JP2016500403A - 官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマー - Google Patents

官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマー Download PDF

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Abstract

本発明は、反応容器中で触媒の存在下でホルムアルデヒドを重合させる工程を含んでなる、官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーの製造方法であって、ホルムアルデヒドの重合を、少なくとも2個のZerewitinoff活性H原子を含んでなるスターター化合物の存在下でさらに行い、中間体生成物を得る方法に関する。得られた中間体生成物を、続いて環状カルボン酸エステルまたは炭酸エステルと反応させ、官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーを得る。本発明は、さらにそのような方法により得られる官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーおよび該コポリマーの使用に関する。

Description

本発明は、反応容器中で触媒の存在下でホルムアルデヒドを重合させる工程を含んでなる、官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーの製造方法であって、ホルムアルデヒドの重合を、少なくとも2個のZerewitinoff活性水素原子を有するスターター化合物の存在下でさらに行い、中間体を得、この中間体を環状カルボン酸または炭酸エステルと反応させ、官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーを得る方法に関する。本発明は、さらにそのような方法により得られる官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーおよびその使用に関する。
特開2007-211082A号公報は、当量≧2500であるポリオキシアルキレンポリオールとホルムアルデヒド、ホルムアルデヒドオリゴマーまたはホルムアルデヒドポリマーからポリオキシメチレン−ポリオキシアルキレンブロックコポリマーを得る反応を記載している。使用するポリオキシアルキレンポリオールの分子量が高いために、得られるポリオキシメチレン−ポリオキシアルキレンブロックコポリマーは、分子量>5000g/molであり、したがって、ポリウレタン単位としては適当ではない。
英国特許出願公開第807589号は、ポリオキシメチレン単位を、他のポリマーおよび重縮合物単位と共に含むブロックコポリマーを記載している。記載されているブロックコポリマーは、同様に≧4500g/molの分子量を有する。しかしながら、高分子量のポリマーは、ポリウレタンまたはポリアミド単位として使用するには適していない。米国特許第3,979,479号は、ポリオキシメチレンブロックをポリラクトンおよびポリラクタムブロックと共に含んでなる特殊なブロックコポリマーを製造するための2工程プロセスを開示している。
特開2007-211082号公報、英国特許出願公開第807589号および米国特許第3,979,479号は、中間体の末端のOH基を、無水酢酸によるアシル化により安定化させることを記載している。このようにして製造されるブロックコポリマーは、末端基としてアセテートラジカルを含み、したがって、ポリウレタン、ポリアミドまたはポリエステルアミドへのさらなる転換は不可能である。
米国特許第3,218,295号は、ポリオキシメチレンブロックを含むブロックコポリマー開示しており、中間体が、無水酢酸と反応する。しかしながら、非反応性アセテート末端基だけが存在するので、生成物のさらなる反応は不可能である。
欧州特許出願公開第1418190A1号は、ポリエーテルジオールおよびホルムアルデヒドの、≧15000g/molの分子量を有するコポリマーを記載している。これらのポリマーは、やはり高い分子量のために、ポリウレタン単位として使用するには適当ではない。
米国特許第3,754,053号は、少なくとも1個のポリオキシメチレン部分および少なくとも2個のポリオキシアルキレン部分を含む、≧10000g/molの分子量を有するブロックコポリマーを記載している。記載されているブロックコポリマーは、基本的にF≦2の最大官能性に制限される。しかしながら、ポリウレタンの用途に関しては、F=2の官能性を有するポリマーと同様に、官能性F>2を有するポリマーへの経路についても特に興味深い。ここでも、記載されているポリマーは、それらの高い分子量のためにポリウレタン単位として使用するには適当ではない。
米国特許出願公開第2002/0016395号および特開平04-306215号公報は、ポリオキシメチレン単位およびポリオレフィン単位を含むブロックコポリマーを記載している。ここでも、この発明の生成物は、分子量が≧10000g/molであり、したがって、ポリウレタン単位として使用するには適当ではない。
記載されているすべてのポリオキシメチレン含有ブロックコポリマーは、分子量が≧4500g/molであり、付随する特性(高粘度、低質量に基づく官能性)のために、ポリウレタン分野でプレポリマーとして使用するには適当ではない。そこから製造されるポリウレタンの機械的特性も、高分子量ジオールおよびポリオールを使用する場合、同様に低くなる。
さらに、上に引用した開示から、ポリオキシメチレンブロックコポリマーの安定化は、無水酢酸でアシル化することにより達成されることが明らかである。しかしながら、無水酢酸で安定化させると、ポリウレタン、ポリアミドまたはポリエステルアミドにさらに転換するには適当でない非反応性末端基が導入される。さらに、無水酢酸との反応により、生成混合物から副生成物として除去する必要がある酢酸が放出される。
ポリオキシメチレン単位を、他のオリゴマー状構造単位およびカルボン酸またはヒドロキシにより官能化された末端基と共に含む、低分子量の二官能性またはより高い官能性を有するブロックコポリマーは知られていない。
米国特許第3,575,930号は、ジヒドロキシ末端を有する、n=2〜64であるパラホルムアルデヒドHO(CHO)Hとジイソシアネートからイソシアネート末端を有するポリオキシメチレンポリマーを得る反応を記載しており、このポリマーは、ジオールとの反応によりポリウレタンに転換することができる。使用されるパラホルムアルデヒドは、追加のオリゴマー状単位が無く、また、ガラス転移温度、融点および粘度などの物理的特性という形で現れる高い部分的結晶性のために、本発明のポリオキシメチレンブロックコポリマーとは基本的に異なっている。
カルボン酸またはヒドロキシにより官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーを、イソシアネートまたはオキサゾリンとの反応に使用することは、対照的に、知られていない。
したがって、安定したカルボン酸またはヒドロキシで官能化された末端基を有し、ジ−もしくはポリイソシアネートまたはビス−もしくはポリオキサゾリンとの反応に好適であり、平均官能性Fが値≧2に調節できる、低分子量ポリオキシメチレンブロックコポリマーを提供することが解決される問題である。
この問題は、本発明により、反応容器中で触媒の存在下でホルムアルデヒドを重合させる工程を含んでなる、官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーの製造方法であって、ホルムアルデヒドの重合を、少なくとも2個のZerewitinoff活性水素原子を有するスターター化合物の存在下でさらに行い、数平均分子量<4500g/molである中間体を得、得られた中間体を環状カルボン酸または炭酸エステルと反応させ、官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーを得る方法により解決された。
得られる官能化された低分子量のポリオキシメチレンブロックコポリマーは、既存の二官能性またはそれ以上の官能性を有するポリマーに対して、多くの利点を提供する。
中間体と、環状カルボン酸または炭酸エステルとの反応は、本発明のポリオキシメチレンブロックコポリマーの安定化および官能化を達成する。この反応で、開環によりエステルまたは炭酸結合を形成することにより、ヒドロキシルまたはカルボン酸基の形態の官能性末端基を導入する。これらの官能性末端基の存在により、ポリウレタン、ポリウレタン−類似体ポリアミドまたはポリエステルアミドへのさらなる転換が可能となり、これにより、得られた官能化ポリオキシメチレンブロックコポリマーを使用する新規な分野が開かれる。
さらに、環状カルボン酸または炭酸エステルは、さらなる開裂生成物を放出せずに、生成物中に完全に取り込まれる。安定化のための公知の方法、例えば開鎖無水物との反応と比較して、これは有利な原子経済性をもたらし、安定化を無水酢酸で行う場合、これらの開裂生成物、例えば酢酸を除去するためのさらなる精製工程の必要が無い。
本発明のポリオキシメチレンブロックコポリマーは、ホモポリマーに対して、特定の物理的特性、例えばガラス転移温度、融解範囲および粘度を、スターター化合物の長さに対するポリオキシメチレンブロックの長さにより制御できるという利点がある。
同じ分子量のポリオキシメチレンホモポリマーと比較して、本発明のポリオキシメチレンブロックコポリマーにおける部分的結晶性は、典型的にはより低く、そのことが、典型的にはガラス転移温度、融点および粘度を同様に下げる。スターター化合物から発生する追加オリゴマーブロックの存在は、典型的には、化学的および熱的安定性をさらに増加させる。純粋なポリオキシメチレンポリマーは、典型的には官能性F≦2に制限される。官能性を制御できる方法は無い。対照的に、官能性F≧2を有するスターター化合物を使用することにより、官能性F≧2を有するポリオキシメチレンブロックコポリマーに到達することができる。
本発明のポリオキシメチレンブロックコポリマーの官能性は、ヘテロ原子を含み、末端に位置するか、またはポリマー鎖中に配置される脱プロトン化し得る官能基、例えばヒドロキシル基、チオール基、アミノ基、カルボン酸基またはカルボン酸誘導体、例えばアミド、により確立される。好ましくは、本発明のポリオキシメチレンブロックコポリマーの平均官能性、即ち分子鎖当たりの官能基の平均数は、使用するスターターの官能性により調節される。異なった官能性F=2、3、等、を有する本発明のポリオキシメチレンブロックコポリマーの組合せにより、平均官能性F≧2を確立することができる。
分子量が同じポリエーテルポリオールと比較して、対応するアルキレンオキシドから製造されたポリオキシアルキレン単位の比率は、ポリオキシメチレン画分により低下し、これは、生成物の有利なエネルギー収支につながる。特定分子量に対するガラス転移温度、融解範囲および粘度などの物理的特性は、ポリエーテルブロックに対するポリオキシメチレンブロックの長さにより制御することができる。
本発明において、ポリオキシメチレンブロックコポリマーとは、少なくとも一個のポリオキシメチレンブロックと、少なくとも一個の追加オリゴマーブロックを含み、好ましくは4桁数の中間範囲の分子量を超えないポリマー化合物を指す。
本発明において、ポリオキシメチレンブロックは、少なくとも一個の、好ましくは最大150個の、互いに直接結合したポリオキシメチレン単位を含んでなる。本発明において、追加のオリゴマーブロックは、構造的に、ポリオキシメチレンブロックとは異なり、ホルムアルデヒド以外のモノマーから形成されているが、追加のオリゴマーブロック中のオキシメチレン基の存在は除外しない。本発明において、追加のオリゴマーブロックの組込みは、オリゴマースターター化合物の使用する簡単な方法により行うことができる。その場合、オリゴマースターター化合物は、本発明のポリオキシメチレンブロックコポリマー中に、追加のオリゴマーブロックとして、または追加のオリゴマーブロックの一部として配合組み込まれる。オリゴマースターター化合物は、任意に本発明のホルムアルデヒド重合工程の直前に、モノマーおよび任意に分子量が比較的低いスターター化合物から形成することができる。オリゴマーブロックの特性は、存在するモノマーの数およびタイプにより調節することができる。
本発明の意味における中間体は、スターター化合物とホルムアルデヒドの反応後の反応生成物を意味すると理解され、本発明の方法により、<4500g/molの数平均分子量に容易に調節できる。
本発明において、官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーは、末端基の総数に対して少なくとも90mol%、好ましくは92.5〜100mol%、より好ましくは95〜100mol%程度、一種以上の異なった環状カルボン酸または炭酸エステルに由来し、対応して、末端基としてカルボン酸またはヒドロキシル基を含む、本発明におけるポリオキシメチレンブロックコポリマーを意味する。
ホルムアルデヒドは、気体状態で、任意に、不活性ガス、例えば窒素またはアルゴン、との混合物として、および/または気体状の、超臨界または液体二酸化炭素との混合物として、またはホルムアルデヒド溶液の形態で使用することができる。ホルムアルデヒド溶液は、ホルムアルデヒド含有量1〜37重量%の水性ホルムアルデヒド溶液であってよく、任意に15重量%までのメタノールを安定剤として含むことができる。あるいは、ホルムアルデヒドの、極性有機溶剤、例えばメタノールまたは高級一価もしくは多価アルコール、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、環状カーボネート、例えばエチレンカーボネートもしくはプロピレンカーボネート、N−メチルピロリドン(NMP)、スルホラン、テトラメチル尿素、N,N'−ジメチルエチレン尿素、またはそれらの、相互の、または水および/または他の溶剤との混合物、の溶液を使用することができる。溶液中にさらなる物質の存在も同様に含まれる。好ましくは、気体状ホルムアルデヒドを使用する。気体状ホルムアルデヒドと、アルゴンおよび/または二酸化炭素の混合物の使用が特に好ましい。同様に、非プロトン性極性有機溶剤、例えば1,4−ジオキサン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、環状カーボネート、例えばエチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネート、N−メチルピロリドン(NMP)、スルホラン、テトラメチル尿素、N,N'−ジメチルエチレン尿素、またはそれらの、相互の、および/または他の溶剤との混合物中におけるホルムアルデヒド溶液の使用も好ましい。
あるいは、ホルムアルデヒドは、好適なホルムアルデヒド源から、in situで発生させることもできる。使用するホルムアルデヒド源は、化学的に結合したホルムアルデヒドを、典型的にはオキシメチレン基の形態で含み、適当な条件下でホルムアルデヒドを放出できる物質である。放出に好適な条件は、例えば、モノマーホルムアルデヒドの放出につながる高温および/または触媒の使用および/または酸、塩基もしくは他の試薬の存在を含む。好ましいホルムアルデヒド源は、1,3,5−トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ポリオキシメチレン、ジメチルアセタール、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサンおよび/または1,3−ジオキセパンであり、1,3,5−トリオキサンおよびパラホルムアルデヒドが特に好ましい。
本発明におけるスターター化合物は、二官能性またはより高い官能性を有する化合物であり、数平均分子量Mが、例えば100〜3000g/molである。官能性は、ヘテロ原子を含み、末端にあるか、またはポリマー鎖中に配置されている脱プロトン化し得る官能基、例えばヒドロキシル基、チオール基、アミノ基、カルボン酸基またはカルボン酸誘導体、例えばアミド、により確立される。N、OまたはSに結合した水素は、Zerewitinoffにより発見されたプロセスにより、ヨウ化メチルマグネシウムとの反応によりメタンを与えるので、Zerewitinoff活性水素(または「活性水素」)と呼ばれる。使用する溶剤は、例えば水、メタノールまたは一価もしくは多価の高級アルコール、非極性有機溶剤、例えば直鎖状もしくは分岐状アルカンまたはアルカン混合物、トルエン、各種キシレン異性体またはそれらの混合物、メシチレン、一価または多価のハロゲン化芳香族化合物もしくはアルカン、開鎖もしくは環状エーテル、例えばテトラヒドロフラン(THF)、またはメチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、開鎖もしくは環状エステル、または極性非プロトン性溶剤、例えば1,4−ジオキサン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、環状カーボネート、例えばエチレンカーボネートもしくはプロピレンカーボネート、N−メチルピロリドン(NMP)、スルホラン、テトラメチル尿素、N,N'−ジメチルエチレン尿素またはそれらの、相互の、または水および/または他の溶剤との混合物でよい。液体または超臨界二酸化炭素を溶剤として純粋な形態で、または上記溶剤の一種との混合物として使用することもできる。開鎖もしくは環状エーテル、例えばテトラヒドロフラン(THF)もしくはメチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、開鎖もしくは環状エステル、極性非プロトン性溶剤、例えば1,4−ジオキサン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、環状カーボネート、例えばエチレンカーボネートもしくはプロピレンカーボネート、N−メチルピロリドン(NMP)、スルホラン、テトラメチル尿素、N,N'−ジメチルエチレン尿素またはそれらの、相互の、または水および/または他の溶剤、および液体または超臨界二酸化炭素との混合物が好ましい。溶剤の非存在下における反応が特に好ましい。
反応は、バッチ様式プロセス、半バッチ様式プロセスまたは連続プロセスで行うことができる。好ましい半バッチ様式プロセスでは、スターター、触媒および任意に溶剤の混合物を最初に仕込み、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド源を純粋形態でガスまたは液体もしくは溶液として反応混合物に計量供給する。計量供給するホルムアルデヒド、またはホルムアルデヒド源中に存在するホルムアルデヒド等価物の量は、中間体の望ましい分子量が得られるように選択する。
反応は、例えば温度20〜200℃、好ましくは20〜120℃、より好ましくは40〜120℃で行う。化学的に結合したホルムアルデヒドを含むホルムアルデヒド源を使用する場合、反応温度は、特定の条件下でホルムアルデヒドを放出するのに必要な温度より高くする。ホルムアルデヒドの放出を促進する好適な触媒の存在下では、反応温度は、ホルムアルデヒドの触媒作用によらない放出に必要な温度よりも低くてよい。場合により、本発明のポリオキシメチレンブロックコポリマーの製造用の触媒は、ホルムアルデヒドの放出用触媒としても作用することができる。
スターター化合物および任意に追加コモノマーの存在下での、ホルムアルデヒドの重合の圧力は、1〜200barである。気体状ホルムアルデヒドを使用する場合、圧力は、好ましくは5〜100bar、より好ましくは10〜50barである。
重合の反応時間は、例えば0.05〜120時間、好ましくは0.5〜48時間、より好ましくは1〜24時間である。反応時間は、触媒、ホルムアルデヒドおよびスターター化合物が、反応温度で、直接接触している時間であると考えられる。特に、半バッチ様式プロセスで行う場合、例えば気体状ホルムアルデヒドを反応混合物中に導入する場合、反応時間は、計量供給されるホルムアルデヒド、または計量供給されるホルムアルデヒド等価物の量により管理する。
本発明においては、触媒およびスターター化合物の存在下で、ホルムアルデヒドを重合させることにより、少なくとも一つのポリオキシメチレンブロックおよび少なくとも一つの追加オリゴマーブロックを含む中間体(本発明においては、ポリオキシメチレンブロックコポリマー)が形成される。得られる中間体(ポリオキシメチレンブロックコポリマー)は、数平均分子量Mが<4500g/molである。
本発明においては、環状カルボン酸または炭酸エステルは、環系の一部として少なくとも一つのエステルまたはカーボネート基を含む環状化合物、例えば脂肪族または芳香族ラクトン、ラクチド、環状カーボネート、および脂肪族または芳香族環状無水物である。
望ましい量のホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド等価物、および任意に追加のコモノマーを計量添加した後、得られるオキシメチレンブロックコポリマー中間体を、環状カルボン酸もしくは炭酸エステル、または各種の環状カルボン酸または炭酸エステルの混合物と反応させる。
環状カルボン酸または炭酸エステルの量は、追加オリゴマー中に存在する官能基のモル量により管理する。したがって、必要な最小量は、
エステル、最小=(mスターター/M.W.スターター)×Fスターター (等式1)
式中、mスターターは、使用するスターター化合物の質量であり、M.W.スターターは、その数平均分子量であり、Fスターターは、その平均官能性、即ちスターター分子1個あたりの官能基の平均数である。
環状無水物を使用する場合、モル量は、nエステル、最小の1〜3倍、好ましくは1〜2倍、より好ましくは1〜1.5倍である。ポリオキシメチレンブロックコポリマー中間体の鎖末端との反応は、環を開き、エステル結合を形成し、同時に、末端カルボン酸を形成する。こうして、各鎖末端に対して、最大1個の環状無水物が取り込まれる。
ラクトン、ラクチドおよび環状カーボネートを使用する場合、好ましいモル量は、nエステル、最小の1〜50倍、好ましくは2〜20倍、より好ましくは5〜10倍である。ポリオキシメチレンブロックコポリマー中間体の鎖末端との反応により、ラクトンまたはラクチドの場合、環が開き、エステル結合が形成され、環状カーボネートの場合、カーボネート結合が形成される。どちらの場合も、末端ヒドロキシル基が取込みの後に存在する。後者は、ラクトン、ラクチド、環状カーボネート、またはそれが存在する場合、環状無水物とさらに反応することができるので、存在する鎖末端は、ラクトン、ラクチドおよび/または環状カーボネートのホモまたはコポリマーブロックでもよく、任意に環状無水物から発生した酸基末端を有する。
環状炭酸またはカルボン酸エステルは、純粋な形態で、またはスターター化合物および任意に追加コモノマーの存在下で、ホルムアルデヒドの重合に好適な溶剤中に溶解させて、計量供給することができる。環状カルボン酸または炭酸エステルを、純粋な形態で、または追加オリゴマーおよび任意に追加コモノマーの存在下で、ホルムアルデヒドの重合に使用した溶剤と同一の溶剤に溶解させて、計量供給するのが好ましい。
環状カルボン酸または炭酸エステルは、温度20〜200℃、好ましくは20〜120℃で計量供給することができる。環状カルボン酸または炭酸エステルの総量は、一つ以上のパルスによるパルス様式で、または長時間にわたって連続的に計量供給することができる。
環状炭酸またはカルボン酸エステルは、大気圧または高圧下で、例えばスターター化合物および任意に追加コモノマーの存在下で、ホルムアルデヒドの重合の際に使用した圧力で計量供給する。
計量供給操作が終了した後、存在する圧力を解除する前または解除した後に、反応混合物を温度20〜200℃、好ましくは20〜150℃、より好ましくは80〜120℃で、さらに0.1〜24時間、好ましくは1〜16時間撹拌する。
ポリオキシメチレンブロックコポリマーと環状カルボン酸または炭酸エステルとの反応の後、存在する圧力を解除する前、または解除した後に、反応混合物中に存在する過剰の未反応環状カルボン酸または炭酸エステル、および任意に触媒を、例えば水、水性塩基、例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩もしくはアルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属カルボン酸塩もしくは水性アンモニア溶液、炭酸および/またはリン酸塩を、一種以上の炭酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩および/または二リン酸水素塩との組合せで含む水性緩衝溶液、またはアルコール、アミン、または二種以上の上記化合物の混合物で、失活させることができる。
カルボン酸末端を有するポリオキシメチレンブロックコポリマーが存在する場合、その単離の前に、存在するカルボン酸基の数に対して等モル量の、または過剰のエポキシドとのさらなる反応を行い、ヒドロキシ末端を有する、低分子量ポリオキシメチレンブロックコポリマーを得る。エポキシドとの反応は、好ましくは、行うべき反応混合物中に存在する過剰の、未反応環状カルボン酸または炭酸エステルを失活させる前に行うのが好ましい。
本発明の官能化された、低分子量ポリオキシメチレンブロックコポリマーは、存在するすべての圧力が解除された後、揮発性成分、例えば溶剤、未反応モノマーおよび/または環状カルボン酸または炭酸エステル、その加水分解またはアミノ分解生成物を、例えば真空蒸留または薄膜蒸発により除去することができる。触媒、未反応モノマーおよび/または環状カルボン酸もしくは炭酸エステル、またはその加水分解またはアミノ分解生成物および/または反応混合物中に存在するすべての塩を除去するために、追加の精製工程、例えば抽出、沈殿および/またはろ過も同様に含まれる。
本発明の方法により得られる、官能化された、低分子量ポリオキシメチレンブロックコポリマーは、副生物のレベルが低く、全く問題無く処理することができる。
以下に、本発明の方法の実施態様を説明する。これらの実施態様は、本発明と相反することが明らかではない限り、任意に組合せることができる。
得られる中間体(ポリオキシメチレンブロックコポリマー)は、数平均分子量<4500g/mol、好ましくは≦3500g/mol、より好ましくは≦3000g/molである。分子量は、ポリプロピレングリコール標準に対するゲル透過クロマトグラフィーまたはOH価により決定することができる。好ましくは、中間体の分子量は、≧92g/mol〜<4500g/mol、特に好ましくは≧500g/mol〜<4500g/mol、より好ましくは≧600g/mol〜<3500g/mol、特に好ましくは≧600g/mol〜<3000g/molである。
中間体(ポリオキシメチレンブロックコポリマー)の平均分子量は、原料の化学量論により<4500g/molの値に調節する。したがって、本発明のポリオキシメチレンブロックコポリマー中に導入されるすべてのモノマーiのモル量nの総計、即ちホルムアルデヒド中に存在するホルムアルデヒド、またはホルムアルデヒド等価物、および追加コモノマーのモル量nFAの総計、および本発明のポリオキシメチレンブロックコポリマー中に導入されるすべての末端基j(環状カルボン酸または炭酸エステル)のモル量nの総計は、
Figure 2016500403
になるように選択し、式中、nスターターはモル量であり、Mスターターはスターター化合物の数平均分子量であり、Mはそれぞれのモノマーiの分子量であり、Mはそれぞれの末端基jの分子量である。
本発明の方法のさらなる実施態様では、触媒を、塩基性触媒および/またはルイス酸触媒の群から選択する。使用する触媒は、ホルムアルデヒドの重合を触媒する化合物である。これらは、塩基性触媒、またはルイス酸中心として、例えば第三、第四または第五主族の金属、特にホウ素、アルミニウム、スズまたはビスマス、第三または第四遷移族またはランタノイド系列の金属、バナジウム、モリブデン、タングステンまたは第八〜第十遷移族の金属を含むルイス酸触媒でよい。ルイス酸触媒が好ましい。
塩基性触媒の例は、第三級または芳香族塩基性アミン、例えばトリエチルアミンおよび他のトリアルキルアミン、ピリジンおよび一または多置換ピリジン誘導体、N−アルキル−またはN−アリールイミダゾール、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(TBD)および7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(MTBD)である。塩基性触媒のさらなる例は、無機塩基化合物、例えばアルカリ金属水酸化物、特に水酸化カリウムおよび水酸化セシウムである。溶解度および/または反応性を増加するためのさらなる添加剤、例えばクラウンエーテルまたはテトラアルキルアンモニウム、テトラアルキルホスホニウムまたはテトラアリールホスホニウム塩の添加も除外しない。
ルイス酸触媒は、ルイス酸中心として、一個以上の配位的に不飽和の金属原子、例えば第三、第四または第五主族の金属、特にホウ素、アルミニウム、スズまたはビスマス、第三および第四遷移族の金属またはランタノイド系列の金属、バナジウム、モリブデン、タングステン、または第八〜第十遷移族の金属、特に鉄、コバルト、ニッケル、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金、銅または亜鉛を含む。配位的に不飽和のルイス酸中心の特徴は、そこに求核性分子が結合し得ることである。配位的に不飽和のルイス酸中心は、触媒として使用する化合物中にすでに存在するか、または例えば弱く結合した求核性分子が除去される結果として、反応混合物中に形成される。ルイス酸中心としてスズ、ビスマス、バナジウムまたはモリブデン原子の一種以上を含むルイス酸触媒、例えばジブチルスズジラウラート(DBTL)、酸化ジブチルスズ、ビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)、リチウムオルトバナデートまたはリチウムモリブデートが特に好ましい。
触媒は、典型的には、スターター化合物中に存在する官能基に対して、1:10000〜10:1、好ましくは1:1000〜1:1、より好ましくは1:1000〜1:10のモル比で使用する。
本発明の方法のさらなる実施態様では、中間体と環状カルボン酸または炭酸エステルとの反応を、先行するホルムアルデヒドの重合におけるのと同一の触媒の存在下で行う。
本発明の方法のさらなる実施態様では、スターター分子の数平均分子量Mが、≧62g/mol〜≦4470g/mol、好ましくは≧90g/mol〜≦3470g/mol、より好ましくは≧100g/mol〜≦3000g/molである。
スターター化合物は、典型的には、官能性が≧2、例えば≧2〜≦6、好ましくは≧2.0〜≦4、より好ましくは≧2.0〜≦3である。
本発明の方法のさらなる実施態様では、スターター分子が、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールおよび/またはポリアクリレートポリオールの群から選択される。ポリオールは、数平均分子量Mが、≧62g/mol〜≦8000g/mol、好ましくは≧90g/mol〜≦5000g/mol、より好ましくは≧92g/mol〜≦2000g/molである。
ポリオールの平均OH官能性は≧2、例えば≧2〜≦6、好ましくは≧2.0〜≦4、より好ましくは≧2.0〜≦3の範囲内である。
使用可能なポリエーテルポリオールは、例えばカチオン系開環によるテトラヒドロフランの重合により得られるようなポリテトラメチレングリコールポリエーテルである。
同様に好適なポリエーテルポリオールは、スチレンオキシド、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドおよび/またはエピクロロヒドリンの、二または多官能性スターター分子への付加生成物である。
ポリエーテルポリオール用に好適なスターター分子は、例えば水、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブチルジグリコール、グリセロール、ジエチレングリコール、トリメチルロールプロパン、プロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、スクロース、エチレンジアミン、トルエンジアミン、トリエタノールアミン、ブタン−1,4−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオールおよびそのようなポリオールとジカルボン酸の低分子量ヒドロキシル含有エステルである。
好適なポリエステルポリオールとしては、ジ−およびさらにトリ−およびテトラオール、ならびにジ−およびさらにトリ−およびテトラカルボン酸またはヒドロキシカルボン酸またはラクトンの重縮合物が挙げられる。遊離カルボン酸の代わりに、対応する無水ポリカルボン酸、またはポリエステルを製造するための、対応する低級アルコールのポリカルボン酸エステルも使用できる。
好適なジオールの例は、エチレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、例えばポリエチレングリコール、およびプロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオールおよび異性体、ネオペンチルグリコールまたはネオペンチルグリコールヒドロキシピバレートである。さらに、トリメチルロールプロパン、グリセロール、エリスリトール、ペンタエストリトール、トリメチルロールベンゼンまたはトリスヒドロキシエチルイソシアヌレラートのようなポリオールを使用することもできる。
使用するポリカルボン酸は、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、グルタル酸、テトラクロロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マロン酸、スベリン酸、コハク酸、2−メチルコハク酸、3,3−ジエチルグルタル酸、2,2−ジメチルコハク酸、ドデカンジオン酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、二量体脂肪酸、三量体脂肪酸、クエン酸、またはトリメリト酸でよい。使用する酸源は、対応する無水物でもよい。
エステル化されるポリオールの平均官能性が>2である場合、安息香酸およびヘキサンカルボン酸のようなモノカルボン酸をさらに使用することもできる。
ヒドロキシ末端基を有するポリエステルポリオールの製造における反応関与物としてさらに使用することができるヒドロキシカルボン酸は、例えばヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシデカン酸、ヒドロキシステアリン酸等である。好適なラクトンとしては、カプロラクトン、ブチロラクトンおよびホモログが挙げられる。
使用可能なポリカーボネートポリオールは、ヒドロキシル基を有するポリカーボネート、例えばポリカーボネートジオールである。これらは、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネートまたはホスゲンのような炭酸誘導体とポリオール、好ましくはジオールとの反応により得られる。
そのようなジオールの例は、エチレングリコール、プロパン−1,2−および1,3−ジオール、ブタン−1,3−および1,4−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、オクタン−1,8−ジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール、ポリブチレングリコール、ビスフェノールA、および上記タイプのラクトン変性ジオールである。
使用可能なポリエーテルエステルポリオールは、エーテル基、エステル基およびOH基を含む化合物である。12個までの炭素原子を有する有機ジカルボン酸が、ポリエーテルエステルポリオールの製造に好適であり、好ましくは≧4〜≦6の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸、または芳香族ジカルボン酸を、個別にまたは混合物で使用する。例としては、スベリン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、マレイン酸、マロン酸、フタル酸、ピメリン酸およびセバシン酸、ならびに特にグルタル酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、テレフタル酸およびイソフタル酸が挙げられる。使用するこれらの酸の誘導体は、例えばそれらの無水物およびエステル、およびそれらの≧1〜≦4の炭素原子を有する低分子量一価アルコールとのモノエステルでよい。
ポリエーテルエステルポリオールの製造に使用するさらなる成分は、ポリエーテルポリオールであり、多価アルコールなどのスターター分子をアルコキシル化することにより得られる。スターター分子は、少なくとも二官能性であるが、任意に一部により高い官能性、特に三官能性のスターター分子を含むこともできる。
これらのポリエーテルポリオール用のスターター分子は、例えば数平均分子量Mが好ましくは≧18g/mol〜≦400g/molまたは62g/mol〜≦200g/molである、エタン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、プロパン−1,2−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ペンテン−1,5−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサン−1,6−ジオール、ヘプタン−1,7−ジオール、オクタン−1,8−ジオール、デカン−1,10−ジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、2−ブチル−2−エチルプロパン−1,3−ジオール、2−ブテン−1,4−ジオールおよび2−ブチン−1,4−ジオールのようなジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジブチレングリコール、トリブチレングリコール、テトラブチレングリコール、ジヘキシレングリコール、トリヘキシレングリコール、テトラヘキシレングリコールおよびアルキレングリコールのようなエーテルジオール、およびジエチレングリコールのようなアルキレングリコールのオリゴマー混合物である。
ジオールと共に、数平均官能性が>2〜≦8または≧3〜≦4であるポリオール、例えば1,1,1−トリメチルロールプロパン、トリエタノールアミン、グリセロール、ソルビタンおよびペンタエリスリトール、およびトリオールまたはテトラオールから出発し、平均分子量が好ましくは≧62g/mol〜≦400g/molまたは≧92g/mol〜≦200g/molであるポリエチレンオキシドポリオールも使用できる。
ポリエーテルエステルポリオールは、有機ジカルボン酸とジオールの反応により得られる反応生成物のアルコキシル化によっても製造できる。使用するこれらの酸の誘導体は、例えばそれらの無水物、例えば無水フタル酸である。
ポリアクリレートポリオールは、ヒドロキシル基を有するオレフィン系不飽和モノマーのフリーラジカル重合、またはヒドロキシル基を有するオレフィン系不飽和モノマーと任意に他のオレフィン系不飽和モノマーとのフリーラジカル共重合により得られる。それらの例は、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、スチレン、アクリル酸、アクリロニトリルおよび/またはメタクリロニトリルである。好適なヒドロキシル基を有するオレフィン系不飽和モノマーは、特に2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリル酸へのプロピレンオキシドの付加により得られるヒドロキシプロピルアクリレート異性体混合物、およびメタクリル酸へのプロピレンオキシドの付加により得られるヒドロキシプロピルメタクリレート異性体混合物である。末端にあるヒドロキシル基は、保護された形態であってもよい。好適なフリーラジカル開始剤は、アゾ化合物、例えばアゾイソブチロニトリル(AIBN)の群から、またはペルオキシド、例えばジ−tert−ブチルペルオキシドの群から選択される。
本発明の方法のさらなる実施態様では、環状カルボン酸または炭酸エステルは、脂肪族または芳香族のラクトン、ラクチド、環状カーボネートおよび/または環状無水物の群から選択される。
本発明においては、脂肪族または芳香族ラクトンは、環中にエステル結合を含む環状化合物、好ましくは式(I)、(II)または(III)の化合物であり、
Figure 2016500403
式中、
R1、R2、R3およびR4は、互いに独立して、水素、直鎖状または分岐状の、任意にヘテロ原子を含むC1〜C22のアルキルラジカル、直鎖状または分岐状の、モノまたはポリ不飽和の、任意にヘテロ原子を含むC1〜C22のアルケニルラジカル、または任意にモノまたはポリ置換された、任意にヘテロ原子を含むC6〜C18のアリールラジカルであるか、または飽和または不飽和の4〜7員環、または任意にヘテロ原子を含む多環系の構成員でよく、
式Iの化合物は、塩素、臭素、ニトロ基またはアルコキシ基により置換されていてよく、
nは、1以上の整数、好ましくは1、2、3または4であり、
反復単位(n>1)中のR3およびR4はそれぞれ異なっていてよい。
式(I)、(II)または(III)の好ましい化合物は、
β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、β−イソバレロラクトン、β−カプロラクトン、β−イソカプロラクトン、β−メチル−β−バレロラクトンなどの4員環ラクトン、
γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、5−メチルフラン−2(3H)−オン、5−メチリデンジヒドロフラン−2(3H)−オン、5−ヒドロキシフラン−2(5H)−オン、2−ベンゾフラン−1(3H)−オンおよび6−メチル−2−ベンゾフラン−1(3H)−オンなどの5員環ラクトン、
δ−バレロラクトン、1,4−ジオキサン−2−オン、ジヒドロクマリン、1H−イソクロメン−1−オン、8H−ピラノ[3,4−b]ピリジン−8−オン、1,4−ジヒドロ−3H−イソクロメン−3−オン、7,8−ジヒドロ−5H−ピラノ[4,3−b]ピリジン-5−オン、4−メチル−3,4−ジヒドロ−1H-ピラノ[3,4−b]ピリジン−1−オン、6−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−1H−イソクロメン−1−オン、7−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−2−オン、3−エチル−1H−イソクロメン−1−オン、3−(ヒドロキシメチル)−1H−イソクロメン−1−オン、9−ヒドロキシ−1H,3H−ベンゾ[デ]−イソクロメン−1−オン、6,7−ジメトキシ−1,4−ジヒドロ−3H−イソクロメン−3−オンおよび3−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソクロメン−1−オンなどの6員環ラクトン、
ε−カプロラクトン、p−ジオキサノンおよび1,5−ジオキセパン−2−オン、5−メチルオキセパン−2−オン、オキセパン−2,7−ジオン、チエパン−2−オン、5−クロロオキセパン−2−オン、(4S)−4−(プロパン−2−イル)オキセパン−2−オン、7−ブチルオキセパン−2−オン、5−(4−アミノブチル)オキセパン−2−オン、5−フェニルオキセパン−2−オン、7−ヘキシルオキセパン−2−オン、(5S,7S)−5−メチル−7−(プロパン−2−イル)オキセパン−2−オン、4−メチル−7−(プロパン−2−イル)オキセパン−2−オンなどの7員環ラクト、
(7E)−オキサシクロヘプタデカ−7−エン−2−オンなどの、より高い構成員を有する環状ラクトンである。
ε−カプロラクトンおよびジヒドロクマリンが特に好ましい。
本発明におけるラクチドは、環中に2個以上のエステル結合を含む環状化合物、好ましくは式(IV)
Figure 2016500403
の化合物であり、
式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ上に定義した通りであり、
mおよびnは、それぞれ独立して1以上の整数、好ましくは1、2、3または4であり、
反復単位(m>1)中のR1およびR2ならびに反復単位(n>1)中のR3およびR4はそれぞれ異なっていてよい。
式(IV)の好ましい化合物は、
グリコリド(1,4−ジオキサン−2,5−ジオン)、L−ラクチド(L−3,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン)、D−ラクチド、DL−ラクチド、メソラクチドおよび3−メチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン、3−メチル−6−(プロパ−2−エン−1−イル)−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン、3−ヘキシル−6−メチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン、3,6−ジ(ブタ−3−エン−1−イル)−1,4−ジオキサン−2,5−ジオンである(それぞれの場合に光学活性形態を含む)。
L−ラクチドが特に好ましい。
使用する環状カーボネートは、好ましくは式(V)の化合物であり、
Figure 2016500403
式中、
R5、R6、R7、R8、R9およびR10は、それぞれ独立して、水素、直鎖状または分岐状の、任意にヘテロ原子を含むC1〜C22のアルキルラジカル、直鎖状または分岐状の、モノまたはポリ不飽和の、任意にヘテロ原子を含むC1〜C22のアルケニルラジカル、または任意にモノまたはポリ置換された、任意にヘテロ原子を含むC6〜C18のアリールラジカルであるか、または、飽和もしくは不飽和の4〜7員環または任意にヘテロ原子を含む多環系の構成員であり、
nは、0以上の整数、好ましくは0、1、2または3であり、
および反復単位(n>1)中のR9およびR10はそれぞれ異なっていてよく、
式(V)の化合物は、塩素、臭素、ニトロ基またはアルコキシ基により置換されていてよい。
式(V)の好ましい化合物は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブタン−2,3−ジオールカーボネート、ペンタン−2,3−ジオールカーボネート、2−メチルプロパン−1,2−ジオールカーボネート、2,3−ジメチルブタン−2,3−ジオールカーボネート、トリメチレンカーボネート、ネオペンチルグリコールカーボネート(5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オン)、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオールカーボネート、2,2−ジメチルブタン−1,3−ジオールカーボネート、ブタン−1,3−ジオールカーボネート、2−メチルプロパン−1,3−ジオールカーボネート、ペンタン−2,4−ジオールカーボネート、2−メチルブタン−1,3−ジオールカーボネート、TMPモノアリルエーテルカーボネート、ペンタエリスリトールジアリルエーテルカーボネート、5−(2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサン−2−オン、5−[2−(ベンジルオキシ)エチル]−1,3−ジオキサン−2−オン、4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオキソラン−2−オン、5−エチル−5−メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、5,5−ジエチル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−メチル−5−プロピル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−(フェニルアミノ)−1,3−ジオキサン−2−オン、5,5−ジプロピル−1,3−ジオキサン−2−オンである。
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、トリメチレンカーボネートおよびネオペンチルグリコールカーボネートが特に好ましい。
使用する環状無水物は、好ましくは式(VI)、(VII)または(VIII)の化合物であり、
Figure 2016500403
式中、
R11およびR12は、水素、ハロゲン、直鎖状または分岐状の、任意にヘテロ原子を含むC1〜C22のアルキル置換基、直鎖状または分岐状の、モノまたはポリ不飽和の、任意にヘテロ原子を含むC1〜C22のアルケニル置換基、または任意にモノまたはポリ置換された、任意にヘテロ原子を含むC6〜C18のアリール置換基であるか、またはR11およびR12は、飽和または不飽和の4〜7員環または任意にヘテロ原子を含む多環系の構成員であってよく、R11およびR12はともに、好ましくはベンゼン環を形成し、任意に追加の置換基を有し、
R13、R14、R15およびR16は、水素、直鎖状または分岐状の、任意にヘテロ原子を含むC1〜C22のアルキル置換基、直鎖状または分岐状の、モノまたはポリ不飽和の、任意にヘテロ原子を含むC1〜C22のアルケニル置換基、または任意にモノまたはポリ置換された、任意にヘテロ原子を含むC6〜C18のアリール置換基であるか、または飽和または不飽和の4〜7員環または任意にヘテロ原子を含む多環系の構成員であってよく、
R17、R18、R19、R20、R21およびR22は、水素、直鎖状または分岐状の、任意にヘテロ原子を含むC1〜C22のアルキル置換基、直鎖状または分岐状の、モノまたはポリ不飽和の、任意にヘテロ原子を含むC1〜C22のアルケニル置換基、または任意にモノまたはポリ置換された、任意にヘテロ原子を含むC6〜C18のアリール置換基であるか、または飽和または不飽和の4〜7員環または任意にヘテロ原子を含む多環系の構成員であってよく、
式(VI)および(VII)および(VIII)の化合物は、塩素、臭素、ニトロ基またはアルコキシ基により置換されていてよい。
式(VI)、(VII)または(VIII)の好ましい化合物は、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、無水ジフェン酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ノルボルネンジオン酸およびそれらの塩素化生成物、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水ジグリコール酸、無水1,8−ナフタル酸、無水コハク酸、無水ドデセニルコハク酸、無水テトラデセニルコハク酸、無水ヘキサデセニルコハク酸、無水オクタデセニルコハク酸、無水3−および4−ニトロフタル酸、無水テトラクロロフタル酸、無水テトラブロモフタル酸、無水イタコン酸、無水ジメチルマレイン酸、および無水アリルノルボルネンジオン酸、3−メチルフラン−2,5−ジオン、3−メチルジヒドロフラン−2,5−ジオン、ジヒドロ−2H−ピラン−2,6(3H)−ジオン、1,4−ジオキサン−2,6−ジオン、2H−ピラン−2,4,6−(3H,5H)−トリオン、3−エチルジヒドロフラン−2,5−ジオン、3−メトキシジヒドロフラン−2,5−ジオン、3−(プロパ−2−エン−1−イル)ジヒドロフラン−2,5−ジオン、N−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)ホルムアミド、3[(2E)ブタ−2−エン−1−イル]ジヒドロフラン−2,5−ジオンである。無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸および無水フタル酸が特に好ましい。
特定の実施形態では、環状カルボン酸または炭酸エステルは、少なくとも部分的に下記のモノマーと同一である。
本発明の方法のさらなる実施形態では、ホルムアルデヒドを反応容器に気体状ホルムアルデヒドの形態で導入する。
本発明の方法では、ポリオキシメチレン単位をスターター化合物と直接的に、または一種以上のさらなるコモノマーまたはスペーサーを介して間接的に結合させる。複数のポリオキシメチレン単位を、一種以上のさらなるコモノマーを介して、相互に結合させることもできる。したがって、本発明の方法のさらなる実施形態では、重合を、さらなるコモノマーの存在下で行う。使用するさらなるコモノマーは、例えば環状エーテル、特にエポキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはスチレンオキシド、オキセタン、THF、ジオキサン、環状アセタール、例えば1,3−ジオキソランまたは1,3−ジオキセパン、環状エステル、例えばγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、または環状酸無水物、例えば無水マレイン酸、無水グルタル酸または無水フタル酸であってよい。好ましいさらなるコモノマーは、エポキシド、環状アセタールおよび環状エステルであり、特に好ましいさらなるコモノマーは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキセパンおよびε−カプロラクトンである。
さらなるコモノマーの計量添加は、純粋な形態で、または溶液で行うことができる。別の実施形態では、さらなるコモノマーの計量添加は、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド源との混合物で行う。さらなるコモノマーの計量添加は、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド源の計量添加の前、計量添加と並行、または計量添加の後に行うことができる。
本発明は、本発明の方法により得られる官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーをさらに提供する。
一実施形態では、官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーは、数平均分子量が≦12000g/mol、好ましくは≦7500g/mol、より好ましくは≦5000g/molである。数平均分子量は、例えばポリスチレン標準に対してGPCにより、または末端基の性質に応じて、OH価または酸価により決定することができる。
さらなる実施形態では、官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーは、20℃における粘度が≦100000mPa・s、好ましくは≦50000mPa・s、より好ましくは≦15000mPa・sである。
本発明のカルボン酸で官能化された、低分子量ポリオキシメチレンブロックコポリマーは、好適な触媒、例えばテトラフルオロホウ酸マグネシウムまたは過塩素酸マグネシウムを使用し、ジイソシアネートと反応し、COが除去され、ポリウレタン類似ポリアミドを得る。さらに、本発明のカルボン酸で官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーは、ビスまたはポリオキサゾリンと反応し、高分子量エステルアミドを形成することができる。等モル量または過剰(酸官能性に対して)のエポキシドとの反応により、ヒドロキシ末端を有するポリオキシメチレンブロックコポリマーを得ることができる。
本発明のヒドロキシで官能化された、低分子量ポリオキシメチレンブロックコポリマーは、反応混合物中で、ジまたはポリイソシアネートと直接反応し、ポリウレタンまたはイソシアネートで官能化されたポリウレタンプレポリマーを得ることができる。
ポリウレタン、ポリアミドおよびポリエステルアミドとしては、官能性が少なくとも2であるポリオキシメチレンブロックコポリマーを使用することが好ましい。熱可塑性ポリウレタンの製造には、官能性が正確に2であるポリオキシメチレンブロックコポリマーを使用するのが好ましい。
さらに、本発明の方法により得られるポリオキシメチレンブロックコポリマーは、洗浄およびクリーニング組成物処方物、掘削流体、燃料添加剤、イオン系および非イオン系界面活性剤、潤滑剤、製紙または織物製造用の処理化学薬品、または化粧品処方物のような用途に使用することができる。当業者に明らかなように、それぞれの使用する分野に応じて、ポリオキシメチレンブロックコポリマーは、特定の物性、例えば分子量、粘度、官能性および/またはヒドロキシル価または酸価を満たす必要がある。
したがって、本発明は、本発明により官能化したポリオキシメチレンブロックコポリマーの、ポリアミド、ポリウレタン、洗浄およびクリーニング組成物処方物、掘削流体、燃料添加剤、イオン系および非イオン系界面活性剤、潤滑剤、製紙または織物製造用の処理化学薬品、または化粧品処方物を製造するための使用をさらに提供する。
実施例
本発明を、下記の図面および実施例を参照しながらより詳細に説明するが、これらの図面および実施例に限定するものでない。
図1は、本発明の方法を行うための反応器の配置を示す。
使用するH官能性オリゴマー化合物
PET−1 名目分子量M.W.=600g/molおよび平均実験式HO(CHCHO)13.23Hの二官能性ポリ(オキシエチレン)ポリオール。OH価は187.15mgKOH/g、数平均分子量M=658g/molおよび多分散性インデックスPDI=1.087(クロロホルム中で、ポリプロピレングリコール標準に対してGPCにより測定)を測定した。
使用したイソシアネート
平均官能性2.6およびNCO値31.1〜31.1%であり、42.4%の4,4’−MDI、12.6%の2,4’−MDI、2.2%の2,2’−MDI(Bayerから市販のDesmodur VP PU 0325)を含むイソシアネート1。
使用したホルムアルデヒド源は、Aldrichから市販のトリオキサン(CAS[110−88−3])(カタログ番号T81108)。
方法の説明
モル質量分布は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定した。
ゲル透過クロマトグラフィー(GPC):測定は、Agilent 1200 Series計器(G1310A Iso Pump、G1329A ALS、G1316A TCC、G1362A RID、G1365D NWD)で、RIDにより検出;溶離液:クロロホルム(GPC等級)、流量1.0ml/min;カラム組合せ:PSS SDV予備カラム8x50mm(5μm)、2×PSS SDV直線S 8×300mL(5μm)で行った。PSS Polymer Standards Serviceから市販のモル質量が既知であるポリプロピレングリコール試料を校正用に使用した。使用した測定記録および評価ソフトウエアは、ソフトウエアパッケージ「PSS WinGPC Unity」であった。GPCクロマトグラムは、溶離液としてTHFの代わりにクロロホルムを使用した以外は、DIN 55672-1により記録した。
H NMR分光法:測定は、Bruker AV400計器(400MHz)で;化学シフトは、溶剤信号(CDCl、δ=7.26ppm)に対して校正し;s=一重線、m=多重線、bs=広くなった一重線、kb=複雑な領域として行った。積分は、相互にレポートした。
13C NMR分光法:測定は、Bruker AV400計器(100MHz)で;化学シフトは、溶剤信号(CDCl、δ=77.16ppm)に対して校正し;APT(付加プロトン試験):CH、Cquart:正信号(+);CH、CH:負信号(−);HMBC:ヘテロ多重結合補正;HSQC:ヘテロ異核単量子補正として行った。
赤外(IR)分光法:測定は、Bruker Alpha-P FT-IR分光計で;測定は純粋で行い;信号強度:vs=非常に強い、s=強い、m=中程度、w=弱い、vw=非常に弱い;b=広くなった帯として行った。
エレクトロスプレー質量分光法(ESI-MS):測定は、Thermo Fisher Scientific LTQ Orbitrap XL計器で行い、試料はMeOHで希釈した。
OH価(ヒドロキシル価)は、溶剤としてTHF/ジクロロメタンではなくN−メチルピロリドンを使用する以外は、DIN 53240-2に準じて決定した。0.5モルエタノール性KOH溶液を滴定に使用した(終点認識は、電位差測定による)。使用した試験物質は、OH価が確定したひまし油であった。「mgKOH/g」単位のレポートは、mg[KOH]/g[生成物]に関連する。OH価は、下記の式による等価モル質量に関する。
OH価[mgKOH/g]=56100[mgKOH/mol]/等価モル質量[g/mol]
等価モル質量は、活性水素原子を含む材料の数平均総モル質量を、活性水素原子の数(官能性)で割った値であると理解される。
酸価は、滴定をエタノール性水酸化カリウム溶液ではなく、0.5モルのメタノール性水酸化カリウムで行った以外は、(DIN EN ISO 2114)に準じて決定した。終点は、電位差測定により認識した。「mgKOH/g」単位のレポートは、mg[KOH]/g[ポリ酸]に関連する。
粘度は、Anton Paar Physica MCR 501レオメーターで決定した。50μmの間隔を有するコーン−プレート形状を選択した(DCP25測定システム)。0.1gの物質をレオメータープレートに塗布し、25℃で0.01〜1000l/sのせん断にかけ、粘度を10秒毎に10分間測定した。レポートした値は、すべての測定点にわたる平均であるか、または粘度が一定しない挙動の場合、最大および最小値を測定した。
ガラス転移温度(T)は、Mettler Toledo DSC 1 STAR計器によるDSC(示差走査熱量測定)により決定した。試料を、10K/minの加熱速度で、−80℃〜+250℃の2加熱サイクルにわたり分析した。ガラス転移温度は、第二加熱速度で決定した。
実験には、加熱可能な、バルブで遮断できる1/8インチのガラスキャピラリー(「ブリッジ」)を経由して接続した2基の200mLステンレス鋼オートクレーブからなる実験装置を使用した。両反応器は、中空のシャフト攪拌機およびマノメーターを備え、互いに独立して加熱できる。反応器1(「解重合反応器」R1)へのガス供給は、マスフロー調整器(MFC1、容量100mL/min)に接続した浸漬チューブを経由して行う。ガス流は、ブリッジを通して、反応器1から反応器2に通過させた。反応器2(「重合反応器」R2)には、ガス出口があり、流出するガス流は、第二マスフロー調整器(MFC2、容量100mL/min)で制御した。MFC1を経由して、キャリヤーガス流(アルゴンまたは二酸化炭素)を、体積流量Vinで反応器1を通過させ、パラホルムアルデヒドから気体状ホルムアルデヒドへの解重合をその中で行った。次いで、ホルムアルデヒドガス濃度が高くなったキャリヤーガス流は、加熱されたブリッジを通り、反応器2に入り、そこで重合が行われる。システム全体にわたって一定圧力が、反応器2に取り付けた圧力変換器を備えた従属装置としてのMFC2の調整により確保される。
実施例で使用する圧力反応器は、高さ(内部)6.84cm、内径が5.98cmであった。反応器には、電気加熱ジャケット(最大加熱力240ワット)を取り付けた。さらに、反応器に注入チューブを取り付け、それぞれに直径1.6mmの熱センサーを取り付け、そのセンサーは、反応器中に基底部の上に3mmまで伸びている。
実施例で使用する中空シャフト攪拌機は、ガスが反応混合物中に、攪拌機中の中空シャフトを経由して導入される中空シャフト攪拌機である。中空シャフト上に取り付けた攪拌機本体は、4本のアームを有し、直径25mm、高さ7mmである。アームの各末端には、直径3mmのガス排出口が取り付けてある。攪拌機の回転により、減圧されるので、反応混合物(COおよび恐らくホルムアルデヒド)の上にあるガスが吸引され、攪拌機の中空シャフトを通して、反応混合物中に導入される。
実施例1:カルボン酸末端を有するポリエチレンオキシド-ポリオキシメチレンブロックコポリマーの製造
反応器1に最初に、1,3,5-トリオキサン30.18g(0.335mol)および4-ドデシルベンゼンスルホン酸0.62g(1.92mmol)をウンデカン30mlに入れた懸濁液を仕込んだ。反応器2は、ジブチルスズジラウレート(DBTL)430mg(0.68mmol)および炭酸セシウム1.09g(3.34mmol)をPET−1 20.11g(33.5mmol)に入れた溶液を含んでいた。MFC1に接続したバイパスラインを経由して、ブリッジを開いた状態で全システムを、COで20barに加圧した。次いで、ブリッジを閉じ、反応器1の圧力を、ガス排出口バルブにより5barに下げた。ブリッジを閉じ、反応器1内の反応混合物を65℃に加熱し、この温度で1.5時間維持した。続いて、反応器1内の温度を110℃に上昇させた。反応器2内の反応混合物を、撹拌しながら60℃に加熱した。ブリッジ温度を170℃に調節した。反応温度に達した時、反応器2内の圧力を17〜19barの値に調節した。反応器1内の圧力を、バイパスを経由してCOで20barに調節した。バイパスラインを閉じ、マスフロー調整器を使用して、一定CO流量Vin=160ml/minとした。その直後、ブリッジを開き、MFC2により、システム内の総圧を20barに調節した。3.2時間後、ブリッジを閉じ、システムを室温に冷却し、圧力を反応器1および反応器2で別々に解除した。続いて、内部温度40℃で撹拌しながら、HPLCポンプを使用して、無水グルタル酸7.53g(65.9mmol)をCHCl 20mLに入れた溶液を反応器2中に流量5mL/minで導入した。添加が終わった後、反応器2内の反応混合物を100℃でさらに16時間撹拌した。生成物を除去する前の反応器2の秤量は、反応により3.39gの重量増加を示し(供給した無水グルタル酸の質量を差し引いた質量の差)、これは、気体状ホルムアルデヒドの移動3.39g(113mmol)に相当する。粘性の無色オイル30.92gを反応器2から除去した。ホルムアルデヒド3.39g(113mmol)が移動した結果、オリゴマーとして使用したPET−1は、分子1個あたり平均3.4ホルムアルデヒド単位、または鎖末端あたり1.7ホルムアルデヒド単位に広がった。
粘度:1600mPa・s
酸価:126.7mgKOH/g
ポリプロピレングリコール標準に対するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により、二峰性の分子量分布が観察された。試料全体の数平均分子量は、M=819g/molであり、多分散性インデックスPDI=1.52であった。低分子量成分(<1025g/mol)では、M=549g/molであり、多分散性インデックスPDI=1.11であり、高分子量成分(>1025g/mol)では、M=1727g/molであり、多分散性インデックスPDI=1.12であった。
1H NMR分光法 (400MHz, CDCl3):δ=0.47-0.62 (m, 0.045H), 0.92 (bs, 0.14H), 1.49-1.65 (m, 0.47H, OC(O)CH2CH 2CH2C(O)O), 1.96-2.18 (m, 1H, OC(O)CH 2CH2CH 2C(O)O), 3.06-3.87 (m, 6.58H, PET-1-CH2), 4.41-4.59 (m, 0.28H, OCH2O), 4.79 (s, 0.26H, OCH2O), 4.95-5.08 (m, 0.32H, OCH2O), 5.39 (s, 0.03H) ppm.

13C APT NMR分光法 (400 MHz, CDCl3): δ=18.8 (+, OC(O)CH2 CH2), 18.9 (+, OC(O)CH2 CH2), 19.0 (+, OC(O)CH2 CH2), 19.0 (+, OC(O)CH2 CH2), 19.2 (+, OC(O)CH2 CH2), 21.8 (+), 28.4 (+), 28.7 (+), 17.3 (-), 31.0 (+), 32.0 (+, OC(O)CH2CH2), 32.0 (+, OC(O)CH2CH2), 32.1 (+, OC(O)CH2CH2), 32.2 (+, OC(O)CH2CH2), 32.3 (+, OC(O)CH2CH2), 60.3 (+, PET-1-CH2), 62.6 (+, PET-1-CH2), 66.6 (+, PET-1-CH2), 66.8 (+, PET-1-CH2), 68.1 (+, PET-1-CH2), 68.6 (+, PET-1-CH2), 69.2 (+, PET-1-CH2), 69.5 (+, PET-1-CH2), 71.6 (+, PET-1-CH2), 84.3 (+, O-CH2-O), 84.7 (+, O-CH2-O), 85.7 (+, O-CH2-O), 87.8 (+, O-CH2-O), 88.3 (+, O-CH2-O), 88.3 (+, O-CH2-O), 89.0 (+, O-CH2-O), 89.9 (+, O-CH2-O), 91.4 (+, O-CH2-O), 91.5 (+, O-CH2-O), 92.6 (+, O-CH2-O), 93.1 (+, O-CH2-O), 171.5 (+, C(O)OCH2), 171.6 (+, C(O)OCH2), 172.0 (+, C(O)OCH2), 174.8 (+, C(O)OH), 175.1 (+, C(O)OH) ppm.
4.4〜5.1ppmの領域におけるH NMRスペクトルの信号の複数個、および83.3〜93.1ppmの領域における13C APT NMRスペクトルの正の極性を有する信号の複数個の発生は、異なった鎖長を有する(CHO)ブロックにおける化学的に等しくないオキシメチレン基の存在を示す。
オキシメチレン基CHO(ICH2O = 0.86 H)に対するH NMR信号の強度を、PET−1CH基(IPET−1=6.58H) に対するH NMR信号の強度と比較することにより、モル比CHO:(CHO = ICH2O:IPET−1/2 = 0.26が得られる。分子1個あたりの平均鎖長13.23 (CHO−単位に対して、これは、分子1個あたり3.44オキシメチレン単位、または鎖末端1個あたり1.72オキシメチレン単位の平均を与える。
グルタル酸エステル単位OC(O)(CHC(O)O (IGSE = 1.47 H)に対するH NMR信号の強度を、PET−1CH基(IPET−1=6.58H) に対するH NMR信号の強度と比較することにより、モル比OC(O)(CHC(O)O:(CHO =IGSE/3:IPET−1/2 =0.15が得られる。分子1個あたりの平均鎖長13.23(CHO−単位に対して、これは、分子1個あたり1.98グルタル酸エステル単位を与える。したがって、ポリオキシメチレンブロックコポリマー中間体と無水グルタル酸との反応は、転換率99%で進行する。
HMBC NMRスペクトルは、69.5ppmにおけるPET−113C信号と4.95〜5.08ppmの領域におけるH信号の長い領域のカップリングを示しており、これは、HSQC NMR分光法によれば、85および89ppmにおける13C信号に対する直接的なカップリングを示す。13C APT NMRにおける両信号は、正の極性を有し、オキシメチレン基に帰せられる。さらに、HMBC NMRスペクトルは、68ppmにおけるPET−113C信号と、4.41〜4.59ppmの領域におけるH信号の長い領域のカップリングを示しており、これは、HSQC NMR分光法によれば、84〜93ppmの領域における13C信号に対する直接的なカップリングを示す。13C APT NMRにおけるこれらすべての13C信号は、正の極性を有し、オキシメチレン基に帰せられる。約89ppmにおけるオキシメチレン基の13C信号は、約3.4ppmにおけるHNMR信号に対する長い領域のカップリングを示しており、これは、PET−1の末端メチレン基に帰せられる。これは、PET−1のポリエチレンオキシドブロックがポリオキシメチレンブロックに共有結合していることを示す。
HMBC NMRスペクトルは、グルタル酸エステル単位に帰せられる172ppmにおけるCO13C信号と、4.95〜5.08ppmの領域におけるH信号の長い領域のカップリングを示しており、これは、HSQC NMR分光法によれば、85および89ppmにおける13C信号に対する直接的なカップリングを示す。13C APT NMRにおける両信号は、正の極性を有し、オキシメチレン基に帰せられる。これは、グルタル酸エステル単位がポリオキシメチレンブロックに共有結合していることを示す。
一方でPET−1末端基の、および他方でグルタル酸エステル単位の、化学的に等しくないオキシメチレン単位に対する長い領域のカップリングは、明らかに異なった鎖長nを有するポリオキシメチレンブロック(CHO)が存在し、それが、PET−1、および無水グルタル酸との反応から生じたグルタル酸エステル単位の両方に共有結合していることを示している。したがって、本発明のポリオキシメチレンブロックコポリマーの構造は、疑いの余地なく示された。
ESI-MS (FTMS + p):
ESI質量スペクトルで、下記の信号系列が確認され、これは下記の一般実験式に帰せられる。
[HOC(O)(CHC(O)O−(CHO)−(CO)−(CHO)−C(O)(CHC(O)OH−H]
系列1 (a + b = 8): m/z (%) [m] = 839 (1) [8], 883 (5) [9], 927 (14) [10], 971 (28) [11], 1015 (42) [12], 1059 (48) [13], 1103 (46) [14], 1147 (37) [15], 1191 (27) [16], 1235 (19) [17], 1279 (16) [18], 1323 (15) [19], 1367 (17) [20]。

系列2 (a + b = 7): m/z (%) [m] = 809 (1) [8], 853 (5) [9], 897 (16) [10], 941 (35) [11], 985 (60) [12], 1029 (75) [13], 1073 (76) [14], 1117 (64) [15], 1161 (47) [16], 1205 (32) [17], 1249 (22) [18], 1293 (18) [19], 1337 (18) [20]。

系列3 (a + b = 6): m/z (%) [m] = 823 (5) [9], 867 (14) [10], 911 (38) [11], 955 (69) [12], 999 (93) [13], 1043 (100) [14], 1087 (87) [15], 1131 (64) [16], 1175 (42) [17], 1219 (27) [18], 1263 (18) [19], 1307 (13) [20]。

系列4 (a + b = 5): m/z (%) [m] = 793 (1) [9], 837 (5) [10], 881 (12) [11], 925 (26) [12], 969 (40) [13], 1013 (48) [14], 1057 (44) [15], 1101 (33) [16], 1145 (22) [17], 1189 (18) [18], 1233 (7) [19], 1277 (2) [20]。

系列5 (a + b = 4): m/z (%) [m] = 939 (1) [13], 983 (5) [14], 1027 (10) [15], 1071 (17) [16], 1115 (23) [17], 1159 (26) [18], 1203 (7) [25], 1247 (21) [20]。

系列6 (a + b = 3): m/z (%) [m] = 909 (2) [13], 953 (5) [14], 997 (14) [15], 1041 (26) [16], 1085 (38) [17], 1129 (45) [18], 1173 (21) [25], 1217 (37) [20]。

系列7 (a + b = 2): m/z (%) [m] = 879 (1) [13], 923 (6) [14], 967 (15) [15], 1011 (33) [16], 1055 (51) [17], 1099 (61) [18], 1143 (62) [25], 1187 (52) [20]。

系列8 (a + b = 1): m/z (%) [m] = 849 (1) [13], 893 (3) [14], 937 (8) [15], 981 (19) [16], 1025 (33) [17], 1069 (44) [18], 1113 (46) [25], 1157 (40) [20]。
さらに、ESI質量スペクトルは、ポリエチレンオキシド単位、ポリオキシメチレン単位および3個のグルタル酸エステル単位を含み、下記の一般実験式に規定される、本発明のブロックコポリマーに関する信号を示している。
[HOC(O)(CHC(O)O−(CHO)−(CO)−(CHO)−C(O)(CHC(O)O−(CHO)−(CO)−(CHO)−C(O)(CHC(O)O−H]

系列9 (a + b + c + d = 3): m/z (%) [m+n] = 909 (1) [10], 953 (5) [11], 997 (14) [12], 1041 (27) [13], 1085 (38) [14], 1129 (45) [15], 1173 (44) [16], 1217 (37) [17], 1261 (29) [18], 1305 (21) [19], 1349 (19) [20], 1393 (20) [21], 1437 (26) [22], 1481 (32) [23], 1525 (39) [24], 1569 (45) [25], 1613 (49) [26], 1657 (49) [27], 1701 (45) [28], 1745 (39) [29], 1789 (32) [30], 1833 (25) [31], 1877 (17) [32], 1921 (12) [33], 1965 (8) [34], 2009 (5) [35], 2053 (5) [36], 2097 (2) [37]。

系列10 (a + b + c + d = 2): m/z (%) [m+n] = 879 (1) [10], 923 (6) [11], 967 (15) [12], 1011 (33) [13], 1055 (51) [14], 1099 (61) [15], 1143 (62) [16], 1187 (52) [17], 1231 (41) [18], 1275 (28) [19], 1319 (22) [20], 1363 (20) [21], 1407 (22) [22], 1451 (26) [23], 1495 (31) [24], 1539 (35) [25], 1583 (38) [26], 1627 (38) [27], 1671 (35) [28], 1715 (30) [29], 1759 (25) [30], 1803 (18) [31], 1847 (13) [32], 1891 (9) [33], 1935 (6) [34], 1979 (4) [35], 2023 (2) [36], 2067 (1) [37]。

系列11 (a + b + c + d = 1): m/z (%) [m+n] = 849 (1) [10], 893 (3) [11], 937 (9) [12], 981 (19) [13], 1025 (38) [14], 1069 (44) [15], 1113 (46) [16], 1157 (40) [17], 1201 (17) [18], 1245 (22) [19], 1289 (16) [20], 1333 (12) [21], 1377 (10) [22], 1421 (10) [23], 1465 (12) [24], 1509 (14) [25], 1553 (15) [26], 1597 (14) [27], 1641 (14) [28], 1685 (12) [29], 1729 (10) [30], 1773 (8) [31], 1817 (6) [32], 1861 (4) [33], 1905 (3) [34], 1979 (4) [35]。
ESI質量スペクトルは、分子量<4,500g/molを有し、ポリエチレンオキシド単位(CO)と共に、少なくとも一個のa≧1であるポリオキシメチレンブロック(CHO)、および少なくとも2個のグルタル酸エステル単位を含むポリマーを示し、したがって、本発明の官能化された、低分子量ポリオキシメチレンブロックコポリマーに相当するポリマーが得られた。
IR分光法: v = 2870 (vb), 1732 (b, v[C=O]), 1452 (w), 1411 (vw), 1349 (w), 1295 (vw), 1246 (w), 1093 (m), 994 (vw), 928 (m), 846 (w), 523 (w) cm-1
IRスペクトルは、パラホルムアルデヒドのIRスペクトルとも、PET−1のIRスペクトルとも同一ではない。1732cm−1におけるC=O伸縮振動は、グルタル酸エステル単位に帰せられ、無水グルタル酸のC=O伸縮振動と同一ではない。このバンドの発生は、末端OH基と無水グルタル酸との反応が成功していることを示している。
したがって、本発明の実施例1は、ポリオキシメチレンブロックコポリマーの製造、およびそれに続くポリマーのOH官能性末端基の、カルボキシレート基への転換を示している。
実施例2:カルボン酸末端を有するポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマーの製造
反応器1に最初に、1,3,5-トリオキサン29.83g(0.331mol)および4-ドデシルベンゼンスルホン酸0.52g(1.6mmol)をウンデカン30mlに入れた懸濁液を仕込んだ。反応器2は、ジブチルスズジラウラート(DBTL)460mg(0.73mmol)、炭酸セシウム22.6g(69.5mmol)およびPET−1 20.5g(34.2mmol)の混合物を含んでいた。MFC1に接続したバイパスラインを経由して、ブリッジを開いた状態で全システムを、COで20barに加圧した。次いで、ブリッジを閉じ、反応器1の圧力を、ガス排出口バルブにより5barに下げた。ブリッジを閉じ、反応器1内の反応混合物を65℃に加熱し、この温度で1.5時間維持した。反応器2内の反応混合物を、撹拌しながら、60℃に加熱した。ブリッジ温度を170℃に調節した。反応器1内の反応混合物を65℃で1.5時間加熱した後、圧力を、バイパスを経由してCOで20barに調節した。反応器2内の圧力を17〜19barの値に調節した。バイパスラインを閉じ、マスフロー調整器を使用して、一定CO流量Vin=160ml/minとした。実験の残りの部分で、MFC2により、システム内の総圧を20barで一定に維持した。次いで、一定CO流量下でブリッジを開き、反応器1内の温度を110℃に上昇した。6時間後、ブリッジを閉じ、反応器2を40℃に冷却した。続いて、内部温度40℃で撹拌しながら、HPLCポンプを使用して、無水グルタル酸7.53g(65.9mmol)を1,4-ジオキサン20mLに入れた溶液を反応器2中に流量5mL/minで導入した。添加が終わった後、反応器2内の反応混合物を100℃でさらに16時間撹拌した。続いて、システムを室温に冷却し、反応器1および2内の圧力を別々に解除した。反応器2から粘性の無色オイルを除去した。
粘度:生成物は、せん断速度範囲10〜162s−1でせん断-粘度上昇挙動を示し、せん断速度範囲162〜1000s−1でせん断-粘度低下挙動を示した。
せん断速度10s−1における粘度:3056mPa・s
せん断速度162s−1における粘度:3173mPa・s
せん断速度1000s−1における粘度:2986mPa・s
1H NMR分光法(400 MHz, CDCl3): δ=0.75-0.88 (m, 0.359H), 1.12-1.27 (m, 1.082H), 1.78-1.96 (m, 2.988H, -C(O)CH2CH 2CH2C(O)OH), 2.20-2.43 (m, 6.099H, -C(O)CH 2CH2CH 2C(O)OH), 3.36-3.44 (m, 0.311H, PET-1-CH2), 3.44-3.69 (m, 45.87H, PET-1-CH2), 3.69-3.80 (m, 2.148H, PET-1-CH2), 4.10-4.20 (m, 0.656H), 4.70-4.80 (m, 1.595H, OCH2O), 4.80-4.90 (m, 1.602H, OCH2O), 5.09 (s, 0.433H, OCH2O), 5.19-5.26 (m, 1.112H, OCH2O), 5.26-5.31 (m, 0.999H, OCH2O), 9.17 (bs, 1.859H) ppm.
4.7〜5.3ppmの領域でH NMRスペクトルの信号が複数個発生したことは、異なった鎖長を有する(CHO)ブロックにおける化学的に等しくないオキシメチレン基の存在を示す。
オキシメチレン基CHO(ICH2O =5.74H)に対するH NMR信号の強度を、PET−1CH基(IPET−1=48.33H)に対するH NMR信号の強度と比較することにより、モル比CHO:(CHO=ICH2O:IPET−1/2 = 0.24が得られる。分子1個あたりの平均鎖長13.23(CHO−単位に対して、これは、分子1個あたり3.16オキシメチレン単位の平均を与える。
グルタル酸エステル単位OC(O)(CHC(O)O(IGSE =9.09H)に対するH NMR信号の強度を、PET−1CH基(IPET−1=48.33H)に対するH NMR信号の強度と比較することにより、モル比OC(O)(CHC(O)O:(CHO =IGSE/3:IPET−1/2 =0.13が得られる。分子1個あたりの平均鎖長13.23(CHO−単位に対して、これは、分子1個あたり1.72グルタル酸エステル単位を与える。したがって、ポリオキシメチレンブロックコポリマー中間体と無水グルタル酸との反応は、転換率86%で進行した。
IR分光法 v = 2867 (m), 1732 (m, v[C=O]), 1558 (vw), 1452 (w), 1412 (w), 1350 (w), 1291 (w), 1247 (w), 1097 (vs), 1040 (m), 995 (m), 946 (m), 871 (m), 848 (m), 614 (vw), 523 (w) cm-1.
IRスペクトルは、パラホルムアルデヒドのIRスペクトルとも、PET−1のIRスペクトルとも同一ではない。1732cm−1におけるC=O伸縮振動は、グルタル酸エステル単位に帰せられ、無水グルタル酸のC=O伸縮振動と同一ではない。このバンドの発生は、末端OH基と無水グルタル酸との反応が成功していることを示している。
したがって、本発明の実施例2は、ポリオキシメチレンブロックコポリマーの製造、およびそれに続くポリマーのOH官能性末端基の、カルボキシレート基への転換を示している。
実施例3:実施例2において得られるカルボン酸末端を有するポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマーとイソシアネート1の反応
最初にビーカーに、実施例2で得たカルボン酸末端を有するポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマー5.02g、水0.25mLおよびジブチルスズジラウラート(DBTL)10.3mg(0.016mmol)を入れ、混合物を60℃に加熱した。続いて、撹拌しながら0.62gのイソシアネート1を加え、混合物を強く撹拌した。3時間後、著しい発泡が観察され、20秒後に減少した。黄色のゲルが得られた。
出発材料とは異なり、得られた生成物は、ジクロロメタンおよびTHFに不溶であった。このことは、イソシアネート1との反応が、より高分子量の不溶性ポリマーを形成したことを示す。
粘度:生成物は、せん断−粘度低下挙動を示した。
せん断速度0.01s−1における粘度:10500mPa・s
せん断速度927s−1における粘度:8684mPa・s
粘度は、ここで使用した、実施例2で得たカルボン酸末端を有するポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマー(粘度2986〜3173mPa・s)と比較して、せん断速度測定範囲全体にわたって明らかに増加した。このことは、より高分子量のポリマーを形成するイソシアネート1との反応が成功していることを示す。
したがって、実施例3は、カルボン酸末端を有するポリオキシメチレンブロックコポリマーとジイソシアネートとの反応により、より高分子量のポリマーを形成することを示している。
実施例4:実施例2において得られるカルボン酸末端を有するポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマーとフェニルグリシジルエーテルの反応
実施例2で得たカルボン酸末端を有するポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマー5.04gを、トリフェニルホスフィン26.7mg(0.102mmol)およびフェニルグリシジルエーテル(PGE)1.41g(9.39mmol)と共に、ガラス製フラスコに秤量して取り、混合物を80℃で18時間環流下で撹拌し、その間に混合物は、黄色から暗赤色に変色した。生成物を得られた状態でさらに使用した。
粘度:生成物は、せん断−粘度低下挙動を示した。
せん断速度0.01s−1における粘度:3890mPa・s
せん断速度589s−1における粘度:3658mPa・s
せん断速度1000s−1における粘度:3574mPa・s
= -42.59℃
1H NMR分光法(400 MHz, CDCl3): δ=0.79-0.88 (m, 0.135H), 1.15-1.30 (m, 0.465H), 1.81-2.01 (m, 1.971H, -C(O)CH2CH 2CH2C(O)-), 2.17-2.49 (m, 3.892H, -C(O)CH 2CH 2CH 2C(O)-), 3.38-3.45 (m, 0.181H), 3.45-3.72 (m, 29.28H, PET-1-CH2), 3.72-3.88 (m, 1.301H, PET-CH2), 3.91-4.02 (m, 1.622H), 4.02-4.36 (m, 5.773H, PGE-CH/PGE/CH2), 4.36-4.50 (0.257H), 4.74-4.82 (m, 0.256H, OCH2O), 4.82-4.89 (m, 0.243H, OCH2O), 5.12 (s, 0.187H, OCH2O), 5.15-5.39 (m, 0.956H), OCH2O), 6.80-6.97 (m, 3.000H, PGE-CHar), 7.17-7.39 (m, 2.160H, PGE-CHar/CHCl3), 7.39-7.48 (m, 0.105H, PPh3), 7.48-7.55 (m, 0.0458H, PPh3), 7.57-7.67 (m, 0.0896H, PPh3) ppm。
1H NMRスペクトルは、4.02〜4.38ppmの領域および芳香族領域(6.80〜7.39ppm)に新しい信号示し、これは、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルオキシ基PhO-CH-CH(OH)-CH-O-(PGE-CHまたはPGE-CHおよびPGE-CHarに帰せられる)の形態にあるフェニルグリシドールエーテルを示す。PGE-CHar(6.80〜6.97ppm、3H)およびC(O)CHCHCHC(O)-(1.81-2.01ppm、1.971H)に関する積分の比は、末端カルボン酸基とフェニルグリシジルエーテルの反応が定量的に進行したことを示す。
実施例5:実施例4において得られたヒドロキシ官能化されたポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマーとイソシアネート1の反応
最初にビーカーに、実施例4で得たヒドロキシ官能化されたポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマー4.13g、水0.25mLおよびDBTL8.0mg(0.013mmol)を入れ、混合物を60℃に加熱した。続いて、撹拌しながら0.62gのイソシアネート1を加え、混合物を強く撹拌した。4時間後、著しい発泡が観察され、20秒後に減少した。茶色のゲルが得られた。
出発材料とは異なり、得られた生成物は、ジクロロメタンおよびTHFに不溶であった。このことは、イソシアネート1との反応が、より高分子量の不溶性ポリマーを形成したことを示す。
粘度:生成物は、せん断-粘度低下挙動を示した。
せん断速度3.35s−1における粘度:1447000mPa・s
せん断速度1000s−1における粘度:31950mPa・s
粘度は、ここで使用した、実施例4で得たヒドロキシ官能化されたポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマー(粘度3574〜3890mPa・s)と比較して、せん断速度測定範囲全体にわたって明らかに増加した。このことは、より高分子量のポリマーを形成するイソシアネート1との反応が成功していることを示す。
=-29.41℃
ここで使用した、実施例4で得たヒドロキシ官能化されたポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマー(T=-42.59℃)と比較して、イソシアネート1との反応後のガラス転移温度が明らかに増加した。このことは、ヒドロキシ官能化されたポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマーとイソシアネートとの反応が成功していることを示す。
実施例4で得たヒドロキシ官能化されたポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマーとイソシアネート1の反応の後、粘度およびガラス転移温度が明らかに増加している。このことは、より高分子量のポリウレタンポリマーを形成するイソシアネート1との反応が起きたことを示している。
したがって、実施例4および5は、カルボン酸末端を有するポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマーとエポキシドの反応が、ヒドロキシ官能化されたポリエチレンオキシド−ポリオキシメチレンブロックコポリマーを与え、それに続くジイソシアネートとの反応がポリウレタンポリマーを与えることを示している。

Claims (12)

  1. 反応容器中で触媒の存在下でホルムアルデヒドを重合させる工程を含んでなる、官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーの製造方法であって、
    ホルムアルデヒドの重合を、少なくとも2個のZerewitinoff活性水素原子を有するスターター化合物の存在下でさらに行い、数平均分子量<4500g/molである中間体を得、
    得られた中間体を環状カルボン酸または炭酸エステルと反応させ、官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーを得る、方法。
  2. 前記触媒が、塩基性触媒および/またはルイス酸触媒の群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記中間体と前記環状カルボン酸または炭酸エステルとの反応が、先行するホルムアルデヒドの重合で使用したのと同一の触媒の存在下で行われる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記スターター分子の数平均分子量が、≧62g/mol〜≦4470g/mol、特に≧100g/mol〜≦3000g/molである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記スターター分子が、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールおよび/またはポリアクリレートポリオールの群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記環状カルボン酸または炭酸エステルが、脂肪族または芳香族のラクトン、ラクチド、環状カーボネートおよび/または環状酸無水物の群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記ホルムアルデヒドが、気体状ホルムアルデヒドとして前記反応容器中に導入される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記重合が、コモノマーの存在下でさらに行われる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法により得られる、官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマー。
  10. 数平均分子量が≦12000g/molである、請求項9項に記載の官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマー。
  11. 20℃における粘度が≦100000mPasである、請求項9または10に記載の官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマー。
  12. 請求項9〜11のいずれか一項に記載の官能化されたポリオキシメチレンブロックコポリマーの、ポリアミド、ポリウレタン、洗浄およびクリーニング組成物処方物、掘削流体、燃料添加剤、イオン系および非イオン系界面活性剤、潤滑剤、製紙もしくは織物製造用の処理化学薬品、または化粧品処方物の製造への使用。
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