JP2016500518A - 重合コーティングにおけるタガントの組み込みおよび回収を容易にするための摂動剤の使用 - Google Patents

重合コーティングにおけるタガントの組み込みおよび回収を容易にするための摂動剤の使用 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、対象物からのタガントの回収性を高めるための方法を提供する。【解決手段】本方法は、タガントを溶液に組み込む工程と;第1の摂動剤タガント溶液を形成するために、タガントを含む溶液を摂動剤と混合する工程と;第2の摂動剤タガントポリマー溶液を形成するために、第1の摂動剤タガント溶液をポリマーと混合する工程と;タガントコーティングされた対象物を形成するために、第2の摂動剤タガントポリマー溶液を対象物の少なくとも一部分に塗布する工程とを含む。タガントでマーキングされた対象物の認証方法もまた提供される。【選択図】なし

Description

[0002] 本発明は、ポリマーへの追跡可能なタガント(taggant)の組み入れを容易にするための、ならびにそのようなタガントを対象物の美的外観または対象物のマトリックスを変化させることなく回収および検出するための方法に関する。
[0004] 核酸は、比較的単純なヌクレオチドビルディングブロックから構成されるにもかかわらず、莫大な情報をコードすることが可能である:その証拠に、ヒトゲノムは、脳の神経回路網から骨格、組織および臓器の複雑な構造まで、人体のすべての構成要素の合成および構築に必要なすべての情報をコードしている。核酸は、デオキシリボ核酸(DNA)およびより不安定なリボ核酸(RNA)を含む。核酸配列は固有かつ複雑となり得ることから、製品の認証およびトラッキングならびに偽造製品の検出など、いくつかの一般的なコーディング問題を解決する際にこれらの特定の特徴を利用することは、近年大きな関心を集めている。
[0005] 多くの製品製造業者は、「トレードドレス」として識別可能な外観品質および確定的デザインを利用してその高品質かつ高価値の製品を一意的に識別し、それによって顧客の信頼を獲得する。偽造防止のためにラベルを付加する場合もある。従来の偽造防止ラベルは、一般的に、特に標的とされる物理的または化学的特徴を有する材料から形成され、たとえば、小切手帳上の磁気ストリップ、クレジットカード上のレーザーホログラム、株券上の蛍光インク、および機密文書上の感熱インクである。偽造防止ラベルはまた、識別される必要がある対象物に特有の抗原を付加することによっても作製されており、抗原はその後、その抗原に特異的な抗体を用いて検出することができる。しかしながら、抗原および抗体は、多くの温度および湿度の環境条件下で安定性が乏しいことを特徴とするタンパク質であり、変性またはさらには分解しやすく、結果として活性を失い、容易に破壊される可能性があり、それによって識別の精度および信頼性が低下する。
[0006] そのため、たとえば、基本的な遺伝情報をコードするデオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA)などの核酸が、一般に使用される偽造防止用のラベルおよびマーカーに対する改良された代替物として注目されている。DNAおよびRNAは、ヌクレオチド鎖からなるポリマーであり、20〜50塩基長程度までの比較的短い鎖からなる「オリゴヌクレオチド」、またはより長い鎖の場合「ポリヌクレオチド」と称される。これらのオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド鎖は、糸に通したビーズのように次々と互いに連結された多数のヌクレオチドからなる。各ヌクレオチドは、4種類のみの窒素塩基:DNAの場合、アデニン(多くの場合、短縮形で「A」と表される)、グアニン(「G」と表される)、シトシン(「C」と表される)およびチミン(「T」と表される);ならびにRNAの場合、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)およびウラシル(U)のうちの1つと連結したリボース糖−リン酸からなる。オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドは、同じ糖−リン酸主鎖を共有する。リボース糖の3’−ヒドロキシル基は、その隣接するヌクレオチドの5’−リン酸基と共有結合して鎖構造を形成し、平面状の窒素塩基が、櫛の歯と同じように鎖から突き出している。
[0007] 1本のオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド鎖中の塩基A、T、G、およびCはそれぞれ、異なる鎖中の別の塩基と特異的に対合して二本鎖構造を形成する、または同じ鎖と二本鎖のループまたはヘアピン構造を形成することが可能である:アデニンは、DNAでは、2つの水素結合によってチミンと(またはRNAでは、ウラシルと)特異的に結合し、シトシンは、3つの水素結合によってグアニンと特異的に結合する。つまり、TはAと、GはCと結合することにより、2本のヌクレオチド鎖が一緒になって二本鎖を形成する、または1本のヌクレオチド鎖の2つの部分が一緒になって二重鎖の各鎖がループによって接合された二本鎖領域を形成する。
[0008] マーカーまたはタガントとして使用される核酸のさらなる利点は、これらの分子は、適正に保護することにより、長期間保存できることである。氷河、氷床、タールピットおよび沼、ならびに湿地中の保存標本からの証拠は、DNAが、何千年も、場合によっては何百万年もにわたり分解に耐えることを示す。そのような証拠は、古代人ならびに植物および動物の祖先ならびに起源に関する情報をたどるために使用されている。保護されたマーカーDNAは、長期間存続するように、目的の高価値の物品または対象物をコーティングするためのポリマー中で安定化することもでき、その後、識別、認証およびトラッキングのために使用することができる。長期にわたり持続するこの能力を、例として、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用した増幅による、少数の分子を検出する高感度の方法と併用することで、核酸、特にDNAは、マーカーとして使用される魅力的な候補物質となる。そのうえ、可能な固有の配列の数は、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの配列の塩基の追加ごとに4倍増加することから、核酸は、ほぼ無限のコーディング容量を提供する。
[0009] Sheuら(米国特許第7,115,301号)は、目的の品物の全部または一部のみのコーティングに使用できる多様な媒体にDNAを組み込むことによって、DNAを、固体の物品または物質をマーキングするために使用できることを開示した。Sheuらによって開示されているそのようなコーティングに有用ないくつかの媒体としては、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン(PS)、およびポリプロピレン(PP)、またはアクリル/エポキシ樹脂系配合物が挙げられる。多くの場合、貴重な物品、たとえば、絵画または易損品のタグ付けには、マーキングされた物品の美的外観および完全性を保存するため、非侵襲的または非破壊的なサンプリング方法が必要とされる。しかしながら、タガントの回収が困難となる場合もあり、またはその方法の適用可能性を限定するほど低い回収率をもたらす場合もある。
[0010] アクリルまたはエポキシ系樹脂のポリマーなどのポリマーは、タガントの担体媒体として使用することができる。残念なことに、これらのポリマーからのタガントの回収は、多くの場合困難であり、そのような問題点に対処するための溶剤の組合せが開発されている(例として、Elwell、米国特許第4,278,557号を参照されたい)。しかしながら、そのようなポリマーのコーティングとしての使用を採用するほとんどの用途の場合、検証を目的としたポリマーコーティングからのタガントの適切な回収を達成するために、ポリマーの全溶解は必要でない(また通常は可能でない)。さらに、ポリマーが付着された貴重な物品または対象物に対するそのような溶剤の使用は、物品または対象物を変色または損傷させる場合があるため、望ましくなく、通常は推奨されない。購入品の認証に関心のある所有者または善意の購入者(bona fide purchaser)が、著しく侵襲的または破壊的な方法の使用を承認するとは思われない。
[0011] したがって、タグ付けされた物品を物品の審美性を損なう場合がある過酷な溶剤処理に供することなく、価値のある物品上の重合コーティングからタガントを取り出すことを可能にする系が、当技術分野において必要とされている。
[0013] 本発明の例示的な実施形態は、物品を損傷させるまたはその外観の審美性を損なうことなく、タグ付けされた物品表面からタガントを抽出するための方法を提供する。
[0014] 本発明のある例示的な実施形態では、対象物のコーティングに有用なポリマーマトリックスへの追跡可能なタガントの組み入れを容易にするための方法が提供される。本方法は、タガントを溶液に組み込む工程と、第1の摂動剤タガント溶液を形成するために、タガントを含んだ溶液を摂動剤(perturbant)と混合する工程と、第2の摂動剤タガント溶液を形成するために、第1の摂動剤タガント溶液をポリマーと混合する工程と、対象物のタガントコーティングされた部分を形成するために、第2の摂動剤タガント溶液を対象物の少なくとも一部分に塗布する工程とを含む。
[0015] 別の例示的な実施形態では、本発明は、対象物のコーティング中のポリマーマトリックスに組み込まれた追跡可能なタガントの回収性を高めるための方法を提供する。本方法は、タガントを溶液に組み込む工程と、第1の摂動剤タガント溶液を形成するために、タガントを含む溶液を摂動剤と混合する工程と、第2の摂動剤タガント溶液を形成するために、第1の摂動剤タガント溶液をポリマーと混合する工程と、第2の摂動剤タガント溶液を対象物の少なくとも一部分に塗布する工程とを含み、ここで、タガントの回収は、摂動剤によって向上する。
[0016] 本発明のさらに別の例示的な実施形態では、対象物を認証する(authenticating)ための方法が提供される。本方法は、タガント、たとえば核酸、摂動剤、たとえばポリオール、およびポリマーコーティングを含むコーティングを含む対象物を提供する工程と;対象物からタガントを回収する工程と、タガントを識別することによって対象物の真贋(authenticity)を検証する工程とを含む。
[0017] 本発明の別の例示的な実施形態によれば、タガントでマーキングされた対象物が提供される。対象物は、目的の対象物の表面の少なくとも一部分を覆うコーティングを含むことができ;ここで、コーティングは、ポリマー中の核酸タガントおよび摂動剤を含む。あるいは、対象物は、対象物全体に均一に分布した、ポリマー中の核酸タガントおよび摂動剤を含むこともできる。別の代替形態では、対象物は、コーティングの一部分および/または表面コーティングを含まない対象物の一部分などに、対象物に不均一に分布した、ポリマー中の核酸タガントおよび摂動剤を含むこともできる。
[0018] 本発明のまた別の実施形態によれば、対象物を認証するための方法が提供される。本方法は、タガント、少なくとも1種の摂動剤、たとえばポリオールを含むコーティングを有する対象物を提供する工程と、対象物からタガントを回収することと、下記に詳述する周知の方法のいずれかによってタガントを識別することによって対象物の真贋を検証することとを含む。
[0019] 本発明の別の実施形態によれば、タガントでマーキングされた対象物が提供される。マーキングされた対象物は、核酸タガント、少なくとも1種の摂動剤(たとえばポリオール)、および溶剤を含むコーティングを含み;このコーティングを硬化および/または乾燥させて、タガントならびに単数もしくは複数のポリオールならびに硬化および/または乾燥工程後の残留溶剤を組み込んだコーティングされた対象物を得ることができる。
[0021] 定義:
[0022] 本明細書で使用される用語「タガント」は、対象物の特性、例として、その製造源などを示すために対象物に取り付けられる物質を表すのに使用される。タガントでマーキングされる対象物は、任意の追跡可能な固体の品物、たとえば、保管中かまたは輸送中の、電子デバイス、衣料品、紙、繊維、もしくは布地、または他の任意の商品、または現金もしくは貴重品であることができる。あるいは、タガントでマーキングされる商品は、液体、例として、インク、染料、またはスプレーなどであることもできる。別の代替形態では、商品は、コモディティ品、たとえば、紙、金属、木材、プラスチック、または粉末であることもできる。タガントは、たとえば、会社もしくは品物のタイプに特有のもの(たとえば型番)、品物の特定のロットもしくはバッチに特有のもの(ロット番号)、または実際の品物に特有のもの、例として、品物に固有のシリアルナンバーなどのものなどであることができる。加えて、タガントは、多様な他の有用なデータ項目のいずれか1または複数を示すこともできる;たとえば、タガントは、タグ付けされた製品もしくは品物を製造した会社の名称および連絡先情報、製造日、販売業者、ならびに/または製品もしくは品物の予定小売業者を示すデータをエンコードすることができる。タガントはまた、たとえば、品物に組み込まれた成分の供給源または製品もしくは品物の製造に使用された生産プラントもしくは機械の識別情報などの成分データ;製品もしくは品物が出荷された日、販売業者による受領日、および/または小売業者への納入日、ならびに他の任意の有用な商業的または他のデータ、例として、特注品の所有者の個人情報などを示すこともできるがこれらに限定されない。データまたはインディシア(indicia)の各要素は、タガント中に暗号化またはエンコードすることができ、対象物から回収されたタガントから解読し、本明細書に記載された方法に従ってデコードまたは復号することができる。次いで、デコードまたは復号されたデータを使用して、対象物の特性を検証する、または対象物を認証する、または偽造の品物を排除することができる。
[0023] 用語「PCR」は、ポリメラーゼ連鎖反応を指す。PCRは、DNAポリメラーゼ、好ましくは、好熱性細菌(サーマス・アクアティカス(Thermus aquaticus))から元来単離された熱安定性Taqポリメラーゼなどの熱安定性DNAポリメラーゼの存在下で、鋳型核酸配列に接する特有の配列に相補的な短いプライマーオリゴヌクレオチドの対を用いて、溶融、再アニーリングおよび重合のサイクルの温度サイクリングによって鋳型核酸配列のコピー数を増大させるのに有用な増幅技術である。PCRとしては、DNA鎖がコピーされて元のDNA鎖の100万以上のコピーをもたらす、標準的なPCR法(たとえば、ランダムプライマーを使用したPCR:例として、PCR with Arbitrary Primers: Approach with Care. W.C. Black IV、Ins. Mol. Biol. 2: 1-6、2007年12月を参照されたい);PCR産物の量を各サイクルでモニタリングすることができる、リアルタイムPCR技術(Real time quantitative PCR: C.A. Heid、J. Stevens、K.J. LivakおよびP.M. Williams、1996 Genome Research 6: 986-994);まずRNAがDNA鎖にコピーされ、その後DNA鎖が標準的なPCR反応によって増幅される、逆転写−PCR(たとえば、Quantitative RT-PCR: Pitfalls and Potential: W.F. Freeman、S.J. WalkerおよびK.E. Vrana; BioTechniques 26:112-125、1999年1月を参照されたい)が挙げられるがこれらに限定されない。
[0024] 本明細書で使用される用語「モノマー」は、1または複数の他の化学物質(chemical entity)と共有結合により連結してオリゴマーまたはポリマーを形成し得る任意の化学物質を指す。「モノマー」の例としては、ヌクレオチド、アミノ酸、糖類、およびアミノ酸等が挙げられる。
[0025] 用語「核酸」は、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドであり得るヌクレオチドから構成されるポリマーを意味する。これらの化合物は、天然のまたは合成的に生成されたデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドであり得る。合成的に生成された核酸は、天然に存在する配列または非天然の固有の配列を持つことができる。
[0026] 用語「リボ核酸」および「RNA」は、リボヌクレオチドから構成されるポリマーを表す。用語「デオキシリボ核酸」および「DNA」は、デオキシリボヌクレオチドから構成されるポリマーを表す。
[0027] 用語「ヌクレオチド」は、窒素含有塩基、デオキシリボヌクレオチドの場合、通常はアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)またはチミン(T)、およびリボヌクレオチドの場合、通常はアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)またはウラシル(U)と共有結合した糖リン酸、通常はリボース−5’−リン酸または2’−デオキシリボース−5’−リン酸を含むモノマー単位を意味する。
[0028] 本明細書において使用される用語「オリゴヌクレオチド」は、2〜約20ヌクレオチド長の鎖を形成する、ヌクレオチドモノマーから共有結合により構成される一本鎖または二本鎖のポリマーを指す。
[0029] 本明細書において使用される用語「ポリヌクレオチド」は、一般的には約20を超えるヌクレオチド長の鎖を形成する、ヌクレオチドモノマーから共有結合により構成される一本鎖または二本鎖のポリマーを指す。
[0030] 天然に存在する配列を有する核酸は、核酸と配列特異的にハイブリダイズすることができる。つまり、それらは、相補的塩基対であるA:T(アデニン:チミン)およびG:C(グアニン:シトシン)が分子間(または分子内)水素結合を形成するハイブリダイゼーション反応と、π電子を介した各鎖中の平面状の隣接塩基間の協同的スタッキング相互作用とに関与することができ、これらは併せてワトソン−クリック型塩基対合相互作用として公知である。核酸鎖の塩基はまた、G(グアニン)がU(ウラシル)と対合する、あるいはI(イノシン)がC(シトシン)、U(ウラシル)またはA(アデニン)と対合する、いわゆる「ゆらぎ(wobble)」相互作用によって、非ワトソン−クリック型塩基対を形成するようにハイブリダイズすることもできる。
[0031] 用語「識別可能な配列」または「検出可能な配列」は、識別すべき標的ヌクレオチド配列と特異的に相互作用するように設計されたプライマーまたはプローブによるハイブリダイゼーションおよび/またはPCR技術によって検出することができるヌクレオチド配列を意味する。標的ヌクレオチド配列と特異的なプローブまたはプライマーとの相互作用を、光学的および/または視覚的手段によって検出して、標的ヌクレオチド配列の存在を決定することができる。
[0032] 本発明の実施形態は、本発明の実例を示す非限定的な例として下記に列挙されるが、本発明の範囲に対する限定と見なされることを意図したものではなく、これは、当業者にはすぐに明らかとなろう。
[0033] 例示的な実施形態は、対象物の外観を損なうことなく対象物からのタガントの回収性を高めるための方法を提供する。本発明のいくつかの例示的な実施形態を下記に詳述する。
[0034] 本発明の例示的な実施形態はまた、タガントを使用して対象物を認証するための方法を提供する。たとえば、本発明のある例示的な実施形態は、対象物からのタガントの回収性を高めるための方法であって、タガントを溶剤に組み込む工程と、第1の摂動剤タガント溶液を形成するために、タガントを含む溶液を摂動剤と混合する工程と、第2のタガント溶液を形成するために、第1の摂動剤タガント溶液をポリマーと混合する工程と、対象物のタガントコーティングされた部分を形成するために、第2のタガント溶液を対象物の少なくとも一部分に塗布する工程とを含む方法を提供する。タガントは、水溶液に可溶であってもよい。水溶性タガントの例としては、核酸、糖類、ペプチド、および多くのタンパク質が挙げられる。あるいは、タガントは、水溶液または有機溶剤に不溶であってもよい。水溶液または有機溶剤に不溶であるタガントの例としては、微粒子タガント、例としてアップコンバージョン蛍光体(up-converting phosphor)(UCP)タガントなどが挙げられ、これは、核酸連結UCPなど、任意の好適なUCPタガントであることができる。
[0035] 本発明のある例示的な実施形態は、対象物からのタガントの回収性を高めるための方法であって、タガントを溶液に組み込む工程と、第1の摂動剤タガント溶液を形成するために、タガントを含む溶液を摂動剤と混合する工程と、第2のタガント溶液を形成するために、第1の摂動剤タガント溶液をポリマーと混合する工程と、対象物のタガントコーティングされた部分を形成するために、第2のタガント溶液を対象物の少なくとも一部分に塗布する工程とを含む方法をさらに提供する。タガントが組み込まれる溶液は、水溶液または有機溶剤であることができる。
[0036] 目的の対象物のコーティングに回収可能なタガントを組み込むための本発明の実施におけるコーティングとして有用なポリマーは、対象物上にコーティングを形成するのに使用できる任意のポリマー、たとえば、エポキシ−アクリレート、エポキシ−ウレタン、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリウレタン(PU)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド(たとえば、ナイロン6、ナイロン66)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスルホン、ポリ酢酸ビニル(PVA)、ポリエステル(PES)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ベンゾシクロブテン(BCB)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、低密度ポリエチレン(LDPE)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、フェノール樹脂(PF)、メラミンホルムアルデヒド(MF)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミド、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリ乳酸(PLA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリテトラフルオロエチレン、ブチルゴム、フルオロポリマー(fluropolymer)、シリコーン、アイオノマー、成形用エラストマー、エチレンビニルアルコール(EVOH)、メタロセンポリマー、およびポリエチレンナフタレートなどであることができる。
[0037] 加えて、本発明の方法に従ってタガントを組み込むことができ、対象物の表面の全部または一部のコーティングに使用することもできる他のポリマーとしては、たとえば、アクリルガラスとも呼ばれる、メタクリル酸メチルの透明熱可塑性合成ポリマーであるポリメタクリル酸メチル(PMMA)などのアクリル化合物;およびポリメタクリル酸メチル−ポリアクリロニトリルコポリマーなどのアクリルコポリマー;および樹脂化合物と硬化剤または活性化剤の重合によって形成されるエポキシコポリマーなどの熱硬化性エポキシ系ポリマー化合物が挙げられる。樹脂は、各末端にエポキシ基を有するモノマーまたは短鎖である。たとえば、一般に使用されるエポキシ樹脂は、エピクロロヒドリン(別称、塩化グリシジルおよび1-クロロ-2,3-エポキシプロパン)などの反応性エポキシドと、ビスフェノール−Aなどの反応性芳香族化合物との反応によって形成される。一般に使用される硬化剤の例は、トリエチレンテトラミン(TETA)であるが、ほぼあらゆるポリアミンで代用することができる。あるいは、前述のアクリル化合物およびエポキシ系化合物のいずれかの2種以上の混合物を、本発明のある実施形態によるコーティングに使用することもできる。
[0038] 別の例示的な実施形態では、本発明のタガントを組み入れるエポキシ系化合物としては、2個以上のエポキシ基を有する化合物および樹脂を挙げることができる。これらの化合物は、液体であっても、ゲル状であっても、固形であってもよい。たとえば、本発明の実施において有用なエポキシ系化合物としては、以下:ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ヘキサヒドロビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールA、ジアリル−ビスフェノールA、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、クレゾール、テトラブロモビスフェノールA、トリヒドロキシビフェニル、ベンゾフェノン、ビスレゾルシノール、ビスフェノールヘキサフルオロアセトン、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン、ビキシレノール、フェノール−ノボラック、またはクレゾール−ノボラックなどの多価フェノールとエピクロロヒドリンとを反応させることによって得られるグリシジルエーテル;グリセリン、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、またはポリプロピレングリコールなどの脂肪族多価アルコールとエピクロロヒドリンとを反応させることによって得られるポリグリシジルエーテル;p−ヒドロキシ安息香酸またはβ−ヒドロキシナフトエ酸などのヒドロキシカルボン酸とエピクロロヒドリンとを反応させることによって得られるグリシジルエーテルエステル;フタル酸、メチルフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、エンドメチレンヘキサヒドロフタル酸、トリメリット酸、および重合脂肪酸などのポリカルボン酸から得られるポリグリシジルエステル;アミノフェノールおよびアミノアルキルフェノールから得られるグリシジルアミノ−グリシジルエーテル;アミノ安息香酸から得られるグリシジルアミノ−グリシジルエステル;アニリン、トルイジン、トリブロモアニリン、キシリレンジアミン、ジアミノシクロヘキサン、ビスアミノメチル−シクロヘキサン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、および4,4’−ジアミノジフェニルスルホンから得られるグリシジルアミン;ならびにエポキシ化ポリオレフィンなどのエポキシ樹脂が挙げられる。
[0039] ある例示的な実施形態では、本発明によるタガントを組み込むためのポリマーのアクリル化合物は、たとえば、アクリレート化合物、アクリレートポリマー、アクリル繊維、アクリル塗料、アクリル樹脂、またはアクリルガラス等であることができる。
[0040] 本発明のある例示的な実施形態では、ポリマーは、たとえば、天然ポリマー、ワニス、ポリウレタン、セラック、またはラッカーである。ワニス、ポリウレタン、セラック、またはラッカーは、任意の好適なワニス、ポリウレタン、セラック、またはラッカーであることができ、例として、Minwax(登録商標)Co.、Upper Saddle River、NJ製のポリウレタンワニスなどであるがこれらに限定されない。あるいは、コーティングとして有用なポリマーは、蜜蝋、たとえば、Mountain Rose Herbs、Eugene、ORから入手可能な蜜蝋などの天然ポリマーであることもできる。
[0041] 別の例示的な実施形態では、ポリマーは、たとえば印刷インクなどのポリマー含有組成物の成分である。たとえば、ある例示的な実施形態では、インクは、製品番号4408Rなどの熱硬化型エポキシ−アクリレートインクまたは970シリーズTouch Dry(登録商標)ペレット、それぞれMarkem(登録商標)、Keene、NH製であってもよい。あるいは、Dupont(登録商標)によって販売されているArtistri(登録商標)P5000+シリーズの顔料インク、または製品番号00−988、Rahn USA Corp.などのエポキシアクリレートインクを使用することもできる。
[0042] 本発明のタガントとしては、たとえば、核酸タガントが挙げられる。核酸は、デオキシリボ核酸(DNA)またはリボ核酸(RNA)を表す総称であり、合成、または動物、植物、細菌、ウイルス、真菌、もしくは合成ベクター由来または上記に列挙された核酸等のいずれかの断片であり得る。なお、合成核酸は、動物、植物、細菌、真菌、ウイルスもしくは他の任意の生物または合成ベクターの、天然に存在する核酸の配列を有することができる。あるいは、合成核酸は、天然には存在しない固有の配列を有することもできる。そのような固有の非天然配列は天然に存在する配列のストレッチを有していてもよいが、全体としての非天然配列は固有であり、いずれの植物、動物もしくはウイルスにも、または他のいずれの天然生物にも存在しないことを理解されたい。特に、本発明のタガント中に暗号化またはエンコードされるデータまたはインディシアの要素をコードする核酸配列は、固有の非天然配列であり、それによって目的の対象物の認証における使用に適している。
[0043] 本発明の実施において有用なタガントは、任意の好適な検出可能なまたは追跡可能なタガント、たとえば、化学的マーカーまたは生物学的マーカーであることができる。本発明の方法のある実施形態では、タガントは、UVフルオロフォア、セラミックIRマーカー、DNA、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、脂質、糖、多糖、フェロモン、香気、微量元素、希土類元素、またはそれらのいずれか2種以上の組合せから選択される。
[0044] 本発明のある実施形態では、タガントは、核酸を含む。一実施形態では、タガントは、DNAから本質的になり、識別または認証に有用な他の重要な成分は存在しない。
[0045] 加えて、たとえば、紫外線(UV)タガント、アップコンバージョン蛍光体(UCP)赤外線(IR)タガント、UVマーカータガント、UVフルオロフォアタガント、セラミックIRマーカータガント、タンパク質タガント、および/または微量元素タガントなどの他のタガントを、核酸タガントと組み合わせて使用することもできる。ある例示的な実施形態では、使用されるタガントとしては、たとえば、DNAタガントおよびIRアップコンバージョン蛍光体(UCP)タガントの組合せを挙げることができる。あるいは、別の例示的な実施形態では、使用されるタガントとしては、たとえば、DNAタガント、IRアップコンバージョン蛍光体(UCP)タガント、およびUVタガントの組合せを挙げることもできる。たとえば、ある例示的な実施形態では、IR(UCP)タガントは、たとえば、緑色、青色、または赤色の(UCP)IRタガント、例として、Boston Applied Technologies Inc.、Woburn、MA製の、緑色IRマーカー、製品番号BPP−1069;青色UCP、製品番号BPP−1070;または赤色UCP、製品番号BPP−1071などであることができる。
[0046] 本発明の方法に従って可溶性タガントが溶解される溶液としては、たとえば、水、TE緩衝液(10mMのTris・HCl、1mMのEDTA)、Tris−グリシン緩衝液、Tris−NaCl緩衝液、TBE緩衝液(Tris-ホウ酸-EDTA)、TAE緩衝液(Tris-酢酸-EDTA)およびTBS緩衝液(Tris緩衝生理食塩水)、HEPES緩衝液(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N'-エタンスルホン酸)、MOPS緩衝液(3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸)、PIPES緩衝液(ピペラジン-N,N'-ビス(2-エタンスルホン酸))、MES緩衝液(2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸)、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)、PBP緩衝液(リン酸ナトリウム+EDTA)、TEN緩衝液(Tris/EDTA/NaCl)、TBST緩衝液(Tris-HCl、NaCl、およびTween20)、PBST緩衝液(Tween20を含むリン酸緩衝生理食塩水)、ならびに生物学および化学において使用される他の多くの公知の緩衝液のいずれかを挙げることができる。
[0047] ある例示的な実施形態では、本発明の実施に有用な摂動剤は、任意の好適な摂動剤、たとえば、ポリオールまたはジオールもしくはグリコール、デンプン、またはピロリドンであることができる。ポリオールは、任意の好適なポリオール、たとえばポリエチレングリコールポリマー、例としてPEG200、すなわち、鎖1本あたりエチレングリコール単位200の平均分子数を有するポリエチレングリコール(PEG200 Mn200製品番号P3015など)、Sigma−Aldrich、St.Louis、MOであることができる。あるいは、別の実施形態では、ポリエチレングリコールは、PEG10,000ポリオールポリマー、たとえば、Sigma−Aldrich製のPEG10,000製品番号P3015、M10,000であることもできる。
[0048] 別の実施形態では、本発明による摂動剤として有用なグリコールは、任意の好適なグリコールまたはジオール、例として、Sigma−Aldrich製のエチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセロール、メタンジオール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、またはFluka Analytical製の1,2−ブタンジオールもしくは1,4−ブタンジオールなどであることができる。
[0049] 別の実施形態では、デンプンは、たとえば、Grain Processing Corp.、Muscatine、IA製のZeina(登録商標)B860などのヒドロキシルプロピルデンプンであることができる。さらに別の実施形態では、本発明のピロリドン摂動剤は、任意の好適なピロリドン、例として、N−アルキルピロリドン、またはカプリリルピロリドン界面活性剤:Ashland Inc.、Covington、KYから入手可能なSurfadone(登録商標)LP100などであることができる。
[0050] ある例示的な実施形態では、本発明の摂動剤は、ポリマーおよびタガントを含有する溶液において、溶液中のタガントに対して約0.1%〜約30%w/wの量で使用することができる。別の例示的な実施形態では、本発明の摂動剤は、ポリマーおよびタガントを含有する溶液において、溶液中のタガントに対して約1%〜約25%w/wの量で使用することができる。あるいは、本発明の摂動剤は、ポリマーおよびタガントを含有する溶液において、溶液中のタガントに対して約5%〜約20%w/wの量で使用することもできる。別の例示的な実施形態では、本発明の摂動剤は、ポリマーおよびタガントを含有する溶液において、溶液中のタガントに対して約7%〜約15%w/wの量で使用することができる。さらに別の例示的な実施形態では、本発明の摂動剤は、ポリマーおよびタガントを含有する溶液において、溶液中のタガントに対して約10%w/wの量で使用することができる。
[0051] あるいは、例示的な一実施形態では、本発明の摂動剤は、ポリマーおよびタガントを含有する溶液において、溶液中のタガントに対して約0.1%〜約30%w/wの量で使用することもできる。別の例示的な実施形態では、本発明の摂動剤は、ポリマーおよびタガントを含有する溶液において、溶液中のタガントに対して約5%〜約30%w/wの量で使用することができる。あるいは、本発明の摂動剤は、ポリマーおよびタガントを含有する溶液において、溶液中のタガントに対して約10%〜約30%w/wの量で使用することもできる。
[0052] 例示的な一実施形態では、本発明の摂動剤は、ポリマーおよびタガントを含有する溶液において、溶液中のタガントに対して約1%〜約25%w/wの量で使用することができる。ある例示的な実施形態では、本発明の摂動剤は、ポリマーおよびタガントを含有する溶液において、溶液中のタガントに対して約1%〜約20%w/wの量で使用することができる。ある例示的な実施形態では、本発明の摂動剤は、ポリマーおよびタガントを含有する溶液において、溶液中のタガントに対して約1%〜約15%w/wの量で使用することができる。ある例示的な実施形態では、本発明の摂動剤は、ポリマーおよびタガントを含有する溶液において、溶液中のタガントに対して約1%〜約10%w/wの量で使用することができる。
[0053] 理論に束縛されることを望むものではないが、本発明の摂動剤は、重合したポリマー中に微小間隙(microcrevice)およびマイクロポケットならびに微小環境を作り出すことにより、そのような摂動剤を欠いている重合コーティングからよりも効率的に、タガント(たとえばDNAタガント)の回収を容易にすると考えられる。
[0054] 本発明の例示的な実施形態によるタガントでコーティングされる目的の対象物としては、たとえば、セラミック表面、プラスチックフィルム、ビニルシート、骨董品、宝飾品、IDカード、クレジットカード、磁気ストリップカード、絵画、芸術品、記念品、スポーツ収集品、および他の収集品が挙げられる。次いで、対象物の上にコーティングされたタガントを、たとえば下記にさらに詳述する方法によって回収し識別することによって、これらの対象物の真贋を検証することができる。
[0055] 目的の対象物に施すことができる本発明のタガントを組み入れるまたは組み込むコーティングは、安定でありタガントを組み込むことが可能な任意の好適なコーティング、たとえば、プラスチック、ワニス、ポリウレタン、セラック、またはラッカーであることができる。あるいは、コーティングは、蜜蝋であることもできる。
[0056] あるいは、目的の対象物に施される本発明のコーティングは、たとえば、インク、塗料、シール材、接着剤、1種もしくは複数の染料、1種もしくは複数の染色物質または1種もしくは複数の顔料を含有するコーティング、および他のそのような一般的なコーティングであることもできる。
[0057] 本発明の別の実施形態では、本方法は、タガント溶液を形成するためにタガントを溶液に組み込む工程または溶解する工程の後、核酸タガントを摂動剤と混合する工程と、第2の溶液を形成するために、この第1の溶液をポリマーと混合する工程と、対象物のタガントコーティングされた部分を形成するために、第2の溶液を対象物の少なくとも一部分に塗布する工程とを含み、ここで、タガントは、対象物から回収可能である。
[0058] 一実施形態では、第2の溶剤は、非極性溶剤である。一実施形態では、第2の溶剤は、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、アルコール、例として、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、もしくはイソブタノール等、またはエーテル、例として、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、およびジエチルエーテル等からなる群から選択される。あるいは、第2の溶剤は、2種以上のケトン、アルコール、またはエーテルの組合せであることもできる。別の代替形態では、第2の溶剤は、上記の溶剤のいずれか2種以上の組合せであることもできる。
[0059] 別の実施形態では、タガントは、IRアップコンバージョン蛍光体(UCP)タガントおよびDNAタガントを含み、ここで、摂動剤は、ポリオールである。
[0060] さらに別の実施形態では、ポリマーは、ワニス、ポリウレタン、セラック、またはラッカーである。
[0061] 本発明の一実施形態では、溶解向上剤(solution enhancer)は、少なくとも1種のポリオールを含む。ポリオールは、任意の好適なポリオール、たとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセロール、メタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、およびポリエチレングリコール(PEG)であることができる。ポリエチレングリコールは、任意の好適なサイズのものであることができ、例として、PEG200、PEG400、PEG600、PEG2000、PEG3350、またはPEG10,000などであるがこれらに限定されない。
[0062] たとえば、ポリエチレングリコールは、Sigma−Aldrich、St.Louis、MOから入手可能な任意の好適なポリエチレングリコールであることができる。PEG200は、たとえば、M200、製品番号P3015であってもよい。PEG400は、たとえば、M400、製品番号202398であってもよい。PEG600は、たとえば、M600の蝋状湿潤固体、製品番号202401であってもよい。PEG2,000は、たとえば、M1900〜2200のフレーク状固体、製品番号295906−250Gであってもよい。PEG3350は、たとえば、M3000〜3700、製品番号83272であってもよい。別の例示的な実施形態では、PEG10,000は、たとえば、M10,000、製品番号309028であってもよい。
[0063] 別の実施形態では、ポリマーは、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリウレタン(PU)、ポリスチレン(PS)、ナイロン、またはポリプロピレン(PP)からなる群から選択され、これらはすべて、市販で容易に入手可能である。別の実施形態では、ポリマーは、熱、UVまたは触媒によってその重合を開始させ固化させることができる重合性(polymeric)化合物を含む第1の溶剤を含む。
[0064] 一実施形態では、本発明の方法は、対象物上に塗布された第2の溶液を硬化または乾燥させて、タガントを含むコーティングを得ることをさらに含む。コーティングは、識別、バリデート、認証、またはトラッキングすべき対象物の全部または一部に対するものであることができる。
[0065] 本発明の方法に従ってタガント含有ポリマーで対象物をコーティングした後、コーティングが対象物に付着するようにコーティングを乾燥または硬化させ、それによって認証、トラッキング、および偽造防止機能を有する対象物を得ることができる。
[0066] 本発明の例示的な実施形態では、タガントは、対象物の外観を損なうことなく、対象物のタガントコーティングされた部分から回収することができる。たとえば、タガントは、対象物の表面を拭き取ることによって、対象物のタガントコーティングされた部分から回収することができる。例示的な一実施形態では、対象物は、コットンスワブ、綿球、綿布、フィルターもしくはティッシュペーパー、または他の任意の好適なサンプリング媒体で拭き取ることができる。たとえば、ある例示的な実施形態では、タガントは、綿棒などの塗布具で任意の好適な溶剤を使用して、対象物のタガントコーティングされた部分から回収される。溶剤は、Sigma−Aldrichなどの試薬供給業者から入手可能な任意の好適な溶剤であることができる。好適な溶剤としては、例として、いくつか挙げると、エタノール、メタノール、プロパノール、トルエン、キシレン、およびメチルエチルケトン(MEK、2-ブタノン)が挙げられる。他の好適な一般に入手可能な溶剤は、当業者には容易に特定可能であろう。
[0067] 本発明のある実施形態では、溶解向上剤およびタガントを含有する第1の溶液が混合されるポリマーは、ガソリンもしくはディーゼル燃料などの、ガソリン、ディーゼル燃料、モーターオイルなどの潤滑油、灯油、ケロシン、ジェット燃料、または未精製の原油等であることができる。
[0068] 本発明の例示的な実施形態はまた、対象物を認証するための方法であって、タガント、摂動剤、およびポリマーを含むコーティングを含む対象物を提供する工程と、識別のために対象物からタガントを回収する工程と、固有のタガントを識別することによって対象物をトラッキングするまたは対象物の真贋を検証する工程とを含む方法を提供する。一実施形態では、固有のタガントは、固有のDNA配列を有するDNAタガントであり、固有の非天然のDNA配列は、固有のDNA配列を固有のタガントでコーティングされた対象物に対応するデータ要素とマッチングするデータベースに保存される。データベースは、タガントが回収されたタグ付けされた対象物の位置特定、トラッキング、認証、および同一性の検証のためにアクセスできるコンピュータ上に位置付けることができる。
[0069] 下記の実施例において有用なDNAタガントとしては、任意の好適なDNAタガントが挙げられ、例として、一実施形態では、DNAタガントは、約40塩基対〜約1000塩基対の長さの二本鎖DNAオリゴマーである。他の実施形態では、DNAタガントは、約80〜500塩基対の長さの二本鎖DNAオリゴマーである。別の実施形態では、DNAタガントは、約100〜約250塩基対の長さの二本鎖DNAオリゴマーである。あるいは、DNAタガントは、一本鎖DNAであることもでき、または任意の好適な長さ、たとえば、約40塩基〜約1000塩基;約80〜500塩基;もしくは約100〜約250塩基であることもできる。DNAタガントは、天然源から単離されたかまたは合成の、天然型DNAであってもよく;またはDNAタガントは、合成的に生成された非天然配列であってもよい。DNAの全部または一部分は、識別可能な配列を含むことができる。
[0070] 例示的な一実施形態では、DNAタガントは、任意の好適な検出および/または識別法、たとえば、タガント配列に特異的な核酸プローブを用いたハイブリダイゼーション、in situハイブリダイゼーション法(蛍光in situハイブリダイゼーション:FISHを含む)、定量的/リアルタイムPCRなどのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用した増幅、および多様な周知の標準的方法のいずれかによる増幅配列(アンプリコン)の検出などによって識別可能である。
[0071] たとえば、PCR識別法では、対象物から回収された核酸タガント、たとえばDNAタガントをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅し、ゲル電気泳動によって解明する。本発明の核酸タガントの配列は固有であり、タグ付けされた対象物に特有であることから、元の核酸は、固有のタガント配列の一部分に相補的な特有の配列を有するプライマーの使用によってのみ増幅される。この手順によって、検査された対象物が元の核酸を保有する場合、PCR手順は抽出された核酸を増幅して、所定のサイズおよびタガントの元の核酸配列の一部分と同一配列のアンプリコンを生成する。対照的に、検査された対象物から回収されたサンプルが真正な対象物に対応する固有の核酸を含まない場合、増幅核酸産物は存在しないと思われる、またはプライマーが回収された核酸を現に増幅して1または複数のランダムなアンプリコンを生成する場合でも、これらの1または複数のアンプリコンは、真正な対象物由来の固有のタガント核酸配列を有し得ない。さらに、偽造品に由来するランダムなアンプリコンはまた、ランダムな長さであり、タガント特異的なプライマーによって指定される正確な長さのアンプリコンを生成する可能性はほとんどない。したがって、PCR産物のサイズを比較することによって、標識された対象物の真贋を検証することができ、真正でない対象物をスクリーニングおよび拒絶することができ、こうして、偽造防止スクリーニングの目的が達成される。
増幅されたアンプリコンの数およびアンプリコンの長さは、例として、任意の好適なマトリックス媒体中、たとえば、アガロースゲル、ポリアクリルアミドゲルまたは混合アガロース−ポリアクリルアミドゲル中でのゲル電気泳動などであるがこれらに限定されない、任意の分子量または物理的寸法に基づく分離の後に決定することができ、電気泳動分離は、スラブゲル中またはキャピラリー電気泳動によるものであってもよい。
[0072] 記載されている以下の実施例は、単に実例を示すことを意図したものであり、本発明の例示的な実施形態は、そこに記述された条件または材料に限定されないことを理解されたい。
[0073] 以下の実施例は、以下の方法に従って、コーティングされた対象物上のタガントコーティングからのタガントの回収性を向上させるための本発明の実施形態の実例を示す:タガントを溶液に組み込むまたは溶解し、タガント溶液を摂動剤と混合して、第1の摂動剤タガント溶液を形成し;次いで、この摂動剤タガント溶液をポリマーと混合して、摂動剤タガントポリマー溶液を形成し;対象物の少なくとも一部分をコーティングして、タガントコーティングされた対象物を形成する。
[0074] 実施例1:
[0075] 溶剤系トップコートワニスへのUVタガントおよびDNAタガントの組み入れならびにDNAタガントの回収
[0076] 5パーセント溶液(w/w)のUVタガントおよび最終濃度1ng/mlのDNAタガントをまず互いに混合し、十分なSurfadone(登録商標)LP100を添加して最終体積の7%の濃度(v/w)とした後、ワニス1Lに添加する。混合物を10分間パドルでブレンドし、プラスチックフィルムに塗布して、オーブンにおいて60℃で終夜乾燥させる。ワニスフィルムを、30%EtOH溶液に浸したコットンスワブを使用してワニス塗布面を数回拭き取ってサンプリングする。UVタガントは、ワニスの外観を損なうことなくスワブによって採取され、スワブで移した抽出サンプルを、DNA認証に使用する。
[0077] 実施例2
[0078] ポリウレタンワニスへのアップコンバージョン蛍光体(UCP)IRおよびDNAタガントの組み入れならびにそれらの回収
[0079] 5パーセント(w/w)のUCP IRおよび最終濃度5ng/mlのDNAタガント(DNA連結UCPタガントの形態であってもよい)をまず互いに混合し、溶融したPEG10,000(平均分子数:Mn10,000、製品番号309028、Sigma-Aldrich)10gに添加した後、ポリウレタンワニス(Minwax(登録商標)Co.、Upper Saddle River、NJ)1Lに添加する。次いで、混合物を10分間パドルでブレンドし、ビニルシートに塗布して、60℃のオーブンにおいて1時間乾燥させる。ワニス塗布フィルムを、100%MEK溶液に浸したコットンスワブ(Cotton tipped Applicator番号25−826 5WC Puritan Medical Products、Guilford、ME)を使用してワニス塗布面を数回拭き取ることによってサンプリングする。UCP連結DNAタガントは、対象物の外観を損なうことなくスワブによって採取され、次いで、PCRに基づく解析によってDNAを認証する。
[0080] 実施例3
[0081] セラックなどの天然ワニスへの微粒子DNAタガントの組み入れおよびそれらの回収
[0082] 最終濃度5ng/mlのDNAタガントをPEG200 10gに添加した後、ワニス1Lに添加する。混合物を10分間パドルでブレンドし、プラスチックフィルムに塗布して、室温で硬化させる。次いで、ワニスフィルムを、20%EtOH(Sigma-Aldrich)に浸したコットンスワブを使用してワニス塗布面を数回拭き取ることによってサンプリングする。DNAタガントは、ワニスの外観を損なうことなくスワブによって採取され、次いで、PCRに基づく解析によってDNAを認証する。
[0083] 実施例4
[0084] 熱硬化印刷インクへのUCP IRおよびDNAタガントの組み入れならびにそれらの回収
[0085] 10パーセント(w/w)のUCP IRタガントと連結した最終濃度10ng/mlのDNAタガントをまず互いに混合し、5%gのヒドロキシプロピルデンプンに添加した後、印刷インク1Lに添加する。次いで、混合物を10分間ブレンドし、セラミック表面への印刷に使用し、120℃のオーブンにおいて24時間乾燥させる。乾燥したインクを、100%MEKに浸したコットンスワブを使用して印刷面を数回拭き取ることによってサンプリングする。UCP連結タガントは、印刷の外観を損なうことなくスワブによって採取され、次いで、PCRに基づくアッセイを利用してDNAを認証する。
[0086] 実施例5
[0087] UV硬化印刷インクへのUCP IRおよびDNAタガントの組み入れならびにそれらの回収
[0088] 5パーセント(w/w)のUCP IRタガントおよびDNAタガントをまず互いに混合し、溶融したPEG10,000 50gに添加した後、印刷インク1Lに添加する。次いで、混合物を10分間パドルでブレンドし、セラミック表面に印刷し、高輝度水銀ランプに5秒間供して硬化させる。次いで、硬化したインクを、100%MEK溶液に浸したコットンスワブを使用して印刷面を数回拭き取ってサンプリングする。UCPタガントは、印刷の外観を損なうことなくスワブによって採取され、次いで、PCRに基づくアッセイを利用することによってDNAを認証する。
[0089] 実施例6
[0090] 二成分接着剤系へのDNAタガントの組み入れおよびそれらの回収
[0091] 二成分接着剤系の成分のうちの1つは、接着剤を硬化させる触媒として作用する。1パーセント(w/w)のUCP IRタガント、1パーセント(w/w)のUVマーカー、および最終濃度20ng/mlのDNAタガントをまず互いに混合し、プロピレングリコール50gに添加した後、接着剤の1または両方の成分(樹脂および硬化剤)1Lに添加する。次いで、接着剤の2つの成分を混合し、硬化させる。次いで、硬化した接着剤を、100%MEKに浸したコットンスワブを使用して印刷面を数回拭き取ってサンプリングする。タガントは、硬化した接着剤ブロックの外観を損なうことなくスワブによって採取され、次いで、PCRアッセイによってDNAを認証する。
[0092] 実施例7
[0093] ポリウレタン(polyurathane)ワニスへのアップコンバージョン蛍光体(UCP)IRおよびDNAタガントの組み入れならびにそれらの回収
[0094] 5パーセント(w/v)のUCP IRタガント(たとえば、H.W. Sands Corp.、Jupiter、FL製のADA-3253)および最終濃度5ng/mlのDNAタガントをまず互いに混合し、50ppmのエチレングリコールに添加した後、溶剤系ポリウレタンワニス1Lに添加する。次いで、混合物をブレンドし、ビニルシートに塗布して、赤外光ステーション下で5分間硬化させる。ワニス塗布フィルムを、100%EtOHに浸したコットンスワブを使用してワニス塗布面を数回拭き取ることによってサンプリングする。UCPタガントが採取され、PCRに基づく解析によってDNAを認証する。
[0095] 実施例8
[0096] 溶剤系トップコートワニスへのUVタガントおよびDNAタガントの組み入れならびにそれらの回収
[0097] 5パーセント(w/v)の水溶性UVタガントおよび最終濃度1ng/mlのDNAタガントをまず互いに混合し、最終体積の5%のPEG2,000(w/v)に添加した後、MEK系ワニス1Lに添加する。混合物を10分間パドルでブレンドし、プラスチックフィルムに塗布して、60℃のオーブンにおいて終夜乾燥させる。ワニスフィルムを、30%EtOH溶液に浸したコットンスワブを使用してワニス塗布面を数回拭き取ることによってサンプリングする。DNAタガントを伴うUVタガントは、ワニスの外観を損なうことなくスワブによって採取され、次いで、このスワブをDNA認証に使用する。
[0098] 実施例9
[0099] UV硬化印刷インクへのUCP IRおよびDNAタガントの組み入れならびにそれらの回収
[00100] 5パーセント(w/v)のUCP IRタガントおよび最終濃度10ng/mlのDNAタガントをまず互いに混合し、PEG400 25mLに添加した後、MEK系印刷インク1Lに添加する。次いで、混合物を10分間パドルでブレンドし、エポキシ表面への印刷に使用し、高輝度水銀ランプからの熱に1分間供して硬化させる。次いで、硬化したインクを、100%エーテルに浸したコットンスワブを使用して印刷面を数回拭き取ってサンプリングする。UCPタガントは、印刷の外観を損なうことなくスワブによって採取され、PCRに基づくアッセイによってDNAを認証する。
[00101] 実施例10
[00102] ワニスまたはセラックへの微粒子DNAタガントの組み入れおよびそれらの回収
[00103] 最終濃度5ng/mlのDNAタガントをグリセロール10gに添加した後、ワニス(Minwax(登録商標)Co.、Upper Saddle River、NJ)1Lに添加する。混合物を10分間パドルでブレンドし、プラスチックフィルムに塗布して、室温で硬化させる。次いで、ワニスフィルムを、100%アセトンに浸したコットンスワブを使用してワニス塗布面を数回拭き取ってサンプリングする。DNAタガントは、ワニスの外観を損なうことなくスワブによって採取され、次いで、PCRに基づくアッセイによってDNAを認証する。
[00104] 実施例11
[00105] 潤滑剤へのDNAタガントの組み入れおよびそれらの回収
[00106] 10ng/ml(最終濃度)のDNAタガントをPEG400(平均Mn400、製品番号202398、Sigma-Aldrich)100μLと混合した後、潤滑剤(Chevron USAによって販売されているHavoline(登録商標)モーターオイル)1Lを組み込む。潤滑剤からDNAを精製し、次いで、PCRに基づくアッセイを利用してDNAを認証する。
[00107] 実施例12
[00108] 蜜蝋へのDNAタガントの組み入れおよびそれらの回収
[00109] 10ng/mlのDNAタガント(最終濃度)を100ppmの溶融したPEG3350(平均Mn3000〜3700、製品番号83272、Sigma-Aldrich)に添加した後、溶融した蜜蝋(Mountainroseherbs.com、Eugene、OR)1Lに添加する。蝋からDNAを精製し、次いで、PCRに基づくアッセイを利用することによってDNAを認証する。
[00110] 実施例13
[00111] 溶剤系インクジェットインクへのDNAタガントの組み入れおよびそれらの回収
[00112] 10ng/mlのDNAタガント(最終濃度)を1%のPEG200(平均Mn200、製品番号P3015、Sigma-Aldrich)に添加した後、溶剤系インクジェットインク(たとえば、970シリーズTouch Dry(登録商標)ペレット;またはMarkem(登録商標)、Keene、NHによって販売されている4408R熱硬化型インク;Dupont(登録商標)によって販売されているArtistri(登録商標)P5000+シリーズの顔料インク、またはエポキシアクリレートインク、製品番号00−988、Rahn USA Corp.)1Lに混合する。MEKに浸漬した綿棒で拭き取ることによってDNAタガントが採取され、次いで、PCRに基づく解析法を使用してDNAを認証する。
[00113] 本発明の全範囲は、本明細書において引用された米国特許および参考文献を考慮して正しく認識され、それらの開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
[00114] 本発明の例示的な実施形態を説明してきたが、さらに注記すると、添付の特許請求の範囲の境界(metes and bounds)によって規定される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な変更を加えられることは、当業者には容易に明らかとなろう。

Claims (20)

  1. 対象物からのタガントの回収性を高めるための方法であって、
    タガントを溶液に組み込む工程と;
    第1の摂動剤タガント溶液を形成するために、タガントを含む溶液を摂動剤と混合する工程と;
    第2の摂動剤タガントポリマー溶液を形成するために、第1の摂動剤タガント溶液をポリマーと混合する工程と;
    タガントコーティングされた対象物を形成するために、第2の摂動剤タガントポリマー溶液を対象物の少なくとも一部分に塗布する工程と;
    を含む方法。
  2. タガントが、核酸を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 摂動剤が、ポリオール、ヒドロキシプロピルデンプン、およびピロリドン化合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 摂動剤が、ポリエチレングリコール(PEG)およびアルキルグリコールからなる群から選択されるポリオールを含む、請求項3に記載の方法。
  5. タガントコーティングされた対象物のコーティングが、ポリウレタン、セラック、ラッカー、アクリル化合物、エポキシ系化合物、またはそれらの混合物である、請求項1に記載の方法。
  6. ポリマーが、エポキシアクリレート、エポキシウレタン、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリウレタン(PU)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスルホン、ポリ酢酸ビニル(PVA)、ポリエステル(PES)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ベンゾシクロブテン(BCB)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、低密度ポリエチレン(LDPE)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂(PF)、メラミンホルムアルデヒド(MF)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリ乳酸(PLA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリテトラフルオロエチレン、ブチルゴム、フルオロポリマー、シリコーン、アイオノマー、成形用エラストマー、エチレンビニルアルコール(EVOH)、メタロセンポリマー、およびポリエチレンナフタレート、またはそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 摂動剤の量が、第2の摂動剤タガントポリマー溶液中のポリマーに対して約0.1〜約30%w/wの範囲である、請求項1に記載の方法。
  8. タガントが、IRアップコンバージョン蛍光体(UCP)またはUVフルオロフォアをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. 対象物を認証するための方法であって、
    タガント、摂動剤、およびポリマーを含むコーティングを含む対象物を提供する工程と;
    対象物からタガントを回収する工程と;
    タガントを識別することによって対象物の真贋を検証する工程と;
    を含む方法。
  10. タガントが、DNA、IRアップコンバージョン(UCP)、UVフルオロフォア、セラミックIRマーカー、アミノ酸、タンパク質、フェロモン、香気、微量元素、希土類元素、またはそれらのいずれか2種以上の組合せからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  11. タガントが、DNAと、IRアップコンバージョン蛍光体(UCP)およびUVフルオロフォアから選択される光学マーカーとから本質的になる、請求項10に記載の方法。
  12. 摂動剤が、ポリオール、ヒドロキシプロピルデンプン、およびピロリドン化合物からなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  13. 摂動剤が、ポリエチレングリコール(PEG)およびポリプロピレングリコールからなる群から選択されるポリオールを含む、請求項12に記載の方法。
  14. タガント、摂動剤、およびポリマーを含むコーティングを含む、タガントでマーキングされた対象物。
  15. 対象物を認証するための方法であって、
    1または複数のタガント、少なくとも1種の摂動剤、およびポリマーを含む対象物を提供する工程と;
    対象物から1または複数のタガントを回収する工程と;
    タガントを識別することによって対象物の真贋を検証する工程と;
    を含む方法。
  16. タガントが、DNA、IRアップコンバージョン(UCP)、UVフルオロフォア、セラミックIRマーカー、アミノ酸、タンパク質、フェロモン、香気、微量元素、希土類元素、またはそれらのいずれか2種以上の組合せからなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
  17. タガントが、DNAを含み、摂動剤が、ポリオール、デンプン、界面活性剤、またはそれらの2種以上の組合せを含む、請求項15に記載の方法。
  18. 少なくとも1種のポリオールが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、およびポリプロピレングリコールからなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
  19. 対象物から回収されたDNAタガントが、PCRまたはFISHを含む方法を使用して認証される、請求項18に記載の方法。
  20. DNAタガントが、DNAタガントに特異的なプライマーを使用して特異的アンプリコンを生成するPCR反応と、ポリメラーゼ連鎖反応において増幅された特異的アンプリコンの数および特異的アンプリコンのそれぞれの長さの識別とにおいて認証される、請求項19に記載の方法。
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