JP2016226112A - 電力変換回路およびそれを用いたスイッチング電源装置 - Google Patents

電力変換回路およびそれを用いたスイッチング電源装置 Download PDF

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Abstract

【課題】安全で低コストの電力変換回路およびスイッチング電源装置を提供する。【解決手段】スイッチング電源装置10は、絶縁トランス12の1次巻線12aに直列接続されたトランジスタ13および抵抗素子14と、抵抗素子14の端子間電圧V14が参照電圧VRを超えた場合に信号CNTを一定時間Tcだけ「H」レベルにする過電流検出回路17および電圧保持回路18と、信号CNTが「H」レベルの場合にPWM信号φ20の周波数およびパルス幅を低減させる電源制御IC20とを備える。過電流検出回路18は、周囲温度に応じて参照電圧VRを変化させて周囲温度の変化に伴う抵抗素子14の抵抗値の変化を補償する。温度依存性の小さなフの字特性を簡単な構成で実現できる。【選択図】図4

Description

この発明は電力変換回路およびそれを用いたスイッチング電源装置に関し、特に、絶縁トランスとスイッチング素子を備えた電力変換回路と、それを用いたスイッチング電源装置に関する。
特許文献1には、1次巻線、2次巻線、および補助巻線を含むトランスと、1次巻線に直列接続されたスイッチング素子と、2次巻線の端子間電圧を整流および平滑化して出力電圧を生成する出力電圧生成回路と、補助巻線の端子間電圧を整流および平滑化して補助電源電圧を生成する補助電源回路と、補助電源電圧によって駆動され、スイッチング素子をオン/オフさせる電源制御IC(Integrated Circuit)とを備えたスイッチング電源装置が開示されている。過負荷時には、出力電圧および補助電源電圧が低下する。補助電源電圧が設定値よりも低下すると、その低下分に応じて電源制御IC内で過電流保護基準電圧が低下される。これにより、出力電圧が低下するほど出力電流が小さく抑えられ、安全性の高い出力特性が実現される。このような出力特性は、グラフ化すると「フ」の字の形になるので、フの字特性と呼ばれる(図3(a)(b)参照)。
また、従来のスイッチング電源装置としては、抵抗素子を用いて出力電流を電圧に変換し、その電圧に基づいて過電流状態であるか否かを判別するものがある。
特開2006−14573号公報
しかし、特許文献1では、補助電源電圧の低下分に応じて過電流保護基準電圧を低下させる機能を有する専用の電源制御ICが必要となり、汎用の電源制御ICを使用する場合に比べてコスト高になるという問題があった。
また、上記従来のスイッチング装置では、周囲温度が変化すると抵抗素子の抵抗値が変化し、抵抗素子の端子間電圧が変化するので、周囲温度が大きく変化する環境下では過電流状態か否かを正確に判別できないという問題があった。過電流状態になったことを判別できずに電力を供給し続けると、電子部品が過熱し、損傷する恐れがある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、安全性が高く低コストの電力変換回路と、それを用いたスイッチング電源装置を提供することである。
この発明に係る電力変換回路は、第1の直流電圧を受ける第1および第2の入力端子と、1次巻線および2次巻線を含む絶縁トランスと、PWM信号に応答してオン/オフするスイッチング素子と、2次巻線の端子間電圧を整流および平滑化し、第2の直流電圧を生成して負荷に与える出力電圧生成回路と、第1および第2の入力端子間に1次巻線およびスイッチング素子と直列接続された第1の抵抗素子と、第1の抵抗素子の端子間電圧が参照電圧よりも低い場合は過電流検出信号を非活性化レベルにし、第1の抵抗素子の端子間電圧が参照電圧よりも高い場合は過電流検出信号を活性化レベルにする過電流検出回路と、過電流検出信号が活性化レベルである場合は出力制御信号を第1の論理レベルにし、過電流検出信号が活性化レベルから非活性化レベルに変化してから第1の時間が経過した後に出力制御信号を第2の論理レベルにするタイマー回路と、出力制御信号が第2の論理レベルである場合はPWM信号の周波数を第1の値に設定し、出力制御信号が第1の論理レベルである場合はPWM信号の周波数を第1の値よりも低い第2の値に設定する周波数設定回路と、周波数設定回路によって設定された周波数のPWM信号を生成し、出力制御信号が第2の論理レベルである場合は、第2の直流電圧が目標電圧になるようにPWM信号のパルス幅を制御し、出力制御信号が第1の論理レベルにされたことに応じてPWM信号のパルス幅を狭める制御回路とを備えたものである。第1の抵抗素子の抵抗値は電力変換回路の周囲温度に応じて変化する。過電流検出回路は、周囲温度の変化に応じて参照電圧を変化させ、周囲温度の変化に伴う第1の抵抗素子の抵抗値の変化を補償する。
この発明に係る電力変換回路では、1次巻線と直列接続された第1の抵抗素子の端子間電圧が参照電圧を超えた場合に過電流検出信号を活性化レベルにする過電流検出回路と、過電流検出信号に基づいて出力制御信号を生成するタイマー回路と、出力制御信号が第1の論理レベルにされた場合にPWM信号の周波数およびパルス幅を低減させる制御回路とが設けられ、過電流検出回路は、周囲温度に応じて参照電圧を変化させて周囲温度の変化に伴う第1の抵抗素子の抵抗値の変化を補償する。したがって、温度依存性の小さなフの字特性を簡単な構成で実現することができ、安全性が高く低コストの電力変換回路を実現することができる。
本願発明の基礎となるスイッチング電源装置の構成を示す回路ブロック図である。 スイッチング電源装置のへの字特性を示す図である。 スイッチング電源装置のフの字特性を示す図である。 この発明の実施の形態1によるスイッチング電源装置の構成を示す回路ブロック図である。 図4に示した過電流検出回路および電圧保持回路の構成を示す回路ブロック図である。 図4に示した周波数設定回路の構成を示す回路ブロック図である。 図4に示した周波数設定回路および電源制御ICの動作を示すタイムチャートである。 この発明の実施の形態2によるスイッチング電源装置の要部を示す回路ブロック図である。 図8に示したブランキング回路の動作を示すタイムチャートである。 この発明の実施の形態3によるスイッチング電源装置の要部を示す回路ブロック図である。
本願発明の理解を容易にするために、実施の形態について説明する前にまず本願発明の基礎となるスイッチング電源装置について説明する。図1は、本願発明の基礎となるスイッチング電源装置1の構成を示す回路ブロック図である。図1において、このスイッチング電源装置1は、整流回路2、コンデンサ3、および電力変換回路4を備える。
整流回路2は、商用交流電源5から供給される商用周波数の交流電圧を整流して直流電圧(脈流電圧)に変換する。コンデンサ3は、整流回路2によって生成された直流電圧(脈流電圧)を平滑化する。整流回路2およびコンデンサ3の負側端子は接地電圧GNDを受ける。電力変換回路4は、コンデンサ3によって平滑化された直流電圧(第1の直流電圧)VIを所望の直流電圧(第2の直流電圧)VOに変換して負荷6に与える。
このように、スイッチング電源装置1は、商用交流電源5から供給される交流電圧を整流および平滑化して直流電圧VIに変換し、その直流電圧VIを所望の直流電圧VOに変換して負荷6に供給するものである。負荷電流をIOとすると、スイッチング電源装置1の出力はVO×IOとなる。
商用交流電源5から負荷6に所望の電力(設計上の最大電力)を供給する場合には、整流回路2、コンデンサ3、および電力変換回路4が必要であり、直流電源から直流電圧VIを受けて負荷6に所望の電力(設計上の最大電力)を供給する場合には、電力変換回路4のみが必要な構成要素となる。したがって、スイッチング電源装置1の設計上の最大電力値と電力変換回路4の設計上の最大電力値とは同じ値である。
ここで、スイッチング電源装置1が設計上、出力可能な最大電流値を定格電流値IRとする。たとえば、電力変換回路4およびスイッチング電源装置1の設計上の最大電力を50Wとし、定格電圧値を5Vとすると、定格電流値IRは10Aとなる。
出力電流IOが定格電流値IRを超える状態を過電流状態と言う。すなわち、過電流状態とは、スイッチング電源装置1が定格電流値IRを超えた電流を出力する状態であり、換言すると、負荷6が定格電流値IRよりも大きな出力電流IOを流そうとする状態である。たとえば、定格電流値IRが10Aである場合に、定格電流値IRの105%の出力電流IO(=10.5A)を流そうとする状態、定格電流値IRの130%の出力電流IO(=130A)を流そうとする状態、あるいは定格電流値IRの200%の出力電流IO(=20A)を流そうとする状態は過電流状態である。
負荷短絡状態とは、スイッチング電源装置1の出力端子以降の回路、配線、負荷6などが短絡(電気的にショート)している状態のことである。この場合、負荷6側のインピーダンスが不定状態となるので、定格電流値IRの何倍の電流IOが流れるかは分からない。
過電流状態になると、スイッチング電源装置1の電力供給が制限されて出力電圧VOが定格電圧値(=5V)よりも低下する。これを出力電圧VOの低下と呼ぶことにする。出力電圧VOが過電圧になること、すなわち出力電圧VOが定格電圧値(=5V)よりも大きな電圧(6V、20Vなど)になることは、スイッチング電源装置1が故障しない限り、通常は起こりえないので、説明を省略する。
このようなスイッチング電源装置1の出力電流IO−出力電圧VO特性は、いわゆる、への字特性となる。への字特性は、出力電流IOが定格電流値IRを超えると、出力電流IOの増加に伴って出力電圧VOが徐々に低下する特性であり、定電力制御電圧垂下特性とも呼ばれる。このような出力特性をグラフ化すると「へ」の字の形になるので、への字特性と呼ばれる。たとえば、最大電力が50Wであり、定格電圧値が5Vであり、定格電流値が10Aであるスイッチング電源装置1において、出力電流IOを徐々に増加させると、VO/IOが5V/10A、4.5V/14.4A、3.5V/18.6A、…と変化し、出力電流IOの増加に伴って出力電圧VOが徐々に低下する。
図2(a)(b)は、への字特性を示す図である。図2(a)では、出力電流IOが定格電流値IRを超えると、出力電流IOの増加に伴って出力電圧VOが低下する場合が示されている。実際のフライバックコンバータ電源では、図2(b)に示すように、出力電流IOが定格電流値IRの130%を超えると、出力電流IOの増加に伴って出力電圧VOが低下する。
への字特性は、スイッチング電源装置1から設計上の最大電力よりも大きな出力電力を取り出せないために発生するものであり、正確に制御できる特性ではなく、フライバックコンバータ電源の仕組みによるものである。への字特性を有するスイッチング電源装置1では、出力電流IOが定格電流値IRを超える過電流状態になると、電子部品が過熱して破損する恐れがある。
過電流状態になった場合に電子部品を保護する方法として、スイッチング電源装置1に垂下特性を持たせる方法がある。垂下特性は、出力電流IOが定格電流値IR以上の上限値IHを超えると、急激に出力電圧VOを低下させる特性であり、定電流制御電圧垂下特性とも呼ばれる。スイッチング電源装置1に垂下特性を持たせれば、出力電流IOが上限値IHを超えた場合に出力電圧VOを急激に低下させることができ、過電流状態時に電子部品が過熱して破損することを防止することができる。
過電流状態になった場合に電子部品を保護する他の方法として、スイッチング電源装置1にフの字特性を持たせる方法がある。フの字特性は、出力電流IOが定格電流値IR以上の上限値IHを超えると、出力電圧VOと出力電流IOの両方を低下させる特性であり、フォールドバック特性とも呼ばれる。このような出力特性をグラフ化すると「フ」の字の形になるので、フの字特性と呼ばれる。
垂下特性では、出力電流IOが上限値IHを超えると出力電圧VOのみを低下させるのに対し、フの字特性では、出力電流IOが上限値IHを超えると出力電圧VOと出力電流IOの両方を低下させる。したがって、過電流状態において電子部品の過熱および破損を防止する効果は、垂下特性よりもフの字特性の方が大きい。
たとえば、出力電流IOが定格電流値IRの130%の上限値IH(=1.3×IR)を超えたときに出力制限をかける場合、出力電流IOを徐々に増加させると、VO/IOが5.0V/13AになるまではVOが5Vに維持され、それ以降は、4.8V/12A、4.5V/10A、3.5V/7A、…と、出力電力自体が急激に減少する。これにより、過電流状態、および過電流状態よりも大きな電流が流れる可能性のある負荷短絡状態においても、スイッチング電源装置1を構成する電子部品の異常過熱や破損を防ぐことが可能となる。
図3(a)(b)は、フの字特性を示す図である。図3(a)では、出力電流IOが定格電流値IRの130%の上限値IH(=1.3×IR)を超えると出力が制限され、出力電圧VOおよび出力電流IOの両方が低下する場合が示されている。図3(b)では、出力電流IOが定格電流値IRの105%の上限値IH(=1.05×IR)を超えると出力が制限され、出力電圧VOおよび出力電流IOの両方が低下する場合が示されている。これにより、スイッチング電源装置1を構成する電子部品の異常過熱や破損を防ぐことができる。
このようなフの字特性を実現するには、スイッチング電源装置1に付加回路を設ける必要がある。一般には、電力変換回路4が絶縁トランスを含む場合は、絶縁トランスの2次巻線側に出力電流IOを電圧に変換する抵抗素子を設け、その電圧を1次巻線側の制御回路に伝達するフォトカプラなどが必要となる。この従来技術では、電子部品の点数が増え、装置の大型化、高コスト化を招くという問題がある。
また、たとえば車両用のスイッチング電源装置では、−40℃から+85℃までの広い温度範囲で正常に動作することが要求される。しかし、周囲温度が変化すると抵抗素子の抵抗値が変化し、抵抗素子の端子間電圧が変化するので、周囲温度が大きく変化する環境下では過電流状態か否かを正確に判別できないという問題がある。過電流状態か否かを正確に判別できないと、既に過電流状態になっているのに電力制限が行なわれずに過大な電力が出力されたり、未だ過電流状態になっていないのに電力制限が行なわれて最大電力を出力できなくなってしまう。このため、出力特性に大きな余裕を持たせる必要があり、装置の大型化、高コスト化を招いていた。
また、特許文献1には、絶縁トランスの補助巻線の端子間電圧を整流および平滑化して補助電源電圧を生成する補助電源回路と、補助電源電圧によって駆動され、スイッチング素子をオン/オフさせる電源制御ICとを備えたスイッチング電源装置が開示されている。過電流状態になって補助電源電圧が設定値よりも低下すると、その低下分に応じて電源制御IC内の過電流保護基準電圧が低下され、フの字特性が実現される。
しかし、特許文献1では、補助電源電圧の低下分に応じて過電流保護基準電圧を低下させる機能を有する専用の電源制御ICを使用する必要があり、汎用の電源制御ICを使用する場合に比べ、コスト高になるという問題がある。また、出力電流IOの上限値IHが電源制御IC内で設定されており、上限値IHを自由に変更することができない。また、過電流状態における補助電源電圧の低下の程度がトランスの1次巻線と補助巻線の結合度の影響を受け、装置によってフの字特性がばらつく。本願発明は、これらの問題点の解決を図るものである。
[実施の形態1]
図4は、この発明の実施の形態1によるスイッチング電源装置10の構成を示す回路ブロック図であって、図1と対比される図である。スイッチング電源装置10は、絶縁型フライバックコンバータ電源にフの字特性を持たせたものである。スイッチング電源装置10がスイッチング電源装置1と異なる点は、電力変換回路4が電力変換回路11で置換されている点である。
電力変換回路11は、入力端子T1,T2、出力端子T3,T4、絶縁トランス12、NチャネルMOSトランジスタ13(スイッチング素子)、抵抗素子14、ダイオード15、コンデンサC1、フィードバック回路(F/B)16、過電流検出回路17、電圧保持回路18、周波数設定回路19、および電源制御IC20を備える。
入力端子T1はコンデンサ3の正側端子に接続され、入力端子T2はコンデンサ3の負側端子(接地電圧GNDのライン)に接続され、入力端子T1,T2間に直流電圧VIが与えられる。出力端子T3,T4間には、直流電圧VOが出力され、負荷6が接続される。
絶縁トランス12は、1次巻線12aおよび2次巻線12bを含む。1次巻線12aと2次巻線12bは磁気結合されているが、電気的には絶縁されている。絶縁トランス12は、入力端子T1,T2と出力端子T3,T4を電気的に絶縁している。1次巻線12aの一方端子(黒丸が付された方の端子)はNチャネルMOSトランジスタ13および抵抗素子14を介して入力端子T2に接続され、1次巻線12aの他方端子は入力端子T1に接続される。
NチャネルMOSトランジスタ13のゲートは、電源制御IC20からのPWM(pulse width modulation)信号φ20を受ける。PWM信号φ20が「H」レベルにされるとNチャネルMOSトランジスタ13がオンし、PWM信号φ20が「L」レベルにされるとNチャネルMOSトランジスタ13がオフする。
抵抗素子14の端子間には、1次巻線12aおよびNチャネルMOSトランジスタ13に流れる電流I1に応じた値の電圧V14が発生する。抵抗素子14の抵抗値をR14とすると、V14=I1×R14となる。
2次巻線12bの一方端子(黒丸が付された方の端子)はダイオード15のアノードに接続され、ダイオード15のカソードは出力端子T3に接続される。ダイオード15は、2次巻線12bの端子間電圧を整流して直流(脈流)電圧に変換する。コンデンサC1は、出力端子T3,T4間に接続され、出力電圧VOを平滑化する。ダイオード15およびコンデンサC1は、出力電圧生成回路を構成する。
フィードバック回路16は、出力電圧VOを検出し、その検出値が目標電圧VT(5V)に一致するようにNチャネルMOSトランジスタ13のオン時間を制御するための制御信号φ16を生成し、その制御信号φ16を内蔵のフォトカプラを介して電源制御IC20に与える。
フィードバック回路16は、制御信号φ16を電源制御IC20に与えることにより、出力電圧VOが目標電圧VTよりも低い場合はNチャネルMOSトランジスタ13のオン時間を長くさせ、出力電圧VOが目標電圧VTよりも高い場合はNチャネルMOSトランジスタ13のオン時間を短縮させる。制御信号φ16は、フォトカプラを介して電源制御IC20に送信されるので、1次巻線12a側の回路と2次巻線12b側の回路とは電気的に絶縁されている。
過電流検出回路17は、抵抗素子14の端子間電圧V14と参照電圧VRとを比較し、抵抗素子14の端子間電圧V14が参照電圧VRよりも低い場合(V14<VR)は過電流検出信号OCを非活性化レベルの「L」レベルにし、抵抗素子14の端子間電圧V14が参照電圧VRを超えた場合(V14>VR)は過電流検出信号OCを活性化レベルの「H」レベルにする。過電流検出回路17は、スイッチング電源装置10の周囲温度に応じて参照電圧VRを変化させ、周囲温度の変化に伴う抵抗素子14の抵抗値の変化を補償するためのリニア温度係数抵抗器を含む。これについては後述する。
スイッチング電源装置10の出力電流IOが上限値IHに到達したときに、抵抗素子14の端子間電圧V14が参照電圧VRに到達するように、抵抗素子14の抵抗値および参照電圧VRが設定されている。過電流検出信号OCは、電圧保持回路18に与えられる。
電圧保持回路18は、過電流検出信号OCが非活性化レベルの「L」レベルから活性化レベルの「H」レベルに立ち上げられた場合は出力制御信号CNTを「H」レベルにし、少なくとも予め定められた時間Tcは出力制御信号CNTを「H」レベルに維持する。時間Tcは、PWM信号φ20の1周期よりも十分に長い時間に設定される。
出力制御信号CNTが「H」レベルにされている場合において過電流検出信号OCが活性化レベルの「H」レベルから非活性化レベルの「L」レベルに立ち下げられた時は、その時から予め定められた時間Tcの経過後に出力制御信号CNTが「L」レベルに立ち下げられる。出力制御信号CNTが「H」レベルにされている場合において過電流検出信号OCが「H」レベルと「L」レベルの間で複数回変化した時は、過電流検出信号OCが最後に「L」レベルにされてから予め定められた時間Tcの経過後に出力制御信号CNTが「L」レベルに立ち下げられる。出力制御信号CNTは、周波数設定回路19および電源制御IC20に与えられる。
周波数設定回路19は、電源制御IC20に接続され、出力制御信号CNTが「L」レベルである場合はPWM信号φ20の周波数fを第1の値f1に設定し、出力制御信号CNTが「H」レベルである場合はPWM信号φ20の周波数fを第1の値f1よりも低い第2の値f2に設定する。たとえば、f1は100kHzであり、f2は25kHzである。周波数設定回路19は、周波数f1,f2を設定するための可変容量コンデンサと、周囲温度の変化に伴う可変容量コンデンサの容量値の変化を補償するためのリニア温度係数抵抗器を含む。これについては後述する。
電源制御IC20は、汎用の電源制御ICであり、周波数設定回路19によって設定された周波数のPWM信号φ20を生成する。電源制御IC20は、出力制御信号CNTが「L」レベルである場合は、周波数fがf1のPWM信号φ20を生成するとともに、フィードバック回路16からの制御信号φ16に従ってPWM信号φ20のパルス幅を増加および減少させる。PWM信号φ20の1周期(1/f)のうちのPWM信号φ20が「H」レベルにされる時間がパルス幅である。PWM信号φ20のパルス幅とPWM信号φ20の1周期との比はデューティ比と呼ばれる。
また、電源制御IC20は、出力制御信号CNTが「H」レベルにされた場合は、周波数fがf2のPWM信号φ20を生成するとともに、PWM信号φ20のパルス幅を狭める。したがって、出力制御信号CNTが「H」レベルにされると、出力制御信号CNTが「L」レベルである場合に比べ、PWM信号φ20の周波数が低減されるとともにパルス幅が短縮される。これにより、NチャネルMOSトランジスタ13が単位時間当たりにオンされる回数および時間が低減され、出力電圧VOおよび出力電流IOの両方が低減されてフの字特性が実現される。
図5は、過電流検出回路17および電圧保持回路18の構成を示す回路ブロック図である。図5において、過電流検出回路17は、電力制御IC20の外付け回路であって、抵抗素子21,22および比較器23を含む。抵抗素子21は、周囲温度の変化に応じて参照電圧VRを変化させ、周囲温度の変化に伴う抵抗素子14の抵抗値の変化を補償するためのリニア温度係数抵抗器を含む。抵抗素子21,22は、直流電源電圧VCCのラインと接地電圧GNDのラインンとの間に直列接続され、直流電源電圧VCCを分圧して参照電圧VRを生成する。
所望の抵抗値の抵抗素子21と所望の抵抗値の抵抗素子22とを使用することにより、参照電圧VRを所望の値に設定することが可能となっている。抵抗素子21,22のうちの少なくとも1つを可変抵抗素子としても構わない。抵抗素子21の抵抗値をR21とし、抵抗素子22の抵抗値をR22とすると、VR=VCC×R22/(R21+R22)となる。R22/(R21+R22)は分圧比である。
比較器23は、抵抗素子14の端子間電圧V14と参照電圧VRとを比較し、抵抗素子14の端子間電圧V14が参照電圧VRよりも低い場合(V14<VR)は過電流検出信号OCを非活性化レベルの「L」レベル(接地電圧GND)にし、抵抗素子14の端子間電圧V14が参照電圧VRを超えた場合(V14>VR)は過電流検出信号OCを活性化レベルの「H」レベル(直流電源電圧VCC)にする。
スイッチング電源装置10の出力電流IOが上限値IHに到達したときに、絶縁トランス12の1次巻線12aに流れる電流I1が上限値に到達し、抵抗素子14の端子間電圧V14が参照電圧VRに到達するように、抵抗素子14,21,22の抵抗値が設定されている。また、抵抗素子14,21,22の抵抗値を変更することにより、出力電流IOの上限値IHと定格電流値IRとの比を101%、105%、130%など自由に設定することができる。
なお、直流電源電圧VCCは、別の電源回路から供給される直流電圧であってもよいし、絶縁トランス12の補助巻線(図示せず)の端子間電圧を整流および平滑化した直流電圧であっても構わない。絶縁トランス12の補助巻線の端子間電圧から直流電源電圧VCCを生成する場合、絶縁トランス12の構造によっては直流電源電圧VCCが変動することがある。すなわち、絶縁トランス12の結合度が高い、すなわち巻線間の結合が良い場合は、過電流や負荷短絡による出力電圧VOの低下に伴って直流電源電圧VCCが低下する。絶縁トランス12の結合度が低い、すなわち巻線間の結合が悪い場合は、過電流や負荷短絡によって出力電圧VOが低下しても直流電源電圧VCCは低下しない。
特許文献1では、過電流状態時に補助巻線電圧が低下することを利用するので、結合度が高い、すなわち巻線間の結合が良い絶縁トランスが使用される。これに対して本実施の形態1は、出力電圧VOが低下した場合でも直流電源電圧VCCが低下しないことを前提としているので、結合度が低い、すなわち巻線間の結合が悪い絶縁トランス12が使用される。直流電源電圧VCCは、電源制御IC20の電源電圧としても使用される。
また、図5の過電流検出回路17では、直流電源電圧VCCを抵抗素子21,22で分圧して参照電圧VRを生成したが、これに限るものではなく、別の電圧源によって参照電圧VRを生成してもよいし、シャントレギュレータ、ツェナーダイオードなど、一定の電圧を生成できる半導体素子、回路を用いて参照電圧VRを生成しても構わない。
電圧保持回路18は、ダイオードD1およびコンデンサC2を含む。ダイオードD1のアノードは過電流検出信号OCを受け、そのカソードは電圧保持回路18の出力ノード18aに接続される。コンデンサC2は、ダイオードD1のカソードと接地電圧GNDのラインとの間に接続される。出力ノード18aに現れる信号が出力制御信号CNTとなる。
過電流検出信号OCが非活性化レベルの「L」レベル(接地電圧GND)である場合は、コンデンサC2は充電されず、出力制御信号CNTは「L」レベル(接地電圧GND)にされる。過電流検出信号OCが非活性化レベルの「L」レベルから活性化レベルの「H」レベル(直流電源電圧VCC)に立ち上げられると、比較器23の出力端子からダイオードD1を介してコンデンサC2に電流が流れ、コンデンサC2が直流電源電圧VCCに充電されて出力制御信号CNTは「H」レベル(直流電源電圧VCC)にされる。
コンデンサC2が直流電源電圧VCCに充電された状態で、過電流検出信号OCが非活性化レベルの「L」レベル(接地電圧GND)に立ち下げられても、コンデンサC2からダイオードD1を介して比較器23の出力端子に電流は流れず、出力制御信号CNTは「H」レベル(直流電源電圧VCC)に維持される。ただし、コンデンサC2から周波数設定回路19に電流が流出し、ある時間Tcの経過後に出力制御信号CNTは「L」レベルになる。これについては後述する。
ここで、周囲温度の変化に伴う抵抗素子14の抵抗値の変化を補償する方法について説明する。スイッチング電源装置10を広い温度範囲、たとえば−40℃〜+85℃の範囲で動作させる場合について考える。一般的に電子部品は、温度特性を持っている。たとえば、低温(−40℃)では抵抗素子14の抵抗値が低下する場合がある。一般に、抵抗素子の温度変化の大きさは、抵抗温度係数(ppm/℃=10−6/℃)を用いて表される。
抵抗素子14の抵抗温度係数をα(ppm/℃)とし、+20℃のときの抵抗素子14の抵抗値をR(+20℃)とし、x℃のときの抵抗素子14の抵抗値をR(x℃)とすると、R(x℃)=│20−x│×α+R(20℃)となる。たとえば、抵抗素子14の抵抗温度係数αが−300ppm/℃であり、+20℃のときに抵抗素子14の抵抗値R(20℃)が1.0Ωであるとすると、−40℃のときの抵抗素子14の抵抗値R(−40℃)は0.982Ωとなる。仮に、抵抗素子14に流れる電流I1を1Aとすると、周囲温度が−40℃である場合における抵抗素子14の端子間電圧V14は1A×0.982Ω=0.982Vとなる。
なお、通常の抵抗素子(リニア温度係数抵抗器を除く)において、抵抗温度係数αは特定の一定値ではなく、誤差を含み、たとえば±100(ppm/℃)以内として表記される。したがって、周囲温度の変化に応じて抵抗素子の抵抗値がどのように変化するか、すなわち、低温時に低下するのか、高温時に低下するのか、低温時に上昇するのか、高温時に上昇するのかは不明である。
次に、周囲温度の変化に対する過電流検出回路17の動作について説明する。たとえば、直流電源電圧VCCを12Vとし、抵抗素子21の抵抗値を11kΩとし、抵抗素子22の抵抗値を1kΩとする。周囲温度が常温(+20℃)である場合は、直流電源電圧VCCが抵抗素子21,22によって分圧され、参照電圧VRは1.0Vとなる。
仮に、周囲温度が−40℃になった場合に参照電圧VRが1.0Vのままであれば、抵抗素子14に流れる電流I1が1.0V/0.982Ω=1.0183Aにならないと、比較器23が過電流検出信号OCを活性化レベルの「H」レベルにしないことになる。したがって、出力電流IOの上限値IHを100%とすると、約102%の出力電流IOが流れないと、過電流検出信号OCが「H」レベルにされず、過電流保護動作が行なわれないという問題が起こる。
そこで、本実施の形態1では、たとえば、抵抗素子21として、予め抵抗温度係数が規定されたリニア温度係数抵抗器を使用する。抵抗素子21(すなわちリニア温度係数抵抗器)の抵抗温度係数αを+330ppm/℃とし、周囲温度が20℃である場合の抵抗素子21の抵抗値が11kΩ=11000Ωであるとすると、周囲温度が−40℃になった場合における抵抗素子21の抵抗値は11218Ωに上昇する。
周囲温度が−40℃になった場合において、抵抗素子22の抵抗値が1kΩのままであると仮定すると、12Vの直流電源電圧VCCが11218Ωの抵抗素子21と1kΩの抵抗素子22とで分圧され、参照電圧VRが0.982Vに設定される。したがって、周囲温度が低温(−40℃)になって抵抗素子14の抵抗値が低下しても、それに応じて参照電圧VRを低下させることができるので、出力が設計上の最大電力を超えたときに過電流検出信号OCを活性化レベルの「H」レベルにすることができる。
なお、本実施の形態1では、抵抗素子14の抵抗値が低温時に低下する場合について説明したが、これに限るものではなく、低温時に増加する場合、高温時に低下する場合、高温時に増加する場合のいずれの場合においても、各場合に応じた抵抗温度係数を持つリニア温度係数抵抗器を抵抗素子21として使用することにより、周囲温度の変化に伴う抵抗素子14の抵抗値の変化を補償することができる。また、抵抗素子21,22のうちの抵抗素子21のみがリニア抵抗温度係数抵抗器を含む場合について説明したが、これに限るものではなく、抵抗素子22のみがリニア抵抗温度係数抵抗器を含んでもよいし、抵抗素子21,22の両方がリニア抵抗温度係数抵抗器を含んでいても構わない。
図6は、周波数設定回路19の構成を示す回路ブロック図である。図6において、周波数設定回路19は、電源制御IC20の外付け回路であって、抵抗素子24,25、コンデンサ26,27、およびNPNバイポーラトランジスタ28を含む。抵抗素子25は、周囲温度の変化に伴うコンデンサ26,27の各々の容量値の変化を補償するためのリニア温度係数抵抗器を含む。抵抗素子25は、電源制御IC20の抵抗端子RTおよび容量端子CT間に接続される。コンデンサ26は、容量端子CTと接地電圧GNDのラインとの間に接続される。コンデンサ27の一方端子は容量端子CTに接続される。
NPNバイポーラトランジスタ28のコレクタはコンデンサ27の他方端子に接続され、そのエミッタは接地電圧GNDのラインに接続される。抵抗素子24の一方端子は出力制御信号CNTを受け、その他方端子はNPNバイポーラトランジスタ28のベースに接続される。抵抗素子24は、NPNバイポーラトランジスタ24のベース電流を制限するとともに、電圧保持回路18のコンデンサC2から流出する電流を制限する。抵抗素子25は電流源を構成する。コンデンサ26,27およびNPNバイポーラトランジスタ28は、可変容量コンデンサを構成する。
出力制御信号CNTが「L」レベルである場合は、NPNバイポーラトランジスタ28がオフし、容量端子CTと接地電圧GNDのラインとの間にコンデンサ26のみが接続される。電源制御IC20は、抵抗素子25を介してコンデンサ26を充電する。コンデンサ26の端子間電圧は徐々に上昇する。電源制御IC20は、コンデンサ26の端子間電圧がしきい値電圧VTHを超えたことに応じて、コンデンサ26の電荷を瞬時に放電させ、即座にコンデンサ26の充電を開始する。このときコンデンサ26の電荷を充放電させる周波数がPWM信号φ20の周波数f1となる。
出力制御信号CNTが「H」レベルである場合は、NPNバイポーラトランジスタ28がオンし、容量端子CTと接地電圧GNDのラインとの間にコンデンサ26,27が並列接続される。電源制御IC20は、抵抗素子25を介してコンデンサ26,27を充電する。コンデンサ26,27の端子間電圧は徐々に上昇する。電源制御IC20は、コンデンサ26,27の端子間電圧がしきい値電圧VTHを超えたことに応じて、コンデンサ26,27の電荷を瞬時に放電させ、即座にコンデンサ26,27の充電を開始する。このときコンデンサ26,27の電荷を充放電させる周波数がPWM信号φ20の周波数f2となる。
容量端子CTと接地電圧GNDのラインとの間のコンデンサの容量値が大きいほど、コンデンサを充電させるために必要な時間が長くなり、PWM信号φ20の周波数が低くなる。したがって、f1>f2となる。コンデンサ26の容量値をC26とし、コンデンサ27の容量値をC27とすると、f1/f2=(C26+C27)/C26となる。コンデンサ26を任意の容量値を有する第1のコンデンサと置換するとともに、コンデンサ27を任意の容量値を有する第2のコンデンサと置換することにより、f1/f2を任意の値に設定することが可能となっている。換言すると、出力制御信号CNTが「L」レベルである場合の可変容量コンデンサの第1の容量値C26と、出力制御信号CNTが「H」レベルである場合の可変容量コンデンサの第2の容量値(C26+C27)との各々は変更可能となっている。コンデンサ26,27の各々を可変容量コンデンサとしてもよい。
過電流検出信号OCが「H」レベルから「L」レベルに立ち下げられると、電圧保持回路18のコンデンサC2の電荷は、抵抗素子24およびNPNバイポーラトランジスタ28のベースおよびエミッタを介して接地電圧GNDのラインに流出し、出力制御信号CNTの電圧が徐々に低下する。したがって、過電流検出信号OCが「H」レベルから「L」レベルに立ち下げられると、ある時間Tcの経過後に出力制御信号CNTが「H」レベルから「L」レベルに立ち下げられる。時間Tcが所望の時間になるように、コンデンサC2の容量値と抵抗素子24の抵抗値とが設定される。電圧保持回路18、抵抗素子24、およびNPNバイポーラトランジスタ28はタイマー回路を構成する。
図7(a)〜(d)は、電源制御IC20の動作を示すタイムチャートである。特に、図7(a)は出力制御信号CNTが「L」レベルである場合における容量端子CTの電圧を示し、図7(b)はその場合におけるPWM信号φ20の波形を示している。図7(c)は出力制御信号CNTが「H」レベルである場合における容量端子CTの電圧を示し、図7(d)はその場合におけるPWM信号φ20の波形を示している。
出力制御信号CNTが「L」レベルである場合は、図7(a)(b)に示すように、NPNバイポーラトランジスタ28がオフし、コンデンサ26が比較的高い周波数f1で充放電され、PWM信号φ20の周波数はf1となる。このとき、PWM信号φ20の1周期λ内においてPWM信号φ20が「H」レベルにされる時間、すなわちパルス幅TPは、スイッチング電源装置10の出力電圧VOが目標電圧VTに一致するように制御される。図7(b)では、PWM信号φ20のパルス幅TPが一定値に維持されている状態が示されている。
出力制御信号CNTが「H」レベルである場合は、図7(c)(d)に示すように、NPNバイポーラトランジスタ28がオンし、コンデンサ26,27が比較的低い周波数f2で充放電され、PWM信号φ20の周波数はf2となる。図7(c)では、f2=f1/4の場合が示されている。このとき、PWM信号φ20のパルス幅TPは、出力制御信号CNTが「H」レベルにされる直前の期間(すなわち出力制御信号CNTが「L」レベルにされていた期間)におけるパルス幅TPよりも短い時間に固定される。図7(d)では、PWM信号φ20のパルス幅TPが1/3程度に短縮された状態が示されている。
したがって、出力制御信号CNTが「H」レベルにされた場合は、単位時間当たりのNチャネルMOSトランジスタ13のオン時間およびオン回数が低減され、本来、出力できる設計上の最大電力に比べて、1次側回路で取り扱う電力が小さくなり、2次側に伝達される電力も小さくなる。これにより、出力電圧VOと出力電流IOの両方が小さくなり、フの字特性が実現される。
なお、図7(a)〜(d)では、f2/f1=1/4の場合について説明したが、これに限るものではなく、f2/f1は0よりも大きく1よりも小さな値であればどのような値でも構わない。たとえば、f2/f1=1/5でもよいし、f2/f1=1/10でも構わない。
次に、周囲温度の変化に対する周波数設定回路19の動作について説明する。一般に、周囲温度が変化するとコンデンサの容量値が変化する。たとえば、常温時(+20℃)におけるコンデンサ26,27の各々の容量値を100%とした場合、低温時(−40℃)におけるコンデンサ26,27の各々の容量値が80%に低下する場合について考える。もし、抵抗素子25の抵抗値が周囲温度によらず一定であり、抵抗素子25を介してコンデンサ26,27に流れる電流が周囲温度によらず一定であるとすると、低温時(−40℃)において、コンデンサ26,27が充電される速度が速くなり、PWM信号φ20の周波数が100kHz(または25kHz)からずれてしまう。
そこで、本実施の形態1では、常温時(+20℃)における抵抗値を100%とした場合、低温時(−40℃)における抵抗値が100/80=125%に増大するような温度係数を持つリニア温度係数抵抗器を抵抗素子25として使用する。これにより、周囲温度の変化に伴うコンデンサ25,27の容量値の変化を補償することができ、周囲温度の変化に伴うPWM信号φ20の周波数の変化を抑制することができる。
次に、スイッチング電源装置10の動作について説明する。図4において、商用交流電源5から供給される商用周波数の交流電圧は、整流回路2によって整流され、コンデンサ3によって平滑化されて直流電圧VIに変換される。直流電圧VIは、電力変換回路11の入力端子T1,T2間に与えられる。
NチャネルMOSトランジスタ13がオンされると、コンデンサ3の正側端子から絶縁トランス12の1次巻線12a、NチャネルMOSトランジスタ13、抵抗素子14を介してコンデンサ3の負側端子の経路で電流I1が流れ、絶縁トランス12に電磁エネルギーが蓄えられる。電流I1は、抵抗素子14によって電圧V14に変換され、電圧V14は過電流検出回路17によってモニタされる。
NチャネルMOSトランジスタ13がオフされると、絶縁トランス12に蓄えられた電磁エネルギーが放出され、2次巻線12bからダイオード15を介してコンデンサC1および負荷6の並列接続体に電流が供給される。換言すると、2次巻線12bの端子間電圧は、ダイオード15によって整流され、コンデンサC1によって平滑化され、直流電圧VOに変換されて負荷6に供給される。
出力電圧VOが目標電圧VTに一致するように、フィードバック回路16によって制御信号φ16が生成され、その制御信号φ16に基づいて電源制御IC20によってPWM信号φ20のパルス幅TPが制御される。PWM信号φ20が「H」レベルである場合はNチャネルMOSトランジスタ13がオンし、PWM信号φ20が「L」レベルである場合はNチャネルMOSトランジスタ13がオフする。
1次巻線12aに流れる電流I1は、抵抗素子14によって電圧V14に変換される。出力電流IOが上限値IHよりも小さい場合は、抵抗素子14の端子間電圧V14が参照電圧VRよりも小さくなり、過電流検出回路17によって過電流検出信号OCが非活性化レベルの「L」レベルにされ、電圧保持回路18によって出力制御信号CNTが「L」レベルにされる。出力制御信号CNTが「L」レベルの場合は、周波数設定回路19のコンデンサ26のみが電源制御IC20の容量端子CTに接続され、電源制御IC20によって一定周波数f1のPWM信号φ20が生成される。
VO<VTである場合はPWM信号φ20のパルス幅TPが広げられ、VO>VTである場合はPWM信号φ20のパルス幅TPが狭められる。換言すると、VO<VTである場合はPWM信号φ20のデューティ比が増大され、VO>VTである場合はPWM信号φ20のデューティ比が減少される。これにより、出力電圧VOを目標電圧VTに維持しながら、定格電流値IR以下の電流IOを負荷6に供給することができる。
出力電流IOが上限値IHを超えると、抵抗素子14の端子間電圧V14が参照電圧VRよりも大きくなり、過電流検出回路17によって過電流検出信号OCが活性化レベルの「H」レベルにされ、電圧保持回路18によって出力制御信号CNTが一定時間Tc、「H」レベルにされる。出力制御信号CNTが「H」レベルにされると、周波数設定回路19のコンデンサ26,27が電源制御IC20の容量端子CTに接続され、PWM信号φ20の周波数がf1からf2に低下され、PWM信号φ20のパルス幅TPが短縮される。これにより、スイッチング電源装置10の出力電圧VOおよび出力電流IOが両方とも低減され、フの字特性が実現され、スイッチング電源装置10が保護される。
周囲温度が変化すると、それに応じて過電流検出回路17の抵抗素子21の抵抗値が変化して参照電圧VRが変化し、周囲温度の変化に伴う抵抗素子14の抵抗値の変化(すなわち抵抗素子14の端子間電圧V14の変化)が補償される。また、周囲温度が変化すると、それに応じて周波数設定回路19の抵抗素子25の抵抗値が変化し、周囲温度の変化に伴うコンデンサ26,27の容量値の変化(すなわちPWM信号φ20の周波数の変化)が補償される。したがって、温度依存性の小さなフの字特性が実現される。
次に、スイッチング電源装置10の出力を低下させて過電流保護した状態から通常の出力状態に復帰させる場合について説明する。過電流状態では、負荷6のインピーダンスが低下しており、負荷6が上限値IHを超える出力電流IOを流そうとしている。
一般的に、スイッチング電源装置10の過電流保護状態を解除する方法としては、3つの方法がある。第1の方法は、商用交流電源5からの電力供給を遮断した後に再投入する方法である。第2の方法は、負荷6を一旦、切り離す方法である。第3の方法は、商用交流電源5から交流電力を受けながら、出力インピーダンスを高くする、つまり出力電流IOを減らすことにより、スイッチング電源装置1を通常の出力電圧VOおよび出力電流IOを出力可能な状態に戻す方法である。第3の方法は、自動復帰と呼ばれる。
一般的に、過電流時や負荷短絡時に動作停止状態を自己保持するラッチ回路を備えたスイッチング電源装置では、上記第1または第2の方法が採用される。第1または第2の方法を採用する場合、スイッチング電源装置を搭載した製品の運転を一旦停止させる必要がある。
これに対して第3の方法では、負荷6の状態を改善すること、すなわち、過負荷や負荷短絡の状態をなくして負荷6の消費電流を低減することにより、商用交流電源5からの交流電力を受けながら、スイッチング電源装置10の出力電圧VOを定格電圧値に戻し、設計上の最大電力に至るまで出力電流IOを取り出せるような通常の状態に戻すことができる。
本実施の形態1のスイッチング電源装置10では、第3の方法を採用している。すなわち、過電流時や負荷短絡時には、過電流検出信号OCを活性化レベルの「H」レベルにし、出力制御信号CNTを一定時間Tcだけ「H」レベルにし、スイッチング電源装置10の出力電圧VOおよび出力電流IOを低下させる。これにより、負荷6に供給する電圧VOおよび電流IOを低下させ、過電流状態および負荷短絡状態を改善する。一定時間Tcの経過後は、出力電圧VOおよび出力電流IOを元に戻し、自動復帰する。
以上のように、この実施の形態1では、絶縁トランス12の1次巻線12aに流れる電流I1を抵抗素子14によって電圧V14に変換し、その電圧V14が参照電圧VRを超えた場合に、PWM信号φ20の周波数をf1からf2に低下させるとともにPWM信号φ20のパルス幅TPを狭める。また、周囲温度の変化に伴う抵抗素子14の抵抗値の変化を抵抗素子21によって補償する。したがって、温度依存性の小さなフの字特性を有する安全性の高いスイッチング電源装置10を簡単に実現することができる。
汎用の電源制御IC20と過電流検出回路17と電圧保持回路18と周波数設定回路19を使用してフの字特性を実現することができるので、専用の電源制御ICを使用する特許文献1に比べ、装置の低コスト化を図ることができる。
特許文献1のように絶縁トランスの補助巻線の端子間電圧の変化を利用しないので、絶縁トランスの結合度に影響されることなく、ばらつきの少ない安定したフの字特性を得ることができる。抵抗素子14,21,22の抵抗値を変更することにより、出力電流IOの上限値IHと定格電流値IRとの比を変更することができ、自由度の高いフの字特性を実現することができる。
出力電流IOを検出し、その検出値が上限値IHを超えると、過電流検出信号OCを「H」レベルにし、それを絶縁して1次側の電源制御ICに送る場合に比べ、部品点数の少ない簡素な回路でフの字特性を実現できる。
さらに、過電流状態または負荷短絡状態が解消されると元の状態に自動復帰するので、商用交流電源5からの交流電力を遮断したり、負荷6を切り離す必要がない。
[実施の形態2]
絶縁トランス12の1次巻線12aのインピーダンスは、インダクタンス成分と浮遊容量成分を含む。このため、過電流状態になっていない場合でも、NチャネルMOSトランジスタ13をオンさせた瞬間に1次巻線12aの浮遊容量成分を介して大きな電流I1が抵抗素子14に流れ、過電流検出信号OCが「H」レベルにされてスイッチング電源装置の出力電圧VOおよび出力電流IOが低減される恐れがある。この実施の形態2では、このような誤動作が発生することを防止するものである。
図8は、この発明の実施の形態2によるスイッチング電源装置の要部を示す回路ブロック図であって、図5と対比される図である。図8を参照して、このスイッチング電源装置が実施の形態1のスイッチング電源装置10と異なる点は、過電流検出回路17と電圧保持回路18の間にブランキング回路30が追加されている点である。
ブランキング回路30は、電源制御IC20の外付け回路であって、NPNバイポーラトランジスタ31、ダイオード32、コンデンサ33、および抵抗素子34を含む。NPNバイポーラトランジスタ31のコレクタは比較器23の出力端子に接続され、そのエミッタは接地電圧GNDのラインに接続されている。ダイオード32のアノードは接地電圧GNDのラインに接続され、そのカソードはNPNバイポーラトランジスタ31のベースに接続されている。抵抗素子34の一方端子はPWM信号φ20を受け、その他方端子はコンデンサ33を介してNPNバイポーラトランジスタ31のベースに接続されている。
抵抗素子34は、周囲温度の変化に伴うNPNバイポーラトランジスタ31のしきい値電圧Vthの変化を補償するためのリニア温度係数抵抗器を含む。コンデンサ33は、微分回路として動作し、PWM信号φ20を微分してNPNバイポーラトランジスタ31のベースに与える。ダイオード32は、NPNバイポーラトランジスタ31のベース電圧が負電圧になるのを防止する。抵抗素子34、コンデンサ33、およびダイオード32は、駆動回路を構成する。
図9(a)〜(d)は、ブランキング回路30の動作を示すタイムチャートである。特に、図9(a)はPWM信号φ20の波形を示し、図9(b)は抵抗素子14に流れる電流I1の波形を示し、図9(c)はコンデンサ33に流れる電流I33の波形を示し、図9(d)はNPNバイポーラトランジスタ31のベース電流I31の波形を示している。
図9(a)に示すように、PWM信号φ20は、時刻t1において「L」レベルから「H」レベルに立ち上げられ、時刻t3において「H」レベルから「L」レベルに立ち上げられるものとする。PWM信号φ20に応答して、NチャネルMOSトランジスタ13は時刻t1にオンし、時刻t2にオフする。
絶縁トランス12の1次巻線12aのインピーダンスがインダクタンス成分のみを含む場合は、NチャネルMOSトランジスタ13がオンされてからオフされるまで(時刻t1〜t3)、1次巻線12aに流れる電流I1は線形に上昇する。しかし、実際には絶縁トランス12の1次巻線12aのインピーダンスはインダクタンス成分と浮遊容量成分を含むので、時刻t1においてNチャネルMOSトランジスタ13がオンすると、1次巻線12aの浮遊容量成分を介して抵抗素子14にスパイク状の正電流が流れる(円形の点線Aで囲まれた部分参照)。
このため、電流I1は、1次巻線12aのインダクタンス成分に流れて線形に上昇する電流と、1次巻線12aの浮遊容量成分を介して流れるスパイク状の電流との和となり、図9(b)に示すような波形となる。抵抗素子14の端子間電圧V14は、電流I1と同じ波形となる。点線Aで囲まれた部分の電流I1に対応する電圧V14が参照電圧VRを超えると、負荷6に過電流が流れていないにもかかわらず、過電流検出信号OCが活性化レベルの「H」レベルにされてしまい、出力電圧VOおよび出力電流IOが低減されてしまう。ブランキング回路30は、そのような誤動作を防止するものである。
PWM信号φ20はパルス信号であるので、PWM信号φ20の立ち上がりエッジおよび立下りエッジの各々は過渡的に交流電圧になり、コンデンサ33を通過する。換言すると、コンデンサ33は微分回路として動作し、図9(c)に示すように、PWM信号φ20の立ち上がりエッジに応答してスパイク状の正電流を流し(時刻t1)、PWM信号φ20の立下りエッジに応答してスパイク状の負電流を流す(時刻t3)。
NPNバイポーラトランジスタ31のベースは、ダイオード32によって0V以上に維持される。換言すると、スパイク状の負電流(円形の点線Bで囲まれた部分)は、ダイオード22を介して接地電圧GNDのラインに流れる。このため、NPNバイポーラトランジスタ31のベースには、図9(d)に示すように、コンデンサ33に流れる電流I33のうちのスパイク状の正電流のみが流れる。ベースにスパイク状の正電流I31が流れると、NPNバイポーラトランジスタ31のコレクタ−エミッタ間にスパイク状の電流が流れ、比較器23の出力端子が強制的に「L」レベル(接地電圧GND)にされる。
したがって、仮に1次巻線12aの端子間の浮遊容量成分に流れるスパイク状の正電流I1(円形の点線Aで囲まれた部分)によって発生した電圧V14が参照電圧VRを超えた場合でも、その間(時刻t1〜t2)は比較器23の出力端子が強制的に「L」レベルにされ、過電流検出信号OCが「H」レベルにされることはない。換言すると、PWM信号φ20の立ち上がりエッジに応答して一定時間Tbだけ過電流検出信号OCがブランキングされる。時間Tbは、PWM信号φ20の1周期よりも短い時間に設定される。
したがって、この実施の形態2では、NチャネルMOSトランジスタ13をオンさせた瞬間に1次巻線12aの端子間の浮遊容量成分に流れるスパイク状の正電流によってスイッチング電源装置が誤動作することを防止することができる。
次に、周囲温度の変化に対するブランキング回路30の動作について説明する。周囲温度が低下すると、NPNバイポーラトランジスタ31のしきい値電圧Vthが上昇する。そこで、本実施の形態2では、周囲温度が低下すると抵抗値が低下するリニア温度係数抵抗器を抵抗素子34として使用する。周囲温度が低下してNPNバイポーラトランジスタ31のしきい値電圧Vthが上昇すると、抵抗素子34の抵抗値が低下し、NPNバイポーラトランジスタ31のベース電流の低下が抑制される。したがって、周囲温度が低下した時にNPNバイポーラトランジスタ31がオンし難くなるのを防止することができる。
[実施の形態3]
図10は、この発明の実施の形態3によるスイッチング電源装置の要部を示す回路ブロック図であって、図5と対比される図である。図10を参照して、このスイッチング電源装置が実施の形態1のスイッチング電源装置10と異なる点は、過電流検出回路17が過電流検出回路40で置換されている点である。
過電流検出回路40は、NPNバイポーラトランジスタ41,42および抵抗素子43〜45を含む。NPNバイポーラトランジスタ41,42のコレクタはそれぞれ抵抗素子43,44を介して直流電源電圧VCCのラインに接続され、それらのエミッタはともに接地電圧GND(基準電圧)を受ける。NPNバイポーラトランジスタ41のベースは抵抗素子45を介して抵抗素子14の端子間電圧V14を受け、そのコレクタは、NPNバイポーラトランジスタ42のベースに接続される。NPNバイポーラトランジスタ42のコレクタに現れる信号が過電流検出信号OCとなる。
この過電流検出回路40における参照電圧VRは、NPNバイポーラトランジスタ41のしきい値電圧Vthと、周囲温度と、抵抗素子45の抵抗値とをパラメータとする関数によって表される。たとえば常温時(+20℃)に、出力電流IOが上限値IHに到達したときにNPNバイポーラトランジスタ41のベース−エミッタ間電圧VBEがしきい値電圧Vthに到達するように、抵抗素子14,45の各々の抵抗値が設定される。抵抗素子43,44は、それぞれNPNバイポーラトランジスタ41,42のコレクタに流れる電流を制限する。抵抗素子45は、NPNバイポーラトランジスタ41のベースに流れる電流を制限する。周囲温度が変化して抵抗素子14の抵抗値が変化すると、それに応じて参照電圧VRも変化し、周囲温度の変化に伴う抵抗素子14の抵抗値の変化が抵抗素子45によって補償される。
出力電流IOが上限値IHよりも小さい場合は、NPNバイポーラトランジスタ41のベース−エミッタ間電圧VBEがしきい値電圧Vthによりも小さくなり、NPNバイポーラトランジスタ41がオフする。これにより、NPNバイポーラトランジスタ41のコレクタが「H」レベル(直流電源電圧VCC)になり、NPNバイポーラトランジスタ42のベースが「H」レベルになり、NPNバイポーラトランジスタ42がオンして過電流検出信号OCが非活性化レベルの「L」レベルになる。
出力電流IOが上限値IHを超えると、NPNバイポーラトランジスタ41のベース−エミッタ間電圧VBEがしきい値電圧Vthよりも大きくなり、NPNバイポーラトランジスタ41がオンする。これにより、NPNバイポーラトランジスタ41のコレクタが「L」レベル(接地電圧GND)になり、NPNバイポーラトランジスタ42のベースが「L」レベルになり、NPNバイポーラトランジスタ42がオフして過電流検出信号OCが活性化レベルの「H」レベルになる。
次に、周囲温度の変化に対する過電流検出回路40の動作について説明する。NPNバイポーラトランジスタ41のベース−エミッタ間はダイオード特性を持っている。ダイオードの順方向電圧VFは、低温になると大きくなり、高温になると小さくなるという温度特性を持つ。NPNバイポーラトランジスタ41をオンさせるために必要なベース−エミッタ間電圧VBEは、しきい値電圧Vthと呼ばれる。周囲温度が常温(+20℃)である場合におけるNPNバイポーラトランジスタ41のしきい値電圧Vthが0.6Vであるとすると、低温時(−40℃)におけるしきい値電圧Vthは0.6Vよりも大きくなり、高温時(+85℃)におけるしきい値電圧Vthは0.6Vよりも小さくなる。
また、抵抗素子14の抵抗値も周囲温度に応じて変化する。したがって、この過電流検出回路40では、周囲温度の変化に伴うNPNバイポーラトランジスタ41のしきい値電圧Vthの変化と、周囲温度の変化に伴う抵抗素子14の抵抗値の変化とを補償するような温度係数を持つリニア温度係数抵抗器を抵抗素子45として使用する。
たとえば、低温(−40℃)になると抵抗値が小さくなり、高温(+85℃)になると抵抗値が大きくなるリニア温度係数抵抗器を抵抗素子45として使用する。したがって、周囲温度が低下して抵抗素子14の抵抗値が低下するとともにNPNバイポーラトランジスタ41のしきい値電圧Vthが上昇した場合でも、抵抗素子45の抵抗値が低下するのでNPNバイポーラトランジスタ41のベース電流の低下を抑制することができ、低温時においても過電流保護を正確に行なうことができる。他の構成および動作は実施の形態1と同じであるので、その説明は繰り返さない。
この実施の形態3では、過電流検出回路40をNPNバイポーラトランジスタ41,42および抵抗素子43〜45のみで構成するので、実施の形態1と比べ、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。しかも、周囲温度の変化に伴う抵抗素子14の抵抗値の変化およびNPNバイポーラトランジスタ41のしきい値電圧Vthの変化を抵抗素子45によって補償するので、温度依存性の小さな応答特性を実現することができる。
なお、過電流検出信号OCの非活性化レベルを「H」レベルとし、その活性化レベルを「L」レベルとする場合は、NPNバイポーラトランジスタ42および抵抗素子44を除去し、NPNバイポーラトランジスタ41のコレクタに現れる信号を過電流検出信号OCとすればよい。この場合は、さらに装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,10 スイッチング電源装置、2 整流回路、3,26,27,33,C1,C2 コンデンサ、4,11 電力変換回路、5 商用交流電源、6 負荷、T1,T2 入力端子、T3,T4 出力端子、12 絶縁トランス、12a 1次巻線、12b 2次巻線、13 NチャネルMOSトランジスタ、14,21,22,25,34,43〜45 抵抗素子、15,32,D1 ダイオード、16 フィードバック回路、17,40 過電流検出回路、18 電圧保持回路、19 周波数設定回路、20 電源制御IC、23 比較器、28,31,41,42 NPNバイポーラトランジスタ、30 ブランキング回路。

Claims (15)

  1. 電力変換回路であって、
    第1の直流電圧を受ける第1および第2の入力端子と、
    1次巻線および2次巻線を含む絶縁トランスと、
    PWM信号に応答してオン/オフするスイッチング素子と、
    前記2次巻線の端子間電圧を整流および平滑化し、第2の直流電圧を生成して負荷に与える出力電圧生成回路と、
    前記第1および第2の入力端子間に前記1次巻線および前記スイッチング素子と直列接続された第1の抵抗素子と、
    前記第1の抵抗素子の端子間電圧が参照電圧よりも低い場合は過電流検出信号を非活性化レベルにし、前記第1の抵抗素子の端子間電圧が前記参照電圧よりも高い場合は前記過電流検出信号を活性化レベルにする過電流検出回路と、
    前記過電流検出信号が活性化レベルである場合は出力制御信号を第1の論理レベルにし、前記過電流検出信号が活性化レベルから非活性化レベルに変化してから第1の時間が経過した後に前記出力制御信号を第2の論理レベルにするタイマー回路と、
    前記出力制御信号が第2の論理レベルである場合は前記PWM信号の周波数を第1の値に設定し、前記出力制御信号が第1の論理レベルである場合は前記PWM信号の周波数を前記第1の値よりも低い第2の値に設定する周波数設定回路と、
    前記周波数設定回路によって設定された周波数の前記PWM信号を生成し、前記出力制御信号が第2の論理レベルである場合は、前記第2の直流電圧が目標電圧になるように前記PWM信号のパルス幅を制御し、前記出力制御信号が第1の論理レベルにされたことに応じて前記PWM信号のパルス幅を狭める制御回路とを備え、
    前記第1の抵抗素子の抵抗値は前記電力変換回路の周囲温度に応じて変化し、
    前記過電流検出回路は、前記周囲温度の変化に応じて前記参照電圧を変化させ、前記周囲温度の変化に伴う前記第1の抵抗素子の抵抗値の変化を補償する、電力変換回路。
  2. 前記第1の時間は前記PWM信号の1周期よりも長い、請求項1に記載の電力変換回路。
  3. 前記電力変換回路の出力電流が定格電流値以上の上限値に到達すると、前記第1の抵抗素子の端子間電圧は前記参照電圧に到達する、請求項1または請求項2に記載の電力変換回路。
  4. 前記第1の抵抗素子の端子間電圧が前記参照電圧を超えた場合は、前記電力変換回路の出力電圧および出力電流がともに低減される、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の電力変換回路。
  5. 前記過電流検出回路は、
    直流電源電圧を分圧して前記参照電圧を生成する分圧回路と、
    前記第1の抵抗素子の端子間電圧と前記参照電圧とを比較し、前記第1の抵抗素子の端子間電圧が前記参照電圧よりも低い場合は前記過電流検出信号を非活性化レベルにし、前記第1の抵抗素子の端子間電圧が前記参照電圧よりも高い場合は前記過電流検出信号を活性化レベルにする比較器とを含み、
    前記分圧回路は、前記直流電源電圧のラインと基準電圧のラインとの間に直列接続された第2および第3の抵抗素子を含み、
    前記第2および第3の抵抗素子のうちの少なくともいずれか一方は、前記周囲温度に応じて抵抗値が変化する第1の温度係数抵抗器を含み、
    前記第1の温度係数抵抗器は、前記周囲温度の変化に応じて前記参照電圧を変化させ、前記周囲温度の変化に伴う前記第1の抵抗素子の抵抗値の変化を補償する、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の電力変換回路。
  6. 前記分圧回路の分圧比は変更可能になっている、請求項5に記載の電力変換回路。
  7. 前記過電流検出回路は、第2、第3および第4の抵抗素子と第1および第2のトランジスタとを含み、
    前記第2の抵抗素子の一方端子は前記第1の抵抗素子の端子間電圧を受け、
    前記第2および第3の抵抗素子の一方端子は直流電源電圧を受け、
    前記第1および第2のトランジスタの第1の電極はそれぞれ前記第2および第3の抵抗素子の他方端子に接続され、それらの第2の電極はともに基準電圧を受け、
    前記第1のトランジスタの制御電極は前記第2の抵抗素子の他方端子に接続され、
    前記第2のトランジスタの制御電極は前記第1のトランジスタの第1の電極に接続され、
    前記第1のトランジスタのしきい値電圧は前記周囲温度に応じて変化し、
    前記参照電圧は、前記第2の抵抗素子の抵抗値と前記第1のトランジスタのしきい値電圧とによって決まり、
    前記第2の抵抗素子は、前記周囲温度に応じて抵抗値が変化する第1の温度係数抵抗器を含み、
    前記第1の温度係数抵抗器は、前記周囲温度の変化に応じて前記参照電圧を変化させ、前記周囲温度の変化に伴う前記第1の抵抗素子の抵抗値の変化を補償し、
    前記第2のトランジスタの第1の電極に現れる信号が前記過電流検出信号であり、
    前記直流電源電圧が前記過電流検出信号の活性化レベルであり、前記基準電圧が前記過電流検出信号の非活性化レベルであり、
    前記第1の抵抗素子の端子間電圧が前記参照電圧よりも低い場合は、前記第1のトランジスタがオフするとともに前記第2のトランジスタがオンして前記過電流検出信号が非活性化レベルとなり、
    前記第1の抵抗素子の端子間電圧が前記参照電圧よりも高い場合は、前記第1のトランジスタがオンするとともに前記第2のトランジスタがオフして前記過電流検出信号が活性化レベルとなる、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の電力変換回路。
  8. 前記過電流検出回路は、第2および第3の抵抗素子と第1のトランジスタとを含み、
    前記第2の抵抗素子の一方端子は前記第1の抵抗素子の端子間電圧を受け、
    前記第3の抵抗素子の一方端子は直流電源電圧を受け、
    前記第1のトランジスタの第1の電極は前記第2の抵抗素子の他方端子に接続され、その第2の電極は基準電圧を受け、その制御電極は前記第2の抵抗素子の他方端子に接続され、
    前記第1のトランジスタのしきい値電圧は前記周囲温度に応じて変化し、
    前記参照電圧は、前記第2の抵抗素子の抵抗値と前記第1のトランジスタのしきい値電圧とによって決まり、
    前記第2の抵抗素子は、前記周囲温度に応じて抵抗値が変化する第1の温度係数抵抗器を含み、
    前記第1の温度係数抵抗器は、前記周囲温度の変化に応じて前記参照電圧を変化させ、前記周囲温度の変化に伴う前記第1の抵抗素子の抵抗値の変化を補償し、
    前記第1のトランジスタの第1の電極に現れる信号が前記過電流検出信号であり、
    前記直流電源電圧が前記過電流検出信号の非活性化レベルであり、前記基準電圧が前記過電流検出信号の活性化レベルであり、
    前記第1の抵抗素子の端子間電圧が前記参照電圧よりも低い場合は、前記第1のトランジスタがオフして前記過電流検出信号が非活性化レベルとなり、
    前記第1の抵抗素子の端子間電圧が前記参照電圧よりも高い場合は、前記第1のトランジスタがオンして前記過電流検出信号が活性化レベルとなる、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の電力変換回路。
  9. 前記過電流検出信号の活性化レベルは直流電源電圧であり、前記過電流検出信号の非活性化レベルは基準電圧であり、
    前記タイマー回路は、
    アノードが前記過電流検出信号を受けるダイオードと、
    一方端子が前記ダイオードのカソードに接続され、他方端子が前記基準電圧を受ける第1のコンデンサと、
    前記第1のコンデンサの一方端子と前記基準電圧のラインとの間に接続された第2の抵抗素子とを含み、
    前記第1のコンデンサの一方電極に現れる信号が前記出力制御信号である、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の電力変換回路。
  10. さらに、前記スイッチング素子がオンしたことに応じて、前記PWM信号の1周期よりも短い第2の時間だけ前記過電流検出信号を非活性化レベルに固定するブランキング回路を備える、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の電力変換回路。
  11. 前記PWM信号が基準電圧である場合は前記スイッチング素子がオフし、前記PWM信号が直流電源電圧である場合は前記スイッチング素子がオンし、
    前記過電流検出信号の活性化レベルは前記直流電源電圧であり、前記過電流検出信号の非活性化レベルは前記基準電圧であり、
    前記過電流検出回路は、前記過電流検出信号を出力するための出力端子を含み、
    前記ブランキング回路は、
    前記出力端子と前記基準電圧のラインとの間に接続された第3のトランジスタと、
    前記PWM信号が前記基準電圧から前記直流電源電圧に変化したことに応じて前記第2の時間だけ前記第3のトランジスタをオンさせる駆動回路とを含む、請求項10に記載の電力変換回路。
  12. 前記駆動回路は、
    一方端子が前記PWM信号を受ける第3の抵抗素子と、
    一方端子が前記第3の抵抗素子の他方端子に接続され、他方端子が前記第3のトランジスタの制御電極に接続される第2のコンデンサとを含み、
    前記第3の抵抗素子は、前記周囲温度の変化に伴う前記第3のトランジスタのしきい値電圧の変化を補償するための第2の温度係数抵抗器を含む、請求項11に記載の電力変換回路。
  13. 前記周波数設定回路は、
    前記出力制御信号が第2の論理レベルである場合は第1の容量値を有し、前記出力制御信号が第1の論理レベルである場合は前記第1の容量値よりも大きな第2の容量値を有する可変容量コンデンサと、
    前記可変容量コンデンサを充電する電流源とを含み、
    前記電流源は、前記周囲温度に応じた値の電流を前記可変容量コンデンサに流し、前記周囲温度の変化に伴う前記可変容量コンデンサの容量値の変化を補償するための第3の温度係数抵抗器を含み、
    前記可変容量コンデンサの端子間電圧が予め定められた電圧値に到達すると前記可変容量コンデンサは放電され、
    前記可変容量コンデンサが充放電される周波数が前記PWM信号の周波数となる、請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の電力変換回路。
  14. 前記第1および第2の容量値の各々は変更可能になっている、請求項13に記載の電力変換回路。
  15. 請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載の電力変換回路と、
    交流電源から供給される交流電圧を整流および平滑化して前記第1の直流電圧を生成する直流電圧生成回路とを備える、スイッチング電源装置。
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