JP2010152803A - 設備のリスク評価システムおよびリスク評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 設備に設置されている機器の各種取り替え要因を基にして機器のリスク評価を行う、設備のリスク評価システムおよびリスク評価方法を提供する。
【解決手段】 設備に設置されている対象機器の状態を表すデータを記憶する記憶装置20と、単体リスク評価処理により対象機器の取り替え時期を算出するリスク評価装置10とを備えている。リスク評価装置10は、記憶装置20のデータを基にして、対象機器の取り替え要因毎に、時間経過に応じたリスクの値を算出し、設定値である限界リスクの値を、時間経過に応じたリスクの値の総和が超過する第1の取り替え時期を算出し、リスクの値の総和と対象機器の取り替え費用とを基にして、単位リスク当たりの取り替え費用を単位コストとして算出し、設定値である限界単位コストを、単位コストが下回る第2の取り替え時期を算出し、これらの取り替え時期の遅い方を対象機器の取り替え時期として、単体リスク評価処理を行う。
【選択図】 図1

Description

この発明は、各種の設備に設置されている各機器のリスク評価を行う、設備のリスク評価システムおよびリスク評価方法に関する。
各種設備として例えば電力会社の場合には、電柱、電線、変圧器、開閉器などの機器を備える配電設備がある。電力会社は、配電設備の各機器の取り替えを、必要に応じて行っている。これらの機器の取り替え要因として、
劣化による取り替え
新規需要家への電気供給による増強のための取り替え
需要家からの設備移転申込による取り替え
がある。配電設備の機器には各種のものがあり、取り替え要因は多様である。したがって、設備の取り替えの発生時期などを把握する方法がなく、担当者による巡視結果や、担当者の経験、他所から収集した情報のように、人的手段を基にして、機器の取り替えを行っているのが現状である。このために、次のような問題が生じることがある。例えば、劣化により機器を取り替えた後、電気供給による増強のために、短期間の内に、この機器を取り替える場合がある。このような事態は非効率であり、かつコスト高になってしまう。
一方、プラントにも各種機器が設けられている。プラントの安全管理を行うために、各機器の故障確率を求め、機器の取り替えを判定するリスクマネージメント装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。こうした装置を用いると、人的手段に依存することがなく、機器の取り替えを判定することが可能になる。
特開2004−191359号公報
しかし、先に述べたプラント用のリスクマネージメント装置には、次の課題がある。この装置は、各機器の故障率を求めて取り替え時期を判定する。つまり、この装置は機器の故障だけを取り替え要因とし、上記の取り替え要因のような、その他の要因が考慮されていない。
また、設備の機器を取り替える際には、同一設備内にある別機器の状況に応じて、取り替えの対象機器と共に別機器の取り替えを行う同調取り替えを検討して、実施することが一般的である。しかし、先の装置はこの点を考慮していない。さらに、多様な外部環境の下で、広範囲にかつネットワーク状に設置されている設備の場合、隣接する設備の状況を考慮して同調取り替えを検討して実施することが一般的である。しかし、先の装置はこの点を考慮していない。
この発明の目的は、前記の課題を解決し、設備に設置されている機器の各種取り替え要因を基にして機器のリスク評価を行う、設備のリスク評価システムおよびリスク評価方法を提供することにある。
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、設備に設置されていると共に取り替えの対象機器の状態を表すデータを記憶する記憶手段と、単体リスク評価処理により前記対象機器の取り替え時期を算出する処理手段とを備え、前記処理手段は、前記記憶手段に記憶されている前記対象機器の状態を表すデータを基にして、該対象機器を取り替える取り替え要因毎に、時間経過に応じたリスクの値を算出し、あらかじめ設定された限界リスクの値を、時間経過に応じたリスクの値の総和が超過する時期を第1の取り替え時期として算出し、リスクの値の総和と該対象機器の取り替え費用とを基にして、単位リスク当たりの取り替え費用を単位コストとして算出し、あらかじめ設定されている限界単位コストを、単位コストが下回る時期を第2の取り替え時期として算出し、これらの取り替え時期の中で遅い方を対象機器の取り替え時期として、前記単体リスク評価処理を行うことを特徴とする設備のリスク評価システムである。
請求項1の発明では、設備に設置されていると共に取り替えの対象機器の状態を表すデータを、記憶手段が記憶している。そして、処理手段は、単体リスク評価処理により対象機器の取り替え時期を算出する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の設備のリスク評価システムにおいて、前記処理手段は、取り替え要因毎のリスクを、取り替え要因の発生確率と、取り替え要因が発生したときの影響度との積算で得る、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の設備のリスク評価システムにおいて、前記処理手段は、リスクの値が離散値である場合に、各離散値を基に最小2乗法を用いて、時間経過に応じたリスクの値を算出する、ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の設備のリスク評価システムにおいて、前記処理手段は、前記記憶手段に記憶されている前記対象機器の状態の中の最新のデータを基に、ベイズの定理を用いて発生確率を更新する、ことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の設備のリスク評価システムにおいて、前記処理部は、前記対象機器とは別の別機器に対し前記単体リスク評価処理を行って、取り替え時期を算出し、対象機器および別機器を単独で取り替える場合の取り替え費用と、対象機器と別機器の両方を取り替える場合の取り替え費用とを基にして、2つの機器を取り替えることによる費用の低減率を算出し、2つの機器を取り替えることによる単位コストの低減率を算出し、前記別機器の取り替え時期が対象機器の取り替え時期に比べて早くなる条件と、あらかじめ設定されている限界費用低減率を、費用の低減率が超過する条件と、あらかじめ設定されている限界単位コスト低減率を、単位コストの低減率が超過する条件の少なくとも1つが成立する場合に、対象機器と別機器の両方を取り替える同調取り替えと判定する、ことを特徴とする。
請求項6の発明は、設備に設置されていると共に取り替えの対象機器の状態を表すデータをあらかじめ記憶し、単体リスク評価処理により前記対象機器の取り替え時期を算出する処理手段とを備え、あらかじめ記憶している前記対象機器の状態を表すデータを基にして、該対象機器を取り替える取り替え要因毎に、時間経過に応じたリスクの値を算出し、あらかじめ設定された限界リスクの値を、時間経過に応じたリスクの値の総和が超過する時期を第1の取り替え時期として算出し、リスクの値の総和と該対象機器の取り替え費用とを基にして、単位リスク当たりの取り替え費用を単位コストとして算出し、あらかじめ設定されている限界単位コストを、単位コストが下回る時期を第2の取り替え時期として算出し、これらの取り替え時期の中で遅い方を対象機器の取り替え時期とする、ことを特徴とする設備のリスク評価方法である。
請求項1および請求項6の発明によれば、対象機器を取り替える最適な時期を単体リスク評価処理で算出するので、取り替え時期を基にした対象機器のリスク評価を行うことができる。
請求項2の発明によれば、取り替え要因毎のリスクを発生確率と影響度との積算で得るので、簡便な演算によりリスクを算出することができ、また、リスクの迅速な算出が可能である。
請求項3の発明によれば、時間経過に応じたリスクの値が離散値である場合に、最小2乗法を利用することにより、時間経過とリスクとの相関関係を得ることができる。
請求項4の発明によれば、ベイズの定理を用いて発生確率を更新するので、発生確率を最新の状態にすることができる。
請求項5の発明によれば、2つの機器の取り替え時期、費用の低減率、単位コストの低減率を基にした、最適な同調取り替えの判定結果を得ることにより、同調取り替えを基にした対象機器のリスク評価を行うことができる。
次に、この発明の各実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
(実施の形態1)
この実施の形態による設備のリスク評価システムを図1に示す。図1の設備のリスク評価システムは、リスク評価装置10と、リスク評価装置10によるアクセスが可能な記憶装置20とを備えている。
記憶装置20は、設備のリスク評価に必要とする各種のデータを、データベースとして記憶している。記憶装置20が記憶するデータベースには、設置年月日データベース21Aがある。設置年月日データベース21Aには、配電設備の各構成要素である機器が設置された年月日が、機器の属性として記録されている。設置年月日データベース21Aの一例を図2に示す。この設置年月日データベース21Aには、電柱、開閉器、変圧器および電線の各機器に対応して、それらの設置年数と設置年月日とが記録されている。
記憶装置20が記憶するデータベースには、材料構成データベース21Bがある。材料構成データベース21Bには、電柱、開閉器、変圧器および電線を形成する材料が、機器の属性として記録されている。材料構成データベース21Bの一例を図3に示す。この材料構成データベース21Bには、配電設備の機器が電柱であれば、コンクリート柱、鋼管柱、木柱のような区分が記録されている。
記憶装置20が記憶するデータベースには、稼動状態データベース21Cがある。稼動状態データベース21Cには、巡視の担当者が各地区を巡視したときの結果が記録されている。稼動状態データベース21Cの一例を図4に示す。この稼動状態データベース21Cには、電柱、開閉器、変圧器および電線の巡視結果として、異常の有り・無しが記録されている。この実施の形態では、電柱、開閉器、変圧器および電線の異常は次の通りである。
電柱の異常…亀裂、損傷、腐食
開閉器の異常…錆発生、損傷、腐食
変圧器の異常…錆発生、損傷、過負荷
電線の異常…被覆損傷、素線切れ、過負荷
こうした異常を記録している稼動状態データベース21Cには、巡視が行われる毎に巡視結果が蓄積されて記録されていく。
記憶装置20が記憶するデータベースには、故障データベース21Dがある。故障データベース21Dには、配電設備の機器における過去の故障が記録されている。故障データベース21Dの一例を図5に示す。この故障データベース21Dには、例えば電柱、開閉器、変圧器および電線の故障の発生した年月日、電柱番号、故障の内容が記録されている。この実施の形態では、電柱、開閉器、変圧器および電線の故障は次の通りである。
電柱の故障 …折損、倒壊、傾斜
開閉器の故障…破損、焼損、動作不能
変圧器の故障…破損、焼損、漏油
電線の故障 …断線、接触不良
記憶装置20が記憶するデータベースには、土地利用区分データベース21Eがある。土地利用区分データベース21Eには、各機器が設置されている場所の土地利用区分が記録されている。土地利用区分データベース21Eの一例を図6に示す。この土地利用区分データベース21Eには、例えば電柱、開閉器、変圧器および電線の土地利用区分、例えば宅地、田、畑、山林、道路等の区分が記録されている。
記憶装置20が記憶するデータベースには、需要増加率データベース21Fがある。需要増加率データベース21Fには、各機器が設置されている場所を含む至近のエリアにおける機器の需要増加率が記録されている。需要増加率データベース21Fの一例を図7に示す。この需要増加率データベース21Fには、例えば各機器が設置されている電柱を中心とした、半径100[m]以内での至近3年間の平均需要増加率が、50[kW/km]未満、50以上100[kW/km]未満、100[kW/km]以上のような区分で記録されている。
記憶装置20が記憶するデータベースには、供給工事実績データベース21Gがある。供給工事実績データベース21Gには、各機器が設置されている場所を含むエリアでの、供給による機器の取り替え工事件数が記録されている。供給工事実績データベース21Gの一例を図8に示す。この供給工事実績データベース21Gには、例えば各機器が設置されている電柱を中心とした、半径100[m]以内の電柱での至近3年間の年平均供給取り替え工事件数が、3件未満、3件以上10件未満、10件以上のような区分で記録されている。
記憶装置20が記憶するデータベースには、周辺環境データベース21Hがある。周辺環境データベース21Hには、各機器が設置されている周辺環境が記録されている。周辺環境データベース21Hの一例を図9に示す。この周辺環境データベース21Hには、機器が設置されている電柱の周辺環境が、例えば、周囲に家屋あり、道路環境付近、私有地上空通過等の区分で記録されている。
記憶装置20が記憶するデータベースには、移転工事実績データベース21Jがある。移転工事実績データベース21Jには、各機器が設置されている場所を含むエリアでの、至近の、機器の移転による取り替え工事件数が記録されている。供給工事実績データベース21Gの一例を図10に示す。この移転工事実績データベース21Jには、例えば各機器が設置されている電柱を中心とした、半径100[m]以内での、至近3年間の年平均移転取り替え工事件数が、例えば5件未満、5件以上10件未満、10件以上等の区分で記録されている。
記憶装置20が記憶するデータベースには、故障ランクデータベース21Kがある。故障ランクデータベース21Kには、各機器の故障による被害量のランク分けが記録されている。故障ランクデータベース21Kの一例を図11に示す。この故障ランクデータベース21Kには、故障による被害量として、例えば復旧時間、復旧工事費、社会影響度が、数値として記録されている。
記憶装置20が記憶するデータベースには、供給ランクデータベース21Lがある。供給ランクデータベース21Lには、各機器の供給工事による被害量のランク分けが記録されている。供給ランクデータベース21Lの一例を図12に示す。この供給ランクデータベース21Lには、供給工事による被害量として、例えば停電戸数、供給工事費、投資回収年が、数値として記録されている。
記憶装置20が記憶するデータベースには、移転ランクデータベース21Mがある。移転ランクデータベース21Mには、各機器の移転工事による被害量のランク分けが記録されている。移転ランクデータベース21Mの一例を図13に示す。この移転ランクデータベース21Mには、移転工事による被害量として、例えば停電戸数、移転工事費、用地交渉費が、数値として記録されている。
リスク評価装置10は、設備のリスク評価を行うコンピュータであり、表示部11、操作部12、処理部13、記憶部14およびインターフェース15を備えている。
表示部11は、設備のリスク評価に必要とするデータや、リスク評価の結果等を表示するLCD(液晶ディスプレイ)などの表示装置である。操作部12は、マウスやキーボードなどのような、担当者によって操作される装置である。操作部12の操作により、リスク評価を始めるための指示などが入力される。インターフェース15は、処理部13を記憶装置20に接続して、記憶装置20に対するアクセスを可能にする。記憶部14は、コンピュータに必要とする各種のプログラムや、設備のリスク評価を行うためのプログラムをあらかじめ記憶している。
処理部13は、記憶部14に記憶されている各種のプログラムを実行する。処理部13が実行するプログラムには単体リスク評価処理がある。この実施の形態ではリスクの種類を、
(あ)故障による取り替え(故障)
(い)新規需要家への電気供給による増強(供給)
(う)需要家からの設備移転申込による移転(移転)
の3種類とする。また、この実施の形態では、上記(あ)〜(う)のリスクを、
故障によるリスク=故障の発生確率×故障影響度
供給によるリスク=供給工事の発生確率×供給影響度
移転によるリスク=移転工事の発生確率×移転影響度
で算出する。単体リスク評価処理は、1つの電柱に設置されている機器、例えば電柱、開閉器、変圧器、電線等の機器単体でのリスクの評価(以下、「単体リスク評価」という)を行う処理であり、この単体リスク評価処理を図14〜図18に示す。単体リスク評価処理では、リスクの経年の発生確率と、発生したリスクの影響度とを基にして、1年後、2年後のような経年のリスクを算出する。
処理部13は、図14および図15に示す単体リスク評価処理を開始すると、単体リスクを評価する対象機器であり、配電設備に設置されている機器を選択するための入力画面を表示する(ステップS1)。具体的には、配電設備として電柱に設置されている各機器を選択するための画面を表示する。この後、処理部13は、操作部12に対する操作により、対象機器が選択されると、選択結果を操作部12から受け取る(ステップS2)。具体的には、ステップS2で、配電設備の機器として電柱の選択結果を受け取る。
ステップS2が終了すると、処理部13はリスクの種類を選択する(ステップS3)。ステップS2で選択された対象機器に対して、ステップS3で選択されたリスクに応じて、経年の発生確率算出処理を行う(ステップS4)。この後、処理部13は未選出のリスクがあるかどうかを判断する(ステップS5)。未選出のリスクがあると、処理部13は、別のリスクを選択して(ステップS6)、処理をステップS4に戻す。処理部13は、ステップS3〜S6の一連の処理により、各リスクの経年の発生確率、つまり、
経年の故障発生確率
経年の供給発生確率
経年の移転発生確率
の算出を行う。
例えば、対象機器が電柱であり、ステップS3で選択されたリスクが例えば上記(あ)の故障であると、処理部13は、電柱に対する故障の発生確率を、ステップS4の経年の故障発生確率算出処理(経年の発生確率算出処理)で算出する。この処理は次に述べる基本処理を基にしている。
以下では基本処理について説明する。処理部13は、図19および図20に示す基本処理を開始すると、記憶装置20の各データベースを参照して、単体リスクの評価対象である対象機器に関連するデータ(以下、「関連データ」という)を抽出する(ステップSA1)。処理部13は、関連データを記憶装置20から受け取ると、関連データを組み合わせたデータ(以下、「組み合わせデータ」という)を作成する(ステップSA2)。この組み合わせデータは機器の分類を表すデータである。具体的には、対象機器として電柱が選択されると、図21に示すように、処理部13は、設置年月日データベース21Aから抽出した電柱の設置年数データと、材料構成データベース21Bから抽出した材料構成データとを関連データとする。そして、処理部13は、これら2つの関連データを組み合わせて、組み合わせデータを作成する。
ステップSA2で組み合わせデータを作成すると、処理部13は、組み合わせデータの中の任意の項目を基にし、故障データベース21Dを参照して、過去の故障実績データを作成する(ステップSA3)。具体的には、組み合わせデータの設置年数区分の20年以上が任意の項目であり、機器材料区分のコンクリート柱が任意の項目であると、処理部13は、故障データベース21Dから該当するデータを抽出する。処理部13は、これらのデータを用いて、図22に示すように、該当する電柱番号と故障の有無とから成る、過去の故障実績データを作成する。なお、任意の項目は担当者が指定するか、または、処理部13が抽出するようにしてもよい。
処理部13は、ステップSA3で故障実績データを作成すると、図20に示す更新処理を行う(ステップSA4)。この更新処理で、処理部13は、ベイズの定理を用い、設備の故障率(事前確率)を最新の巡視実績で更新して故障率(事後確率)を算出する。以下では、設置年数区分が20年以上であり、機器材料区分がコンクリート柱である場合、つまり、20年以上のコンクリート柱の場合を具体例として説明する。処理部13は、
20年以上のコンクリート柱の電柱が故障する事象をA
20年以上のコンクリート柱の電柱で、巡視により異常が発見される事象をB
とする。処理部13は、更新処理を開始すると、設備の事前確率を算出する(ステップSA21)。具体例の場合には、処理部13は、図22の過去の故障実績データから、コンクリート柱の故障率(事前確率)を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
ステップSA21が終了すると、処理部13は、設備で事故が発生しない確率を算出する(ステップSA22)。具体例の場合には、処理部13は、次の式からコンクリート柱で事故が発生しない確率を算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、記憶装置20の各データベースを参照して、最新の巡視実績データを作成する(ステップSA23)。具体例の場合には、処理部13は、稼動状態データベース21Cを参照し、図23に示すように、電柱番号と異常の有り・無しから成る、最新の巡視実績データを作成する。
この後、処理部13は、ステップSA3で作成した過去の故障実績データと、ステップSA23で作成した最新の巡視実績データとから、故障が発生した設備のうち、巡視で異常が発見される確率と、故障が発生しなかった設備のうち、巡視で異常が発見される確率とを算出する(ステップSA24)。具体例の場合には、故障が発生した設備のうち、巡視で異常が発見されるケースが図24に示す通りである。これにより、処理部13は、次の式から、故障が発生した設備のうち、巡視で異常が発見される確率を算出する。
Figure 2010152803
また、故障が発生しなかった設備のうち、巡視で異常が発見されるケースが図25に示す通りである。これにより、処理部13は、次の式から、故障が発生しなかった設備のうち、巡視で異常が発見される確率を算出する。
Figure 2010152803
処理部13は、巡視で異常が発見される2通りの確率を算出すると、ベイズの定理、つまり次の式を用い、
Figure 2010152803
巡視で異常が発見された設備が、故障する確率(事後確率)を算出する(ステップSA25)。具体例の場合には、処理部13は、次の式を用いて、事後確率を算出する。
Figure 2010152803
この数6式を用いた算出結果は0.80である。処理部13は、設備の故障率(事前確率)である0.6を、巡視で異常が発見された設備が故障する確率(事後確率)である0.80として更新する。つまり、処理部13は、巡視実績によって設備の故障率を更新する。これにより、設置年数区分が20年以上のコンクリート柱の、最新の故障率は0.80になる。
ステップSA25が終了すると、処理部13はステップSA4の更新処理を終える。そして、更新処理が終了すると、処理部13は基本処理を終える。
こうした基本処理を基にして、処理部13はステップS4の経年の故障発生確率算出処理を行う。基本処理で得られた、故障の発生確率は、巡視時点での確率を表しているが、経年の故障発生確率算出処理で、処理部13は、巡視から1年後、2年後などのような経年毎に、故障が発生する確率を算出する。この経年の故障発生確率算出処理を図16に示す。処理部13は、経年の故障発生確率算出処理を始めると、記憶装置20のデータベースを参照して、単体リスクの評価対象である対象機器に関連する関連データを抽出する(ステップS41)。処理部13は、抽出結果を基にして実績データを作成する(ステップS42)。例えば、対象機器として電柱がステップS2で選択されると、処理部13は、図26に示す実績データを作成する。ここでは、「20年以上」を経過した「コンクリート柱」の電柱を例としている。
ステップS42が終了すると、処理部13は、経年の事後確率を算出する(ステップS43)。この処理は、先に説明した基本処理を基にしている。また、この実施の形態では、経年の事後確率として、1年後、2年後、5年後の事後確率を算出する場合を例としている。
まず、処理部13は1年後の事後確率を算出する。処理部13は、実績データから、1年後の電柱の故障発生確率(事前確率)を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、1年後に故障が発生しない確率を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、1年後に故障が発生した電柱のうち、最新の巡視で異常が発見される確率を、実績データから作成した、図27の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、1年後に故障が発生しなかった電柱のうち、最新の巡視で異常が発見される確率を、故障巡視実績データから作成した、図28の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、前述したベイズの定理
Figure 2010152803
に対して、数7式〜数10式の算出結果を代入し、次の式から事後確率を算出する。
Figure 2010152803
つまり、最新の巡視で異常が発見された電柱については、1年後に故障する確率が値0.33として求められ、値0.4の事前確率が巡視実績によって更新されたことになる。
次に、処理部13は2年後の事後確率を算出する。処理部13は、ステップS42で作成した実績データから、2年後の電柱の故障発生確率(事前確率)を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、2年後に故障が発生しない確率を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、2年後に故障が発生した電柱のうち、最新の巡視で異常が発見される確率を、実績データから作成した、図29の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、2年後に故障が発生しなかった電柱のうち、最新の巡視で異常が発見される確率を、実績データから作成した、図30の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、ベイズの定理に対して、数13式〜数16式の算出結果を代入し、次の式から事後確率を算出する。
Figure 2010152803
つまり、最新の巡視で異常が発見された電柱については、2年後に故障する確率が値0.50として求められ、値0.60の事前確率が巡視実績によって更新されたことになる。
最後に、処理部13は5年後の事後確率を算出する。処理部13は、ステップS42で作成した実績データから、5年後の電柱の故障発生確率(事前確率)を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、5年後に故障が発生しない確率を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、5年後に故障が発生した電柱のうち、最新の巡視で異常が発見される確率を、実績データから作成した、図31の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、5年後に故障が発生しなかった電柱のうち、最新の巡視で異常が発見される確率を、実績データから作成した、図32の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、ベイズの定理に対して、数18式〜数21式の算出結果を代入し、次の式から事後確率を算出する。
Figure 2010152803
つまり、最新の巡視で異常が発見された電柱については、5年後に故障する確率が値0.67として求められ、値0.70の事前確率が巡視実績によって更新されたことになる。
こうして、処理部13はステップS43で経年の事後確率つまり経年の故障確率を算出する。この後、処理部13は算出した故障確率から、図33に示す経年の故障確率データを作成する(ステップS44)。一般的に、巡視は毎年1回程度、定期的に行われるので、巡視を基にして得られる故障確率は、1年後、2年後のような離散的なデータになる。また、毎年度の故障実績が得られるとは限らない。そこで、処理部13は、経年の故障確率データを利用し、経年と故障確率との関係を表す式、つまり、y=a+bxの形式で表される式を、最小2乗法で算出する(ステップS45)。
最小2乗法は次のような演算である。2変数x、yがあり、値xに対する値yの変化が、多少とも規則的に起こる場合、値x、yの間が、直線(回帰直線)により、かなりよく当てはまることが知られている。しかし、得られるデータは必ずしも回帰直線上にあるわけではなく、この直線に対して多少のばらつきを示すことが一般的である。こうしたときに、得られたデータに最もよく当てはまる回帰直線を求める方法として、最小2乗法が知られている。最小2乗法は、図34に示すように、得られたデータD1〜D4と直線Lとの、y軸方向の距離d1〜d4の2乗和が最小になるように、直線Lを求める。この方法は、回帰直線の方程式を、
Figure 2010152803
とすると、回帰直線からの偏差の2乗和Dが、
Figure 2010152803
となり、この偏差の2乗和Dが最小となる値a、bを求める。値aは数23式の切片を表す回帰母数であり、値bは数23式の傾きを表す回帰母数である。なお、数24式では、距離dは、例えば図34の距離d1〜d4のそれぞれを表している。
回帰直線の値a、bは、次の連立方程式から求められる。
Figure 2010152803
Figure 2010152803
なお、数25式の中で、値Nは、得られたデータx、yの個数を表す。
このような最小2乗法に対して、図33に示す経年の故障確率データを用いる場合、処理部13は、ステップS45を次のように行う。この故障確率データから得られる座標データは図35(a)に示すようになり、これらの関係は、故障確率をy軸とし、経年をx軸とすれば、図35(b)に示す状態となる。処理部13は図35(a)の座標データを利用して、次の演算を行う。
Figure 2010152803
数27式の演算結果を最小2乗法の数25式に当てはめて、処理部13は次の式を得る。
Figure 2010152803
同じように、処理部13は図35(a)の座標データを利用して、次の演算を行う。
Figure 2010152803
数29式の演算結果を最小2乗法の数26式に当てはめて、処理部13は次の式を得る。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、数28式と数30式とを連立方程式とし、
Figure 2010152803
この連立方程式を解くと、次の解を得る。
Figure 2010152803
さらに、処理部13は、この解から次の回帰直線を得る。
Figure 2010152803
処理部13は、回帰直線を得ると、ステップS4の経年の故障発生確率算出処理を終了する。経年の故障発生確率算出処理で得られる回帰直線が経年リスクを表す式であり、この直線を図36に示す。この回帰直線を用いることにより、任意の年度の故障確率や、年度途中の月単位での故障確率を求めることができる。また、この回帰直線は、最新の巡視実績により、ベイズの定理を用いて更新される。この結果、将来の故障確率を精度よく求めることができる。
一方、ステップS3で選択されたリスクが例えば上記(い)の供給であると、処理部13は、対象機器について、ステップS4で経年の供給工事発生確率算出処理を行う。例えば対象機器が変圧器であると、処理部13は、変圧器に対する供給工事の発生確率を、ステップS4で算出する。この処理は次の基本処理を基にしている。
ここで、この基本処理について説明する。処理部13は、図37および図38に示す基本処理を開始すると、記憶装置20の各データベースを参照して、単体リスクの評価対象である対象機器の関連データを抽出する(ステップSB1)。処理部13は、関連データを記憶装置20から受け取ると、関連データの組み合わせデータを作成する(ステップSB2)。この組み合わせデータは機器の分類を表すデータである。例えば、機器が変圧器である場合、処理部13は、土地利用区分データベース21Eと需要増加率データベース21Fとを用いて、図39に示す組み合わせデータを作成する。
ステップSB2で組み合わせデータを作成すると、処理部13は、組み合わせデータの中の任意の項目を基にして、供給工事データを作成する(ステップSB3)。例えば、任意の項目として、組み合わせデータの土地利用区分が宅地であり、需要増加率が100[kW/km]であると、処理部13は、図40に示すように、任意項目に該当する変圧器の過去の供給工事による取り替え実績と、最新の開発計画情報とから成る供給工事データを作成する。なお、最新の開発計画情報は外部から取り寄せる情報である。
処理部13は、ステップSB3で供給工事データを作成すると、図38に示す更新処理を行う(ステップSB4)。この更新処理で、処理部13は、ベイズの定理を用い、供給工事の発生確率(事前確率)を、最新の開発計画情報で更新した発生確率(事後確率)を算出する。以下では、土地利用区分が宅地であり、需要増加率が100[kW/km]以上である場合を具体例として説明する。処理部13は、
土地利用区分が宅地で、需要増加率が100[kW/km]以上の変圧器を、供給工事で取り替える事象をA
土地利用区分が宅地で、需要増加率が100[kW/km]以上の変圧器が設置されている場所で、その付近の開発計画情報(宅地造成計画、再開発計画等)が得られる事象をB
とする。処理部13は、更新処理を開始すると、機器の事前確率を算出する(ステップSB21)。具体例の場合には、処理部13は、図40の供給工事データから、変圧器の取り替えが発生する確率(事前確率)を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
ステップSB21が終了すると、処理部13は、機器の取り替えが発生しない確率を算出する(ステップSB22)。具体例の場合には、処理部13は、変圧器の取り替えが発生しない確率を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、取り替えが発生した機器のなかで、開発計画情報が得られる確率を算出する(ステップSB23)。具体例の場合には、取り替えが発生した変圧器のなかで、開発計画情報が得られるケースが図41に示す通りである。これにより、処理部13は、次の式から、取り替えが発生した変圧器のなかで、開発計画情報が得られる確率を算出する。
Figure 2010152803
逆に、処理部13は、取り替えが発生しなかった機器のなかで、開発計画情報が得られる確率を算出する(ステップSB24)。具体例の場合には、取り替えが発生しなかった変圧器のなかで、開発計画情報が得られるケースが図42に示す通りである。これにより、処理部13は、次の式から、取り替えが発生しなかった変圧器のなかで、開発計画情報が得られる確率を算出する。
Figure 2010152803
処理部13は、先の各ステップで4つの確率を算出すると、ベイズの定理を用い、開発計画情報が得られた機器を取り替える確率(事後確率)を算出する(ステップSB25)。具体例の場合には、処理部13は、次の式を用いて、事後確率を算出する。
Figure 2010152803
この数38式を用いた算出結果は0.67である。処理部13は、変圧器の取り替えが発生する確率(事前確率)である0.40を、開発計画情報が得られた変圧器を取り替える確率つまり供給工事発生確率である0.67として更新する。さらに、供給工事発生確率は、これ以降得られる、最新の開発計画情報により更新され、供給工事の発生予測を正確に行うことができる。
ステップSB25が終了すると、処理部13はステップSB4の更新処理を終える。そして、更新処理が終了すると、処理部13は基本処理を終える。
こうした基本処理を基にして、処理部13はステップS4の経年の供給工事発生確率算出処理を行う。基本処理で得られた、供給工事の発生確率は、開発計画情報が得られた時点での確率を表しているが、経年の供給工事発生確率算出処理では、開発計画情報が得られた時点から1年後、2年後などのような経年毎に、供給工事が発生する確率が算出される。この経年の供給工事発生確率算出処理を図17に示す。処理部13は、経年の供給工事発生確率算出処理を始めると、記憶装置20のデータベースを参照して、供給工事の対象である対象機器に関連する関連データを抽出する(ステップS61)。処理部13は、抽出結果を基にして供給工事データを作成する(ステップS62)。例えば、評価対象として変圧器がステップS2で選択されると、処理部13は、図43に示す供給工事データを作成する。ここでは、土地利用区分が宅地であり、需要増加率が100[kW/km]以上である場合の変圧器を例としている。
ステップS62が終了すると、処理部13は、経年の取り替え発生確率を算出する(ステップS63)。この処理は、先に説明した基本処理を基にした処理である。また、この実施の形態では、経年の取り替え発生確率として、1年後、2年後、5年後の事後確率を算出する場合を例としている。
まず、処理部13は変圧器の1年後の取り替え発生確率を算出する。処理部13は、ステップS62で作成した供給工事データから、変圧器の1年後の取り替え発生確率(事前確率)を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、1年後に取り替えが発生しない確率を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、1年後に取り替えが発生した変圧器のうち、最新の開発計画情報が得られる確率を、供給工事データから作成した、図44の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、1年後に取り替えが発生しなかった変圧器のうち、最新の開発計画情報が得られる確率を、供給工事データから作成した、図45の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、前述したベイズの定理に対して、数39式〜数42式の算出結果を代入し、次の式から事後確率を算出する。
Figure 2010152803
つまり、最新の開発計画情報が得られた場合、変圧器を1年後に取り替える確率(事後確率)である供給工事発生確率が値0.17として求められ、値0.20の事前確率が開発計画情報によって更新されたことになる。
次に、処理部13は変圧器の2年後の取り替え発生確率を算出する。処理部13は、ステップS62で作成した供給工事データから、変圧器の2年後の取り替え発生確率(事前確率)を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、2年後に取り替えが発生しない確率を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、2年後に取り替えが発生した変圧器のうち、最新の開発計画情報が得られる確率を、供給工事データから作成した、図46の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、2年後に取り替えが発生しなかった変圧器のうち、最新の開発計画情報が得られる確率を、供給工事データから作成した、図47の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、ベイズの定理に対して、数44式〜数47式の算出結果を代入し、次の式から事後確率を算出する。
Figure 2010152803
つまり、最新の開発計画情報が得られた場合、変圧器を2年後に取り替える確率(事後確率)である供給工事発生確率が値0.50として求められ、値0.60の事前確率が開発計画情報によって更新されたことになる。
最後に、処理部13は変圧器の5年後の取り替え発生確率を算出する。処理部13は、ステップS62で作成した供給工事データから、変圧器の5年後の取り替え発生確率(事前確率)を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、5年後に取り替えが発生しない確率を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、5年後に取り替えが発生した変圧器のうち、最新の開発計画情報が得られる確率を、供給工事データから作成した、図48の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、5年後に取り替えが発生しなかった変圧器のうち、最新の開発計画情報が得られる確率を、供給工事データから作成した、図49の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、ベイズの定理に対して、数49式〜数52式の算出結果を代入し、次の式から事後確率を算出する。
Figure 2010152803
つまり、最新の開発計画情報が得られた場合、変圧器を5年後に取り替える確率(事後確率)である供給工事発生確率が値0.67として求められ、値0.70の事前確率が開発計画情報によって更新されたことになる。
こうして、処理部13はステップS63で経年の事後確率つまり経年の取り替え確率を算出する。この後、処理部13は算出した取り替え確率から、図50に示す経年の供給工事発生確率データを作成する(ステップS64)。一般的に、開発計画情報は常に得られるとは限らない。このため、所定の期間を定め、この期間内に得られた情報を基に、供給工事発生確率を算出する。この結果、得られる供給工事発生確率は、1年後、2年後のような離散的なデータになる。そこで、処理部13は、経年の供給工事発生確率データを利用し、経年と供給工事発生確率との関係を表す式、つまり、y=a+bxの形式で表される式を、最小2乗法で算出する(ステップS65)。
図50に示す経年の供給工事発生確率データを用いる場合、処理部13は、ステップS65を次のように行う。経年の供給工事発生確率データから得られる座標データは図51(a)に示すようになり、これらの関係は、供給工事発生確率をy軸とし、経年をx軸とすれば、図51(b)に示す状態となる。処理部13は図51(a)の座標データを利用して、次の演算を行う。
Figure 2010152803
数54式の演算結果を最小2乗法の数25式に当てはめて、処理部13は次の式を得る。
Figure 2010152803
同じように、処理部13は図51(a)の座標データを利用して、次の演算を行う。
Figure 2010152803
数56式の演算結果を最小2乗法の数26式に当てはめて、処理部13は次の式を得る。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、数55式と数57式とを連立方程式とし、
Figure 2010152803
この連立方程式を解くと、次の解を得る。
Figure 2010152803
さらに、処理部13は、この解から次の回帰直線を得る。
Figure 2010152803
処理部13は、回帰直線を得ると、ステップS4の経年の発生確率算出処理を終了する。この回帰直線が経年リスクを表す式であり、この直線を図52に示す。この回帰直線を用いることにより、任意の年度の供給工事発生確率や、年度途中の月単位での供給工事発生確率を求めることができる。また、この回帰直線は、最新の開発計画情報により、ベイズの定理を用いて更新される。この結果、将来の供給工事発生確率を精度よく求めることができる。
一方、ステップS3で選択されたリスクが例えば上記(う)の移転工事であると、処理部13は、対象機器について、ステップS4で経年の移転工事発生確率算出処理を行う。例えば対象機器が電線であると、処理部13は、電線に対する移転工事の発生確率を、ステップS4で算出する。この処理は次の基本処理を基にしている。
ここで、この基本処理について説明する。処理部13は、図53および図54に示す基本処理を開始すると、記憶装置20の各データベースを参照して、単体リスクの評価対象である対象機器の関連データを抽出する(ステップSC1)。処理部13は、関連データを記憶装置20から受け取ると、関連データの組み合わせデータを作成する(ステップSC2)。例えば、機器が電線である場合、処理部13は、土地利用区分データベース21Eと周辺環境データベース21Hとを用いて、図55に示す組み合わせデータを作成する。
ステップSC2で組み合わせデータを作成すると、処理部13は、組み合わせデータの中の任意の項目を基にして、移転工事データを作成する(ステップSC3)。例えば、任意の項目として、組み合わせデータの土地利用区分が宅地であり、周辺環境が私有地上空通過の電線であると、処理部13は、図56に示すように、過去の移転による取り替え実績と、最新の開発計画情報とから成る移転工事データを作成する。
処理部13は、ステップSC3で移転工事データを作成すると、図54に示す更新処理を行う(ステップSC4)。この更新処理で、処理部13は、ベイズの定理を用い、移転工事の発生確率(事前確率)を最新の開発計画情報で更新した発生確率(事後確率)を算出する。以下では、土地利用区分が宅地であり、周辺環境が私有地上空通過である場合を具体例として説明する。処理部13は、
土地利用区分が宅地で、周辺環境が私有地上空通過の電線を、移転で取り替える事象をA
土地利用区分が宅地で、周辺環境が私有地上空通過の電線が設置されている場所で、その付近の開発計画情報(土地造成計画、道路工事計画、建築計画等)が得られる事象をB
とする。処理部13は、更新処理を開始すると、機器の事前確率を算出する(ステップSC21)。具体例の場合には、処理部13は、図56の移転工事データから、電線の取り替えが発生する確率(事前確率)を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
逆に、処理部13は、電線の取り替えが発生しない確率を、次の式から算出する(ステップSC22)。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、取り替えが発生した機器のなかで、開発計画情報が得られる確率を算出する(ステップSC23)。具体例の場合には、取り替えが発生した電線のなかで、開発計画情報が得られるケースが図57に示す通りである。これにより、処理部13は、次の式から、取り替えが発生した電線のなかで、開発計画情報が得られる確率を算出する。
Figure 2010152803
逆に、処理部13は、取り替えが発生しなかった機器のなかで、開発計画情報が得られる確率を算出する(ステップSC24)。具体例の場合には、取り替えが発生しなかった電線のなかで、開発計画情報が得られるケースが図58に示す通りである。これにより、処理部13は、次の式から、取り替えが発生しなかった電線のなかで、開発計画情報が得られる確率を算出する。
Figure 2010152803
処理部13は、先の各ステップで4つの確率を算出すると、ベイズの定理を用い、開発計画情報が得られた機器を取り替える確率(事後確率)を算出する(ステップSC25)。具体例の場合には、処理部13は、次の式を用いて、事後確率を算出する。
Figure 2010152803
この数65式を用いた算出結果は0.67である。処理部13は、電線の取り替えが発生する確率(事前確率)である0.30を、開発計画情報が得られた機器を取り替える確率つまり移転工事発生確率である0.67として更新する。さらに、移転工事発生確率は、これ以降得られる、最新の開発計画情報により更新され、移転工事の発生予測を正確に行うことができる。
ステップSC25が終了すると、処理部13はステップSC4の更新処理を終える。そして、更新処理が終了すると、処理部13は基本処理を終了する。
こうした基本処理を基にして、処理部13はステップS4の経年の移転工事発生確率算出処理を行う。基本処理で得られた、移転工事の発生確率は、開発計画情報が得られた時点での確率を表しているが、経年の移転工事発生確率算出処理では、開発計画情報が得られた時点から1年後、2年後などのような経年毎に、移転工事が発生する確率が算出される。この経年の移転工事発生確率算出処理を図18に示す。処理部13は、経年の移転工事発生確率算出処理を始めると、記憶装置20のデータベースを参照して、移転工事の対象(評価対象)に関連する関連データを抽出する(ステップS81)。処理部13は、抽出結果を基にして移転工事データを作成する(ステップS82)。例えば、評価対象として電線がステップS2で選択されると、処理部13は、図59に示す移転工事データを作成する。ここでは、土地利用区分が宅地であり、周辺環境が私有地上空通過である場合の電線を例としている。
ステップS82が終了すると、処理部13は、経年の取り替え発生確率を算出する(ステップS83)。この処理は、先に説明した基本処理を基にした処理である。また、この実施の形態では、経年の取り替え発生確率として、1年後、2年後、5年後の事後確率を算出する場合を例としている。
まず、処理部13は電線の1年後の取り替え発生確率を算出する。処理部13は、ステップS82で作成した移転工事データから、電線の1年後の取り替え発生確率(事前確率)を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、1年後に取り替えが発生しない確率を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、1年後に取り替えが発生した電線のうち、最新の開発計画情報が得られる確率を、移転工事データから作成した、図60の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、1年後に取り替えが発生しなかった電線のうち、最新の開発計画情報が得られる確率を、移転工事データから作成した、図61の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、前述したベイズの定理に対して、数66式〜数69式の算出結果を代入し、次の式から事後確率を算出する。
Figure 2010152803
つまり、最新の開発計画情報が得られた場合、電線を1年後に取り替える確率(事後確率)である移転工事発生確率が値0.17として求められ、値0.20の事前確率が開発計画情報によって更新されたことになる。
次に、処理部13は電線の2年後の取り替え発生確率を算出する。処理部13は、ステップS82で作成した移転工事データから、電線の2年後の取り替え発生確率(事前確率)を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、2年後に取り替えが発生しない確率を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、2年後に取り替えが発生した電線のうち、最新の開発計画情報が得られる確率を、移転工事データから作成した、図62の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、2年後に取り替えが発生しなかった電線のうち、最新の開発計画情報が得られる確率を、移転工事データから作成した、図63の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、ベイズの定理に対して、数71式〜数74式の算出結果を代入し、次の式から事後確率を算出する。
Figure 2010152803
つまり、最新の開発計画情報が得られた場合、電線を2年後に取り替える確率(事後確率)である移転工事発生確率が値0.50として求められ、値0.60の事前確率が開発計画情報によって更新されたことになる。
最後に、処理部13は電線の5年後の取り替え発生確率を算出する。処理部13は、ステップS82で作成した移転工事データから、電線の5年後の取り替え発生確率(事前確率)を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、5年後に取り替えが発生しない確率を、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、5年後に取り替えが発生した電線のうち、最新の開発計画情報が得られる確率を、移転工事データから作成した、図64の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
また、5年後に取り替えが発生しなかった電線のうち、最新の開発計画情報が得られる確率を、移転工事データから作成した、図65の参照データを基にして、次の式から算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、ベイズの定理に対して、数76式〜数79式の算出結果を代入し、次の式から事後確率を算出する。
Figure 2010152803
つまり、最新の開発計画情報が得られた場合、電線を5年後に取り替える確率(事後確率)である移転工事発生確率が値0.83として求められ、値0.80の事前確率が開発計画情報によって更新されたことになる。
こうして、処理部13はステップS83で経年の事後確率つまり経年の取り替え確率を算出する。この後、処理部13は算出した取り替え確率から、図66に示す経年の移転工事発生確率データを作成する(ステップS84)。一般的に、開発計画情報は常に得られるとは限らない。このため、所定の期間を定め、この期間内に得られた情報を基に移転工事発生確率を算出する。この結果、得られる移転工事発生確率は、1年後、2年後のような離散的なデータになる。そこで、処理部13は、移転工事発生確率データを利用し、経年と移転工事発生確率との関係を表す式、つまり、y=a+bxの形式で表される式を、最小2乗法で算出する(ステップS85)。
図66に示す経年の移転工事発生確率データを用いる場合、処理部13は、ステップS85を次のように行う。この移転工事発生確率データから得られる座標データは図67(a)に示すようになり、これらの関係は、移転工事発生確率をy軸とし、経年をx軸とすれば、図67(b)に示す状態となる。処理部13は図67(a)の座標データを利用して、次の演算を行う。
Figure 2010152803
数81式の演算結果を最小2乗法の数25式に当てはめて、処理部13は次の式を得る。
Figure 2010152803
同じように、処理部13は図67(a)の座標データを利用して、次の演算を行う。
Figure 2010152803
数83式の演算結果を最小2乗法の数26式に当てはめて、処理部13は次の式を得る。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、数82式と数84式とを連立方程式とし、
Figure 2010152803
この連立方程式を解くと、次の解を得る。
Figure 2010152803
さらに、処理部13は、この解から次の回帰直線を得る。
Figure 2010152803
処理部13は、回帰直線を得ると、ステップS4の経年の発生確率算出処理を終了する。この回帰直線が経年リスクを表す式であり、この直線を図68に示す。この回帰直線を用いることにより、任意の年度の移転工事発生確率や、年度途中の月単位での移転工事発生確率を求めることができる。また、この回帰直線は、最新の開発計画情報により、ベイズの定理を用いて更新される。この結果、将来の移転工事発生確率を精度よく求めることができる。
処理部13は、ステップS3〜S6の一連の処理により、選出された機器の、
経年の故障発生確率
経年の供給発生確率
経年の移転発生確率
の算出を終了する。この後、処理部13は、ステップS3〜S6の一連の処理で得たデータを基にリスクデータを作成する(ステップS7)。このリスクデータの一例を図69に示す。このリスクデータには、電柱、電線および変圧器の各リスクの1年後、2年後、5年後の値と、回帰直線とが示されている。
この後、処理部13は、リスクの種類を選択し(ステップS8)、被害量に対する影響度を算出し(ステップS9)、算出結果から影響度データを作成する(ステップS10)。この後、処理部13は、未選出のリスクがあるかどうかを判断する(ステップS11)。未選出のリスクがあると、処理部13は、別のリスクを選択して(ステップS12)、処理をステップS9に戻す。処理部13は、ステップS8〜S12の一連の処理により、各リスクに応じた影響度を算出する。
例えば、ステップS8でリスクの種類として故障が選択されると、処理部13は、記憶装置20に記憶されている故障ランクデータベース21Kを参照し、被害量のランク分けをし、次の式を用いて各機器の故障影響度を算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、図70に示すように、算出した各故障影響度を表す故障影響度データを作成する。図70には、図71に示すように、複数の機器が設置されている各電柱の故障影響度が記録されている。
なお、故障影響度の各機器の復旧時間、復旧工事費は、あらかじめ与えられている。また、故障影響度中の社会影響度における停電戸数は、各電柱の機器毎に、供給戸数データベース(図示を省略)と連携している。社会影響度としては、停電戸数以外にも、需要密度[kW/km]や、大規模工場の有無などを用いてもよい。さらに、故障影響度の各項目には、復旧要員数[人]などを加えてもよい。つまり、項目数が多いほど、また、ランクの区分けが多いほど、故障影響度を詳細に算出することが可能になる。
また、ステップS8でリスクの種類として供給が選択されると、処理部13は、記憶装置20に記憶されている供給ランクデータベース21Lを参照し、被害量のランク分けをし、次の式を用いて各機器の供給影響度を算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、図72に示すように、算出した各供給影響度を表す影響度データを作成する。
なお、供給影響度の各機器の停電戸数は、各電柱の機器毎に、供給戸数データベース(図示を省略)と連携している。また、投資回収年は、供給工事費を、電気料金の収入等により回収できる年数を表し、契約データベース(図示を省略)などと連携している。さらに、供給影響度の各項目には、竣工検査費[万円]や供給工事要員数[人]などを加えてもよい。つまり、項目数が多いほど、また、ランクの区分けが多いほど、供給影響度を詳細に算出することが可能になる。
さらに、ステップS8でリスクの種類として移転が選択されると、処理部13は、記憶装置20に記憶されている移転ランクデータベース21Mを参照し、被害量のランク分けをし、次の式を用いて各機器の供給影響度を算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、図73に示すように、算出した各供給影響度を表す影響度データを作成する。
なお、移転影響度の各機器の停電戸数は、各電柱の機器毎に、供給戸数データベース(図示を省略)と連携している。また、用地交渉費は、電柱移転等に伴う申請費用や、電柱敷地料発生費用などを表し、電柱敷地データベース(図示を省略)などと連携している。さらに、移転影響度の各項目には、竣工検査費[万円]や移転工事要員数[人]などを加えてもよい。つまり、項目数が多いほど、また、ランクの区分けが多いほど、供給影響度を詳細に算出することが可能になる。
このように、処理部13は、S8〜S12の一連の処理により、選出された機器の、
故障影響度
供給影響度
移転影響度
の算出を終了すると、算出結果をリスクデータに反映する(ステップS13)。具体的には、図70の故障影響度データ、図72の供給影響度データおよび図73の移転影響度データをリスクデータに反映する。これにより、リスクデータは図74に示すようになる。
この後、処理部13は、ステップS13で作成したリスクデータに対して次の式を用い、図75に示すように経年リスクを算出する(ステップS14)。
Figure 2010152803
さらに、機器毎の各経年リスクを加算して、図76に示すように、経年のリスク総和を求める(ステップS15)。
ステップS15が終了すると、処理部13は、各機器の経年のリスク総和が限界リスクを超過する時期を算出する(ステップS16)。処理部13は、ステップS16で用いる限界リスクを次のようにして算出する。一般に品質管理では、管理限界を定め、管理限界を超えると異常と判断し、必要な処理が行われる。管理限界としては次の算出法がある。対象となる母集団に対して標準偏差σを求め、その3倍をとって、平均μ±3σを管理限界とする。平均μおよび標準偏差σは次の式から算出される。
Figure 2010152803
この実施の形態では、平均μ±3σを限界リスクとして用いる。そして、限界リスクを算出する方法は次のようになる。例えば、経年のリスク総和が図77(a)に示す経年リスクデータで与えられていると、処理部13は、限界リスクに必要とする平均μおよび標準偏差σを、次の式から算出する。
Figure 2010152803
この後、処理部13は、算出した値を用いて、次のようにして限界リスクを算出する。
Figure 2010152803
また、経年リスクデータが例えば図77(b)に示すように更新されても、同様の方法で限界リスクは更新される。
このようにして算出した限界リスクを用いて、処理部13は、ステップS16で、経年のリスク総和が限界リスクを超過する時期を算出する。具体的には、電柱の限界リスクが値30として与えられていると、
Figure 2010152803
を満足する時期xを算出する。この様子を図78に示す。処理部13は、数95式から、次の値を算出し、
Figure 2010152803
リスク総和が限界リスクを超過する時期として2.5年を得る。
ステップS16が終了すると、経年のリスク総和が数値化されているので、処理部13は、機器の単位リスク当たりの取り替え費用つまり単位コストの計算式を、次の関係から得る(ステップS17)。
Figure 2010152803
そして、処理部13は、単位コストの算出式から単位コストを算出し、単位コストが定められた限界単位コストを下回る時期を算出する(ステップS18)。具体的には、リスクの種類が故障、供給、移転であるので、数97式の機器の各リスクの総和は、3リスク総和となる。例えば、「〇〇幹1号電柱」の取り替え費用が50万円、限界単位コストが1.5として与えられていると、処理部13は、図76のリスクデータを参照して次の式から、
Figure 2010152803
を満足する時期xを算出する。時期xは、
Figure 2010152803
となり、単位コストが限界単位コストを下回る時期として3.2年を得る。
この後、処理部13は、ステップS16で算出した時期と、ステップS18で算出した時期とから、遅い方の時期を取り替え時期として判定する(ステップS19)。具体的には、ステップS16で得た時期が2.5年であり、ステップS18で時期が3.2年であるので、処理部13は、「○○幹1号電柱」の取り替え時期を3.2年と判定する。なお、ステップS19で、処理部13は、故障、供給および移転の3発生確率の、いずれか1つがあらかじめ定められた限界確率を超過する時期が、取り替え時期と判定した時期より早い場合は、限界確率を超過する時期を取り替え時期とする。具体的には、限界確率95[%]が与えられていると、3発生確率のいずれも95[%]を超過する時期が3.2年以降であるため、取り替え時期を当初の判定通りの3.2年とする。
この後、処理部13は、ステップS19で得た取り替え時期を、表示部11等に出力し(ステップS20)、単体リスク評価処理を終える。
次に、この実施の形態の設備のリスク評価システムを利用した設備のリスク評価方法について説明する。担当者は、操作部12を操作して設備のリスク評価システムを立ち上げると、リスク評価装置10は、単体リスク評価処理を開始し、例えば配電設備(電柱)に設置されている機器を選択するための入力画面を表示部11に表示する。担当者が操作部12を操作して機器を選択すると、リスク評価装置10は、選択された機器の取り替え時期を算出し、表示部11に出力した後、単体リスク評価処理を終了する。
こうして、この実施の形態によれば、取り替え要因毎の発生確率から経年リスクを算出し、経年リスクおよび取り替え費用から最適な取り替え時期を算出することにより、リスク評価を行うことを可能にする。また、各種のデータを基にして、かつ、簡便なリスクの計算により、取り替え時期を出力するので、迅速なリスク評価を可能にし、また、確実なリスク評価を可能にする。
(実施の形態2)
実施の形態1では、配電設備の1つの機器について、取り替え時期を算出したが、この実施の形態では、1つの機器つまり対象機器を取り替える際に、この機器とは別の機器(以下、「別機器」という)も取り替える同調取り替えによるリスク評価を行う。なお、この実施の形態では、先に説明した実施の形態1と同一もしくは同一と見なされる構成要素および処理には、それと同じ参照符号を付けて、その説明を省略する。
同調取り替えによるリスク評価を行うための同調リスク評価処理を図79に示す。処理部13は、同調リスク評価処理を開始すると、配電設備の機器と、別の機器とを入力するための入力画面を表示する(ステップS101)。具体的には、1つの電柱に設置されている機器と、この電柱と同一または隣接する電柱の機器とを選択するための画面を表示する。操作部12に対する操作で機器が選択されると、処理部13は選択結果を操作部12から受け取る(ステップS102)。具体的には、例えば「○○幹1号電柱」を取り替える際の、同調取り替えの対象が「○○幹1号変圧器」である場合、ステップS102では、「○○幹1号電柱」と「○○幹1号変圧器」とを選択結果として受け取る。
この後、処理部13は、ステップS102で選択された機器の中から1つを選び(ステップS103)、単体リスク評価処理を行う(ステップS104)。ステップS104の単体リスク評価処理は、実施の形態1のステップS3〜S20の処理である。ステップS104が終了すると、処理部13は、未選出の機器が有るかどうかを判断する(ステップS105)。未選出の機器があると、処理部13は、別の機器を選択して(ステップS106)、処理をステップS104に戻す。
こうした一連の処理により、具体的に「○○幹1号電柱」については、実施の形態1で述べたように、取り替え時期を3.2年と判定する。また、「○○幹1号変圧器」については、処理部13は、図76のリスクデータを算用し、リスク総和を
Figure 2010152803
とする。また、「○○幹1号変圧器」の限界リスクを値4とすると、
Figure 2010152803
を満足する時期を算出する。この様子を図80に示す。処理部13は、数101式から、次の値を算出し、
Figure 2010152803
リスク総和が限界リスクを超過する時期として2.8年を得る。
また、処理部13は、「○○幹1号変圧器」の3リスク総和と取り替え費用から、単位コストを算出し、定められた限界単位コストを下回る時期を算出する。例えば、「○○幹1号変圧器」の取り替え費用が10万円、「○○幹1号変圧器」の限界単位コストが2.7として与えられていると、処理部13は、次の式から、
Figure 2010152803
を満足する時期xを算出する。時期xは、
Figure 2010152803
となり、取り替え時期として2.5年を得る。
これにより、算出した2つの時期から遅い方の時期2.8年を、「○○幹1号変圧器」の取り替え時期として判定する。なお、処理部13は、3発生確率のうちの、いずれか1つがあらかじめ定められた限界確率を超過する時期が、取り替え時期と判定した時期より早い場合は、限界確率を超過する時期を、取り替え時期とする。具体的には、限界確率95[%]が与えられていると、3発生確率のいずれも95[%]を超過する時期が2.8年以降であるため、取り替え時期を当初の判定通りの2.8年とする。
こうして、ステップS103〜S106の一連の処理が終了すると、処理部13は、同調取り替えによる取り替え費用低減率を、次の式から算出し(ステップS107)、算出結果があらかじめ定められている限界費用低減率を超過するか判定する(ステップS108)。
Figure 2010152803
なお、数105式では、「A」、「B」が機器をそれぞれ表している。
具体的には、例えば対象機器である「○○幹1号電柱」単独での取り替え費用50万円、別機器である「○○幹1号変圧器」単独での取り替え費用10万円、「○○幹1号電柱」と「○○幹1号変圧器」の同調取り替え費用55万円、限界費用低減率5.0[%]が与えられている場合、数105式にこれらの値を当てはめると、
Figure 2010152803
となる。したがって、処理部13は、同調取り替えによる費用低減率8.3[%]が限界費用低減率を超えていると判定する。
こうしてステップS108を終了すると、処理部13は、対象機器と別機器の同調取り替えによる単位コスト低減率を、次の式から算出し(ステップS109)、算出結果があらかじめ定められている限界単位コスト低減率を超過するか判定する(ステップS110)。
Figure 2010152803
なお、数107式では、「A」、「B」が機器をそれぞれ表している。
具体的には、例えば対象機器である「○○幹1号電柱」の単位コストは、
Figure 2010152803
で算出され、別機器である「○○幹1号変圧器」の単位コストは、
Figure 2010152803
で算出される。また、「○○幹1号電柱」と「○○幹1号変圧器」の同調取り替えの単位コストは、
Figure 2010152803
で算出される。ここでは、限界単位コスト低減率が例えば50[%]として与えられていると、処理部13は、「○○幹1号電柱」の取り替え時期である3.2年後(x=3.2)の、対象機器「○○幹1号電柱」の単位コスト、別機器「○○幹1号変圧器」の単位コスト、同調取り替えの単位コストを次の式でそれぞれ計算する。
Figure 2010152803
処理部13は、これらの計算結果から単位コスト低減率を、
Figure 2010152803
として得る。したがって、処理部13は、単位コスト低減率が限界単位コスト低減率を超えていると判定する。
ステップS110が終了すると、処理部13は、ステップS103〜S105から成る処理の結果と、ステップS108の判定結果と、ステップS110の判定結果とを基にして、同調取り替えの判定を行う(ステップS111)。具体的には、
(さ)「○○幹1号変圧器」の取り替え時期2.8年後が、「○○幹1号電柱」の取り替え時期3.2年後より早い
(し)同調取り替えによる費用の低減率8.3[%]が限界費用低減率5.0[%]を超過する
(す)単位コスト低減率61[%]が限界単位コスト低減率超過50[%]を超過する
という条件がすべて満たされる場合、処理部13は、「○○幹1号変圧器」は「○○幹1号電柱」と3.2年後に同調取り替えをする、と判定する。
この後、処理部13は、ステップS111の判定結果を、表示部11等に出力し(ステップS112)、同調リスク評価処理を終える。
なお、この実施の形態では、同一電柱に設置されている他の機器について、同調取り替えを行うかどうかを判定する方法について説明したが、隣接する電柱に設置されている機器についても、経年リスクを算出することにより、同様に同調取り替えを行うかどうかを判定することができる。
また、この実施の形態では、ステップS111の具体例で、上記(さ)〜(す)の3条件を満足した場合にのみ、同調取り替えを行うと判定したが、2条件を満足すれば、同調取り替えを行うと判定してもよい。
こうして、この実施の形態によれば、取り替え要因毎の発生確率から経年リスクを算出し、経年リスクおよび取り替え費用から最適な取り替え時期を算出することにより、同一電柱に設置されている他の機器の劣化度合いや増強計画、隣接する電柱の機器の劣化度合いや移転計画などから、同調取り替えを行う機器や、最適な取り替え時期を定量的に得ることができる。
以上、この発明の各実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は各実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、この発明は、日々の配電設計業務や、年度の設備取り替え計画に活用することができる。また、電力設備に限らず、通信、ガス、水道など、各種の環境のもとに、広範囲かつネットワーク状に敷設された設備の取り替え計画に活用することができる。
実施の形態1による設備のリスク評価システムを示す構成図である。 設置年月日データベースの一例を示す図である。 材料構成データベースの一例を示す図である。 稼動状態データベースの一例を示す図である。 故障データベースの一例を示す図である。 土地利用区分データベースの一例を示す図である。 需要増加率データベースの一例を示す図である。 供給工事実績データベースの一例を示す図である。 周辺環境データベースの一例を示す図である。 移転工事実績データベースの一例を示す図である。 故障ランクデータベースの一例を示す図である。 供給ランクデータベースの一例を示す図である。 移転ランクデータベースの一例を示す図である。 単体リスク評価処理を示すフローチャートである。 単体リスク評価処理を示すフローチャートである。 経年の故障発生確率算出処理を示すフローチャートである。 経年の供給工事発生確率算出処理を示すフローチャートである。 経年の移転工事発生確率算出処理を示すフローチャートである。 基本処理を示すフローチャートである。 更新処理を示すフローチャートである。 組み合わせデータの生成を説明する説明図である。 過去の故障実績データを説明する説明図である。 最新の巡視実績データを示す図である。 異常発見データを示す図である。 異常発見データを示す図である。 実績データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 経年の故障確率データを示す図である。 回帰直線を示す図である。 経年の故障確率データをグラフにするための説明図であり、図35(a)は座標データを表す図、図35(b)は座標データをグラフ化した図である。 回帰直線を表す図である。 基本処理を示すフローチャートである。 更正処理を示すフローチャートである。 組み合わせデータを示す図である。 供給工事データを示す図である。 取り替えデータを示す図である。 取り替えデータを示す図である。 供給工事データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 経年の供給工事発生確率データを示す図である。 経年の供給工事発生確率データをグラフにするための説明図であり、図51(a)は座標データを表す図、図51(b)は座標データをグラフ化した図である。 回帰直線を表す図である。 基本処理を示すフローチャートである。 更正処理を示すフローチャートである。 組み合わせデータを示す図である。 移転工事データを示す図である。 取り替えデータを示す図である。 取り替えデータを示す図である。 移転工事データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 参照データを示す図である。 経年の移転工事発生確率データを示す図である。 経年の移転工事発生確率データをグラフにするための説明図であり、図67(a)は座標データを表す図、図67(b)は座標データをグラフ化した図である。 回帰直線を表す図である。 リスクデータの一例を示す図である。 故障影響度データの一例を示す図である。 電柱に設置されている機器を示す図である。 供給影響度データの一例を示す図である。 移転影響度データの一例を示す図である。 リスクデータの一例を示す図である。 リスクデータの一例を示す図である。 リスクデータの一例を示す図である。 経年リスクデータの一例を示す図であり、図77(a)は更新前のデータ、図77(b)は更新後のデータである。 取り替え時期の算出を説明する図である。 実施の形態2による同調リスク評価処理を示すフローチャートである。 取り替え時期の算出を説明する図である。
符号の説明
10 リスク評価装置(処理手段)
11 表示部
12 操作部
13 処理部
14 記憶部
15 インターフェース
20 記憶装置(記憶手段)

Claims (6)

  1. 設備に設置されていると共に取り替えの対象機器の状態を表すデータを記憶する記憶手段と、
    単体リスク評価処理により前記対象機器の取り替え時期を算出する処理手段とを備え、
    前記処理手段は、
    前記記憶手段に記憶されている前記対象機器の状態を表すデータを基にして、該対象機器を取り替える取り替え要因毎に、時間経過に応じたリスクの値を算出し、
    あらかじめ設定された限界リスクの値を、時間経過に応じたリスクの値の総和が超過する時期を第1の取り替え時期として算出し、
    リスクの値の総和と該対象機器の取り替え費用とを基にして、単位リスク当たりの取り替え費用を単位コストとして算出し、
    あらかじめ設定されている限界単位コストを、単位コストが下回る時期を第2の取り替え時期として算出し、
    これらの取り替え時期の中で遅い方を対象機器の取り替え時期として、
    前記単体リスク評価処理を行うことを特徴とする設備のリスク評価システム。
  2. 前記処理手段は、取り替え要因毎のリスクを、取り替え要因の発生確率と、取り替え要因が発生したときの影響度との積算で得る、
    ことを特徴とする請求項1に記載の設備のリスク評価システム。
  3. 前記処理手段は、リスクの値が離散値である場合に、各離散値を基に最小2乗法を用いて、時間経過に応じたリスクの値を算出する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の設備のリスク評価システム。
  4. 前記処理手段は、前記記憶手段に記憶されている前記対象機器の状態の中の最新のデータを基に、ベイズの定理を用いて発生確率を更新する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の設備のリスク評価システム。
  5. 前記処理部は、
    前記対象機器とは別の別機器に対し前記単体リスク評価処理を行って、取り替え時期を算出し、
    対象機器および別機器を単独で取り替える場合の取り替え費用と、対象機器と別機器の両方を取り替える場合の取り替え費用とを基にして、2つの機器を取り替えることによる費用の低減率を算出し、
    2つの機器を取り替えることによる単位コストの低減率を算出し、
    前記別機器の取り替え時期が対象機器の取り替え時期に比べて早くなる条件と、あらかじめ設定されている限界費用低減率を、費用の低減率が超過する条件と、あらかじめ設定されている限界単位コスト低減率を、単位コストの低減率が超過する条件の少なくとも1つが成立する場合に、対象機器と別機器の両方を取り替える同調取り替えと判定する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の設備のリスク評価システム。
  6. 設備に設置されていると共に取り替えの対象機器の状態を表すデータをあらかじめ記憶し、
    単体リスク評価処理により前記対象機器の取り替え時期を算出する処理手段とを備え、
    あらかじめ記憶している前記対象機器の状態を表すデータを基にして、該対象機器を取り替える取り替え要因毎に、時間経過に応じたリスクの値を算出し、
    あらかじめ設定された限界リスクの値を、時間経過に応じたリスクの値の総和が超過する時期を第1の取り替え時期として算出し、
    リスクの値の総和と該対象機器の取り替え費用とを基にして、単位リスク当たりの取り替え費用を単位コストとして算出し、
    あらかじめ設定されている限界単位コストを、単位コストが下回る時期を第2の取り替え時期として算出し、
    これらの取り替え時期の中で遅い方を対象機器の取り替え時期とする、
    ことを特徴とする設備のリスク評価方法。
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