
    b)前記ドリルガイド孔(202a〜202z)それぞれの必要なドリル掘削深さ(312)に従って、当該ドリルガイド孔(202a〜202z)それぞれのドリルシート(203a〜203z)の位置を決定するステップと、
    c)好適には機械加工または積層造形技術によって、前記外科的穿孔ガイド(200)を製造するステップと、
    を含む、方法。
  12. 前記製造ステップに先立って、患者固有の撮像データにより、対象とする骨の目標接触領域の形状を決定することによって、当該対象とする骨に接触する骨接触面(204)の形状を規定するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記製造ステップに先立って、患者固有の撮像データにより、必要な切除深さ(110)に従って、前記外科的穿孔ガイド(200)の外面(205)の形状を規定するステップをさらに含む、請求項11または12に記載の方法。
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