JP2016223694A - 空調制御装置、空調制御方法、および空調制御プログラム - Google Patents

空調制御装置、空調制御方法、および空調制御プログラム Download PDF

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卓久 和田
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和人 久保田
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明弘 酢山
洋介 渡並
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清高 松江
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Abstract

【課題】設定した目標温度が最適な目標温度から乖離した場合における損失を抑制することができる空調制御装置、空調制御方法、および空調制御プログラムを提供することである。【解決手段】実施形態の空調制御装置は、入力部と、作成部と、損失演算部と、評価演算部と、決定部とを持つ。入力部は、ユーザの複数の行動スケジュールと適合確率とが入力される。作成部は、各行動スケジュールに基づいて目標温度設定スケジュール情報を作成する。損失演算部は、目標温度設定スケジュールごとに、目標温度が基準の温度から乖離したことに対して変化する損失量を演算する。評価演算部は、損失量と行動スケジュールの適合確率とに基づいて目標温度設定スケジュールの評価値を演算する。決定部は、各目標温度設定スケジュールの評価値に基づいて一つの目標温度設定スケジュール情報を決定する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、空調制御装置、空調制御方法、および空調制御プログラムに関する。
従来、室内温度を自動的に制御する空調システムが知られている。従来の空調システムは、電気料金の変化や消費電力等の過去のデータに基づいて室内温度を予測し、予測結果に基づいて目標とする室内温度を設定していた。しかしながら、従来の空調システムは、予測が外れた場合は、設定した目標温度と最適な目標温度との間に乖離が生じ、消費電力が増加する、または快適性が低下するという損失が大きくなる可能性があった。
特開2014−222396号公報 特開2003−111157号公報
本発明が解決しようとする課題は、設定した目標温度が最適な目標温度から乖離した場合における損失を抑制することができる空調制御装置、空調制御方法、および空調制御プログラムを提供することである。
実施形態の空調制御装置は、作成部と、評価部と、決定部とを持つ。前記作成部は、ユーザの複数の行動スケジュールのうち行動スケジュールごとに所定空間の目標温度情報と時刻情報とが対応づけられた目標温度設定スケジュール情報を作成する。前記評価部は、前記作成部により作成された目標温度設定スケジュール情報ごとに、前記目標温度設定スケジュール情報に含まれる目標温度が前記所定空間の基準の温度から乖離した乖離程度を示す情報と、前記行動スケジュールと過去の行動との適合確率とに基づいて、前記目標温度設定スケジュール情報を評価する。決定部は、前記評価部による各目標温度設定スケジュールの評価結果に基づいて、前記作成部により作成された複数の目標温度設定スケジュール情報のうち一つの目標温度設定スケジュール情報を決定する。
第1の実施形態の空調制御システムの構成を示すブロック図。 第1の実施形態の空調制御システムにおける空調制御部20の処理手順を示すフローチャート。 第1の実施形態における長期の行動スケジュールの一例を示す図。 第1の実施形態における行動スケジュールに対して推定された活動量の一例を示す図。 第1の実施形態における目標温度設定スケジュール情報の一例を表により示す図。 第1の実施形態における目標温度設定スケジュール情報の一例を時間に対する目標温度の変化を示す図。 第1の実施形態における行動スケジュールと損失量との関係を示す図。 第2の実施形態の空調制御システムの構成を示すブロック図。 第2の実施形態の空調制御システムにおける空調制御部20Aの処理手順を示すフローチャート。 第3の実施形態の空調制御システムの構成を示すブロック図。 第3の実施形態の空調制御システムにおける空調制御部20Bの処理手順を示すフローチャート。
以下、実施形態の空調制御装置、空調制御方法、および空調制御プログラムを、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の空調制御システムの構成を示すブロック図である。空調制御システムは、行動予測部10と、空調制御部20と、空調機器30とを備える。空調制御部20は、目標温度設定部200と、損失演算部202と、評価演算部204と、設定温度決定部206とを備える。
行動予測部10は、空調制御部20に対する入出力回路、演算回路、および記憶装置を含むコンピュータである。行動予測部10における演算回路は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、メモリに記憶されたプログラムを実行することで機能するソフトウェア機能部であってもよいし、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。
行動予測部10は、空調制御部20にユーザの行動スケジュールと行動スケジュールの適合確率との組を複数出力する。行動スケジュールは、ユーザの行動を表す情報が時間に対応づけられた情報である。第1の実施形態において、行動スケジュールは、例えば1日などの長期に亘る時間を、例えば1時間という単位時間に区分し、各単位時間にユーザの行動を割り付けている。行動予測部10は、ユーザの行動スケジュールを蓄積すると共に、ユーザの行動情報を入力する。行動スケジュールの適合確率とは、行動スケジュールに含まれる行動が、ユーザの実際の行動に一致する確率を表す。適合確率は、例えば、1日(半日)の行動スケジュールのうち、何パーセントが実行動と一致するかを表す。例えば、1日を1時間ごとに分割した場合、適合確率は、実行動と一致したとみなした時間数:x/24により演算される。
ユーザの行動情報は、所定空間内における状態を検出するセンサ(不図示)から供給される。所定空間は、例えば住宅の一室等の空調機器30により室内温度が調整可能な空間である。行動予測部10は、行動スケジュールと、ユーザの行動情報とを比較して、行動スケジュールとユーザの行動情報とが合致している場合には行動スケジュールの適合確率を高く更新する。行動予測部10は、行動スケジュールとユーザの行動情報とが合致していない場合には行動スケジュールの適合確率を低く更新する。
空調制御部20は、行動予測部10および空調機器30に対する入出力回路、演算回路、制御回路、および記憶装置を含むコンピュータである。行動予測部10における演算回路および制御回路は、CPU等のプロセッサが、メモリに記憶されたプログラムを実行することで機能するソフトウェア機能部であってもよいし、LSIやASIC等のハードウェア機能部であってもよい。空調制御部20は、行動予測部10により出力された行動スケジュールおよび行動スケジュールの適合確率を入力する(入力部)。
目標温度設定部200は、入力部により入力された行動スケジュールに基づいて、複数の目標温度設定スケジュール情報を作成する(作成部)。目標温度設定スケジュール情報は、所定空間に取り付けられた空調機器30に設定される目標温度情報と、情報とが対応づけられた情報である。目標温度設定スケジュール情報は、例えば1日または半日などの長期に亘る時間を、例えば30分または1時間という単位時間に分割し、分割した単位時間に対して目標温度を割り付けている。目標温度情報は、単位時間に割り付けられたユーザの行動に対して適した温度に設定される。
損失演算部202は、目標温度設定部200により作成された目標温度設定スケジュール情報により示される目標温度設定スケジュールごとに、損失量を演算する。損失量とは、行動スケジュールにより示される行動スケジュールが実際のユーザの行動と合致しなかった際に生じるユーザの不利益を表す。実施形態において、損失量は、目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度が所定空間の基準の温度から乖離したことに対して変化する乖離程度を示す情報である。
評価演算部204は、損失演算部202により損失量のそれぞれと行動予測部10から入力された行動スケジュールにより示される行動スケジュールの適合確率とに基づいて、目標温度設定スケジュール情報により示される目標温度設定スケジュールの評価値を演算する(評価演算部)。行動スケジュールの適合確率とは、行動予測部10により予測された行動スケジュールにおける行動と実際の行動との合致度である。評価値とは、複数の目標温度設定スケジュール同士を評価するための情報である。さらに具体的には、評価値とは、目標温度設定スケジュールの損失量を抑制することができる目標温度設定スケジュールを決定させるための値である。
なお、損失演算部202および評価演算部204は、目標温度設定部200により作成された目標温度設定スケジュール情報を評価する評価部として機能する。
設定温度決定部206は、評価演算部204により演算された評価値に基づいて、複数の目標温度設定スケジュール情報のうち一つの目標温度設定スケジュール情報を決定する(決定部)。設定温度決定部206は、決定した目標温度設定スケジュール情報を空調機器30に出力する。
空調機器30は、空調制御部20により出力された目標温度設定スケジュール情報に従って動作する。空調機器30は、時刻が目標温度設定スケジュール情報に含まれる時間に到来した場合には、目標温度設定スケジュール情報に含まれる時間に対応した目標温度に室内温度を近づけるように動作する。なお、空調機器30の動作タイミングを決定するために参照される実際の時刻は、空調機器30の本体で計時してもよく、空調機器30とは異なる外部装置により計時してもよい。外部装置は、例えばクラウドネットワークを介して空調機器30と接続され、目標温度設定スケジュール情報に含まれる時刻が到来したことに応じて外部から空調機器30に動作指示を送信するものが挙げられる。
以下、第1の実施形態の空調制御システムにおける具体的な動作の流れについて説明する。図2は、第1の実施形態の空調制御システムにおける空調制御部20の処理手順を示すフローチャートである。
空調制御部20は、所定時間ごとに図2の処理を開始し、行動予測部10から入力された行動スケジュールにより示される長期の行動スケジュールに基づいて行動情報を推定する(ステップS100)。空調制御部20は、行動情報として、長期の行動スケジュールに含まれる行動に対し、所定空間におけるユーザの在または不在状況、および所定空間内におけるユーザの行動状況に基づいて目標温度設定スケジュール情報を作成する(ステップS102)。ユーザの行動状況には、家電使用状況、在または不在状況、活動量、位置情報(GPS情報)、および行動予定(来客、帰宅、外出、就寝、入浴、炊事)のうち少なくとも一つが含まれる。目標温度設定部200は、推定された行動情報に対する所定時間の目標温度を演算する。これにより、目標温度設定部200は、行動スケジュールに含まれる時間および行動スケジュールに対応して、目標温度を演算した長期の目標温度設定スケジュールを作成する。
また、目標温度設定部200は、所定空間に設置された物理量センサ(不図示)により検出されたセンサ情報に基づいて在または不在状況および行動状況を予測してもよい。目標温度設定部200は、センサ情報として、所定空間内の環境を示す環境情報と、所定空間内におけるユーザの行動情報を取得する。また、目標温度設定部200は、ユーザに取り付けられたセンサにより検出された信号に基づいて前記所定空間内におけるユーザの生体情報を取得する。環境情報には、温度、湿度、輝度、日射量、臭度、微粒子濃度、酸素濃度、二酸化炭素濃度、扉と窓の開閉状況、天候情報、公共交通機関の運行情報のうち少なくとも一つが含まれる。生体情報には、体温、皮膚温、心拍数、血圧、血中酸素濃度、健康状態(持病の有無、通院履歴)のうち少なくとも一つが含まれる。
さらに、目標温度設定部200は、操作信号により示される快適性、消費電力または電気料金に基づいて目標温度設定スケジュール情報を補正してもよい。操作信号は、ユーザの操作を受け付けて生成される信号であって、例えば空調機器30のリモートコントローラ等の操作デバイスにより出力される。目標温度設定部200は、操作デバイスから入力された操作信号に基づいて、操作により示される快適性、(温度、湿度、急な温度変化の有無)、制御時間、または電気料金に基づいて目標温度設定スケジュール情報における目標温度を補正する。これにより、目標温度設定部200は、ユーザの希望を考慮した目標温度設定スケジュール情報を作成する。
図3は、第1の実施形態における長期の行動スケジュールの一例を示す図である。図4は、第1の実施形態における行動スケジュールに対して推定された活動量の一例を示す図である。図5は、第1の実施形態における目標温度設定スケジュール情報の一例を表により示す図である。図6は、第1の実施形態における目標温度設定スケジュール情報の一例を時間に対する目標温度の変化を示す図である。
目標温度設定部200は、図3に示すような2種類の長期の行動スケジュールが行動予測部10から入力される。
目標温度設定部200は、それぞれの長期の行動スケジュールについてユーザの行動情報としてユーザの活動量を推定する。これにより、目標温度設定部200は、図4に示すような行動スケジュールに対応した活動量の変化を作成する。なお、目標温度設定部200は、例えば文献等の過去情報に含まれる既知の活動量またはセンサの値に基づいて、活動量の変化を求める。なお、目標温度設定部200は、出勤中、すなわちユーザが不在である状態における活動量を0に設定してもよく、活動量の演算対象から除外してもよい。目標温度設定部200は、作成した活動量の変化に対し、図5および図6に示すような目標温度設定スケジュールを作成する。目標温度設定部200は、例えば、行動情報が「睡眠」である時間における目標温度を27℃に設定し、行動情報が「支度」である時間における目標温度を26℃に設定し、行動情報が「出勤」である時間における目標温度を28℃に設定して、目標温度設定スケジュール情報を作成する。
なお、目標温度設定部200は、活動量の変化に加えて、所定空間における発熱体の使用状況に基づいて目標温度設定スケジュール情報を作成してもよい。これにより、例えば、入浴後においてユーザの体温が上昇することやドライヤーといった発熱体を使用する。このため、目標温度設定部200は、入浴終了時から1時間における目標温度を低く設定した目標温度設定スケジュール情報を作成する。また、料理中はガスコンロや炊飯器などの発熱体を使用するため、ユーザが体感として暑く感じやすい。このため、目標温度設定部200は、料理中の目標温度を低く設定した目標温度設定スケジュール情報を作成する。
また、目標温度設定部200は、急激な温度上昇による電力消費の増大を抑制するため、徐々に目標温度を変化させるなど、ユーザの希望を考慮して目標温度設定スケジュール情報を作成してもよい。
目標温度設定部200は、ステップS102において作成された長期目標温度設定スケジュールのそれぞれに基づいて、少なくとも一つの損失量を演算する(ステップS104)。目標温度設定部200は、長期目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度と基準の目標温度との乖離が大きいほど、損失量が大きくなるように演算を行う。
損失量は、例えば、所定空間の基準の温度に対応した快適性と目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度に対応した快適性との差である。快適性とは、ユーザが快適と感じる感覚を数値化したもので、例えば、温熱環境評価指数(Predicted Mean Vote)である。また、損失量は、所定空間の基準の温度を目標温度に達するまでに空調機器30により消費される消費電力量であってもよい。さらに、損失量は、空調機器30の動作により所定空間の基準の温度から目標温度に達するまでの遅れ時間であってもよい。損失量は、所定空間の基準の温度を目標温度に達するまでに空調機器30により消費される消費電力量に基づく電気料金の増加量であってもよい。
基準の目標温度とは、ユーザの行動スケジュールを考慮せずに空調機器30を動作させる際の目標温度である。基準の目標温度は、長期目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度を任意の目標温度に変更した値であってもよい。基準の目標温度とは、空調機器30により演算された推奨温度、空調機器30の初期設定温度、外部から入力された温度、または、ユーザが選択した空調機器30の運転モードまたはユーザの操作に基づく温度である。
損失演算部202は、各目標温度設定スケジュールに対して複数種類の損失量を演算してもよい。さらに損失演算部202は、各目標温度設定スケジュールに対して複数種類の損失量を演算した場合、損失量の単位や大きさを整合させるために、正規化を行ってもよい。損失演算部202は、例えば、各損失量の最大値を1に設定したときの割合や標準偏差を用いて損失量を加工する。
損失演算部202は、予め設定されたテーブルデータを参照して各目標温度設定スケジュールの損失量を取得してもよい。図7は、第1の実施形態における行動スケジュールと損失量との関係を示す図である。図7に示すテーブルデータは、基準の温度値を休憩時の温度値に設定し、行動スケジュールが休憩であり、実際の行動が休憩ではない場合における快適性に関する損失量および消費電力量に関する損失量を表す。損失演算部202は、例えば、休憩時の目標温度と外出時の目標温度とは大きく乖離しているので、消費電力量および快適性を最大値の「1」と演算する。
次に、評価演算部204は、長期行動スケジュールの適合確率および損失量に基づいて、長期目標温度設定スケジュールのそれぞれについて評価値を演算する(ステップS106)。評価演算部204は、例えば、以下の式(1)に従って、長期目標温度設定スケジュールの評価値Haを演算する。
Ha=(1−長期行動スケジュールの適合確率E)×{時間T1×(α×損失量L1+β×損失量L2+・・・)+時間T2×(α×損失量L1+β×損失量L2+・・・)+・・・} (1)
上記の式(1)において、L1およびL2は、それぞれ種類が異なる損失量Lである。T1およびT2は損失量Lに対応した損失が発生している時間である。αおよびβは損失量Lの重み付け係数であり、予め設定された値であってもよく、ユーザの操作に基づく値であってもよい。
評価演算部204は、実際のユーザの行動が長期の行動スケジュールに合致する確率に基づいて評価値Hbを演算してもよい。評価演算部204は、例えば、以下の式(2)に従って、長期目標温度設定スケジュールの評価値Hbを演算する。
Hb=(スケジュールの適合確率E)×利得量 (2)
利得量とは、例えば、長期目標温度設定スケジュールを実施するために必要な時刻の電気料金である。評価演算部204は、評価値として複数種類のHaおよびHbを演算した場合、複数の評価値を加算または減算して、各長期目標温度設定スケジュールを演算する。
なお、評価演算部204は、複数種類の損失に基づいて評価値を演算する場合、各損失量の最大値、最小値、平均値、中央値、偏差、分散、標準偏差、各損失量に対応した変換方程式、各損失量に対応した固定値のいずれかを用いて損失量を変換する。評価演算部204は、変換した値を用いて評価値を演算する。
設定温度決定部206は、ステップS106において演算された各長期目標温度設定スケジュールの評価値に基づいて単一の長期目標温度設定スケジュールを決定し、長期目標温度設定スケジュール情報を空調機器30に出力する(ステップS108)。設定温度決定部206は、複数の長期目標温度設定スケジュールの評価値を比較して、最も評価値が優れている長期目標温度設定スケジュールを決定する。
以上のように、第1の実施形態の空調制御システムによれば、複数の行動スケジュールに基づいて複数の目標温度設定スケジュール情報を作成し、目標温度設定スケジュール情報および行動スケジュールの適合確率に基づいて目標温度設定スケジュールのそれぞれについて損失量および評価値を演算し、評価値に基づいて、複数の目標温度設定スケジュール情報のうち一つの目標温度設定スケジュール情報を決定する。これにより、空調制御システムによれば、複数の目標温度設定スケジュールのうち、設定した目標温度が最適な目標温度から乖離した場合における損失を抑制するように目標温度設定スケジュールを決定することができる。したがって、空調制御システムによれば、ユーザの行動が予測された行動スケジュールがずれても損失が低くなるように空調機器30を制御することができる。これにより、空調制御システムは、例えば、ユーザの行動が予測された行動スケジュールから外れても快適性が低下することを抑制することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分については同一符号を付する。図8は、第2の実施形態の空調制御システムの構成を示すブロック図である。第2の実施形態における空調制御部20Aは、第1の実施形態における空調制御部20に対し、予測判定演算部208を追加した点で異なる。
また、第2の実施形態の空調制御システムは、長期の行動スケジュールにおける単位時間よりも短い短期の単位時間に基づいて処理を行う。短期の単位時間は、例えば、長期の行動スケジュールにおける単位時間が1時間であることに対し、例えば5分という時間である。なお、短期の単位時間は、長期の行動スケジュールにおける単位時間tよりも短い単位時間Δtであればよい。
第2の実施形態における行動予測部10は、短い単位時間Δtにおける短期行動スケジュールを生成して、空調制御部20Aに出力する。行動予測部10は、短期の単位時間においてユーザの行動を予測して処理を行う短期制御モードの到来を判定したことに応じて、短期行動スケジュールを生成する。行動予測部10は、生成した短期行動スケジュールを空調制御部20Aに出力する。
空調制御部20Aは、短期行動スケジュールに基づいて、短期目標温度設定スケジュール、損失量、および評価値を演算し、複数の短期目標温度設定スケジュールのうち単一の短期目標温度設定スケジュールを決定する。予測判定演算部208は、設定温度決定部206により決定された短期目標温度設定スケジュールに対応した短期の行動スケジュールと、短期の単位時間Δtにおける実際のユーザの行動とを比較する。予測判定演算部208は、短期行動スケジュールが実際のユーザの行動と合致した場合には、複数の短期行動スケジュールを演算し、複数の短期行動スケジュールを含む長期の行動スケジュールを作成して、行動予測部10に出力する。一方、予測判定演算部208は、短期行動スケジュールが実際のユーザの行動と合致していない場合には、短期行動スケジュールを行動予測部10に再予測させる。
以下、第2の実施形態の空調制御システムにおける具体的な動作の流れについて説明する。図9は、第2の実施形態の空調制御システムにおける空調制御部20Aの処理手順を示すフローチャートである。なお、図9に示す動作は、上述した第1の実施形態における図2に示した動作と並列して実行され、短期目標温度設定スケジュールが決定されたことに応じて、長期目標温度設定スケジュールに基づいて実行されている空調機器30の制御に割り込み処理される。
行動予測部10は、短期制御モードが到来したか否かを判定する(ステップS200)。行動予測部10は、実際のユーザの行動が長期の行動スケジュールから外れた場合、実際のユーザの行動が長期の行動スケジュールから外れると予測された場合に、短期制御モードが到来したことを判定する。また、行動予測部10は、長期の行動スケジュールよりも詳細に行動スケジュールを予測する場合に、短期制御モードが到来したことを判定してもよい。行動予測部10は、短期制御モードが到来したことを判定したことに応じて、長期の行動スケジュールの単位時間tを分割した短期の単位時間Δtにおけるユーザの行動を、センサ情報に基づいて予測する。行動予測部10は、予測した結果に基づいて短期行動スケジュールを作成し、空調制御部20Aに出力する。
目標温度設定部200は、ステップS200において出力された短期行動スケジュールに含まれる短期の行動情報に基づいて、複数の短期目標温度設定スケジュールを作成する(ステップS202)。目標温度設定部200は、上述したステップS100と同様に、短期の単位時間Δtにおける行動情報を推定し、上述したステップS102と同様に、短期の単位時間Δtにおける行動情報に基づいて短期の単位時間Δtにおける目標温度を設定する。
損失演算部202は、ステップS202において作成された短期目標温度設定スケジュールのそれぞれについて、損失量を演算する(ステップS204)。損失演算部202は、短期目標温度設定スケジュールに基づいて、短期目標温度設定スケジュールの損失量を演算する。損失演算部202は、作成された短期目標温度設定スケジュール、短期行動スケジュールの発生確率、長期目標温度設定スケジュールを入力する。損失演算部202は、基準の温度として、長期目標温度設定スケジュールにおける目標温度を使用し、短期目標温度設定スケジュールにおける目標温度と長期目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度との差が大きいほど、損失量を高く演算する。また、損失演算部202は、短期目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度を任意の目標温度に変更させたことに対して変化する損失量を短期損失量として演算してもよい。
評価演算部204は、短期行動スケジュールの発生確率およびステップS204において演算された損失量に基づいて複数の評価値を演算する(ステップS206)。評価演算部204は、例えば、以下の式(3)に従って、短期目標温度設定スケジュールの評価値hを演算する。
h=(1−短期行動スケジュールの発生確率E)×{時間t1×(a×損失量L1+b×損失量L2+・・・)+時間t2×(a×損失量L1+b×損失量L2+・・・)+・・・} (3)
上記の式(3)において、Eは短期目標温度設定スケジュールの発生確率である。短期行動スケジュールの発生確率は、複数作成された行動スケジュールがあり、ある時間帯における複数の短期行動スケジュールの行動が1種類である場合には100%である。複数の短期行動スケジュールの行動が2種類に分かれている場合には、例えば、第1の行動の短期確率が50%であり他の行動の短期確率が50%、または第1の行動の短期確率が80%であり他の行動の短期確率が20%という組み合わせである。L1およびL2は、それぞれ種類が異なる損失量Lである。t1およびt2は損失量Lに対応した応答時間である。aおよびbは損失量Lの重み付け係数であり、予め設定された値であってもよく、ユーザの操作に基づく値であってもよい。なお、評価演算部204は、第1の実施形態と同様に、実際のユーザの行動が短期行動スケジュールに合致する確率に基づいて評価値を演算してもよい。
設定温度決定部206は、ステップS206において演算された評価値に基づいて複数の短期目標温度設定スケジュールのうち一つの短期目標温度設定スケジュールを決定して空調機器30に出力する(ステップS208)。
予測判定演算部208は、例えば所定空間におけるセンサから入力された信号を参照して、実際の行動と短期行動スケジュールとが合致したか否かを判定する(ステップS210)。予測判定演算部208は、ステップS200において短期制御モードであることを判定した時から短期の単位時間Δtにおける行動に対応した信号を入力し、入力された信号に基づいて単位時間Δtにおける行動を判定する。予測判定演算部208は、判定した行動と、短期行動スケジュールにより示される行動とが合致しているか否かを判定する。予測判定演算部208は、短期の単位時間Δtにおける行動の全てが短期行動スケジュールにより示される行動に合致したか否かを判定する。また、予測判定演算部208は、短期の単位時間Δtの経過時の実際の行動が短期行動スケジュールにより示される行動に合致したか否かを判定してもよい。さらに、予測判定演算部208は、短期行動スケジュールにより示される行動と短期の単位時間Δtの実際の行動とが異なっていても、行動に対応した目標温度が同じであれば合致していると判定してもよい。さらに、予測判定演算部208は、在または不在状況といった特定の行動のみが合致したか否かを判定してもよい。さらに、予測判定演算部208は、これらの判定を組み合わせて、総合的に現実の行動と短期行動スケジュールにより示される行動とが合致したか否かを判定してもよい。
予測判定演算部208は、判定した行動が短期行動スケジュールにより示される行動と合致していないと判定した場合には、ステップS202からステップS208までの処理を繰り返す。これにより、空調制御部20Aは、再度行動予測部10から短期行動スケジュールを入力し、短期行動スケジュールに基づく短期目標温度設定スケジュールによって空調機器30を制御する。
予測判定演算部208は、判定した行動が短期行動スケジュールにより示される行動と合致していると判定した場合には、図2の長期の行動スケジュールに基づいて長期目標温度設定スケジュールを決定する長期制御モードに移行する。予測判定演算部208は、実際の行動に合致した短期行動スケジュールを過去のデータとして用い、行動予測部10と同様の処理を行って長期の行動スケジュールを作成する。予測判定演算部208は、作成した長期の行動スケジュールを行動予測部10に供給する。これにより、空調制御部20Aは、短期制御モードから、長期の行動スケジュールに基づいて空調機器30を制御する長期制御モードに移行する。
以上のように、第2の実施形態の空調制御システムによれば、長期の行動スケジュールに基づいて空調機器30を制御するモードから短期行動スケジュールに基づいて空調機器30を制御するモードに移行することができる。これにより、第2の実施形態の空調制御システムによれば、実際の行動が長期の行動スケジュールから外れて損失量が大きくなる場合に、短期行動スケジュールに基づいて空調機器30を制御することができ、損失量が大きくなることを抑制することができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分については同一符号を付する。第3の実施形態の空調制御システムは、複数の所定空間のうちの各所定空間の温度を調整するものである。複数の所定空間は、所定空間の間において空気の熱交換が行われることにより温度が変化する住居内の複数の部屋等である。図10は、第3の実施形態の空調制御システムの構成を示すブロック図である。空調制御部20Bは、第1の実施形態における空調制御部20に対し、評価部210と、温度調整部212と、評価判定部214とを備える点で異なる。
空調制御部20Bには、複数の所定空間のうちの各所定空間ごとに、行動スケジュールおよび行動スケジュールにより示される行動スケジュールの適合確率が入力される。目標温度設定部200は、所定空間のそれぞれの目標温度設定スケジュール情報を作成する。損失演算部202は、所定空間ごとに、目標温度設定スケジュールの損失量を演算する。評価演算部204は、所定空間ごとに、目標温度設定スケジュールの評価値を演算する。設定温度決定部206は、所定空間ごとの目標温度設定スケジュールの評価値に基づいて一つの目標温度設定スケジュールを決定する。
評価部210は、複数の所定空間の目標温度設定スケジュール情報に含まれる複数の目標温度が実現可能な範囲であるか否かを判定する。温度の実現可能な範囲は、予め設定された温度差であり、例えば5℃等の値が設定される。評価部210は、複数の所定空間の目標温度設定スケジュール情報に含まれる複数の目標温度が実現可能な範囲ではない場合、所定空間ごとに室内温度を制御させるため、所定空間ごとの目標温度設定スケジュール情報を空調機器30に出力する。
温度調整部212は、評価部210により複数の所定空間の目標温度設定スケジュール情報に含まれる複数の目標温度が実現可能な範囲であると判定された場合に、目標温度設定スケジュール情報に含まれる目標温度を調整する。評価判定部214は、温度調整部212により目標温度が調整された目標温度設定スケジュール情報を比較して、調整した目標温度設定スケジュール情報に基づいて空調機器30を制御するか否かを判定する。評価判定部214は、調整した目標温度設定スケジュール情報に基づいて空調機器30を制御する場合には、調整した目標温度設定スケジュール情報を空調機器30に出力する。評価判定部214は、調整した目標温度設定スケジュール情報に基づいて空調機器30を制御しない場合には、空調機器30に目標温度設定スケジュール情報を出力しない。
以下、第3の実施形態の空調制御システムにおける具体的な動作の流れについて説明する。図11は、第3の実施形態の空調制御システムにおける空調制御部20Bの処理手順を示すフローチャートである。
空調制御部20Bは、上述した第1の実施形態または第2の実施形態において説明した処理を実行して、設定温度決定部206により各所定空間(各室)の目標温度設定スケジュールを決定する(ステップS300)。評価部210は、ステップS300において決定された各目標温度設定スケジュールの評価値に基づいて、目標温度設定スケジュールの組み合わせを最適化する(ステップS302)。評価部210は、複数の所定空間の目標温度設定スケジュールを組み合わせて、組み合わせた複数の目標温度設定スケジュールの評価値が最も小さくなる組み合わせを決定する。評価部210は、組み合わせた複数の目標温度設定スケジュールの損失量が最も小さくなる組み合わせを決定してもよい。
評価部210は、ステップS302において決定された複数の目標温度設定スケジュールの組み合わせにより、空調機器30の制御が実現可能であるか否かを判定する(ステップS304)。評価部210は、例えば、所定空間の間の目標温度の差、当該目標温度の差を実現するために必要な電力、吹き出し風量、または吹出し温度を用いて、空調機器30の制御が実現可能であるか否かを判定する。評価部210は、複数の目標温度設定スケジュールの組み合わせが実現可能である場合には、複数の目標温度設定スケジュールを空調機器30に出力する(ステップS312)。
評価部210は、複数の目標温度設定スケジュールの組み合わせが実現可能ではない場合には、温度調整部212により目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度を調整させる(ステップS306)。温度調整部212は、複数の目標温度設定スケジュールが実現可能な範囲となるように調整を行う。温度調整部212は、例えば、所定空間の間の目標温度の差を小さくするように目標温度設定スケジュールを調整する。また、温度調整部212は、所定空間の間の目標温度の差を実現するために必要な電力、吹き出し風量、または吹出し温度を調整する。また、温度調整部212は、目標温度設定スケジュールの組み合わせのうち、特定の目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度を調整してもよい。温度調整部212は、空調機器30の動作モードが暖房モードである場合には、目標温度が最も高い目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度を調整する。温度調整部212は、空調機器30の動作モードが冷房モードである場合には、目標温度が最も低い目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度を調整する。さらに、温度調整部212は、目標温度設定スケジュールの組み合わせに対応した所定空間の空調機器30の動作モードが冷房モードと暖房モードとで異なっているものを優先して目標温度設定スケジュールを調整してもよい。
評価判定部214は、ステップS306において調整された複数の目標温度設定スケジュールの組み合わせにより、空調機器30の制御が実現可能であるか否かを判定する(ステップS308)。評価判定部214は、空調機器30の制御が実現可能ではないと判定した場合にはステップS306を繰り返す。評価判定部214は、空調機器30の制御が実現可能であると判定した場合には、調整された複数の目標温度設定スケジュールの組み合わせの評価値を演算する。評価判定部214は、調整された目標温度設定スケジュールの組み合わせの評価値が、他の目標温度設定スケジュールの組み合わせの評価値よりも良好であるか否かを判定する(ステップS310)。他の目標温度設定スケジュールの組み合わせは、ステップS302において最適な目標温度設定スケジュールの組み合わせであると判定されていない目標温度設定スケジュールの組み合わせである。評価判定部214は、調整された目標温度設定スケジュールの組み合わせの評価値が、他の目標温度設定スケジュールの組み合わせの評価値よりも高い場合には、調整された目標温度設定スケジュールの組み合わせを空調機器30に出力する(ステップS312)。評価判定部214は、調整された目標温度設定スケジュールの組み合わせの評価値が他の目標温度設定スケジュールの組み合わせの評価値よりも高くない場合には、ステップS302に処理を戻す。
以上のように、第3の実施形態の空調制御システムによれば、複数の所定空間のそれぞれの目標温度設定スケジュールを組み合わせ、温度調整部212により目標温度等が調整される前の目標温度設定スケジュールの第1の評価値と、温度調整部212により目標温度等が調整された後の目標温度設定スケジュールの第2の評価値とを比較する。空調制御システムは、第2の評価値が第1の評価値よりも高い場合に温度調整部212により目標温度が調整された後の目標温度設定スケジュールを示す目標温度設定スケジュール情報を空調機器30に出力する情報として決定する。これにより、第2の実施形態の空調制御システムによれば、複数の部屋の目標温度を制御する際に、評価値が最適な目標温度設定スケジュールの組み合わせを選択し、空調機器30により実現可能な範囲で目標温度設定スケジュールを調整することができる。これにより、第2の実施形態の空調制御システムによれば、複数の部屋の温度を同時に制御する際に、設定した目標温度が最適な目標温度から乖離した場合における損失を抑制することができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分については同一符号を付する。第4の実施形態の空調制御システムは、複数のユーザのそれぞれについて複数の行動スケジュールを入力する点で、上述した実施形態とは異なる。第4の実施形態において、行動予測部10は、ユーザの識別子情報と、複数の行動スケジュールおよび適合確率とを対応づけて空調制御部20に出力する。空調制御部20は、ユーザの識別子情報を参照して、行動スケジュールおよび適合確率に対応したユーザを区別する。
空調制御部20は、所定空間に設置されたセンサにより出力された信号を受信して、所定空間に居るユーザを識別する。空調制御部20は、所定空間にいるユーザに対応した複数の行動スケジュールおよび適合確率を目標温度設定部200により取得する。これにより、空調制御部20は、ユーザに対応して目標温度設定スケジュールを決定する。
また、空調制御部20は、所定空間に設置されたセンサにより出力された信号を受信して、所定空間にいないユーザを識別する。目標温度設定部200は、所定空間にいないユーザに対応した複数の行動スケジュールおよび適合確率を処理対象から除外する。これにより、空調制御部20は、所定空間にいないユーザに対応した目標温度設定スケジュール情報の演算を行わない。
空調制御部20は、複数のユーザのうち、特定のユーザに対応した目標温度設定スケジュールを空調機器30に出力してもよい。空調制御部20は、ユーザの全員が外出している場合、例えば、各ユーザの行動スケジュールのうち最も帰宅が早いユーザの行動スケジュールに基づいて、目標温度設定スケジュール情報の演算を行う。
さらに、空調制御部20は、複数のユーザが所定空間にいる場合には、複数の目標温度設定スケジュール情報を用いて演算する。空調制御部20は、目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度の平均値を演算して、空調機器30に出力する。空調制御部20は、複数の目標温度設定スケジュールのうち評価値が最も高い目標温度設定スケジュールを空調機器30に出力してもよい。空調制御部20は、複数のユーザのうち活動量が最も高いユーザに対応した目標温度設定スケジュールを空調機器30に出力してもよい。
空調制御部20は、複数のユーザの行動に基づいて、空調機器30に出力する目標温度設定スケジュールをユーザ単位で切り替えてもよい。空調制御部20は、例えば住宅に帰宅した順序に従って、順次目標温度設定スケジュールを切り替えてもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、複数の行動スケジュールに基づいて目標温度設定スケジュール情報を作成する目標温度設定部200と、目標温度設定スケジュールごとに目標温度が基準の温度から乖離したことに対して変化する損失量を演算する損失演算部202と、損失演算部202により演算された損失量と行動スケジュールの適合確率とに基づいて目標温度設定スケジュールの評価値を演算する設定温度決定部206と、設定温度決定部206により演算された各目標温度設定スケジュールの評価値に基づいて複数の目標温度設定スケジュール情報のうち一つの目標温度設定スケジュール情報を決定する予測判定演算部208と、を持つので、複数の目標温度設定スケジュールのうち損失が少ない目標温度設定スケジュールにより制御を行うことができ、設定した目標温度が最適な目標温度から乖離した場合における損失を抑制することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…行動予測部、20、20A、20B…空調制御部、30…空調機器、200…目標温度設定部、202…損失演算部、204…評価演算部、206…設定温度決定部、208…予測判定演算部、210…評価部、212…温度調整部、214…評価判定部

Claims (20)

  1. ユーザの複数の行動スケジュールのうち行動スケジュールごとに所定空間の目標温度情報と時刻情報とが対応づけられた目標温度設定スケジュール情報を作成する作成部と、
    前記作成部により作成された目標温度設定スケジュール情報ごとに、前記目標温度設定スケジュール情報に含まれる目標温度が前記所定空間の基準の温度から乖離した乖離程度を示す情報と、前記行動スケジュールと過去の行動との適合確率とに基づいて、前記目標温度設定スケジュール情報を評価する評価部と、
    前記評価部による各目標温度設定スケジュールの評価結果に基づいて、前記作成部により作成された複数の目標温度設定スケジュール情報のうち一つの目標温度設定スケジュール情報を決定する決定部と
    を備える、空調制御装置。
  2. 前記作成部は、前記行動スケジュールに含まれる情報のうち、前記所定空間におけるユーザの在または不在状況、および前記所定空間内におけるユーザの行動状況に基づいて目標温度設定スケジュール情報を作成する、
    請求項1に記載の空調制御装置。
  3. 前記作成部は、前記所定空間に設置されたセンサにより検出されたセンサ情報に基づいて前記在または不在状況および前記行動状況を予測する、
    請求項2に記載の空調制御装置。
  4. 前記作成部は、前記センサ情報として、前記所定空間内の環境を示す環境情報と、前記所定空間内におけるユーザの行動情報を取得し、前記ユーザに取り付けられたセンサにより検出された信号に基づいて前記所定空間内におけるユーザの生体情報を取得する、
    請求項3に記載の空調制御装置。
  5. 前記作成部は、操作を受け付けたことにより生成された操作信号に基づいて前記目標温度設定スケジュール情報を補正する、
    請求項2に記載の空調制御装置。
  6. 前記作成部は、前記操作信号により示される快適性、消費電力または電気料金に基づいて前記目標温度設定スケジュール情報を補正する、
    請求項5に記載の空調制御装置。
  7. 前記評価部は、前記乖離程度を示す情報として、前記基準の温度に対応した快適性と前記目標温度に対応した快適性との差、前記基準の温度から前記目標温度に達するまでに空調機器により消費される消費電力量、前記基準の温度から前記目標温度に達するまでの遅れ時間、前記基準の温度から前記目標温度に達するまでに前記空調機器により消費される消費電力量に基づく電気料金の増加量を演算し、演算結果に基づいて前記目標温度設定スケジュールを評価する
    請求項1に記載の空調制御装置。
  8. 前記評価部は、前記基準の温度を、前記作成部により作成された目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度を任意の値に変更した温度に決定し、前記作成部により作成された目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度と、前記基準の温度との差に基づいて前記乖離程度を示す情報を演算する、
    請求項1に記載の空調制御装置。
  9. 前記評価部は、前記基準の温度を、初期設定温度、空調機器により演算された温度、外部から入力された温度、ユーザが選択した前記空調機器の運転モードまたはユーザの操作に基づく温度に決定する、
    請求項8に記載の空調制御装置。
  10. 前記評価部は、
    前記乖離程度を示す情報として、各目標温度設定スケジュールに対して複数種類の情報を演算し、
    前記複数種類の情報を含む演算式を演算し、または前記複数種類の情報のそれぞれに対応した値を参照して、各目標温度設定スケジュールを評価する、
    請求項1に記載の空調制御装置。
  11. 前記評価部は、前記乖離程度を示す情報の種類に対応した重み付け係数を設定して前記複数種類の情報を含む演算式を演算し、演算結果に基づいて前記目標温度設定スケジュールを評価する、
    請求項10に記載の空調制御装置。
  12. 前記評価部は、予め設定された前記乖離程度を示す情報の種類に対する重み付け係数、外部から入力された前記乖離程度を示す情報に対する重み付け係数、またはユーザの操作に基づく前記乖離程度を示す情報に対する重み付け係数を取得する、
    請求項10に記載の空調制御装置。
  13. 前記作成部は、前記行動スケジュールの期間よりも短い複数の短期行動スケジュールのうち短期行動スケジュールごとに、所定空間の目標温度情報と時刻情報とが対応づけられた複数の短期目標温度設定スケジュール情報を作成し、
    前記評価部は、前記複数の短期目標温度設定スケジュール情報ごとに、短期目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度が前記所定空間の基準の温度または前記目標温度から乖離した乖離程度を示す情報と、前記短期行動スケジュールと過去の行動との適合確率とに基づいて、前記短期目標温度設定スケジュール情報を評価し、
    前記決定部は、
    前記評価部による各短期目標温度設定スケジュールの評価結果に基づいて、複数の短期目標温度設定スケジュール情報のうち一つの短期目標温度設定スケジュール情報を決定し、
    前記所定空間におけるユーザの行動を取得し、前記短期行動スケジュールと前記ユーザの行動とが一致している場合には前記行動スケジュールに基づく目標温度設定スケジュール情報を決定し、前記短期行動スケジュールと前記ユーザの行動とが一致していない場合には前記短期行動スケジュールに基づく短期目標温度設定スケジュール情報を決定する、
    請求項1から12のうちいずれか1項に記載の空調制御装置。
  14. 前記評価部は、前記目標温度設定スケジュール情報に含まれる目標温度を前記短期目標温度設定スケジュール情報に含まれる目標温度に変更させたことに対して変化する乖離程度を演算する、
    請求項13に記載の空調制御装置。
  15. 前記評価部は、前記短期目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度を任意の目標温度に変更させたことに対して変化する乖離程度を示す情報を演算する、
    請求項13に記載の空調制御装置。
  16. 前記作成部は、複数の所定空間のうちの前記所定空間ごと、および複数の行動スケジュールのうちの行動スケジュールごとに目標温度設定スケジュール情報を作成し、
    複数の目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度が実現可能な範囲ではない場合に、複数の目標温度設定スケジュールの目標温度が実現可能な範囲となるように、複数の目標温度設定スケジュールのうち少なくとも一つの目標温度設定スケジュールの目標温度を調整する調整部を備え、
    前記決定部は、
    前記調整部により目標温度が調整される前の複数の目標温度設定スケジュールの評価結果と、前記調整部により目標温度が調整された後の複数の目標温度設定スケジュールの評価結果とに基づいて、前記調整部により目標温度が調整された複数の目標温度設定スケジュールを決定する、
    請求項1から15のうちいずれか1項に記載の空調制御装置。
  17. 前記調整部は、複数の目標温度設定スケジュールに含まれる目標温度の差、または複数の目標温度設定スケジュールに含まれる空調機器の動作量の差に基づいて、複数の目標温度設定スケジュールが実現可能な範囲であるか否かを判定する、
    請求項16に記載の空調制御装置。
  18. 前記作成部は、前記複数の行動スケジュールを、前記所定空間におけるユーザごとに入力する、
    請求項1から17のうちいずれか1項に記載の空調制御装置。
  19. ユーザの複数の行動スケジュールのうち行動スケジュールごとに所定空間の目標温度情報と時刻情報とが対応づけられた目標温度設定スケジュール情報を作成するステップと、
    前記目標温度設定スケジュール情報ごとに、前記目標温度設定スケジュール情報に含まれる目標温度が前記所定空間の基準の温度から乖離した乖離程度を示す情報と、前記行動スケジュールと過去の行動との適合確率とに基づいて、前記目標温度設定スケジュール情報を評価するステップと、
    各目標温度設定スケジュールの評価結果に基づいて、前記複数の目標温度設定スケジュール情報のうち一つの目標温度設定スケジュール情報を決定するステップと
    を有する空調制御方法。
  20. コンピュータに、
    ユーザの複数の行動スケジュールのうち行動スケジュールごとに所定空間の目標温度情報と時刻情報とが対応づけられた目標温度設定スケジュール情報を作成するステップと、
    前記目標温度設定スケジュール情報ごとに、前記目標温度設定スケジュール情報に含まれる目標温度が前記所定空間の基準の温度から乖離した乖離程度を示す情報と、前記行動スケジュールと過去の行動との適合確率とに基づいて、前記目標温度設定スケジュール情報を評価するステップと、
    各目標温度設定スケジュールの評価結果に基づいて、前記複数の目標温度設定スケジュール情報のうち一つの目標温度設定スケジュール情報を決定するステップと
    を実行させるための空調制御プログラム。
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