JP2016224752A - 支援システム、支援方法、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】検討対象となる建物について、所定の検討期間内において建替えを実施するのに適した時期を分かり易く提示する。
【解決手段】本発明の支援システムは、検討対象の建物について検討する期間として予め定めた所定の検討期間が複数の単位期間に分割され、前記検討期間内の何れかの前記単位期間に検討対象の建物の建替えを実施すると仮定する建替シナリオが定義されており、前記建替シナリオのもとで前記検討対象の建物の維持および建替えに掛る費用を含む費用の前記検討期間内に見込まれる累計額を、前記建替シナリオにおいて前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて算出する費用算定部と、前記算出された費用の累計額を、前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて、前記単位期間毎に比較可能に表示する図表を生成する作図部と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、既存の建物の建替え時期を提示する支援システム、支援方法、及びプログラムに関する。
建物の劣化状況の調査を行うと、内装や設備等に多くの不具合が見つかり、多額の修繕や更新コストが必要であることが判明する場合がある。その場合、修繕や更新コストを負担して建物を継続使用すべきか、新たに建替えるべきかについて、建物所有者等は決断を迫られることになる。
現状のファシリティマネジメントの考え方では、既存の建物を延命させる場合のライフサイクルコスト(LCC)と、建替えを行う場合のライフサイクルコストとを比較することにより、延命又は建替えの優劣を判定する。このため、現状のファシリティマネジメントの考え方では、建物の建替えを何時行うと効率的であるかの判定ができなかった。
なお、関連する資産運用管理支援システムがある(特許文献1を参照)。この特許文献1に記載の資産運用管理支援システムは、橋梁等の複数の構造物について、維持管理に伴う補修・改修対策や更新対策を、各構造物にとって最適な時期に、かつ、短期、中期および長期予算を満たすように実行するための計画作成を支援する。
特開2006−323741号公報
上記特許文献1に記載の建築物評価システムでは、各橋梁について、健全度の許容レベルと回復レベルとを指標にした複数のシナリオを選定する。そして、特許文献1の建築物評価システムは、橋梁の劣化予測式に基づいて健全度の将来予測を行い、上記複数のシナリオ毎にLCCの累積額の算出処理を実行し、このLCCが最小になるシナリオを選択する。この選択されたシナリオは、予算計画に基づいて実施時期が変更されることがあり、また、他のシナリオに変更されることがある。
しかしながら、特許文献1の建築物評価システムでは、ビル等の建物について、所定の検討期間内において最もコスト的に有利である建替えの時期を提示する方法については開示されていない。
本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、検討対象となる建物について、所定の検討期間内において建替えを実施するのに適した時期を分かり易く提示できる、支援システム、支援方法、及びプログラムを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の支援システムは、検討対象の建物について検討する期間として予め定めた所定の検討期間が複数の単位期間に分割され、前記検討期間内の何れかの前記単位期間に検討対象の建物の建替えを実施すると仮定する建替シナリオが定義されており、前記建替シナリオのもとで前記検討対象の建物の維持および建替えに掛る費用を含む費用の前記検討期間内に見込まれる累計額を、前記建替シナリオにおいて前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて算出する費用算定部と、前記算出された費用の累計額を、前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて、前記単位期間毎に比較可能に表示する図表を生成する作図部と、を備えることを特徴とする。
また、上記支援システムにおいて、前記作図部は、前記建物の建替えを実施すると仮定した前記単位期間の前記費用の累計額を、前記検討期間の時間の経過に応じた順に並べて表示する前記図表を生成することを特徴とする。
また、上記支援システムにおいて、前記作図部は、前記単位期間毎の前記費用の累計額をグラフにして表示することを特徴とする。
また、上記支援システムにおいて、前記費用算定部は、前記単位期間毎の前記費用の累計額の内訳を、「既存の建物の維持に掛る費用」と、「建物の建替えに掛る費用」と、「建替え後の建物の維持に掛る費用」とに分けて算定することを特徴とする。
また、上記支援システムにおいて、前記作図部は、前記単位期間毎の前記費用の累計額の内訳を、「既存の建物の維持に掛る費用」と、「建物の建替えに掛る費用」と、「建替え後の建物の維持に掛る費用」とに分けて表示することを特徴とする。
また、上記支援システムにおいて、前記費用算定部は、前記検討対象の建物の維持および建替えに掛る費用を含む費用が将来発生すると見込まれる期間のうちから、前記単位期間を単位にして定めた一部の期間を前記検討期間として設定し、前記単位期間が1又は複数の年に定められていることを特徴とする。
また、上記支援システムにおいて、前記費用算定部は、前記建物に係る機能、性能、品質の程度を金額に変換して、前記費用の累計額の内数にして算定することを特徴とする。
また、本発明の支援方法は、検討対象の建物について検討する期間として予め定めた所定の検討期間が複数の単位期間に分割され、前記検討期間内の何れかの前記単位期間に検討対象の建物の建替えを実施すると仮定する建替シナリオが定義されており、前記建替シナリオのもとで前記検討対象の建物の維持および建替えに掛る費用を含む費用の前記検討期間内に見込まれる累計額を、前記建替シナリオにおいて前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて費用算定部が算出するステップと、前記算出された費用の累計額を、前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて、前記単位期間毎に比較可能に表示する図表を作図部が生成するステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、検討対象の建物について検討する期間として予め定めた所定の検討期間が複数の単位期間に分割され、前記検討期間内の何れかの前記単位期間に検討対象の建物の建替えを実施すると仮定する建替シナリオが定義されており、前記建替シナリオのもとで前記検討対象の建物の維持および建替えに掛る費用を含む費用の前記検討期間内に見込まれる累計額を、前記建替シナリオにおいて前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて費用算定部が算出するステップと、前記算出された費用の累計額を、前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて、前記単位期間毎に比較可能に表示する図表を作図部が生成するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、検討対象となる建物について、検討対象となる建物について、所定の検討期間内において建替えを実施するのに適した時期を分かり易く提示できる。
本発明の実施形態に係わる支援システム100の動作の概要を示す説明図である。 支援システム100の構成例を示すブロック図である。 支援システム100における処理の流れを示す説明図である。 検討期間の例を示す説明図である。 既存の建物の維持コストの例を示す説明図である。 建替え後の建物の維持コストの例を示す説明図である。 30年の検討期間において10年目に建替えを実施する建替シナリオの例を示す説明図である。 建替シナリオ毎の累計額T(y)の第1の例を示す説明図である。 建替シナリオ毎の累計額T(y)の第2の例を示す説明図である。 ファシリティ機能、性能、品質のレベル向上に掛るコスト情報の設定例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
[概要]
図1は、本発明の実施形態に係わる支援システム100の動作の概要を示す説明図である。建替えの検討対象となる建物10は、例えば、オフィスビル等である。支援システム100は、検討対象となる建物10について、所定の検討期間(例えば、現在から30年)において、建物10の建替えを実施するのに適した時期を図表により提示する。例えば、建物10の建替えを実施するのに適した時期を最適な時期としてもよい。
支援システム100は、30年間の検討期間において、初年度に建替えを実施すると仮定した場合の建替シナリオから、30年後の最終年度に建替えを実施すると仮定した場合の建替シナリオまでの、それぞれの建替シナリオを作成する。つまり、支援システム100は、建物10について、建替えを実施する時期(以下、「建替時期」とも記載)を変化させた場合の複数の建替シナリオを作成する。
そして、支援システム100は、建替時期が異なる建替シナリオ毎に、建物10の維持コスト(維持費用)と、建替えに掛る建替コスト(建替費用)とを含むコスト(費用)の累計額Tを算出する。支援システム100は、建替シナリオ毎のコストの累計額Tを、建替時期に対応させて、累計額Tを比較することが可能な図表を生成する。
これにより、支援システム100は、検討対象となる建物10について、所定の検討期間内において建替えを実施するのに適した時期を分かり易く提示することできる。
[支援システム100の構成例]
次に、支援システム100の構成例について説明する。
図2は、支援システム100の構成例を示すブロック図である。この図2に示すように、支援システム100は、制御部101と、入出力インタフェース102と、建替シナリオ生成部110と、記憶部150と、を備える。また、この支援システム100には、入出力端末装置161が接続される。この入出力端末装置161は、液晶表示ディスプレイ等の表示部162と、マウスやキーボード等の入力装置163とを備えている。
制御部101は、支援システム100内の各部を制御し、支援システム100の全体を統括して制御することにより、支援システム100に必要とされる処理機能を実現する。入出力インタフェース102は、支援システム100に接続される入出力端末装置161とのインタフェースとなる処理部である。
入力装置163は、例えば、建物10の建替シナリオ毎の累計額Tを算出する際に必要となるデータの入力に使用される。支援システム100は、入力装置163から入力されたデータを、入出力インタフェース102を介して取得して記憶部150に記憶する。また、入出力インタフェース102は、支援システム100において作成された建替シナリオ毎の累計額Tの図表の情報を入出力端末装置161に出力して、表示部162に表示させる。
建替シナリオ生成部110は、費用算定部120と、作図部130と、を含んでいる。
建替シナリオ生成部110は、予め設定された検討期間(例えば、30年)の初年度から最終年度までの間において、建替えを実施する年度を変化させた複数の建替シナリオを作成する。つまり、建替シナリオ生成部110は、建替時期の異なる複数の建替シナリオを作成する。
費用算定部120は、建替時期の異なる建替シナリオ毎に、検討期間内における建物10の維持コストと建替コストとのコストの累計額Tを算出する。
作図部130は、費用算定部120により算定された建替シナリオ毎のコストの累計額Tを、建物10の建替えを実施する年度に対応させて、各年毎に比較可能な形式で図表を生成する。支援システム100は、作図部130が作成した図表を、入出力端末装置161の表示部162に表示する。
また、記憶部150には、建物属性情報151、劣化診断情報152、耐震診断情報153、長期修繕計画情報154、建物の建替えに掛かるコスト情報155、既存の建物の維持に掛かるコスト情報156、建替え後の建物の維持に掛かるコスト情報157、及びファシリティ機能、性能、品質のレベル向上に掛るコスト情報158等が記憶されている。
なお、上記の建物属性情報151からコスト情報158までの各情報は、入出力端末装置161の入力装置163から予め入力される情報である。支援システム100は、入力装置163から入力された建物属性情報151からコスト情報158までの各情報を、記憶部150に記憶する。
上記の建物属性情報151は、建物10の現況情報、例えば、土地面積、延床面積、建築後の経過年数、建物の耐用年数、及び土地や建物の所有権の情報等である。
劣化診断情報152は、建物10について定期的に行われる劣化診断(例えば、現地調査等)の診断結果の情報である。この劣化診断情報152には、例えば、耐久性診断、外壁等劣化診断、設備劣化診断、配管劣化診断などの建物劣化診断の情報が含まれる。
耐震診断情報153は、建物10についての耐震性能の診断結果の情報である。この耐震診断は、建物10について定期的に行われる劣化診断と合わせて行うことができる。
長期修繕計画情報154は、建物の劣化診断情報152と、耐震診断情報153とに基づいて設定される建物10の整備計画の情報である。なお、この長期修繕計画情報154は、劣化診断情報152と、耐震診断情報153とに基づいて、建物10の将来の劣化状態を予測して設定することができる。
建物の建替えに掛かるコスト情報155は、建物10の撤去、設計、新築に掛るコストの情報である。
既存の建物の維持に掛るコスト情報156は、上記の長期修繕計画情報154に基づいて、建物10の修繕・改修を行う際に必要となるコストの情報である。
建替え後の建物の維持に掛るコスト情報157は、建物10の建替え後に新たに建てた建物の維持コストの情報である。この建替え後の建物の維持に掛るコスト情報157の例については、後述する。
前段までに説明した各コスト情報は、ファシリティ機能、性能、品質を維持することを前提にして、建物10の修繕・改修並びに建替えを実施する際に掛るコストの情報であった。一方、建物10の修繕・改修並びに建替えを実施する際に、ファシリティ機能、性能、品質を部分的に向上させる場合がある。そこで、ファシリティ機能、性能、品質のレベルを部分的に向上させる場合についても、ファシリティ機能、性能、品質のレベルをコスト化することにより、統合して検討することができる。ファシリティ機能、性能、品質のレベル向上に掛るコスト情報158は、建物10のファシリティ機能、性能、品質のレベルを向上させる場合に、この向上の程度を金額に変換した情報である。このファシリティ機能、性能、品質のレベル向上に掛るコスト情報158の詳細については、後述する。
図3は、支援システム100における処理の流れを示す説明図である。以下、図3を参照して、支援システム100における処理の流れについて説明する。
この支援システム100において、検討対象の建物10についての処理が開始される(ステップS10)。
検討対象の建物10についての処理が開始されると、建替シナリオ生成部110は、検討対象の建物10についての検討期間を設定する。この検討期間は、建物10の機能を維持する期間として設定される。例えば、検討期間は、現在から将来に向けての30年間として年単位で設定される(ステップS20)。
続いて、建替シナリオ生成部110は、30年間の検討期間において、初年度に建替えを実施すると仮定した場合の建替シナリオから、30年後の最終年度に建替えを実施すると仮定した場合の建替シナリオまでの、それぞれの建替シナリオを作成する。つまり、建替シナリオ生成部110は、建物10について、建替えを実施する時期を変化させた場合の複数の建替シナリオを作成する(ステップS30)。
続いて、費用算定部120は、建替時期が異なる建替シナリオ毎に、建物10の維持コスト(維持費用)と、建替えに掛る建替コスト(建替費用)とを含むコスト(費用)の累計額Tを算出する(ステップS40)。
続いて、作図部130は、建替シナリオ毎のコストの累計額Tを、建替時期に対応させて、累計額Tを比較することが可能な図表を生成する。支援システム100は、この生成した図表を入出力端末装置161の表示部162に表示する(ステップS50)。
上記ステップS50において図表を表示部162に表示した後に、支援システム100は、処理を終了する(ステップS60)。
これにより、支援システム100は、検討対象となる建物10について、所定の検討期間内において建替えを実施するのに適した時期を分かり易く提示することできる。
[検討期間の例]
支援システム100において、検討期間は、事業等に供するための「建物10の目的機能を維持する期間」として設定される。この検討期間nは、「現在」から「現在+n」までの期間として定義される。例えば、検討期間nは、30年である。
図4は、検討期間の例を示す説明図である。この図4では、横方向に、時間の経過を年単位で示し、縦方向に、検討対象となる建物Aの例と、検討対象となる建物Bの例と、検討対象とならない建物Cの例と、を並べて示している。
図4に示す例は、検討対象とする建物10を、検討期間n内に築40年を超える建物と、現在の時点で築40年を超えている建物とする例である。このため、建替時期の検討対象となる建物は、検討期間n内に築40年を超える建物Aと、現在の時点で築40年を超えている建物Bとなる。
一方、建物Cは、検討期間nの後に築40年を迎えるため、検討対象外とする。つまり、現在の時点で新築されたばかりの新しい建物Cについては、建替時期の検討対象から除外するのが合理的であるからである。
[建替シナリオのコストの累計額Tの算定方法]
次に、費用算定部120により行われる建替シナリオのコストの累計額Tの算出方法について説明する。
費用算定部120は、現在から検討期間nの間に発生する修繕・改修・建替に要するコストの累計額Tを算出する。この累計額Tの算出において、既存の建物10のk年目における維持コスト(修繕・改修コスト)をM1、建物の建替後のj年目における維持コストをM2、建替コストをA(y)と定義する。
そして、検討期間n内のy年目に建替えると仮定し、現在(k=1)から建替前年度(k=y−1) までに発生する維持コストの累計額を、
Figure 2016224752
とする。
また、建替えに要するコストA(y)は、建替年度(1年間と仮定)に発生するものとする。
また、建替後の建物において建替の翌年度(j=1)から検討期間の最終年度(j=n−y)までに発生する維持コストの累計額を、
Figure 2016224752
とする。
そして、費用算定部120は、下記式(3)により、建替シナリオ毎のコストの累計額T(y)を算出する。
Figure 2016224752
ここで、「n:検討期間(年)」、「M1:k年目の既存の建物の維持コスト」、「y:建替時期」、「M2:建替後のj年目の建物の維持コスト」、である。
また、「T(y):y年目に建替えを実施する建替シナリオにおけるコストの累計額」、「A(y):y年目に建替えを実施する建替シナリオにおける建替(撤去、設計、新築)に必要なコスト」、である。
例えば、図5は、既存の建物の維持コストの例を示す説明図である。この図5に示す例は、ケーススタディとして築46年の既存の建物を対象とし、対象建物の劣化診断を行い、既存建物の維持コストの累計額ΣM1を算出する例である。
費用算定部120は、記憶部150に記憶された長期修繕計画情報154に基づいて、「ΣM1:現在からk年目までに発生する既存建物の維持コストの累計額」を算出する。
図5において、横軸は、現在から30年後までの検討期間を年単位のkで示し、縦軸は、維持コストの累計額ΣM1を「千円/m」の単位で示している。そして、図5では、30年間の検討期間の各年度kに対応させて、維持コストの累計額ΣM1をヒストグラムで示している。
この図5に示すように、ヒストグラムの網掛けされた部分で示す「各年毎に発生する維持コストM1」が、毎年発生する。この「各年毎に発生する維持コストM1は、ヒストグラムの網掛けされていない部分で示す「前年度までの累計額ΣM1k−1」に加算されて、当該年度における新たな「累計額ΣM1」になる。このように、各年毎に発生する維持コストM1が累積されることにより、既存の建物10の維持コストの累計額ΣM1が年々増加する。そして、維持コストの累計額ΣM1は、検討期間の30年目の最終年度において、最大になる。
また、図6は、建替え後の建物の維持コストの例を示す説明図である。この図6に示す建替え後の建物の維持コストは、文献(「平成17年版 建築物のライフサイクルコスト」、一般財団法人建築保全センター)の概算システムで定められる事務所3000型case2の値を用いている。この概算システムで定められる維持コストは、新築から65年目までとなっており、この値が検討期間の最大値となる。なお、図6では、修繕のグレードとして上記文献の概算システムで定められる事務所3000型case2の値を用いているが、事務所3000型にはcase2の他に、グレードの要求レベルを比較的高く設定することを条件にするのに適したcase1と、グレードの要求レベルを比較的低く設定することを条件にするのに適したcase3がある。修繕のグレードに適したcaseを選択することにより、目的に応じたコストを算出できる。また、上述した建替コストA(y)は、上記概算システムで定められる値の中から建物用途および規模に合わせた値を用いている。
図6において、横軸は、建替え後の初年度から30年の期間を年単位のjで示し、縦軸は、維持コストの累計額ΣM2を「千円/m」の単位で示している。そして、図6では、建替え後の30年間の期間の各年度jに対応させて、維持コストの累計額ΣM2をヒストグラムで示している。
この図6に示すように、ヒストグラムの網掛けされた部分で示す「各年毎に発生する維持コストM2」が、毎年発生する。この「各年毎に発生する維持コストM2」は、ヒストグラムの網掛けされていない部分で示す「前年度までの累計額ΣM2j−1」に加算されて、当該年度における新たな「累計額ΣM2」になる。このように、各年毎に発生する維持コストM2が累積されることにより、建替後の建物10の維持コストの累計額ΣM2が年々増加する。そして、維持コストの累計額ΣM2は、建替後の30年目において、最大になる。
次に、上記築46年の建物についての建替シナリオの事例について説明する。
図7は、30年の検討期間において10年目に建替えを実施する建替シナリオの例を示す説明図である。この図7において、1年目から9年目までは、図5の「既存の建物の維持コスト」の1年目から9年目までの累計額ΣM1を示している。
また、10年目は、1年目から9年目までの維持コストの累計額ΣM1(k=1〜9)と、建物の建替コストA(10)と、を加算した金額、
ΣM1(k=1〜9)+A(10)、
を示している。上記式における変数kは、検討期間の開始年度から建替え実施までの経過年数を示す。
また、11年目から30年目までは、10年目におけるコストの累計額「ΣM1(k=1〜9)+A(10)」に、図6の「建替え後の建物の維持に掛るコストの累計額ΣM2(j=1〜20)」を加算した値を示している。変数jは、建替え後の初年度から経過した期間を年単位で示す。換言すれば、変数jは、建替え実施年度からの経過年数を示す。例えば、10年目に建替えを実施して、変数jの値が5である年は、検討期間の開始から15年経過した年になる。
そして、検討期間の30年目における累計額T(10)は、
ΣM1(k=1〜9)+A(10)+ΣM2(j=1〜20)、
となる。
そして、図7の例では、累計額T(10)が約「500千円/m」になっており、この金額が、10年目の建替シナリオにおけるコストの累計額T(10)となる。
以上、10年目に建替えを実施する建替シナリオの例について説明したが、建替時期yは、1年目から30年目まで変化する。この建替時期yの変化に伴い、「既存の建物の維持に掛るコストM1」の発生期間と、「建替え後の建物の維持に掛るコストM2」の発生期間とが、それぞれ変動する。このため、建替シナリオ毎の累計額T(y)が変動することになる。
次に、上述した検討対象の建物10の劣化状況を2パターン設定し、建替時期yを1年目から30年目まで変化させた場合の建替シナリオ毎の累計額T(y)の変動の例を示す。
図8は、建替シナリオ毎の累計額T(y)の第1の例を示す説明図である。また、図9は、建替シナリオ毎の累計額T(y)の第2の例を示す説明図である。
ここで、図8は、外壁・屋上・空調設備の劣化が比較的進行している建物についての建替シナリオ毎の累計額T(y)の変動の例を示し、図9は、屋上の劣化が進行している建物についての建替シナリオ毎の累計額T(y)の変動の例を示している。つまり、図8は、図9に比べて、建物の劣化が進んでいる例である。
図8及び図9において、グラフの横軸は、1年目から30年目までの建替時期(y年後)を示し、縦軸は、累計額T(y)を「千円/m」の単位で示している。そして、図8及び図9では、建替えをy年後に行うと仮定した場合の建替シナリオの累計額T(y)を、建替えを行うそれぞれ年度yに対応させてヒストグラムにより示している。なお、図8及び図9に示す例では、建替コストA(y)として固定値を用いているが、建替コストA(y)を建替えを行う年度yに対応して変化させるようにしてもよい。
図8に示す第1の例では、検討期間の1年目に建替えを行う建替シナリオの累計額T(1)が、最小になり、1年目に建替えるシナリオが最もコストを抑制できるという結果を示している。これは、建物全体の劣化が進行しており、既存の建物10の建物機能の回復に多大な維持コストが掛るためと考えられる。
一方、図9に示す第2の例では、1年目、7年目、11年目に建替えるシナリオが最も累計額T(y)が小さく、1年目、7年目、11年目に建替えを実施するとコストを抑制できるという結果を示している。また、17年目後以降、緩やかに累計額T(y)が増加していくことが読み取れる。このため、図9に示す第2の例では、建替えを行うのであれば16年以内に行うと効果的であることが分かる。このことから一定の整備が行われている建物については、現時点では寿命の延命化を図ることが有効であるが、中期的に建替えを視野に入れた建物整備計画を立案するべきという結果が示されている。
このように、支援システム100は、建物の維持(修繕・改修)と、建替えとを組み合わせた建替シナリオを作成し、建替シナリオ毎の累計額T(y)を提示することができる。このようにして、支援システム100は、無駄を省いた建物整備計画の立案を支援する。
また、同じ築46年の建物であっても劣化状況により、適した建替時期が異なる結果となることから、支援システム100は、建替えの要素の一つである劣化状態を建替時期の判定に盛り込むように構成する。
また、支援システム100は、建物10についての最適な建替時期を提示するので、建物10の長期整備計画を立案する際の精度が向上する。
[ファシリティ機能、性能、品質のレベル向上の例]
なお、図8及び図9に示す建替シナリオの例では、建物10の維持コストと建替コストとに基づいて、建替シナリオ毎の累計額T(y)を算出する例について説明したが、これに限定されない。例えば、費用算定部120は、建物のファシリティ機能、性能、品質のレベルを向上させる場合、この向上の程度を金額に変換して、建替シナリオ毎のコストの累計額T(y)の内数にして算出してもよい。
図10は、ファシリティ機能、性能、品質のレベル向上に掛るコスト情報の設定例を示す説明図である。例えば、支援システム100は、この図10に示す表200を表示部162に表示する。支援システム100は、この表200上の各項目について、修繕・改修により実施するか、建物の建替え時に実施するか、或いは、実施しないかを選択できるように表示する。
また、支援システム100は、建替えにより実施しようとする項目について、当該項目を実施する際に必要となる建替コストの増加分の金額の情報を、この表200の該当する位置に入力装置163により入力できるように表示する。或いは、支援システム100は、修繕・改修により実施しようとする項目について、当該項目を実施する際に必要となる維持コストの増加分の金額の情報と、実施時期の情報とを、この表200の該当する位置に入力できるように表示する。
そして、例えば、支援システム100は、ある項目についてのコストの増加分の金額が入力された場合に、当該項目が実施される項目であると判定し、増加分の金額が入力されなかった項目については、当該項目が実施されない項目であると判定する。
この図10の表200に入力された金額の情報と、実施時期の情報とは、記憶部150に、「ファシリティ機能、性能、品質に掛るコスト情報158」として記憶される。
図10において、項目1−1の「省エネ機器(LED照明等)の導入」は、例えば、蛍光灯照明をLED照明に変更する際に必要となるコストの情報である。
項目1−2の「リフレッシュルームの設置」は、オフィスワーカの福利厚生のための休憩ルームを新たに設置する際に必要となる設備や什器に掛るコストの情報である。
項目1−3の「収納スペースの増加」は、例えば、1部屋毎に、或いは、複数の部屋毎に収納スペースを増加させる際に必要となるコストの情報である。
また、項目2−1の「電気設備容量の増加」は、例えば、電力会社からの受電電力を増加する際に必要となる受電設備の変更や配電線の変更に掛るコストの情報である。項目2−2の「照明の個別制御の導入」は、照明装置を個別にON/OFFさせる(或いは、調光制御をさせる)際に必要となるコストの情報である。また、項目2−3の「冷暖房設備の個別制御の導入」は、例えば、1部屋毎に、別々に温湿度制御を行う際に必要になるコストの情報である。
なお、上記各項目の内容及び個数は、固定的なものではなく、検討対象となる建物10の態様や建物所有者の経営方針等に応じて柔軟に設定されるものである。
この図10に示す例では、項目1−1の「省エネ機器(LED照明等)の導入」は、修繕・改修により実施されることが選択され、この「省エネ機器(LED照明等)の導入」に必要となる金額212と、その実施時期213とが表200の該当する位置に入力されている。
また、項目1−2の「リフレッシュルームの設置」は、修繕・改修により実施されることが選択され、この「リフレッシュルームの設置」に必要となる金額214と、その実施時期215とが表200の該当する位置に入力されている。
なお、項目1−3の「収納スペースの増加」は、実施されないため、金額等の情報が入力されていない。
そして、項目1−1の「省エネ機器(LED照明等)の導入」に必要となる金額212は、その実施時期213に対応する年度の維持コストの内数として加算される。同様にして、項目1−2の「リフレッシュルームの設置」に必要となる金額214は、その実施時期215に対応する年度の維持コストの内数として加算される。
また、項目2−1の「電気設備容量の増加」と、項目2−2の「照明の個別制御の導入」と、項目2−3の「冷暖房の個別制御の導入」とは、修繕・改修により行うことが選択され、それらを実施する際に必要となる金額と、実施時期とのそれぞれが、表200の該当する位置に入力されている。
そして、項目2−1の「電気設備容量の増加」と、項目2−2の「照明の個別制御の導入」と、項目2−3の「冷暖房の個別制御の導入」とを実施する際に必要となるそれぞれの金額は、それぞれの実施時期に対応する年度の維持コストの内数として加算される。
これにより、費用算定部120は、建替シナリオ毎の累計額T(y)を算出する際に、ファシリティ機能、性能、品質のレベルを向上させるために必要な維持コストの増加分と、建替コストの増加分とを含めて累計額T(y)を算出することができる。
このため、支援システム100は、建替シナリオ毎の累計額T(y)を算出する際に、ファシリティ機能、性能、品質のレベル向上に掛るコストを累計額T(y)に盛り込み、コスト化して一元的に評価することができる。
また、建替シナリオ毎の累計額T(y)を算出する際に、ファシリティ機能、性能、品質のレベル向上に掛るコストを累計額T(y)に盛り込むことにより、長期整備計画を立案する際の選択肢を増やすことができる。
なお、支援システム100は、ファシリティ機能、性能、品質のレベル向上の程度をコスト化して評価するだけでなく、建替えに関する他の要素もコスト化して評価することもできる。例えば、支援システム100は、施設仮設費用、施設の統廃合等の要素をコスト化して評価することもできる。また、例えば、支援システム100は、建物10を建替える場合に、自社単独で建替える場合や、他社と共同で建替える場合等について、それぞれの場合における建替費用の要素や経営的な要素をコスト化して評価することもできる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、図2に示す支援システム100は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した処理に関する一連の処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。また、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS等も含むものとする。
つまり、支援システム100内の制御部101、入出力インタフェース102、建替シナリオ生成部110における各処理の全部又は一部の処理は、CPU等の中央演算処理装置がROMやRAM等の主記憶装置に上記プログラムを読み出して、情報の加工、演算処理を実行することにより、実現されるものである。勿論、図2に示す支援システム100を構成する各処理部は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよい。
以上説明したように、本実施形態の支援システム100は、検討対象の建物10について検討する期間として予め定めた所定の検討期間nが年単位(複数の単位期間)に分割され、検討期間n内の何れかの年度(単位期間)に検討対象の建物10の建替えを実施すると仮定する建替シナリオを定義する。
そして、費用算定部120は、建替シナリオのもとで検討対象の建物10の維持および建替えに掛る費用を含むコスト(費用)の検討期間n内に見込まれる累計額T(y)を、建替シナリオにおいて建物10の建替えを実施すると仮定した年度(単位期間)に対応させて算出する。
作図部130は、算出された費用の累計額T(y)を、建物10の建替えを実施すると仮定した年度(単位期間)に対応させて、年度毎に比較可能に表示する図表を生成する。
このような構成の支援システム100であれば、建替シナリオ生成部110は、検討期間nの初年度に建替えを実施する仮定した建替シナリオから、最終年度に建替えを実施すると仮定した建替シナリオまでの複数の建替シナリオを作成する。そして、費用算定部120は、建替えを実施する年度が異なる複数の建替シナリオ毎に、建物10の維持に掛るコスト(費用)と建替えに掛るコストとの累計額T(y)を算出する。作図部130は、建替シナリオ毎の累計額T(y)を、建替えを実施する年度に対応させて表示する図表を生成する。
これにより、支援システム100は、検討対象となる建物10について、所定の検討期間n内において建替えを実施するのに適した時期を分かり易く提示できる。
また、上記実施形態において、作図部130は、建物10の建替えを実施すると仮定した年度(単位期間)のコスト(費用)の累計額T(y)を、検討期間nの時間の経過に応じた順に並べて表示する図表を生成する。
これにより、支援システム100は、建物10の建替えを実施する年度(単位期間)を変化させた場合の累計額T(y)の変動の様子を、建替えを行う年度順に見やすく表示することができる。
また、上記実施形態において、作図部130は、年度(単位期間)毎のコスト(費用)の累計額T(y)をヒストグラム(グラフ)にして表示する。
これにより、支援システム100は、建物10の建替えを実施する年度(単位期間)を変化させた場合の累計額T(y)の変動の様子を、ヒストグラム(グラフ)により見やすく表示することができる。
また、上記実施形態において、費用算定部120は、年度(単位期間)毎のコスト(費用)の累計額T(y)の内訳を、「既存の建物の維持に掛るコストの累計額ΣM1」と、「建物の建替えに掛る費用A(y)」と、「建替え後の建物の維持に掛るコストの累計額ΣM2」とに分けて算定する。
これにより、支援システム100では、建物10の修繕・改修コストの要素と、建替えコストの要素とを盛り込んで、累計額T(y)を算出することができる。
また、上記実施形態において、作図部130は、年度(単位期間)毎のコスト(費用)の累計額T(y)の内訳を、「既存の建物の維持に掛るコスト(累計額ΣM1)」と、「建物の建替えに掛るコストA(y)」と、「建替え後の建物の維持に掛るコスト(累計額ΣM2)」とに分けて表示する。
これにより、支援システム100は、建替シナリオ毎の累計額T(y)のコスト(費用)の内訳を区別して見やすく表示することができる。
また、上記実施形態において、費用算定部120は、検討対象の建物10の維持および建替えに掛るコスト(費用)を含む費用が将来発生すると見込まれる期間のうちから、予め定められた単位期間を単位にして定めた一部の期間を検討期間nとして設定する。
なお、単位期間が1又は複数の年に定められている。
これにより、支援システム100は、1又は複数の年を、検討期間を設定する際の単位期間とし、検討対象の建物10の維持および建替えに掛るコストが将来発生すると見込まれる期間のうちから検討期間nを設定することができる。
また、上記実施形態において、費用算定部120は、建物10に係るファシリティ機能、性能、品質の程度を金額に変換して、費用の累計額T(y)の内数にして算定する。
これにより、支援システム100は、ファシリティ機能、性能、品質のレベル向上の程度をコスト化して、建替シナリオ毎の累計額T(y)に含めて算出することができる。このため、支援システム100は、ファシリティ機能、性能、品質のレベル向上の程度をコスト化して一元的に評価することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の支援システム100は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記支援システム100では、検討期間nを年単位で設定し、建替シナリオの累計額T(y)の算出や表示を年単位で行う例を示したが、これに限定されない。例えば、検討期間nの設定や、建替シナリオの累計額T(y)の算出や表示は、月単位、半年単位、或いは、複数年単位で行うようにしてもよい。
なお、上記支援システム100では、検討期間nとして定めた期間を通して、予め定めた共通の条件のもとで検討と判定とを行うものとして説明したが、検討期間nとして定めた期間内を複数の期間に分割して、分割された期間毎に判定の条件を変えるようにしてもよい。例えば、中期計画の対象期間と中期計画終了後の期間とに分割する場合が挙げられる。この場合、中期計画の対象期間では、計画実行に当たり建替え時期と建替えに関係する事項を具体化させた条件で判定し、中期計画終了後の期間では、建替え時期として選択する範囲に幅を持たせて選択できるように条件を設定する。より具体的な例を挙げるとすれば、中期計画の対象期間として設定した5年間は、最適な建替え時期を具体的な年度で示し、中期計画終了後の期間では、5年を単位とする期間の何れに、最適な建替え時期が含まれるかを選定できるように設定する。なお、上記の例も一例である。
10・・・建物、100・・・支援システム、110・・・建替シナリオ生成部、
120・・・費用算定部、130・・・作図部、150・・・記憶部、
161・・・入出力端末装置、162・・・表示部

Claims (9)

  1. 検討対象の建物について検討する期間として予め定めた所定の検討期間が複数の単位期間に分割され、前記検討期間内の何れかの前記単位期間に検討対象の建物の建替えを実施すると仮定する建替シナリオが定義されており、前記建替シナリオのもとで前記検討対象の建物の維持および建替えに掛る費用を含む費用の前記検討期間内に見込まれる累計額を、前記建替シナリオにおいて前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて算出する費用算定部と、
    前記算出された費用の累計額を、前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて、前記単位期間毎に比較可能に表示する図表を生成する作図部と、
    を備えることを特徴とする支援システム。
  2. 前記作図部は、
    前記建物の建替えを実施すると仮定した前記単位期間の前記費用の累計額を、前記検討期間の時間の経過に応じた順に並べて表示する前記図表を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の支援システム。
  3. 前記作図部は、
    前記単位期間毎の前記費用の累計額をグラフにして表示する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の支援システム。
  4. 前記費用算定部は、
    前記単位期間毎の前記費用の累計額の内訳を、「既存の建物の維持に掛る費用」と、「建物の建替えに掛る費用」と、「建替え後の建物の維持に掛る費用」とに分けて算定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の支援システム。
  5. 前記作図部は、
    前記単位期間毎の前記費用の累計額の内訳を、「既存の建物の維持に掛る費用」と、「建物の建替えに掛る費用」と、「建替え後の建物の維持に掛る費用」とに分けて表示する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の支援システム。
  6. 前記費用算定部は、
    前記検討対象の建物の維持および建替えに掛る費用を含む費用が将来発生すると見込まれる期間のうちから、前記単位期間を単位にして定めた一部の期間を前記検討期間として設定し、
    前記単位期間が1又は複数の年に定められている
    ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の支援システム。
  7. 前記費用算定部は、
    前記建物に係る機能、性能、品質の程度を金額に変換して、前記費用の累計額の内数にして算定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の支援システム。
  8. 検討対象の建物について検討する期間として予め定めた所定の検討期間が複数の単位期間に分割され、前記検討期間内の何れかの前記単位期間に検討対象の建物の建替えを実施すると仮定する建替シナリオが定義されており、前記建替シナリオのもとで前記検討対象の建物の維持および建替えに掛る費用を含む費用の前記検討期間内に見込まれる累計額を、前記建替シナリオにおいて前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて費用算定部が算出するステップと、
    前記算出された費用の累計額を、前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて、前記単位期間毎に比較可能に表示する図表を作図部が生成するステップと、
    を含むことを特徴とする支援方法。
  9. 検討対象の建物について検討する期間として予め定めた所定の検討期間が複数の単位期間に分割され、前記検討期間内の何れかの前記単位期間に検討対象の建物の建替えを実施すると仮定する建替シナリオが定義されており、前記建替シナリオのもとで前記検討対象の建物の維持および建替えに掛る費用を含む費用の前記検討期間内に見込まれる累計額を、前記建替シナリオにおいて前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて費用算定部が算出するステップと、
    前記算出された費用の累計額を、前記建物の建替えを実施すると仮定した単位期間に対応させて、前記単位期間毎に比較可能に表示する図表を作図部が生成するステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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