JP2016225110A - 電極シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒径の小さい電極活物質を用いる構成において、うねりの発生を抑えつつ電極合材層をより高密度化し得る電極シートを製造する方法を提供する。【解決手段】平均一次粒子径が200nm以下の電極活物質を有する電極シートを製造する方法が提供される。その製造方法は、上記電極活物質と、線膨張率が5.5×10−5/K以上の不飽和ポリエステルとを、上記不飽和ポリエステルが上記電極活物質100重量%に対して0.5重量%以上となるように混合して複合粒子を得る工程Aと、上記複合粒子、導電材およびバインダを含む電極合材層を集電箔上に形成する工程Bと、上記電極合材層および上記集電箔を60℃以上120℃以下の温度で熱プレスする工程Cとを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、電極シートの製造方法に関する。詳しくは、二次電池(蓄電池)に好適に使用され得る電極シートの製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池、ニッケル水素蓄電池等の二次電池は、車両搭載用高出力電源、携帯電話やノート型パソコン等のポータブル電源等として重要性が高まっている。このような二次電池の代表的な構成として、シート状の集電箔に電極活物質を保持したシート状電極(電極シート)を備える構成が挙げられる。上記電極シートは、典型的には、電極活物質を含有する層(電極合材層)を上記集電箔上に形成した後、該電極合材層を上記集電箔とともにプレスすることにより製造される。上記プレスを行うことにより、電極合材層の密度を高めて電池のエネルギー密度を高めることができる。例えば特許文献1には、微粒子状のチタン酸リチウムを含む負極スラリーを集電箔に塗布して乾燥させ、円盤状に打ち抜いた後にハンドプレスを行って負極を作製することが記載されている。
特開2015−5444号公報
しかし、特許文献1に記載されているような微粒子状の電極活物質を用いると、集電箔上の電極合材層を所望の密度にまで圧縮するために必要なプレス圧が大きくなる傾向がある。上記プレス圧が大きくなると、電極シートの構成によっては、電極合材層とともにプレス圧を受ける集電箔において、該集電箔の一部における延伸の程度が他の一部に比べて大きくなることで電極シートにうねりが生じることがある。電極シートのうねりは、該電極シートを用いて構築される二次電池の内部に必要以上の隙間を生じさせ、該二次電池のエネルギー密度を低下させる要因となり得る。すなわち、粒径の小さい電極活物質を用いる電極シートでは、電極シートのうねりによるエネルギー密度の低下を避けるために、電極合材層の高密度化によるエネルギー密度の向上の程度が制約される場合があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、粒径の小さい(典型的にはナノサイズの)電極活物質を用いる構成において、うねりの発生を抑えつつ電極合材層をより高密度化し得る電極シート製造方法を提供することである。
本発明によると、平均一次粒子径が200nm以下の電極活物質を有する電極シートを製造する方法が提供される。その製造方法は、上記電極活物質と、線膨張率が5.5×10−5/K以上の不飽和ポリエステルとを、上記不飽和ポリエステルが上記電極活物質100重量%に対して0.5重量%以上となるように混合して複合粒子を得る工程Aを含む。また、上記複合粒子、導電材およびバインダを含む電極合材層を集電箔上に形成する工程Bを含む。さらに、上記電極合材層および上記集電箔を60℃以上120℃以下の温度で熱プレスする工程Cを含む。かかる製造方法によると、粒径が小さい電極活物質を用いる構成において、電極シートにうねりが発生しない程度のプレス圧において、上記電極合材層がより高密度に圧縮された電極シートを得ることができる。
実施例および比較例に係る負極シートについて、プレス後における電極合材層の密度(電極密度)と電極伸び率との関係を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
以下、本発明の好適な適用例として、リチウムイオン二次電池に用いられる電極シートの製造方法を挙げて説明するが、本発明の範囲を限定する意図はない。また、ここに開示される技術は、正負極いずれの電極シートの製造方法に適用されてもよい。以下の説明においては、主に、本発明を負極シートの製造に適用した例を説明するが、当然のことながら本発明は正極シートの製造にも適用され得る。
ここに開示される技術によると、負極シートは以下の工程A〜工程Cを含む方法で製造される。
工程A:負極活物質と樹脂成分とを混合して複合粒子を得る工程。
工程B:少なくとも上記複合粒子を含む負極合材層を負極集電箔上に形成する工程。
工程C:負極合材層および負極集電箔を熱プレスする工程。
以下、各工程について詳細に説明する。
<工程A>
まず、負極活物質を含む複合粒子(二次粒子)を製造する。ここに開示される技術は、平均一次粒子径が200nm以下の負極活物質を用いる電極シートの製造に適用される。このように粒径の小さい(ナノサイズの)負極活物質では、上述のように、所定の負極合材密度を得るために必要なプレス圧が増大する傾向があり、このことが電極シートのうねり発生の一因となり得る。本発明によると上記必要プレス圧が低減されるため、特に粒径が小さい電極活物質に対して本発明を適用することは有意義である。かかる観点から、本発明においては、平均一次粒子径が110nm以下の負極活物質を好ましく採用し得る。負極活物質の平均一次粒子径の下限値は特に限定されない。材料の入手容易性や取扱容易性等の観点から、通常は、平均一次粒子径が20nm以上(典型的には50nm以上、例えば75nm以上)の負極活物質を好ましく採用し得る。
なお、本明細書における電極活物質の平均一次粒子径は、窒素(N)ガス吸着法により測定されたBET比表面積から、該電極活物質の全てが均質な球状であると仮定して求められる平均粒子径のことを指す。
負極活物質の材質は特に制限されず、二次電池の種類や正極活物質の種類に応じて適切なものを使用することができる。例えば、リチウムイオン二次電池用の負極活物質の例としては、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む粒子状の炭素材料や、リチウム遷移金属複合酸化物(例えばチタン酸リチウム)等が挙げられる。上記粒子状の炭素材料の例としては、天然黒鉛、人造黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等が挙げられる。上記チタン酸リチウムは、リチウム(Li)とチタン(Ti)を含む酸化物を意味し、典型的にはLiTi(0<x≦4、1≦y≦5、2≦z≦12)で表される材料である。かかるチタン酸リチウムは、電荷担体(リチウムイオン)を挿入したときの体積膨張率が小さいため、安全性が高く、また長寿命性にも優れる。ここに開示される負極活物質の好適例としては、LiTi12で表されるスピネル構造を有するチタン酸リチウムが挙げられる。好ましい一実施態様において、負極活物質として平均一次粒子径が200nm以下のチタン酸リチウム(LiTi12)が採用される。
上記複合粒子は、上述する負極活物質の他に、線膨張率(熱膨張係数)が5.5×10−5/K以上である樹脂成分を含む。かかる線膨張率を有する樹脂成分を含む複合粒子を用いると、熱プレス工程(工程C)における必要プレス圧が低減する傾向がある。その理由は例えば以下のように考えられる。すなわち、上述する下限値以上の線膨張率を有する樹脂成分を含む複合粒子が熱プレス工程において加熱されつつ圧力を掛けられると、上記樹脂成分の熱膨張により上記負極活物質の二次凝集がほぐれ、その結果、上記負極活物質の充填性が向上して負極合材層の密度が向上しやすくなる。よって、負極シートにうねりが発生しない程度のプレス圧において、負極合材層をより高密度に圧縮することができる。
上記樹脂成分としては、線膨張率が5.5×10−5/K以上の不飽和ポリエステルを使用する。線膨張率の上限値は特に限定されないが、材料の入手容易性等の観点から、典型的には10×10−5/K以下であり、好ましくは9.5×10−5/K以下である。
複合粒子における樹脂成分の含有量を負極活物質100重量%に対して0.5重量%以上とすることにより、本発明の効果が有効に発揮される。上記含有量を負極活物質100重量%に対して1重量%以上とすることにより、より良好な効果が得られる傾向にある。また、負極シートにおける負極活物質の絶対量を確保する観点からは、複合粒子における樹脂成分の含有量は、負極活物質100重量%に対して10重量%以下とすることが好ましく、より好ましくは5重量%以下であり、さらに好ましくは3重量%以下(例えば2重量%未満)である。
複合粒子を得る方法としては、この種の複合粒子を得るために従来用いられる方法を特に制限なく用いることができる。典型的には、スプレードライ法等により複合粒子を得ることができる。
<工程B>
次いで、上記複合粒子、導電材およびバインダ(結着材)と、これらを分散させる溶媒とを含む負極合材層形成用組成物を調製する。上記負極合材層形成用組成物は、典型的にはスラリーの状態を呈する。上記負極合材層形成用組成物を負極集電箔の少なくとも一方の面(典型的には両面)に塗工して乾燥させることにより、上記負極集電箔上に負極合材層を形成することができる。上記負極合材層形成用組成物に含まれる溶媒としては、水系溶媒および有機系溶媒のいずれを用いてもよい。ここに開示される技術においては、上記溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の有機系溶媒を好ましく用いることができる。
上記負極合材層形成用組成物に含まれ得る導電材としては、従来、この種の負極シートの製造に用いられる材料のうち1種を単独で、または2種以上を組み合せて用いることができる。例えば、上記導電材として種々のカーボンブラック(例えば、アセチレンブラックやケッチェンブラック)、活性炭、黒鉛、炭素繊維等の炭素材料を好適に用いることができる。また、上記負極合材層形成用組成物に含まれるバインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のハロゲン化ビニル樹脂、ポリエチレンオキサイド(PEO)等のポリアルキレンオキサイドを好適に用いることができる。また、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上記負極合材層形成用組成物には、さらに各種添加剤(例えば、過充電時にガスを発生させる無機化合物、分散剤、増粘剤等)を含ませることができる。
上記負極集電箔としては、導電性の高い金属箔を好適に使用することができる。例えば、上記負極集電箔として、厚さが凡そ5μm〜30μm(例えば8μm〜15μm)のアルミニウム箔や銅箔等を好ましく用いることができる。
<工程C>
次いで、上記負極合材層および上記負極集電箔を熱プレスする。すなわち、上記負極集電箔上に形成された負極合材層を、該負極集電箔とともに熱プレスする。具体的には、所定のロール間ギャップを有する一対の加熱ロールの間隙に、負極合材層が形成された負極集電箔を供給することにより、負極シート上の負極合材層の全体を加熱しながらプレスすることができる。このようにして、負極シートが製造される。
熱プレス時における加熱温度(すなわち上記加熱ロールの設定温度)は、60℃以上120℃以下とする。かかる加熱温度で負極合材層を熱プレスすることにより、負極合材層に含まれる不飽和ポリエステルが好適に膨張して負極合材層の密度向上に寄与し得る。加熱温度を上記上限値よりも大きくしすぎると、負極活物質等の劣化の一因となり得るため好ましくない。また、加熱温度を上記下限値よりも小さくしすぎると、本発明による効果が得られにくい。好ましい一態様において、上記加熱温度を100℃またはその前後(例えば100±5℃)に設定することができる。
<正極シート>
本発明の方法は、上述する負極シートの製造方法と同様の工程(工程A〜C)を含む態様で、正極シートの製造にも適用することができる。この場合、リチウムイオン二次電池用の正極活物質としては、例えば層状構造やスピネル構造等を有するリチウム複合金属酸化物(例えば、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、Li(Ni0.8Co0.15Al0.05)O、LiNi0.5Mn1.5,LiCrMnO、LiFePO等)を好ましく用いることができる。樹脂成分としては、負極シートの製造における場合と同様に、線膨張率が5.5×10−5/K以上の不飽和ポリエステルが用いられる。導電材としては、例えば、種々のカーボンブラック(例えば、アセチレンブラックやケッチェンブラック)、活性炭、黒鉛、炭素繊維等の炭素材料を好適に用いることができる。バインダとしては、例えば、PVdF等のハロゲン化ビニル樹脂、PEO等のポリアルキレンオキサイドを好適に用いることができる。複合粒子を含む正極合材層形成用組成物に用いられる溶媒としては、例えばNMP等の有機溶剤を好適に用いることができる。正極集電箔としては、例えば、厚さが10μm〜30μm程度(例えば12μm〜20μm)のアルミニウム箔等を好ましく用いることができる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
<実施例1>
[負極シートの作製]
本実施例では、負極活物質として、平均一次粒子径が110nmのLiTi12を使用した。線膨張率が5.5×10−5/Kの不飽和ポリエステルと上記負極活物質とを100:0.5の混合比(重量比をいう。以下同じ。)で混合し、造粒処理を施すことにより、上記負極活物質と上記不飽和ポリエステルとの複合粒子を得た。次いで、上記複合粒子と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのPVdFとを、92:4:4の重量比でNMPに分散させて、負極合材層形成用組成物を調製した。この負極合材層形成用組成物を厚さ15μmのアルミニウム箔(負極集電箔)の両面に塗工し、NMPを揮発させて、上記負極集電箔上に負極合材層を形成した。その後、上記負極集電箔およびその両面に形成された上記負極合材層の全体を、100℃に加熱されたロールで熱プレスした。このとき、熱プレス時におけるロール間のギャップを調節することにより、負極合材層の密度(以下「電極密度」という。)が1.3g/cm〜2.2g/cmの範囲で異なる複数の負極シートサンプルを作製した。
<実施例2>
負極活物質と不飽和ポリエステルとの混合比を100:1としたこと以外は実施例1と同様にして、電極密度が1.3g/cm〜2.2g/cmの範囲で異なる複数の負極シートサンプルを作製した。
<比較例1>
不飽和ポリエステルを使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして、電極密度が1.3g/cm〜2.2g/cmの範囲で異なる複数の負極シートサンプルを作製した。
<比較例2>
負極活物質と不飽和ポリエステルとの混合比を100:0.1としたこと以外は実施例1と同様にして、電極密度が1.3g/cm〜2.2g/cmの範囲で異なる複数の負極シートサンプルを作製した。
[電極伸び率の測定]
各負極シートサンプルにつき、熱プレス前における負極合材層の目付量(すなわち、負極集電箔の単位面積当たりに保持されている負極合材層の重量)Wbおよび熱プレス後における負極合材層の目付量Waを求め、以下の計算式(1)により電極伸び率を算出した。
電極伸び率(%)=(1−Wa/Wb)×100 ・・・(1)
なお、各例に係る負極シートにおいて、上記電極伸び率が1.0%よりも大きくなると該負極シートにうねりが生じて該負極シートを正極シートやセパレータシートと緊密に重ね合わせにくくなり、電池のエネルギー密度が低下しやすくなる。
各負極シートサンプルについて、電極密度(熱プレス後)と電極伸び率との関係を表1および図1に示した。
Figure 2016225110
表1および図1に示す結果から明らかなように、不飽和ポリエステルの含有量を負極活物質100重量%に対して0.5重量%以上として熱プレスを施した実施例1,2に係る負極シートにおいては、電極伸び率が1.0%以下に抑えられる範囲内のプレス圧によって、電極密度を2.2g/cmにまで向上させ得ることが確かめられた。一方、不飽和ポリエステルを含まないかその含有量が負極活物質100重量%に対して0.1重量%である比較例1,2に係る負極シートでは、電極伸び率が1.0%以下に抑えられる範囲で達成し得る電極密度の上限が実施例1,2に比べて明らかに低かった。
次に、実施例1により得られた電極密度1.7g/cmの負極シートサンプルおよび電極密度2.2g/cmの負極シートサンプルを用いて、それぞれリチウムイオン二次電池を作製した。作製方法は以下の通りである。
[正極シートの作製]
正極活物質としてのリチウム・ニッケル・コバルト・アルミニウム複合酸化物(NCA:LiNi0.8Co0.15Al0.05)と、導電材としてのABと、バインダとしてのPVdFとを90:5:5の重量比でNMPに分散させて、正極合材層形成用組成物を調製した。この組成物を厚さ15μmのアルミニウム箔(正極集電箔)の両面に塗工してNMPを揮発させた後、全体をプレスすることにより、正極シートを作製した。
[リチウムイオン二次電池の構築]
上記のようにして作製した正極シートと、各負極シートサンプルとを、それぞれ4.4cm角となり、かつタブを有するように切断し、タブ部の合材層を剥がしとって、シール付きリードを取り付けた。正極シートと負極シートとをセパレータシートを介して重ね合わせることにより電極体を作製した。セパレータシートとしては、ポリプロピレン(PP)/ポリエチレン(PE)/ポリプロピレン(PP)の3層構造からなるセパレータシート(厚さ:20μm)を使用した。この電極体をアルミニウムラミネートフィルム製の袋に収容し、非水電解液を袋内に注入した。非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との体積比3:7の混合溶媒に、支持塩として約1mol/LのLiPFを溶解させた電解液を用いた。袋内を真空に引きながらアルミニウムラミネートフィルムとリードに取り付けられたシール部とを熱溶着して内部を封止(密封)することにより、ラミネート型電池を作製した。
このように作製したリチウムイオン二次電池に対し、25℃の温度条件下においてコンディショニング処理(具体的には、1/3Cの充電レートで2.7Vまで定電流定電圧で充電し、10分間休止し、1/3Cの放電レートで1.0Vまで定電流定電圧で放電し、10分間休止する操作を3回繰り返す初期充放電処理)を行った。
[定格容量、IV抵抗、体積エネルギー密度の測定]
上記コンディショニング後の電池について、25℃の温度条件下において、1/3Cの充電レートで2.7Vまで定電流定電圧で充電し、10分間休止し、1/3Cの放電レートで1.0Vまで定電流定電圧で放電し、10分間休止することにより、定格容量を測定した。また、上記コンディショニング後の電池をSOC60%の充電状態とし、25℃の温度条件下で、1C、3C、5C、10Cでそれぞれ10秒間放電処理を行い、測定された測定電流値を横軸に、初期電圧値から10秒時点での電圧値を引いた値である電圧ドロップ値ΔVを縦軸にプロットし、その傾きからIV抵抗を求めた。さらに、これらの測定から各電池の体積エネルギー密度を求めた。
上述する各種評価測定を行った結果、電極密度が1.7g/cmである負極シートを用いたリチウムイオン二次電池の体積エネルギー密度は311Wh/cmであり、電極密度が2.2g/cmである負極シートを用いたリチウムイオン二次電池の体積エネルギー密度は356Wh/cmであった。うねりの発生を抑えてより高い電極密度の負極シートを製造し得る本発明の方法によると、より体積エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池が得られることがわかる。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

Claims (1)

  1. 平均一次粒子径が200nm以下の電極活物質を有する電極シートを製造する方法であって、
    前記電極活物質と、線膨張率が5.5×10−5/K以上の不飽和ポリエステルとを、前記不飽和ポリエステルが前記電極活物質100重量%に対して0.5重量%以上となるように混合して複合粒子を得る工程Aと、
    前記複合粒子、導電材およびバインダを含む電極合材層を集電箔上に形成する工程Bと、
    前記電極合材層および前記集電箔を60℃以上120℃以下の温度で熱プレスする工程Cと、
    を含む、電極シートの製造方法。
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