JP2016225171A - 端子付き電線の製造方法及び端子付き電線 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造設備や製造工程を簡素化して製造コストの増大を抑え、ガルバニック腐食の発生を確実に防止して端子と被覆電線との接続信頼性を向上させる。【解決手段】端子付き電線の製造方法は、複数の素線からなる芯線を絶縁材からなる被覆で覆った被覆電線の端末部に接続された端子の前記芯線との接続部に対し、前記被覆電線の芯線露出部を覆うように第1粘度状態の封止樹脂を塗布して封止する封止工程と、前記芯線露出部を加熱してその周囲の前記封止樹脂を前記第1粘度状態よりも粘度の低い第2粘度状態に変化させ、前記端子と前記芯線との間及び前記芯線の素線間に浸透させて充填する芯線加熱工程と、前記封止樹脂を全体的に硬化させる硬化工程とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、端子が接続された端子付き電線の製造方法及び端子付き電線に関する。
近年、電線の軽量化を目的に芯線となる導体に軽量のアルミニウムを用いたアルミ電線が着目されている。このアルミ電線を銅製圧着端子と接続する場合、いわゆるガルバニック腐食を防止する必要がある。このため、製造工程の一環において、アルミ電線と銅製圧着端子との接続部分を樹脂で封止して水分の浸入を防ぎ、外部から隔離する方法が知られている(下記特許文献1及び2参照)。
特許文献1に記載の封止方法では、銅製圧着端子に複数の細い素線を束ねてなるアルミ電線の芯線を圧着接続した後、まず粘度の低い第1絶縁樹脂を接続部分に塗布して芯線の素線間に浸透させて硬化させる。その後、粘度が高く第1絶縁樹脂とは物性が異なる第2絶縁樹脂を第1絶縁樹脂の外面を被覆するように塗布して硬化させる。
また、特許文献2に記載の封止方法では、温度変化により粘度が変化する1種類の封止樹脂を用い、まず端子と芯線との接続部分全体に封止樹脂を第1粘度状態で塗布して硬化させる。その後、第1粘度状態よりも低粘度の第2粘度状態に変化させた封止樹脂を、芯線の先端部近傍に塗布して毛細管現象により芯線と端子との間及び芯線の素線間に浸透させて硬化させる。
特開2011−238500号公報 特開2013−188022号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来技術の封止方法では、2種類の絶縁樹脂を用いて2回の塗布工程を経るため製造設備や製造工程が複雑になり、製造コストが増大してしまうという問題がある。また、粘度の低い第1絶縁樹脂を塗布する際に、意図せぬ範囲まで濡れ拡がったり、気泡や飛散が発生したりする可能性が高いという問題もある。また、上記特許文献2に開示された従来技術の封止方法では、1種類の封止樹脂を用いるにも拘わらず2回の塗布工程を経るため同様に製造工程が複雑になるという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、製造設備や製造工程を簡素化して製造コストの増大を抑え、ガルバニック腐食の発生を確実に防止して端子と被覆電線との接続信頼性を向上させることができる端子付き電線の製造方法及び端子付き電線を提供することを目的とする。
本発明に係る端子付き電線の製造方法は、複数の素線からなる芯線を絶縁材からなる被覆で覆った被覆電線の端末部に接続された端子の前記芯線との接続部に対し、前記被覆電線の芯線露出部を覆うように第1粘度状態の封止樹脂を塗布して封止する封止工程と、前記芯線露出部を加熱してその周囲の前記封止樹脂を前記第1粘度状態よりも粘度の低い第2粘度状態に変化させ、前記端子と前記芯線との間及び前記芯線の素線間に浸透させて充填する芯線加熱工程と、前記封止樹脂を全体的に硬化させる硬化工程とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る端子付き電線の製造方法によれば、第1粘度状態の封止樹脂を被覆電線の芯線露出部を覆うように端子との接続部に対して塗布する。そして、芯線露出部を加熱してその周囲の封止樹脂を第1粘度状態よりも粘度の低い第2粘度状態に変化させて、端子と芯線との間及び芯線の素線間に浸透させて充填する。その後、封止樹脂を全体的に硬化させて端子付き電線を製造するので、封止樹脂の接続部に対する塗布工程は1回で済み、用いられる封止樹脂も1種類とすることができる。これにより、製造設備や製造工程を簡素化して製造コストの増大を抑えることができる。また、端子と芯線との間及び芯線の素線間への封止樹脂の充填は、新たに封止樹脂を塗布することなく既に塗布されている封止樹脂の芯線露出部の周囲の粘度を熱により変化させることで行うので、端子と芯線との間及び芯線の素線間に封止樹脂を確実に浸透させ、ガルバニック腐食の発生を防止して端子と被覆電線との接続信頼性を向上させることができる。
本発明の一実施形態においては、前記封止工程では、前記接続部を含む前記芯線露出部の全長に亘って前記封止樹脂を塗布する。
本発明の他の実施形態においては、前記芯線加熱工程では、所定温度の熱を前記芯線の前記芯線露出部とは異なる端部からかけて前記芯線露出部を加熱する。
本発明の更に他の実施形態においては、前記封止樹脂は、前記第1粘度状態のときの粘度が1.25Pa・s以上であり、前記第2粘度状態のときの粘度が0.75Pa・s〜0.40Pa・sの範囲内である。
本発明の更に他の実施形態においては、前記芯線加熱工程では、前記芯線露出部が50℃〜70℃の温度となるように加熱する。
本発明に係る端子付き電線は、複数の素線からなる芯線を絶縁材からなる被覆で覆った被覆電線と、前記被覆電線の端末部に接続された端子と、前記端子の前記芯線との接続部に対して前記被覆電線の芯線露出部を覆うように形成された封止部とを備え、前記封止部は、1種類の封止樹脂からなり、前記端子と前記芯線との間及び前記芯線の素線間に浸透して充填された状態で形成されていることを特徴とする。
本発明に係る端子付き電線によれば、端子の芯線との接続部に対して被覆電線の芯線露出部を覆うように形成された封止部が、1種類の封止樹脂からなるにも拘わらず端子と芯線との間及び芯線の素線間に浸透して充填された状態で形成されているので、ガルバニック腐食の発生を確実に防止して端子と被覆電線との接続信頼性を向上させることが可能である。
本発明の一実施形態においては、前記封止部は、前記接続部を含む前記芯線露出部の全長に亘って形成されている。
本発明の他の実施形態においては、前記封止樹脂は、温度20℃〜35℃での粘度が3.00Pa・s〜1.25Pa・sの範囲内である。
本発明によれば、製造設備や製造工程を簡素化して製造コストの増大を抑え、ガルバニック腐食の発生を確実に防止して端子と被覆電線との接続信頼性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る端子付き電線を示す断面図である。 同端子付き電線の製造工程を示すフローチャートである。 同端子付き電線を製造工程毎に示す説明図である。 本発明の実施例に係る端子付き電線の封止部を構成する封止樹脂の温度と粘度との関係を示す図である。 同封止部を構成する封止樹脂の硬化条件を示す図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態に係る端子付き電線の製造方法及び端子付き電線を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る端子付き電線1を示す断面図である。図1に示すように、端子付き電線1は、被覆電線10と、この被覆電線10の端末部(先端部分)における芯線11の芯線露出部13に電気的に接続される端子20とを備えている。また、端子付き電線1は、端子20の芯線露出部13との接続部に対して芯線露出部13を全体的に覆うように形成された封止部30を備えている。
被覆電線10は、複数本のアルミニウム又はアルミニウム合金からなる素線を撚り合わせた撚り線構造の芯線11と、この芯線11の周囲を覆い外部から芯線11を絶縁して保護する塩化ビニル等の絶縁樹脂からなる被覆12とを備えている。なお、芯線11の材質はこれに限定されるものではない。また、被覆12は、芯線11の周りを覆うように、例えば公知のチューブ押出し等の方式により形成され得る。
端子20は、銅や銅合金等の導電性金属母材を打ち抜き加工や折り曲げ加工等して形成されている。端子20は、被覆電線10の芯線11の芯線露出部13を端子20に対して圧着接続するための圧着接続部21と、この圧着接続部21の先端側に設けられて、例えば図示しない被接続部材といわゆる雌雄嵌合により接続される電気接続部22とを備えている。なお、端子20の材質はこれに限定されるものではなく、図示の例では電気接続部22は筒形形状となっているが、本発明に係る端子付き電線1の端子20の具体的な形状や構造はこれに限定されるものではない。
また、端子20は、被覆電線10の被覆12を周囲から押圧して、被覆電線10を端子20に対して固定する電線接続部23を備える。端子20の圧着接続部21は、未圧着時には上方向に立設するように設けられ、被覆電線10の芯線露出部13を周囲から圧着して被覆電線10を端子20に接続するワイヤバレル21aを有する。また、電線接続部23は、同じく立設するように設けられ、被覆電線10の被覆12を周囲から押圧して被覆電線10を端子20に固定するインシュレーションバレル23aを有する。
封止部30は、温度により粘度が変化する特性のUV硬化型、熱硬化型或いは吸湿硬化型の1種類の絶縁性の封止樹脂からなる。この封止樹脂は、例えば温度が約20℃〜約35℃の範囲においては、粘度が約3.00Pa・s〜約1.25Pa・sの範囲内である。すなわち、温度が約35℃以下の状態においては、粘度が約1.25Pa・s以上である第1粘度状態となる特性を有する。
また、この封止樹脂は、例えば温度が約50℃〜約70℃の範囲においては、粘度が約0.75Pa・s〜約0.40Pa・sの範囲内である。すなわち、この温度範囲内においては、第1粘度状態よりも低い粘度の第2粘度状態となる特性を有する。そして、この封止樹脂は、例えば熱硬化型樹脂からなる場合、温度が約100℃以上となると固化する特性を有する。
但し、封止樹脂は、その他湿度等の条件により多少変性し得るため、上述した数値は厳密なものではない。従って、封止樹脂は、第1粘度状態のときに塗布後に塗布時とほぼ変わらぬ外形保持ができる程度の粘度であり、第2粘度状態のときに第1粘度状態よりも粘度が低く芯線11の素線間に浸透可能な粘度となる特性を有するものであれば、種々の組成や物性のものを採用し得る。また、封止樹脂は、UV硬化型、熱硬化型或いは吸湿硬化型に限定されるものではない。
このような特性を有する封止樹脂からなる封止部30は、ワイヤバレル21aの先端側における芯線露出部13の先端側から、ワイヤバレル21aの後端側における芯線露出部13と被覆12との境目の後端側まで、端子20の圧着接続部21上を全て覆っている。これと共に、電気接続部22及び電線接続部23上の圧着接続部21近傍側をも僅かに覆っている。
そして、封止部30を構成する封止樹脂は、端子20と芯線11との間、すなわち芯線露出部13と圧着接続部21並びにワイヤバレル21aとの間、及び芯線11の素線間に全て浸透して充填された状態で固化されている。このように、封止部30は、端子20と被覆電線10との電気的な接続部(圧着接続部21)に対して、この接続部を含む芯線露出部13の全長に亘って形成されている。これにより、ガルバニック腐食の発生を確実に防止して端子20と被覆電線10との接続信頼性を向上させることができる。
次に、図2のフローチャートを参照しながら図3を参照して、本実施形態に係る端子付き電線1の製造工程を説明する。図2は、端子付き電線1の製造工程を示すフローチャートであり、図3は、端子付き電線1を製造工程毎に示す説明図である。なお、図2及び図3を含む以降の説明においては、本実施形態と同一の構成要素に関しては同一の符号を付しているので、以下では重複する説明は省略する。
まず、図3(a)に示すように、芯線11を被覆12で覆った被覆電線10を用意すると共に、上述したような圧着接続部21、電気接続部22及び電線接続部23を有する別途作製された端子20(図示せず)を用意する(ステップS100)。次に、図3(b)に示すように、被覆電線10の端末部における先端から所定の長さの被覆12を除去し、芯線11の芯線露出部13を口出しする(ステップS102)。
そして、図示は省略するが、芯線露出部13が口出しされた被覆電線10と端子20とを、圧着接続部21のワイヤバレル21aが芯線露出部13を圧着可能且つ電線接続部23のインシュレーションバレル23aが被覆を押圧可能な位置に配置して両者をセットする。
次に、図3(c)に示すように、ワイヤバレル21a及びインシュレーションバレル23aを加締めて芯線露出部13を圧着接続部21に圧着すると共に、被覆12を電線接続部23に固定する。その後、図3(d)に示すように、ディスペンサ18の先端から、被覆電線10の端末部に接続された端子20の芯線11との接続部に対し、芯線露出部13を全長に亘って覆うように、例えばUV硬化型の第1粘度状態の封止樹脂31を塗布する(ステップS104)。
これにより、芯線露出部13は全長に亘って封止樹脂31により封止される。なお、第1粘度状態の封止樹脂31は、塗布時とほぼ変わらぬ外形保持ができる程度の粘度をもっているので、ステップS104においては、1回の塗布で封止部30の外形を定めることができる。また、塗布の方式は、上述したディスペンス法に限定されるものではない。
そして、図3(e)に示すように、例えば約50℃〜約70℃の温度の熱を、好ましくは約60℃の温度の熱を、図中白抜き矢印で示すように芯線11の芯線露出部13とは異なる端部からかけて、芯線露出部13を加熱する(ステップS106)。これにより、芯線露出部13の周囲の封止樹脂32が、加熱温度と同等の温度に熱せられ、第1粘度状態よりも粘度の低い第2粘度状態に変化し、芯線露出部13と圧着接続部21並びにワイヤバレル21aとの間、及び芯線露出部13における芯線11の素線間に浸透して充填される。一方、ステップS106において芯線露出部13の周囲の封止樹脂32は第2粘度状態に変化するが、その外側の封止樹脂31は第1粘度状態を維持するので、ステップS104の塗布時とほぼ変わらぬ外形が保持される。
ステップS106における加熱方式は、上述した芯線11に所定温度の熱を加えるものに限定されるものではない。すなわち、例えば芯線11に通電を行い芯線露出部13を加熱したり、芯線露出部13を直接レーザ光により加熱したりする種々の加熱方式を採用し得る。
最後に、図3(f)に示すように、UV照射装置のUV照射部19から所定の照射条件でUV光を端子20の芯線11との接続部に照射して、封止樹脂31,32を硬化させ(ステップS108)、封止部30を固化させて端子付き電線1を製造する。なお、このステップS108において、例えば熱硬化型樹脂を用いた場合は、封止樹脂31,32を全体的に約100℃以上に加熱して硬化することが行われる。また、例えば吸湿硬化型を用いた場合は、封止樹脂31,32を所定の温度及び湿度の雰囲気中に所定時間曝して硬化することが行われる。
このように、本実施形態に係る製造工程では、封止部30を構成する封止樹脂の接続部に対する塗布工程は1回で済み、用いられる封止樹脂も1種類とすることができる。これにより、製造設備や製造工程を簡素化することができ、製造コストの増大を抑えることができる。
また、芯線露出部13における芯線11の素線間や端子20と芯線露出部13との間への封止樹脂の充填は、複数回封止樹脂を塗布することなく1回塗布された封止樹脂31の芯線露出部13の周囲の粘度を熱により変化させることにより行う。これにより、粘度の高い第1粘度状態の封止樹脂31で外形を保持したまま、粘度の低い第2粘度状態の封止樹脂32を芯線露出部13の芯線11の素線間等に確実に浸透させて充填することができる。従って、ガルバニック腐食の発生を防止し接続信頼性を向上させることができる。
以下、実施例により端子付き電線1の封止部30について具体的に説明する。図4は、封止部30を構成する封止樹脂の温度と粘度との関係を示す図である。また、図5は、封止部30を構成する封止樹脂の硬化条件を示す図である。
本実施例においては、被覆電線10として、芯線11の素線数が11本で被覆12の外径がφ1.4mm且つ芯線11の外径がφ1.0mmのもので、芯線11が複数の素線を圧縮して形成されたものを用いた。また、封止部30を構成する封止樹脂として、図4に示す温度と粘度との特性曲線Qを有するUV硬化型のものを用いた。この特性曲線Qによれば、封止樹脂は、温度約20℃のときの粘度は約3.00Pa・sで、温度約35℃のときの粘度は約1.25Pa・sである。また、温度約50℃のときの粘度は約0.75Pa・sで、温度約70℃のときの粘度は約0.40Pa・sである。
従って、封止樹脂は、上述した温度が約35℃以下の第1粘度状態のときは粘度が約1.25Pa・s以上と高く、温度が約50℃〜約70℃の第2粘度状態のときは粘度が約0.75Pa・s〜約0.40Pa・sの範囲内と第1粘度状態のときの粘度よりも低くなる特性を備えている。
このような特性曲線Qを有する封止樹脂を、芯線露出部13の全長に亘り端子20の圧着接続部21上を全て覆う状態で且つ封止樹脂と芯線露出部13及びワイヤバレル21aとの間の最薄部の厚さが約0.2mm以上となるように外形を保持する第1粘度状態で塗布した。そして、芯線露出部13を加熱して、第2粘度状態として芯線11の素線間等に浸透させた。
その上で、塗布した封止樹脂に対し、HOYA CANDEO OPTRONICS株式会社製のUV光源「HO−01L」をUV照射部19として用い、実際にUV光を照射して、所要のUV照射による硬化条件を測定した。なお、UV光源「HO−01L」は、図5に示すような照射特性を有する。
すなわち、照射条件1(W.D.11)の場合、UV照射部19の下端から11mm離れたWD(Work Distance)における照射エリアφ3.0mmの中心でのUV強度は、6000mW/cmとなる。また、照射条件2(W.D.16)の場合、UV照射部19の下端から16mm離れたWDにおける照射エリアφ2.5mmの中心でのUV強度は、3800mW/cmとなる。更に、照射条件3(W.D.20)の場合、UV照射部19の下端から20mm離れたWDにおける照射エリアφ4.0mmの中心でのUV強度は、2000mW/cmとなる。
これら照射条件1〜3にて封止樹脂に対しUV光の照射を行って封止部30を形成した結果、UV光の必要照射量は1000mJ/cmで、必要照射条件はUV強度が1000mW/cmを1秒間であることが判明した。以上のような結果から、本発明に係る端子付き電線1によれば、製造設備や製造工程を従来よりも著しく簡素化して製造コストの増大を抑え、ガルバニック腐食の発生を確実に防止し端子20と被覆電線10との接続信頼性を向上させることが可能となった。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、この実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 端子付き電線
10 被覆電線
11 芯線
12 被覆
13 芯線露出部
18 ディスペンサ
19 UV照射部
20 端子
21 圧着接続部
21a ワイヤバレル
22 電気接続部
23 電線接続部
23a インシュレーションバレル
30 封止部
31 第1粘度状態の封止樹脂
32 第2粘度状態の封止樹脂

Claims (8)

  1. 複数の素線からなる芯線を絶縁材からなる被覆で覆った被覆電線の端末部に接続された端子の前記芯線との接続部に対し、前記被覆電線の芯線露出部を覆うように第1粘度状態の封止樹脂を塗布して封止する封止工程と、
    前記芯線露出部を加熱してその周囲の前記封止樹脂を前記第1粘度状態よりも粘度の低い第2粘度状態に変化させ、前記端子と前記芯線との間及び前記芯線の素線間に浸透させて充填する芯線加熱工程と、
    前記封止樹脂を全体的に硬化させる硬化工程とを備えた
    ことを特徴とする端子付き電線の製造方法。
  2. 前記封止工程では、前記接続部を含む前記芯線露出部の全長に亘って前記封止樹脂を塗布する
    ことを特徴とする請求項1記載の端子付き電線の製造方法。
  3. 前記芯線加熱工程では、所定温度の熱を前記芯線の前記芯線露出部とは異なる端部からかけて前記芯線露出部を加熱する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の端子付き電線の製造方法。
  4. 前記封止樹脂は、前記第1粘度状態のときの粘度が1.25Pa・s以上であり、前記第2粘度状態のときの粘度が0.75Pa・s〜0.40Pa・sの範囲内である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の端子付き電線の製造方法。
  5. 前記芯線加熱工程では、前記芯線露出部が50℃〜70℃の温度となるように加熱する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の端子付き電線の製造方法。
  6. 複数の素線からなる芯線を絶縁材からなる被覆で覆った被覆電線と、
    前記被覆電線の端末部に接続された端子と、
    前記端子の前記芯線との接続部に対して前記被覆電線の芯線露出部を覆うように形成された封止部とを備え、
    前記封止部は、1種類の封止樹脂からなり、前記端子と前記芯線との間及び前記芯線の素線間に浸透して充填された状態で形成されている
    ことを特徴とする端子付き電線。
  7. 前記封止部は、前記接続部を含む前記芯線露出部の全長に亘って形成されている
    ことを特徴とする請求項6記載の端子付き電線。
  8. 前記封止樹脂は、温度20℃〜35℃の範囲での粘度が3.00Pa・s〜1.25Pa・sの範囲内である
    ことを特徴とする請求項6又は7記載の端子付き電線。
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