JP2016224393A - 発話制御装置、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】発話機能を有する複数の電子機器間の相互協調を必要とせず、複数の電子機器による同時発話を回避し、優先度の高い情報から順に発話させる発話制御装置、及び電子機器を提供する。【解決手段】発話制御装置1は、発話機能を有する複数の家電10から受信した各々の発話データを記憶する記憶部3から、受信した発話データを優先度の高いものから受信した順に抽出し、抽出した順に発話データに応じた発話を音声出力部4に実行させる制御部2を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の発話を制御する発話制御装置等に関する。
近年、家電(家庭用電子機器)等の電子機器には様々な機能が搭載されており、例えば、ユーザに対し音声にて報知を行う、いわゆる発話(音声出力)機能を備えた機器も増えてきている。発話機能を備えた電子機器は、ユーザにとって便利な反面、同じ室内に複数ある場合、同じタイミングで発話される可能性がある。その場合、ユーザは、複数のメッセージを同時に聞くことになり、聞き難かったり聞き逃したりする場合がある。
そこで、複数の電子機器が同じタイミングで発話しないように制御する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、音声出力前に周囲環境音のレベルを測定し、閾値よりも大きいとき、音声出力開始を遅延させ、タイムアウト時や緊急メッセージがある場合は、周囲環境音のレベルによらず音声出力する電子機器が開示されている。すなわち、特許文献1に開示の電子機器では、他の電子機器が近くで音声出力している場合、その音量レベルが一定値以上であれば、自機器の音声出力を遅らせることで、同時音声出力を回避すると共に、音声出力の大幅な遅延や、重要な音声メッセージの出力遅延も回避することができる。
また、例えば、特許文献2には、複数の発話可能機器が同時に発話しないように、互いに発話時期を調整するシステムが開示されている。このシステムでは、必要度の高い機器が優先的に発話を行うこととし、その発話を開始しようとしたときに、必要度の低い機器が発話中であれば、その発話を一旦中断させる。すなわち、特許文献2のシステムでは、複数の発話可能機器が、発話に関してお互いに協調制御を行い、同時発話を回避するだけでなく、必要度の高い機器が優先的に発話することができる。
さらに、例えば、特許文献3には、他機の音情報の重要度が自機の音情報の重要度よりも高ければ、自機の発音動作を中断もしくは遅延させる装置が開示されている。
また、例えば、特許文献4には、メッセージ提示要求に応じて音声メッセージを出力する音声メッセージ提示装置において、複数のメッセージ提示要求が同時にあった場合に、優先度の高い方のメッセージ提示要求に対する音声メッセージを先に出力する装置が開示されている。該装置は、メッセージ提示要求に含まれる優先度データに基づいて優先度を判断する。また、該装置は、音声メッセージ出力中に、より優先度の高いメッセージ提示要求があった場合、出力中の優先度の低い音声メッセージの音声出力を中断し、上記優先度の高い音声メッセージを出力する。
なお、特許文献5には、先の案内音声の出力が完了する前に次の案内音声の出力指示が入力されたとき(すなわち、音声出力タイミングの重複が検出されたとき)、次の案内音声の優先順位が高ければ、該次の案内音声の出力に切り替える音声案内装置が開示されている。
特開2008−152195号公報(2008年7月3日公開) 特開2009−294310号公報(2009年12月17日公開) 特開2009−065562号公報(2009年3月26日公開) 特開2000−259163号公報(2000年9月22日公開) 特開2002−236029号公報(2002年8月23日公開)
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、タイムアウト時や緊急メッセージが有る場合には、複数の機器の発話が重なる状況が発生することがあり、その場合、聞き難かったり聞き逃しが生じたりする。また、特許文献2及び3に開示の技術では、各機器が相互に協調しあう必要があり、それを実現するためには、各機器の内部構成が複雑になる。
また、特許文献4に開示の技術では、多数の複数の機器から同時にメッセージ提示要求が発生した場合、優先度順に順次音声メッセージ出力を処理していくうちに、音声メッセージの出力が長時間連続して発生する。また、優先度が低い音声メッセージは、出力が後回しにされるため、メッセージ提示要求のタイミングから長時間遅延して出力される。このため、ユーザは、長時間連続でメッセージを聞いたり、タイミングがずれたメッセージを聞いたりすることを強いられる。このような不自然なメッセージ出力は、ユーザに心理的な負担や不快感を与える可能性がある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、発話機能を有する複数の電子機器間の相互協調を必要とせず、複数の電子機器による同時発話を回避すると共に、優先度の高い情報から順に発話することが可能な発話制御装置等を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、優先度の高い情報から順に発話して同時発話を回避する上で、状況に応じて発話のタイミングを見直し、発話の不自然さを解消することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る発話制御装置は、自装置または発話機能を有する電子機器が備える発話実行部に発話を実行させる発話制御装置であって、複数の前記電子機器から受信した、発話の実行を要求する発話要求の各々を、前記発話要求の受信順位および前記発話要求にて要求された発話の優先度と対応付けて記憶する記憶部と、前記発話要求に対応付けられた優先度の高いものから受信した順に前記記憶部から抽出し、抽出した順に前記発話要求に応じた発話を前記発話実行部のいずれか1つに実行させると共に、該発話実行部による発話が完了した前記発話要求を前記抽出の対象から外す制御部とを備えている。
本発明の一態様によれば、発話機能を有する複数の電子機器間の相互協調を必要とせず、複数の電子機器による同時発話を回避すると共に、優先度の高い情報から順に発話することができる。
本発明に係る発話システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1の発話制御装置における、発話制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1の発話制御装置における、発話データ格納制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1の発話制御装置における、発話データ格納処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1の発話制御装置における、発話開始制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1の発話制御装置における、発話開始処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1の発話制御装置における、発話完了制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1の発話制御装置における、発話完了処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態2の発話制御装置における、発話制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態2の発話制御装置における、発話切替処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態2の発話制御装置における、発話中断処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態2の発話制御装置における、発話開始・再開制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態2の発話制御装置における、発話開始・再開処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態3の発話制御装置における、発話制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態3の発話制御装置における、発話データの全データ長を考慮した発話データ格納制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態3の発話制御装置における、発話データの全データ長を考慮した発話データ格納処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態3の発話制御装置における、各家電からの発話データの出力中止制御の流れを示すフローチャートである。 実施の形態3の発話制御装置における、発話データの全データ長を考慮した発話完了制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態3の発話制御装置における、発話データの全データ長を考慮した発話完了処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態4の発話制御装置における、発話制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態4の発話制御装置における、発話遅延時間更新制御の流れを示すフローチャートである。 実施の形態4の発話制御装置における、発話遅延制御の流れを示すフローチャートである。 実施の形態4の発話制御装置における、発話遅延時間を考慮した発話開始制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態4の発話制御装置における、発話遅延時間を考慮した発話開始処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態5の発話制御装置における、ユーザにより発話を禁止する、あるいはユーザにより発話を許可する処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態5の発話制御装置における、ユーザにより指定された制限時間だけ発話を禁止する、あるいは指定された制限時間経過、あるいはユーザにより発話を許可する処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態5の家電における、発話制御装置からの発話禁止データ受信により発話を禁止する、あるいは発話制御装置からの発話許可データ受信により発話を許可する処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態6の家電における、発話データを発話制御装置に送信後、所定時間内にその発話データに対する何らかのデータを受信しなかった場合、あるいは、発話中止データを受信した場合に、発話データを再送する処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態7の家電における、発話データを発話制御装置に送信後、所定時間内にその発話データに対する何らかのデータを受信しなかった場合、あるいは、発話中止データを受信した場合に、家電自身で、その発話データに関連した報知を行う処理の流れを示すフローチャートである。 発話システムの使用例を示す図である。 実施の形態8における家電の発話制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。 実施の形態8における家電の発話要求制御の流れを表すフローチャートである。 実施の形態8における家電の発話開始制御の流れを表すフローチャートである。 実施の形態8における家電の発話完了制御の流れを表すフローチャートである。 実施の形態9における発話制御装置の発話中断処理の流れを説明するためのフローチャートである。 実施の形態9における家電の発話制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。 実施の形態9における家電の発話開始・再開制御の流れを表すフローチャートである。 実施の形態9における家電の発話中断制御の流れを表すフローチャートである。 実施の形態10における家電の発話制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。 実施の形態10における家電による発話中止制御の流れを表すフローチャートである。 実施の形態11における家電の発話制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。 実施の形態11における家電による発話遅延制御の流れを表すフローチャートである。 実施の形態15における発話制御装置の発話制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。 実施の形態15における発話制御装置の発話開始制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。 実施の形態15における発話制御装置の発話開始処理の流れを説明するためのフローチャートである。 実施の形態15における発話制御装置の発話完了制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。 実施の形態15における代理発話家電の発話制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。 実施の形態15における代理発話家電の発話開始制御の流れを表すフローチャートである。 実施の形態1における、家電の発話依頼制御の流れを説明するためのフローチャートである。 実施の形態8における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。 実施の形態9における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。 実施の形態10における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。 実施の形態11における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。 実施の形態12における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。 実施の形態12における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。 実施の形態13における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。 実施の形態13における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。 実施の形態14における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。 実施の形態14における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。 実施の形態1における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。 実施の形態15における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。 (a)は、実施の形態1において、家電から発話要求として送信される発話データのデータ構造を示す図であり、(b)は、実施の形態1において、発話制御装置によって記憶部3に格納されるときの発話データのデータ構造を示す図であり、(c)は、実施の形態8において、家電から発話要求として送信される発話要求データのデータ構造を示す図であり、(d)は、実施の形態2において、発話制御装置によって中断された発話データのデータ構造を示す図であり、(e)は、実施の形態3において、送受信される発話データのデータ構造を示す図であり、(f)は、実施の形態4において、発話制御装置によって記憶部3に格納されるときの発話データのデータ構造を示す図であり、(g)は、実施の形態8において、発話制御装置によって記憶部3に格納されるときの発話要求データのデータ構造を示す図であり、(h)は、実施の形態15において、発話制御装置から代理発話家電に送信される発話依頼データのデータ構造を示す図である。 発話の残り時間を加味する場合の発話切替処理の流れを示すフローチャートである。 中断した発話データの優先度を変更する場合の発話中断処理の流れを示すフローチャートである。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の形態1について、図面を参照して以下に説明する。
(発話システム)
図1は、実施の形態1の発話システム100の概略構成を示す図である。図1に示すように、発話システム100は、発話制御装置1と、発話機能を有する複数の家電(家庭用電子機器、電子機器)10−1,10−2,10−3とを備え、これらが通信回線41を介して通信している。通信回線41は、発話制御装置1と家電10−1,10−2,10−3との間のデータ信号の伝送路であり、例えば、無線LANやBluetooth(登録商標)が用いられる。以下では、通信における「信号」は省略する。つまり、「データを送受信する」を、「データ信号を送受信する」と同じ意味で用いる。
図1では、発話システム100は、3つの家電10−1,10−2,10−3を備えているが、発話システム100が備える家電の数は複数であれば限定されない。図30は、発話システム100が、6つの家電10−1,10−2,10−3,10−4,10−5,10−6を備えた具体例を示す図である。以下の説明では説明の簡略のため、発話システム100が3つの家電10−1,10−2,10−3を備えている場合を用いて説明を行う。
発話システム100では、例えば、家電10−1が冷蔵庫、家電10−2がエアコン(空気調和機)、家電10−3が洗濯機、というように、発話システム100に含まれる家電が別々の種類であってもよいし、家電10−1と10−2とがエアコン、家電10−3が洗濯機、というように、いくつかが同じ種類の家電であってもよい。このように、発話システム100に含まれる家電の種類は限定されない。また、ここでは、本発明に係る電子機器として家電を例に説明するが、他の電子機器でも勿論構わない。
以下では、家電10−1,10−2,10−3について、個別に説明する必要のない場合は、総称として家電10とする。言い換えれば、家電10は、家電10−1,10−2,10−3に共通の構成である。
(家電)
家電10は、ユーザ宅50(図30)に設置される発話機能を有する電子機器であり、例えば、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、各種AV(Audio-Visual)機器、オーブン電子レンジ等の調理器具、照明装置、給湯機器、撮影機器、空気清浄機、加湿器、および、各種家庭用ロボット(例えば、掃除ロボット、家事支援ロボット、動物型ロボット等)等である。ユーザ宅50とは、室内室外に限定しない。また、ユーザ宅50は、オフィスや公共の場であっても構わない。
図1に示すように、家電10は、制御部12、記憶部13、報知部14、通信部15、タイマ16を備える。
制御部12(機器制御部)は、家電10の各部を制御するブロックである。制御部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)や専用プロセッサなどの演算処理部などにより構成されるコンピュータ装置から成る。制御部12は、記憶部13に記憶されている家電10における各種制御を実施するためのプログラムを読み出して実行することで、家電10の各部を統括的に制御する。
記憶部13は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などを含み、家電10にて用いられる各種データを格納(記憶)するブロックである。また、記憶部13は、家電10にて生じる可能性のある発話のトリガに対応する発話データ(発話要求)を格納している。発話のトリガとは、発話を実行させるためのトリガであり、例えば、家電10への操作(例えば、家電10の操作ボタンの押し下し、家電10の開閉部の開閉、家電10への音声入力)や、家電10での情報検知(例えば、所定時刻検知、所定温度検知)等であってもよい。
図62の(a)に示すとおり、発話データには発話の優先度(以下、優先度)が設定されており、言い換えれば、発話データは、属性として優先度(優先度の情報)を有しており、記憶部13は発話データと優先度とを対応付けて格納している。優先度は発話が優先させる度合いを示すものであり、優先度がより高いもの程、より発話の実行が優先される。ここで、発話データにおいて、発話データの本体、すなわち、発話の内容そのものを示すデータは、テキストデータであっても、音声データであってもよい。テキストデータである場合は、後述する発話制御装置1にて音声合成を行って音声出力部4での発話に用いる。尚、1台の家電10から、複数の発話データが発話制御装置1に対して送信される場合を想定して、家電10と発話制御装置1との間でどの発話に関する発話データであるのかを識別するための発話IDが、上記発話データに含まれていてもよい。
制御部12は、家電10にて発話のトリガが発生すると(発話の必要が生じると)、発生した発話のトリガに対応する発話データを記憶部13から抽出する。
報知部14は、ユーザへの情報の報知を行うブロックである。本実施形態では、報知部14は、情報を表示にて報知する表示パネル14a、ランプ14b及び、情報を音声にて報知する音声出力部14cを備えるが、これらの全部を備えていなくてもよいし、さらに別の報知手段を備えていてもよい。また、送信部15aが報知部14に含まれてもよい。
通信部15は、送信部15a及び受信部15bを備え、通信回線41を介した外部との通信を行うブロックである。送信部15aは、制御部12により記憶部13から抽出された発話データを、図62の(a)に示すとおり、対応する優先度及び家電10の識別情報である機器識別情報と共に(対応付けて)発話制御装置1に送信する。受信部15bは、後述のように、発話制御装置1から送信される、自機が送信した発話データに関する関連データを受信し、制御部12に出力する。
タイマ16は、時間を計測するブロックである。タイマ16は、制御部12が時間経過を伴う制御を行う際に、制御部12からアクセスされる。
家電10は、発話のトリガが発生すると、記憶部13に格納された所定の発話データを抽出し、この発話データを属性と共に発話制御装置1に送信部15aから送信することで、発話制御装置1に発話(音声出力)を依頼する。それと共に、家電10は、発話制御装置1から送信される、自機が送信した、つまり依頼した発話データに関する関連データを受信部15bにて受信することで、依頼した発話データの発話状況を確認する。さらに、確認した発話状況によっては、それに応じた処理を行う。この処理については後述の別の実施の形態で説明する。
実施の形態1では、家電10が通信部15を備えており、通信回線41を介した通信を行う。しかし、通信回線41を介した通信を可能にする家電アダプタを設け、この家電アダプタを家電10に装着するようにしてもよい。このような家電アダプタを家電10に装着させる構成であれば、共通(汎用)の家電アダプタを種類や機種の異なる家電に適用させることができ、コストを抑えることができる。
(発話制御装置)
図1に示すように、発話制御装置1は、制御部2、記憶部3、音声出力部(発話実行部)4、通信部5、タイマ6、及び操作パネル(操作部)7を備える。
制御部2は、発話制御装置1の各部を制御するブロックである。制御部2は、例えば、CPUや専用プロセッサなどの演算処理部などにより構成されるコンピュータ装置から成る。制御部2は、記憶部3に記憶されている発話制御装置1における各種制御を実施するためのプログラムを読み出して実行することで、発話制御装置1の各部を統括的に制御する。
記憶部3は、RAM、ROM、HDDなどを含み、発話制御装置1にて用いられる各種データを記憶するブロックである。また、記憶部3は、家電10から受信した発話データを記憶する。
制御部2は、各家電10−1,10−2,10−3から発話データを受信すると、発話データに受信の順位を示す受信順位(受信順位の情報)を付加し、当該発話データと共に受信した優先度及び機器識別情報と対応付けて、記憶部3に格納する。あるいは、制御部2は、優先度及び機器識別情報が付加された発話データに受信順位を付加して、記憶部3に格納すると言い換えることもできる。よって、記憶部3は、図62の(b)に示すとおり、発話データと、優先度、機器識別情報、及び受信順位とを対応付けて記憶する。受信順位の詳細については後述する。
制御部2は、記憶部3から、受信した発話データを優先度の高いものから受信した順に抽出し、その抽出した発話データを、音声出力部4を介して音声として出力する。これらの処理については後段で詳細に説明する。
音声出力部4は、発話を実行するブロックである。制御部2が記憶部3から抽出した発話データに応じた発話(発話データの発話)を行うと共に、発話完了後に、制御部2に対し後述する発話完了データを送る。ここで、図1では、音声出力部4は、発話制御装置1の内部に配置されているが、これに限定されるものではない。音声出力部4を発話制御装置1の外部に配置し、これらの間で、有線あるいは無線を用いて、発話データや発話完了データの通信を行う構成であってもよい。例えば、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末を音声出力部4とし、無線LANやBluetooth(登録商標)で発話制御装置1とデータの送受信を行うことも、音声出力部4を発話制御装置1の外部に配置する構成に含まれる。
通信部5は、送信部(状況通知部)5a及び受信部5bを備え、通信回線41を介した外部との通信を行うブロックである。受信部5bは、家電10−1,10−2,10−3から送信された発話データを受信し、制御部2に出力する。送信部5aは、制御部2から送られてきた後述する発話開始データ及び発話完了データを、夫々、機器識別情報を用いて、通信回線41経由で、機器識別情報にて識別される家電10に送信する。
タイマ6は、時間を計測するブロックである。タイマ6は、制御部2が時間経過を伴う制御を行う際に、制御部2からアクセスされる。
操作パネル7は、ユーザからの発話制御装置1への操作を受け付けるブロックである。受け付けた操作内容は、制御部2に送られる。また、操作パネル7は、発話制御装置1の状況に関する各種情報を表示するブロックでもある。操作パネル7にて表示される各種情報は、制御部2から送られる。
(発話制御装置での処理の流れ)
次に、実施の形態1において発話制御装置1にて実行される処理の流れについて説明する。図2は、実施の形態1において発話制御装置1にて実行される発話制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い順に説明する。
発話制御装置1では、まず、発話データ格納制御の処理を実行する(S101)。このステップでは、各家電10−1,10−2,10−3からの発話データの受信確認、及び発話データの記憶部3への格納処理を行う。
次に、発話開始制御の処理を実行する(S102)。このステップでは、発話制御装置1の現在のモードが後述する発話データ待機モードであり、かつ発話データが記憶部3に格納されている場合に、記憶部3に格納された発話データの中から、最も優先度が高く、かつ最も受信順位が高い発話データを1つ抽出し、音声出力部4での発話を開始させる処理を行う。
最後に、発話完了制御の処理を実行する(S103)。このステップでは、音声出力部4が発話を完了した場合に、発話完了データを、発話した発話データを送信した家電10に対して通知し、発話した発話データを削除する。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。S101〜S103の各処理の詳細について、以下で説明する。
(発話データ格納制御)
図3は、図2のS101の発話データ格納制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。
発話データ格納制御では、まず、制御部2が、受信部5bを介して家電10−1,10−2,10−3のいずれかから発話データを受信したかを判定する(S111)。S111の判定にて発話データを受信していない場合は、エンドに進み、発話データを受信した場合は、後述の発話データ格納処理を行う(S112)。
(発話データ格納処理)
図4は、図3のS112の発話データ格納処理の流れを示すフローチャートである。まず、制御部2は、受信した発話データに対し、その受信順位を新たな属性として付加する(S121)。
受信順位としては、例えば、記憶部3にカウンタ値を格納しておき、発話制御装置1が起動された時点でのカウンタ値を0に初期化し、発話データを受信する毎にカウンタ値をインクリメントして、その値を、受信順位として発話データに付加してもよい。すなわち、受信順位の値が小さい程、言い換えれば、受信順位が高い程、先に到着した発話データであると判断できる。また、記憶部3に記憶された発話データがなくなった時点で、カウンタ値を0に初期化してもよい。それにより、カウンタ値が桁あふれするのを防ぐことができる。あるいは、受信順位として、受信時刻の情報を取得し、発話データに付加してもよい。この場合、受信時刻が早いもの程、先に到着した発話データであると判断できる。
次に、制御部2は、受信順位が付加された発話データを、当該発話データと共に受信した優先度及び機器識別情報と対応付けて、記憶部3に格納する(S122)。よって、記憶部3は、発話データに、優先度、機器識別情報、及び受信順位を、対応付けて記憶する。
(発話開始制御)
図5は、図2のS102の発話開始制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。ここで、発話制御装置1は、発話データ待機モードと発話モードの2つのモードを有している。音声出力部4が発話していないときを発話データ待機モード、発話しているときを発話モードとする。発話制御装置1は、電源投入後、あるいはリセット後の初期状態では、発話データ待機モードとなる。
まず、制御部2は、発話制御装置1の現在のモードが発話データ待機モードであるかを判定し(S131)、発話データ待機モードである場合は、次に、制御部2は、記憶部3に発話データが格納されているかを判定する(S132)。S131の判定にて発話データ待機モードでない場合、及び、S132での判定にて発話データが格納されていない場合は、エンドに進む。
次に、制御部2は、S132の判定にて発話データが格納されている場合は、後述する発話開始処理を行う(S133)。
(発話開始処理)
図6は、図5のS133の発話開始処理の流れを示すフローチャートである。
図5のS132の判定にて発話データが格納されている場合は、制御部2は、格納されている発話データの中から最も優先度の高い発話データを抽出する(S141)。
次に、制御部2は、抽出した発話データが複数あるかを判断し(S142)、1つだけの場合は、S144に進み、複数ある場合は、それらの中から、受信順位が最も高い発話データを抽出する(S143)。ここで、受信順位が最も高い発話データが複数ある場合は、それらの中からランダムに1つだけ抽出してもよいし、データ長の最も小さい(短い)発話データを抽出してもよい。
次に、制御部2は、発話データに対応付けられた機器識別情報を用いて、送信部5aから通信回線41経由で、用いた機器識別情報で識別される家電に対して、発話開始データを送信する(S144)。発話開始データは、発話の開始を通知するデータである。
次に、制御部2は、抽出した発話データを音声出力部4に送り、音声出力部4は、発話データの発話を開始する(S145)。そして、制御部2は、発話モードに移行する(S146)。
(発話完了制御)
図7は、図2のS103の発話完了制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部2は、発話制御装置1の現在のモードが発話モードであるかを判定し(S151)、発話モードの場合は、制御部2は、発話が完了したかどうか判定する(S152)。S152では、制御部2は、音声出力部4に対し、発話が完了したかどうかを問い合わせる。S151の判定にて発話モードでない場合、及び、S152の判定にて発話が完了していない場合は、エンドに進む。
次に、制御部2は、音声出力部4での発話が完了した場合は、後述する発話完了処理を行う(S153)。
(発話完了処理)
図8は、図7のS153の発話完了処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部2は、発話データの機器識別情報を用いて、送信部5aから通信回線41経由で、用いた機器識別情報で識別される家電に発話完了データを送信する(S161)。発話完了データは、発話の完了を通知するデータである。
次に、制御部2は、S146にて音声出力部4が発話した発話データを記憶部3から削除し(S162)、その後、発話データ待機モードに移行する(S163)。
(家電での処理の流れ)
図49は、本実施の形態における、家電10の発話依頼制御の流れを説明するためのフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部12が、ユーザに対して発話を行うべき状況が発生したかどうかを確認する(S911)。発話すべき状況が発生していない場合は、エンドに進む。
発話すべき状況が発生した場合は、送信部15aから通信回線41経由で、発話制御装置1に対し、その発話すべき状況に応じた発話を行うことを発話制御装置1に要求する発話要求として、発話データを送信する(S912)。制御部12は、発話の内容に対応する音声データまたはテキストデータに、自機の機器識別情報と当該発話の優先度とを対応付けた発話データを生成する。そして、制御部12は、このようにして生成した発話データを送信部15aを制御して発話制御装置1宛てに送信する。
その後、家電10は、発話制御装置1から、発話開始データ、及び発話完了データを順次受信するが、受信状況に応じた処理を行ってもよい。例えば、一定時間内に発話開始データを受信しなかった場合は、後述の実施の形態6のように発話データを再送する、発話完了データを受信した場合は、次の発話データを送信するなどの処理を行ってもよい。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(システム全体の流れ)
図60は、本実施の形態における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。
まず、発話すべき状況が発生した場合、家電10は、発話制御装置1に対し、(1)発話データを送信する(S912)。
発話データを受信した発話制御装置1は、他に発話データを受信していない場合は、家電10に(2)発話開始データ(応答)を送信すると共に(S144)、発話制御装置1自ら(3)発話を開始する(S145)。
発話制御装置1は、発話を完了すると、家電10に発話完了データ(応答)を送信する(S161)。
(具体例)
次に、具体例を用いて、実施の形態1における発話システム100での処理について説明する。
例えば、発話制御装置1は、音声出力部4での発話中に、家電10−1である洗濯機から、「洗濯が終了しました。今日は雨なので、衣類乾燥機の使用をお勧めします。」(優先度5)、家電10−2であるオーブン電子レンジから、「グラタンの調理が終了しました。冷めないうちにお召し上がり下さい。」(優先度4)、家電10−3である冷蔵庫から、「製氷用の水タンクが空になりました。水を補給して下さい。」(優先度4)という発話データを記載順で受信した場合、発話について次の制御を行う。尚、優先度は、値が小さいほど、優先度が高いものとする。
音声出力部4で現在発話中の発話データの次に発話される発話データは、最も優先度が高く、かつ最も受信順位が高いオーブン電子レンジの発話データであるため、発話制御装置1では、これを抽出して、音声出力部4で現在発話中の発話データの発話の終了後に、音声出力部4にて発話する。そして、オーブン電子レンジの発話データの発話中に他の発話データを受信しなければ、その次は、優先度の高い冷蔵庫、最後に、優先度の低い洗濯機の発話データの順で、音声出力部4にて発話する。
(効果)
以上のように、実施の形態1の発話システム100では、発話制御装置1は、各家電10−1,10−2,10−3から夫々発話データを受信して、記憶して、優先度順に抽出して、発話を行い、かつ、発話が完了したものは記憶部3から削除することで抽出の対象から外す。このように、発話制御装置1が、各家電10−1,10−2,10−3の発話を集中制御する。これにより、各家電10−1,10−2,10−3間の相互協調を必要とせず、各家電10−1,10−2,10−3の同時発話を確実に回避することができる。よって、ユーザに対し、確実に発話によるメッセージを伝えることができる。更に、発話データの優先度及び受信順位が考慮されるため、ユーザは必要な情報を、素早く得ることができる。
(家電の識別)
本実施の形態では、複数の家電の発話データを、発話制御装置1の音声出力部4が集中的に発話するため、ユーザは、どの家電からの発話データなのかが分かり難い状況が発生しうる。そこで、発話データ内に、その発話データを発話制御装置1に送信した家電の名称を含めてもよい。この場合、例えば、「冷蔵庫です。製氷用の水タンクが空になりました。水を補給して下さい。」という発話が行われる。あるいは、家電毎に、音声の特性を変えてもよい。例えば、家電毎に、成人男性の声、成人女性の声、男の子の声、おばあさんの声、特定のキャラクターの声、というように、声色を定義しておいてもよい。これらの場合、ユーザは、どの家電からの発話データかを容易に聞き分けることができるようになる。
(変形例1)
上記した実施の形態では、発話制御装置1が音声出力部4を備え発話も担っているが、発話制御装置1から各家電10−1,10−2,10−3に対し、発話許可する指示である発話許可データや発話を中断する指示である発話中断データ等を送信し、発話は、各家電10−1,10−2,10−3が行う構成であってもよい。この場合、家電10では、発話の必要が生じると、図62の(c)に示すとおり、発話データの代わりに発話データがあることを示す情報(例えば、上述の発話ID)を、優先度と機器識別情報と共に、発話制御装置1に送信すればよい。この場合も、発話制御装置1が集中制御することになるので、各家電10−1,10−2,10−3の発話が重なることはない。また、家電10にて発話を行うため、発話データがテキストデータである場合には、家電10にて音声合成を行う。
(変形例2)
上記した実施の形態では、発話データの優先度は予め設定されている。しかし、発話制御装置1が発話データを受信すると、制御部2が優先度を設定して記憶部3に格納する構成であってもよい。この場合、制御部2は、家電単位、あるいは、発話データ単位で優先度を設定してもよい。さらに、ユーザが操作パネル7を用いて、家電単位、あるいは、発話データ単位で優先度を入力し、それに応じて制御部2が受信した発話データに対して優先度を設定する構成であってもよい。
〔実施の形態2〕
本発明の実施の形態2を、図面を参照して以下に説明する。尚、実施の形態2における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、実施の形態1と同様である。よって、同じ符号を付し、説明を省略する。
実施の形態1では、各家電10−1,10−2,10−3の発話が重ならないように、発話制御装置1が、優先度及び受信順位を考慮して発話を制御する。ここで、実施の形態1では、音声出力部4での発話中に、発話中の発話データよりも優先度の高い発話データを受信した場合、発話中の発話データの発話が終了するまで、受信した優先度の高い発話データの発話を待つ必要がある。
そこで、実施の形態2の発話システム100では、発話制御装置1が、発話中に発話データを受信した場合、受信した発話データと、現在発話中の発話データの優先度と比較して、受信した発話データの優先度の方が所定の基準値を超えて高ければ、現在の発話を一旦中断し、受信した優先度の高い発話データを先に発話させる発話切替制御を行う。
(発話制御装置での処理の流れ)
実施の形態2において発話制御装置1にて実行される処理の流れについて説明する。図9は、実施の形態2において発話制御装置1にて実行される発話制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い順に説明するが、実施の形態1で説明した処理と同じ処理については、同じステップ番号を付し、説明を省略する。後段で説明するフローチャートについても同様である。
まず、制御部2が、受信部5bを介して家電10−1,10−2,10−3のいずれかから発話データを受信したかを判定する(S111)。S111の判定にて発話データを受信していない場合は、S204に進む。S111の判定にて発話データを受信した場合は、図4を用いて説明した発話データ格納処理を行う(S112)。
次に、後述の発話切替処理(S203)を行う。このステップでは、発話中に、所定値を超えてより優先度の高い発話データを受信した場合に、現在の発話を中断し、受信した発話データの発話を行う。
次に、後述の発話開始・再開制御を行う(S204)。このステップでは、図5を用いて説明した発話開始制御とほぼ同様の処理を行うが、次に発話する発話データに中断箇所がある場合は、その中断箇所から発話を再開する。
次に、図7を用いて説明した発話完了制御を行う(S103)。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(発話切替処理)
図10は、図9のS203の発話切替処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部2は、発話中であるかを判定する(S211)。ここでは、制御部2は、音声出力部4に対し、発話データを発話中であるかを問い合わせる。S211の判定にて発話中である場合はS212に、発話中でない場合はエンドに進む。
S211の判定にて発話中である場合は、受信した発話データと、発話中の発話データの優先度とを比較する(S212)。S212の比較にて、受信した発話データの優先度が、発話中の発話データの優先度よりも、所定の基準値を超えて高ければ、後述する発話中断処理を行い(S213)、そうでなければエンドに進む。
次に、制御部2は、受信した優先度の高い発話データの機器識別情報を用いて、送信部5aから通信回線41経由で、用いた機器識別情報で識別される家電に発話開始データを送信する(S144)。
次に、制御部2は、受信した優先度の高い発話データを、音声出力部4に送り、音声出力部4は、発話データに基づいた発話を開始する(S145)。
尚、S212では、受信した発話データと、発話中の発話データの優先度のみを用いて、発話中断処理を行うかどうか判断している。しかし、制御部2の判断方法は上記に限定されない。例えば、制御部2は、発話中の発話データの発話の残り時間を加味した上で、優先度に基づく判断を行ってもよい。上記構成によれば以下の問題を解消することができる。
すなわち、発話の残り時間が短い状態(例えば、あと1〜3秒程度発話が残っている状態)で発話中断処理を行い、その後、発話が再開できるようになって、その残りの1〜3秒程度の短い発話を後から出力したとしても、ユーザがその発話内容の意味を理解しにくい、あるいは、理解できないおそれがある。
一方で、先の発話の残り時間が短いのであれば、それを最後まで出力してから、優先すべき発話を出力したとしても、せいぜい1〜3秒程度の遅延であるので、優先すべき発話についての致命的な遅延にはならない。そこで、制御部2は、発話中の発話データの優先度に基づいて、出力すべき発話データを決定するとともに、発話中の発話データの発話の残り時間が短い場合(例えば、3秒以下である場合)には、当該発話データの方が優先度が低くても、当該発話データを最後まで出力し、それから、優先度の高い発話データを出力するように制御する。これにより、優先度の高い発話の遅延による影響を抑えた上で、先の発話が理解されなくなるという問題を解消することが可能となる。
図63は、図10に示す発話切替処理に代えて、発話の残り時間を加味する場合の発話切替処理の流れを示すフローチャートである。
図63に示す発話切替処理では、図10に示す発話切替処理と比較して、S214のステップが追加されている。制御部2は、S212における優先度の比較において、新規に受信した発話データの優先度が、現在発話中の発話データの優先度よりも、所定の基準値を超えて高いと判断した場合(S212でYES)、S213に先行して、まず、新たに追加されたS214に進む。
制御部2は、発話中の発話データの発話の残り時間を取得し、その残り時間が所定値(一例として3秒)を超えていれば(S214でYES)、発話中断処理を実行する(S213)。以降、図10と同様に処理を実行する。一方、制御部2は、残り時間が所定値以下であると判断すれば(S214でNO)、エンドに進む。すなわち、制御部2は、発話中断処理を行わずに、最後まで、発話中の発話データの発話を継続する。
このため、当該発話の意味が理解されないというおそれはなくなる。一方、これにより、優先度の高い発話データの発話開始が遅れるが、所定値には、ユーザにとって意味が通じにくくなる程の短時間の値を設定するため問題ない。つまり、所定値は、優先度の高い発話が遅延するが、影響が出ない程度の短い時間であって、ユーザがその残り時間だけ発話聞いても意味を理解しにくいような短い時間(例えば、1〜3秒程度)を設定するとよい。
(発話中断処理)
図11は、図10のS213の発話中断処理の流れを示すフローチャートである。
図10のS212において、受信した発話データの優先度が、発話中の発話データの優先度よりも、所定の基準値を超えて高い場合は、制御部2は、発話中の発話データの機器識別情報を用いて、送信部5aから通信回線41経由で、用いた機器識別情報で識別される家電に、発話データの発話を中断することを通知する発話中断データを送信する(S221)。
次に、現在の発話を中断する(S222)。次に、図62の(d)に示すとおり、発話を中断された発話データに対し、その中断箇所を属性として付加して、記憶部3に格納する(S223)。
尚、発話を中断された発話データの優先度は変化しないが、中断された発話データの発話再開に、長時間のタイムラグが発生した場合、あるいは、一度中断された発話データが再び中断された場合は、ユーザにとって、その発話データに係る発話の意味が分かりにくくなるおそれがある。そのため、制御部2は、中断した発話データの優先度を、所定値だけ上げる処理を行ってもよい。
図64は、図10のS213の発話中断処理に関し、図11の発話中断処理に代えて、中断した発話データの優先度を変更する場合の発話中断処理の流れを示すフローチャートである。
図64に示す発話中断処理では、図11に示す発話中断処理と比較して、S224のステップが追加されている。制御部2は、発話データに係る発話の出力を中断すると(S222)、その発話データに関連付けて、発話中断箇所(図62の(d))を格納し(S223)、新たに追加されたステップS224を実行する。具体的には、制御部2は、S224にて、同じく上記発話データに関連付けられている優先度(図62の(d))を、所定値(例えば1)アップさせる。なお、S223とS224とは処理順序が逆になってもよい。
上記方法によれば、中断された発話に係る発話データが優先されやすくなり、より早く残りの発話を出力させることができる。これにより、先に出力された部分の再生タイミングと、中断後、再開される部分の再生タイミングとの間のタイムラグが短くなるため、ユーザは、中断された発話データの全容を把握しやすくなる。
さらに、制御部2は、S223にて中断箇所を格納する時、格納する中断箇所を、実際に中断された箇所ではなく、中断された発話のセンテンス(あるいは文節)の始まりの箇所まで遡って設定してもよい。この場合、制御部2は、発話データとしての音声データを、音声データの時間情報と対応付けてテキストデータに変換する機能(図示しない音声認識部)およびテキストデータの文字列をセンテンス(あるいは文節)等の意味あるまとまりで区切る機能(図示しない形態素解析部)を機能ブロックとして含む。
上記構成によれば、発話は、センテンス(文節)の途中ではなく、センテンス(文節)の始まりから再開されるため、ユーザはさらに発話の内容を理解しやすくなる。
(発話開始・再開制御)
図12は、図9のS204の発話中断処理の出力開始・再開制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。
出力開始・再開制御での処理の流れ(プロセス)は、実施の形態1にて図5を用いて説明した発話開始制御のプロセスとほぼ同様であり、図5で説明した処理と同じ処理については、同じステップ番号を付けると共に、その詳細説明を省略する。
発話開始・再開制御では、制御部2は、S131の判定及びS132の判定を行い、S131にて発話データ待機モードであり、S132にて発話データが格納されている場合は、後述する発話開始・再開処理を行う(S233)。
(発話開始・再開処理)
図13は、図12のS233の発話開始・再開処理の流れを示すフローチャートである。
発話開始・再開処理でのプロセスは、実施の形態1にて図6を用いて説明した発話開始処理のプロセスとほぼ同様であり、図6で説明した処理と同じ処理については、同じステップ番号を付けると共に、その詳細説明を省略する。
発話開始・再開処理では、S141〜S143における発話データ抽出後、抽出した発話データに中断箇所に関する属性が付加されているかを判定する(S244)。
S244の判定にて中断箇所に関する属性が付加されている場合は、制御部2は、発話データの機器識別情報を用いて、送信部5aから通信回線41経由で、用いた機器識別情報で識別される家電に発話再開データを送信し(S245)、抽出した発話データを、中断箇所に関する属性と共に音声出力部4に送り、音声出力部4は、発話データの発話を中断箇所から再開する(S246)。
中断箇所に関する属性が付加されていない場合は、発話開始データを送信し(S144)、発話を開始する(S145)。その後、制御部2は、発話モードに移行する(S146)
(具体例)
次に、具体例を用いて、実施の形態2における発話システム100での処理について説明する。
例えば、優先度の所定の基準値が1の場合、発話制御装置1は、家電10−1であるエアコンからの発話データである「おすすめ機能を紹介します。高温・高湿になるとエアコンが自動で運転するように設定できます。機能を有効にするには、自動運転設定ボタンを押して下さい。」(優先度6)、を発話中に、家電10−2であるテレビから緊急地震速報である「強い揺れを検出しました。(警報音)強い揺れを検出しました。(警報音)(以下、数回くり返し)」(優先度1)、という発話データを受信した場合、発話について次の制御を行う。
テレビからの発話データの優先度(1)は、現在発話中のエアコンからの発話データの優先度(6)より所定の基準値(1)を超えて高い。よって、発話制御装置1では、エアコンからの発話を一旦中断し、テレビからの発話データをリアルタイムで発話する。この間、他の発話データを受信しなければ、テレビからの発話終了後に、エアコンからの発話を再開する。
(効果)
以上のように、実施の形態2の発話システム100では、発話制御装置1は、発話中に、より優先度の高い発話データを受信した場合、発話中の方の発話を中断し、より優先度を高い方を発話する。よって、ユーザはリアルタイムで、より優先度の高い発話データを聞くことができ、ユーザは必要な情報を、よりすばやく得ることができる。
〔実施の形態3〕
本発明の実施の形態3を、図面を参照して以下に説明する。尚、実施の形態3における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、実施の形態1と同様である。よって、同じ符号を付し、説明を省略する。
実施の形態1では、各家電10−1,10−2,10−3の発話が重ならないように、発話制御装置1が、優先度及び受信順位を考慮して発話を制御する。ここで、実施の形態1では、発話制御装置1が所定時間に多くの発話データを受信した場合、長時間連続して発話データが発話される。
そこで、実施の形態3の発話システム100では、発話制御装置1は、所定時間に多くの発話データを受信した場合、優先度の低い発話データの発話を省略することで、長時間連続して発話されないように制御する。実施の形態3では、記憶部3に格納されている全発話データのデータ長を足し合わせた全データ長も記憶部3に格納されている。尚、記憶部3に格納されている全データ長の初期値は0とする。
(発話制御装置での処理の流れ)
実施の形態3において発話制御装置1にて実行される処理の流れについて説明する。図14は、実施の形態3において発話制御装置1にて実行される発話制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い順に説明するが、実施の形態1で説明した処理と同じ処理については、同じステップ番号を付し、説明を省略する。後段で説明するフローチャートについても同様である。
まず、制御部2は、後述する全データ長を考慮した発話データ格納制御を行う(S301)。このステップでは、図3を用いて説明した発話データ格納制御とほぼ同様の処理を行うが、発話データが格納される度に、発話データの全データ長に、格納された発話データのデータ長を加算する。
次に、後述する発話中止制御を行う(S302)。このステップでは、記憶部3に格納されている発話データの全データ長が所定値を超えた場合に、優先度の低い発話データを記憶部3から削除する。
次に、図5を用いて説明した発話開始制御を行う(S102)。次に、後述する発話データの全データ長を考慮した発話完了制御を行う(S304)。このステップでは、音声出力部4が発話を完了した場合に、発話データの全データ長を考慮した発話完了処理を行う。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(全データ長を考慮した発話データ格納制御)
図15は、図14のS301の全データ長を考慮した発話データ格納制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部2が、受信部5bを介して家電10−1,10−2,10−3のいずれかから発話データを受信したか判定する(S311)。S311の判定にて発話データを受信していない場合は、エンドに進む。発話データを受信した場合は、後述する全データ長を考慮した発話データ格納処理を行う(S312)。このステップでは、受信した発話データに受信順位に関する属性を付加し、記憶部3に格納すると共に、発話データの全データ長を更新する。
(全データ長を考慮した発話データ格納処理)
図16は、図15のS312の発話データの全データ長を考慮した発話データ格納処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部2は、図62の(e)に示すとおり、受信した発話データに対し、その受信順位に関する情報を新たな属性として付加する(S321)。次に、制御部2は、受信順位に関する情報が付加された発話データを、記憶部3に格納する(S322)。その後、制御部2は、記憶部3に格納されている全発話データの各データ長を取り出し、格納された全発話データのデータ長を加算した後、加算後の全データ長を記憶部3に格納する(S323)。尚、制御部2は、図62の(e)に示すとおり、発話データのそれぞれのデータ長を、発話データの本体(音声データまたはテキストデータ)を解析することにより求め、属性として発話データに付加して記憶部3に格納してもよいし、家電10が、あらかじめ、発話データのデータ長を属性として発話データに付加して送信してもよい。これにより、制御部2は、全発話データのデータ長の合計(データ長積算値)を求めるための加算処理を簡易に行うことができる。
(発話中止制御)
図17は、図14のS302の発話中止制御の流れを表すフローチャートである。
まず、制御部2は、記憶部3に格納されている発話データの全データ長が所定値を超えているかを判定し(S331)、所定値を超えている場合は、S332に進み、超えていない場合は、エンドに進む。
S331の判定にて、発話データの全データ長が所定値を超えている場合、制御部2は、記憶部3に格納されている発話データの中から最も優先度の低い発話データを抽出する(S332)。
次に、制御部2は、抽出した発話データの機器識別情報を用いて、送信部5aから通信回線41経由で、用いた機器識別情報で識別される家電10に、発話の中止を通知する発話中止データを送信する(S333)。
次に、制御部2は、抽出した発話データを、記憶部3から削除する(S334)。次に、制御部2は、発話データ全データ長から、抽出した発話データのデータ長を減算し、減算後の全データ長を記憶部3に格納し(S335)、その後、S331に戻る。
(全データ長考慮した発話完了制御)
図18は、図14のS304の全データ長を考慮した発話完了制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部2は、発話制御装置1の現在のモードが発話モードであるかを判定する(S341)。S341の判定にて発話モードである場合は、制御部2は、発話完了を判定する(S342)。ここでは、制御部2は、音声出力部4に対し、発話が完了したかを問い合わせる。S341の判定にて発話モードでない場合、及び、S342の判定にて発話が完了していない場合はエンドへ進む。
S342の判定にて発話が完了した場合は、制御部2は、後述する全データ長を考慮した発話完了処理を行う(S343)。このステップでは、対応する家電に発話完了データを送信し、出力が完了した発話データを記憶部3から削除すると共に、発話データの全データ長を更新し、発話データ待機モードに移行する。
(発話完了処理、全データ長考慮)
図19は、図18のS343の全データ長を考慮した発話完了処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部2は、発話データの機器識別情報を用いて、送信部5aから通信回線41経由で、用いた機器識別情報で識別される家電10に発話完了データを送信する(S351)。次に、その発話データを記憶部3から削除する(S352)。次に、制御部2は、発話データの全データ長から、出力が完了した発話データのデータ長を減算し、減算後の全データ長を記憶部3に格納する(S353)。その後、発話データ待機モードに移行する(S354)。
(具体例)
次に、具体例を用いて、実施の形態3における発話システム100での処理について説明する。
例えば、発話制御装置1は、ある時点で記憶部3に格納されている発話データが、家電10−1であるオーブン電子レンジからの「今の時期は牡蠣が旬です。今夜は牡蠣のグラタンなどいかがでしょうか?」(優先度6)、家電10−2である冷蔵庫からの「冷蔵室のドアが長時間開いています。ドアを閉めて下さい。」(優先度3)、家電10−3であるエアコンからの「部屋が暑くなってきました。冷房運転をおすすめします。」(優先度3)、上記以外の家電(図示せず)であるロボット掃除機からの「おはよう。今日はいい天気です。お散歩でもしてみませんか?」(優先度6)の4つであり、これら4つの発話データのデータ長を足し合わせた全データ長が所定値を超えている場合は、発話について次の制御を行う。
上記4つの発話データの中から、最も優先度の低い発話データを削除する。この例では、優先度6のオーブン電子レンジ、あるいは同じく優先度6のロボット掃除機の発話データのいずれかから、全データ長が所定値以下になるまで削除する。
(効果)
以上のように、実施の形態3の発話システム100では、発話制御装置1は、発話が長時間連続する場合は、優先度の低い一部の発話データの発話を省略する。よって、発話が連続することによるユーザの心理的な負担や不快感を軽減させることができる。
〔実施の形態4〕
本発明の実施の形態4を、図面を参照して以下に説明する。尚、実施の形態4における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、実施の形態1と同様である。よって、同じ符号を付し、説明を省略する。
実施の形態3では、所定時間に多くの発話データを受信した場合、優先度の低い発話データの発話を省略することで、長時間連続して発話データが発話されないように制御する。しかし、優先度が低い発話データでもユーザにとって必要な情報を通知するものである場合もある。
そこで、実施の形態4の発話システム100では、発話制御装置1が、所定時間に多くの発話データを受信した場合、優先度の低い発話データの発話を省略せず、一定の遅延時間を設けた後に発話するように制御する。
尚、実施の形態4では、図62の(f)に示すとおり、記憶部3に格納された各発話データには、遅延時間(遅延が許容される時間)に関する属性が付加されており、遅延時間ゼロの発話データは、すぐに発話される可能性があるが、遅延時間正の発話データは、遅延時間がゼロになるまでは、発話されることはない。なお、遅延時間に関する属性は、発話データを家電10からの受信時に、発話制御装置1の制御部2が、全てのデータに対し、一律に遅延時間ゼロ(0)で付加して記憶部3に記憶する。すなわち、全ての発話データの初期状態は、遅延時間ゼロ(遅延時間なし)となる。
(発話制御装置での処理の流れ)
実施の形態4において発話制御装置1にて実行される処理の流れについて説明する。図20は、実施の形態4において発話制御装置1にて実行される発話制御全体の処理の流れを示すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い順に説明するが、実施の形態1で説明した処理と同じ処理については、同じステップ番号を付し、説明を省略する。後段で説明するフローチャートについても同様である。
まず、制御部2は、図3を用いて説明した発話データ格納制御を行う(S101)。
次に、後述する発話遅延時間更新制御を行う(S402)。このステップでは、記憶部3に格納されている発話データの遅延時間を、所定の単位時間毎に減算していく。
次に、後述する発話遅延制御を行う(S403)。このステップでは、記憶部3に格納されている全発話データの中から、遅延時間が所定値以下の発話データのデータ長を足し合わせた全データ長を算出し、この全データ長が所定値を超えた場合は、所定値内に収まるよう、優先度の低い方から1つ以上の発話データを抽出し、その発話データに所定の遅延時間属性を設定する。
次に、後述する遅延時間を考慮した発話開始制御を行う(S404)。このステップでは、発話データ待機モードのときに、遅延時間ゼロの発話データが記憶部3に格納されている場合に、それらの発話データの中から、最も優先度が高く、かつ最も受信順位が高いデータを1つ抽出し、音声出力部4にて発話を開始させる。
次に、図7を用いて説明した発話完了制御を行う(S103)。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(発話遅延時間更新制御)
図21は、図20のS402の発話遅延時間更新制御の流れを示すフローチャートである。尚、本制御では、タイマ6にて時間の計測が行われるが、発話制御装置1が起動した時点で、所定の単位時間を計測するようタイマ6が起動されているものとする。また、設定する所定の単位時間は、図20に示す発話制御全体の処理1回分の処理時間よりも、十分に長い時間として設定される。
まず、制御部2は、タイマ6が計測した所定の単位時間を経過しているかを判定する(S411)。所定の単位時間を経過していれば、S412に進み、所定の単位時間を経過していなければ、エンドに進む。
S411の判定にて所定の単位時間を経過している場合は、タイマ6を停止し(S412)、所定の単位時間を計測するように再度タイマ6を開始する(S413)。
次に、記憶部3に発話データが格納されているか判定する(S414)。S414の判定にて発話データが格納されている場合は、S415〜S417の処理を、格納されている発話データの数だけ繰り返す。発話データが格納されていない場合は、エンドに進む。
次に、制御部2は、記憶部3から発話データを抽出する(S415)。次に、抽出した発話データの遅延時間が正であるかどうかを判定し(S416)、正の場合は、遅延時間を所定の単位時間だけ減算する(S417)。なお、S411及びS413での所定の単位時間、S417で減算される所定の単位時間は、共に、例えば、1秒程度である。
次の発話データがある場合は、S415に戻り、次の発話データがない場合は、エンドに進む。尚、S417において、もし、遅延時間が負の値になる発話データがあれば、遅延時間をゼロに補正する。
(発話遅延制御)
図22は、図20のS403の発話遅延制御の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部2は、記憶部3に発話データが格納されているかを判定する(S421)。発話データが格納されている場合は、S422に、発話データが格納されていない場合は、エンドに進む。
S421の判定にて発話データが格納されている場合は、次に、記憶部3に格納されている全発話データのデータ長を加算した、発話データ全データ長を、ゼロに初期化する(S422)。そして、以下のS423〜S425の処理を、格納されている発話データの数だけ繰り返す。
次に、記憶部3から発話データを取り出す(S423)。次に、取り出した発話データの遅延時間が所定値(第1の所定値)以下であるかを判定する(S424)。S424の判定にて遅延時間が所定値以下である場合は、発話データ全データ長に、取り出された発話データのデータ長を加算する(S425)。そして、次の発話データがある場合は、S423に戻り、次の発話データがない場合は、S426に進む。
S424の判定にて遅延時間が所定値を超えている場合は、次の発話データがあるかを判定し(S425a)、次の発話データがある場合は、S423に戻り、次の発話データがない場合は、S426に進む。
次に、制御部2は、算出した発話データ全データ長が、所定値(第2の所定値)を超えているかを判定する(S426)。所定値を超えている場合は、S427に進み、超えていない場合は、エンドに進む。
S426の判定にて発話データ全データ長が所定値を超えている場合、制御部2は、遅延時間が所定値以下の発話データの中から最も優先度の低い発話データを1つ抽出する(S427)。
次に、制御部2は、抽出した発話データの機器識別情報を用いて、送信部5aから通信回線41経由で、用いた機器識別情報で識別される家電10に、発話の遅延を通知する発話遅延データを送信する(S428)。次に、制御部2は、抽出した発話データに対し、発話の遅延時間を設定する(S429)。なお、S429での遅延時間の設定として、遅延時間を加算しても、現在の遅延時間にかかわらず、所定の遅延時間を設定し直しても(上書きしても)構わない。
次に、制御部2は、発話データ全データ長から、抽出した発話データのデータ長を減算し(S430)、S426に戻る。
(遅延時間を考慮した発話開始制御)
図23は、図20のS404における遅延時間を考慮した発話開始制御の処理の流れ全体を示すフローチャートである。
まず、制御部2は、S131を実行し、S131の判定にて発話制御装置1の現在のモードが発話データ待機モードである場合には、S132へ、待機モードでない場合はエンドへ進む。S131の判定にて現在のモードが待機モードである場合は、制御部2は、記憶部3に発話データが格納されているかを判定する(S132)。S132の判定にて発話データが格納されていない場合は、エンドに進む。
S132の判定にて発話データが格納されている場合は、後述する遅延時間を考慮した発話開始処理を行う(S433)。このステップでは、記憶部3に格納されている遅延時間ゼロの発話データの中から、最も優先度が高く、かつ最も受信順位が高いデータを1つ抽出し、対応する家電10に発話開始データを送信すると共に、音声出力部4での発話を開始し、発話モードに移行する。
(遅延時間を考慮した発話開始処理)
図24は、図23のS433における遅延時間を考慮した発話開始処理の流れを示すフローチャートである。
図23のS132において発話データが格納されている場合は、格納されている発話データの中に遅延時間ゼロの発話データがあるかを判定し(S441)、遅延時間ゼロの発話データがある場合は、S442に進み、ない場合は、エンドに進む。
S441の判定にて遅延時間ゼロの発話データがある場合は、遅延時間ゼロの発話データ全てを抽出する(S442)。次に、抽出した発話データが複数かを判定し(S443)、複数の場合は、S141に進み、1つの場合は、S144に進む。
S433の判定にて抽出した発話データが複数ある場合は、それらの発話データの中から最も優先度の高い発話データを抽出する(S141)。
次に、抽出した発話データが複数あるかを判定し(S142)、1つの場合は、S144に進み、複数ある場合は、それらの中から、受信順位が最も高い発話データを抽出する(S143)。もし、受信順位が最も高い発話データが複数ある場合は、それらの中からランダムに1つだけ抽出してもよいし、発話データのデータ長の最も小さいメッセージを抽出してもよい。
次に、制御部2は、抽出した発話データの機器識別情報を用いて、送信部5aから通信回線41経由で、用いた機器識別情報で識別される家電に発話開始データを送信する(S144)。
次に、制御部2は、抽出した発話データを音声出力部4に送り、音声出力部4は、発話データに応じた発話を開始する(S145)。次に、制御部2は、発話モードに移行する(S146)。
(具体例)
例えば、実施の形態3と同様に、ある時点で発話制御装置1の記憶部3に格納されている発話データが、家電10−1であるオーブン電子レンジからの「今の時期は牡蠣が旬です。今夜は牡蠣のグラタンなどいかがでしょうか?」(優先度6)、家電10−2である冷蔵庫からの「冷蔵室のドアが長時間開いています。ドアを閉めて下さい。」(優先度3)、家電10−3であるエアコンからの「部屋が暑くなってきました。冷房運転をおすすめします。」(優先度3)、上記以外の家電(図示せず)であるロボット掃除機からの「おはよう。今日はいい天気です。お散歩でもしてみませんか?」(優先度6)の4つであるとする。
この場合、発話制御装置1は、記憶部3に格納されている全発話データのデータ長を足し合わせた全データ長が所定値を超えていると、所定の遅延時間を設定する。例えば、オーブン電子レンジからの発話データに所定時間である3分の遅延時間を設定した場合、その間に他の発話データを受信しなければ、3分後に、オーブン電子レンジからの発話データの発話を行う。あるいは、オーブン電子レンジとロボット掃除機の両方に3分の遅延時間を設定した場合は、その間に他の発話データを受信しなければ、3分後に受信順位が高い方の発話データの発話をし、続けて、受信順位の低い方の発話データの発話をする。
(効果)
以上のように、実施の形態4の発話システム100では、発話制御装置1は、発話が長時間連続する場合は、優先度の低い一部の発話データの発話を遅延させる。よって、発話を省略させることなく、発話が連続することによるユーザの心理的な負担や不快感を軽減させることができる。
〔実施の形態5〕
本発明の実施の形態5を、図面を参照して以下に説明する。尚、実施の形態5における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、実施の形態1と同様である。よって、同じ符号を付し、説明を省略する。
実施の形態1〜4では、発話可能な家電10の発話制御を行っているが、ユーザの日常生活において、場面によっては、発話を控えてほしい状況が発生する場合がある。
そこで、実施の形態5の発話システム100では、発話制御装置1が、必要に応じて発話を禁止したり許可したりする制御を行う。具体的には、発話制御装置1の操作パネル7から発話を禁止する操作があると、発話を行わないように制御する。さらに、発話制御装置1の操作パネル7から発話を許可する操作があると、発話するように制御する。
実施の形態5の発話制御装置1は、発話許可モードと発話禁止モードとを有している。発話制御装置1によって発話を許可するモードが発話許可モード、発話を禁止するモードが発話禁止モードである。発話許可モードでない場合が発話禁止モードであり、反対に、発話禁止モードでない場合が発話許可モードである。尚、発話制御装置1は、初期状態では、発話許可モードであるとする。
(発話制御装置での処理の流れ)
実施の形態5における発話制御装置1にて実行される処理の流れについて説明する。図25は、実施の形態5における発話制御装置1での発話禁止及び発話許可の処理の流れを示すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い順に説明する。
まず、制御部2は、発話制御装置1の現在のモードが発話許可モードであるかを判定し(S501)、発話許可モードである場合は、S502に進み、発話許可モードでない場合、すなわち、発話禁止モードの場合は、S506に進む。
S501の判定にて発話許可モードである場合は、制御部2は、操作パネル7から発話を禁止する操作がなされたかを判定し(S502)、発話を禁止する操作がなされた場合は、S503に進み、そうでない場合は、エンドに進む。
S502の判定にて発話を禁止する操作がなされた場合は、制御部2は、通信回線41に接続されている全ての家電10に対し、発話の禁止を指示する発話禁止データを送信する(S503)。家電10は、発話禁止データを受信すると、発話制御装置1に対し発話データを送信しなくなると共に、家電10が音声出力部14cを備えている場合、家電10自身も音声出力部14cからの発話を行わなくなる。次に、制御部2は、発話許可モードから発話禁止モードに移行する(S504)。
一方、S501の判定にて発話許可モードでない、すなわち、発話禁止モードである場合、制御部2は、操作パネル7にて発話を許可する操作がなされたかを判定する(S506)。発話を許可する操作がなされた場合は、S507に進み、そうでない場合は、エンドに進む。
S506の判定にて発話を許可する操作がなされた場合は、制御部2は、通信回線41に接続されている全ての家電10に対し、発話を許可する発話許可データを送信する(S507)。家電10は、発話許可データを受信すると、発話制御装置1に対し発話データを送信するようになると共に、家電10が音声出力部14cを備えている場合、家電10自身も音声出力部14cからの発話を行うことが可能になる。次に、制御部2は、発話禁止モードから発話許可モードに移行する(S508)。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(発話制御装置での処理の流れ(期限付き))
実施の形態5における発話制御装置1にて実行される別の処理の流れについて説明する。図26は、実施の形態5における発話制御装置1での期限付きの発話禁止及び発話許可の処理の流れを示すフローチャートである。
図25を用いて説明した上記処理では、操作パネル7にて発話を禁止する操作がなされた、つまり、ユーザにより発話が禁止された場合、操作パネル7にて発話を許可する操作がなされる、つまり、ユーザにより発話が許可されるまで、発話が禁止された状態が続く。ここで、もしユーザが、発話を許可するのを忘れた場合、ユーザが気付かないまま発話が禁止された状態が続く。そこで、図26を用いて以下で説明する別の処理では、期限付きで発話を禁止する。これにより、ユーザが、発話を許可するのを忘れた場合でも、所定時間が経過すれば、自動的に、発話許可モードに戻る。以下、各ステップ(S)に従い順に説明する。
まず、制御部2は、発話制御装置1の現在のモードが発話許可モードであるかを判定し(S511)、発話許可モードである場合は、S512に進み、発話許可モードでない場合、すなわち、発話禁止モードである場合は、S516に進む。
S511の判定にて発話許可モードである場合は、制御部2は、操作パネル7にて指定時間だけ発話を禁止する操作がなされたかを判定し(S512)、指定時間だけ発話を禁止する操作がなされた場合は、S513に進み、そうでない場合は、エンドに進む。
S512の判定にて発話を禁止する操作がなされた場合は、制御部2は、タイマ6の動作を開始する(S513)。
次に、通信回線41に接続されている全ての家電10に対し、発話禁止データを送信する(S514)。次に、制御部2は、発話許可モードから発話禁止モードに移行する(S515)。
一方、S511の判定にて発話許可モードでない場合、すなわち、発話禁止モードの場合、制御部2は、操作パネル7にて発話を許可する操作がなされたかを判定する(S516)。発話を許可する操作がなされた場合は、S516に進み、そうでない場合は、S517に進む。
S516の判定にて発話を許可する操作がされていない場合は、制御部2は、タイマ6の動作開始後、指定時間が経過したかどうかを判定し(S517)、指定時間が経過した場合はS518に進み、そうでない場合は、エンドに進む。
S516の判定にて発話を許可する操作がなされた場合、あるいは、S517の判定にて指定時間が経過した場合は、制御部2は、タイマ6を停止する(S518)。
次に、制御部2は、通信回線41に接続されている全ての家電10に対し、発話許可データを送信する(S519)。次に、制御部2は、発話禁止モードから発話許可モードに移行する(S520)。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(家電での処理の流れ)
次に、実施の形態5における家電10にて実行される処理の流れについて説明する。図27は、実施の形態5における家電10での発話禁止及び発話許可の処理の流れを示すフローチャートである。ここで、実施の形態5では、家電10は、発話制御装置1と同様に、発話許可モードと発話禁止モードの2つのモードを有している。発話制御装置1に発話データを送信する、及び家電10自身による発話を行うモードが、発話許可モードであり、発話データを送信しない、及び家電10自身による発話を行わないモードが、発話禁止モードである。尚、家電10は、初期状態では、発話許可モードであるとする。家電10にて実行される処理の流れを、以下、各ステップ(S)に従い順に説明する。
まず、制御部12は、家電10の現在のモードが発話許可モードであるかを判定する(S531)。発話許可モードである場合は、S532に進み、発話許可モードでない場合、すなわち、発話禁止モードの場合は、S534に進む。
S531において発話許可モードである場合は、制御部12は、発話制御装置1から発話禁止データを受信したかを判定する(S532)。発話禁止データを受信した場合は、発話禁止モードに移行し(S533)、そうでない場合は、エンドに進む。
S531において発話許可モードでない、すなわち、発話禁止モードである場合は、制御部12は、発話制御装置1から発話許可データを受信したかどうかを判定する(S534)。発話許可データを受信した場合は、発話許可モードに移行し(S535)、そうでない場合は、エンドに進む。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
以上の説明では、家電10が発話禁止モード時には発話データを送信しない、及び家電10自身による発話を行わないとした。ただし、家電10が発話禁止モードである場合でも、優先度が所定値以上の緊急度の高い発話データを発生するイベントが家電10にて発生した場合は、発話制御装置1に、その発話データを送信するか、家電10自身で発話する。発話制御装置1は、発話禁止モードの場合に家電10から発話データを受信した場合は、それは緊急度の高いメッセージであるため、発話許可モードと同様の発話を行う。
(効果)
以上のように、実施の形態5の発話システム100では、発話制御装置1は、必要に応じて発話を禁止したり許可したりする制御を行う。例えば、ビデオや音楽の視聴や、重要な会話中に、発話制御装置1の発話を禁止することで、発話によって、ユーザの集中が途切れたり、ユーザの意識がそれたりすることを防ぐことができる。
〔実施の形態6〕
本発明の実施の形態6を、図面を参照して以下に説明する。尚、実施の形態6における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、実施の形態1と同様である。よって、同じ符号を付し、説明を省略する。
実施の形態6の発話システム100では、家電10−1,10−2,10−3が、発話データを発話制御装置1に送信後、所定時間内にその発話データに対する何らかのデータを受信しなかった場合、あるいは、実施の形態3にて説明した発話中止データを受信した場合は、発話データを再送する。
(家電での処理の流れ)
実施の形態6において家電10にて実行される処理の流れについて説明する。図28は、家電10が、発話データを再送する処理の流れを示すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い順に説明する。
まず、制御部12は、送信部15aを介して、発話データを発話制御装置1に送信する(S601)。
次に、制御部12は、タイマ16の動作(時間の計測)を開始させる(S602)。
次に、制御部12は、発話制御装置1からデータを受信しているかを判定する(S603)。ここでは、制御部12は、受信部15bを介してデータの受信を確認する。S603の判定にて受信している場合、タイマ16の動作を停止する(S604)。受信していない場合、S607に進む。
次に、制御部12は、受信したデータが発話中止データかを判定する(S605)。発話中止データであれば、S601に戻り、発話データを再送し、発話中止データでなければ、S606に進む。尚、発話データを再送する場合、すぐに再送すると、再度削除される可能性が高いため、少し時間を空けて再送してもよい。
S605の判定にて発話中止データでない場合、制御部12は、受信したデータの種類に応じた処理を行う(S606)。例えば、発話完了データまたは発話遅延データを受信した場合、制御部12は、次の発話データがある場合は、その発話データを、送信部15aを介して発話制御装置1に送信してもよい。あるいは、発話中断データまたは発話再開データを受信した場合は、制御部12は、そのデータに対する発話データについての発話完了データを受信するまで、次の発話データの送信を、一時的に待機してもよい。
一方、S603の判定にてデータを受信していない場合、制御部12は、タイマ16が計測した時間が所定時間を経過したかどうかを判断し(S607)、所定時間を経過していない場合、S603に戻り、所定時間を経過している場合、S608に進む。
S607の判定にて所定時間を経過している場合、制御部12は、タイマ16の動作を停止し、S601に戻り、発話データを再送する。
尚、実施の形態6では、図28に示すように、発話中止データを受信した場合、あるいは、タイマ16の計測した時間が所定時間を経過した場合は、発話データを必ず再送している。しかし、所定の再送回数を設定し、その再送回数に達した場合は、再送を中止するようにしてもよい。
(具体例)
次に、具体例を用いて、実施の形態6における発話システム100での処理について説明する。
例えば、実施の形態3と同様に、ある時点で発話制御装置1の記憶部3に格納されている発話データが、家電10であるオーブン電子レンジからの「今の時期は牡蠣が旬です。今夜は牡蠣のグラタンなどいかがでしょうか?」(優先度6)、家電10−2である冷蔵庫からの「冷蔵室のドアが長時間開いています。ドアを閉めて下さい。」(優先度3)、家電10−3であるエアコンからの「部屋が暑くなってきました。冷房運転をおすすめします。」(優先度3)、上記以外の家電(図示せず)であるロボット掃除機からの「おはよう。今日はいい天気です。お散歩でもしてみませんか?」(優先度6)の4つであるとする。
この場合、発話制御装置1は、記憶部3に格納されている全発話データのデータ長を足し合わせた全データ長が所定値を超えていると、これらの中から、家電10−1であるオーブン電子レンジからの発話データを削除し、オーブン電子レンジに発話中止データを送信する。
一方、発話中止データを受信したオーブン電子レンジは、発話中止データを受信すると、同じ発話データを発話制御装置1に再送する。
(効果)
以上のように、実施の形態6の発話システム100では、家電10は、発話データの再送を行う。通信回線の一時的な障害などにより、発話制御装置との通信が正常に行われなかった場合や、発話制御装置が発話を中止した場合でも、再送を行うことで、当該発話の内容を、ユーザに、より確実に伝達することができる。
〔実施の形態7〕
本発明の実施の形態7を、図面を参照して以下に説明する。尚、実施の形態7における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、実施の形態1と同様である。よって、同じ符号を付し、説明を省略する。
実施の形態7の発話システム100では、家電10が、発話データを発話制御装置1に送信後、所定時間内にその発話データに対する何らかのデータを受信しない場合、あるいは、実施の形態3にて説明した発話中止データを受信した場合、自機にて報知を行う。
(家電での処理の流れ)
実施の形態7において家電10にて実行される処理の流れについて説明する。図29は、家電10が、自機にて、発話データに関連した報知を行う処理の流れを示すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い順に説明する。
まず、制御部12は、送信部15aを介して、発話データを発話制御装置1に送信する(S701)。
次に、制御部12は、タイマ16の動作を開始させる(S702)。
次に、制御部12は、発話制御装置1からデータを受信しているかを判定する(S703)。ここでは、制御部12は、受信部15bを介してデータの受信を確認する。S703の判定にて受信している場合、タイマ16の動作を停止する(S704)。受信していない場合、S707に進む。
次に、制御部12は、受信したデータが発話中止データかを判定する(S705)。発話中止データであれば、S709に進み、発話中止データでなければ、受信したデータの種類に応じた処理を行う(S706)。この処理の具体例としては、図28を用いて説明したS606での例と同様である。
一方、S703の判定にてデータを受信していない場合、タイマ16が計測した時間が所定時間を経過しているかを判断する(S707)。所定時間を経過していない場合、S703に戻り、所定時間を経過している場合、S708に進む。
S707の判定にて所定時間を経過している場合、制御部12は、タイマ16の動作を停止し、S709に進む。
S705の判定にて発話中止データである場合、あるいは、S707の判定にて所定時間を経過している場合、制御部12は、報知部14を介して、その発話データに応じた報知を行う。つまり、家電10自身で報知を行う。報知の例としては、報知部14の音声出力部14cから音声で出力してもよい。しかし、発話制御装置1の音声出力部4が発話中の可能性もあるため、短時間の報知音でもよいし、報知部14の表示パネル14aに報知内容を表示させてもよいし、報知部14のランプ14bを点灯、あるいは点滅させてもよいし、これらの報知方法を複合的に用いてもよい。あるいは、別の方法にて報知を行ってもよい。
尚、実施の形態7では、図29に示すように、発話中止データを受信した場合、あるいは、タイマ16が計測した時間が所定時間を経過した場合は、初回で家電10自身による報知を行っているが、所定の再送回数を設定し、その再送回数に達した場合に、家電10自身による報知を行うようにしてもよい。
(具体例)
次に、具体例を用いて、実施の形態7における発話システム100での処理について説明する。
例えば、実施の形態3と同様に、ある時点で発話制御装置1の記憶部3に格納されている発話データが、家電10−1であるオーブン電子レンジからの「今の時期は牡蠣が旬です。今夜は牡蠣のグラタンなどいかがでしょうか?」(優先度6)、家電10−2である冷蔵庫からの「冷蔵室のドアが長時間開いています。ドアを閉めて下さい。」(優先度3)、家電10−3であるエアコンからの「部屋が暑くなってきました。冷房運転をおすすめします。」(優先度3)、上記以外の家電(図示せず)であるロボット掃除機からの「おはよう。今日はいい天気です。お散歩でもしてみませんか?」(優先度6)の4つであるとする。
この場合、発話制御装置1は、記憶部3に格納されている全発話データのデータ長を足し合わせた全データ長が所定値を超えていると、これらの中から、オーブン電子レンジからの発話データを削除し、オーブン電子レンジに発話中止データを送信する。
一方、発話中止データを受信したオーブン電子レンジは、中止された発話データと同内容の文字データをオーブン電子レンジの表示パネル14aに表示させる。あるいは、報知がある旨のランプ14bを点滅させ、ユーザが所定のボタン(図示せず)を押すことで、家電10−1であるオーブン電子レンジの音声出力部14cから報知内容を発話するようにしてもよい。
(効果)
以上のように、実施の形態7の発話システム100では、家電10は、自身にて発話データについての報知を行う。よって、通信回線41の一時的な障害などにより、家電10と発話制御装置1との通信が正常に行われなかった場合や、発話制御装置1が発話を中止した場合でも、家電10自身が報知を行うことで、予定されていた発話が中止されたこと、あるいは、中止された発話の内容を、発話という手段に代えてその他の報知手段によって、ユーザに、確実に伝達することができる。
〔実施の形態8〕
本発明の実施の形態8を、図面を参照して以下に説明する。実施の形態8は、実施の形態1の変形例1に相当する。すなわち、発話機能を備えた複数の家電によるそれぞれの発話(音声出力)タイミング制御を、発話制御装置1が集中して行うことにより、各家電の内部構成を複雑にすることなく、複数の家電による同時発話等のトラブルを回避する。
尚、実施の形態8における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、以下の点を除いて、実施の形態1と同様である。よって、同様の部分については、同じ符号を付し、説明を省略する。
(発話制御装置1および家電10のブロック構成)
図1を参照して、本実施の形態では、発話制御装置1は、音声出力部4を備えていなくてもよい。代わりに家電10の各々は、発話を実行する発話実行部としての音声出力部14cを備えている。
本実施の形態では、発話制御装置1の受信部5bは、家電10からの発話要求として、発話データを受信する代わりに、発話要求データ(発話要求)を受信する。図62の(c)に示すとおり、発話要求データは、当該発話要求データの送信元である家電10を識別するための、機器識別に関する属性(すなわち、機器識別情報)と、発話の優先度に関する属性(すなわち、優先度)とを含む。尚、1台の家電10から、複数の発話要求データが発話制御装置1に対して送信される場合を想定して、家電10と発話制御装置1との間でどの発話に関する発話要求データであるのかを識別するための発話IDが、上記発話要求データに含まれていてもよい。
実施の形態1と同様に、制御部2は、図62の(g)に示すとおり、受信部5bが受信した発話要求データに対して、到着順位に関する属性(すなわち、受信順位)を付加して、記憶部3に格納する。そして、記憶部3に格納された発話要求データの中から、最も優先度が高く、かつ最も受信順位の高い発話要求データを1つ抽出し、その発話要求データに対する発話許可データを、上記機器識別情報を用いて、送信部5aを介して通信回線41経由で対応する家電10に送信する。
本実施の形態では、家電10の制御部12は、発話する状況が発生した場合、記憶部13に格納された、上記状況に対応する発話の内容に相当する発話データ(音声データまたはテキストデータ)を選択する。そして、該発話データに関連付けられた優先度と、自機の機器識別情報とを含む発話要求データを、送信部15aを介して、通信回線41経由で、発話制御装置1に送信する。こうして、家電10は、発話制御装置1に対して上記発話許可を要求することができる。そして、制御部12は、上記発話要求データに対する応答としての発話許可データを、受信部15bを介して発話制御装置1から受信したことに応じて、上記発話データに係る発話を行うことができる。制御部12は、上記発話が完了すると、該発話が完了したことを示す発話完了データを、送信部15aを介して発話制御装置1に送信する。
以上のことから、実施の形態8〜14の発話要求データにおいて、実施の形態1〜7の発話データと異なる点は、それぞれ、発話要求データは、発話データの本体(音声データまたはテキストデータ)を含んでいなくてよいという点である。
(発話制御装置での処理の流れ)
本実施の形態では、発話制御装置1の処理は、概して、発話要求格納制御、発話開始制御、及び発話完了制御の3つのプロセスで構成される。
本実施の形態における発話制御装置1の発話タイミング制御全体の流れは、以下の点を除いて実施の形態1と同様であり、図2を参照して説明できる。
まず、S101では、各家電10からの発話要求データの受信確認、及び発話要求データの格納(受信順位の付与を含む)などを行う。
次に、S102では、優先度に基づく発話要求データの抽出、及び家電10への発話許可データの送信などを行う。
次に、S103では、家電10からの発話完了データの受信確認、及び発話要求データの削除などを行う。
処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(発話要求格納制御)
発話制御装置1の発話要求格納制御全体の流れは、以下の点を除いて実施の形態1と同様であり、図3を参照して説明できる。
まず、S111では、制御部2が、受信部5bを介して家電10のいずれかから、発話データに代えて発話要求データを受信したかどうかを確認する。発話要求データを受信していない場合は、エンドに進む。発話要求データを受信した場合は(S111でYES)、後述する発話要求格納処理を行う(S112)。
(発話要求格納処理)
発話制御装置1の発話要求格納処理の流れは、以下の点を除いて実施の形態1と同様であり、図4を参照して説明できる。
図3のS111において発話要求データを受信した場合は、まず、制御部2は、受信された発話要求データに対し、その到着順位に関する情報、すなわち、「受信順位」を新たな属性として付加する(S121)。次に、制御部2は、受信順位が付加された発話要求データを、記憶部3に格納する(S122)。
(発話開始制御)
発話制御装置1の発話開始制御全体の流れは、以下の点を除いて実施の形態1と同様であり、図5を参照して説明できる。
尚、発話制御装置1には、発話待機モードと発話中モードの2つのモードがあり、いずれの家電10も発話していないという状況を発話制御装置1が認識しているときを発話待機モード(すなわち、発話要求データ待ちの状態)、いずれかの家電10が発話しているという状況を発話制御装置1が認識しているときを発話中モード(すなわち、発話完了データ待ちの状態)とする。発話制御装置1の電源投入後、あるいはリセット後の初期状態では、発話待機モードとなる。
まず、制御部2は、現在のモードが発話待機モードの場合はS132へ、発話待機モードでない場合はエンドへ進む(S131)。
S131で現在のモードが発話待機モードの場合は、制御部2は、記憶部3に発話要求データが格納されているかどうかを確認する(S132)。
S132で発話要求データが格納されていない場合は、エンドに進む。
発話要求データが格納されている場合は、後述する発話開始処理を行う(S133)。
(発話開始処理)
発話制御装置1の発話開始処理の流れは、以下の点を除いて実施の形態1と同様であり、図6を参照して説明できる。
図5のS132において発話要求データが格納されている場合は、格納されている発話要求データの中から最も優先度の高い発話要求データを全て抽出する(S141)。
次に、抽出された発話要求データが複数あるかどうかを判断し(S142)、1つだけの場合は、S144に進み、複数ある場合は、それらの中から、受信順位が最も高い発話要求データを抽出する(S143)。もし、受信順位が最も高い発話要求データが複数ある場合は、それらの中からランダムに1つだけ抽出してもよい。あるいは、発話要求データにおいて発話許可が要求されている発話データのデータ長の最も小さいメッセージを抽出してもよい。本実施の形態では、この場合、家電10は、発話要求データ内に、上記発話データそのものか、あるいは、該発話データのデータ長を属性として含めて、発話制御装置1に供給する必要がある。後者を採用して、家電10が発話データのデータ長を含む発話要求データを送信する構成であれば、通信負荷の増大が回避されるというメリットがある。
次に、制御部2は、発話要求データに含まれる機器識別情報を用いて、送信部5aから通信回線41経由で、要求送信元の家電10に対し、発話開始データに代えて発話許可データを送信する(S144)。
次に、制御部2は、発話中モードに移行する(S146)。
(発話完了制御)
発話制御装置1の発話完了制御全体の流れは、以下の点を除いて実施の形態1と同様であり、図7を参照して説明できる。
まず、制御部2は、現在のモードが発話中モードの場合はS152へ、発話中モードでない場合はエンドへ進む(S151)。
S151で現在のモードが発話中モードの場合は、制御部2は、受信部5bを介して、発話中の家電10から発話完了データを受信したかどうかを確認する(S152)。
制御部2は、受信部5bを介して、発話完了データを受信した場合は、後述する発話完了処理を行う(S153)。
(発話完了処理)
発話制御装置1の発話完了処理の流れは、以下の点を除いて実施の形態1と同様であり、図8を参照して説明できる。
本実施の形態では、発話の主体は家電10であり、発話制御装置1において発話は行われないため、実施の形態1における発話完了データ送信のステップは省略される。
図7のS152において発話完了データを受信した場合は、制御部2は、上記発話完了データに対応する発話要求データを、発話データに代えて、記憶部3から削除する(S162)。次に、発話待機モードに移行する(S163)。
以上が、発話制御装置1側の処理の流れである。次に、家電10側の処理の流れを説明する。
(家電での処理の流れ)
本実施の形態では、家電10の処理は、概して、発話要求制御、発話開始制御、及び発話完了制御の3つのプロセスで構成される。
(発話制御全体)
図31は、本実施の形態における家電10の発話制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部12は、後述する発話要求制御を行う(S1001)。このステップでは、自機において発話が必要な状況が発生したかの確認、及び発話要求データの送信を行う。
次に、制御部12は、後述する発話開始制御を行う(S1002)。このステップでは、発話制御装置1からの発話許可データの受信確認、及び発話の開始を行う。
次に、制御部12は、後述する発話完了制御を行う(S1003)。このステップでは、自機の発話の完了確認、及び発話完了データの送信を行う。
処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(発話要求制御)
図32は、図31のS1001における、家電10の発話要求制御の流れを表すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部12が、ユーザに対して発話すべき状況が発生したかどうかを確認する(S1011)。
発話すべき状況が発生していない場合は、エンドに進む。
発話すべき状況が発生した場合は、制御部12は、記憶部13に格納された、現在の発話すべき状況に対応する発話データを選択する(S1012)。そして、制御部12は、発話データに関連付けられている優先度、自機の機器識別情報、および、必要に応じて該発話データのデータ長を属性として含む発話要求データを、送信部15aから通信回線41経由で、発話制御装置1に送信する(S1013)。
(発話開始制御)
図33は、図31のS1002における、家電10の発話開始制御の流れを表すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部12が、受信部15bを介して発話制御装置1から発話許可データを受信したかどうかを確認する(S1021)。
発話許可データを受信していない場合は、エンドに進む。
発話許可データを受信した場合は、制御部12は、音声出力部14cを制御して、該発話許可データにて許可された発話の発話データを処理して発話を開始する(S1022)。
(発話完了制御)
図34は、図31のS1003における、家電10の発話完了制御の流れを表すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部12が、音声出力部14cにおいて発話が完了したかどうかを確認する(S1031)。
発話が完了していない場合は、エンドに進む。
発話が完了した場合は、制御部12は、送信部15aから通信回線41経由で、発話制御装置1に対し、発話完了データを送信する(S1032)。
(システム全体の流れ)
図50は、本実施の形態における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。
まず、発話すべき状況が発生した場合、家電10は、発話制御装置1に対し、(1)発話要求データを送信する(S1013)。発話要求データを受信した発話制御装置1は、他に発話要求データを受信していない場合は、家電10に(2)発話許可データ(応答)を送信する(S144)。
家電10は、発話許可データを受信すると、その発話許可データに対応した発話データを用いて(3)発話を開始する(S1022)。家電10は、発話を終了すると、発話制御装置1に対し、(4)発話完了データを送信する(S1032)。
(具体例)
以下に、具体例を示す。尚、優先度の値が小さいほど、優先度が高いものとする。
例えば、いずれかの家電10が発話中に、別の家電10である洗濯機から、「洗濯が終了しました。今日は雨なので、衣類乾燥機の使用をお勧めします。」(優先度5)、さらに、別の家電10であるオーブン電子レンジから、「グラタンの調理が終了しました。冷めないうちにお召し上がり下さい。」(優先度4)、さらに、別の家電10である冷蔵庫から、「製氷用の水タンクが空になりました。水を補給して下さい。」(優先度4)という発話を行いたい旨の発話要求データを、それぞれの家電10から上記の順で、発話制御装置1が受信したとする。この場合、現在発話中の発話が完了した次に出力されるのは、最も優先度が高く、かつ最も受信順位の高いオーブン電子レンジの発話要求データに対する発話許可データである。オーブン電子レンジが上記発話を発話中に、発話制御装置1が上記以外の発話要求データを受信しなければ、発話制御装置1は、次に優先度の高い冷蔵庫の発話、最後は優先度の低い洗濯機の発話、という順で、発話許可データをそれぞれの家電10に送信する。
(効果)
このように、各家電10によって実行される発話のタイミングを、発話制御装置1が集中制御することにより、各家電10の内部構成が複雑にならないと共に、各家電10の同時発話を回避することができる。よって、ユーザに対し、負担を強いることなく、確実に発話内容を伝達することができる。
〔実施の形態9〕
実施の形態8における発話システム100、すなわち、発話制御装置による1局集中発話に代えて、各家電がそれぞれ発話するシステムにおいて、実施の形態2における発話切替制御を組み合わせてもよい。この組み合わせに相当する本発明の実施の形態9を、図面を参照して以下に説明する。尚、実施の形態9における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、実施の形態8と同様である。よって、同じ符号を付し、説明を省略する。
(発話制御装置での処理の流れ)
本実施の形態では、発話制御装置1の処理は、概して、発話要求格納処理、発話切替処理、発話開始制御、及び発話完了制御の4つのプロセスで構成される。このうち、発話要求格納処理、発話開始制御、及び発話完了制御の3つのプロセスに関しては、実施の形態8と同様であるため、説明を省略する。
(発話制御全体)
本実施の形態における発話制御装置1の発話制御全体の流れは、以下の点を除いて実施の形態2と同様であり、図9を参照して説明できる。
まず、制御部2が、受信部5bを介して家電10のいずれかから、発話データに代えて、発話要求データを受信したかどうかを確認する(S111)。発話要求データを受信していない場合は、S204に進む。
S111で発話要求データを受信した場合は、上述の発話要求格納処理を行う(図4のS112参照)。
次に、後述する発話切替処理(S203)を行う。このステップでは、ある家電10(先の発話の実行主体)が発話中に、所定値を超えてより優先度の高い発話要求データを別の家電10から受信した場合に、現在の発話を行っている上記ある家電10に発話を中断させ、受信した優先度の高い発話要求データに対応する発話を上記別の家電10に優先的に発話させる。
次に、後述の発話開始・再開制御を行う(S204)。このステップでは、図5を用いて説明した発話開始制御とほぼ同様の処理を行うが、次に発話を許可する発話要求データに、後述の中断フラグが紐付けられている場合は、家電10がローカルで管理している中断箇所から発話を再開するように上記ある家電10を制御する。
次に、図7の発話完了制御を行う(S103)。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(発話切替処理)
本実施の形態における発話制御装置1の発話切替処理の流れは、以下の点を除いて実施の形態2と同様であり、図10を参照して説明できる。
まず、制御部2は、発話中モードかどうかを判断し(S211)、発話中モードの場合はS212に、発話中モードでない場合はエンドに進む。
S211において、発話中モードの場合は、受信された発話要求データと、発話中の発話要求データの優先度を比較し(S212)、受信された発話要求データの優先度が、発話中の発話要求データの優先度よりも、所定の基準値を超えて高ければ、S213に、そうでなければ、エンドに進む。
S212において、受信された発話要求データの優先度が、発話中の発話要求データの優先度よりも、所定の基準値を超えて高ければ、後述する発話中断処理を行う(S213)。
次に、制御部2は、受信された優先度の高い発話要求データの機器識別情報を用いて、送信部5aから通信回線41経由で、その家電10に対して、発話開始データに代えて、発話許可データを送信する(S144)。
尚、本実施の形態では、発話の主体は家電10であり、発話制御装置1において発話は行われないため、実施の形態2における発話開始のステップ(S145)は省略される。
(発話中断処理)
図35は、図10のS213における、発話制御装置1の発話中断処理の流れを説明するためのフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
図10のS212において、受信された発話要求データの優先度が、発話中の発話要求データの優先度よりも、所定の基準値を超えて高い場合は、制御部2は、発話中の発話要求データの機器識別情報を用いて、送信部5aから通信回線41経由で、該当する家電10に対して発話中断データを送信する(S221a)。
次に、制御部2は、発話中断データを送信した先の家電10から、発話中断受理通知を受信したかどうかを確認する(S222a)。
制御部2は、発話中断受理通知を受信した場合は、エンドに進む。発話中断受理通知を受信していない場合は、S222に戻る。尚、一定時間内に発話中断受理通知を受信しなかった場合は、再度発話中断データを送信する、または、エンドに進むなどの処理を行っても良い。
さらに、制御部2は、S222aにて発話中断受理通知を受信すると、その中断されている発話に対する発話要求データに発話が未完了で中断されている旨を示す中断フラグを、属性として、当該発話要求データに付加して記憶部3に格納しておいてもよい。
以上が、発話制御装置1側の処理の流れである。次に、家電10側の処理の流れを説明する。
(家電での処理の流れ)
本実施の形態では、家電10の処理は、概して、発話要求制御、発話開始・再開制御、発話中断制御、及び発話完了制御の4つのプロセスで構成される。尚、発話要求制御、発話完了制御の2つのプロセスに関しては、実施の形態8のプロセスと同様であるため、説明を省略する。
(発話制御全体)
図36は、本実施の形態における、家電10の発話制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部12は、図31の発話要求制御を行う(S1001、詳細には図32)。次に、後述する発話開始・再開制御を行う(S2002)。このステップでは、発話制御装置1からの発話許可データの受信確認、及び発話の開始、あるいは再開を行う。
次に、制御部12は、後述する発話中断制御を行う(S2004)。このステップでは、発話制御装置1からの発話中断データの受信確認、発話中断、中断箇所の格納及び発話制御装置1に対し、発話中断受理通知の送信を行う。
次に、制御部12は、図31の発話完了制御を行う(S1003、詳細には図34)。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(発話開始・再開制御)
図37は、図36のS2002における、家電10の発話開始・再開制御の流れを表すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部12が、受信部15bを介して発話制御装置1から発話許可データを受信したかどうかを確認する(S1021)。発話許可データを受信していない場合は、エンドに進む。
発話許可データを受信した場合は、その発話許可データに対応した発話データに属性として、中断箇所が付加されているかどうかを確認する(S2011)。中断箇所の属性が付加されている場合は、その中断箇所から発話を再開し(S2012)、付加されていない場合は、発話を開始する(S1022)。
(発話中断制御)
図38は、図36のS2004における、家電10の発話中断制御の流れを表すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部12が、受信部15bを介して発話制御装置1から発話中断データを受信したかどうかを確認する(S2021)。発話中断データを受信していない場合は、エンドに進む。
発話中断データを受信した場合は、制御部12は音声出力部14cを制御して、現在の発話を中断し(S2022)、その中断箇所を、発話データの属性として記憶部13に格納する(S2023)。そして、制御部12は、送信部15aを介して通信回線41経由で、発話制御装置1に対し、発話中断受理通知を送信する(S2024)。
(システム全体の流れ)
図51は、本実施の形態における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。
まず、家電10−1が(1)発話中に(S1022)、家電10−2は、発話制御装置1に対し、(2)発話要求データを送信する(S1013)。
発話要求データを受信した発話制御装置1は、受信された発話要求データと、発話中の発話要求データの優先度を比較し、家電10−2から受信された発話要求データの優先度が、家電10−1で発話中の発話要求データの優先度よりも、所定の基準値を超えて高ければ、家電10−1に(3)発話中断データ(応答)を送信する(S221)。
家電10−1は、発話中断データを受信すると、現在の(4)発話を中断し(S2022)、発話制御装置1に対し、(5)発話中断受理通知を送信する(S2024)。
発話制御装置1は、家電10−1から発話中断受理通知を受信すると、家電10−2に対し、(6)発話許可データ(応答)を送信する(S144)。
家電10−2は、発話許可データを受信すると、その発話許可データに対応した発話、すなわち、(2)発話要求データで要求した発話の発話データを用いて(7)発話を開始する(S1022)。
家電10−2は、発話を終了すると、発話制御装置1に対し、(8)発話完了データ(応答)を送信する(S1032)。
発話制御装置1は、家電10−2から発話完了データを受信すると、他に発話要求データを受信していない場合は、家電10−1に対し、(9)発話許可データ(応答)を送信する(S144)。
家電10−1は、発話許可データを受信すると、中断した箇所から(10)発話を再開する(S2012)。
家電10−1は、発話を終了すると、発話制御装置1に対し、(11)発話完了データを送信する(S1032)。
(効果)
以上のように、実施の形態9の構成によれば、実施の形態8の発話システム100において、実施の形態2と同様の効果を奏する。
〔実施の形態10〕
実施の形態8における発話システム100、すなわち、発話制御装置による1局集中発話に代えて、各家電がそれぞれ発話するシステムにおいて、実施の形態3における長時間連続発話を回避する制御を組み合わせてもよい。この組み合わせに相当する本発明の実施の形態10を、図面を参照して以下に説明する。尚、実施の形態10における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、実施の形態8と同様である。よって、同じ符号を付し、説明を省略する。
(発話制御装置での処理の流れ)
本実施の形態では、発話制御装置1の処理は、発話要求格納制御、発話中止制御、発話開始制御、及び発話完了制御の4つのプロセスで構成される。このうち、発話開始制御のプロセスに関しては、実施の形態8と同様であるため、説明を省略する。
なお、発話要求格納制御、発話完了制御の2つのプロセスは、実施の形態8とほぼ同様であるが、以下の点で実施の形態8と異なる。すなわち、本実施の形態では、発話要求データ内に、対応する発話データ(ここでは、音声データを想定している)のデータ長に関する属性が含まれる。そして、各発話要求データに対応する各発話データのデータ長を積算した音声データ長積算値が発話制御装置1の記憶部3に格納されている。「音声データ長積算値」は、各発話要求データに関連付けられている属性「発話データのデータ長」の合計値を示す。よって、以下では、上述の「発話データ全データ長」を「音声データ長積算値」の用語を用いて説明する。
発話要求格納制御のプロセスにおいて、発話要求データ格納時に、発話制御装置1の制御部2が、発話要求データに対応する発話データのデータ長を上記音声データ長積算値に加算する処理、及び発話完了制御のプロセスにおいて、発話要求データ削除時に、削除された発話要求データに対応する発話データのデータ長を上記音声データ長積算値から減算する処理が追加されている。尚、記憶部3に格納されている音声データ長積算値の初期値は0とする。
(発話制御全体)
本実施の形態における発話制御装置1の発話制御全体の流れは、以下の点を除いて実施の形態3と同様であり、図14を参照して説明できる。
まず、制御部2は、発話格納制御に代えて、後述する音声データ長積算値を考慮した発話要求格納制御を行う(S301)。このステップでは、実施の形態8の発話要求格納制御とほぼ同様の処理を行うが、制御部2は、発話要求データを格納するとき、音声データ長積算値に、該発話要求データに含まれる属性(発話データのデータ長)を加算する。
次に、後述する発話中止制御を行う(S302)。このステップでは、記憶部3に格納されている上記音声データ長積算値が所定値を超えた場合に、優先度の低い発話要求データを記憶部3から削除する。
次に、図5の発話開始制御を行う(S102)。次に、後述する音声データ長積算値を考慮した発話完了制御を行う(S304)。このステップでは、家電10の音声出力部14cが発話を完了した場合に、制御部2は、完了された発話の発話データのデータ長(発話要求データに紐付けられている)に基づいて、音声データ長積算値を考慮した発話完了処理を行う。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(発話要求格納制御、音声データ長積算値考慮)
本実施の形態における発話制御装置1の音声データ長積算値を考慮した発話要求格納制御全体の流れは、以下の点を除いて実施の形態3と同様であり、図15を参照して説明できる。
まず、制御部2が、受信部5bを介して家電10のいずれかから、発話データに代えて、発話要求データを受信したかどうかを確認する(S311)。発話要求データを受信していない場合は、エンドに進む。
発話要求データを受信した場合は、後述する発話要求データの音声データ長積算値を考慮した発話要求格納処理を行う(S312)。このステップでは、制御部2は、受信した発話要求データに受信順位に関する属性を付加し、記憶部3に格納することに加えて、発話要求データに含まれている発話データのデータ長の属性に基づいて、音声データ長積算値を更新する。
(発話要求格納処理、音声データ長積算値考慮)
本実施の形態における発話制御装置1の音声データ長積算値を考慮した発話要求格納処理の流れは、以下の点を除いて実施の形態3と同様であり、図16を参照して説明できる。
図15のS311において発話要求データを受信した場合は、制御部2は、受信された発話要求データに対し、その受信順位を新たな属性として付加する(S321)。次に、制御部2は、受信順位が付加された発話要求データを、発話データに代えて、記憶部3に格納する(S322)。音声データ長積算値は、記憶部3に格納されている各発話要求データに対応する、それぞれの発話データ(音声データを想定している)のデータ長を合計した値である。S322にて新たに発話要求データが記憶部3に格納されたので、これに伴い、上記音声データ長積算値を更新する必要がある。
そこで、次に、制御部2は、記憶部3に格納されている音声データ長積算値を読み出し、新たに格納された発話要求データに含まれる、属性(すなわち、発話データのデータ長)を、上記読み出した音声データ積算値に加算した後、加算後の音声データ長積算値を記憶部3に格納する(S323)。
(発話中止制御)
本実施の形態における発話制御装置1による発話要求データの発話中止制御(図14のS302)の流れは、以下の点を除いて実施の形態3と同様であり、図17を参照して説明できる。
まず、制御部2が、記憶部3に格納されている音声データ長積算値が、所定値を超えているかどうかを判断し(S331)、所定値を超えている場合は、S332に進み、超えていない場合は、エンドに進む。
S332で、音声データ長積算値が所定値を超えている場合、制御部2は、記憶部3に格納されている発話要求データの中から最も優先度の低い発話要求データを、発話データに代えて、一つ抽出する(S332)。
次に、制御部2は、抽出した発話要求データに含まれる機器識別情報を用いて、当該機器識別情報が示す家電10宛てに、送信部5aを介して、通信回線41経由で、発話中止データを送信する(S333)。発話中止データは、発話制御装置1が家電10に対して、発話を中止するように指示する命令を含む情報である。
次に、制御部2は、発話データに代えて、S332にて抽出された発話要求データを、記憶部3から削除する(S334)。S334にて既存の発話要求データが記憶部3から削除されたので、これに伴い、上記音声データ長積算値を更新する必要がある。
そこで、次に、制御部2は、上記音声データ長積算値から、上記削除対象の発話要求データに含まれる発話データのデータ長を減算し、減算後の音声データ長積算値を記憶部3に格納した後(S335)、S331に戻る。なお、S335よりも前に、記憶部3から発話要求データを完全に削除すると、当該発話要求データの発話データのデータ長の情報が残らないので、どれだけのデータ長を減算すればよいのか分からない。したがって、S334およびS335の一連の処理は、厳密には、(1)S334にて削除対象の発話要求データを特定し、S335にて該発話要求データに含まれるデータ長を音声データ長積算値から減算した後、該発話要求データを削除することであってもよいし、あるいは、(2)S334にて削除対象の発話要求データに含まれるデータ長を一時記憶部に退避しておき、該発話要求データを削除し、S335にて退避させたデータ長を減算することであってもよい。以上のことは、特にことわらなくとも、以降の同様の処理(発話要求データを削除し、それに対応する発話データのデータ長を減算する処理)にも当てはまる。
(発話完了制御、音声データ長積算値考慮)
本実施の形態における発話制御装置1による音声データ長積算値を考慮した発話完了制御(図14のS304)の流れは、以下の点を除いて実施の形態3と同様であり、図18を参照して説明できる。
まず、制御部2は、現在のモードが、発話モードに代えて、発話中モード(いずれかの家電10が発話中である状態)の場合はS342へ、発話中モードでない場合はエンドへ進む(S341)。S341で現在のモードが発話中モードの場合は(S341でYES)、制御部2は、発話完了の確認に代えて、発話を担当していた家電10から受信部5bを介して発話完了データを受信したかどうかを確認する(S342)。
上記家電10の音声出力部14cにおいて、発話が完了した場合は、後述する音声データ長積算値(記憶部3に発話要求データごとに格納されている全データ長)を考慮した発話完了処理を行う(S343)。このステップでは、出力が完了した発話要求データを記憶部3から削除すると共に、該発話要求データに含まれる発話データのデータ長に基づいて、音声データ長積算値を更新し、発話待機モードに移行する。
(発話完了処理、音声データ長積算値考慮)
本実施の形態における発話制御装置1による発話制御装置1の音声データ長積算値を考慮した発話完了処理(図18のS343)の流れは、以下の点を除いて実施の形態3と同様であり、図19を参照して説明できる。
図18のS342において、受信部5bが家電10から発話完了データを受信した場合は、制御部2は、その発話要求データを記憶部3から削除する(S352)。次に、制御部2は、記憶部3に格納されている音声データ長積算値から、発話が完了した、上記S352にて削除対象の発話要求データに含まれる発話データのデータ長を減算し、減算後の音声データ長積算値を記憶部3に上書きする(S353)。次に、発話待機モードに移行する(S354)。なお、本実施の形態では、発話制御装置1は発話を行わないので、S351は除かれる。S351にて発話完了データを送信するのは、発話制御装置1ではなく家電10である。
以上が、発話制御装置1側の処理の流れである。次に、家電10側の処理の流れを説明する。
(家電での処理の流れ)
本実施の形態では、家電10の処理は、概して、発話要求制御、発話中止制御、発話開始制御、及び発話完了制御の4つのプロセスで構成される。このうち、発話要求制御、発話開始制御、発話完了制御の3つのプロセスに関しては、実施の形態8と同様であるため、説明を省略する。
(発話制御全体)
図39は、本実施の形態における、家電10の発話制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部12は、図32に示した発話要求制御を行う(S1001)。次に、後述する発話中止制御を行う(S3001)。このステップでは、発話制御装置1からの発話中止データの受信確認、及び発話中止に応じた処理を行う。
次に、図33に示した発話開始制御を行う(S1002)。次に、図34に示した発話完了制御を行う(S1003)。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(発話中止制御)
図40は、図39のS3001における、家電10による発話中止制御の流れを表すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部12が、受信部15bを介して発話制御装置1から発話中止データを受信したかどうかを確認する(S3011)。発話中止データを受信していない場合は、エンドに進む。
発話中止データを受信した場合は、発話中止データに含まれる発話中止命令に応じた処理を行う(S3012)。発話中止命令に応じた処理としては、時間をおいて同じ発話要求データを再送する、予定されていた発話が中止された旨をユーザに報知する、優先度の低い発話データであるため特に何もしない、などが挙げられる。
(システム全体の流れ)
図52は、本実施の形態における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。
まず、発話すべき状況が発生した場合、家電10は、発話制御装置1に対し、(1)発話要求データを送信する(S1013)。
発話要求データを受信した発話制御装置1は、(2)発話中止制御を行い(S302)、家電10より受信した発話要求データが発話中止と判断された場合は、家電10に、その発話要求データに対する応答として、発話を中止する旨の通知である発話中止データを送信する(S333)。
(効果)
以上のように、実施の形態10の構成によれば、実施の形態8の発話システム100において、実施の形態3と同様の効果を奏する。
〔実施の形態11〕
実施の形態8における発話システム100、すなわち、発話制御装置による1局集中発話に代えて、各家電がそれぞれ発話するシステムにおいて、実施の形態4における発話遅延制御を組み合わせてもよい。この組み合わせに相当する本発明の実施の形態11を、図面を参照して以下に説明する。尚、実施の形態11における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、実施の形態8と同様である。よって、同じ符号を付し、説明を省略する。
(発話制御装置での処理の流れ)
本実施の形態では、発話制御装置1の処理は、発話要求格納制御、発話遅延時間更新制御、発話遅延制御、遅延時間を考慮した発話開始制御、及び発話完了制御の5つのプロセスで構成される。このうち、発話要求格納制御、及び発話完了制御のプロセスに関しては、実施の形態8と同様であるため、説明を省略する。
尚、本実施の形態では、記憶部3に格納された各発話要求データには、さらに、遅延時間に関する属性が付加されている。遅延時間に関する属性は、その発話要求データが発話制御装置1に登録されてから発話許可データが送出されるまで、どのくらいの時間待機できるのか、あるいは、待機すべきなのか、を示す情報である。すなわち、上記属性「遅延時間」は、発話までどのくらいの遅延が許容できるのか(あるいは、許容されるべきなのか)を示している。発話制御装置1において、遅延時間「0」の発話要求データは、遅延が許容されずすぐに発話されるべき発話の要求であると理解される。遅延時間が正の値の発話要求データは、その値分の時間だけ待機すべき発話の要求であると理解される。すなわち、正の値の遅延時間を属性として持つ発話要求データは、該値がゼロになるまでは、発話許可が下りることはない。
(発話制御全体)
本実施の形態における発話制御装置1の発話制御全体の流れは、以下の点を除いて実施の形態4と同様であり、図20を参照して説明できる。
まず、図3を参照して上述した発話要求格納制御を行う(S101)。次に、後述する発話遅延時間更新制御を行う(S402)。このステップでは、記憶部3に格納されている発話要求データの遅延時間の属性を、所定の単位時間毎にカウントダウン(減算)していく。
次に、後述する発話遅延制御を行う(S403)。このステップでは、制御部2は、記憶部3に格納されている全発話要求データの中から、遅延時間が所定値以下の発話要求データについて、音声データ長積算値を算出する。そして、制御部2は、算出した音声データ長積算値が所定値を超えた場合は、それが所定値内に収まるよう、優先度の低い方から1つ以上の発話要求データを抽出し、抽出した発話要求データに所定の遅延時間属性を設定する。すなわち、遅延時間が所定値を超えるように再設定して遅延時間を延長させる。
次に、制御部2は、後述する遅延時間を考慮した発話開始制御を行う(S404)。このステップでは、制御部2は、発話待機モードのときに、遅延時間ゼロの発話要求データが記憶部3に格納されている場合に、それらの発話要求データの中から、最も優先度が高く、かつ最も受信順位の高いデータを1つ抽出し、対象となる家電10への発話許可データの送信を行う。次に、図7を参照して上述した発話完了制御を行う(S103)。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(発話遅延時間更新制御)
本実施の形態における発話制御装置1による発話遅延時間更新制御(図20のS402)の流れは、以下の点を除いて実施の形態4と同様であり、図21を参照して説明できる。尚、本制御は、タイマ6を利用して、タイマ処理が行われるが、発話制御装置1が起動した時点で、所定の単位時間でタイマが起動されているものとする。また、設定する上記単位時間は、図20に示す処理1回分の処理時間よりも、十分に長いものとする。
まず、制御部2は、タイマ6が計測した時間が単位時間を経過したかどうかを確認し(S411)、単位時間を経過していれば、S412に進み、単位時間を経過していなければ、エンドに進む。
S411で単位時間を経過している場合は、タイマ6を停止し(S412)、所定の単位時間で再度タイマ6を開始させる(S413)。すなわち、タイマ6の計測時間をリセットする。続いて、記憶部3に、発話データに代えて発話要求データが格納されているかどうかを確認する(S414)。
S414で発話要求データが格納されている場合は、S415からS417までの処理を格納されている発話要求データの数だけ繰り返す。発話要求データが格納されていない場合は、エンドに進む。具体的には、制御部2は、記憶部3から発話要求データを取り出す(S415)。次に、取り出した発話要求データの遅延時間が正の値であるかどうかを判断し(S416)、正の場合は、遅延時間を上記所定の単位時間だけ減算する(S417)。未処理の発話要求データが記憶部3に残っている場合は(S418でYES)、S415に戻り、記憶部3に記憶されているすべての発話要求データについて処理が完了した場合は(S418でNO)、エンドに進む。
尚、制御部2は、S417の処理の結果、遅延時間が負の値になる場合、これをゼロに補正する。
以上の発話遅延時間更新制御によれば、記憶部3に格納されている各発話要求データの遅延時間は、ゼロになるまで、所定の単位時間ごとにカウントダウンされる。
(発話遅延制御)
本実施の形態における発話制御装置1の発話遅延制御(図20のS403)の流れは、以下の点を除いて実施の形態4と同様であり、図22を参照して説明できる。
まず、制御部2は、記憶部3に、発話データに代えて発話要求データが格納されているかどうかを確認し(S421)、発話要求データが格納されている場合は、S422に、発話要求データが格納されていない場合は、エンドに進む。S421で発話要求データが格納されている場合は、次に、音声データ長積算値をゼロに初期化する(S422)。
次に、制御部2は、S423からS425までの処理を、格納されている発話要求データの数だけ繰り返す。具体的には、制御部2は、記憶部3から発話要求データを取り出す(S423)。次に、制御部2は、取り出した発話要求データの遅延時間が所定値以下であるかどうかを判断する(S424)。
S424で遅延時間が所定値以下の場合は(S424でYES)、音声データ長積算値に、取り出された発話要求データ内の発話データのデータ長を加算し(S425)、未処理の発話要求データがある場合は(S425aでYES)、S423に戻り、未処理の発話要求データがない場合は(S425aでNO)、S426に進む。
S424で遅延時間が所定値を超える場合は(S424でNO)、未処理の発話要求データがある場合は、S423に戻り、未処理の発話要求データがない場合は、S426に進む。
次に、制御部2が、算出された発話要求データの音声データ長積算値が、所定値を超えているかどうかを判断し(S426)、所定値を超えている場合は、S427に進み、超えていない場合は、エンドに進む。
S426で、発話要求データの音声データ長積算値が、所定値を超えている場合、制御部2は、遅延時間が所定値以下の発話要求データの中から最も優先度の低い発話要求データを1つ抽出する(S427)。
次に、制御部2は、抽出された発話要求データに含まれている機器識別情報を用いて、該機器識別情報が示す家電10宛てに、送信部5aから通信回線41経由で発話遅延データを送信する(S428)。発話遅延データは、発話制御装置1が家電10に対して、発話のタイミングを遅らせるように指示する命令を含む情報である。
次に、制御部2は、抽出された発話要求データに対し、発話遅延時間を設定する(S429)。尚、S429において、発話遅延時間は、現行の遅延時間に所定の遅延時間を加算するか、または、現行の遅延時間よりも長い遅延時間を再設定するなどして、結果的にS424における上記所定値以上となるように更新される。これにより、発話遅延時間が延長された発話要求データを、抽出の対象から外すことができる。
次に、制御部2は、音声データ長積算値から、上記抽出された発話要求データに含まれる発話データのデータ長を減算し(S430)、S426に戻る。
(遅延時間を考慮した発話開始制御)
本実施の形態における発話制御装置1の遅延時間を考慮した発話開始制御(図20のS404)の流れは、以下の点を除いて実施の形態4と同様であり、図23を参照して説明できる。
まず、制御部2は、現在のモードが発話待機モードの場合はS132へ、発話待機モードでない場合はエンドへ進む(S131)。S131で現在のモードが発話待機モードの場合は、制御部2は、記憶部3に、発話データに代えて、発話要求データが格納されているかどうかを確認する(S132)。S132で発話要求データが格納されていない場合は、エンドに進む。
発話要求データが格納されている場合は(S132でYES)、後述する遅延時間を考慮した発話開始処理を行う(S433)。このステップでは、記憶部3に格納されている遅延時間ゼロの発話要求データの中から、最も優先度が高く、かつ最も受信順位の高いデータを1つ抽出し、対応する家電10に発話許可データを送信し、発話中モードに移行する。
(遅延時間を考慮した発話開始処理)
本実施の形態における発話制御装置1の遅延時間を考慮した発話開始処理(図23のS433)の流れは、以下の点を除いて実施の形態4と同様であり、図24を参照して説明できる。発話制御装置1は、発話データに代えて、発話要求データを扱う。
図23のS132において発話要求データが格納されている場合は、格納されている発話要求データの中から遅延時間ゼロの発話要求データがあるかどうかを確認し(S441)、遅延時間ゼロの発話要求データがある場合は、S442に、ない場合は、エンドに進む。
S441で抽出された遅延時間ゼロの発話要求データがある場合は、制御部2は、遅延時間ゼロの発話要求データを全て抽出する(S442)。次に、抽出された発話要求データが複数かどうかを判断し(S443)、複数の場合は、S141に進み、1つだけの場合は、S144に進む。S443において、抽出された発話要求データが複数ある場合は、それらの発話要求データの中から最も優先度の高い発話要求データを全て抽出する(S141)。
次に、抽出された発話要求データが複数あるかどうかを判断し(S142)、1つだけの場合は、S144に進み、複数ある場合は、それらの中から、受信順位が最も高い発話要求データを抽出する(S143)。もし、受信順位が最も高い発話要求データが複数ある場合は、それらの中からランダムに1つだけ抽出してもよいし、発話要求データに含まれる発話データのデータ長の最も小さい発話要求データを抽出してもよい。
次に、制御部2は、発話要求データに含まれる機器識別情報を用いて、該機器識別情報が示す家電10宛てに、送信部5aから、通信回線41経由で、発話開始データに代えて発話許可データを送信する(S144)。本実施の形態では、発話制御装置1は発話を行わないため、発話開始(S145)の処理は除かれる。次に、制御部2は、発話モードに代えて、発話中モードに移行する(S146)。
以上が、発話制御装置1側の処理の流れである。次に、家電10側の処理の流れを説明する。
(家電での処理の流れ)
本実施の形態では、家電10の処理は、概して、発話要求制御、発話遅延制御、発話開始制御、及び発話完了制御の4つのプロセスで構成される。このうち、発話要求制御、発話開始制御、発話完了制御の3つのプロセスに関しては、実施の形態8と同様であるため、説明を省略する。
(発話制御全体)
図41は、本実施の形態における家電10の発話制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部12は、図31の発話要求制御を行う(S1001、詳細には図32)。次に、制御部12は、後述する発話遅延制御を行う(S4001)。このステップでは、発話制御装置1からの発話遅延データの受信確認、及び発話遅延に応じた処理を行う。
次に、制御部12は、図31の発話開始制御を行う(S1002、詳細には図33)。次に、制御部12は、図31の発話完了制御を行う(S1003、詳細には図34)。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(発話中止制御)
図42は、図41のS4001における、家電10による発話遅延制御の流れを表すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部12が、受信部15bを介して発話制御装置1から発話遅延データを受信したかどうかを確認する(S4011)。発話遅延データを受信していない場合は、エンドに進む。
発話遅延データを受信した場合は、発話遅延データに含まれる発話遅延命令に応じた処理を行う(S4012)。発話遅延命令に応じた処理としては、発話タイミングが延期された旨を、報知部14のいずれかを用いて報知する、発話タイミングの延期を指示された発話がそのタイミングを逃すと意味がない発話である場合には、当該発話の発話要求データを取り下げるまたは優先度を上げて発話要求データを再送する、もしくは、発話中止データを受信しない限りは、いずれ発話が行われるため、特に何もしない、などが挙げられる。
(システム全体の流れ)
図53は、本実施の形態における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。
まず、発話すべき状況が発生した場合、家電10は、発話制御装置1に対し、(1)発話要求データを送信する(S1013)。
発話要求データを受信した発話制御装置1は、(2)発話遅延制御を行い(S403)、家電10より受信した発話要求データが発話遅延と判断された場合は、家電10に、その発話要求データに対する発話遅延データ(応答)を送信する(S428)。
(効果)
以上のように、実施の形態11の構成によれば、実施の形態8の発話システム100において、実施の形態4と同様の効果を奏する。
〔実施の形態12〕
実施の形態8における発話システム100、すなわち、発話制御装置による1局集中発話に代えて、各家電がそれぞれ発話するシステムにおいて、実施の形態5における必要に応じて発話を禁止したり許可したりする制御を組み合わせてもよい。この組み合わせに相当する本発明の実施の形態12を、図面を参照して以下に説明する。尚、実施の形態12における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、実施の形態8と同様である。よって、同じ符号を付し、説明を省略する。
(発話制御装置での処理の流れ)
(サイレント機能・時間制限なし)
本実施の形態における発話制御装置1のユーザにより発話を禁止する、あるいはユーザにより発話を許可する処理の流れは、実施の形態5(図25)と同様であるため、説明を省略する。
(サイレント機能・時間制限あり)
本実施の形態における発話制御装置1のユーザにより発話を時間制限付きで禁止する、あるいはユーザにより発話を許可する処理の流れは、実施の形態5(図26)と同様であるため、説明を省略する。
(家電での処理の流れ)
(サイレント機能)
本実施の形態における家電10の、発話制御装置1からの発話禁止データ受信により発話を禁止する、あるいは発話制御装置1からの発話許可データ受信により発話を許可する処理の流れは、実施の形態5(図27)と同様であるため、説明を省略する。
(システム全体の流れ)
図54および図55は、本実施の形態における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。
まず、発話制御装置1において、(1)発話禁止操作がなされた場合は(S502でYES)、家電10−1、及び、同図には示していないが家電10−2及び家電10−3に対し、(2)発話禁止データを送信する(S504)。
家電10は、発話禁止データを受信すると、(3)発話禁止モードに移行する(S533)。
次に、発話制御装置1において、(4)発話許可操作がなされた場合は(S506でYES)、家電10に対し、(5)発話許可データを送信する(S509)。
家電10は、発話許可データを受信すると、(6)発話許可モードに移行する(S535)。
図54では、発話制御装置1において、発話許可操作がなされた場合の処理の流れを表しているが、図55では、発話制御装置1において、発話許可操作が行われず、所定時間が経過した場合の処理の流れを表す。
発話禁止モードへの移行過程(1)〜(3)は、図54と同じであるが、発話禁止モードへの移行後、発話制御装置1において、(4)所定時間が経過すると(S517でYES)、家電10に対し、(5)発話許可データを送信する(S509)。
家電10は、発話許可データを受信すると、(6)発話許可モードに移行する(S535)。
(効果)
以上のように、実施の形態12の構成によれば、実施の形態8の発話システム100において、実施の形態5と同様の効果を奏する。
〔実施の形態13〕
実施の形態8における発話システム100、すなわち、発話制御装置による1局集中発話に代えて、各家電がそれぞれ発話するシステムにおいて、実施の形態6における制御、すなわち、家電10が発話制御装置1に対して発話許可データを再度要求する制御を組み合わせてもよい。この組み合わせに相当する本発明の実施の形態13を、図面を参照して以下に説明する。尚、実施の形態13における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、実施の形態8と同様である。よって、同じ符号を付し、説明を省略する。
(家電での処理の流れ)
(発話要求再送)
本実施の形態における家電10は、発話要求データを発話制御装置1に送信後、所定時間内にその発話に対する何らかのデータ(応答)を受信しなかった場合、あるいは、発話中止データを受信した場合に、発話要求データを再送する。この発話要求データを再送する処理の流れは、以下の点を除いて実施の形態6と同様であり、図28を参照して説明できる。家電10は、発話データに代えて、発話要求データを発話制御装置1に送信する。
まず、家電10の制御部12は、送信部15aを介して、発話要求データを、発話制御装置1に送信する(S601)。次に、制御部12は、家電10のタイマ16を制御して、発話要求データを送信してからの経過時間の計測を開始させる(S602)。
次に、制御部12は、発話制御装置1からデータを受信したかどうかを、家電10の受信部15bを介して確認し(S603)、受信していれば、S604に、受信していなければ、S607に進む。S603で、データを受信していれば、タイマ16による計時を停止する(S604)。
次に、受信されたデータが、発話中止データかどうかを確認し(S605)、発話中止データであれば、S601に戻り、発話要求データを再送し、発話中止データでなければ、S606に進む。尚、発話要求データを再送する場合、すぐに再送すると、再度削除される可能性が高いため、少し時間を空けて再送してもよい。
S605で、発話中止データでなければ、受信されたデータの種類に応じた処理を行う(S606)。例えば、発話許可データを受信すれば、それに対応する発話を行い、発話中断データを受信すれば、それに対応する発話を中断し、発話再開データを受信すれば、それに対応する発話を再開する。
一方、S603で、データを受信していなければ、制御部12は、タイマ16が計測した時間が所定時間に到達したかどうかを判断し(S607)、所定時間が経過していなければ、S603に戻って引き続きデータの受信待機状態に戻る。一方、所定時間が経過していれば、S608に進む。すなわち、制御部12は、タイマ16を停止し(S608)、S601に戻り、発話要求データを再送する。
尚、図28では、発話中止データを受信した場合、あるいは、タイマ16の計測時間が所定時間に到達した場合は、発話要求データを必ず再送しているが、所定の再送回数を設定し、その再送回数に達した場合は、再送を中止するようにしてもよい。これにより、発話が許可される見込みが低い発話について、無駄に繰り返し要求を行うことを防止することができる。
(システム全体の流れ)
図56および図57は、本実施の形態における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。
まず、発話すべき状況が発生した場合、家電10は、発話制御装置1に対し、(1)発話要求データを送信する(S601)。
発話要求データを受信した発話制御装置1は、(2)発話中止制御を行い(S302)、家電10より受信した発話要求データが発話中止と判断された場合は、家電10に、その発話要求データに対する応答として、発話を中止する旨の通知である(3)発話中止データを送信する(S333)。
家電10は、発話中止データを受信すると、発話制御装置1に対し、(4)再び発話要求データを送信する(S601)。
図56では、発話制御装置1において、発話中止データが送信された場合の処理の流れを表しているが、図57では、家電10が、最初の発話要求データ送信後、家電10内で所定時間が経過しても、発話制御装置1から、いずれのデータも受信しなかった場合の処理の流れを表す。
家電10が、(1)最初の発話要求データ送信後(S601)、家電10内で(2)所定時間が経過しても、発話制御装置1から、いずれのデータも受信しなかった場合(S607でYES)、家電10は、発話制御装置1に対し、(3)再び発話要求データを送信する(S601)。
(効果)
以上のように、実施の形態13の構成によれば、実施の形態8の発話システム100において、実施の形態6と同様の効果を奏する。
〔実施の形態14〕
実施の形態8における発話システム100、すなわち、発話制御装置による1局集中発話に代えて、各家電がそれぞれ発話するシステムにおいて、実施の形態7における制御、すなわち、発話許可データが得られなかった場合に、家電10が許可されていない発話に係る報知を行う制御(スタンドアロン報知)を組み合わせてもよい。この組み合わせに相当する本発明の実施の形態14を、図面を参照して以下に説明する。尚、実施の形態14における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、実施の形態8と同様である。よって、同じ符号を付し、説明を省略する。
(家電での処理の流れ)
(スタンドアロン報知)
本実施の形態における家電10は、発話要求データを発話制御装置1に送信後、当該要求に対する応答として、所定時間内にその発話に対する何らかのデータを受信しなかった場合、あるいは、発話中止データを受信した場合に、独自に、当該発話要求データに関連した報知を行う。この報知処理の流れは、以下の点を除いて実施の形態7と同様であり、図29を参照して説明できる。本実施の形態では、家電10は、発話データに代えて、発話要求データを発話制御装置1に対して送信する。
まず、家電10の制御部12は、送信部15aを介して、発話データに代えて発話要求データを、発話制御装置1に送信する(S701)。次に、制御部12は、該発話要求データ送信時点からの経過時間の計測を、タイマ16に開始させる(S702)。
次に、制御部12は、発話制御装置1からのデータを受信したかどうかを、家電10の受信部15bを介して確認し(S703)、受信していれば、S704に、受信していなければ、S707に進む。S703で、データを受信していれば、制御部12は、タイマ16を停止させる(S704)。
次に、受信されたデータが、発話中止データかどうかを確認し(S705)、発話中止データであれば、S709に進み、発話中止データでなければ、S706に進む。S705で、発話中止データでなければ、受信されたデータの種類に応じた処理を行う(S706)。処理の具体例としては、図28のS606と同様である。
一方、S703で、データを受信していなければ、制御部12は、タイマ16の計測時間が所定時間に到達したかどうかを判断し(S707)、発話要求データ送信時点から所定時間が経過していなければ、S703に戻り、所定時間が経過していれば、S708に進む。すなわち、制御部12は、タイマ16の計時を停止させ、S709に進む。
S705で、受信されたデータが発話中止データであると確認された場合、あるいは、S707で、計測時間が所定時間を経過した場合、家電10は、自機の報知部14を介して、発話許可が下りなかった上記発話要求データに関して、ユーザに対する何らかの報知を行う(S709)。報知方法の例としては、報知部14の音声出力部14cから音声で出力することが挙げられるが、上記発話要求データは、元々発話制御装置1から、例えば、他の家電10が発話中であるなどの事情により、発話許可が下りていない発話に係るものである。したがって、より好ましい報知方法の例としては、予定していた発話が許可されなかったことを意味する短時間の報知音を出力することが挙げられる。あるいは、制御部12は、表示パネル14a上に、発話内容を表示させてもよい。あるいは、制御部12は、ランプ14bを点灯、あるいは点滅させることにより、予定していた発話が許可されなかったことを報知してもよい。あるいは、前記報知方法を複合的に用いてもよい。
尚、図29に示す例では、発話中止データを受信した場合、あるいは、タイマ16が計測する経過時間が所定時間に到達した場合に、初回で家電10自身が報知を行っているが、所定の再送回数を設定し、その再送回数に達しても発話許可が下りない場合に、家電10が独自に報知を行うようにしてもよい。
(システム全体の流れ)
図58および図59は、本実施の形態における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。
まず、発話すべき状況が発生した場合、家電10は、発話制御装置1に対し、(1)発話要求データを送信する(S701)。
発話要求データを受信した発話制御装置1は、(2)発話中止制御を行い(S302)、家電10より受信した発話要求データが発話中止と判断された場合は、家電10に、その発話要求データに対する応答として、発話を中止する旨の通知である、(3)発話中止データを送信する(S333)。
家電10は、発話中止データを受信すると、(1)の発話要求データに係る発話が中止されたことに関して、ユーザに対して何らかの(4)報知を行う(S709)。
図58では、発話制御装置1において、発話中止データが送信された場合の処理の流れを表しているが、図59では、家電10が、最初の発話要求データ送信後、家電10内で所定時間が経過しても、発話制御装置1から、いずれのデータも受信しなかった場合の処理の流れを表す。
家電10が、(1)最初の発話要求データ送信後(S701)、家電10内で(2)所定時間が経過しても、発話制御装置1から、いずれのデータも受信しなかった場合(S707でYES)、家電10は、(1)の発話要求データに係る発話が行われないことに対応して、ユーザに対して何らかの(3)報知を行う(S709)。
(効果)
以上のように、実施の形態14の構成によれば、実施の形態8の発話システム100において、実施の形態7と同様の効果を奏する。
〔実施の形態15〕
本発明の実施の形態15を、図面を参照して以下に説明する。尚、実施の形態15における、発話システム100、発話制御装置1、及び家電10−1,10−2,10−3のブロック構成は、以下の点を除いて、実施の形態8と同様である。よって、同じ符号を付し、説明を省略する。
実施の形態1では、発話の主体は、発話制御装置1の1台に集約されており、実施の形態8では、発話の主体は、発話状況発生元である各家電10であった。しかし、本発明の発話システム100は、上記の構成に限定されない。本実施の形態では、発話状況発生元の家電10がいずれであっても、発話の主体を特定の家電10の1台に集約させる構成である。以下では、発話の主体となる上記特定の家電10を、代理発話家電(代理発話電子機器)と称し、発話状況発生元であり、上記代理発話家電に対して代理で発話することを依頼する家電10を、発話依頼家電と称する。
尚、以下の説明では、一例として、図1の家電10−2が代理発話家電であり、家電10−1,10−2,10−3が発話依頼家電(発話依頼電子機器)である。すなわち、家電10−2は代理発話家電であると共に、発話依頼家電でもある。このように、1台の家電10が、代理発話家電と発話依頼家電とを兼ねることができる。
(発話制御装置1および家電10のブロック構成)
図1を参照して、本実施の形態では、発話制御装置1は、音声出力部4を備えていなくてもよい。代わりに家電10のうち、代理発話家電としての家電10−2は、発話を実行する発話実行部としての音声出力部14cを備えている。その他の発話依頼家電としての家電10の各々は、音声出力部14cを備えていなくてもよい。
(発話制御装置での処理の流れ)
本実施の形態では、発話制御装置1の処理は、発話データ格納制御、発話開始制御、及び発話完了制御の3つのプロセスで構成される。このうち、発話データ格納処理のプロセスに関しては、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
(発話制御全体)
図43は、本実施の形態における、発話制御装置1の発話制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。まず、実施の形態1と同様の発話データ格納制御を行う(S801)。
次に、後述する発話開始制御を行う(S902)。このステップでは、現在のモードが発話待機モードで、かつ発話データが記憶部3に格納されている場合に、それらの発話データの中から、最も優先度が高く、かつ最も受信順位の高いデータを1つ抽出し、発話依頼家電および代理発話家電(家電10−2)のそれぞれに対し、発話を開始するための通信処理を行う。
次に、後述する発話完了制御を行う(S903)。このステップでは、代理発話家電である家電10−2の音声出力部14cが発話を完了した場合に、発話完了処理を行う。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(発話開始制御)
図44は、図43のS902における、発話制御装置1の発話開始制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部2は、現在のモードが発話待機モードの場合はS932へ、発話待機モードでない場合はエンドへ進む(S931)。S931で現在のモードが発話待機モードの場合は、制御部2は、記憶部3に発話データが格納されているかどうかを確認する(S932)。S932で発話データが格納されていない場合は、エンドに進む。
発話データが格納されている場合は、後述する発話開始処理を行う(S933)。このステップでは、記憶部3に格納されている発話データの中から、最も優先度が高く、かつ最も受信順位の高いデータを1つ抽出し、発話依頼家電、代理発話家電のそれぞれに対し、発話を開始するための通信処理を行う。
(発話開始処理)
図45は、図44のS933における、発話制御装置1の発話開始処理の流れを説明するためのフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
図44のS932において発話データが格納されている場合は、格納されている発話データの中から最も優先度の高い発話データを全て抽出する(S941)。
次に、抽出された発話データが複数あるかどうかを判断し(S942)、1つだけの場合は、S944に進み、複数ある場合は、それらの中から、受信順位が最も高い発話データを抽出する(S943)。もし、受信順位が最も高い発話データが複数ある場合は、それらの中からランダムに1つだけ抽出してもよいし、発話データの長さの最も小さいメッセージを抽出してもよい。
次に、制御部2は、送信部5aから通信回線41経由で、代理発話家電に対して、発話依頼家電から依頼された発話を行うように依頼するための発話依頼データを送信する(S944)。図62の(h)に示すとおり、発話依頼データには、発話すべき内容である発話データの本体、すなわち、音声データまたはテキストデータが少なくとも含まれており、必要に応じて、その発話の依頼元である発話依頼家電を特定するための機器識別情報が含まれる。発話のタイミングは、発話制御装置1によって制御されるので、そのために必要となる優先度および受信順位は、代理発話家電が知る必要はないため、上記発話依頼データに含まれていなくてもよい。
次に、制御部2は、受信部15b経由で、代理発話家電から、発話依頼データを受理した旨を通知するための発話受理データを受信したかどうかを確認する(S945)。受信していない場合は、受信するまで待つ。尚、代理発話家電から、一定時間発話受理データを受信しなかった場合は、発話依頼データを再送する等、何らかのエラー処理を行ってもよい。
S945で、代理発話家電から発話受理データを受信した場合は、次に、制御部2は、発話データの機器識別情報を用いて、送信部5から通信回線41経由で、当該発話の依頼元である発話依頼家電に、発話が開始された旨を通知するための発話開始データを送信する(S946)。次に、制御部2は、発話中モードに移行する(S947)。
(発話完了制御)
図46は、図43のS903における、発話制御装置1の発話完了制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部2は、現在のモードが発話中モードの場合はS952へ、発話中モードでない場合はエンドへ進む(S951)。S951で現在のモードが発話中モードの場合は、制御部2は、受信部5bを介して、代理発話家電(家電10−2)から、発話を完了した旨を通知するための発話完了データを受信したかどうかを確認する(S952)。発話完了信号を受信した場合は、図8の発話完了処理を行う(S853)。
以上が、発話制御装置1側の処理の流れである。次に、代理発話家電(例えば、家電10−2)側の処理の流れを説明する。
(代理発話家電での処理の流れ)
本実施の形態における代理発話家電のプロセス構成は、発話開始制御、発話完了制御の2つのプロセスで構成されるが、発話完了制御のプロセスに関しては、実施の形態8と同様であるため、説明を省略する。
(発話制御全体)
図47は、本実施の形態における、代理発話家電の発話制御全体の流れを説明するためのフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、後述する発話開始制御を行う(S5002)。このステップでは、発話制御装置1からの発話依頼データの受信確認、発話制御装置1への発話受理データの送信、及び発話の開始を行う。次に、図34の発話完了制御を行う(S1003)。処理がエンドまで達すると、スタートに戻り、同様の処理を繰り返す。
(発話開始制御)
図48は、図47のS5002における、代理発話家電の発話開始制御の流れを表すフローチャートである。以下、各ステップ(S)に従い、順に説明する。
まず、制御部12が、受信部15bを介して発話制御装置1から発話依頼データを受信したかどうかを確認する(S5021)。発話依頼データを受信していない場合は、エンドに進む。
制御部12は、発話依頼データを受信した場合は、発話制御装置1に対し、発話受理データを送信する(S5022)。次に、音声出力部14cから、その発話依頼データに対応した音声データ(またはテキストデータ)を用いて発話を開始する(S5023)。
尚、制御部12が、発話受理データを送信するタイミングは上記に限定されず、制御部12は、音声出力部14cから発話が開始されたタイミングでようやく発話受理データを送信する構成であってもよい。この構成によれば、代理発話家電において発話依頼データを受理することはできたが、何らかの事情で実際に発話が行われていない場合に、そのことを、発話制御装置1は、発話受理データを受信しないことによって知ることが可能となる。
(発話依頼家電での処理の流れ)
(発話依頼制御)
発話依頼家電としての家電10の発話依頼制御処理は、実施の形態1の図49と同様である。
(システム全体の流れ)
図61は、本実施の形態における、機器間の相互通信、及び機器内部の処理も含めたシステム全体の処理の流れの一例を表す図である。
まず、発話すべき状況が発生した場合、発話依頼家電としての家電10−1は、発話制御装置1に対し、(1)発話データを送信する(S912)。
発話データを受信した発話制御装置1は、他に発話データを受信していない場合は、代理発話家電としての家電10−2に(2)発話依頼データを送信する(S944)。
発話依頼データを受信した代理発話家電は、発話制御装置1に(3)発話受理データを返信し(S5022)、発話受理データを受信した発話制御装置1は、発話依頼家電に、(4)発話開始データ(応答)を送信する(S946)。
一方、発話依頼データを受信した代理発話家電は、発話依頼データに含まれる音声データまたはテキストデータを用いて(5)発話を開始する(S5023)。
代理発話家電は、発話を終了すると、発話制御装置1に対し、(6)発話完了データを送信する(S1032)。
発話完了データを受信した発話制御装置1は、発話依頼家電に(7)発話完了データを送信する(S861)。
(効果)
このように、各家電の発話を、発話制御装置1が集中制御を行い、更に、代理発話家電をユーザの近くに配置することによって、あるいは、ユーザが携帯している家電を代理発話家電とすることによって、発話依頼家電の報知部(音声出力部14c)が故障している場合や、発話依頼家電がユーザから離れた場所にある場合でも、ユーザに対して、確実に、発話内容を伝達することができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
実施の形態1〜15の発話制御装置1及び家電10の制御ブロック(特に制御部2及び制御部12)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、発話制御装置1及び家電10は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体記憶部、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る発話制御装置(1)は、発話データに応じた発話を発話実行部に実行させる発話制御装置であって、発話機能を有する複数の電子機器(10−1,10−2,10−3)から受信した発話データの各々を、前記発話データの受信順位および前記発話データの優先度と対応付けて記憶する記憶部(3)と、受信した前記発話データを、前記発話データに対応付けられた優先度の高いものから受信した順に前記記憶部から抽出し、抽出した順に前記発話データに応じた発話を前記発話実行部に実行させると共に、前記発話実行部による発話が完了した前記発話データを前記抽出の対象から外す制御部(2)と、を備えている。
上記構成によると、発話制御装置が、複数の電子機器から夫々発話データを受信して、記憶して、抽出して、発話実行部に発話をさせ、発話したものは抽出の対象から外す。つまり、発話制御装置にて複数の電子機器の発話を集中制御する。よって、発話機能を有する複数の電子機器間の相互協調を必要とせず、複数の電子機器による同時発話を確実に回避することができる。また、誤判断も防ぐことができる。更に、発話制御装置は、受信した発話データのうち、優先度の高いものから受信した順に発話実行部に発話を実行させる。よって、ユーザに必要なあるいは重要な発話内容の発話データほど優先度を高く設定しておくことで、ユーザは必要なあるいは重要な情報を素早く得ることができる。
なお、上記態様1に係る発話装置は、以下の構成であってもよい。すなわち、発話データに応じた発話を発話実行部に実行させる発話制御装置であって、発話機能を有する複数の電子機器から受信した発話データの各々を、前記発話データの受信時刻および前記発話データの優先度と対応付けて記憶する記憶部と、所定期間に受信した前記発話データを、前記発話データに対応付けられた優先度の高いものから受信した順に前記記憶部から抽出し、抽出した順に前記発話データに応じた発話を前記発話実行部に実行させる制御部と、を備えている。
本発明の態様2に係る発話制御装置では、上記態様1において、前記優先度は、前記発話データに予め設定されている、あるいは、前記発話データが受信されてから前記記憶部に記憶されるまでに設定されてもよい。
上記構成によると、発話データに予め設定されていれば、発話制御装置はそのまま利用できる。発話データが受信されてから記憶部に記憶されるまでに、つまり、受信後に発話制御装置にて、設定する場合には、設定の自由度が増す。優先度は、例えば、電子機器単位で設定しても、発話データ単位で設定してもよい。発話制御装置が、ユーザからの優先度の操作を受け付けて設定してもよい。
本発明の態様3に係る発話制御装置では、上記態様1または2において、前記発話実行部による前記発話データに応じた発話中に、発話中の前記発話データよりも優先度の高い前記発話データを受信すると、前記制御部は、発話中の前記発話データに応じた発話を中断するよう前記発話実行部を制御し、受信した前記優先度の高い発話データに応じた発話を実行するよう前記発話実行部を制御し、その発話完了後に、中断した前記発話データに応じた発話を再開するよう、前記発話実行部を制御してもよい。
上記構成によると、発話中の発話データよりも優先度の高い発話データを受信した場合、発話中の発話データに応じた発話は中断され、受信した優先度の高い発話データに応じた発話がされる。よって、ユーザは、発話制御装置が発話中の発話データよりも優先度の高い発話データ受信すると直ぐに、つまり、ほぼリアルタイムで、その優先度の高い発話データに応じた発話を聞くことができる。ユーザに必要な発話内容の発話データほど優先度を高く設定しておくことで、ユーザは必要なあるいは重要な情報をより素早く得ることができる。また、中断された発話は、優先度の高い発話データに応じた発話の終了後に再開されるため、ユーザは情報を逃さず得ることができる。
本発明の態様4に係る発話制御装置では、上記態様1から3のいずれか1つにおいて、前記発話データには当該発話データのデータ長を示す情報が付加されており、前記制御部は、受信した全ての発話データのデータ長を加算した全データ長が所定値を超えている場合、前記全データ長から、前記優先度の低い前記発話データのデータ長を減算する処理を、当該減算後の全データ長が前記所定値以下になるまで繰り返し、前記減算したデータ長の前記発話データを前記抽出の対象から外してもよい。
上記構成によると、受信した発話データ全てのデータ長が所定値を超えている場合には、より優先度の低い発話データから順に抽出の対象から外す。つまり、より優先度の低い発話データに応じた発話を行わない。よって、発話が長時間連続することによるユーザの心理的な負担や不快感を軽減することができる。
本発明の態様5に係る発話制御装置では、上記態様1から3のいずれか1つにおいて、前記発話データには当該発話データのデータ長を示す情報が付加されており、
前記制御部は、受信した全ての発話データのデータ長を加算した全データ長が所定値を超えている場合、前記優先度の低い前記発話データのデータ長を減算し、かつ、当該減算したデータ長の前記発話データに対して発話の開始を遅延させる期間である遅延時間を設定する処理を、当該減算後の全データ長が前記所定値以下になるまで繰り返し、前記遅延時間が設定された発話データについては前記遅延時間の経過後に前記抽出の対象としてもよい。
上記構成によると、受信した発話データ全てのデータ長が所定値を超えている場合には、より優先度の低い発話データから順に遅延時間を設定する。そして遅延時間経過後に発話を実行させる。このように、より優先度の低い発話データに応じた発話を遅延させることで、発話が長時間連続することによるユーザの心理的な負担や不快感を軽減することができる。
本発明の態様6に係る発話制御装置では、上記態様1から5のいずれか1つにおいて、前記発話制御装置は、ユーザの操作を受け付ける操作部(操作パネル7)を備え、前記操作部が、ユーザからの、前記発話実行部による発話を禁止する禁止操作を受け付けると、前記制御部は、前記発話制御装置のモードを前記発話実行部による発話を行わない発話禁止モードにしてもよい。
上記構成によると、ユーザが、発話実行部による発話を禁止する禁止操作をすることができる。よって、例えば、発話を禁止することで、発話によってユーザの集中が途切れたり、ユーザの意識がそれたりするのを防ぐことができる。
なお、発話禁止モードにするには、次のようにすればよい。禁止操作を受け付けると、発話制御装置から複数の電子機器に発話データの送信を禁止する禁止データを送る。あるいは、禁止操作を受け付けると、発話データを受信しても、制御部が、記憶部に記憶させない、あるいは記憶させても発話のために抽出しない。いずれの方法であってもよい。
本発明の態様7に係る発話制御装置では、上記態様6において、前記操作部が、ユーザからの、前記発話実行部による発話の禁止を解除する解除操作を受け付けると、または、前記操作部が前記禁止操作を受け付けてから所定時間経過すると、前記制御部は、前記発話制御装置のモードを前記発話実行部による発話を行う発話許可モードにしてもよい。
上記構成によると、ユーザが、発話実行部による発話の禁止を解除することができる。あるいは、ユーザが解除操作をし忘れていても、所定時間経過後には発話の禁止を解除することができる。よって、ユーザにとって使い勝手がよくなる。
なお、発話許可モードにするには、次のようにすればよい。発話制御装置から複数の電子機器に発話データの送信を許可する許可データを送る。あるいは、禁止モード中に記憶させて発話していない発話データがあれば、そのデータから発話を始める。いずれであってもよい。
本発明の態様8に係る発話制御装置では、上記態様1から7のいずれか1つにおいて、前記発話データには当該発話データの送信元の前記電子機器の識別情報が付加されており、前記発話実行部による前記発話データに応じた発話の状況を、当該発話データに付加された前記識別情報により特定される前記電子機器に通知する状況通知部(送信部5a)を備えていてもよい。
上記構成によると、発話制御装置から発話実行部による発話状況を電子機器に通知することができる。電子機器では、通知された発話状況に応じた対応をするように構成されていれば、対応を行うことができる。
本発明の態様9に係る電子機器は、発話機能を有する電子機器において、発話の必要が生じると、上記態様1から8の何れか1つの発話制御装置に前記発話データを送信することで、送信した当該発話データに応じた発話の実行を依頼する。
上記構成によると、発話の必要が生じると、発話制御装置に発話の実行を依頼することで、他の電子機器との同時発話を回避できる。
本発明の態様10に係る電子機器は、発話機能を有する電子機器において、発話の必要が生じると、態様8に記載の発話制御装置に前記発話データを送信することで、送信した当該発話データに応じた発話の実行を依頼し、前記発話データを送信してから所定時間内に、前記状況通知部から、送信した前記発話データについて前記発話の状況の通知を受けないと、または、前記発話の状況として発話の中止の通知を受けると、前記発話データを再送する。
上記構成によると、発話データを送信後、所定時間内に発話の状況を通知されないと、あるいは、発話の中止が通知されると、電子機器から発話データを再送する。よって、発話制御装置と電子機器との間で通信障害により通信が正常に行われなかった場合や、発話が中止された場合でも、発話データを再送して発話させることで、ユーザに確実に報知することができる。
本発明の態様11に係る電子機器は、発話機能を有する電子機器において、発話の必要が生じると、態様8に記載の発話制御装置に前記発話データを送信することで、送信した当該発話データに応じた発話の実行を依頼し、前記発話データの送信元の前記電子機器は、前記発話データを送信してから所定時間内に、前記状況通知部から、送信した前記発話データについての前記発話の状況の通知を受けないと、または、前記発話の状況として発話の中止の通知を受けると、前記発話データに関する情報を自機器にて報知する報知部を備えている。
上記構成によると、発話データを送信後、所定時間内に発話の状況を通知されないと、あるいは、発話の中止が通知されると、電子機器自身にて発話データについての情報を報知する。よって、発話制御装置と電子機器との間で通信障害により通信が正常に行われなかった場合や、発話が中止された場合でも、電子機器自身にて発話データについての情報を報知することで、ユーザに確実に報知することができる。報知は例えば、表示、音声出力、あるいは通信にて行ってもよい。通信にて行う場合は、外部機器に表示や音声出力をさせる。もちろん、これら以外の方法であってもよい。
また、本発明の態様12に係る制御方法は、発話データに応じた発話を発話実行部に実行させる発話制御装置の制御方法であって、上記発話制御装置は、発話機能を有する複数の電子機器から受信した発話データの各々を、前記発話データの受信順位および前記発話データの優先度と対応付けて記憶する記憶部を有しており、受信した前記発話データを、前記発話データに対応付けられた優先度の高いものから受信した順に前記記憶部から抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにて抽出した順に、前記発話データに応じた発話を前記発話実行部に実行させると共に、前記発話実行部による発話が完了した前記発話データを前記抽出の対象から外す発話実行ステップと、を含む。
上記方法によると、複数の電子機器間の相互協調を必要とせず、複数の電子機器による同時発話を回避すると共に、優先度の高い情報から順に発話するよう発話制御装置を制御することができる。
なお、上記態様1から8のいずれか1つに記載の発話制御装置と、発話の必要が生じると当該発話制御装置に発話データを送信する発話機能を有する複数の電子機器とを備えた発話システムも本発明の範疇に入る。
本発明の態様13に係る発話制御装置(1)は、自装置(発話制御装置1)または発話機能を有する電子機器(10−1,10−2,10−3)が備える発話実行部(音声出力部4、音声出力部14c)に発話を実行させる発話制御装置であって、複数の前記電子機器から受信した、発話の実行を要求する発話要求(発話データ、発話要求データ)の各々を、前記発話要求の受信順位および前記発話要求にて要求された発話の優先度と対応付けて記憶する記憶部(3)と、前記発話要求に対応付けられた優先度の高いものから受信した順に前記記憶部から抽出し、抽出した順に前記発話要求に応じた発話を前記発話実行部のいずれか1つに実行させると共に、該発話実行部による発話が完了した前記発話要求を前記抽出の対象から外す制御部(2)と、を備えている。
本発明の態様14に係る発話制御装置では、上記態様13において、前記発話実行部が発話を実行中に、当該実行中の発話の優先度よりも高い優先度の発話要求を受信した場合、前記制御部は、実行中の先の発話を中断するよう、当該先の発話の実行主体である先の発話実行部を制御し、前記高い優先度の発話を実行するよう前記先の発話実行部を含む発話実行部のいずれか1つを制御し、該発話の実行完了後に、中断した前記先の発話を再開するよう、前記先の発話実行部を制御する。
本発明の態様15に係る発話制御装置は、上記態様13または14において、ユーザの操作を受け付ける操作部(操作パネル7)を備え、前記操作部が、ユーザからの、前記発話実行部による発話を禁止する禁止操作を受け付けると、前記制御部は、前記発話制御装置のモードを前記発話実行部に発話を行わせない発話禁止モードにし、前記操作部が、ユーザからの、前記発話実行部による発話の禁止を解除する解除操作を受け付けると、または、前記操作部が前記禁止操作を受け付けてから所定時間経過すると、前記制御部は、前記発話制御装置のモードを前記発話実行部に発話を行わせる発話許可モードにする。
本発明の態様16に係る発話制御装置では、上記態様13〜15のいずれかにおいて、前記制御部は、抽出した前記発話要求に応じた発話を、該発話要求を送信した電子機器の発話実行部に実行させる。
本発明の態様17に係る発話制御装置では、上記態様13〜15のいずれかにおいて、複数の前記電子機器のうちの1つは、ユーザの近くに配置された、または、ユーザが携帯している代理発話電子機器であり、前記制御部は、抽出した前記発話要求に応じた発話を、前記代理発話電子機器の発話実行部に実行させる。
前記発話要求には、当該発話要求にて要求する発話のデータ長を示す情報が付加されており、前記制御部は、抽出の対象として前記記憶部に記憶されている全ての発話要求のデータ長を合計したデータ長積算値が所定値を超えている場合、当該データ長積算値が前記所定値以下になるまで、優先度の低い発話要求から順に抽出の対象から外す。
本発明の態様18に係る発話制御装置では、上記態様13〜17のいずれかにおいて、前記発話要求には、当該発話要求にて要求する発話のデータ長を示す情報、および、発話の開始を遅延させる期間である遅延時間が付加されており、前記制御部は、抽出の対象として前記記憶部に記憶されている発話要求のうち、遅延時間が第1の所定値以下の発話要求のデータ長を合計したデータ長積算値が、第2の所定値を超えている場合、当該データ長積算値が前記第2の所定値以下になるまで、優先度の低い発話要求から順に当該発話要求の遅延時間を前記第1の所定値を超えるように更新して、当該発話要求を抽出の対象から外す。
本発明の態様19に係る発話制御装置では、上記態様13〜18において、前記発話要求には当該発話要求の送信元の前記電子機器の識別情報が付加されており、前記発話実行部による、前記発話要求によって要求された発話の実行状況を、前記識別情報により特定される前記電子機器に通知する状況通知部(送信部5a)を備えている。
本発明の態様20に係る電子機器は、発話機能を有し、発話の必要が生じると、上記態様13〜19のいずれかの発話制御装置が前記発話実行部のいずれか1つに前記発話を行わせるように要求するための発話要求を、該発話制御装置に対して送信する機器制御部(制御部2)を備えている。
本発明の態様21に係る電子機器では、上記態様20において、前記機器制御部は、前記発話制御装置から、前記発話要求を前記発話制御装置に送信してから所定時間内に前記発話要求に対するいずれの応答も受信しない場合、または、前記発話要求にて要求された発話を中止する旨の通知を受信した場合に、前記発話要求を再送する。
本発明の態様22に係る電子機器では、上記態様20において、前記発話制御装置から、前記発話要求を前記発話制御装置に送信してから所定時間内に前記発話要求に対するいずれの応答も受信しない場合、または、前記発話要求にて要求された発話を中止する旨の通知を受信した場合に、前記発話が実行されない旨を報知する、または、実行されない前記発話の内容を表示する報知部を備えている。
本発明の各態様に係る発話制御装置又は電子機器は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記発話制御装置又は上記電子機器が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記発話制御装置又は電子機器をコンピュータにて実現させる発話制御装置又は電子機器の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は、発話機能を有する電子機器をから受信した発話データに応じた発話を発話実行部に実行させる発話制御装置に利用することができる。
1 発話制御装置
2 制御部
3 記憶部
4 音声出力部(発話実行部)
5 通信部
5a 送信部(状況通知部、通信部)
5b 受信部(通信部)
6 タイマ
7 操作パネル(操作部)
10,10−1,10−2,10−3、10−4,10−5,10−6 家電(電子機器)
10−1,10−2,10−3 家電(発話依頼電子機器)
10−2 家電(代理発話電子機器)
12 制御部(機器制御部)
13 記憶部
14 報知部
14a 表示パネル(報知部)
14b ランプ(報知部)
14c 音声出力部(報知部、発話実行部)
15 通信部
15a 送信部(通信部)
15b 受信部(通信部)
16 タイマ
100 発話システム

Claims (6)

  1. 発話データに応じた発話を発話実行部に実行させる発話制御装置であって、
    発話機能を有する複数の電子機器から受信した発話データの各々を、前記発話データの受信順位および前記発話データの優先度と対応付けて記憶する記憶部と、
    受信した前記発話データを、前記発話データに対応付けられた優先度の高いものから受信した順に前記記憶部から抽出し、抽出した順に前記発話データに応じた発話を前記発話実行部に実行させると共に、前記発話実行部による発話が完了した前記発話データを前記抽出の対象から外す制御部と、を備えていることを特徴とする発話制御装置。
  2. 自装置または発話機能を有する電子機器が備える発話実行部に発話を実行させる発話制御装置であって、
    複数の前記電子機器から受信した、発話の実行を要求する発話要求の各々を、前記発話要求の受信順位および前記発話要求にて要求された発話の優先度と対応付けて記憶する記憶部と、
    前記発話要求に対応付けられた優先度の高いものから受信した順に前記記憶部から抽出し、抽出した順に前記発話要求に応じた発話を前記発話実行部のいずれか1つに実行させると共に、該発話実行部による発話が完了した前記発話要求を前記抽出の対象から外す制御部と、を備えていることを特徴とする発話制御装置。
  3. 前記発話実行部が発話を実行中に、当該実行中の発話の優先度よりも高い優先度の発話要求を受信した場合、前記制御部は、実行中の先の発話を中断するよう、当該先の発話の実行主体である先の発話実行部を制御し、前記高い優先度の発話を実行するよう前記先の発話実行部を含む発話実行部のいずれか1つを制御し、該発話の実行完了後に、中断した前記先の発話を再開するよう、前記先の発話実行部を制御することを特徴とする請求項2に記載の発話制御装置。
  4. 前記発話制御装置は、ユーザの操作を受け付ける操作部を備え、
    前記操作部が、ユーザからの、前記発話実行部による発話を禁止する禁止操作を受け付けると、前記制御部は、前記発話制御装置のモードを前記発話実行部に発話を行わせない発話禁止モードにし、
    前記操作部が、ユーザからの、前記発話実行部による発話の禁止を解除する解除操作を受け付けると、または、前記操作部が前記禁止操作を受け付けてから所定時間経過すると、前記制御部は、前記発話制御装置のモードを前記発話実行部に発話を行わせる発話許可モードにする、ことを特徴とする請求項2または3に記載の発話制御装置。
  5. 前記発話要求には当該発話要求の送信元の前記電子機器の識別情報が付加されており、
    前記発話実行部による、前記発話要求によって要求された発話の実行状況を、前記識別情報により特定される前記電子機器に通知する状況通知部を備えたことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の発話制御装置。
  6. 発話機能を有する電子機器において、
    発話の必要が生じると、請求項2から5のいずれか1項に記載の発話制御装置が前記発話実行部のいずれか1つに前記発話を行わせるように要求するための発話要求を、該発話制御装置に対して送信する機器制御部を備えていることを特徴とする電子機器。
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